弁装置
【課題】外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所においてシール性能を向上できるようにした弁装置を提供すること。
【解決手段】分割構造を有して既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、前記既設管内を流れる流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱4とを備えた弁装置において、外弁箱の分割部30にて下方の内面を突出させてなるパッキン座11に、分割面31aと分割面32aとの間に介在するパッキン5が載置され、内弁箱4の側方に設けた段部43が、パッキン座11上のパッキン5を押圧するように構成してある。
【解決手段】分割構造を有して既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、前記既設管内を流れる流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱4とを備えた弁装置において、外弁箱の分割部30にて下方の内面を突出させてなるパッキン座11に、分割面31aと分割面32aとの間に介在するパッキン5が載置され、内弁箱4の側方に設けた段部43が、パッキン座11上のパッキン5を押圧するように構成してある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えた弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地中に埋設した水道管などの既設配管においては、その一部を新規な管体に取り替えることで補修したり、老朽化のために撤去したりすることが少なくない。そのような場合、補修や撤去が必要な特定区域よりも上流側に弁装置を設置し、その弁装置により流路を遮断することで、特定区域での既設管の補修や撤去が可能になる。
【0003】
また、不断水状態を保持する場合には、特定区域を迂回するようにバイパス管を配設し、そのバイパス管と既設管との分岐点に設置した弁装置により、流路を切り換えてバイパス管に通水させることで、特定区域での既設管の補修や撤去が可能となる。既設管を補修した場合、バイパス管は、流路を元に戻した後に撤去されるが、そのまま残しておいても構わない。既設管を撤去した場合には、バイパス管をそのまま使用することも可能である。
【0004】
このような弁装置として、既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、既設管内の流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えたものが公知である。特許文献1には、外弁箱に相当する筐体と、内弁箱に相当する制水体とを備え、その筐体が、分割面間にパッキンを介して接続される分割筐体からなる不断水制水体設置装置が記載されている。当該装置では、図13に示すように、パッキン80の端面80aが筐体81の内面と略面一に形成され、その端面80aが、筐体81に収容される制水体82のシール材83と当接してシール機能を発揮する。
【0005】
しかしながら、上記の装置では、制水体82のシール材83にパッキン80の端面80aを摺接させているに過ぎず、パッキン80を十分に圧縮することができないため、制水体82が流路の遮断や切り換えを行ったときに、特に水圧が高い場合においては、水流に押されてパッキン80とシール材83との間に隙間が生じやすい。このため、筐体81の分割部84と制水体82との交差箇所にて流体の通路が形成され、シール性能が低下するという問題があった。
【0006】
一方、上記のような分割構造を有する外弁箱においては、内弁箱との交差箇所において、図14,15に示すようなパッキン構造を採用することも考えられる。しかし、図14の構造では、パッキン90と外弁箱91の内面との間に隙間Sが形成されやすく、シール性能の低下が懸念される。また、図15の構造では、内弁箱を収容したときに、パッキン92とパッキン93の接触面が開くことがあり、やはりシール性能が低下する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−194344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所においてシール性能を向上できるようにした弁装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る弁装置は、分割構造を有して既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、前記既設管内を流れる流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えた弁装置において、前記外弁箱の分割部にて下方の内面を突出させてなるパッキン座に、分割面間に介在するパッキンの少なくとも一部が載置され、前記内弁箱の側方に設けた段部が、前記パッキン座上のパッキンを押圧するように構成したものである。
【0010】
