説明

建物情報管理システム

【課題】 建物情報を有効的に活用し、かつ建物の価値を向上することができる建物情報管理システムを提供する。
【解決手段】 情報入力者サーバー群1の各情報入力者サーバー10は建物情報を管理する。システム管理サーバー2は情報入力者サーバー10のサーバーアドレスを管理する。システム管理サーバー2は、閲覧者端末3からの情報閲覧請求に基づいて、情報入力者サーバー10のサーバーアドレスを含む情報を閲覧者端末3へ送信する。閲覧者端末3は、そのサーバーアドレスを有する情報入力者サーバー10にアクセスし、その情報入力者サーバー10から建物情報を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅等の建物の設計情報や施工情報等の建物情報を管理する建物情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建築の分野においては、住宅等の建物に係る建物情報、すなわち建物の設計図面等を含む設計情報や、建物を施工した際の施工図面等を含む施工情報、建物に備え付けられる設備機器(例えば給湯器等)に係る設備機器情報、電気およびガス等の使用量等に係るエネルギー情報等は散逸して存在していた。例えば、設計情報は、建物の設計を行った設計事務所によって管理され、施工情報は、建物の施工を行った工務店によって管理されていた。また、設備機器情報は、設備機器を製造・販売する設備機器メーカーによって管理され、エネルギー情報は、電気あるいはガス等を供給するエネルギー供給会社によって管理されていた。
【0003】
建築に係る情報の管理に関して、以下のような従来技術がある。特許文献1には、居住環境に関する情報およびサービスを、会員に対して提供するコンピュータシステムが記載されている。この技術におけるコンピュータシステムは、居住および生活に関する情報やサービスを提供する管理コンピュータと、管理コンピュータにアクセスする端末コンピュータとがネットワークに接続された形態となっている。管理コンピュータは、会員が利用する情報を一元的に管理し、ホームページ上にその情報を掲載する。端末コンピュータは管理コンピュータにアクセスし、必要な情報を取得する。
【0004】
また、特許文献2には、住宅の新築、修繕、増改築等に関する設計、仕様部材、性能等の情報を管理するコンピュータシステムが記載されている。この技術におけるコンピュータシステムは、設計事務所や工務店等に配置されたクライアントマシンが接続されたネットワークに対して、住宅に係る種々の情報を管理する住宅情報管理システムが接続された形態となっている。各クライアントマシンは、住宅情報管理システムによって管理される情報を生成し、ネットワークを介して住宅情報管理システムへ送信する。住宅情報管理システムは、各クライアントマシンによって生成された情報を一元的に管理する。
【特許文献1】特開2002−133174号公報
【特許文献2】特開2002−222221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、従来においては、建物情報が散逸していたため、以下のような問題が生じていた。すなわち、建物情報を利用したい者が建物情報を閲覧することは、困難あるいは不可能であった。例えば、本来、建物情報の所有権等を持つべき建物の所有者あるいは居住者は、自身が所有あるいは居住する建物に係る建物情報が、設計事務所や工務店、設備機器メーカー、エネルギー供給会社等によって管理されているため、その内容を閲覧することが容易にできなかった。
【0006】
また、建物のリフォーム業者や、メンテナンス業者、解体業者等は、通常、建物の施工業者と異なっているため、各業者はリフォーム等において、既に生成された建物情報を利用することができなかった。したがって、各業者は現地調査を行う必要があり、使用材料の特定等は、ベテランの勘と経験に基づいて行われていた。さらに、建物に対して投資を行う投資家にとっては、建物の性能等が投資の基準となるが、正確な建物情報を閲覧することができず、建物の所有者あるいは居住者が任意で所持している不確実な情報しか閲覧することができなかった。そのため、投資家は建物の性能等を評価することができず、投資家が建物への投資をためらうという事態が発生していた。投資が活発にならないことにより、建物の価値が向上せず、建物所有者に大きな損害が与えられていた。
【0007】
上述したように、従来においては、建物情報が散逸し、有効的に活用されていないという問題点があった。本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、建物情報を有効的に活用し、かつ建物の価値を向上することができる建物情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、建物情報と、前記建物情報を識別する第1の識別情報とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、情報を処理する第1の処理手段とを備えた複数の建物情報管理サーバーと、前記建物情報の権利者を識別する第2の識別情報と前記建物情報管理サーバーのアドレス情報と前記第1の識別情報とを関連付けて記憶する第2の記憶手段と、情報を処理する第2の処理手段とを備えたリンク管理サーバーと、ユーザー端末とを具備し、前記ユーザー端末は、前記第2の識別情報を含む第1の要求情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、前記第2の処理手段は、前記第1の要求情報を受信し、前記第2の記憶手段から前記第2の識別情報を読み出して、前記第1の要求情報に含まれる前記第2の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第2の識別情報と関連付けられた前記第1の識別情報と前記アドレス情報とを前記ユーザー端末へ送信し、前記ユーザー端末は、前記第1の識別情報および前記アドレス情報を受信し、前記アドレス情報によって示される前記建物情報管理サーバーに対して、前記第1の識別情報を含む第2の要求情報を送信し、前記第1の処理手段は、前記第2の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記第1の識別情報を読み出して、前記第2の要求情報に含まれる前記第1の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第1の識別情報が関連付けられた前記建物情報を前記ユーザー端末へ送信し、前記ユーザー端末は、前記建物情報を受信することを特徴とする建物情報管理システムである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の建物情報管理システムにおいて、前記第1の処理手段はさらに、リンク切れを通知するためのリンク切れ通知情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、前記第2の処理手段はさらに、前記リンク切れ通知情報を受信し、前記建物情報の要求を示す第3の要求情報を前記建物情報管理サーバーへ送信し、前記第1の処理手段はさらに、前記第3の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記建物情報および前記第1の識別情報を読み出して前記リンク管理サーバーへ送信し、前記第2の処理手段はさらに、前記建物情報および前記第1の識別情報を受信し、受信した前記第1の識別情報に関連付けられた前記第2の識別情報、前記リンク管理サーバーのアドレス情報、前記建物情報、および前記第1の識別情報を関連付けて前記第2の記憶手段に格納することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の建物情報管理システムにおいて、前記第2の記憶手段はさらに、前記第1の識別情報が関連付けられた前記建物情報へのアクセス権限を示すパーミッション情報を記憶し、前記第2の処理手段は、前記第1の要求情報を受信した場合に、前記第2の記憶手段から前記パーミッション情報を読み出すと共に、前記第2の識別情報を読み出して、前記第1の要求情報に含まれる前記第2の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第2の識別情報と関連付けられた前記第1の識別情報のうち、アクセス権限を有する前記建物情報と関連付けられた前記第1の識別情報と前記アドレス情報とを前記ユーザー端末へ送信することを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、建物情報と、前記建物情報の権利者を識別する第1の識別情報とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、情報を処理する第1の処理手段とを備えた複数の建物情報管理サーバーと、前記建物情報管理サーバーのアドレス情報と前記第1の識別情報とを関連付けて記憶する第2の記憶手段と、情報を処理する第2の処理手段とを備えたリンク管理サーバーと、ユーザー端末とを具備し、前記ユーザー端末は、前記第1の識別情報を含む第1の要求情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、前記第2の処理手段は、前記第1の要求情報を受信し、前記第2の記憶手段から前記第1の識別情報を読み出して、前記第1の要求情報に含まれる前記第1の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第1の識別情報と関連付けられた前記アドレス情報を前記ユーザー端末へ送信し、前記ユーザー端末は、前記アドレス情報を受信し、前記アドレス情報によって示される前記建物情報管理サーバーに対して、前記第1の識別情報を含む第2の要求情報を送信し、前記第1の処理手段は、前記第2の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記第1の識別情報を読み出して、前記第2の要求情報に含まれる前記第1の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第1の識別情報が関連付けられた前記建物情報を前記ユーザー端末へ送信し、前記ユーザー端末は、前記建物情報を受信することを特徴とする建物情報管理システムである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の建物情報管理システムにおいて、前記第1の処理手段はさらに、リンク切れを通知するためのリンク切れ通知情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、前記第2の処理手段はさらに、前記リンク切れ通知情報を受信し、前記建物情報の要求を示す第3の要求情報を前記建物情報管理サーバーへ送信し、前記第1の処理手段はさらに、前記第3の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記建物情報および前記第1の識別情報を読み出して前記リンク管理サーバーへ送信し、前記第2の処理手段はさらに、前記建物情報および前記第1の識別情報を受信し、受信した前記建物情報、前記第1の識別情報、および前記リンク管理サーバーのアドレス情報を関連付けて前記第2の記憶手段に格納することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、建物情報を有効的に活用し、かつ建物の価値を向上することができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照し、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による建物情報管理システムの構成を示すブロック図である。本建物情報管理システムは、情報入力者サーバー群1、システム管理サーバー2、閲覧者端末3、権利者端末4、およびネットワーク500を備えている。本建物情報管理システムにおいては、情報入力者サーバー群1が管理する建物情報をユーザー(情報閲覧者)に提示するため、システム管理サーバー2が情報入力者サーバー群1へのリンクを管理すると共に、閲覧者端末3からの情報閲覧の要求に応じて、情報入力者サーバー群1のアドレス情報を閲覧者端末3に通知し、閲覧者端末3がアドレス情報を用いて情報入力者サーバー群1にアクセスし、建物情報を取得することが最大の特徴である。この詳細は後述する。以下、上述した各構成について説明する。
【0015】
情報入力サーバー群1は、設計事務所や工務店、設備機器メーカー、エネルギー供給会社等に設置された複数のサーバーからなるサーバー群である。この情報入力者サーバー群1は、建物情報を生成(作成)して管理する設計事務所等の情報入力者が管理するものであり、情報入力者装置11およびデータベース12によって構成される複数の情報入力者サーバー10を備えている。
【0016】
情報入力者装置11は、建物情報等を処理すると共に、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)やHTTP(HyperText Transfer Protocol)等の通信プロトコルを用いて、ネットワーク500を介してシステム管理サーバー2、閲覧者端末3、および権利者端末4と情報の送受信を行う機能を有しており、通信や建物情報の生成等の情報処理を制御するCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)等からなる制御部、マウスおよびキーボード等からなる操作部、ハードディスクドライブおよびRAM等からなる記憶部、液晶ディスプレイ等からなる表示部、およびTCP/IP等に基づいて他の通信装置と情報の送受信を行う通信インタフェース部等からなる。データベース12は、情報入力者装置11によって生成された建物情報を記憶する機能を有しており、半導体メモリあるいはハードディスクドライブ等からなる。
【0017】
設計事務所等には、少なくとも一対の情報入力者装置11およびデータベース12が備え付けられている。情報入力者装置11およびデータベース12に関しては、建物情報の管理を行う機能を有していれば、その形態は限定されない。例えば、情報入力者装置11とデータベース12とを1つのコンピュータ端末によって構成し、情報入力者サーバー10として機能させてもよいし、情報入力者装置11とデータベース12とをそれぞれ別個のコンピュータ端末によって、それぞれWebサーバーおよびデータベースサーバーとして構成し、それらの全体を情報入力者サーバー10として機能させてもよい。また、情報入力者装置11が建物情報の生成を行わず、設計事務所等が所持する他のコンピュータ端末が生成した建物情報をデータベース12に格納してもよい。
【0018】
システム管理サーバー2は、ユーザーに対して建物情報を提示する本建物情報管理システムのサービスを行う者が所持および管理するコンピュータ端末であり、システム管理装置20と複数のデータベース(会員データベース21、リンクデータベース22、ストックデータベース23)とを備えている。システム管理装置20は、会員登録情報の管理や情報入力者サーバー群1へのリンクの管理等を行う機能を有しており、情報管理や通信等の処理を制御する制御部や、操作部、記憶部、表示部、通信インタフェース部等からなる。
【0019】
会員データベース21は、本建物情報管理システムによって提供されるサービスを利用する会員の個人情報等を記憶する機能を有する。リンクデータベース22は、情報入力者サーバー群1の各情報入力者サーバー10へのリンクに必要なリンク情報を記憶する機能を有する。ストックデータベース23は、企業倒産等によって、情報入力者サーバー10へのリンクが消滅してしまう場合に、その情報入力者サーバー10によって管理されていた建物情報等を記憶する機能を有する。これらの各データベースは、半導体メモリあるいはハードディスクドライブ等の記録媒体によって構成されるが、1つの記録媒体を複数の記憶領域に分け、それらの各々を各データベースに割り当ててもよいし、複数の記録媒体の各々を各データベースに割り当ててもよい。
【0020】
また、システム管理装置20および各データベースの実現形態も限定されない。例えば、前述したように、システム管理装置20と各データベースとを1つのコンピュータ端末によって構成してもよいし、システム管理装置20と各データベースとをそれぞれ別個のコンピュータ端末によって構成してもよい。
【0021】
閲覧者端末3は、情報権利者や、投資家、リフォーム業者、メンテナンス業者、解体業者等の、建物情報を閲覧して利用する情報閲覧者が所持するコンピュータ端末である。権利者端末4は、本来的に建物情報の所有権や利用権等の権利を有する建物の所有者あるいは居住者等の情報権利者が所持するコンピュータ端末である。閲覧者端末3および権利者端末4はいずれもWebブラウザを有すると共に、TCP/IPやHTTP等の通信プロトコルに基づいて、情報入力者サーバー群1およびシステム管理サーバー2と、ネットワーク500を介して情報の送受信を行う機能を有している。
【0022】
閲覧者端末3および権利者端末4は、固定設置型および携帯型のいずれの形態でもよい。本実施形態においては、説明の便宜上、閲覧者端末3と権利者端末4とが別個のものであるとしているが、本実施形態の記載は、閲覧者端末3と権利者端末4とが同一の端末であることを妨げるものではない。また、閲覧者端末3および権利者端末4が複数存在していても、本実施形態の要旨が変更されるわけではない。
【0023】
閲覧者端末3および権利者端末4は、周知の汎用的なコンピュータ端末によって実現することができる。閲覧者端末3および権利者端末4は、情報の送受信や生成等、各種の情報処理を制御する制御部や、操作部、記憶部、表示部、および通信インタフェース部等の各部を備えている。
【0024】
ネットワーク500は、有線あるいは無線のLAN(Local Area Network)等の小ネットワーク、および小ネットワークどうしを結ぶ基幹ネットワークの集合体としてのネットワーク(インターネット等)である。本実施形態においては、情報入力者サーバー群1、システム管理サーバー2、閲覧者端末3、および権利者端末4がいずれもネットワーク500に接続される形態となっているが、これに限定されない。例えば、情報入力者サーバー群1とシステム管理サーバー2とを専用線で接続したり、ネットワーク500とは異なるネットワークによって接続したりしてもよい。
【0025】
次に、システム管理サーバー2の詳細な構成について説明する。図2は、システム管理サーバー2の構成を示すブロック図である。ただし、操作部や表示部等の構成は図示を省略している。以下、図中の各構成について説明する。通信制御部200は、ネットワーク500を介して他のコンピュータ端末と行う通信を制御する。会員情報管理部201は、会員情報の登録や消去等、会員情報の管理を行う。会員識別情報管理部202は、情報入力者、情報閲覧者、および情報権利者が、本情報管理システムによって提供されるサービスの会員となった場合に、各者の情報入力者サーバー10、閲覧者端末3、および権利者端末4を識別するためのIDやパスワード等の識別情報を管理する。
【0026】
パーミッション管理部203は、様々な建物情報の各情報ごとに閲覧(アクセス)の権限を指定するパーミッションを管理する。Web出力部204は、閲覧者端末3へ送信される、情報入力者サーバー10へのリンクを示すリンク情報を含む情報を生成し、通信制御部200へ出力する。この情報は、例えばHTML(HyperText Markup Language)文書やXML(eXtensible Markup Language)文書等の形式の情報である。
【0027】
リンク収集部205は、建物情報を管理している情報入力者サーバー10へのリンクを示すリンク情報等を会員データベース21およびリンクデータベース22から収集し、Web出力部204へ出力する。リンク情報管理部206は、リンク情報の登録や消去等、リンク情報の管理を行う。情報ID管理部207は、個々の建物情報を識別する情報IDを管理する。ストックデータ管理部208は、企業倒産等によって、情報入力者サーバー10へのリンクが消滅してしまう場合に、その情報入力者サーバー10が管理していた建物情報を通信制御部200を介して取得し、管理する。上記の通信制御部200〜ストックデータ管理部208は、システム管理装置20が備える構成である。
【0028】
次に、システム管理サーバー2が備える各データベースについて説明する。会員データベース21は、本建物情報管理システムによって提供されるサービスを利用する会員である情報権利者、情報入力者、および情報閲覧者の個人情報や、ID、パスワード等が格納されたデータベースである。図3は、会員データベース21に格納されている情報の内容を示している。会員データベース21には、情報権利者に係る情報権利者情報210、情報閲覧者に係る情報閲覧者情報211、および情報入力者に係る情報入力者情報212が格納されている。
【0029】
情報権利者情報210は、情報権利者ID210a、パスワード210b、家主名210c、住所210d、連絡先210e(電話番号やメールアドレス等)、およびパーミッション210fを含んでいる。パーミッション210fは、情報権利者用に設定された建物情報へのアクセスの権限を示しており、業種に基づいて決定される。情報閲覧者情報211は、情報閲覧者ID211a、パスワード211b、企業名211c、所在地211d、連絡先211e、およびパーミッション211fを含んでいる。パーミッション211fは、情報閲覧者用に設定された建物情報へのアクセスの権限を示しており、業種に基づいて決定される。情報入力者情報212は、情報入力者ID212a、パスワード212b、企業名212c、所在地212d、連絡先212e、パーミッション212f、サーバーアドレス212gを含んでいる。パーミッション212fは、情報閲覧者用に設定された建物情報へのアクセスの権限を示しており、業種に基づいて決定され、その業種が関連付けられている。サーバーアドレス212gは、情報入力者サーバー10のURL(Uniform Resource Locator)あるいはIPアドレス等、情報入力者サーバー10へ一意的にアクセスするための情報を示している。
【0030】
