説明

建物の間仕切壁構造

【課題】複数の間仕切パネルを備える間仕切壁において、施工工数の増大を抑制しつつ、隣り合う間仕切パネル同士の間の隙間を通じた光漏れを防止することができる建物の間仕切壁構造を提供する。
【解決手段】間仕切壁10は、複数の間仕切パネル20が横並びで設置されることにより構成されている。間仕切パネル20は、下地フレーム21と、その下地フレーム21を挟んだ両側にそれぞれ設けられた石膏ボード25,27と、石膏ボード25,27の裏面に沿って設けられた遮音シート26,28とを備える。隣り合う各間仕切パネル20のうち一方の間仕切パネル20では、遮音シート28が石膏ボード27から他方の間仕切パネル20側にはみ出しており、そのはみ出したはみ出し部28aがそれら隣り合う間仕切パネル20同士の間に挟み込まれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の間仕切壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅等の建物における間仕切壁の構造としては、複数の間仕切パネルを横並びに設置することにより間仕切壁を構成したものが知られている(例えば、特許文献1)。この種の間仕切パネルは、木質系角材により矩形形状に形成された下地フレームと、下地フレームの両面側にそれぞれ固定された一対の石膏ボードとから構成されているのが一般的である。この場合、各間仕切パネルの石膏ボードの表面に跨ってクロス(壁紙)等の化粧材が貼り付けられ、これにより間仕切壁の仕上げ面が形成されている。
【0003】
また、間仕切パネルには、その他に遮音シートや断熱シート等、所定の性能を有するシート材が設けられることがある。かかるシート材は、例えば石膏ボードの裏面に沿って設けられる。この場合、間仕切壁について遮音性能や断熱性能等を高めることができる。
【0004】
ところで、震災や水害等の災害が起きた場合に被災者を応急的に住まわせるために建てられる応急住宅(いわゆる仮設住宅)では、被災者が早急に居住できるように短期間での施工が求められる。そのため、間仕切壁の施工においても迅速な施工が求められ、例えば間仕切パネルの表面に化粧材を貼らずに同パネルの表面すなわち石膏ボードの表面をそのまま化粧面(仕上面)とすることがある。この場合、化粧材を貼る作業を行わなくても済むため、その分施工工数の削減が図れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−213089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、各間仕切パネルの石膏ボードの表面に跨がって化粧材の貼り付けを行わない場合、隣り合う間仕切パネル同士の隙間(継ぎ目)を通じて、間仕切壁により仕切られた両方の部屋のうち一方側から他方側へと光漏れが生じるおそれがある。この場合、その光漏れによって居住者が不快感を感じたり、部屋の意匠性が損われたりするといった問題が生じうる。
【0007】
そこで、かかる光漏れを防止すべく、間仕切パネル同士の隙間に別途隙間埋め材を設けることが考えられるが、その場合施工工数の増大を伴うこととなり迅速な施工が妨げられるおそれがある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の間仕切パネルを備える間仕切壁において、施工工数の増大を抑制しつつ、隣り合う間仕切パネル同士の間の隙間を通じた光漏れを防止することができる建物の間仕切壁構造を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく、第1の発明の建物の間仕切壁構造は、複数の間仕切パネルが横並びで設置されることにより間仕切壁が構成される建物の間仕切壁構造において、前記間仕切パネルは、下地フレームと、その下地フレームを挟んだ両側にそれぞれ設けられた壁面材と、前記壁面材の裏面に沿って設けられたシート材とを備え、隣り合う各間仕切パネルのうち少なくともいずれか一方では、前記シート材が前記壁面材から他方の間仕切パネル側にはみ出しており、そのはみ出したはみ出し部がそれら隣り合う間仕切パネル同士の間に挟み込まれていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、間仕切パネルに設けられたシート材において壁面材から側方にはみ出したはみ出し部が隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれているため、それら間仕切パネル同士の間の隙間を通じた光漏れを防止することができる。
【0011】
ここで、間仕切壁を構築するにあたっては、まず予めはみ出し部を有する遮音シートを含んで間仕切パネルの一部又は全部(以下、遮音シート付パネルという)を製造しておき、その製造した遮音シート付きパネルを横並びに順次設置していくことで構築することが考えられる。そして、この設置作業において先付けされた遮音シート付パネルの隣りに後付けで遮音シート付きパネルを設置する際に、上記のはみ出し部をそれら両パネルの間に挟み込んでいくことが考えられる。この場合、隙間埋め材等を別途間仕切パネル同士の間の隙間に設ける場合と比べ、簡単に間仕切パネル同士の間の隙間を塞ぐことができ、その結果施工工数の増大を抑制することができる。よって、以上より、施工工数の増大を抑制しつつ、間仕切パネル同士の間の隙間を通じた光漏れを防止することができる。
