説明

引抜き防止付延長式標識杭

【課題】 杭は使用される場所が、殆んど山林等不確定の場所に、境を標示する為に使用されている。然し草むらの成長によって、杭の本来の目的を失し、打ち込まれた多くの杭の確認が容易ではなく、年に一度要求される草刈作業にも杭の位置確認ができない為、草刈機によって草と同時に杭も切断される支障が数多く発生している。尚、打ち込まれた標識杭は人為的に簡単に引き抜ける欠点がある。
【解決手段】 地中に打ち込まれた標識杭の位置を安易に確認する為には、標識杭を高くしなければならない。使用される杭の上端に現地で、1本から複数差込み延長できる杭を継ぎ足していく事により、求められる標識杭の高さは現地に於いて、任意に形成できる。又、鏃を杭棒の大きさより、幅を広く大きくする事で、人為的に引抜こうとしても、鏃の上部に掻きこまれる土壌が杭を押え込み、標識杭は引抜けなくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は草むらに埋もれる杭の標識能力を高めるものである。
【背景技術】
【0002】
従来の標識杭は長さを長くすれば、輸送時や取付け時に支障をきたし、現在一般的に使用されている標識杭の長さは25cm〜50cm前後の長さとなっている。
【0003】
以下従来の標識杭を説明する。(図2)に於いて標識杭4を地中に打ち込むと地中に打ち込む寸法Bを標識杭4の長さから差し引いた寸法Aが標識を有する寸法となるが、成長する草むらの高さにより、その効力は時を追うごとに薄れ、標識杭4は草むらに隠れてしまう欠点がある。
【0004】
草むらは成長により、定期的に草刈機によって刈り取られるが、草刈機は草むらに隠れている標識杭4を作業員は確認できず、草刈機によって、根元から切断してしまう等の支障が全国各地で多数発生している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
標識杭4を設置現場へ極力運搬し易くする。然し、標識杭4は使用される場所に於いては草むらに埋もれてしまい、標識能力の欠如を発生させる要因となる。
【0006】
本発明はこの様な従来の構造が有していた問題を解決するものであり、現地に於いて標識杭1に、標識延長杭2を差し込んで固定する事により、任意の高さに延長できるようにした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成する為、従来の標識杭(図-2) 4の上端即ち(図1-1)標識杭 1の上端に二本目の延長杭2を差し込み、接合部を固定ピンによって固定する。標識杭1に延長杭2を差込む事によって高さを(図1-3)のように杭を高くする事により、杭を確認しやすくして、従来の標識杭の欠陥を解消する。
【0008】
延長標識杭2を追加する事により、要求される杭の高さは現地の状況に応じて、必要とされる杭の高さに調整できる。
【発明の効果】
【0009】
上述したように本発明は草の生長によって、標識杭の本来の機能を失い、境の確認ができず、又、草刈等の作業時に間違って標識杭を切断する障害となり、杭や鋸刃を損傷していたが、本発明によりこれ等の支障損害は解消される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1−1】従来の標識杭の高さに差込機能を有した標識杭図
【図1−2】延長される標識杭の図
【図1−3】延長された標識杭を地面に打ち込んだ状態図
【図2】従来の標識杭を地面に打ち込んだ状態図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下(図1-1) (図1-2) (図1-3) (図2)に基いて説明する。
【0012】
(図1-1)標識杭1の鏃は上部標識杭棒より、幅を広げ大きく致し、又、標識杭の上部を延長できるように、更に延長杭2を差込める機能を有した標識杭
【0013】
(図1-2)は要求される杭の高さを満たす為、標識杭1に差込む延長杭2を一本若しくは複数を追加する事により、現地の状況にあわせた高さに設定できる。
【0014】
(図1-3)は延長された標識杭を地中に打ち込んだ状態図であり、必要とあれば2を更に複数本を差し込み固定する事により、高さは更に延長できる。又、鏃を標識棒より大きくする事により、土壌は鏃の上部に食い込みZの力で引抜く力Xを防止する。
【0015】
(図-2)は従来の標識杭を地中に打ち込んだ状態図であるが、杭が地中での固定能力を満たすBの寸法を地中に打ち込んだ場合、地面上より表示されるAの寸法となり、標識能力は低滅する。
【0016】
標識杭1と2を接続する方法として1の頭に2を差し込み、固定方法として螺旋状の接続ピンをハンマーで打ち込み、ピンの引抜を防ぐ方法に接着剤で接着する事もできる。材質はステンレス等の鋼材と合成樹脂(プラスチック等)を液状にして型に注入して製作する。
【符号の説明】
【0017】
1 標識杭
2 延長杭
3 標識杭1に延長杭2を差込み固定する固定ピン
4 従来の標識杭を地中に打ち込んだ状態図
A 地上に残った杭の標識寸法
B 地中に打ち込んだ杭の寸法
X 杭を引き抜こうとする力
Y 杭をハンマー等で打ち込む加重の表示
Z 土壌が鏃を抑える荷重の表示



【特許請求の範囲】
【請求項1】
標識杭の上端に延長する杭を上部に差込み、杭の長さを高くできるようにした延長式標識杭。複数の延長標識杭を使用する事により、要求される杭の高さは任意に設定できる。
【請求項2】
杭の先端に組み込んだ鏃の幅を標識杭棒より幅を広く大きくし、鏃と標識棒の幅に隙間を作り、打ち込まれた標識杭の先端鏃の上部に、周囲の土壌は掻き込まれ杭の引抜を防止する。



















【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−236584(P2011−236584A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107114(P2010−107114)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(710004422)
【Fターム(参考)】