説明

引き出しの支持構造

【課題】 レール機構への付帯的な加工を必要とせず、キャビネットや机等の本体から引き出しを引き出すときのいたずらな横移動を防止することができ、しかもキャビネットの組み立て後にも横移動防止のための調節が容易な引き出しの支持構造を提供することを課題とする。
【解決手段】 引き出し4の両側部下面に、本体2の左右の側板11方向に向く突出部43を有する左右一対のガイド部材40を取り付ける。その場合、各ガイド部材40の突出部43の先端が本体側レール部材26の縦面部26cに当接することにより、本体2に対する引き出し4の横移動を所定量xに規制するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システムキッチンのキャビネットや机等における引き出しの支持構造に関し、家具の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、システムキッチンの引き出し付きキャビネットや机等においては、本体と引き出しとの間にレール機構を介設して、引き出しをスムーズに引き出すことができるように構成されている。このレール機構は、本体の側板内面に備えられた本体側レール部材と、該本体に収納される引き出しの側面または下面に備えられ、前記本体側レール部材に直接または中間レール部材を介してスライド可能に係合された引き出し側レール部材とで構成されるが、該レール機構では、各部の寸法公差や取付誤差等を考慮して横方向及び上下方向のクリアランスが設けられるのが通例である。
【0003】
そのため、引き出しを前方へ引き出すときに、前記クリアランスの範囲で引き出しが上下左右にずれたり傾いたりした状態で引き出すと、こじれてスムーズに引き出すことができなくなることがある。
【0004】
また、本体と引き出しとの間に、地震時等に引き出しの不意の開放を防止するための閉止機構が設けられることがあるが、この閉止機構は、本体に対して引き出しが上下左右にずれたり傾いたりするときに作動するようになっている。したがって、通常の引き出し時に引き出しが上下左右にずれたり傾いたりした状態で引き出されると、こじれによって該閉止機構が誤作動して、本体から引き出しを引き出すことができなくなることがある。
【0005】
前記問題を解消するものとして、例えば特許文献1に開示のものが例示される。この特許文献1では、図19に示すように、キャビネットの本体Aの内面に取り付けられた断面コ字状の本体側レール部材A1と、引き出しBの底板B1の側部に取り付けられた引き出し側レール部材B2とがスライド可能に係合された構成のレール機構が使用されている。その場合、引き出し側レール部材B2の下方に断面U字状に突出する案内フランジB2′が設けられており、該案内フランジB2′が本体側レール部材A1の下方に固定されたスライドA2の溝部A2′に嵌り込んでいる。これにより、本体Aに対する引き出しBの横移動が規制されて、引き出しBはスムーズに引き出されるようになる。
【0006】
また、図示しないが、前記特許文献1には、引き出しの側壁の下部に下方へ突出する案内フランジが設けられ、該案内フランジが断面J字状の本体側レール部材の下部凹部に嵌り込むことにより、本体に対する引き出しの横移動が規制される構成も開示されている。
【0007】
【特許文献1】特公平5−10082号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前記特許文献1に記載の引き出しの支持構造では、引き出し側レール部材B2に案内フランジB2′を設けると共に本体側レール部材A1に前記案内フランジB2′に嵌合するスライドA2を固定するという特別な付帯加工が必要であることから、既製のレール部材を利用することができなくなって、コストアップを招いたり、キャビネット設計の自由度が小さくなるという問題がある。また、引き出しの側壁の下部に案内フランジを設けると共に本体側レール部材に前記案内フランジに嵌合する凹部を設ける場合も、同様に特別な付帯加工が必要となる。そして、いずれの場合にも、キャビネットにレール機構や引き出しを組み付けたのち、さらに横方向の移動を軽減する必要がある場合に、容易には対応することができないという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、レール機構への付帯的な加工を必要とせず、キャビネットや机等の本体から引き出しを引き出すときのいたずらな横移動を防止することができ、しかもキャビネットの組み立て後にも横移動防止のための調節が容易な引き出しの支持構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0011】
まず、請求項1に記載の発明は、キャビネット等の本体の側板内面に備えられた本体側レール部材と、該本体に収納される引き出しの側面または下面に備えられ、前記本体側レール部材に直接または中間レール部材を介してスライド可能に係合された引き出し側レール部材とを有するレール機構が引き出しの両側に設けられ、これらレール機構を介して前記引き出しを本体に対して引き出し可能に支持する引き出しの支持構造であって、前記引き出しの両側部下面に、本体側板側への突出部を有し、該突出部が前記側板内面または本体側レール部材に当接することにより、本体に対する引き出しの横移動を所定量に規制する左右一対のガイド部材がそれぞれ取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の引き出しの支持構造において、前記引き出し側レール部材は、該レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材に対して前方端までスライドしたときに、そのレール部材との係合が解除可能とされていると共に、前記ガイド部材は、引き出しが所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材の前端部より前方に位置するように、引き出しの両側部下面の前寄りに取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の引き出しの支持構造において、前記引き出しは、引き出し側レール部材に対して取り外し可能とされていると共に、前記ガイド部材は、引き出しが所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材及び該レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材の前端部より前方に位置するように、引き出しの両側部下面の前寄りに取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、前記引き出しの左右両側への横移動時に、左右のレール機構における各レール部材間の横方向の遊び量の範囲内でガイド部材の突出部が側板内面または本体側レール部材に当接するように、該ガイド部材突出部の先端と側板内面または本体側レール部材との間のクリアランスが設定されていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、前記引き出しの前面裏側と側板内面との間に、引き出しが押し込み位置から前方へ移動するときに、横方向へのこじれ姿勢ではその移動を阻止する閉止機構が設けられていることを特徴とする。
【0016】
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、前記ガイド部材の突出部は、その先端が側板内面に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、本体側レール部材の下方に位置し、引き出しの上動時に前記本体側レール部材の下面に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項7に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、前記本体側レール部材は、側板内面への取り付け部から本体内方へ延びる水平面部と、該水平面部の先端から上方へ延びる縦面部とを有すると共に、前記ガイド部材の突出部は、本体側レール部材の縦面部の本体内方に位置する縦面と、本体側レール部材の水平面部の下方に位置する水平面とを有し、該ガイド部材突出部の縦面が前記本体側レール部材の縦面部に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、引き出しの上動時に該ガイド部材突出部の水平面が前記本体側レール部材の水平面部に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする。
【0018】
また、請求項8に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、前記本体側レール部材は、側板内面への取り付け部から本体内方へ延びる水平面部と、該水平面部の先端から上方へ延びる縦面部とを有し、かつ、前記縦面部に、本体側レール部材が係合している引き出し側レール部材または中間レール部材の前方へのスライドを所定位置で規制するストッパ部が本体内方に向けて突設されており、前記ガイド部材の突出部は、本体側レール部材の縦面部におけるストッパ部の下方に位置し、先端が前記本体側レール部材の縦面部に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、引き出しの上動時に前記本体側レール部材縦面部のストッパ部に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする。
【0019】
そして、請求項9に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、前記引き出し側レール部材は中間レール部材を介して本体側レール部材に係合されていると共に、該本体側レール部材は、側板内面への取り付け部から本体内方へ延びる水平面部と、該水平面部の先端から上方へ延びる縦面部とを有し、中間レール部材は、本体側レール部材の縦面部の本体内方で、該縦面部にその下部を残して重なるように位置する内面部を有し、かつ、前記ガイド部材の突出部は、中間レール部材の内面部の下方に位置し、先端が前記本体側レール部材の縦面部に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、引き出しの上動時に前記中間レール部材内面部の下端に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
まず、請求項1に記載の発明によれば、引き出しの両側部下面に取り付けられた左右一対のガイド部材の突出部が、本体の側板内面または本体側レール部材に当接することにより、本体から引き出しを引き出すときの横移動は所定量に規制される。したがって、いたずらな横移動を防止することができ、もって本体から引き出しをスムーズに引き出すことが可能となる。
【0021】
