説明

建築現場用床ガードシート

【課題】本発明は、建築現場等の作業中にある床面や床周りの汚れ防止と共に、傷を付けない為と、床で滑らないようにする作業安全を提供する。
【解決手段】炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)の表側に、連鎖状低密度ポリエチレン樹脂(2)と高密度ポリエチレン樹脂(3)およびマスタービッチポリ系樹脂(4)を混合したものを、圧出成型機(11)でシート状に圧出して、混合表シート(9)を形成する。これを重ね合わせて、ローラー(12)で圧着して設ける。さらにこの炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)の裏側に、エチレン酢ビコポリマーポリエチレン樹脂(5)を圧出成形機(11)に投入して、シート状に圧出しをして裏シート(10)を形成する。これを重ね合わせて、それを圧着して設け、3層構造に重ねた床ガードシート(6)を形成する。さらに床ガードシート(6)のバリ(7)をトリミングして、最後にロール巻(8)にして設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新築工事現場での床等を汚れないように、また傷等を防止するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、建築工事現場ではビニールシート等の普通のシートを敷いていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
新築現場等では、常に床の汚れや傷は気になる所である。とくに床は作業靴等で乗られ触れる部分であるから、作業者の油や塗料、土、埃等、作業中には汚れる機会が多い。だからよけいに清潔感の敏感な場所である。しかし現在はビニールシートやペーパー類が主流であり、足元の床上に敷かれているが、破れたり、剥がれたり、またシートの上が極端に滑り易く、作業にも大きな影響があった。
本発明は、このような問題を改善する為になされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この解決手段として、新素材のノンスリップシートを開発し形成する。まず炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)を、ロール巻より引出してコートラインに乗せ、このシート表側の表面に、連鎖状低密度ポリエチレン樹脂(2)と高密度ポリエチレン樹脂(3)とマスタービッチポリ系樹脂(4)を撹拌混合したものを、圧出成形機(11)に投入してシート状に圧出した、混合表シート(9)を重ね合わせて、それをローラー(12)で押圧して冷却しながら圧着して設ける。こうして前記ポリエチレンシートの表側に積層する。次にこの混合表シート(9)を積層圧着した、炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)の裏側の表面に、エチレン酢ビコポリマーポリエチレン樹脂(5)を圧出成形機(11)より、同じくシート状に圧出した、裏シート(10)を重ね合わせて、ローラー(12)で冷却しながら圧着積層して設ける。これで炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)を芯にして、混合表シート(9)と裏シート(10)に挟んだ構成の3層構造に重ねた床ガードシート(6)を形成する。次に、バリ(7)をトリミングして仕上げる。床ガードシート(6)は連続して形成されるので、最後はロール巻で扱われる。使用する時は1枚ずつ適当に切取って利用する。本発明によれば床ガードシート(6)の成分の配合%は、連鎖状低密度ポリエチレン樹脂21%、エチレン酢ビコポリマーポリエチレン樹脂8%、炭酸カルシウム入ポリエチレン樹脂31.8%、高密度ポリエチレン樹脂34.2%、マスタービッチポリ系樹脂5%で、構成されている。ここで、本発明の床シート(6)の使用方法は裏シート(10)側を上にして使い、混合表シート(9)側を下にして敷いて、利用する。とくに、連鎖状底密度ポリエチレン樹脂(2)等は、耐衝撃性、耐水性、耐薬品性、耐寒性に優れている。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、新築現場でのフロアーつまり床面を、完全にカバーしてるので、汚れや傷から根本的にシャットアウトできる。また材料も安く、シンプル構造であるから、ローコストに出来る。そしてシートの裏側のエチレン酢ビコポリマーポリエチレン樹脂(5)は摩擦係数が高く、ノンスリップ効果が大きく、この上を作業者が動いたり、作業したりしても滑ったりするような事は皆無である。従来のシートと違い、厚み0.05m/mにしたので耐久性が大幅に向上した。また本発明のロール巻は、2つ折りロールでコンパクトに形成したので、巻ロールが軽量である。
