説明

弾性表面波素子、弾性表面波素子用ウェハ、および弾性表面波素子の製造方法

【課題】周波数帯域特性の異なる複数の弾性表面波素子要素を有する弾性表面波素子であって、各弾性表面波素子要素毎に周波数調整が施された弾性表面波素子、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】SAWウェハ1Aに形成された複数のデュアルSAW共振子1において、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11は第1の接続配線15に接続されている。第1の接続配線15は、SAWウェハ1Aの全てのIDT電極11と接続されるとともに、その終端がSAWウェハ1Aの外周部分に設けられた共通端子としての第1の通電端子19に接続されている。同様に、第2のSAW共振子要素20のIDT電極21は第2の接続配線25に接続され、この第2の接続配線25は、SAWウェハ1Aの外周部分の上記第1の通電端子19とは異なる領域に設けられた共通端子としての第2の通電端子29に接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性表面波素子、弾性表面波素子用ウェハ、および弾性表面波素子の製造方法に関し、特に、周波数帯域特性の異なる複数の弾性表面波素子要素を有する弾性表面波素子、およびその弾性表面波素子用ウェハ、あるいはその弾性表面波素子の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、高周波デバイスの分野では、圧電基板の表面に形成したIDT(Interdigital Transducer)電極により圧電体表面に弾性表面波を励振させたり、弾性表面波を検出したりするように構成された弾性表面波素子が様々な電子機器に用いられている。弾性表面波素子として、水晶やニオブ酸リチウムあるいはタンタル酸リチウムなどの圧電材料からなる圧電基板上に、IDT電極と、このIDT電極の両側に配置された一対の反射器とが設けられた弾性表面波素子(弾性表面波共振子)が、例えば特許文献1に示されている。特許文献1に記載の弾性表面波素子において、IDT電極は、アルミニウムなどからなる一方のバスバーに連結された複数の電極指と、他方のバスバーに連結された複数の電極指とが向かい合って互いに接触しないように交互に配置された構成となっている。この一方のバスバーと他方のバスバーを介してそれぞれの電極指間に交流電圧を印加することによりIDT電極が励振され、IDT電極から発振して圧電基板に伝搬される弾性表面波を反射器で反射させてIDT電極内に弾性表面波エネルギーを閉じ込めることにより、エネルギー損失が少なくQ値の高い共振特性を得られるようになっている。
【0003】
弾性表面波素子の周波数特性は、IDT電極の電極指間の間隔などによって決定されるが、弾性表面波素子を製造する際の工程ばらつきなどにより、周波数特性が目標とする周波数規格値から外れてしまう場合があり、この場合、周波数の微調整が行われる。従来、周波数の微調整の手段としてはIDT電極の質量を変えることによって行われる。例えば、燐酸溶液などによってIDT電極をエッチングして電極膜厚を減少させて質量負荷を変化させることにより共振周波数を上昇させる方法などが採られている。
また、この方法とは逆に、IDT電極に質量を負荷して共振周波数を下降させて所望の周波数特性に微調整する方法もある。例えば、特許文献2に、アルミニウムにより形成されたIDT電極の表面を陽極酸化することにより陽極酸化膜を形成し、この陽極酸化膜の厚み(質量)を制御することによって周波数の微調整を行う方法が示されている。すなわち、ほう酸アンモニウムなどの溶液(陽極酸化液)に、弾性表面波素子と、陰極板としての例えば白金板とを浸し、弾性表面波素子のIDT電極を陽極側として電源により電圧を印加すると、IDT電極の表面が酸化されて陽極酸化膜(アルマイト膜)が形成される。この陽極酸化膜の膜厚は印加電圧に比例するので比較的制御がし易く、上記のIDT電極をエッチングする方法に比して周波数の調整を安定して行うことができる。
【0004】
ところで、携帯電話などの小型通信機器に搭載される弾性表面波素子の周波数特性としては、数百MHz以下の低周波帯域と、GHz帯の高周波帯域とを併せ持つことが近年は求められ、また、素子の小型・薄型化、軽量化の要求が高まっている。この要求に応えるために、圧電基板上に、周波数帯域の異なる複数の弾性表面波素子要素を1チップにて形成した弾性表面波素子が提案されている。例えば、特許文献3に、周波数帯域特性の異なる二つの弾性表面波素子要素が1チップにて形成されたデュアル弾性表面波素子(デュアル弾性表面波装置)が紹介されている。
【0005】
【特許文献1】特開昭63−10909号公報
【特許文献2】特開平10−107569号公報