その場合、ガイド部材を引き出しの両側部下面に取り付ける構成であるので、レール機構への付帯的な加工を必要とせず、また、キャビネットや机等の組み立て後にも横移動防止のための調整が必要であれば、例えば本体から引き出しを取り外した上で、ガイド部材の取り付け位置を横方向に調節することで容易に対処可能である。
【0022】
また、引き出し側レール部材と本体側レール部材または中間レール部材との係合が解除可能な構成とされている場合、請求項2に記載の発明によれば、ガイド部材は、引き出しが所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材の前端部より前方に位置するように、引き出しの両側部下面の前寄りに取り付けられているので、このガイド部材が本体からの引き出しの取り外し作業を阻害することはない。
【0023】
一方、引き出しが引き出し側レール部材に対して取り外し可能な構成とされている場合、請求項3に記載の発明によれば、ガイド部材は、引き出しが所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材及び該レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材の前端部より前方に位置するように、引き出しの両側部下面の前寄りに取り付けられているので、同様にこのガイド部材が本体からの引き出しの取り外し作業を阻害することはない。
【0024】
また、請求項4に記載の発明によれば、引き出しの両側部下面に取り付けられたガイド部材の突出部の先端と側板内面または本体側レール部材との間のクリアランスは、左右のレール機構における各レール部材間の横方向の遊び量の範囲内に設定されているので、横移動は確実に防止される。
【0025】
また、請求項5に記載の発明によれば、引き出しが本体に対してこじれ姿勢で引き出されるときに作動する閉止機構が設けられる場合においても、引き出しの横移動が防止されることから、通常時に本体から引き出しを引き出すことができる。
【0026】
また、請求項6から請求項9に記載のいずれの発明によっても、前述した引き出しのいたずらな横移動に加えて引き出しのいたずらな上動が防止されて、本体から引き出しを一層スムーズに引き出すことができるようになる。特に請求項6によれば、ガイド部材をただ側板内面と本体側レール部材下面とに当接するようにすればよいので、シンプルな構成のガイド部材を使用することができるメリットがあり、コスト面で有利である。
【0027】
一方、請求項7に記載の発明によれば、横移動防止のためにガイド部材の突出部を本体の側板内面に当接させなくてよいので、突出部の突出量が少なくて済み、ガイド部材の小型化が可能である。
【0028】
さらに、請求項8に記載の発明によれば、本体側レール部材が係合している引き出し側レール部材または中間レール部材の前方へのスライドを所定位置で規制するストッパ部が設けられている場合には、これをいたずらな上動を防止するために効果的に利用することができ、この場合にも突出部の突出量が少なくて済み、ガイド部材の小型化が可能である。
【0029】
そして、請求項9に記載の発明によれば、本体側レール部材と中間レール部材と引き出し側レール部材とを有する3段引きタイプのレール機構を使用する場合において、いたずらな横移動と上動とを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の第1の実施の形態に係るキャビネットについて説明する。
【0031】
図1〜図3に示すように、このキャビネット1はシステムキッチンに組み付けられて使用されるもので、箱状の本体2と、該本体2に収納された3つの引き出し3,4,5と、該本体2の上面を覆うワークトップ6とを有している。
【0032】
本体2は、左右一対の側板11,11と、底面12と、背板13とを有しており、前面と上面とが開口されている。そして、本体2の前面側では、両側板11,11間の上下の所定箇所に横桟木14,14が架設されている。
【0033】
上段、中段、及び下段にそれぞれ配設された引き出し3〜5は、寸法、形状はそれぞれ異なるものの、支持構造の点では基本的には同様の構成とされているので、中段引き出し4を例にとって説明すると、この引き出し4は、該引き出し4の側壁を兼ねる左右一対の引き出し側レール部材21,21と、底板22と、前方の前板23と、後方の背板24と、前板23と背板24との間に架設された左右一対の棒状部材25,25とを備えている。また、前板23には、取っ手23aが取り付けられている。
【0034】
本体2の各側板11の内面に、本体側レール部材26が取り付けられており、該本体側レール部材26は、中間レール部材27を介して前記引き出し側レール部材21にスライド可能に係合している。この場合、本体側レール部材26と中間レール部材27と引き出し側レール部材21とで、3段引きタイプのレール機構28が構成されている。
【0035】
各引き出し3,4,5は、前記レール機構28を左右に備えたことにより、その全体を本体2から引き出すことができるようになっている。なお、上段引き出し3は、棒状部材25を備えていなく、一方、下段引き出し5は、前方に足元空間としての蹴込み部Kが設けられている。
【0036】
本体2と各引き出し3,4,5との間に、地震時等に各引き出し3,4,5の不意の開放を防止するための左右一対の閉止機構30,30が設置されている。この閉止機構30は、引き出し3,4,5が押し込み位置から前方へ移動するときに、横方向や上下方向へのこじれ姿勢ではその移動を阻止するもので、上段引き出し3を例にとって示すように、前板23の裏側に取り付けられた引き出し側部材31と本体2の側板11の内面に取り付けられた本体側部材32とを有しており、前記引き出し3が本体2に押し込まれるときに、引き出し側部材31が本体側部材32に挿入されて作動可能となる。そして、引き出し3が、前記両部材31,32が所定の位置関係を維持するように引き出されたときには、つまり引き出し3が、横方向や上下方向にこじれることなく引き出されたときには、この閉止機構30は作動せず、正常に引き出し3を引き出すことができる。
