説明

建具

【課題】火災時にアルミニウム製の枠が溶けても、ガラスの脱落を防止できると共に炎の噴出しや外気の吹き込みを防止できる開口閉鎖装置を提供する。
【解決手段】ガラス受け23及びガラス押え25はアルミニウム製枠7よりも融点が高い材質でできており、ガラス受け23は上下左右のガラス保持溝5に設けてあり、ガラス押え25は少なくともガラス3の左右側又は上側でガラス保持溝5に室内側から着脱自在に取付けてあり、ガラス受け23には、ガラス室外側面3aに対向する位置に火災の熱により膨張する熱膨張耐火材24aが設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FIX窓やドア等の開口閉鎖装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ガラスをアルミニウム製の枠に保持したFIX窓が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−37804号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のFIX窓では、火災時にアルミニウム製の枠が溶けて、ガラスが脱落したり、ガラスと枠との間から室内の炎が外に噴出して延焼したり外気が室内に吹き込んで火災を拡大するおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明は、火災時にアルミニウム製の枠が溶けても、ガラスの脱落を防止できると共に炎の噴出しや外気の吹き込みを防止できる開口閉鎖装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、ガラスと、ガラス保持溝を有するアルミニウム製の枠又は框と、ガラス保持溝内に設けてガラス端部の室外側面を受けるガラス受けと、ガラス端部の室内側面を押えるガラス押えとを備え、ガラス受け及びガラス押えはアルミニウムよりも融点が高い材質でできており、ガラス受けはガラスの四周に設けてあり、ガラス押えは少なくともガラスの左右側又は上側でガラス保持溝内に室内側から着脱自在に取付けてあり、ガラス受けのガラス室外側面に対向する位置に火災の熱により膨張する熱膨張耐火材が設けてあることを特徴とする開口閉鎖装置である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、ガラス受け及びガラス押えがアルミニウムよりも融点が高い材質でできており、ガラス受けを上下左右のアルミニウム製枠のガラス保持溝に設けると共にガラス押さえをガラスの左右側又は上側に設けているので、火災時に、アルミニウム製の枠又は框が溶けても、ガラス受け及びガラス押えによりガラスを保持してガラスの脱落を防止する。
また、火災の熱により、ガラス受けに設けた熱膨張耐火材が膨張して、ガラス受けとガラスとの間において、ガラスの四周を塞ぐので、ガラスの四周から炎が噴出したり外気が吹き込んだりするのを防止できる。
更に、ガラス受けに設けた熱膨張耐火材が膨張によりガラスの室外側面を押し付けることにより、ガラス押さえとの間でガラス保持力を高めることができる。
ガラス押えはガラス保持溝内に着脱自在に取付けてあるから、ガラスの交換やメンテナンスが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1実施の形態にかかる開口閉鎖装置の縦断面図である。
【図2】第1実施の形態にかかる開口閉鎖装置の横断面図である。
【図3】ガラス受けの図であり、(a)は側面図であり、(b)は正面図である。
【図4】ガラス押えの図であり、(a)は側面図であり、(b)は正面図である。
【図5】コーナ金具の図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は側面図であり、(d)は(b)に示すA−A断面図である。
【図6】コーナ部品の図であり、(a)は正面図であり、(b)は左側面図であり、(c)は右側面図であり、(d)は平面図であり、(e)は底面図である。
【図7】縦ガラス敷板の図であり、(a)は正面図であり、(b)は平面図であり、(c)は側面図である。
【図8】第2実施の形態にかかる開口閉鎖装置の縦断面図である。
【図9】第2実施の形態にかかる開口閉鎖装置の横断面図である。
【図10】第3実施の形態にかかる開口閉鎖装置の縦断面図である。