【0012】
なお、上記構成によれば、間仕切パネル同士の間を通じた光漏れだけでなく、音漏れや熱の出入り等を抑制することが可能となる。
【0013】
第2の発明の建物の間仕切壁構造は、第1の発明において、前記シート材のはみ出し部は、隣り合う間仕切パネルの間において隣接する下地フレーム同士の間に挟み込まれていることを特徴とする。
【0014】
一般に、間仕切パネルにおいて下地フレームの厚みは壁面材の厚みよりも大きくなっていると考えられる。その点本発明では、シート材のはみ出し部を隣り合う間仕切パネルの間において隣接する下地フレーム同士の間に挟み込むようにしたため、はみ出し部が挟み込まれる挟み込み代(間仕切壁の厚み方向の長さ)を大きく確保することができる。これにより、隣り合う間仕切パネルの間を通じた光漏れをより確実に防止することができる。
【0015】
第3の発明の建物の間仕切壁構造は、第1又は第2の発明において、前記シート材は、遮音シートからなることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、間仕切パネルに遮音シートが設けられているため間仕切壁の遮音性能を高めることができる。また、遮音シートのはみ出し部が隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれているため、間仕切パネル同士の隙間を通じた音漏れ抑制効果を高めることができる。これにより、間仕切壁において遮音性能の向上と音漏れ抑制効果の向上とを一挙に図ることができる。
【0017】
第4の発明の建物の間仕切壁構造は、第1乃至第3のいずれの発明において、前記間仕切パネルにおいて前記下地フレームを挟んだ両側のうちいずれか一方側では、前記壁面材が複数枚重ねて設けられており、それら重ねられた壁面材の間に前記遮音シートが挟み込まれた状態で設けられており、前記遮音シートを挟んで重なり合う2つの壁面材のうちいずれか一方の壁面材の側端部には他方の壁面材側の角部に隅取り部が形成されており、前記遮音シートにおいて前記はみ出し部は前記隅取り部側に曲げられて隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれていることを特徴とする。
【0018】
間仕切パネルの遮音性能を高めるために、下地フレームを挟んだ両側のうちいずれかの側に壁面材を複数枚重ねて配設するとともに、それら重ねた壁面材の間に遮音シートを介在させることがある。この場合、遮音シートにおいてはみ出し部は壁面材の間に挟み込まれた部分に対し直角に屈曲されて、隣り合う間仕切パネル間に配置されることとなる。
【0019】
ところで、遮音シートには、遮音性能を高めるべく鉛等の硬質の材料を含んで形成されているものがある。このような硬質の遮音シートは屈曲させることが困難であると考えられ、そのためかかる遮音シートを用いた場合には、遮音シートが十分に屈曲せずにはみ出し部を間仕切パネル間で十分に挟み込むことができなかったり、遮音シートを無理に屈曲させることで同シートに亀裂や割れを生じさせたりするといった不都合が生じるおそれがある。その点本発明では、遮音シートを挟んで重なり合う2つの壁面材のうちいずれか一方の壁面材の側端部において他方の壁面材側の角部に隅取り部が形成されており、その隅取り部に沿って遮音シートのはみ出し部を屈曲させることなく曲げることが可能となっている。これにより、硬質の遮音シートを用いる場合でも上記不都合が生じるのを抑制することができる。
【0020】
第5の発明の建物の間仕切壁構造は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記間仕切パネルは、前記シート材のはみ出し部を、当該間仕切パネルの側端部に当接させた状態で保持する保持手段を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、間仕切パネルにおいて遮音シートのはみ出し部が当該間仕切パネルの側端部に当接させた状態で保持されているため、はみ出し部を有する遮音シートを含んでなる間仕切パネルの一部又は全部(以下、遮音シート付きパネルという)を先付けされた遮音シート付きパネルの隣りに設置する際に、はみ出し部をそれら両パネルの間に配置すべく、当該はみ出し部を遮音シート付きパネルの側端部に押さえ付けるといった煩わしい作業を行う必要がなくなる。そのため、施工作業の迅速化を図ることが可能となる。
【0022】
