廃棄物容器管理方法及び廃棄物容器管理システム
【課題】作業場所に係る廃棄物分別処理を効率的に実施する。
【解決手段】PC2は、看板属性情報を取得、記憶し(S901)、その一部を印刷する(S902)。看板タグ対応情報を取得し、記憶する(S903)。携帯端末3は、看板タグ対応情報及び看板属性情報を受信、記憶し(S905)、作業場所Gへ移動する(S906)。回収場所Pの確認時、分別看板5のICタグ7から看板属性情報を表示する(S907)。コンテナ4の回収時、実際の会社名や分別品目が分別看板5と一致した場合に、廃棄物の分量を取得し、記憶する(S908)。一致しない場合に、実際の看板属性情報を取得し、ICタグ7に書き込む(S909)。集積所Sの廃棄物の集積、分別処理時、ICタグ7に基づいて回収実績情報を取得し、記憶する(S910)。携帯端末3は、物流センタCへ移動する(S911)。PC2は、回収実績情報を受信し、記憶する(S913)。
【解決手段】PC2は、看板属性情報を取得、記憶し(S901)、その一部を印刷する(S902)。看板タグ対応情報を取得し、記憶する(S903)。携帯端末3は、看板タグ対応情報及び看板属性情報を受信、記憶し(S905)、作業場所Gへ移動する(S906)。回収場所Pの確認時、分別看板5のICタグ7から看板属性情報を表示する(S907)。コンテナ4の回収時、実際の会社名や分別品目が分別看板5と一致した場合に、廃棄物の分量を取得し、記憶する(S908)。一致しない場合に、実際の看板属性情報を取得し、ICタグ7に書き込む(S909)。集積所Sの廃棄物の集積、分別処理時、ICタグ7に基づいて回収実績情報を取得し、記憶する(S910)。携帯端末3は、物流センタCへ移動する(S911)。PC2は、回収実績情報を受信し、記憶する(S913)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物を搬送するための容器を管理する廃棄物容器管理方法及び廃棄物容器管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建設現場において廃棄物を排出する場合には、専門工事会社の各担当者が現場内の地上階にある集積所に廃棄物を一旦集積、分別し、その分別した廃棄物を収集運搬業者に搬出してもらう方法がとられる。この方法では、建設現場の各階に一時的な捨て場(回収場所)を設け、その捨て場に集まった廃棄物を揚重機(エレベータ)で地上階に降ろして集積所に集めるのが、一般的である。この場合、揚重機の利用スケジュールが密で大規模な作業場所においては、次のようにして廃棄物分別処理を実施している。
【0003】
すなわち、分別看板を取付けた、例えば容積1m3の網台車型コンテナ(以下、産廃コンテナという)を専門工事会社に貸出し、産廃コンテナ単位で荷卸し及び廃棄処理を行い、産廃コンテナの揚げ降しにかかる揚重機使用の最適化と、廃棄物の厳格で効率的な分別処理とを実施している。この方法では、各専門工事会社に係る産廃処理の実績を確実に記録し、その実績データを物流システムに正確に入力することが重要である。
【0004】
なお、特許文献1には、建築工程において専門工事会社が排出した廃棄物を正確に管理すると共に、当該廃棄物のリサイクル率を高め、さらに当該廃棄物に係る物流全体のコストと建物建築に係るコストとを低減させることを目的とした廃棄物管理システムが開示されているが、分別看板は使用していない。
【特許文献1】特許第3743983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
産廃処理の実績データを収集する場合に、集積所で各産廃コンテナの利用会社、品目、容量、処理日時等を手書きで記録したメモをもとに、事務所で物流システムにデータ入力する必要があり、この作業に多くの時間がかかっていた。また、産廃コンテナの在庫管理をする場合に、貸出した産廃コンテナの現在位置を把握するには、作業場所内を探し回って目視で記録する必要があった。そして、各産廃コンテナの回転率等の利用状況を把握することが困難だった。さらに、分別看板や各種帳票を個別に作成していたため、作業負担が大きかった。
【0006】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、作業場所に係る廃棄物分別処理を効率的に実施することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、前記携帯端末が、前記集積所に搬送された容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を読み出し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加し、回収実績情報として記憶するステップと、前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている前記看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、次回設置場所を表示するステップとを実行することを特徴とする。
【0008】
この方法によれば、携帯端末を用いることによって、まず、空の容器の看板から排出者の希望する回収場所が分かるので、当該回収場所に容器を搬送することができる。次に、集積所において、廃棄物の入った容器の看板に応じて廃棄物の分量を記録するので、正確な回収実績情報を蓄積することができる。そして、集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている看板から排出者の希望する次回設置場所が分かるので、当該次回設置場所に空の容器を搬送することができる。以上によれば、作業場所における容器の移動及び廃棄物の分別処理を正しく効率的に実施することができる。
なお、集積所は、作業場所内に設けられた集積所であってもよいし、中間処理施設、最終処分場、再資源化施設等の外部施設であってもよい(他の発明も同様)。
【0009】
また、本発明は、廃棄物容器管理方法であって、前記携帯端末が、前記回収場所において、実際の排出者名及び廃棄物品目が前記看板に印刷された情報と異なる場合に、実際の排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む例外情報を取得し、前記看板の前記ICタグに送信するステップと、前記ICタグが、前記携帯端末から前記例外情報を受信し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記集積所において、前記ICタグに前記例外情報が含まれている場合に、前記ICタグから当該例外情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップとをさらに実行することを特徴とする。
この方法によれば、実際に容器を使用している排出者や容器に入っている廃棄物の品目が看板の内容と異なっている場合であっても、看板のICタグに実際の排出者名や廃棄物品目等を書き込むことによって、回収実績として正しい情報を蓄積することができる。
【0010】
また、本発明は、廃棄物容器管理方法であって、前記携帯端末が、前記回収場所において回収場所を取得する場合には、当該回収場所に設置されている回収場所識別タグからIDを読み取り、当該IDに基づいて当該回収場所の識別情報を特定することを特徴とする。
この方法によれば、回収場所の名前を把握していなくても、容器の現在位置としての回収場所の識別情報を特定することができる。
【0011】
また、本発明は、コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、前記携帯端末が、前記回収場所において、廃棄物の入った容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を特定し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加して、前記容器に取り付けられたICタグに送信するステップと、前記容器のICタグが、前記携帯端末から前記看板属性情報を受信し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップと、前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップとを実行することを特徴とする。
この方法によれば、携帯端末を用いることによって、まず、空の容器の看板から排出者の希望する回収場所が分かるので、当該回収場所に容器を搬送することができる。次に、回収場所において、廃棄物の入った容器のICタグに廃棄物の分量を記録するので、正確な回収実績情報を蓄積することができる。そして、回収場所において、廃棄物の入った容器の看板が不要になるので、看板を空の容器に付け替えることによって、当該排出者は、廃棄物の回収、集積、分別の処理を待つことなく、すぐに新たな容器を使用することができる。以上によれば、作業場所における容器の移動及び廃棄物の分別処理を正しく効率的に実施することができる。
【0012】
また、本発明は、廃棄物容器管理方法であって、前記携帯端末が、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得した後、当該ICタグに記憶されている当該看板属性情報を消去することを特徴とする。
この方法によれば、容器のICタグの当該看板属性情報を消去するので、その容器から廃棄物を処分した後、その空になった容器を任意の回収場所に再配置することができる。例えば、各回収場所における空の容器の台数に応じて適切に容器を再配置することができる。
なお、本発明は、廃棄物容器管理システムを含む。その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、作業場所に係る廃棄物分別処理を効率的に実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム(廃棄物容器管理システム)は、PC(Personal Computer:コンピュータ)、携帯端末及びICタグ付き分別看板(看板)を用いて、作業場所において回収、搬送される廃棄物コンテナを管理するものである。専門工事会社が廃棄物の搬送にコンテナを利用する場合に、分別看板を貼付することで当該コンテナに係る専門工事会社及び廃棄物品目が表示される。次に、分別看板による表示が不要になったときに、物流センタの担当者が廃棄物の入ったコンテナから別の空コンテナに分別看板を付け替える。コンテナは、作業場所において、分別看板を付け替えられながら、複数の専門工事会社の間で使い回される。
【0015】
本実施の形態では、コンテナにICタグを貼付しない第1の実施の形態と、コンテナにICタグを貼付する第2の実施の形態とについて説明する。
<< 第1の実施の形態 >>
≪廃棄物コンテナ管理システムの構成と概要≫
図1は、第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1の構成を示す図である。廃棄物コンテナ管理システム1は、物流センタC及び作業場所Gに亘って適用され、廃棄物の管理業務を支援するものである。物流センタCは、作業場所Gにおける資機材の搬入/揚重スケジュールの調整や廃棄物搬出の管理、揚重設備のオペレーション等を担当する部署である。作業場所Gは、例えば、5階建ての大規模商業施設の新築工事の現場であり、各階の各工区に分散して廃棄物の回収場所P1、P2、・・・、Pnが設けられ、各回収場所Pに廃棄物を回収、搬送するためのコンテナ4が設置される。また、地上階には集積所Sが設けられ、コンテナ4で搬送された廃棄物の集積、分別処理が行われる。集積所Sは、廃棄物集積ヤードやゼロエミステーションとも呼ばれる。
【0016】
PC2は、物流センタCの事務所に設置され、コンテナ4を利用する会社(排出者)や分別品目の登録、分別看板5の発行、分別看板5とICタグ7の紐付け、回収実績の記録等を行う。携帯端末3は、物流センタCの事務所ではアダプタ等を通じてPC2と有線接続して用いられ、作業場所Gに持って行かれる前にPC2から分別看板5に関する情報(看板タグ対応情報及び看板属性情報)を取得し、記憶し、作業場所Gから戻って来た後にPC2に分別看板5に関する情報(回収実績情報)を出力する。これは、作業場所Gでは通信環境が悪いので、物流センタCの事務所において、PC2と、携帯端末3との間でデータのやりとりを行うものである。
【0017】
コンテナ4は、作業場所Gにおいて各回収場所P及び集積所Sの間を移動しながら、廃棄物の回収、搬出、集積に用いられる。分別看板5は、物流センタCの事務所で発行され、作業場所Gでコンテナ4に貼付されて用いられる。分別看板5の発行の際には、まず、PC2に登録された看板番号、会社名及び分別品目を含む情報が、印字部6としてカラープリンタで普通紙(用紙)に印刷され、その普通紙にICタグ7が貼付され、さらに普通紙全体がラミネート加工されたものが分別看板5となる。
【0018】
携帯端末3は、作業場所Gでは分別看板5のICタグ7と無線通信接続して用いられ、分別看板5に関する情報の表示、ICタグ7への分別看板5に関する情報の書き込み、回収実績情報の取得等を行う。
【0019】
なお、ICタグ7が書き換え不可のIDを有するだけであり、書き換え可能なメモリ領域を持たない場合には、ICタグ7をバーコードに置き換えてもよい。逆に、ICタグ7には非接触読み取り、複数同時読み取り、高耐久性、情報の書き込み機能等の特徴があるので、それらの特徴を活用したい場合にはICタグ7が有効である。
【0020】
