説明

弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン

【課題】化粧品用途に使用され、化粧品付着物および皮膚の粘弾性を改善するための弾性を有するカチオン性またはカチオン化可能なポリウレタンの提供。
【解決手段】(a1)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも一の第3級又は第4級アミンから得られる少なくとも一のカチオン性又はカチオン化可能な単位、(a2)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも二の異なる非イオン性単位の少なくとも一の混合物、(b)少なくとも二のイソシアナート官能基を有する少なくとも一の化合物、を反応させることにより形成される、弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンにより達成される。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能な新規のポリウレタン、並びに化粧品用組成物におけるその使用に関する。
【0002】
弾性を有する付着物及び皮膜の形成は、常に化粧品における多くの研究の主題となっている。実際、化粧品付着物を受容可能なほとんどのヒトの体領域、例えば皮膚、唇、毛髪、睫毛、及び爪は、かなりの機械的変形及びストレスを被る。化粧品皮膜及び付着物は、これらのストレスに抵抗し、破壊することなくこれらの変形に追随するものであるべきである。
【0003】
化粧品にポリウレタン類を使用することは長い間公知であり、例えば国際公開第94/13724号及び欧州特許第0619111号に記載されている。
しかしながら、これらの公報に開示されているポリウレタン類は、室温(20℃)より高いガラス転移温度(Tg)を有する、すなわち室温においてそれらはガラス状態であり、化粧品的適用にとっては許容し難い脆弱な皮膜が形成される。
【0004】
確かに、低いガラス転移温度を有する生理学的に許容可能なポリマー、例えばアクリルポリマーはあるが、これらのポリマーは、一般的に非常に粘着質な付着物を形成するもので、ほとんどの化粧品的適用においては不具合がある。
さらに、非粘着質で、脆弱ではない皮膜を形成し、可撓性及び弾性のある変形を可能にする生理学的に許容可能なポリウレタン類が、国際公開第02/32978号において公知である。これらの興味ある粘弾性は、比較的低いガラス転移温度を有する長い高分子単位が存在しているためであり、よって室温でガラス状態ではない。
【0005】
本発明の目的は、改善された皮膜形成性と粘弾性を有する、生理学的に許容可能なポリウレタン類を提供することにある。
よって本発明の目的は、少なくとも一のカチオン性又はカチオン化可能な単位と、少なくとも二の非イオン性単位を含み、弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンにある。
特に、本発明の目的は:
(a1)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも一の第3級又は第4級アミンから得られる少なくとも一のカチオン性又はカチオン化可能な単位、
(a2)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも二の異なる非イオン性単位の少なくとも一の混合物、
(b)少なくとも二のイソシアナート官能基を有する少なくとも一の化合物、
を反応させることにより形成される、弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンにあり、
ここで非イオン性単位(a2)の混合物は、オレフィン性ホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一の第1の非イオン性ポリマーと、オレフィン性コポリマーとは異なる非イオン性のホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一の第2の非イオン性ポリマーとの混合物からなり、該第1の非イオン性ポリマー(類)と該第2の非イオン性ポリマー(類)とは、それらの末端反応性官能基に不安定水素を担持しており、示差走査熱量計で測定して、10℃未満のガラス転移温度(Tg)を有する。
【0006】
カチオン性又はカチオン化可能な単位とは、本発明の意義において、自身の化学的性質、もしくは媒体及び/又はpHに依存して、カチオン性形態になるであろう任意の単位を意味する。
【0007】
また本発明の目的は、化粧品用組成物から得られる化粧品付着物及び皮膜の粘弾性を改善するための、該組成物における、上述した弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの使用にある。
特に本発明の目的は、爪に保護皮膜を形成させるための、ラッカー及びスタイリング用組成物、マニキュア、皮膚、唇及び皮膚付属物のメークアップ用組成物における、このポリウレタンの使用にある。
さらに本発明の他の目的は、毛髪のスタイリング、特にラッカー、スタイリング用ムース又はゲルの製造のための、このポリウレタンの使用にある。
またさらに本発明の目的は、上述した弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを含有する化粧品用組成物にある。
【0008】