第6の発明の建物の間仕切壁構造は、第1乃至第5のいずれかの発明において、前記間仕切パネルには、前記下地フレームを挟んだ両側の壁面材のうちいずれか一方側の壁面材に対して前記シート材が設けられ、そのシート材のはみ出し部が前記隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれており、前記下地フレームは、縦桟と横桟とが矩形枠状に連結されてなるものであり、前記隣り合う間仕切パネルにおいて隣接し合う他方側の壁面材同士の間の境界部が、それら各間仕切パネルのうちいずれかの前記下地フレームの縦桟と壁厚み方向に重なる位置に配置されていることを特徴とする。
【0023】
光漏れ防止効果を高める上では、間仕切パネルにおいて下地フレームを挟んだ両側の壁面材にそれぞれシート材を設けるとともに、それら各シート材をそれぞれ隣り合う間仕切パネル間に挟み込むことが望ましい。しかしながら、間仕切パネルにおいてシート材が下地フレームを挟んだ両側の壁面材のうちいずれか一方側の壁面材にしか設けられていない場合等には、かかる構成を採用することができない。そこで本発明では、この点に鑑みて下地フレームの両側の壁面材のうち一方側の壁面材に設けられたシート材のはみ出し部を隣り合う間仕切パネルの間に挟み込むとともに、隣り合う間仕切パネルにおいて隣接する他方側の壁面材同士の間の境界部を下地フレームの縦桟と壁厚み方向に重なる位置に配置することでそれら壁面材同士の間の隙間を縦桟により塞ぐ構成としている。これにより、はみ出し部と縦桟との2段階で間仕切パネル間の隙間を塞ぐことができるため、光漏れ防止効果を高めることができる。
【0024】
第7の発明の建物の間仕切壁構造は、第1乃至第5のいずれかの発明において、前記間仕切パネルには、前記下地フレームを挟んだ両側の壁面材のうちいずれか一方側の壁面材に対して前記シート材が設けられ、そのシート材のはみ出し部が前記隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれており、前記隣り合う間仕切パネルにおける隣接する他方側の壁面材同士において対向する各対向面はそれぞれ、それら各対向面の間の隙間が少なくとも一部において当該壁面材の横幅方向の成分を含む所定方向に延びるように形成されていることを特徴とする。
【0025】
本発明によれば、隣り合う間仕切パネルにおいて他方側の隣接する壁面材の間の隙間が、少なくとも一部において壁面材の横幅方向の成分を含む方向に延びているため、当該隙間を通じた光漏れを抑制することができる。したがって、上記第7の発明と同様に、光漏れ防止効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】建物における間仕切壁の構成を示す縦断面図。
【図2】間仕切壁の構成を示す横断面図。
【図3】間仕切壁を構築する際の作業内容を説明するための説明図。
【図4】他の実施形態における間仕切壁の構成を示す横断面図。
【図5】他の実施形態における間仕切壁の構成を示す横断面図。
【図6】他の実施形態における間仕切壁の構成を示す横断面図。
【図7】他の実施形態における間仕切壁の構成を示す横断面図。
【図8】他の実施形態における間仕切壁の構成を示す横断面図。
【図9】隣接する石膏ボードの境界部を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、建物として災害時に被災者を応急に住まわせるための応急住宅(応急仮設住宅)を想定している。なお、図1は建物における間仕切壁の構成を示す縦断面図であり、図2は間仕切壁の構成を示す横断面図である。
【0028】
図1及び図2に示すように、建物において屋内には間仕切壁10が設けられている。この間仕切壁10により屋内空間が第一居室K1と第二居室K2とに仕切られている。間仕切壁10は、複数の間仕切パネル20を備えており、これら各間仕切パネル20が横並びに設けられることにより構成されている。
【0029】
間仕切パネル20は、下地フレーム21と、下地フレーム21を挟んだ両面側にそれぞれ設けられた一対の壁パネル22,23とを備える。下地フレーム21は、木製の角材からなる複数のフレーム材21a〜21cが矩形枠状に連結されることにより構成されている。具体的には、下地フレーム21は、四辺形状に組まれた縦フレーム材21a及び横フレーム材21bと、それら各フレーム材21a,21bの内側において縦フレーム材21a同士を連結する複数の中間フレーム材21cとを有する。
【0030】
一対の壁パネル22,23のうち、壁パネル22は第一居室K1に面して設けられ、壁パネル23は第二居室K2に面して設けられている。壁パネル22は、2枚重ねされて設けられた石膏ボード25と、各石膏ボード25の間に介在された遮音シート26とを備える。2枚重ねの各石膏ボード25a,25bはそれぞれ下地フレーム21と同じ大きさ(縦横寸法)を有する矩形板状に形成されている。各石膏ボード25a,25bはそれぞれ下地フレーム21に対して位置合わせされた状態で設けられており、その状態で同フレーム21にビスや釘等で固定されている。また、各石膏ボード25a,25bのうち表側(換言すると第一居室K1側)に配置された石膏ボード25aは、表面に化粧加工が施されてなる化粧石膏ボードよりなり、例えば表面に化粧紙が付されたものとなっている。
【0031】
