説明

弾性不織布繊維ウェブ並びに作製及び使用方法

不織布繊維ウェブは、伸張されたときに、ウェブ全体が、弾性特性を呈するような弾性フィラメントを含む。ウェブは、多数の不織布繊維と、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを形成するために、不織布繊維の少なくとも一部分と絡合する、少なくとも1つの弾性フィラメントと、を含む。水流絡合を使用する、そのような弾性不織布繊維ウェブを作製する方法及び物品を形成するためのそのようなウェブの使用もまた、説明する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年12月30日に出願された米国特許仮出願第61/141,396号の利益を主張し、その開示内容の全体を参照として本明細書に援用する。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、伸張されたときに、ウェブ全体が弾性特性を呈するような弾性フィラメントを含む、不織布繊維ウェブに関する。本開示は更に、そのような弾性不織布繊維ウェブを作製する方法及び物品を形成するためのそのようなウェブの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
重要な商業機会として、好適に伸張可能な弾性で強い不織布繊維ウェブが待たれている。そのようなウェブは、衣類を一定の形に適合させる、又は衣類の袖口、襟足、若しくは他の部分がその形状を弾性的に保持するようにするために有用であり得る。又は、そのようなウェブは、通気性であり、柔軟で軽量な布状の織物を提供することができる。また、そのようなウェブは、多くの用途に有用であり得る高摩擦のものである傾向がある。
【0004】
多くの従来の研究者は、その機会を認識して、弾性不織布繊維ウェブの製造を模索している。従来の彼らの研究は、米国特許第3,686,385号、同第4,707,398号、同第4,820,572号、同第4,891,957号、同第5,322,728号、同第5,366,793号、同第5,470,639号、及び同第5,997,989号を含む特許文献に示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の研究は、いくつかの必要性を満たした可能性があるが、多くの機会は、満たされていないままである。概して、従来の努力では、多くの機会を満たすような、伸張性、弾性、通気性、及び強度の適切な組み合わせを有する繊維ウェブは製造されていない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、本開示は、複数の不織布繊維と、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを形成するために、複数の不織布繊維の少なくとも一部分と絡合する少なくとも1つの弾性フィラメントと、を含む。別の態様では、本開示は、複数の不織布繊維と、ウェブを形成するために、該複数の不織布繊維の少なくとも一部分と液圧で絡合する少なくとも1つの弾性フィラメントと、を含み、ウェブは、自己支持型であり、弾性を呈する。いくつかの例示的実施形態では、弾性不織布繊維ウェブは、少なくとも1.5の伸張比を呈する。他の例示的実施形態では、弾性不織布繊維ウェブは、少なくとも2の伸張比を呈する。
【0007】
更なる例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、マイクロ繊維、超微細マイクロ繊維、サブマイクロメートル繊維、及びこれらの組み合わせから選択される繊維を含む。特定の例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、メルトブロー繊維、溶融紡糸繊維、エアレイドされた繊維、カーディング繊維、及びこれらの組み合わせから選択される繊維を含む。いくつかの例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、天然繊維、合成繊維、及びこれらの組み合わせから選択される繊維を含む。いくつかの特定の例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリブテン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエチレン−コ−ビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、環状ポリオレフィン、ポリオキシメチレン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、セルロース、酢酸セルロース、又はこれらの組み合わせを含む。
【0008】
関連する例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、少なくとも200%の破断伸びを呈し、元の長さの2倍に伸張した後に引っ張りから解放されたときに、元の長さの125%以下まで後退する。特定の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、複数の弾性フィラメントを含む。特定の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、少なくとも1つのエラストマーフィラメントを含む。いくつかの特定の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、ウレタンブロックコポリマー、スチレンブロックコポリマー、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド、及びこれらの組み合わせから選択される、(コ)ポリマーを含む。
【0009】
別の態様では、本開示の例示的実施形態はまた、弾性不織布繊維ウェブを作製する方法を提供し、それは、簡単に要約すると、
(a)複数の不織布繊維を提供する工程と、
(b)弛緩状態から伸張状態に少なくとも1つの弾性フィラメントを伸張するように、張力下で、少なくとも1つの弾性フィラメントを提供する工程と、
(c)少なくとも1つの弾性フィラメントを張力下で維持しながら、複数の不織布繊維の少なくとも一部分を少なくとも1つの弾性フィラメントと絡合する工程と、
(d)少なくとも1つの弾性フィラメントを伸張状態から後退させるように、張力を解放し、それによって、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを形成する工程と、を含む。
【0010】
特定の例示的実施形態では、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分を少なくとも1つの弾性フィラメントと絡合する工程は、水流絡合を含む。いくつかの例示的実施形態では、方法は、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを乾燥させる工程を更に含む。
【0011】
更なる例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、少なくとも1つの不織布繊維ウェブの形態で提供される。いくつかの例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、2つ以上の不織布繊維ウェブの形態で提供される。特定の例示的実施形態では、2つ以上の不織布繊維ウェブのうちの少なくとも1つは、他の不織布繊維ウェブのうちの少なくとも1つの不織布繊維とは異なる、不織布繊維を含む。特定の目下好ましい実施形態では、少なくとも1つの不織布繊維ウェブは、実質的に結合されない。
【0012】
付加的な例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、マイクロ繊維、超微細マイクロ繊維、サブマイクロメートル繊維、及びこれらの組み合わせから選択される繊維を含む。いくつかの例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、メルトブロー繊維、溶融紡糸繊維、エアレイドされた繊維、カーディング繊維、及びこれらの組み合わせから選択される繊維を含む。特定の例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、天然繊維、合成繊維、及びこれらの組み合わせを含む。更なる例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリブテン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエチレン−コ−ビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、環状ポリオレフィン、ポリオキシメチレン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、セルロース、酢酸セルロース、又はこれらの組み合わせを含む。
【0013】
他の好ましい本実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、複数の弾性フィラメントを含み、フィラメント離間コームは、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分を前記複数の弾性フィラメントと絡合する前に、複数の弾性フィラメントの間の分離を維持するために使用される。
【0014】
特定の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、モノフィラメントを含む。他の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、少なくとも部分的に融合されたマルチフィラメント糸を含む。付加的な例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、少なくとも1つのエラストマーフィラメントを含む。いくつかの例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、ウレタンブロックコポリマー、スチレンブロックコポリマー、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド、及びこれらの組み合わせから選択される、(コ)ポリマーを含む。
【0015】
更に別の態様では、本開示の例示的実施形態は、前述の弾性不織布繊維ウェブを含む物品を提供し、物品は、創傷包帯物品、個人衛生物品、表面洗浄物品、ガス濾過物品、液体濾過物品、音声吸収物品、断熱物品、細胞成長支援物品、又は薬物送達物品からなる群から選択される。
【0016】
本開示の本発明の代表的実施形態の様々な態様及び効果を要約した。上記の要約は、本開示の本発明の図示された各実施形態、又はあらゆる実施を記載するものではない。図及び以下の詳細な説明は、本明細書に開示された原理を使用するいくつかの好ましい実施形態を更に具体的に例示する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本開示の代表的実施形態を添付の図面を参照して更に説明する。
【図1】本開示の例示的弾性不織布繊維ウェブの概略的側面図。
【図2A】本開示の弾性不織布繊維ウェブを形成するために有用な例示的装置の概略的全体図。
【図2B】本開示の弾性不織布繊維ウェブを形成するために有用な別の例示的装置の概略的全体図。
【図2C】2Cの図線に沿って切り取った、図2Bのコーム44の断面端面図。
【図2D】本開示の弾性不織布繊維ウェブを形成するために有用な別の例示的水流絡合プロセスシステムの拡大側面図。
【図3A】本開示の例示的弾性不織布繊維ウェブを例証する顕微鏡写真。
【図3B】本開示の例示的弾性不織布繊維ウェブを例証する顕微鏡写真。
【図3C】本開示の例示的弾性不織布繊維ウェブを例証する顕微鏡写真。
【発明を実施するための形態】
【0018】
用語解説
本明細書で使用する場合、
「(コ)ポリマー」は、ホモポリマー又はコポリマーを指す。
【0019】
「フィラメント」は、材料の連続的細長いストランドを示すために使用される。
【0020】
「繊維」は、材料の不連続又は別個の細長いストランドを示すために使用される。本明細書に使用される「繊維」という用語は、1成分繊維、2成分又はコンジュゲート繊維(便宜上、「2成分」という用語は、2つの成分からなる繊維に加えて2つを超える成分からなる繊維を意味するために使用されることが多い)、及び2成分繊維の繊維セクション、即ち2成分繊維の断面の一部を占め、2成分繊維の長さ全体に及ぶセクションであってもよい。コアシース又は隣接する2成分繊維もまた、含まれる。
【0021】
「マイクロ繊維」とは、集団メジアン直径が少なくとも1マイクロメートルである繊維集団を指す。
【0022】
「超微細マイクロ繊維」とは、集団メジアン直径が2マイクロメートル未満である繊維集団を指す。
【0023】
「サブマイクロメートルフィラメント」とは、集団メジアン直径が1マイクロメートル未満である繊維集団を指す。
【0024】
繊維又はフィラメント集団を指すために本明細書に使用される「配向」は、2つ以上の繊維又はフィラメントの少なくとも長手方向軸が、同一の方向に整合されるように、配置又は収集される、繊維又はフィラメントを指す。
【0025】