【図11】第3実施の形態にかかる開口閉鎖装置の横断面図である。
【図12】図10に示す上枠においてガラス受けにガラス押えの取付け方を示す縦断面図である。
【図13】図12に示すガラス受けにガラス押えを取付ける前の状態を示す斜視図である。
【図14】ガラス受けとガラス押えの他の例を示す第1変形例の図であり、開口閉鎖装置における上枠部分の縦断面図である。
【図15】図14に示すガラス受けにガラス押えを取付ける前の状態を示す斜視図である。
【図16】ガラス受けとガラス押えの他の例を示す第2変形例の図であり、開口閉鎖装置における上枠部分の縦断面図である。
【図17】ガラス受けとガラス押えの他の例を示す第3変形例の図であり、開口閉鎖装置における上枠部分の縦断面図である。
【図18】図17に示すガラス受けにガラス押えを取付ける前の状態を示す斜視図である。
【図19】ガラス受けとガラス押えの他の例を示す第4変形例の図であり、開口閉鎖装置における上枠部分の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1及び図2に示すように、本実施の形態にかかる開口閉鎖装置1は、FIX窓であり、ガラス3と、アルミニウム製の枠7と、ガラス受け23と、ガラス押え25とを備えている。枠7は、上枠13、下枠15及び左右の竪枠17、17を枠組してある。ガラス受け23及びガラス押え25は、アルミニウムよりも融点が高い材質でできており、本実施の形態ではスチール製である。枠7の室内側には樹脂形材11が取付けられている。
上枠13、下枠15及び左右の竪枠17、17の内周側には各々ガラス保持溝5が形成してあり、各ガラス保持溝5には、ガラス受け23がねじ19で固定されている。
ガラス受け23はガラス端部の室外側面3aを受けており、ガラス押え25はガラス端部の室内側面3bを押えており、ガラス受け23とガラス押え25とはねじ27でアルミ枠7に固定されている。
【0010】
図1〜図3に示すように、上及び左右のガラス受け23は、室外側見付け壁23aと室内側見付け壁23bと見込み壁23cとを有しており、見込み壁23cと室外側見付け壁23aとの角部が略直角を成し、見込み壁23cと室内側見付け壁23bとは、鋭角を成している。下のガラス受け23は、図1に示すように、室外側見付け壁23aと室内側見付け壁23bと見込み壁23cとを有しているが、室内側見付け壁23bは断面L字形状を成している。
図1及び図2に示すように、各ガラス受け23の室外側見付け壁23aにはガラス端部の室外側面3aと対向する位置に、火災の熱により膨張する第1熱膨張耐火材24aがその長手方向に亘って固定されている。
【0011】
ガラス押え25は、図1、図2及び図4に示すように、ガラス端部の室内側面3bに対向するガラス対向部31と、ガラス受け23の室内側見付け壁23bにねじで固定する固定部33とを有し、固定部33がガラス対向部31に対して傾斜しており、固定部33をガラス受け23の室内側見付け壁23bに固定したときに、ガラス対向部31がガラス室内側面3bに略平行になるようにしてある。
ガラス押え25のガラス対向部31には、第2熱膨張耐火材24bがその長手方向に亘って固定されている。尚、ガラス対向部31の第2熱膨張耐火材24bは、ガラス端面よりも外周側に食み出して設けてある。
【0012】
下枠15には、ガラス受け23のみが設けてありガラス押え25がない。下枠15のガラス受け23において、室外側見付け壁23aには、ガラス端部の室外側面3aとの対向面に第1熱膨張耐火材24aが長手方向に亘って固定されている。下ガラス受け23の見込み壁23cには、互いに間隔をあけてガラス敷板37が設けてあり、ガラス敷板37の上にガラス3が載置されている。
下枠15のガラス受け23の見込み壁23cの上面にはガラス端面と対向する位置に第3熱膨張耐火材24cが設けてある。
また、下枠15には、スチール製の下枠補強材38が取付けてあると共に、下枠補強材38には、下枠15の左右両端部に形成されている排水穴41に対向する位置に第4熱膨張耐火材24dが取付けてある。下枠補強材38には、ガラス受け23がねじ19により固定されている。
【0013】
枠7の各コーナ部には、図5に示すスチール製のコーナ金具35が設けてある。コーナ金具35は見込み壁35aと室外側見付け壁35bを有し、見込み壁35aが各々ガラス受け23に固定されている。