【特許文献3】特開2001−358557号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、周波数帯域特性の異なる複数の弾性表面波素子要素を1チップに備えた弾性表面波素子を製造する際に、上記特許文献2に示された陽極酸化による周波数調整を行う場合に、各弾性表面波素子要素毎の目標周波数に対して個別に周波数調整することができない。すなわち、特許文献2に示された弾性表面波素子の製造で用いられる弾性表面波素子用ウェハにおいて、ウェハ上に複数形成されたIDT電極および反射器からなる弾性表面波素子は接続配線(バスバー)により接続され、その接続配線がウェハの外周部に設けられた導体パターンに接続されている。そして、その導体パターンを通電端子として陽極酸化を行った場合には、接続配線により接続された全ての弾性表面波素子要素には略同じ陽極酸化電圧が印加されるので、弾性表面波素子要素毎に所望の周波数調整をすることが困難であるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0008】
〔適用例1〕本適用例にかかる弾性表面波素子用ウェハは、圧電基板上に、異なる周波数帯域特性を有する複数の弾性表面波素子要素が形成されてなる弾性表面波素子であって、前記弾性表面波素子要素は弾性表面波を励振するIDT電極を少なくとも有し、前記IDT電極の表面に該IDT電極を陽極酸化することにより形成された陽極酸化膜を有する前記弾性表面波素子が複数形成された弾性表面波素子用ウェハにおいて、前記IDT電極から引き出され該IDT電極を陽極酸化する際の通電用の通電端子および該通電端子と前記IDT電極とを接続する接続配線が、複数の前記弾性表面波素子要素毎に設けられていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、周波数帯域特性の異なる弾性表面波素子要素毎に膜厚を制御しながら陽極酸化膜を形成することにより、それぞれ別個に周波数調整することができるので、各弾性表面波素子要素毎に周波数が精緻に調整された弾性表面波素子を提供することができる。
【0010】
〔適用例2〕上記適用例にかかる弾性表面波素子用ウェハにおいて、前記通電端子が、複数の前記弾性表面波素子要素の数と同数の共通端子として設けられ、前記弾性表面波素子要素毎の前記IDT電極と対応する前記通電端子とが前記接続配線により接続されていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、陽極酸化膜を形成して周波数調整をする際に、弾性表面波素子要素毎の一つの共通端子である通電端子を用いて、陽極酸化膜形成による弾性表面波素子要素毎の周波数調整を効率的に行うことができる。
【0012】
〔適用例3〕本適用例にかかる弾性表面波素子の製造方法は、圧電基板上に、異なる周波数帯域特性を有する複数の弾性表面波素子要素が形成されてなる弾性表面波素子が複数形成された弾性表面波素子の製造方法において、前記圧電基板上にフォトリソグラフィ法を用いて弾性表面波を励振するためのIDT電極と、該IDT電極から引き出され該IDT電極を陽極酸化する際の通電用の通電端子と、該通電端子と前記IDT電極とを接続する接続配線とを、複数の前記弾性表面波素子要素毎に形成する電極形成工程と、周波数調整する前の前記弾性表面波素子要素毎の周波数を測定する初期周波数測定工程と、前記初期周波数測定工程で測定された初期周波数測定値と、目標とする周波数規格値との差を補正し得る膜厚の陽極酸化膜を形成することにより、前記弾性表面波素子要素毎の周波数を調整する周波数調整工程と、前記周波数調整工程の後で、前記弾性表面波素子要素毎の周波数を測定する調整後周波数測定工程と、弾性表面波素子用ウェハから個片の前記弾性表面波素子を切り出す個片化工程と、を含むことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、初期周波数測定値に基づいて、周波数帯域特性の異なる弾性表面波素子要素毎の周波数規格値となるように膜厚を制御しながら陽極酸化膜を形成することにより、各弾性表面波素子要素それぞれを別個に周波数調整することができるので、周波数が精緻に調整された優れた周波数特性を有する弾性表面波素子を製造することができる。
【0014】
〔適用例4〕本適用例にかかる弾性表面波素子は、上記適用例の弾性表面波素子の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、圧電基板上に、周波数帯域特性の異なる複数の弾性表面波素子要素を有し、各弾性表面波素子要素の周波数が精緻に調整された小型で高機能を備えた弾性表面波素子を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、圧電基板上に周波数帯域特性の異なる複数の弾性表面波素子要素を有する弾性表面波素子の一実施形態であるデュアルSAW(Surface Acoustic Wave)共振子、複数のデュアルSAW共振子が形成された弾性表面波素子用ウェハとしてのSAWウェハ、およびデュアルSAW共振子の製造方法について図面を参照して説明する。
【0017】
〔デュアルSAW共振子〕
まず、デュアルSAW共振子の構造について説明する。
