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建設機械
説明

建設機械

【課題】キャノピを構成する支柱と脚部との溶接部の応力が高くなることを抑えることができる建設機械を提供する。
【解決手段】左,右の支柱26,27を固定する左,右の脚部24,25は、半円弧状の内面を有する半割筒体24B,25Bにより形成する。そして、半割筒体24Bの開口側の各端縁部24B2,24B3と左支柱26の外周面との間、半割筒体25Bの開口側の各端縁部25B2,25B3と右支柱27の外周面との間には、両者間を固着する溶接部30を上,下方向にわたって設ける。これにより、溶接部30の厚みを上,下方向にわたって均一にすることができ、溶接部30の応力が高くなることを抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧ショベル等の建設機械に関し、特に、運転席に着座したオペレータの上方を覆うキャノピを備えた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、キャノピを備えた形式の建設機械の代表的な機種として油圧ショベルが知られている。この油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の前側に上,下方向に俯仰動可能に設けられた作業装置とにより大略構成されている。
【0003】
ここで、上部旋回体は、支持構造体をなして前側に作業装置が取付けられるフレームと、該フレーム上に設けられオペレータが着座する運転席と、前記フレームの後側に設けられ前記作業装置との重量バランスをとるカウンタウエイトと、前記運転席の上方を覆うように設けられたキャノピとにより大略構成されている。
【0004】
ここで、油圧ショベルのキャノピは、例えば運転席の後側に設けられる左,右の脚部と、下側が該各脚部の嵌合部に嵌合して取付けられ上方に延びる左,右の支柱と、運転席の上方を覆うように各支柱の上部に設けられるルーフとにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、油圧ショベルのキャノピとしては、左,右の脚部を連結してなる取付座プレートに左,右の支柱を嵌合して取付ける構成としたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−297841号公報
【特許文献2】特開2005−350905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術によるキャノピは、円管状の支柱の下端部を脚部に設けられた円筒状の嵌合部に嵌合し、これら支柱の下端部と嵌合部との間に全周溶接を施すことにより、支柱と脚部とを固定する構成となっている。この場合、全周溶接により形成される溶接部の断面の変化が大きくなり(溶接部が断面の急変部となり)、キャノピから加わる荷重に基づく応力が溶接部で高くなる(応力集中する)虞がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、キャノピを構成する支柱と脚部との溶接部の応力が高くなること(応力集中)を抑えることができる建設機械を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため本発明は、支持構造体をなして作業装置およびエンジンが取付けられるフレームと、該フレーム上に設けられオペレータが着座する運転席と、前記フレーム側の台座部材に取付けられ前記運転席の上方を覆うキャノピとを備え、該キャノピは、前記運転席の後側に位置して前記台座部材に取付けられる左,右の脚部と、下側が該各脚部にそれぞれ取付けられて上方に延び上側に前記運転席の上方を覆うルーフが取付けられる左,右の支柱とからなる建設機械に適用される。
【0010】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記各脚部は、半円弧状の内面を有する半割筒体により形成し、前記各脚部を形成する前記各半割筒体の開口側の端縁部に対し前記各支柱の外周面を、それぞれ上,下方向に溶接することにより固着する構成としたことにある。
【0011】
請求項2の発明は、前記キャノピを構成する前記各脚部間には、当該各脚部間を連結する連結プレートを設け、前記キャノピは、該連結プレートを介して前記台座部材に取付ける構成としたことにある。
【0012】
請求項3の発明は、前記各脚部には、前記連結プレートの上面に沿って延びる補強リブを設ける構成としたことにある。
【0013】
