座席指定装置,座席指定のためのコンピュータプログラム、座席指定方法
【目的】 共通前売券などの座席指定のない興行チケットを購入した場合でも座席指定を行うことを可能にすることを目的とする。
【解決手段】
顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報と、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する。顧客端末に共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信し、それに応じて入力された前記共通前売券特定情報を顧客端末から受信する。受信した共通前売券特定情報が共通券ファイルに存在し且つ受信した共通前売券特定情報に関連づけられた座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は顧客特定情報により特定される顧客に空席番号を付与し且つ座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する。
【解決手段】
顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報と、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する。顧客端末に共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信し、それに応じて入力された前記共通前売券特定情報を顧客端末から受信する。受信した共通前売券特定情報が共通券ファイルに存在し且つ受信した共通前売券特定情報に関連づけられた座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は顧客特定情報により特定される顧客に空席番号を付与し且つ座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映画の共通前売券などの座席指定のない興行チケットを購入した場合でも座席指定を行うことを可能にする装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映画チケットには様々な種類があるが、その1つとして共通前売券というものがある。これは映画公開前にコンビニエンスストアやチケット窓口で販売されているものであり、座席の指定ができないものの映画館窓口で購入するより安価で購入できるという特徴がある。顧客は映画公開前にこの共通前売券を購入し、映画鑑賞の際は劇場までその共通前売券を持参し、係員にその共通前売券を提示して劇場に入場して映画を鑑賞する。また、座席指定を必須とする映画館では、映画館窓口でその共通前売券を係員に提示し、座席指定を行った上で劇場に入場して映画を鑑賞する。
一方、近年シネマコンプレックスと呼ばれる映画施設が増加している。シネマコンプレックスとは主に同一の施設に複数のスクリーンがある映画館のことを指すが、これはショッピングセンターと併設されるなど利便性が高く非常に人気が高い。また、インターネット等を利用して事前にチケットを購入しその際に座席指定を行うことも可能となっているので非常に便利である。
【0003】
【特許文献1】特開2007-108850
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、共通前売券の売上は振るわず、販売数が減少している。これはシネマコンプレックスのように事前に座席指定ができない不便さが販売数減少の一因となっていると考えられる。
よって、共通前売券のような座席指定のないチケットでも事前に座席指定できる装置等が求められるところである。
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、共通前売券などの座席指定のない興行チケットを購入した場合でも座席指定を行うことを可能にするための装置等に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、以下のような手段を備えるコンピュータシステム(装置)、コンピュータ(装置)が以下のような処理(ステップ)を行う方法、コンピュータ(装置)を以下のように機能させるコンピュータプログラムである。
(1) 興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶手段、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶手段、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信手段、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信手段、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信手段、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信手段、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与手段を備える。
(2) 前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理である。
(3) 顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶手段、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信手段を備える。
(4) 前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報である。
(5) 前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報である。
(6) 前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の効果は以下の通りである。
(1)本発明を利用すれば、共通前売券のような座席指定のないチケットでも事前に座席指定することが容易となる。
(2)共通前売券のシリアル番号を裏面に表示したり、シール部材で外部から視認できないようにすれば、共通前売券を購入していない人が座席指定をして無用のトラブルが生じることを未然に回避できる。
(3)共通前売券のシリアル番号と引換番号とを同一の番号や記号にすれば、顧客は1つの番号を管理するだけでよく、顧客の管理負担を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、共通前売券などの座席指定のない興行チケットを購入した場合でも座席指定を行うことを可能にするための装置等に関するものである。
【実施例】
【0008】