本発明に係る弁装置では、外弁箱の分割部にパッキン座に設け、そのパッキン座に載置したパッキンを、外弁箱に収容される内弁箱の側方に設けた段部で押圧するように構成してあるため、パッキンを十分に圧縮して高い面圧を得ることができる。これにより、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所において、流体の通路が形成されることを防ぎ、シール性能を向上することができる。
【0011】
本発明では、前記外弁箱が、上下二つ割り構造を有して上側部材と下側部材とで構成され、前記パッキン座に載置されるパッキンが、前記上側部材の分割面に装着固定されているものが好ましい。かかる構成によれば、上側部材の分割面に装着固定したパッキンが、段部に押圧されてパッキン座に密着するため、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所にて分割面間を確実に閉塞し、シール性能を効果的に高めることができる。
【0012】
本発明では、前記内弁箱に、前記外弁箱の内面との当接部位に沿って内パッキンが装着され、前記段部が前記内パッキンを介して前記パッキン座上のパッキンを押圧するものが好ましい。かかる構成によれば、内弁箱と外弁箱の内面との当接部位をシールして、流路の遮断または切り換えを確実に行えるとともに、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所においても、パッキン同士が密接してシール性能が高められる。
【0013】
本発明では、前記パッキン座上のパッキンの上面が傾斜面で形成されているものが好ましい。これにより、パッキン座上のパッキンを段部で押圧するに際して面圧を高めやすくなり、パッキンを十分に圧縮してシール性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る弁装置の一例を示す水平断面図
【図2】図1のA−A矢視断面図
【図3】図1のB−B矢視断面図
【図4】内弁箱の斜視図
【図5】外弁箱の上側部材を示す(a)内面側から見た図と、(b)C−C矢視断面図と、(c)D−D矢視断面図
【図6】上側部材に装着固定するパッキンの斜視図
【図7】外弁箱の下側部材を示す(a)内面側から見た図と、(b)E−E矢視断面図と、(c)F−F矢視断面図
【図8】下側部材に装着固定するパッキンの斜視図
【図9】外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所を示す要部断面図
【図10】外弁箱の分割部を接合する過程を説明する要部断面図
【図11】本発明の別実施形態に係る弁装置の要部断面図
【図12】本発明の別実施形態に係る弁装置の水平断面図
【図13】特許文献1に記載された弁装置のパッキン構造を示す断面図
【図14】従来の弁装置におけるパッキン構造を示す断面図
【図15】従来の弁装置におけるパッキン構造を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る弁装置の一例を示す水平断面図である。図2は、そのA−A矢視に相当する縦断面図であり、図3は、そのB−B矢視に相当する縦断面図である。図1,3に示した分岐短管2と、図2,3に示した内弁箱4は、断面ではなく外観により表している。
【0016】
弁装置1は、分割構造を有する外弁箱3と、その外弁箱3に収容される内弁箱4とを備える。外弁箱3は、既設管である水道管Kに対して外嵌めによる装着が可能であり、水道管Kの所定箇所の外周面を水密に取り囲んでいる。本実施形態では、外弁箱3が割りT字管として形成され、水道管Kと略同一水平面内にて水道管Kの延在方向とは異なる方向(図1の下方向)に、分岐短管2が接続される開口部を有している。
【0017】
弁装置1は、水道管Kの管路のうち、補修や撤去が必要な特定区域の上流側と下流側に設置され、それらに接続した分岐短管2同士を接続することにより、特定区域を迂回するバイパス管が形成される。このように、弁装置1は、水道管Kの管路の途中に設置され、その設置箇所が水道管Kとバイパス管との分岐点となる。この弁装置1によれば、後述するように水道管K内を流れる水の流路を切り換えて、バイパス管に通水させることができる。
【0018】
外弁箱3は、上下二つ割り構造を有し、固着手段によって互いにフランジ接合した上側部材31と下側部材32とで構成されている。本実施形態では、この固着手段として、ボルト21とナット22とからなる固着具を採用しているが(図9参照)、これに代えて溶接で接合することも可能である。外弁箱3の分割部30では、上側部材31と下側部材32が分割面31a,32aを略水平方向に向けており、その分割面間にパッキン5,6を介在させている。
【0019】
内弁箱4は、図4に示すような円筒形状をなし、その内部に、水道管K内を流れる水の流路を切り換え可能な仕切体7(図4では不図示)を有する。仕切体7は、平面視扇形をした底壁71と、内弁箱4の内面に摺接可能なシール壁72とを備え、回転軸8の操作に応じて回動自在に構成されている。内弁箱4の側方には、外弁箱3が有する三方の開口部に対向した3つの連通口40a,40b,40cが形成されており、そのうちの1つを仕切体7のシール壁72で選択的に閉塞することで流路が切り換えられる。
【0020】