リンクデータベース22は、情報入力者サーバー群1の各情報入力者サーバー10へのリンクに必要なリンク情報が関連付けられて格納されたデータベースである。図4は、リンクデータベース22に格納されている情報の内容を示している。リンク情報は、建物情報を識別するための情報IDごとに用意されている。各リンク情報(リンク情報220〜222)において、情報権利者ID(情報権利者ID220a〜222a)、情報入力者ID(情報入力者ID220b〜222b)、および情報ID(情報ID220c〜222c)が関連付けられている。会員データベース21に格納された情報入力者情報中のサーバーアドレスと、リンクデータベース22に格納されたリンク情報は、情報入力者IDによって関連付けられている。後述するように、このリンク情報とサーバーアドレスとによって、閲覧者端末3が情報入力者サーバー10へアクセスするのに必要なアクセス情報が生成される。なお、リンク情報にサーバーアドレスが含まれていてもよい。
【0031】
ストックデータベース23は、情報入力者サーバー10へのリンクが消滅することによって、リンク切れが発生する場合に、その情報入力者サーバー10によって管理されていた建物情報と、その建物情報に係る情報権利者IDおよび情報IDとが関連付けられたストック情報が格納されるデータベースである。図5は、ストックデータベース23に格納されているストック情報の内容を示している。ストック情報230においては、建物情報に係る情報権利者ID230a、情報ID230b、およびその情報ID230bによって識別される建物情報230cが関連付けられている。
【0032】
ストック情報231においては、情報権利者ID231aと情報権利者ID231b、情報ID231cと231d、および建物情報231eが関連付けられている。ストック情報232においては、情報権利者ID232a、情報ID232b、および建物情報232cと232dが関連付けられている。
【0033】
なお、情報入力者サーバー10のデータベース12に格納されている建物情報は、ストック情報230〜232と同様の関連付けがなされた情報となっている。すなわち、情報権利者ID、情報ID、および建物情報が関連付けられてデータベース12に格納されている。ストック情報231と同様の形式でデータベース12に格納されている建物情報には、複数の情報権利者IDおよび情報IDが関連付けられている。例えば、大量生産される設備機器のような物の場合、機器が同種であれば、取扱説明書等の建物情報が複数の機器で共通することが多い。このような場合に、同一の建物情報に対して複数の情報権利者を関連付けてデータベース12に格納することによって、データベース12に必要な記憶容量を減らすことができる。また、建物情報の内容を更新する場合に、複数の情報権利者IDおよび情報IDに関連付けられている1つの建物情報の内容を更新するだけでよいので、情報入力者サーバー10による建物情報の管理を容易にすることができる。
【0034】
ストック情報232と同様の形式で情報がデータベース12に格納されている場合には、1つの情報権利者IDおよび情報IDに対して複数の建物情報が関連付けられている。これは、リフォームやメンテナンス等によって新たな建物情報が生成される場合があるからである。過去の建物情報を新しい建物情報に上書きして更新するのではなく、過去の建物情報も保存しておきたい場合には、このような関連付けが適している。
【0035】
次に、本実施形態における建物情報、情報ID、およびパーミッションのそれぞれについて説明する。本実施形態における建物情報には、建物の設計図面を含む設計情報、施工図面や建物の仕様(使用されている材料等)を含む施工情報、設備機器の設計書・仕様書・取扱説明書等を含む設備機器情報、電気・ガス・水道等のリアルタイムの使用量あるいは使用料金等を示すエネルギー情報、および防犯情報等が含まれている。
【0036】
情報IDは、例えば図6に示されるような形式のコードによって構成されている。図6の例においては、情報IDの上位2桁の数字は、情報の種類を示す識別コードであり(例えば00が設計図面、01が施工図面である等)、残りの数字が、その識別コードが付与された情報の中の各個体の情報を識別する個体コードである。識別コードと個体コードとによって、建物情報が一意に特定される。
【0037】
なお、建物のリフォームや設備機器の修繕等によって新たな建物情報が生成された場合には、建物情報が生成されるごとに、異なる個体コードが付与されるが、各建物情報を識別することができれば、これに限られない。例えば、既存の建物情報の内容が更新される場合には、更新後の建物情報の個体コードを更新前と同一にし、建物情報の更新日時を示す情報を付加して、これによって建物情報を識別するようにしてもよい。また、設備機器にICタグが付与されている場合、そのICタグの識別情報を、建物情報の1つである設備機器情報の情報IDに利用してもよい。
【0038】
図7は、パーミッションの内容を示している。識別コードごと、すなわち建物情報の種類ごとに閲覧の権限としてパーミッションが設定される。図7におけるAは情報権利者を示しており、Bは投資家を示しており、Cはリフォーム業者やメンテナンス業者を示している。また、Dは情報閲覧者を示しており、情報閲覧者に対しては、図示されている初期のパーミッションによって、いずれの建物情報も閲覧することができないようになっている。後述するように、情報閲覧者に対するパーミッションは、情報閲覧の開始時に、情報閲覧者の業種に応じて、図7のA〜Cに設定されているパーミッションに変更され、情報閲覧の終了時に、再びDに設定されているパーミッションに変更される。このように、業種ごとにパーミッションを設定し、建物情報へのアクセスを制限することによって、セキュリティを向上することができる。
【0039】
次に、図8を用いて本建物情報管理システムの概略動作を説明する。本実施形態においては、主に、本建物情報管理システムによって提供されるサービスの会員の登録を行う時、情報管理入力者サーバー10が生成したリンクを登録する時、パーミッションを変更する時、情報閲覧者が情報を閲覧する時、新たな建物情報が生成された場合等にリンクを追加する時、企業倒産等によるリンク切れが発生した時、情報権利者が変更となった時、および建物の解体時において、本建物情報管理システムを構成する各コンピュータ端末が動作する。図8は、各コンピュータ端末の動作を、上記の処理と関連付けて一元的に概観しやすくするためのものである。以下の処理においては、周知のWeb通信技術が利用される。以下の各処理の詳細は後述する。
【0040】
会員登録時には、情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は、ネットワーク500を介して会員登録情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS801)。同様に、閲覧者端末3および権利者端末4は、ネットワーク500を介して会員登録情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS806、ステップS809)。システム管理サーバー2のシステム管理装置20はこの会員登録情報を受信した後、IDおよびパスワードを生成し、それらを会員登録情報と共に会員データベース21に格納する(ステップS814)。
【0041】
情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は、会員登録後、データベース12に格納されている建物情報へのリンクに係るリンク情報を生成し、ネットワーク500を介してシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS802)。システム管理サーバー2のシステム管理装置20はリンク情報を受信し、リンクデータベース22に格納する(ステップS816)。
【0042】
情報閲覧時には、閲覧者端末3は、ネットワーク500を介して情報閲覧願いをシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS807)。情報閲覧願いは、システム管理サーバー2によって権利者端末4へも送信される。権利者端末4においては、情報権利者によって、情報の閲覧を許可するかどうかの判断が行われる。情報の閲覧を許可する場合には、権利者端末4はシステム管理サーバー2に情報閲覧の許可を通知する(ステップS810)。システム管理サーバー2のシステム管理装置20は、権利者端末4から情報閲覧の許可を通知された場合、閲覧者端末3による情報の閲覧を可能とするため、会員データベース21に格納されている情報閲覧者のパーミッションを変更する(ステップS816)。
【0043】
パーミッションの変更後、閲覧者端末3からシステム管理サーバー2へ情報閲覧請求が送信される。システム管理サーバー2のシステム管理装置20は、情報閲覧請求を受信し、情報入力者サーバー10へのリンクに係るサーバーアドレス等を含む情報を閲覧者端末3へ送信する(ステップS817)。閲覧者端末3はその情報を受信し、その情報に含まれるサーバーアドレスを有する情報入力者サーバー10にアクセスし、建物情報を取得する。建物情報は、例えば閲覧者端末3のWebブラウザによって端末上で表示される(ステップS808)。
【0044】
リンクの追加時には、権利者端末4は、ネットワーク500を介してリンク追加願いをシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS811)。また、情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は新しい建物情報を生成し、データベース12に格納する(ステップS803)。システム管理サーバー2のシステム管理装置20は権利者端末4からのリンク追加願いを受信し、新たなリンク情報をリンクデータベース22に格納する(ステップS818)。
【0045】
リンク切れが発生する場合には、情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は、事前にリンク切れ通知をシステム管理サーバー2へ送信すると共に、データベース12に格納されている建物情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS804)。システム管理サーバー2のシステム管理装置20は、リンク切れ通知および建物情報を受信(ダウンロード)し、ストックデータベース23に建物情報を格納する(ステップS819)。
【0046】
情報権利者の変更時には、権利者端末4は情報権利者変更通知をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS812)。システム管理サーバー2のシステム管理装置20は情報権利者変更通知を受信し、会員データベース21の内容を更新する(ステップS820)。
【0047】
建物の解体時には、権利者端末4は解体通知をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS813)。システム管理サーバー2のシステム管理装置20は解体通知を受信し、解体される建物に係る会員データベース21、リンクデータベース22、およびストックデータベース23の内容を書き換える(ステップS821)。解体通知は、システム管理サーバー2によって情報入力者サーバー10へも送信される。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は解体通知を受信し、解体される建物に係るデータベース12の内容を書き換える(ステップS805)。
