説明

座瘡治療のための方法および装置

【課題】皮膚障害治療のためのシステム及び方法の提供。
【解決手段】外因性発色団組成物での脂腺および周辺組織の治療及び脂腺の活性を阻害し、続いて座瘡細菌を除去するための可視光線、赤外線、又は紫外線への標的組織の曝露による、座瘡及び座瘡瘢痕の治療方法であり、酵素ピーリング、マイクロダーマアブレイジョン、又は超音波を含む手順の使用により脂腺及び周辺組織への局所組成物の透過を増強することによってさらに補強することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、1998年11月30日提出の米国特許出願第09/203,178号の分割出願である、2001年2月15日提出の米国特許出願第09/203,178号の一部継続出願である。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して、脂腺障害の治療、より具体的には、美容食品組成物、天然の発色団、または他の光活性化発色団を脂腺または周辺組織に適用し、前記組成物を電磁放射線に曝露することによる、光熱手段、光化学手段、および光調整手段の新規の組み合わせを使用した座瘡の治療のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
脂腺の活性に関連する皮膚障害を軽減または排除するための技術がいくつか知られている。原発性障害は、座瘡瘢痕の関連障害を伴う座瘡である。これらの公知の技術のいくつかは科学的に証明されており、有効性が広範に認められている。しかし、有効性の程度は非常に異なる。
【0004】
脂腺活性の阻害に使用することができる方法がいくつか存在する。1つの方法では、標的は脂腺導管であり、治療は関連障害を排除するための皮脂腺の治療に注力している。Andersonに付与された米国特許第6,183,773号(参照として本明細書に組み入れられる(特許文献1))では、皮膚に適用されたエネルギー活性化可能な材料(主に、レーザ感受性色素)に照射するレーザを使用して脂腺障害を治療する。
【0005】
Andersonは、皮膚の脂腺障害部位への上皮外層を透過するエネルギーによって活性化されるエネルギー活性化可能な材料の局所的適用による皮脂腺に関する皮膚障害の治療法を教示する。十分量の材料が皮膚の罹患部位に浸透し、材料の光化学的または光熱的活性化に十分なエネルギーに曝露され、それにより脂腺障害を治療する。1つの態様では、脂腺障害は、座瘡である。Andersonの発明での使用に適切なエネルギー源には、フラッシュランプベースの供給源およびレーザ(Nd:YAG、アレキサンドライトレーザ、フラッシュランプポンピング色素レーザ、およびダイオードレーザなど)が含まれる。エネルギー源は、連続波エネルギー源であるか、パルス化エネルギー源であり得る。好ましい態様では、エネルギー活性化可能な材料は、レーザ感受性発色団(例えば、レーザで光活性化することができる発色団(例えば、色素))である。Andersonは、発色団がメチレンブルーであることに好ましい態様を記載している。
【0006】
しかし、Andersonの方法は、はるかに費用のかかるレーザの代わりに皮膚科学的にLEDを使用することができる最近発展した発光ダイオードテクノロジーを活用することができない。さらに、レーザの強い光により、光源が不適切に操作された場合に重篤な皮膚損傷または他の傷害を引き起こし得る。さらに、レーザ色素およびAndersonによって記載された他の局所組成物は高価であり、その使用目的についてFDAの承認が必要であり、この発明の実施は費用および時間がかかる。さらに、Andersonは、座瘡細菌の排除よりも脂腺自体に注目しているので、全ての症例で適切な結果を得ることができない。
【0007】
Harthらによる国際公開公報第00/02491号(特許文献2)では、405nmから440nmまでの範囲の狭帯域光源への細菌の曝露による光熱手段によって座瘡細菌を排除する方法および装置が開示されている。Harthらは、同様に、皮膚疾患治療に適用すべき現在のLEDテクノロジーを利用する機会を認識することができず、Andersonと同様に、メチレンブルーなどの局所組成物を使用した強い光の治療に必要なFDA承認に必要な多額の費用および時間を掛けることのない脂腺障害の治療手段を開示していない。
【0008】
脂腺障害を治療するためのそれぞれの公知の試みでは、高価な光源および局所薬物組成物試験に高額な投資が必要である。さらに、これらの試みは、座瘡-座瘡瘢痕に関する二次障害について取り組んでいない。
【0009】
したがって、高価で潜在的に危険な強い光源を必要としない座瘡瘢痕に取り組み、そして治療する脂腺障害(特に、座瘡)を治療することが望ましい。さらに、一般的に安全であり、且つFDA承認の必要が無いと認識され、それによりこのような治療計画の商業的実施に関連する時間および資金の支払いが排除される化粧品および美容食品のカテゴリーに分類される天然に存在する組成物の使用を含むような治療計画で有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許第6,183,773号
【特許文献2】国際公開公報第00/02491号
【発明の概要】
【0011】
本発明の1つの態様では、皮膚障害の治療方法、特に脂腺の治療は、天然に存在する未変性の発色団などの光調整増強剤を脂腺、前記脂腺を支持する組織、またはその両方に隣接した皮膚または直接に適用する段階と、および前記光調整増強剤を少なくとも1つの主発光波長を含む電磁放射線源に曝露する段階とを含む。光調整増強剤は、脂腺、脂腺支持組織またはその両方の阻害、サイズ減少、破壊を引き起こすべく慎重に選択された主発光波長にて特徴的な吸収性を有するべきである。
【0012】
さらに、電磁放射線源を、超音波照射、発光ダイオード、ダイオードレーザおよび色素レーザなどのレーザ、メタルハライドランプ、フラッシュランプ、機械的フィルター補正蛍光源、機械的フィルター補正白熱光源、天然もしくはフィルター補正日光、またはその組み合わせから選択することができる。好ましい態様では、電磁放射線源は、約300nmから約1400nmまでの主発光波長を有する発光ダイオードである。発光ダイオードは、400nm、420nm、430nm、445nm、635nm、655nm、660nm、670nm、780nm、785nm、810nm、830nm、840nm、860nm、904nm、915nm、980nm、1015nm、および1060nmの主発光波長の1つを有する場合がさらにより好ましい。
【0013】
別の好ましい態様では、光調整増強剤は、治療に使用される光源の主発光波長で局所的電磁吸収極大を有する。さらに、光調整増強剤の使用を意図する治療は、治療に有効なパルス長およびパルス持続時間のための電磁放射線源由来の複数のパルスへの薬剤の曝露を必要とする。本発明の1つの態様では、曝露はメタルハライド光源からの約2ミリワットで約20分間または100ミリワット/cm2で10分間のLED発光体出力に対してであり、別の態様では、約0.1W/cm2から約5.0W/cm2のエネルギーレベルで電磁放射線を発する。
【0014】
本発明の局所薬剤には、脂腺導管を透過することができるサイズの粒子が含まれる。特に、粒子の平均直径は約5μm未満であり得る。より一般的には、光調整増強剤は、少なくとも1つのビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンF、レチンA(トレチノイン)、アダパレン、レチノール、ヒドロキノン、コウジ酸、成長因子、エキナセア、抗生物質、抗真菌薬、抗ウイルス薬、漂白剤、αハイドロキシ酸、βハイドロキシ酸、サリチル酸、抗酸化三価化合物、海藻誘導体、海水誘導体、抗酸化薬、植物性アントシアニン、エピガロカテキン-3-ガネート、植物性栄養素、植物生成物、草本性生成物、ホルモン、酵素、無機物、遺伝子操作物質、補因子、触媒、老化防止物質、インスリン、微量元素(カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどを含む)、ロガイン、発毛促進物質、発毛阻害物質、色素、天然もしくは合成メラニン、メタロプロテイナーゼインヒビター、プロリン、ヒドロキシプロリン、麻酔物質、クロロフィル、銅クロロフィリン、カロテノイド、バクテリオクロロフィル、フィコビリン、カロテン、キサントフィル、アントシアニン、ならびに上記の誘導体および類似体ならびにその天然および合成の混合物から作製された組成物である。組成物は、クロロフィル、カロテノイド、その誘導体および混合物であり得る。
【0015】
本発明の方法を、増強剤の電磁放射線源への曝露前に光調整増強剤または光熱増強剤を透過増強手順に供することによってさらに増強することができる。このような手順により、皮膚透過性が増大するか、皮膚バリア機構が減少し、本発明を最適化するのに役立ち得る。このための選択肢には、種々の機械的方法、研磨法、光音響法、除去方法、熱による方法、化学的方法、研磨法、または酵素法による角質層の構造、機能、厚さ、または透過性の剥離、除去、薄層化、または減少が含まれるが、これらに限定されない。これらの例には、溶剤ストリッピング、テープストリッピング、スクラビング、レーザアブレーションもしくはレーザ蒸発、ケミカルピーリング、マイクロダーマアブレイジョン、酵素ピーリング、または高最大出力を使用したレーザ治療、短パルス持続時間レーザが含まれる。
【0016】
本発明の方法を、光源のみまたは好ましくは上記列挙の局所組成物の1つと組み合わせて使用して行うことができる。いずれかの場合、好ましい電磁放射線源は、410nmの主波長を有しバンド幅が少なくとも+/-5nmである発光ダイオードである。さらに、光熱手段による本発明の治療を増強するための種々の光源の使用もまた、いくつかの治療形態に望ましい。本発明を上記のように使用するか、伝統的な座瘡皮膚治療およびキットと組み合わせて使用することができる。
【0017】
添付の図面を参照して本発明の好ましい態様の詳細な説明を行う。
【0018】
好ましい態様の詳細な説明
以下の詳細な説明は、本発明を実施するための現在意図される最良の形態である。この説明は、限定的な意味であると解釈すべきでなく、本発明の一般的原理を例示するためのみに成される。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって最良に定義される。
【0019】
好ましい態様では、本発明は、皮膚疾患の治療方法に関する。このような治療には、皮脂腺およびその周辺組織の光調整または活性の一過性もしくは永続的減少、または脂腺もしくは支持組織の破壊、またはヒトもしくは哺乳動物の皮膚における脂腺に隣接する発毛のいくつかもしくは全ての除去を含み得る。好ましい態様では、この方法により皮膚組織付近に永続的傷害または損傷はほとんど起こらないかまったく起こらない。実質的に脂腺およびその非常に隣接した組織のみに影響を与える。
【0020】
本発明の1つの態様による方法では、脂腺および周辺組織を透過することができる薬剤を選択することができる。脂腺周囲の導管中の空間を単純に占めるか汚染することに加えて機能するという点で、薬剤は活性な薬剤と特徴付けることができる。または、薬剤は、所望する治療の性質に依存して腺周囲の導管中の隙間を満たす受動的機能を実行することができる。薬剤は、標的薬剤または新規の薬剤-組織複合体によって最適に吸収されるべき皮膚を透過することができる干渉性または非干渉性の光源の十分に至適な吸収波長(または波長の組み合わせ)を有し得る。
【0021】
脂腺が存在する皮膚重複領域を清潔にすることができる。皮膚を清潔にした後、皮膚の透過性を改善するように治療することができる。たとえば、皮膚および毛に水分を補給するための蒸気を含むか熱く湿ったタオルでの皮膚の処置および当技術分野において公知の種々の手段(例えば、マイクロダーマアブレイジョン)による角質層の一部の除去によってこれを行うことができる。
【0022】
