説明

形状倣い機構

【課題】 バイスピンをワーク形状に倣わせて3次元形状にロックし、同一形状のワークを素早く確実に支持できるクランプや治具として最適な形状倣い機構を目的とする。
【解決手段】 保持角筒2内に前部開口より先端係止爪3aを張出させ、押出端部3bを後部開口より張出させたバイスピン3を多数スライド自在に積層収納するとともに、収納された前記バイスピン3群をワーク形状に倣わせたうえ、スライド方向と直交する方向から締め付けて先端をワークW形状に合わせてロックする押圧部材4を設けた形状倣い機構であって、保持角筒2内に収納されるバイスピン3はその断面形状を、X−Y方向に押圧力を加える楔部が締付方向と直交する軸線を中心とした線対称に形成し、また、押圧部材4による押圧力がX−Y方向に伝播されるように各バイスピン3の楔部斜面と押圧部材4の斜面とを密接させたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はワークの3次元形状に倣わせてワークを確実に把持するクランプや治具として用いることができる形状倣い機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ワークの2次元形状に対応するよう多数のスライド自在なグリップを並設させたグリップ面可変バイスがある(例えば、特許文献1参照)また、ワークの3次元形状に対応するよう多数のプランジャを多段に配設させた挟持装置がある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
しかし、特許文献1のものは3次元形状のワークに対応できないうえに、1列のグリップではワークを安定して支持できないというも問題がある。また、特許文献2のものでは流体圧でプランジャを作動させるため、ワークを支持する度にワークの3次元形状に倣わせるため、支持に時間がかかるという問題がある。また、プランジャを用いるため、装置が大型化し取回しが難しくなるうえに高価となる。さらに、支持中、プランジャを作動させ続けるためランニングコストが増大するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】登録実用新案第3030237号公報
【特許文献2】特開平8−300235号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、バイスピンをワーク形状に倣わせて3次元形状にロックすることができるので、同一形状のワークを素早く確実に把持できるクランプや治具として最適な形状倣い機構を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、保持角筒内に前部開口より先端係止爪を張出させ、押出端部を後部開口より張出させたバイスピンを多数スライド自在に積層収納するとともに、収納された前記バイスピン群をワーク形状に倣わせたうえ、スライド方向と直交する方向から締め付けて先端をワーク形状に合わせてロックする押圧部材を設けた形状倣い機構であって、保持角筒内に収納されるバイスピンはその断面形状を、X−Y方向に押圧力を加える楔部が締付方向と直交する軸線を中心とした線対称に形成し、また、押圧部材による押圧力がX−Y方向に伝播されるように各バイスピンの楔部斜面と押圧部材の斜面とを密接させたことを特徴とするものである。
【0007】
なお、バイスピンが複数のユニットからなるものとしたり、バイスピン群が単体のバイスピンまたは複数のユニットからなるバイスピンまたはこれらを組み合わせて構成されるものとしたり、隣接する各バイスピンの楔部先端間に空隙を形成したものとしたり、押圧部材のリセット及びロックを自動化したりしてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、保持角筒内に前部開口より先端係止爪を張出させ、押出端部を後部開口より張出させたバイスピンを多数スライド自在に積層収納するとともに、収納された前記バイスピン群をワーク形状に倣わせたうえ、スライド方向と直交する方向から締め付けて先端をワーク形状に合わせてロックする押圧部材を設けた形状倣い機構であって、保持角筒内に収納されるバイスピンはその断面形状を、X−Y方向に押圧力を加える楔部が締付方向と直交する軸線を中心とした線対称に形成し、また、押圧部材による押圧力がX−Y方向に伝播されるように各バイスピンの楔部斜面と押圧部材の斜面とを密接させたものとしたから、ワーク形状に倣わせたバイスピンの先端を楔効果により確実にロックできるので、あらゆる形状のワークを的確に支持するクランプとしたり、治具としたりすることは勿論、同形状のワークを支持する際は、バイスピンのワーク形状を変更しなくてよいので、ワークの支持に要する時間を短縮できるので効率よく、且つ安全確実にワークを支持することができる。
