説明

建設機械用運転室

【課題】フィルタ装着部および外気フィルタを露出させる作業と、フィルタ装着部および外気フィルタを覆う作業とを簡単に行える建設機械用運転室を提供する。
【解決手段】運転室の壁の内側の空間9内には、一端が空調装置に接続されるダクト部16と、外気フィルタ19が装着されるフィルタ装着部17と、フィルタ装着部17とダクト部16を接続する接続部18とから構成される内部導入路15を設ける。壁には、外側板11aと内側板11bにより形成される中空部11cと、外側板11aに形成される外側貫通孔11dと、内側板11bに形成されフィルタ装着部17の開口部17aに対して開口する内側貫通孔11eとから構成される外部導入路20を設ける。開口部17aと内側貫通孔11eは外気フィルタ19を挿通可能な寸法に設定されている。外側板11aは蝶番21により開閉可能な開閉壁部11hを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調装置へ外気を導く外気導入路の一部が壁に設けられた建設機械用運転室に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の建設機械用運転室は、運転席、運転装置および空調装置が設置される空間を囲む
壁と、この壁の外側の外気を前記空調装置へ導く外気導入路とを備えている。外気導入路
は、前記空間内に設けられ空調装置に接続される内部導入路と、壁に設けられ、この壁の
外側の外気を内部導入路へ導く外部導入路とからなる。内部導入路には、塵埃を除去する
外気フィルタが装着されるフィルタ装着部が設けられている。
【0003】
内部導入路は、運転室の壁を貫通する大孔により外部導入路に連通している。外部導入
路は、大孔を第1皿状部材により覆うことによって、開口部と第1皿状部材の間に形成さ
れる第1空間と、第1皿状部材を別の第2皿状部材により覆うことによって、第1皿状部
材と第2皿状部材との間に形成される第2空間と、第1皿状部材に形成される第1貫通孔
と、第2皿状部材に形成される第2貫通孔とからなる。つまり、外気は、第2貫通孔から
外部導入路内に流入し、外部導入路内を第2空間、第1貫通孔、第1空間の順に通過する
。このようにして第1空間まで導かれた外気は、大孔から内部導入路内に流入して、空調
装置に導かれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3477670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したような従来の建設機械用運転室では、空調装置および内部導入路が、空調装置
により生成された冷気や暖気を運転室内に排出するための排出ダクトやカバーにより覆わ
れている。したがって、フィルタのメンテナンスを行う際、外気フィルタをフィルタ装着
部から取出す前に、排出ダクトやカバーを取外してフィルタ装着部および外気フィルタを
露出させる作業を行い、洗浄した外気フィルタや新しい外気フィルタをフィルタ装着部に
装着した後は、排出ダクトやカバーを取付けてフィルタ装着部および外気フィルタを覆う
作業を行う。しかし、これらの作業は煩雑であり、このため、外気フィルタのメンテナン
スに多大な時間と労力が必要であった。
【0006】
また、前述したような従来の建設機械用運転室において、運転室の壁に形成される大孔
を、外気フィルタを挿通可能な寸法に設定し、大孔からフィルタ装着部に対して外気フィ
ルタを取付・取外し可能な構造にすることも考えられる。しかし、大孔を覆う第1皿状部
材および第2皿状部材のそれぞれが、数個のねじにより運転室の壁に締結されて運転室の
壁に取付けられているために、フィルタ装着部および外気フィルタを露出させるための第
1皿状部材および第2皿状部材の取外し作業と、フィルタ装着部および外気フィルタを覆
うための第1皿状部材および第2皿状部材の取付作業が煩雑であり、この結果、外気フィ
ルタのメンテナンスに多大な時間と労力が必要になる。
【0007】
本発明は、前述の実状を考慮してなされたものであり、その目的は、フィルタ装着部お
よび外気フィルタを露出させる作業と、フィルタ装着部および外気フィルタを覆う作業と
