説明

建造物の引張部材

【課題】引張部材並びにその引張部材の製造方法を提供する。
【解決手段】管状被覆8の内部に例えば鋼棒、鋼ワイヤ或いは鋼ストランドのいずれかのような引張要素10が延びている建造物の引張部材5であって、特に傾斜ロープブリッジ用の傾斜ロープに関する。該管状被覆8の横断面は該引張要素10の横断面を除く部分が自由余剰横断面11となり、該自由余剰横断面11には該管状被覆8内の該引張要素10の横方向運動を規制するための充填部材12が配置される。該充填部材12は、該引張部材5の延長方向の所定個所に当接するとともに変形可能な外被13からなる中空室を有し、該中空室に充填媒体27を充填する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は独立特許請求項1の上位概念による建造物の引張部材並びに独立特許請求項20の上位概念によるその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の引張部材は構造的土木工事では、特に傾斜ロープと吊りブリッジと結合して、知られている。しかし、屋根構造の製造の際にも、例えばスタジアムの屋根のためにこの種の引張部材が集中された荷重を取り去るのに用いられる。
【0003】
通常にはこの種の引張部材が管状被覆の内部に延びている例えば鋼棒、鋼ワイヤ或いは鋼ストランドのような多数の引張要素から成る。腐食から保護するために、個々の引張部材が適した被覆を備えていて、追加的に合成樹脂外装内に配置されている。そのような引張部材の束が追加的に一方では機械的作用に対して引張要素を保護し、他方では腐食保護性を追加的に改良するために、少なくともポリエチレン製の管状被覆により包囲されている。
【0004】
この種の引張部材の製造では、個々の引張要素が通常には個々に次第に引張部材により結合された両アンカー箇所間の管状被覆の内部にて緊張されている。管状被覆の内部に個々の引張要素を組立てるために、引張要素と管状被覆の内壁の間に或る自由余剰横断面が残っている。この自由余剰横断面が保守と修繕にて引張要素の後からの交換或いは建造物の積載量を増加させる別の引張要素の周りの引張部材の後からの補充を可能とする。
【0005】
けれども、この種の構造は、例えば風荷重の存在のような所定環境では管状被覆とその中に延びている引張要素が横方向において互いに相対的に移動し、それが引張部材の追加的動的応力を意味する打撃やかたかた音騒音を導き得ることをもたらす。
【0006】
国際出願公開第2005−049923号明細書(特許文献1)から、傾斜ロープブリッジの引張部材の振動を減衰させる装置が知られている。この装置は引張部材をカウス状に包囲する引張部材に垂直に延びている結合支柱を備えている。この保持点では、管状被覆と引張要素の間に自由余剰横断面が凝固充填部材により充填されて、半径方向に作用する力を保持点により良く受けられ得る。支柱領域の振動減衰器がより大きな振動を防止する。
【0007】
欧州特許第1357229号明細書(特許文献2)から、傾斜ロープブリッジの引張部材が知られていて、同様に多数の管状被覆の内壁に延びている引張要素のから形成されている。そこで、管状被覆の内壁に個々の引張要素の横方向運動を回避するために、硬化し得る物質、例えば泡が被覆に収納することが提案されている。この場合には、無論、被覆管内部の充填媒体の管理され得ない拡大と充填媒体の引張要素への付着が欠点とわかった、それは個々の引張要素が保守と修繕の際或いは後からの補強にもはや交換され得ないことをまねく。充填物質が後からではなく、過度に莫大な費用により再び取り除かれる。その外に、温度或いは荷重の変更により縦方向における被覆と引張要素の相対運動によって、充填物質が破壊される危険が生じる。
【0008】
管状被覆を個々の引張要素に対する距離を保持する別の可能性は欧州特許第0169276号明細書(特許文献3)から知られている。そこで軸線平行に且つ引張部材の全長にわたり延びていて管状被覆と引張要素の束の間に発泡要素が延びていて、この発泡要素は充填材料による充填によって管状被覆の内面と並びに引張要素に接触され得る。この形式では、管状被覆の線状支持が全傾斜ロープに沿って達成される。
【0009】
ここで引張部材の全長にわたる発泡要素の経過が欠点とわかった。まず最初に、それにより充填材料に関するより大量が必要であり、それは不経済とわかった。さらに、充填過程のために発泡要素の大きな長さとその流動抵抗性により充填材料によるホースの完全充填に対して高圧力が必要である。この圧力を受け得るために、発泡要素が適切に費用をかけて強化されなければならない。しかし、充填するのに必要な機械的装備がこの種の高圧力を発生させる位置になければならない。それ故に、装備側では購入や作動においてかなりの費用を見込むべきである。