例えば、図1において水道管K内の水が左から右に向かって流れる場合、仕切体7が図1に示す位置にあれば、連通口40bがシール壁72により閉塞されているため、水道管Kのみが通水する状態となる。一方、仕切体7を回動して連通口40cを閉塞すると、連通口40bが開放されて流路が切り換わり、分岐短管2を介してバイパス管に通水することができる。
【0021】
内弁箱4の外周面には、上部にて外周側に張り出した張出部41と、各連通口の間で高さ方向に延びた隆起部42が形成されており、それらに沿って内パッキン9が装着されている。図1〜3に示すように、この張出部41と隆起部42は、外弁箱3の内面との当接部位であり、内弁箱4は内パッキン9を介して外弁箱3の内面に当接する。内弁箱4が有する三つの隆起部42は、各々が外弁箱3の分割部30と交差し、その交差箇所に対応する高さ方向略中央部には段部43が設けられている。
【0022】
図5は、外弁箱3の上側部材31を示す(a)内面側から見た図と、(b)C−C矢視断面図と、(c)D−D矢視断面図である。上側部材31は、フランジからなる分割面31aを有し、そのフランジにはボルト21を挿通するためのボルト孔が形成されている。分割面31aには、長手方向に沿って嵌合溝31bが形成され、そこに図6に示した枠状のパッキン5が装着固定される。外弁箱3の分割部30と内弁箱4とが交差する三箇所では、嵌合溝31bが図5(b)に示す形状であり、これに対応してパッキン5には外弁箱3の内面側に突出した突部50が形成されている。
【0023】
図7は、外弁箱3の下側部材32を示す(a)内面側から見た図と、(b)E−E矢視断面図と、(c)F−F矢視断面図である。下側部材32もフランジからなる分割面32aを有しており、そのフランジに複数のボルト孔が形成されている。分割面32aには、長手方向に沿って嵌合溝32bが形成され、そこに図8に示した枠状のパッキン6が装着固定される。外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所では、嵌合溝32bが図7(b)に示す形状であり、パッキン6もそれに対応した形状を有している。
【0024】
外弁箱3の分割部30では、分割面31aと分割面32aとの間にパッキン5,6を介在させたフランジ接合が行われる。分割部30と内弁箱4との交差箇所では、上側部材31の内面と下側部材32の内面とが面一にならず、図7(b)に示すように下側部材32の内面が突出して段差になる。この分割面32aの内面側部分が、分割部30にて下方の内面を突出させてなるパッキン座11となり、ここにパッキン5の突部50が載置される。
【0025】
図2,3に示すように、上側部材31の上部には、フランジ31cを有する開口部が形成されており、この開口部を通じて水道管Kに穿孔や切断を施したり、内弁箱4を上方から外弁箱3に挿入したりできる。外弁箱3に収容された内弁箱4の上部では、蓋体10がフランジ31cに接合され、外弁箱3の内部が密封される。仕切体7の回動は、蓋体10から突出した回転軸8を操作することにより行われる。
【0026】
図9は、外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所を示す要部断面図である。分割面31aに装着固定されたパッキン5は、分割面32aに装着固定されたパッキン6と密接し、パッキン座11に突部50が載置されている。そして、外弁箱3に収容された内弁箱4の段部43が、パッキン座11上のパッキン5である突部50を上方から押圧している。これにより、パッキン5を十分に圧縮して高い面圧を得ることができ、流体の通路が形成されることを防いでシール性能を向上できる。
【0027】
本実施形態では、段部43が内パッキン9を介して突部50を押圧するため、パッキン同士が上下に密接して良好なシール性能が発揮される。突部50の上面は、下方に向かって外弁箱3の内面側に傾斜しており、面圧を高めやすくなっている。また、内弁箱4の段部43は、突部50の傾斜面50aに対応して略同角度で傾斜していると共に、図4のように幅広に形成されていて、突部50と密着しやすい形状になっている。
【0028】
次に、不断水工法によって弁装置1を設置する手順の一例について説明する。まずは、水道管Kの管路のうちバイパス管との分岐点となる所定箇所に、外弁箱3を外嵌めにより装着する。ボルト21とナット22とを締結する過程では、図10に示すように分割面31aが分割面32aに近接し、パッキン5がパッキン6に密着する。パッキン5,6が十分に圧縮されていない(a)や(b)の段階では、突部50の傾斜面50aに窪み51が形成されている。
【0029】
図10の(b)から(c)に至る過程では、ボルト21とナット22との締結によりパッキン5が圧縮され、突部50が膨らんで内面側に押し出される。このとき、傾斜面50aに形成された窪み51により、傾斜面50aの過度の膨らみが抑えられ、段部43による押圧時に適度な面圧を得られやすくなる。本実施形態では、突部50の先端が下側部材32の内面に到達するところまで、パッキン5を圧縮している。
【0030】
分割部30のフランジ接合を完了した状態では、図10(c)のように分割面間でパッキン5,6が圧縮されていて水密になっている。また、外弁箱3が有する三方の開口部では、パッキン5,6が水道管Kと分岐短管2の外周面に密着し、外弁箱3の内部が密封された状態となる。これらの開口部では、水道管Kや分岐短管2の外弁箱3からの抜け出しを防ぐために、離脱防止金具を取り付けることが好適である。