を簡単に行うことができる建設機械用運転室を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するために、本発明は、次の〔1〕〜〔3〕のように構成してある。
【0009】
〔1〕 本発明は、運転席、運転装置および空調装置が設置される空間を囲む壁と、この壁の外側の外気を前記空調装置へ導く外気導入路とを備え、前記壁は、前後方向に沿って形成され運転室の外壁となる外側板と、前後方向に沿って形成され前記運転室の内壁となる内側板と、これら外側板と内側板の間に形成される中空部とを有し、これら外側板と内側板と中空部は、前記運転室におけるドア後方の窓の下方に位置し、前記外気導入路が、前記空間内に設けられ前記空調装置に接続される内部導入路と、前記壁に設けられ、外気を前記内部導入路へ導く外部導入路とからなり、前記内部導入路に、塵埃を除去する外気フィルタが装着されるフィルタ装着部が設けられ、前記外部導入路が、前記外側板を貫通する外側貫通孔と、前記中空部と、前記内側板を貫通して前記フィルタ装着部の開口部に対して開口する内側貫通孔とから構成される建設機械用運転室であって、前記空調装置が前記運転室内の後部に設けられ、前記フィルタ装着部は、前記運転室内の後部で、かつ前記空調装置と前記外側板との間の位置に設けられ、この位置で前記外気フィルタを前後方向に沿わせて保持している建設機械用運転室において、前記フィルタ装着部に保持された前記外気フィルタ、および前記内側貫通孔よりも前方に前記外側貫通孔を位置させるとともに、前記外気貫通孔から前記内側貫通孔への外気の流れ方向のうち、前記外側貫通孔と前記内側貫通孔とを直接結ぶ外気の流れの直線的な経路を横切って遮断する遮断部を前記外側板に設けたことを特徴とする。
【0010】
このように構成した本発明では、作業者が外側板を開くと、フィルタ装着部の開口部か
らフィルタ装着部および外気フィルタが露出する。また、作業者が外側板を閉じると、開
口部とともにフィルタ装着部および外気フィルタが外側板により覆われる。これらの結果
、フィルタ装着部および外気フィルタを露出させる作業と、フィルタ装着部および外気フ
ィルタを覆う作業とを簡単に行うことができる。
【0011】
また、外側貫通孔の前後位置と内側貫通孔の前後位置とがずれていることによって、外
側貫通孔から内側貫通孔へ直接的に達する雨や塵埃を低減できる。さらに、遮断部が外側
貫通孔と内側貫通孔とを直接結ぶ外気の流れの直線的な経路を遮断しているので、内部導
入路に対する雨水や塵埃の浸入を低減できる。
【0012】
〔2〕 本発明は、〔1〕に記載の発明において、前記外側板は前記外側貫通孔よりも前方において前記内側板に対して回動可能に結合した開閉壁部を有し、この開閉壁部は前記内側板に対して近接方向および離間方向に回動することで前記内側貫通孔、前記フィルタ装着部および前記外気フィルタを覆う状態および露出させる状態を成すことを特徴とする。
【0013】
〔3〕 本発明は、〔1〕または〔2〕記載の発明において、前記外側貫通孔の高さ位置が前記内側貫通孔の高さ位置よりも低いことを特徴とする。
【0014】
このように構成した本発明では、外側貫通孔の高さ位置と、内側貫通孔の高さ位置とが
ずれていることによって、外側貫通孔から内側貫通孔へ直接的に達する雨や塵埃を低減で
きる。また、外側貫通孔の高さ位置が内側貫通孔の高さ位置よりも低いので、外気の流れ
の方向が重力と反対方向の成分を含ことになることによっても、雨水や塵埃の浸入を低減
できる。
【0015】
このように構成した本発明では、外部導入路が設けられる運転室の壁が、作業機に対向
する運転室の側壁とは反対側の側壁であり、この側壁の外側板が開閉可能になっている。
これにより、外側板の開閉を作業機や機械室に妨げられることなく行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
前述したように、本発明によれば、フィルタ装着部および外気フィルタを露出させる作
業と、フィルタ装着部および外気フィルタを覆う作業とを簡単に行うことができる。この