本発明の弾性を有するポリウレタンは、そのカチオン化可能な特性の故に、ケラチン物質、特に毛髪、爪、及び角質層、表皮と優れた親和性を有するといった利点があり、ここで、ケラチンは負の電荷を付与する。
ラッカー及びスタイリング用組成物に、本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを使用すると、ヘアスタイルの可撓性を改善することができる、すなわち従来技術の固定用ポリマーを用いて得られたものよりも、さらにナチュラルで、長時間、毛髪の保持力を維持することができる。
【0009】
本発明のポリウレタンは、機械的ストレスに対して耐性がある光沢保護フィルムで爪を被覆するために使用されてもよい。マニキュアに導入すると、衝撃-耐性が高められ、よって欠けの発生が遅延化される。
【0010】
本発明のカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、皮膚、唇、及び皮膚付属物のメークアップ用組成物の保持力を改善するために使用することができる。実際、このポリウレタンを含有するメークアップ製品は、皮膚及び皮膚付属物に良好に付着し、得られた付着物はケラチン物質の変形に追随し、皮膚を引っ張ることもない。
これら全ての適用において、非粘着質の製品が得られる。
さらに、本発明のポリウレタンを含有する組成物では、疎水性のオレフィン性コポリマーを使用することにより、耐水性が改善される。
【0011】
弾性物質とは、本発明の意義においては、実質的に変形を生じる程度の弱いストレスの放出後に、最初の形状及び大きさに、急速に復元する高分子物質を意味する。
上述したように、本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、少なくとも一のカチオン性又はカチオン化可能な単位と、少なくとも二の非イオン性単位を有する。
【0012】
本発明の目的は:
(a1)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも一の第3級又は第4級アミンから得られる少なくとも一のカチオン性又はカチオン化可能な単位、
(a2)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも二の異なる非イオン性単位の少なくとも一の混合物、
(b)少なくとも二のイソシアナート官能基を有する少なくとも一の化合物、
を反応させることにより形成される、弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンにあり、
ここで非イオン性単位(a2)の混合物は、オレフィン性ホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一の第1の非イオン性ポリマーと、オレフィン性ホモポリマー又はコポリマーとは異なり、非イオン性のホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一の第2の非イオン性ポリマーとの混合物からなり、該第1の非イオン性ポリマー(類)と該第2の非イオン性ポリマー(類)とは、それらの末端反応性官能基に不安定水素を担持しており、示差走査熱量計で測定して、10℃未満のガラス転移温度(Tg)を有する。
【0013】
不安定水素を有する反応性官能基とは、水素原子が離れた後に、少なくとも二のイソシアナート官能基を有する化合物のイソシアナート官能基と共有結合を形成可能な官能基を意味する。このような官能基の例には、ヒドロキシル、第1級又は第2級アミン基、又はチオール基が含まれる。
少なくとも二のイソシアナート官能基を有する化合物と、これらの不安定水素を有する反応性官能基を担持する化合物との重縮合により、不安定水素(-OH、-NH、-NHR又は-SH)を担持する反応性官能基の性質に応じて、それぞれポリウレタン類、ポリ尿素類、又はポリチオウレタン類が生じる。よって、本発明で使用されるポリマーは、コポリウレタン/尿素及び/又はチオウレタンであってよい。
これらの全てのポリマーは、ポリウレタン類という用語の下、単純化の問題として、この出願では一緒にグループ化される。
【0014】
特定の有利な実施態様において、非イオン性単位(a2)を形成する、オレフィン性である前記第1の非イオン性コポリマー(類)と、オレフィン性の非イオン性コポリマーとは異なる第2のポリマー(類)は、示差走査熱量計で測定して、0℃未満、好ましくは−10℃未満のガラス転移温度を有する。
好ましくはオレフィン性ホモポリマー及びコポリマーは、エチレン、プロピレン、1-ブチレン(又は1-ブテン)、2-ブチレン(又は2-ブテン)、イソブチレン、1,2-ブタジエン、1,4-ブタジエン及びイソプレン単位から選択される単位を有するホモポリマー及びコポリマーである。
【0015】
オレフィン性ポリマーがブタジエンの重合により得られるものである場合、それらはコポリマー(1,2-ブタジエン、1,4-ブタジエン)であってよい。
ブタジエンの重合により得られるオレフィン性ホモポリマー又はコポリマーには、重合に続き、残存二重結合の水素化を被る可能性がある。この水素化は全体的又は部分的であってよい。
部分的水素化のケースにおいては、残存二重結合が低含有量で残っている。しかしながら、これらのポリマーは、単純化の問題として、エチレン及びブチレンコポリマーと称される。
【0016】
第1の非イオン性ポリマーとして、特に好ましいオレフィン性コポリマーは、エチレン及びブチレンコポリマーである。これらには、とりわけ、KRATON社から販売されてるKRATON L、特にKRATON L2203、及びNISSO CHEMICAL社から販売されているGI3000が含まれる。