【0031】
次いで、外弁箱3の上方の開口部に穿孔装置であるホールソーを取り付け、不断水状態で水道管Kを切断する。分岐短管2には予めキャップを装着し、水が流れ出ないようにしておく。ホールソーを引き上げた後、内弁箱4を上方から挿入し、図1に示すように外弁箱3に収容する。このとき、図9に示すように内弁箱4の段部43がパッキン座11上の突部50を押圧し、水圧が高い場合でも漏洩を確実に防いで、外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所におけるシール性能を向上できる。
【0032】
内弁箱4を収容した後は、外弁箱3の上方の開口部を蓋体10で閉塞し、弁装置1の設置作業を完了する。分岐短管2には、適宜のタイミングでバイパス管が延設され、弁装置1により流路を切り換えることで、特定区域の補修や撤去が可能になる。
【0033】
[他の実施形態]
(1)本発明に係る弁装置では、分割面間に介在するパッキンの形状は、上記で示したものに限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。前述の実施形態では、下側部材に装着されるパッキンが、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所において、外弁箱の内面側に突出した例を示したが、本発明はこれに限られない。また、前述の実施形態では、分割面間に上下二本のパッキンを介在させた例を示したが、本発明はこれに限られず、例えば一本にしても構わない。
【0034】
図11は、本発明の別実施形態に係る弁装置の要部断面図である。前述した実施形態と同様の部材や部位には、同一の符号を付してある。この例では、事前にパッキン座11から突部50が浮いているものの、内弁箱4が下方に移動して段部43が当接することで、突部50がパッキン座11に載置されて押圧されるようになっている。かかる構成においても、外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所におけるシール性能を向上できる。
【0035】
(2)図12は、本発明の別実施形態に係る弁装置の水平断面図である。この例では、外弁箱13が、T字管として形成されておらず、二方の開口部を有しており、パッキン16もそれに対応した形状になっている。内弁箱14は、外弁箱13の内面に対し、内パッキン19を介して二箇所で当接しており、その外弁箱13の分割部との交差箇所では、前述したような内弁箱14の段部がパッキン座上のパッキンを押圧する構造が採用されている。
【0036】
内弁箱14は、上下方向(図12における紙面の垂直方向)に移動自在に設けられた仕切体17を有する。この仕切体17は、スリース弁の弁体として構成されており、仕切体17を下降させると水道管K内の水の流路が遮断され、上昇させると水道管Kが通水するようになっている。このような弁装置は、補修や撤去が必要な特定区域の上流側に設置され、単に流路を遮断するのに用いられる。
【0037】
また、図1のような割りT字管である外弁箱3に上記の内弁箱14を収容し、仕切体17の上下動に応じて流路を切り換えることも可能である。かかる場合には、外弁箱3の内面と内弁箱14との交差箇所がPの位置となるように、内弁箱14を斜めに収容し、そのうえで分岐短管2に開閉弁を接続すればよい。これにより、仕切体17を上昇させて開閉弁を閉じれば水道管Kが通水し、仕切体17を下降させて開閉弁を開放すればバイパス管に通水できる。
【0038】
このように、本発明に係る弁装置では、外弁箱の内面と内弁箱との交差箇所は三箇所に限られず、二箇所や四箇所以上でもよい。また、前述の実施形態では、内弁箱が有する回動式の仕切体によって流路を切り換える例を示したが、単に流路を遮断するものでも適用可能であり、仕切体は回動するものに限られない。更に、外弁箱はT字管でなくても構わない。
【0039】
(3)本発明に係る弁装置は、水道管に適用できるものであるが、これに限られず、水以外の各種の液体、気体などの流体に用いる流体管に幅広く適用できる。
【符号の説明】
【0040】
1 弁装置
3 外弁箱
4 内弁箱
5 パッキン
6 パッキン
7 仕切体
9 内パッキン
11 パッキン座
30 分割部
31 上側部材
31a 分割面
32 下側部材
32a 分割面
43 段部
50 突部
50a 傾斜面
K 水道管(既設管)
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えた弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地中に埋設した水道管などの既設配管においては、その一部を新規な管体に取り替えることで補修したり、老朽化のために撤去したりすることが少なくない。そのような場合、補修や撤去が必要な特定区域よりも上流側に弁装置を設置し、その弁装置により流路を遮断することで、特定区域での既設管の補修や撤去が可能になる。
【0003】