図2に示すように、コーナ金具35の左右の縦の見込み壁35aには、第5熱膨張耐火材24eが固定してあり、火災時にガラスコーナ部におけるガラス端部とコーナ金具35との間を塞ぐようにしてある。
また、左右の縦ガラス押さえ25には、その下端部に設けて、火災時にガラス受け23の隙間S(図3参照)を塞ぐ第6熱膨張耐火材24fが設けてある。
【0014】
図1に示すように、上枠13には、スチール製の上枠補助材43が取付けてあり、上枠補助材43にガラス受け23がねじ19で固定されている。
上枠13、左右の竪枠17、17において、ガラス受け23の見込み壁23aには第7熱膨張耐火材24gが長手方向に亘って設けてあり、火災時に膨張してガラス受け23と各ガラス端面35との間を塞ぐようにしている。
尚、左右の竪枠17、17のうち一方の竪枠17(図2において右側の竪枠)には、図7に示すガラス敷板46が固定されている。
上枠13の左右のコーナ部において、上ガラス受け23の室内側見付け壁23cに図6に示すスチール製のコーナ部品45がねじ固定されている。
各第1熱膨張耐火材24a〜第7熱膨張耐火材24gのうち、第3熱膨張耐火材24cと第7熱膨張耐火材24gには低温熱発泡体(約160℃で発泡を開始する)が用いられており、その他の熱膨張耐火材24a、24b、24d、24d、24e、24fには一般的は熱発泡体(約200℃で発泡を開始する)が用いられている。
【0015】
次に、本実施の形態にかかるFIX窓1の作用及び効果について説明する。アルミニウム製の枠7に設けられたガラス受け23がアルミニウムよりも融点が高いスチールできており、ガラス受け23がガラスの枠の四周に設けていることで枠7の変形を防止し、且つガラスの左右側及び上側でガラス受け23に固定したガラス押え25がガラス3を押えているので、火災の熱により枠7が溶けても、ガラス3の脱落を防止できる。
火災時には、ガラス3の四周において、ガラス受け23に設けた第1熱膨張耐火材24aが膨張してガラス受け23とガラス3の室外側面3aとの間を塞ぎ、更に、ガラス3の室内側面3bでは、ガラス上辺、左右の縦辺においてガラス押え25に設けた第2熱膨張耐火材24bが膨張してガラス押え25との間を塞いで、ガラス3とガラス押え25との間から炎が噴出したり外気が室内に吹き込みを防止する。これにより、火災時の延焼や火災の拡大を防止できる。また、第1熱膨張耐火材24a及び第2熱膨張耐火材24bの膨張によりガラス受け23とガラス押え25との間でガラス3の保持力を高めることができる。
更に、上枠13、左右竪枠17、17では、ガラス受け23の見込み壁23cに設けた第7熱膨張耐火材24gがガラス受け23とガラス3の端面との間を塞ぐ。
【0016】
また、下枠15において第3熱膨張耐火材24cが、火災時に熱膨張してガラス受け23とガラス端面との間を塞ぎ、第4熱膨張耐火材24dが下枠15に設けた排水穴41を塞ぐ。
ガラス3の各コーナ部では、コーナ金具35に設けた第5熱膨張耐火材24eがガラスコーナ部におけるガラス端面との間を塞ぎ、左右縦のガラス押え25の下端に設けた第6熱膨張耐火材24fがガラス受け23の下端部の隙間S(図4参照)を塞ぐ。
本実施の形態では、ガラス受け23に設けた第1熱膨張耐火材24aにより、少なくともガラスの四周におけるガラス室外側面3aとの間を塞いでいるので、火災時にアルミニウム製枠が溶けてもスチール製のガラス受け23とガラス3との間を塞ぎ、ガラス3とガラス受けとの間から炎が噴出したり外気が室内に吹き込むのを防止できる。
火災時に熱が伝わり難い箇所であるガラス受け23の見込み壁に設けた第7熱膨張耐火材24g及び第3熱膨張耐火材24cには、低温発泡体を設けているので、火災発生初期からかかる部分を塞いで、炎が噴出したり外気が室内に吹き込むのを防止できる。
また、第2熱膨張耐火材24b〜第7熱膨張耐火材24fを設けることにより、火災時にガラスの周囲における各種の隙間や孔を塞ぐので、更に炎の噴出や外気の吹き込みの防止に優れている。
ガラス押え25はガラス受け23の室内側見付け壁23bに取付けているので、室内側からガラス受け23の取付けが容易にできるから施工し易いと共にガラス保持溝5の溝底とガラス端面との間の隙間を大きくすることなく、ガラス保持溝5内にガラス受け23及びガラス押え25を設けることができる。