【0048】
次に、会員登録時の本建物情報管理システムの詳細な動作を説明する。まず、情報入力者が会員登録を行う場合の動作を、図9を用いて説明する。情報入力者サーバー10において、ユーザー(情報入力者)によってWebブラウザが起動される。ユーザーが、情報入力者装置11の操作部を介して情報を入力すると、その情報に基づいて情報入力者装置11の制御部が各処理を行う。情報入力者装置11がシステム管理サーバー2にアクセスする際には、既存のWeb通信技術が利用される。すなわち、情報入力者装置11は、システム管理サーバー2のURLに含まれるドメイン名を、ネットワーク500を介して図示せぬDNS(Domain Name System)サーバーに問い合わせ、DNSサーバーからシステム管理サーバー2のIPアドレスを取得する。
【0049】
情報入力者装置11は、このIPアドレスに対して、Web情報の要求を示すメッセージを送信する。システム管理サーバー2はこのメッセージを受信し、メッセージの内容に基づいて、HTML文書等のWeb情報を含むメッセージを情報入力者装置11へ送信する。このメッセージは情報入力者装置11によって受信され、情報入力者装置11のWebブラウザによってその内容が解析される。Webブラウザは、システム管理サーバー2から受信されたメッセージに基づいたWebページを表示部に表示する。上記のメッセージの送受信にはHTTPが用いられる。また、システム管理サーバー2は、動的処理を行うCGI(Common Gateway Interface)等のプログラムを備えており、情報入力者装置11からの要求に応じて処理を行う。上記の処理は、閲覧者端末3および権利者端末4がシステム管理サーバー2にアクセスする場合にも同様である。
【0050】
まず、情報入力者装置11は会員登録情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS901)。この会員登録情報には、情報入力者の企業名、所在地、連絡先、サーバーアドレス、および業種(情報入力者であることを示す情報を含む)が含まれている。システム管理サーバー2において、通信制御部200は会員登録情報を受信し、会員情報管理部201へ出力する。会員情報管理部201は会員登録情報のうち、企業名、所在地、連絡先、およびサーバーアドレスを会員データベース21に格納する。このとき、これらの情報を関連付けるため、仮の識別情報が付与される。会員登録情報は、パーミッション管理部203にも出力される。パーミッション管理部203は、業種に基づいて情報入力者サーバー10のパーミッションを決定し、その情報を会員登録情報と関連付けて会員データベース21に格納する(ステップS902)。
【0051】
続いて、会員情報管理部201はIDおよびパスワードの生成を会員識別情報管理部202に指示する。会員識別情報管理部202は情報入力者IDおよびパスワードを生成し、既に会員データベース21に格納されている会員登録情報に対して情報入力者IDおよびパスワードを関連付け、会員データベース21に格納する(ステップS903)。会員識別情報管理部202は、生成した情報入力者IDおよびパスワードを通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報入力者IDおよびパスワードを情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS904)。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報入力者IDおよびパスワードを受信し、図示せぬ記憶部またはデータベース12にそれらを格納する。
【0052】
次に、情報権利者が建物の新築時等に会員登録を行う場合の動作を、図10を用いて説明する。ここで、情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は、会員登録を行う情報権利者の建物情報を生成した際に、その建物情報を識別するため、情報権利者の家主名、住所、および連絡先等と建物情報とを関連付けて、データベース12に格納しているものとする。権利者端末4は会員登録情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1001)。この会員登録情報には、情報権利者の家主名、住所、連絡先、情報入力者ID、および業種(情報権利者であることを示す情報を含む)が含まれている。情報入力者IDは予め情報入力者から情報権利者に通知され、権利者端末4に入力されているものとする。
【0053】
システム管理サーバー2の通信制御部200は会員登録情報を受信し、会員情報管理部201へ出力する。会員情報管理部201は会員登録情報のうち、家主名、住所、および連絡先を会員データベース21に格納する。このとき、これらの情報を関連付けるため、仮の識別情報が付与される。会員情報はパーミッション管理部203にも出力される。パーミッション管理部203は、業種に基づいて権利者端末4のパーミッションを決定し、その情報を会員データベース21に格納する(ステップS1002)。
【0054】
続いて、通信制御部200は会員登録情報を、情報入力者IDによって識別される情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1003)。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11はこの会員登録情報を受信する。情報権利者が会員登録をする場合には、その情報権利者が所有すべき建物情報が存在している必要があるため、情報入力者装置11は、会員登録情報によって識別される情報権利者の建物情報がデータベース12に存在するかどうかを判断する(ステップS1004)。
【0055】
必要な建物情報がデータベース12に存在する場合、情報入力者装置11は、建物情報の存在を確認したことを通知するための確認通知を生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1005)。システム管理サーバー2の通信制御部200は確認通知を受信し、会員識別情報管理部202へ出力する。会員識別情報管理部202は、確認通知に基づいて、IDおよびパスワードを生成すべきであると判断して、情報権利者IDおよびパスワードを生成し、既に会員データベース21に格納されている会員登録情報に対して情報権利者IDおよびパスワードを関連付け、会員データベース21に格納する(ステップS1006)。
【0056】
会員識別情報管理部202は、生成した情報権利者IDおよびパスワードを通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報権利者IDおよびパスワードを権利者端末4へ送信する(ステップS1007)。権利者端末4は情報権利者IDおよびパスワードを受信し、図示せぬ記憶部にそれらを格納する。また、システム管理サーバー2の通信制御部200は情報権利者IDを情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1008)。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報権利者IDを受信し、その情報権利者IDをデータベース12中の建物情報と関連付けてデータベース12に格納する。
【0057】
次に、情報閲覧者が会員登録を行う場合の動作を、図11を用いて説明する。閲覧者端末3は会員登録情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1101)。この会員登録情報には、情報閲覧者の企業名、所在地、連絡先、および業種(情報閲覧者であることを示す情報を含む)が含まれている。システム管理サーバー2の通信制御部200は会員登録情報を受信し、会員情報管理部201へ出力する。会員情報管理部201は会員登録情報のうち、企業名、所在地、および連絡先を会員データベース21に格納する。このとき、これらの情報を関連付けるため、仮の識別情報が付与される。会員情報はパーミッション管理部203にも出力される。パーミッション管理部203は、業種に基づいて閲覧者端末3のパーミッションを決定し、その情報を会員データベース21に格納する(ステップS1102)。初期登録においては、前述したように、情報閲覧者がいずれの建物情報を閲覧することもできないようにパーミッションが設定される。
【0058】
続いて、会員情報管理部201はIDおよびパスワードの生成を会員識別情報管理部202に指示する。会員識別情報管理部202は情報閲覧者IDおよびパスワードを生成し、既に会員データベース21に格納されている会員登録情報に対して情報閲覧者IDおよびパスワードを関連付け、会員データベース21に格納する(ステップS1103)。会員識別情報管理部202は、生成した情報閲覧者IDおよびパスワードを通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報閲覧者IDおよびパスワードを閲覧者端末3へ送信する(ステップS1104)。閲覧者端末3は情報閲覧者IDおよびパスワードを受信し、図示せぬ記憶部にそれらを格納する。
【0059】
次に、新たに会員となった情報入力者の情報入力者サーバー10へのリンクを生成する場合の動作を、図12を用いて説明する。これは、例えば図9に示される動作の続きである。システム管理サーバー2のリンク情報管理部206は、情報入力者サーバー10へのリンクを登録するのに必要なリンク情報を情報入力者サーバー10に要求するためのリンク情報要求を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200はリンク情報要求を情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1201)。このリンク情報要求には、図10のステップS1006で生成した情報権利者IDが含まれている。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11はリンク情報要求を受信し、情報権利者IDと、その情報権利者IDに関連付けられている建物情報の種類(設計図面や施工図面等であること)と情報入力者IDとを含むリンク情報を生成する(ステップS1202)。情報入力者装置11はこのリンク情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1203)。
【0060】
システム管理サーバー2の通信制御部200はリンク情報を受信し、リンク情報管理部206へ出力する。リンク情報管理部206は、このリンク情報に含まれる情報権利者IDおよび情報入力者IDとを関連付け、リンク情報としてリンクデータベース22に格納(仮登録)する(ステップS1204)。続いて、リンク情報管理部206は情報ID管理部207に情報IDの生成を指示する。情報ID管理部207は、建物情報の種類に基づいて、情報の種類を識別する識別コードを生成すると共に、その種類に属する個々の情報を識別する個体コードを生成し、両者を関連付けて情報IDとする。情報ID管理部207は、生成した情報IDを、ステップS1204においてリンクデータベース22に格納されたリンク情報に付加する(ステップS1205)。
【0061】
