座席配列体、座席ユニット、トレイテーブル及び座席システム
複数の隣接する座席の列が支持フレームによって支持される。座席は、シートバックと座面とレッグレストとを含む。各座席のレッグレストは、脚支持面を含み、(a)格納位置と(b)座面及びレッグレスト支持面がほぼ同一平面状にある完全展開位置との間で移動することができるように、座席フレームに対して取り付けられている。列にある各座席のレッグレスト及び座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送手段、特に航空機(これに限られないが)内のまたはこのための座席及び座席配列体に関する。
【背景技術】
【0002】
民間旅客機に搭載された座席には多様な構成がある。実際、多くの航空機が多様なタイプの座席を搭載している。例えば、旅客機は、ビジネスクラスの座席及びこれより通常多くのエコノミークラスの座席を搭載する。
【0003】
ビジネスクラスの座席の標準価格はエコノミークラスの座席より高い。これは、主に、1つのビジネスクラスの座席が占める航空機の床面積がずっと大きいためである。したがって、航空会社はビジネスクラスに割増料金を請求する。
【0004】
現在、多くのビジネスクラスの座席は、シートを座位から完全な横たわり(lay flat)体位へリクライニングする機能を提供する。横たわり体位になると、シートバック(seat back)、座面及び例えばオットマンは、相互にほぼ平らな表面を持つことになる。それによって、乗客は横になることができるので、休息または睡眠時により快適である。特許文献1は(Virgin Atlantic Airways Ltd.)は、この種の座席を開示する。特許文献2も、これが可能な座席を開示する。しかし、これらの座席は、1人の乗客にこの種の快適さを提供するために機内で大きな占有面積を消費する。これは、航空機のビジネスクラスの区画においては乗客密度がより小さいことを意味する。
【0005】
航空会社が乗客により大きな快適さを提供する際の通常の妥協点は乗客密度の減少である。なぜなら、乗客の快適さは、通常、機内でより多くの個人空間を乗客に提供することによって得られるからである。これによって、通常、1機の航空機が運べる乗客数は減少する。これが、航空会社がエコノミークラスの座席に比べてビジネスクラスに高い料金を請求する主な理由である。積載量(例えば、乗客数及びその手荷物)が減れば燃料の節約になると言う意見があるかも知れない。しかし、ビジネスクラスの座席の機構は、通常複雑で、高価でかつ重い。そのため、上記のような燃料の節約があっても少なくともある程度相殺される。
【0006】
長距離飛行のエコノミークラスの座席は、乗客が横になることができるように使用されることが知られている。1列の座席の座席間のアームレストは邪魔にならないように折り畳むことができる。横になるときには、その列の座席の全ての座面を横切って横たわることによって、1人の乗客のみで列全体を占有することになる。この状況は、通常、フライトが満席ではなく、1列の全ての座席を1人の乗客のみで占有できる場合に限り可能である。
【0007】
航空会社によっては、現在、個々の乗客の快適さ及び個人空間を最大限に大きくすることに力を注ぎ、できる限り乗客同士を隔離しようと努めている。乗客は個人として扱われるが、多くのフライトにおいて、乗客は、家族などグループとして旅行する。乗客同士で対話することを望み、相互に近い空間に休息することを快適と感じる場合がある。あるいは、少なくともそのような選択肢を望む場合がある。
【0008】
個別の座席の個別性をより小さくして共用性を大きくすることは、航空業界が現在達成しようとしていることに反している。座席は相互に協働することを許容しない。実際、ビジネスクラス及び他の多くのクラスにおいて、協働することは、通常プライバシーの損失を意味するので、設計要因にはならない。
【0009】
さらに、旅行者のグループによっては、ビジネスクラスを利用する余裕がないか、あるいはビジネスクラスのチケット代金にお金を消費することに納得することができない。例えば、ビジネスクラスにおいて提供される余分な空間の恩恵を受けない小さい子供と一緒に家族で旅行する場合、両親は、ビジネスクラスのチケットを妥当と受け入れるのは難しいと感じるだろう。
【0010】
航空会社は、他のクラスのチケット販売と競合することになることを根拠に、低運賃のクラスの座席を提供することに慎重である一方で、ビジネスクラスに空間、プライバシー、心地よさ及びサービスを提供するために膨大な座席開発作業を行ってきた。このことは、エコノミークラスよりビジネスクラスの座席開発により重点を置くので、ビジネスクラスとエコノミークラスの間の質の分離を拡大させた。これまで、概して、質を向上させるためのエコノミークラスの座席の開発は不足している。フライト中の娯楽システムはこの明白な例外である。
【0011】
航空機の乗客用座席は、航空機に特有の重大な技術的、コスト的及び空間的制約があるため、必然的に他の輸送形式とは別個の技術分野として発展してきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】国際公開第03/013903号
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0040434号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、複数の乗客によって画定された空間の共用を促進することができる多機能ゾーンを提供する再構成可能な座席及び(または)座席配列体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本明細書において使用される場合、「及び(または)」は、「及び」、「または」またはこれら両方を意味し、「かつ(または)」は、「かつ」、「または」またはこれら両方を意味する。
【0015】
本明細書において使用される場合、名詞の複数形はその名詞の複数形及び(または)単数形を意味する。
【0016】
本明細書において使用される場合、「連続的」という用語は、当接関係及び接触関係にあるか、当接せず無視できるほどの間隙が存在する関係にあると解釈することができる。
【0017】
本明細書において使用される場合、「窓側の座席」という用語は、物理的に窓が座席に隣接するか否かに関係なく、或る列の、胴体に隣接する客室の壁に最も近い座席を意味する。
【0018】
第一の態様において、本発明は、広義に、下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、
複数の隣り合う座席の列であり、その各々が、支持フレームによって支持されたシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席のレッグレストは、(a)保管位置と(b)座面とレッグレストがほぼ同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように支持フレームに対して可動的に取り付けられた列、
を備え、
列の各座席のレッグレスト及び座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができる。
【0019】
好ましくは、列の各座席のレッグレストと座面は、協働して、少なくとも2人の乗客が共用するための再構成可能な支持面を形成できる。
【0020】
好ましくは、列は、少なくとも2つの隣り合う座席を備え、かつ前記列の各座席のレッグレスト及び座面は、協働して、前記列に割り当てられた少なくとも2人の乗客の全てが共用するための再構成可能な支持面を画定することができる。
【0021】
好ましくは、列は、3つの隣り合う座席を備える。
【0022】
好ましくは、列は、4つの隣り合う座席を備える。
【0023】
好ましくは、列は、5つの隣り合う座席を備える。
【0024】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、完全展開位置にあるときに、隣接する座面から座席が向く方向へ延びる。
【0025】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、完全展開位置にあるときに、座面と連続的である。
【0026】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、保管位置にあるときに、隣接する座面から下向きに延びる。
【0027】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、保管位置にあるときに座面と連続的である。
【0028】
好ましくは、完全展開位置にあるときに、隣り合う座席のレッグレストは相互に連続的である。
【0029】
好ましくは、保管位置にあるときに、隣り合う座席のレッグレストは相互に連続的である。
【0030】
好ましくは、列の全ての座席は並列であり、全て同じ方向を向く。
【0031】
好ましくは、列は3つの座席を含み、かつ3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)3つのレッグレスト全てが、これらの完全展開位置において、座面と一緒に寄りかかり体位(reclined position)の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができる。
【0032】
好ましくは、列は4つの座席を含み、かつ、
3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)その完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができる。
【0033】
好ましくは、列の各座席の両側にアームレストがあり、列の2つの座席の間のアームレストは、シートバックと座面の間に位置する使用可能位置とシートバックと座面の間に位置しない格納位置との間で可動的である。
【0034】
好ましくは、格納位置において、2つの隣り合う座席の間の各アームレストは、前記2つの隣り合う座席の背もたれ同士の間に画定されたキャビティ内に位置する。
【0035】
好ましくは、列の端部に位置する少なくとも1つのアームレストは、シートバックと座面の間に位置する使用可能位置とシートバックと座面の間に位置しない格納位置との間で可動的である。
【0036】
好ましくは、少なくとも2つの隣り合う座席同士の間の各アームレストは、格納位置と使用可能位置との間で支持フレームに対して枢動するように可動的である。
【0037】
好ましくは、2つの隣り合う座席同士の間のアームレストは、格納位置にあるときに、隣接する座席の背もたれの表面から後退した位置にある。
【0038】
好ましくは、各レッグレストを完全展開位置と保管位置との間の位置に保持することができる。
【0039】
好ましくは、支持フレームは、前記列の全ての座席を支持する。
【0040】
好ましくは、各座席の背もたれは、直立位置と寄りかかり位置との間で可動的である。
【0041】
好ましくは、各レッグレストは支持フレームによって単独で支持される。
【0042】
好ましくは、各レッグレストを、完全展開位置と保管位置との間の部分展開位置に移動させると共にこれを保持することができる。
【0043】
好ましくは、上述のような乗客輸送手段用座席ユニットは、民間旅客機内に設置される。
【0044】
好ましくは、上述のような乗客輸送手段用座席ユニットは、航空機のエコノミークラス区画に設置される。
【0045】
好ましくは、上述のような乗客輸送手段用座席ユニットは、顧客に最も低い座席当たりの標準運賃で提供される航空機のクラスの区画に設置される。
【0046】
第二の態様において、本発明は、下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。 前記座席ユニットは、
支持フレームによって支持された複数の隣り合う座席の列であり、各座席はシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席が同じ方向を向き、各座席のレッグレストが、脚支持面を含み、かつ(a)保管位置と(b)座面及びレッグレスト支持面がほぼ同一平面上にある完全展開位置との間を移動することができるように、座席フレームに対して取り付けられた列、
を備え、
列の各座席のレッグレスト及び座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができる。
【0047】
別の態様において、本発明は、下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、支持フレームによって各々支持される3つの隣り合う座席の列であり、その列の各々がシートバックと座面とレッグレストとを含む列を備え、
各レッグレストは座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0048】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。前記乗客輸送手段用座席ユニットは、支持フレームによって各々支持される4つの隣り合う座席の列であり、その列の各々が、シートバックと座面とレッグレストとを含む列を備え、
各レッグレストは座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0049】
別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
1)複数の隣り合う座席の第一の列と、
2)第一の座席列に隣接し、これと整列されかつ輸送手段内においてより前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席は、座面と、座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、レッグレストは座面に対して(a)保管位置と、(b)座面とレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられる。
【0050】
好ましくは、前記第一の列の全ての座席の座面とレッグレストは、協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供して、少なくとも1人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ列の方向に平行に伸びて、列の少なくとも2つの座席を占有することができるようにする。
【0051】
好ましくは、前記第一の列の全ての座席の座面及びレッグレストは、協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供し、少なくとも2人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ列の方向に平行に伸びて、各乗客が列の少なくとも2つの座席を占有することができるようにする。
【0052】
好ましくは、各座席について、前記レッグレストは、その保管位置にあるときに前記座面に隣接しかつ前記座面の下に位置する。
【0053】
好ましくは、列の各座席のレッグレストは、完全展開位置にあるときに、それぞれの座面と協働して、ほぼ輸送手段の進行方向に平行の方向に対して垂直の方向に少なくとも1人の乗客が寄りかかるためのベッドの少なくとも一部を形成する。
【0054】
好ましくは、前記第一の列の各座席の両側にアームレストが設置され、
アームレストの少なくとも1つは、その座席に座っている人がアームレストの上に腕を置ける位置と、アームレストが隣接するシートバックにより近接すると共に隣接するシートバックから座席が向く方向へ突出しない格納位置とから移動することができる。
【0055】
好ましくは、座席に座っている人の脚を支持するために、各レッグレストを保管位置と完全展開位置との間の位置に設定することができる。
【0056】
好ましくは、前記第一の列の2つの隣り合う座席のレッグレストは、展開位置にあるときに、相互に連続的である。
【0057】
好ましくは、第一の列の任意の座席について、それぞれのレッグレストが保管位置にあるときに、人1人が前記座席と第二の列の対応する座席との間にいるのに充分な余地があり、かつ、
完全展開位置にあるときに、人1人が前記座席と第二の列の対応する座席との間にいるのに不十分な余地がない。
【0058】
好ましくは、前記第一の列の各座席のレッグレストは、完全展開位置にあるときに、そのそれぞれの座面と前記第二の列の対応する座席との間の空間を埋める。
【0059】
好ましくは、前記第一の列の各レッグレストは、全て完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面と前記第二の列の対応する座席との間の空間を埋めて、
一緒に2人の大人が一緒に並んで横になる表面を画定する。
【0060】
好ましくは、前記第一の列の各レッグレストは、全て完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面から前記第二の列の対応する座席に向かって延び、
前記第一の列の全てのレッグレストと座面が一緒に、2人の大人が並んで寄りかかる表面を画定する。
【0061】
好ましくは、トレイテーブルは第二の列の各座席のシートバックに従属し、
トレイテーブルは、
1)a.それぞれの座席に向かって配置される格納位置と、
b.前記座席から第一の列に向かってさらに延びて主効用面を提供する展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
2)各々個別に一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定される二次テーブルトップであり、拡張パネルが一次パネルの少なくとも1つの縁に並べる構成で配置され、拡張パネルの各々を、乗客によって、格納位置と、拡張パネルが一次テーブルトップの縁から一次テーブルトップと同一平面上に突出する展開位置との間で移動することができる、二次テーブルトップと、
を備える。
【0062】
好ましくは、一次テーブルトップは進行方向に対して垂直に延びる縁を含み、
拡張パネルは、前記縁に配置され、
それぞれの拡張パネルの展開位置及び格納位置に応じて第一の列に近づくようにかつ遠ざかるように、拡張パネルを移動させることができる。
【0063】
好ましくは、二次テーブルトップは、一次テーブルトップと同じ幅を(列の方向に)有する。
【0064】
好ましくは、拡張パネルは、一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、格納位置と展開位置との間で移動されるときに、一次テーブルトップに対して回転する。
【0065】
好ましくは、複数の隣り合う座席の第一の列は、複数の隣り合う座席の第二の列と同一である。
【0066】
好ましくは、前記第一の列の列方向は、第二の列の列方向に対して平行である。
【0067】
別の態様において、本発明は、上述のような乗客輸送手段用座席配列体を含む乗客輸送手段であると言える。
【0068】
別の態様において、本発明は、民間旅客機内に設置された上述のような乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。
【0069】
別の態様において、本発明は、航空機のエコノミークラス区画に設置された上述のような乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。
【0070】
別の態様において、本発明は、顧客に最低標準運賃で提供される航空機のクラスの区画に設置された上述のような乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。
【0071】
別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段であると言える。前記乗客輸送手段は、
(1)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の第一の列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)座面及びレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第一の行と、
(2)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の第一の列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内において第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)座面及びレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第二の行と、
を備え、
前記第二の行と前記第一の行は、少なくとも1つの通路によって分離される。
【0072】
好ましくは、前記第一の行の各座席列は窓側の座席を含み、かつ前記第二の行の各座席列は窓側の座席を含む。
【0073】
好ましくは、前記第一の行と第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路は、第一の行及び第二の行の少なくとも一方と同一の乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離される。
【0074】
好ましくは、前記第一の行と前記第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路は乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離され、
第三の行は第一の行及び第二の行の両方とも異なる。
【0075】
好ましくは、第三の行の座席列は、レッグレストを含まない座席を構成する。
【0076】
好ましくは、第一及び第二の行の各列の座席は、通路に対して平行の方向を向く。
【0077】
好ましくは、乗客輸送手段は民間旅客機である。
【0078】
好ましくは、第一及び第二の行は前記航空機のエコノミークラス区画に位置する。
【0079】
別の態様において、本発明は、下記の旅客機用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、各々同じ方向を向きかつ相互に整列した座席の列を形成する、並置された複数の座席を備え、各座席は、座面と、座面に対して保管位置と展開位置との間で移動されることができるレッグレストとを含む。展開位置において、レッグレストと座面は水平支持面を形成する。座席列の各座席のレッグレストを、その展開位置及び保管位置の少なくとも一方の状態に構成して、乗客が(1)1つの座席に座ることによる座位と(2)列の少なくとも2つの座席を占有することによるくつろぎ体位(lounging style position)及び寄りかかり体位のうちの少なくとも一方の体位とを取れるようにすることができる。
【0080】
好ましくは、2人連れの乗客は各々、(1)前記列のそれぞれの座席に座ることによる座位と(2)前記列の少なくとも2つの座席を共用することによるくつろぎ体位及び寄りかかり体位うちのの少なくとも一方の体位とを取ることができる。
【0081】
好ましくは、座席配列体は、航空機のエコノミークラス区画にある。
【0082】
好ましくは、各座席はさらに、前記座面の後縁から上向きに突出する背もたれを備え、
保管位置において、レッグレストは前記座面の前縁から下向きに突出し、
展開位置において、前記レッグレストは前記前縁から座席が向く方向へ突出する。
【0083】
好ましくは、各レッグレストは、列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、レッグレストと座面によって形成された休息面に2人の乗客が並んで横になることができる休息面を提供するような形状及び構成である。
【0084】
好ましくは、3つの隣り合う座席があり、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0085】
好ましくは、4つの隣り合う座席があり、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0086】
好ましくは、各レッグレストは、列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であるような形状及び構成である。
【0087】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
1)並置された複数の座席の第一の列であり、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
レッグレストが、保管位置と、座面及びレッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられた、第一の列と、
2)座席の第一の列に隣接しかつ前記輸送手段内において第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の並置された座席の第二の列であり、
各座席が、シートバックと、座面とレッグレストとを含み、
レッグレストが、保管位置と、座面及びレッグレストが協働して乗客のためのほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられ、
第二の列の各座席が、そのシートバックの背後でトレイテーブルを支持し、トレイテーブルが列の方向に並べて配置された少なくとも2枚のパネルを備え、前記パネルが各々これを支持する座席により近い格納位置と第一の列により近い使用位置との間で可動的である、
第二の列と、
を備える。
【0088】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
複数の並置された座席の列であり、これらの各々がシートバックと座面と、レッグレストとを含むみ、各座席のレッグレストが、保管位置と、座面及びレッグレストがほぼ同一平面上である拡張位置との間で移動することができるように座面に対して可動的に取り付けられた、列、
を備え、
列の隣り合う座席のレッグレストと座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のために再構成可能な支持面を画定することができる。
【0089】
好ましくは、レッグレストは、前記座面に隣接する回転軸線回りに、その保管位置と拡張位置との間で前記座面に対して回転するように移動する。
【0090】
さらに別の態様において、本発明は航空機用の下記の乗客用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、3つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席のレッグレストが、保管位置とレッグレストが座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える。
【0091】
好ましくは、座面は相互に連続的でありかつベンチを形成し、
各レッグレストは、拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストは、拡張位置にありかつ隣接する座席のレッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席のレッグレストと連続的である。
【0092】
さらに別の態様において、本発明は航空機用の下記の乗客用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、4つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席のレッグレストが、保管位置とレッグレストが座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように座面に対して可動的に取り付けられた列を備える。
【0093】
好ましくは、座面は相互に連続的でありかつベンチを形成し、
各レッグレストは、拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストは、拡張位置にありかつ隣接する座席の前記レッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席のレッグレストと連続的である。
【0094】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
複数の座席列を備え、各列の各座席は同じ方向を向き、
各列は、並置され整列した複数の座席を備え、各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを支持する座席フレームを含み、
各座席のレッグレストは、保管位置と座面及びレッグレストが同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように座席フレームに対して可動的に取り付けられ、かつ、
列の隣り合う座席のレッグレスト及び座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のために再構成可能な支持面を画定することができる。
【0095】
好ましくは、各座席の前記レッグレストは、その完全展開位置にあるときに、前の列の座席の座面に近接する。
【0096】
好ましくは、前記近接は、2つの列の間のフロアに人が立つことを妨げる程度である。
【0097】
さらに別の態様において、本発明は、乗客輸送手段の座席の背もたれの裏面に配置されたまたは配置されるためのトレイテーブルであると言える。前記トレイテーブルは、
1)a.背もたれに向かうように配置される格納位置と、
b.背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
2)各々個別に一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、拡張パネルが一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、前記拡張パネルを乗客によって格納位置と拡張パネルが一次テーブルトップの縁から一次テーブルトップと同一平面上になるように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える。
【0098】
好ましくは、一次テーブルトップは、座席が向く方向に対して垂直に延びる縁を含み、
拡張パネルは前記縁に配置される。
【0099】
好ましくは、拡張パネルは、一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、格納位置と展開位置との間で移動するときに一次テーブルトップに対して回転する。
【0100】
好ましくは、拡張パネルは一次テーブルトップに蝶番式に結合される。
【0101】
好ましくは、トレイテーブルは、座席から延びる少なくとも1本のアームを含み、
前記アームに一次テーブルトップが枢動するように係合されて、その格納位置と展開位置との間で一次テーブルトップを移動させることができるようにする。
【0102】
好ましくは、トレイテーブル配列体は複数のアームを含む。
【0103】
好ましくは、一次テーブルトップは1対の対向する主表面を画定する。
【0104】
好ましくは、拡張パネルは、1対の対向する主表面を画定する。
【0105】
好ましくは、一次テーブルトップは四辺形である。
【0106】
好ましくは、一次テーブルトップは矩形である。
【0107】
好ましくは、各拡張パネルは四辺形である。
【0108】
好ましくは、拡張パネルは矩形である。
【0109】
好ましくは、一次テーブルトップは、その格納位置において、その主表面の一方がシートバックに対して平行になるように位置決めされる。
【0110】
好ましくは、拡張パネルは1対の対向する主表面を画定し、
少なくとも1又は複数の拡張パネルは、その格納位置において、その主表面の一方がベースパネルの主表面に当接するよう配置される。
【0111】
好ましくは、少なくとも1又は複数の拡張パネルは、その格納位置において、その主表面の一方が別の拡張パネルの主表面に当接するように配置される。
【0112】
さらに別の態様において、本発明は乗客輸送手段の下記の乗客収容システムであると言える。前記乗客収容システムは、
1)座席配列体であり、
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.第一の座席列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列であり、各座席が、座面と座面から上向きに延びるシートバックとレッグレストとを備え、前記レッグレストが、座面に対して(a)保管位置と、(b)座面とレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられた、第二の列と、
を備える、
座席配列体と、
2)前記第二の列の各座席の背もたれの裏面に配置されたトレイテーブルであり、
トレイテーブルが、
a.背もたれに向かって配置される格納位置と、
背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
