当選確率決定装置及び当選確率決定方法
【課題】 抽選の当選賞品の数に限りがあるような場合でも対応することができる当選確率決定装置及び当選確率決定方法を提供する。
【解決手段】
当選確率決定装置1は、当選ポイント決定テーブルT1を用いることにより、クレジットカードの利用者である各抽選参加者に与えられる当選ポイントを決定し、その当選ポイントに関する抽選情報を抽選情報データベース13Bに格納する。そして、当選確率決定装置1は、抽選情報データベース13Bに格納されている当選ポイントを用いることにより、一の抽選参加者に適用される当選確率を、その一の抽選参加者の利用履歴及び他の抽選参加者の利用履歴に応じて決定する。
【解決手段】
当選確率決定装置1は、当選ポイント決定テーブルT1を用いることにより、クレジットカードの利用者である各抽選参加者に与えられる当選ポイントを決定し、その当選ポイントに関する抽選情報を抽選情報データベース13Bに格納する。そして、当選確率決定装置1は、抽選情報データベース13Bに格納されている当選ポイントを用いることにより、一の抽選参加者に適用される当選確率を、その一の抽選参加者の利用履歴及び他の抽選参加者の利用履歴に応じて決定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定装置及び当選確率決定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品・サービスの購入者を対象として、各種賞品が当選する抽選が行われている。このような抽選においては、すべての購入者に対して同一の当選確率が適用される場合が多いが、販売促進等の目的のために、購入者によって当選確率を可変にすることができるシステムも提案されている。例えば、特許文献1には、携帯電話の利用者毎に商品購入履歴を記憶しておき、その商品購入履歴に基づいて当該利用者に対して適用される当選確率を算出する抽選システムが開示されている。この抽選システムによれば、商品を購入すればするほどその購入を行った利用者に対して適用される当選確率を高くすることが可能となるため、販売促進の効果を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−71311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の従来の抽選システムにおいて、多くの利用者が商品の購入を行った場合、それらの利用者全員に対して適用される当選確率が高くなることになるため、それに伴って当選数が多くなる。そのため、従来の抽選システムでは、抽選の当選賞品の数が限られているような場合には、当選しているにもかかわらず当選賞品を取得できなかったり、高い当選確率を得ているにもかかわらず抽選をすることができなかったり等の事態が生じ得るため、利用者の期待利益を奪い、逆に購買意欲を喪失させるという問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、抽選の当選賞品の数に限りがあるような場合でも対応することができる、当選確率決定装置及び当選確率決定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の当選確率決定装置は、クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶手段と、前記利用履歴情報記憶手段に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定手段とを備え、前記当選確率決定手段が、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する。
【0007】
上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定してもよい。
【0008】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定してもよい。
【0009】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、当該一の利用者に対して適用される当選確率を決定してもよい。
【0010】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記他の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該他の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、前記一の利用者に対して適用される当選確率を決定してもよい。
【0011】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者の数が多くなるほどその値が低くなるように決定してもよい。
【0012】
また、上記態様において、前記抽選は、当選賞品の数がなくなるまで、当該抽選に参加する利用者の所望のタイミングで実行され、前記当選確率決定手段によって決定された前記一の利用者に対して適用される当選確率を示す当選確率情報を、当該一の利用者側の端末装置に対して送信する当選確率情報送信手段を更に備えていてもよい。
【0013】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記抽選を実行した利用者を除く前記他の利用者の利用履歴に応じて、前記一の利用者に適用される当選確率を決定してもよい。
【0014】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に適用される当選確率を、当選賞品の残り数が少なくなるほどその値が低くなるように決定してもよい。
【0015】
また、本発明の一の態様の当選確率決定方法は、記憶部を備えるコンピュータが、クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を前記記憶部に記憶する利用履歴情報記憶工程と、前記記憶部に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定工程とを実行し、前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する。
【0016】
上記態様の前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定するようにしてもよい。
【0017】
また、上記態様の前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る当選確率決定装置及び当選確率決定方法によれば、抽選の当選賞品の数が限られているような場合であっても、クレジットカードの利用履歴に応じた当選確率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置を備える当選確率決定システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置に設けられている会員情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置に設けられている抽選情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置が記憶している当選ポイント決定テーブルの一例を示す図。
【図6】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置及び端末装置によって実行される参加エントリー処理の手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図。
【図8】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置及び端末装置によって実行される当選確率通知処理の手順を示すフローチャート。
【図9】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図。
【図10】本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図。
【図11】本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図。
【図12】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置の構成を示すブロック図。
【図13】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置に設けられている抽選情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図14】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置が記憶している当選確率決定テーブルの一例を示す図。
【図15】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置が記憶している当選確率決定テーブルの他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0021】
(実施の形態1)
[当選確率決定システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置を備える当選確率決定システムの構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施の形態の当選確率決定システムは、当選確率決定装置1と、複数の端末装置2,2,…とを備えている。当選確率決定装置1は、クレジットカード会社側に設けられたコンピュータであり、端末装置2,2,…は、当該クレジットカード会社が発行するクレジットカードの会員(以下、「カード会員」という)側に設けられた装置である。端末装置2,2,…としては、例えばパーソナルコンピュータ、携帯型電話機及びPDA(Personal Digital Assistant)等の通信機能を有する装置が用いられる。これらの当選確率決定装置1及び端末装置2,2,…は、インターネット等の通信ネットワークNTWを介して通信可能に接続されている。
【0022】
[当選確率決定装置の構成]
以下、上述した当選確率決定装置1の詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すとおり、コンピュータ(当選確率決定装置)1は、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13、及び通信インタフェース(I/F)14を備えており、これらのCPU10、ROM11、RAM12、及び通信I/F14は、バス15によって接続されている。
【0023】
CPU10は、RAM12にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ1が本実施の形態の当選確率決定装置1として機能することになる。
【0024】
ROM11は、マスクROM、PROM、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU10にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0025】
