説明

形状記憶ポリマーの膨張成形

本発明は形状記憶材料及び形状記憶材料における形状変化を制御する方法に関する。特に、本発明は形状記憶材料から複雑な形状を形成するための方法及びシステム、及び複雑な形状を有する形状記憶材料に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は形状記憶材料、及び形状記憶材料における形状変化を制御するための方法に関する。特に、本発明は形状記憶材料から複雑な形状を形成するための方法及びシステム、及び複雑な形状を有する形状記憶材料に関する。
【背景技術】
【0002】
形状記憶ポリマー(SMP)は「永続的な」マクロスコピック形状を「記憶する」性質を有する材料であり、ある温度及び/又は応力下で一時的又は休眠中の形状に配向され又は操作され、その後元々の又は記憶された、応力なしの状況又は形状に緩和される。通常操作された又は配向されたSMPに対して熱、電気、又は環境エネルギーを与えることによって、緩和は駆動され、又は促される。この緩和はSMPの配向の間SMPの中に保存された弾性変形エネルギーと関連付けられる。SMPの配向の程度は、緩和を引き起こす駆動力である。したがって、配向の程度が大きいほどSMP内に保存された力又はエネルギーが大きく、それ故外部エネルギー源により作用を受けたとき又は刺激されたときSMPの緩和を駆動する力又はエネルギーは大きい。
【0003】
他のポリマー同様SMPは二つの主なカテゴリーに分類され得る;それらはアモルファスであってよく、すなわち分子スケールにおける規則的な位置秩序を持たず、又はそれらは部分的に結晶質であってよく、同じサンプル内に分子的秩序を有する結晶領域とアモルファス領域とを両方含む。
【0004】
アモルファスSMP及びSMP複合材の塑性変形は、配向されたアモルファス又は半結晶質ポリマーネットワークの形成をもたらす。SMP及びSMP複合材の配向は延伸、引っ張り、又は圧縮及び/又はせん断力をSMPに与えることによって実現され得る。SMPはこれらの力の任意の一つを印加することによって又は組み合わせて印加することによって配向されてよく、これは周囲温度又は高温で実行されてよい。一般的には、一つ又は複数の配向力を与える前に、SMPの温度は、周囲温度よりも高い、SMPのガラス転移温度(Tg)付近に上昇される。このような方法でSMPの温度を上昇することにより、配向力がそこに与えられるとき、SMPが破断することを防ぐ手助けをする。ガラス転移温度とは、それよりも低い温度でアモルファスSMPの物理的性質が固体と同じように挙動し、それよりも高い温度でそれらがむしろゴム又は液体のように挙動しSMPが破壊の危険なく塑性変形を受けることを可能にする温度である。SMPが配向された後、温度は下げられ、SMPは一時的又は休眠中の構造に固定される。
【0005】
配向されたネットワークはガラス転移温度(Tg)の十分下で物理的に安定であり、分子の可動性は低い。しかしながら、ポリマーのガラス転移温度の近傍又は上において、分子の動きは迅速に増加し、配向されたネットワークの緩和を引き起こし、これは通常SMP寸法の物理的変化を伴う。緩和の間、配向されたSMPは非配向SMPの元々の寸法を回復する傾向を有するので、形状「記憶」材料と名づけられる。しかしながら、元々の形状の回復は主として結晶化度、配向、マイクロ及びナノ構造、及び配向されたネットワークが緩和される条件に依存する。コポリマーに関して、他の重要な因子は、それらの詳細な組成、及びそれらの特定の熱的性質、すなわち、それらの成分のガラス転移及び融点である。
【0006】
緩和プロセスは殆ど一定の体積で起こると考えられる。半結晶質配向SMPに関して、緩和の間の回復度はその結晶化度及び構造に依存し、その元々の形状の完全な回復は難しい。対照的に、アモルファス配向SMP、コポリマー及びそれらの複合材は適切な緩和条件下でそれらの元々の形に実質的に回復し得る。
【0007】
配向度は緩和を引き起こす駆動力である。配向度、すなわちSMPに印加された一つ又は複数の力、が大きいと駆動力は大きくなる。
【0008】