b.各々個別に一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、拡張パネルが一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、拡張パネルを、乗客によって、格納位置と拡張パネルが一次テーブルトップの縁から一次テーブルトップと同一平面上に位置するように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える、
トレイテーブルと、
を備える。
【0113】
さらに別の態様において、本発明は、旅客機内に乗客休息ゾーンを構成する下記の方法であると言える。
前記ゾーンは、少なくとも部分的に、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列によって形成され、
各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストは、保管位置及び座面とレッグレストがほぼ同一平面上にあって前記列の隣接する座席の前記レッグレストと連続的になることができる拡張位置に構成することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられる。前記方法は、前記列の各座席のレッグレストを、
1)列の全てのレッグレストが、これらの延張位置において、前記列の隣り合う座席の各レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の好ましくは2人の乗客が横になるための水平支持面を画定する構成、
2)列の一端の座席のレッグレストのみが拡張位置である構成、
3)列の両端の座席のレッグレストの各々が拡張位置である構成、
4)列の一端の座席のレッグレストが拡張位置ではない(例えば保管位置またはその他)構成、
5)列の両端の間の座席(1つまたは複数)のレッグレスト(1つまたは複数)のみが拡張位置である構成、
のうちの少なくとも1つに構成するステップを含む。
【0114】
さらに別の態様において、本発明は、輸送手段内に、少なくとも2人の乗客を、個別的あるいは私的様式にまたは共用あるいは空間共有的様式に設定することができる空間に収容する方法であると言える。前記方法は、第一の方向を向いて並んで隣り合う複数の座席の第一の列と前記第一の方向を向いて並んで隣り合う座席の第二の列との間に位置する前記空間であり、前記第一の方向において複数の座席の第一の列により近接する位置にある前記空間を提供することによって、容易となる。第一の列の各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを含み、レッグレストは、保管位置と座面及びレッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間でレッグレストが移動することができるように座面に対してかつ前記座面に隣接して可動的に取り付けられる。
【0115】
さらに別の形態において、本発明は、乗客輸送手段の少なくとも2人の乗客によって使用するための乗客収容ユニットであると言える。前記収容ユニットは、前記乗客輸送手段のフロアの上に支持フレームによってそれぞれ支持された少なくとも2つの隣り合う座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各レッグレストが、保管位置と展開位置との間で可動的であるように座面に対して取り付けられ、展開位置において、各座席のレッグレストが隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であり、前記少なくとも2つの隣り合う座席の前記レッグレスト及び座面から構成される水平支持面を形成する、列を備える。
【0116】
好ましくは、前記ユニットは、少なくとも2人の乗客の両方が前記少なくとも2つの座席を占有する第一の共用的様式と、各乗客が1つの座席だけを占有する第二の私的様式との少なくとも2つの使用様式に改変可能である。
【0117】
さらに別の態様において、本発明は、乗客輸送手段内の乗客用座席ゾーンを構成する方法であると言える。前記乗客用座席ゾーンは、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列を備え、
各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストは、保管位置と座面及びレッグレストがほぼ同一平面上にあり前記列の隣接する座席のレッグレストと連続的になることができる拡張位置とに構成することができるように座面に対して可動的に取り付けられる。前記方法は、
第一のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置に移動させるために、選択するステップと、
その後、第一のレッグレストを前記拡張位置へ移動させるステップと、
を含む。
【0118】
好ましくは、前記方法は、
第二のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、第二のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む。
【0119】
好ましくは、第一のレッグレストを選択するステップは、列の端の座席のレッグレストを選択することを含む。
【0120】
好ましくは、第一のレッグレストを選択するステップは、列の中間の座席のレッグレストを選択することを含む。
【0121】
好ましくは、第二のレッグレストを選択するステップは、選択された第一のレッグレストに隣接するレッグレストを選択することを含む。
【0122】
好ましくは、第二のレッグレストを選択するステップは、選択された第一のレッグレストに隣接しないレッグレストを選択することを含む。
【0123】
好ましくは、
第三のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、第三のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む。
【0124】
さらに別の形態において、本発明は、2人の大人の乗客によって占有される収容ゾーンを画定する隣り合う座席の列を備える乗客輸送手段であると言える。2人の乗客が、(1)列のそれぞれの座席に直立座位であることと、(2)前記2人の乗客が前記列の少なくとも1つの座席を共用して前記列の少なくとも2つの座席を少なくとも部分的に占有する寄りかかり体位であることと、ができるように前記ゾーンを構成することができる。
【0125】
好ましくは、前記列の隣り合う座席は3つまたは4つある。
【0126】
好ましくは、前記2人の乗客が列の少なくとも2つまたは全ての座席を共用し、かつ列の少なくとも3つまたは全ての座席を少なくとも部分的に占有できるように、前記ゾーンを構成することができる。
【0127】
好ましくは、前記2人の乗客が前記列の全ての座席を横切って水平に相互に隣り合って横になれるように、前記ゾーンを構成することができる。
【0128】
好ましくは、前記ゾーンは、前記乗客の少なくとも一方によって構成されることが可能である。
【0129】
好ましくは、各座席は、座面とレッグレストとを備え、レッグレストは、座面に対して保管位置と完全展開位置との間で可動的であり、完全展開位置において、列の全ての座席のレッグレストが完全展開位置のとき座面とレッグレストが水平面を形成して寄りかかり体位の前記2人の乗客を支持できるように、前記座面に隣接する。
【0130】
本発明は、広義に、個別にまたは集合的に本明細書に言及されるまたは指摘される部分、要素及び特徴、並びに任意の2つ以上の前記部分、要素または特徴の任意のまたは全ての組合せから構成されるものであると言える。本明細書において、本発明の技術分野において同等と知られている特定の整数に言及される場合、前記の既知の同等値は個別に言及されているかのごとく本明細書に組み込まれるものとみなされる。
【0131】
本発明の他の態様は、添付図面を参照して例としてのみ示される以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1a】前列の個別の座席が様々な構成で設置されている、座席配列体の前面斜視図である。
【図1b】座席ユニットの前面図である。
【図2】個別の座席が様々な構成で配置されている、図1aの座席配列体の裏面斜視図である。
【図3】図1の座席配列体の上面図である。
【図4a】図1の座席配列体の側面図である。
【図4b】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4c】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4d】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4e】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4f】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4g】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図5a】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図5b】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図5c】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図5d】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6a】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6b】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6c】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6d】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6e】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6f】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6g】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6h】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図7a】大人2人の個別の旅行者のためにどのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7b】大人2人の個別の旅行者のためにどのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7c】連れではないが関係のある(たとえば)仕事関係の2人連れの旅行者のために、どのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間及び共有空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7d】連れではないが関係のある(たとえば)仕事関係の2人連れの旅行者のために、どのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間及び共有空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7e】連れではないが関係のある(たとえば)仕事関係の2人連れの旅行者のために、どのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間及び共有空間を提供できるかを示す平面図である。
【図8】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図9】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図10】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図11】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図12】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図13】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図14】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図15】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図16】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図17】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図18】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図19】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図20】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図21】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図22】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図23】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図24】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図25】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図26】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図27】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図28】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図29】複数のトレイテーブルの上面斜視図である。
【図30】別の構成の複数のトレイテーブルの上面斜視図である。
【図31】各々3つの座席の座席列が縦2行に並べられた複数の座席ユニットを含む航空機の一部の概略平面図である。
【図32】横並びの2つの座席の座席列の2つの行及び横並びの4つの座席の中間の1行に並べられた複数の座席ユニットを含む航空機の概略平面図である。
【図33】トレイテーブルの一部の斜視図である。
【図34】図33のトレイテーブルの一部の斜視図であるが、異なる構成である。
【図35】各々3つの隣り合う座席(シートパッドは取り外されている)に応用されるレッグレスト機構の平面図である。
【図36】軌道形成体から軌道従動配列体の係合を解除するために保守用軌道に軌道従動形成体があるレッグレスト機構の側面図である。
【図37】レッグレストが拡張位置にあるときのレッグレスト機構の側面図である。
【図38】レッグレスト機構の破断側面図であり、調節可能支持機構を示す。
【図39】レッグレスト機構の破断側面図であり、調節可能支持機構を示す。
【図40】レッグレスト機構の破断側面図であり、調節可能支持機構を示す。
【図41】支持部材、軌道従動配列体及び反応部材の破断斜視図である。
【図42】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図43】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図44】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図45】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図46】軌道従動配列体及び同期化機構の拡大破断上面斜視図である。
【図47】支持位置にあるレッグレスト機構の側面図である。
【図48】レッグレスト機構の破断上面後部斜視図である。
【図49】レッグレスト機構の底面斜視図である。
【図50】座席ユニット及び座席配列体を搭載できかつ機内で本発明の方法を実施できる航空機を示す。
【発明を実施するための形態】
【0133】
本発明の好ましい実施形態が添付の図面に示される。
【0134】
上記の図面を参照すると、同様の特徴は概して同様の番号で示され、座席配列体は参照番号100で示される。
【0135】
図1は、民間旅客機300の機内で、好ましくはエコノミークラス区画において実現されることができる座席配列体100を示す。座席配列体100は、座席6の少なくとも1つの列、好ましくは前後に配置された少なくとも2つの列5からなる。座席の各列5は、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの隣り合う座席6を含む。列5の各座席6は、シートバック12と、座面10と好ましくはレッグレスト11とを含む。各座席6は、座位にある乗客を受容することができる。各座席は、列において座位にある乗客が占有できる個人空間を形成する。このような乗客はこうした空間を占有して、シートバック、座面及びレッグレストを利用することができる。また、乗客の両側にアームレストがあればこれらも使用することができる。アームレスト20を、乗客の腕をその上に乗せることができる使用位置から格納位置へ移動することができる。格納位置においては、アームレストは、概して座面と背もたれとの間の一般空間に置かれない。アームレストは取外し可能であるか、または座席列の座面同士の間に下げられるか、または背もたれ同士の間に戻すことができる。例えば、アームレスト20aをほぼ垂直に延びる格納位置に動かすことができ、かつ(または)その列の隣り合う座席6の背もたれ内部またはそれらの間に引っ込めることができる。
【0136】
アームレスト20aは、水平軸線回りに展開位置と格納位置との間で枢動することができ、格納位置にあるときに、実質的に乗客の邪魔にならない。好ましい実施形態において、格納位置は2つの隣り合うシートバック12同士の間に形成された空隙22内にある。
【0137】
一番外側のアームレスト20bは可動式でもそうでなくてもよい。しかしながら、一番外側のアームレスト20bは、アームレスト20aと同様に可動式でもよい。
【0138】
各列は、航空機の本体に対して前方を向くことが好ましい。言い換えると、シートバック12は航空機の前部の方を向く。各列5は同じ方向を向くことが好ましい。複数の列の行を航空機内に画定することができる。座席が向く方向に対して、行の方向を平行にすることができる。また、航空機本体の長くなっている方向に対して、行の方向を平行にすることができる。
【0139】
各列の座席は相互に隣接して配置される。座面は、少なくとも2つの座席によってベンチまたは長いす状の座面を形成することができるように、相互に連続した状態を取れることが好ましい。各座席6の背もたれ12は、直立位置から寄りかかり位置へとリクライニングできる。これは隣接する背もたれの位置とは関係なく達することができる。座席は、航空機のフロア軌道(1つまたは複数)に別個に各々取り付けられた個別の座席とするか、または航空機のフロア軌道(1つまたは複数)に取り付けられた1もしくは複数の支持フレームによって全ての座席を支持することができる。
【0140】
好ましくは、各列は、少なくとも2つの隣り合う座席、好ましくは少なくとも3つまたは4つの隣り合う座席を有する。
【0141】
好ましくは、各座席は、レッグレスト配列体111を含む。レッグレスト配列体は、レッグレスト11とレッグレスト機構112とを含む。
【0142】
レッグレストは、座面の前縁に隣接または近接する位置にあると共に前縁から下向きに延びる保管位置と、座面の前縁に隣接する位置にあると共に座面とほぼ同一平面上に延びる展開位置との間で動かすことができる。座面の上面17とレッグレストの支持面16との表面輪郭が存在することが理解されるだろう。また、厳密には座面とレッグレストの表面全体が同一平面の関係にあるわけではないものの、それに近いことが理解されるだろう。少なくとも完全展開位置において、レッグレストは座面と連続的である。小さい微々たる間隙が存在する可能性はある。保管位置及びどのような中間位置にあるときでも、連続的にすることができ、連続的であり続けることが好ましい。
【0143】
座面に対するレッグレストの位置を、同じ列5の他の座席6の他のレッグレスと関係なく制御することができる。したがって、個別の座席に座っている乗客は希望のレッグレスト位置を選択することができる。
【0144】
図1に示す最前列5を見ると、この列の各座席6はそれぞれ異なる位置にあるレッグレストを示す。レッグレスト11aは完全展開位置で示され、レッグレスト11bは部分展開位置で示され、レッグレスト11cは保管位置で示される。
【0145】
レッグレスト11aに関して示される完全展開位置において、支持面16はそれぞれの座面と協働して、水平支持ゾーン88を画定する。航空機の傾斜次第で使用時に必ずしも完全な水平ではないかも知れず、または常にそうでないかも知れないが、ここではこのことを「水平」と呼ぶ。要するに、通常の使用モードにおいて水平支持ゾーンが確立される場合、乗客の鉛直方向の支持が与えられることになる。
【0146】
図3及び4を参照すると、レッグレスト11の支持表面16が、完全拡張位置において、座面の前縁19と前縁19の前の列の座席6(その背もたれなど)との間の実質的距離を延びていることが理解できる。好ましい形態において、完全展開位置にあるレッグレスト11は、座席の列同士の間の間隙を塞ぐ。それでもわずかな間隙はあるかもしれないが、間隙は、図1bに示されるように、航空機の客室のフロアX−X上で列同士の間に人が立ち上がるには不十分であることが好ましい。
【0147】
列の隣接するレッグレストと関係なく位置決めされることができるレッグレスト11を列の各座席6に提供することによって、その列にいる各乗客は、この乗客が座っている座席6の希望のレッグレストの位置を決定することができる。
【0148】
さらに、列5にこのような独立したレッグレストを設置することによって、各列のレッグレストの協働が可能になる。例えば、図18を参照すると、列5aの各座席のレッグレストは完全展開位置に動かされているのが示されている。また、アームレスト20aを格納位置に移動させることができる。これによって、1人または複数人の乗客が利用できる睡眠表面を創成することができる。理解できるように、列5aにいる乗客は航空機の前後方向に対してほぼ横向きに横たわることができる。列が客室内部の側面に隣接する場合、アームレスト12aまたは13bも邪魔にならないように移動させることができる。これによって、乗客は、その場で客室の内壁に寄りかかることができ、その乗客またはその列にいる各乗客のためにさらに大きな空間を創成することができる。
【0149】
1つの座席列の全てのレッグレストが拡張された構成において、1人の乗客が、少なくとも2つ以上の座面と拡張位置にある関連したレッグレストとによって画定された睡眠または休息面上で横になるかまたは寄りかかることができる。1人の大人及び1人の子供などの複数の乗客がこのような睡眠または休息面を共用することができる。また、子供はプレイエリアとしてこの表面またはその一部を使用することができる。また、この表面は、例えば図17の列5bに示されるように、直立の体位で座るのを好むが、脚をほぼ水平に伸ばしたい人に支持体を提供することができる。例えば、ラウンジチェア(lounger)として使用することができる。
【0150】
1人の人が寄りかかっている状態では、隣り合う2つの座面及びレッグレストによって画定された睡眠または休息面で充分である場合があり、それにより、図17の列5bに関して示されるように列の一端の座席のレッグレストを部分拡張または保管位置など非完全展開位置にすることができる。このことは図22の列5aに対しても示されている。同様に、列の他の座席のレッグレストを非完全展開位置にすることができる。
【0151】
1つの列のレッグレスト11のレッグレスト位置には様々な組み合わせが可能である。3座席の列に関するいくつか組み合わせが図4b〜4gに示される。図27に示す列5aを参照すると、列5の端の座席6のレッグレスト11は保管位置であるのに対して、中間座席6のレッグレスト配列体11を完全に拡張することができる。完全拡張位置において、中間座席の乗客は、脚をほぼ水平に延ばして座ることができる。あるいは、もっと小柄な人であれば、横になることができる。これは、特に乳児または幼児を連れて旅行をする大人の乗客にとって特に有利であり、乳児または幼児をより快適に休息させることができる。図5〜7は、乗客のニーズ及び(または)好みに応じて乗客が座席の列同士の間の空間を改変できるようにする他の構成を示す。
【0152】
各レッグレストの支持面16をクッションによって画定することができる。また、支持面16にいる乗客がアクセスできるように、ライフジャケットを収容するライフジャケット用小室をレッグレストに組み込むこともできる。
【0153】
レッグレスト11は、座席の座面及び座席を支持する支持フレームに対して保管位置と完全展開位置との間で枢動するように移動することができる。このように移動するレッグレストは、(図1aに示されているような)部分拡張位置を通過する。保管位置において、レッグレスト11は少なくとも部分的に座面10の下に格納される。部分拡張位置において、レッグレスト11の支持面が鉛直に対して30度〜60度の間であり、最も好ましいのは鉛直に対して約45度であり、下向きに座面から離れるように突出することが想定される。
【0154】
航空機が一般に、着陸及び(または)離陸しようとするとき、並びに(または)地上走行しているときには、レッグレスト11を保管位置にすることが要求される。これによって、緊急時に乗客を外に出すために列同士の間に障害物のない空間が提供される。地上走行/離陸/着陸時には、ある程度の荷重を受けて支持構造に対してレッグレストが大きく移動することから防止するために、レッグレストを充分に拘束する必要がある場合がある。
【0155】
レッグレスト機構は、好ましくは少なくとも部分的にハイドロロック(hydrolock)の支援を受けて、ユーザーまたは乗客によって手動で移動させられることが想定される。その代わりにまたは加えて電気モーターを使用することができる。あるいは、このような支援手段をまったく提供しなくてもよい。
【0156】
図35〜40を参照して、レッグレスト配列体111の好ましい形態が示される。レッグレスト配列体は、レッグレスト11とレッグレスト機構112とを含む。レッグレスト機構112は、完全展開位置にあるのときにレッグレストを圧迫する乗客の体重を支持するようにされている。
【0157】
レッグレスト11を支持する1対の支持機構120と、調節可能支持機構160と、任意選択の駆動配列体20とが提供されている。
【0158】
上述のように、レッグレスト11を、大部分をシートパッド200の下に位置する保管位置と、レッグレスト11を調節可能に支持することができる中間位置と、完全展開位置との間で移動させることができる。
【0159】
各支持機構120は、保管位置と中間位置との間の複数の位置でレッグレストを支持する調節可能支持機構160を備える。さらに、完全展開位置にあるレッグレストを支持するために、レッグレストを座席フレーム300に結合する水平支持機構120を備える。
【0160】
レッグレストは、その中間位置から拡張位置に手動でのみ移動することができる。
【0161】
レッグレストは軸線Y−Y回りに枢動する。この軸線は水平であり、座席が向く方向に対して垂直である。
【0162】
水平支持機構120は、軌道形成体130と軌道従動配列体150とを含む。水平支持機構120は、レッグレストの保管位置に対応する格納位置(図40及び42に示されている)と、レッグレストの中間位置に対応する中間位置と、完全展開位置(図44に示されている)との間で構成されることができる。
【0163】
水平支持機構120は、一実施形態ではカムスロット131として図49に示されている、座席支持フレーム300に対して固定される軌道形成体130と、軌道従動配列体150とを備える。軌道従動配列体150は、レッグレストと組み合わせられる。
【0164】
軌道従動配列体150は、軌道従動形成体152と付勢配列体154とを備える。付勢配列体154は、軸線X−Xにベース部材155に対して枢動するように取り付けられた枢動部材156を含む。ベース部材155は次いで、レッグレストに取り付けられる。
【0165】
枢動部材156は、バネ159によって付勢されて、ベース部材155に対して軸線X−X回りに枢動する。その結果、枢動部材156は図43及び46に矢印Aで示されるように時計回りに移動する。軌道従動形成体152(カムスロット131に沿ってカムフォロワとして動作する)は枢動部材156の遠位端157から延びる。このようにして、バネ159は、軌道従動形成体152をカムスロット131の下縁に接して保持する。
【0166】
図38〜40に調節可能支持機構160が示されている。調節可能支持機構は、ハイドロロックなどの、付勢されたピストンシリンダ配列体164の形のロック機構162と、反応部材166とを含む。好ましい実施形態において、ピストンシリンダ配列体164は、座席配列体300と組み合わされ、反応部材166はレッグレストと組み合わされる。
【0167】
調節可能支持機構160は、レッグレストを、保管位置と中間位置との間の無限数の位置へ移動して、その位置にロックできるようにするのに役立つ。レッグレストの支持面の好ましい中間位置は、鉛直に対して30度〜70度の傾斜範囲であることが好ましく、最も好ましいのは鉛直に対して約60度までである。
【0168】
1つの好ましい実施形態において、ピストンシリンダ配列体164は「ハイドロロック(hydrolock)」式のピストンシリンダ配列体である。流体の流れは一般に、(アームレストなどに位置する、)乗客が利用できるボタンまたはその他のアクチュエータによって制御される。ボタンを解除すると、保管位置とその中間位置との間の位置などで、レッグレストの位置がロックされることになる。
【0169】
駆動配列体220を提供することができる。これは、レッグレストをその保管位置と中間位置との間で移動させる手段として提供される。駆動配列体220は、レッグレストをその保管位置と中間位置との間で両方向に、または一方向のみに移動するようにできる。好ましい実施形態において、駆動配列体は、ピストンシリンダ配列体164内部に受容されたバネを備える。バネは、ピストンシリンダ配列体164を付勢してこれを延ばし、それによって、ロック機構(例えば、ハイドロロック)がピストンシリンダ配列体164の動きを許容するときに、レッグレストをその中間位置に付勢する。
【0170】
図38〜39に示されているように、好ましい実施形態において、調節可能支持機構160は、空動き配列体168によってレッグレストとピストンシリンダ配列体164との間の空動きを許容する。
【0171】
空動き配列体168は、ピストンシリンダ配列体164の端部に取り付けられたピン167を備える。ピンは反応部材166のスロット169内部で移動可能である。しかしながら、多様な形状の開口及び(または)凹部を含む多様な空動き配列体を使用できることが想定される。
【0172】
ピン167は、スロット169内部において、スロット169の前端にある(図39及び40に示されているような)外側位置とスロット169の後端にある(図38に示されているような)内側位置との間で移動可能である。
【0173】
ピストンシリンダ配列体164が延びると、ピン167はスロット169に沿ってその外側位置へ移動する。その後、ピン167は反応部材166を押して、軸線Y−Y回りに支持部材を枢動させ、それにより、下記記載で説明されるように、軌道形成体130に沿った軌道従動配列体150の移動が生じる。
【0174】
(例えば、乗客が起動ボタン(図示せず)を押すことによって)流体が流れるようになると、ピストンシリンダ配列体164は付勢されて延び、それによって、スロット169内でピン167を外側位置へ移動させて、次いで軸線Y−Y回りに(図43に示されているように)矢印Bの方向へレッグレストを移動させる(同時に、水平支持機構120をその格納位置から移動させる)。ボタンが解除されると、ピストンシリンダ配列体164の移動は停止して、レッグレストはその位置に保持される。
【0175】
図に示す好ましい実施形態において、調節可能支持機構160は、軌道従動配列体150を一方向(水平支持機構120がその格納位置からその中間位置へ再構成される方向)にのみ押すことになる。最も好ましい実施形態において、調節可能支持機構160は、水平支持機構120が(図43に示されているような)その中間形態に位置して停止するまで、軌道形成体130に沿って軌道従動配列体150を移動させる。これがピストンシリンダ配列体164の最大拡張範囲なので、移動が停止する。水平支持機構120の中間位置は、平面状支持部材の位置が鉛直に対して約30度〜70度の範囲の位置に、もっとも好ましくは垂直に対して約60度の位置に一致することが予想される。
【0176】