RAM12は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM12は、ハードディスク13に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU10が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU10の作業領域としても利用される。
【0026】
ハードディスク13には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU10に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。また、このハードディスク13には、カード会員に関する会員情報が格納される会員情報データベース(DB)13Aと、クレジットカードを利用して各種の商品・サービスを購入したカード会員を対象として行われる抽選に用いられる抽選情報が格納される抽選情報データベース(DB)13Bとが設けられている。また、その抽選において各カード会員に対して適用される当選確率を決める場合の基準となる当選ポイントを決定するための当選ポイント決定テーブルT1が、ハードディスク13に格納されている。これらの各データベース及びテーブルの詳細については後述する。
【0027】
さらに、ハードディスク13には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0028】
通信I/F14は、通信ネットワークNTWを介して当選確率決定装置1が外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。当選確率決定装置1は、この通信I/F14を介して、端末装置2,2,…との間で各種のデータの送受信を行う。
【0029】
以下、ハードディスク13に設けられている各データベース及びテーブルの詳細について説明する。
[会員情報DB13A]
図3は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1に設けられている会員情報DB13Aのレイアウトの一例を示す図である。図3に示すように、会員情報DB13Aは、カード会員を識別するための会員IDが格納される会員IDフィールド101、カード会員によって予め定められ、ログイン処理の際に用いられるパスワードが格納されるパスワードフィールド102、カード会員が所有するクレジットカードを識別するためのカードIDが格納されるカードIDフィールド103、カード会員の連絡先となる電子メールアドレスが格納される連絡先フィールド104、及びカード会員が参加する抽選を識別するための抽選IDが格納される抽選IDフィールド105を有している。この会員情報DB13Aは、カード会員がクレジットカード会社側に対して申請した内容に基づいて形成され、また、カード会員の申請に応じてその内容が適宜更新される。また、抽選IDについては、後述するように、カード会員が抽選に参加する場合に当選確率決定装置1によって格納される。
【0030】
[抽選情報DB13B]
図4は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1に設けられている抽選情報DB13Bのレイアウトの一例を示す図である。図4に示すように、抽選情報DB13Bは、会員IDが格納される会員IDフィールド201、及び後述するようにして当選確率決定装置1により決定される当選ポイントの累積値が格納される当選ポイントフィールド202を有している。この抽選情報は、後述するように、カード会員が抽選に参加する場合に当選確率決定装置1によって生成される。なお、複数の抽選が存在する場合、その抽選毎に抽選情報DB13Bが設けられることになる。
【0031】
[当選ポイント決定テーブルT1]
図5は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1が記憶している当選ポイント決定テーブルT1の一例を示す図である。図5に示すように、当選ポイント決定テーブルT1では、クレジットカードの利用金額と当選ポイントとが対応付けられている。具体的には、利用金額が“1,000円未満”、“1,000円以上3,000円未満”、“3,000円以上5,000円未満”、“5,000円以上10,000円未満”、“10,000円以上20,000円未満”、“20,000円以上30,000円未満”及び“30,000円以上”の7段階に分けられており、これらの段階のそれぞれに“0”、“3”、“5”、“10”、“20”、“30”及び“40”の当選ポイントが対応付けられている。勿論、これらの値は例であって、他の値であってもよく、また、利用金額がより多くの段階又は少ない段階に分けられていてもよいことは言うまでもない。
【0032】
当選確率決定装置1は、上記の当選ポイント決定テーブルT1により定められ、抽選情報DB13Bに格納された当選ポイントを用いて、次のようにして当選確率を算出する。まず、当選確率決定装置1は、抽選情報DB13Bを参照して、算出された当選確率が適用されるカード会員(以下、「適用対象者」という)の当選ポイント及び他の抽選参加者の当選ポイントを取得する。次に、当選確率決定装置1は、以下の式1を用いて、適用対象者の当選確率を算出する。
【数1】
【0033】
上記の式1より明らかなように、本実施の形態においては、適用対象者の当選ポイントが多くなればなるほど当選確率が高くなる一方、他の抽選参加者の当選ポイントの合計が多くなればなるほど当選確率が低くなる。また、抽選参加者が増えるほど当選確率が低くなる。すなわち、本実施の形態における当選確率は、適用対象者のクレジットカードの利用履歴のみではなく、その適用対象者以外の他の抽選参加者のクレジットカードの利用履歴及び抽選参加者の数にも依存することになる。
【0034】
[当選確率決定システムの動作]
次に、上述したように構成された実施の形態1の当選確率決定システムの動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の当選確率決定システムが実行する主な処理には、(1)カード会員が抽選に参加するための参加エントリー処理、(2)カード会員に対して適用される当選確率を当該カード会員に通知するための当選確率通知処理がある。以下では、これらの各処理の詳細について説明する。
【0035】
(1)参加エントリー処理
各カード会員は、自己のクレジットカードの利用状況を確認したり、クレジットカード会社によって提供される各種サービスを利用したりするために、端末装置2を用いて、クレジットカード会社が運用するサーバ装置に対してアクセスする。ここでは、当該サーバ装置が当選確率決定装置1であり、カード会員が操作する端末装置2が当選確率決定装置1に対してアクセスするものとして説明を続ける。
【0036】
図6は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置1及び端末装置2によって実行される参加エントリー処理の手順を示すフローチャートである。カード会員は、端末装置2を操作し、当選確率決定装置1にログインするために必要な会員ID及びパスワードを入力し、これら会員ID及びパスワードを含むログイン情報を当選確率決定装置1に対して送信するよう端末装置2に指示する。当該指示を受け付けた端末装置2は、図6に示すとおり、ログイン情報を当選確率決定装置1に対して送信する(S101)。
【0037】
当選確率決定装置1は、端末装置2から送信されたログイン情報を受信した場合(S201)、会員情報DB13Aを参照し、受信したログイン情報に含まれる会員ID及びパスワードが会員情報DB13Aに格納されている会員ID及びパスワードと一致するか否かを判定することによってログイン認証処理を実行する(S202)。ここでログイン認証に失敗した場合、当選確率決定装置1は、会員ID及び/又はパスワードが異なるためにログイン認証に失敗した旨を示す情報を端末装置2に対して送信することになる。ここでは、ログイン認証に成功したものとして以下説明する。
【0038】
次に、当選確率決定装置1は、アクセスしてきたカード会員が参加可能な抽選の内容(例えば、参加可能な期間及び当選賞品の詳細等)並びに当該抽選の参加状況(参加者の数)及び当選確率等の各種の情報を含む抽選概要情報を生成する(S203)。ここで、その時点における抽選の参加者の数は、抽選情報DB13Bの件数により特定される。また、当選確率については、上述した式1に基づいて算出される。
【0039】
当選確率決定装置1は、ステップS203にて抽選概要情報を生成した後、その抽選概要情報を示す抽選概要画面を含む抽選概要画面情報を端末装置2に対して送信する(S204)。
【0040】
端末装置2は、当選確率決定装置1から送信された抽選概要画面情報を受信した場合(S102)、受信した抽選概要画面情報に含まれている抽選概要画面をディスプレイ上に表示する(S103)。
【0041】
図7は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図である。図7に示すとおり、この抽選概要画面1001には、カード会員の名前、抽選に参加することが可能な期間、当選賞品の内容(その賞品を示す画像を含む)、当選賞品を提供する店舗の名称及びURL(Universal Resource Locator)、その時点における抽選参加者の数、並びに当選確率に関する参考情報が示されている。
【0042】
抽選概要画面1001に示される参考情報における当選確率は、ステップS203において、当選確率決定装置1により算出されたものである。図7に示す例では、カード会員が10,000円以上20,000円以下の金額をクレジットカードで決済した場合に、当該カード会員に対して適用される当選確率を上記の式1に基づいて当選確率決定装置1が算出し、その算出された当選確率である“10%”以上の当選確率が、10,000円以上の商品を購入した場合に当該カード会員に対して適用される旨が表示されている。
【0043】
また、図7に示すように、抽選概要画面1001は、抽選に参加する場合に押下される「参加する」ボタン1001A及び抽選に参加しない場合に押下される「参加しない」ボタン1001Bを有している。カード会員は、端末装置2のディスプレイ上に表示されている抽選概要画面1001を参照して抽選の概要を確認し、当該抽選に参加するか否かを判断して、「参加する」ボタン1001A及び「参加しない」ボタン1001Bの何れかを端末装置2を用いて押下する。以下、「参加する」ボタン1001Aが押下されたものとして説明を続ける。
【0044】
図6に戻り、端末装置2は、「参加する」ボタン1001Aの押下を検出した場合、カード会員が抽選への参加を希望していることを示す参加希望情報を当選確率決定装置1に対して送信する(S104)。なお、この参加希望情報には、カード会員が参加する抽選の抽選IDが含まれているものとする。
【0045】
当選確率決定装置1は、端末装置2から送信された参加希望情報を受信した場合(S205)、受信した参加希望情報に含まれている抽選IDを、当該カード会員に係る会員情報の抽選IDフィールド105に格納することにより会員情報DB13Aを更新する(S206)。次に、当選確率決定装置1は、当該カード会員の会員IDを含む抽選情報を抽選情報DB13Bに登録する(S207)。これにより、当該カード会員の抽選への参加が受け付けられたこととなる。
【0046】