組織に所望の効果を与えるのに適切であるか最適な量で標的組織への組み込みに十分な量および適切な形態で薬剤を適用することができる。
【0023】
過剰な薬剤による皮膚の残存する汚染が(a)存在せずに光源またはエネルギー源を妨害しないか、または(b)臨床的に影響を与えないほど少ない量で存在するように、過剰な薬剤を除去、中和、不活化、脱色、希釈、または変化させることができる。
【0024】
角質層の構造、透過性、または他の物理的特徴を変化させることができる酵素の使用または脂腺もしくは周辺標的組織への透過または一旦透過するとこの活性な薬剤が透過または接着するようにリポソーム、ポリマー、ミクロスフェアなどのカプセル化送達デバイスから薬剤を放出させるための超音波または光泳動の使用によって、所望の薬剤の標的組織への送達を増強、促進、または可能にすることができる。標的組織の所望の損傷を得るために薬剤または薬剤-組織複合体と直接相互作用するように治療に超音波を使用することができる(単独またはレーザまたは非レーザ光源と組み合わせて使用することができる)。皮膚により透過させるためにマイクロダーマアブレイジョンもまた使用することができる(これにより上皮上層が除去される)。これらの層は皮膚の透過性に対する天然の障壁となり、その除去によって局所薬剤による皮膚への透過が容易になる。この方法を、超音波のみの使用または角質層の代替物と組み合わせた使用によってさらに増強して局所組成物の性能をさらに改良することができる。超音波使用のいくつかの態様のより詳細な説明を、例えば、本出願人の米国特許第6,030,374号、「Ultrasound Enhancement of Percutaneous Drug Absorption」(その全体が参照として本明細書に組み入れられる)で見出すことができる。
【0025】
本発明の好ましい態様は、LED、超音波、および/またはレーザまたは光のエネルギーを使用することができるにもかかわらず、本発明は、これらのエネルギー減の使用に限定されない。他のエネルギー源(マイクロ波エネルギーおよび無線周波エネルギーが含まれるがこれらに限定されない)も使用することができる。公知の光源の例は、蛍光光源、フラッシュランプ光源、フィラメント光源などである。当業者は、直接または光学フィルター補正によって本明細書中に記載の医学的に有用な波長の電磁放射線を発することができる任意の光源は本発明の適切な光源の範囲内であることを認識する。記載の光調整治療方法および光熱治療方法の目的のために、約300nmから約1400nmまでの波長を有する光を発するかフィルター補正するか皮膚に曝露するように変化させた電磁放射線を得ることができる任意の光源、局所組成物または上記範囲の光の波長に対する本発明の治療計画の他の成分は医学的に有用である。
【0026】
ターゲティングした皮膚を、1つまたは複数のLED、レーザ、または非レーザ光の波長(フィルター補正フィラメント光源もしくは蛍光光源または1つまたは複数の周波数の超音波など)に曝露することができる。種々のパラメータ(パルスの持続時間、エネルギー、1つまたは複数のパルス、パルスの間隔、総パルス数などを含む)を使用して、薬剤または組織複合体との相互作用に十分な累積エネルギーを送達させることができる。これにより、光調整手段、光熱手段、またはその組み合わせによって脂腺または支持皮膚組織が阻害または破壊される。超音波を使用して、標的構造または皮膚全体を予熱することもできる。ヒト皮膚の広範な領域に対するさらなる治療のために、ホログラフィックディフューザなどのデバイスによって光源を拡散することができるか、または光源は、図14に例示のLEDの3パネルアレイなどの個別の発光体のアレイから構成され得る。局所治療のために、より小さなアレイまたは個別のLED(図15に記載の手持ち式デバイスなど)を使用することができる。LED光源は「問題にならないリスクデバイス」と見なされるので、医学的監視は必要なく、これらのデバイスを患者による家庭での治療または医師による治療後の一連のスキンケアシステムの一部として使用することができる。
【0027】
局所薬剤を、種々の機構によって標的組織に組み込むことができる。これらの機構には、1)腺または標的組織の細胞に物理的組み込む一方で化学構造に本質的に影響を与えない機構、または2)新規の薬剤-組織複合体が得られる化学反応を受け、その後エネルギー吸収のための標的となる機構が含まれるが、これらに限定されない。
【0028】
方法は、1つまたは複数の段階の方法であり、補因子、触媒、酵素、または最終的に活性な薬剤または薬剤-組織複合体となるように相互作用する複数の薬剤の使用を含み得る。
【0029】
薬剤には、以下の組成物ならびにその誘導体および類似体が含まれるが、これらに限定されない。毛髪染料、植物性染料、食品着色料、織物染料、組織染料、靴もしくは皮革染料、他の植物生成物(フラボノール、クロロフィル、銅クロロフィリン)など、バクテリオクロロフィル、カロテノイド、酵素、モノクローナル抗体、任意の免疫学的薬剤、遺伝子操作した薬剤、良性病原菌(天然に存在するか遺伝子操作されているもの(例えば、座瘡細菌などの皮膚上に常在する細菌))、抗生物質、脂腺もしくは導管細胞中の皮脂細胞(sebocyte)に直接結合する薬剤(これらの標的組織(これらの構造の抗体または抗体-発色団複合体を含む)に局在する局所または全身性の薬剤のいずれか)。上記のリストは例であり、本発明での使用に適切な薬剤を網羅していない。一般に、選択した局所薬剤は、治療のためにターゲティングされる組織(すなわち、脂腺、座瘡瘢痕組織など)への照射の透過を増加させる一定の吸収特徴を有する。
【0030】
クロロフィル、クロロフィリン、ポリポルフィリン、バクテリオクロロフィル、プロトポリポルフィリンなどの天然に存在する一定量の発色団が最も好ましい。これらの組成物は、詳細には図3bおよび4b、より一般的には図3および4に例示の金属-リガンド結合によって特徴付けられる。さらに、図5aおよび5bは、本発明の天然に存在する未変性の発色団に共通の金属-リガンド結合の物理的構造ならびにクロロフィルが適切なシトクロム共有する環状テトラピロール環を示す。対照的に、合成発色団は、金属-リガンド結合を含まず、メチレンブルー(図1)およびインドシアニングリーン(図2)の構造によって例示されるように天然に存在する発色団と同一の一般的な物理的構造を示さない。
【0031】
薬剤を、純粋な形態、溶液、懸濁液、乳濁液、リポソーム中、合成もしくは天然のミクロスフェア中、マイクロスポンジ、または他の公知のマイクロカプセル化送達体を単独または組み合わせて送達することができる。この薬剤形態のリストは例示であり、網羅していない。当業者は、本発明での使用に適切な広範な種々の局所組成物の送達形態が存在することを認識する。
【0032】
方法は、1つの治療としての活性な薬剤の適用およびエネルギー源での治療を含み得る。または、エネルギー源を使用した治療を、活性な薬剤の適用から数時間または数日遅らせることができる。活性な薬剤の適用を、エネルギー治療の前に患者の家などの別の場所で実施または適用することができる。
【0033】
エネルギー治療を行った後、場合によっては、任意の残存する活性な薬剤を除去、中和、脱色、または不活化することが望ましい。他の場合、枯渇した発色団を補充するために適用を継続することが望ましい。
【0034】
1つの好ましい態様は、脂腺および周辺組織へのクロロフィルの経皮適用を使用する。次いで、クロロフィルをレーザー、LED、フラッシュランプ、または約400から450nmまでの主波長が得られるようにフィルター補正した他の光源など由来の電子放射線源に曝露する。他の好ましい波長には、約360nmから約440nmまで、より好ましくは約380nmから約420nmまでの波長が含まれる。光調整手段および光熱手段によって標的組織の座瘡細菌の存在量が減少するように適切に阻害されて脂腺の活動が減少または破壊されるために十分な出力密度を有するパルス持続時間を選択することができる。例示目的で青色光を使用したが、赤色光もまた本発明で有効であることが見出された。一般に、当業者は、発色団または使用した他の光活性化局所組成物の吸収スペクトルに基づいて、約300nmから約1400nmまでの範囲で治療用の光の波長を選択することを認識している。図7は、0.03%Na Cuクロロフィルを含む脱イオン水の吸収スペクトルを示す。主要な吸収ピークは、約400nmであることが認められる。これは、この発色団についての光モジュレータおよび/または光熱治療に最も適切な波長は約400nmであることを示す。約620nmに別の吸収ピークが出現しているので、主波長が約400nmの光源が利用可能ではない場合、主波長が約620nmの光源を使用することができる。この図は、400nmから520nmまでの広域吸収バンドを有するカロテノイドの吸収スペクトルをさらに示す。これにより、緑色光を含むより多数の波長(500nmから520nmまで)を使用することができる。種々の天然に存在する発色団の吸収スペクトルの比較を、図8に示す。
【0035】
1つの座瘡治療方法は、グラファイト溶液のキャリア溶液およびQスイッチ1064nm ND:YAGレーザを使用する。溶液を皮膚に適用し、その後公知のパラメータを使用してレーザで治療する。高繰り返し率を使用し、ハンドピースを隣接スポットに移動させる前にいくつかのパルスについて1つのスポットで「積み重ねる」のに十分にゆっくりとレーザハンドピースを移動させることが好ましい。1つのパルスに対して第2および第3のパルスを使用して脂腺中の漸増的温度上昇の段階的様効果が得られることが見出された。繰り返し率が速いほど、加熱の加速を助長してより高いレベルになる傾向もある。これにより、最大加熱(熱が脂腺および直接的に隣接する支持組織に限定するように留まる限り好ましい)が得られる傾向がある。この結果は方法の他の破壊効果と実質的に同時に起こるので、脂腺の損傷が増強される傾向がある。光の影響に対する炭素分解粒子(carbon exploded particle)と異なり、色素および類似の薬剤は、臨界温度に到達し、その時点で破壊されるか吸収しなくなるまでの短い間に実際に吸収したままであり得るので、短期間一種の放熱板として作用し、炭素溶液およびショートパルスQスイッチレーザを用いるよりも多く加熱して蓄積させる。色素関連損傷は標的組織に限定される傾向があるので、ほぼ同一レベルで安全性が保たれる。患者の治療時間はあまり変化しない。
【0036】
別の好ましい態様は、750nm〜1000nmのより長いパルスレーザ幅および所望の組織損傷の目的を達成するために適切なパラメータを使用する。
【0037】
別の態様は、標的細胞および周辺組織に結合するか組み込まれる組織色素を使用する。所望の組織損傷の目的を達成するために適切なパラメータを使用して、標的組織に多波長非レーザ光源を照射することができる。
【0038】
別の態様は、皮膚および非染色の黒髪に天然に存在するメラニンによって十分に吸収される光源を使用する。天然もしくは合成メラニンまたはその誘導体は、同一の波長の光(または2つまたはそれ以上の波長(1つの波長はメラニンについてであり、1つまたは複数の波長は色素についてである))を十分に吸収する。このメラニン剤を脂腺、導管、または支持組織に送達し、結果として標的組織の損傷を増強するか増大させる(またはより低い治療エネルギーパラメータにより、脂腺、導管、または支持組織をメラニン色素を使用しないで治療する場合よりも安全性が増す)。これにより、より黒い皮膚または日焼けした皮膚を有する患者はより低い治療エネルギーによって利益が得られる傾向がある。例えば、光活性化発色団、天然のポルフィリン(座瘡細菌ポルフィリン化合物を含む)、または天然の脂腺、導管、もしくは支持組織の色素、ならびにメラニンもしくは使用した色素によって吸収される波長での秒数が使用される限り、ダイオードレーザ、LED、または非レーザ光源により、パルス持続時間を使用した光エネルギーの連続または偽連続ビームを得ることができる。約1秒と3秒との間のオーダーでのパルス持続時間が好ましいようである。これにより、今日使用されているほとんどのシステムで使用されるよりもさらに長い時間となる傾向もある。