中間位置に達したら、ピストンシリンダ配列体164はそれ以上拡張できない。この位置で、空動き配列体168のピン167はその外側位置にある。乗客がレッグレストをさらに延ばして完全展開位置にしたい場合には、乗客はレッグレスト(例えば手動ハンドル112)をつかんで水平支持機構120をその完全展開位置に再構成することが必要とされる。
【0177】
乗客が手動でレッグレストを引っ張って水平支持機構120をその完全展開位置まで拡張するときに、空動き配列体168のピン167が、スロット169に沿ってその内側位置に向かって移動するものと想定される。このようにして、乗客がロック機構162によって生じた摩擦に対抗して引っ張る必要なく、手動操作が可能である。
【0178】
レッグレストをその中間位置を介して保管位置から完全展開位置との間で移動させるときに、軌道従動配列体150は軌道形成体130を追動する。軌道形成体130と軌道従動配列体150は、レッグレストの保管位置に対応する格納位置と、レッグレストの中間位置に対応する中間位置と、レッグレストの完全展開位置に対応する拡張位置との間を相互に移動可能である。
【0179】
軌道形成体130は、終端133と、軌道配列体130の、終端133とは反対側にある無端径路(endless path)132とを画定する。無端径路132は、さらに、カムスロット131の陥凹領域136またはU字形キンクの形の戻止め形成体134を画定する。軌道従動配列体150は、軌道形成体130に沿って一方向へ移動すると、この陥凹領域136によって捕捉される。駆動配列体が図43に示されているように軌道従動配列体150を中間位置へ押すためにのみ作動することになるので、軌道従動配列体150は駆動配列体20によってこの陥凹領域136内部に押されないことが想定される。
【0180】
代わりに、乗客が手動で上向きに手動ハンドル112を引っ張ると、軌道従動配列体150は軌道形成体130に沿って陥凹領域136内部に移動する。
【0181】
軌道従動形成体152が陥凹領域136に捕捉される前に、軌道従動形成体152が無端径路132の最高地点付近を移動できるようにするために、レッグレストを過拡張位置まで上向きに引き上げる必要があると想定される。レッグレストが過拡張位置にあるとき、軌道形成体130と軌道従動配列体150の相対的位置は過延張位置にあることになる。
【0182】
軌道従動形成体152は、無端径路132の最高地点を横切ってしまうと、付勢配列体154の作用を受けて陥凹領域136内部に移動する。
【0183】
次いで、手動ハンドル112が解除されると、戻止め形成体134の陥凹領域135の形状は、中間位置に戻る軌道従動配列体150と軌道形成体130との相対的な移動を防止する。軌道従動配列体150は戻止め形成体134に捕捉され、その結果、乗客は脚を支持部材の上に乗せて、これが落下することを心配せずに脚が支えられることが可能となる。
【0184】
支持部材の軸線Y−Yから枢動部材の軸線X−Xまでの半径は、支持部材の軸線Y−Yから円形の軌道従動配列体150の中心までの半径と同様である。これは、乗客によってレッグレストに力が加えられたときの枢動部材156の枢動移動を防止する。
【0185】
戻止め形成体134は、戻止め形成体134における軌道従動配列体150の移動を積極的にロックするロック機構を提供する。また、戻止め形成体134は、軌道従動配列体150の付勢配列体154と協働して、下記記載で説明するように、軌道従動配列体が軌道形成体130に沿って一方向にのみ動けるようにする。
【0186】
図45に示されているように、カムスロット131は終端133を始点とし、反対方向へ向かって無端径路132を横切る。カムスロットは、その中に(U字形の)陥凹領域136を含むループ形状の無端径路132を横切る。水平支持機構120が最初にその格納位置から移動されるとき、軌道従動形成体152はカムスロット131の終端133を始点とする。軌道従動形成体152がカムスロット131に沿って移動するとき、(図44に示されているように)軌道形成体130に沿って配置される一方通行機構170によって無端径路に沿った時計回り方向(図面を参照した方向)の移動が阻止される。一方通行機構170は、軌道形成体130の上側に配置された軸線174回りに枢動する軌道閉鎖形成体172を備える。
【0187】
軌道閉鎖形成体172は、カムスロットを通過する軌道従動形成体152の一方向の移動を制限する制限位置と、カムスロット131に沿った軌道従動形成体152の移動を許容する非制限位置との間で枢動する。軌道閉鎖形成体172は、(図に示されているように)重力またはバネの影響などの付勢作用によってその制限位置に付勢される。
【0188】
軌道閉鎖形成体172は、軌道従動形成体152によってその制限位置から非制限位置へ移動されるように構成され、軌道従動配列体が図45において矢印Cとして示された一方向に移動するときに、軌道従動形成体152がカムスロット131に沿って移動することを可能にする。しかしながら、軌道従動形成体152が反対方向から軌道閉鎖形成体を押すと、軌道閉鎖形成体はその制限位置にロックされる。このようにして、カムスロット131の終端133から無端径路132に向かって移動されるとき、軌道従動形成体152は上向きに押されて、無端径路を反時計回り方向に(図45に示されているように)横切る。
【0189】
図43に示されているように、レッグレストが中間位置は、軌道従動形成体152が反時計回りに無端径路132に沿って進む途中の位置、または無端径路132直前の位置に相当する。
【0190】
乗客が手動ハンドル112を上向きに引いてレッグレスト配列体を手動で移動させると、軌道従動形成体152をさらに矢印Cの方向に移動させる。
【0191】
軌道従動形成体152が陥凹領域136内部に移動すると、軌道従動配列体150の付勢配列体154は、さらに陥凹領域136内部に移動してそのU字形の底部で停止するように、起動従動形成体152を付勢する。軌道形成体130の形状及び構成が、この段階において、付勢配列体154の動作によって軌道従動形成体の移動経路に従動するように特に構成されていることに留意されたい。
【0192】
好ましい実施形態において、対の水平維持機構120は同期化機構190を含み、水平支持機構120の各々の軌道従動形成体152が相互に同期して、それぞれの軌道形成体130の各々上の同じ位置にあることを確保する。
【0193】
各同期化機構190は、同期レバー194にしっかりと締結された少なくとも1本のケーブル192を備える。各同期レバー194は、枢動部材156に固定され、同じ軸線X−X回りに枢動する。
【0194】
各同期化機構190のケーブル192は、相互に接続され、その結果、一方の枢動部材156(ひいては同期レバー194)の移動は他方の同期レバー194の同様の移動となる。このようにして、例えば、軌道従動形成体152の一方のみがそのそれぞれの陥凹領域136内部に受容される一方で、他方が無端径路132の最高地点に「閉じ込められ(jammed)」続けるという状況が防止される。
【0195】
本発明の1つの態様によれば、調節可能支持機構160はレッグレストの保管位置と中間位置との間の移動にのみ動力を供給することが想定される。この中間位置から完全展開位置に、水平支持機構120を手動でのみ移動させることができる。このようにして、完全拡張位置への水平支持機構120の、動力が供給された移動の結果として、さもなければ生じるおそれのある、乗客に対する負傷が回避される。
【0196】
さらに、乗客が水平支持機構120を手動で(レッグレストに対して持ち上げ力を加えることによって間接的であろうと、水平支持機構120自体に直接的であろうと)再構成することにより、付勢配列体154が軌道従動形成体152を移動させ、さらにカムスロット131に沿って反時計回り方向に移動させる。カムスロット131の形状は、特に、拡張配列体が乗客によって持ち上げられている間に、付勢配列体154の動作によって軌道従動形成体152の移動方向に対応するように構成されていることに留意されたい。
【0197】
軌道従動形成体152は、無端径路132をさらに矢印Cの方向へ進むと、陥凹領域136の端部に達する。この段階で、付勢配列体154の付勢に対抗して枢動部材156を移動させるために、乗客はレッグレストを下向きに押す必要がある。さらに下向きに押すと、軌道従動形成体152は、一方通行機構170に達するまで、無端径路132に沿って矢印Cの方向へさらに移動する。
【0198】
この段階で、支持部材を軸線X−X回りに下向きに枢動しているときには、空動き配列体168のピン167は、スロット169内で内側位置へ向かって移動している。内側位置に達すると、次いで、ピストンシリンダ配列体164は後退し始める必要がある。そうするために、乗客は起動ボタンを起動してピストンシリンダ配列体164の移動を可能にする必要があり得ることが想定される。同様に、他のロック機構が使用されるならば、次いで、レッグレストのさらなる移動を可能にするために、ロック機構がアンロック状態であることが必要とされることが想定される。
【0199】
軌道従動形成体152がその制限位置にある軌道閉鎖形成体172にぶつかると、軌道閉鎖形成体172は上向きに枢動して、邪魔にならないように無制限位置へ進む。軌道従動形成体152は、その後無制限にカムスロット131を通過する。軌道従動形成体152が一方通行機構170を通過してしまうと、軌道閉鎖形成体172は重力作用(軌道閉鎖形成体を制限位置へ付勢するために付勢手段(図示せず)を設置することも可能であるが)でその背後に降下する。
【0200】
さらに、手動でレッグレストを押すと、軌道従動形成体152は軌道形成体130の終端133へ向かって移動する。
【0201】
水平支持機構120がその格納位置へ再構成されると、1または複数の調節可能支持機構160及び水平支持機構120に組み合わされたラッチ機構(図示せず)が係合して、例えば上述のように起動ボタンを押すことによって再び解除されてハイドロロックピストンシリンダ配列体164が付勢の動作を受けて拡張できるようになるまで、レッグレストをその格納位置に保持する。1つの実施形態において、図41に示されているように、ラッチ機構はフック(図示せず)及びピン184の形をとる。フック(図示せず)は、ピストンシリンダ配列体164と組み合わされ、ピン184は反応部材166と組み合わされ、その結果、調節可能支持機構160が逆転して水平支持機構120をその格納位置へ移動させる場合、フックはピン184と係合して、調節可能支持機構が再び起動されるまで水平支持機構120をその格納位置にロックする。当然に、ハイドロロックピストンシリンダ配列体164がラッチ機構自体として動作して、レッグレストをその保管位置に保持することに留意されたい。
【0202】
駆動配列体220がレッグレストを再びその保管位置から中間位置へ移動させることができるようになると、ピストンシリンダ配列体164が延びるので、フックは自動的にピン184を解放する。
【0203】
図43及び44に示されているように、軌道形成体130は保守用軌道形成体142を含むことができる。保守用軌道形成体は、保守点検のために軌道従動配列体10を完全に軌道形成体から外せるようにする。軌道従動配列体が軌道形成体から外されると、レッグレストを上向きに枢動して、水平支持機構120が拡張位置にあるときの位置をはるかに越えて延ばすことができる。
【0204】
保守用軌道形成体142は、軌道形成体130の終端133付近から開放端144まで延びる。枢動部材156を適切に操作することによって図2に示されているように軌道従動形成体152を保守用軌道形成体142内部に移動することができる。
【0205】
レッグレストは、レッグレストが前の座席からの支持も、床下からの支持も必要としないように構成される。レッグレストは、取り付けられた座席の機構により支持される。
【0206】
本明細書においては、レッグレストと組み合わされる座面に座っている乗客にとってのレッグレスト及びその主要な機能について言及するが、レッグレストは乗客が座ったりその頂部に横になったりできるようにするなどの、二次的機能に使用することができる。好ましくは、他のレッグレストと関係なく各レッグレストを移動させかつ配置することができる。好ましくは、各座席の座面は、隣接する座席の座面と関係なく(好ましくは、背もたれのリクライニングと連動して)傾斜させることができる。
【0207】
本発明のさらなる実施形態は、シートバック12の後部に取り付けられた少なくとも1つのトレイテーブル80を含むことができる。これは、シートバック12の背後に座る乗客が使用する面を提供する。トレイテーブル80は、使用のために展開され、または必要のないときには邪魔にならないように格納されることが可能である。または、トレイテーブル80は、様々な部分的な展開位置を有する。
【0208】
テーブルは、一次テーブルトップ82と、区分された二次テーブルトップ85を備える。二次テーブルトップはトレイテーブル80の使用可能面積を増減させるために移動させることのできる複数の拡張パネル84を備える。
【0209】
一次テーブルトップ82は、シートバックなど座席に固定された1本のアーム86または対のアーム86によって枢動するように取り付けられる。アームは水平枢動軸線を画定し、一次テーブルトップが、シートバックに隣接しこれにほぼ平行に位置する格納位置と使用のための展開位置との間で回転するように取り付けられる。アーム自体をシートバックに枢動するように取り付けることができる。
【0210】
一次テーブルトップ82を、図30の中央の配列に示されているようにベースパネル87に摺動可能に取り付けることができる。あるいは、このようなベースパネル87がなくてもよく、一次テーブルトップをアーム86に直接接続することができる。
【0211】
一次テーブルトップは、区分された二次テーブルトップを支持する。二次テーブルトップは、一次テーブルトップ82に枢動するように取り付けられた2つの隣り合う拡張パネル84から構成することができる。図29及び30に示されている好ましい実施形態において、2つの枢動するように取り付けられた拡張パネル84は、乗客に最も近い一次テーブルトップ82の縁に枢動するようにまたは蝶番式に接続される。2つの枢動するように取り付けられた拡張パネル84は、一次テーブルトップ82の上に折り重ねられて、それによりその主要な面が相互に対面して接触する第一位置と、枢動するように取り付けられた拡張パネル84の一方または両方を折り畳み位置から展開位置へ枢動又は蝶番を用いて移動して、それにより一次テーブルトップ82と共に乗客に向かってテーブルトップの総面積が増大される第二位置との間で枢動可能である。
【0212】
あるいは、枢動するように取り付けられた拡張パネル84を、一次テーブルトップの任意の縁に蝶番式に接続することができる。
【0213】
利用するのに好ましい一次テーブルトップの縁は、座席が向く方向に対して垂直の縁である。一次テーブルトップは四辺形が好ましい。また矩形が好ましい。拡張パネルも矩形であり、各々が、両方の拡張パネルが完全に展開されたときまたは両方の拡張パネルが完全に格納位置にあるときなど、他方と連続的であるように配置することができる縁を含むことが好ましい。
【0214】
好ましい実施形態において、1つの座席列の2つ以上のトレイテーブル80は、協働して、その座席列の乗客のために様々なテーブル配列を提供するよう動作することができる。図8〜28に示されているように、トレイテーブルの利用可能な様々な構成を、座席の利用可能な多様な構成と組み合わせて座席システム500として使用して、様々なサイズ及びグループの乗客のために高度な柔軟性と有用性を提供することができることが想定される。
【0215】
例えば、3つの座席の列の中央のトレイテーブル配列体を完全に展開し、この座席のレッグレストを保管位置にして、この座席の乗客が座れるようにすることができる。隣接する座席にいる乗客は、これらのそれぞれの座席の完全に拡張したレッグレストに座って、中央の座席にいる乗客とより共用するように座って、希望するようにトレイテーブルを利用することができる。このことは、列の乗客同士の間の交流をより快適にまたは望ましいものにするのに役立つことができる。
【0216】
部分的展開トレイテーブル配列体及び可変的構成のトレイケーブル配列体も、乗客による座席環境の利用可能性及び有用性に役立つことができる。
【0217】
図31に示されているように、航空機は座席ユニットの(平面図で見たときの)行を含み、各行に座席ユニットが列状に配列されることが想定される。例として、座席ユニットを3座席の列に配列して、2つの行を通路で分離することができる。各行の列は整列しても、相互にオフセットしてもよい。各行の列は、同じピッチまたは異なるピッチに設定された列のピッチを持つことができる。実際、1つの行において列間のピッチは一致していなくてもよい。
【0218】
好ましくは、1つの列の全ての座席は前方を向く。列の各座席、好ましくは全ての列の全ての座席の向く方向は、航空機の長手方向に対して垂直である。好ましくは、列は相互に平行である。
【0219】
好ましくは、列の全ての座席は、その列の他の座席と比較して平面で見て前に出ない。例えば、列の方向は航空機の長手方向に対して垂直である。
【0220】
好ましくは、座席は鉛直軸線回りに回転しない。例えば、座席が向く方向は静止したままである(すなわち回転しない)。また、好ましくは、座席フレームは固定的である。
【0221】
図32に示されているようなもっと大きい飛行機の場合の別の実施形態においては、少なくとも一方または両方の行の各列に横並びの3つの座席を持つ並べて配置された座席ユニットの2つの行を、両側に通路をもつ別の座席の行によって分離することができる。分離する座席の行が現在主張されている座席ユニットである必要はなく、任意の公知の座席であることができる。本発明の座席は、特に航空機の内部側壁に隣接するように位置決めされた列に特に役立つ。このような列では、乗客が客席の壁に寄りかかることができるように座席を配列することができ、それによって列の空間をより大きくすることができる。乗客は、最も外側のアームレストが邪魔にならない位置にあるときに、航空機の側壁にさらに便利に寄りかかることができる。
【0222】
各座席の座面は、各座席に別個のシートクッションを含むことが好ましい。隣り合う座席のクッションの間に間隙があることによって、シートベルトを隣り合うクッション同士の間の座席フレームから延ばすことができる。個々のクッションを、各々別個に取り外すことができる。各座席の座面はさらに、その列の隣接する座席の座面と関係なく傾斜することができる。クッションの傾斜角度を(前後方向に)変えることができるような座席傾斜機構を提供することができる。この機構を座席の背もたれのリクライニング機構に結合することができる。例えば、背もたれを移動させるときに、座面が移動することができる。
【0223】
航空機のエコノミークラス区画にこの座席を設置することが想定される。
【0224】
本発明によって創成されることができる収容空間は、柔軟性がありかつ多機能的な空間を提供し、この空間は、複数の乗客によって画定された空間の共用を促進することができる。個人としてではなく、カップル、3人家族、2人のビジネスパートナー、3人の子供などのグループとして乗客を扱いながら、個人の旅行者の要求を満たすように、空間を構成することができる。また、例えば、航空機がまたはクラスが満席でない場合などに、個人の乗客に、より大きい多機能空間を提供する。
【0225】
特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に関連する分野の当業者は、本発明の構造の多くの変更及び大幅に異なる実施形態及び応用を思いつくだろう。本明細書における開示及び説明は純粋に例示的なものであり、いかなる意味でも限定的であることを意図しない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送手段、特に航空機(これに限られないが)内のまたはこのための座席及び座席配列体に関する。
【背景技術】
【0002】
民間旅客機に搭載された座席には多様な構成がある。実際、多くの航空機が多様なタイプの座席を搭載している。例えば、旅客機は、ビジネスクラスの座席及びこれより通常多くのエコノミークラスの座席を搭載する。
【0003】
ビジネスクラスの座席の標準価格はエコノミークラスの座席より高い。これは、主に、1つのビジネスクラスの座席が占める航空機の床面積がずっと大きいためである。したがって、航空会社はビジネスクラスに割増料金を請求する。
【0004】
現在、多くのビジネスクラスの座席は、シートを座位から完全な横たわり(lay flat)体位へリクライニングする機能を提供する。横たわり体位になると、シートバック(seat back)、座面及び例えばオットマンは、相互にほぼ平らな表面を持つことになる。それによって、乗客は横になることができるので、休息または睡眠時により快適である。特許文献1は(Virgin Atlantic Airways Ltd.)は、この種の座席を開示する。特許文献2も、これが可能な座席を開示する。しかし、これらの座席は、1人の乗客にこの種の快適さを提供するために機内で大きな占有面積を消費する。これは、航空機のビジネスクラスの区画においては乗客密度がより小さいことを意味する。
【0005】
航空会社が乗客により大きな快適さを提供する際の通常の妥協点は乗客密度の減少である。なぜなら、乗客の快適さは、通常、機内でより多くの個人空間を乗客に提供することによって得られるからである。これによって、通常、1機の航空機が運べる乗客数は減少する。これが、航空会社がエコノミークラスの座席に比べてビジネスクラスに高い料金を請求する主な理由である。積載量(例えば、乗客数及びその手荷物)が減れば燃料の節約になると言う意見があるかも知れない。しかし、ビジネスクラスの座席の機構は、通常複雑で、高価でかつ重い。そのため、上記のような燃料の節約があっても少なくともある程度相殺される。
【0006】
長距離飛行のエコノミークラスの座席は、乗客が横になることができるように使用されることが知られている。1列の座席の座席間のアームレストは邪魔にならないように折り畳むことができる。横になるときには、その列の座席の全ての座面を横切って横たわることによって、1人の乗客のみで列全体を占有することになる。この状況は、通常、フライトが満席ではなく、1列の全ての座席を1人の乗客のみで占有できる場合に限り可能である。
【0007】
航空会社によっては、現在、個々の乗客の快適さ及び個人空間を最大限に大きくすることに力を注ぎ、できる限り乗客同士を隔離しようと努めている。乗客は個人として扱われるが、多くのフライトにおいて、乗客は、家族などグループとして旅行する。乗客同士で対話することを望み、相互に近い空間に休息することを快適と感じる場合がある。あるいは、少なくともそのような選択肢を望む場合がある。
【0008】
個別の座席の個別性をより小さくして共用性を大きくすることは、航空業界が現在達成しようとしていることに反している。座席は相互に協働することを許容しない。実際、ビジネスクラス及び他の多くのクラスにおいて、協働することは、通常プライバシーの損失を意味するので、設計要因にはならない。
【0009】
さらに、旅行者のグループによっては、ビジネスクラスを利用する余裕がないか、あるいはビジネスクラスのチケット代金にお金を消費することに納得することができない。例えば、ビジネスクラスにおいて提供される余分な空間の恩恵を受けない小さい子供と一緒に家族で旅行する場合、両親は、ビジネスクラスのチケットを妥当と受け入れるのは難しいと感じるだろう。
【0010】
航空会社は、他のクラスのチケット販売と競合することになることを根拠に、低運賃のクラスの座席を提供することに慎重である一方で、ビジネスクラスに空間、プライバシー、心地よさ及びサービスを提供するために膨大な座席開発作業を行ってきた。このことは、エコノミークラスよりビジネスクラスの座席開発により重点を置くので、ビジネスクラスとエコノミークラスの間の質の分離を拡大させた。これまで、概して、質を向上させるためのエコノミークラスの座席の開発は不足している。フライト中の娯楽システムはこの明白な例外である。
【0011】
航空機の乗客用座席は、航空機に特有の重大な技術的、コスト的及び空間的制約があるため、必然的に他の輸送形式とは別個の技術分野として発展してきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】国際公開第03/013903号
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0040434号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、複数の乗客によって画定された空間の共用を促進することができる多機能ゾーンを提供する再構成可能な座席及び(または)座席配列体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本明細書において使用される場合、「及び(または)」は、「及び」、「または」またはこれら両方を意味し、「かつ(または)」は、「かつ」、「または」またはこれら両方を意味する。
【0015】
本明細書において使用される場合、名詞の複数形はその名詞の複数形及び(または)単数形を意味する。
【0016】
本明細書において使用される場合、「連続的」という用語は、当接関係及び接触関係にあるか、当接せず無視できるほどの間隙が存在する関係にあると解釈することができる。
【0017】
本明細書において使用される場合、「窓側の座席」という用語は、物理的に窓が座席に隣接するか否かに関係なく、或る列の、胴体に隣接する客室の壁に最も近い座席を意味する。
【0018】
第一の態様において、本発明は、広義に、下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、
複数の隣り合う座席の列であり、その各々が、支持フレームによって支持されたシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席のレッグレストは、(a)保管位置と(b)座面とレッグレストがほぼ同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように支持フレームに対して可動的に取り付けられた列、
を備え、
列の各座席のレッグレスト及び座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができる。
【0019】
好ましくは、列の各座席のレッグレストと座面は、協働して、少なくとも2人の乗客が共用するための再構成可能な支持面を形成できる。
【0020】
好ましくは、列は、少なくとも2つの隣り合う座席を備え、かつ前記列の各座席のレッグレスト及び座面は、協働して、前記列に割り当てられた少なくとも2人の乗客の全てが共用するための再構成可能な支持面を画定することができる。
【0021】
好ましくは、列は、3つの隣り合う座席を備える。
【0022】
好ましくは、列は、4つの隣り合う座席を備える。
【0023】
好ましくは、列は、5つの隣り合う座席を備える。
【0024】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、完全展開位置にあるときに、隣接する座面から座席が向く方向へ延びる。
【0025】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、完全展開位置にあるときに、座面と連続的である。
【0026】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、保管位置にあるときに、隣接する座面から下向きに延びる。
【0027】
好ましくは、各座席について、レッグレストは、保管位置にあるときに座面と連続的である。
【0028】
好ましくは、完全展開位置にあるときに、隣り合う座席のレッグレストは相互に連続的である。
【0029】
好ましくは、保管位置にあるときに、隣り合う座席のレッグレストは相互に連続的である。
【0030】
好ましくは、列の全ての座席は並列であり、全て同じ方向を向く。
【0031】
好ましくは、列は3つの座席を含み、かつ3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)3つのレッグレスト全てが、これらの完全展開位置において、座面と一緒に寄りかかり体位(reclined position)の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができる。
【0032】
好ましくは、列は4つの座席を含み、かつ、
3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)その完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができる。
【0033】
好ましくは、列の各座席の両側にアームレストがあり、列の2つの座席の間のアームレストは、シートバックと座面の間に位置する使用可能位置とシートバックと座面の間に位置しない格納位置との間で可動的である。
【0034】
好ましくは、格納位置において、2つの隣り合う座席の間の各アームレストは、前記2つの隣り合う座席の背もたれ同士の間に画定されたキャビティ内に位置する。
【0035】
好ましくは、列の端部に位置する少なくとも1つのアームレストは、シートバックと座面の間に位置する使用可能位置とシートバックと座面の間に位置しない格納位置との間で可動的である。
【0036】
好ましくは、少なくとも2つの隣り合う座席同士の間の各アームレストは、格納位置と使用可能位置との間で支持フレームに対して枢動するように可動的である。
【0037】
好ましくは、2つの隣り合う座席同士の間のアームレストは、格納位置にあるときに、隣接する座席の背もたれの表面から後退した位置にある。
【0038】
好ましくは、各レッグレストを完全展開位置と保管位置との間の位置に保持することができる。
【0039】
好ましくは、支持フレームは、前記列の全ての座席を支持する。
【0040】
好ましくは、各座席の背もたれは、直立位置と寄りかかり位置との間で可動的である。
【0041】
好ましくは、各レッグレストは支持フレームによって単独で支持される。
【0042】
好ましくは、各レッグレストを、完全展開位置と保管位置との間の部分展開位置に移動させると共にこれを保持することができる。
【0043】
好ましくは、上述のような乗客輸送手段用座席ユニットは、民間旅客機内に設置される。
【0044】
好ましくは、上述のような乗客輸送手段用座席ユニットは、航空機のエコノミークラス区画に設置される。
【0045】
好ましくは、上述のような乗客輸送手段用座席ユニットは、顧客に最も低い座席当たりの標準運賃で提供される航空機のクラスの区画に設置される。
【0046】
第二の態様において、本発明は、下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。 前記座席ユニットは、
支持フレームによって支持された複数の隣り合う座席の列であり、各座席はシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席が同じ方向を向き、各座席のレッグレストが、脚支持面を含み、かつ(a)保管位置と(b)座面及びレッグレスト支持面がほぼ同一平面上にある完全展開位置との間を移動することができるように、座席フレームに対して取り付けられた列、
を備え、
列の各座席のレッグレスト及び座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができる。
【0047】
別の態様において、本発明は、下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、支持フレームによって各々支持される3つの隣り合う座席の列であり、その列の各々がシートバックと座面とレッグレストとを含む列を備え、
各レッグレストは座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0048】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。前記乗客輸送手段用座席ユニットは、支持フレームによって各々支持される4つの隣り合う座席の列であり、その列の各々が、シートバックと座面とレッグレストとを含む列を備え、
各レッグレストは座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0049】
別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
1)複数の隣り合う座席の第一の列と、
2)第一の座席列に隣接し、これと整列されかつ輸送手段内においてより前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席は、座面と、座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、レッグレストは座面に対して(a)保管位置と、(b)座面とレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられる。
【0050】
好ましくは、前記第一の列の全ての座席の座面とレッグレストは、協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供して、少なくとも1人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ列の方向に平行に伸びて、列の少なくとも2つの座席を占有することができるようにする。
【0051】