【0037】
そして、各引き出し3,4,5の両側部下面に、本発明の特徴部分である引き出しの横移動に加えて上動も規制する左右一対のガイド部材40,40がそれぞれ取り付けられている。
【0038】
図4〜図11に示すように、ガイド部材40は樹脂製の板状のもので、外形上もっとも厚肉の基部41と、これより外形上肉厚が薄い中間部42と、外形上もっとも薄肉の突出部43とで構成されている。一方の面は、前述した外形上の肉厚変化に伴って各部間で段差が形成されている。他方の面は、適宜箇所で凹陥されてリブ44…44が形成されており、軽量化と剛性強化とが図られている。
【0039】
基部41には、長手方向に一列に1つの2つの長穴41a,41aと1つの丸穴41bとが設けられている。これらは、ガイド部材40を引き出し3,4,5の両側部下面に取り付けるためのねじ穴であり、特に長穴41a,41aを使用すると、このガイド部材40の取付位置を微細に調節することができる。
【0040】
中間部42には、長手方向に一列に2つの丸穴42a,42aが設けられている。後述するように、引き出し側レール部材21は、引き出し3,4,5の両側部下面に回り込む一端部を介して該引き出し3,4,5にねじ止めされており、これらの丸穴42a,42aは該ねじ止め箇所に臨む。
【0041】
突出部43は、正面視及び平面視で、平坦な中央部43aから両側に次第に下方へ傾斜する傾斜部43b,43bがそれぞれ設けられている。また、突出部43は、平面視で両側の角部が若干切り欠かれている。この切り欠き部は、本体2に対してガイド部材40,40が取り付けられた引き出し3,4,5を押し込んだり引き出したりするときに、ガイド部材40,40が周辺の部材にいたずらに干渉することなく、本体側レール部材26,26の縦面部26c,26cの本体2の内方に誘導され易いように設けられている。
【0042】
次に、ガイド部材40の引き出し3,4,5の両側部下面への取り付け構造について説明すると、図12及び図13に中段引き出し4の左側部分を一例にとって示すように、まず、本体2の側板11の内面に、図例の形状の本体側レール部材26がねじ止めされている。本体側レール部材26は、側板11の内面への取り付け部26aから本体2の内方へ延びる水平面部26bと、該水平面部26bの先端から上方へ延びる縦面部26cとを有している。中間レール部材27は、本体側レール部材26の縦面部26cの本体2の内方で、該縦面部26cにその下部を残して重なるように位置する内面部27aを有している。
【0043】
一方、引き出し側レール部材21は、実質的にレール機構28を構成する内方側のレール部21aと、引き出し4の側部を構成する外方側の側壁部21bとを有しており、これらが一体に形成されている。レール部21aの右側部分は引き出し4の底板22の下面に回り込んで、この底板22にねじ止めされている。なお、本体側レール部材26と中間レール部材27、及び中間レール部材27と引出し側レール部材21とは、図示しない支持手段によって回転自在に支持されたローラユニット28a,28bを介してスライド自在とされている。
【0044】
ガイド部材40は、引き出し4の底板22の下面に、段差が形成された方の面を介して基部41でねじ止めされている。その場合、基部41と中間部42との間の段差部を、底板22の下面に回り込んだ引き出し側レール部材21のレール部21aの端部に沿わせることにより、このガイド部材40は位置決めされて取り付けられる。
【0045】
ガイド部材40の突出部43は、横方向に本体側レール部材26の縦面部26c方向に延びると共に中間レール部材27の内面部27aの下方に位置し、先端が前記本体側レール部材26の縦面部26cに当接することにより、本体2に対する引き出し4の横移動を所定量に規制すると共に、前記中間レール部材27の内面部27aの下端に当接することにより、本体2に対する引き出し4の上動を所定量に規制するようになっている。
【0046】
その場合、引き出し側レール部材21は、該引き出し側レール部材21が係合している中間レール部材27に対して前方端までスライドしたときに、該中間レール部材27との係合が解除可能とされていると共に、ガイド部材40は、引き出し4が所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材21が係合している中間レール部材27の前端部より前方に位置するように、引き出し4の両側部下面の前寄り、つまり前板23に接近して取り付けられている。
【0047】
また、引き出し4の左右両側への横移動時に、左右のレール機構28,28における各レール部材21,26,27間の横方向の遊び量の範囲内でガイド部材40の突出部43が本体側レール部材26に当接するように、該ガイド部材40の突出部43の先端と本体側レール部材26の縦面部26cとの間のクリアランスxが所定量に設定されている。
【0048】
また、引き出し4の上動時に、左右のレール機構28,28における各レール部材21,26,27間の上下方向の遊び量の範囲内でガイド部材40の突出部43が中間レール部材27に当接するように、該ガイド部材40の突出部43と中間レール部材27の内面部27aの下端との間のクリアランスyが所定量に設定されている。
【0049】