【0039】
別の態様は、空洞化衝撃波もしくは熱効果またはその両方を容易にする薬剤を使用する。これにより、標的組織に好ましく損傷(または刺激)が与えられる一方で、周辺非標的組織の損傷が最小となる(または他の副作用)。超短パルスレーザもしくは光源または超音波のみと共にこれを使用することができる。
【0040】
1つの態様では、本発明の方法を使用して、座瘡または他の関連皮膚疾患を短期または長期で制御、改善、軽減、または排除することができる。活性な薬剤を、脂腺(脂腺)、導管、もしくは支持組織の細胞または天然に存在する座瘡細菌、ポルフィリン化合物、天然に存在する光活性化発色団、酵母、もしくは脂腺(または汗腺)中に油を供給するか比較的良性の常在菌として油または脂腺中に存在する類似の生物に物理的もしくは化学的または免疫学的に組み込むことができる。いくつかの座瘡細菌が全ての脂腺構造を阻害するわけではなく、他の株は光を用いて標的するための未変性のポルフィリンを産生することができない。他の座瘡細菌は、400nmから420nmまでより深くに存在し、光が適切に透過するので、光のみを使用した治療では臨床治療において部分的にのみ有効であり得る。皮膚障害の改善は、皮脂を軽減するか、サイズを減少させるか、毛穴の外観を縮小することなどができるので、この方法での薬剤の適用の直接的または間接的結果であり得る。本発明はまた、毛穴の開き、脂性肌、および活性な座瘡関連障害が存在しない他の障害の治療に有用である。
【0041】
毛包脂腺(毛髪/脂腺)単位を含む毛包炎などの他の類似の障害を、本発明を使用して治療することもできる。本発明を使用して、エクリン(汗)腺またはアポクリン腺からの蒸散、発汗、または多汗症を軽減することもできる。本発明の好ましい態様を使用して、例えば、ウイルス性疣、乾癬、前癌性日光性角化症などの他の皮膚障害、または皮膚病変、多汗症/発刊過多症、老化、皮膚の皺もしくは日光による損傷、および皮膚潰瘍(糖尿病、高血圧、静脈鬱滞)を治療することができる。
【0042】
瘢痕は、脂腺装置の障害、疾患、または機能障害の結果として一般的に認められる。瘢痕は、1つまたは複数の以下のものからなり得る。過形成性瘢痕または線維症の増大、萎縮性瘢痕、色素過剰症、色素過剰症による赤み、または毛細血管拡張症の減少。脂腺障害、疾患、または機能障害の治療のために本明細書中に記載の光調整治療、光化学的治療、または光熱治療を単独または外因性もしくは内因性発色団と組み合わせるか、その組み合わせ物として使用することができる。さらに、本明細書中に記載の用語「光調整」は、光のみ、光源によって発せられた熱、もしくは光活性化化学組成物、またはその任意の組み合わせでの生体組織の治療をいう。生体組織(特に、ヒト皮膚内の脂腺構造)の光熱治療、光活性化、光阻害、および光化学的治療が光調整治療の範囲に含まれる。さらに、本発明の電磁発光体は、以下の3つのカテゴリーに分類することができる。可視スペクトルで発光し、且つ光活性化および光阻害による光調整方法に有用であるもの;紫外線スペクトルで発光し、且つ光活性化および光阻害による光調整方法に有用でもあるもの;および赤外線領域で発光し、且つ光熱手段(すなわち、外因性発色団の熱活性化)によって生体細胞もしくは組織またはその両方を光調整によって治療することができるもの。
【0043】
本発明の好ましい態様は、活性な薬剤を送達するための様々のマイクロカプセル化方法を使用することができる。マイクロカプセル化の直径が約5ミクロンである場合、脂腺または皮膚表面の角質層に細胞比較的部位特異的に好ましく送達することができる。マイクロカプセル化の直径が約1ミクロンの範囲である場合、活性な薬剤を、毛の導管(hair duct)と脂腺との間のより無作為な分布で送達させることができる。マイクロカプセル化の直径がより大きい場合(約20ミクロンまたはそれ以上)、送達は主に皮膚表面に限定される傾向がある。マイクロカプセル化は、合成または天然であり得る。透過の増強に超音波を使用する場合、直径および超音波治療パラメータを、小粒子の皮膚、皮膚付属器、または皮膚開口部への駆動のための至適な超音波パラメータを評価することができる適用可能な原理に従って調整する必要があり得る。
【0044】
マイクロカプセル化を使用して、クロロフィル、カロテノイド、メチレンブルー、インドシアニングリーン、および炭素もしくはグラファイトの粒子などの公知の薬剤の送達を改良することができる。脱毛治療方法のためのインドシアニングリーンによって吸収され得る波長を得るための公知のレーザの使用技術は、例えば、米国特許第5,669,916号(参照として本明細書に組み入れられる)に記載されている。より小さな粒子の使用およびより小さな粒子のより均一な直径のマイクロカプセル化への封入によってより部位特異的または均一なターゲティングを達成することができることが見出された。好ましい製剤には、インドシアングリーンまたは脂肪を好む(親油性)脂質複合体を形成する他の色素もしくは薬剤が含まれ得る。薬剤およびインドシアニングリーンなどの色素の送達および臨床効果を、所望の空間への好ましい送達の可能性を増大させ、そして/または超音波と相互作用することができ、それによって好ましい送達の可能性を増大させ、そして/または脂腺、導管、支持組織、脂自体または細菌、酵母、もしくはこれらの組織内に常在する他の生物に選択的に接着する直径を有する担体またはカプセル化の選択によって精緻化および増強することができる。
【0045】
インドシアニングリーン色素は、現在、医学的に使用されており、比較的良性であるようであり、赤色可視レーザによって活性化することができるか、単色光または多色光の他の光源(800nmの範囲)は脂腺への到達に十分に深く透過することができ、脚の静脈および毛の除去に使用され、比較的安全、安価、且つ信頼できる。脚の静脈の治療方法での使用のためのインドシアニングリーンによって吸収することができる波長を得るための公知のレーザの使用技術は、例えば、米国特許第5,658,323号(参照として本明細書に組み入れられる)に記載されている。本発明にしたがってメチレンブルーも首尾よく使用された。
【0046】
活性な薬剤を含むマイクロスポンジを、脂腺のいくつかの部分に選択的に接着するか、または少なくとも化学的親和性を有し得る。ICN色素を脂質と結合させることができ、その後脂腺に親和性を示すようになる。または、マイクロスポンジからの活性な薬剤の放出後に受動的または引力もしくは化学的な力のいずれかによって接着させることができる。いくつかのマイクロカプセル化の場合、おそらく超音波もしくはレーザ光または他のエネルギー源またはおそらく化学反応によって賦形剤の完全性自体の破壊後にキャリア賦形剤を放出させることができる。
【0047】
好ましい態様では、ICN色素を脂質と混合するか、マイクロスポンジ(別名、ミクロスフェア)に封入し、その後皮膚表面に適用し、しばらく置くことができる。過剰な色素を除去し、その後この領域を約800nm、約0.1ミリ秒と100ミリ秒との間のパルス、および約1.0〜10.0ジュール/cm2のレーザ光で治療することができる。
【0048】
米国特許第5,817,089号は、「主な直径が約1ミクロンの粒子」を明記している。しかし、これらの直径は適切ではないことが発見されている。1993年のRollandらのPharmaceutical Research journalの記事は、薬物を合成ポリマーミクロスフェアスポンジに封入することによって局所座瘡薬を少ない照射で送達させる座瘡治療を記載している。この記事は、皮膚中の脂腺への部位特異的送達に適切な直径は約5ミクロンであり、1ミクロンの粒子は毛包および角質層に無作為に送達されると報告していた。
【0049】
ほとんどの薬剤は、本質的に適切なサイズであり得る。しかし、合成ミクロスフェア、リポソーム、もしくはアルブメンミクロスフェアまたは他の類似の「送達デバイス」によって実質的に任意の薬剤を脂腺に送達することができることが好ましい。
【0050】
座瘡治療についての好ましい態様では、平均直径が約1ミクロンのグラファイト粒子を、平均直径が約5ミクロンのミクロスフェアなどの送達デバイス中に存在させることができる。マイクロスポンジを、次いで、ローション中に懸濁することができる。超音波を使用して、皮膚に粒子を駆動させることができる。至適な超音波パラメータは、粒子の外径に基づき得る(特に、粒子が一定である場合)。毛およびおそらく汗腺への粒子の選択的送達を改良することができる。
【0051】
超音波を使用するか使用しないでカプセル化直径を使用して送達させることが好ましく、異なるパラメータでの超音波またはレーザを使用して放出させる場合(必ずしも活性化または相互作用していなくてよい)、このような適用の使用により、抗座瘡薬、レーザ脱毛のための毛髪染料、または発毛を刺激する薬剤の選択的送達、または他の毛の治療を行うことができる。
【0052】
これらの技術を、ICN色素およびグラファイトローションに加えて多くの他の薬剤に適用することができる。「カプセル化送達デバイス」という用語は、本明細書中で全てのこのような可能な品目を含む一般的な用語として用いられる。
【0053】
圧力を使用して、皮膚、角質層の間の空間、毛の導管および毛包、脂腺、または他の構造のいずれかに粒子(すなわち、グラファイト、炭素、または他の活性な薬剤または皮膚汚染微粒子)を押し進めることができる。空気圧もしくは他のガスまたは液体を使用して、送達または送達した薬剤の量を増大させることができる。皮膚表面を除去するための空気圧デバイスの公知の使用技術は、例えば、米国特許第5,037,432号(参照として本明細書に組み入れられる)に記載されている。
【0054】
超音波を使用して、毛髪染料を物理的に送達させ、毛幹自体への透過を増強することができる(例えば、米国特許第5,187,089号(参照として本明細書に組み入れられる)を参照のこと)。望ましくない毛または座瘡治療のためにグラファイト粒子を物理的に下に駆動させるための超音波の使用が当技術分野において示唆されているようである。しかし、出願人は、以下の先行技術の開示または示唆を承知していない。(1)毛幹自体または周辺細胞への薬剤の透過を増強するための超音波の使用、(2)皮膚剥離方法(皮膚表面の外層部分を物理的に除去する)の効果を増強するための角質層間の空間にグラファイト粒子を駆動するための超音波の使用、または(3)ワクシングまたは引き抜きなどの方法による物理的脱毛およびその後の治療組成物(すなわち、発色団または他の局所組成物)の脂腺または導管への注射。このような方法は、本発明の1つの態様で意図される。
【0055】
公知の皮膚剥離方法を、空洞化によって皮膚の角質外層中に細胞内空隙を開口するための超音波の使用によって改良することができる。次いで、活性な薬剤を、さらに同一または類似の超音波を使用して駆動させることもできる。その後に適用した局所薬剤(一方で皮膚は依然として比較的透過性を示す)およびさらなる低レベルの光刺激の両方を使用して線維芽細胞の刺激を至適化することができる。
【0056】
上記の方法を使用して、2つの異なる薬剤を連続的または同時に送達させることができる。次いで、相乗的に作用させるか組み合わせて有効にするか、同時または非常に近い時間で活性化することができる2つの異なる薬剤を送達させるために、2つの薬剤を光源によって活性化することができる。活性な座瘡病変および座瘡瘢痕の治療、酒さ性座瘡病変および酒さの血管または毛細血管拡張症の治療などの異なる効果を有するように2つの異なる光源または波長を連続的または同時に使用するか、活性座瘡のために光熱手段を使用し、座瘡瘢痕または皮膚の皺の治療のために非熱光調整を使用することができる。
【0057】