図1は、本実施形態のデュアルSAW共振子を模式的に説明するものであり、図1(a)は平面図、同図(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。また、図2は、図1(b)のD部を拡大して説明する部分拡大断面図である。
【0018】
図1(a)に示すように、デュアルSAW共振子1は、水晶などの圧電材料からなる矩形状の圧電基板5上に、IDT電極11およびそのIDT電極11を挟んだ両側に配置された反射器13A,13Bが設けられてなる第1のSAW共振子要素10と、IDT電極21およびそのIDT電極21を挟んだ両側に配置された反射器23A,23Bが設けられてなる第2のSAW共振子要素20との二つのSAW共振子要素を有している。第1のSAW共振子要素10と第2のSAW共振子要素20とは、それぞれ異なる周波数帯域特性を有している。
【0019】
圧電基板5上に設けられた第1のSAW共振子要素10のIDT電極11は、バスバーに連結された複数の一次側電極指12aからなる櫛型の交差指電極と、バスバーに連結された複数の二次側電極指12bからなる櫛型の交差指電極とが、互いに接触しないように交差させて配置されている。IDT電極11はアルミニウム(Al)などの金属により形成され、二つの交差指電極の一次側電極指12aと二次側電極指12bとのそれぞれに逆相の電圧が印加されることで弾性表面波を励振できるように構成されている。
圧電基板5上のIDT電極11を挟んだ両側には、アルミニウムなどの金属により形成された反射器13A,13Bが配置されている。反射器13A,13Bは、IDT電極11から伝搬された弾性表面波を反射させて、IDT電極11が形成された圧電基板5の中央部にエネルギーを封じ込める役目を果たしている。
【0020】
同様に、圧電基板5上に設けられた第2のSAW共振子要素20のIDT電極21は、バスバーに連結された複数の一次側電極指22aからなる櫛型の交差指電極と、バスバーに連結された複数の二次側電極指22bからなる櫛型の交差指電極とが、互いに接触しないように交差させて配置されて形成されている。また、IDT電極21を挟んだ両側には反射器23A,23Bが配置されている。
【0021】
図1(b)に示すように、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11において、一次側電極指12aと二次側電極指12bとの間の距離は等間隔ピッチPにて形成され、励振される弾性表面波の波長λはλ=2Pの関係になっている。また、一次側電極指12aおよび二次側電極指12bは厚みHにて形成されている。また、圧電基板5の厚みTは弾性表面波の4波長(4λ)以上の厚みに設定されている。
なお、本実施形態では、第2のSAW共振子要素20のIDT電極21においても、一次側電極指22aと二次側電極指22bとの間の距離、および一次側電極指22aおよび二次側電極指22bとの厚みが、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11の一次側電極指12aおよび二次側電極指12bと同様の値に設定されている(図示せず)。
【0022】
デュアルSAW共振子1において、第1のSAW共振子要素10と第2のSAW共振子要素20とは、それぞれのIDT電極11,21の電極交差幅が異なることにより、それぞれ異なる周波数帯域特性を有している。ここで、電極交差幅とは、IDT電極11,21の各櫛型の交差指電極の一次側電極指12a,22aと二次側電極指12b,22bとが電極指配列方向にみて重なり合う幅寸法をいう。具体的には、図1(a)に示すように、第1のSAW共振子要素10の電極交差幅がW1であるのに対し、第2のSAW共振子要素20の電極交差幅が第1のSAW共振子要素10の電極交差幅W1とは異なるW2とされている。本実施形態では、第1のSAW共振子要素10の電極交差幅W1よりも第2のSAW共振子要素20の電極交差幅W2の方が大きく設定されている。この結果、デュアルSAW共振子1全体の入力インピーダンスと出力インピーダンスとが異なった値に設定されている。すなわち、デュアルSAW共振子1の入力インピーダンスは、電極交差幅がW1の第1のSAW共振子要素10の入力インピーダンスで決定されるのに対し、デュアルSAW共振子1の出力インピーダンスは、電極交差幅がW2の第2のSAW共振子要素20の出力インピーダンスで決定される。
【0023】
図2に示すように、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11を構成する一次側電極指12aおよび二次側電極指12bの表面には、IDT電極11の形成用材料であるアルミニウムを陽極酸化させることにより形成された陽極酸化膜30が形成されている。陽極酸化膜30は、後述するように、第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20それぞれの周波数を所望の値に調整する周波数調整工程で形成された酸化膜である。