また、不断水状態を保持する場合には、特定区域を迂回するようにバイパス管を配設し、そのバイパス管と既設管との分岐点に設置した弁装置により、流路を切り換えてバイパス管に通水させることで、特定区域での既設管の補修や撤去が可能となる。既設管を補修した場合、バイパス管は、流路を元に戻した後に撤去されるが、そのまま残しておいても構わない。既設管を撤去した場合には、バイパス管をそのまま使用することも可能である。
【0004】
このような弁装置として、既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、既設管内の流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えたものが公知である。特許文献1には、外弁箱に相当する筐体と、内弁箱に相当する制水体とを備え、その筐体が、分割面間にパッキンを介して接続される分割筐体からなる不断水制水体設置装置が記載されている。当該装置では、図13に示すように、パッキン80の端面80aが筐体81の内面と略面一に形成され、その端面80aが、筐体81に収容される制水体82のシール材83と当接してシール機能を発揮する。
【0005】
しかしながら、上記の装置では、制水体82のシール材83にパッキン80の端面80aを摺接させているに過ぎず、パッキン80を十分に圧縮することができないため、制水体82が流路の遮断や切り換えを行ったときに、特に水圧が高い場合においては、水流に押されてパッキン80とシール材83との間に隙間が生じやすい。このため、筐体81の分割部84と制水体82との交差箇所にて流体の通路が形成され、シール性能が低下するという問題があった。
【0006】
一方、上記のような分割構造を有する外弁箱においては、内弁箱との交差箇所において、図14,15に示すようなパッキン構造を採用することも考えられる。しかし、図14の構造では、パッキン90と外弁箱91の内面との間に隙間Sが形成されやすく、シール性能の低下が懸念される。また、図15の構造では、内弁箱を収容したときに、パッキン92とパッキン93の接触面が開くことがあり、やはりシール性能が低下する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−194344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所においてシール性能を向上できるようにした弁装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る弁装置は、分割構造を有して既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、前記既設管内を流れる流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えた弁装置において、前記外弁箱の分割部にて下方の内面を突出させてなるパッキン座に、分割面間に介在するパッキンの少なくとも一部が載置され、前記内弁箱の側方に設けた段部が、前記パッキン座上のパッキンを押圧するように構成したものである。
【0010】
本発明に係る弁装置では、外弁箱の分割部にパッキン座に設け、そのパッキン座に載置したパッキンを、外弁箱に収容される内弁箱の側方に設けた段部で押圧するように構成してあるため、パッキンを十分に圧縮して高い面圧を得ることができる。これにより、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所において、流体の通路が形成されることを防ぎ、シール性能を向上することができる。
【0011】
本発明では、前記外弁箱が、上下二つ割り構造を有して上側部材と下側部材とで構成され、前記パッキン座に載置されるパッキンが、前記上側部材の分割面に装着固定されているものが好ましい。かかる構成によれば、上側部材の分割面に装着固定したパッキンが、段部に押圧されてパッキン座に密着するため、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所にて分割面間を確実に閉塞し、シール性能を効果的に高めることができる。
【0012】
本発明では、前記内弁箱に、前記外弁箱の内面との当接部位に沿って内パッキンが装着され、前記段部が前記内パッキンを介して前記パッキン座上のパッキンを押圧するものが好ましい。かかる構成によれば、内弁箱と外弁箱の内面との当接部位をシールして、流路の遮断または切り換えを確実に行えるとともに、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所においても、パッキン同士が密接してシール性能が高められる。
【0013】
本発明では、前記パッキン座上のパッキンの上面が傾斜面で形成されているものが好ましい。これにより、パッキン座上のパッキンを段部で押圧するに際して面圧を高めやすくなり、パッキンを十分に圧縮してシール性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る弁装置の一例を示す水平断面図
【図2】図1のA−A矢視断面図
【図3】図1のB−B矢視断面図
【図4】内弁箱の斜視図
【図5】外弁箱の上側部材を示す(a)内面側から見た図と、(b)C−C矢視断面図と、(c)D−D矢視断面図
【図6】上側部材に装着固定するパッキンの斜視図
【図7】外弁箱の下側部材を示す(a)内面側から見た図と、(b)E−E矢視断面図と、(c)F−F矢視断面図
