引き出し
【課題】前板の背面の小収納部と、その後方の大収納部とを明確に区画し、それらの収納部に、収納体や物品を見栄えよく整理して収納しうるようにし、かつ大収納部に収納した物品が側板の上方から外方に落下する恐れを小さくするとともに、後部側の大収納部に、物品を種類ごとに整理して見栄えよく収納しうるようにした引き出しを提供すること。
【解決手段】引き出し１の上方に開放された収納部内を、下端が底板２の上面と当接する左右方向を向く起立片(仕切板)７ｂをもって、収納体１０を収納する小収納部と、その後方の大収納部９とに区画するとともに、大収納部９における少なくともいずれか一方の側板３側に、該側板３よりも高さの高い補助側板２０を有する第２収納体１８を設ける。
【解決手段】引き出し１の上方に開放された収納部内を、下端が底板２の上面と当接する左右方向を向く起立片(仕切板)７ｂをもって、収納体１０を収納する小収納部と、その後方の大収納部９とに区画するとともに、大収納部９における少なくともいずれか一方の側板３側に、該側板３よりも高さの高い補助側板２０を有する第２収納体１８を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えばキッチンキャビネットの引き出しに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、キッチンキャビネットの引き出しの中には、前板の高さを左右の側板と背板よりも大として、前板の背面側に、上下寸法の長い調理用具を収納する小収納部を設けたものがある。また、このような引き出しにおいては、上記小収納部の後方の大収納部に積み重ねて収納した小物物品や、上下寸法の大きな物品が、高さの低い側板を乗り越えて外方に落下しないように、両側板の上方において前板と背板との対向面間に、前後方向を向くガイドパイプを架設しているのが一般的である(例えば特許文献１〜３参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−２９０４２０号公報（第３頁、第１図）
【特許文献２】特開２００５−３３４１０２号公報（第５頁、第４図）
【特許文献３】特開２００９−５９１５号公報（第３頁、第３図）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記特許文献１〜３に記載されている引き出しにおいては、前板の背面後方に、左右方向の仕切パイプを横架し、この仕切りパイプと前板の背面との間を小収納部として、この小収納部に物品の収納ケースやポケット等の収納体を収容したり、仕切りパイプに収納体を掛止したりしているため、収納体が引き出しの収納部内に大きく露呈して見栄えが好ましくないという問題がある。
【０００５】
また、前板の背面の小収納部と、その後方の大収納部とが明確に区画されていないので、小収納部内に、大収納部に収納した物品が入り込むなどして乱雑に収納され、引き出し内がすっきりと整理することができないという問題もある。
【０００６】
さらに、上記特許文献１〜３に記載の引き出しのように、単に側板の上方に前後方向を向くガイドパイプを架設しただけでは、側板の上端とガイドパイプとの間に隙間が形成されているので、この隙間から、大収納部に収納した小物の物品が外方に落下したり、飛び出したりして、引き出しの出し入れに支障を来す虞がある。
【０００７】
さらにまた、上記特許文献１〜３に記載の引き出しにおいては、後部側の大収納部内に、物品を種類ごとに整理して収納したりする収納体が設けられていないので、例えば調理油や調理酒等、液だれし易いボトルなどを、他の収納物品と区別けして収納することができなかった。
【０００８】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、前板の背面の小収納部と、その後方の大収納部とを明確に区画し、それらの収納部に、収納体や物品を見栄えよく整理して収納しうるようにし、かつ大収納部に収納した物品が側板の上方から外方に落下する恐れを小さくするとともに、後部側の大収納部に、物品を種類ごとに整理して見栄えよく収納しうるようにした引き出しを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
前記課題を解決するために、本発明の引き出しは、
底板と、左右の側板と、背板と、側板及び背板よりも上下寸法を大とした前板とにより囲まれた内方に、上方に開放する収納部を形成し、該収納部における前記前板の背面側に収納体を備える引き出しにおいて、
前記収納部内を、下端が底板の上面及び／または前端部と当接する左右方向を向く仕切板をもって、前記収納体を収納する小収納部と、その後方の大収納部とに区画するとともに、前記大収納部における前記少なくともいずれか一方の側板側に、該側板よりも高さの高い補助側板を有する第２収納体を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、引き出しの上方に開放された収納部を、仕切板をもって、収納体を収容する小収納部と、その後方の大収納部とに明確に区画したことにより、それらの収納部に、収納体や物品を見栄えよく整理して収納することができる。また、大収納部に設けた第２収納体には、側板３の上方に起立する補助側板が設けられているので、大収納部に収納した物品が、側板を乗り越えて外方に落下したり、飛び出したりする恐れが極めて小さくなり、引き出しの出入れに支障を来すのを防止することができる。さらに、大収納部に第２収納体を設けてあるので、大収納部に、物品を種類ごとに整理して見栄えよく収納することができるとともに、第２収納体に液だれし易いボトルなどを収納することにより、大収納部の他の収納物品に垂れた液体が付着するのを防止することができる。
【００１０】
本発明の引き出しは、