同様に、図示は省略するが、第2のSAW共振子要素20のIDT電極21においても、一次側電極指22aと二次側電極指22bの表面に陽極酸化膜30が形成されている。
【0024】
〔SAWウェハ〕
上記デュアルSAW共振子1は、圧電基板5のウェハに複数形成された後に個片に切り出されることにより得られる。次に、複数のデュアルSAW共振子1が形成されたSAWウェハについて図面に沿って説明する。図3は、SAWウェハ1Aを説明する平面図である。また、図4は、図3のE部を拡大して説明する部分平面図である。
【0025】
図3に示すように、SAWウェハ1Aは、デュアルSAW共振子1をバッチ処理にて効率的に製造するためのウェハであって、大判の水晶からなる圧電基板5のウェハに複数のデュアルSAW共振子1がマトリクス状に並べて形成されている。
【0026】
SAWウェハ1Aに形成された複数のデュアルSAW共振子1において、IDT電極11および反射器13A,13Bが設けられてなる第1のSAW共振子要素10のうち、少なくともIDT電極11は第1の接続配線15に接続されている。第1の接続配線15は、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11の表面に陽極酸化膜30を形成する際に用いる通電用の接続配線であって、SAWウェハ1Aの全てのIDT電極11と接続されるとともに、その終端がSAWウェハ1Aの外周部分に設けられた共通端子としての第1の通電端子19に接続されている。
【0027】
一方、複数のデュアルSAW共振子1において、IDT電極21および反射器23A,23Bが設けられてなる第2のSAW共振子要素20のうち、少なくともIDT電極21は第2の接続配線25に接続されている。第2の接続配線25は、第2のSAW共振子要素20のIDT電極21の表面に陽極酸化膜30を形成する際に用いる通電用の接続配線であって、SAWウェハ1Aの全てのIDT電極21と接続されるとともに、その終端が、SAWウェハ1Aの外周部分の上記第1の通電端子19とは異なる領域に設けられた共通端子としての第2の通電端子29に接続されている。
【0028】
本実施形態では、複数のデュアルSAW共振子1が形成されたSAWウェハ1Aにおいて、第1のSAW共振子要素10から第1の接続配線15により接続されて引き出された第1の通電端子19と、第2のSAW共振子要素20から第2の接続配線25により接続されて引き出された第2の通電端子29とが、SAWウェハ1Aの外周部分の反対方向にそれぞれ設けられている。
【0029】
上記したSAWウェハ1Aにおける陽極酸化用の接続配線による複数のデュアルSAW共振子1の接続について、図4を用いて具体的に説明する。
SAWウェハ1A上の設けられた複数のデュアルSAW共振子1のうち、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11は、第1の接続配線15に接続されている。詳しくは、バスバーにより連結された複数の一次側電極指12aからなる交差指電極は、接続配線15aを介して第1の接続配線15に接続されている。また、バスバーにより連結された複数の二次側電極指12bからなる交差指電極は、接続配線15dを介して反射器13Aに接続され、その反射器13Aが接続配線15bを介して第1の接続配線15に接続されている。また、反射器13Bは接続配線15cを介して第1の接続配線15に接続されている。
【0030】
一方、SAWウェハ1A上の設けられた複数のデュアルSAW共振子1のうち、第2のSAW共振子要素20のIDT電極21は、第2の接続配線25に接続されている。詳しくは、バスバーにより連結された複数の一次側電極指22aからなる交差指電極は、接続配線25aを介して第2の接続配線25に接続されている。また、バスバーにより連結された複数の二次側電極指22bからなる交差指電極は、接続配線25dを介して反射器23Bに接続され、その反射器23Bが接続配線25cを介して第2の接続配線25に接続されている。また、反射器23Aは接続配線25bを介して第2の接続配線25に接続されている。
【0031】
また、図4において、SAWウェハ1Aから個片のデュアルSAW共振子1を切り出す際のダイシングライン35を破線にて示している。本実施形態のSAWウェハ1Aでは、陽極酸化する際の通電用の各接続配線のうち、個片のデュアルSAW共振子1において電気的に独立させる部分を結ぶ接続配線が、ダイシングライン35にそってダイシングすることにより切断されるように配置されている。すなわち、第1のSAW共振子要素10と第1の接続配線15とを接続する接続配線15a〜15d、および、第2のSAW共振子要素20と第2の接続配線25とを接続する接続配線25a〜25dは、SAWウェハ1Aがダイシングライン35に沿って切断された際に、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11と反射器13A,13B、および、第2のSAW共振子要素20のIDT電極21と反射器23A,23Bとのそれぞれが電気的に切り離されるようになっている(図1(a)を併せて参照)。
【0032】