上記の参加エントリー処理の結果、上述したように、抽選に参加することとなったカード会員に係る抽選情報が抽選情報DB13Bに登録されることになる。このようにして新たに登録された抽選情報の当選ポイントフィールド202には“0”が格納されている。これ以降、このカード会員がクレジットカードを利用して決済を行った場合、当選確率決定装置1は、その利用金額に応じた当選ポイントを、当選ポイント決定テーブルT1に基づいて取得する。そして、当選確率決定装置1は、取得した当選ポイントの値と当該抽選情報の当選ポイントフィールド202に格納されている値とを足し合わせ、その結果得られた値を当該当選ポイントフィールド202に格納する。このようにして、当該カード会員に対して与えられる当選ポイントの累積値が当選ポイントフィールド202に格納されることになる。
【0047】
(2)当選確率通知処理
上記の式1にしたがって当選確率を算出した場合、各抽選参加者のクレジットカードの利用状況に応じて当選確率が変動することになる。このように変動する当選確率を、当該当選確率が適用される適用対象者に対して通知するための処理が当選確率通知処理である。当選確率の通知は、任意のタイミング(例えば、適用対象者及び/又は他の抽選参加者がクレジットカードを利用する都度等)で行うことが可能であるが、以下の当選確率通知処理では、抽選に参加しているカード会員がクレジットカードを利用して決済を行った時に当該カード会員に対して当選確率を通知する例が示されている。
【0048】
図8は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置1及び端末装置2によって実行される当選確率通知処理の手順を示すフローチャートである。カード会員がクレジットカードを利用して決済を行った場合、当該決済に係るレシートが発行される。この場合に、そのカード会員が抽選に参加しているとき(すなわち、会員情報の抽選IDフィールド105に抽選IDが格納されているとき)、当選確率決定装置1は、購入された商品・サービスの名称及び購入金額を含むレシート情報を生成する(S301)。次に、当選確率決定装置1は、抽選情報DB13Bを参照して当該カード会員及び他の抽選参加者の当選ポイントを取得した後、上記の式1を用いて、この時点における当該カード会員に適用される当選確率を算出する(S302)。
【0049】
次に、当選確率決定装置1は、ステップS301にて生成したレシート情報と、ステップS302にて算出した当選確率とを含むレシート画面を生成し(S303)、そのレシート画面にアクセスするためのURLが示された電子メールを送信する(S304)。この場合、当選確率決定装置1は、会員情報DB13Aの連絡先フィールド104に格納されている当該カード会員用の電子メールアドレスを用いる。
【0050】
端末装置2は、当選確率決定装置1から送信された電子メールを受信した場合(S401)、受信した電子メールをディスプレイ上に表示する。ここで、カード会員が、電子メールで示されているURLに対するアクセスを端末装置2に指示した場合、端末装置2は、レシート画面を要求するためのレシート画面要求情報を当選確率決定装置1に対して送信する(S402)。
【0051】
当選確率決定装置1は、端末装置2から送信されたレシート画面要求情報を受信した場合(S305)、ステップS303にて生成したレシート画面を含むレシート画面情報を端末装置2に対して送信する(S306)。
【0052】
端末装置2は、当選確率決定装置1から送信されたレシート画面情報を受信した場合(S403)、受信したレシート画面情報に含まれているレシート画面をディスプレイ上に表示する(S404)。
【0053】
図9は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図である。図9に示すとおり、このレシート画面2001には、購入された商品・サービスの名称及び購入金額、並びにステップS302にて算出した当選確率が示されている。カード会員は、このレシート画面2001を参照することにより、その時点における当選確率を確認することができる。
【0054】
抽選に参加してから当該抽選の参加可能期間が終了するまでの間、上記の当選確率通知処理が実行される。そして、この抽選の参加可能期間が終了した時点で、各抽選参加者の当選確率が確定することになる。その後、このようにして確定した当選確率に基づいた抽選が当選確率決定装置1又は他の装置によって実行され、その抽選の結果が各抽選参加者に対して通知される。
【0055】
なお、カード会員が実店舗においてクレジットカードを利用した場合に、その店舗に設けられている店舗端末が上記のレシート画面と同様の内容を紙媒体に印刷し、これを当該カード会員に渡すようにしてもよい。この場合、当選確率決定装置1が、上記のレシート画面情報と同様の情報を、専用線ネットワーク等を介して店舗端末に対して送信するようにすればよい。
【0056】
上述したとおり、本実施の形態においては、抽選参加者がクレジットカードを利用した場合に当該抽選参加者に適用される当選確率が高くなり、また、他の抽選参加者がクレジットカードを利用した場合には当該当選確率が低くなる。さらに、他の抽選参加者の数が増えた場合も当該当選確率は低くなる。そのため、各抽選参加者の当選確率は上がる一方ではなく下がることもあるので、当選賞品の数が限られているような場合で、かつ抽選の参加可能期間が終了した時点で各抽選参加者の当選確率が確定し、確定した当選確率に基づいた抽選が実行されるような場合等にも対応することができる。
【0057】
また、上記のように当選確率が上下両方向に変動する場合、不確定性が増すことになるため、抽選参加者にゲーム感覚を与えることが可能になる。そのため、ゲーム参加者が互いに得点を競う如く、抽選参加者が互いに当選確率を競うことも起こり得るため、抽選参加者の購買意欲をより一層促進させることが期待できる。
【0058】
(実施の形態2)
実施の形態1では、上述したとおり、すべての抽選参加者に対する抽選が同時に行われるが、抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことも考えられる。この場合において、当選賞品の数が決まっているときは、当選がある度に当選賞品の数が少なくなるため、当選賞品の残り数に応じて当選確率を変動させる必要がある。実施の形態2の当選確率決定システムは、このように抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことができるものであり、実施の形態1における当選ポイントに加え、当選賞品の残り数に応じて当選確率を変動させる。なお、実施の形態2の当選確率決定装置及び端末装置の構成は実施の形態1の場合と同様であるため説明を省略し、以下では図1及び図2を適宜参照しながらその動作について説明する。
【0059】
本実施の形態の当選確率決定装置1は、ハードディスク13に当選賞品の残り数を記憶しており、その当選賞品の残り数と抽選情報DB13Bに格納された当選ポイントとを用いて、次の式2により当選確率を算出する。
【数2】
【0060】
上記の式2より明らかなように、本実施の形態においては、当選賞品の残り数が多いほど当選確率が高くなり、当選賞品の残り数が少ないほど当選確率が低くなる。すなわち、本実施の形態における当選確率は、適用対象者及びその適用対象者以外の他の抽選参加者のクレジットカードの利用状況に加えて、当選賞品の残り数にも依存することになる。
【0061】
(1)参加エントリー処理
本実施の形態においても、実施の形態1の場合と同様の参加エントリー処理を実行するが、上述したステップS203にて生成される抽選概要情報の内容、及び上記の式1ではなく式2を用いて当選確率を算出する点が実施の形態1の場合とは異なっている。すなわち、本実施の形態の当選確率決定装置1は、ステップS203において、アクセスしてきたカード会員が参加可能な抽選の内容、当該抽選の参加状況、上記の式2を用いて算出された当選確率、及び当選賞品の残り数を含む抽選概要情報を生成する。そして、当選確率決定装置1は、その生成した抽選概要情報を示す抽選概要画面を含む抽選概要画面情報を端末装置2に対して送信し(S204)、端末装置2は、その抽選概要画面情報を受信した場合(S102)、受信した抽選概要画面情報に含まれている抽選概要画面をディスプレイ上に表示する(S103)。
【0062】
図10は、本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図である。図10に示すとおり、この抽選概要画面3001には、カード会員の名前、抽選に参加することが可能な期間、当選賞品の内容(その賞品を示す画像を含む)、当選賞品を提供する店舗の名称及びURL、その時点における抽選参加者の数及び当選賞品の残り数、並びに当選確率に関する参考情報が示されている。
【0063】
カード会員は、端末装置2のディスプレイ上に表示されている抽選概要画面3001を参照して抽選の概要を確認し、その時点における当選賞品の残り数及び当選確率等を参考にしてこの抽選に参加するか否かを判断し、「参加する」ボタン1001A及び「参加しない」ボタン1001Bの何れかを端末装置2を用いて押下する。参加エントリー処理におけるこれ以降の処理については実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。
【0064】
(2)当選確率通知処理
本実施の形態においても、実施の形態1の場合と同様の当選確率通知処理を実行するが、上述したステップS301にて生成されるレシート情報の内容、及び上記の式1ではなく式2を用いて当選確率を算出する点が実施の形態1の場合とは異なっている。すなわち、本実施の形態の当選確率決定装置1は、ステップS301において、購入された商品・サービスの名称及び購入金額、並びに当選賞品の残り数を含むレシート情報を生成する。次に、当選確率決定装置1は、上記の式2を用いて、この時点における当該カード会員に適用される当選確率を算出し(S302)、その算出した当選確率と、ステップS301にて生成したレシート情報とを含むレシート画面を生成する(S303)。当選確率通知処理におけるこれ以降の処理については実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。
【0065】
図11は、本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図である。図11に示すとおり、このレシート画面4001には、購入された商品・サービスの名称及び購入金額、ステップS302にて算出した当選確率、並びに当選賞品の残り数が示されている。また、このレシート画面4001は、抽選を実行する場合に押下される「YES」ボタン4001A及び抽選を実行しない場合に押下される「NO」ボタン4001Bを有している。
【0066】
カード会員は、端末装置2のディスプレイ上に表示されているレシート画面4001を参照することにより、その時点において自己に適用される当選確率及び当選賞品の残り数等を確認することができる。そして、カード会員は、確認した当選確率等に基づいて抽選を行うか否かを判断し、「YES」ボタン4001A及び「NO」ボタン4001Bの何れかを端末装置2を用いて押下する。ここで「YES」ボタン4001Aが押下された場合、レシート画面4001に表示されている当選確率に基づいた抽選が、当選確率決定装置1又は他の装置によって行われ、その抽選の結果が当該カード会員に対して通知される。
【0067】