遮音シート26は、石膏ボード25と同じ大きさ(縦横寸法)を有する矩形形状に形成されており、その厚みが例えば2.4mmとなっている。遮音シート26は、例えば鉛シートにより構成されており、黒色等の遮光性の高い濃色に着色されている。遮音シート26は、裏側の石膏ボード25bの表面(換言すると、石膏ボード25aとの対向面)全域に接着剤等で貼り付けられており、その貼り付け状態で両石膏ボード25a,25bの間に挟み込まれた状態で設けられている(換言すると、石膏ボード25aの裏面に沿って設けられている。)。
【0032】
なお、遮音シート26は必ずしも鉛シートにより構成する必要はなく、金属粉混入シートや、アスファルト系シート、ガラス繊維混入シート等、その他の遮音性能に優れたシート材により構成してもよい。
【0033】
一方、壁パネル23は、基本的に壁パネル22と同様の構成を有しており、2枚重ねされて設けられた石膏ボード27と、それら各石膏ボード27の間に介在された遮音シート28とを備える。石膏ボード27は、壁パネル22の石膏ボード25と同じ構成を有し、下地フレーム21に対して位置合わせされた状態でビスや釘等で固定されている。それに対して、遮音シート28は壁パネル22の遮音シート26と異なる構成を有している。以下、かかる遮音シート28の構成について説明する。
【0034】
遮音シート28は、遮音シート26と同様に、黒色等の遮光性の高い濃色に着色された鉛シートにより構成されている。遮音シート28は、矩形形状に形成されており、その厚みが例えば1.4mmとなっている。遮音シート28は、その高さ寸法(上下長さ)が石膏ボード27の高さ寸法と略同じとなっているのに対し、その横幅寸法が石膏ボード27の横幅寸法よりも大きくなっている。遮音シート28は、その横幅方向の一端部が石膏ボード27の側端部と位置合わせされた状態で各石膏ボード27a,27bの間に挟み込まれて設けられており(換言すると石膏ボード27aの裏面に沿って設けられており)、そのため遮音シート28の他端側は石膏ボード27a,27bから側方に一部はみ出している。以下、このはみ出した部分をはみ出し部28aという。
【0035】
次に、間仕切パネル20の設置構成について説明する。
【0036】
各間仕切パネル20はそれぞれ床面15と天井面16との間に横並びに設けられており、各々の間仕切パネル20において下地フレーム21の下端部に配された横フレーム材21bが床面15に対しビス等で固定され、下地フレーム21の上端部に配された横フレーム材21bが天井面16に対しビス等で固定されている。かかる間仕切パネル20の設置状態では、各間仕切パネル20において各々の石膏ボード25aの表面が略面一とされており、各々の石膏ボード27aの表面が略面一とされている。
【0037】
ここで、本間仕切壁10では、各間仕切パネル20の石膏ボード25a,27aの表面に跨ってクロス等の仕上げ材が貼り付けられておらず、各石膏ボード25a,27aの表面を仕上げ面(化粧面)として用いている。これにより、施工時において仕上げ材を貼り付ける作業を行わなくても済むため、短期間での施工が求められる応急住宅において、施工期間の短縮を図ることが可能となっている。
【0038】
ところで、このように各間仕切パネル20の表面に跨って仕上げ材が貼り付けられない構成では、間仕切パネル20同士の間の隙間を通じて第一居室K1(又は第二居室K2)側から第二居室K2(又は第一居室K1)側へと光漏れが生じるおそれがある。そこで、本実施形態の間仕切壁10は、かかる光漏れを防止すべく特徴的な構成を有しており、以下においてはその点について説明する。
【0039】
隣り合う間仕切パネル20の間には、遮音シート28のはみ出し部28aがそれら両パネル20により挟み込まれた状態で設けられている。はみ出し部28aは、隣り合う間仕切パネル20の間において、下地フレーム21側(換言すると、第一居室K1側)に延びており、隣接する各石膏ボード27bの間、及び隣接する下地フレーム21(詳細には縦フレーム材21a)の間に挟み込まれている。この場合、隣り合う間仕切パネル20の間の隙間31が上下方向全域においてこのはみ出し部28aにより塞がれた状態となっている。これにより、かかる隙間31を通じて第一居室K1(又は第二居室K2)側から第二居室K2(又は第一居室K1)側へと光漏れが生じるのが防止されている。
【0040】
次に、上述した間仕切壁10を構築する際の作業内容について図3に基づいて説明する。なお、図3は間仕切壁10を構築する際の作業内容を説明するための説明図である。
【0041】
まず、図3(a)に示すように、製造工場において、下地フレーム21の一方側の面に各石膏ボード27a,27b及び遮音シート28(すなわち壁パネル23)を組み付けることにより、中間パネル33を製造する。この場合、遮音シート28については石膏ボード27から側方に一部(すなわちはみ出し部28a)はみ出した状態で組み付ける。なお、中間パネル33は、間仕切パネル20が完成する前の中間状態であり、この中間パネル30を製造工場において予め製造しておくことで施工現場での工数削減を図っている。