〔SAW共振子の製造方法〕
次に、上記実施形態のデュアルSAW共振子1の製造方法について図5および図6を参照しながら説明する。図5は、デュアルSAW共振子1の製造方法のフローチャートである。また、図6は、陽極酸化によるデュアルSAW共振子1の周波数調整を行っている様子を模式的に示す説明図である。
【0033】
図5において、まず、ステップS1に示すように、デュアルSAW共振子1を多数個同時に形成するための大判の圧電基板5のウェハを準備する。このウェハはSAWウェハ1Aの原型となるものであって、圧電基材の原石をウェハの原型の厚みに切り出した後に、圧電基板5(図1を参照)の厚みとなって、且つ、所望の表面状態になるまで研磨加工することにより形成される。
【0034】
次に、ステップS2に示すように、ウェハ上にIDT電極11,21などのSAWパターンを形成する。SAWパターン形成では、まず、圧電基板5からなるウェハ上に、蒸着法あるいはスパッタリング法などにより、IDT電極11,21の形成用金属材料であるアルミニウム薄膜を積層させる。次に、アルミニウム薄膜上に、スピンコート法や浸漬法などによりフォトレジスト膜を形成した後、フォトレジスト膜にIDT電極11,21などのSAWパターンを露光してから現像することにより、SAWパターンと略同一形状のフォトレジストパターンを形成する。そして、そのフォトレジストパターンをエッチングレジストとしてアルミニウム薄膜をエッチングすることにより、複数の一次側電極指12a,22aおよび二次側電極指12b,22bを交差させて設けてなるIDT電極11,21を形成する。
なお、本実施形態では、デュアルSAW共振子1を構成するIDT電極11,21以外のSAWパターン、例えば、反射器13A,13B,23A,23B、陽極酸化の通電用に用いる種々の接続配線も、IDT電極11,21と同じアルミニウム薄膜をパターニングすることによりIDT電極11,21と同時に形成する。
以上の工程を経て、ウェハ上に複数のデュアルSAW共振子1のSAWパターンが形成されたSAWウェハ1Aが得られる(図3を参照)。
【0035】
次に、ステップS3に示すように、SAWウェハ1Aに形成されたデュアルSAW共振子1の初期周波数測定を行う。本実施形態の周波数測定では、図3に示すSAWウェハ1Aの第1の通電端子19および第2の通電端子29を用いて、第1のSAW共振子要素10と、第2のSAW共振子要素20との初期周波数データをそれぞれ得る。
周波数測定は、プローブピンなどのコンタクト部、IDT電極11,21を励振させる発振器、周波数を測定する周波数カウンタなどからなる周波数測定手段を用いて、第1の通電端子19または第2の通電端子29に接触させたコンタクト部を介して発振器により各IDT電極11,21を発振させ、そのときの周波数を周波数カウンタによって計測することなどにより行う。
【0036】
次に、デュアルSAW共振子1の周波数調整を行う。周波数調整は、ステップS3の初期周波数測定で測定された第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20それぞれの初期周波数測定値と、第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20それぞれの周波数規格値との差に基づいて、その差を補正し得る膜厚の陽極酸化膜30をIDT電極11,21それぞれの表面に形成することにより行う(図2を参照)。
このとき、SAWウェハ1Aに形成された複数のデュアルSAW共振子1において、第1のSAW共振子要素10と第2のSAW共振子要素20との周波数調整は別々に行う。すなわち、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11と、第2のSAW共振子要素20のIDT電極21との陽極酸化膜30の形成は別々に行う。本実施形態では、第1のSAW共振子要素10の周波数調整を行ってから(ステップS4)、次に第2のSAW共振子要素20の周波数調整を行う(ステップS5)フローを説明するが、この順番は特に問わない。
【0037】
陽極酸化膜形成によるデュアルSAW共振子1の周波数調整は、例えば図6に示すような設備を用いて実施することができる。
図6において、複数のデュアルSAW共振子1が形成されたSAWウェハ1Aは、陽極酸化を行うための陽極酸化槽51に入れられる。陽極酸化槽51の中には陽極酸化液が入れられている。また、陽極酸化槽51の陽極酸化液53の中には、SAWウェハ1Aと共に、陰極板として例えば白金電極56が浸されている。
【0038】
そして、SAWウェハ1Aを陽極側として第1の通電端子19および第2の通電端子29をそれぞれ陽極側クリップ57,58をそれぞれ介して直流またはパルスの電源55に接続し、その電源55の陰極側に白金電極56を接続して、電源55により所定の電解電圧を印加して電流を流し、アルミニウムを電解酸化することによってIDT電極11,21の表面に陽極酸化膜30を形成する。