結果、外気フィルタのメンテナンスにかかる時間と労力の削減に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の建設機械用運転室を備える建設機械を示す側面図である。
【図2】本発明の建設機械用運転室の一実施形態に備えられる空調装置および外気導入路の配置を示す平面図である。
【図3】図2に示す壁の側面図、
【図4】図3のIV−IV断面図である。
【図5】図4のV−V断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の建設機械用運転室の一実施形態について図を用いて説明する。
【0019】
本発明の建設機械用運転室の実施形態は、例えば図1に示す油圧ショベル1に備えられる。図1において、2は履帯2aの駆動により走行する走行体であり、3は、走行体2上に旋回可能に設けられる旋回体である。
【0020】
旋回体3の左前部には、オペレータが座る運転席(図示せず)と、運転席の前方や側方に設置され、オペレータの操作に対応した油圧ショベル1の各部の動作を指令する運転装置(図示せず)と、空調装置8(図2参照)とが設置された運転室4が設けられている。この運転室4は、本発明の建設機械用運転室の一実施形態である。
【0021】
運転室4の右側方には、旋回体3に上下方向への回動が可能となるよう結合されるブー
ム5aと、このブーム5aに上下方向への回動が可能となるよう結合されるアーム5bと
、このアーム5bに上下方向への回動が可能となるよう結合されるバケット5cとを有す
るフロント作業機5が設けられている。運転室4およびフロント作業機5の後方には、油
圧ポンプやエンジン等の油圧機器が格納される機械室6が設けられている。この機械室6
の後方には、カウンタウェイト7が設けられている。
【0022】
図2に示すように、運転室4は、前記運転席(図示せず)、前記運転装置(図示せず)
および前記空調装置8が設置される空間9の内と外を仕切るための壁11と、この壁11
の外部の空間10の外気を空調装置8に導く外気導入路14を備えている。
【0023】
壁11は、この壁11の外壁となる外側板11aと、内壁となる内側板11bと、これら外側板11aと内側板11bの間に形成される中空部11cとを有する。これら外側板11a、内側板11bおよび中空部11cは、運転室4に設けられオペレータが運転室4に出入りするためのドア12の後方であって窓13の下方に位置する。
【0024】
外気導入路14は、空間9内に設けられる内部導入路15と、壁11に設けられ、内部
導入路15に外気を導く外部導入路20とからなる。
【0025】
内部導入路15は、空調装置8に接続されるダクト部16と、このダクト部16に接続
され、塵埃を除去する外気フィルタ19が装着されるフィルタ装着部17と、このフィル
タ装着部17とダクト部16とを接続する接続部18とから構成されている。フィルタ装
着部17は、壁11に対して開口するとともに、外気フィルタ19を出し入れ可能な寸法
に設定される開口部17aを有する。フィルタ装着部17の外縁には、フランジ17bが
形成されており、壁11の内側板11bに固着されている。接続部18は、フィルタ装着
部17と一体に形成されており、ダクト部16の一端に接続されている。
【0026】
外部導入路20は、上下方向に延び壁11の外側板11aを貫通するスリット状の外側
貫通孔11dと、前記中空部11cと、内側板11bを貫通する内側貫通孔11eとから
構成されている。内側貫通孔11eは、フィルタ装着部17の開口部17aに対して開口
し、外気フィルタ19を挿通可能な寸法に設定されている。
【0027】
また、外側貫通孔11dの前後位置と内側貫通孔11eの前後位置はずれている。例え
ば外側貫通孔11dが内側貫通孔11eよりも前方に配置されている。さらに、外側貫通
孔11dの高さ位置は、内側貫通孔11eの高さ位置以下、例えばほぼ同じ高さ位置であ
る。
【0028】
また、外側板11aには、外側貫通孔11dと内側貫通孔11eとを直接結ぶ外気の直
線的な経路(図4の破線A)を遮断する遮断部11fが形成されている。この遮断部11
fは、例えば、外側板11aをプレス加工により形成する際に、外側貫通孔11dと同時
に形成されるものであり、外側貫通孔11dに沿って上下方向に延びるとともに、右斜め