第２収納体が設けられていない側の他方の側板の上部に、補助側板を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、大収納部に収納した物品が、左右の両側板を乗り越えて外方に落下したり、飛び出したりするのを確実に防止することができる。
【００１１】
本発明の引き出しは、
補助側板の少なくとも上部を、正面視下向きコ字状断面とし、側板の上方において前板と背板間に架設した前後方向のガイドパイプに、補助側板の上部のコ字状空間を上方より着脱可能に嵌合したことを特徴としている。
この特徴によれば、左右の側板の上部に、補助側板を、上方より簡単に装着することができるとともに、不要時には容易に取り外すことができる。また、側板の上方にガイドパイプを有する既存の引き出しにも、第２収納体や補助側板を後から追加して簡単に取付けることができる。
【００１２】
本発明の引き出しは、
第２収納体に、複数の収納ケースを着脱自在に収容したことを特徴としている。
この特徴によれば、収納ケース内が汚れた際に、これのみを第２収納体より取り外して簡単に清掃することができる。
【００１３】
本発明の引き出しは、
前板の背面と底板の前端とを離間させて、前板の後面下部と底板の前端部とを、側面視上向きコ字状断面の連結部材をもって連結するとともに、前記連結部材の後端に設けた起立片を、仕切板としたことを特徴としている。
この特徴によれば、前板と底板とを連結する連結部材の後端の起立片を、仕切板としてあるので、別部材としての仕切板を別途製作して取り付ける必要がなく、部品点数や取付工数を削減することができる。
【００１４】
本発明の引き出しは、
小収納部の収納体の後上端部に、側面視後下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、仕切板の上端部に着脱可能に嵌合したことを特徴としている。
この特徴によれば、収納体の後上端部の係止部を仕切板の上端部に嵌合することにより、小収納部内に、収納体を、前後の動きを規制して安定よく収容することができる。また、収納体の係止部を着脱可能としてあるので、例えば複数の収納体の左右位置を、収納物品毎に任意に変更することができる。さらに、収納体の外側面と、側板及び補助側板の内側面との対向面に係止部を設ける必要がないので、収納体を、側板及び補助側板に当接させることができ、引き出し内の見栄えが向上する。
【００１５】
本発明の引き出しは、
小収納部の収納体の前上端部に、側面視前下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、前板の背面に設けた左右方向を向くレール部材に、着脱可能に嵌合したことを特徴としている。
この特徴によれば、収納体の前上端部の係止部をレール部材に嵌合することにより、小収納部内に、収納体を、前後の動きを規制して安定よく収容することができる。また、収納体の係止部を着脱可能としてあるので、例えば複数の収納体の左右位置を、収納物品毎に任意に変更することができる。さらに、収納体の外側面と、側板及び補助側板の内側面との対向面に係止部を設ける必要がないので、収納体を、側板及び補助側板に当接させることができ、引き出し内の見栄えが向上する。更に加えて、後上端部の係止部を併用する場合には、小収納部内に、収納体を、より安定して収容することができる。
【００１６】
本発明の引き出しは、
小収納部の収納体の上面と補助側板の上面とを、同一面に整合させたことを特徴としている。
この特徴によれば、収納体を補助側板に当接させて配置した際に、それらの上面が連続するので、見栄えがよくなる。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明の引き出しの実施例１の平面図である。
【図２】同じく、斜視図である。
【図３】図１のIII−III線に沿う拡大縦断側面図である。
【図４】同じく、IV−IV線に沿う拡大縦断後面図である。
【図５】同じく、V−V線に沿う拡大縦断後面図である
【図６】本発明の引き出しの実施例２の右側部の斜視図である。
【図７】図６のVII−VII線に沿う拡大縦断後面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１８】
本発明に係る引き出しを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例１】
【００１９】
図１〜図５に示すように、本実施例の引き出し１は、底板２と、左右の側板３、３と、両側板３よりも上下寸法の大きな背板４と、左右の側板３及び背板４よりも上下寸法の大きな前板５とを備え、これら底板２、両側板３、背板４、及び前板５により囲まれた内方には、上方に開放する方形の収納部６が形成されている。
【００２０】
図３に示すように、底板２は、その前端が前板５の下端部の背面より離間して配設され、底板２の前端と前板５の下端部の背面とは、それらの間の隙間を閉塞する左右方向に長い薄板状の連結部材７により連結されている。この連結部材７は、底板２の上面よりも下方において底板２と前板５とを連結する水平片７ａと、その後端より起立する、左右寸法が左右の側板３の対向面間の寸法よりも若干短寸の起立片７ｂとからなり、側面形はほぼ前向Ｌ字状断面をなしている。
【００２１】
起立片７ｂは、上記収納部６内を、前板５の背面側の小収納部８と、その後方の大収納部９とに区画する左右方向の仕切板を兼ねている。起立片７ｂの上下寸法は、側板３の上部に設けられる後記する補助側板１４の高さよりも若干小とされている。
【００２２】
小収納部８には、まな板や包丁等の調理用具を収納する複数(本実施例では３個)の収納体１０が、取外し可能に収容されている。各収納体１０の上面は、前上方に向かって凹曲面状になだらかに湾曲する傾斜面とされ、かつ上面同士は互いに同一面に整合している。なお、各収納体１０の上面は、平坦面またはその他の形状としてもよい。