このとき、SAWウェハ1Aの第1の通電端子19および第2の通電端子29と、電源55との接続は、切り換えスイッチ59によりそれぞれ別個に切り換え可能となっている。すなわち、図中、切り換えスイッチ59が実線59aのように接続されたときは、SAWウェハ1Aの第1の通電端子19と電源55とが接続され、切り換えスイッチ59が破線59bのように接続されたときは、SAWウェハ1Aの第2の通電端子29と電源55とが接続される。これにより、SAWウェハ1Aに形成された複数のデュアルSAW共振子1の第1のSAW共振子要素10と、第2のSAW共振子要素20との陽極酸化による周波数調整を別々に行うことができる。
【0039】
次に、ステップS6に示すように、陽極酸化膜30形成による周波数調整を行った後の各IDT電極11,21それぞれの周波数を測定する調整後周波数測定を行う。なお、図示はしないが、調整後周波数が規格値の許容範囲外となったデュアルSAW共振子1は、不良品として不良マーキングをするなどの不良処置を施す。
【0040】
次に、ステップS7に示すように、SAWウェハ1Aをダイシングすることなどにより個片のデュアルSAW共振子1を得る個片化を行い、一連のデュアルSAW共振子1の製造工程を終了する。
【0041】
上記実施形態のデュアルSAW共振子1の製造方法によれば、周波数帯域特性の異なる第1のSAW共振子要素10と第2のSAW共振子要素20とをそれぞれ別個に周波数調整することができるので、各SAW共振子要素毎に周波数が精緻に調整されたデュアルSAW共振子1を提供することができる。
また、周波数調整のために形成される陽極酸化膜30は絶縁性を有しているので絶縁膜としても機能し、IDT電極11とIDT電極21との間に導電性の異物が落下することによる短絡などの電気的なトラブルを防止することができる。
【0042】
(変形例1)
上記実施形態のデュアルSAW共振子1およびその製造方法では、第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20それぞれの一次側電極指11a,21aおよび二次側電極指11b,21bの両方共に陽極酸化して周波数調整する構成とした。これに限らず、第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20のそれぞれにおいて、一次側電極指11a,21aまたは二次側電極指11b,21bのいずれか一方のみに陽極酸化膜30を形成する構成としてもよい。
図7は、第1のSAW共振子要素および第2のSAW共振子要素のそれぞれを構成する一次側電極指および二次側電極指のうち、いずれか一方のみに陽極酸化膜を形成することにより周波数調整が施されたデュアルSAW共振子のSAWウェハ101Aを説明する部分平面図である。
【0043】
図7において、SAWウェハ101Aに形成された複数のデュアルSAW共振子は、IDT電極11および反射器13A,13Bが設けられてなる第1のSAW共振子要素110と、IDT電極21および反射器23A,23Bが設けられてなる第2のSAW共振子要素120とを有している。
【0044】
第1のSAW共振子要素110のIDT電極11を構成する複数の一次側電極指12aおよび二次側電極指12bのうち、バスバーにより連結された複数の一次側電極指12aは、接続配線115aを介して第1の接続配線115に接続されている。この第1の接続配線115は、図示はしないが、SAWウェハ101Aの全てのIDT電極11の一次側電極指12aと接続されるとともに、その終端がSAWウェハ101Aの外周部分の一端側に設けられた共通端子としての第1の通電端子に接続されている。
【0045】
一方、SAWウェハ101Aの複数のデュアルSAW共振子において、第2のSAW共振子要素120のIDT電極21を構成する一次側電極指22aおよび二次側電極指22bのうち、バスバーにより連結された複数の一次側電極指22aからなる交差指電極は、接続配線125aを介して第2の接続配線125に接続されている。また、第2の接続配線125は、図示はしないが、SAWウェハ101Aの全てのIDT電極21の一次側電極指22aと接続されるとともに、その終端がSAWウェハ101Aの外周部分において、上記第1の通電端子が設けられた領域とは異なる他端側に設けられた共通端子としての第2の通電端子に接続されている。
【0046】
また、SAWウェハ101Aにおいて、第1の接続配線115および第2の接続配線125は、SAWウェハ101Aがダイシングライン35に沿って切断された際に、対応する第1のSAW共振子要素110または第2のSAW共振子要素120と、それぞれ電気的に切り離されるようになっている。
【0047】
上記変形例1のSAWウェハ101Aのように、第1のSAW共振子要素110および第2のSAW共振子要素120それぞれのIDT電極11,21を構成する一対の交差指電極のうち、いずれか一方に陽極酸化膜を形成することによっても第1のSAW共振子要素110または第2のSAW共振子要素120の周波数調整を行うことが可能である。また、SAWウェハ101Aの陽極酸化膜形成用の接続配線は、上記実施形態のSAWウェハ1Aに比べて複雑でなく製造が容易である。