図2は、PC2のハードウェア構成を示す図である。PC2は、通信部21、表示部22、入力部23、処理部24、記憶部25及び印刷部26を備える。通信部21は、携帯端末3や分別看板5のICタグ7と通信を行う部分であり、例えば、USB(Universal Serial Bus)接続タイプのアダプタやICタグR/W(Reader/Writer)等によって実現される。表示部22は、処理部24からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部23は、オペレータがデータ(例えば、会社名や分別品目のデータ)を入力する部分であり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。処理部24は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、PC2全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部25は、処理部24からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。印刷部26は、分別看板5に関する情報を用紙に印刷するものであり、例えば、カラープリンタ等の印刷装置によって実現される。
【0021】
図3は、携帯端末3のハードウェア構成を示す図である。携帯端末3は、通信部31、表示部32、入力部33、処理部34及び記憶部35を備える。通信部31は、PC2や分別看板5のICタグ7と通信を行う部分であり、例えば、アダプタ接続端子やICタグR/W等によって実現される。ICタグR/Wは、作業場所Gにおける作業性を考慮して、携帯端末3に簡易に装着可能なCF(Compact Flash)タイプが好ましい。表示部32は、処理部34からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部33は、オペレータがデータ(例えば、会社名や分別品目のデータ)を入力する部分であり、例えば、操作ボタンやタッチペン等によって実現される。処理部34は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、携帯端末3全体の制御を行うものであり、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部35は、処理部34からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。
【0022】
図4は、ICタグ7のハードウェア構成を示す図である。ICタグ7は、通信部71、処理部72及び記憶部73を備える。通信部71は、PC2や携帯端末3のICタグR/Wと通信を行う部分であり、例えば、無線アンテナ等によって実現される。処理部72は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、ICタグ7全体の制御を行うものであり、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部73は、処理部72からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、不揮発性メモリによって実現される。
【0023】
≪データの構成≫
図5は、PC2の記憶部25に記憶されるデータの構成を示す図である。図5(a)は、看板タグ対応情報25Aの構成を示す。看板タグ対応情報25Aは、分別看板5の番号と、ICタグ7のIDとを対応付けるために設定されるものであり、看板番号25A1及びタグID25A2を含むレコードからなる。看板番号25A1は、分別看板5に固有の番号であり、印字部6に含まれるものである。タグID25A2は、ICタグ7に固有のIDであり、ICタグ7の記憶部73に記憶されるものである。
【0024】
図5(b)は、看板属性情報25Bの構成を示す図である。看板属性情報25Bは、分別看板5の属性を示すものであり、看板番号25B1、会社名25B2、分別品目25B3、回収場所25B4、回収工区25B5、次回設置場所25B6、次回設置工区25B7、分量25B8及び移動フラグ25B9を含むレコードからなる。なお、看板属性情報25Bは、当該専門工事会社がコンテナ4を利用し始めた利用開始日を含んでいてもよい。
【0025】
看板番号25B1は、分別看板5に固有の番号であり、印字部6に含まれる。会社名25B2は、分別看板5の掛けられたコンテナ(当該コンテナ)4を利用する専門工事会社の名前を示す。分別品目25B3は、当該コンテナ4で回収すべき廃棄物の品目を示す。回収場所25B4は、当該コンテナ4が設置されている場所を示し、例えば、階番号を示す。回収工区25B5は、当該コンテナ4が設置されている工区を示す。次回設置場所25B6は、次に当該コンテナ4が設置されるべき場所を示し、例えば、階番号を示す。次回設置工区25B7は、次に当該コンテナ4が設置されるべき工区を示す。
【0026】
分量25B8は、当該コンテナ4に回収されている廃棄物の分量を、満杯状態に対する割合(例えば、%単位)で示す。移動フラグ25B9は、当該コンテナ4が、まだ満杯ではないので、集積所Sに移動することなく、現在の位置から次回設置場所25B6及び次回設置工区25B7に直接移動することを指示するものである。移動フラグ25B9がオンの場合、分量25B8は100%より小さいと考えられる。移動フラグ25B9がオフの場合、分量25B8は通常100%以上であると考えられるが、コンテナ4を返却する際には100%未満のこともある。換言すれば、移動フラグ25B9がオンの場合、専門工事会社の職長が当該コンテナ4を別の回収場所に搬送して、さらに廃棄物を回収することを希望していることを示し、移動フラグ25B9がオフの場合、専門工事会社の職長が当該コンテナ4を集積所Sに搬送することを許可していることを示す。これによれば、専門工事会社の意図が明確になるので、物流センタとの意思疎通が円滑になる。
【0027】
図6は、携帯端末3の記憶部35に記憶されるデータの構成を示す図である。図6(a)は、看板タグ対応情報35Aの構成を示す。看板タグ対応情報35Aは、分別看板5の番号と、ICタグ7のIDとを対応付けるために設定されるものであり、看板番号35A1及びタグID35A2を含むレコードからなる。各項目の詳細は、図5(a)の看板タグ対応情報25Aと同様である。
【0028】
図6(b)は、看板属性情報35Bの構成を示す。看板属性情報35Bは、分別看板5の属性を示すものであり、看板番号35B1、会社名35B2、分別品目35B3、回収場所35B4、回収工区35B5、次回設置場所35B6、次回設置工区35B7、分量35B8及び移動フラグ35B9を含むレコードからなる。各項目の詳細は、図5(b)の看板属性情報25Bと同様である。
【0029】
図7は、ICタグ7の記憶部73に記憶されるデータの構成を示す図である。図7(a)は、固有情報73Aの構成を示す。固有情報73Aは、ICタグ7に固有の情報であり、タグID73A1を含む。タグID73A1は、ICタグ7に固有のIDである。
【0030】
図7(b)は、例外情報73Bの構成を示す。例外情報73Bは、分別看板5の印字部6が示す内容と、実際とが異なる場合に、実際の内容を格納するものであり、会社名73B1、分別品目73B2、回収場所73B3、回収工区73B4、次回設置場所73B5、次回設置工区73B6、分量73B7及び移動フラグ73B8を含む。各項目の詳細は、図5(b)の看板属性情報25Bのうち、会社名25B2〜移動フラグ25B9と同様である。
【0031】
≪廃棄物コンテナ管理業務の流れ≫
図8は、第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示す図である。
【0032】
(1)分別看板の発行(S801)
物流センタCの担当者が、専門工事会社の利用申込みに応じて分別看板5を発行する。まず、PC2の廃棄物管理プログラムを用いて、看板属性情報25Bを登録する。そして、看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印字部6としてカラープリンタで普通紙に印刷し、その普通紙にICタグ7を貼付した後、ラミネート加工したものを分別看板5とする。
分別看板5のICタグ7に固有のタグID73A1と、PC2に登録した看板番号25B1とを関係付ける。USB接続タイプのICタグR/WをPC2に接続し、そのICタグR/Wで読み取ったタグIDと、PC2の画面で選択した看板番号とを対応付け、その対応付けを示す看板タグ対応情報25AをPC2のHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置に記憶させる。
PC2から携帯端末3に看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを転送する。
【0033】
(2)廃棄物コンテナの設置(S802)
物流センタCの担当者が、集積所Sで空のコンテナ4に分別看板5を貼付し、携帯端末3を用いてそのコンテナ4の回収場所(階、工区)を確認し、その回収場所にコンテナ4を搬送し、設置する。回収場所の確認にあたっては、分別看板5のICタグ7に携帯端末3のICタグR/Wを近付けて、図8(b)に示す画面の「ICタグ読込」ボタンを選択すると、図8(c)に示す画面(分別看板5の詳細情報=看板属性情報35B)が表示される。
【0034】
(3)廃棄物コンテナの回収(S803)
物流センタCの担当者(揚重機のオペレータ等)が、専門工事会社の職長の確認をとって、廃棄物で一杯になったコンテナ4を回収し、集積所Sに搬送する。そのとき、廃棄物の分量35B8を携帯端末3に入力する。これは、例えば、翌日に当該コンテナ4の回収を予定している場合に、施工階と地上階との間を昇降することで回収場所Pから集積所Sにコンテナ4を搬送する揚重機の運用計画や、集積所Sから最終処分場等の外部施設に廃棄物を運搬する搬送車の配車計画を調整するために、各専門工事会社の有する廃棄物の分量を把握することを目的とする。なお、専門工事会社から当日ではなく、翌日を指定して当該コンテナ4の回収を依頼される場合もある。この場合、翌日の回収依頼内容が入力された携帯端末3を物流センタCに持ち帰って、各携帯端末3からPC2に回収依頼内容を転送し、PC2で回収依頼一覧表のデータを作成し、印刷するようにしてもよい。
コンテナ4の回収の際、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致するか否かを確認し、異なる場合には、確認用の携帯端末3に実際の専門工事会社名や分別品目を入力し、例外情報73BとしてICタグ7に書き込む。そのとき、回収場所は現在位置を入力し、次回設置場所及び移動のみか否か(移動フラグ)は、職長に問い合わせて設定する。職長の依頼がなければ、現在と同じ場所に設定する方法も考えられる。なお、現在位置(回収場所)の入力に際しては、携帯端末3の操作ボタンを用いてもよい。また、各階、各工区に回収場所識別タグを設置し、携帯端末3に回収場所識別タグに固有のIDと、回収場所の名前(階番号、工区名等の識別情報)との対応付けを示す情報を記憶しておき、その回収場所識別タグのIDを携帯端末3で読み取ることによって階番号や工区名を特定してもよい。
「移動のみ」のボックスがチェックされている場合には、コンテナ4を次回設置場所に搬送し、設置する。回収場所や次回設置場所は、上記と同様に設定するが、新たに依頼がなければ予め設定された場所のままでもよい。
【0035】
(4)廃棄物の集積、分別処理(S804)
物流センタCの担当者は、集積所Sにおいて、搬送されて来たコンテナ4を処理する。回収用の携帯端末3を用いて、コンテナ4に貼付された分別看板5のICタグ7を読み取り、廃棄物の回収及び分別処理を実施したことを示す回収実績情報を記録し、物流センタCに戻って、携帯端末3からPC2に転送する。回収実績情報とは、廃棄物の分量35B8を携帯端末3に入力し、看板属性情報35Bに追加したものであり、タイミングによっては、複数の回収実績情報(履歴情報)が携帯端末3に記録され、一括してPC2に転送される。
【0036】
(5)分別看板の付け替え及び廃棄物コンテナの再設置(S805)
物流センタCの担当者は、分別看板5を廃棄物の入っているコンテナ4から空のコンテナ4に付け替える。そして、携帯端末3を用いてICタグ7を読み取り、次回設置場所を確認し、その場所にコンテナ4を搬送し、設置する。これによれば、廃棄物の分別処理等の完了を待つことなく、当該専門工事会社が希望する次の設置場所に早くコンテナ4を搬送することができる。次に、携帯端末3を用いて、回収場所や次回設置場所を書き換える。設定内容は、(3)の実際と分別看板5とが異なる場合と同様である。その後、(3)の処理を行う。
なお、集積所Sにおいて、搬送されて来たコンテナ4の廃棄物をすぐに排出でき、かつ、空になった当該コンテナ4をすぐに次の設置場所に搬送できる場合には、分別看板5を付け替えることなく、同じコンテナ4(分別看板5が元々取り付けられているコンテナ4)をそのまま使い回すことになる。
【0037】
(6)廃棄物コンテナの在庫管理
物流センタCの担当者は、作業場所G全体を随時巡回しながら、確認用の携帯端末3を用いて、コンテナ4に貼付された分別看板5のICタグ7を読み取り、コンテナ4の実際の設置場所等が廃棄物コンテナ管理システムの1の情報と一致しているか否かを確認する。設置場所等が異なっている場合には、相違点を確認用の携帯端末3に入力、記録する。そして、物流センタCに戻って、携帯端末3からPC2にデータ転送して、廃棄物コンテナ管理システム1の情報を更新する。
これによれば、コンテナ4の運用状況を正しく把握することによって、コンテナ4の数量の最適化や不正利用の発見につなげることができる。
【0038】
≪システムの処理≫
図9は、廃棄物コンテナ管理システム1の処理を示すフローチャートである。ここでは、図8の業務の流れに応じたPC2及び携帯端末3の動作を中心に説明する。
【0039】
物流センタCにおける分別看板5の発行(S801)に際して、PC2は、まず、入力部23から看板属性情報25Bを取得し、記憶部25に記憶する(S901)。次に、記憶した看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印刷部26により用紙に印刷する(S902)。この印刷した用紙にICタグ7を貼付し、ラミネート加工したものが分別看板5になる。そして、PC2は、入力部23から看板タグ対応情報25Aを取得し、記憶部25に記憶する(S903)。続いて、記憶した看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを通信部21経由で携帯端末3に転送する(S904)。その際、PC2と、携帯端末3とは、アダプタ等を通じて有線接続されているものとする。
