説明

建設機械の空調装置

【課題】空調装置における放熱空気加熱部をエンジン冷却水のための冷却器として利用し、エンジンの冷却性能を向上させる。
【解決手段】冷房装置を構成するエバポレータ204と、このエバポレータ205の下流側に配置され、暖房装置を構成するエンジン冷却水による空気加熱部301と、前記空気加熱部301の上流側及び下流側にそれぞれ設けた第1及び第2のダンパ404,405とを有するエアコンユニットを備えた建設機械の空調装置において、前記エアコンユニットによる冷房時に、前記放熱空気加熱部301に前記エンジン冷却水を供給し、この放熱空気加熱部301に外気導入管501から取り込んだ空気を通過させた後、外気排出管502から排出するように、放熱用のブロワ503、前記第1乃至前記第4のダンパ404,405,505、507、及び前記温水バルブ304を制御する制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水冷式冷却装置を備えた建設機械の空調装置に係り、更に詳しくは建設機械における水冷式冷却装置の冷却性能を更に向上させることができる建設機械の空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械の空調装置は、冷却装置の構成要素であるエキスパンションバルブや冷媒の気化熱として周囲の空気の熱を吸収する空気冷却部となるエバポレータなどの機器と、暖房装置の構成要素であるエンジンで暖められた冷却水の一部を取り込み、空気を加熱する放熱空気加熱部とを、共通の構成要素として内蔵したユニットを備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−61230号公報(段落0004−0012.図2.)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した建設機械の空調装置は、その制御装置によって風量、冷却温度等を調整することによって、取り込んだ空気を冷却装置を構成するエバポレータに通過させて、その空気温度を下げた後、暖房装置を構成する放熱空気加熱部を通過させて、空気の温度を調節し、この温度調節された空気を、建設機械の運転室に供給し、運転室内を空調している。
【0005】
上述した空調装置を備えた建設機械においては、粉塵等が発生する環境下で使用される場合が多いので、エンジン冷却水を冷却するラジエータに目詰まりを生じることにより、ラジエータによるエンジン冷却水の冷却性能が低下し、エンジンがオーバーヒートすることがあり、この点を改善することが要求されている。
【0006】
このため、上記の点を改善するに際し、本発明者は、空調装置を備えた建設機械(車両)を、外気温度が高い地域や、夏期に稼働させた場合、空調装置は、冷房機能を発揮させるように使用し、暖房機能を発揮させないのが一般的である。即ち、
上述した空調装置における放熱空気加熱部は、放熱を行わないか、行っていても温度調節として、冷却装置を構成するエバポレータを通過して冷却された空気に、温風を混合させて温度調節を行う程度で使用されており、空調装置における放熱空気加熱部の放熱能力を十分に利用していないことに着目し、本発明を提案したものである。
【0007】
本発明は、上述の着目に基づいてなされたもので、空調装置における放熱空気加熱部をエンジン冷却水のための冷却器として利用し、エンジンの冷却性能を向上させることができる建設機械の空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、第1の発明は、冷房装置を構成するエバポレータと、このエバポレータの下流側に配置され、暖房装置を構成するエンジン冷却水による空気加熱部と、前記空気加熱部の上流側及び下流側にそれぞれ設けた第1及び第2のダンパとを有するエアコンユニットを備えた建設機械の空調装置において、前記エアコンユニットにおける前記第1のダンパと前記空気加熱部の上流側との間に繋がる外気導入管と、前記エアコンユニットにおける前記第2のダンパと前記空気加熱部の下流側との間に繋がる外気排出管と、前記外気導入管に設けた放熱用のブロワと、前記外気導入管内に開閉可能に設けた第3のダンパと、前記外気導入管内に開閉可能に設けた第4のダンパと、前記放熱空気加熱部への前記エンジン冷却水の供給量を調節する温水バルブと、前記エアコンユニットによる冷房時に、前記放熱空気加熱部に前記エンジン冷却水を供給し、この放熱空気加熱部に前記外気導入管から取り込んだ空気を通過させた後、前記外気排出管から排出するように、前記放熱用のブロワ、前記第1乃至前記第4のダンパ、及び前記温水バルブを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記制御手段は、前記エンジン冷却水の温度を検出する温度センサからの検出信号を取り込み、この検出信号の値が予め記憶した設定値より超えた場合に、前記放熱用のブロワに駆動信号を出力し、前記第1及び第2のダンパに閉信号を、前記第3及び第4のダンパ及び前記温水バルブに開信号を出力することを特徴とする。