【0009】
請求項2のように、バイスピンが複数のユニットからなるものとすることにより、複雑な形状をしているワークも的確に把持できる。
【0010】
請求項3のように、バイスピン群が単体のバイスピンまたは複数のユニットからなるバイスピンまたはこれらを組み合わせて構成されるものとすることにより、単純な形状のワークは勿論、複雑な形状のワークや部分的に複雑な形状を有するワークも確実に把持できる。
【0011】
請求項4のように、隣接する各バイスピンの楔部先端間に空隙を形成したことにより、塵埃などによりバイスピンの頂点同士が当接することを防止できるので楔効果が失われることを的確に防ぐことができる。
【0012】
請求項5のように、押圧部材のリセット及びロックを自動化することにより、人手を要することなくワークの脱着把持を行うことができるので安全性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す一部切欠斜視図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】同じく拡大して示す正面図である。
【図4】同じく図3のA−A断面図である。
【図5】同じく図3のB−B断面図である。
【図6】本発明の実施装置を示す平面図である。
【図7】同じく側面図である。
【図8】同じく正面図である。
【図9】バイスピン間に断面形が小さい複数のユニットよりなるバイスピンを配置させた正面図である。
【図10】バイスピン間に一つ置きに断面形が小さい複数のユニットよりなるバイスピンを配置させた正面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態を示す一部切欠平面図である。
【図12】同じく正面図である。
【図13】同じく側面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態を示す一部切欠平面図である。
【図15】同じく正面図である。
【図16】(a)正四角形よりなるバイスピンの正面図である。(b)ひし形よりなるバイスピンの正面図である。(c)六角形よりなるバイスピンの正面図である。
【図17】(d)4つの正四角形を組み合わせたユニットよりなるバイスピンの正面図である。(e)2つの正三角形を組み合わせたユニットよりなるバイスピンの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の第1の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。
1は形状倣い機構であり、該形状倣い機構1は保持角筒2と保持角筒2内に積層収納され、先端をワークW形状に倣わせて出没できる多数の固定自在な楔部3cを有するバイスピン3とからなる。また、バイスピン3はワークWに必要とする締付力に応じて図1〜10に示されるように複数列配置させたものとしても、図11〜15に示されるように、水平区画壁2aにより上下に分割される単列のバイスピン3を上下に配置させたものとしてもよい。
【0015】
前記保持角筒2は前部開口と後部開口とが形成されるもので、前部開口よりバイスピン3の先端係止爪3aが張出され、後部開口よりバイスピン3の押出端部3bが張出されるものである。2bは保持角筒2内のバイスピン3群を必要に応じて左右に分割する垂直区画壁であり、該垂直区画壁2bはバイスピン3群をロックする締付力を越える大きな受け面を必要とする場合や、ワークWの被支持面の凹凸形状が左右や上下で大きく異なるときに、バイスピン3の断面径や先端形状を左右あるいは上下で変更する際に用いるものであり、必ずしも必要とするものではなく、片側のバイスピン3群を切り欠いた図3に示されるように、片側のバイスピン3群のみの形状倣い機構1としてもよいことはいうまでもない。
【0016】