「配向ポリマー」は、繊維又はフィラメント内のポリマー分子の部分が繊維又はフィラメント内で縦方向に整合され、その中に係止される、即ち、その整合に熱的に固定又は捕捉されることを意味する。換言すれば、分子がそれらの配向する整合から移動するために、分子が、それらの配向を喪失するために、十分にそれ自体で自由に移動し、再配設されるように、十分な時間の間、繊維が繊維の弛緩温度以上に加熱されることが必要であろう[本明細書において、「弛緩温度」は、ガラス転移温度(非晶質非結晶性材料では)又は融解温度(結晶性又は半結晶性材料では)の前後5℃以内である温度として定義される]。整合された分子は、繊維の強度特性を向上させることができる。
【0026】
分子が繊維内に配向されるか否かは、一般に、繊維が複屈折を呈するか否かを測定することによって示すことができる。本明細書に説明する試験によって、繊維が、約1×10−5の複屈折数を呈する場合では、それらは、配向されたとみなされる。複屈折数が高いほど、配向の度合は高くなり、好ましくは、開示した本発明のウェブ内の繊維は、少なくとも1×10−4又は少なくとも1×10−3の複屈折数を呈し、我々は、特定のポリマーを用いて、1×10−2以上の複屈折数を有する繊維を調製することに成功した。異なるポリマークラスの繊維は、異なる度合の配向及び異なるレベルの複屈折数を示してもよい。
【0027】
「分子的に同じ」ポリマーとは、本質的に同じ反復分子単位を有するが、分子量、製造方法、市販形態などは異なっていてもよいポリマーを指す。
【0028】
「配向温度」とは、繊維又はフィラメントを構成する分子が、減衰又は延伸応力下で、繊維又はフィラメント内で縦方向の整合に移動することができる温度を意味し、そのような温度は、一般に、フィラメントでは、少なくともおおよそ、ガラス転移(T)又は融点(T)であるか又はそれを超える。
【0029】
「配向係止温度」とは、繊維又はフィラメントを構成する分子が、繊維又はフィラメント内で得られた可能性のある配向内に熱的に固定又は捕捉される温度を意味する。そのような温度は、一般に、繊維又はフィラメントの弛緩温度よりも少なくとも約30℃低い。
【0030】
本明細書において、特定の種類の繊維又はフィラメントのバッチ、群、配列、層等、例えば、「サブマクロメートル繊維の層」に言及がなされるときは、それは、サブマイクロメートル寸法である層若しくはバッチのその部分だけでなく、その層の繊維又はフィラメントの全集団、又は繊維若しくはフィラメントの単一バッチの全集団を意味する。
【0031】
不織布繊維ウェブを説明する中で、「自己支持型」又は「自立型」は、任意の付加的支持構造なく、ウェブがそれ自体で保持、処理、及び加工することができることを意味する。
【0032】
不織布繊維ウェブを説明する中で、「粘着性」は、実質的に、繊維とフィラメントとの間の接着結合ではなく、主に、ウェブを含む繊維及びフィラメントの機械的絡合によって、ウェブがともに保持されることを意味する。
【0033】
「ソリディティ」とは、密度に反比例する不織布ウェブの特性であり、ウェブの透過性及び気孔率を示し(低ソリディティは高透過率及び高気孔率に相当し)、次の式で定義される。
【0034】
【数1】

【0035】
「ウェブ坪量」は、10cm×10cmのウェブ試料を元に計算される。
【0036】
「ウェブ厚さ」は、150Paの圧力を付加した5cm×12.5cmの寸法の試験器フット部を有する厚さ試験ゲージを用いて、10cm×10cmのウェブ試料で測定される。
【0037】
「かさ比重」は、文献から採用される、ウェブが作られるポリマー又はポリマーブレンドのかさ比重である。
【0038】
「直接形成された繊維」とは、例えば、繊維形成液体からフィラメントを押し出し、それらがコレクタに移動する際に、押し出されたフィラメントを固結された繊維形態に加工し、繊維が液体状態から離れた数秒以内に、加工された繊維をウェブとして収集することによって、本質的に1つの操作において、繊維状不織布ウェブとして形成され、収集された繊維を意味する。そのような方法は、例えば、押し出された繊維がウェブ内にアセンブルされる前に短繊維に細断される方法とは対照的である。スパンボンド繊維及び米国特許第6,607,624号に説明される方法でウェブ内で調製され収集された繊維を含む、メルトブロー繊維及び溶融紡糸は、直接形成された繊維の例である。
【0039】
本明細書中の「メルトブローン」又は「メルトブロー」とは、溶融した繊維構成要素をダイの開口部から高速ガス流の中に押し出すことによって調製された繊維を指し、押し出された材料はまず細径化されてから繊維塊として固結する。
【0040】
本明細書中の「スパンボンド(Spunbond)」又は「スパン−ボンド(Spun-bond)」とは、溶融したフィラメント形成材料をダイの開口部から低速の、任意に加熱されたガス流の中に押し出すことによって形成されたフィラメントを指し、次いで、押し出された材料は、熱結合されたフィラメントの塊として固結する。
【0041】
「自己結合」とは、点結合又はカレンダ加工におけるように直接接触で加圧することなしにオーブン中又は通気結合機を用いて得られるような高温でのフィラメント間結合と定義される。
【0042】
本開示の様々な代表的実施形態を、特に図面を参照しながら説明する。開示した本発明の例示的実施形態は、開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変更が可能である。したがって、本開示の発明の実施形態は以下に説明する例示的実施形態に限定されるべきではなく、請求項及びそのいずれかの均等物に規定される限定によって制限されるべきであると理解されるべきである。
【0043】
A.弾性不織布繊維ウェブ
図1は、本開示の特定の実施形態に従う、例示的弾性不織布繊維ウェブ20を例証する。図1によって例証された実施形態は、複数の不織布繊維22と、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブ20を形成するために、複数の不織布繊維22の少なくとも一部分と絡合される、少なくとも1つの弾性フィラメント24と、を含む。図1は、少なくとも1つの弾性フィラメント24が複数の弾性フィラメントを含む例示的実施形態を例証するが、単一のフィラメント24が他の実施形態において使用されてもよいことを理解されたい。
【0044】
本開示の弾性不織布繊維ウェブ20は、自己支持型粘着性であり、弛緩状態から伸張されたときに弾性特性を呈する。いくつかの例示的実施形態では、弾性不織布繊維ウェブ20は、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5の伸張比を呈する。他の例示的実施形態では、弾性不織布繊維ウェブ20は、少なくとも2の伸張比を呈する。弾性を有することで、本開示のウェブは、寸法的に安定である可能性があり、好ましくは、寸法的に安定である。「寸法的に安定」とは、70℃の温度まで加熱されたときに、約10%以下ほど、ウェブがその幅寸法(縦方向を横断して)に収縮することを意味する。
【0045】
1.不織布繊維構成要素
本開示の弾性不織布繊維ウェブは、複数の不織布繊維を含む。好ましくは、複数の不織布繊維は、事前形成された不織布繊維ウェブの形態で提供される。好ましくは、事前形成された不織布繊維ウェブは、実質的に結合されない、即ち、繊維は、自己支持型ウェブ(例えば、絡合による)を形成するが、実質的に相互に接着的に結合されない。
【0046】
複数の不織布繊維を含む不織布繊維ウェブは、あらゆる数の方法で繊維流れから形成されてもよく、特に制限されない。不織布繊維ウェブが作製される好適な繊維流れは、不織布繊維を作り出す既知の方法の他にも、ウェブ形成工程中に形成される繊維流れに微粒子を組み合わせる機会を提供する他の方法も含む。特定の例示的な実施形態では、繊維流れはサブマイクロメートル繊維、超微細マイクロファイバー、微細マイクロファイバー、又はこれらの1つ以上のブレンドを含む。ステープル繊維又は粒子若しくは他の不織布繊維等の他の構成要素は、本開示の特定の実施形態を実施する際に有用な不織布繊維ウェブを形成するために、不織布繊維集団とともに収集することができる。
【0047】
サブマイクロメートルファイバーストリームを製造する多くのプロセスを使用することができ、これには、メルトブロー、溶融紡糸、電界紡糸、ガスジェットフィブリル化、又はこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。特に好適な工程はとしては、米国特許第3,874,886号(Levecqueら)、同第4,363,646号(Torobin)、同第4,536,361号(Torobin)、同第5,227,107号(Dickensonら)、同第6,183,670号(Torobin)、同第6,269,513号(Torobin)、同第6,315,806号(Torobin)、同第6,743,273号(Chungら)、同第6,800,226号(Gerking)、ドイツ特許第DE 19929709(C2)号(Gerking)、及び公開PCT出願第WO 2007/001990(A2)号(Krauseら)に記載の工程が挙げられるが、これらに限定されない。
【0048】
また、サブマイクロメートル繊維を形成するために好適なプロセスは、電界紡糸プロセス、例えば、米国特許第1,975,504号(Formhals)に記述されているプロセスも含む。他の好適なサブマイクロメートル繊維形成方法は、米国特許第6,114,017号(Fabbricanteら)、同第6,382,526(B1)号(Renekerら)、及び同第6,861,025(B2)号(Ericksonら)に記載されている。
【0049】
また、マイクロファイバーストリームを製造するために多くのプロセスを使用することができる数々の方法は、メルトブロー、溶融紡糸、フィラメント押出し加工、プレクシフィラメント形成、スパンボンド法、湿式紡糸、乾式紡糸、又はこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。好適な溶融紡糸プロセスは、米国特許公開第2008/0026661号(Foxら)に説明されている。他の好適なマイクロ繊維形成プロセスは、米国特許第6,315,806号(Torobin)、同第6,114,017号(Fabbricanteら)、同第6,382,526(B1)号(Renekerら)、及び同第6,861,025(B2)号(Ericksonら)に記載されている。あるいは、マイクロファイバーの集団を短繊維に形成又は転換して、例えば米国特許第4,118,531号(Hauser)に記述されているようなプロセスを用いて、サブマイクロメートルファイバーの集団と組み合わせることができる。
【0050】
特定の例示的実施形態では、微細繊維、超微細繊維又はサブマイクロメートル繊維の集団は、繊維の不均質混合物を含む不織布繊維ウェブを事前形成するために、粗いマイクロ繊維の集団と組み合わせてもよい。特定の代表的な実施形態では、微細繊維、超微細繊維又はサブマイクロメートルファイバーの集団の少なくとも一部分が、マイクロファイバーの集団の少なくとも一部分と相互に混合される。他の代表的な実施形態では、微細繊維、超微細繊維又はサブマイクロメートルファイバーの集団を、マイクロファイバーの集団を含む下層を覆う上層として形成することができる。特定の代表的な実施形態では、マイクロファイバーの集団を、微細繊維、超微細繊維又はサブマイクロメートルファイバーの集団を含む下層上の上層として形成することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、好ましい繊維構成要素は、少なくとも約1μmのメジアン繊維直径を有する繊維を含むマイクロ繊維構成要素である。特定の実施形態では、好ましい繊維構成要素は、最大約200μmのメジアン繊維直径を有する繊維を含むマイクロ繊維構成要素である。いくつかの代表的な実施形態では、マイクロ繊維構成要素は、約1μm〜約100μmの範囲の繊維直径中央値を有する繊維を含む。他の代表的実施形態においては、マイクロ繊維構成要素は、約5μm〜約75μm、又は更に約10μm〜約50μmの範囲のメジアン繊維直径を有する繊維を含む。特定の特に好ましい実施形態では、マイクロ繊維構成要素は、約15μm〜約30μmの範囲の繊維直径中央値を有する繊維を含む。
【0052】
本開示において、所定のマイクロファイバー成分における繊維の「繊維直径中央値」は、例えば、走査型電子顕微鏡を用いることによるように、繊維構造の画像を1つ以上作製すること、1つ以上の画像において明確に視認できる繊維の、繊維直径の合計数がxとなる繊維直径を測定すること、及びxの繊維直径の繊維直径中央値を計算すること、によって求められる。典型的に、xは約50超であり、望ましくは約50〜約200の範囲である。好ましくは、メジアン繊維直径の周辺の標準偏差は、最大約2マイクロメートル、より好ましくは最大約1.5マイクロメートル、最も好ましくは最大約1マイクロメートルである。
【0053】
いくつかの例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、合成繊維、天然繊維、及びこれらの組み合わせから選択される繊維を含む。広域な種類の材料は、不織布繊維ウェブにおいて繊維構成要素として使用してもよい。好適な繊維構成要素は、米国特許第7,195,814(B2)号(Istaら)に説明されている。本好ましい繊維構成要素は、概して、有機ポリマー又はコポリマー(即ち、(コ)ポリマー)材料を含む。好適な(コ)ポリマー材料としては、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド(例えば、ナイロン−6及びナイロン−6,6)、ポリイミド、ポリウレタン、ポリブテン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエチレン−コ−ビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、環状ポリオレフィン、ポリオキシメチレン、ポリオレフィン熱可塑性エラストマー、又はこれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。本明細書中に記載される特定のポリマーは単なる例であって、広範な種類の他の(コ)ポリマー又は繊維構成要素が有用である。