枠7のコーナ部にはコーナ金具35が設けてあり、コーナ金具35とガラス受け23とを固定してあるので、火災時におけるガラスの脱落を更に防止できると共に枠7の変形を防止できる。
【0017】
以下に本発明の他の実施の形態を説明するが、以下に説明する実施の形態において、上述した第1実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することによりその部分の詳細な説明を省略し、以下の説明では第1実施の形態と主に異なる点を説明する。
図8及び図9に本発明の第2実施の形態を示す。この第2実施の形態にかかる開口閉鎖装置1は、テラス用のFIX窓であり、下枠15の上下寸法が第1実施の形態のFIX窓よりも大きくなっており、下枠補強材39に第1実施の形態よりも寸法の大きいものが使用されている。
下枠15の室内側片部15dには左右端から各々約50mmの位置の上面に第8熱膨張耐火材24hが設けてあり、火災時に隣接して設けてある水抜き穴50を塞ぐようになっている。
更に、下枠15には、ガラス受け23の室内側見付け壁23bと対向する位置に第9熱膨張耐火材24iが設けてあり、火災時に下枠とガラス受け23との間の隙間を塞ぐようにしている。
【0018】
この第2実施の形態においても上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができると共に、下枠15の室内側片部13dに設けた水抜き穴50から炎の噴出しや外気の噴き込みを防止できる。
【0019】
図10〜図13に本発明の第3実施の形態を示す。この第3実施の形態にかかる開口閉鎖装置1はFIX窓であり、上枠13と左右の竪枠17、17に取付けるガラス受け23とガラス押え25とが上述した第1及び第2実施の形態と主に異なっている。
この第3実施の形態において、ガラス受け23は縦断面が略コ字形状を成し、室内側見付け壁23bと見込み壁23cとが略直角を成している。図13に示すように、室内側見付け壁23bには、ガラス押え25を係止する係止部51が長手方向に間隔をあけて形成してある。この係止部51は室内側見付け壁23bを所定間隔で切除して曲げ加工してあり、ガラス押え25の略厚み寸法分だけ室内側に突出して設けてある。この係止部51には四角形状の係止穴53が形成してある。
ガラス押え25は、ガラス受け23の長手方向に沿って所定間隔をあけて設けてあり、ガラス押え25には切り欠いて形成した被係止部55が室内側に突出して形成されている。
ガラス押え25のガラス受け23への取付けは、図12及び図13に示すように、ガラス受け23の室内側見付け壁23bと係止部51との間にガラス押え25を挿入して、被係止部55を弾性変形させた後、ガラス押え25の被係止部55を係止穴53に弾性復帰させて止める。
尚、ガラス押え25を外すときには、室内側から被係止部55をドライバー等の治具で押し付けて弾性変形させてガラス押えを引き抜く。
【0020】
この第3実施の形態においても上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏することができると共に、ガラス受け23と係止部51との固定にねじ止めが不要であり、ガラス受け23と係止部51との間にガラス押え25を挿入するだけで簡単に取付けできる。また、ガラス押え25の取付けにねじを用いていないので、使用するねじを少なくできる。
【0021】
図14及び図15に、ガラス受け23とガラス押え25の第1変形例を示す。この第1変形例では、ガラス受け23は縦断面がL字形状を成しており、室外側見付け壁23aと見込み壁23cのみで構成してある。見込み面23cには、ガラス押え25を係止する係止部51が形成されている。図15に示すように、係止部51は、見込み面23cを所定間隔で切除して曲げ加工してあり、ガラス押え25の略厚み寸法分だけ枠の内周側に突出して設けてある。この係止部51には四角形状の係止穴53が形成されている。
ガラス押え25は、縦断面が略L字形状を成しており、L字の一側部61に被係止部55を形成してあり、他側部63はガラスの室内側面に対向してあると共に第2熱膨張耐火材24bが設けてある。尚、図15では、第2熱膨張耐火材24bを省略して示している。
この第1変形例によれば、第3実施の形態と同様に、ガラス押え25の取付けにねじを用いることなく、ガラス受け23と係止部51との間にガラス押え25を挿入するだけで簡単に取付けでき且つ使用するねじを少なくできる。