【００２３】
図３に示すように、各収納体１０の前後の上端には、それぞれ、前下向き鉤状の係止部１１と、後下向き鉤状の係止部１２とが連設され、前部の係止部１１を、前板５の背面の上下方向の中間部に設けた、側面視上向きコ字状断面の左右方向を向くレール部材１３に、後部の係止部１２を、起立片７ｂの上端部に、それぞれ上方より着脱自在に係止することにより、各収納体１０は、小収納部８に取外し可能に安定よく収容されている。なお、起立片７ｂの上端部は、若干前向きに折り曲げられて起立し、係止部１２の後面と起立片７ｂの後面とが同一面をなすようにしてある。
【００２４】
上記のように、前板５の背面と底板２とを離間させ、それらを、薄板状の連結部材７により連結するとともに、その水平片７ａを底板２の下面よりも下方に位置させると、小収納部８の深さを大とすることができるので、その中に上下寸法の大きな収納体１０を収容することができる。
【００２５】
図４の拡大断面図にも示すように、左方の側板３の上部には、側板３の前後寸法とほぼ等しい長さの正面視または後面視下向きコ字状断面をなす合成樹脂等の補助側板１４が、次のようにして取付けられている。
【００２６】
すなわち、左方の側板３の上方において背板４の左側部の上端部と前板５との対向面間には、前後方向を向くガイドパイプ１５が架設され、このガイドパイプ１５に、補助側板１４におけるガイドパイプ１５の外径とほぼ等しいコ字状空間部を、その上端がガイドパイプ１５の上面と当接するまで上方より嵌合するとともに、左右の垂下片１４ａ、１４ａにより形成される下方に開口する下端部を、側板３の上端部に係止することにより、側板３の上部に、補助側板１４が上向きとして取付けられている。なお、ガイドパイプ１５は、前述したように、キッチンキャビネット用の引き出しに一般的に設けられているもので、本発明では、ガイドパイプ１５を利用して、補助側板１４を、既存の引き出しにも後から追加して装着しうるようにしてある。尚、補助側板１４内のガイドパイプ１５は、コ字状空間部の上部と当接させず、途中の位置で嵌合させてもよい。
【００２７】
補助側板１４の前端部には、内側面が収納体１０の外側面と当接する幅広部１６と、下向片１７とが一体的に形成されている。この幅広部１６と下向片１７は、側板３の内側面が外側方に傾斜する傾斜面とされ、その内側面と収納体１０の外側面との間に隙間が形成されるため、その隙間を体裁よく閉塞するためのものであり、側板３が垂直をなすものにおいては、それらは不要である。なお、補助側板１４の前端部である幅広部１６の上面は、収納体１０の上面と同一面に整合する湾曲面とされ、収納体１０の上面と幅広部１６の上面とを連続させて、見栄えがよくなるようにしてある。
【００２８】
大収納部９内において右方の側板３側には、第２収納体１８が設けられている。
【００２９】
この第２収納体１８は、図５の拡大断面図にも示すように、背板４と仕切板としての起立片７ｂ間の大収納部９内において、底板２の右側部の上面に載置された、ボトル等の下端部が収納可能なトレー１９と、その外側縁より側板３の上方に起立し、下端部の外側面が側板３の内側面に当接する補助側板２０とからなり、補助側板２０の前端には、内側面が収納体１０の外側面に当接する幅広の延長部２０ａが連設されている。
【００３０】
補助側板２０の上端部には、その上端を外下向き鉤状に折曲することにより、後面視下向きコ字状断面の掛止部２０ｂが形成されている。この掛止部２０ｂのコ字状空間部を、右方の側板３の上方において背板４の右側部の上端部と前板５との対向面間に架設された前後方向を向くガイドパイプ１５に、上方より着脱可能に嵌合することにより、第２収納体１８は、大収納部９内の右側部に、右方の側板３の内側面と当接するようにして取外し可能に収容されている。
【００３１】
上記実施例１の引き出し１においては、上方に開放された収納部６を、仕切板である起立片７ｂをもって、収納体１０が収容される小収納部８と、その後方の大収納部９とに明確に区画してあるので、小収納部８と大収納部９に、それぞれ、収納体１０と他の物品とを見栄えよく整理して収納することができる。
【００３２】
また、左方の側板３の上部には、上方を向く補助側板１４が設けられ、また、大収納部９の右側部に収容した第２収納体１８には、右方の側板３の上方に起立する補助側板２０が設けられているので、大収納部９に収納した物品が、上下寸法の小さな左右の側板３を乗り越えて外方に落下したり、飛び出したりする恐れを小さくすることができ、従って、引き出しの出し入れに支障を来すのを防止することができる。
【００３３】
さらに、大収納部９の右側部に、トレー１９を有する第２収納体１８を収容してあるので、大収納部９に、物品を種類ごとに整理して見栄えよく収納することができる。すなわち、例えばトレー１９に、調理油や調理酒等、液だれし易いボトルなどを、大収納部９の他の収納物品と区別して収納することができ、他の収納物品に垂れた液体が付着するのを防止することができる。トレー１９が垂れた液体等により汚れたときには、第２収納体１８を取り外して清掃することができる。
【００３４】
補助側板１４及び第２収納体１８の取付けは、単にガイドパイプ１５に上方より嵌合するだけの簡単な作業で済むので、作業性がよく、かつ不要時には容易に取り外すことができる。
【００３５】
また、側板３の上方にガイドパイプ１５を有する既存の引き出しにも、補助側板１４や第２収納体１８を後から追加して簡単に取付けることもできる。
【００３６】
収納体１０の前後の上端に、係止部１１、１２を設け、それらを、前板５の背面の左右方向を向くレール部材１３と、仕切板である起立片７ｂの上端部とに上方より着脱自在に係止しているので、小収納部８内に、複数の収納体１０を、安定して収容することができるとともに、各収納体１０の左右位置を、収納物品毎に任意に変更することができる。