まず、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1は本発明の実施に必要なハードウェアの概略を表した図である。本発明はチケットの販売等に関する処理を行う装置(チケット販売サーバー)、チケットの座席指定を行う装置(前述のシネマコンプレックスが利用するサーバー)、ユーザーがチケットの座席指定等を行う顧客端末(携帯電話やコンピュータ等)、映画館等の劇場に設置されている劇場内端末とからなる。なお、本実施例では、チケット販売サーバーとシネマコンプレックスサーバーが座席指定装置としての役割を果たす。
これら装置及び端末は、情報の入出力装置、情報の記憶装置、情報の処理装置を備えたコンピュータである。これら記憶装置には本発明を実現するためのコンピュータプログラムや所定のデータが記憶されており、処理装置はこのコンピュータプログラムの処理命令に従って所定の処理を行う。これら装置は各々インターネット等の通信手段により情報の送受信が可能となっている。なお、各装置間で送受信されるデータはすべて適切に送受信され、そのデータは送受信された装置の記憶装置に記憶されるものとする。また、図1の引換番号ファイル及び共通券ファイルについては後述する。
【0009】
次に、本発明の処理フローについて説明する。本発明は図2の処理フローのような流れで実行される。なお、図2のS1、S2等はSTEP1、STEP2等を意味する。以下、これら処理について説明する。
【0010】
<STEP1:ログイン、共通券による座席指定>
まず、STEP1の処理から説明する。
山田太郎さんは映画「白雪姫」を観たいと思い、あるコンビニエンスストアで図3のような白雪姫の共通前売券を購入した。なお、各共通前売券にはその共通前売券固有のシリアル番号(共通前売券特定情報)が表示されているものとする。また、その一方で共通前売券は通常座席指定がない形で販売されるものであるため座席番号は表示されていない。
【0011】
映画「白雪姫」は人気の映画で混雑することが予想されるため、山田さんは事前に座席指定をして予め座席を指定(確保)したいと考えた。山田さんは座席指定を行うため、顧客端末を利用してシネマコンプレックスが提供している座席指定のためのサイトにアクセスした。
山田さんがこのサイトにアクセスして座席指定を行う際は図4の処理フローに従って行われる。なお、図4のS1、S2、S3は図2のS1、S2、S3に対応するものであり、S1にはS1−1「ログイン処理」、S1−2「公演・座席選択処理」、S1−3「決済選択処理」、S1−4「シリアル番号送信処理」、S1−5「シリアル番号確認処理」の各処理が含まれている。以下、図4の処理フローに従って説明する。
【0012】
まず、S1−1「ログイン処理」について説明する。
山田さんは顧客端末に、予め山田さんに付与されてたIDやパスワード(顧客特定情報)を入力する。顧客端末はID・パスワードを含むログインデータをシネマコンプレックスサーバー(顧客特定情報受信手段)に送信する。これを受信したシネマコンプレックスサーバーはこのID・パスワードを既知の手段により確認し、山田さんのログインを認める。
以上がS1−1である。
【0013】
次に、S1−2「公演・座席選択処理」について説明する。
山田さんは公演(白雪姫)・座席指定を行う劇場(A劇場)・上映日(6月15日)・上映開始時刻(14時)又は上映回数や人数等を選択する。これにより顧客端末は図5上段のような座席指定申請データを作成し、これをシネマコンプレックスサーバーに送信する。
【0014】
座席指定申請データを受信したシネマコンプレックスサーバーは座席指定申請データで指定された公演について空席があるか否かを確認する。例えば、シネマコンプレックスサーバーの記憶装置には図6のような空席情報ファイルが記憶されており(空席番号記憶手段)、シネマコンプレックスサーバー(座席付与手段)は空席があることを確認して(空席数が「1」以上あることを確認して)空席がある場合は図6の空席番号から任意の座席番号を選択して山田さんに座席を割り当て(座席の付与処理を行い)、図5下段のような座席指定通知データを顧客端末に送信する。これにより山田さんは座席が確保されたことを知ることができる。
なお、「顧客(山田さん)に空席番号を付与する」とは、顧客特定情報(会員ID等)と空席番号とを関連づけて記憶する場合を含み、更には共通前売券特定情報(シリアル番号等)と空席番号とを関連づけて記憶する場合も含まれるものとする。
【0015】
なお、ここでは山田さんに「8列24番」の座席が割り当てられたものとし、この座席番号は引換番号と関連づけられて記憶されるものとする。引換番号とは、山田さんが座席を指定・確保したこと及び指定・確保した座席番号を特定するための番号である。
例えば、シネマコンプレックスサーバーには図7のような引換番号ファイルが記憶されており、これは劇場特定情報(劇場名)と上映日時と山田さんに指定された座席番号と固有の引換番号(座席引換情報)とを関連づけたレコードを複数集めたデータファイルである。ここでは山田さんには(山田さんが指定・確保した座席番号「8列24番」には)「H200」という引換番号が割り当てられたものとし、山田さんが劇場でこの引換番号「H200」を係員に伝えれば「8列24番」を明示した入場チケットと交換することができるのである。なお、この引換番号ファイルにデータ項目として「会員ID:9715」を加えてもよい。
以上がS1−2である。
【0016】
次に、S1−3「決済選択処理」について説明する。
シネマコンプレックスサーバーは、図8上段のような決済方法選択要請データを山田さんの顧客端末に送信する。これにより例えば顧客端末の表示モニタには図9のような内容が表示される。
山田さんは共通前売券を購入済みなので「既に決済済(共通前売券)」を選択(クリック)する。これにより顧客端末は図8下段の決済方法選択データ(決済データ)を作成してこれをシネマコンプレックスサーバー(決済データ受信手段)に送信する。
以上がS1−3である。
なお、「クレジットカードによる決済」又は「銀行振込による決済」等が選択された際は、それらの決済処理に進むがこれら処理は既知の処理であるためここでは省略する。
【0017】
次に、S1−4「シリアル番号送信処理」について説明する。
決済方法選択データを受信したシネマコンプレックスサーバー(共通前売券特定情報要求データ送信手段)は、図4の共通券処理を行うと判断し、山田さんに共通前売券のシリアル番号を問い合わせるため図10上段のようなシリアル番号問合せデータ(共通前売券特定情報要求データ)を作成しこれを顧客端末に送信する。
これを受信した顧客端末は、山田さんにシリアル番号の入力を促し山田さんはこれに応じて顧客端末を操作してシリアル番号「12345」を入力する。そして顧客端末は図10下段のようなシリアル番号通知データをシネマコンプレックスサーバー(共通前売券特定情報受信手段)に送信する。
以上がS1−4である。
【0018】
次に、S1−5「シリアル番号確認処理」について説明する。
シリアル番号通知データを受信したシネマコンプレックスサーバーは、次にシリアル番号が本当に存在し正当なものであるかを確認(認証)する。そのためにシネマコンプレックスサーバーは図11上段のようなシリアル番号確認要求データを作成してチケット販売サーバーに送信する。