上記のように抽選が実行された場合、当選確率決定装置1は、当該カード会員に係る抽選情報を抽選情報DB13Bから削除する。これにより、このカード会員のこれまでのクレジットカードの利用履歴は、次に他の抽選参加者に適用される当選確率を算出するときには考慮されなくなる。また、抽選を行った結果、当選となった場合、当選確率決定装置1は、当選賞品の残り数を1減らす。これにより、他の抽選参加者に適用される当選確率が、この抽選前の値よりも低くなる。このようにして、抽選の結果が、次に算出される当選確率に反映されることになる。
【0068】
上述したとおり、本実施の形態においては、当選賞品の残り数に基づいて当選確率が算出される。これにより、抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことが可能になる。
【0069】
(実施の形態3)
上述したように、実施の形態1及び2の当選確率決定装置1は、所定の式を用いて当選確率を算出する。これに対し、実施の形態3の当選確率決定装置は、所定のテーブルを用いて当選確率を決定する。
【0070】
[当選確率決定装置の構成]
図12は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置の構成を示すブロック図である。図12に示すとおり、本実施の形態の当選確率決定装置3は、実施の形態1の当選確率決定装置1と同様にハードディスク13を備えている。このハードディスク13には、実施の形態1の場合と同様の構成の会員情報DB13Aと、実施の形態1の場合とは異なる構成の抽選情報DB13Cとが設けられている。また、このハードディスク13には、実施の形態1における当選ポイント決定テーブルT1の代わりに、当選確率決定テーブルT2が格納されている。なお、当選確率決定装置3のその他の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。以下、抽選情報DB13C及び当選確率決定テーブルT2の詳細について説明する。
【0071】
[抽選情報DB13C]
図13は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置3に設けられている抽選情報DB13Cのレイアウトの一例を示す図である。図13に示すように、抽選情報DB13Cは、会員IDが格納される会員IDフィールド301、及びカード会員のクレジットカードの利用金額の累積値が格納される利用金額フィールド302を有している。実施の形態1の場合と同様に、カード会員が抽選に参加することになった場合に当該カード会員の抽選情報が抽選情報DB13Cに登録される。
【0072】
[当選確率決定テーブルT2]
図14は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置3が記憶している当選確率決定テーブルT2の一例を示す図である。図14に示すように、当選確率決定テーブルT2では、クレジットカードの利用金額と当選確率とが対応付けられている。具体的には、利用金額が“他の抽選参加者の1/2以下”、“他の抽選参加者と同程度”、“他の抽選参加者の2倍程度”及び“他の抽選参加者の4倍以上”の4段階に分けられており、これらの段階のそれぞれに“5%”、“10%”、“20%”及び“40%”の当選確率が対応付けられている。
【0073】
[当選確率決定システムの動作]
上述したように構成された実施の形態3の当選確率決定装置3を備える当選確率決定システムは、実施の形態1の場合と同様の参加エントリー処理及び当選確率通知処理を実行する。但し、これらの参加エントリー処理及び当選確率通知処理において、当選確率決定装置3は、当選確率決定テーブルT2を用いて、各抽選参加者に適用される当選確率を決定する。この当選確率の決定は次のようにして行われる。
【0074】
まず、当選確率決定装置3は、抽選情報DB13Cを参照して他の抽選参加者のクレジットカードの利用金額を取得し、それらの利用金額の平均値を算出する。次に、当選確率決定装置3は、算出した平均値と、新たに抽選に参加するカード会員のクレジットカードの利用金額とを比較し、当該利用金額が何れの段階に属するかを決定する。そして、当選確率決定装置3は、当該利用金額が属する段階と対応付けられている当選確率を特定し、この当選確率を当該カード会員に適用される当選確率とする。このように、本実施の形態では、当選確率決定テーブルT2を用いることにより、各抽選参加者のクレジットカードの利用履歴に応じた当選確率を決定することができる。
【0075】
なお、当選確率決定テーブルT2の内容を変更することにより、実施の形態2の場合のように、当選賞品の残り数をも考慮して当選確率を決定することも可能である。図15は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置3が記憶している当選確率決定テーブルの他の例を示す図である。図15に示すように、この当選確率決定テーブルT3においては、クレジットカードの利用金額の各段階のそれぞれに、“0.5%×当選賞品の残り数”、“0.1%×当選賞品の残り数”、“0.2%×当選賞品の残り数”及び“0.4%×当選賞品の残り数”の当選確率が対応付けられている。この当選確率決定テーブルT3を用いることにより、当選確率決定装置3は、当選賞品の残り数に基づいて当選確率を決定することになる。これにより、実施の形態2の場合と同様に、抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことが可能になる。
【0076】
上述したとおり、本実施の形態では、当選確率決定テーブルT2及びT3において、クレジットカードの利用金額と当選確率とが対応付けられているが、この利用金額に代わり又は利用金額と共に、クレジットカードの利用回数と当選確率とが対応付けられていてもよい。これにより、クレジットカードの利用回数が多いカード会員に対して高い当選確率を与えることが可能になる。
【0077】
(その他の実施の形態)
上記の各実施の形態では、抽選に参加してからその抽選が実行されるまでの間の各カード会員のクレジットカードの利用履歴に基づいて当選確率が算出されているが、抽選に参加する前の各カード会員の利用履歴を考慮するようにしてもよい。具体的には、カード会員が抽選に参加した場合、当選確率決定装置が、当該抽選に参加する前の一定期間における当該カード会員の利用履歴に応じて当選ポイントを算出し、その当選ポイントを用いて当選確率を算出することが考えられる。この場合、クレジットカードを多く利用する優良なカード会員に対して高い当選確率を与えることができる。
【0078】
また、上記の各実施の形態における当選確率通知処理では、通知時点における当選確率を抽選参加者に知らせているが、このときに例えば前記通知したときの当選確率と今回の当選確率との差を数値で通知したり、これまでの当選確率の変動履歴をグラフで通知したりしてもよい。この場合、通知を受けた抽選参加者は、当選確率が上昇又は下降しているのか、どの程度変動しているのか等を容易に確認することができ、購買意欲がより一層刺激されることになる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の当選確率決定装置及び当選確率決定方法は、クレジットカードの利用者が参加する抽選における当選確率を決定するための当選確率決定装置及び当選確率決定方法等として有用である。
【符号の説明】
【0080】
1,3 当選確率決定装置
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 ハードディスク
13A 会員情報データベース
13B 抽選情報データベース
13C 抽選情報データベース
14 通信インタフェース
15 バス
T1 当選ポイント決定テーブル
T2,T3 当選確率決定テーブル
2 端末装置
NTW 通信ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定装置及び当選確率決定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品・サービスの購入者を対象として、各種賞品が当選する抽選が行われている。このような抽選においては、すべての購入者に対して同一の当選確率が適用される場合が多いが、販売促進等の目的のために、購入者によって当選確率を可変にすることができるシステムも提案されている。例えば、特許文献1には、携帯電話の利用者毎に商品購入履歴を記憶しておき、その商品購入履歴に基づいて当該利用者に対して適用される当選確率を算出する抽選システムが開示されている。この抽選システムによれば、商品を購入すればするほどその購入を行った利用者に対して適用される当選確率を高くすることが可能となるため、販売促進の効果を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−71311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の従来の抽選システムにおいて、多くの利用者が商品の購入を行った場合、それらの利用者全員に対して適用される当選確率が高くなることになるため、それに伴って当選数が多くなる。そのため、従来の抽選システムでは、抽選の当選賞品の数が限られているような場合には、当選しているにもかかわらず当選賞品を取得できなかったり、高い当選確率を得ているにもかかわらず抽選をすることができなかったり等の事態が生じ得るため、利用者の期待利益を奪い、逆に購買意欲を喪失させるという問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、抽選の当選賞品の数に限りがあるような場合でも対応することができる、当選確率決定装置及び当選確率決定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の当選確率決定装置は、クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶手段と、前記利用履歴情報記憶手段に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定手段とを備え、前記当選確率決定手段が、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する。
【0007】
上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定してもよい。
【0008】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定してもよい。
【0009】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、当該一の利用者に対して適用される当選確率を決定してもよい。
【0010】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記他の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該他の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、前記一の利用者に対して適用される当選確率を決定してもよい。
【0011】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者の数が多くなるほどその値が低くなるように決定してもよい。
【0012】
また、上記態様において、前記抽選は、当選賞品の数がなくなるまで、当該抽選に参加する利用者の所望のタイミングで実行され、前記当選確率決定手段によって決定された前記一の利用者に対して適用される当選確率を示す当選確率情報を、当該一の利用者側の端末装置に対して送信する当選確率情報送信手段を更に備えていてもよい。