ポリオレフィン性コポリマーとして、さらにランダムコポリマー(1,2-ブタジエン/1,4-ブタジエン)をさらに挙げることができる。
【0017】
オレフィン性ホモポリマー及びコポリマーから選択される第1の非イオン性ポリマー(類)の他に、(a2)単位は、オレフィン性ポリマーとは異なる、非イオン性のホモポリマー及びコポリマーから選択される。
非イオン性単位(a2)を形成する、オレフィン性ポリマーとは異なるホモポリマー及び/又はコポリマーは、一般的にポリ(メタ)アクリラート類、ポリアミド類、炭化水素、フッ化又は過フッ化ポリエーテル、ポリエステル、ポリアルキルシロキサン類、及び水素化、フッ化又は過フッ化したポリカーボナート類から選択される。
【0018】
特にポリエーテルは、400〜50000の範囲の数分子量(number molecular weight)のポリ(C-Cアルキレンオキシド)、好ましくはポリ(テトラメチレンオキシド)から選択することができる。ポリ(テトラメチレンオキシド)には、特にDUPONT DE NEMOURS社からTERATHANEの名称で販売されているポリマーが含まれる。特に好ましくは、1400又は2900の数分子量を有するポリ(テトラメチレンオキシド)である。
特定の実施態様において、単位(a2)の混合物は、ポリ(テトラメチレンオキシド)と、エチレン、1,2-ブタジエン及び/又は1,4-ブタジエン単位を有するコポリマーとの混合物である。
【0019】
一般的に、非イオン性単位(a2)を形成する、オレフィン性である第1の非イオン性ポリマー(類)と、オレフィン性ではない第2のポリマー(類)は、400〜50000、好ましくは400〜30000、より好ましくは400〜25000の範囲の数分子量を有する。
【0020】
非イオン性単位(類)(a2)に加え、本発明のカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、不安定水素を有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも一の第3級又は第4級アミンから得られる少なくとも一のカチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)からなる。
単位(a1)を形成する第3級又は第4級アミン(類)が、不安定水素を有する二を超えるの官能基を担持している場合、得られたポリウレタンは分枝状構造を有している。
【0021】
好ましい実施態様において、カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)を形成する第3級又は第4級アミン(類)は、不安定水素を有する二の反応性官能基のみを有しており、よって重縮合により得られるポリウレタン類は、本質的に直鎖状の構造を有する。
もちろん、不安定水素を有する二を超える反応性官能基を担持するアミン類を、少ない割合で含有している二官能性アミン混合物を使用することもである。
【0022】
カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)を形成する第3級又は第4級アミン(類)は、好ましくは次の式:
【化1】

[上式中、
はそれぞれ独立して、直鎖状又は分枝状のC-Cアルキレン、C-Cシクロアルキレン、又はアリーレン基、又はそれらの混合物を表し;それらの全ては、一又は複数のハロゲン原子で置換されていてもよく、O、N、P及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子を含んでいてよく、
はそれぞれ独立して、C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、又はアリール基、又はそれらの混合物を表し;それらの全ては、一又は複数のハロゲン原子で置換されていてもよく、O、N、P及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子を含んでいてよく、
Xはそれぞれ独立して、酸素又は硫黄原子、又はNH又はNR基を表し、ここでRはC-Cアルキル基を表し、
は生理学的に許容可能な対イオンを表す]
の一つに相当する化合物から選択される。
【0023】
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを得るために特に好ましい第3級アミン類には、N-メチルジエタノールアミン及びN-tert-ブチルジエタノールアミンが含まれる。
本発明のポリウレタンのカチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)を形成する第3級及び第4級アミン(類)は、-OH、-NH、-NHR又は-SHから選択される不安定水素を末端反応性官能基に担持し、第3級及び/又は第4級アミン官能基(類)を有するポリマーであってよく、ここでRはC-Cアルキル基を表す。第3級及び/又は第4級アミン官能基を有するこれらのポリマーの重量平均分子量は、好ましくは400〜10000である。
アミン官能基(類)を有するこのような適切なポリマーの例には、N-メチルジエタノールアミンとアジピン酸との重縮合により得られるポリエステルが含まれる。
カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)を形成するアミン類が、第3級アミン官能基(類)を有する化合物である場合、これらのアミン官能基の一部又は全ては、生理学的に許容可能な有機又は無機酸から選択される適切な中和剤で中和されなくてはならない。好ましい酸の例には、塩酸、酢酸及び酒石酸が含まれる。