【0054】
様々な天然繊維構成要素はまた、本開示の特定の例示的実施形態に従い、弾性不織布繊維ウェブを作製するために使用してもよい。好ましい天然材料としては、セルロース及び酢酸セルロースが挙げられる。
【0055】
また繊維は、顔料や染料などの特定の添加剤がブレンドされた材料を含む、材料のブレンドから形成されてもよい。コア−シース又は並列2成分繊維等の2成分スパンボンド繊維は、2成分サブマイクロメートル繊維として調製されてもよい(本明細書中で「2成分」とは、2つ以上の構成要素を有する繊維を含み、各構成要素が繊維の断面積の一部を占め、繊維の実質的な長さにわたって延びているものである)。しかし、本開示の代表的な実施形態では、1成分繊維(こうした繊維において繊維は断面にわたって本質的に同じ組成を有するが、「1成分」は、実質的に均一な組成の連続相が断面にわたって及び繊維の長さにかけて延びているブレンド又は添加剤含有材料を含む)に関して特に有用であり、有利である。他の利益のうち、単一構成成分繊維を使用可能であることが、製造の複雑性を低減し、ウェブの使用における制限をほぼなくす。
【0056】
スパンボンド又はメルトブローン技術によって繊維に形成することがより困難である、いくつかのポリマー又は材料はまた、上述の材料とともに使用されてもよい。半結晶性ポリマー材料の場合では、本開示の発明の好ましい実施形態は、繊維内に鎖延伸結晶構造(歪み誘発性結晶化とも称される)を含む不織布繊維ウェブを提供し、それによって、ウェブの強度及び安定性を向上する(鎖延伸結晶化及び他の種類の結晶化は、典型的には、X線分析によって検出することができる)。
【0057】
上述の繊維構成要素に加えて、様々な添加物類を繊維溶融物に添加し、押し出して、添加物を繊維に組み込んでもよい。典型的には、添加物の量は、繊維の総重量を基準として、約25重量%未満、望ましくは約5.0重量%までである。好適な添加物は、微粒子、充填剤、安定剤、可塑剤、流動性調整剤、硬化速度遅延剤、表面接着促進剤(例えば、シラン、チタン酸塩)、補助剤、衝撃改質剤、発泡性微小球、熱伝導性粒子、電気伝導性粒子、シリカ、ガラス、粘土、タルク、顔料、着色剤、ガラスビーズ又はバブル、酸化防止剤、蛍光増白剤、抗菌剤、界面活性剤、難燃剤、及びフッ素性化学物質を含むが、これらに限定されない。
【0058】
添加物のうち1つ以上を用いて、得られる繊維及び層の重量及び/又はコストを軽減してもよく、粘度を調整してもよく、又は繊維の熱的特性を変性してもよく、あるいは電気特性、光学特性、密度に関する特性、液体バリア若しくは接着剤の粘着性に関する特性を包含する、添加物の物理的特性に由来する様々な物理的特性活性を付与してもよい。
【0059】
ウェブの繊維は、所望のロフト特性を有するウェブを得るために、大半の長さにわたって、むしろ均一の直径であり、他の繊維から独立している可能性がある。90パーセント以上のロフト(個体性の逆数及び100で乗じたウェブ内の空気容量とウェブの総容量の比率を含む)は、入手することができ、濾過又は絶縁等の多くの目的に有用である。配向の少ない繊維断片でさえ、好ましくは、繊維の全長に沿った繊維強度を強化させる、いくつかの配向を経た。結晶性ではない他の繊維構成要素、例えば、スチレンブロックコポリマーは、依然として、配向から効果を得ることができる。
【0060】
また繊維は、顔料や染料などの特定の添加剤がブレンドされた材料を含む、材料のブレンドから形成されてもよい。加えて、繊維の混合物を含むウェブを調製するように、異なる繊維構成要素が、押出ヘッドの異なるオリフィスから押し出されてもよい。本開示の発明の他の実施形態では、ブレンドされたウェブを調製するように、繊維が回収される前又は回収されるときに、本発明に従って調製される繊維のストリーム内に他の材料が導入される。例えば、米国特許第4,118,531号に教示される方法で他の短繊維がブレンドされてもよい。又は、米国特許第3,971,373号に教示される方法で粒子状材料が導入され、ウェブ内に捕獲されてもよい。又は、米国特許第4,813,948号で教示されるようなマイクロウェブがウェブ内にブレンドされてもよい。あるいは、本開示に従って調製された繊維は、繊維のブレンドを調製するために他の繊維の流れの中へ導入されてもよい。
【0061】
有用な繊維及びウェブの別の独自の特徴として、いくつかの収集されたウェブにおいて、断絶される、即ち、破断されるか、又はそれ自体若しくは他の繊維と絡合するか、ないしは別の方法で、加工チャンバの壁を係合することによって変形される繊維が見出された。断絶位置における繊維断片、即ち、繊維破断点における繊維断片、及びその中で絡合又は変形が生じる繊維断片はすべて、本明細書の中で断絶繊維と定義され、しばしば、より一般的に省略目的で、単に「繊維末端部」と定義される。絡合又は変形の場合では、しばしば、繊維の実際の破断又は切断は存在しないが、これらの断絶繊維断片は、影響を受けていない長さの繊維の終端部又は末端部を形成する。そのような断絶繊維断片は、発行された米国特許第6,607,624号により詳細に説明されている。
【0062】
繊維末端部は、(メルトブロー又は他の前述の方法で時々得られる、球状とは対象的に)繊維形態を有するが、通常、繊維の中心又は中間部分にわたって、直径が拡大しており、通常、それらは、300マイクロメートル未満の直径である。しばしば、繊維末端部、特に、破断した末端部は、巻き又はらせん形状を有し、それは、末端部をそれ自体と、又は他の繊維と絡合させる。
【0063】
2.弾性フィラメント構成要素
本開示の弾性不織布繊維ウェブは、少なくとも1つの弾性フィラメントを含む。特定の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、モノフィラメントを含む。他の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、少なくとも部分的に融合されたマルチフィラメント糸を含む。特定の好ましい本実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、複数の弾性フィラメントを含む。
【0064】
弾性フィラメントは、異なる度合の弾性を有することができるが、好ましくは、それらは、「エラストマーフィラメント」である。「エラストマーフィラメント」という用語は、本明細書の中で、張力下でその初期の長さの少なくとも110%まで伸張してもよく、張力から解放されたときに、その元の長さの105%以下まで即座に後退するフィラメントを意味するものとみなされる。エラストマーフィラメントは、特定の使用に特に必要とされ、配向されたエラストマーフィラメントは、伸張性の少ない、又は弾性回復の少ない弾性フィラメントが行うことができない明確な貢献を行う。「弾性フィラメント」という用語は、本明細書の中で、伸縮性はより少ないが、その伸張した寸法から少なくとも部分的に弾性的に回復するフィラメントを含む、フィラメントのより大きなカテゴリーを説明するものとみなされる。弾性フィラメントは、一般に、破断前にその元の長さの少なくとも125パーセントまで伸張してもよく、そのような程度の伸張からの張力の解放時に、伸びの量のうちの少なくとも50%後退するものとみなされる。いくつかの例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメント24は、少なくとも200%の破断伸びを呈し、元の長さの2倍に伸張した後に張力から解放されたときに、元の長さの125%以下まで後退する。
【0065】
広域な種類の材料は、弾性フィラメントに使用されてもよい。いくつかの特定の例示的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメントは、ウレタンブロックコポリマー、スチレンブロックコポリマー、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド、及びこれらの組み合わせから選択される、(コ)ポリマーを含む。1つの好ましい本弾性フィラメントは、ウレタンブロックコポリマーである、スパンデックスであり、Invista,Wilmington,DEから入手可能である。スパンデックスは、様々なデニールにおいて、モノフィラメント又は融合マルチフィラメント糸のいずれかとして製造される。スパンデックスフィラメントのデニールは、典型的には、20〜4300の範囲である。低いデニールは、弾性不織布繊維ウェブに高い伸張比が望ましい用途に好ましい。1500〜2240のデニールを有する、より粗い糸は、低い伸張比が望ましい場合に好ましい。
【0066】
ブロックコポリマーに特に言及すると、1つのブロックが結晶性又は半結晶性であり、他のブロックが非晶質であるときに、コポリマーの個々のブロックは、モルホロジーにおいて異なってもよく、しばしば、開示した本発明の繊維が呈するモルホロジーの変化は、そのような変化ではないが、代わりに、いくつかの分子が、繊維の一般に物理的に特定可能な部分の形成に参加する、よりマイクロ特性であることに留意されたい。隣接する長手方向断片は、本開示の発明のウェブ内で直径が大幅に異ならなくてよく、繊維から繊維で、有意な直径の変化が存在してもよい。
【0067】
3.任意の追加的な層
本開示の弾性不織布繊維ウェブは、付加的な層を含んでもよい。いくつかの例示的実施形態では、少なくとも1つの付加的な層は、弾性不織布繊維ウェブの少なくとも1つの主要面で隣接して形成される。1つ以上の付加的な層は、弾性不織布繊維ウェブの表面の上、及び/又はその下に存在してもよい。
【0068】
好適な付加的な層としては、色含有層(例えば、印刷層)、マイクロ繊維構成要素等の1つ以上の弾性不織布繊維構成要素、超微細マイクロ繊維構成要素、及び/又はサブマイクロメートル繊維構成要素を含む、支持層、発泡体、粒子層、箔層、フィルム、装飾織物層、膜(即ち、透析膜、逆浸透膜等の制御された透過性を有するフィルム)、網目、メッシュ、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
【0069】
4.任意の取り付け手段
特定の例示的実施形態では、本開示の弾性不織布繊維ウェブは更に、弾性不織布繊維物品を基材に取り付けることを可能にするために1つ以上の取り付けデバイスを含んでもよい。上述のように、弾性不織布繊維物品を取り付けるために接着剤を使用してもよい。接着剤に加えて、その他の取り付け手段を使用してもよい。好適な取り付け手段には、ネジ、釘、クリップ、ステープル、ステッチ、ねじ切り、フック及びループ材料などの機械的なファスナが含まれるが、これらに限定されない。付加的な取り付け方法には、例えば、熱の適用又は超音波溶接の使用による表面の熱結合が挙げられる。弾性不織布繊維物品を各種の基材に取り付けるために、1つ以上の取り付けデバイスを使用することができる。
【0070】
B.弾性不織布ウェブの製造方法
1.弾性不織布繊維ウェブを形成するための装置
別の態様では、本開示は、多数の不織布繊維と、ウェブを形成するために、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分と液圧で絡合する少なくとも1つの弾性フィラメントと、を含み、ウェブは、自己支持型であり、弾性を呈する。1つの例示的実施形態では、弾性不織布繊維ウェブの製造方法は、複数の不織布繊維を提供する工程と、少なくとも1つの弾性フィラメントを弛緩状態から伸張状態へ伸張するように、張力下で、少なくとも1つの弾性フィラメントを提供する工程と、前記少なくとも1つの弾性フィラメントを張力下で維持しながら、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分を前記少なくとも1つの弾性フィラメントと絡合する工程と、少なくとも1つの弾性フィラメントを伸張状態から後退させるように、張力を解放し、それによって、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを形成する工程とを含む。
【0071】
特定の好ましい本実施形態では、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分を前記少なくとも1つの弾性フィラメントと絡合する工程は、水流絡合を含む。水流絡合の基本的操作手順は、例えば、米国特許第5,389,202号(Everhartら、例えば、欄8及び9を参照)に説明されている。水流絡合プロセス及び水流絡合プロセスを実施する際に有用な装置の付加的な説明は、米国特許第6,851,164(B2)号(Andersen)、同第6,903,302(B1)号、(Putnamら)、同第7,091,140(B1)号(Ferenzら)、及びPCT公開第WO 03/048431(A1)号(Bevan)に提供されている。
【0072】