続いて、情報ID管理部207は情報IDを通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報IDを情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1206)。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報IDを受信し、建物情報と関連付けてデータベース12に格納する(ステップS1207)。情報入力者装置11は、情報IDをデータベース12に登録したことを通知するための情報ID登録通知を生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1208)。
【0062】
システム管理サーバー2の通信制御部200は情報ID登録通知を受信し、情報ID管理部207へ出力する。情報ID管理部207は、情報ID登録通知に基づいて、リンクの登録が終了したことをリンク情報管理部206に通知する。リンク情報管理部206は、リンクの登録が終了したことを権利者端末4に通知するためのリンク登録完了通知を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200はリンク登録完了通知を権利者端末4へ送信する(ステップS1209)。権利者端末4はリンク登録完了通知を受信する。
【0063】
次に、情報閲覧時に閲覧者端末3のパーミッションを変更する動作を、図13を用いて説明する。リフォーム業者やメンテナンス業者等の閲覧者は、効率的にリフォームやメンテナンス等を行うことを目的として、建物情報を閲覧(取得)するため、建物情報の閲覧指示を閲覧者端末3に入力する。この指示に基づいて、閲覧者端末3は、情報閲覧の許可願いを示す情報閲覧願いを生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1301)。この情報閲覧願いには情報権利者ID、情報閲覧者IDおよびパスワードと、建物情報を閲覧することができる期間を示す閲覧許可期間とが含まれている。情報権利者IDは予め情報権利者から情報閲覧者に通知され、閲覧者端末3に入力されているものとする。
【0064】
システム管理サーバー2の通信制御部200は情報閲覧願いを受信し、会員識別情報管理部202およびパーミッション管理部203へ出力する。会員識別情報管理部202は、以下のようにして情報閲覧者(閲覧者端末3)の認証を行う。会員識別情報管理部202は、情報閲覧願いに含まれる情報閲覧者IDおよびパスワードを用いて、会員データベース21の中から、それらと一致する情報閲覧者IDおよびパスワードが関連付けられている情報閲覧者情報を検索する。条件に合致する情報閲覧者情報があった場合には、認証が成功する。
【0065】
この場合に、パーミッション管理部203は会員データベース21から情報閲覧者情報を読み出して参照し、情報閲覧者ID、企業名、および閲覧許可期間を含む情報閲覧願いを生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報閲覧願いを権利者端末4へ送信する(ステップS1302)。
【0066】
権利者端末4は情報閲覧願いを受信し、情報閲覧者IDによって示される情報閲覧者に対して閲覧を許可するかどうかをユーザー(情報権利者)に対して判断させるため、判断を促すためのメッセージ等を図示せぬ表示部に表示する。このとき、例えば情報閲覧者の名称(企業名等)および閲覧許可期間と、閲覧を許可するかどうかの判断を指示するメッセージとが表示される。ユーザーが図示せぬ操作部を操作して判断結果を入力する(ステップS1303)と、権利者端末4は判断結果に応じて以下のように動作する。
【0067】
閲覧が許可されなかった(拒否された)場合、権利者端末4は、閲覧の拒否を示す閲覧拒否通知をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1304)。システム管理サーバー2は閲覧拒否通知を閲覧者端末3へ転送する(ステップS1305)。また、閲覧が許可された場合、権利者端末4は、閲覧の許可を示す閲覧許可通知をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1306)。この閲覧許可通知には、閲覧を許可する情報閲覧者の情報閲覧者IDと閲覧許可期間とが含まれる。
【0068】
システム管理サーバー2の通信制御部200は閲覧許可通知を受信し、パーミッション管理部203へ出力する。パーミッション管理部203は、閲覧許可願いに含まれる情報閲覧者IDと一致する情報閲覧者IDが関連付けられている情報閲覧者情報を会員データベース21の中から検索する。条件に合致する情報閲覧者情報があった場合、パーミッション管理部203は、その情報閲覧者情報中のパーミッションに関連付けられた業種を参照する。パーミッション管理部203は、情報閲覧者の業種に基づいて、パーミッションを変更する(ステップS1307)。これによって、閲覧者端末3が、パーミッションに基づいてアクセス可能な建物情報を取得し、情報閲覧者が建物情報を閲覧することが可能となる。
【0069】
続いて、パーミッション管理部203は、建物情報の閲覧の許可を閲覧者端末3に通知するための閲覧許可通知を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200は閲覧許可通知を閲覧者端末3へ送信する(ステップS1308)。閲覧者端末3は閲覧許可通知を受信する。以後、後述する情報閲覧時の処理へと処理が続く。
【0070】
閲覧許可期間が終了した場合、パーミッション管理部203は、ステップS1307において変更したパーミッションを元のパーミッションに変更する(ステップS1309)。これによって、閲覧者端末3が、再びいずれの建物情報も取得することができなくなる。パーミッション管理部203は、閲覧許可期間の終了を閲覧者端末3および権利者端末4に通知するための閲覧期間終了通知を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200は閲覧期間終了通知を閲覧者端末3および権利者端末4へ送信する(ステップS1310、S1311)。閲覧者端末3および権利者端末4は閲覧期間終了通知を受信し、例えば閲覧期間の終了を示すメッセージ等を図示せぬ表示部に表示する。
【0071】
次に、情報閲覧時の動作を、図14を用いて説明する。閲覧者端末3は、情報閲覧の請求(要求)を示す情報閲覧請求をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1401)。この情報閲覧請求には、閲覧したい建物情報の所有者である情報権利者の情報権利者IDと情報閲覧者IDおよびパスワードとが含まれている。情報閲覧請求に複数の情報権利者IDが含まれていてもよい。システム管理サーバー2の通信制御部200は情報閲覧請求を受信し、会員識別情報管理部202およびリンク収集部205へ出力する。会員識別情報管理部202が、前述した情報権利者IDおよびパスワードの照合により、情報権利者が正規な会員であるかどうかの認証を行った後、リンク収集部205は、会員データベース21およびリンクデータベース22からリンク情報を収集する(ステップS1402)。以下、リンク収集部205による処理を詳述する。
【0072】
リンク収集部205は、情報閲覧請求に含まれる情報閲覧者IDと一致する情報閲覧者IDが関連付けられた情報閲覧者情報を会員データベース21の中から検索する。すなわち、リンク収集部205は会員データベース21から情報閲覧者情報を順次読み出して、情報閲覧請求に含まれる情報閲覧者IDと、会員データベース21から読み出した情報閲覧者情報中の情報閲覧者IDとを照合し、両者が一致した場合に、その情報閲覧者IDが関連付けられている情報閲覧者情報中のパーミッションを参照する。
【0073】
また、リンク収集部205は、情報閲覧請求に含まれる情報権利者IDと一致する情報権利者IDが関連付けられているリンク情報をリンクデータベース22の中から検索する。すなわち、リンク収集部205は、リンクデータベース22からリンク情報を順次読み出して、情報閲覧請求中の情報権利者IDとリンク情報中の情報権利者IDとを照合し、両者が一致した場合に、その情報権利者IDが関連付けられているリンク情報の情報IDに含まれる、情報の種類を識別する識別コードを参照する。リンク収集部205は、条件に合致したリンク情報の情報IDの中から、パーミッションに基づいて、閲覧権限のある識別コードを有する情報IDを抽出し、抽出した情報IDが関連付けられているリンク情報を選択する。
【0074】
続いて、リンク収集部205は、選択したリンク情報に含まれる情報入力者IDと一致する情報入力者IDが関連付けられている情報入力者情報を会員データベース21の中から検索する。すなわち、リンク収集部205は会員データベース21から情報入力者情報を順次読み出して、選択したリンク情報中の情報入力者IDと情報入力者情報中の情報入力者IDとを照合し、両者が一致した場合に、その情報入力者IDが関連付けられている情報入力者情報中のサーバーアドレスと、選択したリンク情報中の情報権利者IDおよび情報IDとを関連付けたアクセス情報を生成する。このアクセス情報に情報入力者IDが含まれていてもよい。情報閲覧請求に複数の情報権利者IDが含まれている場合には、リンク収集部205は上記の処理を繰り返し、必要なアクセス情報を生成する。以上が、ステップS1402におけるリンク収集部205の詳細な動作である。
【0075】
続いて、リンク収集部205はアクセス情報をWeb出力部204へ出力する。Web出力部204は、アクセス情報を含むWeb出力(表示)用のWeb情報(例えばHTML形式等の情報)を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200はWeb情報を閲覧者端末3へ送信する(ステップS1403)。閲覧者端末3はWeb情報を受信し、Webブラウザによって処理する。Webブラウザによって処理された結果、閲覧者端末3の図示せぬ表示部には、アクセス情報を含む情報が表示される。例えば、情報入力者サーバー10のサーバーアドレス(IPアドレス等)またはURLが表示される。あるいは、サーバーアドレスに関連付けられている情報入力者サーバー10の識別情報(企業名等)が表示される。あるいは、情報IDに関連付けられている情報の種類が表示される。
【0076】
情報閲覧者は、この表示に基づいて、アクセスしたい情報入力者サーバー10、または閲覧したい情報を選択し、図示せぬ操作部を介して選択結果を入力する。閲覧者端末3は、選択結果に基づいて、情報閲覧の請求(要求)を情報入力者サーバー10に通知するための情報請求を生成し、選択結果によって示されるサーバーアドレスを有する情報入力者サーバー10へ情報請求を送信する(ステップS1404)。この情報請求には情報IDが含まれている。
【0077】