【0024】
先に説明したように、本発明のポリウレタンは、化合物(a1)及び(a2)と、少なくとも二のイソシアナート官能基を有する少なくとも一の化合物(b)とを反応させることにより形成される。
好ましくは、少なくとも二のイソシアナート官能基を有する化合物(類)は、ジイソシアナート類、又はジイソシアナートと二を超えるイソシアナート官能基を有するイソシアナートとの混合物から選択され、該イソシアナートは該混合物の重量の、0.1〜10重量%である。
少なくとも二のイソシアナート官能基を有する化合物(類)は、脂肪族、環状のジイソシアナート類で、共役しているもの又は共役していないもの、芳香族又は芳香族ではないものから選択されてよい。
よって、好ましいジイソシアナート(類)は、メチレンジフェニルジイソシアナート、メチレンシクロヘキサンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、トルエンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、1,4-ブタンジイソシアナート、及び1,6-ヘキサンジイソシアナートから選択される。
【0025】
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、(a1)及び(a2)単位の他に、二のイソシアナート官能基を有する前記化合物(b)と反応可能な、不安定水素を有する少なくとも二の官能基を有する少なくとも非イオン性のモノマー単位(a3)を含有していてよい。
好ましくは、非イオン性単位(a3)を形成する非イオン性のモノマー化合物は、C-C12ジオール類、好ましくはネオペンチルグリコール、ヘキサ(エチレングリコール)、1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、及び1,3-プロパンジオール、及びC-Cアミノアルコール類、好ましくはアミノエタノールから選択される。
【0026】
Brookfield粘度計、ニードルモジュールを用い、25%、10%のテトラヒドロフランにおいて測定された、本発明のカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの粘度は、一般的に1〜1000cps、好ましくは1〜100cps、より好ましくは2〜80cpsの範囲である。ポリウレタンは非中和形態で特徴付けられる。
先に記載されたカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの粘弾性を特徴付ける物理的パラメータは、その引張回復力である。この回復力は、所定の伸長速度まで試料を急速に引き伸ばし、ついでストレスを解除し、試料長さを測定することからなる、引張クリープ試験により測定される。
【0027】
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを特徴付けるために使用されるクリープ試験は、次のようにしてなされる:
試料として、500±50mmの厚みを有するポリウレタンの皮膜を、80mm×15mmの細片に切断して使用する。このコポリマー皮膜は、水及び/又はエタノールに3重量%の該ポリウレタンを溶解又は分散させたものを、22±2℃、及び相対湿度50±5%で乾燥させることにより得られるものである。
各細片を50±1mm離間して位置する2つの顎部に固定し、20mm/分の速度で、50%(εmax)の伸長度になるまで、すなわち最初の長さの1.5倍になるまで引き伸ばす(上述した温度及び相対湿度の条件下)。ついで、20mm/分である引張速度と等しいバック速度をかけることにより、ストレスを解除し、ゼロ負荷(ε)に戻った直後に、試料の伸長度(最初の長さに対する%)を測定する。
【0028】
瞬間的回復力(R)を次の式:
(%)=((εmax−εmax)×100
に従い算出する。
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、以前に説明した条件下で測定して、5%〜95%の範囲、特に20%〜90%、理想的には35〜85%の範囲の瞬間的回復力(R)を有することが好ましい。
【0029】
(a2)単位を形成する非イオン性ポリマー、及び本発明のカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンのガラス転移温度(Tg)は、ASTM規格D3418-97に従い、示差走査熱量計(DSC)で測定される。
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、好ましくは少なくとも二のガラス転移温度を有し、少なくとも一方は10℃、好ましくは0℃、より好ましくは−10℃未満であり、少なくとももう一方は室温(20℃)以上である。
【0030】
瞬間的回復力、よって本発明のポリウレタンの粘弾性は、種々のモノマー単位(a1)、(a2)、(a3)のフラクション、及び少なくとも二のイソシアナート官能基を有する化合物(b)の量に依存する。
(a1)単位のフラクションは、ケラチン物質との良好な親和性の原因である正の電荷をポリマーに付与するのに十分でなければならない。(a2)単位(類)は、ポリウレタンが10℃未満の少なくとも一のガラス転移温度を付与し、脆弱な皮膜が形成されないような重量であるのに十分なフラクションでなくてはならない。