【0010】
更に、第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記放熱用のブロワは、前記エアコンユニットにおけるブロアの風量より小さい風量に設定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、空調装置における放熱空気加熱部をエンジン冷却水のための冷却器として利用することができるので、特に、建設機械を外気温度が高い地域や、夏期に稼働させた場合におけるエンジンの温度上昇を更に抑えることができる。その結果、エンジンの作動効率が向上し、建設機械の稼働率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の建設機械の空調装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態を示す系統図である。この図1において、1は建設機械に搭載した水冷式のエンジン、2はエンジン1によって起動されるファン、3はエンジンの冷却水を冷却するラジエータで、このラジエータ3は冷却水供給管4と冷却水戻り管5によってエンジン1に連結されている。
【0013】
建設機械の運転室を空調する空調装置は、冷房装置200と、暖房装置300とを備えている。また、これらの冷房装置200と暖房装置300との共通の構成要素が設けられるエアコンユニット400を備えている。
【0014】
冷房装置200は、冷媒を冷却するコンデンサ201と、コンデンサ201から送られる冷媒の水分を除去するとともに、冷媒を貯めるレシーバドライヤ202と、このレシーバドライヤ202から送られてくる高圧で液状の冷媒を絞り、低圧の霧状に噴霧するエキスパンションバルブ203と、後述するエアコンユニット400のユニットケーシング401内に収納され、冷媒の気化熱として周囲の空気の熱を吸収する空気冷却部、すなわちエバポレータ204と、このエバポレータ204から送られてきた冷媒を圧縮し、上述のコンデンサ201に送るコンプレッサ205と、エバポレータ204の上流側に設けた外気導入口206及び運転室の内気導入口207を有し、ユニットケーシング401の上流側に連結する導入管208と、導入管208に設けられ、アクチュエータ209によって外気導入口206及び内気導入口207を開閉動するダンパ210と、エバポレータ204の上流側に設けたブロア211と、空気を運転室に吹き出す送風口212を有し、ユニットケーシング401の下流側に連結するする送風管213とによって構成されている。
【0015】
前述したコンデンサ201は、ファン2からの送風を受けるように、ラジエータ3の前方に配置されている。コンプレッサ205は、エンジン1によって駆動される。
【0016】
暖房装置300は、ユニットケーシング401内に冷却風通路を形成するように、エバポレータ204の下流側に設けた空気加熱部301と、エンジン1で暖められた冷却水の一部を空気加熱部301に送る管路302と、空気加熱部301で放熱した冷却水をエンジン1に戻す管路303と、管路302に設けられ、空気加熱部301を使用するときに開けられる温水バルブ304とによって構成されている。
【0017】
エアコンユニット400は、そのユニットケーシング401内に上述した冷房装置200と上述した暖房装置300が共有する構成要素、すなわち冷房装置200のエバポレータ204、暖房装置300の空気加熱部301、及びアクチュエータ402,403によって空気加熱部301の上流側と下流側との通路をそれぞれ開閉作動するダンパ404,405が配置されている。
【0018】