【００３７】
また、収納体１０の外側面に係止部を設けていないので、収納体１０の外側面を補助側板１４、２０の内側面と当接させることができ、引き出し内の見栄えが向上する。なお、収納体１０の係止部１１、１２のいずれか一方を省略してもよい。前側の係止部１１を省略する際は、レール部材１３も不要となる。
【実施例２】
【００３８】
次に、実施例２に係る引き出しにつき、図６及び図７を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。上記実施例１の引き出し１と異なるのは、第２収納体２１の形状のみである。
【００３９】
本実施例の第２収納体２１は、上方が開放されたケース状をなし、その前後寸法は、背板４と前板５の対向面間の寸法とほぼ等しく、かつ上下寸法は、収納体１０の上面と同一面をなす寸法とされている。
【００４０】
第２収納体２１の外方の上向片２１ａにおける下半部の外側面は、側板３の内側面に当接するとともに、上向片２１ａの上半部は、側板３の上方に延出する補助側板２２とされている。
【００４１】
補助側板２２の上端には、上記と同様に、後面視下向きコ字状断面の掛止部２２ａが形成され、この掛止部２２ａのコ字状空間部を、上記と同様のガイドパイプ１５に、上方より着脱可能に嵌合することにより、第２収納体２１は、起立片７ｂと収納体１０の外側面に当接または近接するようにして、収納部９内の右側部に取外し可能に収容されている。
【００４２】
第２収納体２１の内部には、上方に開放する複数の収納ケース２３が、取外し自在に収容されている。
【００４３】
この実施例２の引き出し１においても、上記実施例１と同様の作用効果を奏することができるとともに、第２収納体２１には複数の収納ケース２３を取外し自在に収容してあるので、収納ケース２３に収納したボトル等より液だれして内部が汚れたとしても、収納ケース２３のみを取り外して簡単に清掃することができる。
【００４４】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【００４５】
例えば、上記実施例では、側板３の上部に、補助側板１４や第２収納体１８、２１を、ガイドパイプ１５を利用して取付けているが、ガイドパイプ１５のない引き出しにおいては、補助側板１４や第２収納体１８、２１を、側板３や底板２等に、ねじ等により固定するようにしてもよい。
【００４６】
また、上記実施例においては、引き出しの右側部のみに第２収納体１８、２１を設けているが、それらを左側部にも設けてもよいことは勿論である。
【００４７】
さらに、上記実施例においては、第２収納体１８、２１の補助側板２０、２２の上端部のみを下向きコ字状断面としているが、掛止部２０ｂ、２２ａの外方の下向片を、左方の補助側板１４のように側板３の上端部と当接する長さとし、補助側板２０、２２全体を上下方向に長いコ字状断面としてもよい。
【符号の説明】
【００４８】
１ 引き出し
２ 底板
３ 側板
４ 背板
５ 前板
６ 収納部
７ 連結部材
７ａ 水平片
７ｂ 起立片(仕切板)
８ 小収納部
９ 大収納部
１０ 収納体
１１ 係止部
１２ 係止部
１３ レール部材
１４ 補助側板
１４ａ 垂下片
１５ ガイドパイプ
１６ 幅広部
１７ 下向片
１８ 第２収納体
１９ トレー
２０ 補助側板
２０ａ 延長部
２０ｂ 掛止部
２１ 第２収納体
２１ａ 上向片
２２ 補助側板
２２ａ 掛止部
２３ 収納ケース
【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えばキッチンキャビネットの引き出しに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来、キッチンキャビネットの引き出しの中には、前板の高さを左右の側板と背板よりも大として、前板の背面側に、上下寸法の長い調理用具を収納する小収納部を設けたものがある。また、このような引き出しにおいては、上記小収納部の後方の大収納部に積み重ねて収納した小物物品や、上下寸法の大きな物品が、高さの低い側板を乗り越えて外方に落下しないように、両側板の上方において前板と背板との対向面間に、前後方向を向くガイドパイプを架設しているのが一般的である(例えば特許文献１〜３参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−２９０４２０号公報（第３頁、第１図）
【特許文献２】特開２００５−３３４１０２号公報（第５頁、第４図）
【特許文献３】特開２００９−５９１５号公報（第３頁、第３図）
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記特許文献１〜３に記載されている引き出しにおいては、前板の背面後方に、左右方向の仕切パイプを横架し、この仕切りパイプと前板の背面との間を小収納部として、この小収納部に物品の収納ケースやポケット等の収納体を収容したり、仕切りパイプに収納体を掛止したりしているため、収納体が引き出しの収納部内に大きく露呈して見栄えが好ましくないという問題がある。
【０００５】
また、前板の背面の小収納部と、その後方の大収納部とが明確に区画されていないので、小収納部内に、大収納部に収納した物品が入り込むなどして乱雑に収納され、引き出し内がすっきりと整理することができないという問題もある。
【０００６】
さらに、上記特許文献１〜３に記載の引き出しのように、単に側板の上方に前後方向を向くガイドパイプを架設しただけでは、側板の上端とガイドパイプとの間に隙間が形成されているので、この隙間から、大収納部に収納した小物の物品が外方に落下したり、飛び出したりして、引き出しの出し入れに支障を来す虞がある。
【０００７】