いくつかの例示的実施形態では、方法は、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを乾燥する工程を更に含む。ウェブ乾燥構成要素を含む好適な水流絡合システムは、市販されており、例えば、CEL International,Ltd.(Coventry,England)から製造されるHydrolace 350 Pilotを使用して、本出願に登場する実施例を作製した。
【0073】
図2Aは、本開示に従って、例示的弾性不織布繊維ウェブ20を調製するために使用することができる、例証的な装置40を示す。少なくとも1つの弾性フィラメント24〜24’(例証目的のためだけに、2つの弾性フィラメント24及び24’を図2Aに示す)とともに、複数の不織布繊維22は、弾性フィラメント24〜24’を複数の不織布繊維22と液圧で絡合する、水流絡合プロセッサ46内に供給される。水流絡合プロセッサ46を通過した後に、弾性不織布繊維ウェブ20は、巻回ローラ70上で収集される前に、結合オーブン、空気通過ボンダ、カレンダ、エンボス加工ステーション、ラミネータ、カッター及び同等物等の他の装置(図示せず)に搬送されてもよい。
【0074】
例示的水流絡合プロセッサ46を図2Aに示す。図2Bに例証するプロセッサを含む、他の水流絡合プロセッサが付加的又は代替的に使用されてもよいことを理解されたい。水流絡合プロセッサ46は、典型的には、複数の高圧水エミッタ又はジェット48と、放出された水を収集する(及び任意に、リサイクルする)ためのコレクタ52と、図2Aにエンドレスベルトとして例証する、任意のウェブ支持機構50〜50’と、を含んでもよい。いくつかの例示的実施形態では、高圧水エミッタ又はジェット48は、複数の不織布繊維22の上面又は表面上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。他の例示的実施形態(図2Aに図示せず)では、高圧水エミッタ又はジェット48は、複数の不織布繊維22の底面又は表面上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。付加的な例示的実施形態(図2Aに図示せず)では、高圧水エミッタ又はジェット48は、複数の不織布繊維22の上面及び底面の両方、又は表面上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。好ましくは、高圧水エミッタ又はジェット48は、少なくとも1つの弾性フィラメント24〜24’の横方向(即ち、ウェブを横断)移動をもたらすために十分に速い速度及び/又は高い圧力で、複数の不織布繊維22上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。
【0075】
再度、図2Aを参照すると、弾性フィラメント24〜24’は、好ましくは、画定された伸張比の張力下で、水流絡合プロセッサ46内に提供される。張力は、好ましくは、供給(巻戻)ローラ42〜42’から巻き取り(巻回)ローラ70にフィラメントを供給することによって、フィラメント上で維持される。所望の伸張比は、供給ローラ42〜42’及び巻回ローラ70の相対的回転速度を制御することによって制御されてもよい。好ましくは、供給ローラ42〜42’は、同一の回転速度で操作される。好ましくは、供給ローラ42〜42’の回転速度は、巻回ローラ70の回転速度未満である(即ち、供給ローラ42〜42’は、巻回ローラ70に対して低速度で操作する)。
【0076】
図2Aは、2つの個々の弾性フィラメント24及び24’のそれぞれが、別個の供給ローラ42〜42’から供給される例示的実施形態を例証するが、弾性フィラメントを水流絡合プロセスに供給する他の方法は、本発明の範囲内であることを理解されたい。したがって、いくつかの例示的実施形態(図2Aに図示せず)では、付加的な供給ローラを使用して、2つ以上の弾性フィラメントを水流絡合プロセス内に供給してもよい。
【0077】
更に、付加的な例示的実施形態(図2Aに図示せず)では、複数の弾性フィラメントは、平面で配設された実質的に平行の重複しないフィラメントの「ビーム」として、供給ローラから複数の弾性フィラメントを同時に解く方法で、供給ローラに事前に巻かれた個々の弾性フィラメントの事前形成された配設を使用して、単一の供給ローラから同時に供給されてもよい。そのような事前に巻かれた個々の弾性フィラメント(例えば、SPANDEXフィラメント)は、例えば、Globe Manufacturing,Fall River,MAから入手されてもよい。
【0078】
1つ以上の弾性フィラメント24〜24’がプロセスに使用されるときに、フィラメント24〜24’は、好ましくは、水流絡合プロセスの開始まで、フィラメントを分離したままにするように、第1の水流絡合ジェットヘッドに隣接して位置付けられたフィラメント離間コーム44を通って供給される。装置40を通るフィラメント24〜24’の一般的な移動方向に、フィラメント離間コーム44を通って延在する複数の穿孔又はスロット開口部を含む、このフィラメント離間コーム44を第1の水流絡合ジェット48の近傍に位置付けて示すが、それは、水流絡合プロセッサ46に進入するまで、フィラメント24と24’との間の分離を維持するように機能する。1つ以上の弾性フィラメントを使用する、特定の例示的実施形態では、フィラメント離間コームは、好ましくは、水流絡合が生じる地点に至るまで、弾性フィラメント間の所望の分離及び離間を維持するように、第1の水流絡合ジェットヘッドにできるだけ近く位置付けられる。
【0079】
フィラメント離間は、水流絡合ジェット48のうちの第1のジェットからフィラメント離間コーム44までの距離によって、少なくとも部分的に決定される。水流絡合ジェット48のうちの第1のジェット近傍にフィラメント離間コーム44を位置付けることによって、水流絡合プロセスが複数の不織布繊維22で行われるまで、フィラメント離間が維持されてもよい。フィラメント離間コーム44の更なる詳細を図2Cに照らして以下に説明する。
【0080】
複数の不織布繊維22及び弾性フィラメント22〜24’は、弾性フィラメント24〜24’上の張力が維持されている間に、水流絡合プロセッサ46で、液圧で絡合される。水流絡合プロセッサ46を出ると、フィラメント24〜24’上の張力は低減され、それによって、弾性フィラメント24〜24’を弛緩させ、それによって、フィラメントを不織布繊維に結合するための付加的な結合工程又は接着材料の使用を必要とせずに、複数の不織布繊維22をフィラメント24〜24’周辺の定位置に機械的に係止する。
【0081】
例示的弾性不織布繊維ウェブ20は、任意に、加熱された乾燥ローラ62及び62’を含む、図2Aに示される乾燥ユニット60で乾燥されてもよいが、それは、付加的又は代替的に、弾性不織布繊維ウェブ20上で衝突する加熱された空気流(図示せず)を含んでもよい。代替的又は付加的には、乾燥ローラ62及び62’は、下記に更に詳細に説明する、真空脱水ドラムであってもよい。好適な乾燥ユニット又は手段は、当該技術分野において周知であり、例えば、米国特許第6,851,164(B2)号(Andersen)、同第6,903,302(B1)号(Putnamら)、同第7,091,140(B1)号(Ferenzら)、及びPCT公開第WO 03/048431(A1)号(Bevan)を参照されたい。
【0082】
いくつかの例示的実施形態では、複数の不織布繊維22は、少なくとも1つの不織布繊維ウェブの形態で提供されてもよい。少なくとも1つの不織布繊維ウェブは、好ましくは事前形成される。図2Aに示されるように、いくつかの実施形態では、不織布繊維22は、弾性フィラメント24と24’との間に中間層を形成する単一の事前形成されたウェブとして、水流絡合プロセッサ46内に供給されてもよい。
【0083】
他の例示的実施形態では、複数の不織布繊維は、2つ以上の不織布繊維ウェブの形態で提供される。1つ以上の不織布繊維ウェブは、事前形成されてもよい。代替的又は付加的には、1つ以上の不織布繊維ウェブは、水流絡合プロセッサへのインプットとしてインライン形成されてもよい。特定の例示的実施形態では、2つ以上の不織布繊維ウェブのうちの少なくとも1つは、他の不織布繊維ウェブのうちの少なくとも1つの不織布繊維とは異なる、不織布繊維を含む。
【0084】
特定の例示的実施形態では、少なくとも1つの不織布繊維ウェブは、水流絡合プロセッサ46に進入する前に、実質的に結合されない。他の例示的実施形態では、少なくとも1つの不織布繊維ウェブは、水流絡合プロセッサ46に進入する前に、例えば、自己的、熱的、又は接着的に結合されてもよい。次いで、水流絡合プロセッサは、水流絡合プロセス中に、結合の少なくとも一部分を破断するために使用されてもよい。
【0085】
図2Bは、本開示に従い例示的弾性不織布繊維ウェブ20を調製するために使用することができる、1つの例示的装置40を示すが、複数の不織布繊維は、2つ以上の不織布繊維ウェブ22及び22’の形態で提供される。2つ以上の不織布繊維ウェブ22と22’との間に挟着される、少なくとも1つの弾性フィラメント(例証目的のためだけに、1つの弾性フィラメント24のみを図2Bに示す)は、2つ以上の不織布繊維ウェブ22及び24で、弾性フィラメント24を複数の不織布繊維と液圧で絡合する、任意の水流絡合プロセッサ46内に供給される。好ましくは、複数の弾性フィラメント(図2Bに図示せず)は、任意の水流絡合プロセッサ46内に供給される。
【0086】
いくつかの付加的又は代替的実施形態では、少なくとも1つの弾性フィラメント24(複数の弾性フィラメントであってもよい)は、2つ以上の不織布繊維ウェブ22と22’との間に挟着され、乾燥ユニット60内に供給されてもよく、それは任意に、複数の下方に配向された高圧水エミッタ又はジェット48’、及び/又は上方に配向された高圧水エミッタ又はジェット48’’を含んでもよい。したがって、乾燥ユニット60は、水流絡合プロセッサ46と併せて、又は水流絡合プロセッサ46の代替としてのいずれか、水流絡合プロセッサ及び乾燥ユニットの両方として機能してもよい。
【0087】
任意の水流絡合プロセッサ46及び/又は乾燥ユニット60(1つ以上の高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’で任意に構成される)を通過した後に、弾性不織布繊維ウェブ20は、巻回ローラ70上で収集される前に、結合オーブン、空気通過ボンダ、カレンダ、エンボス加工ステーション、ラミネータ、カッター及び同等物等の他の装置(図2に図示せず)に搬送されてもよい。
【0088】
任意の水流絡合プロセッサ46は、典型的には、複数の高圧水エミッタ又はジェット48と、放出された水を収集する(及び任意に、リサイクルする)ためのコレクタ52と、図2Aにエンドレスベルトとして例証する、任意のウェブ支持機構50〜50’と、を含んでもよい。いくつかの例示的実施形態(図2Bに図示せず)では、高圧水エミッタ又はジェット48は、少なくとも第1の不織布繊維ウェブ22を含む、複数の不織布繊維22の上面又は表面上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。
【0089】
他の例示的実施形態(図2Bに図示せず)では、高圧水エミッタ又はジェット48は、少なくとも第2の不織布繊維ウェブ22’を含む、複数の不織布繊維22の底面又は表面上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。付加的な例示的実施形態(図2Bに図示せず)では、高圧水エミッタ又はジェット48は、複数の不織布繊維の上面及び底面、又は表面に衝突するように(即ち、少なくとも第1の不織布繊維ウェブ22及び第2の不織布繊維ウェブ22’の不織布繊維ウェブ上に衝突するように)、有意に位置付けられてもよい。
【0090】
図2Bに示される他の例示的実施形態では、高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’は、第1の不織布繊維ウェブ22及び第2の不織布繊維ウェブ22’のうちのいずれか1つ又はその両方に衝突するように、乾燥ユニット60内に付加的又は代替的に位置付けられてもよい。好ましくは、高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’は、好ましくは、複数の弾性フィラメントを含む、少なくとも1つの弾性フィラメント24の横方向(即ち、クロスウェブ)移動をもたらすために十分に速い速度及び/又は高い圧力で、複数の不織布繊維上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。
【0091】
再度、図2Bを参照すると、好ましくは、複数の弾性フィラメントを含む、少なくとも1つの弾性フィラメント24は、好ましくは、画定された伸張比の張力下で、任意の水流絡合プロセッサ46及び/又は乾燥ユニット60(高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’を任意に含む)内に供給される。張力は、好ましくは、供給(巻戻)ローラ42から巻き取り(巻回)ローラ70にフィラメントを供給することによって、フィラメント上で維持される。所望の伸張比は、供給ローラ42及び巻き取りローラ70の相対的回転速度を制御することによって制御されてもよい。好ましくは、供給ローラ42の回転速度は、巻き取りローラ70の回転速度未満である(即ち、供給ローラ42は、巻き取りローラ70に対して低速度で操作する)。複数の供給ローラ(図2Bに図示せず)はまた、下記に説明するように使用されてもよいが、複数の供給ローラが使用された場合には、それらは好ましくは、実質的に同じ回転速度で操作される。
【0092】