【0010】
主として発泡要素の完全な充填をある程度に平均圧力比にて達成するために、低粘性充填材料では発泡要素の既に最小不密性が充填の漏出を導く欠点を指示されている。これに対して、芯材料の使用が排除されている、というのは、この芯材が発泡要素の全長にわたり押し込まれ得ないからである。
【0011】
統計的観点から特許文献3に公開された引張部材が、例えば個々の傾斜ロープ間の結合支柱の管状被覆に個々に作用する力を受ける位置にはない、というのは、一方では充填材料が半径方向圧力の下で軸方向に撓み得て、他方では管状被覆の自由余剰横断面が完全ではなく、むしろ部分的のみに充填されるからである。
【特許文献1】国際出願公開第2005−049923号明細書
【特許文献2】欧州特許第1357229号明細書
【特許文献3】欧州特許第0169276号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
これら背景から、この発明の課題は、これら欠点を克服される引張部材並びにその引張部材の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題は、独立特許請求項1と20の上位概念による引張部材並びにその製造方法によって解決される。
【0014】
好ましい実施態様は従属請求項から明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明は次に図面に図示された実施例に基づいて詳細に説明される。
【実施例】
【0016】
この発明は次に図1に図示されて谷状地盤1を架橋する傾斜ロープブリッジ2に基づいて説明される。図1には、縦と横方向における割合が明白な表示の好都合に維持されてはない表示種類が選択される。
【0017】
谷状地盤1の中心に配置された脚柱3はこの例ではコンクリートから成るが、しかし鉄筋コンクリートから形成され得る。下領域には脚柱3が上構造4用の中間載置部を形成し、その間にその端部が直接に反軸受を介して地盤1により支持される。追加的に上構造4が引張部材5から傾斜ロープの形態に保持され、その内の脚柱3の両側に複数の代理としてそれぞれ一つが図示されている。この場合に、左引張部材5が正面図で示されて、その間に右引張部材5が縦断面で示されている。引張部材5がそれぞれに脚柱3の頭部の上係留部6から下構造の下係留部7までの傾斜経過により延びている。
【0018】
引張部材5の詳細な構成は、図1でIIにより形成された部分図を示す図2並びにそれに付属する横断面の形態の図3から明らかになる。
【0019】
まず最初に、そこには管状被覆8を見られ、この管状被覆が引張部材5の縦軸線9に沿って配置されている。管状被覆8は上領域では引張要素10により充填されている円状横断面を有する。引張要素10はそれぞれに多数の緊張束に集約されている合成樹脂外装から成る。そのような緊張束は建造物に存在する荷重を受けて、脚柱3を介して地盤1に平らとする状態にある。
【0020】
引張要素10は管状被覆8の全横断面を充填しないので、下領域には、引張部材5の長さにわたり連続中空室を形成する自由余剰横断面11が残っている。自由余剰横断面は引張要素10に関して管状被覆8の縦移動性を保証する。
【0021】
自由余剰横断面11の領域にはさらに軸方向に引張部材5の縦部分の長さにわたり(図1)延びている充填部材12を確認する。充填部材12は、この例では繊維補強された合成樹脂から成る変形可能な外被13を有する。外被13の上端14及び下端15が密に閉鎖されている。
【0022】
上端14の領域では外被13には半径方向に縦軸線9に対して延びている第一開口16が設けられ、その開口を通して外ねじを備えた充填接続部17が延びている。適切な形式で下端15の領域には第二開口18があり、その開口には同様に外ねじを備えた空ら接続部19が配置されている。互いに緊張されたねじナット21と22によって充填接続部17と空ら接続部19が密に且つ力一体的に充填部材12の外被13と接続されている。
【0023】
接続部17と接続部19の領域には管状被覆8がより大きな開口23を有し、開口を通して接続部17と接続部19が延びている。この場合に、それぞれにステップ状フランジを備えたカバー要素24が、接続部17と接続部19により貫通されていて、開口23を形状一体的に閉鎖する。それぞれに接続部17と接続部19にねじ締めされたナット25がそれぞれの接続部17或いは接続部19の固定座部をカバー要素24とそれに伴う被覆8とに維持する。接続部17と接続部19の端部が開口を閉鎖するキャップ26を支持する。