環境安全基準をクリアーした材料を使用、可燃物として破棄処理が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
まずは中心となる、炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)をロール巻より引出して、コートラインに乗せる。次に、連鎖状低密度ポリエチレン樹脂(2)と高密度ポリエチレン樹脂(3)とマスタービッチポリ系樹脂(4)の各ペレットを撹拌混合して、圧出成形機(11)に投入し溶解させシート状に圧出して、混合表シート(9)を形成する。
【0007】
この加熱された混合表シート(9)を、コートラインに乗った前記ポリエチレンシートの表側表面に、重ね合わせながら、ローラー(12)で押圧して冷却しながら圧着して積層させて設ける。さらにこの積層された、前記ポリエチレンシートの裏側の表面に、エチレン酢ビコポリマーポリエチレン樹脂(5)を圧出成形機(11)より、同じくシート状に圧出して、裏シート(10)を形成し、重ね合わせてローラー(12)で押圧しながら冷却して、圧着積層シートとして設ける。
【0008】
これにより炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)を芯にした、混合表シート(9)と裏シート(10)を設けた3層構造の、0.05m/m厚の床ガードシート(6)を形成する。
またここで、床ガードシート(6)の表側にペイント印刷を施すのはベストモードである。
この後、床ガードシート(6)にはバリ(7)があるので、これをトリミングする。最後に、床ガードシート(6)は連続して形成され、ロール巻で保管、使用される。このロール巻は、二つ折りロールにして巻き取るのが、ベストである。
本発明は、以上のような構成よりなる建築現場用床ガードシートである。
【0009】
本発明を使用するときには、ロール巻から手で、適度のサイズ分だけ、1枚づつ切取って床の上に敷いて被せるだけでよい。ここで、本発明の床シート(6)は混合表シート(9)側を下にして、裏シート(10)側を上にして敷いて使用する。また工事が終わり、使用をやめて破棄するのも環境安全のエコ商材であるから、燃えるゴミとして処理すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】 本発明の斜視図である。
【図2】 本発明の表側加工説明図である。
【図3】 本発明の裏側加工説明図である。
【図4】 本発明のロール巻のベストモード説明図である。
【符号の説明】
【0011】
1 炭酸カルシウム入ポリエチレンシート
2 連鎖状低密度ポリエチレン樹脂
3 高密度ポリエチレン樹脂
4 マスタービッチポリ系樹脂
5 エチレン酢ビコポリマーポリエチレン樹脂
6 床ガードシート
7 バリ
8 ロール巻
9 混合表シート
10 裏シート
11 圧出成形機
12 ローラー
13 手切方向
14 二つ折り
15 ノンスリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)の表側に、連鎖状低密度ポリエチレン樹脂(2)と高密度ポリエチレン樹脂(3)およびマスタービッチポリ系樹脂(4)を混合したものを、圧出成型機(11)でシート状に圧出して、混合表シート(9)を形成し、これを重ね合わせて、ローラー(12)で圧着して設け、さらにこの炭酸カルシウム入ポリエチレンシート(1)の裏側に、エチレン酢ビコポリマーポリエチレン樹脂(5)を圧出成形機(11)に投入して、シート状に圧出しをして裏シート(10)を形成し、重ね合わせて、それを圧着して設け、3層構造に重ねた床ガードシート(6)を形成する、さらに床ガードシート(6)のバリ(7)をトリミングして設けて、最後にこの床ガードシート(6)をロール巻(8)にした特徴よりなる、建築現場用床ガードシート。
【請求項2】
床ガードシート(6)は、簡単に手でカット出来るように、手切方向(13)を材料配分で設け、さらに床ガードシート(6)のロール巻(8)は、二つ折り(14)に設け、コンパクト化してなる請求項1記載の、建築現場用床ガードシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−180729(P2012−180729A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58531(P2011−58531)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(501187631)株式会社オリエンタルトレイド (4)