好ましくは、前記第一の列の全ての座席の座面及びレッグレストは、協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供し、少なくとも2人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ列の方向に平行に伸びて、各乗客が列の少なくとも2つの座席を占有することができるようにする。
【0052】
好ましくは、各座席について、前記レッグレストは、その保管位置にあるときに前記座面に隣接しかつ前記座面の下に位置する。
【0053】
好ましくは、列の各座席のレッグレストは、完全展開位置にあるときに、それぞれの座面と協働して、ほぼ輸送手段の進行方向に平行の方向に対して垂直の方向に少なくとも1人の乗客が寄りかかるためのベッドの少なくとも一部を形成する。
【0054】
好ましくは、前記第一の列の各座席の両側にアームレストが設置され、
アームレストの少なくとも1つは、その座席に座っている人がアームレストの上に腕を置ける位置と、アームレストが隣接するシートバックにより近接すると共に隣接するシートバックから座席が向く方向へ突出しない格納位置とから移動することができる。
【0055】
好ましくは、座席に座っている人の脚を支持するために、各レッグレストを保管位置と完全展開位置との間の位置に設定することができる。
【0056】
好ましくは、前記第一の列の2つの隣り合う座席のレッグレストは、展開位置にあるときに、相互に連続的である。
【0057】
好ましくは、第一の列の任意の座席について、それぞれのレッグレストが保管位置にあるときに、人1人が前記座席と第二の列の対応する座席との間にいるのに充分な余地があり、かつ、
完全展開位置にあるときに、人1人が前記座席と第二の列の対応する座席との間にいるのに不十分な余地がない。
【0058】
好ましくは、前記第一の列の各座席のレッグレストは、完全展開位置にあるときに、そのそれぞれの座面と前記第二の列の対応する座席との間の空間を埋める。
【0059】
好ましくは、前記第一の列の各レッグレストは、全て完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面と前記第二の列の対応する座席との間の空間を埋めて、
一緒に2人の大人が一緒に並んで横になる表面を画定する。
【0060】
好ましくは、前記第一の列の各レッグレストは、全て完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面から前記第二の列の対応する座席に向かって延び、
前記第一の列の全てのレッグレストと座面が一緒に、2人の大人が並んで寄りかかる表面を画定する。
【0061】
好ましくは、トレイテーブルは第二の列の各座席のシートバックに従属し、
トレイテーブルは、
1)a.それぞれの座席に向かって配置される格納位置と、
b.前記座席から第一の列に向かってさらに延びて主効用面を提供する展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
2)各々個別に一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定される二次テーブルトップであり、拡張パネルが一次パネルの少なくとも1つの縁に並べる構成で配置され、拡張パネルの各々を、乗客によって、格納位置と、拡張パネルが一次テーブルトップの縁から一次テーブルトップと同一平面上に突出する展開位置との間で移動することができる、二次テーブルトップと、
を備える。
【0062】
好ましくは、一次テーブルトップは進行方向に対して垂直に延びる縁を含み、
拡張パネルは、前記縁に配置され、
それぞれの拡張パネルの展開位置及び格納位置に応じて第一の列に近づくようにかつ遠ざかるように、拡張パネルを移動させることができる。
【0063】
好ましくは、二次テーブルトップは、一次テーブルトップと同じ幅を(列の方向に)有する。
【0064】
好ましくは、拡張パネルは、一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、格納位置と展開位置との間で移動されるときに、一次テーブルトップに対して回転する。
【0065】
好ましくは、複数の隣り合う座席の第一の列は、複数の隣り合う座席の第二の列と同一である。
【0066】
好ましくは、前記第一の列の列方向は、第二の列の列方向に対して平行である。
【0067】
別の態様において、本発明は、上述のような乗客輸送手段用座席配列体を含む乗客輸送手段であると言える。
【0068】
別の態様において、本発明は、民間旅客機内に設置された上述のような乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。
【0069】
別の態様において、本発明は、航空機のエコノミークラス区画に設置された上述のような乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。
【0070】
別の態様において、本発明は、顧客に最低標準運賃で提供される航空機のクラスの区画に設置された上述のような乗客輸送手段用座席ユニットであると言える。
【0071】
別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段であると言える。前記乗客輸送手段は、
(1)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の第一の列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)座面及びレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第一の行と、
(2)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の第一の列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内において第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)座面及びレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第二の行と、
を備え、
前記第二の行と前記第一の行は、少なくとも1つの通路によって分離される。
【0072】
好ましくは、前記第一の行の各座席列は窓側の座席を含み、かつ前記第二の行の各座席列は窓側の座席を含む。
【0073】
好ましくは、前記第一の行と第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路は、第一の行及び第二の行の少なくとも一方と同一の乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離される。
【0074】
好ましくは、前記第一の行と前記第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路は乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離され、
第三の行は第一の行及び第二の行の両方とも異なる。
【0075】
好ましくは、第三の行の座席列は、レッグレストを含まない座席を構成する。
【0076】
好ましくは、第一及び第二の行の各列の座席は、通路に対して平行の方向を向く。
【0077】
好ましくは、乗客輸送手段は民間旅客機である。
【0078】
好ましくは、第一及び第二の行は前記航空機のエコノミークラス区画に位置する。
【0079】
別の態様において、本発明は、下記の旅客機用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、各々同じ方向を向きかつ相互に整列した座席の列を形成する、並置された複数の座席を備え、各座席は、座面と、座面に対して保管位置と展開位置との間で移動されることができるレッグレストとを含む。展開位置において、レッグレストと座面は水平支持面を形成する。座席列の各座席のレッグレストを、その展開位置及び保管位置の少なくとも一方の状態に構成して、乗客が(1)1つの座席に座ることによる座位と(2)列の少なくとも2つの座席を占有することによるくつろぎ体位(lounging style position)及び寄りかかり体位のうちの少なくとも一方の体位とを取れるようにすることができる。
【0080】
好ましくは、2人連れの乗客は各々、(1)前記列のそれぞれの座席に座ることによる座位と(2)前記列の少なくとも2つの座席を共用することによるくつろぎ体位及び寄りかかり体位うちのの少なくとも一方の体位とを取ることができる。
【0081】
好ましくは、座席配列体は、航空機のエコノミークラス区画にある。
【0082】
好ましくは、各座席はさらに、前記座面の後縁から上向きに突出する背もたれを備え、
保管位置において、レッグレストは前記座面の前縁から下向きに突出し、
展開位置において、前記レッグレストは前記前縁から座席が向く方向へ突出する。
【0083】
好ましくは、各レッグレストは、列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、レッグレストと座面によって形成された休息面に2人の乗客が並んで横になることができる休息面を提供するような形状及び構成である。
【0084】
好ましくは、3つの隣り合う座席があり、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0085】
好ましくは、4つの隣り合う座席があり、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面は、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができる。
【0086】
好ましくは、各レッグレストは、列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であるような形状及び構成である。
【0087】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
1)並置された複数の座席の第一の列であり、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
レッグレストが、保管位置と、座面及びレッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられた、第一の列と、
2)座席の第一の列に隣接しかつ前記輸送手段内において第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の並置された座席の第二の列であり、
各座席が、シートバックと、座面とレッグレストとを含み、
レッグレストが、保管位置と、座面及びレッグレストが協働して乗客のためのほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられ、
第二の列の各座席が、そのシートバックの背後でトレイテーブルを支持し、トレイテーブルが列の方向に並べて配置された少なくとも2枚のパネルを備え、前記パネルが各々これを支持する座席により近い格納位置と第一の列により近い使用位置との間で可動的である、
第二の列と、
を備える。
【0088】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
複数の並置された座席の列であり、これらの各々がシートバックと座面と、レッグレストとを含むみ、各座席のレッグレストが、保管位置と、座面及びレッグレストがほぼ同一平面上である拡張位置との間で移動することができるように座面に対して可動的に取り付けられた、列、
を備え、
列の隣り合う座席のレッグレストと座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のために再構成可能な支持面を画定することができる。
【0089】
好ましくは、レッグレストは、前記座面に隣接する回転軸線回りに、その保管位置と拡張位置との間で前記座面に対して回転するように移動する。
【0090】
さらに別の態様において、本発明は航空機用の下記の乗客用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、3つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席のレッグレストが、保管位置とレッグレストが座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える。
【0091】
好ましくは、座面は相互に連続的でありかつベンチを形成し、
各レッグレストは、拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストは、拡張位置にありかつ隣接する座席のレッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席のレッグレストと連続的である。
【0092】
さらに別の態様において、本発明は航空機用の下記の乗客用座席ユニットであると言える。前記座席ユニットは、4つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席のレッグレストが、保管位置とレッグレストが座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように座面に対して可動的に取り付けられた列を備える。
【0093】
好ましくは、座面は相互に連続的でありかつベンチを形成し、
各レッグレストは、拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストは、拡張位置にありかつ隣接する座席の前記レッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席のレッグレストと連続的である。
【0094】
さらに別の態様において、本発明は下記の乗客輸送手段用座席配列体であると言える。前記座席配列体は、
複数の座席列を備え、各列の各座席は同じ方向を向き、
各列は、並置され整列した複数の座席を備え、各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを支持する座席フレームを含み、
各座席のレッグレストは、保管位置と座面及びレッグレストが同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように座席フレームに対して可動的に取り付けられ、かつ、
列の隣り合う座席のレッグレスト及び座面は、協働して、少なくとも1人の乗客のために再構成可能な支持面を画定することができる。
【0095】
好ましくは、各座席の前記レッグレストは、その完全展開位置にあるときに、前の列の座席の座面に近接する。
【0096】
好ましくは、前記近接は、2つの列の間のフロアに人が立つことを妨げる程度である。
【0097】
さらに別の態様において、本発明は、乗客輸送手段の座席の背もたれの裏面に配置されたまたは配置されるためのトレイテーブルであると言える。前記トレイテーブルは、
1)a.背もたれに向かうように配置される格納位置と、
b.背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
2)各々個別に一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、拡張パネルが一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、前記拡張パネルを乗客によって格納位置と拡張パネルが一次テーブルトップの縁から一次テーブルトップと同一平面上になるように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える。
【0098】
好ましくは、一次テーブルトップは、座席が向く方向に対して垂直に延びる縁を含み、
拡張パネルは前記縁に配置される。
【0099】
好ましくは、拡張パネルは、一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、格納位置と展開位置との間で移動するときに一次テーブルトップに対して回転する。
【0100】
好ましくは、拡張パネルは一次テーブルトップに蝶番式に結合される。
【0101】
好ましくは、トレイテーブルは、座席から延びる少なくとも1本のアームを含み、
前記アームに一次テーブルトップが枢動するように係合されて、その格納位置と展開位置との間で一次テーブルトップを移動させることができるようにする。
【0102】
好ましくは、トレイテーブル配列体は複数のアームを含む。
【0103】
好ましくは、一次テーブルトップは1対の対向する主表面を画定する。
【0104】
好ましくは、拡張パネルは、1対の対向する主表面を画定する。
【0105】
好ましくは、一次テーブルトップは四辺形である。
【0106】
好ましくは、一次テーブルトップは矩形である。
【0107】
好ましくは、各拡張パネルは四辺形である。
【0108】
好ましくは、拡張パネルは矩形である。
【0109】
好ましくは、一次テーブルトップは、その格納位置において、その主表面の一方がシートバックに対して平行になるように位置決めされる。
【0110】
好ましくは、拡張パネルは1対の対向する主表面を画定し、
少なくとも1又は複数の拡張パネルは、その格納位置において、その主表面の一方がベースパネルの主表面に当接するよう配置される。
【0111】
好ましくは、少なくとも1又は複数の拡張パネルは、その格納位置において、その主表面の一方が別の拡張パネルの主表面に当接するように配置される。
【0112】
さらに別の態様において、本発明は乗客輸送手段の下記の乗客収容システムであると言える。前記乗客収容システムは、
1)座席配列体であり、
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.第一の座席列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列であり、各座席が、座面と座面から上向きに延びるシートバックとレッグレストとを備え、前記レッグレストが、座面に対して(a)保管位置と、(b)座面とレッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられた、第二の列と、
を備える、
座席配列体と、
2)前記第二の列の各座席の背もたれの裏面に配置されたトレイテーブルであり、
トレイテーブルが、
a.背もたれに向かって配置される格納位置と、
背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
b.各々個別に一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、拡張パネルが一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、拡張パネルを、乗客によって、格納位置と拡張パネルが一次テーブルトップの縁から一次テーブルトップと同一平面上に位置するように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える、
トレイテーブルと、
を備える。
【0113】
さらに別の態様において、本発明は、旅客機内に乗客休息ゾーンを構成する下記の方法であると言える。
前記ゾーンは、少なくとも部分的に、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列によって形成され、
各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストは、保管位置及び座面とレッグレストがほぼ同一平面上にあって前記列の隣接する座席の前記レッグレストと連続的になることができる拡張位置に構成することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられる。前記方法は、前記列の各座席のレッグレストを、
1)列の全てのレッグレストが、これらの延張位置において、前記列の隣り合う座席の各レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の好ましくは2人の乗客が横になるための水平支持面を画定する構成、
2)列の一端の座席のレッグレストのみが拡張位置である構成、
3)列の両端の座席のレッグレストの各々が拡張位置である構成、
4)列の一端の座席のレッグレストが拡張位置ではない(例えば保管位置またはその他)構成、
5)列の両端の間の座席(1つまたは複数)のレッグレスト(1つまたは複数)のみが拡張位置である構成、
のうちの少なくとも1つに構成するステップを含む。
【0114】
さらに別の態様において、本発明は、輸送手段内に、少なくとも2人の乗客を、個別的あるいは私的様式にまたは共用あるいは空間共有的様式に設定することができる空間に収容する方法であると言える。前記方法は、第一の方向を向いて並んで隣り合う複数の座席の第一の列と前記第一の方向を向いて並んで隣り合う座席の第二の列との間に位置する前記空間であり、前記第一の方向において複数の座席の第一の列により近接する位置にある前記空間を提供することによって、容易となる。第一の列の各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを含み、レッグレストは、保管位置と座面及びレッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間でレッグレストが移動することができるように座面に対してかつ前記座面に隣接して可動的に取り付けられる。
【0115】
さらに別の形態において、本発明は、乗客輸送手段の少なくとも2人の乗客によって使用するための乗客収容ユニットであると言える。前記収容ユニットは、前記乗客輸送手段のフロアの上に支持フレームによってそれぞれ支持された少なくとも2つの隣り合う座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各レッグレストが、保管位置と展開位置との間で可動的であるように座面に対して取り付けられ、展開位置において、各座席のレッグレストが隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であり、前記少なくとも2つの隣り合う座席の前記レッグレスト及び座面から構成される水平支持面を形成する、列を備える。
【0116】
好ましくは、前記ユニットは、少なくとも2人の乗客の両方が前記少なくとも2つの座席を占有する第一の共用的様式と、各乗客が1つの座席だけを占有する第二の私的様式との少なくとも2つの使用様式に改変可能である。
【0117】
さらに別の態様において、本発明は、乗客輸送手段内の乗客用座席ゾーンを構成する方法であると言える。前記乗客用座席ゾーンは、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列を備え、
各座席は、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストは、保管位置と座面及びレッグレストがほぼ同一平面上にあり前記列の隣接する座席のレッグレストと連続的になることができる拡張位置とに構成することができるように座面に対して可動的に取り付けられる。前記方法は、
第一のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置に移動させるために、選択するステップと、
その後、第一のレッグレストを前記拡張位置へ移動させるステップと、
を含む。
【0118】
好ましくは、前記方法は、
第二のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、第二のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む。
【0119】
好ましくは、第一のレッグレストを選択するステップは、列の端の座席のレッグレストを選択することを含む。
【0120】
好ましくは、第一のレッグレストを選択するステップは、列の中間の座席のレッグレストを選択することを含む。
【0121】
好ましくは、第二のレッグレストを選択するステップは、選択された第一のレッグレストに隣接するレッグレストを選択することを含む。
【0122】
好ましくは、第二のレッグレストを選択するステップは、選択された第一のレッグレストに隣接しないレッグレストを選択することを含む。
【0123】
好ましくは、
第三のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、第三のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む。
【0124】
さらに別の形態において、本発明は、2人の大人の乗客によって占有される収容ゾーンを画定する隣り合う座席の列を備える乗客輸送手段であると言える。2人の乗客が、(1)列のそれぞれの座席に直立座位であることと、(2)前記2人の乗客が前記列の少なくとも1つの座席を共用して前記列の少なくとも2つの座席を少なくとも部分的に占有する寄りかかり体位であることと、ができるように前記ゾーンを構成することができる。
【0125】
好ましくは、前記列の隣り合う座席は3つまたは4つある。
【0126】
好ましくは、前記2人の乗客が列の少なくとも2つまたは全ての座席を共用し、かつ列の少なくとも3つまたは全ての座席を少なくとも部分的に占有できるように、前記ゾーンを構成することができる。
【0127】
好ましくは、前記2人の乗客が前記列の全ての座席を横切って水平に相互に隣り合って横になれるように、前記ゾーンを構成することができる。
【0128】
好ましくは、前記ゾーンは、前記乗客の少なくとも一方によって構成されることが可能である。
【0129】
好ましくは、各座席は、座面とレッグレストとを備え、レッグレストは、座面に対して保管位置と完全展開位置との間で可動的であり、完全展開位置において、列の全ての座席のレッグレストが完全展開位置のとき座面とレッグレストが水平面を形成して寄りかかり体位の前記2人の乗客を支持できるように、前記座面に隣接する。
【0130】
本発明は、広義に、個別にまたは集合的に本明細書に言及されるまたは指摘される部分、要素及び特徴、並びに任意の2つ以上の前記部分、要素または特徴の任意のまたは全ての組合せから構成されるものであると言える。本明細書において、本発明の技術分野において同等と知られている特定の整数に言及される場合、前記の既知の同等値は個別に言及されているかのごとく本明細書に組み込まれるものとみなされる。
【0131】
本発明の他の態様は、添付図面を参照して例としてのみ示される以下の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1a】前列の個別の座席が様々な構成で設置されている、座席配列体の前面斜視図である。
【図1b】座席ユニットの前面図である。
【図2】個別の座席が様々な構成で配置されている、図1aの座席配列体の裏面斜視図である。
【図3】図1の座席配列体の上面図である。
【図4a】図1の座席配列体の側面図である。
【図4b】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4c】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4d】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4e】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4f】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図4g】座面に対してレッグレストが持つことができる様々な構成を示す3つの座席の列の概略平面図である。
【図5a】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図5b】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図5c】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図5d】大人2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6a】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6b】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6c】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6d】大人2人と子供1人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6e】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6f】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6g】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図6h】大人1人と子供2人連れの旅行者のためにどのように座席配列体を利用して共用/共有空間を創成できるかを示す平面図である。
【図7a】大人2人の個別の旅行者のためにどのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7b】大人2人の個別の旅行者のためにどのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7c】連れではないが関係のある(たとえば)仕事関係の2人連れの旅行者のために、どのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間及び共有空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7d】連れではないが関係のある(たとえば)仕事関係の2人連れの旅行者のために、どのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間及び共有空間を提供できるかを示す平面図である。
【図7e】連れではないが関係のある(たとえば)仕事関係の2人連れの旅行者のために、どのように座席配列体を利用して再構成可能な個人空間及び共有空間を提供できるかを示す平面図である。
【図8】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図9】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図10】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図11】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図12】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図13】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図14】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図15】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図16】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図17】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図18】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図19】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図20】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図21】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図22】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図23】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図24】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図25】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図26】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図27】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図28】典型的な乗客の配列を含む様々な構成の座席配列体の概略平面図であり、座席配列体の柔軟性を示す。
【図29】複数のトレイテーブルの上面斜視図である。
【図30】別の構成の複数のトレイテーブルの上面斜視図である。
【図31】各々3つの座席の座席列が縦2行に並べられた複数の座席ユニットを含む航空機の一部の概略平面図である。