前述した空気加熱部301をエンジン冷却水の冷却装置として使用するために、エアコンユニット400には、エンジン冷却水の冷却装置500が設けられている。この冷却装置500は、エアコンユニット400のユニットケーシング401における空気加熱部301の上流側とダンパ404との間に連結する外気導入管501と、エアコンユニット400のユニットケーシング401における空気加熱部301の下流側とダンパ405との間に連結する外気排出管502と、外気導入管501に設けられ、ブロア211よりも風量が小さい放熱用のブロワ503と、外気導入管501における放熱用のブロワ503の上流側に配置され、アクチュエータ504によって外気導入管501を開閉するダンパ505と、外気排出管502内に配置され、アクチュエータ506によって外気排出管502を開閉するダンパ507とで構成されている。
【0019】
前述した冷房装置200、暖房装置300及び冷却装置500を制御するために、上述の冷房装置200を構成するエバポレータ204には、このエバポレータ204の温度に応じてコンプレッサ205を制御するサーミスタ等の第1の温度センサ6が設けられている。また、ラジエータ3の冷却水供給管4には、この冷却水供給管4を流れる冷却水の温度を検出する第2の温度センサ7が設けられている。
【0020】
第1の温度センサ6及び第2の温度センサ7の検出信号は、制御装置8に取り込まれる。制御装置8には、表示部を有する制御盤9が接続されている。制御装置8は、制御盤9からの冷房指令を入力すると、エアコンユニット400におけるアクチュエータ402,403を駆動し、ダンパ404,405を図の点線で示すように回動して、吸い込んだ空気が冷房装置200を構成するエバポレータ204を通過するように、導入管208と送風管213とを連通するとともに、ブロア211に駆動信号を出力する。これにより、エバポレータ204を通過して冷却された冷却風が、送風管213を通り、送風口212から運転室に吹き出されて、図示しない運転室内を冷却する。また、制御装置8は、エバポレータ204を通過して冷却された空気に温風を混合させて、温度調節を行うために、冷風の一部が空気加熱部301を通過するように、ダンパ404,405の回動量を制御することができる。
【0021】
また、制御装置8は、制御盤9からの暖房指令を入力すると、エアコンユニット400におけるアクチュエータ402,403を駆動し、ダンパ404,405を図1の実線で示すように回動して、吸い込んだ空気が暖房装置300の空気加熱部301を通過するように、導入管208と送風管213とを連通させるとともに、ブロア211に駆動信号を出力し、更に温水バルブ304に開信号を出力する。これにより、空気加熱部301を通過して暖められた温風が、送風管213を通り、送風口212から運転室に吹き出されて、図示しない運転室内を暖房する。
【0022】
なお、上述した冷房及び暖房時、冷気又は暖気が、冷却装置500を構成する外気導入管501、及び外気排出管502に流出しないように、冷却装置500を構成するダンパ505、及びダンパ507は、制御装置8からの指令に基づいて図1の点線で示すように、外気導入管501、及び外気排出管502を閉じている。
【0023】
また、制御装置8は、第2の温度センサ7で検出した温度が、記憶部に記憶した設定温度より高い場合に冷却装置500を制御駆動する信号を、エアコンユニット400に出力する。エアコンユニット400は、制御装置8からの冷却制御指令によって、エアコンユニット400におけるアクチュエータ402,403が駆動されて、ダンパ404,405を図の点線で示すように回動して、外気導入管501から吸い込んだ空気が暖房装置300の空気加熱部301を通過するように、冷却装置500を構成する外気導入管501、及び外気排出管502を連通させるとともに、放熱ブロア503に駆動信号を出力し、更に温水バルブ304に開信号を出力する。これにより、空気加熱部301に流入するエンジン冷却水が、外気導入管501に流入した外気により冷却される。空気加熱部301を通過して暖められた温風は、外気排出管502から排出される。
【0024】
また、制御装置8は、冷却装置500の駆動時に、エンジン冷却水を冷却している旨の表示信号を制御盤9の表示部に出力する。
【0025】
次に、上述した本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態の動作を図面を用いて説明する。
本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態を冷房駆動する場合を、図2を用いて説明する。
