弾性体を内張りしたヘルメットのヘッドバンドとハンモック
【課題】現場作業時に、ヘルメットがぐらついて頭からずれたり、下を向いたときにヘルメットが前方にずれないようにする。又、頭の中央上部が痛みを感じないように、ハンモックの中央頂点部の内面が直接頭に当たらないようにする。
【解決手段】ヘルメットのヘッドバンド4の円周内面に、低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けるようにする。さらにハンモックについても、ヘッドバンドの場合と同様に、ハンモックの中央頂点部7の内面に弾性体を張り付けるようにする。
【解決手段】ヘルメットのヘッドバンド4の円周内面に、低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けるようにする。さらにハンモックについても、ヘッドバンドの場合と同様に、ハンモックの中央頂点部7の内面に弾性体を張り付けるようにする。
【発明の詳細な説明】
[発明の属する技術部野]
【0001】
この発明は、現場作業時に着用するヘルメットに関するもので、今日では作業環境によってその着用が義務づけられている。ところが、従来のヘルメットは、その1部であるヘルメットの着装体のヘッドバンドとハンモックに問題点があり、その欠点を解決したものである。
[従来の技術]
【0002】
従来の代表的なヘルメットを説明するために、図1に着帽したときのヘルメットと頭の関係を表わす普通の状態を示した。図2に、ヘルメットの内部をわかりやすく説明するために、脱帽したヘルメットの帽体1と衝撃吸収ライナー2を中央より断面したものと、この2つの断面後に残っているヘッドバンド3,ハンモック4,あごひも6を手前上方より立体的にみた斜視図を組み合わせたものを示した。図3に図2を後方からみて、帽体と衝撃吸収ライナーを取り除いた後のヘッドバンド,ハンモック,あごひものみを組み合わせた状態の斜視図を示した。従来は、図2や図3のヘッドバンドの周囲長さを解除ボタン5で調整後、ヘルメットを頭に直接押し込んで着帽していた。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
第1の問題点を次に述べる。従来は、着帽時に図2や図3のヘッドバンドに付属している解除ボタンを操作して頭の形や大きさに合わせていたが、着帽中、頭とヘッドバンドの間に挟まれている頭髪が除々に圧縮されて、その頭髪の厚みがだんだんうすくなっていく事に加え、頭の熱でヘッドバンドが膨張することで、その周囲長さが伸びてヘルメットがだんだんぐらついてきて頭からずれることである。この現象は大変神経をいらつかせるし、特に下を向いた時には、図4のようにヘルメットが前方にずれて非常な不快感を覚え、作業にも支障をきたす事さえあり好ましくない。第2の問題点は、頭の中央上部が図5のようにハンモックの中央頂点部7の内面に当って頭に痛みを感じる事である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上述の問題点を解決するために、ヘルメットのヘッドバンド3の円周内面に図7や図8のように低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けるようにしたものである。さらにハンモック4についても、ヘッドバンドの場合と同様に、図12のごとく、ハンモックの中央頂点部7の内面に弾性体を張り付けるようにしたものである。
【発明の効果】
【0005】
一般的に、弾性体は外部からの荷重に対して、その変位量が比例的に変化していく。従って、このような性質をもつ弾性体を適度の厚みでヘッドバンドの円周内面に張り付けて用いると、ヘッドバンドの円周内面と接触する頭の円周にほぼ均一に、さらに連続的に適度の拘束力が発生してヘルメットが頭からずれるのを防止することができる。又、ハンモックの中央頂点部の内面にもこのような弾性体を内張りすることにより、頭の中央上部が直接ハンモックに触れないので、頭への痛みの発生を防止することができる。特に低反発性素材は、これに荷重が加えられると、それの厚みは圧縮されていくが、着帽時、頭になじんだところまで変形した状態では、わずかな反発力しか生じない特徴がある。この特徴を生かして低反発性素材をヘッドバンドの円周内面に内張りすると、着帽中、低反発性素材の適度の反発力のために、これが自動的に膨張や収縮をするので、ヘルメットが安定し、前かがみしたとき、図4のようにヘルメットが前方にずれたりぐらついたりしないで、非常に快適で着帽している感覚さえ忘れるほどである。
[発明の実施の形態]
【0006】
本発明の実施に際しては、先づ、ヘッドバンドについて、図6に、図2や図3のヘッドバンドを、ヘッドバンドの内側を紙面にして平面に展開したものを示し、その中央部より左側,右側をそれぞれに拡大し、それらに接着剤等で図7,図8のように弾性体を張り付けるようにしたものである。図9に、図7,図8をX−X,Y−Yで断面したものを示した。図10は、1例として図9の弾性体を保護するためと、汗の吸収や流れ落ち防止のために汗止めクロスを弾性体を被って張り付けたものである。次にハンモックについては、図11に図2や図3のハンモックのみを取り出した斜視図を示したが、そのハンモックの内側を紙面にして平面に展開したものに、図7や図8の場合と同様、図12のように弾性体を張り付けるようにしたものである。図13に図12をZ−Zで断面したものを示した。図14は、図5のヘッドバンドとハンモックに実際に弾性体に内張りして着帽した状態の頭と弾性体との位置関係を具体的に説明するために示したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘルメットを着帽したときの普通の状態図である。