【図8】下側部材に装着固定するパッキンの斜視図
【図9】外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所を示す要部断面図
【図10】外弁箱の分割部を接合する過程を説明する要部断面図
【図11】本発明の別実施形態に係る弁装置の要部断面図
【図12】本発明の別実施形態に係る弁装置の水平断面図
【図13】特許文献1に記載された弁装置のパッキン構造を示す断面図
【図14】従来の弁装置におけるパッキン構造を示す断面図
【図15】従来の弁装置におけるパッキン構造を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る弁装置の一例を示す水平断面図である。図2は、そのA−A矢視に相当する縦断面図であり、図3は、そのB−B矢視に相当する縦断面図である。図1,3に示した分岐短管2と、図2,3に示した内弁箱4は、断面ではなく外観により表している。
【0016】
弁装置1は、分割構造を有する外弁箱3と、その外弁箱3に収容される内弁箱4とを備える。外弁箱3は、既設管である水道管Kに対して外嵌めによる装着が可能であり、水道管Kの所定箇所の外周面を水密に取り囲んでいる。本実施形態では、外弁箱3が割りT字管として形成され、水道管Kと略同一水平面内にて水道管Kの延在方向とは異なる方向(図1の下方向)に、分岐短管2が接続される開口部を有している。
【0017】
弁装置1は、水道管Kの管路のうち、補修や撤去が必要な特定区域の上流側と下流側に設置され、それらに接続した分岐短管2同士を接続することにより、特定区域を迂回するバイパス管が形成される。このように、弁装置1は、水道管Kの管路の途中に設置され、その設置箇所が水道管Kとバイパス管との分岐点となる。この弁装置1によれば、後述するように水道管K内を流れる水の流路を切り換えて、バイパス管に通水させることができる。
【0018】
外弁箱3は、上下二つ割り構造を有し、固着手段によって互いにフランジ接合した上側部材31と下側部材32とで構成されている。本実施形態では、この固着手段として、ボルト21とナット22とからなる固着具を採用しているが(図9参照)、これに代えて溶接で接合することも可能である。外弁箱3の分割部30では、上側部材31と下側部材32が分割面31a,32aを略水平方向に向けており、その分割面間にパッキン5,6を介在させている。
【0019】
内弁箱4は、図4に示すような円筒形状をなし、その内部に、水道管K内を流れる水の流路を切り換え可能な仕切体7(図4では不図示)を有する。仕切体7は、平面視扇形をした底壁71と、内弁箱4の内面に摺接可能なシール壁72とを備え、回転軸8の操作に応じて回動自在に構成されている。内弁箱4の側方には、外弁箱3が有する三方の開口部に対向した3つの連通口40a,40b,40cが形成されており、そのうちの1つを仕切体7のシール壁72で選択的に閉塞することで流路が切り換えられる。
【0020】
例えば、図1において水道管K内の水が左から右に向かって流れる場合、仕切体7が図1に示す位置にあれば、連通口40bがシール壁72により閉塞されているため、水道管Kのみが通水する状態となる。一方、仕切体7を回動して連通口40cを閉塞すると、連通口40bが開放されて流路が切り換わり、分岐短管2を介してバイパス管に通水することができる。
【0021】
内弁箱4の外周面には、上部にて外周側に張り出した張出部41と、各連通口の間で高さ方向に延びた隆起部42が形成されており、それらに沿って内パッキン9が装着されている。図1〜3に示すように、この張出部41と隆起部42は、外弁箱3の内面との当接部位であり、内弁箱4は内パッキン9を介して外弁箱3の内面に当接する。内弁箱4が有する三つの隆起部42は、各々が外弁箱3の分割部30と交差し、その交差箇所に対応する高さ方向略中央部には段部43が設けられている。
【0022】
図5は、外弁箱3の上側部材31を示す(a)内面側から見た図と、(b)C−C矢視断面図と、(c)D−D矢視断面図である。上側部材31は、フランジからなる分割面31aを有し、そのフランジにはボルト21を挿通するためのボルト孔が形成されている。分割面31aには、長手方向に沿って嵌合溝31bが形成され、そこに図6に示した枠状のパッキン5が装着固定される。外弁箱3の分割部30と内弁箱4とが交差する三箇所では、嵌合溝31bが図5(b)に示す形状であり、これに対応してパッキン5には外弁箱3の内面側に突出した突部50が形成されている。
【0023】
図7は、外弁箱3の下側部材32を示す(a)内面側から見た図と、(b)E−E矢視断面図と、(c)F−F矢視断面図である。下側部材32もフランジからなる分割面32aを有しており、そのフランジに複数のボルト孔が形成されている。分割面32aには、長手方向に沿って嵌合溝32bが形成され、そこに図8に示した枠状のパッキン6が装着固定される。外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所では、嵌合溝32bが図7(b)に示す形状であり、パッキン6もそれに対応した形状を有している。
【0024】