チケット販売サーバーの記憶装置には図12のような共通券ファイルが記憶されている(共通券ファイル記憶手段)。これは販売している共通前売券のシリアル番号(共通前売券特定情報)とその共通前売券の基本情報(映画名・上映開始日・上映終了日・利用可能な劇場・座席指定区分)等とを関連づけたものである。なお、図12の座席指定区分とはその共通前売券を利用して座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないかを判別するためのデータ項目であり、ここでは「未済」になっているものとする。
図10下段のようなシリアル番号通知データを受信したチケット販売サーバーは図12の共通券ファイルにシリアル番号「12345」が存在するか否かを確認するために共通券ファイルを検索し、シリアル番号が存在し、且つ、座席指定区分が「未済」である場合は図11下段のようなシリアル番号確認済データをシネマコンプレックスサーバーに送信する。
なお、シリアル番号が共通券ファイルに存在しなかったり、座席指定区分が「済」であった場合、チケット販売サーバーはその旨を知らせるエラーメッセージをシネマコンプレックスサーバーに送信して、これを受信したシネマコンプレックスサーバーはSTEP1−2で山田さんに割り当てた座席を取り消すため図7に表された引換番号レコードを削除する。これにより前述の「座席の付与処理」が取り消されることになる。
以上がS1−5である。
【0019】
<STEP2:共通券ファイル更新>
次に、チケット販売サーバー(座席付与手段)は、共通券ファイルのシリアル番号「12345」に関連づけられている座席指定区分を「未済」から「済み(座席指定を既に行ったことを示すデータ)」に更新する(図13)。これにより図3の共通前売券(シリアル番号:12345)による座席指定がなされたことが分かり、以後このシリアル番号で座席指定の申込があっても原則として拒否されることになる。
【0020】
<STEP3:引換番号発行>
シリアル番号の存在を確認したシネマコンプレックスサーバー(座席引換情報送信手段)は、図7に表示された引換番号レコードの内容(引換番号やその他のデータ)を山田さんの顧客端末に送信する。これにより山田さんは引換番号「H200」を知ることができ、当日劇場でこの番号を係員に伝えれば座席番号「8列24番」の明示された入場チケットと交換することができる。
【0021】
なお、前述のSTEP1からSTEP3において、顧客(山田さん)から座席指定の手数料を徴収してもよい。例えば、シネマコンプレックスサーバーがクレジットカード又は銀行振込等の決済手段により顧客から手数料を徴収するのである。また、徴収した手数料の一部又は全部を手数料データとしてチケット販売サーバーに送信してもよい。このようにすればシネマコンプレックス・チケット販売会社は新たな収入源を開拓することができる。なお、上記例ではシネマコンプレックスサーバーが手数料を徴収して、一部又は全部をチケット販売会社に支払うケースを説明したが、これを逆にしてもよい。即ち、チケット販売サーバーが手数料を徴収して、手数料データをシネマコンプレックスサーバーに送信してもよい。
【0022】
<STEP4:共通券、引換番号の提示>
映画「白雪姫」鑑賞の当日、山田さんは共通前売券と引換番号を記録したメモを持参して映画館に行き、係員に共通前売券を手渡すとともに引換番号が「H200」であることを伝える。係員は共通前売券を回収し、その後、引換番号「H200」を劇場内に設置された端末(劇場内端末)に入力する。劇場内端末はこの引換番号「H200」を検索キーにして図7の引換番号ファイルを検索し「H200」に関連づけられている座席番号「8列24番」を抽出し、この座席番号が明示された入場チケット(図14)を印刷する。そして山田さんはこの入場チケットを持って劇場に入場し映画を鑑賞する。これにより、山田さんは共通前売券により座席を事前に指定(確保)することができるのである。
【0023】
次に、共通前売券に表示されたシリアル番号の表示態様について詳しく説明する。
共通前売券は店頭に陳列されて販売されることが多く、そこに表示されているシリアル番号は店頭に訪れた人に盗み見られる可能性がある。これが盗み見られると共通前売券を購入していない人でも座席指定をすることが可能になってしまい、トラブルが生じる可能性がある。即ち、シリアル番号を知っていれば共通前売券を購入済であると偽って図4の処理における決済処理を行わず(クレジットカードや銀行振込による決済処理を行わず)に座席指定が可能になってしまい後にトラブルが生じる可能性がある。
よって、このシリアル番号を図15のように共通前売券の裏面に表示する。このようにすればシリアル番号を盗み見られる可能性が極めて低くなり、このようなトラブルを未然に防止できる。
【0024】
また、図16のようにシール部材1によりシリアル番号を覆い隠し、外部から視認できないようにしてもよい。このようにすれば、シリアル番号を盗み見られることがなくなり前述のようなトラブルを未然に防止できる。なお、共通前売券の購入者はこのシール部材1を剥離することによりシリアル番号を知ることができる。即ち、購入者しかシリアル番号を知ることができないので前述のようなトラブルは生じないのである。
また、運用によりシール部材1を剥離した場合、その共通前売券は「無効になる」と決め顧客にその旨告知すれば、座席指定後はその共通前売券を使うことはできないので、劇場は共通前売券を回収する必要がなくなり、余計な手間を省くことができる。また、顧客も引換番号のみをメモして持参するだけでよく共通前売券を持参する必要がなくなり手間が省ける。
【0025】
次に、引換番号の別態様について説明する。上記実施例では、引換番号は「H200」であり、共通前売券のシリアル番号は「12345」となっており、双方の番号・記号は異なっていた。よって、顧客は2つの異なる番号や記号を管理する必要があるため、顧客が混乱したり、管理負担が大きいなどの問題が生じる。そこで、引換番号と共通前売券のシリアル番号とを同じ情報(同一の番号又は同一の記号)にする。例えば、シネマコンプレックスサーバーが図11下段のシリアル番号確認済データを受信した直後に図7の引換番号ファイルの引換番号を「12345」に更新し(図17)、引換番号「12345」を顧客である山田さんの顧客端末に送信する。このようにすれば顧客はシリアル番号兼引換番号として「12345」のみを管理すればよく、顧客は混乱することなく、管理負担も軽減される。
【0026】
上記実施例おいては特定のケースについて説明したが、本発明はこれら特定のケースに限るものではない。例えば、次のようなケースであっても構わないし、次のようにしても同様の効果が得られる。
(1)上記実施例では、映画を例に説明したが、本発明はこれに限るものではなく、あらゆるチケットに利用できるものである。
(2)データの内容は実施例で説明したデータに限らない。即ち、同様の役割を果たすことができれば、他のどのようなデータであっても構わない。
(3)ハードウェアも実施例で説明したものに限らない。即ち、同様の役割を果たすことができれば、他のどのようなハードウェアであっても構わない。
(4)処理の内容や手順(フロー)についても実施例で説明したものに限らない。即ち、同様の役割を果たすことができれば、他のどのような処理内容・処理手順であっても構わない。
(5)上記実施例に登場するデータ(データレコード、ファイル)のデータ(データ項目)は、原則として各々関連づけられて(対応づけられて)記憶装置に記憶されているものとする。図面に表されたものについても同様である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明で利用するハードウェアの概略図である。