請求項4の発明は、前記フレーム側の台座部材は、前記作業装置との重量バランスをとるために前記フレームの後側に設けられたカウンタウエイト、または前記エンジンを跨いで前記フレームに設けられた支持枠体である構成としたことにある。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、左,右の脚部を半円弧状の内面を有する半割筒体により形成する構成としているので、各脚部に各支柱を上,下方向に面接触させた状態で固定することができる。しかも、各脚部の端縁部に対し各支柱の外周面を上,下方向に溶接することにより固着する構成としているので、各脚部と各支柱との間に設けられる溶接部の厚みを、上,下方向にわたって差が出ることを抑えることができる。これにより、溶接部の断面の変化を小さくすることができ、溶接部の応力が高くなること(応力集中)を抑えることができる。この結果、各脚部と各支柱との接合部の強度、耐久性を向上することができ、建設機械の安定性、信頼性を高めることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、各脚部間を連結プレートにより連結する構成としているので、連結プレートにより連結された各脚部を台座部材に一体的に取付けることができる。これにより、各脚部を台座部材に安定的に取付けることができると共に、台座部材に対する各脚部の取付け性(取付けのし易さ)を向上することができる。
【0016】
請求項3の発明によれば、各脚部に補強リブを設ける構成としているので、各脚部の強度を高めることができ、各脚部の耐久性、信頼性を向上することができる。
【0017】
請求項4の発明によれば、キャノピをカウンタウエイトまたは支持枠体に取付ける構成としているので、強度部材となるカウンタウエイトまたは支持枠体にキャノピを安定的に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】旋回フレーム、カウンタウエイト、キャノピ等を示す分解斜視図である。
【図3】旋回フレーム、カウンタウエイト、キャノピ等を示す斜視図である。
【図4】カウンタウエイト、キャノピ等を示す図3の後側からみた斜視図である。
【図5】左,右の支柱、左,右の脚部、連結プレート等を示す図3中の(V)部の拡大斜視図である。
【図6】左支柱、左脚部、連結プレート等を示す図5中の矢示VI−VI方向からみた拡大断面図である。
【図7】右支柱、右脚部、連結プレート等を示す図5中の矢示VII−VII方向からみた拡大図である。
【図8】左,右の脚部、連結プレート等を示す図5と同方向からみた分解斜視図である。
【図9】本発明の第1の変形例による左支柱、左脚部、連結プレート等を示す図6と同様な断面図である。
【図10】本発明の第2の変形例による左支柱、左脚部、連結プレート等を示す図6と同様な断面図である。
【図11】本発明の第3の変形例による油圧ショベルを示す正面図である。
【図12】旋回フレーム、エンジン、支持枠体、キャノピ等を拡大して示す正面図である。
【図13】支持枠体、キャノピ等を拡大して示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る建設機械の実施の形態を小型の油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図8を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】
図中、1は建設機械としての油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、該上部旋回体3の前側に揺動および俯仰動可能に設けられた後述の作業装置4と、下部走行体2の前側に設けられた排土装置5とにより大略構成されている。
【0021】
4は上部旋回体3の前部側に設けられたスイング式の作業装置で、該作業装置4は、後述する旋回フレーム6の前端側に左,右方向に揺動可能に取付けられたスイングポスト4Aと、該スイングポスト4Aに俯仰動可能に取付けられたブーム4Bと、該ブーム4Bの先端部に俯仰動可能に取付けられたアーム4Cと、該アーム4Cの先端部に回動可能に取付けられた作業具としてのバケット4Dと、アーム4Cとバケット4Dとの間に設けられたバケットリンク4Eとを備えて構成されている。
【0022】
また、旋回フレーム6とスイングポスト4Aとの間には、スイングポスト4Aを左,右方向に揺動させるスイングシリンダ(図示せず)が設けられ、スイングポスト4Aとブーム4Bとの間には、ブーム4Bを俯仰動させるブームシリンダ4Fが設けられ、ブーム4Bとアーム4Cとの間には、アーム4Cを俯仰動させるアームシリンダ4Gが設けられ、アーム4Cとバケットリンク4Eとの間には、バケット4Dを上,下方向に回動させるバケットシリンダ4Hが設けられている。
【0023】