制御装置8は、制御盤9からの冷房指令に基づいて、エアコンユニット400におけるアクチュエータ402,403を駆動し、ダンパ404,405を図2の実線で示すように回動して、吸い込んだ空気が冷房装置200を構成するエバポレータ204を通過するように、導入管208と送風管213とを連通するとともに、ブロア211に駆動信号を出力する。
【0026】
一方、冷房装置200は、制御盤9からの指令に基づいて、コンプレッサ205が駆動される。コンプレッサ205で圧縮された冷媒は、コンデンサ201に送られて、ファン2によって生起した空気流によって冷却される。冷却された冷媒はレシーバドライヤ202に送られて水分を除去されて貯められたのち、エキスパンションバルブ203に送られる。このエキスパンションバルブ203は、エバポレータ204内に冷媒を噴霧する。このエバポレータ204は、噴霧された冷媒の気化熱としてエバポレータ204の周囲の空気から熱を吸収する。熱を吸収した冷媒は、コンプレッサ205に送られて再び圧縮され、コンデンサ201に送られる。このようにして冷媒が循環している間、エバポレータ204は周囲の空気の熱を吸収している。
【0027】
この間、エバポレータ204の上流側に設けたブロア211は、ダンパ404,405の開度に応じて、外気導入口207および内気導入口206の少なくとも一方と送風口212の間に空気流を生起させている。これにより、空気流に従って流れる空気が、エバポレータ204を通過するときに冷却され、送風口212から吹き出されて、図示しない運転室内に供給され、運転室内を冷却する。
【0028】
また、本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態を暖房駆動する場合を図3を用いて説明する。
制御装置8は、制御盤9からの暖房指令に基づいて、エアコンユニット400におけるアクチュエータ402,403を駆動し、ダンパ404,405を図3の実線で示すように回動して、吸い込んだ空気が暖房装置300の空気加熱部301を通過するように、導入管208と送風管213とを連通させるとともに、ブロア211に駆動信号を出力し、更に、温水バルブ304に開信号を出力する。
【0029】
一方、エンジン41で加熱されたエンジン冷却水は、ラジエータ3に送られ、他の一部が管路302、及び温水バルブ304を通して、空気加熱部301に送られる。この空気加熱部301では、冷却水が放熱する。放熱した冷却水は、管路303を介して再びエンジン1に戻る。このようにしてエンジン冷却水が循環している間、空気加熱部301はエンジン冷却水の熱を放出している。
【0030】
この間、ブロア211は、ダンパ404,405の開度に応じて、外気導入口206または内気導入口206と送風口212の間に空気流を生起させている。これにより、空気流に従って流れる空気が、空気加熱部301を通過するときに暖められ、送風口212から運転室内に吹き出されて、運転室を暖房する。
【0031】
なお、冷却装置500を構成するダンパ505、及びダンパ507は、上述した冷房及び暖房時、冷気又は暖気が、冷却装置500を構成する外気導入管501、及び外気排出管502に流出しないように、制御装置8からの指令に基づいて図3の実線で示すように、外気導入管501、及び外気排出管502を閉じている。
【0032】
次に、上述した空調装置を備えた建設機械を、外気温度が高い地域や、夏期に稼働させた場合におけるエンジン冷却水の冷却動作を、図4を用いて説明する。
上述した空調装置を備えた建設機械を、外気温度が高い地域や、夏期に稼働させた場合において、制御装置8は、制御盤9からの冷房指令に基づいて、冷房装置200を冷房駆動させている。この状態において、エンジン冷却水の温度は、第2の温度センサ7で検出されて、制御装置8に入力される。
【0033】
制御装置8は、第2の温度センサ7で検出した温度が、記憶部に記憶した設定温度より高い場合に冷却装置500を制御駆動する信号を、エアコンユニット400に出力する。エアコンユニット400は、制御装置8からの冷却制御指令によって、エアコンユニット400におけるアクチュエータ402,403が駆動されて、ダンパ404,405を図4の実線で示すように回動して、外気導入管501から吸い込んだ空気が暖房装置300の空気加熱部301を通過するように、冷却装置500を構成する外気導入管501、及び外気排出管502を連通させるとともに、放熱ブロア503に駆動信号を出力し、更に温水バルブ304に開信号を出力する。これにより、空気加熱部301に流入するエンジン冷却水が、外気導入管501に流入した外気により冷却される。空気加熱部301を通過して暖められた温風は、外気排出管502から排出される。また、制御装置8は、上述した冷却装置500の駆動時に、エンジン冷却水を冷却している旨の表示信号を制御盤9の表示部に出力する。