なお、バイスピン3の押出端部3bは図1〜10に示されるもののように、手動で整列させたうえワークWに当接させて倣わせるようにしても、図11〜13に示されるように、バイスピン3の押出端部3bを覆うチャンバー18を形成し、該チャンバー18に空気圧を供給する管継手18aを接続して空気圧でワークW形状に倣わせるようにした流体圧機構を用いれば倣いを自動化できる。空気圧でバイスピン3をスライドさせる場合は、バイスピン3の各周面軸方向に押出端部3bから略中間部にわたる細溝19を形成し、該チャンバー18に供給される空気圧を細溝19に流入させることにより摩擦抵抗を軽減と塵埃の吹き飛ばしを行なってバイスピン3のスライドを円滑にするとともに、細溝19の先端に空気を当てることによりバイスピン3に押出力を与えることが好ましい。
【0017】
また、図14、15に示されるように、進退動されるT字状の突き出し板17によりバイスピン3の各押出端部3bを同時に突き出してリセット整列を行なったうえ、バイスピン3をワークWに当接させてバイスピン3をワークW形状に倣うようにしてもよい。なお、突き出し板17はアクチュエータ等の動力を用いて突き出せば自動化することができることはいうまでもない。
【0018】
また、保持角筒1の一側内面には図1、2、3、5に示されるように、収納された前記バイスピン3群をそのスライド方向と直交する方向から締め付けて動き止めロックする複数の押圧部材4が上下スライド自在に取り付けられている。4aは押圧部材4の前後端縁は保持角筒2の前部開口縁と後部開口縁に係止される係止辺4aが形成されて押圧部材4が外れないようにしている。
【0019】
なお、押圧部材4はバイスピン3間に交互に形成される空隙に一つずつ配置されたものとしているが、複数のバイスピン3を受ける溝を複数列形成したブロック状のものとしてもよいことはいうまでもない。
【0020】
前記押圧部材4は保持角筒2に取り付けられた締付ボルト5により対向面に向けて押圧されるので、押圧部材4の先端に形成される両斜面または片斜面に当接されるバイスピン3を上下及び前方へ押圧する。この押圧力は順次隣接されるバイスピン3に伝播されて最奥部のバイスピン3に加えられる。最奥部のバイスピン3は保持角筒2にスライド自在に設けられている受け駒6に受け止められるので、最前列のバイスピン3に加えられた押圧力はバイスピン3全体に作用して締め付けることとなり、バイスピン3群は先端をワークW形状に倣わせてロックされる。
【0021】
なお、押圧部材4は締付ボルト5を締め付けることにより押圧力を与えバイスピン3群をロックするようにしているが、図11、12、13に示されるように、カム機構50を用いてバイスピン3をワンタッチで締め付けてロックするようにしてもよい。該カム機構50は押圧部材4に固定ボルト51により位置調節自在に固定されるカム板52と、該カム板52に当接する偏心カム53と、偏心カム53をキー止めする偏心カム軸54と、該偏心カム軸54を軸支する保持角筒2に取り付けられた軸受55と、偏心カム53を回動させる操作ハンドル56とからなる。なお、操作ハンドル56は手動で操作されるようになっているが、操作ハンドル56をアクチュエータにより作動するようにすれば、ロック・アンロックを自動化できることとなる。
【0022】
また、図14、15に示されるように、アクチュエータにより駆動されるカム機構50によりバイスピン3を自動的にワンタッチで締め付けてロックするようにしてもよい。前記カム機構50は押圧部材4に固定ボルト51により位置調節自在に固定されるカム板52と、該カム板52に当接する偏心カム53を先端に形成したリンク57aと、該偏心カム53を軸支する偏心カム軸54と、該偏心カム軸54を軸支する保持角筒2に取り付けられた軸受55と、前記リンク57aと枢着されるリンク57bと、該リンク57bにシリンダロッドを介して枢着されるアクチュエータとしてのシリンダ58とからなる。なお、アクチュエータは流体圧に限ることはなく電動アクチュエータでもよいことはいうまでもない。また、ロック機構もカム機構に限るものではなく、トグル機構等バイスピン3に押圧力を加えるものであればなんでもよいことはいうまでもない。
【0023】
また、前記押圧部材4の先端に形成される三角形状の両斜面や片斜面は最前列のバイスピン3群の端面に生じる空隙に配置されるもので、バイスピン3の断面形状を対角線方向に半割りした1/2形状または、水平及び垂直の対角線方向に分割した1/4形状としている。このように押圧部材4の先端を斜面とすることによりバイスピン3同士が締め付けられるようになっている。
【0024】