【図32】横並びの2つの座席の座席列の2つの行及び横並びの4つの座席の中間の1行に並べられた複数の座席ユニットを含む航空機の概略平面図である。
【図33】トレイテーブルの一部の斜視図である。
【図34】図33のトレイテーブルの一部の斜視図であるが、異なる構成である。
【図35】各々3つの隣り合う座席(シートパッドは取り外されている)に応用されるレッグレスト機構の平面図である。
【図36】軌道形成体から軌道従動配列体の係合を解除するために保守用軌道に軌道従動形成体があるレッグレスト機構の側面図である。
【図37】レッグレストが拡張位置にあるときのレッグレスト機構の側面図である。
【図38】レッグレスト機構の破断側面図であり、調節可能支持機構を示す。
【図39】レッグレスト機構の破断側面図であり、調節可能支持機構を示す。
【図40】レッグレスト機構の破断側面図であり、調節可能支持機構を示す。
【図41】支持部材、軌道従動配列体及び反応部材の破断斜視図である。
【図42】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図43】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図44】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図45】様々な位置にあるレッグレスト機構の水平支持機構の破断側面図である。
【図46】軌道従動配列体及び同期化機構の拡大破断上面斜視図である。
【図47】支持位置にあるレッグレスト機構の側面図である。
【図48】レッグレスト機構の破断上面後部斜視図である。
【図49】レッグレスト機構の底面斜視図である。
【図50】座席ユニット及び座席配列体を搭載できかつ機内で本発明の方法を実施できる航空機を示す。
【発明を実施するための形態】
【0133】
本発明の好ましい実施形態が添付の図面に示される。
【0134】
上記の図面を参照すると、同様の特徴は概して同様の番号で示され、座席配列体は参照番号100で示される。
【0135】
図1は、民間旅客機300の機内で、好ましくはエコノミークラス区画において実現されることができる座席配列体100を示す。座席配列体100は、座席6の少なくとも1つの列、好ましくは前後に配置された少なくとも2つの列5からなる。座席の各列5は、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの隣り合う座席6を含む。列5の各座席6は、シートバック12と、座面10と好ましくはレッグレスト11とを含む。各座席6は、座位にある乗客を受容することができる。各座席は、列において座位にある乗客が占有できる個人空間を形成する。このような乗客はこうした空間を占有して、シートバック、座面及びレッグレストを利用することができる。また、乗客の両側にアームレストがあればこれらも使用することができる。アームレスト20を、乗客の腕をその上に乗せることができる使用位置から格納位置へ移動することができる。格納位置においては、アームレストは、概して座面と背もたれとの間の一般空間に置かれない。アームレストは取外し可能であるか、または座席列の座面同士の間に下げられるか、または背もたれ同士の間に戻すことができる。例えば、アームレスト20aをほぼ垂直に延びる格納位置に動かすことができ、かつ(または)その列の隣り合う座席6の背もたれ内部またはそれらの間に引っ込めることができる。
【0136】
アームレスト20aは、水平軸線回りに展開位置と格納位置との間で枢動することができ、格納位置にあるときに、実質的に乗客の邪魔にならない。好ましい実施形態において、格納位置は2つの隣り合うシートバック12同士の間に形成された空隙22内にある。
【0137】
一番外側のアームレスト20bは可動式でもそうでなくてもよい。しかしながら、一番外側のアームレスト20bは、アームレスト20aと同様に可動式でもよい。
【0138】
各列は、航空機の本体に対して前方を向くことが好ましい。言い換えると、シートバック12は航空機の前部の方を向く。各列5は同じ方向を向くことが好ましい。複数の列の行を航空機内に画定することができる。座席が向く方向に対して、行の方向を平行にすることができる。また、航空機本体の長くなっている方向に対して、行の方向を平行にすることができる。
【0139】
各列の座席は相互に隣接して配置される。座面は、少なくとも2つの座席によってベンチまたは長いす状の座面を形成することができるように、相互に連続した状態を取れることが好ましい。各座席6の背もたれ12は、直立位置から寄りかかり位置へとリクライニングできる。これは隣接する背もたれの位置とは関係なく達することができる。座席は、航空機のフロア軌道(1つまたは複数)に別個に各々取り付けられた個別の座席とするか、または航空機のフロア軌道(1つまたは複数)に取り付けられた1もしくは複数の支持フレームによって全ての座席を支持することができる。
【0140】
好ましくは、各列は、少なくとも2つの隣り合う座席、好ましくは少なくとも3つまたは4つの隣り合う座席を有する。
【0141】
好ましくは、各座席は、レッグレスト配列体111を含む。レッグレスト配列体は、レッグレスト11とレッグレスト機構112とを含む。
【0142】
レッグレストは、座面の前縁に隣接または近接する位置にあると共に前縁から下向きに延びる保管位置と、座面の前縁に隣接する位置にあると共に座面とほぼ同一平面上に延びる展開位置との間で動かすことができる。座面の上面17とレッグレストの支持面16との表面輪郭が存在することが理解されるだろう。また、厳密には座面とレッグレストの表面全体が同一平面の関係にあるわけではないものの、それに近いことが理解されるだろう。少なくとも完全展開位置において、レッグレストは座面と連続的である。小さい微々たる間隙が存在する可能性はある。保管位置及びどのような中間位置にあるときでも、連続的にすることができ、連続的であり続けることが好ましい。
【0143】
座面に対するレッグレストの位置を、同じ列5の他の座席6の他のレッグレスと関係なく制御することができる。したがって、個別の座席に座っている乗客は希望のレッグレスト位置を選択することができる。
【0144】
図1に示す最前列5を見ると、この列の各座席6はそれぞれ異なる位置にあるレッグレストを示す。レッグレスト11aは完全展開位置で示され、レッグレスト11bは部分展開位置で示され、レッグレスト11cは保管位置で示される。
【0145】
レッグレスト11aに関して示される完全展開位置において、支持面16はそれぞれの座面と協働して、水平支持ゾーン88を画定する。航空機の傾斜次第で使用時に必ずしも完全な水平ではないかも知れず、または常にそうでないかも知れないが、ここではこのことを「水平」と呼ぶ。要するに、通常の使用モードにおいて水平支持ゾーンが確立される場合、乗客の鉛直方向の支持が与えられることになる。
【0146】
図3及び4を参照すると、レッグレスト11の支持表面16が、完全拡張位置において、座面の前縁19と前縁19の前の列の座席6(その背もたれなど)との間の実質的距離を延びていることが理解できる。好ましい形態において、完全展開位置にあるレッグレスト11は、座席の列同士の間の間隙を塞ぐ。それでもわずかな間隙はあるかもしれないが、間隙は、図1bに示されるように、航空機の客室のフロアX−X上で列同士の間に人が立ち上がるには不十分であることが好ましい。
【0147】
列の隣接するレッグレストと関係なく位置決めされることができるレッグレスト11を列の各座席6に提供することによって、その列にいる各乗客は、この乗客が座っている座席6の希望のレッグレストの位置を決定することができる。
【0148】
さらに、列5にこのような独立したレッグレストを設置することによって、各列のレッグレストの協働が可能になる。例えば、図18を参照すると、列5aの各座席のレッグレストは完全展開位置に動かされているのが示されている。また、アームレスト20aを格納位置に移動させることができる。これによって、1人または複数人の乗客が利用できる睡眠表面を創成することができる。理解できるように、列5aにいる乗客は航空機の前後方向に対してほぼ横向きに横たわることができる。列が客室内部の側面に隣接する場合、アームレスト12aまたは13bも邪魔にならないように移動させることができる。これによって、乗客は、その場で客室の内壁に寄りかかることができ、その乗客またはその列にいる各乗客のためにさらに大きな空間を創成することができる。
【0149】
1つの座席列の全てのレッグレストが拡張された構成において、1人の乗客が、少なくとも2つ以上の座面と拡張位置にある関連したレッグレストとによって画定された睡眠または休息面上で横になるかまたは寄りかかることができる。1人の大人及び1人の子供などの複数の乗客がこのような睡眠または休息面を共用することができる。また、子供はプレイエリアとしてこの表面またはその一部を使用することができる。また、この表面は、例えば図17の列5bに示されるように、直立の体位で座るのを好むが、脚をほぼ水平に伸ばしたい人に支持体を提供することができる。例えば、ラウンジチェア(lounger)として使用することができる。
【0150】
1人の人が寄りかかっている状態では、隣り合う2つの座面及びレッグレストによって画定された睡眠または休息面で充分である場合があり、それにより、図17の列5bに関して示されるように列の一端の座席のレッグレストを部分拡張または保管位置など非完全展開位置にすることができる。このことは図22の列5aに対しても示されている。同様に、列の他の座席のレッグレストを非完全展開位置にすることができる。
【0151】
1つの列のレッグレスト11のレッグレスト位置には様々な組み合わせが可能である。3座席の列に関するいくつか組み合わせが図4b〜4gに示される。図27に示す列5aを参照すると、列5の端の座席6のレッグレスト11は保管位置であるのに対して、中間座席6のレッグレスト配列体11を完全に拡張することができる。完全拡張位置において、中間座席の乗客は、脚をほぼ水平に延ばして座ることができる。あるいは、もっと小柄な人であれば、横になることができる。これは、特に乳児または幼児を連れて旅行をする大人の乗客にとって特に有利であり、乳児または幼児をより快適に休息させることができる。図5〜7は、乗客のニーズ及び(または)好みに応じて乗客が座席の列同士の間の空間を改変できるようにする他の構成を示す。
【0152】
各レッグレストの支持面16をクッションによって画定することができる。また、支持面16にいる乗客がアクセスできるように、ライフジャケットを収容するライフジャケット用小室をレッグレストに組み込むこともできる。
【0153】
レッグレスト11は、座席の座面及び座席を支持する支持フレームに対して保管位置と完全展開位置との間で枢動するように移動することができる。このように移動するレッグレストは、(図1aに示されているような)部分拡張位置を通過する。保管位置において、レッグレスト11は少なくとも部分的に座面10の下に格納される。部分拡張位置において、レッグレスト11の支持面が鉛直に対して30度〜60度の間であり、最も好ましいのは鉛直に対して約45度であり、下向きに座面から離れるように突出することが想定される。
【0154】
航空機が一般に、着陸及び(または)離陸しようとするとき、並びに(または)地上走行しているときには、レッグレスト11を保管位置にすることが要求される。これによって、緊急時に乗客を外に出すために列同士の間に障害物のない空間が提供される。地上走行/離陸/着陸時には、ある程度の荷重を受けて支持構造に対してレッグレストが大きく移動することから防止するために、レッグレストを充分に拘束する必要がある場合がある。
【0155】
レッグレスト機構は、好ましくは少なくとも部分的にハイドロロック(hydrolock)の支援を受けて、ユーザーまたは乗客によって手動で移動させられることが想定される。その代わりにまたは加えて電気モーターを使用することができる。あるいは、このような支援手段をまったく提供しなくてもよい。
【0156】
図35〜40を参照して、レッグレスト配列体111の好ましい形態が示される。レッグレスト配列体は、レッグレスト11とレッグレスト機構112とを含む。レッグレスト機構112は、完全展開位置にあるのときにレッグレストを圧迫する乗客の体重を支持するようにされている。
【0157】
レッグレスト11を支持する1対の支持機構120と、調節可能支持機構160と、任意選択の駆動配列体20とが提供されている。
【0158】
上述のように、レッグレスト11を、大部分をシートパッド200の下に位置する保管位置と、レッグレスト11を調節可能に支持することができる中間位置と、完全展開位置との間で移動させることができる。
【0159】
各支持機構120は、保管位置と中間位置との間の複数の位置でレッグレストを支持する調節可能支持機構160を備える。さらに、完全展開位置にあるレッグレストを支持するために、レッグレストを座席フレーム300に結合する水平支持機構120を備える。
【0160】
レッグレストは、その中間位置から拡張位置に手動でのみ移動することができる。
【0161】
レッグレストは軸線Y−Y回りに枢動する。この軸線は水平であり、座席が向く方向に対して垂直である。
【0162】
水平支持機構120は、軌道形成体130と軌道従動配列体150とを含む。水平支持機構120は、レッグレストの保管位置に対応する格納位置(図40及び42に示されている)と、レッグレストの中間位置に対応する中間位置と、完全展開位置(図44に示されている)との間で構成されることができる。
【0163】
水平支持機構120は、一実施形態ではカムスロット131として図49に示されている、座席支持フレーム300に対して固定される軌道形成体130と、軌道従動配列体150とを備える。軌道従動配列体150は、レッグレストと組み合わせられる。
【0164】
軌道従動配列体150は、軌道従動形成体152と付勢配列体154とを備える。付勢配列体154は、軸線X−Xにベース部材155に対して枢動するように取り付けられた枢動部材156を含む。ベース部材155は次いで、レッグレストに取り付けられる。
【0165】
枢動部材156は、バネ159によって付勢されて、ベース部材155に対して軸線X−X回りに枢動する。その結果、枢動部材156は図43及び46に矢印Aで示されるように時計回りに移動する。軌道従動形成体152(カムスロット131に沿ってカムフォロワとして動作する)は枢動部材156の遠位端157から延びる。このようにして、バネ159は、軌道従動形成体152をカムスロット131の下縁に接して保持する。
【0166】
図38〜40に調節可能支持機構160が示されている。調節可能支持機構は、ハイドロロックなどの、付勢されたピストンシリンダ配列体164の形のロック機構162と、反応部材166とを含む。好ましい実施形態において、ピストンシリンダ配列体164は、座席配列体300と組み合わされ、反応部材166はレッグレストと組み合わされる。
【0167】
調節可能支持機構160は、レッグレストを、保管位置と中間位置との間の無限数の位置へ移動して、その位置にロックできるようにするのに役立つ。レッグレストの支持面の好ましい中間位置は、鉛直に対して30度〜70度の傾斜範囲であることが好ましく、最も好ましいのは鉛直に対して約60度までである。
【0168】
1つの好ましい実施形態において、ピストンシリンダ配列体164は「ハイドロロック(hydrolock)」式のピストンシリンダ配列体である。流体の流れは一般に、(アームレストなどに位置する、)乗客が利用できるボタンまたはその他のアクチュエータによって制御される。ボタンを解除すると、保管位置とその中間位置との間の位置などで、レッグレストの位置がロックされることになる。
【0169】
駆動配列体220を提供することができる。これは、レッグレストをその保管位置と中間位置との間で移動させる手段として提供される。駆動配列体220は、レッグレストをその保管位置と中間位置との間で両方向に、または一方向のみに移動するようにできる。好ましい実施形態において、駆動配列体は、ピストンシリンダ配列体164内部に受容されたバネを備える。バネは、ピストンシリンダ配列体164を付勢してこれを延ばし、それによって、ロック機構(例えば、ハイドロロック)がピストンシリンダ配列体164の動きを許容するときに、レッグレストをその中間位置に付勢する。
【0170】
図38〜39に示されているように、好ましい実施形態において、調節可能支持機構160は、空動き配列体168によってレッグレストとピストンシリンダ配列体164との間の空動きを許容する。
【0171】
空動き配列体168は、ピストンシリンダ配列体164の端部に取り付けられたピン167を備える。ピンは反応部材166のスロット169内部で移動可能である。しかしながら、多様な形状の開口及び(または)凹部を含む多様な空動き配列体を使用できることが想定される。
【0172】
ピン167は、スロット169内部において、スロット169の前端にある(図39及び40に示されているような)外側位置とスロット169の後端にある(図38に示されているような)内側位置との間で移動可能である。
【0173】
ピストンシリンダ配列体164が延びると、ピン167はスロット169に沿ってその外側位置へ移動する。その後、ピン167は反応部材166を押して、軸線Y−Y回りに支持部材を枢動させ、それにより、下記記載で説明されるように、軌道形成体130に沿った軌道従動配列体150の移動が生じる。
【0174】
(例えば、乗客が起動ボタン(図示せず)を押すことによって)流体が流れるようになると、ピストンシリンダ配列体164は付勢されて延び、それによって、スロット169内でピン167を外側位置へ移動させて、次いで軸線Y−Y回りに(図43に示されているように)矢印Bの方向へレッグレストを移動させる(同時に、水平支持機構120をその格納位置から移動させる)。ボタンが解除されると、ピストンシリンダ配列体164の移動は停止して、レッグレストはその位置に保持される。
【0175】
図に示す好ましい実施形態において、調節可能支持機構160は、軌道従動配列体150を一方向(水平支持機構120がその格納位置からその中間位置へ再構成される方向)にのみ押すことになる。最も好ましい実施形態において、調節可能支持機構160は、水平支持機構120が(図43に示されているような)その中間形態に位置して停止するまで、軌道形成体130に沿って軌道従動配列体150を移動させる。これがピストンシリンダ配列体164の最大拡張範囲なので、移動が停止する。水平支持機構120の中間位置は、平面状支持部材の位置が鉛直に対して約30度〜70度の範囲の位置に、もっとも好ましくは垂直に対して約60度の位置に一致することが予想される。
【0176】
中間位置に達したら、ピストンシリンダ配列体164はそれ以上拡張できない。この位置で、空動き配列体168のピン167はその外側位置にある。乗客がレッグレストをさらに延ばして完全展開位置にしたい場合には、乗客はレッグレスト(例えば手動ハンドル112)をつかんで水平支持機構120をその完全展開位置に再構成することが必要とされる。
【0177】
乗客が手動でレッグレストを引っ張って水平支持機構120をその完全展開位置まで拡張するときに、空動き配列体168のピン167が、スロット169に沿ってその内側位置に向かって移動するものと想定される。このようにして、乗客がロック機構162によって生じた摩擦に対抗して引っ張る必要なく、手動操作が可能である。
【0178】
レッグレストをその中間位置を介して保管位置から完全展開位置との間で移動させるときに、軌道従動配列体150は軌道形成体130を追動する。軌道形成体130と軌道従動配列体150は、レッグレストの保管位置に対応する格納位置と、レッグレストの中間位置に対応する中間位置と、レッグレストの完全展開位置に対応する拡張位置との間を相互に移動可能である。
【0179】
軌道形成体130は、終端133と、軌道配列体130の、終端133とは反対側にある無端径路(endless path)132とを画定する。無端径路132は、さらに、カムスロット131の陥凹領域136またはU字形キンクの形の戻止め形成体134を画定する。軌道従動配列体150は、軌道形成体130に沿って一方向へ移動すると、この陥凹領域136によって捕捉される。駆動配列体が図43に示されているように軌道従動配列体150を中間位置へ押すためにのみ作動することになるので、軌道従動配列体150は駆動配列体20によってこの陥凹領域136内部に押されないことが想定される。
【0180】
代わりに、乗客が手動で上向きに手動ハンドル112を引っ張ると、軌道従動配列体150は軌道形成体130に沿って陥凹領域136内部に移動する。
【0181】
軌道従動形成体152が陥凹領域136に捕捉される前に、軌道従動形成体152が無端径路132の最高地点付近を移動できるようにするために、レッグレストを過拡張位置まで上向きに引き上げる必要があると想定される。レッグレストが過拡張位置にあるとき、軌道形成体130と軌道従動配列体150の相対的位置は過延張位置にあることになる。
【0182】
軌道従動形成体152は、無端径路132の最高地点を横切ってしまうと、付勢配列体154の作用を受けて陥凹領域136内部に移動する。
【0183】
次いで、手動ハンドル112が解除されると、戻止め形成体134の陥凹領域135の形状は、中間位置に戻る軌道従動配列体150と軌道形成体130との相対的な移動を防止する。軌道従動配列体150は戻止め形成体134に捕捉され、その結果、乗客は脚を支持部材の上に乗せて、これが落下することを心配せずに脚が支えられることが可能となる。
【0184】
支持部材の軸線Y−Yから枢動部材の軸線X−Xまでの半径は、支持部材の軸線Y−Yから円形の軌道従動配列体150の中心までの半径と同様である。これは、乗客によってレッグレストに力が加えられたときの枢動部材156の枢動移動を防止する。
【0185】
戻止め形成体134は、戻止め形成体134における軌道従動配列体150の移動を積極的にロックするロック機構を提供する。また、戻止め形成体134は、軌道従動配列体150の付勢配列体154と協働して、下記記載で説明するように、軌道従動配列体が軌道形成体130に沿って一方向にのみ動けるようにする。
【0186】
図45に示されているように、カムスロット131は終端133を始点とし、反対方向へ向かって無端径路132を横切る。カムスロットは、その中に(U字形の)陥凹領域136を含むループ形状の無端径路132を横切る。水平支持機構120が最初にその格納位置から移動されるとき、軌道従動形成体152はカムスロット131の終端133を始点とする。軌道従動形成体152がカムスロット131に沿って移動するとき、(図44に示されているように)軌道形成体130に沿って配置される一方通行機構170によって無端径路に沿った時計回り方向(図面を参照した方向)の移動が阻止される。一方通行機構170は、軌道形成体130の上側に配置された軸線174回りに枢動する軌道閉鎖形成体172を備える。
【0187】
軌道閉鎖形成体172は、カムスロットを通過する軌道従動形成体152の一方向の移動を制限する制限位置と、カムスロット131に沿った軌道従動形成体152の移動を許容する非制限位置との間で枢動する。軌道閉鎖形成体172は、(図に示されているように)重力またはバネの影響などの付勢作用によってその制限位置に付勢される。
【0188】
軌道閉鎖形成体172は、軌道従動形成体152によってその制限位置から非制限位置へ移動されるように構成され、軌道従動配列体が図45において矢印Cとして示された一方向に移動するときに、軌道従動形成体152がカムスロット131に沿って移動することを可能にする。しかしながら、軌道従動形成体152が反対方向から軌道閉鎖形成体を押すと、軌道閉鎖形成体はその制限位置にロックされる。このようにして、カムスロット131の終端133から無端径路132に向かって移動されるとき、軌道従動形成体152は上向きに押されて、無端径路を反時計回り方向に(図45に示されているように)横切る。
【0189】
図43に示されているように、レッグレストが中間位置は、軌道従動形成体152が反時計回りに無端径路132に沿って進む途中の位置、または無端径路132直前の位置に相当する。
【0190】
乗客が手動ハンドル112を上向きに引いてレッグレスト配列体を手動で移動させると、軌道従動形成体152をさらに矢印Cの方向に移動させる。
【0191】
軌道従動形成体152が陥凹領域136内部に移動すると、軌道従動配列体150の付勢配列体154は、さらに陥凹領域136内部に移動してそのU字形の底部で停止するように、起動従動形成体152を付勢する。軌道形成体130の形状及び構成が、この段階において、付勢配列体154の動作によって軌道従動形成体の移動経路に従動するように特に構成されていることに留意されたい。
【0192】
好ましい実施形態において、対の水平維持機構120は同期化機構190を含み、水平支持機構120の各々の軌道従動形成体152が相互に同期して、それぞれの軌道形成体130の各々上の同じ位置にあることを確保する。
【0193】
各同期化機構190は、同期レバー194にしっかりと締結された少なくとも1本のケーブル192を備える。各同期レバー194は、枢動部材156に固定され、同じ軸線X−X回りに枢動する。
【0194】
各同期化機構190のケーブル192は、相互に接続され、その結果、一方の枢動部材156(ひいては同期レバー194)の移動は他方の同期レバー194の同様の移動となる。このようにして、例えば、軌道従動形成体152の一方のみがそのそれぞれの陥凹領域136内部に受容される一方で、他方が無端径路132の最高地点に「閉じ込められ(jammed)」続けるという状況が防止される。
【0195】
本発明の1つの態様によれば、調節可能支持機構160はレッグレストの保管位置と中間位置との間の移動にのみ動力を供給することが想定される。この中間位置から完全展開位置に、水平支持機構120を手動でのみ移動させることができる。このようにして、完全拡張位置への水平支持機構120の、動力が供給された移動の結果として、さもなければ生じるおそれのある、乗客に対する負傷が回避される。
【0196】
さらに、乗客が水平支持機構120を手動で(レッグレストに対して持ち上げ力を加えることによって間接的であろうと、水平支持機構120自体に直接的であろうと)再構成することにより、付勢配列体154が軌道従動形成体152を移動させ、さらにカムスロット131に沿って反時計回り方向に移動させる。カムスロット131の形状は、特に、拡張配列体が乗客によって持ち上げられている間に、付勢配列体154の動作によって軌道従動形成体152の移動方向に対応するように構成されていることに留意されたい。
【0197】
軌道従動形成体152は、無端径路132をさらに矢印Cの方向へ進むと、陥凹領域136の端部に達する。この段階で、付勢配列体154の付勢に対抗して枢動部材156を移動させるために、乗客はレッグレストを下向きに押す必要がある。さらに下向きに押すと、軌道従動形成体152は、一方通行機構170に達するまで、無端径路132に沿って矢印Cの方向へさらに移動する。
【0198】
この段階で、支持部材を軸線X−X回りに下向きに枢動しているときには、空動き配列体168のピン167は、スロット169内で内側位置へ向かって移動している。内側位置に達すると、次いで、ピストンシリンダ配列体164は後退し始める必要がある。そうするために、乗客は起動ボタンを起動してピストンシリンダ配列体164の移動を可能にする必要があり得ることが想定される。同様に、他のロック機構が使用されるならば、次いで、レッグレストのさらなる移動を可能にするために、ロック機構がアンロック状態であることが必要とされることが想定される。
【0199】
軌道従動形成体152がその制限位置にある軌道閉鎖形成体172にぶつかると、軌道閉鎖形成体172は上向きに枢動して、邪魔にならないように無制限位置へ進む。軌道従動形成体152は、その後無制限にカムスロット131を通過する。軌道従動形成体152が一方通行機構170を通過してしまうと、軌道閉鎖形成体172は重力作用(軌道閉鎖形成体を制限位置へ付勢するために付勢手段(図示せず)を設置することも可能であるが)でその背後に降下する。
【0200】
さらに、手動でレッグレストを押すと、軌道従動形成体152は軌道形成体130の終端133へ向かって移動する。
【0201】
水平支持機構120がその格納位置へ再構成されると、1または複数の調節可能支持機構160及び水平支持機構120に組み合わされたラッチ機構(図示せず)が係合して、例えば上述のように起動ボタンを押すことによって再び解除されてハイドロロックピストンシリンダ配列体164が付勢の動作を受けて拡張できるようになるまで、レッグレストをその格納位置に保持する。1つの実施形態において、図41に示されているように、ラッチ機構はフック(図示せず)及びピン184の形をとる。フック(図示せず)は、ピストンシリンダ配列体164と組み合わされ、ピン184は反応部材166と組み合わされ、その結果、調節可能支持機構160が逆転して水平支持機構120をその格納位置へ移動させる場合、フックはピン184と係合して、調節可能支持機構が再び起動されるまで水平支持機構120をその格納位置にロックする。当然に、ハイドロロックピストンシリンダ配列体164がラッチ機構自体として動作して、レッグレストをその保管位置に保持することに留意されたい。
【0202】
駆動配列体220がレッグレストを再びその保管位置から中間位置へ移動させることができるようになると、ピストンシリンダ配列体164が延びるので、フックは自動的にピン184を解放する。
【0203】
図43及び44に示されているように、軌道形成体130は保守用軌道形成体142を含むことができる。保守用軌道形成体は、保守点検のために軌道従動配列体10を完全に軌道形成体から外せるようにする。軌道従動配列体が軌道形成体から外されると、レッグレストを上向きに枢動して、水平支持機構120が拡張位置にあるときの位置をはるかに越えて延ばすことができる。
【0204】
保守用軌道形成体142は、軌道形成体130の終端133付近から開放端144まで延びる。枢動部材156を適切に操作することによって図2に示されているように軌道従動形成体152を保守用軌道形成体142内部に移動することができる。
【0205】
レッグレストは、レッグレストが前の座席からの支持も、床下からの支持も必要としないように構成される。レッグレストは、取り付けられた座席の機構により支持される。
【0206】
本明細書においては、レッグレストと組み合わされる座面に座っている乗客にとってのレッグレスト及びその主要な機能について言及するが、レッグレストは乗客が座ったりその頂部に横になったりできるようにするなどの、二次的機能に使用することができる。好ましくは、他のレッグレストと関係なく各レッグレストを移動させかつ配置することができる。好ましくは、各座席の座面は、隣接する座席の座面と関係なく(好ましくは、背もたれのリクライニングと連動して)傾斜させることができる。
【0207】
本発明のさらなる実施形態は、シートバック12の後部に取り付けられた少なくとも1つのトレイテーブル80を含むことができる。これは、シートバック12の背後に座る乗客が使用する面を提供する。トレイテーブル80は、使用のために展開され、または必要のないときには邪魔にならないように格納されることが可能である。または、トレイテーブル80は、様々な部分的な展開位置を有する。
【0208】
テーブルは、一次テーブルトップ82と、区分された二次テーブルトップ85を備える。二次テーブルトップはトレイテーブル80の使用可能面積を増減させるために移動させることのできる複数の拡張パネル84を備える。
【0209】
一次テーブルトップ82は、シートバックなど座席に固定された1本のアーム86または対のアーム86によって枢動するように取り付けられる。アームは水平枢動軸線を画定し、一次テーブルトップが、シートバックに隣接しこれにほぼ平行に位置する格納位置と使用のための展開位置との間で回転するように取り付けられる。アーム自体をシートバックに枢動するように取り付けることができる。
【0210】
一次テーブルトップ82を、図30の中央の配列に示されているようにベースパネル87に摺動可能に取り付けることができる。あるいは、このようなベースパネル87がなくてもよく、一次テーブルトップをアーム86に直接接続することができる。
【0211】
一次テーブルトップは、区分された二次テーブルトップを支持する。二次テーブルトップは、一次テーブルトップ82に枢動するように取り付けられた2つの隣り合う拡張パネル84から構成することができる。図29及び30に示されている好ましい実施形態において、2つの枢動するように取り付けられた拡張パネル84は、乗客に最も近い一次テーブルトップ82の縁に枢動するようにまたは蝶番式に接続される。2つの枢動するように取り付けられた拡張パネル84は、一次テーブルトップ82の上に折り重ねられて、それによりその主要な面が相互に対面して接触する第一位置と、枢動するように取り付けられた拡張パネル84の一方または両方を折り畳み位置から展開位置へ枢動又は蝶番を用いて移動して、それにより一次テーブルトップ82と共に乗客に向かってテーブルトップの総面積が増大される第二位置との間で枢動可能である。
【0212】
あるいは、枢動するように取り付けられた拡張パネル84を、一次テーブルトップの任意の縁に蝶番式に接続することができる。
【0213】
利用するのに好ましい一次テーブルトップの縁は、座席が向く方向に対して垂直の縁である。一次テーブルトップは四辺形が好ましい。また矩形が好ましい。拡張パネルも矩形であり、各々が、両方の拡張パネルが完全に展開されたときまたは両方の拡張パネルが完全に格納位置にあるときなど、他方と連続的であるように配置することができる縁を含むことが好ましい。
【0214】