なお、説明を省略したが、上段及び下段引き出し3,5におけるガイド部材40の取り付け構造は、前述した中段引き出し4におけると同様である。
【0050】
次に、このキャビネット1の施工手順の一例について説明すると、まず、工場で引き出し3,4,5の底板22…22の両側部下面にガイド部材40…40をねじ止めしたのち、キャビネット1を組み立てる。なお、引き出し3,4,5へのガイド部材40…40の取り付けやキャビネット1の組み立てを、施工現場で行なってもよい。
【0051】
施工現場で前記キャビネット1を床面に設置すると、引き出し3,4,5を前方に引き出して、本体2つまり中間レール部材27…27から一旦取り外し、本体2の内方から背板13を介してこの本体2を壁面にねじ止めする。そして、前記引き出し3,4,5を再び中間レール部材27…27に載せて、本体2に押し込んで収納する。
【0052】
以上のように構成したことにより、図12及び図13に一例を示したように、各引き出し3,4,5の両側部下面に取り付けられた左右一対のガイド部材40,40の突出部43,43が、本体側レール部材26,26に当接することにより、本体2から各引き出し3,4,5を引き出すときの横移動は所定量つまり前記クリアランスxに規制される。したがって、いたずらな横移動を防止することができ、もって本体2から引き出し3,4,5をスムーズに引き出すことが可能となる。
【0053】
その場合、ガイド部材40,40を各引き出し3,4,5の両側部下面に取り付ける構成であるので、レール機構28への付帯的な加工を必要とせず、また、キャビネット1の組み立て後にも横移動防止のための調整が必要であれば、例えば本体2から各引き出し3,4,5を取り外した上で、ガイド部材40,40の取り付け位置を横方向に調節することで容易に対処可能である。
【0054】
また、引き出し側レール部材21と中間レール部材27との係合が解除可能、つまり本体2から各引き出し3,4,5を取り外し可能な構成とされており、ガイド部材40,40は、各引き出し3,4,5が所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材21が係合している中間レール部材27の前端部より前方に位置するように、各引き出し3,4,5の両側部下面の前寄りに取り付けられているので、このガイド部材40,40が前述した本体2からの各引き出し3,4,5の取り外し作業を阻害することはない。
【0055】
また、各引き出し3,4,5の両側部下面に取り付けられたガイド部材40,40の突出部43,43の先端と本体側レール部材26との間のクリアランスxは、左右のレール機構28,28における各レール部材21,26,27間の横方向の遊び量の範囲内に設定されているので、横移動は確実に防止される。
【0056】
さらに、各引き出し3,4,5の両側部下面に取り付けられたガイド部材40,40の突出部43,43と中間レール部材27との間のクリアランスyは、左右のレール機構28,28における各レール部材21,26,27間の上下方向の遊び量の範囲内に設定されているので、上動も確実に防止される。
【0057】
また、各引き出し3,4,5が本体2に対してこじれ姿勢で引き出されるときに作動する閉止機構30,30が設けられていても、各引き出し3,4,5の横移動や上動が防止されることから、通常時に本体2から各引き出し3,4,5を引き出すことができる。
【0058】
そして、前述したような本体側レール部材26と中間レール部材27と引き出し側レール部材21とを有する3段引きタイプのレール機構28を使用する場合において、いたずらな横移動と上動とを防止することができる。
【0059】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0060】
図14に示すように、本体102の側板111と引き出し104との間にレール機構128が介設されている。このレール機構128は、引き出し104の側部に取り付けられた前記中間レール部材21に類似の引き出し側レール部材121と、本体2の側板111に取り付けられた前記本体側レール部材26に類似の本体側レール部材126とで構成されている。その場合、本体側レール部材126は、側板111の内面への取り付け部126aから本体102の内方へ延びる水平面部126bと、該水平面部126bの先端から上方へ延びる縦面部126cとを有する
【0061】
引き出し104の側部下面に取り付けられたガイド部材140の突出部143は側板111方向に延びて、その先端が前記側板111の内面に当接することにより、本体102に対する引き出し104の横移動を所定量に規制すると共に、本体側レール部材126の下方に位置し、前記本体側レール部材126の下面に当接することにより、本体102に対する引き出し104の上動を所定量に規制するようになっている。すなわち、引き出し104の側部下面に取り付けられたガイド部材140の突出部143の先端と側板111との間のクリアランスxは、左右のレール機構128,128における各レール部材121,126間の横方向の遊び量の範囲内に設定されている。一方、前記ガイド部材140の突出部143と本体側レール部材126の水平面部126bとの間のクリアランスyは、左右のレール機構128,128における各レール部材121,126間の上下方向の遊び量の範囲内に設定されている。
【0062】
これによれば、引き出し104のいたずらな横移動に加えて引き出し104のいたずらな上動が防止されて、本体102から引き出し104を一層スムーズに引き出すことができるようになる。そして、ガイド部材140をただ側板111の内面と本体側レール部材126の下面とに当接するようにすればよいので、シンプルな構成のガイド部材140を使用することができるメリットがあり、コスト面で有利である。