図2Bは、個々の弾性フィラメント24が、別個の供給ローラ42から供給される、例示的実施形態を例証するが、弾性フィラメントを水流絡合プロセスに供給する他の方法は、本発明の範囲内であることを理解されたい。したがって、いくつかの例示的実施形態(図2Bに図示せず)では、付加的な供給ローラを使用して、1つ以上の弾性フィラメントを水流絡合プロセス内に供給してもよい。
【0093】
更に、付加的な例示的実施形態(図2Bに図示せず)では、複数の弾性フィラメントは、平面で配設された実質的に平行の重複しないフィラメントの「ビーム」として、供給ローラから複数の弾性フィラメントを同時に解く方法で、供給ローラに事前に巻かれた個々の弾性フィラメントの事前形成された配設を使用して、単一の供給ローラから同時に供給されてもよい。そのような事前に巻かれた個々の弾性フィラメント(例えば、SPANDEXフィラメント)は、例えば、Globe Manufacturing,Fall River,MAから入手されてもよい。
【0094】
1つ以上の弾性フィラメントがプロセスに使用されるときに、フィラメントは、好ましくは、水流絡合プロセスの開始まで、フィラメントを分離したままにするように、第1の水流絡合ジェットヘッドに隣接して位置付けられたフィラメント離間コーム44を通って供給される。1つ以上の弾性フィラメントを使用する、特定の例示的実施形態では、フィラメント離間コームは、好ましくは、図2Bに示されるように、少なくとも1つの弾性フィラメントが2つ以上の不織布繊維ウェブ22と22’との間に挟着される位置にできるだけ近く位置付けられる。特定の好ましい本実施形態では、フィラメント離間コーム44は、図2Bに示されるように、第1の不織布繊維ウェブ22及び第2の不織布繊維ウェブ22’のための巻戻ローラ42’及び42’’の直前に位置付けられる。
【0095】
好ましくは、フィラメント離間コーム44及び巻戻ローラ42’及び42’’は、水流絡合が生じる地点に至るまで、弾性フィラメント間の所望の分離及び離間を維持するように、第1の水流絡合ジェットヘッドにできるだけ近く位置付けられる。フィラメント離間は、水流絡合ジェット48の第1のジェットからフィラメント離間コーム44までの距離によって、少なくとも部分的に決定される。水流絡合ジェット48の第1のジェット近傍にフィラメント離間コーム44を位置付けることによって、不織布繊維ウェブ22及び22’を含む、水流絡合プロセスが複数の不織布繊維で行われるまで、フィラメント離間が維持されてもよい。
【0096】
図2Cは、図2Bに示されるように、2Cの図線に沿って切り取った、例示的フィラメント離間コーム44の断面端面図である。複数の歯43の間に形成された複数のスロット開口部45を含む、フィラメント離間コーム44は、水流絡合が生じる地点に至るまで、複数のフィラメント24の間の分離を維持するように機能する。図2Cは、スロット開口部24が一般に矩形であり、一般的な下方方向に配向される、好適なフィラメント離間コーム44の1つの可能性のある配置を例証する。他の配置が可能である。例えば、スロット開口部45は、別の形状を有してもよく、例えば、スロット開口部45は、複数の円形又は楕円形穿孔(図2Cに図示せず)を有してもよい。加えて、フィラメント離間コーム44は、上方に指向する複数の歯43(図2Cに図示せず)を位置付けることによって、一般的な上方方向(図示せず)に配向された複数のスロット開口部45で配向されてもよい。
【0097】
付加的な例示的実施形態では、フィラメント離間コーム44内のスロット開口部45の数、及び歯43の間の離間は、得られた不織布繊維ウェブ20において、弾性フィラメント24の間の離間を制御するように異なってもよい。更に、複数の弾性フィラメント24が使用される、付加的な例示的実施形態では、隣接する弾性フィラメント24の間の分離距離を増大するように、単一のフィラメントは、各スロット開口部45内に位置付けられ、そこを通過してもよく、又は代替的には、単一のフィラメント45は、各第2のスロット開口部、各第3のスロット開口部、各第5のスロット開口部、各第6のスロット開口部等の中に位置付けられ、それらを通過してもよい。このようにして、クロスウェブのユニット長当たりの弾性フィラメントの数は、(クロスウェブ方向に)異なってもよい。
【0098】
好ましくは、弾性フィラメント45は、クロスウェブ方向に均一に離間される。しかしながら、他の例示的実施形態では、弾性フィラメント45は、クロスウェブ方向に不均一に離間される。いくつかの例示的実施形態では、2つ以上のフィラメントが単一のスロット開口部45を通過するように構成することが有利であってもよい。
【0099】
再度、図2Bを参照すると、第1の不織布繊維ウェブ22及び第2の不織布繊維ウェブ22’と、少なくとも1つの弾性フィラメント24と、を含む複数の不織布繊維は、少なくとも1つの弾性フィラメント24上の張力が維持されている間に、水流絡合プロセッサ46及び乾燥ユニット60(任意に、高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’を含む)内で、液圧で絡合されてもよい。水流絡合プロセッサ46及び乾燥ユニット60(任意に、高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’を含む)を出ると、少なくとも1つの弾性フィラメント24の上の張力は、低減され、それによって、弾性フィラメント24を弛緩させ、それによって、フィラメントを不織布繊維に結合するための付加的な結合工程又は接着材料の使用を必要とせずに、不織布繊維ウェブ22及び22’を含む複数の不織布繊維を、フィラメント24〜24’周辺の定位置に機械的に係止する。
【0100】
例示的弾性不織布繊維ウェブ20は、任意に、真空脱水ドラム62’’及び62’’’を含む、図2Bに示される乾燥ユニット60で乾燥されてもよい。上述のように、高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’は、第1の不織布繊維ウェブ22及び第2の不織布繊維ウェブ22’のいずれか1つ、又はその両方に衝突するように、乾燥ユニット60内に、付加的又は代替的に位置付けられてもよい。好ましくは、高圧水エミッタ又はジェット48’〜48’’は、好ましくは、複数の弾性フィラメントを含む、少なくとも1つの弾性フィラメント24の横方向(即ち、クロスウェブ)移動をもたらすために十分に速い速度及び/又は高い圧力で、複数の不織布繊維上に衝突するように有利に位置付けられてもよい。いくつかの例示的実施形態では、真空脱水ドラム62’’及び62’’’の表面61及び61’は、多孔質又は穿孔された表面を含み、それによって、水流絡合プロセス中又はその後に、不織布繊維ウェブ20からの水の除去を容易にするように、表面61及び61’のそれぞれを通って、空脱水ドラム52’及び52’’によって、真空が吸引され得るようにする。
【0101】
真空脱水トレイ又はパン52’〜52’’を図2Bに例証するが、真空脱水ドラム62’’及び62’’’の内側の円筒形表面の少なくとも一部分に一致する、くさび形状の真空脱水デバイスを含む他の配置もまた、使用されてもよい。好適な真空乾燥ドラムは、当該技術分野において周知であり、例えば、米国特許第6,851,164(B2)号(Andersen)、同第6,903,302(B1)号(Putnamら)、同第7,091,140(B1)号(Ferenzら)、及びPCT公開第WO 03/048431(A1)号(Bevan)を参照されたい。1つの特に有用な真空乾燥ドラムは、例えば、CEL International,Ltd.(Coventry,England)から製造されるHydrolace 350 Pilotとともに提供されるが、それを使用して本出願内の実施例を作製した。
【0102】
いくつかの好ましい本実施形態では、真空脱水ドラム62’及び62’’’の表面61及び61’は、スクリーン又はメッシュ表面を含み、その表面は取り外し可能であってもよく、その表面は好ましくは、シームレスである。いくつかの実施形態では、スクリーン又はメッシュは、織布熱可塑性材料(ナイロン又はポリプロピレン等)である。スクリーンのメッシュサイズは、弾性不織布繊維ウェブ20の特性が異なるように選択されてもよい。より微細なメッシュは、真空脱水ドラム62’’及び62’’’の表面61及び61’上で複数の不織布繊維を保持するために好ましい場合があり、それは、ドラム表面上での水流絡合中に、弾性フィラメントの更なる横方向移動を可能にし、それによって、より堅く、より高密度で、柔軟性の少ない、弾性不織布繊維ウェブ20につながる。より粗いメッシュは、脱水を補助するために好ましい場合があり、それによって、各弾性フィラメントの一部分が露出される可能性にも関わらず、より開口した、密度の少ない、より柔軟な構造につながる。
【0103】
ここで、図2Dを参照すると、いくつかの例示的実施形態では、水流絡合プロセッサ46は、少なくとも1つの高圧水エミッタ又はジェット48と、放出された水を収集する(及び任意にリサイクルする)ためのコレクタ52と、水流絡合プロセッサ46内で少なくとも1つの弾性フィラメント24を重複し、それと液圧で絡合する、少なくとも1つの事前形成されたウェブ22として導入されると蛇行路内で少なくとも1つの弾性フィラメント24を誘導する、任意の蛇行性ローラ58〜58’〜58’’と、を含んでもよい。支持基盤54の表面を通って延在する複数の孔又は穿孔56を含む任意の支持基盤54は、孔又は穿孔56にわたって部分的な真空を適用することによって、コレクタに水を吸引するために有利に使用されてもよい。
【0104】
図2Dはまた、弾性フィラメント24の下に敷かれ、それと液圧で絡合する複数の不織布繊維を含む、任意の第2の事前形成されたウェブ22’を示す。好ましくは、任意の第2の事前形成されたウェブ22’は、少なくとも1つの高圧力水エミッタ又はジェット48によって提供される水流絡合を増加させるように、弾性フィラメント24とともに、少なくとも1つの任意の蛇行性ローラ58’’の上を通過する。複数の不織布繊維を含む、付加的な事前形成されたウェブもまた、使用されてもよい(図2Dに図示せず)。
【0105】
更なる例示的実施形態では、前述の水流絡合プロセスに使用した不織布繊維ウェブは、単一層(例えば、共通のダイ先端を共有する2つの近傍して離間されたダイ空洞を使用して作製)、又は多構成要素繊維の1つ以上の層(Kruegerらの米国特許第6,057,256号に説明されるもの等)内に繊維の混合物を含んでもよい。
【0106】
2.弾性不織布繊維ウェブを製造するための任意の加工工程
本開示の様々な実施形態に従ってスパンボンドフィラメントを調製する際、異なるフィラメント形成材料を溶融紡糸押出成形ヘッドの異なる開口部から押し出して、フィラメント混合物を含むウェブを調製してもよい。織布繊維ウェブを帯電させてその濾過性能を高めるための、様々な方法がまた利用可能である。例えば、米国特許第5,496,507号(Angadjivand)を参照。
【0107】
上述の弾性不織布ウェブ製造方法に加え、以下の加工工程のうちの1つ以上を形成後のウェブに対し実施してもよい。
【0108】
(1)弾性不織布繊維ウェブを、更なる加工作業に向けて加工経路に沿って送り出す工程、
(2)1つ以上の付加的な層を、弾性不織布繊維ウェブの表面に接触させる工程、
(3)弾性不織布ウェブをカレンダ加工する工程、
(4)弾性不織布繊維ウェブを表面処理剤又は他の組成物(例えば、難燃剤組成物、接着剤組成物、又は印刷層)でコーティングする工程、
(5)弾性不織布繊維ウェブを厚紙又はプラスチック管に取り付ける工程、
(6)弾性不織布ウェブをロール形状に巻回する工程、
(7)弾性不織布繊維ウェブをスリットして2つ以上のスリットロール及び/又は複数のスリットシートを形成する工程、
(8)弾性不織布ウェブを成形型に配置し、弾性不織布ウェブを新しい形状に成型する工程、
(9)存在する場合には、露出した任意の感圧性接着剤の層の上に剥離ライナーを塗布する工程、及び
(10)弾性不織布ウェブを、接着剤、又はクリップ、ブラケット、ボルト/ネジ、釘、及びストラップを含むがこれらに限定されないその他のいずれかの取り付け手段を介し、別の基材に取り付ける工程。
【0109】
C.弾性不織布繊維ウェブの使用方法
本開示は、多様な用途における本開示の弾性不織布繊維ウェブの使用方法もまた目的とする。更に別の態様では、本開示は、上述の方法に従い調製された、上述の複合不織布繊維ウェブを含む物品に関する。高圧力水ジェットからの繊維の繊維自身並びに弾性フィラメントへの機械的係止は、伸張したときに、良好な弾性を呈する不織布繊維ウェブを製造する。
【0110】
本開示に従う弾性不織布繊維ウェブは、独特であり、それらは、不織布繊維及び少なくとも1つの弾性フィラメントをともに保持するために、熱、接着剤、又は結合剤を必要としない。したがって、既知の弾性繊維ウェブを製造するために必要とされる、多くの現在の加工工程及び構成要素は、除去されてもよい。
【0111】
更に、従来の弾性ウェブとは異なり、このウェブ構造に他の特性を追加する能力を維持しながら、より低価格の繊維ウェブを作成する可能性が存在する。これは、医学的、濾過、個人衛生、及び拭き上げ物品に、入念に調整された特性を有する弾性ウェブを構成するように、可撓性を提供してもよい。例えば、親水性構成要素、疎水性の構成要素、及び機械的なフック・ループ式ファスナは、本開示の弾性不織布繊維ウェブに容易に組み込まれてもよい。更に、他の所望の特性は、本開示に従い、例えば、高伸張比、良好なウェブ一体性及び凝集性、生分解性、並びに同等物を含む、弾性不織布繊維ウェブに組み込まれてもよい。
【0112】