【0013】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記抽選を実行した利用者を除く前記他の利用者の利用履歴に応じて、前記一の利用者に適用される当選確率を決定してもよい。
【0014】
また、上記態様において、前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に適用される当選確率を、当選賞品の残り数が少なくなるほどその値が低くなるように決定してもよい。
【0015】
また、本発明の一の態様の当選確率決定方法は、記憶部を備えるコンピュータが、クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を前記記憶部に記憶する利用履歴情報記憶工程と、前記記憶部に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定工程とを実行し、前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する。
【0016】
上記態様の前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定するようにしてもよい。
【0017】
また、上記態様の前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る当選確率決定装置及び当選確率決定方法によれば、抽選の当選賞品の数が限られているような場合であっても、クレジットカードの利用履歴に応じた当選確率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置を備える当選確率決定システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置に設けられている会員情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図4】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置に設けられている抽選情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図5】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置が記憶している当選ポイント決定テーブルの一例を示す図。
【図6】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置及び端末装置によって実行される参加エントリー処理の手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図。
【図8】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置及び端末装置によって実行される当選確率通知処理の手順を示すフローチャート。
【図9】本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図。
【図10】本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図。
【図11】本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図。
【図12】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置の構成を示すブロック図。
【図13】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置に設けられている抽選情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【図14】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置が記憶している当選確率決定テーブルの一例を示す図。
【図15】本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置が記憶している当選確率決定テーブルの他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0021】
(実施の形態1)
[当選確率決定システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置を備える当選確率決定システムの構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、本実施の形態の当選確率決定システムは、当選確率決定装置1と、複数の端末装置2,2,…とを備えている。当選確率決定装置1は、クレジットカード会社側に設けられたコンピュータであり、端末装置2,2,…は、当該クレジットカード会社が発行するクレジットカードの会員(以下、「カード会員」という)側に設けられた装置である。端末装置2,2,…としては、例えばパーソナルコンピュータ、携帯型電話機及びPDA(Personal Digital Assistant)等の通信機能を有する装置が用いられる。これらの当選確率決定装置1及び端末装置2,2,…は、インターネット等の通信ネットワークNTWを介して通信可能に接続されている。
【0022】
[当選確率決定装置の構成]
以下、上述した当選確率決定装置1の詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1の構成を示すブロック図である。図2に示すとおり、コンピュータ(当選確率決定装置)1は、CPU10、ROM11、RAM12、ハードディスク13、及び通信インタフェース(I/F)14を備えており、これらのCPU10、ROM11、RAM12、及び通信I/F14は、バス15によって接続されている。
【0023】
CPU10は、RAM12にロードされた各種のコンピュータプログラムを実行する。これにより、コンピュータ1が本実施の形態の当選確率決定装置1として機能することになる。
【0024】
ROM11は、マスクROM、PROM、EPROM(Erasable PROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable PROM)等によって構成されており、CPU10にて実行されるコンピュータプログラム及びその実行の際に用いられるデータ等が記憶されている。
【0025】
RAM12は、SRAM又はDRAMなどによって構成されている。このRAM12は、ハードディスク13に記憶されている各種のコンピュータプログラムの読み出し等に用いられる。また、CPU10が各種のコンピュータプログラムを実行するときに、CPU10の作業領域としても利用される。
【0026】
ハードディスク13には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラムなど、CPU10に実行させるための各種のコンピュータプログラム及び当該コンピュータプログラムの実行に用いられるデータ等が予めインストールされている。また、このハードディスク13には、カード会員に関する会員情報が格納される会員情報データベース(DB)13Aと、クレジットカードを利用して各種の商品・サービスを購入したカード会員を対象として行われる抽選に用いられる抽選情報が格納される抽選情報データベース(DB)13Bとが設けられている。また、その抽選において各カード会員に対して適用される当選確率を決める場合の基準となる当選ポイントを決定するための当選ポイント決定テーブルT1が、ハードディスク13に格納されている。これらの各データベース及びテーブルの詳細については後述する。
【0027】
さらに、ハードディスク13には、例えば米マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)などのマルチタスクオペレーティングシステムがインストールされている。以下の説明においては、各種のコンピュータプログラムが当該オペレーティングシステム上で動作するものとしている。
【0028】
通信I/F14は、通信ネットワークNTWを介して当選確率決定装置1が外部の装置と通信するためのインタフェース装置である。当選確率決定装置1は、この通信I/F14を介して、端末装置2,2,…との間で各種のデータの送受信を行う。
【0029】
以下、ハードディスク13に設けられている各データベース及びテーブルの詳細について説明する。
[会員情報DB13A]
図3は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1に設けられている会員情報DB13Aのレイアウトの一例を示す図である。図3に示すように、会員情報DB13Aは、カード会員を識別するための会員IDが格納される会員IDフィールド101、カード会員によって予め定められ、ログイン処理の際に用いられるパスワードが格納されるパスワードフィールド102、カード会員が所有するクレジットカードを識別するためのカードIDが格納されるカードIDフィールド103、カード会員の連絡先となる電子メールアドレスが格納される連絡先フィールド104、及びカード会員が参加する抽選を識別するための抽選IDが格納される抽選IDフィールド105を有している。この会員情報DB13Aは、カード会員がクレジットカード会社側に対して申請した内容に基づいて形成され、また、カード会員の申請に応じてその内容が適宜更新される。また、抽選IDについては、後述するように、カード会員が抽選に参加する場合に当選確率決定装置1によって格納される。
【0030】
[抽選情報DB13B]
図4は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1に設けられている抽選情報DB13Bのレイアウトの一例を示す図である。図4に示すように、抽選情報DB13Bは、会員IDが格納される会員IDフィールド201、及び後述するようにして当選確率決定装置1により決定される当選ポイントの累積値が格納される当選ポイントフィールド202を有している。この抽選情報は、後述するように、カード会員が抽選に参加する場合に当選確率決定装置1によって生成される。なお、複数の抽選が存在する場合、その抽選毎に抽選情報DB13Bが設けられることになる。
【0031】
[当選ポイント決定テーブルT1]
図5は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定装置1が記憶している当選ポイント決定テーブルT1の一例を示す図である。図5に示すように、当選ポイント決定テーブルT1では、クレジットカードの利用金額と当選ポイントとが対応付けられている。具体的には、利用金額が“1,000円未満”、“1,000円以上3,000円未満”、“3,000円以上5,000円未満”、“5,000円以上10,000円未満”、“10,000円以上20,000円未満”、“20,000円以上30,000円未満”及び“30,000円以上”の7段階に分けられており、これらの段階のそれぞれに“0”、“3”、“5”、“10”、“20”、“30”及び“40”の当選ポイントが対応付けられている。勿論、これらの値は例であって、他の値であってもよく、また、利用金額がより多くの段階又は少ない段階に分けられていてもよいことは言うまでもない。