【0042】
施工現場では、間仕切壁10を構成する各間仕切パネル20を順に建物内に組み付けていく。ここでは、一部の間仕切パネル20がすでに建物内に組み付けられていることを想定している。
【0043】
まず、図3(b)に示すように、先付けされた間仕切パネル20の横隣りに中間パネル33を設置する。この際、中間パネル33において遮音シート28のはみ出し部28aを当該中間パネル33と先付けされた間仕切パネル20との間に挟み込んだ状態で設置する。より詳しくは、はみ出し部28aを中間パネル33と先付けパネル20との間に挟み込むべく、当該はみ出し部28aを中間パネル33の側端部に押し当てながら中間パネル33の設置を行う。そして、中間パネル33の設置後、同パネル33における下地フレーム21の上下両端の各横フレーム材21bをそれぞれ床面15及び天井面16に対しビスや釘等で固定する。
【0044】
次に、図3(c)に示すように、中間パネル33の下地フレーム21に対して各石膏ボード25a,25b及び遮音シート26(すなわち壁パネル22)を組み付けていく。これにより、図3(d)に示すように、間仕切パネル20の設置が完了する。このようにして、順次、各間仕切パネル20を設置していくことにより間仕切壁10を構築する。
【0045】
以上、詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0046】
隣り合う各間仕切パネル20のうち一方の間仕切パネル20において、遮音シート28の一部を石膏ボード27から他方の間仕切パネル20側にはみ出させ、そのはみ出したはみ出し部28aをそれら間仕切パネル20同士の間に挟み込むようにした。これにより、間仕切パネル20同士の間の隙間31をはみ出し部28aにより塞ぐことができるため、当該隙間31を通じた光漏れを防止することができる。そのため、光漏れによって居住者が不快感を感じたり、間仕切壁10の意匠性が損なわれたりするといった不都合を抑制することができる。
【0047】
なお、間仕切パネル20同士の間の隙間31をはみ出し部28aにより塞ぐことで当該隙間31を通じた音漏れや熱の出入り等を抑制することもできる。
【0048】
また、間仕切壁10の施工に際し、先付けされた間仕切パネル20の横隣りに中間パネル33を後付けで設置すると同時に、同パネル33の遮音シート28のはみ出し部28aをそれら両パネル20,33の間に挟み込むことができるため、隙間埋め材等を別途間仕切パネル20同士の間の隙間31に設ける場合と比べ、簡単にパネル20間の隙間31を塞ぐことができる。そのため、施工工数の増大を抑制することが可能となる。
【0049】
遮音シート28のはみ出し部28aを、隣り合う間仕切パネル20において隣接する下地フレーム21同士の間に挟み込むようにしたため、はみ出し部28aを挟み込む挟み込み代(間仕切壁10の厚み方向の長さ)を大きく確保することができる。これにより、隣り合う間仕切パネル20の間を通じた光漏れをより確実に防止することができる。
【0050】
具体的には、はみ出し部28aを隣り合う間仕切パネル20において隣接する下地フレーム21同士の間と、隣接する石膏ボード27b同士の間とにそれぞれ挟み込むようにしたため、はみ出し部28aの挟み込み代をより一層大きく確保することが可能となっている。
【0051】
間仕切パネル20にはシート材として遮音シート28を設け、その遮音シート28のはみ出し部28aを隣り合う間仕切パネル20同士の間に挟み込むようにしたため、間仕切壁10について遮音性能の向上と間仕切パネル20同士の隙間31を通じた音漏れの抑制とを一挙に図ることができる。
【0052】
厚みが大小異なる複数の遮音シート26,28のうち厚みの小さい遮音シート28を隣り合う間仕切パネル20同士の間に挟み込むようにした。これにより、間仕切パネル20同士の間の隙間31が大きくなるのを抑制しつつはみ出し部28aをパネル20同士の間に挟み込むことができるため、間仕切壁10の外観が損なわれるのを抑制しつつパネル20同士の隙間31からの光漏れを防止することができる。
【0053】
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0054】
(1)遮音シート28において石膏ボード27からはみ出したはみ出し部28aのはみ出し長さを石膏ボード27の厚み寸法よりも短くすることで、はみ出し部28aを隣り合う間仕切パネル20の間において隣接する石膏ボード27b同士の間でのみ挟み込むようにしてもよい。また、図4に示すように、はみ出し部28aを、隣り合う間仕切パネル20の間において、石膏ボード27aの表面側(換言する第二居室K2側)に向かって延びるように設け、隣接する石膏ボード27a同士の間で挟み込むようにしてもよい。これら各場合においても、隣り合う間仕切パネル20同士の間の隙間31を通じた光漏れを防止することができる。
【0055】