6は上部旋回体3の支持構造体をなすフレームとしての旋回フレームで、該旋回フレーム6の前端側には、上述した作業装置4のスイングポスト4Aが左,右方向に揺動可能に取付けられている。ここで、旋回フレーム6は、図2および図3に示す如く、厚肉な鋼板等を用いて形成された底板6Aと、該底板6A上に前,後方向に延びるように立設された左縦板6B,右縦板6Cと、該各縦板6B,6Cの左,右両側に前,後方向に延びて設けられた左サイドフレーム6D,右サイドフレーム6Eと、各縦板6B,6Cと各サイドフレーム6D,6Eとを接続する複数本の張出しビーム6Fと、各縦板6B,6Cの前端部に設けられ、スイングポスト4Aを支持する支持ブラケット6Gとにより大略構成されている。
【0024】
7は旋回フレーム6の後側に搭載されたエンジンを示している(図1参照)。このエンジン7は、油圧ポンプ(図示せず)を駆動するもので、左,右方向に延在する横置き状態に配置されている。
【0025】
8はエンジン7の後側に位置して旋回フレーム6の後部に取付けられたカウンタウエイトを示している。このカウンタウエイト8は、作業装置4との重量バランスをとるもので、左,右方向の中央部が後方に突出する円弧状の重量物として形成されている。また、カウンタウエイト8は、後述するキャノピ21を取付ける旋回フレーム6側の台座部材となるものである。さらに、カウンタウエイト8の上面部8Aには、図2に示すように、左,右方向に離間して3個のボルト穴8Bがそれぞれ形成され、該各ボルト穴8Bには、後述の脚部24,25を連結プレート22を介して固定するためのボルト23が螺着される。
【0026】
9はエンジン7の上部前側を覆うように設けられたシートベースで、該シートベース9上には、後述の運転席12が取付けられている。また、10はシートベース9の前側に敷設された床板、11はシートベース9の左,右両側等を覆う外装カバーを示している。
【0027】
12は旋回フレーム6上となるシートベース9上に取付けられた運転席で、該運転席12は、オペレータが着座するものである。また、運転席12の左,右両側には、作業装置4等を操作する左,右の作業操作レバー13が配設されている。さらに、運転席12の前側には、床板10の前部に位置して下部走行体2を走行させる走行操作レバー14が配設されている。
【0028】
次に、上部旋回体3に取付けられたキャノピ21について説明する。
【0029】
即ち、21は上部旋回体3に設けられた2柱式のキャノピを示している。このキャノピ21は、カウンタウエイト8の上面部8Aに取付けられ運転席12の上方を覆うもので、後述の連結プレート22、左,右の脚部24,25、左,右の支柱26,27、ルーフ29等により構成されている。
【0030】
22は後述する左,右の脚部24,25間に設けられた連結プレートで、該連結プレート22は、鋼材等の金属材料により円弧状に湾曲した板体として形成され、左,右の脚部24,25を一体的に連結するものである。このために、連結プレート22の長さ方向両端側の上面には、左,右の脚部24,25が互いに離間してそれぞれ溶接により固定されている。また、連結プレート22には、カウンタウエイト8のボルト穴8Bに対応する3個所位置に、上,下方向に貫通するボルト挿通孔22Aが設けられている。これら各ボルト挿通孔22Aには、キャノピ21をカウンタウエイト8の上面部8Aに固定するためのボルト23が挿通される。
【0031】
24は運転席12の後側に位置してカウンタウエイト8の左側に取付けられる左脚部、25は運転席12の後側に位置してカウンタウエイト8の右側に取付けられる右脚部を示している。これら左,右の脚部24,25は、半円弧状の内面を有する半割筒体状に形成され、運転席12の後側に位置してカウンタウエイト8に連結プレート22を介して取付けられている。
【0032】
ここで、左,右の脚部24,25は、底板部24A,25Aと、半割筒体24B,25Bと、補強リブ24C,25Cとにより大略構成され、これら底板部24A,25Aと半割筒体24B,25Bと補強リブ24C,25Cは、例えば鋳造手段等を用いて一体成形されている。
【0033】
左,右の脚部24,25のベースとなる底板部24A,25Aは、連結プレート22を介してカウンタウエイト8に取付けられるものである。このために、底板部24A,25Aは、連結プレート22の上面の長さ方向両端部にそれぞれ溶接により固定(固着)されている。そして、図6、図7等に示すように、底板部24A,25Aのうち連結プレート22のボルト挿通孔22Aに対応する部位には、ボルト23が挿通されるボルト挿通孔24A1,25A1が上,下方向に貫通して設けられている。
【0034】
底板部24A,25Aから上方に延びて設けられた半割筒体24B,25Bは、筒状部材を縦方向に半割りした如き形状(半割り形状)を有し、半割筒体24B,25Bには、後述する左,右の支柱26,27の下端側がそれぞれ固定(固着)される。ここで、半割筒体24B,25Bは、横断面が円弧状をなし各支柱26,27の外周面に面接触した状態で上,下方向に延びる凹面部24B1,25B1と、該凹面部24B1,25B1の周方向一端側に位置して各支柱26,27に沿って上,下方向に延びる端縁部24B2,25B2と、凹面部24B1,25B1の周方向他端側に位置して各支柱26,27に沿って上,下方向に延びる端縁部24B3,25B3とを備えて構成されている。