前方に傾斜して前記経路を横切っている。
【0029】
また、壁11は、外側板11aを開閉可能にする開閉機構部を備えている。つまり、外
側板11aは、内側板11bに固定される固定壁部11gと、この固定壁部11gと別体
の開閉壁部11hとに分割されており、固定壁部11gに開閉壁部11hが蝶番21によ
り結合されている。すなわち、開閉壁部11hが、内側板11bに対して近接・離間方向
(B方向)に回動するようになっている。
【0030】
壁11は、その後端部に、開閉壁部11hを閉じた状態(図4に示す状態)でロックす
るロック機構部22を備えている。このロック機構部22は、開閉壁部11hに固定され
、図示しない鍵が挿入されるキーシリンダ23と、このキーシリンダ23に挿入されたキ
ーの回転に伴って回動する回動部24と、この回動部24が所定の向き、例えば上向きに
なった状態で回動部24に係合し、固定壁部11gから離れる方向への回動部24の移動
を阻止する係合部25とを備えている。キーシリンダ23は、回動部24が前記所定の向
きとは異なる所定の向き、例えば下向きになった状態で鍵が抜かれると、回動部24の下
向きの状態を保持し、回動部24が上向きになった状態で鍵が抜かれると、回動部24を
上向きの状態に保持する構造になっている。
【0031】
このように構成した本実施形態では、外側板11aの開閉壁部11hが閉じロック機構
部22によりロックされた状態において、作業者がキーシリンダ23に鍵を挿入して回転
させ回動部24を回動させると、回動部24と係合部25との係合が解かれ、すなわち、
開閉壁部11hのロックが解除されて、開閉壁部11hが内側板11bから離れる方向(
開く方向)に回動可能な状態となる。そして、作業者が開閉壁部11hを開くと、内側板
11bの内側貫通孔11eからフィルタ装着部17および外気フィルタ19が露出される
。したがって、作業者は、フィルタ装着部17から外気フィルタ19を取外し、内側貫通
孔11eを通して抜き取ることができる。
【0032】
また、作業者が開閉壁部11hを閉じれば、内側貫通孔11eとともにフィルタ装着部
17の開口部17aが開閉壁部11hにより覆われる。そして、開閉壁部11hが閉じた
状態で、作業者がキーシリンダ23に鍵を挿入して回転させ回動部24を回動させると、
係合部25に係合し、開閉壁部11hがロックされる。
【0033】
本実施形態によれば次の効果が得られる。
【0034】
本実施形態では、作業者が外側板11aの開閉壁部11hを回動させて開くことによっ
て、内側板11bの内側貫通孔11eからフィルタ装着部17および外気フィルタ19が
露出し、開閉壁部11hを回動させて閉じることによって、内側貫通孔11eとともにフ
ィルタ装着部17および外気フィルタ19が開閉壁部11hにより覆われる。これにより
、フィルタ装着部17および外気フィルタ19を露出させる作業と、フィルタ装着部17
および外気フィルタ19を覆う作業とを簡単に行うことができる。この結果、外気フィル
タ19のメンテナンスにかかる時間と労力の削減に貢献できる。
【0035】
また、本実施形態では、外側貫通孔11dの前後位置と内側貫通孔11eの前後位置と
がずれていることによって、外側貫通孔11dから内側貫通孔11eへ直接的に達する雨
や塵埃を低減できる。これにより、空調装置8の故障の低減に貢献できる。
【0036】
また、本実施形態では、遮断部11fが外側貫通孔11dと内側貫通孔11eとを直接
結ぶ外気の流れの直線的な経路を遮断していることによっても、外側貫通孔11dから内
側貫通孔11eへ直接的に達する雨や塵埃を低減でき、空調装置8の故障の低減に貢献で
きる。
【0037】
また、本実施形態では、遮断部11fが、外側板11aをプレス加工する際に同時に外
側板11aに形成されるものからなる。これにより、部品点数を削減でき、遮蔽部11f
を設けることに伴うコストの増加を抑えることができる。
【0038】
また、本実施形態では、外部導入路20が設けられる運転室4の壁11が、フロント作業機5に対向する運転室4の右側壁とは反対側の運転室4の左側壁であり、この左側壁の外側板11aに開閉壁部11hを設けてある。つまり、開閉壁部11hの開閉をフロント作業機5や機械室6に妨げられることなく行うことができる。