情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報請求を受信し、情報請求に含まれる情報IDと、データベース12中の建物情報に関連付けられている情報IDとの照合を行い、閲覧者端末3によって要求された建物情報をデータベース12の中から検索する(ステップS1405)。情報請求に含まれる情報IDと一致する情報IDに関連付けられた建物情報があった場合、情報入力者装置11はその建物情報をデータベース12から読み出して、閲覧者端末3へ送信する(ステップS1406)。閲覧者端末3は建物情報を受信し、必要に応じて、建物情報に基づいた設計図面等を図示せぬ表示部に表示する。情報入力者装置11が建物情報を閲覧者端末3へ送信する際には、前述したWeb通信技術を利用すればよい。
【0078】
上記においては、閲覧者端末3は、所望の情報権利者の建物情報のうち、パーミッションに基づいてアクセス可能な建物情報のみを取得する。これに対し、以下のようにして、閲覧者端末3が所望の情報権利者の任意の建物情報を取得するようにしてもよい。この場合には、情報閲覧者に対する閲覧時のパーミッションは設定されない。この場合には、セキュリティは上記の場合よりも低下するが、情報閲覧者が建物情報を閲覧するという目的を果たすことはできる。
【0079】
この場合に、リンク収集部205は、情報閲覧請求に含まれる情報権利者IDと一致する情報権利者IDが関連付けられているリンク情報をリンクデータベース22の中から検索する。続いて、リンク収集部205は、条件に合致したリンク情報に含まれる情報入力者IDと一致する情報入力者IDが関連付けられている情報入力者情報を会員データベース21の中から検索する。続いて、リンク収集部205は、条件に合致した情報入力者情報中のサーバーアドレスと情報権利者IDとを関連付けたアクセス情報を生成する。このアクセス情報は、前述した動作と同様にして閲覧者端末3へ送信される。
【0080】
閲覧者端末3はアクセス情報を受信し、情報閲覧者による指示に基づいて、情報閲覧の請求(要求)を通知するための情報請求を生成し、アクセス情報に含まれるサーバーアドレスを有する情報入力者サーバー10へ情報請求を送信する。この情報請求には、アクセス情報に含まれた情報権利者IDが含まれている。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報請求を受信し、情報請求に含まれる情報権利者IDに基づいて、閲覧者端末3によって要求された建物情報をデータベース12の中から検索する(ステップS1405)。情報請求に含まれる情報権利者IDと一致する情報権利者IDに関連付けられた建物情報があった場合、情報入力者装置11はその建物情報をデータベース12から読み出して、閲覧者端末3へ送信する。閲覧者端末3は建物情報を受信し、必要に応じて、図示せぬ表示部に建物情報に基づいた設計図面等を表示する。
【0081】
次に、リフォームやメンテナンス等によって、新たな建物情報が生成されて(あるいは既存の建物情報の内容が変更されて)、その建物情報に係る新たなリンクを追加する場合の動作を、図15および図16を用いて説明する。図15は、例えばリフォームやメンテナンス等によって、新たな建物情報が生成されて、その建物情報の情報IDとして既存の情報IDと同一のものが用いられる場合の動作を示している。この場合、既存の建物情報を生成した情報入力者サーバー10と、新たな建物情報を生成した情報入力者サーバー10とが異なることが多いが、その場合でも対応が可能である。
【0082】
権利者端末4は、リフォーム等のサービスへの申込を示すサービス申込を、サービスを希望する情報入力者の情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1501)。このサービス申込には、サービス内容を示す情報と、リンク追加の対象となる建物情報に関連付けられた情報IDと情報権利者IDとが含まれている。情報IDは、リンク追加のために、予め権利者端末4がシステム管理サーバー2にアクセスして取得したものであってもよいし、前述した情報閲覧時に、情報閲覧者としての情報権利者が取得した情報IDが権利者端末4に入力されたものであってもよい。
【0083】
サービス申込の送信後、権利者端末4は、リンク追加を要求するためのリンク追加願いをシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1502)。このリンク追加願いには、情報ID、情報入力者ID、情報権利者ID、およびパスワードが含まれている。情報入力者IDは予め情報入力者から情報権利者に通知され、権利者端末4に入力されているものとする。システム管理サーバー2の通信制御部200はリンク追加願いを受信し、会員識別情報管理部202およびリンク情報管理部206へ出力する。
【0084】
会員識別情報管理部202は、前述した情報権利者IDおよびパスワードの照合により、情報権利者が正規な会員であるかどうかの認証を行う。正規な会員であることが確認されたら、リンク情報管理部206は、リンク追加願いに基づいて、情報入力者サーバー10に対して新たな建物情報の生成を要求すべきであると判断し、リンク追加願いに含まれる情報ID、情報入力者ID、および情報権利者IDを含む情報入力要請(情報生成要求)を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報入力要請を、情報権利者IDに関連付けられた情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1503)。
【0085】
情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報入力要請を受信し、例えば建物情報を生成することを要求するメッセージを図示せぬ表示部に表示する。この表示を確認した情報入力者によってリフォーム等のサービスが行われる。情報入力者装置11は、ユーザー(情報入力者)による指示に基づいて、サービスに係る新たな建物情報を生成し、データベース12に格納する(ステップS1504)。続いて、情報入力者装置11は、リンクを生成する建物情報に関連付けられている情報権利者IDとその建物情報の情報IDと情報入力者IDとを含むリンク情報と、サービスおよび建物情報の生成が完了したことを通知するためのメッセージとを含むサービス完了通知を生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1505)。
【0086】
システム管理サーバー2の通信制御部200はサービス完了通知を受信し、リンク情報管理部206へ出力する。リンク情報管理部206は、サービス完了通知に含まれるリンク情報をリンクデータベース22に格納する(ステップS1506)。リンク情報管理部206は、リンクの登録が終了したことを権利者端末4に通知するためのリンク登録完了通知を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200はリンク登録完了通知を権利者端末4へ送信する(ステップS1507)。権利者端末4はリンク登録完了通知を受信する。
【0087】
図16は、例えば防犯システムや電気・ガス等の供給システムにおけるモニタリングサービス等によって、新たな建物情報が生成されて、その建物情報の情報IDとして、既存の情報IDと異なるものが用いられる場合の動作を示している。権利者端末4は、サービスへの申込を示すサービス申込を、サービスを希望する情報入力者の情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1601)。このサービス申込には、サービス内容を示す情報と情報権利者IDとが含まれている。
【0088】
サービス申込の送信後、権利者端末4は、リンク追加を要求するためのリンク追加願いをシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1602)。このリンク追加願いには、情報入力者ID、情報権利者ID、およびパスワードが含まれている。情報入力者IDは予め情報入力者から情報権利者に通知され、権利者端末4に入力されているものとする。システム管理サーバー2の通信制御部200はリンク追加願いを受信し、会員識別情報管理部202およびリンク情報管理部206へ出力する。
【0089】
会員識別情報管理部202は、前述した情報権利者IDおよびパスワードの照合により、情報権利者が正規な会員であるかどうかの認証を行う。正規な会員であることが確認されたら、リンク情報管理部206は、リンク追加願いに基づいて、情報入力者サーバー10に対して新たな建物情報の生成を要求すべきであると判断し、リンク追加願いに含まれる情報入力者IDおよび情報権利者IDを含む情報入力要請(情報生成要求)を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報入力要請を、情報権利者IDに関連付けられた情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1603)。
【0090】
情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報入力要請を受信し、情報入力要請に基づいて、サービスに係る新たな建物情報を生成し、データベース12に格納する(ステップS1604)。続いて、情報入力者装置11は、リンクを生成する建物情報に関連付けられている情報権利者IDとその建物情報の種類(防犯情報やエネルギー情報等であること)と情報入力者IDとを含むリンク情報を生成する。情報入力者装置11はこのリンク情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1605)。
【0091】
システム管理サーバー2の通信制御部200はリンク情報を受信し、リンク情報管理部206へ出力する。リンク情報管理部206は情報権利者IDと情報入力者IDとを関連付け、リンク情報としてリンクデータベース22に格納(仮登録)する(ステップS1606)。続いて、リンク情報管理部206は情報ID管理部207に情報IDの生成を指示する。情報ID管理部207は、建物情報の種類に基づいて、情報の種類を識別する識別コードを生成すると共に、その種類に属する個々の情報を識別する個体コードを生成し、両者を関連付けて情報IDとする。情報ID管理部207は、生成した情報IDを、ステップS1606においてリンクデータベース22に格納されたリンク情報に付加する(ステップS1607)。
【0092】
続いて、情報ID管理部207は情報IDを通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報IDを情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1608)。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は情報IDを受信し、建物情報と関連付けてデータベース12に格納する(ステップS1609)。情報入力者装置11は、情報IDをデータベース12に登録したことを通知するための情報ID登録通知をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1610)。
【0093】