【0040】
携帯端末3は、PC2から通信部31経由で看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを受信し、看板タグ対応情報35A及び看板属性情報35Bとして記憶部35に記憶する(S905)。そして、携帯端末3は、担当者の手によって物流センタCから作業場所Gへ移動する(S906)。
【0041】
作業場所Gにおける回収場所Pの確認(S802)に際して、携帯端末3は、分別看板5のICタグ7から看板属性情報35Bを表示する(S907)。詳細には、「ICタグ読込」ボタンが選択されると、携帯端末3が、まず、最寄りのICタグ7のタグID73A1を読み取り、記憶部35の看板タグ対応情報35Aを参照して当該タグID35A2に対応する看板番号35A1を特定し、記憶部35の看板属性情報35Bのうち、当該看板番号35B1のレコードを読み出し、表示部32に表示する。
【0042】
廃棄物コンテナの回収(S803)に際して、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致した場合に、携帯端末3は、コンテナ4における廃棄物の分量35B8を入力部33から取得し、記憶部35の看板属性情報35Bに記憶する(S908)。一方、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致しない場合に、携帯端末3は、実際の看板属性情報35Bの各項目データを入力部33から取得し、ICタグ7に書き込む(S909)。このとき、ICタグ7は、携帯端末3から通信部71経由で各項目データを受信し、記憶部73の例外情報73Bに記憶する。
【0043】
集積所Sにおける廃棄物の集積、分別処理(S804)に際して、携帯端末3は、分別看板5のICタグ7に基づいて回収実績情報(看板属性情報35B)を取得し、記憶部35に記憶する(S910)。詳細には、ICタグ7の記憶部73に例外情報73Bが含まれていれば、記憶部35の看板属性情報35Bのうち、当該看板番号35B1のレコードを例外情報73Bに書き換える。ICタグ7の記憶部73に例外情報73Bが含まれていなければ、看板属性情報35Bの書き換えはしない。このとき、携帯端末3は、廃棄物の分量35B8を取得し、回収実績情報に追加する。同じ専門工事会社、同じ品目の回収実績情報が2以上記憶されることがあるが、記憶日時によって区別するものとする。なお、S907〜S910の各処理は、順番に行われるわけではなく、担当者による携帯端末3の操作に応じて随時実行される。
【0044】
携帯端末3は、担当者の手によって作業場所Gから物流センタCへ移動する(S911)。そして、PC2に有線接続され、回収実績情報を通信部31経由でPC2に転送する(S912)。一方、PC2は、携帯端末3から通信部21経由で回収実績情報を受信し、記憶部25に記憶する(S913)。PC2は、必要に応じて、これらの情報に基づいて専門工事会社別の分別看板5の使用実績や廃棄物の処理実績のデータを作成する。
【0045】
<< 第2の実施の形態 >>
続いて、第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システムについて、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0046】
≪廃棄物コンテナ管理システムの構成と概要≫
図10は、第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1aの構成を示す図である。廃棄物コンテナ管理システム1aにおいては、分別看板5にICタグ7が貼付されているのに加えて、コンテナ4a自体にもICタグ8が貼付されている。携帯端末3aは、PC2及びICタグ7に加えて、ICタグ8とも通信を行う。回収場所Pでは、廃棄物で満杯になったコンテナ4aのICタグ8に看板属性情報35B等を書き込む。一方、集積所Sでは、回収場所Pから搬送されて来たコンテナ4aのICタグ8から看板属性情報35B等を読み取る。なお、携帯端末3aのハードウェア構成は、図3と同様である。
図11は、ICタグ8のハードウェア構成を示す図である。ICタグ8は、通信部81、処理部82及び記憶部83を備える。各部の詳細は、図4のICタグ7の説明と同様である。
【0047】
≪データの構成≫
図12は、ICタグ8の記憶部83に記憶されるデータの構成を示す図である。図12(a)は、固有情報83Aの構成を示す。固有情報83Aは、ICタグ7に固有の情報であり、タグID83A1を含む。タグID83A1は、ICタグ8に固有のIDである。
図12(b)は、看板属性情報83Bの構成を示す。看板属性情報83Bは、コンテナ4aに掛けられた分別看板5の属性を示すものであり、看板番号83B1、会社名83B2、分別品目83B3、回収場所83B4、回収工区83B5、次回設置場所83B6、次回設置工区83B7、分量83B8及び移動フラグ83B9を含む。各項目の詳細は、図5(b)の看板属性情報25Bと同様である。
図12(c)は、搬出情報83Cの構成を示す。搬出情報83Cは、当該ICタグ8が貼付されたコンテナ4aが回収場所Pから搬出されるときの情報であり、階番号83C1及び搬出日時83C2を含む。階番号83C1は、回収場所Pのある階の番号である。搬出日時83C2は、当該コンテナ4aが回収場所Pから搬出された日時である。
【0048】
≪廃棄物コンテナ管理業務の流れ≫
図13は、第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示す図である。
【0049】
(1)分別看板の発行(S1301)
物流センタCの担当者が、専門工事会社の利用申込みに応じて分別看板5を発行する。まず、PC2の廃棄物管理プログラムを用いて、看板属性情報25Bを登録する。そして、看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印字部6としてカラープリンタで普通紙に印刷し、その普通紙にICタグ7を貼付した後、ラミネート加工したものを分別看板5とする。
分別看板5のICタグ7に固有のタグID73A1と、PC2に登録した看板番号25B1とを関係付ける。USB接続タイプのICタグR/WをPC2に接続し、そのICタグR/Wで読み取ったタグIDと、PC2の画面で選択した看板番号とを対応付け、その対応付けを示す看板タグ対応情報25AをHDD等の記憶装置に記憶させる。
PC2から携帯端末3aに看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを転送する。
【0050】
(2)廃棄物コンテナの設置(S1302)
物流センタCの担当者が、集積所Sで空のコンテナ4に分別看板5を貼付し、携帯端末3aを用いてそのコンテナ4の回収場所(階、工区)を確認し、その回収場所にコンテナ4を搬送し、設置する。回収場所の確認にあたっては、分別看板5のICタグ7に携帯端末3aのICタグR/Wを近付けて、図8(b)に示す画面の「ICタグ読込」ボタンを選択すると、図8(c)に示す画面(分別看板5の詳細情報=看板属性情報35B)が表示される。
【0051】
(3)空のコンテナの設置(S1303)
物流センタCの担当者は、各回収場所Pに設置されているコンテナ4aの台数を確認しながら、集積所Sにある空のコンテナ4aを適切な回収場所Pに設置する。例えば、各回収場所Pにある空のコンテナ4aの台数が極力同じになるように調整する。
【0052】
(4)廃棄物コンテナの回収(S1304)
物流センタCの担当者が、作業場所Gの各回収場所Pを巡回し、廃棄物で満杯になったコンテナ4a及びその回収場所Pをリストアップし、回収コンテナ一覧とする。
回収コンテナ一覧に含まれるコンテナ4aごとに、携帯端末3aを用いて看板属性情報35B等をICタグ8に書き込む。看板属性情報35Bの特定にあたっては、コンテナ4aに掛けられた分別看板5のICタグ7に携帯端末3aを近付けて、図8(b)に示す画面の「ICタグ読込」ボタンを選択すると、図8(c)に示す画面(分別看板5の詳細情報=看板属性情報35B)が表示される。なお、回収場所は現在位置を設定し、次回設置場所は設定不要である。また、満杯のコンテナ4aを対象とするので、廃棄物の分量(%単位)は100を設定し、移動フラグはリセットする。また、ICタグ8には、看板属性情報35Bに加えて、階番号及び搬出日時を書き込むものとする。
分別看板5を満杯のコンテナ4aから取り外し、空のコンテナ4aに取り付ける。満杯のコンテナ4aを回収し、集積所Sに搬送する。一方、分別看板5を取り付けた空のコンテナ4aを、満杯のコンテナ4aがあった回収場所Pに設置する。これによれば、施工階において集積所Sへの搬送が確定したコンテナ4aから空のコンテナ4aに分別看板5を付け替えることによって、廃棄物の処分のためにコンテナ4aとともに分別看板5が集積所Sに搬送されることがなくなり、施工階でそのまま利用できるので、コンテナ4aの回転効率を高めることができる。
その際、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板の印字内容と一致するか否かを確認し、異なる場合には、確認用の携帯端末3aに実際の専門工事会社名や分別品目を入力し、コンテナ4aのICタグ8に反映する。
【0053】
(5)集積、分別処理(S1305)
物流センタCの担当者は、集積所Sにおいて、搬送されて来たコンテナ4aを処理する。回収用の携帯端末3aを用いて、コンテナ4aに貼付されたICタグ8を読み取り、回収実績情報を記録し、物流センタCに戻って、携帯端末3aからPC2にデータ転送する。満杯のコンテナ4aから廃棄物を分別、廃棄する。
【0054】
(6)ICタグの情報の消去及び空のコンテナの再設置(S1306)
物流センタCの担当者は、携帯端末3aを用いて、空になったコンテナ4aに貼付されたICタグ8の情報を消去する。そして、(3)と同様に空のコンテナ4aを適切な回収場所Pに再設置する。
【0055】
(7)廃棄物コンテナの在庫管理
物流センタCの担当者は、作業場所G全体を随時巡回しながら、確認用の携帯端末3aを用いて、コンテナ4aに貼付された分別看板5のICタグ7を読み取り、コンテナ4の実際の設置場所等が廃棄物コンテナ管理システム1aの情報と一致しているか否かを確認する。設置場所等が異なっている場合には、相違点を確認用の携帯端末3aに入力、記録する。そして、物流センタCに戻って、携帯端末3aからPC2にデータ転送して、廃棄物コンテナ管理システム1aの情報を更新する。
【0056】
≪システムの処理≫
図14は、廃棄物コンテナ管理システム1aの処理を示すフローチャートである。ここでは、図13の業務の流れに応じたPC2及び携帯端末3aの動作を中心に説明する。
【0057】
物流センタCにおける分別看板5の発行(S1301)に際して、PC2は、まず、入力部23から看板属性情報25Bを取得し、記憶部25に記憶する(S1401)。次に、記憶した看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印刷部26により用紙に印刷する(S1402)。この印刷した用紙にICタグ7を貼付し、ラミネート加工したものが分別看板5になる。そして、PC2は、入力部23から看板タグ対応情報25Aを取得し、記憶部25に記憶する(S1403)。続いて、記憶した看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを通信部21経由で携帯端末3aに転送する(S1404)。その際、PC2と、携帯端末3aとは、アダプタ等を通じて有線接続されているものとする。
【0058】
携帯端末3aは、PC2から通信部31経由で看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを受信し、看板タグ対応情報35A及び看板属性情報35Bとして記憶部35に記憶する(S1405)。そして、携帯端末3aは、担当者の手によって物流センタCから作業場所Gへ移動する(S1406)。
作業場所Gにおける回収場所Pの確認(S1302)に際して、携帯端末3aは、分別看板5のICタグ7から看板属性情報35Bを表示する(S1407)。詳細には、「ICタグ読込」ボタンが選択されると、携帯端末3aが、まず、最寄りのICタグ7のタグID73A1を読み取り、記憶部35の看板タグ対応情報35Aを参照して当該タグID35A2に対応する看板番号35A1を特定し、記憶部35の看板属性情報35Bのうち、当該看板番号35B1のレコードを読み出し、表示部32に表示する。
【0059】
廃棄物コンテナの回収(S1304)に際して、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致した場合に、携帯端末3aは、分別看板5のICタグ7からコンテナ4aのICタグ8に看板属性情報35Bを転写する(S1408)。詳細には、S1407と同様に看板属性情報35Bの1レコードを特定し、回収場所等が修正された当該レコードをICタグ8に書き込む。このとき、携帯端末3aは、廃棄物の分量を入力部33から取得し、当該レコードに反映する。一方、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致しない場合に、携帯端末3aは、実際の看板属性情報35Bの各項目データを入力部33から取得し、コンテナ4aのICタグ8に書き込む(S1409)。このとき、ICタグ8は、携帯端末3aから通信81経由で各項目データを受信し、記憶部83の看板属性情報83Bに記憶する。なお、いずれの場合にも、携帯端末3aは、階番号83C1及び搬出日時83C2を取得し、ICタグ8の搬出情報83Cに書き込む。
【0060】