【0035】
そして、半割筒体24B,25Bの凹面部24B1,25B1は、図6、図8等に示すように、半円弧状に形成されており、半割筒体24B,25Bの周方向一端側の端縁部24B2,25B2と周方向他端側の端縁部24B3,25B3は、各支柱26,27の中心を挟んで180度反対側に配置されている。
【0036】
即ち、図6に示すように、左脚部24の半割筒体24Bは、周方向一端側の端縁部24B2と左支柱26の中心Oとを結ぶ仮想線P1−Oと、周方向他端側の端縁部24B3と左支柱26の中心Oとを結ぶ仮想平面P2−Oとのなす角度α1(半割筒体24Bの凹面部24B1の開き角度α1)が、略180度となるように設定されている。これにより、凹面部24B1と左支柱26の外周面との接触面積を最適化することができ、キャノピ21から左脚部24に加わる荷重を、凹面部24B1と左支柱26の外周面とが面接触する部分と、各端縁部24B2,24B3と左支柱26の外周面との間に設けられる後述の溶接部30とにより、バランス良く支承することができる。なお、右脚部25の半割筒体25Bについても同様である。
【0037】
また、図2、図8等に示すように、左脚部24の凹面部24B1と右脚部25の凹面部25B1とは、これら左,右の脚部24,25を連結プレート22に固定した状態で、互いに略背中合わせになるように配置されている。即ち、左,右の脚部24,25を連結プレート22の両端側にそれぞれ固定(溶接)した状態で、各凹面部24B1,25B1は、連結プレート22の長さ方向両端側に向けて開口するようにそれぞれ配置されている。これにより、例えばキャノピ21に左,右方向の荷重が加わったときに、その荷重を左脚部24の凹面部24B1と右脚部25の凹面部25B1とにより確実に支承できるよう構成している。
【0038】
底板部24A,25Aと半割筒体24B,25Bとの間に設けられ前,後方向に対面する一対の補強リブ24C,25Cは、下側(連結プレート22側)に向けて広がりつつ連結プレート22の上面に沿うように延びる略三角形状の板体として形成されている。そして、各補強リブ24C,25Cは、半割筒体24B,25Bと底板部24A,25Aとの間で半割筒体24B,25Bを支えるように補強することにより、左,右の脚部24,25の強度を高めるものである。
【0039】
26は運転席12の左後側に配置された左支柱、27は運転席12の右後側に配置された右支柱を示している。これら左,右の支柱26,27は、下側が左,右の脚部24,25に取付けられて上方に延び、上側に運転席12の上方を覆う後述のルーフ29が取付けられている。ここで、左,右の支柱26,27は、例えば中空なパイプ部材に所望の曲げ加工を施すことにより略逆L字状に形成され、左,右の脚部24,25から上側に延びると共に上端側が運転席12の上方に向け前側に延びている。
【0040】
28は左支柱26と右支柱27との間に設けられた連結梁を示している。この連結梁28は、左,右方向に延びて左,右の支柱26,27間を連結するもので、連結梁28は、左,右の支柱26、27を左,右方向に離間した状態で補強するものである。
【0041】
29は左,右の支柱26,27の上側位置に設けられたルーフで、該ルーフ29は、運転席12に着座したオペレータの上方を覆うものである。ここで、ルーフ29は、左,右の支柱26,27の上端側に取付けられることにより運転席12の上方を覆い、運転席12に着座したオペレータを雨水等から保護するものである。
【0042】
次に、左,右の脚部24,25と左,右の支柱26、27との間の溶接構造について説明する。
【0043】
30は左,右の脚部24,25の半割筒体24B,25Bに対して左,右の支柱26,27の外周面を固着(接合)する溶接部で、該溶接部30は、半割筒体24Bの開口側の各端縁部24B2,24B3と左支柱26の外周面との間、半割筒体25Bの開口側の各端縁部25B2,25B3と右支柱27の外周面との間に、それぞれ上,下方向にわたって設けられている。
【0044】
ここで、溶接部30は、半割筒体24B,25Bの凹面部24B1,25B1に各支柱26,27の下端部を嵌着(凹凸嵌合)した状態で、半割筒体24Bの各端縁部24B2,24B3と左支柱26の外周面との間、半割筒体25Bの各端縁部25B2,25B3と右支柱27の外周面との間を、それぞれ上,下方向にわたって溶接することにより形成されるものである。これにより、従来技術のような全周溶接をする場合に比べ、溶接部30の厚みを上,下方向にわたって差が出ることを抑制することができ(溶接部30の断面の変化を小さくすることができ)、溶接部30で応力が高くなること(応力集中)を抑えることができる。
【0045】
次に、キャノピ21の組立手順について説明する。
【0046】