好ましい実施形態において、1つの座席列の2つ以上のトレイテーブル80は、協働して、その座席列の乗客のために様々なテーブル配列を提供するよう動作することができる。図8〜28に示されているように、トレイテーブルの利用可能な様々な構成を、座席の利用可能な多様な構成と組み合わせて座席システム500として使用して、様々なサイズ及びグループの乗客のために高度な柔軟性と有用性を提供することができることが想定される。
【0215】
例えば、3つの座席の列の中央のトレイテーブル配列体を完全に展開し、この座席のレッグレストを保管位置にして、この座席の乗客が座れるようにすることができる。隣接する座席にいる乗客は、これらのそれぞれの座席の完全に拡張したレッグレストに座って、中央の座席にいる乗客とより共用するように座って、希望するようにトレイテーブルを利用することができる。このことは、列の乗客同士の間の交流をより快適にまたは望ましいものにするのに役立つことができる。
【0216】
部分的展開トレイテーブル配列体及び可変的構成のトレイケーブル配列体も、乗客による座席環境の利用可能性及び有用性に役立つことができる。
【0217】
図31に示されているように、航空機は座席ユニットの(平面図で見たときの)行を含み、各行に座席ユニットが列状に配列されることが想定される。例として、座席ユニットを3座席の列に配列して、2つの行を通路で分離することができる。各行の列は整列しても、相互にオフセットしてもよい。各行の列は、同じピッチまたは異なるピッチに設定された列のピッチを持つことができる。実際、1つの行において列間のピッチは一致していなくてもよい。
【0218】
好ましくは、1つの列の全ての座席は前方を向く。列の各座席、好ましくは全ての列の全ての座席の向く方向は、航空機の長手方向に対して垂直である。好ましくは、列は相互に平行である。
【0219】
好ましくは、列の全ての座席は、その列の他の座席と比較して平面で見て前に出ない。例えば、列の方向は航空機の長手方向に対して垂直である。
【0220】
好ましくは、座席は鉛直軸線回りに回転しない。例えば、座席が向く方向は静止したままである(すなわち回転しない)。また、好ましくは、座席フレームは固定的である。
【0221】
図32に示されているようなもっと大きい飛行機の場合の別の実施形態においては、少なくとも一方または両方の行の各列に横並びの3つの座席を持つ並べて配置された座席ユニットの2つの行を、両側に通路をもつ別の座席の行によって分離することができる。分離する座席の行が現在主張されている座席ユニットである必要はなく、任意の公知の座席であることができる。本発明の座席は、特に航空機の内部側壁に隣接するように位置決めされた列に特に役立つ。このような列では、乗客が客席の壁に寄りかかることができるように座席を配列することができ、それによって列の空間をより大きくすることができる。乗客は、最も外側のアームレストが邪魔にならない位置にあるときに、航空機の側壁にさらに便利に寄りかかることができる。
【0222】
各座席の座面は、各座席に別個のシートクッションを含むことが好ましい。隣り合う座席のクッションの間に間隙があることによって、シートベルトを隣り合うクッション同士の間の座席フレームから延ばすことができる。個々のクッションを、各々別個に取り外すことができる。各座席の座面はさらに、その列の隣接する座席の座面と関係なく傾斜することができる。クッションの傾斜角度を(前後方向に)変えることができるような座席傾斜機構を提供することができる。この機構を座席の背もたれのリクライニング機構に結合することができる。例えば、背もたれを移動させるときに、座面が移動することができる。
【0223】
航空機のエコノミークラス区画にこの座席を設置することが想定される。
【0224】
本発明によって創成されることができる収容空間は、柔軟性がありかつ多機能的な空間を提供し、この空間は、複数の乗客によって画定された空間の共用を促進することができる。個人としてではなく、カップル、3人家族、2人のビジネスパートナー、3人の子供などのグループとして乗客を扱いながら、個人の旅行者の要求を満たすように、空間を構成することができる。また、例えば、航空機がまたはクラスが満席でない場合などに、個人の乗客に、より大きい多機能空間を提供する。
【0225】
特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に関連する分野の当業者は、本発明の構造の多くの変更及び大幅に異なる実施形態及び応用を思いつくだろう。本明細書における開示及び説明は純粋に例示的なものであり、いかなる意味でも限定的であることを意図しない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客輸送手段用座席ユニットであり、
複数の隣り合う座席の列であり、その座席の各々が、支持フレームによって支持されたシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、(a)保管位置と(b)前記座面及び前記レッグレストがほぼ同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように前記支持フレームに対して可動的に取り付けられた列、
を備え、
前記列の各座席の前記レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項2】
前記列の各座席の前記レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも2人の乗客が共用するための再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
請求項1に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項3】
前記列が少なくとも2つの隣り合う座席を備え、かつ前記列の各座席の前記レッグレストと座面が協働して、前記列に割り当てられた少なくとも2人の乗客の全てが共用するための再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
請求項1または2に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項4】
前記列が3つの隣り合う座席を備えることを特徴とする、
請求項3に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項5】
前記列が4つの隣り合う座席を備えることを特徴とする、
請求項3に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項6】
前記列が5つの隣り合う座席を備えることを特徴とする、
請求項3に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項7】
各座席について、前記レッグレストが前記完全展開位置にあるときに隣接する座面から座席が向く方向に延びることを特徴とする、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項8】
各座席について、前記レッグレストが前記完全展開位置にあるときに前記座面と連続的であることを特徴とする、
請求項7に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項9】
各座席について、前記レッグレストが前記保管位置にあるときに隣接する前記座面から下向きの方向に延びることを特徴とする、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項10】
各座席について、前記レッグレストが前記保管位置にあるときに前記座面と連続的であることを特徴とする、
請求項9に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項11】
完全展開位置にあるときに、隣り合う座席の前記レッグレストが相互に連続的であることを特徴とする、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項12】
保管位置にあるときに、隣り合う座席の前記レッグレストが相互に連続的であることを特徴とする、
請求項1〜11のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項13】
前記列の全ての座席が並列であり、全て同じ方向を向くことを特徴とする、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項14】
前記列が3つの座席を含み、かつ前記3つの座席の全ての前記レッグレスト及び座面が、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)3つのレッグレスト全てが、これらの完全展開位置において、前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができることを特徴とする、
請求項1に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項15】
前記列が4つの座席を含み、かつ、
前記3つの座席の全ての前記レッグレスト及び座面が、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)その完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができることを特徴とする、
請求項1に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項16】
前記列の各座席の両側にアームレストがあり、前記列の2つの座席の間の前記アームレストが、前記シートバックと座面との間に位置する使用可能位置と前記シートバックと座面との間に位置しない格納位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項1〜15のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項17】
前記格納位置において、2つの隣り合う座席の間の各アームレストが、前記2つの隣り合う座席の前記背もたれ同士の間に画定されたキャビティ内に位置することを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項18】
前記列の端部に位置する少なくとも1つのアームレストが、前記シートバックと座面との間に位置する使用可能位置と前記シートバックと座面との間に位置しない格納位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項19】
少なくとも2つの隣り合う座席同士の間の各アームレストが、格納位置と使用可能位置との間で前記支持フレームに対して枢動するように可動的であることを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項20】
2つの隣り合う座席同士の間の前記アームレストが、前記格納位置にあるときに、隣接する座席の前記背もたれの表面から後退した位置にあることを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項21】
各レッグレストを前記完全展開位置と保管位置との間の位置に保持することができることを特徴とする、
請求項1〜20のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項22】
前記支持フレームが前記列の全ての座席を支持することを特徴とする、
請求項1〜21のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項23】
各座席の前記背もたれが、直立位置と寄りかかり位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項1〜22のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項24】
各前記レッグレストが前記支持フレームによって単独で支持されることを特徴とする、
請求項1〜23のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項25】
各前記レッグレストを、前記完全展開位置と保管位置との間の部分展開位置に移動させると共にこれを保持することができることを特徴とする、
請求項1〜24のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項26】
各レッグレストを、他のレッグレストと関係なく移動させると共に位置決めすることができることを特徴とする、
請求項1〜25のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項27】
各座席の前記座面が、前記隣接する座席の前記座面と関係なく(好ましくは前記背もたれのリクライニングと連動して)傾斜することができることを特徴とする、
請求項1〜26のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項28】
民間旅客機内に設置された、
請求項1〜28のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項29】
航空機のエコノミークラス区画に設置された、
請求項1〜28のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項30】
顧客に最も低い座席当たりの標準運賃で提供される前記航空機のクラスの区画に設置された、
請求項1〜28のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項31】
乗客輸送手段用座席ユニットであり、
支持フレームによって支持された隣り合う複数の座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席が同じ方向を向き、各座席の前記レッグレストが、脚支持面を含み、かつ(a)保管位置と(b)前記座面及び前記レッグレスト支持面がほぼ同一平面上にある完全展開位置との間を移動することができるように、前記座席フレームに対して取り付けられた列、
を備え、
前記列の各座席の前記レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項32】
支持フレームによって各々支持される3つの隣り合う座席の列であり、その列の各々がシートバックと座面とレッグレストとを含む列を備える乗客輸送手段用座席ユニットであって、
各レッグレストが前記座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人ために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項33】
支持フレームによって各々支持される4つの隣り合う座席の列であり、その列の各々がシートバックと座面とレッグレストとを含む列を備える乗客輸送手段用座席ユニットであって、
各レッグレストが前記座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人ために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項34】
乗客輸送手段用座席配列体であって、
1)複数の隣り合う座席の第一の列と、
2)前記第一の座席列に隣接し、これと整列されかつ輸送手段内においてより前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、前記座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが前記座面に対して(a)保管位置と、(b)前記座面と前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項35】
前記第一の列の全ての座席の前記座面と前記レッグレストが協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供して、少なくとも1人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ前記列の方向に平行に伸びて、前記列の少なくとも2つの座席を占有することができることを特徴とする、
請求項34に記載の配列体。
【請求項36】
前記第一の列の全ての座席の前記座面及びレッグレストが協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供し、少なくとも2人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ前記列の方向に平行に伸びて、各乗客が前記列の少なくとも2つの座席を占有することができることを特徴とする、
請求項34に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項37】
各座席について、前記レッグレストがその保管位置にあるときに前記座面に隣接しかつ前記座面の下に位置することを特徴とする、
請求項34〜36のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項38】
列の各座席の前記レッグレストが、前記完全展開位置にあるときに、それぞれの座面と協働して、ほぼ前記輸送手段の進行方向に平行の方向に対して垂直の方向に、少なくとも1人の乗客が寄りかかるためのベッドの少なくとも一部を形成することを特徴とする、
請求項34〜37のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項39】
前記第一の列の各座席の両側にアームレストが設置され、
前記アームレストの少なくとも1つが、前記座席に座っている人が前記アームレストの上に腕を置ける位置と、前記アームレストが前記隣接するシートバックにより近接すると共に前記隣接するシートバックから座席が向く方向へ突出しない格納位置とから移動することができることを特徴とする、
請求項34〜38のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項40】
座席に座っている人の脚を支持するために、各前記レッグレストを前記保管位置と完全展開位置との間の位置に設定することができることを特徴とする、
請求項34〜39のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項41】
前記第一の列の2つの隣り合う座席の前記レッグレストが、展開位置にあるときに、相互に連続的であることを特徴とする、
請求項34〜40のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項42】
前記第一の列の任意の座席について、それぞれのレッグレストが保管位置にあるときに、人1人が前記座席と前記第二の列の対応する座席との間にいるのに充分な余地があり、かつ、
前記完全展開位置にあるときに、人1人が前記座席と前記第二の列の前記対応する座席との間にいるのに十分な余地がないことを特徴とする、
請求項34〜41のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項43】
前記第一の列の各座席の前記レッグレストが、前記完全展開位置にあるときに、そのそれぞれの座面と前記第二の列の対応する座席との間の空間を埋めることを特徴とする、
請求項34〜42のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項44】
前記第一の列の各レッグレストが、全て完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面と前記第二の列の前記対応する座席との間の空間を埋めて、2人の大人が一緒に並んで横になる表面を画定することを特徴とする、
請求項34〜43のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項45】
前記第一の列の各レッグレストが、全て前記完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面から前記第二の列の対応する座席に向かって延び、
前記第一の列の全てのレッグレストと座面とが一緒に、2人の大人が並んで寄りかかる表面を画定することを特徴とする、
請求項34〜43のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項46】
トレイテーブルが前記第二の列の各座席の前記シートバックに従属し、
前記トレイテーブルが、
1)a.前記それぞれの座席に向かって配置される格納位置と、
b.前記座席から前記第一の列に向かってさらに延びて主効用面を提供する展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
2)各々個別に前記一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定される二次テーブルトップであり、前記拡張パネルが前記一次パネルの少なくとも1つの縁に並べる構成で配置され、前記拡張パネルの各々を、乗客によって、格納位置と、前記拡張パネルが前記一次テーブルトップの前記縁から前記一次テーブルトップと同一平面上に突出する展開位置との間で移動することができる、二次テーブルトップと、
を備えることを特徴とする、
請求項34〜45のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項47】
前記一次テーブルトップが進行方向に対して垂直に延びる縁を含み、
前記拡張パネルが、前記縁に配置され、
それぞれの拡張パネルの前記展開位置及び格納位置に応じて前記第一の列に近づくようにかつ遠ざかるように、前記拡張パネルを移動することができることを特徴とする、
請求項46に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項48】
前記二次テーブルトップが前記一次テーブルトップと同じ幅を(列の方向に)有することを特徴とする、
請求項47に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項49】
前記拡張パネルが、前記一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、前記格納位置と展開位置との間で移動されるときに、前記一次テーブルトップに対して回転することを特徴とする、
請求項46〜48のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項50】
複数の隣り合う座席の前記第一の列が複数の隣り合う座席の前記第二の列と同一であることを特徴とする、
請求項34〜49のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項51】
前記第一の列の前記列方向が前記第二の列の前記列方向に対して平行であることを特徴とする、
請求項34〜50のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項52】
各レッグレストを他のレッグレストと関係なく移動させかつ位置決めすることができることを特徴とする、
請求項34〜51のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項53】
各座席ユニットの前記座面が、前記隣接する座席の前記座面と関係なく、(好ましくは背もたれのリクライニングと連動して、)傾斜することができることを特徴とする、
請求項34〜52のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項54】
請求項34〜53のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体を含む乗客輸送手段。
【請求項55】
民間旅客機内に設置された、請求項34〜54のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項56】
航空機のエコノミークラス区画に設置された、請求項34〜55のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項57】
顧客に最低標準運賃で提供される航空機のクラスの区画に設置された、請求項34〜55のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項58】
乗客輸送手段であり、
1)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の前記第一の列に隣接し、これと整列しかつ前記輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、前記座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)前記座面及び前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように前記座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第一の行と、
2)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の前記第一の列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内において前記第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、前記座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)前記座面及び前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように前記座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第二の行と、
を備え、
前記第二の行と前記第一の行が少なくとも1つの通路によって分離されることを特徴とする、
乗客輸送手段。
【請求項59】
前記第一の行の各座席列が窓側の座席を含み、かつ前記第二の行の各座席列が窓側の座席を含むことを特徴とする、
請求項58に記載の乗客輸送手段。
【請求項60】
前記第一の行と第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路が、前記第一の行及び第二の行の少なくとも一方と同一の乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離されることを特徴とする、
請求項58または59に記載の乗客輸送手段。
【請求項61】
前記第一の行と第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路が乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離され、
前記第三の行が前記第一の行及び第二の行の両方とも異なることを特徴とする、
請求項58に記載の乗客輸送手段。
【請求項62】
前記第三の行の座席列がレッグレストを含まない座席を構成することを特徴とする、
請求項61に記載の乗客輸送手段。
【請求項63】
前記第一及び第二の行の各列の前記座席が前記通路に対して平行の方向を向くことを特徴とする、
請求項58〜62のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項64】
民間旅客機である、請求項58〜63のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項65】
前記第一及び第二の行が前記航空機のエコノミークラス区画に位置することを特徴とする、
請求項64に記載の乗客輸送手段。
【請求項66】
各々同じ方向を向きかつ相互に整列した座席の列を形成する、並置された複数の座席を備える旅客機用座席配列体であり、
各座席が、座面と、前記座面に対して保管位置と展開位置との間で移動されることができるレッグレストとを含み、前記展開位置において、前記レッグレストと座面が水平支持面を形成し、前記座席列の各座席の前記レッグレストを、その展開位置及び保管位置の少なくとも一方の状態に構成して、乗客が(1)1つの座席に座ることによる座位と(2)前記列の少なくとも2つの座席を占有することによるくつろぎ体位及び寄りかかり体位のうちの少なくとも一方の体位とを取ることができるようにすることができる、
座席配列体。
【請求項67】
2人連れの乗客が各々、(1)前記列のそれぞれの座席に座ることによる座位と(2)前記列の少なくとも2つの座席を共用することによるくつろぎ体位及び寄りかかり体位のうちの少なくとも一方の体位とを取ることができることを特徴とする、
請求項66に記載の座席配列体。
【請求項68】
前記座席配列体が航空機のエコノミークラス区画にあることを特徴とする、
請求項66または67に記載の座席配列体。
【請求項69】
各座席がさらに、前記座面の後縁から上向きに突出する背もたれを備え、
前記保管位置において、前記レッグレストが前記座面の前縁から下向きに突出し、
展開位置において、前記レッグレストが前記前縁から座席が向く方向へ突出することを特徴とする、
請求項66〜68のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項70】
各前記レッグレストが、前記列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、前記レッグレストと前記座面とによって形成された休息面に2人の乗客が並んで横になることができる休息面を提供するような形状及び構成であることを特徴とする、
請求項66〜69のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項71】
3つの隣り合う座席があり、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
請求項66〜70のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項72】
4つの隣り合う座席があり、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
請求項66〜70のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項73】
各前記レッグレストが、前記列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であるような形状及び構成であることを特徴とする、
請求項66〜72のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項74】
各レッグレストを他のレッグレストと関係なく移動させかつ位置決めすることができることを特徴とする、
請求項66〜73のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項75】
各座席の前記座面が、前記隣接する座席の前記座面と関係なく、(好ましくは前記背もたれのリクライニングと連動して)傾斜することができることを特徴とする、
請求項66〜74のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項76】
乗客輸送手段用座席配列体であって、
1)並置された複数の座席の第一の列であり、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と、前記座面及び前記レッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、前記座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられた、第一の列と、
2)座席の前記第一の列に隣接しかつ前記輸送手段内において前記第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の並置された座席の第二の列であり、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と、前記座面及び前記レッグレストが協働して乗客のためのほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、前記座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられ、
前記第二の列の各座席が、そのシートバックの背後でトレイテーブルを支持し、前記トレイテーブルが列の方向に並べて配置された少なくとも2枚のパネルを備え、前記パネルが各々、これを支持する前記座席により近い格納位置と前記第一の列により近い使用位置との間で可動的である、
第二の列と、
を備える、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項77】
複数の並置された座席の列であり、これらの各々がシートバックと座面と、レッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、保管位置と、前記座面及び前記レッグレストがほぼ同一平面上である拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える乗客輸送手段用座席配列体であり、