【0034】
これにより、建設機械を、外気温度が高い地域や、夏期に稼働させた場合、暖房装置300を構成する空気加熱部301を、エンジン冷却水の冷却部として用いることができる。
その結果、特に、建設機械を外気温度が高い地域や、夏期に稼働させた場合におけるエンジンの温度上昇に伴う出力を抑えることができ、エンジンの作動効率が向上し、建設機械の稼働率を向上させることができる。
【0035】
なお、本発明の空調装置は、エンジン出力の小さい、例えばミニショベル等の小形の建設機械に適用すると有効である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態を示す系統図である。
【図2】図1に示す本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態を冷房駆動させた場合の系統図である。
【図3】図1に示す本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態を暖房駆動させた場合の系統図である。
【図4】図1に示す本発明の建設機械の空調装置の一実施の形態をエンジン冷却水を冷却させる場合の系統図である。
【符号の説明】
【0037】
1 エンジン
2 ファン
3 ラジエータ
200 冷房装置
201 コンデンサ
204 エバポレータ
205 コンプレッサ
210 ダンパ
212 送風口
300 暖房装置
301 空気加熱部
301 管路
303 管路
304 温水バルブ
400 エアコンユニット
401 ユニットケーシング
404 ダンパ
405 ダンパ
500 冷却装置
501 外気導入管
502 外気排出管
503 放熱用のブロワ
505 ダンパ
507 ダンパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷房装置を構成するエバポレータと、このエバポレータの下流側に配置され、暖房装置を構成するエンジン冷却水による空気加熱部と、前記空気加熱部の上流側及び下流側にそれぞれ設けた第1及び第2のダンパとを有するエアコンユニットを備えた建設機械の空調装置において、
前記エアコンユニットにおける前記第1のダンパと前記空気加熱部の上流側との間に繋がる外気導入管と、
前記エアコンユニットにおける前記第2のダンパと前記空気加熱部の下流側との間に繋がる外気排出管と、
前記外気導入管に設けた放熱用のブロワと、
前記外気導入管内に開閉可能に設けた第3のダンパと、
前記外気導入管内に開閉可能に設けた第4のダンパと、
前記放熱空気加熱部への前記エンジン冷却水の供給量を調節する温水バルブと、
前記エアコンユニットによる冷房時に、前記放熱空気加熱部に前記エンジン冷却水を供給し、この放熱空気加熱部に前記外気導入管から取り込んだ空気を通過させた後、前記外気排出管から排出するように、前記放熱用のブロワ、前記第1乃至前記第4のダンパ、及び前記温水バルブを制御する制御手段とを備えた
ことを特徴とする建設機械の空調装置。
【請求項2】
請求項1記載の建設機械の空調装置において、
前記制御手段は、前記エンジン冷却水の温度を検出する温度センサからの検出信号を取り込み、この検出信号の値が予め記憶した設定値より超えた場合に、前記放熱用のブロワに駆動信号を出力し、前記第1及び第2のダンパに閉信号を、前記第3及び第4のダンパ及び前記温水バルブに開信号を出力することを特徴とする建設機械の空調装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の建設機械の空調装置において、
前記放熱用のブロワは、前記エアコンユニットにおけるブロアの風量より小さい風量に設定したことを特徴とする建設機械の空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−264142(P2009−264142A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−111848(P2008−111848)
【出願日】平成20年4月22日(2008.4.22)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】