前記、バイスピン3は断面形状を、保持角筒2内におけるスライド方向をZ方向として、これに対して垂直なX−Y方向に押圧力を加える楔部が締付方向と直交する軸線を中心とした線対称に形成したものとし、楔部3cの先端が締付方向に向くように配置させて保持角筒1内に積層収納することにより、隣接されるバイスピン3の楔部3cの斜面同士を密接させている。このように楔部3cの斜面を密接させることにより、押圧部材4による押圧力が楔効果により前方及び上下方向のバイスピン3に向かって増力されつつ伝播されるようなっている。なお、バイスピン3の断面形状は図16の(a)、(b)、(c)に示されるように、締付方向に楔部3cが形成されるよう45度傾けた正四角形や、ひし形、あるいは6角形でもよいことはいうまでもない。
【0025】
また、隣接するバイスピン3の楔部3cの先端は平坦に加工されて、突き合わされるバイスピン3の楔部3cの先端に空隙7が形成されるようになっている。こうすることにより先端間に塵埃等が噛み込んでも楔効果が働くようになっている。また、バイスピン3の先端係止爪3aは先端を弧状としているが、ワークWの形状に合わせて尖り先としてもよい。また、バイスピン3の材質も金属に限定されるものではなく、ゴムやプラスチックとしたり、摩耗の激しい先端のみを交換自在としたりしてもよいことはいうまでもない。
【0026】
図1、2、3に示されるように、保持角筒2の上下内面及び押圧部材4の対向内側面にはバイスピン3を受ける固定側の受け駒6がスライド自在に多数取り付けられている。該受け駒6の前後端縁は保持角筒2の前部開口縁と後部開口縁に係止される係止辺6aが形成されている。8は形状倣い機構1取付用のねじ孔である。
【0027】
また、前記受け駒6の先端に形成される三角形状の両斜面や片斜面は最上列、最下列及び最奥列のバイスピン3群の端面に生じる隙間に配置されるもので、バイスピン3の断面形状を対角線方向に半割りした1/2形状または、水平及び垂直の対角線方向に分割した1/4形状としている。このように受け駒6の先端を斜面とすることにより、バイスピン3の斜面と当接して押圧することにより、楔効果により押圧力は順次前方のバイスピン3に伝播されてゆき、前方及び上下方向のバイスピン3を強固に締め付け先端をワーク形状に合わせることができる。
【0028】
さらに、図11〜15に示される受け駒6のように、単列のバイスピン3を水平区画壁2aの上下に配置する場合は、各単列のバイスピン3の上下及び前端にスライド自在に取り付けるものとする。3dはバイスピン3の基端に取り付けられたストッパピンであり、該ストッパピン3dはバイスピン3が保持角筒2から抜け出すことを防止するものである。6bは受け駒6を保持角筒2に固定するためのキーである。
【0029】
図6、7、8は本発明の形状倣い機構1を組み込んだシリンダヘッド把持装置の実施例であり、該シリンダヘッド把持装置はワークWとしてのシリンダヘッドをクランプする左右の形状倣い機構1と、該形状倣い機構1のスライド移動させるねじ送り装置10とからなり、左右の形状倣い機構1はベース11に取り付けられたリニアガイド12にブラケット13を介してスライド移動自在に取り付けられている。また、形状倣い機構1のバイスピン群3は2分割されたものとしている。
【0030】
前記ねじ送り装置10は駆動モータ14により回動される送りねじ15をブラケット13に形成した雌ねじ16に螺挿させたものである。
【0031】
このような装置でワークWをクランプするには、先ず、形状倣い機構1の締付ボルト5を緩めて整列されている各バイスピン3を自由にスライドできるようにする。次いで、ねじ送り装置10の駆動モータ14を作動させて送りねじ15を逆回動させて、左右の形状倣い機構1を開放させたうえ、ワークWとしてのシリンダヘッドを形状倣い機構1間に配置させた後、駆動モータ14を正回動させて、左右の形状倣い機構1を閉じれば、ワークWとしてのシリンダヘッドに当接した各バイスピン3は保持角筒2内をスライドしてワークWのクランプ面形状に応じて外方に押し出される。
【0032】
各バイスピン3が押し出された状態で左右の形状倣い機構1の締付ボルト5を締め付ければ、押圧部材4の斜面によりバイスピン3の斜面は押圧される。斜面を押圧されたバイスピン3は楔効果で順次隣接されている各バイスピン3を押圧するので、押圧力は順次前方及び上下方向のバイスピン3に伝播されていく。
【0033】
そして、保持角筒2にスライド自在に取り付けられている固定側の受け駒6に押圧力は伝播されることにより、バイスピン3群は保持角筒2に確実に動き止めロックされるので、ワーク形状にバイスピン3の先端はロックされる。このようにバイスピン3群がワーク形状にロックされた後、同一形状のワークWのクランプの際には、ワークW形状に倣わせることなくクランプを行えるので、クランプ時間は短縮され効率よく加工や搬送を行うことができる。なお、形状倣い機構1からワークWを外す場合は、前記と逆の操作を行えばよいことはいうまでもない。