さらにまた、上記特許文献１〜３に記載の引き出しにおいては、後部側の大収納部内に、物品を種類ごとに整理して収納したりする収納体が設けられていないので、例えば調理油や調理酒等、液だれし易いボトルなどを、他の収納物品と区別けして収納することができなかった。
【０００８】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、前板の背面の小収納部と、その後方の大収納部とを明確に区画し、それらの収納部に、収納体や物品を見栄えよく整理して収納しうるようにし、かつ大収納部に収納した物品が側板の上方から外方に落下する恐れを小さくするとともに、後部側の大収納部に、物品を種類ごとに整理して見栄えよく収納しうるようにした引き出しを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
前記課題を解決するために、本発明の引き出しは、
底板と、左右の側板と、背板と、側板及び背板よりも上下寸法を大とした前板とにより囲まれた内方に、上方に開放する収納部を形成し、該収納部における前記前板の背面側に収納体を備える引き出しにおいて、
前記収納部内を、下端が底板の上面及び／または前端部と当接する左右方向を向く仕切板をもって、前記収納体を収納する小収納部と、その後方の大収納部とに区画するとともに、前記大収納部における前記少なくともいずれか一方の側板側に、該側板よりも高さの高い補助側板を有する第２収納体を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、引き出しの上方に開放された収納部を、仕切板をもって、収納体を収容する小収納部と、その後方の大収納部とに明確に区画したことにより、それらの収納部に、収納体や物品を見栄えよく整理して収納することができる。また、大収納部に設けた第２収納体には、側板３の上方に起立する補助側板が設けられているので、大収納部に収納した物品が、側板を乗り越えて外方に落下したり、飛び出したりする恐れが極めて小さくなり、引き出しの出入れに支障を来すのを防止することができる。さらに、大収納部に第２収納体を設けてあるので、大収納部に、物品を種類ごとに整理して見栄えよく収納することができるとともに、第２収納体に液だれし易いボトルなどを収納することにより、大収納部の他の収納物品に垂れた液体が付着するのを防止することができる。
【００１０】
本発明の引き出しは、
第２収納体が設けられていない側の他方の側板の上部に、補助側板を設けたことを特徴としている。
この特徴によれば、大収納部に収納した物品が、左右の両側板を乗り越えて外方に落下したり、飛び出したりするのを確実に防止することができる。
【００１１】
本発明の引き出しは、
補助側板の少なくとも上部を、正面視下向きコ字状断面とし、側板の上方において前板と背板間に架設した前後方向のガイドパイプに、補助側板の上部のコ字状空間を上方より着脱可能に嵌合したことを特徴としている。
この特徴によれば、左右の側板の上部に、補助側板を、上方より簡単に装着することができるとともに、不要時には容易に取り外すことができる。また、側板の上方にガイドパイプを有する既存の引き出しにも、第２収納体や補助側板を後から追加して簡単に取付けることができる。
【００１２】
本発明の引き出しは、
第２収納体に、複数の収納ケースを着脱自在に収容したことを特徴としている。
この特徴によれば、収納ケース内が汚れた際に、これのみを第２収納体より取り外して簡単に清掃することができる。
【００１３】
本発明の引き出しは、
前板の背面と底板の前端とを離間させて、前板の後面下部と底板の前端部とを、側面視上向きコ字状断面の連結部材をもって連結するとともに、前記連結部材の後端に設けた起立片を、仕切板としたことを特徴としている。
この特徴によれば、前板と底板とを連結する連結部材の後端の起立片を、仕切板としてあるので、別部材としての仕切板を別途製作して取り付ける必要がなく、部品点数や取付工数を削減することができる。
【００１４】
本発明の引き出しは、
小収納部の収納体の後上端部に、側面視後下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、仕切板の上端部に着脱可能に嵌合したことを特徴としている。
この特徴によれば、収納体の後上端部の係止部を仕切板の上端部に嵌合することにより、小収納部内に、収納体を、前後の動きを規制して安定よく収容することができる。また、収納体の係止部を着脱可能としてあるので、例えば複数の収納体の左右位置を、収納物品毎に任意に変更することができる。さらに、収納体の外側面と、側板及び補助側板の内側面との対向面に係止部を設ける必要がないので、収納体を、側板及び補助側板に当接させることができ、引き出し内の見栄えが向上する。
【００１５】
本発明の引き出しは、
小収納部の収納体の前上端部に、側面視前下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、前板の背面に設けた左右方向を向くレール部材に、着脱可能に嵌合したことを特徴としている。
この特徴によれば、収納体の前上端部の係止部をレール部材に嵌合することにより、小収納部内に、収納体を、前後の動きを規制して安定よく収容することができる。また、収納体の係止部を着脱可能としてあるので、例えば複数の収納体の左右位置を、収納物品毎に任意に変更することができる。さらに、収納体の外側面と、側板及び補助側板の内側面との対向面に係止部を設ける必要がないので、収納体を、側板及び補助側板に当接させることができ、引き出し内の見栄えが向上する。更に加えて、後上端部の係止部を併用する場合には、小収納部内に、収納体を、より安定して収容することができる。
【００１６】
本発明の引き出しは、
小収納部の収納体の上面と補助側板の上面とを、同一面に整合させたことを特徴としている。