2つのまったく異なるレーザ、LED、または光ビームを、異なるパラメータで同一の光学によって実質的に同時に送達させることができる。例えば、1つのビームを主に放出または活性化のために送達させ、および第2のビームを主に治療のために送達させることができる。2つのビームの同時使用(約400nmの波長の青色光および約600nmの波長の赤色光の使用など)によってさらなる効果を達成することができる。例えば、公知の皮膚剥離および毛の減少方法は、安全性および全ての皮膚の色の治療のために1064nmが最適であり得るが、線維芽細胞の低レベルレーザ刺激を達成するために他の波長がより良好であり得る。同様に、使用した局所組成物の吸収スペクトルにしたがって選択した波長での低レベル光源としてレーザまたはLEDを使用したこの方法によって座瘡減少を達成することができる。特に好ましい局所組成物は、天然に存在するクロロフィル含有化合物、カロテノイド含有化合物、その誘導体および混合物ならびにこのような薬剤の誘導体、類似体、および遺伝子操作された形態を含むものである。
【0058】
低レベル光源を含む手持ち式デバイスを、皮膚剥離、毛の減少、または座瘡の減少のために生体組織もしくは局所組成物中の有効成分またはその両方のために光調整もしくは光熱的活性化またはその両方を行い、患者の線維芽細胞スペクトルまたは局所組成物のスペクトルの吸収特性を考慮して至適であり得る別の波長を同時または時間内の同時期に連続して送達させることができる。1つの場合、これは線維芽細胞を刺激するための最良の波長であり得る。別の場合、治療に使用した波長で脂腺に対して非常に強い親和性を有し、且つ非常に強く吸収するメラニンまたは色素(または他の薬剤)を選択することができる。
【0059】
例えば、皮膚中の脂腺の活性を減少させるかさらに破壊することができ、それにより座瘡細菌を間接的に減少させることができる細胞の再生、光活性化、または光阻害の誘発などの有利な細胞効果を得るために有効な条件を含み得る広範な種々の異なる操作パラメータが存在する。また、光活性化または光阻害のための天然の発色団を標的することが好ましく、一般的な用語「光調整」に分類される各用語は、カロテノイド、クロロフィルおよびその誘導体(銅クロロフィルが含まれる)、ならびにインドシアニングリーン色素、メチレンブルー、および当業者に公知の類似の組成物などの他の色素のような外因性発色団のターゲティングに加えて、座瘡細菌中の天然に存在するポルフィリン化合物を直接治療することが可能である。脂腺および周辺組織のさらなる光熱調整を、上記と同一の手段によって行うことができるが、操作パラメータは変化し得る。光熱治療に標的組織の活性または標的組織の破壊を減少させるための脂腺または周辺組織に対する小〜中程度の熱損傷を誘導するための加熱を使用することが異なる。
【0060】
外因性発色団は、少なくとも1つの狭帯域の波長の光または電磁放射線を吸収し、治療すべき皮膚領域への適用によって本発明の治療方法および治療システムを補助する物質である。外因性発色団の選択を、発色団の吸収スペクトルによって決定し、この選択は治療で使用する狭帯域多色発光体の波長に依存する。本発明の好ましい態様によれば、発色団は狭帯域の多色光の少なくとも主波長もしくは中心波長が皮膚の少なくとも角質層を透過することができることならびに生体組織、脂腺、導管、または角質層中および角質層下の支持組織の光調整もしくは光熱損傷もしくは破壊によって治療に役立つ。いくつかの例では、光調整した組織は、全皮膚上皮層の下に存在し得る。
【0061】
可能な操作パラメータのいくつかの例には、細胞を含む生体組織が再生、刺激、阻害、または破壊される電磁放射線の波長、電磁放射線のパルスの持続時間(パルス持続時間)、パルス数、パルス間の持続時間(繰り返し率またはインターパルス間隔ともいう)を含み得る。治療間隔は、数時間、数日、数週間、数ヶ月ほどの長さであってよく、総治療数を、それぞれの患者の反応によって決定する。さらに、1つを超える波長の組み合わせを同時または連続的に使用する治療計画を使用することができる。同様に、生体組織で測定した放射エネルギー強度(典型的にはJ/cm2、W/cm2などで測定)、細胞、組織、もしくは皮膚のpH、皮膚の温度、外因性発色団(超音波を使用して局所的にまたは全身的に注入および駆動することができる)を使用する場合の適用から光源での治療までの時間を治療の性質によって決定し、これを実施例でさらに例示する。
【0062】
波長-各標的細胞もしくは細胞内成分または細胞中の分子結合は、一定の電磁的または光吸収のピークまたは極大を示す少なくとも1つの固有且つ特徴的な「作用スペクトル」を有する傾向がある。例えば、図3は、単層組織培養における一連のヒト線維芽細胞の吸収スペクトルを示す。異なる細胞株(同一の細胞のもの-例えば、3つの異なる患者由来の線維芽細胞)は、吸収スペクトルがいくらか異なるので、最適な臨床効果を得るには狭帯域多色光(単色光ではなく)を使用することも有用である。これらの細胞または細胞内成分を吸収ピークまたは吸収極大に対応する波長で照射する場合、エネルギーは光量子から変換され、標的によって吸収される。送達したエネルギーの特定の特徴により、細胞効果が決定される。パラメータのこれらの組み合わせの複雑さが、先行技術を非常に混乱させている。基本的に、波長はおおよそ標的細胞または細胞内成分もしくは組織、または外因性発色団の吸収極大に相関すべきである。いくつかの場合、同一または異なる治療日に同時または連続的に1つを越える極大を標的することが望ましい。複数の極大作用スペクトルの存在が所与の細胞、細胞内成分、または外因性発色団で共通しており、異なる極大波長光により異なる結果を得ることができる。
【0063】
波長バンドが非常に広範である場合、所望の光調整効果を所望の効果から変化させることができる。したがって、複数の狭帯域発光体の使用と対照的に、広帯域で非干渉の強い光源の使用は、本発明での使用に特定されるものよりも望ましくない。レーザダイオードもまた、主バンド周辺の狭帯域波長バンドを有する多色光である(すなわち、これらは、主波長周辺で対称または非対称のいずれかで狭帯域で電磁放射線を発する狭帯域多色デバイスである)。本発明の目的のために、主波長周辺のバンド幅+/-1000nmの電磁放射線を発する任意のデバイスを、狭帯域の多色発光体と見なすことができる。LEDは、単色ではなく、狭帯域多色発光体と見なされるこのような狭帯域で発光する。狭帯域は、放射される波長とわずかに異なる光子を発する。これは、一定の所望の多色光相互作用の作製に潜在的に有利であり得る。対照的に、ほとんどの市販のレーザは、単一波長の光を発し、多色光であると考えられる。先行技術にしたがったレーザの使用は、干渉性(すなわち、単色)(電磁放射線を発生する性質)に依存する。
【0064】
波長はまた、組織透過深さを決定することができる。これは、標的細胞、組織、または器官への所望の波長の到達に重要である。インタクトな皮膚の組織透過深さは、潰瘍性または火傷した皮膚の組織透過深さと異なり、アブレーションを行うか酵素ピーリングした皮膚または任意の方法によって角質層の少なくとも一部を除去した皮膚でも異なり得る。これはまた、同一波長でも吸収する任意の妨害発色団(例えば、民族的な黒い皮膚、組織培養または細胞培養用のプラスチック製のペトリ皿など)の透過に重要である。この経路で任意の組織または器官を透過することが重要である。
【0065】
例えば、短波長のような約400nmから約420nmの範囲の主波長で発光する光は、放射線の透過深さが限られていることにより光の全ての脂腺または座瘡の嚢胞を有効に治療することができないが、より下の皮層またはさらに深い部位の治療が望ましい場合、約600nmから約660nmの波長を有する光はより深く容易に透過することができる。したがって、発光体の主波の選択はまた、所望の治療の深さに依存する。適切な波長の選択は、本発明の有効な使用のために1つの有意なパラメータであるが、他の以下のパラメータも同様に重要である。
【0066】
エネルギー密度-エネルギー密度は、照射中に送達されたエネルギーの量に依存し、エネルギー強度および光度ともいう。至適な「用量」は、パルス持続時間および波長に影響を受けるので、これらは相互関係を有し、パルス持続時間は非常に重要である-一般に、高エネルギーで阻害され、低エネルギーで刺激される。
【0067】
パルス持続時間-放射線の曝露時間は非常に重要であり、所望の効果および標的細胞、細胞下成分、外因性発色団組織もしくは器官によって変化する(例えば、ヒト線維芽細胞には0.5μ秒から10分が有効であるが、増減してもうまく使用することができる)。
【0068】
連続波(CW)対パルス-例えば、至適パルス持続時間は、これらのパラメータに影響を受ける。一般に、パルスモードを使用した場合、連続波(CW)法と比較してエネルギー要件は異なる。一般に、一定の治療計画にパルスモードが好ましく、その他にCWモードが好ましい。
【0069】
周波数(パルス化の場合)-例えば、周波数が高いほど阻害傾向があり、周波数が低いほど刺激傾向があるが、例外もあり得る)。
【0070】
負荷サイクル-これは、光出力反復サイクルにより一定の間隔で放射が繰り返される(本明細書中でパルス間遅延(治療期間が一連のパルスを含む場合のパルス間の時間)ともいう)デバイスである。
【0071】
本発明にしたがって皮膚に適用される局所組成物で用いる適切な活性な薬剤には、1つまたは複数のビタミンC、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンF、レチンA(トレチノイン)、アダパレン、レチノール、ヒドロキノン、コウジ酸、成長因子、エキナセア、抗生物質、抗真菌薬、抗ウイルス薬、漂白剤、αハイドロキシ酸、βハイドロキシ酸、サリチル酸、抗酸化三価化合物、海藻誘導体、海水誘導体、藻類、抗酸化薬、植物性アントシアニン、植物性栄養素、プランクトン、植物生成物、草本性生成物、ホルモン、酵素、無機物、遺伝子操作物質、補因子、触媒、老化防止物質、インスリン、微量元素(カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどを含む)、無機質、ロガイン、発毛促進物質、発毛阻害物質、色素、天然もしくは合成メラニン、メタロプロテイナーゼインヒビター、プロリン、ヒドロキシプロリン、麻酔物質、クロロフィル、細菌クロロフィル、銅クロロフィリン、クロロプラスト、カロテノイド、フィコビリン、ロドプシン、アントシアニン、ならびに誘導体、サブコンポーネント、標的皮膚構造もしくは装置の任意の成分に指向する免疫複合体および抗体、上記の天然および合成の類似体、ならびにその組み合わせが含まれる。
【0072】
限定因子ではないが、本発明の最も有用な天然の発色団の共通の局面は、その化学構造で見出される。天然に存在する発色団は、金属-リガンド結合部位を有する。図2は、R=CH3によって特徴付けられるクロロフィルaの化学構造を示す。図中の金属-リガンド結合部位にマグネシウム原子が存在する。クロロフィルaは、409nm、429nm、498nm、531nm、577nm、613nm、および660nmに吸収極大を示す。R=CHOによって特徴付けられるクロロフィルbは、427nm、453nm、545nm、565nm、593nm、および642nmに吸収極大を示す。種々のクロロフィル型またはその組み合わせを種々の治療のために皮膚または柔組織を介して送達された一定波長の光の吸収を支援するための局所的に適用した発色団として使用することができることが容易に認められる。ヒト線維芽細胞などの標的細胞の吸収極大と一致する光の吸収波長を増大させるために使用する場合、治療はさらにより効果的であり、低い光度で治療を行うことができるか、複数の有利な効果(座瘡細菌の治療および座瘡瘢痕の減少または排除)を得ることができる。
【0073】
クロロフィルのアルカリ加水分解により、シクロペンタノン環が開環し、メチルおよびフィチルエステル基がナトリウムまたはカリウムに置換される。これらの得られた塩は、クロロフィリンと呼ばれ、水溶性である。図2に示すクロロフィルのアルカリ加水分解により、NaMgクロロフィルが得られるが、クロロフィル中のMg原子を他の金属または反応性遷移金属(例えば、銅、アルミニウム、鉄、金属キレートなど)または抗体複合体に置換することによって他の塩を容易に形成することができる。クロロフィルの酸での処理によってこのような置換を行ってMgを除去し、H2に置換し、その後容易に他の金属に置換することができる。