【0024】
充填部材12は例えば緩い穀粒から成る充填媒体27により充填されているので、引張部材5の縦部分Lにわたり自由余剰横断面11が充填部材12により充填されている。領域Lには半径方向力に対して圧縮した構造が生じるから、この構造が一方では引張要素10間に、或いは引張要素10と被覆8との間に横方向相対運動を互いに阻止し、他方では相対運動を縦方向に被覆8と引張要素10の間に許容する。さらに、圧縮した構造が図2と3で単に最初に図示された保持装置28を接続する補強する作用を及ぼし、この保持装置は引張部材5をカウス状に包囲する保持リング29を有して、保持装置には支柱30が接続されている。
【0025】
この発明の引張部材5を製造する過程は次に図2乃至6に基づいて詳細に説明される。まず最初に、一つ或いは複数の縦部分Lが引張部材5に固定されていて、その縦部分の具体的配列の支持点が引張部材5の最大自由長さによって並びに外部に作用する保持装置28の保持点から与えられる。
【0026】
縦部分Lの具体的配列が引張部材5の長さにわたり確定されているので、それぞれの縦部分Lでは、管状被覆8にて下面に上下開口23が穿孔されている。二つのそのような開口23の配列が単にこの発明の好ましい実施態様として理解すべきであり、この発明のより簡単な構成において既に一つの孔23で十分である。
【0027】
引き続いて、縦方向において一回或いは複数回折畳れた充填部材12が上開口23を貫通されて、この際に充填接続部17が上開口23に、空ら接続部19が下開口23に設置されてこれらを半径方向に貫通するまで、管状被覆8の自由余剰横断面11に挿入される。接続部17と19にカバー要素24を差し込み、そのカバー要素をナット25により固定した後に、カバー要素24はその循環段状折部によって形状一体的に開口23の縁に支持され、各接続部17、19が軸方向における滑りずれに対して管状被覆8の内部に充填部材12の係留部を形成する。
【0028】
この状態では、外被13が応力なしに管状被覆8と引張要素10の間の余剰横断面11内に配置する。
【0029】
図6に図示された次の方法工程は充填媒体27により充填部材12の充填を企図する。そのために充填接続部17には充填装置が接続されていて、その装置に関して充填ホース31のみが見られる。例えば顆粒状材料の形態の充填媒体27は例えば過圧によって矢印20の方向に充填部材12に吹き込まれる。充填部材12の排出はこの例では空ら接続部19を介して行われ、この空ら接続部はこのために僅かに開口され得る。
【0030】
一個のみの接続部を備える際に、充填過程中の換気が充填接続部自体によって行われ、充填媒体27が重力作用の下でのみ充填部材12に流れる。選択的に、充填部材の外被13をガス透過性に形成することが可能であるので、確かに粒状充填媒体27が外被13内部に保持されるけれども、押込み空気を外被13を通して管状被覆8内に逃がす。
【0031】
増加した充填度により外被13の半径方向固定は、一方では管状被覆8に、他方では引張要素10に圧力下で当接するまで、行われ、外被13が余剰横断面11の輪郭に追従する。充填部材12の残りのない充填後に、最終的に図2と3に示された状態が達成される。単に充填ホース31が分解されて、接続部17と19が閉鎖されなければならない。
【0032】
充填部材12の充填が次の時点まで再び増加されるか、或いは充填部材12が全体として分解されなければならない場合には、充填部材12の空らが接続部17と19の開口を通して達成され得る。重力条件付きで例えば顆粒状充填媒体27が充填部材12から流出する。充填部材12を空らにすることは、追加的に充填接続部17を通して案内された洗浄流により、例えば圧力下に案内されたガス又は液体によって促進され得る。
【0033】
この発明の別の実施態様は図7乃至9に示され、第一実施態様と等しい部材は同じ参照符号を備えている。
【0034】
同様に、充填媒体27を充填した充填部材12を確認でき、充填部材は管状被覆8の自由余剰横断面11に配置されている。前もって記載された実施態様との差異は、充填部材12’が上軸方向端14’に上開口16’を有し、下軸方向端15’に開口18’を有し、その両開口が軸方向に対向位置した整合によって管状被覆8の自由余剰横断面11に向けられている。
【0035】
