説明

廃棄物の処理方法

【要約書】
連続する処理工程によって、供給された廃棄物質から埋め立て物(Deponat)及び/又は燃料が取り出される、廃棄物の処理方法であって、その際、該廃棄物物質は、特に所与の廃棄物片サイズを超える廃棄物片を有する少なくとも一つの第一の部分、及び、特に前記所与の廃棄物片サイズよりも小さい廃棄物片を有する第二の有機物高含有部分に分別され(S1)、該第二の部分は、少なくとも一つの有機物高含有微小部分及び有機物高含有粗大部分に分別され(S2)、該有機物高含有粗大部分は、乾式発酵(Trockenfermentation)を使って発酵され(S3)、そして乾式発酵からの発酵残渣は、前の工程で分別された有機物高含有微小部分と一緒にさらに処理される(S4)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物、特に家庭ごみ又は残りのごみ(Restmuell)の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記の廃棄物処理の際、慣習的に、廃棄物をいくつかの部分、例えば、本質的に有機物質、プラスチック、金属及び他の廃品への分別が行われる。これは、廃棄物を埋め立て可能にするか、又は、熱的に利用するために処理することも目的である。埋め立て物を得るためには、特に廃棄物の有機物部分から生物学的活性を取り除かなければならない。これは一般に、好気性処理法又は好気性処理法と嫌気性処理法の組合せによって行われ、その際、有機物高含有物質が体積測定的に分離される。
【0003】
好気性処理法は非常に費用がかかる方法であり、かつ、エネルギー集約的であって、さらに、言及したような組み合わされた処理法は、60mm未満の粒度の有機物高含有物質という非常に限られた塊片においてしか、技術的に実現可能でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それ故、本発明は、上述の欠点に関して最適化された廃棄物の処理方法を提供するという課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴を有する方法によって解決され、有利な実施形態は従属請求項中に見出される。
【0006】
本発明によれば、廃棄物から有機物高含有部分が分離され、その際、該部分は、後続の工程で有機物高含有微小部分(Feinfraktion)と有機物高含有粗大部分(Grobfraktion)とに再び分けられる。その微小部分は、好ましくは0〜45mmの平均粒度の粒子を有し、その粗大部分は、好ましくは10〜120mmの平均粒度の粒子を有する。該粗大部分は、引き続いて、基材として乾式発酵法(Trockenfermentationverfahren)に供給され、そしてその際、発酵残渣になる。上記の微小部分はこの発酵残渣と一緒に好気性処理及び/又は乾燥される。
【0007】
この処理法は、乾式発酵を使って再利用可能な生物ガスの発生下で、有機物高含有物の一部からエネルギーを取り出すことができるという、従来の好気性処理法では失われていた利点を有する。それに加えて、その乾式発酵法では、適当な設備の設計及び規模の範囲内で、おおよそ任意の粒度を有する任意の有機物高含有の廃棄物部分を加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の方法の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下で本発明を、唯一の図面中のフローチャートに基づいてより詳細に説明する。
【0010】
示されたフローチャートは、本発明の方法を概略的に表している。第一の工程S1において廃棄物の機械的な選別が行われ、その際、少なくとも一つの第一の部分及び少なくとも一つの有機物高含有部分へのその廃棄物の分別が行われる。有機物高含有部分とは、その部分が、いずれにせよ相当な部分の有機物質を内容として含むことを意味する。工程S1は、平均廃棄物片又は粒のサイズによってサイズ選択を含むこともでき、その際、好ましくは、その有機物高含有部分は0〜120mm、より好ましくは0〜80mmの平均粒度を有し、その際、いずれの場合も所与の廃棄物片サイズよりも高い値を示す。
【0011】
さらなる工程S2において、さらなる分別、例えば、有機物部分をふるいにかけることが行われる。その分別は、0〜45mm、好ましくは30mm未満、理想的には10mm未満の平均粒度の部分を有する有機物微小部分、及びいずれも上述の値と同じか又は該値を超える平均粒度の部分を有する有機物粗大部分が得られるように行われる。その得られた粗大部分は、次の工程S3において乾式発酵方法に基材として供されるが、その方法は、それ自体一般に公知であるため、ここでより詳細に説明する必要はない。その乾式発酵工程S3における該粗大部分の発酵によって、発酵残渣が生じると同時に、制御された生物ガスが発生し、その生物ガスは、さらなる使用のために発酵槽あるいは浸出処理容器から取出すことができる。それによって、該粗大部分からエネルギーが取り除かれると同時に、生物ガスによるさらなる使用が提供される。それから、上記の微小部分が、発酵残渣と一緒にさらなる乾燥及び/又は(好気性)処理に提供され、その結果、次の処理工程S4で最終的に埋め立て物及び/又は燃料を製造することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続する処理工程によって、供給された廃棄物質から埋め立て物(Deponat)及び/又は燃料が取り出される、廃棄物の処理方法であって、
次の工程、
a. 該廃棄物質を、特に所与の廃棄物片サイズを超える廃棄物片を有する少なくとも一つの第一の部分、及び、特に前記所与の廃棄物片サイズよりも小さい廃棄物片を有する第二の有機物高含有部分に分別する工程(S1)、
b. 前記第二の部分を、少なくとも一つの有機物高含有微小部分及び有機物高含有粗大部分に分別する工程(S2)、
c. 前記有機物高含有粗大部分を、乾式発酵(Trockenfermentation)を使って発酵させる工程(S3)、
d. 前記乾式発酵からの発酵残渣を、前の工程で分級した前記有機物高含有微小部分と一緒にさらに処理する工程(S4)、
を含む、上記の方法。
【請求項2】
工程dによる前記さらなる処理が、好気性処理及び/又は乾燥を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
工程bによる前記分別が、ふるいにかけることによって行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記所与の廃棄物片サイズが、平均で60〜120mmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記所与の廃棄物片サイズが、平均で約80mmであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記有機物高含有微小部分の廃棄物片の平均サイズが、10〜45mmよりも小さいことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
前記有機物高含有微小部分の廃棄物片の平均サイズが30mmよりも小さいことを特徴とする、請求項6に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2013−505132(P2013−505132A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−542380(P2012−542380)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/006811
【国際公開番号】WO2012/062340
【国際公開日】平成24年5月18日(2012.5.18)
【出願人】(512062969)コンポフェルム・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (2)
【Fターム(参考)】