【0032】
当選確率決定装置1は、上記の当選ポイント決定テーブルT1により定められ、抽選情報DB13Bに格納された当選ポイントを用いて、次のようにして当選確率を算出する。まず、当選確率決定装置1は、抽選情報DB13Bを参照して、算出された当選確率が適用されるカード会員(以下、「適用対象者」という)の当選ポイント及び他の抽選参加者の当選ポイントを取得する。次に、当選確率決定装置1は、以下の式1を用いて、適用対象者の当選確率を算出する。
【数1】
【0033】
上記の式1より明らかなように、本実施の形態においては、適用対象者の当選ポイントが多くなればなるほど当選確率が高くなる一方、他の抽選参加者の当選ポイントの合計が多くなればなるほど当選確率が低くなる。また、抽選参加者が増えるほど当選確率が低くなる。すなわち、本実施の形態における当選確率は、適用対象者のクレジットカードの利用履歴のみではなく、その適用対象者以外の他の抽選参加者のクレジットカードの利用履歴及び抽選参加者の数にも依存することになる。
【0034】
[当選確率決定システムの動作]
次に、上述したように構成された実施の形態1の当選確率決定システムの動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。なお、本実施の形態の当選確率決定システムが実行する主な処理には、(1)カード会員が抽選に参加するための参加エントリー処理、(2)カード会員に対して適用される当選確率を当該カード会員に通知するための当選確率通知処理がある。以下では、これらの各処理の詳細について説明する。
【0035】
(1)参加エントリー処理
各カード会員は、自己のクレジットカードの利用状況を確認したり、クレジットカード会社によって提供される各種サービスを利用したりするために、端末装置2を用いて、クレジットカード会社が運用するサーバ装置に対してアクセスする。ここでは、当該サーバ装置が当選確率決定装置1であり、カード会員が操作する端末装置2が当選確率決定装置1に対してアクセスするものとして説明を続ける。
【0036】
図6は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置1及び端末装置2によって実行される参加エントリー処理の手順を示すフローチャートである。カード会員は、端末装置2を操作し、当選確率決定装置1にログインするために必要な会員ID及びパスワードを入力し、これら会員ID及びパスワードを含むログイン情報を当選確率決定装置1に対して送信するよう端末装置2に指示する。当該指示を受け付けた端末装置2は、図6に示すとおり、ログイン情報を当選確率決定装置1に対して送信する(S101)。
【0037】
当選確率決定装置1は、端末装置2から送信されたログイン情報を受信した場合(S201)、会員情報DB13Aを参照し、受信したログイン情報に含まれる会員ID及びパスワードが会員情報DB13Aに格納されている会員ID及びパスワードと一致するか否かを判定することによってログイン認証処理を実行する(S202)。ここでログイン認証に失敗した場合、当選確率決定装置1は、会員ID及び/又はパスワードが異なるためにログイン認証に失敗した旨を示す情報を端末装置2に対して送信することになる。ここでは、ログイン認証に成功したものとして以下説明する。
【0038】
次に、当選確率決定装置1は、アクセスしてきたカード会員が参加可能な抽選の内容(例えば、参加可能な期間及び当選賞品の詳細等)並びに当該抽選の参加状況(参加者の数)及び当選確率等の各種の情報を含む抽選概要情報を生成する(S203)。ここで、その時点における抽選の参加者の数は、抽選情報DB13Bの件数により特定される。また、当選確率については、上述した式1に基づいて算出される。
【0039】
当選確率決定装置1は、ステップS203にて抽選概要情報を生成した後、その抽選概要情報を示す抽選概要画面を含む抽選概要画面情報を端末装置2に対して送信する(S204)。
【0040】
端末装置2は、当選確率決定装置1から送信された抽選概要画面情報を受信した場合(S102)、受信した抽選概要画面情報に含まれている抽選概要画面をディスプレイ上に表示する(S103)。
【0041】
図7は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図である。図7に示すとおり、この抽選概要画面1001には、カード会員の名前、抽選に参加することが可能な期間、当選賞品の内容(その賞品を示す画像を含む)、当選賞品を提供する店舗の名称及びURL(Universal Resource Locator)、その時点における抽選参加者の数、並びに当選確率に関する参考情報が示されている。
【0042】
抽選概要画面1001に示される参考情報における当選確率は、ステップS203において、当選確率決定装置1により算出されたものである。図7に示す例では、カード会員が10,000円以上20,000円以下の金額をクレジットカードで決済した場合に、当該カード会員に対して適用される当選確率を上記の式1に基づいて当選確率決定装置1が算出し、その算出された当選確率である“10%”以上の当選確率が、10,000円以上の商品を購入した場合に当該カード会員に対して適用される旨が表示されている。
【0043】
また、図7に示すように、抽選概要画面1001は、抽選に参加する場合に押下される「参加する」ボタン1001A及び抽選に参加しない場合に押下される「参加しない」ボタン1001Bを有している。カード会員は、端末装置2のディスプレイ上に表示されている抽選概要画面1001を参照して抽選の概要を確認し、当該抽選に参加するか否かを判断して、「参加する」ボタン1001A及び「参加しない」ボタン1001Bの何れかを端末装置2を用いて押下する。以下、「参加する」ボタン1001Aが押下されたものとして説明を続ける。
【0044】
図6に戻り、端末装置2は、「参加する」ボタン1001Aの押下を検出した場合、カード会員が抽選への参加を希望していることを示す参加希望情報を当選確率決定装置1に対して送信する(S104)。なお、この参加希望情報には、カード会員が参加する抽選の抽選IDが含まれているものとする。
【0045】
当選確率決定装置1は、端末装置2から送信された参加希望情報を受信した場合(S205)、受信した参加希望情報に含まれている抽選IDを、当該カード会員に係る会員情報の抽選IDフィールド105に格納することにより会員情報DB13Aを更新する(S206)。次に、当選確率決定装置1は、当該カード会員の会員IDを含む抽選情報を抽選情報DB13Bに登録する(S207)。これにより、当該カード会員の抽選への参加が受け付けられたこととなる。
【0046】
上記の参加エントリー処理の結果、上述したように、抽選に参加することとなったカード会員に係る抽選情報が抽選情報DB13Bに登録されることになる。このようにして新たに登録された抽選情報の当選ポイントフィールド202には“0”が格納されている。これ以降、このカード会員がクレジットカードを利用して決済を行った場合、当選確率決定装置1は、その利用金額に応じた当選ポイントを、当選ポイント決定テーブルT1に基づいて取得する。そして、当選確率決定装置1は、取得した当選ポイントの値と当該抽選情報の当選ポイントフィールド202に格納されている値とを足し合わせ、その結果得られた値を当該当選ポイントフィールド202に格納する。このようにして、当該カード会員に対して与えられる当選ポイントの累積値が当選ポイントフィールド202に格納されることになる。
【0047】
(2)当選確率通知処理
上記の式1にしたがって当選確率を算出した場合、各抽選参加者のクレジットカードの利用状況に応じて当選確率が変動することになる。このように変動する当選確率を、当該当選確率が適用される適用対象者に対して通知するための処理が当選確率通知処理である。当選確率の通知は、任意のタイミング(例えば、適用対象者及び/又は他の抽選参加者がクレジットカードを利用する都度等)で行うことが可能であるが、以下の当選確率通知処理では、抽選に参加しているカード会員がクレジットカードを利用して決済を行った時に当該カード会員に対して当選確率を通知する例が示されている。
【0048】
図8は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える当選確率決定装置1及び端末装置2によって実行される当選確率通知処理の手順を示すフローチャートである。カード会員がクレジットカードを利用して決済を行った場合、当該決済に係るレシートが発行される。この場合に、そのカード会員が抽選に参加しているとき(すなわち、会員情報の抽選IDフィールド105に抽選IDが格納されているとき)、当選確率決定装置1は、購入された商品・サービスの名称及び購入金額を含むレシート情報を生成する(S301)。次に、当選確率決定装置1は、抽選情報DB13Bを参照して当該カード会員及び他の抽選参加者の当選ポイントを取得した後、上記の式1を用いて、この時点における当該カード会員に適用される当選確率を算出する(S302)。
【0049】
次に、当選確率決定装置1は、ステップS301にて生成したレシート情報と、ステップS302にて算出した当選確率とを含むレシート画面を生成し(S303)、そのレシート画面にアクセスするためのURLが示された電子メールを送信する(S304)。この場合、当選確率決定装置1は、会員情報DB13Aの連絡先フィールド104に格納されている当該カード会員用の電子メールアドレスを用いる。
【0050】
端末装置2は、当選確率決定装置1から送信された電子メールを受信した場合(S401)、受信した電子メールをディスプレイ上に表示する。ここで、カード会員が、電子メールで示されているURLに対するアクセスを端末装置2に指示した場合、端末装置2は、レシート画面を要求するためのレシート画面要求情報を当選確率決定装置1に対して送信する(S402)。
【0051】
当選確率決定装置1は、端末装置2から送信されたレシート画面要求情報を受信した場合(S305)、ステップS303にて生成したレシート画面を含むレシート画面情報を端末装置2に対して送信する(S306)。
【0052】
端末装置2は、当選確率決定装置1から送信されたレシート画面情報を受信した場合(S403)、受信したレシート画面情報に含まれているレシート画面をディスプレイ上に表示する(S404)。
【0053】
図9は、本発明の実施の形態1に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図である。図9に示すとおり、このレシート画面2001には、購入された商品・サービスの名称及び購入金額、並びにステップS302にて算出した当選確率が示されている。カード会員は、このレシート画面2001を参照することにより、その時点における当選確率を確認することができる。
【0054】
抽選に参加してから当該抽選の参加可能期間が終了するまでの間、上記の当選確率通知処理が実行される。そして、この抽選の参加可能期間が終了した時点で、各抽選参加者の当選確率が確定することになる。その後、このようにして確定した当選確率に基づいた抽選が当選確率決定装置1又は他の装置によって実行され、その抽選の結果が各抽選参加者に対して通知される。
【0055】
なお、カード会員が実店舗においてクレジットカードを利用した場合に、その店舗に設けられている店舗端末が上記のレシート画面と同様の内容を紙媒体に印刷し、これを当該カード会員に渡すようにしてもよい。この場合、当選確率決定装置1が、上記のレシート画面情報と同様の情報を、専用線ネットワーク等を介して店舗端末に対して送信するようにすればよい。