即ち、キャノピ21を組立てる場合は、例えば、左,右の脚部24,25を連結プレート22の長さ方向両端側にそれぞれ溶接により固定する。また、例えば、左,右の支柱26,27の間に連結梁33の両端部を溶接により固定すると共に、左,右の支柱26,27の上端側にルーフ29を取付ける。そして、左,右の脚部24,25の半割筒体24B,25Bに左,右の支柱26,27の下端側を嵌着(凹凸嵌合)し、この嵌着状態で、半割筒体24Bの各端縁部24B2,24B3と左支柱26の外周面との間、半割筒体25Bの各端縁部25B2,25B3と右支柱27の外周面との間をそれぞれ上,下方向にわたって溶接する(溶接部30を設ける)ことにより、キャノピ21を組立てることができる。
【0047】
また、このように組立てられたキャノピ21は、カウンタウエイト8の上面部8Aに配置し、この状態で左,右の脚部24,25のボルト挿通孔24A1,25A1と連結プレート22のボルト挿通孔22Aとに挿通したボルト23をカウンタウエイト8のボルト穴8Bに螺着することにより、連結プレート22を介してカウンタウエイト8に強固に取付けることができる。
【0048】
本実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、この油圧ショベル1を用いて土砂の掘削作業等を行う場合には、まず、オペレータは運転席12に着席し、走行操作レバー14を操作することにより、油圧ショベル1を走行させることができる。そして、オペレータが、作業操作レバー13を操作することにより、上部旋回体3を旋回させつつ作業装置4を俯仰動させ、該作業装置4を用いて土砂の掘削作業等を行なうことができる。
【0049】
ここで、本実施の形態による油圧ショベル1は、キャノピ21の各支柱26,27が取付けられる各脚部24,25を半円弧状の内面を有する半割筒体24B,25Bにより構成しているので、各支柱26,27を各脚部24,25に上,下方向に面接触させた状態で固定することができる。このとき、左脚部24の各端縁部24B2,24B3と左支柱26の外周面との間、右脚部25の各端縁部25B2,25B3と右支柱27の外周面との間に、それぞれ両者間を固着する溶接部30を上,下方向にわたって設けることができる。
【0050】
このため、溶接部30の厚みの差を上,下方向で小さく(より好ましくは、上,下方向にわたって厚みを均一に)することができ(溶接部30の断面の変化を小さくすることができ)、溶接部30の応力が高くなること(応力集中)を抑えることができる。これにより、各脚部24,25と各支柱26,27との接合部の強度、耐久性を向上することができ、油圧ショベル1の安定性、信頼性を高めることができる。
【0051】
また、本実施の形態によれば、左,右の脚部24,25を連結プレート22により連結する構成としているので、該連結プレート22により連結された各脚部24,25をカウンタウエイト8に一体的に取付けることができる。これにより、各脚部24,25をカウンタウエイト8に安定的に取付けることができると共に、カウンタウエイト8に対する各脚部24,25の取付け性(取付けのし易さ)を向上することができる。
【0052】
さらに、本実施の形態によれば、左,右の脚部24,25に補強リブ24C,25Cを設ける構成としているので、これら各脚部24,25の強度を高めることができ、脚部24,25の耐久性、信頼性を向上することができる。
【0053】
なお、上述した実施の形態では、半割筒体24B,25Bの周方向一端側の端縁部24B2,25B2と他端側の端縁部24B3,25B3を支柱26,27の中心Oを挟んで180度反対側に配置する構成とした場合を例に挙げて説明した。即ち、図6に示すように、半割筒体24Bの凹面部24B1の開き角度α1を180度に設定した場合を例に挙げて説明した。
【0054】
しかし、本発明はこれに限らず、例えば、図9に示す第1の変形例のように、半割筒体24B′の凹面部24B1′の開き角度α2を180度よりも大きく設定してもよい。即ち、半割筒体24B′の周方向一端側の端縁部24B2′と左支柱26の中心Oとを結ぶ仮想線P3−Oと、周方向他端側の端縁部24B3′と左支柱26の中心Oとを結ぶ仮想平面P4−Oとのなす角度α2が、例えば230度ないし240度となるように配置してもよい。
【0055】
一方、例えば、図10に示す第2の変形例のように、半割筒体24B″の凹面部24B1″の開き角度α3を180度よりも小さく設定してもよい。即ち、半割筒体24B″の周方向一端側の端縁部24B2″と左支柱26の中心Oとを結ぶ仮想線P5−Oと、周方向他端側の端縁部24B3″と左支柱26の中心Oとを結ぶ仮想平面P6−Oとのなす角度α3が、例えば140度ないし150度となるように配置してもよい。
【0056】
また、上述した実施の形態では、台座部材となるカウンタウエイト8にキャノピ21を取付ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、図11ないし図13に示す第3の変形例のように、旋回フレーム6′にエンジン7′を跨いで支持枠体(サポート部材)31を設け、台座部材となる該支持枠体31にキャノピ21を取付ける構成としてもよい。