別に図示されていない充填と空ら接続部によって上開口16’には充填ホース35が接続されていて、引張部材2の上係留箇所6(図1)に案内され、開口18’には空らホース36が接続されていて、引張部材2の下係留箇所7に案内される。
【0036】
ホース35と36の耐引張構成及び係留箇所6と7の領域の端面固定によって、管状被覆8内部の軸方向滑りずれに対する充填部材12の位置保持が達成される。
【0037】
充填部材12’の充填或いは空らは係留箇所6と7の領域のホース35と36の自由端により行われる。同様に、充填部材12’の分解或いは軸方向位置変更が直接にホース35と36を介して係留箇所6と7から達成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】この発明の引張部材を備える傾斜ロープブリッジに関する図を示す。
【図2】充填された充填部材を備える範囲IIの図1に図示された引張部材を通る部分縦断面を示す。
【図3】その線IIIーIIIに沿って図2に図示された引張部材を通る横断面を示す。
【図4】充填部材の充填前の図1に図示された引張部材を通る部分縦断面を示す。
【図5】その線VーVに沿って図4に図示された引張部材を通る横断面を示す。
【図6】充填部材の充填中の図1に図示された引張部材を通る部分縦断面を示す。
【図7】この発明の引張部材の別の実施態様を通る部分縦断面を示す。
【図8】線VIIIーVIIIに沿って図7に図示された引張部材を通る第一横断面を示す。
【図9】線IXーIXに沿って図7に図示された引張部材を通る別の横断面を示す。
【符号の説明】
【0039】
1....地盤
2....傾斜ロープブリッジ
3....脚柱
4....上構造
5....引張部材
6....上係留部
7....下係留部
8....管状被覆
9....縦軸線
10...引張要素
11...自由余剰横断面
12...充填部材
13...外被
14...上端
15...下端
16...開口
17...充填接続部
18...第二開口
19...空ら接続部
21、22...ねじナット
23...大きな開口
24...カバー要素
25...ナット
27...充填媒体
35、36...ホース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管状被覆(8)を備えて、その内部に例えば鋼棒、鋼ワイヤ或いは鋼ストランドのような一つ或いは複数の引張要素(10)が延びていて、この引張要素(10)が管状被覆(8)の横断面の一部しか使用しないので、自由余剰横断面(11)が残っていて、管状被覆(8)の自由余剰横断面(11)には管状被覆(8)の内部の横方向運動に対して引張要素(10)を維持するために充填部材(12、12’)が配置されている建造物の引張部材、特に傾斜ロープブリッジ(2)用の傾斜ロープにおいて、充填部材(12、12’)が引張部材(5)の限定された縦部分を介して延びていて、変形可能な外被(13、13’)を有し、その外被が全面を限定して充填媒体(27)により充填できる中空室を密に包囲することを特徴とする引張部材。
【請求項2】
充填媒体(27)は粒状材料、特に砂或いは顆粒から成ることを特徴とする請求項1に記載の引張部材。
【請求項3】
粒状材料が実質的に均一粒度を有することを特徴とする請求項2に記載の引張部材。
【請求項4】
充填媒体(27)は流動性或いはペースト状材料、特に液体、ゲル或いは液状固体混合物から成ることを特徴とする請求項1に記載の引張部材。
【請求項5】
充填媒体(27)が硬化できることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の引張部材。
【請求項6】
充填媒体(27)がガラスから成ることを特徴とする請求項1に記載の引張部材。
【請求項7】
外被(13、13’)は変形可能な材料、特に例えばゴム或いは合成樹脂のような弾性から成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の引張部材。
【請求項8】
充填部材(12、12’)の外被(13、13’)が結合材料から成ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の引張部材。
【請求項9】
充填部材(12、12’)の外被が強度増強織物を有することを特徴とする請求項8に記載の引張部材。
【請求項10】
外被(13、13’)が結合なしに引張要素(10)に当接することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の引張部材。