この特徴によれば、収納体を補助側板に当接させて配置した際に、それらの上面が連続するので、見栄えがよくなる。
【図面の簡単な説明】
【００１７】
【図１】本発明の引き出しの実施例１の平面図である。
【図２】同じく、斜視図である。
【図３】図１のIII−III線に沿う拡大縦断側面図である。
【図４】同じく、IV−IV線に沿う拡大縦断後面図である。
【図５】同じく、V−V線に沿う拡大縦断後面図である
【図６】本発明の引き出しの実施例２の右側部の斜視図である。
【図７】図６のVII−VII線に沿う拡大縦断後面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１８】
本発明に係る引き出しを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例１】
【００１９】
図１〜図５に示すように、本実施例の引き出し１は、底板２と、左右の側板３、３と、両側板３よりも上下寸法の大きな背板４と、左右の側板３及び背板４よりも上下寸法の大きな前板５とを備え、これら底板２、両側板３、背板４、及び前板５により囲まれた内方には、上方に開放する方形の収納部６が形成されている。
【００２０】
図３に示すように、底板２は、その前端が前板５の下端部の背面より離間して配設され、底板２の前端と前板５の下端部の背面とは、それらの間の隙間を閉塞する左右方向に長い薄板状の連結部材７により連結されている。この連結部材７は、底板２の上面よりも下方において底板２と前板５とを連結する水平片７ａと、その後端より起立する、左右寸法が左右の側板３の対向面間の寸法よりも若干短寸の起立片７ｂとからなり、側面形はほぼ前向Ｌ字状断面をなしている。
【００２１】
起立片７ｂは、上記収納部６内を、前板５の背面側の小収納部８と、その後方の大収納部９とに区画する左右方向の仕切板を兼ねている。起立片７ｂの上下寸法は、側板３の上部に設けられる後記する補助側板１４の高さよりも若干小とされている。
【００２２】
小収納部８には、まな板や包丁等の調理用具を収納する複数(本実施例では３個)の収納体１０が、取外し可能に収容されている。各収納体１０の上面は、前上方に向かって凹曲面状になだらかに湾曲する傾斜面とされ、かつ上面同士は互いに同一面に整合している。なお、各収納体１０の上面は、平坦面またはその他の形状としてもよい。
【００２３】
図３に示すように、各収納体１０の前後の上端には、それぞれ、前下向き鉤状の係止部１１と、後下向き鉤状の係止部１２とが連設され、前部の係止部１１を、前板５の背面の上下方向の中間部に設けた、側面視上向きコ字状断面の左右方向を向くレール部材１３に、後部の係止部１２を、起立片７ｂの上端部に、それぞれ上方より着脱自在に係止することにより、各収納体１０は、小収納部８に取外し可能に安定よく収容されている。なお、起立片７ｂの上端部は、若干前向きに折り曲げられて起立し、係止部１２の後面と起立片７ｂの後面とが同一面をなすようにしてある。
【００２４】
上記のように、前板５の背面と底板２とを離間させ、それらを、薄板状の連結部材７により連結するとともに、その水平片７ａを底板２の下面よりも下方に位置させると、小収納部８の深さを大とすることができるので、その中に上下寸法の大きな収納体１０を収容することができる。
【００２５】
図４の拡大断面図にも示すように、左方の側板３の上部には、側板３の前後寸法とほぼ等しい長さの正面視または後面視下向きコ字状断面をなす合成樹脂等の補助側板１４が、次のようにして取付けられている。
【００２６】
すなわち、左方の側板３の上方において背板４の左側部の上端部と前板５との対向面間には、前後方向を向くガイドパイプ１５が架設され、このガイドパイプ１５に、補助側板１４におけるガイドパイプ１５の外径とほぼ等しいコ字状空間部を、その上端がガイドパイプ１５の上面と当接するまで上方より嵌合するとともに、左右の垂下片１４ａ、１４ａにより形成される下方に開口する下端部を、側板３の上端部に係止することにより、側板３の上部に、補助側板１４が上向きとして取付けられている。なお、ガイドパイプ１５は、前述したように、キッチンキャビネット用の引き出しに一般的に設けられているもので、本発明では、ガイドパイプ１５を利用して、補助側板１４を、既存の引き出しにも後から追加して装着しうるようにしてある。尚、補助側板１４内のガイドパイプ１５は、コ字状空間部の上部と当接させず、途中の位置で嵌合させてもよい。
【００２７】
補助側板１４の前端部には、内側面が収納体１０の外側面と当接する幅広部１６と、下向片１７とが一体的に形成されている。この幅広部１６と下向片１７は、側板３の内側面が外側方に傾斜する傾斜面とされ、その内側面と収納体１０の外側面との間に隙間が形成されるため、その隙間を体裁よく閉塞するためのものであり、側板３が垂直をなすものにおいては、それらは不要である。なお、補助側板１４の前端部である幅広部１６の上面は、収納体１０の上面と同一面に整合する湾曲面とされ、収納体１０の上面と幅広部１６の上面とを連続させて、見栄えがよくなるようにしてある。
【００２８】
大収納部９内において右方の側板３側には、第２収納体１８が設けられている。
【００２９】
この第２収納体１８は、図５の拡大断面図にも示すように、背板４と仕切板としての起立片７ｂ間の大収納部９内において、底板２の右側部の上面に載置された、ボトル等の下端部が収納可能なトレー１９と、その外側縁より側板３の上方に起立し、下端部の外側面が側板３の内側面に当接する補助側板２０とからなり、補助側板２０の前端には、内側面が収納体１０の外側面に当接する幅広の延長部２０ａが連設されている。
【００３０】