【0056】
上述したとおり、本実施の形態においては、抽選参加者がクレジットカードを利用した場合に当該抽選参加者に適用される当選確率が高くなり、また、他の抽選参加者がクレジットカードを利用した場合には当該当選確率が低くなる。さらに、他の抽選参加者の数が増えた場合も当該当選確率は低くなる。そのため、各抽選参加者の当選確率は上がる一方ではなく下がることもあるので、当選賞品の数が限られているような場合で、かつ抽選の参加可能期間が終了した時点で各抽選参加者の当選確率が確定し、確定した当選確率に基づいた抽選が実行されるような場合等にも対応することができる。
【0057】
また、上記のように当選確率が上下両方向に変動する場合、不確定性が増すことになるため、抽選参加者にゲーム感覚を与えることが可能になる。そのため、ゲーム参加者が互いに得点を競う如く、抽選参加者が互いに当選確率を競うことも起こり得るため、抽選参加者の購買意欲をより一層促進させることが期待できる。
【0058】
(実施の形態2)
実施の形態1では、上述したとおり、すべての抽選参加者に対する抽選が同時に行われるが、抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことも考えられる。この場合において、当選賞品の数が決まっているときは、当選がある度に当選賞品の数が少なくなるため、当選賞品の残り数に応じて当選確率を変動させる必要がある。実施の形態2の当選確率決定システムは、このように抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことができるものであり、実施の形態1における当選ポイントに加え、当選賞品の残り数に応じて当選確率を変動させる。なお、実施の形態2の当選確率決定装置及び端末装置の構成は実施の形態1の場合と同様であるため説明を省略し、以下では図1及び図2を適宜参照しながらその動作について説明する。
【0059】
本実施の形態の当選確率決定装置1は、ハードディスク13に当選賞品の残り数を記憶しており、その当選賞品の残り数と抽選情報DB13Bに格納された当選ポイントとを用いて、次の式2により当選確率を算出する。
【数2】
【0060】
上記の式2より明らかなように、本実施の形態においては、当選賞品の残り数が多いほど当選確率が高くなり、当選賞品の残り数が少ないほど当選確率が低くなる。すなわち、本実施の形態における当選確率は、適用対象者及びその適用対象者以外の他の抽選参加者のクレジットカードの利用状況に加えて、当選賞品の残り数にも依存することになる。
【0061】
(1)参加エントリー処理
本実施の形態においても、実施の形態1の場合と同様の参加エントリー処理を実行するが、上述したステップS203にて生成される抽選概要情報の内容、及び上記の式1ではなく式2を用いて当選確率を算出する点が実施の形態1の場合とは異なっている。すなわち、本実施の形態の当選確率決定装置1は、ステップS203において、アクセスしてきたカード会員が参加可能な抽選の内容、当該抽選の参加状況、上記の式2を用いて算出された当選確率、及び当選賞品の残り数を含む抽選概要情報を生成する。そして、当選確率決定装置1は、その生成した抽選概要情報を示す抽選概要画面を含む抽選概要画面情報を端末装置2に対して送信し(S204)、端末装置2は、その抽選概要画面情報を受信した場合(S102)、受信した抽選概要画面情報に含まれている抽選概要画面をディスプレイ上に表示する(S103)。
【0062】
図10は、本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示される抽選概要画面の一例を示す図である。図10に示すとおり、この抽選概要画面3001には、カード会員の名前、抽選に参加することが可能な期間、当選賞品の内容(その賞品を示す画像を含む)、当選賞品を提供する店舗の名称及びURL、その時点における抽選参加者の数及び当選賞品の残り数、並びに当選確率に関する参考情報が示されている。
【0063】
カード会員は、端末装置2のディスプレイ上に表示されている抽選概要画面3001を参照して抽選の概要を確認し、その時点における当選賞品の残り数及び当選確率等を参考にしてこの抽選に参加するか否かを判断し、「参加する」ボタン1001A及び「参加しない」ボタン1001Bの何れかを端末装置2を用いて押下する。参加エントリー処理におけるこれ以降の処理については実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。
【0064】
(2)当選確率通知処理
本実施の形態においても、実施の形態1の場合と同様の当選確率通知処理を実行するが、上述したステップS301にて生成されるレシート情報の内容、及び上記の式1ではなく式2を用いて当選確率を算出する点が実施の形態1の場合とは異なっている。すなわち、本実施の形態の当選確率決定装置1は、ステップS301において、購入された商品・サービスの名称及び購入金額、並びに当選賞品の残り数を含むレシート情報を生成する。次に、当選確率決定装置1は、上記の式2を用いて、この時点における当該カード会員に適用される当選確率を算出し(S302)、その算出した当選確率と、ステップS301にて生成したレシート情報とを含むレシート画面を生成する(S303)。当選確率通知処理におけるこれ以降の処理については実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略する。
【0065】
図11は、本発明の実施の形態2に係る当選確率決定システムが備える端末装置2のディスプレイ上に表示されるレシート画面の一例を示す図である。図11に示すとおり、このレシート画面4001には、購入された商品・サービスの名称及び購入金額、ステップS302にて算出した当選確率、並びに当選賞品の残り数が示されている。また、このレシート画面4001は、抽選を実行する場合に押下される「YES」ボタン4001A及び抽選を実行しない場合に押下される「NO」ボタン4001Bを有している。
【0066】
カード会員は、端末装置2のディスプレイ上に表示されているレシート画面4001を参照することにより、その時点において自己に適用される当選確率及び当選賞品の残り数等を確認することができる。そして、カード会員は、確認した当選確率等に基づいて抽選を行うか否かを判断し、「YES」ボタン4001A及び「NO」ボタン4001Bの何れかを端末装置2を用いて押下する。ここで「YES」ボタン4001Aが押下された場合、レシート画面4001に表示されている当選確率に基づいた抽選が、当選確率決定装置1又は他の装置によって行われ、その抽選の結果が当該カード会員に対して通知される。
【0067】
上記のように抽選が実行された場合、当選確率決定装置1は、当該カード会員に係る抽選情報を抽選情報DB13Bから削除する。これにより、このカード会員のこれまでのクレジットカードの利用履歴は、次に他の抽選参加者に適用される当選確率を算出するときには考慮されなくなる。また、抽選を行った結果、当選となった場合、当選確率決定装置1は、当選賞品の残り数を1減らす。これにより、他の抽選参加者に適用される当選確率が、この抽選前の値よりも低くなる。このようにして、抽選の結果が、次に算出される当選確率に反映されることになる。
【0068】
上述したとおり、本実施の形態においては、当選賞品の残り数に基づいて当選確率が算出される。これにより、抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことが可能になる。
【0069】
(実施の形態3)
上述したように、実施の形態1及び2の当選確率決定装置1は、所定の式を用いて当選確率を算出する。これに対し、実施の形態3の当選確率決定装置は、所定のテーブルを用いて当選確率を決定する。
【0070】
[当選確率決定装置の構成]
図12は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置の構成を示すブロック図である。図12に示すとおり、本実施の形態の当選確率決定装置3は、実施の形態1の当選確率決定装置1と同様にハードディスク13を備えている。このハードディスク13には、実施の形態1の場合と同様の構成の会員情報DB13Aと、実施の形態1の場合とは異なる構成の抽選情報DB13Cとが設けられている。また、このハードディスク13には、実施の形態1における当選ポイント決定テーブルT1の代わりに、当選確率決定テーブルT2が格納されている。なお、当選確率決定装置3のその他の構成については、実施の形態1の場合と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。以下、抽選情報DB13C及び当選確率決定テーブルT2の詳細について説明する。
【0071】
[抽選情報DB13C]
図13は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置3に設けられている抽選情報DB13Cのレイアウトの一例を示す図である。図13に示すように、抽選情報DB13Cは、会員IDが格納される会員IDフィールド301、及びカード会員のクレジットカードの利用金額の累積値が格納される利用金額フィールド302を有している。実施の形態1の場合と同様に、カード会員が抽選に参加することになった場合に当該カード会員の抽選情報が抽選情報DB13Cに登録される。
【0072】
[当選確率決定テーブルT2]
図14は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置3が記憶している当選確率決定テーブルT2の一例を示す図である。図14に示すように、当選確率決定テーブルT2では、クレジットカードの利用金額と当選確率とが対応付けられている。具体的には、利用金額が“他の抽選参加者の1/2以下”、“他の抽選参加者と同程度”、“他の抽選参加者の2倍程度”及び“他の抽選参加者の4倍以上”の4段階に分けられており、これらの段階のそれぞれに“5%”、“10%”、“20%”及び“40%”の当選確率が対応付けられている。
【0073】
[当選確率決定システムの動作]
上述したように構成された実施の形態3の当選確率決定装置3を備える当選確率決定システムは、実施の形態1の場合と同様の参加エントリー処理及び当選確率通知処理を実行する。但し、これらの参加エントリー処理及び当選確率通知処理において、当選確率決定装置3は、当選確率決定テーブルT2を用いて、各抽選参加者に適用される当選確率を決定する。この当選確率の決定は次のようにして行われる。
【0074】
まず、当選確率決定装置3は、抽選情報DB13Cを参照して他の抽選参加者のクレジットカードの利用金額を取得し、それらの利用金額の平均値を算出する。次に、当選確率決定装置3は、算出した平均値と、新たに抽選に参加するカード会員のクレジットカードの利用金額とを比較し、当該利用金額が何れの段階に属するかを決定する。そして、当選確率決定装置3は、当該利用金額が属する段階と対応付けられている当選確率を特定し、この当選確率を当該カード会員に適用される当選確率とする。このように、本実施の形態では、当選確率決定テーブルT2を用いることにより、各抽選参加者のクレジットカードの利用履歴に応じた当選確率を決定することができる。
【0075】