前記列の隣り合う座席の前記レッグレストと座面が協働して、少なくとも1人の乗客のために再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項78】
前記レッグレストが、前記座面に隣接する回転軸線回りに、その保管位置と拡張位置との間で前記座面に対して回転するように移動することを特徴とする、
請求項77に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項79】
3つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、保管位置と前記レッグレストが前記座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える、
航空機用の乗客用座席ユニット。
【請求項80】
前記座面が相互に連続的でありかつベンチを画定し、
各レッグレストが前記拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストが、拡張位置にありかつ隣接する座席の前記レッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席の前記レッグレストと連続的であることを特徴とする、
請求項73に記載の乗客用座席ユニット。
【請求項81】
4つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、保管位置と前記レッグレストが前記座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える、
航空機用の乗客用座席ユニット。
【請求項82】
前記座面が相互に連続的でありかつベンチを形成し、
各レッグレストが拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストが、拡張位置にありかつ隣接する座席の前記レッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席の前記レッグレストと連続的であることを特徴とする、
請求項81に記載の乗客用座席ユニット。
【請求項83】
乗客輸送手段用座席配列体であり、
該座席配列体が複数の座席列を備え、各列の各座席が同じ方向を向き、
各列が並置され整列した複数の座席を備え、各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを支持する座席フレームを含み、
各座席の前記レッグレストが、保管位置と前記座面及び前記レッグレストが同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように前記座席フレームに対して可動的に取り付けられ、かつ、
前記列の隣り合う座席の前記レッグレスト及び座面が協働して少なくとも1人の乗客のための再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項84】
各座席の前記レッグレストが、その完全展開位置にあるときに、前の列の座席の前記座面に近接することを特徴とする、
請求項83に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項85】
前記近接が前記2つの列の間のフロアに人が立つことを妨げる程度であることを特徴とする、
請求項84に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項86】
各レッグレストを他のレッグレストと関係なく移動しかつ位置決めすることができることを特徴とする、
請求項83〜85のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項87】
各座席の各座面が、前記隣接する座席の前記座面とは関係なく、(好ましくは前記背もたれのリクライニングと連動して)傾斜することができることを特徴とする、
請求項83〜86のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項88】
乗客輸送手段の座席の背もたれの裏面に配置されたまたは配置されるためのトレイテーブルであり、
前記トレイテーブルが、
1)a.前記背もたれに向かうように配置される格納位置と、
b.前記背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で移動することができる一次テーブルトップと、
2)各々個別に前記一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、前記拡張パネルが前記一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、前記拡張パネルを乗客によって格納位置と前記拡張パネルが前記一次テーブルトップの前記縁から前記一次テーブルトップと同一平面上になるように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える、
トレイテーブル。
【請求項89】
前記一次テーブルトップが、座席が向く方向に対して垂直に延びる縁を含み、
前記拡張パネルが前記縁に配置されることを特徴とする、
請求項88に記載のトレイテーブル。
【請求項90】
前記拡張パネルが前記一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、前記格納位置と展開位置との間で移動するときに前記一次テーブルトップに対して回転することを特徴とする、
請求項88または89に記載のトレイテーブル。
【請求項91】
前記拡張パネルが前記一次テーブルトップに蝶番式に結合されることを特徴とする、
請求項88〜90のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項92】
前記トレイテーブルが前記座席から延びる少なくとも1本のアームを含み、
前記座席に前記一次テーブルトップが枢動するように係合されて、その格納位置と展開位置との間で前記一次テーブルトップを移動させることができることを特徴とする、
請求項88〜91のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項93】
前記トレイテーブル配列体が複数のアームを含むことを特徴とする、
請求項92に記載のトレイテーブル。
【請求項94】
前記一次テーブルトップが1対の対向する主表面を画定することを特徴とする、
請求項88〜93のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項95】
前記拡張パネルが1対の対向する主表面を画定することを特徴とする、
請求項88〜94のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項96】
前記一次テーブルトップが四辺形であることを特徴とする、
請求項88〜95のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項97】
前記一次テーブルトップが矩形であることを特徴とする、
請求項88〜96のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項98】
各拡張パネルが四辺形であることを特徴とする、
請求項88〜97のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項99】
前記拡張パネルが矩形であることを特徴とする、
請求項88〜98のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項100】
前記一次テーブルトップが、その格納位置において、その主表面の一方が前記シートバックに対して平行になるように位置決めされることを特徴とする、
請求項88〜99のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項101】
前記拡張パネルが1対の対向する主表面を画定し、
少なくとも1又は複数の前記拡張パネルが、その格納位置において、その主表面の一方が前記ベースパネルの主表面に当接するよう配置されることを特徴とする、
請求項94に記載のトレイテーブル。
【請求項102】
少なくとも1又は複数の前記拡張パネルが、その格納位置において、その主表面の一方が別の拡張パネルの主表面に当接するように配置されることを特徴とする、
請求項101に記載のトレイテーブル配列体。
【請求項103】
乗客輸送手段の乗客収容システムであり、
前記システムが、
1)座席配列体であり、
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.前記第一の座席列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列であり、各座席が、座面と前記座面から上向きに延びるシートバックとレッグレストとを備え、前記レッグレストが、前記座面に対して(a)保管位置と、(b)前記座面及び前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられた、第二の列と、
を備える、
座席配列体と、
2)前記第二の列の各座席の背もたれの裏面に配置されたトレイテーブルであり、
前記トレイテーブルが、
a.前記背もたれに向かって配置される格納位置と、
前記背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
b.各々個別に前記一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、前記拡張パネルが前記一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、前記拡張パネルを、乗客によって、格納位置と前記拡張パネルが前記一次テーブルトップの前記縁から前記一次テーブルトップと同一平面上に位置するように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える、
トレイテーブルと、
を備える、
乗客収容システム。
【請求項104】
旅客機内に乗客休息ゾーンを構成する方法であり、
前記ゾーンが、少なくとも部分的に、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列によって画定され、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置及び前記座面と前記レッグレストがほぼ同一平面上にあって前記列の隣接する座席の前記レッグレストと連続的になることができる拡張位置に構成することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられ、
前記方法が、前記列の各座席の前記レッグレストを、
1)前記列の全てのレッグレストが、これらの拡張位置において、前記列の隣り合う座席の各レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の好ましくは2人の乗客が横になるための水平支持面を画定する構成、
2)前記列の一端の座席のレッグレストのみが前記拡張位置である構成、
3)前記列の両端の座席の前記レッグレストの各々が前記拡張位置である構成、
4)前記列の一端の座席の前記レッグレストが前記拡張位置ではない(例えば保管位置またはその他)構成、
5)前記列の両端の間の座席の前記レッグレストのみが前記拡張位置である構成、
のうちの少なくとも1つに構成するステップを含む、
方法。
【請求項105】
輸送手段内に少なくとも2人の乗客を、個別的あるいは私的様式にまたは共用あるいは空間共有的様式に設定することができる空間に収容する方法であり、
前記方法が、第一の方向を向いて並んで隣り合う複数の座席の第一の列と前記第一の方向を向いて並んで隣り合う座席の第二の列との間に位置する前記空間であり、前記第一の方向において複数の座席の前記第一の列により近接する位置にある前記空間を提供することによって、容易となり、
前記第一の列の各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と前記座面及び前記レッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように前記座面に対してかつ前記座面に隣接して可動的に取り付けられる、
方法。
【請求項106】
乗客輸送手段の少なくとも2人の乗客によって使用するための乗客収容ユニットであり、前記収容ユニットが前記乗客輸送手段のフロアの上に支持フレームによってそれぞれ支持された少なくとも2つの隣り合う座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各レッグレストが、保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記座面に対して取り付けられ、展開位置において、各座席の前記レッグレストが隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であり、前記少なくとも2つの隣り合う座席の前記レッグレスト及び座面から構成される水平支持面を画定する、列を備える、
収容ユニット。
【請求項107】
前記少なくとも2人の乗客の両方が前記少なくとも2つの座席を占有する第一の共用的様式と、各乗客が1つの座席だけを占有する第二の私的様式との少なくとも2つの使用様式に改変可能な、
請求項106に記載の乗客収容ユニット。
【請求項108】
乗客輸送手段内の乗客用座席ゾーンを構成する方法であり、
前記乗客用座席ゾーンが、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列を備え、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と前記座面及び前記レッグレストがほぼ同一平面上にあり前記列の隣接する座席の前記レッグレストと連続的になることができる拡張位置とに構成することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられ、
前記方法が、
第一のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置に移動させるために、選択するステップと、
その後、前記第一のレッグレストを前記拡張位置へ移動させるステップと、
を含む、
方法。
【請求項109】
前記方法が、
第二のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、前記第二のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む、
請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記第一のレッグレストを選択するステップが、前記列の端の座席のレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項108または109に記載の方法。
【請求項111】
前記第一のレッグレストを選択するステップが、前記列の中間の座席のレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項108または109に記載の方法。
【請求項112】
前記第二のレッグレストを選択するステップが、前記選択された第一のレッグレストに隣接するレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項109に記載の方法。
【請求項113】
前記第二のレッグレストを選択するステップが、前記選択された第一のレッグレストに隣接しないレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項109に記載の方法。
【請求項114】
前記方法が、
第三のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、前記第三のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む、
請求項109に記載の方法。
【請求項115】
2人の大人の乗客によって占有される収容ゾーンを画定する隣り合う座席の列を備える乗客輸送手段であり、
前記2人の乗客が、(1)前記列のそれぞれの座席に直立座位であることと、(2)前記2人の乗客が前記列の少なくとも1つの座席を共用して前記列の少なくとも2つの座席を少なくとも部分的に占有する寄りかかり体位であることとができるように、前記ゾーンを構成することができることを特徴とする、
乗客輸送手段。
【請求項116】
前記列の隣り合う座席が3つまたは4つあることを特徴とする、
請求項115に記載の乗客輸送手段。
【請求項117】
前記2人の乗客が前記列の少なくとも2つまたは全ての座席を共用し、かつ前記列の少なくとも3つまたは全ての座席を少なくとも部分的に占有できるように、前記ゾーンを構成することができることを特徴とする、
請求項115または116に記載の乗客輸送手段。
【請求項118】
前記2人の乗客が前記列の全ての座席を横切って水平に相互に隣り合って横になれるように、前記ゾーンを構成することができることを特徴とする、
請求項115〜117のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項119】
前記ゾーンが、前記乗客の少なくとも一方によって構成されることが可能であることを特徴とする、
請求項115〜118のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項120】
各座席が、座面とレッグレストとを備え、
前記レッグレストが、前記座面に対して保管位置と完全展開位置との間で移動することができ、
前記完全展開位置において、前記列の全ての座席の前記レッグレストが完全展開位置にあるときに、前記座面及びレッグレストが水平面を画定して、寄りかかり体位の前記2人の乗客を支持することができるように、前記座面に隣接することを特徴とする、
請求項115〜119のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項1】
乗客輸送手段用座席ユニットであり、
複数の隣り合う座席の列であり、その座席の各々が、支持フレームによって支持されたシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、(a)保管位置と(b)前記座面及び前記レッグレストがほぼ同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように前記支持フレームに対して可動的に取り付けられた列、
を備え、
前記列の各座席の前記レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項2】
前記列の各座席の前記レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも2人の乗客が共用するための再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
請求項1に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項3】
前記列が少なくとも2つの隣り合う座席を備え、かつ前記列の各座席の前記レッグレストと座面が協働して、前記列に割り当てられた少なくとも2人の乗客の全てが共用するための再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
請求項1または2に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項4】
前記列が3つの隣り合う座席を備えることを特徴とする、
請求項3に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項5】
前記列が4つの隣り合う座席を備えることを特徴とする、
請求項3に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項6】
前記列が5つの隣り合う座席を備えることを特徴とする、
請求項3に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項7】
各座席について、前記レッグレストが前記完全展開位置にあるときに隣接する座面から座席が向く方向に延びることを特徴とする、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項8】
各座席について、前記レッグレストが前記完全展開位置にあるときに前記座面と連続的であることを特徴とする、
請求項7に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項9】
各座席について、前記レッグレストが前記保管位置にあるときに隣接する前記座面から下向きの方向に延びることを特徴とする、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項10】
各座席について、前記レッグレストが前記保管位置にあるときに前記座面と連続的であることを特徴とする、
請求項9に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項11】
完全展開位置にあるときに、隣り合う座席の前記レッグレストが相互に連続的であることを特徴とする、
請求項1〜10のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項12】
保管位置にあるときに、隣り合う座席の前記レッグレストが相互に連続的であることを特徴とする、
請求項1〜11のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項13】
前記列の全ての座席が並列であり、全て同じ方向を向くことを特徴とする、
請求項1〜12のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項14】
前記列が3つの座席を含み、かつ前記3つの座席の全ての前記レッグレスト及び座面が、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)3つのレッグレスト全てが、これらの完全展開位置において、前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができることを特徴とする、
請求項1に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項15】
前記列が4つの座席を含み、かつ、
前記3つの座席の全ての前記レッグレスト及び座面が、
1)平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平の乗客用支持面を画定し、かつ
2)その完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成することができることを特徴とする、
請求項1に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項16】
前記列の各座席の両側にアームレストがあり、前記列の2つの座席の間の前記アームレストが、前記シートバックと座面との間に位置する使用可能位置と前記シートバックと座面との間に位置しない格納位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項1〜15のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項17】
前記格納位置において、2つの隣り合う座席の間の各アームレストが、前記2つの隣り合う座席の前記背もたれ同士の間に画定されたキャビティ内に位置することを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項18】
前記列の端部に位置する少なくとも1つのアームレストが、前記シートバックと座面との間に位置する使用可能位置と前記シートバックと座面との間に位置しない格納位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項19】
少なくとも2つの隣り合う座席同士の間の各アームレストが、格納位置と使用可能位置との間で前記支持フレームに対して枢動するように可動的であることを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項20】
2つの隣り合う座席同士の間の前記アームレストが、前記格納位置にあるときに、隣接する座席の前記背もたれの表面から後退した位置にあることを特徴とする、
請求項16に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項21】
各レッグレストを前記完全展開位置と保管位置との間の位置に保持することができることを特徴とする、
請求項1〜20のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項22】
前記支持フレームが前記列の全ての座席を支持することを特徴とする、
請求項1〜21のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項23】
各座席の前記背もたれが、直立位置と寄りかかり位置との間で可動的であることを特徴とする、
請求項1〜22のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項24】
各前記レッグレストが前記支持フレームによって単独で支持されることを特徴とする、
請求項1〜23のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項25】
各前記レッグレストを、前記完全展開位置と保管位置との間の部分展開位置に移動させると共にこれを保持することができることを特徴とする、
請求項1〜24のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項26】
各レッグレストを、他のレッグレストと関係なく移動させると共に位置決めすることができることを特徴とする、
請求項1〜25のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項27】
各座席の前記座面が、前記隣接する座席の前記座面と関係なく(好ましくは前記背もたれのリクライニングと連動して)傾斜することができることを特徴とする、
請求項1〜26のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項28】
民間旅客機内に設置された、
請求項1〜28のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項29】
航空機のエコノミークラス区画に設置された、
請求項1〜28のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項30】
顧客に最も低い座席当たりの標準運賃で提供される前記航空機のクラスの区画に設置された、
請求項1〜28のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項31】
乗客輸送手段用座席ユニットであり、
支持フレームによって支持された隣り合う複数の座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席が同じ方向を向き、各座席の前記レッグレストが、脚支持面を含み、かつ(a)保管位置と(b)前記座面及び前記レッグレスト支持面がほぼ同一平面上にある完全展開位置との間を移動することができるように、前記座席フレームに対して取り付けられた列、
を備え、
前記列の各座席の前記レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の乗客のための再構成可能な水平支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項32】
支持フレームによって各々支持される3つの隣り合う座席の列であり、その列の各々がシートバックと座面とレッグレストとを含む列を備える乗客輸送手段用座席ユニットであって、
各レッグレストが前記座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人ために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項33】
支持フレームによって各々支持される4つの隣り合う座席の列であり、その列の各々がシートバックと座面とレッグレストとを含む列を備える乗客輸送手段用座席ユニットであって、
各レッグレストが前記座面に対して保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記支持フレームに取り付けられ、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人ために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項34】
乗客輸送手段用座席配列体であって、
1)複数の隣り合う座席の第一の列と、
2)前記第一の座席列に隣接し、これと整列されかつ輸送手段内においてより前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、前記座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが前記座面に対して(a)保管位置と、(b)前記座面と前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項35】
前記第一の列の全ての座席の前記座面と前記レッグレストが協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供して、少なくとも1人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ前記列の方向に平行に伸びて、前記列の少なくとも2つの座席を占有することができることを特徴とする、
請求項34に記載の配列体。
【請求項36】
前記第一の列の全ての座席の前記座面及びレッグレストが協働して、ほぼ水平の乗客支持体を提供し、少なくとも2人の乗客が寄りかかるか横になり、ほぼ前記列の方向に平行に伸びて、各乗客が前記列の少なくとも2つの座席を占有することができることを特徴とする、
請求項34に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項37】
各座席について、前記レッグレストがその保管位置にあるときに前記座面に隣接しかつ前記座面の下に位置することを特徴とする、
請求項34〜36のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項38】
列の各座席の前記レッグレストが、前記完全展開位置にあるときに、それぞれの座面と協働して、ほぼ前記輸送手段の進行方向に平行の方向に対して垂直の方向に、少なくとも1人の乗客が寄りかかるためのベッドの少なくとも一部を形成することを特徴とする、
請求項34〜37のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項39】
前記第一の列の各座席の両側にアームレストが設置され、
前記アームレストの少なくとも1つが、前記座席に座っている人が前記アームレストの上に腕を置ける位置と、前記アームレストが前記隣接するシートバックにより近接すると共に前記隣接するシートバックから座席が向く方向へ突出しない格納位置とから移動することができることを特徴とする、
請求項34〜38のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項40】
座席に座っている人の脚を支持するために、各前記レッグレストを前記保管位置と完全展開位置との間の位置に設定することができることを特徴とする、
請求項34〜39のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項41】
前記第一の列の2つの隣り合う座席の前記レッグレストが、展開位置にあるときに、相互に連続的であることを特徴とする、
請求項34〜40のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項42】
前記第一の列の任意の座席について、それぞれのレッグレストが保管位置にあるときに、人1人が前記座席と前記第二の列の対応する座席との間にいるのに充分な余地があり、かつ、
前記完全展開位置にあるときに、人1人が前記座席と前記第二の列の前記対応する座席との間にいるのに十分な余地がないことを特徴とする、
請求項34〜41のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項43】
前記第一の列の各座席の前記レッグレストが、前記完全展開位置にあるときに、そのそれぞれの座面と前記第二の列の対応する座席との間の空間を埋めることを特徴とする、