【0057】
即ち、支持枠体31は、下端側が旋回フレーム6′に取付けられる4本の脚部31A,31B,31C,31Dと、該各脚部31A,31B,31C,31Dの上端側に取付けられ左,右方向に延びる支持部材31Eとにより大略構成している。そして、支持部材31Eには、連結プレート22のボルト挿通孔22Aに対応して3個のボルト挿通孔(図示せず)を設け、該各ボルト挿通孔には、キャノピ21を支持枠体31に取付けるためのボルト23′が挿通される構成となっている。
【0058】
このような支持枠体31は、支持部材31Eに各脚部31A,31B,31C,31Dの上端側を取付けることにより組立てることができる。また、このように組立てられた支持枠体31は、各脚部31A,31B,31C,31Dの下端側を旋回フレーム6′に取付けることにより、該旋回フレーム6′にエンジン7′を跨いで設けることができる。そして、このように旋回フレーム6に設けられた支持枠体31の支持部材31Eには、ボルト23′を用いてキャノピ21が取付けられる構成となっている。
【0059】
また、上述した実施の形態では、左,右の脚部24,25を該脚部24,25とは別体の連結プレート22により連結する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、左,右の脚部24,25と連結プレート22とを一体に構成してもよい。即ち、左,右の脚部24,25と連結プレート22とを例えば鋳造手段を用いて一体成形する構成としてもよい。
【0060】
さらに、上述した実施の形態では、キャノピ21を備えた建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、キャノピを備えている建設機械であれば、例えばホイール式の油圧ショベル、ホイールローダ等の他の建設機械にも適用することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体
4 作業装置
6,6′ 旋回フレーム(フレーム)
7,7′ エンジン
8 カウンタウエイト(台座部材)
12 運転席
21 キャノピ
22 連結プレート
24 左脚部(脚部)
24B,24B′,24B″ 半割筒体
24B1,24B1′,24B1″ 凹面部(半円弧状の内面)
24B2,24B3,24B2′,24B3′,24B2″,24B3″ 端縁部
24C 補強リブ
25 右脚部(脚部)
25B 半割筒体
25B1 凹面部(半円弧状の内面)
25B2,25B3 端縁部
25C 補強リブ
26 左支柱
27 右支柱
29 ルーフ
30 溶接部
31 支持枠体(台座部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造体をなして作業装置およびエンジンが取付けられるフレームと、該フレーム上に設けられオペレータが着座する運転席と、前記フレーム側の台座部材に取付けられ前記運転席の上方を覆うキャノピとを備え、
該キャノピは、前記運転席の後側に位置して前記台座部材に取付けられる左,右の脚部と、下側が該各脚部にそれぞれ取付けられて上方に延び上側に前記運転席の上方を覆うルーフが取付けられる左,右の支柱とからなる建設機械において、
前記各脚部は、半円弧状の内面を有する半割筒体により形成し、
前記各脚部を形成する前記各半割筒体の開口側の端縁部に対し前記各支柱の外周面を、それぞれ上,下方向に溶接することにより固着する構成としたことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
前記キャノピを構成する前記各脚部間には、当該各脚部間を連結する連結プレートを設け、前記キャノピは、該連結プレートを介して前記台座部材に取付ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記各脚部には、前記連結プレートの上面に沿って延びる補強リブを設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械。
【請求項4】
前記フレーム側の台座部材は、前記作業装置との重量バランスをとるために前記フレームの後側に設けられたカウンタウエイト、または前記エンジンを跨いで前記フレームに設けられた支持枠体である構成としてなる請求項1,2または3に記載の建設機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−149447(P2012−149447A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9088(P2011−9088)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】