【0034】
また、図9はバイスピン3間にバイスピン3より断面形を小さくした正四角形の複数のユニット30よりなるバイスピン3を配置させたものであり、該ユニット30は正四角形のバイスピン3断面の各辺を2等分した4本の細形バイスピンを束ねたもので、ユニット30よりなるバイスピン3は押圧部材4や固定側の受け駒6に受けられている。また、図10はユニット30よりなるバイスピン3を上下の受け駒6に一つ置きに受けるようにしたものである。このようにバイスピン3の断面の各辺を2等分してバイスピン3と相似形の細形バイスピンを4本束ねたものとすることにより、ワークWの複雑な形状に倣い的確に密着して把持力を向上させることができる。複数のユニット30を組み合わせたバイスピン3の楔部3cは組み合わされた正四角形の各ユニット3の斜面によって形成される。
【0035】
なお、ユニット30は正四角形の単体のバイスピン3の断面の各辺を2等分したものとしているが、3等分したり4等分したりしてもよいことはいうまでもない。また、ユニット30よりなるバイスピン3は押圧部材4や受け駒6に当接しないバイスピン3間に配置させてもよいことはいうまでもない。
【0036】
さらに、ユニット30は図17の(e)に示されるように、正三角形として、2つの正三角形の底辺を突き合わせてバイスピン3としてもよいことはいうまでもない。正三角形のユニット30よりなるバイスピン3では斜辺が楔部3cとなる。
【符号の説明】
【0037】
1 形状倣い機構
2 保持角筒
2a 水平区画壁
2b 垂直区画壁
3 バイスピン
3a 先端係止爪
3b 押出端部
3c 楔部
3d ストッパピン
4 押圧部材
4a 係止辺
5 締付ボルト
6 受け駒
6a 係止辺
6b キー
7 空隙
10 ねじ送り装置
11 ベース
12 リニアガイド
13 ブラケット
14 駆動モータ
15 送りねじ
16 雌ねじ
17 突き出し板
18 チャンバー
18a 管継手
19 細溝
30 ユニット
50 カム機構
51 固定ボルト
52 カム板
53 偏心カム
54 偏心カム軸
55 軸受
56 操作ハンドル
57a リンク
57b リンク
58 シリンダ
W ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持角筒内に前部開口より先端係止爪を張出させ、押出端部を後部開口より張出させたバイスピンを多数スライド自在に積層収納するとともに、収納された前記バイスピン群をワーク形状に倣わせたうえ、スライド方向と直交する方向から締め付けて先端をワーク形状に合わせてロックする押圧部材を設けた形状倣い機構であって、保持角筒内に収納されるバイスピンはその断面形状を、X−Y方向に押圧力を加える楔部が締付方向と直交する軸線を中心とした線対称に形成し、また、押圧部材による押圧力がX−Y方向に伝播されるように各バイスピンの楔部斜面と押圧部材の斜面とを密接させたことを特徴とする形状倣い機構。
【請求項2】
バイスピンが複数のユニットからなることを特徴とする請求項1に記載の形状倣い機構。
【請求項3】
バイスピン群が単体のバイスピンまたは複数のユニットからなるバイスピンまたはこれらを組み合わせて構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の形状倣い機構。
【請求項4】
隣接する各バイスピンの楔部先端間に空隙を形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の形状倣い機構。
【請求項5】
押圧部材のリセット及びロックを自動化することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の形状倣い機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−255478(P2011−255478A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−133974(P2010−133974)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(393011038)菱栄エンジニアリング株式会社 (59)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】