一般的に、カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)は、カチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの重量に対して、0.1〜90重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%、非イオン性単位(a2)は10〜99.9重量%、好ましくは20〜99重量%、より好ましくは30〜85重量%、(a3)単位は0〜50重量%、好ましくは0〜40重量%、より好ましくは0〜30重量%である。
【0031】
少なくとも二のイソシアナート官能基を有する化合物(類)(b)は、本質的に、第3級又は第4級アミン(類)で形成される(a1)単位、第1の非イオン性ポリマー(類)及び第2の非イオン性ポリマー(類)で形成される(a2)単位、及び非イオン性のモノマー化合物(類)を形成する(a3)単位の合計と比較した化学量論的量で存在する。
実際、かなりの分子量を有するポリウレタン類を得るには、不安定水素を有する官能基の数とイソシアナート官能基の数が実質的に等しいと推察される。当業者であれば、所望する値の分子量に調節するために、いずれかの種類の官能基を過度の可能なモル数に選択する方法を知っているであろう。
【0032】
先に示したように、本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、多くの化粧品用組成物に含有され、化粧品特性を改善する。
もちろん、種々の組成物に存在するポリウレタンの量は、組成物の種類及び所望する特性に依存し、最終的な化粧品用組成物に基づき、非常に広い範囲、一般的には0.1〜90重量%、好ましくは1〜50重量%で変化してよい。
弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンが毛髪用ラッカーに含有されている場合、その含有量は、一般的に0.5〜15重量%の範囲である。マニキュアにおいては、一般的に、組成物の重量に対して0.5〜40重量%である。皮膚、唇及び皮膚付属物のためのメークアップ用組成物においては、組成物の重量に対して0.5〜20重量%である。毛髪のスタイリング製品である組成物においては、一般的に、組成物の重量に対して0.5〜10重量%である。シャンプー用組成物においては、一般的に、組成物の重量に対して0.1〜5重量%である。
【0033】
また本発明の組成物は、ケラチン繊維に適用するための化粧品用組成物に従来から使用されている、少なくとも一の化粧品的に許容可能なアジュバントをさらに含有していてよい。これらには、特にゲル化剤及び/又は増粘剤、例えばポリマー性増粘剤、会合性又は非会合性で、アニオン性、非イオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤、プロ浸透剤、乳化剤、香料、防腐剤、フィラー、サンスクリーン剤、染料、タンパク質、ビタミン類、プロビタミン類、アニオン性、非イオン性、カチオン性又は両性の非固定ポリマー、保湿剤、エモリエント、柔軟剤、鉱物性、植物性又は合成油、親水性又は脂質親和性の活性剤、例えばセラミド類及び擬似セラミド類、消泡剤、制汗剤、抗ラジカル剤、固定又は非固定ポリマー;殺菌剤、及び抗フケ剤が含まれる。
【0034】
本発明の組成物は、ローション、増粘した又はしていないクリーム、増粘した又はしていないゲルの形態、ムース又は任意の他の適切な形態であってよい。場合によっては、ポンプ包装又はエアゾール容器に包装することができる。
例えば、爪の上に保護皮膜を形成させるために、本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを使用することも考慮することができる。
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンは、特に毛髪におけるすすがれる適用に使用することができる。
【実施例】
【0035】
実施例1:弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの合成
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの合成は、次の化合物(重量による)を反応させることにより達成される:
a1)8.6%のN-メチルジエタノールアミン(NMDEAと称される)
a2)KRATON社から参照名KRATON L2203(重量平均分子量2000)で販売されている、61.6重量%のエチレン-ブチレンコポリマーと、1400に等しい重量平均分子量を有する8.4%のポリ(テトラメチレンオキシド)(PTMOと称される)、
b)21.4重量%のイソホロンジイソシアナート(IPDIと称される)。
【0036】
1.手順:
濃縮器と機械的攪拌機を具備する500mlの反応器に、100gのTHFにPTMO(8.4g)、KRATON L2203(61.6g)及びNMDEA(8.6g)が入ったもの(固形物は44重量%に等しい)を添加する。
45分間、THFを還流しつつ、反応媒体を100rpmで攪拌しながらホモジナイズする。反応媒体の温度は80℃である。
【0037】
IPDI(21.4g)と20gのTHFを、反応器に固定された付加的な漏斗に導入する。この混合物を、45分以内に反応媒体に添加する。
混合物を添加後、媒体を90分還流させる。
ついで、0.1gのジラウリン酸ジブチルスズを添加すると、結果として短時間に還流増加がなされる(5分)。
その後、反応媒体を210分還流すると、NCO部分の特徴的なピークが赤外線(2250cm−1)において消失する。粘度の漸次的増加が観察される。
