説明

座席カバーおよびその製造方法

【課題】座席に強固に固着させることができ、運転者が座席に腰掛けた場合にずれたり外れたりしにくい上、異なる大きさの座席に柔軟に対応させることができ、安価に大量生産することが可能な座席カバーを提供する。
【解決手段】座席カバー1は、カバー本体2、タグホルダ3,3・・、ゴム紐4,4によって構成されている。カバー本体2は、合成樹脂製の縦長な矩形のフィルムの上端際および下端際をそれぞれ折り重ね、それらの折り重ね部分の左右両縁を封止することによって形成されており、前面カバー5の上下に、上側袋部8と下側袋部9とが設けられた状態になっている。そして、カバー本体2の開口部10の周囲に、複数の係止部材3,3・・が散点状に係着されており、それらの係止部材3,3・・によって2個のリング状のゴム紐4,4が係止されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の製造から顧客への納品までの間に、自動車の座席の汚れを防ぐ目的で当該座席に被覆させる座席カバーおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の自動車用の座席カバーとしては、特許文献1の如く、縦長な長方形状の合成樹脂製フィルムの上端際および下端際をそれぞれ折り重ね、それらの折り重ね部分の左右両縁を封止することによって、カバー本体の背面側の上下に袋部を形成したものが知られている。
【0003】
【特許文献1】特開平8−38313号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記座席カバーは、座席に強固に固着させることができないため、運転者が座席に腰掛けた場合にずれたり外れたりし易い、という不具合がある。また、そのように外れ易いものであるため、座席の大きさに合わせてサイズを変更する必要があるので、一定のサイズを大量生産するには不向きであった。
【0005】
本発明の目的は、上記従来の座席カバーが有する問題点を解消し、座席に強固に固着させることができ、運転者が座席に腰掛けた場合にずれたり外れたりしにくい上、異なる大きさの座席に柔軟に対応させることができ、安価に大量生産することが可能な座席カバー、およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる本発明の内、請求項1に記載された発明は、自動車の座席を覆うための合成樹脂フィルム製の座席カバーであって、縦長な矩形のフィルムの上端際および下端際をそれぞれ折り重ね、それらの折り重ね部分の左右両縁をそれぞれ封止することによって上側袋部と下側袋部とを形成してなるカバー本体と、そのカバー本体の前記上側袋部の下端と前記下側袋部の上端との間に形成された開口部の周囲に散点状に係止された弾性リング体とからなることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記弾性リング体が、前記カバー本体の開口部の周囲に散点状に係着された複数の係止部材によって係止されていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、前記係止部材が、軟質の合成樹脂によって一体的に形成された略H字状のタグホルダであることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載された発明は、請求項1に記載された座席カバーを製造するための製造方法であって、合成樹脂フィルムからなる長尺な筒状体に長手方向に沿った直線状のスリットを形成するスリット形成工程と、前記スリットの幅を所定幅に保つように前記筒状体を三つ折りにする折り曲げ工程と、三つ折りにされた筒状体に、長手方向に沿って所定間隔で、上下を縦断するように加熱溶着処理を施し、その加熱溶着部分を切断することによって、前記カバー本体を形成する溶断工程と、形成されたカバー本体の前記開口部の周囲に弾性リング体を散点状に係止させるリング体装着工程とを有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載された座席カバーは、座席に強固に固着させることができるため、運転者が座席に腰掛けた場合にずれたり外れたりしにくい。また、座席の大きさの違いにも柔軟に対応させることができるため、安価な大量生産に適している。