本開示に従う、特定の弾性不織布繊維ウェブに組み込まれる例示的物品は、創傷包帯物品、個人衛生物品、表面洗浄物品、ガス濾過物品、液体濾過物品、音声吸収物品、又は断熱物品として有用であってもよい。例えば、本開示の例示的弾性不織布繊維ウェブは、通気可能な創傷包帯材料を提供する際に有用であってもよい。本開示の例示的弾性不織布繊維ウェブはまた、医学的圧迫包帯ラップ又はスポーツサポートラップとして有用であってもよい。いくつかの実施形態では、本開示の弾性不織布繊維ウェブはまた、おむつ又は使い捨て衣類等の他の個人衛生物品において有用であってもよい。
【0113】
本開示の例示的弾性不織布繊維ウェブは、ウェブ表面が洗浄剤のためのリザーバ及びくずを捕捉するための高表面積を提供する利点を有し得るため、表面洗浄のために拭き取る際の使用に特に効果的な表面を提供することができる。本開示の特定の例示的弾性不織布繊維ウェブはまた、ガス又は液体濾過に使用されるときの流体分布層の提供において有用であってもよい。本開示の他の例示的弾性不織布繊維ウェブは、熱又は音響ダンピング絶縁材として使用するために、通気可能な高表面積材料として有用であってもよい。
【実施例】
【0114】
例示的な実施形態をこれまで説明し、更に実施例として以下にも例示しているが、これらは、説明する本発明の範囲を多少なりとも限定するものとして解釈されるべきではない。それとは逆に、本明細書中の説明を読むことによって、本開示の趣旨及び/又は添付の請求項の範囲を逸脱することなく当業者に示唆され得る様々な他の実施形態、修正、及びそれらの等価物に頼ることができることが明確に分かる。更に、本開示の広範囲で示す数値的範囲及びパラメータは、近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。しかし、いずれの数値も、それらのそれぞれの試験測定値にみられる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を本来有している。最低限でも、また、特許請求の範囲への同等物の原則の適用を限定する試行としてではなく、少なくとも各数値パラメータは、報告された有効数字の数を考慮して、そして通常のまるめ方を適用することによって解釈されなければならない。
【0115】
試験方法
本発明の弾性不織布繊維ウェブを以下の試験方法に従い評価した。
【0116】
スリップ試験
試験試料を、クロスウェブ/横方向(CD)でウェブから切断した。参照マークを、ウェブの切断末端部から1インチ(2.5cm)下方の試験試料上に付した。次いで、1インチ(2.5cm)の参照マークで、ウェブを保持(例えば、クランピング)しながら、試験試料をピンセットを用いて切断毎に引張した。スパンデックスフィラメントが試料の切断末端部からウェブ内にどれほど後退したかを確認するために、織布ウェブ試料を測定した。
【0117】
乾燥試験
0.5インチ(1.27cm)のウェブの試験試料をクロスウェブ/横方向に切断し、その後、両末端部から下方ウェブ方向の張力に試料を定置することによって引き離した。次いで、試料の長さを測定した。
【0118】
湿潤試験
0.5インチ(1.27cm)のウェブの湿ったウェブ試料をクロスウェブ方向に切断し、その後、両末端部から下方ウェブ方向の張力に試料を定置することによって、引き離した。次いで、試料の長さを測定した。
【0119】
伸張比試験
4インチ(10.16cm)のウェブ片をクロスウェブ方向に切断し、弛緩状態で測定し、次いで、その完全な(最大)延長まで伸張して測定した。延長した長さと延長していない(弛緩)長さとの比率を測定された伸張比として取得した。
【0120】
乾燥坪量試験
10×10cm(0.01m面積)平方の乾燥ウェブの試料を計量し、乾燥坪量は、ウェブ面積とウェブ重量との比率で表し、平方メートル当たりのグラム(gsm)で表した。
【0121】
湿潤坪量試験
10×10cm(0.01m面積)平方の試料を30秒間水中に浸漬し、除去し、30秒間ドリップ乾燥し、計量した。湿潤坪量は、湿潤ウェブ重量とウェブ面積との比率で表し、gsmで表した。
【0122】
(実施例1)
モジュール46が回避されたことを除き、概して図2Bに示されるように、弾性不織布繊維ウェブを水流絡合装置上で製造した。使用した水流絡合装置は、CEL International,Ltd.(Coventry,England)から入手したHydrolace 350 Pilotであった。装置(40’)は、3000psi(20,684kPa)の水ジェット圧力を生成することが可能な6つの個々の高圧水ジェットを有する水流絡合プロセッサ(60)を含んだ。図2Bに示されるように、水ジェット(48’)の3つを、真空ドラム62’’の上面から弾性不織布ウェブに影響を及ぼすように構築し、水ジェット(48’)の3つを、真空ドラム62’’’の底面から弾性不織布ウェブに影響を及ぼすように構築した。水ジェット圧力は150バール(15,000kPa)であり、ウェブ速度は1分当たり10フィート(1分当たり3.1メートル)であった。真空脱水ドラム62’’及び62’’’は、その上に任意の開口の織布熱可塑性メッシュスクリーンが定置される、穿孔されたステンレス網メッシュを装備した。好適な熱可塑性メッシュ材料を、Albany International Engineered Fabirics,Inc.(Menasha,WI)から入手した。
【0123】
420デニールSPANDEX弾性フィラメント(Globe Manufacturing,Fall River,MAから入手)のビームを、巻き上げローラ70に対して低速度で弾性フィラメント供給ローラ42を操作することによって得られた2.2:1の加工伸張比の張力下で、概して図2Bに例証される水流絡合プロセス内に個々のフィラメントを用いて、解いた。センチメートル当たり約4つのフィラメントを提供するために、弾性フィラメントをフィラメント離間コーム(44)を通して供給し、次いで、フィラメントの上から導入された、上部に事前形成された(結合されていない)ポリエチレンスパンボンド不織布ウェブ(28グラム/平方メートル、PGI,Charlotte,NCから入手)と、フィラメントの下から導入された、底部の織布ポリエステルメッシュ/スクリム(20グラム/平方メートル、American Fiber & Finishing,Albemarle,NCから入手)との間に挟着した。
【0124】
次いで、不織布/弾性フィラメントの挟着を水流絡合プロセッサ(60)内に供給した。不織布及び織布繊維並びに弾性フィラメントは、弾性フィラメント上の張力が維持されている間に、液圧で絡合した。その後、弾性フィラメント上の張力は、水流絡合プロセスに解放され、弾性フィラメントの初期のゼロの張力状態に収縮/シャーリングする、弾性不織布ウェブをもたらした。不織布及び織布繊維は、フィラメントを不織布繊維に結合するための付加的な結合工程又は接着材料の使用を必要とせずに、フィラメントの周囲の定位置に係止されたままであった。弾性不織布繊維ウェブを連続ロール内に巻き、試験前に最低48時間の間、風乾した。第2の真空ドラム62’’’の表面に熱可塑性メッシュは使用しなかった。
【0125】
(実施例2)
底部織布ポリエステルスクラムをポリエステルスパンレース不織布ウェブ(34グラム/平方メートル、BBA Nonwovens,Simponville,SCから入手)で置換したことを除き、実施例1のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。弾性フィラメントに、2.2:1の伸張比を使用した。第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFormtech 10であった。
【0126】
(実施例3)
第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュが、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFormtech 6であったことを除き、実施例2のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0127】
(実施例4)
第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュが、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFormtech 8であったことを除き、実施例2のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0128】
(実施例5)
概して、実施例2のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0129】
(実施例6)
概して、実施例2のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0130】
(実施例7)
第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュが、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFiltratech 15Hであったことを除き、実施例2のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0131】
(実施例8)
概して、実施例2のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0132】
(実施例9)
第1の真空ドラム62’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュが、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFormtech 10であったことを除き、実施例2のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0133】
(実施例10)
上部不織布ウェブが、ポリエステル(60%)/レーヨン(30%)/T−254(10%)繊維(Wellman,Inc(St.Louis,MS)から入手可能なポリエステル繊維、Lenzing Fibers,Inc.(New York,NY)から入手可能なレーヨン繊維、Kosa,GmbH(Frankfurt,Germany)から入手可能なT−254)のカーディング繊維ブレンドであり、底部ウェブが、Rando Machine Corp.(Macedon,NY)から提供される装置を使用して、米国特許第5,082,720号に概して説明されるRANDO−WEBプロセスにポリエステル繊維(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能)を供給することによって得られた、40グラム/平方メートルのポリエステルランドウェブであったことを除き、実施例1のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。加えて、水ジェット圧力を、真空ドラム62’’上の第1の水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に、及びドラム62’’上の第2の水ジェット衝突では120バール(12,000kPa)に低減した。
【0134】
(実施例11)
上部不織布ウェブがポリエステルスパンレース不織布ウェブ(34グラム/平方メートル、BBA Nonwovens,Simponville,SCから入手)であったことを除き、実施例10のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0135】
(実施例12)
底部不織布ウェブが、Rando Machine Corp.(Macedon,NY)から提供される装置を使用して、米国特許第5,082,720号に概して説明されるRANDO−WEBプロセスにポリエステル繊維(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能)を供給することによって得られた、30グラム/平方メートルのポリエステルランドウェブであったことを除き、実施例11のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0136】
(実施例13)
底部不織布ウェブが、Rando Machine Corp.(Macedon,NY)から提供される装置を使用して、米国特許第5,082,720号に概して説明されるRANDO−WEBプロセスにポリエステル繊維(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能)を供給することによって得られた、20グラム/平方メートルのポリエステルランドウェブであったことを除き、実施例11のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。加えて、水ジェット圧力を、真空ドラム62’’上の第2の水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に、及びドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に低減した。
【0137】
(実施例14)