【0063】
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、特に混乱を招かない限り、前述した第2の実施の形態と共通する構成要素には同じ符号を付すことにする。
【0064】
図15に示すように、この場合には新たな構成のガイド部材240が使用されていること以外は、前述した第2の実施の形態と同様の構成である。すなわち、ガイド部材240の突出部243は、引き出し側レール部材121とともにレール機構128を構成する本体側レール部材126の縦面部126cの本体102の内方にクリアランスxを隔てて位置する縦面243cと、本体側レール部材126の水平面部126bの下方にクリアランスyを隔てて位置する水平面243dとを有し、該ガイド部材240の突出部243の縦面243cが前記本体側レール部材126の縦面部126cに当接することにより、本体102に対する引き出し104の横移動を所定量に規制すると共に、該ガイド部材240の突出部243の水平面243dが前記本体側レール部材126の水平面部126bに当接することにより、本体102に対する引き出し104の上動を所定量に規制するようになっている。なお、この場合の両クリアランスx,yは、前述したと同様に設定されている。
【0065】
これによれば、同じくいたずらな横移動と上動とが防止される。そして、横移動防止のためにガイド部材240の突出部243を本体102の側板111の内面に当接させなくてよいので、突出部243の突出量が少なくて済み、ガイド部材240の小型化が可能である。
【0066】
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0067】
図16に示すように、この場合にも新たな構成のガイド部材340が使用されていること以外は、前述した第2の実施の形態と同様の構成である。すなわち、引き出し側レール部材121とともにレール機構128を構成する本体側レール部材126は、側板111の内面への取り付け部126aから本体102の内方へ延びる水平面部126bと、該水平面部126bの先端から上方へ延びる縦面部126cとを有し、かつ、前記縦面部126cに、本体側レール部材126が係合している引き出し側レール部材121の前方へのスライドを所定位置で規制するストッパ部126c′が本体102の内方に向けて突設されている。なお、詳細な説明は省略するが、このストッパ部126c′は、引き出し側レール部材121とともに後方(図例では奥方側)から前方(同じく手前側)に移動しようとする二点鎖線で示すローラユニット128aを前方側で阻止するものである。
【0068】
ガイド部材340の突出部343は先端が上方に起立しており、先端が本体側レール部材126の縦面部126cの本体102の内方にクリアランスxを隔てて位置すると共に、起立部分が本体側レール部材126の縦面部126cにおけるストッパ部126c′の下方にクリアランスyを隔てて位置し、先端が前記本体側レール部材126の縦面部126cに当接することにより、本体102に対する引き出し104の横移動を所定量に規制すると共に、起立部分が前記本体側レール部材126の縦面部126cのストッパ部126c′に当接することにより、本体102に対する引き出し104の上動を所定量に規制するようになっている。なお、この場合の両クリアランスx,yは、前述したと同様に設定されている。
【0069】
これによれば、同じくいたずらな横移動と上動とが防止される。そして、本体側レール部材126が係合している引き出し側レール部材121の前方へのスライドを所定位置で規制するストッパ部126c′が設けられている場合、これをいたずらな上動を防止するために効果的に利用することができ、この場合にも突出部343の突出量が少なくて済み、ガイド部材340の小型化が可能である。
【0070】
なお、本発明は、具体的に詳述した前記実施の形態に限定されることはなく、本発明の趣旨に沿うものであればよい。
【0071】
例えば、図17に示すように、引き出し側レール部材121とともにレール機構128を構成する本体側レール部材126の水平面部126bの下方に当接部材126dを取り付け、ガイド部材440の突出部443の先端が該当接部材126dに当接することにより、本体102に対する引き出し104の横移動を所定量に規制すると共に、該ガイド部材440の突出部443が前記本体側レール部材126の水平面部126bに当接することにより、本体102に対する引き出し104の上動を所定量に規制するようにしてもよい。
【0072】
この場合には、ガイド部材440の突出部443を本体102の側板111に当接させなくてよいので、ガイド部材440の小型化が可能となる。なお、ガイド部材440の突出部443と当接部材126dとの間のクリアランスx及びガイド部材440の突出部443と本体側レール部材126の水平面部126bとの間のクリアランスyは、前述したと同様に設定されている。
【0073】
また、前記実施の形態では、本体2,102から引き出し3,4,5,104を引き出すときの横移動と上動とが防止されるように構成されていたが、横移動の防止のみでよい構成であってもよい。その場合には、当接対象となるレール部材との間のクリアランスyが大きいガイド部材であればよく、一例を図18に示す。
【0074】