10gのエタノールを添加し、赤外線により検出されないIPDIの任意の痕跡を除去するために、さらに60分還流する。
【0038】
2.水性分散:
30重量%の固形物が得られるまで、室温にて、反応媒体をTHFで希釈する。
機械的に攪拌(200rpm)しながら、72mlの1N塩酸を添加し、第3級アミン官能基を100%中和させる。粘度がかなり増加するのが観察される。
ついで、付加的な漏斗を使用し、400gの水を滴下すると、媒体の白色化及び粘度の低下に至る。
ついで、溶媒を除去するために、漸次的に空隙率を増加させることにより、このようにして得られた混合物を、50℃の浴槽温度で回転式蒸発器(rotovapor)で蒸発させる。
【0039】
水に分散したポリウレタンが得られる。粒子径は160nmである。固形物は29.6重量%である。pHは4.65である。
粒子径をCoulter N4SD粒度計(granulometer)を使用し、光散乱により測定した。
固形物を、70℃で一晩、換気したオーブンにサンプルを置くことにより測定する。
25℃、10%のTHFにて、中和していない形態の粘度は20cpsである。
弾性は次のようにしてテストする:試料を、水性分散液を乾燥させることにより達成されるフィルムから作製する。50%の弾性瞬間的回復力は、100%変形後に得られる。
【0040】
実施例2:弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの合成
本発明の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの合成は、次の化合物(重量による)を反応させることにより達成される:
a1)8.6%のN-メチルジエタノールアミン(NMDEAと称される)
a2)NISSO CHEMICAL社から参照名GI 3000(重量平均分子量3000)で販売されている、61.6重量%のエチレン-ブチレンコポリマーと、1400に等しい重量平均分子量を有する8.5%のポリ(テトラメチレンオキシド)(PTMOと称される)、
b)21.3重量%のイソホロンジイソシアナート(IPDIと称される)。
合成及び分散に使用される溶媒がメチルエチルケトンであることを除けば、手順は実施例1で記載されたものと同様である。第3級アミン官能基の中和は、実施例1と同様の100%ではなされないが、75%のみで実施する。
【0041】
次の特徴を有する、水に分散した弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンが得られる:
粒子径:700nm
固形物:10%
pH=5
粘度:5〜20cps
100%変形後の弾性瞬間的回復力:70%
【0042】
実施例3:本発明のポリウレタンを含有するスタイリング用ゲル
本発明の実施例1のポリウレタンを含有するスタイリング用ゲル組成物を調製する。
組成物は次の組成を有する(組成物の全重量に基づく重量):
【表1】

毛髪への適用時において、このゲルは、容易に可撓性のある毛髪のスタイリングを毛髪に付与する。
【0043】
実施例4:本発明のポリウレタンを含有するスタイリング用ムース
本発明の実施例1のポリウレタンを含有するスタイリング用組成物を調製する。
組成物は次の組成を有する(組成物の全重量に基づく重量):
【表2】

エアゾールによる毛髪への適用時において、このムースは、容易に可撓性のあるスタイリングを毛髪に付与する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a1)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも一の第3級又は第4級アミンから得られる少なくとも一のカチオン性又はカチオン化可能な単位、
(a2)不安定Hを有する少なくとも二の反応性官能基を有する少なくとも二の異なる非イオン性単位の少なくとも一の混合物、
(b)少なくとも二のイソシアナート官能基を有する少なくとも一の化合物、
を反応させることにより形成される、弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンであって、
ここで非イオン性単位(a2)の混合物は、オレフィン性ホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一の第1の非イオン性ポリマーと、オレフィン性コポリマーとは異なる非イオン性のホモポリマー及びコポリマーから選択される少なくとも一の第2の非イオン性ポリマーとの混合物からなり、該第1の非イオン性ポリマー(類)と該第2の非イオン性ポリマー(類)とは、それらの末端反応性官能基に不安定水素を担持しており、示差走査熱量計で測定して、10℃未満のガラス転移温度(Tg)を有することを特徴とするポリウレタン。
【請求項2】
非イオン性単位(a2)を形成する、オレフィン性である前記第1の非イオン性ポリマー類と第2の非イオン性ポリマー類が、示差走査熱量計で測定して、0℃未満、好ましくは−10℃未満のガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項1に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項3】
オレフィン性ホモポリマー及びコポリマーが、エチレン、プロピレン、1-ブチレン、2-ブチレン、イソブチレン、1,2-ブタジエン、1,4-ブタジエン及びイソプレン単位から選択される単位を有するホモポリマー及びコポリマーであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項4】