【図2】本発明の処理フローの一例を示した図である。
【図3】本発明で利用する共通前売券の一例を示した図である。
【図4】本発明の処理フローの一例を示した図である。
【図5】本発明で利用する座席指定申請データ等の一例を示した図である。
【図6】本発明で利用する空席情報ファイルの一例を示した図である。
【図7】本発明で利用する引換番号ファイルの一例を示した図である。
【図8】本発明で利用する決済方法選択要請データ等の一例を示した図である。
【図9】本発明で利用する決済方法選択画面の一例を示した図である。
【図10】本発明で利用するシリアル番号問合せデータ等の一例を示した図である。
【図11】本発明で利用するシリアル番号確認要求データ等の一例を示した図である。
【図12】本発明で利用する共通券ファイルの一例を示した図である。
【図13】本発明で利用する共通券ファイルの一例を示した図である。
【図14】本発明で利用する入場券の一例を示した図である。
【図15】本発明で利用する共通前売券の他の一例を示した図である。
【図16】本発明で利用する共通前売券の他の一例を示した図である。
【図17】本発明で利用する引換番号ファイルの他の一例を示した図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、映画の共通前売券などの座席指定のない興行チケットを購入した場合でも座席指定を行うことを可能にする装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
映画チケットには様々な種類があるが、その1つとして共通前売券というものがある。これは映画公開前にコンビニエンスストアやチケット窓口で販売されているものであり、座席の指定ができないものの映画館窓口で購入するより安価で購入できるという特徴がある。顧客は映画公開前にこの共通前売券を購入し、映画鑑賞の際は劇場までその共通前売券を持参し、係員にその共通前売券を提示して劇場に入場して映画を鑑賞する。また、座席指定を必須とする映画館では、映画館窓口でその共通前売券を係員に提示し、座席指定を行った上で劇場に入場して映画を鑑賞する。
一方、近年シネマコンプレックスと呼ばれる映画施設が増加している。シネマコンプレックスとは主に同一の施設に複数のスクリーンがある映画館のことを指すが、これはショッピングセンターと併設されるなど利便性が高く非常に人気が高い。また、インターネット等を利用して事前にチケットを購入しその際に座席指定を行うことも可能となっているので非常に便利である。
【0003】
【特許文献1】特開2007-108850
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、共通前売券の売上は振るわず、販売数が減少している。これはシネマコンプレックスのように事前に座席指定ができない不便さが販売数減少の一因となっていると考えられる。
よって、共通前売券のような座席指定のないチケットでも事前に座席指定できる装置等が求められるところである。
本発明はこのような問題に鑑みなされたものであり、共通前売券などの座席指定のない興行チケットを購入した場合でも座席指定を行うことを可能にするための装置等に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、以下のような手段を備えるコンピュータシステム(装置)、コンピュータ(装置)が以下のような処理(ステップ)を行う方法、コンピュータ(装置)を以下のように機能させるコンピュータプログラムである。
(1) 興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶手段、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶手段、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信手段、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信手段、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信手段、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信手段、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与手段を備える。
(2) 前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理である。
(3) 顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶手段、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信手段を備える。
(4) 前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報である。
(5) 前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報である。
(6) 前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の効果は以下の通りである。
(1)本発明を利用すれば、共通前売券のような座席指定のないチケットでも事前に座席指定することが容易となる。
(2)共通前売券のシリアル番号を裏面に表示したり、シール部材で外部から視認できないようにすれば、共通前売券を購入していない人が座席指定をして無用のトラブルが生じることを未然に回避できる。
(3)共通前売券のシリアル番号と引換番号とを同一の番号や記号にすれば、顧客は1つの番号を管理するだけでよく、顧客の管理負担を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、共通前売券などの座席指定のない興行チケットを購入した場合でも座席指定を行うことを可能にするための装置等に関するものである。
【実施例】
【0008】
まず、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
図1は本発明の実施に必要なハードウェアの概略を表した図である。本発明はチケットの販売等に関する処理を行う装置(チケット販売サーバー)、チケットの座席指定を行う装置(前述のシネマコンプレックスが利用するサーバー)、ユーザーがチケットの座席指定等を行う顧客端末(携帯電話やコンピュータ等)、映画館等の劇場に設置されている劇場内端末とからなる。なお、本実施例では、チケット販売サーバーとシネマコンプレックスサーバーが座席指定装置としての役割を果たす。