すなわち、ガイド部材40′を除く構成要素は前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。この場合のガイド部材40′の突出部43′と本体側レール部材26の縦面部26cとの間のクリアランスxは、前述したようにレール機構28における各レール部材21,26,27間の横方向の遊び量の範囲内に設定されているが、ガイド部材40′の突出部43′と中間レール部材27の内面部27aの下端との間のクリアランスy′は、レール機構28における各レール部材21,26,27間の上下方向の遊び量の範囲内に設定されていない。
【0075】
また、前記実施の形態では、引き出し側レール部材121は引き出し104の側面に備えられていたが、引き出し104の下面に備えられてもよい。さらに、例えば適宜の部材を介して引き出し104を引き出し側レール部材121に対して取り外し可能としてもよい。その場合、ガイド部材140,240,340,440を、引き出し104が所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材121及び該レール部材121が係合している本体側レール部材126の前端部より前方に位置するように、引き出し104の両側部下面の前寄りに取り付けることにより、前記第1の実施の形態で説明したと同様に、これらガイド部材140,240,340,440が本体102からの引き出し104の取り外し作業を阻害することはない。
【0076】
そして、前記実施の形態では、ガイド部材40,140,240,340,440を樹脂製としたが、相手方との当接に耐えるものであればよく、金属製でもよいし、木質のものでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0077】
以上説明したように、本発明によれば、レール機構への付帯的な加工を必要とせず、キャビネットや机等の本体から引き出しを引き出すときのいたずらな横移動を防止することができ、しかもキャビネットの組み立て後にも横移動防止のための調節が容易な引き出しの支持構造が提供される。すなわち、本発明は、システムキッチンのキャビネットや机等における引き出しの支持構造に関し、家具の技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るキャビネットの一部を破断した正面図である。
【図2】図1のII−II線による断面図である。
【図3】図1のIII−III線による断面図である。
【図4】ガイド部材の正面図である。
【図5】同じく背面図である。
【図6】同じく平面図である。
【図7】同じく底面図である。
【図8】同じく右側面図である。
【図9】図7のIV−IV線による断面図である。
【図10】同じくVI−VI線による断面図である。
【図11】同じくVII−VII線による断面図である。
【図12】引き出しへのガイド部材の取り付け構造を示す正面図である。
【図13】図12のVIII方向から見た図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係る引き出しへのガイド部材の取り付け構造を示す図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態に係る引き出しへのガイド部材の取り付け構造を示す図14に相当する図である。
【図16】本発明の第4の実施の形態に係る引き出しへのガイド部材の取り付け構造を示す図14に相当する図である。
【図17】レール機構に当接部材を取り付けた場合のガイド部材の取り付け構造を示す図14に相当する図である。
【図18】引き出しの横移動のみを防止する場合のガイド部材の取り付け構造を示す図12に相当する図である。
【図19】従来の引き出しの支持構造における問題を説明するための要部を抜粋して示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1 キャビネット
2,102 本体
3〜5,104 引き出し
11,111 側板
21,121 引き出し側レール部材
26,126 本体側レール部材
26a,126a 取り付け部
26b,126b 水平面部
26c,126c 縦面部
27 中間レール部材
28,128 レール機構
30 閉止機構
40,40′,140,240,340,440 ガイド部材
43,43′,143,243,343,443 突出部
126c′ ストッパ部
243c 縦面
243d 水平面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネット等の本体の側板内面に備えられた本体側レール部材と、該本体に収納される引き出しの側面または下面に備えられ、前記本体側レール部材に直接または中間レール部材を介してスライド可能に係合された引き出し側レール部材とを有するレール機構が引き出しの両側に設けられ、これらレール機構を介して前記引き出しを本体に対して引き出し可能に支持する引き出しの支持構造であって、
前記引き出しの両側部下面に、本体側板側への突出部を有し、
該突出部が前記側板内面または本体側レール部材に当接することにより、本体に対する引き出しの横移動を所定量に規制する左右一対のガイド部材がそれぞれ取り付けられていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項2】
前記請求項1に記載の引き出しの支持構造において、
前記引き出し側レール部材は、該レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材に対して前方端までスライドしたときに、そのレール部材との係合が解除可能とされていると共に、