集積所Sにおける廃棄物の集積、分別処理(S1305)に際して、携帯端末3aは、コンテナ4aのICタグ8から回収実績情報(看板属性情報83B)を取得し、記憶部35に記憶する(S1410)。このとき、携帯端末3aは、コンテナ4aのICタグ8に記憶されている看板属性情報83Bを取得した後、消去する。また、ICタグ8の看板属性情報83Bのうち、分別品目83B3と、実際の内容物とを比較して、異なっている場合には、分別品目83B3が修正された看板属性情報83Bを取得する。なお、S1407〜S1410の各処理は、順番に行われるわけではなく、担当者による携帯端末3aの操作に応じて随時実行される。
携帯端末3aは、担当者の手によって作業場所Gから物流センタCへ移動する(S1411)。そして、PC2に有線接続され、回収実績情報を通信部31経由でPC2に転送する(S1412)。一方、PC2は、携帯端末3aから通信部21経由で回収実績情報を受信し、記憶部25に記憶する(S1413)。
【0061】
以上本発明の実施の形態について説明したが、PC2、携帯端末3及び3a、ICタグ7及び8の各部を機能させるために、各処理部で実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1及び1a(廃棄物容器管理システム)が実現されるものとする。なお、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
【0062】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、PC2と、携帯端末3及び3aとの間で各情報の送受信を行うので、データ入力ミスの防止及び作業時間の短縮を図ることができる。次に、ICタグ7及び8の利用によって、コンテナ4及び4aの移動や廃棄物の処理に関する履歴情報(容器の移動、排出者ごとの廃棄物品目及び分量:回収実績情報)を正確に記録、管理できる。これによれば、コンテナ4及び4aの利用状況の確認や在庫管理、荷降ろしや分別処理のスケジューリング等を効率的に実施することができる。また、分別看板5の発行がPC2への看板属性情報25Bの登録と同時にできるので、専門工事会社にとっては速やかにコンテナ4及び4aの利用を開始することができる。
さらに、第2の実施の形態によれば、回収場所Pにおいて、廃棄物の入ったコンテナ4aの分別看板5が不要になるので、分別看板5を空のコンテナ4aに付け替えることによって、当該専門工事会社は、廃棄物の回収、集積、分別の処理を待つことなく、すぐに新たなコンテナ4aを使用することができる。
【0063】
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
【0064】
(1)上記実施の形態においては、PC2と、携帯端末3及び3aとが物流センタC内で有線通信を行うように記載したが、作業場所Gにおける通信環境を改善することによって、物流センタC内のPC2と、作業場所G内の携帯端末3及び3aとが遠隔無線通信を行うようにしてもよい。
【0065】
(2)第1の実施の形態において、分別看板5のICタグ7に日付及びその日の回収、分別処理の回数等のデータを書き込むようにしてもよい。これによれば、作業場所における通信環境や端末種別に依存することなく、コンテナ4が1日に繰り返して利用される場合にも、最新状況に関する情報を複数の携帯端末3の間で共有することができる。
【0066】
(3)第2の実施の形態において、廃棄物の容器としてコンテナ4aを一例とし、コンテナ4aにICタグ8を貼付するようにしたが、廃棄物の容器を集積所Sから外部処理施設に搬送されるフレコン(フレキシブルコンテナバッグ:袋状の包材)とし、フレコンにICタグ8を貼付し、廃棄物コンテナ管理システム1aを適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1の構成を示す図である。
【図2】PC2のハードウェア構成を示す図である。
【図3】携帯端末3のハードウェア構成を示す図である。
【図4】ICタグ7のハードウェア構成を示す図である。
【図5】PC2の記憶部25に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は看板タグ対応情報25Aの構成を示し、(b)は看板属性情報25Bの構成を示す。
【図6】携帯端末3の記憶部35に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は看板タグ対応情報35Aの構成を示し、(b)は看板属性情報35Bの構成を示す。
【図7】ICタグ7の記憶部73に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は固有情報73Aの構成を示し、(b)は例外情報73Bの構成を示す。
【図8】廃棄物コンテナ管理業務に関する図であり、(a)は第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示し、(b)は看板のリスト画面を示し、(c)は看板の詳細情報画面を示す。
【図9】廃棄物コンテナ管理システム1の処理を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1aの構成を示す図である。
【図11】ICタグ8のハードウェア構成を示す図である。
【図12】ICタグ8の記憶部83に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は固有情報83Aの構成を示し、(b)は看板属性情報83Bの構成を示す。
【図13】第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示す図である。
【図14】廃棄物コンテナ管理システム1aの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1、1a 廃棄物コンテナ管理システム(廃棄物容器管理システム)
2 PC(コンピュータ)
3、3a 携帯端末
35 記憶部
35A 看板タグ対応情報
35B 看板属性情報
4、4a コンテナ(容器)
5 分別看板(看板)
6 印字部
7 ICタグ(看板のICタグ)
73 記憶部
73A1 タグID
73B 例外情報
8 ICタグ(容器のICタグ)
83 記憶部
83A1 タグID
83B 例外情報
C 物流センタ
G 作業場所
P、P1、P2、…、Pn 回収場所
S 集積所
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄物を搬送するための容器を管理する廃棄物容器管理方法及び廃棄物容器管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建設現場において廃棄物を排出する場合には、専門工事会社の各担当者が現場内の地上階にある集積所に廃棄物を一旦集積、分別し、その分別した廃棄物を収集運搬業者に搬出してもらう方法がとられる。この方法では、建設現場の各階に一時的な捨て場(回収場所)を設け、その捨て場に集まった廃棄物を揚重機(エレベータ)で地上階に降ろして集積所に集めるのが、一般的である。この場合、揚重機の利用スケジュールが密で大規模な作業場所においては、次のようにして廃棄物分別処理を実施している。
【0003】
すなわち、分別看板を取付けた、例えば容積1m3の網台車型コンテナ(以下、産廃コンテナという)を専門工事会社に貸出し、産廃コンテナ単位で荷卸し及び廃棄処理を行い、産廃コンテナの揚げ降しにかかる揚重機使用の最適化と、廃棄物の厳格で効率的な分別処理とを実施している。この方法では、各専門工事会社に係る産廃処理の実績を確実に記録し、その実績データを物流システムに正確に入力することが重要である。
【0004】
なお、特許文献1には、建築工程において専門工事会社が排出した廃棄物を正確に管理すると共に、当該廃棄物のリサイクル率を高め、さらに当該廃棄物に係る物流全体のコストと建物建築に係るコストとを低減させることを目的とした廃棄物管理システムが開示されているが、分別看板は使用していない。
【特許文献1】特許第3743983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
産廃処理の実績データを収集する場合に、集積所で各産廃コンテナの利用会社、品目、容量、処理日時等を手書きで記録したメモをもとに、事務所で物流システムにデータ入力する必要があり、この作業に多くの時間がかかっていた。また、産廃コンテナの在庫管理をする場合に、貸出した産廃コンテナの現在位置を把握するには、作業場所内を探し回って目視で記録する必要があった。そして、各産廃コンテナの回転率等の利用状況を把握することが困難だった。さらに、分別看板や各種帳票を個別に作成していたため、作業負担が大きかった。
【0006】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、作業場所に係る廃棄物分別処理を効率的に実施することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、前記携帯端末が、前記集積所に搬送された容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を読み出し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加し、回収実績情報として記憶するステップと、前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている前記看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、次回設置場所を表示するステップとを実行することを特徴とする。
【0008】
この方法によれば、携帯端末を用いることによって、まず、空の容器の看板から排出者の希望する回収場所が分かるので、当該回収場所に容器を搬送することができる。次に、集積所において、廃棄物の入った容器の看板に応じて廃棄物の分量を記録するので、正確な回収実績情報を蓄積することができる。そして、集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている看板から排出者の希望する次回設置場所が分かるので、当該次回設置場所に空の容器を搬送することができる。以上によれば、作業場所における容器の移動及び廃棄物の分別処理を正しく効率的に実施することができる。
なお、集積所は、作業場所内に設けられた集積所であってもよいし、中間処理施設、最終処分場、再資源化施設等の外部施設であってもよい(他の発明も同様)。
【0009】
また、本発明は、廃棄物容器管理方法であって、前記携帯端末が、前記回収場所において、実際の排出者名及び廃棄物品目が前記看板に印刷された情報と異なる場合に、実際の排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む例外情報を取得し、前記看板の前記ICタグに送信するステップと、前記ICタグが、前記携帯端末から前記例外情報を受信し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記集積所において、前記ICタグに前記例外情報が含まれている場合に、前記ICタグから当該例外情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップとをさらに実行することを特徴とする。
この方法によれば、実際に容器を使用している排出者や容器に入っている廃棄物の品目が看板の内容と異なっている場合であっても、看板のICタグに実際の排出者名や廃棄物品目等を書き込むことによって、回収実績として正しい情報を蓄積することができる。
【0010】
また、本発明は、廃棄物容器管理方法であって、前記携帯端末が、前記回収場所において回収場所を取得する場合には、当該回収場所に設置されている回収場所識別タグからIDを読み取り、当該IDに基づいて当該回収場所の識別情報を特定することを特徴とする。
この方法によれば、回収場所の名前を把握していなくても、容器の現在位置としての回収場所の識別情報を特定することができる。
【0011】
また、本発明は、コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、前記携帯端末が、前記回収場所において、廃棄物の入った容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を特定し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加して、前記容器に取り付けられたICタグに送信するステップと、前記容器のICタグが、前記携帯端末から前記看板属性情報を受信し、記憶するステップと、前記携帯端末が、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップと、前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップとを実行することを特徴とする。
この方法によれば、携帯端末を用いることによって、まず、空の容器の看板から排出者の希望する回収場所が分かるので、当該回収場所に容器を搬送することができる。次に、回収場所において、廃棄物の入った容器のICタグに廃棄物の分量を記録するので、正確な回収実績情報を蓄積することができる。そして、回収場所において、廃棄物の入った容器の看板が不要になるので、看板を空の容器に付け替えることによって、当該排出者は、廃棄物の回収、集積、分別の処理を待つことなく、すぐに新たな容器を使用することができる。以上によれば、作業場所における容器の移動及び廃棄物の分別処理を正しく効率的に実施することができる。
【0012】
また、本発明は、廃棄物容器管理方法であって、前記携帯端末が、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得した後、当該ICタグに記憶されている当該看板属性情報を消去することを特徴とする。
この方法によれば、容器のICタグの当該看板属性情報を消去するので、その容器から廃棄物を処分した後、その空になった容器を任意の回収場所に再配置することができる。例えば、各回収場所における空の容器の台数に応じて適切に容器を再配置することができる。