補助側板２０の上端部には、その上端を外下向き鉤状に折曲することにより、後面視下向きコ字状断面の掛止部２０ｂが形成されている。この掛止部２０ｂのコ字状空間部を、右方の側板３の上方において背板４の右側部の上端部と前板５との対向面間に架設された前後方向を向くガイドパイプ１５に、上方より着脱可能に嵌合することにより、第２収納体１８は、大収納部９内の右側部に、右方の側板３の内側面と当接するようにして取外し可能に収容されている。
【００３１】
上記実施例１の引き出し１においては、上方に開放された収納部６を、仕切板である起立片７ｂをもって、収納体１０が収容される小収納部８と、その後方の大収納部９とに明確に区画してあるので、小収納部８と大収納部９に、それぞれ、収納体１０と他の物品とを見栄えよく整理して収納することができる。
【００３２】
また、左方の側板３の上部には、上方を向く補助側板１４が設けられ、また、大収納部９の右側部に収容した第２収納体１８には、右方の側板３の上方に起立する補助側板２０が設けられているので、大収納部９に収納した物品が、上下寸法の小さな左右の側板３を乗り越えて外方に落下したり、飛び出したりする恐れを小さくすることができ、従って、引き出しの出し入れに支障を来すのを防止することができる。
【００３３】
さらに、大収納部９の右側部に、トレー１９を有する第２収納体１８を収容してあるので、大収納部９に、物品を種類ごとに整理して見栄えよく収納することができる。すなわち、例えばトレー１９に、調理油や調理酒等、液だれし易いボトルなどを、大収納部９の他の収納物品と区別して収納することができ、他の収納物品に垂れた液体が付着するのを防止することができる。トレー１９が垂れた液体等により汚れたときには、第２収納体１８を取り外して清掃することができる。
【００３４】
補助側板１４及び第２収納体１８の取付けは、単にガイドパイプ１５に上方より嵌合するだけの簡単な作業で済むので、作業性がよく、かつ不要時には容易に取り外すことができる。
【００３５】
また、側板３の上方にガイドパイプ１５を有する既存の引き出しにも、補助側板１４や第２収納体１８を後から追加して簡単に取付けることもできる。
【００３６】
収納体１０の前後の上端に、係止部１１、１２を設け、それらを、前板５の背面の左右方向を向くレール部材１３と、仕切板である起立片７ｂの上端部とに上方より着脱自在に係止しているので、小収納部８内に、複数の収納体１０を、安定して収容することができるとともに、各収納体１０の左右位置を、収納物品毎に任意に変更することができる。
【００３７】
また、収納体１０の外側面に係止部を設けていないので、収納体１０の外側面を補助側板１４、２０の内側面と当接させることができ、引き出し内の見栄えが向上する。なお、収納体１０の係止部１１、１２のいずれか一方を省略してもよい。前側の係止部１１を省略する際は、レール部材１３も不要となる。
【実施例２】
【００３８】
次に、実施例２に係る引き出しにつき、図６及び図７を参照して説明する。尚、前記実施例と同一構成で重複する構成を省略する。上記実施例１の引き出し１と異なるのは、第２収納体２１の形状のみである。
【００３９】
本実施例の第２収納体２１は、上方が開放されたケース状をなし、その前後寸法は、背板４と前板５の対向面間の寸法とほぼ等しく、かつ上下寸法は、収納体１０の上面と同一面をなす寸法とされている。
【００４０】
第２収納体２１の外方の上向片２１ａにおける下半部の外側面は、側板３の内側面に当接するとともに、上向片２１ａの上半部は、側板３の上方に延出する補助側板２２とされている。
【００４１】
補助側板２２の上端には、上記と同様に、後面視下向きコ字状断面の掛止部２２ａが形成され、この掛止部２２ａのコ字状空間部を、上記と同様のガイドパイプ１５に、上方より着脱可能に嵌合することにより、第２収納体２１は、起立片７ｂと収納体１０の外側面に当接または近接するようにして、収納部９内の右側部に取外し可能に収容されている。
【００４２】
第２収納体２１の内部には、上方に開放する複数の収納ケース２３が、取外し自在に収容されている。
【００４３】
この実施例２の引き出し１においても、上記実施例１と同様の作用効果を奏することができるとともに、第２収納体２１には複数の収納ケース２３を取外し自在に収容してあるので、収納ケース２３に収納したボトル等より液だれして内部が汚れたとしても、収納ケース２３のみを取り外して簡単に清掃することができる。
【００４４】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【００４５】
例えば、上記実施例では、側板３の上部に、補助側板１４や第２収納体１８、２１を、ガイドパイプ１５を利用して取付けているが、ガイドパイプ１５のない引き出しにおいては、補助側板１４や第２収納体１８、２１を、側板３や底板２等に、ねじ等により固定するようにしてもよい。
【００４６】
また、上記実施例においては、引き出しの右側部のみに第２収納体１８、２１を設けているが、それらを左側部にも設けてもよいことは勿論である。
【００４７】
さらに、上記実施例においては、第２収納体１８、２１の補助側板２０、２２の上端部のみを下向きコ字状断面としているが、掛止部２０ｂ、２２ａの外方の下向片を、左方の補助側板１４のように側板３の上端部と当接する長さとし、補助側板２０、２２全体を上下方向に長いコ字状断面としてもよい。
【符号の説明】
【００４８】
１ 引き出し
２ 底板
３ 側板
４ 背板
５ 前板
６ 収納部
７ 連結部材
７ａ 水平片
７ｂ 起立片(仕切板)
８ 小収納部
９ 大収納部
１０ 収納体
１１ 係止部
１２ 係止部
１３ レール部材
１４ 補助側板
１４ａ 垂下片
１５ ガイドパイプ
１６ 幅広部
１７ 下向片
１８ 第２収納体
１９ トレー
２０ 補助側板
２０ａ 延長部
２０ｂ 掛止部
２１ 第２収納体
２１ａ 上向片
２２ 補助側板
２２ａ 掛止部
２３ 収納ケース
【特許請求の範囲】
【請求項１】
