説明

弾力管圧力スィッチ

【課題】形状や配置の自由度が大きく、種々の用途に好適な弾性管圧力スイッチを提供する。
【解決手段】弾力性のある素材による管の内面に2本の裸導線を等間隔で渦巻き状に固定させ、前記管に圧力(重量)を加えることによって前記2本の裸導線を接触させて回路を短絡する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な用途に好適な弾性管圧力スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
人の存在を検知する従来のマットセンサは、互いに対面する2枚の電極板の間に柔軟性のある中間絶縁材を介装し、更に、その外側を被覆絶縁材で囲って構成され、マットセンサには、人がマットセンサ上に乗ると、その重さで上の電極板が押圧されて撓み、互いに対面する電極板が接触して閉回路が構成されるスイッチが用いられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したマットセンサにおける人の存在の検知するスイッチに限らず、従来の電気的接点を用いたスイッチは、形状や配置の自由度が小さく、また、接点の動作感度の変更が困難であるという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、上述の点に鑑みてなされたものであって、形状や配置の自由度が大きく、種々の用途に好適な弾性管圧力スイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の弾性管圧力スイッチは、弾力性のある素材による管の内面に2本の裸導線を等間隔で渦巻き状に固定させ、前記管に圧力(重量)を加えることによって前記2本の裸導線を接触させて回路を短絡することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の弾性管圧力スイッチは、線状のスイッチとしても面状のスイッチとしても用いることができ、また、長さの全てに自在であるため、形状や配置の自由度が大きく、種々の用途に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の弾性管圧力スイッチの実施の形態を示す一部切り欠き図である。本発明は、弾力性のある素材による管(弾性管)10の内面に2本の裸導線12,14を等間隔で渦巻き状に固定させた圧力スイッチである。裸導線12と裸導線14は、通常の場合は決して交わったり接触することはない。裸導線12,14の端部は、弾性管10の外側に出しておく。この弾性管に重量を加える(圧力を加える)ことによって、管にへこみを生じ、ある一定以上の圧力(重量)によって管の内面(特に管の向き合う内面)の裸導線12と裸導線14が接触することになる。弾性管10にはゴムや弾力性のある合成材料が用いられる。
【0008】
なお、ここでは、裸導線12,14を、圧力により弾性管10の内面に固定させたが、裸導線12,14を、接着により弾性管10の内面に固定させても良いし、裸導線12,14の一部を弾性管10の内面に埋め込むことにより裸導線12,14を、弾性管10の内面に固定させても良い。
【0009】
図2は、本発明の弾性管圧力スイッチを、実際に電気回路の通電スイッチとして使用したときの状態を示す図である。導線12と導線14を電気の+極と−極として電気機器20と電源18に接続し、この弾性管に重量を加えることによって、管がへこみ、導線12と導線14を接触すると、その部分で回路が短絡されることになる。すなわち弾性管は、スイッチの働きをすることになる。
【0010】
図3は、本発明の弾性管圧力スイッチをマットセンサのスイッチとして用いたときの状態を示す図である。本発明の弾性管圧力スイッチは、長さを長くして線状(棒状)のスイッチとしても用いることができるが、図3では弾性管10を蛇行させ、弾性管10を板状物で挟んで、本発明の弾性管圧力スイッチを平面状のスイッチとして用いている。
【0011】
また、本発明の弾性管圧力スイッチは、弾性管10の弾力性を変えることにより、スイッチの作動する圧力(重量)を調整することができる。
【0012】
更に、弾性管10の上に硬い棒状体16をクロスさせて接触させ、棒状体16を押圧することによって弾性管10に加わる圧力(重量)を増加させることができる。図4は、弾性管の上に棒状体をクロスさせたときの状態を示す図である。
【0013】
上述のように、本発明の弾性管圧力スイッチは、線状のスイッチとしても面状のスイッチとしても用いることができ、また、長さの全てに自在であるため、形状や配置の自由度が大きく、種々の用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の弾性管圧力スイッチの実施の形態を示す一部切り欠き図である。
【図2】本発明の弾性管圧力スイッチを、実際に電気回路の通電スイッチとして使用したときの状態を示す図である。
【図3】本発明の弾性管圧力スイッチをマットセンサのスイッチとして用いたときの状態を示す図である。
【図4】弾性管の上に棒状体をクロスさせたときの状態を示す図である。
【符号の説明】
【0015】
10 弾性管
12,14 裸導線
16 棒状体
18 電源
20 電気機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾力性のある素材による管の内面に2本の裸導線を等間隔で渦巻き状に固定させ、前記管に圧力(重量)を加えることによって前記2本の裸導線を接触させて回路を短絡することを特徴とする弾性管圧力スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−164710(P2006−164710A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−353439(P2004−353439)
【出願日】平成16年12月6日(2004.12.6)
【出願人】(393020074)京葉システム技研株式会社 (5)
【Fターム(参考)】