【0074】
人工的に合成した発色団と異なり、天然に存在する発色団は、酸での処理時に金属イオンが解離する金属リガンド結合部位を有するという類似の特性を有する。ヒト皮膚の酸含有量は、この反応を開始させるのに十分であり、言い換えれば、金属イオンの喪失によりクロロフィルの水溶性が低下する。得られたクロロフィルまたは酸性条件下でリガンド結合から金属イオンが解離する他の天然に存在する薬剤(例えば、ポルフィリンなど)により、弱光強度治療を増強するための発色団として作用するためのよりすぐれた光学的性質を有する優れた局所組成物が得られる。したがって、本発明の別の態様では、好ましい発色団は、酸性条件下で金属イオンを解離する金属リガンド結合を有する化合物である。本発明の1つの態様では、局所スキンケア処方物を、皮膚のpHまたは酸性度の変更に使用することができる。
【0075】
尋常性座瘡などの一般的な座瘡細菌の存在の減少および排除のための治療方法ならびに偽性毛嚢炎、酒さ性座瘡、および脂腺過形成などの病態の安全な治療方法が有効であることに加えて、本発明は、セルライトの減少にも適用される。本明細書中に記載の使用に適切な任意の光源を使用して、脂肪細胞を光調整することができる。光調整により、セルライト中の局所的微小循環を増大させ、細胞の代謝活性を変化させる。光調整手段によって、局所的微小循環、代謝、もしくは酵素活性、またはその組み合わせを増強することができる。治療を増強するために、前に記載の任意の局所発色団を使用することができるか、非発色組成物を弱光強度治療を含む任意の光調整法と併せて使用することができる。さらなる光熱手段のみまたは外因性発色団を使用するか使用しない光調整手段と組み合わせて使用して脂肪細胞のみを破壊することができる。
【0076】
多数の生きた生物(動物および植物の両方)は、その細胞およびDNA修復系に対する環境損傷に対する主要な防御機構の1つを有する。この系は、細菌および酵母から昆虫、両生類、齧歯類、およびヒトに至るまでの範囲の全部ではないが多くの生物に存在する。このDNA機構は、細胞死、変異、DNAコピーのエラー、または不変のDNA損傷を最小にするための方法に関与する機構である。環境、疾患、および薬物関連DNA損傷のこれらの型は、老化および癌に関与する。
【0077】
これらの癌(皮膚癌)の1つは、天然の太陽光への環境曝露によって生じるDNAに対する紫外線損傷に起因する。ほとんど全ての生きた生物は不可避的に太陽光に曝露され、それによりUV光線の損傷を受ける。得られた損傷は、ピリミジン二量体と呼ばれるDNA構造の変化である。これにより、もはや皮膚細胞によって読み取りもコピーもできないようにDNA構造が変化する。これは遺伝子および腫瘍発達ならびに免疫系の作用に影響を与える。
【0078】
フォトリアーゼと呼ばれる酵素は、損傷DNAの元の構造および機能の修復を援助する。興味深いことに、フォトリアーゼは光によって活性化され、その後紫外線によって損傷したDNAを修復するように作用する。暗所では、UV光によって作製されたシクロブタンピリミジン二量体に結合し、これを2つの隣接するピリミジンに変換し(これらに結合する二量体はもはや存在しない)、DNA損傷を修復する。このDNA損傷の直接的逆転を、「光活性化」と呼ぶ。青色光へのフォトリアーゼの曝露により、光エネルギーが吸収され、このエネルギーを二量体の「分割」に使用し、それにより正常なDNA構造に修復する。他のDNA修復機構も同様に存在する。
【0079】
フォトリアーゼ修復機構は現在十分に理解されていないが、本質的に任意の生きた生物供給源由来の天然、合成、または遺伝子操作されたフォトリアーゼを、ヒトおよび動物を含む他の生物ならびに植物の適用に使用することができる。紫外線以外の因子(他の環境損傷または毒素、照射、薬物、疾患、癌の化学療法、癌、微小重力、および宇宙旅行関連損傷、ならびに無数の他の原因などの因子が含まれるが、これらに限定されない)によって得られたDNA損傷を修復することもできる。
【0080】
このような天然に由来するか、人工的に作製されるか、遺伝子操作されたフォトリアーゼ酵素もしくは関連酵素またはDNAもしくはRNA修復のために機能する他のタンパク質の使用は、多種多様に適用される。例えば、疾患の太陽光/紫外線によって損傷した皮膚を治療し、皮膚癌を修復、逆転、縮小、またはそのリスクを軽減する能力を、重篤に日光によって損傷した皮膚、前癌性皮膚病変、または皮膚癌を有するヒトの治療方法または予防基準のいずれかとして使用することができる。
【0081】
この原理を、皮膚細胞および皮膚癌だけでなく非常に広範な皮膚および内部障害、疾患、機能障害、遺伝病、損傷、腫瘍、および癌に適用する。実際、潜在的に任意の生体細胞は、光療法と組み合わせたフォトリアーゼまたは類似のタンパク質を使用した治療から有利な結果が得られる。
【0082】
本質的に、フォトリアーゼを活性化させる光は天然の太陽光に由来するが、適切な波長および治療パラメータを選択した場合、本質的に任意の光源、レーザおよび非レーザ、狭帯域または広帯域の光源によりフォトリアーゼを活性化させることができる。したがって、選択的遮光剤によってフィルター補正した天然の太陽光を使用して、未変性および外因的に適用したフォトリアーゼの両方を活性化させることができる。別の治療選択肢をフォトリアーゼに適用し、その後適切な波長域およびパラメータへの調節した光源曝露で治療する。広範な種々の光源を使用することができ、これらの範囲を本出願のどこかに記載する。例えば、低エネルギーμWのバンドであるが多スペクトルLED光源または混合波長のアレイを使用することができる。別の態様は、主波長が415nm+/-20nmのフィルター補正金属ハライド光源であり、1〜100mWの出力で1〜30分間の曝露を使用することができる。フォトリアーゼを含む局所生成物の適用から数分から数日後にこのような曝露を行う。
【0083】
別の例は、環境損傷を有する皮膚中の細胞の修復であるが、皮膚癌を引き起こす細胞修復の代わりに、皮膚の老化(光老化)を引き起こす細胞をこの療法のためにターゲティングする。1つの態様では、太陽光によって損傷した親族の線維芽細胞をフォトリアーゼで治療し、その後フォトリアーゼを、フォトリアーゼのDNA修復機構(すなわち、光活性化)を作動させるために青色光で光調整する。これにより構造が修復され、線維芽細胞DNAが正常に機能し、これらの線維芽細胞が正常に機能および増殖し、コラーゲンおよびエラスチンなどのタンパク質、ヒアルロン酸ならびに安定性および弾力性を持たせて外観を若々しくするマトリックス領域物質を産生し、それにより皮膚の老化防止効果および若返り効果ならびに皮膚の構造および健康機能を改良する。
【0084】
この方法の効率をさらに増強または改良するために、この光再活性化方法に関与する種々の補因子を局所的または全身に添加することもできる。老化防止または皮膚の若返り方法を増強するために、一旦細胞が正常な機能を回復した場合にこれらのタンパク質の産生に必要な他の補因子を局所的または全身に添加することもできる。超音波を使用して皮膚透過性を増加させるか皮膚障壁を通過するか皮膚およびその下の組織への伝達を増加させることによって、上記のフォトリアーゼおよび/または補因子の両方の送達を増強することができる。皮膚の角質層の一部の除去を、単独または超音波と組み合わせて使用して、これらの局所的に適用した薬剤の透過および送達を増強することもできる。さらに、このような角質層を除去または変化させる方法は、光の透過またはその効率を支援するか、電池式LED光源などの家庭用デバイスを含む低出力光源を使用することができる。
【0085】
フォトリアーゼを得るための種々の光源が存在する。これらには、天然に存在するフォトリアーゼ、他の生きた生物由来の化合物(すなわち、例えば細菌由来、酵母由来、プランクトン由来、または合成もしくは遺伝子操作されたフォトリアーゼなど)を含むことができ、これらを有利な効果を得るためにヒトの皮膚で使用するので、同一の種由来のフォトリアーゼに限定されない。1つの公知のフォトリアーゼは、アナシスティス・ニデュランス(Anacystis nidulans)由来であり、他のものは細菌-酵母由来であり、実際に、ヒト、他の微生物、植物、昆虫、両生類、および動物起源で使用することができるフォトリアーゼでこれら自体が保護される。
【0086】
フォトリアーゼ酵素は、FAD因子の減少から環境曝露から得られたピリジン二量体への光誘導性電子伝達によって機能する。フリーラジカルインヒビターまたは抗酸化剤などの消光剤を使用して、フォトリアーゼ治療を補足することもできる。他の光活性化発色団を光源と共に使用することができ、標的または支持細胞をさらに増強、刺激、光調整、光活性化、または光阻害するためのパラメータを適切に選択して最も有効な治療を促進することができる。
【0087】
細胞に対するフリーラジカル損傷についての原因が多数存在する。1つの態様では、抗酸化剤、細胞成長因子、細胞の直接的光調整(光活性化)、およびフォトリアーゼによる光再活性化の組み合わせの使用によって創傷治癒を加速することができる。適切な補因子を使用した局所または全身治療および補因子の任意の欠陥の置換により、創傷治癒をさらに増強することができる。例えば、慢性の下腿潰瘍を、ビタミンE、ビタミンC、およびグルタチオンの抗酸化混合物ならびに脂肪酸およびケト酸などの補因子ならびに線維芽細胞を光刺激するために選択したパラメータ使用したLEDアレイを使用した低レベル光治療で治療し、上皮細胞もまたフォトリアーゼおよび光線療法を受けることができるので、創傷治癒を非常に進行させ、他では治癒不可能な創傷または火傷を治癒する。
【0088】
フォトリアーゼおよび光療法の潜在的な使用には、以下が含まれる。脊椎の損傷および疾患を含む神経の損傷または疾患;照射および化学療法を含む癌または癌治療に関連する問題、子宮頚部形成異常(バレット食道)ならびに他の上皮由来細胞または器官の障害(肺、口腔、粘膜など)、眼関連疾患(黄斑変性、白内障などが含まれるが、これらに限定されない)の治療、修復、または逆転。
【0089】
光調整を介したフラビンラジカル光還元/DNA修復を使用したフォトリアーゼ媒介光修復またはDNA(またはRNA)損傷の光再活性化または未変性または外因的に適用した天然もしくは合成または遺伝子操作したフォトリアーゼが非常に広範に保健および商業的に適用されている。局所、経口、または全身に投与されたフォトリアーゼおよびその補因子またはそのDNAが必要とされる細胞の補因子の添加により、これらの適用がさらに増強される。超音波支援送達、皮膚の角質層の変化、および/または特別な処方物、または特別な送達賦形剤、もしくはカプセル化を介したこのような物質の局所的な送達の増強によって、この方法がさらにより増強される。
【0090】
細胞の分子時計ならびに動物および植物の生物時計またはサーカディアンリズム時計(すなわち、生きている生物の太陽日/夜リズムに対する生物の応答を制御する機構)を光調整するシトクロムなどの青色光光受容体も存在する。これらのタンパク質光受容体には、ビタミンBベースのシトクロムが含まれる。ヒトは、直接または間接的に光調整することができる(すなわち、光活性化または光阻害することができる)2つの現在同定されているシトクロム遺伝子を有する。
【0091】
臨床適用には、「時差ぼけ」、交代制の仕事などのサーカディアンリズム障害だけでなく、不眠症、睡眠障害、免疫機能障害、宇宙飛行関連障害、長時間の水中の滞在、および動物の他のサーカディアンリズムの混乱の治療が含まれる。植物界を含む他の生きている生物についてのサーカディアン問題もまた存在する。
【0092】