【請求項11】
充填部材(12、12’)が少なくとも一つの、特に二つの開口(16、16’、18、18’)を有し、その開口を通して外被(13、13’)により包囲された中空室が充填できるか、或いは空にできることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の引張部材。
【請求項12】
充填部材(12、12’)が第一開口(16、16’)と第二開口(18、18’)を有し、第一開口(16、16’)が充填部材(12、12’)の一端(14、14’)に、第二開口(18、18’)が充填部材(12、12’)の軸方向に対向位置する他端(15、15’)に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の引張部材。
【請求項13】
少なくとも一つの開口(16、16’、18、18’)の領域には、引張部材(5)の管状被覆(8)を通して延びている充填或いは空ら接続部(17、19)が設けられていることを特徴とする請求項11或いは12に記載の引張部材。
【請求項14】
充填或いは空ら接続部(17、19)が力一体的に管状被覆(8)に固定されていることを特徴とする請求項13に記載の引張部材。
【請求項15】
充填部材(12、12’)が管状被覆(8)の内部にて軸方向滑りずれに対して維持されることを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項に記載の引張部材。
【請求項16】
少なくとも一つの開口(16’、18’)が軸方向に管状被覆(8)の内部の自由余剰横断面(11)に連通し、そこで充填或いは空らホース(35、36)に接続されていて、そのホースが管状被覆(8)の内部で引張部材(5)の端部に案内されていることを特徴とする請求項11に記載の引張部材。
【請求項17】
充填或いは空らホース(35、36)が耐伸長性材料から成ることを特徴とする請求項16に記載の引張部材。
【請求項18】
充填或いは空らホース(35、36)が自由余剰横断面(11)の内径より小さい直径を有することを特徴とする請求項16或いは17に記載の引張部材。
【請求項19】
充填或いは空らホース(35、36)が管状被覆(8)の内部で軸方向滑りずれに対して維持されることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか一項に記載の引張部材。
【請求項20】
少なくとも一つの軸方向に限定された縦部分Lを保持及び補強されるか又はそのいずれか一方をされる引張部材(5)に固定し、空の充填部材(12、12’)を管状被覆(8)と引張要素(10)の間の自由余剰横断面(11)に取付けて、自由余剰横断面(11)が選定された縦部分Lの領域を充填されるまで、充填部材(12、12’)の中空室を充填媒体(27)により充填させる工程を特徴とする請求項1乃至19のいずれか一項に記載の引張部材(5)を製造する方法。
【請求項21】
管状被覆(8)には少なくとも一つの開口(23)が形成され、充填部材(12)がこの開口(23)を通して管状被覆(8)と引張要素(10)の間の自由余剰横断面(11)に軸方向に移動されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
充填部材(12’)が軸方向移動によって引張部材(5)の一端における一つの開口(23)から出発して管状被覆(8)と引張要素(10)の間の自由余剰横断面(11)にもたらされることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
引張装置により充填部材(12’)が管状被覆(8)と引張要素(10)の間の自由余剰横断面(11)にて所定縦部分Lの領域に引き込まれることを特徴とする請求項21或いは22に記載の方法。
【請求項24】
充填部材(12、12’)が引張部材(5)の規定による縦部分Lに係留されていることを特徴とする請求項20乃至23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
充填媒体(27)による充填部材(12、12’)の充填が充填部材(12、12’)の同時排気の際に行われることを特徴とする請求項20乃至24のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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