なお、本発明は、廃棄物容器管理システムを含む。その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための最良の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、作業場所に係る廃棄物分別処理を効率的に実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。本発明の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム(廃棄物容器管理システム)は、PC(Personal Computer:コンピュータ)、携帯端末及びICタグ付き分別看板(看板)を用いて、作業場所において回収、搬送される廃棄物コンテナを管理するものである。専門工事会社が廃棄物の搬送にコンテナを利用する場合に、分別看板を貼付することで当該コンテナに係る専門工事会社及び廃棄物品目が表示される。次に、分別看板による表示が不要になったときに、物流センタの担当者が廃棄物の入ったコンテナから別の空コンテナに分別看板を付け替える。コンテナは、作業場所において、分別看板を付け替えられながら、複数の専門工事会社の間で使い回される。
【0015】
本実施の形態では、コンテナにICタグを貼付しない第1の実施の形態と、コンテナにICタグを貼付する第2の実施の形態とについて説明する。
<< 第1の実施の形態 >>
≪廃棄物コンテナ管理システムの構成と概要≫
図1は、第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1の構成を示す図である。廃棄物コンテナ管理システム1は、物流センタC及び作業場所Gに亘って適用され、廃棄物の管理業務を支援するものである。物流センタCは、作業場所Gにおける資機材の搬入/揚重スケジュールの調整や廃棄物搬出の管理、揚重設備のオペレーション等を担当する部署である。作業場所Gは、例えば、5階建ての大規模商業施設の新築工事の現場であり、各階の各工区に分散して廃棄物の回収場所P1、P2、・・・、Pnが設けられ、各回収場所Pに廃棄物を回収、搬送するためのコンテナ4が設置される。また、地上階には集積所Sが設けられ、コンテナ4で搬送された廃棄物の集積、分別処理が行われる。集積所Sは、廃棄物集積ヤードやゼロエミステーションとも呼ばれる。
【0016】
PC2は、物流センタCの事務所に設置され、コンテナ4を利用する会社(排出者)や分別品目の登録、分別看板5の発行、分別看板5とICタグ7の紐付け、回収実績の記録等を行う。携帯端末3は、物流センタCの事務所ではアダプタ等を通じてPC2と有線接続して用いられ、作業場所Gに持って行かれる前にPC2から分別看板5に関する情報(看板タグ対応情報及び看板属性情報)を取得し、記憶し、作業場所Gから戻って来た後にPC2に分別看板5に関する情報(回収実績情報)を出力する。これは、作業場所Gでは通信環境が悪いので、物流センタCの事務所において、PC2と、携帯端末3との間でデータのやりとりを行うものである。
【0017】
コンテナ4は、作業場所Gにおいて各回収場所P及び集積所Sの間を移動しながら、廃棄物の回収、搬出、集積に用いられる。分別看板5は、物流センタCの事務所で発行され、作業場所Gでコンテナ4に貼付されて用いられる。分別看板5の発行の際には、まず、PC2に登録された看板番号、会社名及び分別品目を含む情報が、印字部6としてカラープリンタで普通紙(用紙)に印刷され、その普通紙にICタグ7が貼付され、さらに普通紙全体がラミネート加工されたものが分別看板5となる。
【0018】
携帯端末3は、作業場所Gでは分別看板5のICタグ7と無線通信接続して用いられ、分別看板5に関する情報の表示、ICタグ7への分別看板5に関する情報の書き込み、回収実績情報の取得等を行う。
【0019】
なお、ICタグ7が書き換え不可のIDを有するだけであり、書き換え可能なメモリ領域を持たない場合には、ICタグ7をバーコードに置き換えてもよい。逆に、ICタグ7には非接触読み取り、複数同時読み取り、高耐久性、情報の書き込み機能等の特徴があるので、それらの特徴を活用したい場合にはICタグ7が有効である。
【0020】
図2は、PC2のハードウェア構成を示す図である。PC2は、通信部21、表示部22、入力部23、処理部24、記憶部25及び印刷部26を備える。通信部21は、携帯端末3や分別看板5のICタグ7と通信を行う部分であり、例えば、USB(Universal Serial Bus)接続タイプのアダプタやICタグR/W(Reader/Writer)等によって実現される。表示部22は、処理部24からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部23は、オペレータがデータ(例えば、会社名や分別品目のデータ)を入力する部分であり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。処理部24は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、PC2全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部25は、処理部24からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。印刷部26は、分別看板5に関する情報を用紙に印刷するものであり、例えば、カラープリンタ等の印刷装置によって実現される。
【0021】
図3は、携帯端末3のハードウェア構成を示す図である。携帯端末3は、通信部31、表示部32、入力部33、処理部34及び記憶部35を備える。通信部31は、PC2や分別看板5のICタグ7と通信を行う部分であり、例えば、アダプタ接続端子やICタグR/W等によって実現される。ICタグR/Wは、作業場所Gにおける作業性を考慮して、携帯端末3に簡易に装着可能なCF(Compact Flash)タイプが好ましい。表示部32は、処理部34からの指示によりデータを表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部33は、オペレータがデータ(例えば、会社名や分別品目のデータ)を入力する部分であり、例えば、操作ボタンやタッチペン等によって実現される。処理部34は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、携帯端末3全体の制御を行うものであり、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部35は、処理部34からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、フラッシュメモリやハードディスク装置等の不揮発性記憶装置によって実現される。
【0022】
図4は、ICタグ7のハードウェア構成を示す図である。ICタグ7は、通信部71、処理部72及び記憶部73を備える。通信部71は、PC2や携帯端末3のICタグR/Wと通信を行う部分であり、例えば、無線アンテナ等によって実現される。処理部72は、各部間のデータの受け渡しを行うととともに、ICタグ7全体の制御を行うものであり、CPUが所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部73は、処理部72からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、不揮発性メモリによって実現される。
【0023】
≪データの構成≫
図5は、PC2の記憶部25に記憶されるデータの構成を示す図である。図5(a)は、看板タグ対応情報25Aの構成を示す。看板タグ対応情報25Aは、分別看板5の番号と、ICタグ7のIDとを対応付けるために設定されるものであり、看板番号25A1及びタグID25A2を含むレコードからなる。看板番号25A1は、分別看板5に固有の番号であり、印字部6に含まれるものである。タグID25A2は、ICタグ7に固有のIDであり、ICタグ7の記憶部73に記憶されるものである。
【0024】
図5(b)は、看板属性情報25Bの構成を示す図である。看板属性情報25Bは、分別看板5の属性を示すものであり、看板番号25B1、会社名25B2、分別品目25B3、回収場所25B4、回収工区25B5、次回設置場所25B6、次回設置工区25B7、分量25B8及び移動フラグ25B9を含むレコードからなる。なお、看板属性情報25Bは、当該専門工事会社がコンテナ4を利用し始めた利用開始日を含んでいてもよい。
【0025】
看板番号25B1は、分別看板5に固有の番号であり、印字部6に含まれる。会社名25B2は、分別看板5の掛けられたコンテナ(当該コンテナ)4を利用する専門工事会社の名前を示す。分別品目25B3は、当該コンテナ4で回収すべき廃棄物の品目を示す。回収場所25B4は、当該コンテナ4が設置されている場所を示し、例えば、階番号を示す。回収工区25B5は、当該コンテナ4が設置されている工区を示す。次回設置場所25B6は、次に当該コンテナ4が設置されるべき場所を示し、例えば、階番号を示す。次回設置工区25B7は、次に当該コンテナ4が設置されるべき工区を示す。
【0026】
分量25B8は、当該コンテナ4に回収されている廃棄物の分量を、満杯状態に対する割合(例えば、%単位)で示す。移動フラグ25B9は、当該コンテナ4が、まだ満杯ではないので、集積所Sに移動することなく、現在の位置から次回設置場所25B6及び次回設置工区25B7に直接移動することを指示するものである。移動フラグ25B9がオンの場合、分量25B8は100%より小さいと考えられる。移動フラグ25B9がオフの場合、分量25B8は通常100%以上であると考えられるが、コンテナ4を返却する際には100%未満のこともある。換言すれば、移動フラグ25B9がオンの場合、専門工事会社の職長が当該コンテナ4を別の回収場所に搬送して、さらに廃棄物を回収することを希望していることを示し、移動フラグ25B9がオフの場合、専門工事会社の職長が当該コンテナ4を集積所Sに搬送することを許可していることを示す。これによれば、専門工事会社の意図が明確になるので、物流センタとの意思疎通が円滑になる。
【0027】
図6は、携帯端末3の記憶部35に記憶されるデータの構成を示す図である。図6(a)は、看板タグ対応情報35Aの構成を示す。看板タグ対応情報35Aは、分別看板5の番号と、ICタグ7のIDとを対応付けるために設定されるものであり、看板番号35A1及びタグID35A2を含むレコードからなる。各項目の詳細は、図5(a)の看板タグ対応情報25Aと同様である。
【0028】
図6(b)は、看板属性情報35Bの構成を示す。看板属性情報35Bは、分別看板5の属性を示すものであり、看板番号35B1、会社名35B2、分別品目35B3、回収場所35B4、回収工区35B5、次回設置場所35B6、次回設置工区35B7、分量35B8及び移動フラグ35B9を含むレコードからなる。各項目の詳細は、図5(b)の看板属性情報25Bと同様である。
【0029】
図7は、ICタグ7の記憶部73に記憶されるデータの構成を示す図である。図7(a)は、固有情報73Aの構成を示す。固有情報73Aは、ICタグ7に固有の情報であり、タグID73A1を含む。タグID73A1は、ICタグ7に固有のIDである。
【0030】
図7(b)は、例外情報73Bの構成を示す。例外情報73Bは、分別看板5の印字部6が示す内容と、実際とが異なる場合に、実際の内容を格納するものであり、会社名73B1、分別品目73B2、回収場所73B3、回収工区73B4、次回設置場所73B5、次回設置工区73B6、分量73B7及び移動フラグ73B8を含む。各項目の詳細は、図5(b)の看板属性情報25Bのうち、会社名25B2〜移動フラグ25B9と同様である。
【0031】
≪廃棄物コンテナ管理業務の流れ≫
図8は、第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示す図である。
【0032】
(1)分別看板の発行(S801)
物流センタCの担当者が、専門工事会社の利用申込みに応じて分別看板5を発行する。まず、PC2の廃棄物管理プログラムを用いて、看板属性情報25Bを登録する。そして、看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印字部6としてカラープリンタで普通紙に印刷し、その普通紙にICタグ7を貼付した後、ラミネート加工したものを分別看板5とする。
分別看板5のICタグ7に固有のタグID73A1と、PC2に登録した看板番号25B1とを関係付ける。USB接続タイプのICタグR/WをPC2に接続し、そのICタグR/Wで読み取ったタグIDと、PC2の画面で選択した看板番号とを対応付け、その対応付けを示す看板タグ対応情報25AをPC2のHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置に記憶させる。
PC2から携帯端末3に看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを転送する。
【0033】
(2)廃棄物コンテナの設置(S802)
物流センタCの担当者が、集積所Sで空のコンテナ4に分別看板5を貼付し、携帯端末3を用いてそのコンテナ4の回収場所(階、工区)を確認し、その回収場所にコンテナ4を搬送し、設置する。回収場所の確認にあたっては、分別看板5のICタグ7に携帯端末3のICタグR/Wを近付けて、図8(b)に示す画面の「ICタグ読込」ボタンを選択すると、図8(c)に示す画面(分別看板5の詳細情報=看板属性情報35B)が表示される。
【0034】
(3)廃棄物コンテナの回収(S803)