【0011】
請求項2に記載された座席カバーは、弾性リング体が係止部材によってカバー本体の開口部の周囲に係止されているため、座席に装着する際等に弾性リング体に大きな力が加わった場合でも、その力が直接的にカバー本体に伝達されないので、弾性リング体がカバー本体から外れてしまう事態が生じにくい。
【0012】
請求項3に記載された座席カバーは、弾性リング体を係止させるための係止部材が、軟質の合成樹脂によって一体的に形成された略H字状のタグホルダであるため、弾性リング体がカバー本体から外れにくい。また、タグホルダ取付用の機械(特開平6−171632号公報等参照)を用いて、係止部材を短時間の内に容易にカバー本体に係着させることができるので、非常に安価に大量生産することができる。加えて、使用後に廃棄する際に、弾性リング体を取り外すだけで、容易にリサイクルに供することができる。
【0013】
請求項4に記載された座席カバーの製造方法によれば、上記の如く、座席に強固に固着させることができ運転者が座席に腰掛けた場合にずれたり外れたりしにくい座席カバーを、きわめて短時間で安価かつ容易に大量生産することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る座席カバーおよびその製造方法の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
[座席カバー]
図1〜図3は、それぞれ、座席カバーの正面、背面、鉛直断面(端面)を示したものであり、座席カバー1は、カバー本体2、係止部材として機能する複数のタグホルダ3,3・・、弾性リング体として機能するゴム紐4,4によって構成されている。
【0016】
カバー本体2は、合成樹脂(ポリエチレン)製のフィルムによって形成されており、縦長な矩形の前面カバー5の上端際、下端際の背面に、それぞれ、上側折返し部6、下側折返し部7が設けられている。また、それらの上側折返し部6、下側折返し部7の左右両端が、それぞれ、前面カバー5の左右両端に封止された状態(溶着された状態)になっており、上側袋部8と下側袋部9とが形成された状態になっている。そして、上側袋部8の下端縁と下側袋部9の上端縁との間に、開口部10が形成された状態になっている。なお、上側折返し部6、下側折返し部7の左右両端と前面カバー5の左右両端との溶着部分は、上下の端縁際において、溶着部分が内側(上下位置における内側)から外側にかけて次第に幅広になり、当該溶着部分の端縁が円弧を描いた状態になっている。
【0017】
また、図4は、タグホルダ3を示したものであり、各タグホルダ3,3・・は、ポリエチレンによって主軸11の両端に係着軸12,12を垂設したH字状に一体的に形成されている(図4(a)参照)。かかるタグホルダ3,3・・は、カバー本体2の左右に、それぞれ3個ずつ係着されている。そして、上下に位置した2個のタグホルダ3,3(3a,3b)は、カバー本体2の開口部10の周囲に、図4(b)の如く、主軸11のみをカバー本体2の背面側に露出させた状態になっており、それらのタグホルダ3,3(3a,3b)の中間に位置したタグホルダ3(3c)は、カバー本体2の開口部10の周囲に、図4(c)の如く、係着軸12,12のみをカバー本体2の背面側に露出させた状態になっている。
【0018】
一方、各ゴム紐4,4は、合成ゴム製の長尺な紐状体の外周に糸を巻き付けたものである。そして、かかるゴム紐4,4は、ぞれぞれ、カバー本体2の左右において、カバー本体2の背面側で、タグホルダ3,3(3a,3b)とカバー本体2を構成する合成樹脂製フィルムとの間を挿通させるとともに、カバー本体2の正面側で、タグホルダ3(3c)とカバー本体2を構成する合成樹脂製フィルムとの間を挿通させて、先端と基端とを結び付けることによって、タグホルダ3,3・・(3a,3b,3c)に係止された状態になっている。
【0019】