【図2】脱帽したヘルメットの帽体1と衝撃吸収ライナー2を中央より断面したものと、この2つの断面後に残っているヘッドバンド3,ハンモック4,あごひも6を手前上方より立体的に見た斜視図を組み合わせた複合図である。
【図3】図2を後方から見て帽体と衝撃吸収ライナーを取り除いたあとのヘッドバンド,ハンモック,あごひものみを組み合わせた状態の斜視図である。
【図4】ヘルメットが前方にずれたときの状態を表わす状態図である。
【図5】着帽したときのヘッドバンド3とハンモックの中央頂点部7が頭に触っている状態の断面図である。
【図6】図2や図3のヘッドバンド3を、ヘッドバンドの内面を紙面にして平面に開いた展開図である。
【図7】図6の中央部より左側を拡大し、それに接着剤等で弾性体を張り付けた状態図である。
【図8】図6の中央部より右側を拡大し、それに接着剤等で弾性体を張り付けた状態図である。
【図9】図7,図8をX−X,Y−Yで切断した断面図である。
【図10】図9に汗止めクロスを取り付けた取付図である。
【図11】図2や図3のハンモック4の斜視図である。
【図12】図11のハンモックの内側を紙面にして平面に開いたものに、接着剤等で弾性体を張り付けた状態図である。
【図13】図12をZ−Zで切断したものを拡大した断面図である。
【図14】図5のヘットバンド3とハンモック4に弾性体を内張りしたときの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 帽体
2 衝撃吸収ライナー
3 ヘッドバンド
4 ハンモック
5 解除ボタン
6 あごひも
7 ハンモックの中央頂点部
8 ヘッドバンドに取り付けた弾性体
9 汗止めクロス
10 ハンモックに取り付けた弾性体
[発明の属する技術部野]
【0001】
この発明は、現場作業時に着用するヘルメットに関するもので、今日では作業環境によってその着用が義務づけられている。ところが、従来のヘルメットは、その1部であるヘルメットの着装体のヘッドバンドとハンモックに問題点があり、その欠点を解決したものである。
[従来の技術]
【0002】
従来の代表的なヘルメットを説明するために、図1に着帽したときのヘルメットと頭の関係を表わす普通の状態を示した。図2に、ヘルメットの内部をわかりやすく説明するために、脱帽したヘルメットの帽体1と衝撃吸収ライナー2を中央より断面したものと、この2つの断面後に残っているヘッドバンド3,ハンモック4,あごひも6を手前上方より立体的にみた斜視図を組み合わせたものを示した。図3に図2を後方からみて、帽体と衝撃吸収ライナーを取り除いた後のヘッドバンド,ハンモック,あごひものみを組み合わせた状態の斜視図を示した。従来は、図2や図3のヘッドバンドの周囲長さを解除ボタン5で調整後、ヘルメットを頭に直接押し込んで着帽していた。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
第1の問題点を次に述べる。従来は、着帽時に図2や図3のヘッドバンドに付属している解除ボタンを操作して頭の形や大きさに合わせていたが、着帽中、頭とヘッドバンドの間に挟まれている頭髪が除々に圧縮されて、その頭髪の厚みがだんだんうすくなっていく事に加え、頭の熱でヘッドバンドが膨張することで、その周囲長さが伸びてヘルメットがだんだんぐらついてきて頭からずれることである。この現象は大変神経をいらつかせるし、特に下を向いた時には、図4のようにヘルメットが前方にずれて非常な不快感を覚え、作業にも支障をきたす事さえあり好ましくない。第2の問題点は、頭の中央上部が図5のようにハンモックの中央頂点部7の内面に当って頭に痛みを感じる事である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上述の問題点を解決するために、ヘルメットのヘッドバンド3の円周内面に図7や図8のように低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けるようにしたものである。さらにハンモック4についても、ヘッドバンドの場合と同様に、図12のごとく、ハンモックの中央頂点部7の内面に弾性体を張り付けるようにしたものである。
【発明の効果】
【0005】