これら装置及び端末は、情報の入出力装置、情報の記憶装置、情報の処理装置を備えたコンピュータである。これら記憶装置には本発明を実現するためのコンピュータプログラムや所定のデータが記憶されており、処理装置はこのコンピュータプログラムの処理命令に従って所定の処理を行う。これら装置は各々インターネット等の通信手段により情報の送受信が可能となっている。なお、各装置間で送受信されるデータはすべて適切に送受信され、そのデータは送受信された装置の記憶装置に記憶されるものとする。また、図1の引換番号ファイル及び共通券ファイルについては後述する。
【0009】
次に、本発明の処理フローについて説明する。本発明は図2の処理フローのような流れで実行される。なお、図2のS1、S2等はSTEP1、STEP2等を意味する。以下、これら処理について説明する。
【0010】
<STEP1:ログイン、共通券による座席指定>
まず、STEP1の処理から説明する。
山田太郎さんは映画「白雪姫」を観たいと思い、あるコンビニエンスストアで図3のような白雪姫の共通前売券を購入した。なお、各共通前売券にはその共通前売券固有のシリアル番号(共通前売券特定情報)が表示されているものとする。また、その一方で共通前売券は通常座席指定がない形で販売されるものであるため座席番号は表示されていない。
【0011】
映画「白雪姫」は人気の映画で混雑することが予想されるため、山田さんは事前に座席指定をして予め座席を指定(確保)したいと考えた。山田さんは座席指定を行うため、顧客端末を利用してシネマコンプレックスが提供している座席指定のためのサイトにアクセスした。
山田さんがこのサイトにアクセスして座席指定を行う際は図4の処理フローに従って行われる。なお、図4のS1、S2、S3は図2のS1、S2、S3に対応するものであり、S1にはS1−1「ログイン処理」、S1−2「公演・座席選択処理」、S1−3「決済選択処理」、S1−4「シリアル番号送信処理」、S1−5「シリアル番号確認処理」の各処理が含まれている。以下、図4の処理フローに従って説明する。
【0012】
まず、S1−1「ログイン処理」について説明する。
山田さんは顧客端末に、予め山田さんに付与されてたIDやパスワード(顧客特定情報)を入力する。顧客端末はID・パスワードを含むログインデータをシネマコンプレックスサーバー(顧客特定情報受信手段)に送信する。これを受信したシネマコンプレックスサーバーはこのID・パスワードを既知の手段により確認し、山田さんのログインを認める。
以上がS1−1である。
【0013】
次に、S1−2「公演・座席選択処理」について説明する。
山田さんは公演(白雪姫)・座席指定を行う劇場(A劇場)・上映日(6月15日)・上映開始時刻(14時)又は上映回数や人数等を選択する。これにより顧客端末は図5上段のような座席指定申請データを作成し、これをシネマコンプレックスサーバーに送信する。
【0014】
座席指定申請データを受信したシネマコンプレックスサーバーは座席指定申請データで指定された公演について空席があるか否かを確認する。例えば、シネマコンプレックスサーバーの記憶装置には図6のような空席情報ファイルが記憶されており(空席番号記憶手段)、シネマコンプレックスサーバー(座席付与手段)は空席があることを確認して(空席数が「1」以上あることを確認して)空席がある場合は図6の空席番号から任意の座席番号を選択して山田さんに座席を割り当て(座席の付与処理を行い)、図5下段のような座席指定通知データを顧客端末に送信する。これにより山田さんは座席が確保されたことを知ることができる。
なお、「顧客(山田さん)に空席番号を付与する」とは、顧客特定情報(会員ID等)と空席番号とを関連づけて記憶する場合を含み、更には共通前売券特定情報(シリアル番号等)と空席番号とを関連づけて記憶する場合も含まれるものとする。
【0015】
なお、ここでは山田さんに「8列24番」の座席が割り当てられたものとし、この座席番号は引換番号と関連づけられて記憶されるものとする。引換番号とは、山田さんが座席を指定・確保したこと及び指定・確保した座席番号を特定するための番号である。
例えば、シネマコンプレックスサーバーには図7のような引換番号ファイルが記憶されており、これは劇場特定情報(劇場名)と上映日時と山田さんに指定された座席番号と固有の引換番号(座席引換情報)とを関連づけたレコードを複数集めたデータファイルである。ここでは山田さんには(山田さんが指定・確保した座席番号「8列24番」には)「H200」という引換番号が割り当てられたものとし、山田さんが劇場でこの引換番号「H200」を係員に伝えれば「8列24番」を明示した入場チケットと交換することができるのである。なお、この引換番号ファイルにデータ項目として「会員ID:9715」を加えてもよい。
以上がS1−2である。
【0016】
次に、S1−3「決済選択処理」について説明する。
シネマコンプレックスサーバーは、図8上段のような決済方法選択要請データを山田さんの顧客端末に送信する。これにより例えば顧客端末の表示モニタには図9のような内容が表示される。
山田さんは共通前売券を購入済みなので「既に決済済(共通前売券)」を選択(クリック)する。これにより顧客端末は図8下段の決済方法選択データ(決済データ)を作成してこれをシネマコンプレックスサーバー(決済データ受信手段)に送信する。
以上がS1−3である。
なお、「クレジットカードによる決済」又は「銀行振込による決済」等が選択された際は、それらの決済処理に進むがこれら処理は既知の処理であるためここでは省略する。
【0017】
次に、S1−4「シリアル番号送信処理」について説明する。
決済方法選択データを受信したシネマコンプレックスサーバー(共通前売券特定情報要求データ送信手段)は、図4の共通券処理を行うと判断し、山田さんに共通前売券のシリアル番号を問い合わせるため図10上段のようなシリアル番号問合せデータ(共通前売券特定情報要求データ)を作成しこれを顧客端末に送信する。
これを受信した顧客端末は、山田さんにシリアル番号の入力を促し山田さんはこれに応じて顧客端末を操作してシリアル番号「12345」を入力する。そして顧客端末は図10下段のようなシリアル番号通知データをシネマコンプレックスサーバー(共通前売券特定情報受信手段)に送信する。
以上がS1−4である。
【0018】
次に、S1−5「シリアル番号確認処理」について説明する。
シリアル番号通知データを受信したシネマコンプレックスサーバーは、次にシリアル番号が本当に存在し正当なものであるかを確認(認証)する。そのためにシネマコンプレックスサーバーは図11上段のようなシリアル番号確認要求データを作成してチケット販売サーバーに送信する。
チケット販売サーバーの記憶装置には図12のような共通券ファイルが記憶されている(共通券ファイル記憶手段)。これは販売している共通前売券のシリアル番号(共通前売券特定情報)とその共通前売券の基本情報(映画名・上映開始日・上映終了日・利用可能な劇場・座席指定区分)等とを関連づけたものである。なお、図12の座席指定区分とはその共通前売券を利用して座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないかを判別するためのデータ項目であり、ここでは「未済」になっているものとする。
図10下段のようなシリアル番号通知データを受信したチケット販売サーバーは図12の共通券ファイルにシリアル番号「12345」が存在するか否かを確認するために共通券ファイルを検索し、シリアル番号が存在し、且つ、座席指定区分が「未済」である場合は図11下段のようなシリアル番号確認済データをシネマコンプレックスサーバーに送信する。