上部不織布ウェブが、PGI Nonwovens(Waynesboro,VA)から入手した28グラム/平方メートルのポリエステルスパンボンドウェブであり、加えて水ジェット圧力を、真空ドラム62’’上の第2の水ジェット衝突では120バール(12,000kPa)に低減し、かつドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では150バール(15,000kPa)に増大したことを除き、実施例13のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0138】
(実施例15)
底部不織布ウェブが、Rando Machine Corp.(Macedon,NY)から提供される装置を使用して、米国特許第5,082,720号に概して説明されるRANDO−WEBプロセスにポリエステル繊維(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能)を供給することによって得られた、30グラム/平方メートルのポリエステルランドウェブであったことを除き、実施例14のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0139】
(実施例16)
底部不織布ウェブが、Rando Machine Corp.(Macedon,NY)から提供される装置を使用して、米国特許第5,082,720号に概して説明されるRANDO−WEBプロセスにポリエステル繊維(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能)を供給することによって得られた、20グラム/平方メートルのポリエステルランドウェブであったことを除き、実施例14のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。加えて、水ジェット圧力を、真空ドラム62’’上の第2の水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に、及びドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に低減した。
【0140】
(実施例17)
上部不織布ウェブが、Lenzing Fibers,Inc.(New York,NY)から入手可能な30グラム/平方メートルのカーディングレーヨン(1.5デニール、長さ3.8cm)であり、底部ウェブが、Rando Machine Corp.(Macedon,NY)から提供される装置を使用して、米国特許第5,082,720号に概して説明されるRANDO−WEBプロセスにポリエステル繊維(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能)を供給することによって得られた、25グラム/平方メートルのレーヨン(1.5デニール、長さ3.8cm)ランドウェブであったことを除き、実施例1のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。加えて、第1の真空ドラム62’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Formtech10であり、第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Formtech6であり、両方のメッシュを、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手した。更に、水ジェット圧力を、真空ドラム62’’上の第1の水ジェット衝突では25バール(2,500kPa)に、真空ドラム62’’上の第2の水ジェット衝突では75バール(7,500kPa)に、ドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に低減した。
【0141】
(実施例18)
第1の真空ドラム62’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Formtech 10であり、第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Formtech 8であったことを除き、実施例17のように、弾性不織布ウェブを製造し、両方のメッシュを、Ablany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手した。
【0142】
(実施例19)
第1の真空ドラム62’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Formtech10であり、第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Fitratech 15Hであったことを除き、実施例18のように、弾性不織布ウェブを製造し、両方のメッシュは、Ablany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手した。更に、水ジェット圧力を、真空ドラム62’’’上の3つの水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に低減した。
【0143】
(実施例20)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、真空ドラム62’’上の第2の水ジェット衝突では50バール(5,000kPa)に、真空ドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では75バール(7,500kPa)に、真空ドラム62’’’上の3つの水ジェット衝突では75バール(7,500kPa)に低減したことを除き、実施例19のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0144】
(実施例21)
第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュが、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFiltratech 22Aであったことを除き、実施例20のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0145】
(実施例22)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、真空ドラム62’’’上の3つの水ジェット衝突では50バール(5,000kPa)に低減したことを除き、実施例21のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0146】
(実施例23)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、真空ドラム62’’’上の3つの水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に増大したことを除き、実施例22のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0147】
(実施例24)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、真空ドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に増大したことを除き、実施例23のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0148】
(実施例25)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、真空ドラム62’’’上の3つの水ジェット衝突では100バール(10,000kPa)に低減したことを除き、実施例18のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0149】
(実施例26)
上部不織布ウェブが、90%のポリエステル(1.5デニール、長さ3.8cm)及び10%のT−254二成分「メルティ繊維」(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能なポリエステル繊維、Kosa,GmbH(Frankfurt,Germany)から入手可能なT−254「メルティ繊維」)の35グラム/平方メートルのカーディング繊維ブレンドであったことを除き、実施例24のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。加えて、第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFiltratech 15Hであった。
【0150】
(実施例27)
上部不織布ウェブが、50%のポリエステル(0.9デニール、長さ3.8cm)、40%のポリエステル(1.5デニール、長さ3.8cm)、及び10%のT−2542成分「メルティ繊維」(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能なポリエステル繊維)の35グラム/平方メートルのカーディング繊維ブレンドであったことを除き、実施例26のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0151】
(実施例28)
底部レーヨンウェブが、30グラム/平方メートルの坪量を有するカーティングウェブ(1.5デニール、長さ3.8cm)であることを除き、実施例27のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0152】
(実施例29)
上部不織布ウェブが、30グラム/平方メートルのカーティングレーヨンウェブ(1.5デニール、長さ3.8cm)であったことを除き、実施例28のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0153】
(実施例30)
底部不織布ウェブが、50%のポリエステル(0.9デニール、長さ3.8cm)、40%のポリエステル(1.5デニール、長さ3.8cm)、及び10%のT−2542成分「メルティ繊維」(Wellman,Inc.(St.Louis,MS)から入手可能なポリエステル繊維)の35グラム/平方メートルのカーディング繊維ブレンドであったことを除き、実施例27のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0154】
加えて、第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュは、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFiltratech 22Aであった。
【0155】
(実施例31)
第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用した熱可塑性メッシュが、Albany International Engineered Fabrics,Inc.(Menasha,WI)から入手したFormtech 8であったことを除き、実施例30のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0156】
(実施例32)
熱可塑性メッシュを第2の真空ドラム62’’’の表面上に使用しなかったことを除き、実施例29のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0157】
(実施例33)
上部レーヨンウェブが、40グラム/平方メートルの坪量を有し、底部レーヨンウェブが、40グラム/平方メートルの坪量を有したことを除き、実施例32のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。加えて、弾性フィラメントに、6.6:1の加工伸張比を使用した。
【0158】
(実施例34)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、ドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では125バール(12,500kPa)に、真空ドラム62’’’上の3つの水ジェット衝突では150バール(15,000kPa)に増大したことを除き、実施例33のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0159】
(実施例35)
加工伸張比が13:1であったことを除き、実施例33のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0160】
(実施例36)
底部ウェブを使用しなかったことを除き、実施例35のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。加えて、弾性フィラメントに、3.3:1の加工伸張比を使用した。更に、印加された水流絡合水ジェット圧力を、ドラム62’’上の第3の水ジェット衝突及び真空ドラム62’’’上の3つの水ジェット衝突では、100バール(10,000kPa)に低減した。
【0161】
(実施例37)