【0048】
(変形例2)
上記実施形態のSAWウェハ1Aでは、複数のデュアルSAW共振子1の第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20それぞれから接続配線により引き出した陽極酸化用の通電端子を、第1の通電端子19および第2の通電端子29にそれぞれまとめて接続する構成とした。これに限らず、単数または複数のSAW共振子要素毎に通電端子を設ける構成としてもよい。
図8は、SAW共振子要素の第1のSAW共振子要素および第2のSAW共振子要素のそれぞれの列毎にまとめて接続する通電端子を配設したSAWウェハ201Aを説明する平面図である。
【0049】
図8において、SAWウェハ201Aは、大判の水晶からなる圧電基板5のウェハに、第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20とからなる複数のデュアルSAW共振子1がマトリクス状に並べて形成されている。図8においては、縦横に4つずつのデュアルSAW共振子1が形成されている。この横方向に4つ並べて形成されたデュアルSAW共振子1の四つの列毎に、第1のSAW共振子要素10のIDT電極11および第2のSAW共振子要素20のIDT電極21が、陽極酸化用の通電配線である接続配線により接続され、各接続配線毎の終端部に第1の通電端子または第2の通電端子が設けられている。
【0050】
詳細には、SAWウェハ201Aの紙面上もっとも上の列の四つのデュアルSAW共振子1において、各第1のSAW共振子要素10のIDT電極11が第1の接続配線215aにより接続され、その第1の接続配線215aがSAWウェハ201Aの外周部分の一端側に設けられた第1の通電端子219aに接続されている。また、各第2のSAW共振子要素20のIDT電極21が第2の接続配線225aにより接続され、その第2の接続配線225aがSAWウェハ201Aの外周部分の他端側に設けられた第2の通電端子229aに接続されている。
【0051】
同様に、SAWウェハ201Aの紙面上、上から二番目の列の四つのデュアルSAW共振子1から一番下の列の四つのデュアルSAW共振子1において、各第1のSAW共振子要素10のIDT電極11が第1の接続配線215b〜215dにより接続され、それら第1の接続配線215b〜215dがSAWウェハ201Aの外周部分の一端側近傍に設けられた第1の通電端子219b〜219dにそれぞれ接続されている。また、各第2のSAW共振子要素20のIDT電極21が第2の接続配線225b〜225dにより接続され、SAWウェハ201Aの外周部分の他端側近傍に設けられた第2の通電端子229b〜229dに接続されている。
【0052】
上記変形例2のSAWウェハ201Aによれば、複数のデュアルSAW共振子1の横方向の各列毎の第1のSAW共振子要素10または第2のSAW共振子要素20の陽極酸化膜形成による周波数調整を、それぞれ独立させて行うことができる。したがって、各SAW共振子要素毎により精緻に周波数が調整された高精度のデュアルSAW共振子1を提供することができる。
【0053】
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態およびその変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
【0054】
例えば、上記変形例2のSAWウェハ201Aでは、マトリクス状に配置されて形成された複数のデュアルSAW共振子1の各列毎の第1のSAW共振子要素10または第2のSAW共振子要素20毎に、第1の接続配線215a〜215dまたは第2の接続配線225a〜225dを介して、第1の通電端子219a〜219dまたは第2の通電端子229a〜229dに接続する構成とした。陽極酸化用の通電端子との接続方法はこれに限らず、例えば、各デュアルSAW共振子1毎に第1のSAW共振子要素10および第2のSAW共振子要素20のそれぞれから第1の接続配線または第2の接続配線を引き出して、各々個別に陽極酸化膜形成による周波数調整を行うようにすることも可能である。
【0055】
また、上記実施形態または変形例で説明した圧電基板5には水晶を用いたが、これに限定されない。水晶以外に、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ほう酸リチウム(Li247)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウム、五酸化タンタル(Ta25)などの薄膜圧電材料を積層させて構成された圧電基板を用いることもできる。
【0056】
また、上記実施形態および変形例では、IDT電極11,21および反射器13A,13B,23A,23Bあるいは各接続配線の形成用金属材料としてアルミニウムを用いた。これに限らず、陽極酸化膜を形成することができる金属材料であればよく、例えば、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)などの金属材料を用いることもできる。