光熱または非熱光調整技術または両方の組み合わせと共に外因性または内因性発色団を使用して疣を治療することができる。外因性発色団の好ましい態様の例には、いずれかの方法を使用した疣の血管血液供給のターゲティングが含まれる。別の好ましい態様は、疣または血液供給もしくは支持組織へのこのような発色団の局所的に適用、注射、または超音波で増強させ、その後に発色団の光調整活性化または光熱活性化を使用した送達の使用である。
【0093】
1つのこのような例は、疣療法および疣の解剖学的位置のために至適化されたより高い濃度ならびに賦形剤および粒子サイズ(例えば、より厚い手の皮膚上の疣を、膣の疣で使用されているものと別に処方し得る)以外は本出願のいずれかに記載のものに類似のクロロフィル局所処方物の例である。局所処方物を毎日適用し、疣が消滅するまで適切なパラメータを使用して各疣の治療を行う、電池式ユニットで644nmの家庭用LED光源を使用することができる。
【0094】
膣の疣の場合のために、医学的に実施する手順において膣腔全体を適切に照射することができるように配置し、光を拡散するLRD光を含む円筒形のデバイスは、本療法の別の態様を示す。主な発色団または付加的な支持療法のいずれかとして広範な物質を使用することができる。これらの化合物は、本出願のいずれかに列挙されている。別の態様では、外因性発色団を使用するか使用しない光調整と併せて免疫刺激を使用する。さらに別の態様では、狭帯域または広帯域のより高出力の光源を、発色団との相互作用が非光調整であるが、むしろ疣を損傷または破壊するが周辺の無関係の組織および周辺組織への損傷を最小にするための強い光熱効果が得られるように選択したパラメータを使用すること以外は上記概説の化学療法と共に使用することができる。
【0095】
1つの態様では、クロロフィルおよびカロテノイドの局所処方物を適用し、選択的遮光剤を使用するか使用しない天然の太陽光を使用して、局所処方物と相互作用させる。別の態様は、他の医学的適用で血管注射のために安全に使用されているインドシアニングリーンなどの色素の注射または超音波で増強した局所送達を使用する。
【0096】
同一の光調整または内因性または外因性発色団との光熱相互作用によって、丘疹鱗屑性障害、湿疹、および乾癬状疾患、ならびに関連皮膚障害を改良、制御、軽減、さらに排除することができる。本出願中の疣および他の障害を概説した方法を、このような治療に使用することができる。酵素ピーリングおよび鱗状の皮膚を穏やかに除去する他の方法のように、超音波の使用は、この疾患群におけるより鱗状障害に特に有用である。乾癬への光の透過は、例えば、現在の治療が抱える主な問題を示す。薬物および局所薬剤の透過は同様に主要な治療上の課題である。乾癬上部の乾燥皮膚が除去された場合、この刺激によりプラークまたは乾癬病変がさらに成長することが周知である(依然として薬物の透過および光の透過に除去が必要である)。現在、ほとんど全ての乾癬の光療法は紫外線であるので皮膚癌のリスクがあり、一生涯の紫外線療法の反復を使用した光老化のリスクは非常に有意である。また、このような治療は、典型的には、広範囲または全身の治療を含む(巨大な光治療ユニット中で立つことは、直立した日焼け用ベッド中にいるようである)。したがって、乾癬病変を有する皮膚を治療するだけでなく、典型的には正常な無関係の皮膚全体も曝露されて紫外線で損傷する。
【0097】
さらに典型的な乾癬治療は、ソラレンと呼ばれる経口薬の使用を含む。これらの薬物はDNAに架橋し、光活性化される。したがって、紫外線自体(主要な紫外線A波以外の太陽光中など)によるだけでなく、さらにソラレン薬によって得られるDNA損傷によってもDNAが損傷する。妊婦または出産した女性で使用する場合と同様に、小児へ安全性を明らかにする。
【0098】
本出願で列挙したほとんどの薬剤などの局所光活性化外因性発色団の使用は、DNA損傷リスクがなく、一般的に非常に安全な生成物でもある(多数がクロロフィルなどの天然物であり、小児ならびに妊婦および出産した女性で安全に使用することができる)。さらに、皮膚全体のみでなく網膜または他の組織も活性化される経口ソラレン薬物の使用と異なる、局所薬剤を適用した場合のみで活性化される。この治療に使用した光は低出力なだけでなく、ほとんどが可視光線または遠赤外線であり、紫外線が存在しないのでDNAは損傷しない。
【0099】
したがって、本明細書中に記載のものなどの外因性光活性化発色団の光調整または光熱活性化の使用により、安全性および効率が有意に進歩する。
【0100】
上記のフォトリアーゼの態様はまた、乾癬などの疾患のためのいくつかの適用を有する。いくつかの乾癬は身体の表面積の大部分に及ぶ非常に広範な疾患であり、他の公知の治療に耐性を示し得る。治療されていない領域または伝統的な乾癬光療法に曝露された全身体領域への局所処方物の提供(DNA損傷の正常な組織への修復が乾癬療法直後に容易になる、紫外線乾癬光療法への「対抗手段」型としてこれを考慮する)は、フォトリアーゼおよび光線療法を用いて治療後に受けることができ、それにより、皮膚癌および数年後の光老化のリスクが有意に減少する。
【0101】
別の態様は、職業上の日光の長日における曝露から帰宅後または思いがけない日焼け後の夕方におけるこのようなフォトリアーゼ調製物の使用を含む。フォトリアーゼを含むスプレーまたはローションを適用し、その後皮膚内の実際に損傷したDNAの光修復/光再活性化を行うことができ、この反応を起こさせるために適切なパラメータで所望の波長を十分に含む白色光源によって巨大なビーム直径の家庭内治療用ユニットを使用してこれを行うことができる。さらに、紅斑および他の望ましくない日焼けの効果を最小にするために、抗酸化性皮膚処方物も適用することができる。1つのこのような態様は、ビタミンC、ビタミンE、グルタチオン、遊離脂肪酸、および1つまたは複数のケト酸と組み合わせた前に記載の調製物である。類似の処方物はこれらの薬剤を含み得るが、列挙した3つの抗酸化剤のうちの1つまたは2つしか使用しない。
【0102】
インビトロ受精では、外因性発色団を使用するか使用しない光調整によって方法を増強させることもできる。これは、「Method and Apparatus for Photomodulation of Living Cells」というタイトルの同時係属中の米国特許出願第09/894,899号(その全体が参照として本明細書に組み入れられる)の出願人によって記載されるように、細胞または細胞内生物自体をターゲティングすることができる。
【0103】
これにより、胚の受精率および/または成長率が首尾よく増大するか、この方法に対して他の所望の結果を得ることができる。1つの態様では、LED光源を使用して、動物もしくはヒトの精子を治療するか遺伝子操作胚もしくはサブコンポーネントの受精を増強する。
【0104】
別の態様では、フォトリアーゼもしくは他の光修復もしくは光活性化DNA修復タンパク質または光調整と組み合わせた物質を使用して、肺組織中のDNA損傷を「修正」し、それにより正常またはより正常な胚を再生することができる。(適切な光パラメータの微細な光ファイバーの送達を使用して)これをインビトロまたは子宮内で行うことができるか、光ファイバーデバイスのリスクを伴わずに体外から子宮まで光を送達することができる。
【0105】
光調整を非常に有利に使用することができる別の方法は、任意の生体器官由来の幹細胞の増殖、成長、分化などの刺激である。組織、器官、または構造物への幹細胞の成長および分化または注入、移植などのための細胞培養(およびこのような導入後の成長)を、容易にするか、増強するか、制御するか、阻害することができる。このような幹細胞の供給源は、任意の生体組織または器官に由来し得る。ヒトでは、これらの態様のための幹細胞は、ヒトの体内の任意の供給源に由来し得るが、典型的には、骨髄、血液、胚、胎盤、胎児、臍帯、または臍帯血に由来し、インビボ、エクスビボ、またはインビトロで遺伝子の変化、操作、または処理を行うか行わずに天然または人為的に作製することができる。このような組織は、任意の起源の任意の生体供給源に由来し得る。
【0106】
幹細胞を、光調整によって光活性化または光阻害することができる。この方法に伴う温度上昇はほとんどないか全く無いにもかかわらず、一過性の局所非破壊性細胞内熱変化は、膜変化または構造化された高次構造の変化などの効果を介して寄与し得る。
【0107】
波長または波長のバンド幅は、選択的光調整における重要な因子の1つである。パルス化または連続曝露、パルスの持続時間および周波数(および暗い「オフ」の期間)およびエネルギーならびに光調整される任意または全ての補因子、酵素、触媒、方法の他の基礎単位の存在、非存在、または欠失もまた因子である。
【0108】
光調整は、幹細胞の分化、その増殖および成長、その移動性および最終的には幹細胞が産生または分泌するもの、ならびにこのような産生の特異的活性化または阻害の進路または経路を調節または方向付けることができる。
【0109】
光調整は、遺伝子または遺伝子群を上方制御または下方制御し、酵素を活性化または不活化し、DNA活性および他の細胞調整機能を調整することができる。
【0110】
幹細胞の光調整についての本発明者らの類似点は、特定のパラメータ組が幹細胞の分化、増殖、または他の活動を活性化または阻害することができることである。盗難警告器のキーパッドとほとんど同様にアラームシグナルの送信を武装(活性化)するか解除(阻害または不活化)し、その後一連の事象を開始し、幹細胞を光調整するための固有の「コード」を有する。
【0111】
同一の波長を有する異なるパラメータは、非常に多様且つさらに反対の結果を示し得る。光調整の異なるパラメータを同時に行った場合、(ピアノのコードに対して簡単なキーを演奏するように)異なる効果を得ることができる。異なるパラメータを連続的または順次使用する場合、効果も異なる(実際、(盗難警告器のキャンセルのように)以前の光調整メッセージを無効にすることができる時間間隔に依存する)。
【0112】
いくつかの適用で非常に狭いバンド幅であり得るようにバンド幅を選択するので波長光調整の選択は重要であり、本質的に、これらは生物学的に活性なスペクトル間隔である。一般に、光調整は、フラビン、シトクロム、鉄-硫黄複合体、クワイナン、ヘム、酵素、および他の遷移金属リガンド結合構造をターゲティングするが、これらに限定されない。
【0113】
これらは、クロロフィルおよび光受容体分子の「アンテナ」としての光合成での他の色素のように作用する。これらの光受容体部位は、本出願に記載のものなどの電磁波供給源(ラジオ周波数、マイクロ波、電気刺激、磁場も含まれる)から光子を受け取り、偏光状態に影響を受け得る。電磁放射線源の組み合わせを使用することもできる。
【0114】
弱光強度治療(LILT)由来の光受容体分子が受ける光子エネルギーは、化学結合に影響を与えるのに十分であるので、光受容体分子に「エネルギーを与え」、エネルギーが移動し、このエネルギーシグナルを増幅することもできる。「電子シャトル」は、ATPを産生する(または阻害する)ためにこれを最終的にミトコンドリアに伝達するので、細胞に(例えば、増幅または分泌活性のための)エネルギーを与える。これは、得られた細胞応答で広範であるか非常に特異的であり得る。細胞の健康状態およびその環境は、光調整の応答に非常に影響を与え得る。例には、低酸素症、適切な補因子もしくは成長因子の過剰、欠乏、または割り当て、薬物の曝露(例えば、一定の抗コレステロール薬由来のユビキノンの減少)、または抗酸化剤の状態、疾患などが含まれる。
【0115】
生体細胞内の「優先順位」を確立する依然として未知の機構を光調整することができる。これは、初期胚または幹細胞集団の分化さえも含み得る。外因性光活性化発色団を、単独または外因性発色団と組み合わせて使用することもできる。遺伝子が変化するか操作された幹細胞または先天的な遺伝子のエラーもしくは欠損または一般的ではないが所望もしくは有利な形質を有する幹細胞は、類似の「正常な」幹細胞よりも異なるパラメータの「組み合わせ」を必要とするか、同一のパラメータ組み合わせを使用した場合に異なる細胞応答を得ることができる。種々の光調整法または当技術分野において公知の他の技術を使用して、光調整されたいくつかの「チャネル」の「遮断」によってより特異的な細胞効果を得ることができる。