なお、シリアル番号が共通券ファイルに存在しなかったり、座席指定区分が「済」であった場合、チケット販売サーバーはその旨を知らせるエラーメッセージをシネマコンプレックスサーバーに送信して、これを受信したシネマコンプレックスサーバーはSTEP1−2で山田さんに割り当てた座席を取り消すため図7に表された引換番号レコードを削除する。これにより前述の「座席の付与処理」が取り消されることになる。
以上がS1−5である。
【0019】
<STEP2:共通券ファイル更新>
次に、チケット販売サーバー(座席付与手段)は、共通券ファイルのシリアル番号「12345」に関連づけられている座席指定区分を「未済」から「済み(座席指定を既に行ったことを示すデータ)」に更新する(図13)。これにより図3の共通前売券(シリアル番号:12345)による座席指定がなされたことが分かり、以後このシリアル番号で座席指定の申込があっても原則として拒否されることになる。
【0020】
<STEP3:引換番号発行>
シリアル番号の存在を確認したシネマコンプレックスサーバー(座席引換情報送信手段)は、図7に表示された引換番号レコードの内容(引換番号やその他のデータ)を山田さんの顧客端末に送信する。これにより山田さんは引換番号「H200」を知ることができ、当日劇場でこの番号を係員に伝えれば座席番号「8列24番」の明示された入場チケットと交換することができる。
【0021】
なお、前述のSTEP1からSTEP3において、顧客(山田さん)から座席指定の手数料を徴収してもよい。例えば、シネマコンプレックスサーバーがクレジットカード又は銀行振込等の決済手段により顧客から手数料を徴収するのである。また、徴収した手数料の一部又は全部を手数料データとしてチケット販売サーバーに送信してもよい。このようにすればシネマコンプレックス・チケット販売会社は新たな収入源を開拓することができる。なお、上記例ではシネマコンプレックスサーバーが手数料を徴収して、一部又は全部をチケット販売会社に支払うケースを説明したが、これを逆にしてもよい。即ち、チケット販売サーバーが手数料を徴収して、手数料データをシネマコンプレックスサーバーに送信してもよい。
【0022】
<STEP4:共通券、引換番号の提示>
映画「白雪姫」鑑賞の当日、山田さんは共通前売券と引換番号を記録したメモを持参して映画館に行き、係員に共通前売券を手渡すとともに引換番号が「H200」であることを伝える。係員は共通前売券を回収し、その後、引換番号「H200」を劇場内に設置された端末(劇場内端末)に入力する。劇場内端末はこの引換番号「H200」を検索キーにして図7の引換番号ファイルを検索し「H200」に関連づけられている座席番号「8列24番」を抽出し、この座席番号が明示された入場チケット(図14)を印刷する。そして山田さんはこの入場チケットを持って劇場に入場し映画を鑑賞する。これにより、山田さんは共通前売券により座席を事前に指定(確保)することができるのである。
【0023】
次に、共通前売券に表示されたシリアル番号の表示態様について詳しく説明する。
共通前売券は店頭に陳列されて販売されることが多く、そこに表示されているシリアル番号は店頭に訪れた人に盗み見られる可能性がある。これが盗み見られると共通前売券を購入していない人でも座席指定をすることが可能になってしまい、トラブルが生じる可能性がある。即ち、シリアル番号を知っていれば共通前売券を購入済であると偽って図4の処理における決済処理を行わず(クレジットカードや銀行振込による決済処理を行わず)に座席指定が可能になってしまい後にトラブルが生じる可能性がある。
よって、このシリアル番号を図15のように共通前売券の裏面に表示する。このようにすればシリアル番号を盗み見られる可能性が極めて低くなり、このようなトラブルを未然に防止できる。
【0024】
また、図16のようにシール部材1によりシリアル番号を覆い隠し、外部から視認できないようにしてもよい。このようにすれば、シリアル番号を盗み見られることがなくなり前述のようなトラブルを未然に防止できる。なお、共通前売券の購入者はこのシール部材1を剥離することによりシリアル番号を知ることができる。即ち、購入者しかシリアル番号を知ることができないので前述のようなトラブルは生じないのである。
また、運用によりシール部材1を剥離した場合、その共通前売券は「無効になる」と決め顧客にその旨告知すれば、座席指定後はその共通前売券を使うことはできないので、劇場は共通前売券を回収する必要がなくなり、余計な手間を省くことができる。また、顧客も引換番号のみをメモして持参するだけでよく共通前売券を持参する必要がなくなり手間が省ける。
【0025】
次に、引換番号の別態様について説明する。上記実施例では、引換番号は「H200」であり、共通前売券のシリアル番号は「12345」となっており、双方の番号・記号は異なっていた。よって、顧客は2つの異なる番号や記号を管理する必要があるため、顧客が混乱したり、管理負担が大きいなどの問題が生じる。そこで、引換番号と共通前売券のシリアル番号とを同じ情報(同一の番号又は同一の記号)にする。例えば、シネマコンプレックスサーバーが図11下段のシリアル番号確認済データを受信した直後に図7の引換番号ファイルの引換番号を「12345」に更新し(図17)、引換番号「12345」を顧客である山田さんの顧客端末に送信する。このようにすれば顧客はシリアル番号兼引換番号として「12345」のみを管理すればよく、顧客は混乱することなく、管理負担も軽減される。
【0026】
上記実施例おいては特定のケースについて説明したが、本発明はこれら特定のケースに限るものではない。例えば、次のようなケースであっても構わないし、次のようにしても同様の効果が得られる。
(1)上記実施例では、映画を例に説明したが、本発明はこれに限るものではなく、あらゆるチケットに利用できるものである。
(2)データの内容は実施例で説明したデータに限らない。即ち、同様の役割を果たすことができれば、他のどのようなデータであっても構わない。
(3)ハードウェアも実施例で説明したものに限らない。即ち、同様の役割を果たすことができれば、他のどのようなハードウェアであっても構わない。
(4)処理の内容や手順(フロー)についても実施例で説明したものに限らない。即ち、同様の役割を果たすことができれば、他のどのような処理内容・処理手順であっても構わない。
(5)上記実施例に登場するデータ(データレコード、ファイル)のデータ(データ項目)は、原則として各々関連づけられて(対応づけられて)記憶装置に記憶されているものとする。図面に表されたものについても同様である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明で利用するハードウェアの概略図である。
【図2】本発明の処理フローの一例を示した図である。
【図3】本発明で利用する共通前売券の一例を示した図である。
【図4】本発明の処理フローの一例を示した図である。
【図5】本発明で利用する座席指定申請データ等の一例を示した図である。
【図6】本発明で利用する空席情報ファイルの一例を示した図である。
【図7】本発明で利用する引換番号ファイルの一例を示した図である。