物流センタCの担当者(揚重機のオペレータ等)が、専門工事会社の職長の確認をとって、廃棄物で一杯になったコンテナ4を回収し、集積所Sに搬送する。そのとき、廃棄物の分量35B8を携帯端末3に入力する。これは、例えば、翌日に当該コンテナ4の回収を予定している場合に、施工階と地上階との間を昇降することで回収場所Pから集積所Sにコンテナ4を搬送する揚重機の運用計画や、集積所Sから最終処分場等の外部施設に廃棄物を運搬する搬送車の配車計画を調整するために、各専門工事会社の有する廃棄物の分量を把握することを目的とする。なお、専門工事会社から当日ではなく、翌日を指定して当該コンテナ4の回収を依頼される場合もある。この場合、翌日の回収依頼内容が入力された携帯端末3を物流センタCに持ち帰って、各携帯端末3からPC2に回収依頼内容を転送し、PC2で回収依頼一覧表のデータを作成し、印刷するようにしてもよい。
コンテナ4の回収の際、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致するか否かを確認し、異なる場合には、確認用の携帯端末3に実際の専門工事会社名や分別品目を入力し、例外情報73BとしてICタグ7に書き込む。そのとき、回収場所は現在位置を入力し、次回設置場所及び移動のみか否か(移動フラグ)は、職長に問い合わせて設定する。職長の依頼がなければ、現在と同じ場所に設定する方法も考えられる。なお、現在位置(回収場所)の入力に際しては、携帯端末3の操作ボタンを用いてもよい。また、各階、各工区に回収場所識別タグを設置し、携帯端末3に回収場所識別タグに固有のIDと、回収場所の名前(階番号、工区名等の識別情報)との対応付けを示す情報を記憶しておき、その回収場所識別タグのIDを携帯端末3で読み取ることによって階番号や工区名を特定してもよい。
「移動のみ」のボックスがチェックされている場合には、コンテナ4を次回設置場所に搬送し、設置する。回収場所や次回設置場所は、上記と同様に設定するが、新たに依頼がなければ予め設定された場所のままでもよい。
【0035】
(4)廃棄物の集積、分別処理(S804)
物流センタCの担当者は、集積所Sにおいて、搬送されて来たコンテナ4を処理する。回収用の携帯端末3を用いて、コンテナ4に貼付された分別看板5のICタグ7を読み取り、廃棄物の回収及び分別処理を実施したことを示す回収実績情報を記録し、物流センタCに戻って、携帯端末3からPC2に転送する。回収実績情報とは、廃棄物の分量35B8を携帯端末3に入力し、看板属性情報35Bに追加したものであり、タイミングによっては、複数の回収実績情報(履歴情報)が携帯端末3に記録され、一括してPC2に転送される。
【0036】
(5)分別看板の付け替え及び廃棄物コンテナの再設置(S805)
物流センタCの担当者は、分別看板5を廃棄物の入っているコンテナ4から空のコンテナ4に付け替える。そして、携帯端末3を用いてICタグ7を読み取り、次回設置場所を確認し、その場所にコンテナ4を搬送し、設置する。これによれば、廃棄物の分別処理等の完了を待つことなく、当該専門工事会社が希望する次の設置場所に早くコンテナ4を搬送することができる。次に、携帯端末3を用いて、回収場所や次回設置場所を書き換える。設定内容は、(3)の実際と分別看板5とが異なる場合と同様である。その後、(3)の処理を行う。
なお、集積所Sにおいて、搬送されて来たコンテナ4の廃棄物をすぐに排出でき、かつ、空になった当該コンテナ4をすぐに次の設置場所に搬送できる場合には、分別看板5を付け替えることなく、同じコンテナ4(分別看板5が元々取り付けられているコンテナ4)をそのまま使い回すことになる。
【0037】
(6)廃棄物コンテナの在庫管理
物流センタCの担当者は、作業場所G全体を随時巡回しながら、確認用の携帯端末3を用いて、コンテナ4に貼付された分別看板5のICタグ7を読み取り、コンテナ4の実際の設置場所等が廃棄物コンテナ管理システムの1の情報と一致しているか否かを確認する。設置場所等が異なっている場合には、相違点を確認用の携帯端末3に入力、記録する。そして、物流センタCに戻って、携帯端末3からPC2にデータ転送して、廃棄物コンテナ管理システム1の情報を更新する。
これによれば、コンテナ4の運用状況を正しく把握することによって、コンテナ4の数量の最適化や不正利用の発見につなげることができる。
【0038】
≪システムの処理≫
図9は、廃棄物コンテナ管理システム1の処理を示すフローチャートである。ここでは、図8の業務の流れに応じたPC2及び携帯端末3の動作を中心に説明する。
【0039】
物流センタCにおける分別看板5の発行(S801)に際して、PC2は、まず、入力部23から看板属性情報25Bを取得し、記憶部25に記憶する(S901)。次に、記憶した看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印刷部26により用紙に印刷する(S902)。この印刷した用紙にICタグ7を貼付し、ラミネート加工したものが分別看板5になる。そして、PC2は、入力部23から看板タグ対応情報25Aを取得し、記憶部25に記憶する(S903)。続いて、記憶した看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを通信部21経由で携帯端末3に転送する(S904)。その際、PC2と、携帯端末3とは、アダプタ等を通じて有線接続されているものとする。
【0040】
携帯端末3は、PC2から通信部31経由で看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを受信し、看板タグ対応情報35A及び看板属性情報35Bとして記憶部35に記憶する(S905)。そして、携帯端末3は、担当者の手によって物流センタCから作業場所Gへ移動する(S906)。
【0041】
作業場所Gにおける回収場所Pの確認(S802)に際して、携帯端末3は、分別看板5のICタグ7から看板属性情報35Bを表示する(S907)。詳細には、「ICタグ読込」ボタンが選択されると、携帯端末3が、まず、最寄りのICタグ7のタグID73A1を読み取り、記憶部35の看板タグ対応情報35Aを参照して当該タグID35A2に対応する看板番号35A1を特定し、記憶部35の看板属性情報35Bのうち、当該看板番号35B1のレコードを読み出し、表示部32に表示する。
【0042】
廃棄物コンテナの回収(S803)に際して、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致した場合に、携帯端末3は、コンテナ4における廃棄物の分量35B8を入力部33から取得し、記憶部35の看板属性情報35Bに記憶する(S908)。一方、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致しない場合に、携帯端末3は、実際の看板属性情報35Bの各項目データを入力部33から取得し、ICタグ7に書き込む(S909)。このとき、ICタグ7は、携帯端末3から通信部71経由で各項目データを受信し、記憶部73の例外情報73Bに記憶する。
【0043】
集積所Sにおける廃棄物の集積、分別処理(S804)に際して、携帯端末3は、分別看板5のICタグ7に基づいて回収実績情報(看板属性情報35B)を取得し、記憶部35に記憶する(S910)。詳細には、ICタグ7の記憶部73に例外情報73Bが含まれていれば、記憶部35の看板属性情報35Bのうち、当該看板番号35B1のレコードを例外情報73Bに書き換える。ICタグ7の記憶部73に例外情報73Bが含まれていなければ、看板属性情報35Bの書き換えはしない。このとき、携帯端末3は、廃棄物の分量35B8を取得し、回収実績情報に追加する。同じ専門工事会社、同じ品目の回収実績情報が2以上記憶されることがあるが、記憶日時によって区別するものとする。なお、S907〜S910の各処理は、順番に行われるわけではなく、担当者による携帯端末3の操作に応じて随時実行される。
【0044】
携帯端末3は、担当者の手によって作業場所Gから物流センタCへ移動する(S911)。そして、PC2に有線接続され、回収実績情報を通信部31経由でPC2に転送する(S912)。一方、PC2は、携帯端末3から通信部21経由で回収実績情報を受信し、記憶部25に記憶する(S913)。PC2は、必要に応じて、これらの情報に基づいて専門工事会社別の分別看板5の使用実績や廃棄物の処理実績のデータを作成する。
【0045】
<< 第2の実施の形態 >>
続いて、第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システムについて、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0046】
≪廃棄物コンテナ管理システムの構成と概要≫
図10は、第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1aの構成を示す図である。廃棄物コンテナ管理システム1aにおいては、分別看板5にICタグ7が貼付されているのに加えて、コンテナ4a自体にもICタグ8が貼付されている。携帯端末3aは、PC2及びICタグ7に加えて、ICタグ8とも通信を行う。回収場所Pでは、廃棄物で満杯になったコンテナ4aのICタグ8に看板属性情報35B等を書き込む。一方、集積所Sでは、回収場所Pから搬送されて来たコンテナ4aのICタグ8から看板属性情報35B等を読み取る。なお、携帯端末3aのハードウェア構成は、図3と同様である。
図11は、ICタグ8のハードウェア構成を示す図である。ICタグ8は、通信部81、処理部82及び記憶部83を備える。各部の詳細は、図4のICタグ7の説明と同様である。
【0047】
≪データの構成≫
図12は、ICタグ8の記憶部83に記憶されるデータの構成を示す図である。図12(a)は、固有情報83Aの構成を示す。固有情報83Aは、ICタグ7に固有の情報であり、タグID83A1を含む。タグID83A1は、ICタグ8に固有のIDである。
図12(b)は、看板属性情報83Bの構成を示す。看板属性情報83Bは、コンテナ4aに掛けられた分別看板5の属性を示すものであり、看板番号83B1、会社名83B2、分別品目83B3、回収場所83B4、回収工区83B5、次回設置場所83B6、次回設置工区83B7、分量83B8及び移動フラグ83B9を含む。各項目の詳細は、図5(b)の看板属性情報25Bと同様である。
図12(c)は、搬出情報83Cの構成を示す。搬出情報83Cは、当該ICタグ8が貼付されたコンテナ4aが回収場所Pから搬出されるときの情報であり、階番号83C1及び搬出日時83C2を含む。階番号83C1は、回収場所Pのある階の番号である。搬出日時83C2は、当該コンテナ4aが回収場所Pから搬出された日時である。
【0048】
≪廃棄物コンテナ管理業務の流れ≫
図13は、第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示す図である。
【0049】
(1)分別看板の発行(S1301)
物流センタCの担当者が、専門工事会社の利用申込みに応じて分別看板5を発行する。まず、PC2の廃棄物管理プログラムを用いて、看板属性情報25Bを登録する。そして、看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印字部6としてカラープリンタで普通紙に印刷し、その普通紙にICタグ7を貼付した後、ラミネート加工したものを分別看板5とする。
分別看板5のICタグ7に固有のタグID73A1と、PC2に登録した看板番号25B1とを関係付ける。USB接続タイプのICタグR/WをPC2に接続し、そのICタグR/Wで読み取ったタグIDと、PC2の画面で選択した看板番号とを対応付け、その対応付けを示す看板タグ対応情報25AをHDD等の記憶装置に記憶させる。
PC2から携帯端末3aに看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを転送する。
【0050】
(2)廃棄物コンテナの設置(S1302)
物流センタCの担当者が、集積所Sで空のコンテナ4に分別看板5を貼付し、携帯端末3aを用いてそのコンテナ4の回収場所(階、工区)を確認し、その回収場所にコンテナ4を搬送し、設置する。回収場所の確認にあたっては、分別看板5のICタグ7に携帯端末3aのICタグR/Wを近付けて、図8(b)に示す画面の「ICタグ読込」ボタンを選択すると、図8(c)に示す画面(分別看板5の詳細情報=看板属性情報35B)が表示される。
【0051】
(3)空のコンテナの設置(S1303)
物流センタCの担当者は、各回収場所Pに設置されているコンテナ4aの台数を確認しながら、集積所Sにある空のコンテナ4aを適切な回収場所Pに設置する。例えば、各回収場所Pにある空のコンテナ4aの台数が極力同じになるように調整する。
【0052】
(4)廃棄物コンテナの回収(S1304)
物流センタCの担当者が、作業場所Gの各回収場所Pを巡回し、廃棄物で満杯になったコンテナ4a及びその回収場所Pをリストアップし、回収コンテナ一覧とする。
回収コンテナ一覧に含まれるコンテナ4aごとに、携帯端末3aを用いて看板属性情報35B等をICタグ8に書き込む。看板属性情報35Bの特定にあたっては、コンテナ4aに掛けられた分別看板5のICタグ7に携帯端末3aを近付けて、図8(b)に示す画面の「ICタグ読込」ボタンを選択すると、図8(c)に示す画面(分別看板5の詳細情報=看板属性情報35B)が表示される。なお、回収場所は現在位置を設定し、次回設置場所は設定不要である。また、満杯のコンテナ4aを対象とするので、廃棄物の分量(%単位)は100を設定し、移動フラグはリセットする。また、ICタグ8には、看板属性情報35Bに加えて、階番号及び搬出日時を書き込むものとする。
分別看板5を満杯のコンテナ4aから取り外し、空のコンテナ4aに取り付ける。満杯のコンテナ4aを回収し、集積所Sに搬送する。一方、分別看板5を取り付けた空のコンテナ4aを、満杯のコンテナ4aがあった回収場所Pに設置する。これによれば、施工階において集積所Sへの搬送が確定したコンテナ4aから空のコンテナ4aに分別看板5を付け替えることによって、廃棄物の処分のためにコンテナ4aとともに分別看板5が集積所Sに搬送されることがなくなり、施工階でそのまま利用できるので、コンテナ4aの回転効率を高めることができる。
その際、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板の印字内容と一致するか否かを確認し、異なる場合には、確認用の携帯端末3aに実際の専門工事会社名や分別品目を入力し、コンテナ4aのICタグ8に反映する。