システム管理サーバー2の通信制御部200は情報ID登録通知を受信し、情報ID管理部207へ出力する。情報ID管理部207は、情報ID登録通知に基づいて、リンクの登録が終了したことをリンク情報管理部206に通知する。リンク情報管理部206は、リンクの登録が終了したことを権利者端末4に通知するためのリンク登録完了通知を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200はリンク登録完了通知を権利者端末4へ送信する(ステップS1611)。権利者端末4はリンク登録完了通知を受信する。
【0094】
なお、リフォームやメンテナンス等によって、新たな建物情報が生成されて(あるいは既存の建物情報の内容が変更されて)、その建物情報の情報IDとして、既存の情報IDと異なるものが用いられる場合には、上記と同様の動作が行われる。
【0095】
次に、企業倒産等によって、情報入力者サーバー10が建物情報を管理することができなくなり、リンク切れが発生する場合の動作を、図17を用いて説明する。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は、リンク切れが発生することを通知するためのリンク切れ通知を生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1701)。このリンク切れ通知には、データベース12に格納されている建物情報に関連付けられている情報IDと情報入力者IDおよびパスワードとが含まれている。システム管理サーバー2の通信制御部200はリンク切れ通知を受信し、会員識別情報管理部202およびストックデータ管理部208へ出力する。
【0096】
会員識別情報管理部202は、前述した情報入力者IDおよびパスワードの照合により、情報入力者が正規な会員であるかどうかの認証を行う。正規な会員であることが確認されたら、ストックデータ管理部208は、リンク切れ通知に基づいて、リンク切れが発生することを認識し、情報入力者サーバー10が記憶している建物情報をダウンロードするため、ダウンロードの請求(要求)を示すDL請求を生成し、通信制御部200へ出力する。通信制御部200はDL請求を情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1702)。
【0097】
情報入力者サーバー10の情報入力者装置11はDL請求を受信し、DL請求に基づいて、データベース12から建物情報、情報権利者ID、および情報IDを読み出して、これらを含む送信情報を生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1703)。システム管理サーバー2の通信制御部200は送信情報を受信して、ストックデータ管理部208へ出力する。ストックデータ管理部208は、送信情報に含まれる建物情報、情報権利者ID、および情報IDをストックデータベース23に格納する。
【0098】
続いて、ストックデータ管理部208は、ステップS1701あるいはステップS1703において取得した情報入力者IDに基づいて、会員データベース21の中から、リンク切れとなる情報入力者の情報入力者情報を検索する。そして、ストックデータ管理部208は、情報入力者情報中のサーバーアドレスをシステム管理サーバー2のアドレスに書き換える(ステップS1704)。この結果、情報閲覧時に閲覧者端末3は、情報入力者サーバー10ではなくシステム管理サーバー2にアクセスすることになる。これによって、情報入力者(情報入力者サーバー10)が存在しなくなった場合でも、情報閲覧者に対する建物情報の提示を継続することができる。
【0099】
次に、建物の所有者あるいは居住者が変わったため、情報権利者が変更された場合の動作を、図18を用いて説明する。情報権利者の変更前に現情報権利者の権利者端末4は、情報権利者が変更されることを通知するための情報権利者変更通知を生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1801)。この情報権利者変更通知には、現情報権利者の家主名、住所および新情報権利者の家主名、住所が含まれている。システム管理サーバー2のシステム管理装置20は情報権利者変更通知を受信し、例えば本建物情報管理システムの管理者に対して情報権利者の変更を通知するためのメッセージ等を図示せぬ表示部に表示する。
【0100】
建物の明け渡し等によって、情報権利者が変更された場合、新情報権利者には、会員登録を促すための情報が通知される。例えば、情報権利者の変更通知を確認した管理者から新情報権利者にダイレクトメール等が送信される。新情報権利者が、本建物情報管理システムによって提供されるサービスを利用する会員になることを決定した場合、新情報権利者による指示に基づいて、権利者端末4は会員登録情報をシステム管理サーバー2へ送信する(ステップS1802)。この会員登録情報には、新情報権利者の家主名、住所、および連絡先が含まれており、さらに望ましくは旧情報権利者の情報権利者IDが含まれている。
【0101】
システム管理サーバー2の通信制御部200は会員登録情報を受信し、会員情報管理部201へ出力する。会員情報管理部201は、会員登録情報に含まれている住所あるいは情報権利者IDに基づいて、会員データベース21の中から、該当する情報権利者情報を検索する。条件に合致する情報権利者情報があった場合、システム管理装置20は、情報権利者情報中の家主名および連絡先を新情報権利者の情報に書き換える(ステップS1803)。続いて、会員情報管理部201はIDおよびパスワードの生成を会員識別情報管理部202に指示する。会員識別情報管理部202は、情報権利者IDおよびパスワードを生成し、既に会員データベース21に格納されている会員登録情報に対して情報権利者IDおよびパスワードを関連付け、会員データベース21に格納する(ステップS1804)。
【0102】
続いて、会員識別情報管理部202は、生成した情報権利者IDおよびパスワードを通信制御部200へ出力する。通信制御部200は情報権利者IDおよびパスワードを権利者端末4へ送信する(ステップS1805)。権利者端末4は情報権利者IDおよびパスワードを受信し、図示せぬ記憶部にそれらを格納する。情報権利者IDは情報入力者サーバー10へも送信され、情報入力者サーバー10の情報入力者装置11によって、建物情報と関連付けられてデータベース12に格納される。なお、上記においては、旧情報権利者の権利者端末4が情報権利者変更通知を送信しているが、新情報権利者の権利者端末4が情報権利者変更通知を送信してもよい。
【0103】
次に、建物の解体時の動作を、図19を用いて説明する。権利者端末4は、建物の解体を通知するための解体通知を生成し、システム管理サーバー2へ送信する(ステップS1901)。この解体通知には情報権利者IDおよびパスワードが含まれる。システム管理サーバー2の通信制御部200は解体通知を受信し、会員識別情報管理部202、会員情報管理部201、リンク情報管理部206、およびストックデータ管理部208へ出力する。会員識別情報管理部202が、情報権利者IDおよびパスワードに基づいて、前述した認証を行った後、会員情報管理部201は会員データベース21の内容を書き換える。すなわち、会員情報管理部201は、解体通知に含まれている情報権利者IDと同一の情報権利者IDが関連付けられている情報権利者情報を検索し、その情報権利者情報を削除する(ステップS1902)。
【0104】
また、リンク情報管理部206はリンクデータベース22の内容を書き換える。すなわち、リンク情報管理部206は、解体通知に含まれている情報権利者IDと同一の情報権利者IDが関連付けられているリンク情報を検索し、そのリンク情報を削除する(ステップS1903)。また、ストックデータ管理部208はストックデータベース23の内容を書き換える。すなわち、ストックデータ管理部208は、解体通知に含まれている情報権利者IDと同一の情報権利者IDが関連付けられているストック情報を検索し、そのストック情報を削除する。ただし、同じストック情報に他の情報権利者IDも関連付けられている場合には、ストック情報を削除せず、解体通知に含まれている情報権利者IDと同じ情報権利者IDのみを削除する(ステップS1904)。
【0105】
続いて、ストックデータ管理部208は、情報権利者の建物の解体を通知するための解体通知を生成し、情報入力者サーバー10へ送信する(ステップS1905)。この解体通知には、解体に係る建物の情報権利者の情報権利者IDが含まれている。情報入力者サーバー10の情報入力者装置11は解体通知を受信し、データベース12の内容を書き換える。すなわち、情報入力者装置11は、解体通知に含まれている情報権利者IDと一致する情報権利者IDが関連付けられている建物情報を削除する(ステップS1906)。
【0106】
上述したように、本実施形態による建物情報管理システムにおいては、情報入力者(情報入力者サーバー10)、情報閲覧者(閲覧者端末3)、および情報権利者(権利者端末4)は、システム管理サーバー2を介して結び付けられている。また、システム管理サーバー2は、閲覧者端末3からの閲覧要求に応じて、建物情報を管理する情報入力者サーバー10のサーバーアドレスを閲覧者端末3へ送信し、閲覧者端末3は、そのサーバーアドレスを有する情報入力者サーバー10にアクセスし、建物情報を取得する。これによって、情報閲覧者は、建物情報が散逸していた従来と比べて、建物情報を手軽に入手することができるので、建物情報を有効的に活用することができるようになる。例えば、情報閲覧者がリフォーム業者やメンテナンス業者等である場合には、情報閲覧者は、取得した建物情報を用いて、作業を効率的に進めることができる。
【0107】
また、本建物情報管理システムによれば、情報流通を促進し、建物の価値を向上することができる。例えば、情報閲覧者が投資家である場合には、投資家は、取得した建物情報を用いて、建物の評価をより正確に行うことができる。その結果、投資家がより多くの投資機会を得ると共に、建物に対する投資活動が活発になることが予想される。これによって、建物の所有者等は、建物の価値が向上するという経済的便益を得ることができる。
【0108】
建物の価値が向上すれば、住宅等の流通が促進され、経済的および環境的便益が生まれる。その理由は、住宅等に関する情報整備がなされると共に、建物に対する投資マーケットが形成されることによって、建物の価値がより分かりやすくなり、住宅等を購入することに対する経済的リスクが減少するからである。
【0109】
また、本建物情報管理システムは、システム管理サーバー2が建物情報を記憶して管理するのではなく、建物情報を管理する情報入力者サーバー10にアクセス(リンク)するための情報を管理するという特徴を備えている。従来技術(例えば特許文献1および特許文献2参照)のように、1つの管理サーバーが情報を一元的に管理する形態においては、情報を記憶するための膨大な記憶容量が必要となり、システムの管理側のコストがかかるという問題がある。これに対して、本建物情報管理システムによれば、各情報入力者サーバー10による建物情報の分散管理と、システム管理サーバー2によるリンク管理とによって、システム管理サーバー2において要求される記憶容量は、情報を一元的に管理する形態よりも少量でよい。これによって、システムの管理側のコストを低減することができる。
【0110】