前記ガイド部材は、引き出しが所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材の前端部より前方に位置するように、引き出しの両側部下面の前寄りに取り付けられていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項3】
前記請求項1に記載の引き出しの支持構造において、
前記引き出しは、引き出し側レール部材に対して取り外し可能とされていると共に、
前記ガイド部材は、引き出しが所定量以上前方へ引き出されたときに、引き出し側レール部材及び該レール部材が係合している本体側レール部材または中間レール部材の前端部より前方に位置するように、引き出しの両側部下面の前寄りに取り付けられていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項4】
前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、
前記引き出しの左右両側への横移動時に、左右のレール機構における各レール部材間の横方向の遊び量の範囲内でガイド部材の突出部が側板内面または本体側レール部材に当接するように、該ガイド部材突出部の先端と側板内面または本体側レール部材との間のクリアランスが設定されていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項5】
前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、
前記引き出しの前面裏側と側板内面との間に、引き出しが押し込み位置から前方へ移動するときに、横方向へのこじれ姿勢ではその移動を阻止する閉止機構が設けられていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項6】
前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、
前記ガイド部材の突出部は、その先端が側板内面に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、
本体側レール部材の下方に位置し、
引き出しの上動時に前記本体側レール部材の下面に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項7】
前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、
前記本体側レール部材は、側板内面への取り付け部から本体内方へ延びる水平面部と、該水平面部の先端から上方へ延びる縦面部とを有すると共に、
前記ガイド部材の突出部は、本体側レール部材の縦面部の本体内方に位置する縦面と、本体側レール部材の水平面部の下方に位置する水平面とを有し、
該ガイド部材突出部の縦面が前記本体側レール部材の縦面部に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、
引き出しの上動時に該ガイド部材突出部の水平面が前記本体側レール部材の水平面部に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項8】
前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、
前記本体側レール部材は、側板内面への取り付け部から本体内方へ延びる水平面部と、該水平面部の先端から上方へ延びる縦面部とを有し、かつ、
前記縦面部に、本体側レール部材が係合している引き出し側レール部材または中間レール部材の前方へのスライドを所定位置で規制するストッパ部が本体内方に向けて突設されており、
前記ガイド部材の突出部は、本体側レール部材の縦面部におけるストッパ部の下方に位置し、
先端が前記本体側レール部材の縦面部に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、
引き出しの上動時に前記本体側レール部材縦面部のストッパ部に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする引き出しの支持構造。
【請求項9】
前記請求項1から請求項5のいずれかに記載の引き出しの支持構造において、
前記引き出し側レール部材は中間レール部材を介して本体側レール部材に係合されていると共に、
該本体側レール部材は、側板内面への取り付け部から本体内方へ延びる水平面部と、該水平面部の先端から上方へ延びる縦面部とを有し、
中間レール部材は、本体側レール部材の縦面部の本体内方で、該縦面部にその下部を残して重なるように位置する内面部を有し、かつ、
前記ガイド部材の突出部は、中間レール部材の内面部の下方に位置し、
先端が前記本体側レール部材の縦面部に当接することにより、引き出しの横移動を規制すると共に、
引き出しの上動時に前記中間レール部材内面部の下端に当接することにより、本体に対する引き出しの上動を所定量に規制するようになっていることを特徴とする引き出しの支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2006−296720(P2006−296720A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−122238(P2005−122238)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【出願人】(000000413)永大産業株式会社 (243)
【Fターム(参考)】