【0022】
図16に、ガラス受け23とガラス押え25の第2変形例を示す。この第2変形例では、第1変形例のガラス受け23に係止穴53を形成せず、ガラス押え25には被係止部55を形成していない点が第1変形例と異なっている。この変形例では、ガラス受け23の見込み壁23c及び係止部51と、ガラス押え25との摩擦によりガラス押え25を止めている。したがって、室内側見付け壁23bと係止部51との間の寸法をガラス押え25の厚み寸法と略同じ寸法にして、室内側見付け壁23bと係止部51との間にガラス押え25を圧入してある。
【0023】
図17及び図18に、ガラス受け23とガラス押え25の第3変形例を示す。この第3変形例では、ガラス受け23は縦断面がL字形状を成しており、室外側見付け壁23aと見込み壁23cのみで構成してある。見込み面23cには、ガラス押え25を係止する係止部51が、隣接して2つ形成されている。尚、図18では、一方の係止部51のみを示している。
係止部51は、図18に示すように、その室内側部51aがガラス受け23の見込み壁23aに接続してあり、室外側部51bは自由端になっている。ガラス押え25は、L字形状を成しており、L字の一側部61が被係止部55になっている。図18に示すように、被係止部55は、楔状を成し、楔の先端側ほど幅を狭くしており、被係止部55を係止部55の室内側部51aに室外側から係止している。
この第3変形例によれば、被係止部55の係止位置をガラス3の厚み方向に変えることができるので、ガラス3の厚みに応じてガラス押え25の位置を変えることができる。
【0024】
図19に、ガラス受け23とガラス押え25の第4変形例を示す。この第4変形例では、ガラス受け23を縦断面がL字形状を成しており、L字の一側を枠7のガラス保持溝5内で上枠13にねじ58で止めてある。ガラス押え25も断面略L字形状をなして、L字の一側を枠7のガラス保持溝5内で上枠13にねじ60で止めている。ガラス押え25は、枠7のガラス保持溝5内を枠7の見込み方向で取付け位置を変更可能であり、ガラス3の厚みに応じて所定の位置で取付ける。
この第4変形例においても、ガラス押え25をガラス3の厚みに応じて取付け位置を変えることができる。
【0025】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
例えば、上下左右のガラス受け23のみに、ガラス3の上下左右の室外側面3aに対向する熱膨張耐火材24aを設けても良い。
ガラス受け23及びガラス押え25の材質は、スチールに限らず他の金属材やカーボン等の耐熱材であっても良く、アルミニウムよりも融点が高いものであれば良い。
本発明に係る開口閉鎖装置1は、枠が円形のFIX窓であっても良い。
本発明に係る開口閉鎖装置1は、FIX窓に限らず、ドアであって良い。開口閉鎖装置1がドアの場合には、FIX窓における枠7は框である。
【符号の説明】
【0026】
1 開口閉鎖装置
3 ガラス
3a 室外側面
5 ガラス保持溝
7 アルミニウム製の枠
13 上枠
15 下枠
17 左右の竪枠
23 ガラス受け
25 ガラス押え
24a 第1熱膨張耐熱材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスと、ガラス保持溝を有するアルミニウム製の枠又は框と、ガラス保持溝内に設けてガラス端部の室外側面を受けるガラス受けと、ガラス端部の室内側面を押えるガラス押えとを備え、ガラス受け及びガラス押えはアルミニウムよりも融点が高い材質でできており、ガラス受けはガラスの四周に設けてあり、ガラス押えは少なくともガラスの左右側又は上側でガラス保持溝内に室内側から着脱自在に取付けてあり、ガラス受けのガラス室外側面に対向する位置に火災の熱により膨張する熱膨張耐火材が設けてあることを特徴とする開口閉鎖装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−83133(P2013−83133A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257206(P2011−257206)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000175560)三協立山株式会社 (529)
【Fターム(参考)】