さらに、1つの管理サーバーが建物情報を一元的に管理する形態においては、新たなサービスが登場した場合に、そのサービスに合わせて(より詳細には、そのサービスによって生成される建物情報の形式等に合わせて)、データベースの構造やデータの格納方法等を変更する必要が生じる。これに対して、本建物情報管理システムによれば、新たなサービスが登場した場合にも、システム管理サーバー2がリンクを追加するだけでよいので、システムの構成に大幅な変更を生じることなく、新規サービスを提供する業者等を本建物情報管理システムのサービスに組み込んで、サービスを継続することができる。
【0111】
さらに、建物情報に係る責任は、それを生成した情報入力者(サプライヤー)に負わせるべきであり、本建物情報管理システムのように、情報入力者サーバー10が建物情報を所有する形態とした方が、責任の所在がより明確になる。これによって、システム管理サーバー2は、情報入力者サーバー10とは独立の立場として、情報入力者サーバー10の監視役という立場に徹することができる。
【0112】
また、本建物情報管理システムにおいては、情報閲覧者が全ての建物情報を閲覧できるのではなく、情報閲覧者の業種に応じてパーミッションが設定され、閲覧に一定の制限が加えられる。これによって、セキュリティを向上し、情報の管理性を強化することができる。
【0113】
また、本建物情報管理システムにおいては、情報入力者サーバー10へのリンクが消滅する場合には、その情報入力者サーバー10によって管理されている建物情報をシステム管理サーバー2が取得して管理すると共に、その建物情報に関連付けられているリンク先をシステム管理サーバー2に変更する。これによって、情報閲覧者は、その建物情報の閲覧を継続することができる。
【0114】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明の一実施形態による建物情報管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】情報管理端末の構成を示すブロック図である。
【図3】会員データベースに格納された情報の内容を示す参考図である。
【図4】リンクデータベースに格納された情報の内容を示す参考図である。
【図5】ストックデータベースに格納された情報の内容を示す参考図である。
【図6】情報IDの内容を示す参考図である。
【図7】パーミッションの内容を示す参考図である。
【図8】建物情報管理システムの概略動作を示すフローチャートである。
【図9】情報入力者の会員登録時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図10】情報権利者の会員登録時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図11】情報閲覧者の会員登録時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図12】リンク生成時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図13】パーミッション変更時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図14】情報閲覧時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図15】リンク追加時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図16】リンク追加時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図17】リンク切れ発生時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図18】情報権利者の変更時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【図19】建物の解体時の建物情報管理システムの動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0116】
1・・・情報入力者サーバー群、2・・・システム管理サーバー(リンク管理サーバー)、3・・・閲覧者端末(ユーザー端末)、4・・・権利者端末、10・・・情報入力者サーバー(建物情報管理サーバー)、11・・・情報入力者装置、12・・・データベース、20・・・システム管理装置、21・・・会員データベース、22・・・リンクデータベース、23・・・ストックデータベース、200・・・通信制御部、201・・・会員情報管理部、202・・・会員識別情報管理部、203・・・パーミッション管理部、204・・・Web出力部、205・・・リンク収集部、206・・・リンク情報管理部、207・・・情報ID管理部、208・・・ストックデータ管理部、500・・・ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物情報と、前記建物情報を識別する第1の識別情報とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、情報を処理する第1の処理手段とを備えた複数の建物情報管理サーバーと、
前記建物情報の権利者を識別する第2の識別情報と前記建物情報管理サーバーのアドレス情報と前記第1の識別情報とを関連付けて記憶する第2の記憶手段と、情報を処理する第2の処理手段とを備えたリンク管理サーバーと、
ユーザー端末とを具備し、
前記ユーザー端末は、前記第2の識別情報を含む第1の要求情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、
前記第2の処理手段は、前記第1の要求情報を受信し、前記第2の記憶手段から前記第2の識別情報を読み出して、前記第1の要求情報に含まれる前記第2の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第2の識別情報と関連付けられた前記第1の識別情報と前記アドレス情報とを前記ユーザー端末へ送信し、
前記ユーザー端末は、前記第1の識別情報および前記アドレス情報を受信し、前記アドレス情報によって示される前記建物情報管理サーバーに対して、前記第1の識別情報を含む第2の要求情報を送信し、
前記第1の処理手段は、前記第2の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記第1の識別情報を読み出して、前記第2の要求情報に含まれる前記第1の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第1の識別情報が関連付けられた前記建物情報を前記ユーザー端末へ送信し、
前記ユーザー端末は、前記建物情報を受信する
ことを特徴とする建物情報管理システム。
【請求項2】
前記第1の処理手段はさらに、リンク切れを通知するためのリンク切れ通知情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、
前記第2の処理手段はさらに、前記リンク切れ通知情報を受信し、前記建物情報の要求を示す第3の要求情報を前記建物情報管理サーバーへ送信し、
前記第1の処理手段はさらに、前記第3の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記建物情報および前記第1の識別情報を読み出して前記リンク管理サーバーへ送信し、
前記第2の処理手段はさらに、前記建物情報および前記第1の識別情報を受信し、受信した前記第1の識別情報に関連付けられた前記第2の識別情報、前記リンク管理サーバーのアドレス情報、前記建物情報、および前記第1の識別情報を関連付けて前記第2の記憶手段に格納する
ことを特徴とする請求項1に記載の建物情報システム。
【請求項3】
前記第2の記憶手段はさらに、前記第1の識別情報が関連付けられた前記建物情報へのアクセス権限を示すパーミッション情報を記憶し、
前記第2の処理手段は、前記第1の要求情報を受信した場合に、前記第2の記憶手段から前記パーミッション情報を読み出すと共に、前記第2の識別情報を読み出して、前記第1の要求情報に含まれる前記第2の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第2の識別情報と関連付けられた前記第1の識別情報のうち、アクセス権限を有する前記建物情報と関連付けられた前記第1の識別情報と前記アドレス情報とを前記ユーザー端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の建物情報システム。
【請求項4】
建物情報と、前記建物情報の権利者を識別する第1の識別情報とを関連付けて記憶する第1の記憶手段と、情報を処理する第1の処理手段とを備えた複数の建物情報管理サーバーと、
前記建物情報管理サーバーのアドレス情報と前記第1の識別情報とを関連付けて記憶する第2の記憶手段と、情報を処理する第2の処理手段とを備えたリンク管理サーバーと、
ユーザー端末とを具備し、
前記ユーザー端末は、前記第1の識別情報を含む第1の要求情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、
前記第2の処理手段は、前記第1の要求情報を受信し、前記第2の記憶手段から前記第1の識別情報を読み出して、前記第1の要求情報に含まれる前記第1の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第1の識別情報と関連付けられた前記アドレス情報を前記ユーザー端末へ送信し、
前記ユーザー端末は、前記アドレス情報を受信し、前記アドレス情報によって示される前記建物情報管理サーバーに対して、前記第1の識別情報を含む第2の要求情報を送信し、
前記第1の処理手段は、前記第2の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記第1の識別情報を読み出して、前記第2の要求情報に含まれる前記第1の識別情報と照合し、両者が一致した場合に、一致した前記第1の識別情報が関連付けられた前記建物情報を前記ユーザー端末へ送信し、
前記ユーザー端末は、前記建物情報を受信する
ことを特徴とする建物情報管理システム。
【請求項5】
前記第1の処理手段はさらに、リンク切れを通知するためのリンク切れ通知情報を前記リンク管理サーバーへ送信し、
前記第2の処理手段はさらに、前記リンク切れ通知情報を受信し、前記建物情報の要求を示す第3の要求情報を前記建物情報管理サーバーへ送信し、
前記第1の処理手段はさらに、前記第3の要求情報を受信し、前記第1の記憶手段から前記建物情報および前記第1の識別情報を読み出して前記リンク管理サーバーへ送信し、
前記第2の処理手段はさらに、前記建物情報および前記第1の識別情報を受信し、受信した前記建物情報、前記第1の識別情報、および前記リンク管理サーバーのアドレス情報を関連付けて前記第2の記憶手段に格納する
ことを特徴とする請求項4に記載の建物情報管理システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−202182(P2006−202182A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−15347(P2005−15347)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(801000049)財団法人生産技術研究奨励会 (72)