一般的に、弾性体は外部からの荷重に対して、その変位量が比例的に変化していく。従って、このような性質をもつ弾性体を適度の厚みでヘッドバンドの円周内面に張り付けて用いると、ヘッドバンドの円周内面と接触する頭の円周にほぼ均一に、さらに連続的に適度の拘束力が発生してヘルメットが頭からずれるのを防止することができる。又、ハンモックの中央頂点部の内面にもこのような弾性体を内張りすることにより、頭の中央上部が直接ハンモックに触れないので、頭への痛みの発生を防止することができる。特に低反発性素材は、これに荷重が加えられると、それの厚みは圧縮されていくが、着帽時、頭になじんだところまで変形した状態では、わずかな反発力しか生じない特徴がある。この特徴を生かして低反発性素材をヘッドバンドの円周内面に内張りすると、着帽中、低反発性素材の適度の反発力のために、これが自動的に膨張や収縮をするので、ヘルメットが安定し、前かがみしたとき、図4のようにヘルメットが前方にずれたりぐらついたりしないで、非常に快適で着帽している感覚さえ忘れるほどである。
[発明の実施の形態]
【0006】
本発明の実施に際しては、先づ、ヘッドバンドについて、図6に、図2や図3のヘッドバンドを、ヘッドバンドの内側を紙面にして平面に展開したものを示し、その中央部より左側,右側をそれぞれに拡大し、それらに接着剤等で図7,図8のように弾性体を張り付けるようにしたものである。図9に、図7,図8をX−X,Y−Yで断面したものを示した。図10は、1例として図9の弾性体を保護するためと、汗の吸収や流れ落ち防止のために汗止めクロスを弾性体を被って張り付けたものである。次にハンモックについては、図11に図2や図3のハンモックのみを取り出した斜視図を示したが、そのハンモックの内側を紙面にして平面に展開したものに、図7や図8の場合と同様、図12のように弾性体を張り付けるようにしたものである。図13に図12をZ−Zで断面したものを示した。図14は、図5のヘッドバンドとハンモックに実際に弾性体に内張りして着帽した状態の頭と弾性体との位置関係を具体的に説明するために示したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘルメットを着帽したときの普通の状態図である。
【図2】脱帽したヘルメットの帽体1と衝撃吸収ライナー2を中央より断面したものと、この2つの断面後に残っているヘッドバンド3,ハンモック4,あごひも6を手前上方より立体的に見た斜視図を組み合わせた複合図である。
【図3】図2を後方から見て帽体と衝撃吸収ライナーを取り除いたあとのヘッドバンド,ハンモック,あごひものみを組み合わせた状態の斜視図である。
【図4】ヘルメットが前方にずれたときの状態を表わす状態図である。
【図5】着帽したときのヘッドバンド3とハンモックの中央頂点部7が頭に触っている状態の断面図である。
【図6】図2や図3のヘッドバンド3を、ヘッドバンドの内面を紙面にして平面に開いた展開図である。
【図7】図6の中央部より左側を拡大し、それに接着剤等で弾性体を張り付けた状態図である。
【図8】図6の中央部より右側を拡大し、それに接着剤等で弾性体を張り付けた状態図である。
【図9】図7,図8をX−X,Y−Yで切断した断面図である。
【図10】図9に汗止めクロスを取り付けた取付図である。
【図11】図2や図3のハンモック4の斜視図である。
【図12】図11のハンモックの内側を紙面にして平面に開いたものに、接着剤等で弾性体を張り付けた状態図である。
【図13】図12をZ−Zで切断したものを拡大した断面図である。
【図14】図5のヘットバンド3とハンモック4に弾性体を内張りしたときの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 帽体
2 衝撃吸収ライナー
3 ヘッドバンド
4 ハンモック
5 解除ボタン
6 あごひも
7 ハンモックの中央頂点部
8 ヘッドバンドに取り付けた弾性体
9 汗止めクロス
10 ハンモックに取り付けた弾性体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルメットのヘッドバンドの円周内面に、低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けたもの。
【請求項2】
ヘルメットのハンモックの中央頂点部の内面に、低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けたもの。
【請求項1】
ヘルメットのヘッドバンドの円周内面に、低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けたもの。
【請求項2】
ヘルメットのハンモックの中央頂点部の内面に、低反発性素材やポリウレタンなどに限らず、弾性体を接着剤や両面テープなどを用いて張り付けたもの。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−231496(P2007−231496A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−108021(P2006−108021)
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(500450510)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月28日(2006.2.28)
【出願人】(500450510)
【Fターム(参考)】
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