上部及び底部不織布ウェブが、60%のKuraray Co.Ltd.(Tokyo,Japan)から入手可能なスプリット型Wramp、Lenzing Fibers,Inc.(New York,NY)から入手可能な30%のレーヨン(1.5デニール、長さ3.8cm)、及び10%のKosa,GmbH(Frankfurt,Germany)から入手可能なT−2542成分「メルティ繊維」の25グラム/平方メートルのカーディング繊維ブレンドであったことを除き、実施例36のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0162】
(実施例38)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、ドラム62’’上の第3の水ジェット衝突では50バール(5,000kPa)に低減したことを除き、実施例37のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0163】
(実施例39)
印加された水流絡合水ジェット圧力を、真空ドラム62’’’上の少なくとも2つの水ジェット衝突では125バール(12,500kPa)及び150バール(15,000kPa)に低減したことを除き、実施例37のように、弾性不織布繊維ウェブを製造した。
【0164】
試験結果
実施例1〜38の弾性不織布繊維ウェブの試料は、前述の試験方法に従った。結果を表1に示す。
【0165】
【表1】

【0166】
本明細書全体において、「一実施形態」、「特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」又は「ある実施形態」というときは、「実施形態」という用語の前に「例示的」という用語を含むか否かに関わらず、実施形態に関して説明される具体的な特徴、構造、材料、又は特性が、説明する本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の随所における「1つ以上の実施形態では」、「特定の実施形態では」、「一実施形態では」又は「ある実施形態では」といった表現があっても、必ずしも説明する本発明の同一の実施形態を指すわけではない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、任意の好適な方法で1つ以上の実施形態に組み合わされてもよい。
【0167】
本明細書で特定の代表的実施形態を詳細に説明したが、当然のことながら、当業者には上述の説明を理解した上で、これらの実施形態の代替物、変更物、及び均等物を容易に想起することができるであろう。したがって、本開示は本明細書で以上に述べた例示の実施形態に不当に限定されるべきではないと理解すべきである。特に、本明細書で使用されるように、端点による数値範囲の列挙には、その範囲内に包含される全ての数を含むことが意図されている(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)。加えて、本文書中、使用されている全ての数字は用語「約」によって修飾されているとみなされる。更に、本明細書にて参照される全ての出版物、公開特許出願及び発行された特許は、それぞれの個々の出版物又は特許が参照により援用されることを明確にかつ個別に指示したかのごとく、それらの全体が同じ範囲で、参照により本明細書に援用される。様々な代表的実施形態が上述されている。これらの及び他の実施形態は、以下の「特許請求の範囲」に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の不織布繊維と、
自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを形成するために、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分と絡合する、少なくとも1つの弾性フィラメントと、を備える、弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項2】
複数の不織布繊維と、
ウェブを形成するために、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分と液圧で絡合する、少なくとも1つの弾性フィラメントと、を含み、前記ウェブが、自己支持型であり、弾性を呈する、弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項3】
前記ウェブが、少なくとも1.5の伸張比を呈する、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維布ウェブ。
【請求項4】
前記ウェブが、少なくとも2の伸張比を呈する、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項5】
前記複数の不織布繊維が、マイクロ繊維、超微細マイクロ繊維、サブマイクロメートル繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項6】
前記複数の不織布繊維が、メルトブロー繊維、溶融紡糸繊維、エアレイドされた繊維、カーディング繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項7】
前記複数の不織布繊維が、天然繊維、合成繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項8】
前記複数の不織布繊維が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリブテン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエチレン−コ−ビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、環状ポリオレフィン、ポリオキシメチレン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、セルロース、酢酸セルロース、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、少なくとも200%の破断伸びを呈し、元の長さの2倍に伸張した後に引っ張りから解放されたときに、前記元の長さの125%以下まで後退する、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項10】
前記ウェブが、少なくとも1.5の伸張比を呈する、請求項9に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、複数の弾性フィラメントを含み、任意に、前記複数の弾性フィラメントが、下方ウェブ方向に実質的に整合される、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、少なくとも1つのエラストマーフィラメントを含む、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項13】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、ウレタンブロックコポリマー、スチレンブロックコポリマー、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される(コ)ポリマーを含む、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブ。
【請求項14】
(a)複数の不織布繊維を提供する工程と、
(b)弛緩状態から伸張状態へ前記少なくとも1つの弾性フィラメントを伸張するように、張力下で、少なくとも1つの弾性フィラメントを提供する工程と、
(c)前記少なくとも1つの弾性フィラメントを前記張力下で維持しながら、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分を前記少なくとも1つの弾性フィラメントと絡合する工程と、
(d)前記少なくとも1つの弾性フィラメントを前記伸張状態から後退させるように、前記張力を解放し、それによって、自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブが形成される工程と、を含む、請求項1又は2に記載の弾性不織布繊維ウェブを形成する方法。
【請求項15】
前記複数の不織布繊維が、少なくとも1つの不織布繊維ウェブの形態で提供される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の不織布繊維が、2つ以上の不織布繊維ウェブの形態で提供され、更に、前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、前記2つ以上の不織布繊維ウェブのうちの少なくとも2つの間に位置付けられる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記2つ以上の不織布繊維ウェブのうちの少なくとも1つが、前記他の不織布繊維ウェブのうちの少なくとも1つの中の不織布繊維とは異なる不織布繊維を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの不織布繊維ウェブが、実質的に結合されない、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記複数の不織布繊維が、マイクロ繊維、超微細マイクロ繊維、サブマイクロメートル繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記複数の不織布繊維が、メルトブロー繊維、溶融紡糸繊維、エアレイドされた繊維、カーディング繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記複数の不織布繊維が、天然繊維、合成繊維、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される繊維を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記複数の不織布繊維が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリブテン、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエチレン−コ−ビニルアセテート、ポリアクリロニトリル、環状ポリオレフィン、ポリオキシメチレン、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、セルロース、酢酸セルロース、又はこれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、複数の弾性フィラメントを含み、更に、フィラメント離間コームが、前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分を前記複数の弾性フィラメントと絡合する前に、前記複数の弾性フィラメントの間の分離を維持するために使用される、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記複数の不織布繊維の少なくとも一部分を前記少なくとも1つの弾性フィラメントと絡合する工程が、水流絡合を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記自己支持型粘弾性不織布繊維ウェブを乾燥する工程を更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、モノフィラメントを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、少なくとも部分的に融合されたマルチフィラメント糸を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、少なくとも1つのエラストマーフィラメントを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項29】
前記少なくとも1つの弾性フィラメントが、ウレタンブロックコポリマー、スチレンブロックコポリマー、脂肪族ポリエステル、脂肪族ポリアミド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される(コ)ポリマーを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項30】
物品は、創傷包帯物品、個人衛生物品、表面洗浄物品、ガス濾過物品、液体濾過物品、音声吸収物品、断熱物品、細胞成長支援物品、又は薬物送達物品からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の複合不織布繊維ウェブを含む物品。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【公表番号】特表2012−514142(P2012−514142A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544467(P2011−544467)
【出願日】平成21年12月16日(2009.12.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/068222
【国際公開番号】WO2010/077929
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】