底板と、左右の側板と、背板と、側板及び背板よりも上下寸法を大とした前板とにより囲まれた内方に、上方に開放する収納部を形成し、該収納部における前記前板の背面側に収納体を備える引き出しにおいて、
前記収納部内を、下端が底板の上面及び／または前端部と当接する左右方向を向く仕切板をもって、前記収納体を収納する小収納部と、その後方の大収納部とに区画するとともに、前記大収納部における前記少なくともいずれか一方の側板側に、該側板よりも高さの高い補助側板を有する第２収納体を設けたことを特徴とする引き出し。
【請求項２】
第２収納体が設けられていない側の他方の側板の上部に、補助側板を設けたことを特徴とする請求項１に記載の引き出し。
【請求項３】
補助側板の少なくとも上部を、正面視下向きコ字状断面とし、側板の上方において前板と背板間に架設した前後方向のガイドパイプに、補助側板の上部のコ字状空間を上方より着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項１または２に記載の引き出し。
【請求項４】
第２収納体に、複数の収納ケースを着脱自在に収容したことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の引き出し。
【請求項５】
前板の背面と底板の前端とを離間させて、前板の後面下部と底板の前端部とを、側面視上向きコ字状断面の連結部材をもって連結するとともに、前記連結部材の後端に設けた起立片を、仕切板としたことを特徴とする請求項１ないし４のいずれかに記載の引き出し。
【請求項６】
小収納部の収納体の後上端部に、側面視後下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、仕切板の上端部に着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項１ないし５のいずれかに記載の引き出し。
【請求項７】
小収納部の収納体の前上端部に、側面視前下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、前板の背面に設けた左右方向を向くレール部材に、着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項１ないし６のいずれかに記載の引き出し。
【請求項８】
小収納部の収納体の上面と補助側板の上面とを、同一面に整合させたことを特徴とする請求項１ないし７のいずれかに記載の引き出し。
【請求項１】
底板と、左右の側板と、背板と、側板及び背板よりも上下寸法を大とした前板とにより囲まれた内方に、上方に開放する収納部を形成し、該収納部における前記前板の背面側に収納体を備える引き出しにおいて、
前記収納部内を、下端が底板の上面及び／または前端部と当接する左右方向を向く仕切板をもって、前記収納体を収納する小収納部と、その後方の大収納部とに区画するとともに、前記大収納部における前記少なくともいずれか一方の側板側に、該側板よりも高さの高い補助側板を有する第２収納体を設けたことを特徴とする引き出し。
【請求項２】
第２収納体が設けられていない側の他方の側板の上部に、補助側板を設けたことを特徴とする請求項１に記載の引き出し。
【請求項３】
補助側板の少なくとも上部を、正面視下向きコ字状断面とし、側板の上方において前板と背板間に架設した前後方向のガイドパイプに、補助側板の上部のコ字状空間を上方より着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項１または２に記載の引き出し。
【請求項４】
第２収納体に、複数の収納ケースを着脱自在に収容したことを特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の引き出し。
【請求項５】
前板の背面と底板の前端とを離間させて、前板の後面下部と底板の前端部とを、側面視上向きコ字状断面の連結部材をもって連結するとともに、前記連結部材の後端に設けた起立片を、仕切板としたことを特徴とする請求項１ないし４のいずれかに記載の引き出し。
【請求項６】
小収納部の収納体の後上端部に、側面視後下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、仕切板の上端部に着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項１ないし５のいずれかに記載の引き出し。
【請求項７】
小収納部の収納体の前上端部に、側面視前下向き鉤状の係止部を設け、この係止部を、前板の背面に設けた左右方向を向くレール部材に、着脱可能に嵌合したことを特徴とする請求項１ないし６のいずれかに記載の引き出し。
【請求項８】
小収納部の収納体の上面と補助側板の上面とを、同一面に整合させたことを特徴とする請求項１ないし７のいずれかに記載の引き出し。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１２−３４８３７（Ｐ２０１２−３４８３７Ａ）
【公開日】平成２４年２月２３日（２０１２．２．２３）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１０−１７７６０７（Ｐ２０１０−１７７６０７）
【出願日】平成２２年８月６日（２０１０．８．６）
【出願人】（０００００２２２２）サンウエーブ工業株式会社 (196)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年２月２３日（２０１２．２．２３）
【国際特許分類】
【出願日】平成２２年８月６日（２０１０．８．６）
【出願人】（０００００２２２２）サンウエーブ工業株式会社 (196)
【Ｆターム（参考）】
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