第1の非イオン性ポリマーが、エチレン及びブチレンコポリマーであることを特徴とする、請求項3に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項5】
非イオン性単位(a2)を形成する、オレフィン性ではないホモポリマー及び/又はコポリマーが、ポリ(メタ)アクリラート類、ポリアミド類、炭化水素、フッ化又は過フッ化ポリエーテル、ポリエステル、ポリアルキルシロキサン類、及び水素化、フッ化又は過フッ化したポリカーボナート類から選択されることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項6】
ポリエーテルが、400〜50000の範囲の数分子量のポリ(C-Cアルキレンオキシド)、好ましくはポリ(テトラメチレンオキシド)から選択されることを特徴とする、請求項5に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項7】
非イオン性単位(a2)が、ポリ(テトラメチレンオキシド)と、エチレン、1,2-ブタジエン及び/又は1,4-ブタジエン単位を有するコポリマーとの混合物の反応により得られたものであることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項8】
非イオン性単位(a2)を形成する、オレフィン性である第1のポリマー類と、オレフィン性ではない第2のポリマー類が、400〜50000、好ましくは400〜30000、より好ましくは400〜25000の範囲の数分子量を有することを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項9】
非イオン性単位(a2)が、カチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの重量に対して、10〜99.9重量%、好ましくは20〜99重量%、より好ましくは30〜85重量%であることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項10】
カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)が、不安定水素を有する二の反応性官能基を有する少なくとも一の第3級又は第4級アミンから得られるものであることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項11】
カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)が、次の式:
【化1】

[上式中、
はそれぞれ独立して、直鎖状又は分枝状のC-Cアルキレン、C-Cシクロアルキレン、又はアリーレン基、又はそれらの混合物を表し;それらの全ては、一又は複数のハロゲン原子で置換されていてもよく、O、N、P及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子を含んでいてよく、
はそれぞれ独立して、C-Cアルキル、C-Cシクロアルキル、又はアリール基、又はそれらの混合物を表し;それらの全ては、一又は複数のハロゲン原子で置換されていてもよく、O、N、P及びSから選択される一又は複数のヘテロ原子を含んでいてよく、
Xはそれぞれ独立して、酸素又は硫黄原子、又はNH又はNR基を表し、ここでRはC-Cアルキル基を表し、
は生理学的に許容可能な対イオンを表す]
を有するアミン類から選択されるアミンから得られるものであることを特徴とする、請求項10に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項12】
カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)が、N-メチルジエタノールアミン又はtert-ブチルジエタノールアミンの反応により得られるものであることを特徴とする、請求項11に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項13】
(a1)単位が、-OH、-NH、-NHR又は-SHから選択される不安定水素を末端反応性官能基に担持し、第3級及び/又は第4級アミン官能基類を有する少なくとも一のポリマーで、400〜10000の範囲の重量分子量を有し、RがC-Cアルキル基を表す、少なくとも一のポリマーの反応により得られるものであることを特徴とする、請求項10に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項14】
カチオン性又はカチオン化可能な単位(a1)が、カチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの重量に対して、0.1〜90重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは1〜20重量%であることを特徴とする、請求項1ないし13のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項15】
少なくとも二のイソシアナート官能基を有する化合物類(b)が、ジイソシアナート類、又は二を超えるイソシアナート官能基を有するイソシアナートとジイソシアナートとの混合物から選択され、該イソシアナートが該混合物の重量に対して0.1〜10重量%であることを特徴とする、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項16】