【0057】
また、上記実施形態では、周波数帯域特性の異なる複数の弾性表面波素子要素を有する弾性表面波素子の一例としてデュアルSAW共振子1およびその製造方法について詳細に説明した。これに限定されず、周波数帯域特性の異なる三つ以上の弾性表面波素子要素(SAW共振子要素)を有する複合SAW共振子であってもよく、また、SAW共振子の他のSAWデバイス、例えばSAWフィルタ、あるいはセンサやコンボルバなどのSAW遅延素子などの、圧電基板上にIDT電極が形成されてなる他の弾性表面波素子であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】(a)は、弾性表面波素子としてのデュアルSAW共振子の一実施形態を模式的に説明する平面図、(b)は、(a)のA−A線断面図。
【図2】図1(b)のD部を拡大して説明する部分拡大断面図。
【図3】弾性表面波素子用ウェハとしてのSAWウェハを説明する平面図。
【図4】図3のE部を拡大して説明する部分平面図。
【図5】デュアルSAW共振子の製造方法のフローチャート。
【図6】デュアルSAW共振子の周波数調整を行っている様子を模式的に示す説明図。
【図7】SAWウェハの変形例1を説明する部分平面図。
【図8】SAWウェハの変形例2を説明する平面図。
【符号の説明】
【0059】
1…弾性表面波素子としてのデュアルSAW共振子、1A,101A,201A…弾性表面波素子用ウェハとしてのSAWウェハ、5…圧電基板、10,110…第1のSAW共振子要素、11,21…IDT電極、11a,12a,21a,22a…一次側電極指、11b,12b,21b,22b…二次側電極指、13A,13B,23A,23B…反射器、15,115,215a〜215d…第1の接続配線、15a〜15d,25a〜25d,115a,125a…接続配線、19,219a〜219d…第1の通電端子、20,120…第2のSAW共振子要素、25,125,225a〜225d…第2の接続配線、29,229a〜229d…第2の通電端子、30…陽極酸化膜、35…ダイシングライン、51…陽極酸化槽、53…陽極酸化液、55…電源、56…白金電極、57,58…陽極側クリップ、59…切り換えスイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電基板上に、異なる周波数帯域特性を有する複数の弾性表面波素子要素が形成されてなる弾性表面波素子であって、前記弾性表面波素子要素は弾性表面波を励振するIDT電極を少なくとも有し、前記IDT電極の表面に該IDT電極を陽極酸化することにより形成された陽極酸化膜を有する前記弾性表面波素子が複数形成された弾性表面波素子用ウェハにおいて、
前記IDT電極から引き出され該IDT電極を陽極酸化する際の通電用の通電端子および該通電端子と前記IDT電極とを接続する接続配線が、複数の前記弾性表面波素子要素毎に設けられていることを特徴とする弾性表面波素子用ウェハ。
【請求項2】
請求項1に記載の弾性表面波素子用ウェハにおいて、
前記通電端子が、複数の前記弾性表面波素子要素の数と同数の共通端子として設けられ、前記弾性表面波素子要素毎の前記IDT電極と対応する前記通電端子とが前記接続配線により接続されていることを特徴とする弾性表面波素子用ウェハ。
【請求項3】
圧電基板上に、異なる周波数帯域特性を有する複数の弾性表面波素子要素が形成されてなる弾性表面波素子が複数形成された弾性表面波素子の製造方法において、
前記圧電基板上にフォトリソグラフィ法を用いて弾性表面波を励振するためのIDT電極と、該IDT電極から引き出され該IDT電極を陽極酸化する際の通電用の通電端子と、該通電端子と前記IDT電極とを接続する接続配線とを、複数の前記弾性表面波素子要素毎に形成する電極形成工程と、
周波数調整する前の前記弾性表面波素子要素毎の周波数を測定する初期周波数測定工程と、
前記初期周波数測定工程で測定された初期周波数測定値と、目標とする周波数規格値との差を補正し得る膜厚の陽極酸化膜を形成することにより、前記弾性表面波素子要素毎の周波数を調整する周波数調整工程と、
前記周波数調整工程の後で、前記弾性表面波素子要素毎の周波数を測定する調整後周波数測定工程と、
弾性表面波素子用ウェハから個片の前記弾性表面波素子を切り出す個片化工程と、を含むことを特徴とする弾性表面波素子の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の弾性表面波素子の製造方法を用いて製造された弾性表面波素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−63063(P2010−63063A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229462(P2008−229462)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(000003104)エプソントヨコム株式会社 (1,528)
【Fターム(参考)】