【0116】
例えば、旧式のジュークボックスを考慮すると、適切なボタンを選択した場合、一連の事象を開始して、非常に特異的且つ固有のレコードまたは歌を演奏する。しかし、ボタンを押すためのほうき(broom)が与えられた場合、ほとんどの選択すべき所望のボタンが遮断されなければならない。同様に、非常に隣接したボタンを押すことにより、所望の結果は得られない。
【0117】
細胞に対する効果の規模もまた、波長に非常に依存し得る(他のパラメータが同一である場合)。1つのこのような例は、365nmの光に対して302nmの光でのDNA中の化学結合の照射の間の対比であり、365nmで短距離のみがスペクトルを上昇させるのと比較して302nmの光により約5000倍のDNAピリミジン二量体が産生される。波長の変化はまた、これらの二量体の比率または型も対象とし得る。したがって、光調整または光化学反応のパラメータの外見上微小な変化により、細胞内レベルまたはDNAもしくは遺伝子発現でさえも非常に大きく且つ非常に有意な細胞効果を得ることができる。
【0118】
最後の類似性は、光調整パラメータが、幹細胞に特定の「指示」を伝達するための「モールスコード」と酷似し得るという点である。これは、幹細胞が発達または分化する細胞、組織、または器官の型の案内または支持ならびにその成長の刺激、増強、または加速(または未分化状態の保持)などの実用用語で多くの可能性を有する。
【0119】
光調整の別の適用は、セルライトの治療である。セルライトは、一定の解剖学的領域(最も一般的には、美容上望ましくないと広く見なされている脚上部および股関節部)中の皮膚の外側の状況を示す共通の状態である。セルライトは、主に脂肪および支持組織における循環もしくは微小循環の異常または代謝異常に関連し得る皮膚およびその下の柔組織ならびに脂肪の一定の解剖学的形態の結果である。脂肪細胞(脂肪細胞)またはその周辺の支持構造および血液供給のみまたは組み合わせの光調整または光熱治療により、セルライトの外観が軽減し、そして/またはセルライトに関連する組織の構造および機能を正常にすることができる。
【0120】
脂肪細胞自体、そのミトコンドリア、もしくは脂肪細胞の電子伝達系内もしくは呼吸鎖内の他の標的または他の細胞内成分などの内因性発色団を使用して、脂肪細胞の光調整を行うことができる。外因性の光または電磁的に活性化された発色団を、光調整(光活性化または光阻害)することができるか、光熱相互作用を起こさせることができる。このような発色団の例を本出願のいずれかに列挙し、標的組織もしくは脂肪細胞または周辺の血管に局所的または全身に導入することができる。外部または内部に適用した超音波を使用して、発色団の送達を増強するか局所循環を変化させるか、熱効果を得るか、破壊効果を得るか、これらの作用の任意の組み合わせを得ることができる。
【0121】
1つの態様では、皮膚透過性および伝達を増強するための外部超音波を使用して、大腿部上の皮下の脂肪層に発色団を送達させる。単独または超音波と組み合わせた角質層の変化により、発色団の送達をさらに増強することができる。種々の技術由来の外部マッサージ療法を使用して、治療方法を増強することができる。別の態様では、光治療前に発色団を脂肪層に注射する。超音波を使用するか使用しないいくつかの光療法を使用して、セルライトまたは他の組織の影響を受けた領域中の循環、微小循環、または局所代謝方法を光調整するか、光熱もしくは超音波で増加させるか変化させることができる。標的脂肪細胞、血管、外因性発色団などのについての適切な光パラメータを選択する。セルライト中のいくつかの標的組織が例えば皺または座瘡よりも下に存在するので、標的組織への到達に十分な深さで光が透過するように典型的には十分に長い波長の光を利用しなければならない。
【0122】
種々の局所または全身用薬剤を使用して、セルライト減少治療を増強することもできる。これらのいくつかには、本明細書中に記載および前に記載の代謝または脂肪細胞の相互作用の種々の補因子が含まれる。
【0123】
発毛阻害のためのさらなる局所薬剤には、オルニチンデカルボキシラーゼのインヒビター、血管内皮成長因子(VEGF)のインヒビター、ホスホリパーゼA2のインヒビター、S-アデノシルメチオニンのインヒビターが含まれる。これらの特定の例には、甘草、リコカロンA、ゲネステイン、ダイズイソフラボン、植物性エストロゲン、ビタミンDおよび誘導体、類似体、結合物、天然もしくは合成バージョンまたは遺伝子を操作されたか変化させたもの、またはこれらの薬剤との免疫原性結合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0124】
上記セルライトと同一の局所的薬剤、外因性光活性化発色団、および治療は、発毛の減少方法にも組み入れられる。当業者に公知の任意の方法による簡単な血管拡張によって毛を有する皮膚の循環または微小循環の増加を達成することができる。このような血管拡張を得るために使用することができる局所薬剤のいくつかの例には、トウガラシ、ジンセング、ナイアシンアミド、ミノキシディルなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0125】
本発明を、以下の実施例によってさらに例示する。
【0126】
実施例1
座瘡軽減-継続的治療
本発明の非アブレーションLILT(「弱光強度療法」)に供した患者の写真観察前後の盲検採点専門家チームは、顔面中の視覚可能な座瘡の隆起の全体的な改善を採点する。
【0127】
6人の女性は、有効成分として約2.5重量%の銅クロロフィリンを含む局所組成物での最初の肌の治療によって座瘡を減少させるように治療する。治療は、局所組成物で治療した患者の皮膚の標的領域に継続的に操作したフィルター補正蛍光を供し、顔面全体を被覆する段階(すなわち、患者の顔全体に光源由来の光を供する)を含む。12週間にわたる治療セッションあたり11mWの光強度で15分間の顔全体への3つの治療により、総エネルギー曝露量は、10.0J/cm2である。標的発色団の間に含まれる血管が熱損傷する(しかし、創傷ケアは必要ない)。座瘡中の平均座瘡減少を、表1に示す。光源は、410nmから420nmの範囲の主発光波長を有し、中心波長は415nmである。
【0128】
【表1】

【0129】
実施例2
座瘡減少-パルス治療
本発明の非アブレーションLILT(「弱光強度療法」)に供した患者の写真観察前後の盲検採点専門家チームは、顔面上の視覚可能な主な座瘡の隆起の全体的な改善を採点する。
【0130】
6人の女性は、有効成分として2.0%クロロフィルa、2.0%クロロフィルb、および5%カロテノイドの混合物を含む局所組成物を使用して治療セッション前の2週間毎日夜1回の最初の肌の接触によって座瘡を治療する。レーザダイオード治療は、パルス幅が800m秒でパルス周波数が1hz(1パルス/秒)のレーザダイオード光に局所組成物で治療した患者の標的皮膚領域に供する段階を含む。これらのパルスを投与する。12週間にわたるビーム幅10cmで2500mW/cm2の範囲の強度n400nmレーザダイオードを使用した顔全体への6回の治療。平均座瘡減少を表2に示す。
【0131】
【表2】

【0132】
実施例3
組み合わせ連続波/パルス治療による座瘡および座瘡瘢痕減少
顔面に活発な座瘡および座瘡瘢痕を示す3人の女性を、直径5ミクロンまたはそれ以下のマイクロスポンジのキャリア懸濁液中の有効成分クロロフィルを含む局所組成物と併せて使用した本発明の非アブレーション法による治療の前後の瘢痕隆起、皮膚のテクスチャー、および瘢痕の可視性の改善について試験する。訓練された医療関係者によって導かれた主観的評価の利用によって測定する。局所治療は、約5%のカロテノイドを含むリポソームキャリア(あるいは、平均直径が5ミクロンのマイクロスポンジを使用することができる)を含むカロテノイド組成物を顔面の皮膚に適用し、治療開始の約15〜20分前に角質層を透過させる段階を含む。治療方法の最初の段階は、主発光波長(すなわち、発光ピーク)が約415nm+/-5nmでエネルギー出力が100mW/cm2のフィルター補正ハライドランプ由来の連続波を約10分間顔面に曝露することである。ついで、患者の顔面を、標的発色団線維芽細胞およびその細胞内成分を250m秒のパルス幅および250m秒で90パルスのパルス間隔を有するLED光に供する段階を含むパルスLED治療に曝露する。前に記載のメタルハライド光源および590nm多色LED(すなわち、1.05〜2.05μWの強度範囲での約590nmの発光ピークを有するLEDおよび約585nmから約595nmまでの範囲の医学的に有用な光の放出)を使用した顔全体への12週間にわたる6回の治療。さらに、治療は、熱損傷の閾値未満の皮膚温度を維持する。座瘡瘢痕の平均可視性改善を表3に示す。本発明によれば、この二重ソース治療方法は、活発な座瘡を治療するためのメタル-ハライド光源および座瘡瘢痕の可視性を減少または消滅させるためのLED光源を使用する。
【0133】
【表3】

【0134】
実施例4
座瘡瘢痕減少-パルス治療
本発明の非アブレーションLILT(「弱光強度療法」)に供した患者の写真観察前後の盲検採点専門家チームは、視覚可能な座瘡瘢痕の全体的な改善を採点する。
【0135】
座瘡瘢痕可視性の減少について6人の女性を試験した。LED治療は、パルス幅が250m秒で90パルス期間のパルス間隔が250m秒のLED光を患者の皮膚に供する段階を含む。強度範囲が1.0〜2.0μWの590nmの多色LEDを使用した顔全体に対する16週間にわたる8つの治療。したがって、+/-5〜15nmのバンド幅のLEDは、575nm〜605nmの波長範囲で発光する。さらに、治療は、熱損傷の閾値未満の皮膚温度を維持する。座瘡瘢痕の平均可視性減少を、表4に示す。
【0136】
【表4】

【0137】
実施例5
座瘡減少-連続光
光熱治療および光調整治療の組み合わせによる座瘡の治療方法を使用して、座瘡細菌の存在を減少させ、顔面上の座瘡の存在を実質的に減少させる。本実施例では、二重発色団をターゲティングする。座瘡中の未変性の天然に存在するポルフィリンおよび外因性発色団。
【0138】
局所適用発色団を使用して予備治療を行った。本実施例では、局所発色団は、NaCuクロロポルフィリン水溶液であり、カロテノイドを皮膚に適用する。最初に皮膚を低残渣洗浄液で清潔にし、皮膚の破片および角質層の一部の除去のための酵素マスクの適用の5〜10分前にpH調整収斂化粧水を提供する。局所発色団を適用し、発色団の送達を、25%の負荷サイクルおよび1.5Wの出力の3MHzのマッサージのような動きをする超音波放出面を顔全体に5分間および肩に5分間使用して増強する。任意の過剰なローションを除去する。本実施例で使用した洗浄液は、少なくとも40%のアセトン、酢酸エチル、エチル/イソプロピルアルコール溶剤のいずれか、透過増強剤として約1%から約4%までのサリチル酸、および保湿剤として約5%グリセリン含む。
【0139】
420nmの主発光波長を有するフィルター補正蛍光を、10ジュール/cm2の強度で20分間連続的に発光するように設定する。患者の顔全体および背中の上部を、それぞれ2週間の間隔を開けた6つの各治療セッションの重複を最小にして治療した。約85%の座瘡の減少が認められる。
【0140】
実施例6
家庭用デバイスおよび治療
実施例5の治療を行う。患者は、手持ち式LEDデバイス、約2重量%のクロロフィルおよび約2重量%のカロテノイドを含む水溶液を含むローションならびに波長選択遮光剤を含む家庭用デバイスを使用して自宅で治療を継続する。
【0141】