ジイソシアナート類が、メチレンジフェニルジイソシアナート、メチレンシクロヘキサンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、トルエンジイソシアナート、ナフタレンジイソシアナート、1,4-ブタンジイソシアナート、及び1,6-ヘキサンジイソシアナートから選択されることを特徴とする、請求項15に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項17】
二のイソシアナート官能基を有する前記化合物(b)と反応可能な、不安定水素を有する少なくとも二の官能基を有する少なくとも一の非イオン性単位(a3)を含有していてもよいことを特徴とする、請求項1ないし16のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項18】
非イオン性単位(a3)を形成する非イオン性のモノマー化合物類が、C-C12ジオール類、好ましくはネオペンチルグリコール、ヘキサ(エチレングリコール)、1,2-エタンジオール、1,2-プロパンジオール、及び1,3-プロパンジオール、及びC-Cアミノアルコール類、好ましくはアミノエタノールから選択されることを特徴とする、請求項17に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項19】
非イオン性単位(a3)が、カチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの重量に対して、0〜50重量%、好ましくは0〜40重量%、より好ましくは0〜30重量%であることを特徴とする、請求項17又は18に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項20】
少なくとも二のガラス転移温度(Tg)を有し、これらのTgの少なくとも一方が10℃未満であり、少なくとももう一方が20℃以上であることを特徴とする、請求項1ないし19のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項21】
5〜95%、好ましくは20〜90%、特に35〜85%の範囲の瞬間的回復力を有することを特徴とする、請求項1ないし20のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項22】
1〜100cpsの範囲の粘度を有することを特徴とする、請求項1ないし21のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタン。
【請求項23】
請求項1ないし22のいずれか1項に記載の、少なくとも一の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを含有する化粧品用組成物。
【請求項24】
毛髪用ラッカーであって、請求項1ないし22のいずれか1項に記載のカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを0.5〜15重量%含有していることを特徴とする、請求項23に記載の化粧品用組成物。
【請求項25】
マニキュアであって、請求項1ないし22のいずれか1項に記載のカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを0.5〜40重量%含有していることを特徴とする、請求項23に記載の化粧品用組成物。
【請求項26】
皮膚、唇及び皮膚付属物のためのメークアップ用組成物であって、請求項1ないし22のいずれか1項に記載のカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンを0.5〜20重量%含有していることを特徴とする、請求項23に記載の化粧品用組成物。
【請求項27】
毛髪用ラッカーにおける、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの使用。
【請求項28】
爪の上に保護皮膜を形成させるための、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの使用。
【請求項29】
皮膚、唇及び皮膚付属物のためのメークアップ用組成物における、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの使用。
【請求項30】
毛髪を永続的にスタイリングするための、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの使用。
【請求項31】
スタイリング用のラッカー、ムース又はゲルを調製するための、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの使用。
【請求項32】
毛髪においてすすがれて適用されるための、請求項1ないし22のいずれか1項に記載の弾性を有するカチオン性又はカチオン化可能なポリウレタンの使用。

【公開番号】特開2006−104463(P2006−104463A)
【公開日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−273258(P2005−273258)
【出願日】平成17年9月21日(2005.9.21)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】