外弁箱3の分割部30では、分割面31aと分割面32aとの間にパッキン5,6を介在させたフランジ接合が行われる。分割部30と内弁箱4との交差箇所では、上側部材31の内面と下側部材32の内面とが面一にならず、図7(b)に示すように下側部材32の内面が突出して段差になる。この分割面32aの内面側部分が、分割部30にて下方の内面を突出させてなるパッキン座11となり、ここにパッキン5の突部50が載置される。
【0025】
図2,3に示すように、上側部材31の上部には、フランジ31cを有する開口部が形成されており、この開口部を通じて水道管Kに穿孔や切断を施したり、内弁箱4を上方から外弁箱3に挿入したりできる。外弁箱3に収容された内弁箱4の上部では、蓋体10がフランジ31cに接合され、外弁箱3の内部が密封される。仕切体7の回動は、蓋体10から突出した回転軸8を操作することにより行われる。
【0026】
図9は、外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所を示す要部断面図である。分割面31aに装着固定されたパッキン5は、分割面32aに装着固定されたパッキン6と密接し、パッキン座11に突部50が載置されている。そして、外弁箱3に収容された内弁箱4の段部43が、パッキン座11上のパッキン5である突部50を上方から押圧している。これにより、パッキン5を十分に圧縮して高い面圧を得ることができ、流体の通路が形成されることを防いでシール性能を向上できる。
【0027】
本実施形態では、段部43が内パッキン9を介して突部50を押圧するため、パッキン同士が上下に密接して良好なシール性能が発揮される。突部50の上面は、下方に向かって外弁箱3の内面側に傾斜しており、面圧を高めやすくなっている。また、内弁箱4の段部43は、突部50の傾斜面50aに対応して略同角度で傾斜していると共に、図4のように幅広に形成されていて、突部50と密着しやすい形状になっている。
【0028】
次に、不断水工法によって弁装置1を設置する手順の一例について説明する。まずは、水道管Kの管路のうちバイパス管との分岐点となる所定箇所に、外弁箱3を外嵌めにより装着する。ボルト21とナット22とを締結する過程では、図10に示すように分割面31aが分割面32aに近接し、パッキン5がパッキン6に密着する。パッキン5,6が十分に圧縮されていない(a)や(b)の段階では、突部50の傾斜面50aに窪み51が形成されている。
【0029】
図10の(b)から(c)に至る過程では、ボルト21とナット22との締結によりパッキン5が圧縮され、突部50が膨らんで内面側に押し出される。このとき、傾斜面50aに形成された窪み51により、傾斜面50aの過度の膨らみが抑えられ、段部43による押圧時に適度な面圧を得られやすくなる。本実施形態では、突部50の先端が下側部材32の内面に到達するところまで、パッキン5を圧縮している。
【0030】
分割部30のフランジ接合を完了した状態では、図10(c)のように分割面間でパッキン5,6が圧縮されていて水密になっている。また、外弁箱3が有する三方の開口部では、パッキン5,6が水道管Kと分岐短管2の外周面に密着し、外弁箱3の内部が密封された状態となる。これらの開口部では、水道管Kや分岐短管2の外弁箱3からの抜け出しを防ぐために、離脱防止金具を取り付けることが好適である。
【0031】
次いで、外弁箱3の上方の開口部に穿孔装置であるホールソーを取り付け、不断水状態で水道管Kを切断する。分岐短管2には予めキャップを装着し、水が流れ出ないようにしておく。ホールソーを引き上げた後、内弁箱4を上方から挿入し、図1に示すように外弁箱3に収容する。このとき、図9に示すように内弁箱4の段部43がパッキン座11上の突部50を押圧し、水圧が高い場合でも漏洩を確実に防いで、外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所におけるシール性能を向上できる。
【0032】
内弁箱4を収容した後は、外弁箱3の上方の開口部を蓋体10で閉塞し、弁装置1の設置作業を完了する。分岐短管2には、適宜のタイミングでバイパス管が延設され、弁装置1により流路を切り換えることで、特定区域の補修や撤去が可能になる。
【0033】
[他の実施形態]
(1)本発明に係る弁装置では、分割面間に介在するパッキンの形状は、上記で示したものに限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。前述の実施形態では、下側部材に装着されるパッキンが、外弁箱の分割部と内弁箱との交差箇所において、外弁箱の内面側に突出した例を示したが、本発明はこれに限られない。また、前述の実施形態では、分割面間に上下二本のパッキンを介在させた例を示したが、本発明はこれに限られず、例えば一本にしても構わない。
【0034】
図11は、本発明の別実施形態に係る弁装置の要部断面図である。前述した実施形態と同様の部材や部位には、同一の符号を付してある。この例では、事前にパッキン座11から突部50が浮いているものの、内弁箱4が下方に移動して段部43が当接することで、突部50がパッキン座11に載置されて押圧されるようになっている。かかる構成においても、外弁箱3の分割部30と内弁箱4との交差箇所におけるシール性能を向上できる。
【0035】