なお、当選確率決定テーブルT2の内容を変更することにより、実施の形態2の場合のように、当選賞品の残り数をも考慮して当選確率を決定することも可能である。図15は、本発明の実施の形態3に係る当選確率決定装置3が記憶している当選確率決定テーブルの他の例を示す図である。図15に示すように、この当選確率決定テーブルT3においては、クレジットカードの利用金額の各段階のそれぞれに、“0.5%×当選賞品の残り数”、“0.1%×当選賞品の残り数”、“0.2%×当選賞品の残り数”及び“0.4%×当選賞品の残り数”の当選確率が対応付けられている。この当選確率決定テーブルT3を用いることにより、当選確率決定装置3は、当選賞品の残り数に基づいて当選確率を決定することになる。これにより、実施の形態2の場合と同様に、抽選参加者のそれぞれが所望のタイミングで抽選を行うことが可能になる。
【0076】
上述したとおり、本実施の形態では、当選確率決定テーブルT2及びT3において、クレジットカードの利用金額と当選確率とが対応付けられているが、この利用金額に代わり又は利用金額と共に、クレジットカードの利用回数と当選確率とが対応付けられていてもよい。これにより、クレジットカードの利用回数が多いカード会員に対して高い当選確率を与えることが可能になる。
【0077】
(その他の実施の形態)
上記の各実施の形態では、抽選に参加してからその抽選が実行されるまでの間の各カード会員のクレジットカードの利用履歴に基づいて当選確率が算出されているが、抽選に参加する前の各カード会員の利用履歴を考慮するようにしてもよい。具体的には、カード会員が抽選に参加した場合、当選確率決定装置が、当該抽選に参加する前の一定期間における当該カード会員の利用履歴に応じて当選ポイントを算出し、その当選ポイントを用いて当選確率を算出することが考えられる。この場合、クレジットカードを多く利用する優良なカード会員に対して高い当選確率を与えることができる。
【0078】
また、上記の各実施の形態における当選確率通知処理では、通知時点における当選確率を抽選参加者に知らせているが、このときに例えば前記通知したときの当選確率と今回の当選確率との差を数値で通知したり、これまでの当選確率の変動履歴をグラフで通知したりしてもよい。この場合、通知を受けた抽選参加者は、当選確率が上昇又は下降しているのか、どの程度変動しているのか等を容易に確認することができ、購買意欲がより一層刺激されることになる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の当選確率決定装置及び当選確率決定方法は、クレジットカードの利用者が参加する抽選における当選確率を決定するための当選確率決定装置及び当選確率決定方法等として有用である。
【符号の説明】
【0080】
1,3 当選確率決定装置
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 ハードディスク
13A 会員情報データベース
13B 抽選情報データベース
13C 抽選情報データベース
14 通信インタフェース
15 バス
T1 当選ポイント決定テーブル
T2,T3 当選確率決定テーブル
2 端末装置
NTW 通信ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶手段と、
前記利用履歴情報記憶手段に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定手段と
を備え、
前記当選確率決定手段が、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する、当選確率決定装置。
【請求項2】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定する、請求項1に記載の当選確率決定装置。
【請求項3】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定する、請求項1又は2に記載の当選確率決定装置。
【請求項4】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、当該一の利用者に対して適用される当選確率を決定する、請求項1乃至3の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項5】
前記当選確率決定手段が、前記他の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該他の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、前記一の利用者に対して適用される当選確率を決定する、請求項1乃至4の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項6】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者の数が多くなるほどその値が低くなるように決定する、請求項1乃至5の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項7】
前記抽選は、当選賞品の数がなくなるまで、当該抽選に参加する利用者の所望のタイミングで実行され、
前記当選確率決定手段によって決定された前記一の利用者に対して適用される当選確率を示す当選確率情報を、当該一の利用者側の端末装置に対して送信する当選確率情報送信手段を更に備える、請求項1乃至6の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項8】
前記当選確率決定手段が、前記抽選を実行した利用者を除く前記他の利用者の利用履歴に応じて、前記一の利用者に適用される当選確率を決定する、請求項7に記載の当選確率決定装置。
【請求項9】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に適用される当選確率を、当選賞品の残り数が少なくなるほどその値が低くなるように決定する、請求項7又は8に記載の当選確率決定装置。
【請求項10】
記憶部を備えるコンピュータが、
クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を前記記憶部に記憶する利用履歴情報記憶工程と、
前記記憶部に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定工程と
を実行し、
前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する、当選確率決定方法。
【請求項11】
前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定する、請求項10に記載の当選確率決定方法。
【請求項12】
前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定する、請求項10又は11に記載の当選確率決定方法。
【請求項1】
クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を記憶する利用履歴情報記憶手段と、
前記利用履歴情報記憶手段に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定手段と
を備え、
前記当選確率決定手段が、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する、当選確率決定装置。
【請求項2】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定する、請求項1に記載の当選確率決定装置。
【請求項3】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定する、請求項1又は2に記載の当選確率決定装置。
【請求項4】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、当該一の利用者に対して適用される当選確率を決定する、請求項1乃至3の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項5】
前記当選確率決定手段が、前記他の利用者が前記抽選に参加してから前記抽選が実行されるまでの間の当該他の利用者のクレジットカードの利用履歴に応じて、前記一の利用者に対して適用される当選確率を決定する、請求項1乃至4の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項6】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者の数が多くなるほどその値が低くなるように決定する、請求項1乃至5の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項7】
前記抽選は、当選賞品の数がなくなるまで、当該抽選に参加する利用者の所望のタイミングで実行され、
前記当選確率決定手段によって決定された前記一の利用者に対して適用される当選確率を示す当選確率情報を、当該一の利用者側の端末装置に対して送信する当選確率情報送信手段を更に備える、請求項1乃至6の何れかに記載の当選確率決定装置。
【請求項8】
前記当選確率決定手段が、前記抽選を実行した利用者を除く前記他の利用者の利用履歴に応じて、前記一の利用者に適用される当選確率を決定する、請求項7に記載の当選確率決定装置。
【請求項9】
前記当選確率決定手段が、前記一の利用者に適用される当選確率を、当選賞品の残り数が少なくなるほどその値が低くなるように決定する、請求項7又は8に記載の当選確率決定装置。
【請求項10】
記憶部を備えるコンピュータが、
クレジットカードの利用履歴を示す利用履歴情報を前記記憶部に記憶する利用履歴情報記憶工程と、
前記記憶部に記憶された利用履歴情報に基づいて、クレジットカードの利用者が参加する抽選において当該利用者に対して適用される当選確率を決定する当選確率決定工程と
を実行し、
前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、抽選に参加する利用者のうちの一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者のクレジットカードの利用履歴と、抽選に参加する利用者のうちの他の利用者のクレジットカードの利用履歴とに応じて決定する、当選確率決定方法。
【請求項11】
前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、前記他の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が低くなるように決定する、請求項10に記載の当選確率決定方法。
【請求項12】
前記当選確率決定工程において、前記コンピュータが、前記一の利用者に対して適用される当選確率を、当該一の利用者がクレジットカードを利用するほどその値が高くなるように決定する、請求項10又は11に記載の当選確率決定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−123443(P2012−123443A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271165(P2010−271165)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(302064762)株式会社日本総合研究所 (367)
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