図5は、上記座席カバー1を自動車の座席21に装着した状態を示したものであり、座席カバー1は、座席21の背もたれ22を、カバー本体2の開口部10から上側袋部8内に挿入するとともに、座席21の座部23の先端側を下側袋部9内に挿入し、開口部10の周囲のゴム紐4,4を、座席21の左右の折りたたみ部分際の金属部分に係止させることによって、座席21に装着する。そのように装着されると、開口部10の周囲の各ゴム紐4,4が、弾性によって、周囲の合成樹脂製フィルムを引き寄せるので、座席21に強固に固着させることが可能となり、運転者が座席21に腰掛けた場合にずれたり外れたりしにくい。また、座席21の大きさの違いにも柔軟に対応させることができるため、安価な大量生産に適している。加えて、使用後に廃棄する際に、ゴム紐4,4を取り外すだけで、容易にリサイクルに供することができる。
【0020】
[座席カバーの製造]
図6は、上記した座席カバー1を製造する様子を示したものである。座席カバー1を製造する際には、まず、図6(a)の如く、合成樹脂(ポリエチレン)製のフィルムからなる長尺な筒状体Tを製造する。なお、筒状体Tは、外周が約3,000mmになるように調整する。しかる後、筒状体Tを、一定のライン速度で筒状体Tを長手方向に搬送するコンベア上に載置し、カッター等を用いて、図6(b)の如く、筒状体Tに、長手方向に沿った直線状のスリットSを形成する。
【0021】
上記の如く、筒状体TにスリットSを形成した後には、筒状体Tを、コンベアによって一定のライン速度で搬送しながら、当該スリットSの幅を約50mmに保つように三つ折りにする。なお、三つ折りにする際には、スリットSの上側、下側の各折返し部分の幅(上下幅)が、それぞれ、約1,000mm、約475mmとなるように調整する。
【0022】
しかる後、コンベアによって一定のライン速度で搬送中の筒状体Tに、溶断シール機を用いて、長手方向に沿って所定間隔で、加熱溶着処理を施し(図6(c)参照)、その直後に溶着部分Mを切断する(図6(d)参照)。なお、加熱溶着処理は、筒状体Tの上下を縦断するように実施する。また、加熱溶着処理は、図6(c),(d)の如く、上下の端縁際において、溶着部分Mが内側(上下位置における内側)から外側にかけて次第に幅広になり、当該溶着部分Mの左右の端縁が円弧を描くように行うのが好ましい。そのように、加熱溶着処理および切断処理(すなわち、溶断処理)を断続的に繰り返すことによって、カバー本体2が連続的に形成されることとなる。
【0023】
そして、上記の如く、カバー本体2が形成された後には、そのカバー本体2の開口部10の周囲(図6(d)のP〜Pで示した位置)に、タグホルダ3,3・・を、自動取付機を利用して係着させる。なお、かかる自動取付機としは、日本バノック社製「タグガン」等を好適に用いることができる。また、タグホルダ3,3・・をカバー本体2に係着させる際には、上側袋部8(P,P)および下側袋部9(P,P)においては、袋部の内側で山状に二つ折りした合成樹脂製フィルムに、タグホルダ3の片端の係着軸3bを貫通させる。また、開口部10の内部(P,P)においては、正面側で山状に二つ折りした合成樹脂製フィルムに、タグホルダ3の片端の係着軸12を貫通させる。そのようにタグホルダ3をカバー本体2(合成樹脂製フィルム)に係着させることによって、各タグホルダ3,3・・は、上側袋部8(P,P)および下側袋部9(P,P)においては、主軸11のみをカバー本体2の背面側に露出させた状態になり、開口部10の内部(P,P)においては、係着軸12,12のみをカバー本体2の背面側に露出させた状態になって、それぞれ、開口部10の周囲に配置されることとなる。
【0024】
上記の如く各タグホルダ3,3・・をカバー本体2に係着させた後には、カバー本体2の左右において、それぞれ、3個のタグホルダ3,3・・(図1,2における3a,3b,3c)の主軸11と合成樹脂製フィルム(カバー本体2)との間に、ゴム紐4,4を挿通させた後に、それらの各ゴム紐4,4の先端と基端とを結び付ける。なお、上下のタグホルダ3,3・・(3a,3b)の主軸11と合成樹脂製フィルム(カバー本体2)との間にゴム紐4を挿通させる際には、カバー本体2の背面側から挿通させ、中間位置のタグホルダ3(3c)の主軸11と合成樹脂製フィルムとの間にゴム紐4を挿通させる際には、カバー本体2の正面側から挿通させる。そのように開口部10の周囲にゴム紐4,4を取り付けることによって、座席カバー1の製造を完了する。かかる座席カバーの製造方法によれば、カバー本体2を連続的に形成することができる上、開口部10の周囲へのゴム紐4,4の取り付けに機械を用いることができ手間取らないので、座席カバー1をきわめて短時間で安価かつ容易に大量生産することが可能となる。