【0039】
なお、本発明の建設機械用運転室の一実施形態では、外側貫通孔11dの高さ位置が、
内側貫通孔11eの高さ位置とほぼ同じ高さ位置になっているが、本発明はこれに限るも
のではなく、内側貫通孔11eの高さ位置よりも低くしてもよい。この場合、外側貫通孔
の高さ位置と、内側貫通孔の高さ位置とがずれていることによって、外側貫通孔11dか
ら内側貫通孔11eへ直接的に達する雨や塵埃を低減できる他、外側貫通孔11dから内
側貫通孔11eへの外気の流れの方向が、重力と反対方向の成分を含むことになることに
よっても、外側貫通孔11dから内側貫通孔11eへ直接的に達する雨や塵埃を低減でき
る。これらの結果、空調装置8の故障の低減に貢献できる。
【符号の説明】
【0040】
1 油圧ショベル(建設機械)
5 フロント作業機(作業機)
6 機械室
8 空調装置
9 空間
11 壁
11a 外側板
11b 内側板
11c 中空部
11d 外側貫通孔
11e 内側貫通孔
11f 遮断部
11g 固定壁部
11h 開閉壁部
14 外気導入路
15 内部導入路
18 フィルタ装着部
19 フィルタ
20 外部導入路
21 蝶番
22 ロック機構部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転席、運転装置および空調装置が設置される空間を囲む壁と、この壁の外側の外気を前記空調装置へ導く外気導入路とを備え、
前記壁は、前後方向に沿って形成され運転室の外壁となる外側板と、前後方向に沿って形成され前記運転室の内壁となる内側板と、これら外側板と内側板の間に形成される中空部とを有し、これら外側板と内側板と中空部は、前記運転室におけるドア後方の窓の下方に位置し、
前記外気導入路が、前記空間内に設けられ前記空調装置に接続される内部導入路と、前記壁に設けられ、外気を前記内部導入路へ導く外部導入路とからなり、
前記内部導入路に、塵埃を除去する外気フィルタが装着されるフィルタ装着部が設けられ、
前記外部導入路が、前記外側板を貫通する外側貫通孔と、前記中空部と、前記内側板を貫通して前記フィルタ装着部の開口部に対して開口する内側貫通孔とから構成される建設機械用運転室であって、
前記空調装置が前記運転室内の後部に設けられ、
前記フィルタ装着部は、前記運転室内の後部で、かつ前記空調装置と前記外側板との間の位置に設けられ、この位置で前記外気フィルタを前後方向に沿わせて保持している建設機械用運転室において、
前記フィルタ装着部に保持された前記外気フィルタ、および前記内側貫通孔よりも前方に前記外側貫通孔を位置させるとともに、前記外気貫通孔から前記内側貫通孔への外気の流れ方向のうち、前記外側貫通孔と前記内側貫通孔とを直接結ぶ外気の流れの直線的な経路を横切って遮断する遮断部を前記外側板に設けた
ことを特徴とする建設機械用運転室。
【請求項2】
請求項1に記載の発明において、
前記外側板は前記外側貫通孔よりも前方において前記内側板に対して回動可能に結合した開閉壁部を有し、この開閉壁部は前記内側板に対して近接方向および離間方向に回動することで前記内側貫通孔、前記フィルタ装着部および前記外気フィルタを覆う状態および露出させる状態を成す
ことを特徴とする建設機械用運転室。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の発明において、
前記外側貫通孔の高さ位置が前記内側貫通孔の高さ位置よりも低い
ことを特徴とする建設機械用運転室。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−63774(P2013−63774A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−270378(P2012−270378)
【出願日】平成24年12月11日(2012.12.11)
【分割の表示】特願2010−26630(P2010−26630)の分割
【原出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】