【0053】
(5)集積、分別処理(S1305)
物流センタCの担当者は、集積所Sにおいて、搬送されて来たコンテナ4aを処理する。回収用の携帯端末3aを用いて、コンテナ4aに貼付されたICタグ8を読み取り、回収実績情報を記録し、物流センタCに戻って、携帯端末3aからPC2にデータ転送する。満杯のコンテナ4aから廃棄物を分別、廃棄する。
【0054】
(6)ICタグの情報の消去及び空のコンテナの再設置(S1306)
物流センタCの担当者は、携帯端末3aを用いて、空になったコンテナ4aに貼付されたICタグ8の情報を消去する。そして、(3)と同様に空のコンテナ4aを適切な回収場所Pに再設置する。
【0055】
(7)廃棄物コンテナの在庫管理
物流センタCの担当者は、作業場所G全体を随時巡回しながら、確認用の携帯端末3aを用いて、コンテナ4aに貼付された分別看板5のICタグ7を読み取り、コンテナ4の実際の設置場所等が廃棄物コンテナ管理システム1aの情報と一致しているか否かを確認する。設置場所等が異なっている場合には、相違点を確認用の携帯端末3aに入力、記録する。そして、物流センタCに戻って、携帯端末3aからPC2にデータ転送して、廃棄物コンテナ管理システム1aの情報を更新する。
【0056】
≪システムの処理≫
図14は、廃棄物コンテナ管理システム1aの処理を示すフローチャートである。ここでは、図13の業務の流れに応じたPC2及び携帯端末3aの動作を中心に説明する。
【0057】
物流センタCにおける分別看板5の発行(S1301)に際して、PC2は、まず、入力部23から看板属性情報25Bを取得し、記憶部25に記憶する(S1401)。次に、記憶した看板属性情報25Bのうち、看板番号25B1、会社名25B2及び分別品目25B3を印刷部26により用紙に印刷する(S1402)。この印刷した用紙にICタグ7を貼付し、ラミネート加工したものが分別看板5になる。そして、PC2は、入力部23から看板タグ対応情報25Aを取得し、記憶部25に記憶する(S1403)。続いて、記憶した看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを通信部21経由で携帯端末3aに転送する(S1404)。その際、PC2と、携帯端末3aとは、アダプタ等を通じて有線接続されているものとする。
【0058】
携帯端末3aは、PC2から通信部31経由で看板タグ対応情報25A及び看板属性情報25Bを受信し、看板タグ対応情報35A及び看板属性情報35Bとして記憶部35に記憶する(S1405)。そして、携帯端末3aは、担当者の手によって物流センタCから作業場所Gへ移動する(S1406)。
作業場所Gにおける回収場所Pの確認(S1302)に際して、携帯端末3aは、分別看板5のICタグ7から看板属性情報35Bを表示する(S1407)。詳細には、「ICタグ読込」ボタンが選択されると、携帯端末3aが、まず、最寄りのICタグ7のタグID73A1を読み取り、記憶部35の看板タグ対応情報35Aを参照して当該タグID35A2に対応する看板番号35A1を特定し、記憶部35の看板属性情報35Bのうち、当該看板番号35B1のレコードを読み出し、表示部32に表示する。
【0059】
廃棄物コンテナの回収(S1304)に際して、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致した場合に、携帯端末3aは、分別看板5のICタグ7からコンテナ4aのICタグ8に看板属性情報35Bを転写する(S1408)。詳細には、S1407と同様に看板属性情報35Bの1レコードを特定し、回収場所等が修正された当該レコードをICタグ8に書き込む。このとき、携帯端末3aは、廃棄物の分量を入力部33から取得し、当該レコードに反映する。一方、実際の専門工事会社名や分別品目が分別看板5の印字部6の内容と一致しない場合に、携帯端末3aは、実際の看板属性情報35Bの各項目データを入力部33から取得し、コンテナ4aのICタグ8に書き込む(S1409)。このとき、ICタグ8は、携帯端末3aから通信81経由で各項目データを受信し、記憶部83の看板属性情報83Bに記憶する。なお、いずれの場合にも、携帯端末3aは、階番号83C1及び搬出日時83C2を取得し、ICタグ8の搬出情報83Cに書き込む。
【0060】
集積所Sにおける廃棄物の集積、分別処理(S1305)に際して、携帯端末3aは、コンテナ4aのICタグ8から回収実績情報(看板属性情報83B)を取得し、記憶部35に記憶する(S1410)。このとき、携帯端末3aは、コンテナ4aのICタグ8に記憶されている看板属性情報83Bを取得した後、消去する。また、ICタグ8の看板属性情報83Bのうち、分別品目83B3と、実際の内容物とを比較して、異なっている場合には、分別品目83B3が修正された看板属性情報83Bを取得する。なお、S1407〜S1410の各処理は、順番に行われるわけではなく、担当者による携帯端末3aの操作に応じて随時実行される。
携帯端末3aは、担当者の手によって作業場所Gから物流センタCへ移動する(S1411)。そして、PC2に有線接続され、回収実績情報を通信部31経由でPC2に転送する(S1412)。一方、PC2は、携帯端末3aから通信部21経由で回収実績情報を受信し、記憶部25に記憶する(S1413)。
【0061】
以上本発明の実施の形態について説明したが、PC2、携帯端末3及び3a、ICタグ7及び8の各部を機能させるために、各処理部で実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1及び1a(廃棄物容器管理システム)が実現されるものとする。なお、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
【0062】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、PC2と、携帯端末3及び3aとの間で各情報の送受信を行うので、データ入力ミスの防止及び作業時間の短縮を図ることができる。次に、ICタグ7及び8の利用によって、コンテナ4及び4aの移動や廃棄物の処理に関する履歴情報(容器の移動、排出者ごとの廃棄物品目及び分量:回収実績情報)を正確に記録、管理できる。これによれば、コンテナ4及び4aの利用状況の確認や在庫管理、荷降ろしや分別処理のスケジューリング等を効率的に実施することができる。また、分別看板5の発行がPC2への看板属性情報25Bの登録と同時にできるので、専門工事会社にとっては速やかにコンテナ4及び4aの利用を開始することができる。
さらに、第2の実施の形態によれば、回収場所Pにおいて、廃棄物の入ったコンテナ4aの分別看板5が不要になるので、分別看板5を空のコンテナ4aに付け替えることによって、当該専門工事会社は、廃棄物の回収、集積、分別の処理を待つことなく、すぐに新たなコンテナ4aを使用することができる。
【0063】
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための最良の形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
【0064】
(1)上記実施の形態においては、PC2と、携帯端末3及び3aとが物流センタC内で有線通信を行うように記載したが、作業場所Gにおける通信環境を改善することによって、物流センタC内のPC2と、作業場所G内の携帯端末3及び3aとが遠隔無線通信を行うようにしてもよい。
【0065】
(2)第1の実施の形態において、分別看板5のICタグ7に日付及びその日の回収、分別処理の回数等のデータを書き込むようにしてもよい。これによれば、作業場所における通信環境や端末種別に依存することなく、コンテナ4が1日に繰り返して利用される場合にも、最新状況に関する情報を複数の携帯端末3の間で共有することができる。
【0066】
(3)第2の実施の形態において、廃棄物の容器としてコンテナ4aを一例とし、コンテナ4aにICタグ8を貼付するようにしたが、廃棄物の容器を集積所Sから外部処理施設に搬送されるフレコン(フレキシブルコンテナバッグ:袋状の包材)とし、フレコンにICタグ8を貼付し、廃棄物コンテナ管理システム1aを適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1の構成を示す図である。
【図2】PC2のハードウェア構成を示す図である。
【図3】携帯端末3のハードウェア構成を示す図である。
【図4】ICタグ7のハードウェア構成を示す図である。
【図5】PC2の記憶部25に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は看板タグ対応情報25Aの構成を示し、(b)は看板属性情報25Bの構成を示す。
【図6】携帯端末3の記憶部35に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は看板タグ対応情報35Aの構成を示し、(b)は看板属性情報35Bの構成を示す。
【図7】ICタグ7の記憶部73に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は固有情報73Aの構成を示し、(b)は例外情報73Bの構成を示す。
【図8】廃棄物コンテナ管理業務に関する図であり、(a)は第1の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示し、(b)は看板のリスト画面を示し、(c)は看板の詳細情報画面を示す。
【図9】廃棄物コンテナ管理システム1の処理を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理システム1aの構成を示す図である。
【図11】ICタグ8のハードウェア構成を示す図である。
【図12】ICタグ8の記憶部83に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は固有情報83Aの構成を示し、(b)は看板属性情報83Bの構成を示す。
【図13】第2の実施の形態に係る廃棄物コンテナ管理業務の流れを示す図である。
【図14】廃棄物コンテナ管理システム1aの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
1、1a 廃棄物コンテナ管理システム(廃棄物容器管理システム)
2 PC(コンピュータ)
3、3a 携帯端末
35 記憶部
35A 看板タグ対応情報
35B 看板属性情報
4、4a コンテナ(容器)
5 分別看板(看板)
6 印字部
7 ICタグ(看板のICタグ)
73 記憶部
73A1 タグID
73B 例外情報
8 ICタグ(容器のICタグ)
83 記憶部
83A1 タグID
83B 例外情報
C 物流センタ
G 作業場所
P、P1、P2、…、Pn 回収場所
S 集積所
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、
前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、
前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所に搬送された容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を読み出し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加し、回収実績情報として記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている前記看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、次回設置場所を表示するステップと、
を実行することを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の廃棄物容器管理方法であって、
前記携帯端末が、前記回収場所において、実際の排出者名及び廃棄物品目が前記看板に印刷された情報と異なる場合に、実際の排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む例外情報を取得し、前記看板の前記ICタグに送信するステップと、
前記ICタグが、前記携帯端末から前記例外情報を受信し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所において、前記ICタグに前記例外情報が含まれている場合に、前記ICタグから当該例外情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップと、
をさらに実行することを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の廃棄物容器管理方法であって、
前記携帯端末が、前記回収場所において回収場所を取得する場合には、当該回収場所に設置されている回収場所識別タグからIDを読み取り、当該IDに基づいて当該回収場所の識別情報を特定する
ことを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項4】
コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、
前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、
前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、
前記携帯端末が、前記回収場所において、廃棄物の入った容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を特定し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加して、前記容器に取り付けられたICタグに送信するステップと、