請求項34〜42のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項44】
前記第一の列の各レッグレストが、全て完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面と前記第二の列の前記対応する座席との間の空間を埋めて、2人の大人が一緒に並んで横になる表面を画定することを特徴とする、
請求項34〜43のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項45】
前記第一の列の各レッグレストが、全て前記完全展開位置にあるときに、これらのそれぞれの座面から前記第二の列の対応する座席に向かって延び、
前記第一の列の全てのレッグレストと座面とが一緒に、2人の大人が並んで寄りかかる表面を画定することを特徴とする、
請求項34〜43のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項46】
トレイテーブルが前記第二の列の各座席の前記シートバックに従属し、
前記トレイテーブルが、
1)a.前記それぞれの座席に向かって配置される格納位置と、
b.前記座席から前記第一の列に向かってさらに延びて主効用面を提供する展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
2)各々個別に前記一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定される二次テーブルトップであり、前記拡張パネルが前記一次パネルの少なくとも1つの縁に並べる構成で配置され、前記拡張パネルの各々を、乗客によって、格納位置と、前記拡張パネルが前記一次テーブルトップの前記縁から前記一次テーブルトップと同一平面上に突出する展開位置との間で移動することができる、二次テーブルトップと、
を備えることを特徴とする、
請求項34〜45のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項47】
前記一次テーブルトップが進行方向に対して垂直に延びる縁を含み、
前記拡張パネルが、前記縁に配置され、
それぞれの拡張パネルの前記展開位置及び格納位置に応じて前記第一の列に近づくようにかつ遠ざかるように、前記拡張パネルを移動することができることを特徴とする、
請求項46に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項48】
前記二次テーブルトップが前記一次テーブルトップと同じ幅を(列の方向に)有することを特徴とする、
請求項47に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項49】
前記拡張パネルが、前記一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、前記格納位置と展開位置との間で移動されるときに、前記一次テーブルトップに対して回転することを特徴とする、
請求項46〜48のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項50】
複数の隣り合う座席の前記第一の列が複数の隣り合う座席の前記第二の列と同一であることを特徴とする、
請求項34〜49のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項51】
前記第一の列の前記列方向が前記第二の列の前記列方向に対して平行であることを特徴とする、
請求項34〜50のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項52】
各レッグレストを他のレッグレストと関係なく移動させかつ位置決めすることができることを特徴とする、
請求項34〜51のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項53】
各座席ユニットの前記座面が、前記隣接する座席の前記座面と関係なく、(好ましくは背もたれのリクライニングと連動して、)傾斜することができることを特徴とする、
請求項34〜52のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項54】
請求項34〜53のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体を含む乗客輸送手段。
【請求項55】
民間旅客機内に設置された、請求項34〜54のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項56】
航空機のエコノミークラス区画に設置された、請求項34〜55のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項57】
顧客に最低標準運賃で提供される航空機のクラスの区画に設置された、請求項34〜55のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席ユニット。
【請求項58】
乗客輸送手段であり、
1)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の前記第一の列に隣接し、これと整列しかつ前記輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、前記座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)前記座面及び前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように前記座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第一の行と、
2)少なくとも
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.座席の前記第一の列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内において前記第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列と、
を備え、
各座席が、座面と、前記座面から上向きに延びるシートバックと、レッグレストとを備え、
前記レッグレストが、(a)保管位置と、(b)前記座面及び前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように前記座面に対して取り付けられた、
乗客輸送手段用座席配列体の第二の行と、
を備え、
前記第二の行と前記第一の行が少なくとも1つの通路によって分離されることを特徴とする、
乗客輸送手段。
【請求項59】
前記第一の行の各座席列が窓側の座席を含み、かつ前記第二の行の各座席列が窓側の座席を含むことを特徴とする、
請求項58に記載の乗客輸送手段。
【請求項60】
前記第一の行と第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路が、前記第一の行及び第二の行の少なくとも一方と同一の乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離されることを特徴とする、
請求項58または59に記載の乗客輸送手段。
【請求項61】
前記第一の行と第二の行との間に2つの通路があり、
前記2つの通路が乗客用座席配列体の第三の行によって相互に分離され、
前記第三の行が前記第一の行及び第二の行の両方とも異なることを特徴とする、
請求項58に記載の乗客輸送手段。
【請求項62】
前記第三の行の座席列がレッグレストを含まない座席を構成することを特徴とする、
請求項61に記載の乗客輸送手段。
【請求項63】
前記第一及び第二の行の各列の前記座席が前記通路に対して平行の方向を向くことを特徴とする、
請求項58〜62のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項64】
民間旅客機である、請求項58〜63のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項65】
前記第一及び第二の行が前記航空機のエコノミークラス区画に位置することを特徴とする、
請求項64に記載の乗客輸送手段。
【請求項66】
各々同じ方向を向きかつ相互に整列した座席の列を形成する、並置された複数の座席を備える旅客機用座席配列体であり、
各座席が、座面と、前記座面に対して保管位置と展開位置との間で移動されることができるレッグレストとを含み、前記展開位置において、前記レッグレストと座面が水平支持面を形成し、前記座席列の各座席の前記レッグレストを、その展開位置及び保管位置の少なくとも一方の状態に構成して、乗客が(1)1つの座席に座ることによる座位と(2)前記列の少なくとも2つの座席を占有することによるくつろぎ体位及び寄りかかり体位のうちの少なくとも一方の体位とを取ることができるようにすることができる、
座席配列体。
【請求項67】
2人連れの乗客が各々、(1)前記列のそれぞれの座席に座ることによる座位と(2)前記列の少なくとも2つの座席を共用することによるくつろぎ体位及び寄りかかり体位のうちの少なくとも一方の体位とを取ることができることを特徴とする、
請求項66に記載の座席配列体。
【請求項68】
前記座席配列体が航空機のエコノミークラス区画にあることを特徴とする、
請求項66または67に記載の座席配列体。
【請求項69】
各座席がさらに、前記座面の後縁から上向きに突出する背もたれを備え、
前記保管位置において、前記レッグレストが前記座面の前縁から下向きに突出し、
展開位置において、前記レッグレストが前記前縁から座席が向く方向へ突出することを特徴とする、
請求項66〜68のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項70】
各前記レッグレストが、前記列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、前記レッグレストと前記座面とによって形成された休息面に2人の乗客が並んで横になることができる休息面を提供するような形状及び構成であることを特徴とする、
請求項66〜69のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項71】
3つの隣り合う座席があり、
前記3つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、3つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
請求項66〜70のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項72】
4つの隣り合う座席があり、
前記4つの座席の全てのレッグレスト及び座面が、
1)少なくとも1人の人のために、平面図で見てT字形、L字形、U字形及びI字形の各々の形状をとることができる水平支持面を画定し、かつ、
2)これらの完全展開位置において、4つのレッグレスト全てが前記座面と一緒に前記寄りかかり体位の少なくとも1人の人を支持することができる
ように構成されることができることを特徴とする、
請求項66〜70のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項73】
各前記レッグレストが、前記列の全てのレッグレストが展開位置にあるときに、隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であるような形状及び構成であることを特徴とする、
請求項66〜72のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項74】
各レッグレストを他のレッグレストと関係なく移動させかつ位置決めすることができることを特徴とする、
請求項66〜73のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項75】
各座席の前記座面が、前記隣接する座席の前記座面と関係なく、(好ましくは前記背もたれのリクライニングと連動して)傾斜することができることを特徴とする、
請求項66〜74のいずれか一項に記載の座席配列体。
【請求項76】
乗客輸送手段用座席配列体であって、
1)並置された複数の座席の第一の列であり、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と、前記座面及び前記レッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、前記座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられた、第一の列と、
2)座席の前記第一の列に隣接しかつ前記輸送手段内において前記第一の列に対してさらに前方に位置する、複数の並置された座席の第二の列であり、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と、前記座面及び前記レッグレストが協働して乗客のためのほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように、前記座面に対してかつこれに隣接して可動的に取り付けられ、
前記第二の列の各座席が、そのシートバックの背後でトレイテーブルを支持し、前記トレイテーブルが列の方向に並べて配置された少なくとも2枚のパネルを備え、前記パネルが各々、これを支持する前記座席により近い格納位置と前記第一の列により近い使用位置との間で可動的である、
第二の列と、
を備える、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項77】
複数の並置された座席の列であり、これらの各々がシートバックと座面と、レッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、保管位置と、前記座面及び前記レッグレストがほぼ同一平面上である拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える乗客輸送手段用座席配列体であり、
前記列の隣り合う座席の前記レッグレストと座面が協働して、少なくとも1人の乗客のために再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項78】
前記レッグレストが、前記座面に隣接する回転軸線回りに、その保管位置と拡張位置との間で前記座面に対して回転するように移動することを特徴とする、
請求項77に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項79】
3つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、保管位置と前記レッグレストが前記座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える、
航空機用の乗客用座席ユニット。
【請求項80】
前記座面が相互に連続的でありかつベンチを画定し、
各レッグレストが前記拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストが、拡張位置にありかつ隣接する座席の前記レッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席の前記レッグレストと連続的であることを特徴とする、
請求項73に記載の乗客用座席ユニット。
【請求項81】
4つの並置された座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各座席の前記レッグレストが、保管位置と前記レッグレストが前記座面に隣接する位置にあり乗客のための支持面を提供する拡張位置との間で移動することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられた列を備える、
航空機用の乗客用座席ユニット。
【請求項82】
前記座面が相互に連続的でありかつベンチを形成し、
各レッグレストが拡張位置にあるときにそのそれぞれの座面と同一平面上にあり、
各レッグレストが、拡張位置にありかつ隣接する座席の前記レッグレストも拡張位置にあるときに、隣接する座席の前記レッグレストと連続的であることを特徴とする、
請求項81に記載の乗客用座席ユニット。
【請求項83】
乗客輸送手段用座席配列体であり、
該座席配列体が複数の座席列を備え、各列の各座席が同じ方向を向き、
各列が並置され整列した複数の座席を備え、各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを支持する座席フレームを含み、
各座席の前記レッグレストが、保管位置と前記座面及び前記レッグレストが同一平面上にある完全展開位置との間で移動することができるように前記座席フレームに対して可動的に取り付けられ、かつ、
前記列の隣り合う座席の前記レッグレスト及び座面が協働して少なくとも1人の乗客のための再構成可能な支持面を画定することができることを特徴とする、
乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項84】
各座席の前記レッグレストが、その完全展開位置にあるときに、前の列の座席の前記座面に近接することを特徴とする、
請求項83に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項85】
前記近接が前記2つの列の間のフロアに人が立つことを妨げる程度であることを特徴とする、
請求項84に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項86】
各レッグレストを他のレッグレストと関係なく移動しかつ位置決めすることができることを特徴とする、
請求項83〜85のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項87】
各座席の各座面が、前記隣接する座席の前記座面とは関係なく、(好ましくは前記背もたれのリクライニングと連動して)傾斜することができることを特徴とする、
請求項83〜86のいずれか一項に記載の乗客輸送手段用座席配列体。
【請求項88】
乗客輸送手段の座席の背もたれの裏面に配置されたまたは配置されるためのトレイテーブルであり、
前記トレイテーブルが、
1)a.前記背もたれに向かうように配置される格納位置と、
b.前記背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で移動することができる一次テーブルトップと、
2)各々個別に前記一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、前記拡張パネルが前記一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、前記拡張パネルを乗客によって格納位置と前記拡張パネルが前記一次テーブルトップの前記縁から前記一次テーブルトップと同一平面上になるように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える、
トレイテーブル。
【請求項89】
前記一次テーブルトップが、座席が向く方向に対して垂直に延びる縁を含み、
前記拡張パネルが前記縁に配置されることを特徴とする、
請求項88に記載のトレイテーブル。
【請求項90】
前記拡張パネルが前記一次テーブルトップに蝶番式に係合されて、前記格納位置と展開位置との間で移動するときに前記一次テーブルトップに対して回転することを特徴とする、
請求項88または89に記載のトレイテーブル。
【請求項91】
前記拡張パネルが前記一次テーブルトップに蝶番式に結合されることを特徴とする、
請求項88〜90のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項92】
前記トレイテーブルが前記座席から延びる少なくとも1本のアームを含み、
前記座席に前記一次テーブルトップが枢動するように係合されて、その格納位置と展開位置との間で前記一次テーブルトップを移動させることができることを特徴とする、
請求項88〜91のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項93】
前記トレイテーブル配列体が複数のアームを含むことを特徴とする、
請求項92に記載のトレイテーブル。
【請求項94】
前記一次テーブルトップが1対の対向する主表面を画定することを特徴とする、
請求項88〜93のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項95】
前記拡張パネルが1対の対向する主表面を画定することを特徴とする、
請求項88〜94のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項96】
前記一次テーブルトップが四辺形であることを特徴とする、
請求項88〜95のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項97】
前記一次テーブルトップが矩形であることを特徴とする、
請求項88〜96のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項98】
各拡張パネルが四辺形であることを特徴とする、
請求項88〜97のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項99】
前記拡張パネルが矩形であることを特徴とする、
請求項88〜98のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項100】
前記一次テーブルトップが、その格納位置において、その主表面の一方が前記シートバックに対して平行になるように位置決めされることを特徴とする、
請求項88〜99のいずれか一項に記載のトレイテーブル。
【請求項101】
前記拡張パネルが1対の対向する主表面を画定し、
少なくとも1又は複数の前記拡張パネルが、その格納位置において、その主表面の一方が前記ベースパネルの主表面に当接するよう配置されることを特徴とする、
請求項94に記載のトレイテーブル。
【請求項102】
少なくとも1又は複数の前記拡張パネルが、その格納位置において、その主表面の一方が別の拡張パネルの主表面に当接するように配置されることを特徴とする、
請求項101に記載のトレイテーブル配列体。
【請求項103】
乗客輸送手段の乗客収容システムであり、
前記システムが、
1)座席配列体であり、
a.複数の隣り合う座席の第一の列と、
b.前記第一の座席列に隣接し、これと整列しかつ輸送手段内においてさらに前方に位置する、複数の隣り合う座席の第二の列であり、各座席が、座面と前記座面から上向きに延びるシートバックとレッグレストとを備え、前記レッグレストが、前記座面に対して(a)保管位置と、(b)前記座面及び前記レッグレストが協働してほぼ水平の乗客支持体を提供する完全展開位置との間で移動することができるように取り付けられた、第二の列と、
を備える、
座席配列体と、
2)前記第二の列の各座席の背もたれの裏面に配置されたトレイテーブルであり、
前記トレイテーブルが、
a.前記背もたれに向かって配置される格納位置と、
前記背もたれから離れてほぼ水平に延びる展開位置と、
の間で可動的である一次テーブルトップと、
b.各々個別に前記一次テーブルトップに結合された複数の隣り合う拡張パネルによって画定された二次テーブルトップであり、前記拡張パネルが前記一次パネルの少なくとも1つの縁に並べて配置され、前記拡張パネルを、乗客によって、格納位置と前記拡張パネルが前記一次テーブルトップの前記縁から前記一次テーブルトップと同一平面上に位置するように突出する展開位置との間でそれぞれ移動させることができる、二次テーブルトップと、
を備える、
トレイテーブルと、
を備える、
乗客収容システム。
【請求項104】
旅客機内に乗客休息ゾーンを構成する方法であり、
前記ゾーンが、少なくとも部分的に、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列によって画定され、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置及び前記座面と前記レッグレストがほぼ同一平面上にあって前記列の隣接する座席の前記レッグレストと連続的になることができる拡張位置に構成することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられ、
前記方法が、前記列の各座席の前記レッグレストを、
1)前記列の全てのレッグレストが、これらの拡張位置において、前記列の隣り合う座席の各レッグレスト及び座面が協働して、少なくとも1人の好ましくは2人の乗客が横になるための水平支持面を画定する構成、
2)前記列の一端の座席のレッグレストのみが前記拡張位置である構成、
3)前記列の両端の座席の前記レッグレストの各々が前記拡張位置である構成、
4)前記列の一端の座席の前記レッグレストが前記拡張位置ではない(例えば保管位置またはその他)構成、
5)前記列の両端の間の座席の前記レッグレストのみが前記拡張位置である構成、
のうちの少なくとも1つに構成するステップを含む、
方法。
【請求項105】
輸送手段内に少なくとも2人の乗客を、個別的あるいは私的様式にまたは共用あるいは空間共有的様式に設定することができる空間に収容する方法であり、
前記方法が、第一の方向を向いて並んで隣り合う複数の座席の第一の列と前記第一の方向を向いて並んで隣り合う座席の第二の列との間に位置する前記空間であり、前記第一の方向において複数の座席の前記第一の列により近接する位置にある前記空間を提供することによって、容易となり、
前記第一の列の各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と前記座面及び前記レッグレストが協働して乗客のためにほぼ水平の支持体を提供する完全展開位置との間で前記レッグレストが移動することができるように前記座面に対してかつ前記座面に隣接して可動的に取り付けられる、
方法。
【請求項106】
乗客輸送手段の少なくとも2人の乗客によって使用するための乗客収容ユニットであり、前記収容ユニットが前記乗客輸送手段のフロアの上に支持フレームによってそれぞれ支持された少なくとも2つの隣り合う座席の列であり、各座席がシートバックと座面とレッグレストとを含み、各レッグレストが、保管位置と展開位置との間で可動的であるように前記座面に対して取り付けられ、展開位置において、各座席の前記レッグレストが隣接するレッグレストと連続的でありかつそれぞれの座面と連続的であり、前記少なくとも2つの隣り合う座席の前記レッグレスト及び座面から構成される水平支持面を画定する、列を備える、
収容ユニット。
【請求項107】
前記少なくとも2人の乗客の両方が前記少なくとも2つの座席を占有する第一の共用的様式と、各乗客が1つの座席だけを占有する第二の私的様式との少なくとも2つの使用様式に改変可能な、
請求項106に記載の乗客収容ユニット。
【請求項108】
乗客輸送手段内の乗客用座席ゾーンを構成する方法であり、
前記乗客用座席ゾーンが、少なくとも3つの再構成可能な隣り合う座席の列を備え、
各座席が、シートバックと座面とレッグレストとを含み、
前記レッグレストが、保管位置と前記座面及び前記レッグレストがほぼ同一平面上にあり前記列の隣接する座席の前記レッグレストと連続的になることができる拡張位置とに構成することができるように前記座面に対して可動的に取り付けられ、
前記方法が、
第一のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置に移動させるために、選択するステップと、
その後、前記第一のレッグレストを前記拡張位置へ移動させるステップと、
を含む、
方法。
【請求項109】
前記方法が、
第二のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、前記第二のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む、
請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記第一のレッグレストを選択するステップが、前記列の端の座席のレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項108または109に記載の方法。
【請求項111】
前記第一のレッグレストを選択するステップが、前記列の中間の座席のレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項108または109に記載の方法。
【請求項112】
前記第二のレッグレストを選択するステップが、前記選択された第一のレッグレストに隣接するレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項109に記載の方法。
【請求項113】
前記第二のレッグレストを選択するステップが、前記選択された第一のレッグレストに隣接しないレッグレストを選択することを含むことを特徴とする、
請求項109に記載の方法。
【請求項114】
前記方法が、
第三のレッグレストを、その保管位置からその拡張位置へ移動させるために、選択するステップと、
その後、前記第三のレッグレストをその拡張位置へ移動させるステップと、
を含む、
請求項109に記載の方法。
【請求項115】
2人の大人の乗客によって占有される収容ゾーンを画定する隣り合う座席の列を備える乗客輸送手段であり、
前記2人の乗客が、(1)前記列のそれぞれの座席に直立座位であることと、(2)前記2人の乗客が前記列の少なくとも1つの座席を共用して前記列の少なくとも2つの座席を少なくとも部分的に占有する寄りかかり体位であることとができるように、前記ゾーンを構成することができることを特徴とする、
乗客輸送手段。
【請求項116】
前記列の隣り合う座席が3つまたは4つあることを特徴とする、
請求項115に記載の乗客輸送手段。
【請求項117】
前記2人の乗客が前記列の少なくとも2つまたは全ての座席を共用し、かつ前記列の少なくとも3つまたは全ての座席を少なくとも部分的に占有できるように、前記ゾーンを構成することができることを特徴とする、
請求項115または116に記載の乗客輸送手段。
【請求項118】
前記2人の乗客が前記列の全ての座席を横切って水平に相互に隣り合って横になれるように、前記ゾーンを構成することができることを特徴とする、
請求項115〜117のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項119】
前記ゾーンが、前記乗客の少なくとも一方によって構成されることが可能であることを特徴とする、
請求項115〜118のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【請求項120】
各座席が、座面とレッグレストとを備え、
前記レッグレストが、前記座面に対して保管位置と完全展開位置との間で移動することができ、
前記完全展開位置において、前記列の全ての座席の前記レッグレストが完全展開位置にあるときに、前記座面及びレッグレストが水平面を画定して、寄りかかり体位の前記2人の乗客を支持することができるように、前記座面に隣接することを特徴とする、
請求項115〜119のいずれか一項に記載の乗客輸送手段。
【図1a】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図4e】
【図4f】
【図4g】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図6f】
【図6g】
【図6h】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図1b】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図4e】
【図4f】
【図4g】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図6f】
【図6g】
【図6h】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【公表番号】特表2012−516184(P2012−516184A)
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−547034(P2011−547034)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【国際出願番号】PCT/IB2010/050324
【国際公開番号】WO2010/086785
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(511185151)エア ニュージーランド リミティド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【国際出願番号】PCT/IB2010/050324
【国際公開番号】WO2010/086785
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(511185151)エア ニュージーランド リミティド (2)
【Fターム(参考)】
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