(2)間仕切パネル20に、遮音シート28のはみ出し部28aを当該間仕切パネル20の側端部(横幅方向の端部)に当接させた状態で保持する保持手段を設けてもよい。例えば、間仕切パネル20の下地フレーム21(詳しくは縦フレーム材21a)の側端部にはみ出し部28aを接着剤等を用いて固定することで当該側端部に対し当接状態で保持することが考えられる。この場合、中間パネル33を先付けされた間仕切パネル20の隣りに後付けで設置する際に、中間パネル33の遮音シート28のはみ出し部28aをそれら両パネル33,20の間に配置すべく、当該はみ出し部28aを中間パネル33の側端部に押さえ付けるといった煩わしい作業を行う必要がなくなる。そのため、設置作業の迅速化を図ることが可能となる。
【0056】
また、図5に示すように、はみ出し部28aを、2枚重ねされた各石膏ボード27のうち裏側の石膏ボード27b(すなわち、下地フレーム21に直付けされた石膏ボード27b)の側端部に当接させた状態で、その当接された部位よりも先端側を石膏ボード27bと下地フレーム21(詳しくは縦フレーム材21a)との間に挟み込むことで当該当接状態を保持してもよい。この場合、石膏ボード27bを下地フレーム21に対してそれら両者21,27bの間にはみ出し部28aの一部を挟み込んで固定するといった簡易な作業を行うことで、はみ出し部28aをパネル側端部に当接させることができる。
【0057】
(3)上記実施形態において、さらに間仕切パネル20の遮音シート26についても石膏ボード25から側方にはみ出すはみ出し部を設け、そのはみ出し部を各間仕切パネル20の間に挟み込むようにしてもよい。そうすれば、各間仕切パネル20の間の隙間31を2つのはみ出し部により塞ぐことができるため、光漏れ防止効果を高めることができる。なお、かかる構成とする場合には、遮音シート26を遮音シート28と同じ厚みを有して形成することが望ましい。
【0058】
(4)隣り合う各間仕切パネル20においてそれぞれ遮音シート28の一部を石膏ボード27に対して他方の間仕切パネル20側にはみ出させ、それらはみ出した各はみ出し部を互いに重ね合わせた状態で隣り合う間仕切パネル20の間に挟み込むようにしてもよい。そうすれば、遮音シート28として厚みの薄いものを用いる場合でも、間仕切パネル20同士の間の隙間31を好適に塞ぐことが可能となる。
【0059】
(5)ところで、遮音シート28は、遮音性能を高めるべく、硬質の材料を用いて形成されている場合がある。その場合、遮音シート28においてはみ出し部28aを隣り合う間仕切パネル20の間に挟み込むべく、石膏ボード27a,27b間に挟み込まれた部分に対して直角に屈曲させることが困難になる場合が考えられる。そこで、その対策として、例えば図6に示すような構成を採用してもよい。
【0060】
図6に示す間仕切パネル20では、遮音シート28を挟んで重なり合う各石膏ボード27a,27bのうち石膏ボード27bの側端部における石膏ボード27a側の角部に隅取り部41が形成されている。隅取り部41は、上記角部が円弧状に隅取られてなるものであり、その隅取り部41の円弧面に沿って遮音シート28のはみ出し部28aが円弧状に曲げられ隣り合う間仕切パネル20の間に挟み込まれている。これにより、遮音シート28を無理に屈曲させることなく、はみ出し部28aを隣り合う間仕切パネル20の間に配置することができる。そのため、硬質の遮音シート28を用いる場合であっても、はみ出し部28aを隣り合う間仕切パネル20の間に好適に挟み込むことができる。
【0061】
なお、隅取り部41は必ずしも円弧状とする必要はなく、テーパ状等その他の形状であってもよい。要するに、石膏ボード27aの上記角部が隅取りされていれば、遮音シート28のはみ出し部28aを屈曲させることなく曲げることが可能となる。
【0062】
(6)上記実施形態では、間仕切パネル20に、石膏ボード25,27を2枚重ねして設けたが、3枚以上重ねて設けてもよい。その場合でも、互いに重なり合う2つの石膏ボード25,27の間に遮音シート26,28を介在させればよい。
【0063】
また、石膏ボード25,27は、必ずしも複数枚重ねて設ける必要はない。例えば図7に示す間仕切パネル40は、下地フレーム21と、その両面側にそれぞれ1枚ずつ設けられた石膏ボード25,27と、各石膏ボード25,27の裏面に沿ってそれぞれ設けられた遮音シート26,28とを備えている。各遮音シート26,28はそれぞれ石膏ボード25,27の裏面に接着剤等を用いて貼り付けられており、下地フレーム21と石膏ボード25,27との間に挟み込まれて設けられている。そして、遮音シート28のはみ出し部28aは、隣り合う間仕切パネル20の間において隣接する下地フレーム21(縦フレーム材21a)同士の間に挟み込まれている。この場合においても、間仕切パネル20同士の隙間31がはみ出し部28aにより塞がれているため、間仕切パネル20同士の間の隙間31を通じた光漏れを防止することができる。
【0064】
(7)上記(6)の構成において、遮音シート26についても石膏ボード27から側方にはみ出したはみ出し部を設け、そのはみ出し部を隣り合う間仕切パネル40の間に挟み込むようにしてもよい。そうすれば、隣り合う間仕切パネル40の間の隙間31を2つのはみ出し部により閉塞することができるため、上記(3)の構成と同様、光漏れ防止効果を高めることができる。