前記容器のICタグが、前記携帯端末から前記看板属性情報を受信し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップと、
を実行することを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の廃棄物容器管理方法であって、
前記携帯端末は、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得した後、当該ICタグに記憶されている当該看板属性情報を消去する
ことを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項6】
作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理するシステムであって、
コンピュータ及び携帯端末を備え、
前記コンピュータが、
前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷する手段と、
前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶する手段と、
前記携帯端末から回収実績情報を取得し、記憶する手段と、
を備え、
前記携帯端末が、
前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示する手段と、
前記集積所に搬送された容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を読み出し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加し、回収実績情報として記憶する手段と、
前記集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている前記看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、次回設置場所を表示する手段と、
を備える
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の廃棄物容器管理システムであって、
前記携帯端末は、
前記回収場所において、実際の排出者名及び廃棄物品目が前記看板に印刷された情報と異なる場合に、実際の排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む例外情報を取得し、前記看板の前記ICタグに送信する手段と、
前記集積所において、前記ICタグに前記例外情報が含まれている場合に、前記ICタグから当該例外情報を取得し、回収実績情報として記憶する手段と、
をさらに備えることを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の廃棄物容器管理システムであって、
前記携帯端末は、前記回収場所において回収場所を取得する場合には、当該回収場所に設置されている回収場所識別タグからIDを読み取り、当該IDに基づいて当該回収場所の識別情報を特定する
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項9】
作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理するシステムであって、
コンピュータ及び携帯端末を備え、
前記コンピュータは、
前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷する手段と、
前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶する手段と、
前記携帯端末から回収実績情報を取得し、記憶する手段と、
を備え、
前記携帯端末は、
前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示する手段と、
前記回収場所において、廃棄物の入った容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を特定し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加して、前記容器に取り付けられたICタグに送信する手段と、
前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得し、回収実績情報として記憶する手段と、
を備える
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の廃棄物容器管理システムであって、
前記携帯端末は、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得した後、当該ICタグに記憶されている当該看板属性情報を消去する
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項1】
コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、
前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、
前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所に搬送された容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を読み出し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加し、回収実績情報として記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている前記看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、次回設置場所を表示するステップと、
を実行することを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の廃棄物容器管理方法であって、
前記携帯端末が、前記回収場所において、実際の排出者名及び廃棄物品目が前記看板に印刷された情報と異なる場合に、実際の排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む例外情報を取得し、前記看板の前記ICタグに送信するステップと、
前記ICタグが、前記携帯端末から前記例外情報を受信し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所において、前記ICタグに前記例外情報が含まれている場合に、前記ICタグから当該例外情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップと、
をさらに実行することを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の廃棄物容器管理方法であって、
前記携帯端末が、前記回収場所において回収場所を取得する場合には、当該回収場所に設置されている回収場所識別タグからIDを読み取り、当該IDに基づいて当該回収場所の識別情報を特定する
ことを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項4】
コンピュータ及び携帯端末を用いて、作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理する方法であって、
前記コンピュータが、前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷するステップと、
前記コンピュータが、前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示するステップと、
前記携帯端末が、前記回収場所において、廃棄物の入った容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を特定し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加して、前記容器に取り付けられたICタグに送信するステップと、
前記容器のICタグが、前記携帯端末から前記看板属性情報を受信し、記憶するステップと、
前記携帯端末が、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得し、回収実績情報として記憶するステップと、
前記コンピュータが、前記携帯端末から前記回収実績情報を取得し、記憶するステップと、
を実行することを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の廃棄物容器管理方法であって、
前記携帯端末は、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得した後、当該ICタグに記憶されている当該看板属性情報を消去する
ことを特徴とする廃棄物容器管理方法。
【請求項6】
作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理するシステムであって、
コンピュータ及び携帯端末を備え、
前記コンピュータが、
前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷する手段と、
前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶する手段と、
前記携帯端末から回収実績情報を取得し、記憶する手段と、
を備え、
前記携帯端末が、
前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示する手段と、
前記集積所に搬送された容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を読み出し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加し、回収実績情報として記憶する手段と、
前記集積所において、廃棄物の入った容器から空の容器に付け替えられた、又は、廃棄物が排出されて空になった容器に元々取り付けられている前記看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、次回設置場所を表示する手段と、
を備える
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の廃棄物容器管理システムであって、
前記携帯端末は、
前記回収場所において、実際の排出者名及び廃棄物品目が前記看板に印刷された情報と異なる場合に、実際の排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む例外情報を取得し、前記看板の前記ICタグに送信する手段と、
前記集積所において、前記ICタグに前記例外情報が含まれている場合に、前記ICタグから当該例外情報を取得し、回収実績情報として記憶する手段と、
をさらに備えることを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の廃棄物容器管理システムであって、
前記携帯端末は、前記回収場所において回収場所を取得する場合には、当該回収場所に設置されている回収場所識別タグからIDを読み取り、当該IDに基づいて当該回収場所の識別情報を特定する
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項9】
作業場所から排出される廃棄物を集積所に搬送するための容器を管理するシステムであって、
コンピュータ及び携帯端末を備え、
前記コンピュータは、
前記容器に取り付けられる看板に固有の看板番号、排出者名、廃棄物品目、回収場所及び次回設置場所を含む看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
前記看板として使われる用紙に看板番号、排出者名及び廃棄物品目を含む情報を印刷する手段と、
前記看板番号と、前記看板に取り付けられたICタグに固有のタグIDとの対応付けを示す看板タグ対応情報を取得し、記憶する手段と、
前記携帯端末から回収実績情報を取得し、記憶する手段と、
を備え、
前記携帯端末は、
前記コンピュータから前記看板タグ対応情報及び前記看板属性情報を取得し、記憶する手段と、
空の容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報のうち、回収場所を表示する手段と、
前記回収場所において、廃棄物の入った容器に取り付けられた看板のICタグからタグIDを取得し、前記看板タグ対応情報を参照して当該タグIDに対応する看板番号を特定し、当該看板番号を含む前記看板属性情報を特定し、前記廃棄物の分量を取得し、当該看板属性情報に当該分量を追加して、前記容器に取り付けられたICタグに送信する手段と、
前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得し、回収実績情報として記憶する手段と、
を備える
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の廃棄物容器管理システムであって、
前記携帯端末は、前記集積所に搬送された前記容器のICタグから前記看板属性情報を取得した後、当該ICタグに記憶されている当該看板属性情報を消去する
ことを特徴とする廃棄物容器管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図8】
【公開番号】特開2009−301424(P2009−301424A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−156972(P2008−156972)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]