【図8】本発明で利用する決済方法選択要請データ等の一例を示した図である。
【図9】本発明で利用する決済方法選択画面の一例を示した図である。
【図10】本発明で利用するシリアル番号問合せデータ等の一例を示した図である。
【図11】本発明で利用するシリアル番号確認要求データ等の一例を示した図である。
【図12】本発明で利用する共通券ファイルの一例を示した図である。
【図13】本発明で利用する共通券ファイルの一例を示した図である。
【図14】本発明で利用する入場券の一例を示した図である。
【図15】本発明で利用する共通前売券の他の一例を示した図である。
【図16】本発明で利用する共通前売券の他の一例を示した図である。
【図17】本発明で利用する引換番号ファイルの他の一例を示した図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶手段、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶手段、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信手段、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信手段、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信手段、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信手段、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与手段を備えることを特徴とする座席指定装置。
【請求項2】
前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理であることを特徴とする請求項1記載の座席指定装置。
【請求項3】
顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶手段、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至2記載の座席指定装置。
【請求項4】
前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報であることを特徴とする請求項3記載の座席指定装置。
【請求項5】
前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報であることを特徴とする請求項1乃至3記載の座席指定装置。
【請求項6】
前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報であることを特徴とする請求項1乃至3記載の座席指定装置。
【請求項7】
コンピュータを、興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶手段、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶手段、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信手段、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信手段、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信手段、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信手段、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与手段として機能させることを特徴とする座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理であることを特徴とする請求項7記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶手段、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信手段として機能させることを特徴とする請求項7乃至8記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報であることを特徴とする請求項9記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報であることを特徴とする請求項7乃至9記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報であることを特徴とする請求項7乃至9記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項13】
コンピュータが、興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶ステップ、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶ステップ、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信ステップ、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信ステップ、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信ステップ、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信ステップ、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与ステップを行うことを特徴とする座席指定方法。
【請求項14】
前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理であることを特徴とする請求項13記載の座席指定方法。
【請求項15】
前記コンピュータが、顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶ステップ、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信ステップを備えることを特徴とする請求項13乃至14記載の座席指定方法。
【請求項16】
前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報であることを特徴とする請求項15記載の座席指定方法。
【請求項17】
前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報であることを特徴とする請求項13乃至15記載の座席指定方法。
【請求項18】
前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報であることを特徴とする請求項13乃至15記載の座席指定方法。
【請求項1】