【0065】
(8)ところで、間仕切パネルによっては、下地フレーム21を挟んだ両側の石膏ボードのうちいずれか一方側の石膏ボードに対してしか遮音シートが設けられていないことがある。そのような場合には、光漏れ防止効果を高めるべく、上記(3)及び(7)のような構成、すなわち下地フレーム21を挟んだ両側の石膏ボードにそれぞれ設けられた各遮音シートのはみ出し部を隣り合う間仕切パネルの間にそれぞれ挟み込む構成を採用することができない。そこで、かかる場合に、以下のような構成で光漏れ防止効果を高めてもよい。
【0066】
図8に示す間仕切壁50は、図7の構成に対して、各間仕切パネル55が遮音シート26を有しない構成となっている。そして、図8の間仕切壁50では、隣り合う間仕切パネル55の隣接する石膏ボード25(すなわち、遮音シートが裏面に設けられていない側の石膏ボード25)同士の間の境界部が横方向に位置ずれされることにより、同境界部が下地フレーム21の縦フレーム材21aと壁厚み方向に重なる位置に配置されている。具体的には、間仕切パネル55は、石膏ボード25が下地フレーム21に対して横方向に位置ずれされた状態で設けられている。この場合、間仕切パネル55の幅方向の一端側では、石膏ボード25の一部が下地フレーム21に対して側方に延出しており、この延出した部分が延出部57となっている。一方、間仕切パネル55の幅方向の他端側では、下地フレーム21の一部、詳しくは縦フレーム材21aの一部が石膏ボード25に対して側方に延出しており、その延出した部分が延出部58となっている。そして、隣り合う間仕切パネル55において一方の間仕切パネル55の石膏ボード25の延出部57が、他方の間仕切パネル55における下地フレーム21の縦フレーム材21aの延出部58に壁厚み方向に重なり合った状態で設けられている。これにより、隣り合う間仕切パネル55において隣接する石膏ボード25同士の境界部が縦フレーム材21aと壁厚み方向に重なるように配置され、その結果各石膏ボード25同士の間の隙間59が縦フレーム材21aにより閉塞されている。この場合、遮音シート28のはみ出し部28aと縦フレーム材21aとの2段階で間仕切パネル55同士の間の隙間31,59を塞ぐことができるため、光漏れ防止効果を高めることができる。
【0067】
なお、図8の構成において、遮音シート28に代えて、はみ出し部28aを有しない遮音シートを用いてもよい。すなわち、はみ出し部を隣り合う間仕切パネル55同士の間に挟み込まないようにしてもよい。また、間仕切パネル55が遮音シート28を有しない構成としてもよい。これらの場合でも、縦フレーム材21aにより隣接する石膏ボード25同士の間の隙間59が塞がれているため、光漏れ防止を図ることができる。
【0068】
(9)また、図7の構成において、(遮音シートが裏面に設けられていない側の)石膏ボード25の側端面の形状を図9に示すような形状としてもよい。図9は、隣り合う間仕切パネルにおいて隣接する石膏ボード25同士の境界部を示している。また、同図では、図を簡略化するために石膏ボード25以外の図示を省略している。なお、図9(a)〜(c)ではいずれも隣接する石膏ボード25同士の間の隙間の幅(換言すると、各石膏ボード25の側端面同士の離間距離)が、石膏ボード25の厚み方向全域において一定となっている。
【0069】
図9(a)では、隣接する石膏ボード25同士において所定の隙間62を隔てて対向する各側端面61a,61bがそれぞれ石膏ボード25の厚み方向に対して斜めの方向に延びるように形成されている。したがって、上記隙間62も同方向に延びている。また、図9(b)では、隣接する石膏ボード25同士において所定の隙間64を隔てて対向する各側端面63a,63bがそれぞれ横断面円弧状をなしている。したがって、隙間64も円弧状をなしている。また、図9(c)では、隣接する石膏ボード25同士において所定の隙間66を隔てて対向する各側端面65a,65bが、その一部において石膏ボード25の横幅方向に延びる段差面69a,69bとなっている。したがって、隙間66もその一部において石膏ボード25の横幅方向に延びている。
【0070】
以上より、図9(a)〜(c)のいずれの場合においても、隣接する石膏ボード25同士の間の隙間62,64,66が、その少なくとも一部において石膏ボード25の横幅方向の成分を含む向きに延びているため、当該隙間62,64,66を通じた光漏れを抑制することができる。したがって、この場合、遮音シート28のはみ出し部28aによる隙間の閉塞と併せることで、光漏れ防止効果を高めることができる。
【0071】
(10)間仕切パネル20には、遮音性能を有する遮音シート28以外にも、断熱性能を有する断熱シートや、防湿性能を有する防湿シート等、他の性能を有するシート材が設けられることがある。そのような場合には、かかるシート材を隣り合う間仕切パネル20同士の間に挟み込むようにしてもよい。この場合においても、上記実施形態と同様に、施工工数の増大を抑制しつつ、間仕切パネル20間を通じた光漏れを防止することができる。