(2)図12は、本発明の別実施形態に係る弁装置の水平断面図である。この例では、外弁箱13が、T字管として形成されておらず、二方の開口部を有しており、パッキン16もそれに対応した形状になっている。内弁箱14は、外弁箱13の内面に対し、内パッキン19を介して二箇所で当接しており、その外弁箱13の分割部との交差箇所では、前述したような内弁箱14の段部がパッキン座上のパッキンを押圧する構造が採用されている。
【0036】
内弁箱14は、上下方向(図12における紙面の垂直方向)に移動自在に設けられた仕切体17を有する。この仕切体17は、スリース弁の弁体として構成されており、仕切体17を下降させると水道管K内の水の流路が遮断され、上昇させると水道管Kが通水するようになっている。このような弁装置は、補修や撤去が必要な特定区域の上流側に設置され、単に流路を遮断するのに用いられる。
【0037】
また、図1のような割りT字管である外弁箱3に上記の内弁箱14を収容し、仕切体17の上下動に応じて流路を切り換えることも可能である。かかる場合には、外弁箱3の内面と内弁箱14との交差箇所がPの位置となるように、内弁箱14を斜めに収容し、そのうえで分岐短管2に開閉弁を接続すればよい。これにより、仕切体17を上昇させて開閉弁を閉じれば水道管Kが通水し、仕切体17を下降させて開閉弁を開放すればバイパス管に通水できる。
【0038】
このように、本発明に係る弁装置では、外弁箱の内面と内弁箱との交差箇所は三箇所に限られず、二箇所や四箇所以上でもよい。また、前述の実施形態では、内弁箱が有する回動式の仕切体によって流路を切り換える例を示したが、単に流路を遮断するものでも適用可能であり、仕切体は回動するものに限られない。更に、外弁箱はT字管でなくても構わない。
【0039】
(3)本発明に係る弁装置は、水道管に適用できるものであるが、これに限られず、水以外の各種の液体、気体などの流体に用いる流体管に幅広く適用できる。
【符号の説明】
【0040】
1 弁装置
3 外弁箱
4 内弁箱
5 パッキン
6 パッキン
7 仕切体
9 内パッキン
11 パッキン座
30 分割部
31 上側部材
31a 分割面
32 下側部材
32a 分割面
43 段部
50 突部
50a 傾斜面
K 水道管(既設管)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分割構造を有して既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、前記既設管内を流れる流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えた弁装置において、
前記外弁箱の分割部にて下方の内面を突出させてなるパッキン座に、分割面間に介在するパッキンの少なくとも一部が載置され、前記内弁箱の側方に設けた段部が、前記パッキン座上のパッキンを押圧するように構成したことを特徴とする弁装置。
【請求項2】
前記外弁箱が、上下二つ割り構造を有して上側部材と下側部材とで構成され、前記パッキン座に載置されるパッキンが、前記上側部材の分割面に装着固定されている請求項1に記載の弁装置。
【請求項3】
前記内弁箱に、前記外弁箱の内面との当接部位に沿って内パッキンが装着され、前記段部が前記内パッキンを介して前記パッキン座上のパッキンを押圧する請求項1又は2に記載の弁装置。
【請求項4】
前記パッキン座上のパッキンの上面が傾斜面で形成されている請求項1〜3いずれか1項に記載の弁装置。
【請求項1】
分割構造を有して既設管に装着可能な外弁箱と、この外弁箱に収容され、前記既設管内を流れる流体の流路を遮断または切り換え可能な仕切体を有する内弁箱とを備えた弁装置において、
前記外弁箱の分割部にて下方の内面を突出させてなるパッキン座に、分割面間に介在するパッキンの少なくとも一部が載置され、前記内弁箱の側方に設けた段部が、前記パッキン座上のパッキンを押圧するように構成したことを特徴とする弁装置。
【請求項2】
前記外弁箱が、上下二つ割り構造を有して上側部材と下側部材とで構成され、前記パッキン座に載置されるパッキンが、前記上側部材の分割面に装着固定されている請求項1に記載の弁装置。
【請求項3】
前記内弁箱に、前記外弁箱の内面との当接部位に沿って内パッキンが装着され、前記段部が前記内パッキンを介して前記パッキン座上のパッキンを押圧する請求項1又は2に記載の弁装置。
【請求項4】
前記パッキン座上のパッキンの上面が傾斜面で形成されている請求項1〜3いずれか1項に記載の弁装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−75052(P2011−75052A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−228431(P2009−228431)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(396020361)株式会社水道技術開発機構 (113)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(396020361)株式会社水道技術開発機構 (113)
【Fターム(参考)】
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