【0025】
なお、本発明の座席カバーの構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、カバー本体、係止部材、弾性リング体等の材質、形状・構造等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。また、本発明の座席カバーの製造方法の構成も、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更することができる。
【0026】
たとえば、カバー本体の材質は、ポリエチレンに限定されず、ポリエチレン以外のポリオレフィンやポリ塩化ビニル、ポリエステル等の他の合成樹脂に変更することも可能である。また、係止部材の材質も、ポリエチレンに限定されず、他のポリオレフィンやポリエステル等に変更することができる。さらに、係止部材は、上記実施形態の如く、主軸の両端に同一形状の係着軸を垂設したH字状のものに限定されず、図7の如く、主軸の両端に異なる形状の係着軸(12b,12c)を垂設したH字状のもの等でも良い。
【0027】
加えて、座席カバーは、開口部の周囲の6カ所に係止部材を係着したものに限定されず、係止部材の設置個数を必要に応じて適宜変更することができる。また、座席カバーは、必要に応じて、カバー本体に通気孔を設けることも可能であるし、使用される座席の形状に合わせて、カバー本体の上端および/または下端の形状を変更することも可能である。
【0028】
また、弾性リング体をカバー本体の開口部の周囲へ係止するための方法は、上記実施形態の如く、開口部の周囲に散点状に係着された係止部材に弾性リング体を係止させる方法に限定されず、図8の如く、開口部10の周辺でカバー本体2のフィルムを折り返し、それらの2枚のフィルムを超音波溶着等の方法により溶着(融着)させ、その溶着部分Mを利用して、弾性リング体(ゴム紐4)を係止させる方法や、図9の如く、開口部10の周辺でカバー本体2のフィルムを折り返し、それらの2枚のフィルムをステープル13によって接合保持させ、そのステープル13による接合保持部分を利用して、弾性リング体(ゴム紐4)を係止させる方法等に変更することも可能である。
【0029】
上記の如く、開口部の周辺でカバー本体のフィルムを折り返して溶着させ当該溶着部分を利用して弾性リング体を開口部の周囲へ係止させた場合には、開口部の周囲への弾性リング体の取り付けに超音波溶着装置等の機械を用いることができ手間取らないので、座席カバーをきわめて短時間で安価かつ容易に大量生産することが可能となる。加えて、弾性リング体以外の構成材料が単一となるので、使用後に廃棄する際に、弾性リング体を取り外すだけで、容易にリサイクルに供することができる。加えて、上記の如く、開口部の周辺でカバー本体のフィルムを折り返して溶着させ当該溶着部分を利用して弾性リング体を開口部の周囲へ係止させる場合には、カバー本体のフィルムの材質をポリエチレンにするとともに、超音波溶着機を利用して、50kHz以上60kHz以下の発信周波数にて、カバー本体のフィルム同士を溶着させるのが好ましく、フィルムの厚みに応じて溶着時間を調整するのが好ましい(たとえば、フィルムの厚みが30μmの場合には約1.5秒間、フィルムの厚みが50μmの場合には約2.0秒間、フィルムの厚みが80μmの場合には約2.5秒間)。それらの構成を採用した場合には、開口部周辺のカバー本体のフィルム同士の溶着強度がきわめて高いものとなり、溶着されたフィルム同士が離反して弾性リング体の係止状態が解除される、という事態がきわめて起こりにくくなる。
【0030】