興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶手段、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶手段、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信手段、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信手段、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信手段、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信手段、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与手段を備えることを特徴とする座席指定装置。
【請求項2】
前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理であることを特徴とする請求項1記載の座席指定装置。
【請求項3】
顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶手段、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信手段を備えることを特徴とする請求項1乃至2記載の座席指定装置。
【請求項4】
前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報であることを特徴とする請求項3記載の座席指定装置。
【請求項5】
前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報であることを特徴とする請求項1乃至3記載の座席指定装置。
【請求項6】
前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報であることを特徴とする請求項1乃至3記載の座席指定装置。
【請求項7】
コンピュータを、興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶手段、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶手段、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信手段、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信手段、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信手段、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信手段、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与手段として機能させることを特徴とする座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理であることを特徴とする請求項7記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶手段、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信手段として機能させることを特徴とする請求項7乃至8記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報であることを特徴とする請求項9記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報であることを特徴とする請求項7乃至9記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報であることを特徴とする請求項7乃至9記載の座席指定のためのコンピュータプログラム。
【請求項13】
コンピュータが、興行の共通前売券を特定するための共通前売券特定情報とその共通前売券を用いて座席指定を既に行ったか又は未だ座席指定を行っていないか判別するための座席指定区分とを関連づけた共通券ファイルを記憶する共通券ファイル記憶ステップ、興行が開催される会場の空席番号を記憶する空席番号記憶ステップ、顧客が利用する顧客端末から顧客を特定するための顧客特定情報を受信する顧客特定情報受信ステップ、興行チケットの決済が未済であるか又は共通前売券により既に決済済であるかを判別するための決済データを顧客端末から受信する決済データ受信ステップ、前記顧客端末に前記共通前売券特定情報の通知を要求するための共通前売券特定情報要求データを送信する共通前売券特定情報要求データ送信ステップ、前記共通前売券特定情報要求データに応じて入力された前記共通前売券特定情報を前記顧客端末から受信する共通前売券特定情報受信ステップ、受信した前記共通前売券特定情報が前記共通券ファイルに存在し且つ受信した前記共通前売券特定情報に関連づけられた前記座席指定区分が未だ座席指定を行っていないことを示す場合は前記顧客特定情報により特定される顧客に前記空席番号を付与し且つ前記座席指定区分を座席指定を既に行ったことを示す座席指定済に更新する座席付与ステップを行うことを特徴とする座席指定方法。
【請求項14】
前記共通前売券特定情報要求データの送信処理は、前記決済データが共通前売券により決済済であることを示す場合にのみ行われる処理であることを特徴とする請求項13記載の座席指定方法。
【請求項15】
前記コンピュータが、顧客に付与された前記空席番号とその空席番号を特定するための座席引換情報を関連づけて記憶する座席引換情報記憶ステップ、前記座席引換情報を前記顧客端末に送信する座席引換情報送信ステップを備えることを特徴とする請求項13乃至14記載の座席指定方法。
【請求項16】
前記座席引換情報は前記共通前売券特定情報と同じ情報であることを特徴とする請求項15記載の座席指定方法。
【請求項17】
前記共通前売券特定情報は、前記共通前売券の裏面に表示された情報であることを特徴とする請求項13乃至15記載の座席指定方法。
【請求項18】
前記共通前売券特定情報はシール部材により外部から視認できない様にされたものであり、且つ、前記シール部材を剥離することにより視認可能となる情報であることを特徴とする請求項13乃至15記載の座席指定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−257822(P2011−257822A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129647(P2010−129647)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(398002617)ぴあ株式会社 (19)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(398002617)ぴあ株式会社 (19)
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