患者は、クロロフィル含有局所溶液を以前に座瘡瘢痕を治療した領域に1日に1回適用し、適用は朝が好ましいが必ずしもそうではない。さらに、患者は、天然の太陽光で治療方法をさらに補助するために約400nmから約420nmまでおよび600nmから約660nmの範囲の波長を有する照射を行うように処方すること以外は、当技術分野において公知の典型的な遮光剤を適用する。カロテノイドにより、太陽光から受けた紫外線由来の損傷から皮膚を保護する。最後に、患者は、1日に1〜2回手持ち式LEDデバイスを使用する。LEDデバイスは、連続波において約20μWのエネルギー出力で約644nm+/-5nmの主発光の放射線を発する。各治療セッションは、約2分間の座瘡病変についての活発な座瘡病変を対象とする。座瘡瘢痕可視性のさらなる減少が認められる。前の実施例に記載のように、1.0から2.0μWまでの範囲の強度での590nmの多色LEDを使用して、座瘡瘢痕減少をさらに改善することができる。
【0142】
実施例7
混合LEDパネル治療アレイ
LEDアレイには、活発な座瘡を治療するための主発光波長が415nmの青色LEDおよび座瘡瘢痕を治療するための主発光波長が590nmの黄色LEDが含まれる。実施例5と同一の様式で皮膚を予備治療する。次いで、20分間患者の顔面全体を対象とするように250m秒のオンおよび250m秒のオフでパルス化した青色光(415nm)の連続波および黄色(590nm)光を曝露するようにLEDアレイを配置する。約100パルスを送達させる。
【0143】
実施例8
脂腺サイズの減少
活発な酒さ性座瘡および多数の脂腺過形成病変を示す女性の皮膚を、有効成分としてクロロフィルおよびカロテノイドを含む局所適用組成物での治療後に415nm+/-5nmを中心とする主発光波長および100mW/cm2のエネルギー出力で約10分間のメタルハライド光源で治療する。2.0%クロロフィルaおよびb、6.0%カロテノイド(カロテンおよびキサントフィル)、および1.5%フィコビリンの混合物を使用する。全ての比率を、重量に関して示す。2週間間隔で3つの治療を行う。目視検査により、40%〜60%の脂腺サイズの減少が認められる。
【0144】
本発明に開示の態様は、あらゆる面で例示であり、限定と見なすべきではなく、本発明の範囲は、上記説明よりもむしろ添付の特許請求の範囲によって示されるため、特許請求の範囲に等価な意味および範囲内に含まれる全ての変更形態は、本発明に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】メチレンブルーの化合物構造を示す図である。
【図2】インドシアニングリーンの化学構造を示す図である。
【図3a】クロロフィル分子の一般的な化学構造を示す図である。
【図3b】クロロフィルbの構造を示す図である。
【図4a】ポルフィリン分子の一般的な化学構造を示す図である。
【図4b】ポルフィリンIXの構造を示す図である。
【図5a】クロロフィルa分子のリガンド結合部分の物理的構造を示す図である。
【図5b】プロトポルフィリンIX分子のリガンド結合部分の物理的構造を示す図である。
【図6】ヒト皮膚の汗腺および上皮層を示す図である。
【図7】0.03%Na Cuクロロフィリンの水中での吸収スペクトルを示すグラフである。
【図8】種々の天然に存在する発色団の相対吸収スペクトルを示す図である。
【図9】種々の市販のLEDの波長を重複させたヒト線維芽細胞の吸収スペクトルを示す図である。
【図10】種々の市販のLEDの波長を重複させたヒト線維芽細胞の吸収スペクトルおよびクロロフィルaの吸収スペクトルを示す図である。
【図11】種々の市販のLEDの波長を重複させたヒト線維芽細胞の吸収スペクトルおよびクロロフィルbの吸収スペクトルを示す図である。
【図12】種々の市販のLEDの波長を重複させたヒト線維芽細胞の吸収スペクトルおよびインドシアニングリーンの吸収スペクトルを示す図である。
【図13】種々の市販のLEDの波長を重複させたヒト線維芽細胞の吸収スペクトルおよびプロトポルフィリンIXの吸収スペクトルを示す図である。
【図14】本発明の態様による治療のためのLEDの3パネルアレイの遠近法における正面図である。
【図15】本発明の治療のための手持ち式LEDデバイスの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光調整増強剤を標的生体組織に隣接した皮膚または該標的生体組織に直接適用する段階、および該光調整増強剤を少なくとも1つの主発光波長が約300nmから約1400nmの間である電磁放射線源に曝露する段階を含み、
該光調整増強剤が該標的組織の阻害、サイズ減少、または破壊を引き起こすべく選択された該主発光波長にて特徴的な吸収性を有する、皮膚障害を治療するための方法。
【請求項2】
標的組織が、脂腺、脂腺導管、脂腺細胞、およびそれらの支持組織、ならびにその組み合わせからなる群より選択される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
光調整増強剤の特徴的な吸収性が、電磁放射線源の主発光波長に等しい波長にて吸収極大である、請求項2記載の方法。
【請求項4】
電磁放射線源が、超音波発光体、発光ダイオード、レーザダイオード、色素レーザ、メタルハライドランプ、フラッシュランプ、機械的にフィルター補正された蛍光源、機械的にフィルター補正された白熱源、もしくはフィラメント光源、またはその組み合わせからなる群より選択される、請求項3記載の方法。
【請求項5】
電磁放射線源が、約390nmから約1060nmまでの主発光波長を有する発光ダイオードである、請求項4記載の方法。
【請求項6】
主発光波長が、400nm、420nm、430nm、445nm、635nm、655nm、660nm、670nm、780nm、785nm、810nm、830nm、840nm、860nm、904nm、915nm、980nm、1015nm、および1060nmからなる群より選択される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
光調整増強剤を、治療的に有効なパルス長およびパルス持続時間で電磁放射源由来の複数のパルスに曝露する、請求項1記載の方法。
【請求項8】
光調整増強剤を、約300nmから約1400nmの間の波長の連続光波にさらに曝露する、請求項7記載の方法。
【請求項9】
光調整増強剤を約400nmから約440nmまでの波長を有する電磁放射線の複数のパルスおよび約590nmから約700nmまでの波長を有する連続光波に曝露し、該連続波の持続時間が少なくとも約1分間であり、該各パルスの持続時間が約1秒未満である、請求項5記載の方法。
【請求項10】
電磁放射線源を、約0.1μW/cm2から約5.0W/cm2までのエネルギーレベルで操作する、請求項5記載の方法。
【請求項11】
光調整増強剤が、脂腺導管を透過することができるサイズの粒子を含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
粒子の平均直径が約5μm未満である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
光調整増強剤が、少なくとも1つのビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンF、レチンA(トレチノイン)、アダパレン、レチノール、ヒドロキノン、コウジ酸、成長因子、エキナセア、抗生物質、抗真菌薬、抗ウイルス薬、漂白剤、αハイドロキシ酸、βハイドロキシ酸、サリチル酸、抗酸化三価化合物、海藻誘導体、海水誘導体、抗酸化薬、植物性アントシアニン、エピガロカテキン-3-ガネート、植物性栄養素、植物生成物、草本性生成物、ホルモン、酵素、無機物、遺伝子操作物質、補因子、触媒、老化防止物質、インスリン、微量元素(カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどを含む)、ロガイン、発毛促進物質、発毛阻害物質、色素、天然もしくは合成メラニン、メタロプロテイナーゼインヒビター、プロリン、ヒドロキシプロリン、麻酔物質、クロロフィル、銅クロロフィリン、クロロプラスト、カロテノイド、バクテリオクロロフィル、フィコビリン、カロテン、キサントフィル、アントシアニン、ならびに上記の誘導体、サブコンポーネント、および類似体、ならびにその天然および合成の混合物からなる群より選択される活性な薬剤を有する組成物を含む、請求項1記載の方法。
【請求項14】
光調整増強剤が、クロロフィル、カロテノイド、バクテリオクロロフィル、フィロシビン、ポルフィリン、ならびにその誘導体および混合物からなる群より選択される、請求項13記載の方法。
【請求項15】
光調整増強剤を透過増強手順に供し、その後該光調整増強剤を電磁放射線源に曝露する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項16】
透過増強手順が、酵素ピーリング、マイクロダーマアブレイジョン、溶剤ストリッピング、テープストリッピング、スクラビング、レーザアブレーション、レーザ蒸発、ケミカルピーリング、電気的刺激、高最大出力および短いパルス持続時間を使用したレーザ治療、超音波、またはその組み合わせからなる群より選択される手順を含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
透過増強手順が、マイクロダーマアブレイジョンを含む、請求項16記載の方法。
【請求項18】
透過増強手順が、光調整増強剤を超音波に曝露する段階を含む、請求項16記載の方法。
【請求項19】
電磁放射線源が、410nmの主波長を有しバンド幅が少なくとも+/-5nmである発光ダイオードである、請求項1記載の方法。
【請求項20】
電磁放射線源が、410nmの主波長を有しバンド幅が少なくとも+/-5nmである発光ダイオードである、請求項13記載の方法。
【請求項21】
電磁放射線源が、約600nmから約660nmまでの主波長を有する発光ダイオードである、請求項13記載の方法。
【請求項22】
電磁放射線源が、可視光線、紫外線、赤外線、またはその組み合わせを含む電磁スペクトルの一部で主発光ピークを有する、請求項1記載の方法。
【請求項23】
電磁放射線源が、可視光線、紫外線、赤外線、またはその組み合わせを含む電磁スペクトルの一部で主発光ピークを有する、請求項13記載の方法。
【請求項24】
約300nmから約1300nmまでの波長を有する発光の第1の光源と、局所発色団組成物とを含み、該局所発光団組成物が、300nmから1300nmの間の少なくとも1つの吸収極大を有し、一般式(I):
[RがFeおよびMgに置換された金属リガンド結合構造を参照のこと] (I)
(式中、Rは、Fe、Mg、Cu、Al、反応性遷移金属、金属キレート、または抗体複合体からなる群より選択される)の構造を有する少なくとも1つの金属-リガンド結合である、皮膚治療システム。
【請求項25】
第2の光源をさらに含む請求項24記載のシステムであって、第1の光源が、約300nmから約600nmの間の波長を有する放射線を発し、該第2の光源が約600nmから約1300nmの間の波長を有する放射線を発する、システム。
【請求項26】
第1の光源が、約390nmから440nmの間の範囲で主に発光し、第2の光源が約590nmから約660nmとの間の範囲で主に発光する、請求項25記載のシステム。
【請求項27】
局所組成物が、クロロフィル、ポルフィリン、カロテノイド、バクテリオクロロフィル、フィコビリン、その誘導体または混合物からなる群より選択される、請求項24記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2010−47590(P2010−47590A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−236857(P2009−236857)
【出願日】平成21年10月14日(2009.10.14)
【分割の表示】特願2003−522355(P2003−522355)の分割
【原出願日】平成14年8月22日(2002.8.22)
【出願人】(504005998)ライト バイオサイエンス エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】