加えて、弾性リング体をカバー本体の開口部の周囲へ係止するための方法は、上記の如く、開口部の周囲に係着された係止部材、開口部の周囲に形成されたシート同士の溶着部分、ステープルによる保持部分を利用して、弾性リング体をカバー本体に直接的に係止させる方法に限定されず、図10の如く、開口部10の周囲に長尺状等のフィルム片14を係止部材(タグホルダ3)によって係着させ、そのフィルム片14に弾性リング体(ゴム紐4)を係止させる方法、開口部の周囲に長尺状等のフィルム片をステープルによって係着させ、そのフィルム片に弾性リング体を係止させる方法や、開口部の周囲に長尺状等のフィルム片を溶着させ、そのフィルム片に弾性リング体を係止させる方法等に変更することも可能である。かかる構成を採用した場合には、座席に装着する際等に弾性リング体に大きな力が加わった場合でも、その力が直接的にカバー本体に伝達されないので、弾性リング体がカバー本体から外れてしまう事態が生じにくい、というメリットがある。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の座席カバーおよびその製造方法は、上記の如く優れた機能を奏するものであるから、自動車等をはじめとする各種の乗り物の座席用のカバーおよびその製造方法として好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】座席カバーの正面図である。
【図2】座席カバーの背面図である。
【図3】座席カバーの鉛直断面図(ゴム紐を省略した鉛直断面図)である。
【図4】係止部材を示す説明図である(aは係止部材の正面図であり、b,cは係止部材をカバー本体に係着させた状態を示したものである)。
【図5】座席カバーを自動車の座席に装着した状態を示す説明図である。
【図6】座席カバーの製造工程を示す説明図である。
【図7】係止部材の変更例を示す説明図である。
【図8】弾性リング体の係止方法の変更例を示す説明図である。
【図9】弾性リング体の係止方法の変更例を示す説明図である。
【図10】弾性リング体の係止方法の変更例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1・・座席カバー
2・・カバー本体
3(3a,3b,3c)・・タグホルダ(係止部材)
4・・ゴム紐
8・・上側袋部
9・・下側袋部
10・・開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の座席を覆うための合成樹脂フィルム製の座席カバーであって、
縦長な矩形のフィルムの上端際および下端際をそれぞれ折り重ね、それらの折り重ね部分の左右両縁をそれぞれ封止することによって上側袋部と下側袋部とを形成してなるカバー本体と、
そのカバー本体の前記上側袋部の下端と前記下側袋部の上端との間に形成された開口部の周囲に散点状に係止された弾性リング体とからなることを特徴とする座席カバー。
【請求項2】
前記弾性リング体が、
前記カバー本体の開口部の周囲に散点状に係着された複数の係止部材によって係止されていることを特徴とする請求項1に記載の座席カバー。
【請求項3】
前記係止部材が、軟質の合成樹脂によって一体的に形成された略H字状のタグホルダであることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の座席カバー。
【請求項4】
請求項1に記載された座席カバーを製造するための製造方法であって、
合成樹脂フィルムからなる長尺な筒状体に長手方向に沿った直線状のスリットを形成するスリット形成工程と、
前記スリットの幅を所定幅に保つように前記筒状体を三つ折りにする折り曲げ工程と、
三つ折りにされた筒状体に、長手方向に沿って所定間隔で、上下を縦断するように加熱溶着処理を施し、その加熱溶着部分を切断することによって、前記カバー本体を形成する溶断工程と、
形成されたカバー本体の前記開口部の周囲に弾性リング体を散点状に係止させるリング体装着工程とを有することを特徴とする座席カバーの製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−148864(P2010−148864A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−261212(P2009−261212)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【出願人】(000150774)株式会社槌屋 (56)
【出願人】(508352757)株式会社 紙文江商 (1)