説明

引戸用透光窓兼用把手

【課題】引戸の把手部を透光窓として使用することができる引戸用透光窓兼用把手を提供すること。
【解決手段】円形または長円形の筒体にフランジを形成した前後一対の把手体を筒体同士が引戸に形成された孔内部で嵌合できるように構成し、筒体同士を嵌合させる際に内部に半透明の透光板を介在させたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレ等の無人の小部屋内で灯火が無駄に点灯していることを視認できる引戸用透光窓兼用把手に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】 特開2009−24370
【特許文献2】 特開平8−326442
【特許文献3】 実開平6−63787
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来からトイレ等の無人の小部屋内で灯火が無駄に点灯していることを視認できる扉用透光窓は特許文献1、2、3にも記載されるように公知ではあるが、これらの発明は、室内の灯りを室外から視認するためだけに設けるものであって、扉の任意個所に穿孔し、スコープ型、覗き窓型にしたものであった。
【0004】
しかしながら、このような透光窓では扉のハンドル部分とは別の個所に設けるのが通常で、外観上問題があることと扉の加工や取り付け作業が必要で不経済であった。
【発明の目的】
【0005】
本発明は、引戸の把手部を透光窓として使用することができる引戸用透光窓兼用把手を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る引戸用透光窓兼用把手は、円形または長円形の筒体にフランジを形成した前後一対の把手体を筒体同士が引戸に形成された孔内部で嵌合できるように構成し、筒体同士を嵌合させる際に内部に半透明の透光板を介在させたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明に係る引戸用透光窓兼用把手の2番目の発明は、前記把手体の一方の筒体内周に複数の溝を形成し、他方の筒体外周には前記内周の溝に係合する複数の溝を形成したことを特徴とするものである。
【発明の作用】
【0008】
本発明に係る引戸用透光窓兼用把手では、引戸の開閉に使用される把手が筒体となっており、引戸で間仕切りされる小部屋内の光が透光板を通して見ることができる。
【0009】
2番目の発明では、前後一対の把手体を引戸に形成された孔内部で嵌合させるだけで双方の複数の溝同士の噛み合いによって抜け止めがなされ、簡単に引戸に取り付けることができる。
【実施例】
【0010】
図1は、本発明把手を引戸に取り付けた状態の斜視図、図2は、本発明把手の分解斜視図、図3は、本発明把手を引戸に取り付ける状態の分解断面図、図4は、本発明把手を引戸に取り付けた状態の断面図、図5は、本発明把手を引戸の厚みに対応するように取り付けた状態の断面図図6は、本発明把手の他の実施例を表す分解斜視図である。
【0011】
図示において、1−Aは、筒体1−1Aとフランジ1−2から構成される、他方の把手体1−Bの筒体1−1B内に嵌合される小径側の把手体であって、把手体1−Bの筒体1−1Bの内壁には把手体1−Aの筒体1−1Aの先端部が当接する段部1−2が形成されている。
【0012】
2は、半透明の板ガラス等の透光板で、小径側の把手体1−Aの筒体1−1Aの外周形状と同一形状をしており、その厚さは引戸Dの厚さの規格から算出して決定するのが好ましい。
【0013】
次に、本発明把手の取付方法を説明すれば、先ず、引戸Dの把手を取り付ける個所に把手体1−Bの筒体1−1Bの外径と等しい孔D−1を穿つ。
【0014】
穿った孔D−1の一方側から、予め内部に透光板2を入れた把手体1−Bの筒体1−1Bを挿通した後、他方側から把手体1−Aの筒体1−1Aを把手体1−Bの筒体1−1B内に差し入れ、透光板2を筒体1−1Aの先端部で押して筒体1−1Bの段部1−2に押し当てるようにする。
【0015】
このとき、把手体1−Aと把手体1−Bのフランジ1−2、1−2間の間隔が引戸Dの厚さと等しくなるように製作してあるので、フランジ1−2、1−2部分を引戸Dにネジ止めするか接着剤で貼着することによって把手体1−Aと把手体1−Bが引戸Dに取り付けられる。
【0016】
引戸Dの厚さが透光板2の厚さの倍数分厚くなれば、その厚さに応じて透光板2の枚数を増やせばよいものである。
【0017】
また、請求項2のように把手体の一方の筒体1−1Aの内周に複数の溝を形成し、他方の筒体1−1Bの外周には前記内周の溝に係合する複数の溝を形成しておけば、筒体1−1Aを筒体1−1B内に押し込んだときに溝同士が噛み合って一体化するもので、筒体が円筒の場合には、溝を螺旋溝とすればネジ式となって筒体を回転させるだけで一体化させることができるものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る引戸用透光窓兼用把手によれば、円形または長円形の筒体にフランジを形成した前後一対の把手体を筒体同士が引戸に形成された孔内部で嵌合できるように構成し、筒体同士を嵌合させる際に内部に半透明の透光板を介在させたもので、引戸の開閉に使用される把手が筒体となっており、引戸で間仕切りされる小部屋内の光が透光板を通して見ることができ、外観上に優れ、扉の加工や取り付け作業も簡単で経済的である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】 本発明把手を引戸に取り付けた状態の斜視図である。
【図2】 本発明把手の分解斜視図である。
【図3】 本発明把手を引戸に取り付ける状態の分解断面図である。
【図4】 本発明把手を引戸に取り付けた状態の断面図である。
【図5】 本発明把手を引戸の厚みに対応するように取り付けた状態の断面図である。
【図6】 本発明把手の他の実施例を表す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0020】
1 把手体
2 透光板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形または長円形の筒体にフランジを形成した前後一対の把手体を筒体同士が引戸に形成された孔内部で嵌合できるように構成し、筒体同士を嵌合させる際に内部に半透明の透光板を介在させたことを特徴とする引戸用透光窓兼用把手。
【請求項2】
請求項1記載の把手体の一方の筒体内周に複数の溝を形成し、他方の筒体外周には前記内周の溝に係合する複数の溝を形成したことを特徴とする引戸用透光窓兼用把手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−29007(P2013−29007A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176378(P2011−176378)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(592048176)ケージーパルテック株式会社 (35)