【0072】
(11)シート材のはみ出し部を折り返し重ね合わせることにより重ね部を形成し、その重ね部を隣り合う間仕切パネル20同士の間に挟み込むようにしてもよい。そうすれば、シート材として薄膜状のものを用いる場合でも、間仕切パネル20同士の間の隙間31を確実に塞ぐことが可能となる。
【0073】
(12)上記実施形態では、間仕切パネル20の壁面材として石膏ボード25,27を用いたが、パーティクルボードや合板等その他のボードを用いてもよい。
【0074】
(13)上記実施形態では、本発明を応急住宅に適用した場合を説明したが、応急住宅以外の通常の住宅に対して適用してもよい。そうすれば、通常の住宅において施工工数の削減や、それに伴うコストの削減を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0075】
10…間仕切壁、20…間仕切パネル、21…下地フレーム、21a…縦桟としての縦フレーム材、21b…横桟としての横フレーム材、25…壁面材としての石膏ボード、26…シート材としての遮音シート、27…壁面材としての石膏ボード、28…シート材としての遮音シート、28a…はみ出し部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の間仕切パネルが横並びで設置されることにより間仕切壁が構成される建物の間仕切壁構造において、
前記間仕切パネルは、下地フレームと、その下地フレームを挟んだ両側にそれぞれ設けられた壁面材と、前記壁面材の裏面に沿って設けられたシート材とを備え、
隣り合う各間仕切パネルのうち少なくともいずれか一方では、前記シート材が前記壁面材から他方の間仕切パネル側にはみ出しており、そのはみ出したはみ出し部がそれら隣り合う間仕切パネル同士の間に挟み込まれていることを特徴とする建物の間仕切壁構造。
【請求項2】
前記シート材のはみ出し部は、隣り合う間仕切パネルの間において隣接する下地フレーム同士の間に挟み込まれていることを特徴とする請求項1に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項3】
前記シート材は、遮音シートからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項4】
前記間仕切パネルにおいて前記下地フレームを挟んだ両側のうちいずれか一方側では、前記壁面材が複数枚重ねて設けられており、それら重ねられた壁面材の間に前記遮音シートが挟み込まれた状態で設けられており、
前記遮音シートを挟んで重なり合う2つの壁面材のうちいずれか一方の壁面材の側端部には他方の壁面材側の角部に隅取り部が形成されており、
前記遮音シートにおいて前記はみ出し部は前記隅取り部側に曲げられて隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれていることを特徴とする請求項3に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項5】
前記間仕切パネルは、前記シート材のはみ出し部を、当該間仕切パネルの側端部に当接させた状態で保持する保持手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項6】
前記間仕切パネルには、前記下地フレームを挟んだ両側の壁面材のうちいずれか一方側の壁面材に対して前記シート材が設けられ、そのシート材のはみ出し部が前記隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれており、
前記下地フレームは、縦桟と横桟とが矩形枠状に連結されてなるものであり、
前記隣り合う間仕切パネルにおいて隣接し合う他方側の壁面材同士の間の境界部が、それら各間仕切パネルのうちいずれかの前記下地フレームの縦桟と壁厚み方向に重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の建物の間仕切壁構造。
【請求項7】
前記間仕切パネルには、前記下地フレームを挟んだ両側の壁面材のうちいずれか一方側の壁面材に対して前記シート材が設けられ、そのシート材のはみ出し部が前記隣り合う間仕切パネルの間に挟み込まれており、
前記隣り合う間仕切パネルにおける隣接する他方側の壁面材同士において対向する各対向面はそれぞれ、それら各対向面の間の隙間が少なくとも一部において当該壁面材の横幅方向の成分を含む所定方向に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の建物の間仕切壁構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−112990(P2013−112990A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259840(P2011−259840)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)