緩和の間、配向されたSMPは保存された内部力又はエネルギーを解放する。例えば、その縦軸に沿って一軸的に引っ張り力を与えることによって配向された円筒形状のSMPは、緩和の間自由境界条件の下で、すなわち物理的な制約が課されていない状況、で長さが収縮し、直径が広がる。したがって、円筒形状のSMPが緩和するとき、それは収縮力をその縦軸に沿って、及び同様に膨張力を半径方向に誘起する。これらの縦方向及び半径方向の力は配向度及び配向されたポリマーの重量に比例する。配向度が大きいと、すなわち配向の間SMPに与えられる力が大きいほど、及びSMPの重量が大きいほど、これらの縦方向の及び半径方向の緩和力も大きいであろう。他の形状のSMPに関して、緩和力は配向力の程度又は大きさ、与えられた配向力の方向、並びに配向されたSMPの重量にも依存する。SMPの緩和速度、又は形状回復速度は、サンプル形状、処理条件、及びより重要なことには、SMPの重量及び熱拡散率に依存する。
【0009】
それによってSMPの形状が変更される、従来技術における機構は、SMPに配向力を与えることを含む。SMPが第1の予め配向された形状から第2の配向された形状に変更される、SMPの配向に続いて、配向されたSMPはそのガラス転移温度よりも高い温度に加熱され、そこではSMPはその元々の又は予め配向された形状に緩和して戻る。本発明の目的は、その元々の形状とは異なる形状に緩和により戻ることができる、調整された緩和特性を備える形状記憶ポリマーを提供することである。本発明のさらなる目的は、複雑な形状を有する形状記憶材料、及び金属、ポリマー、及びセラミックス等他の固体要素を有する形状記憶ポリマーの構造的アセンブリを提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の局面によれば、第1の外形及び第2の配向された外形を有する形状記憶ポリマーが提供され、第2の配向された外形は、SMPの分子の動きを刺激することによって型内で少なくとも部分的に緩和されるとき、第1及び第2の外形とは異なる第3の外形に緩和される。
【0011】
本発明の第2の局面によれば、以下の段階を含む予め緩和された形状記憶ポリマーを製造する方法がさらに提供される:第1の外形を有する形状記憶ポリマーを処理して、第1の外形とは異なる第2の外形を有する配向された形状記憶ポリマーを形成する段階と;形状記憶ポリマーの分子運動を刺激することによって配向された形状記憶ポリマーを少なくとも部分的に緩和する段階と;及び、配向された形状記憶材料が少なくとも部分的に緩和され、第1及び第2の外形とは異なる第3の外形を有する予め緩和された形状記憶ポリマーを形成する条件を制御する段階。
【0012】
一般的に、用語「外形」はSMPの形状を示すが、単にSMPの寸法を示す場合もある。例えば、本発明の実施形態において、SMPの第3の又は最終的な形状は寸法において第1の形状と第2の配向された形状との間の中間であり得る。寸法において中間であるとは、形状の一つ又は複数の寸法を示し得る。例えば、SMPは初期の、又は第1の、半径r及び高さhの円筒形状を有してよく、その縦軸に沿って引っ張ることによって配向され、より半径が小さく(r−−)かつより高い(h++)第2の形状を有する円筒を形成してよい。したがって中間的な第3の形状の例は、r−−<R<r及びh<H<h++である半径R及び高さHを有する円筒を含むだろう。
【0013】
好ましくは、第3の形状は第1及び第2の形状と実質的に異なる。例えば、本発明の実施形態において、SMPの初期形状は円筒形であり、最終形状はねじである。他の実施形態において、初期形状は円筒形であり、最終形状は、例えば三角形、四辺形、又は五角形等の、規則的な多角形断面領域を有するロッドである。
【0014】
好ましくは、形状記憶材料の処理段階は、SMPに延伸又は引っ張り又は圧縮力を与えることを含む。典型的には、これらの力はゾーン延伸、又は静水圧押出、又はダイ延伸、又はローリング、又はロール延伸、又は圧縮成形によってSMPに与えられてよい。替わりに、これらの力の任意の組み合わせがSMPに与えられてよい。
【0015】
好ましくは、SMPはこれらの力の一つ以上をSMPに印加する間又はその前に加熱される。SMPを加熱することで、一つ以上のこれらの力を適用するとき他の方法では起こり得るSMPの破断が防止される。好ましくは、SMPはそのTgに近いか、又は上まで加熱される。
【0016】
好ましくは、形状記憶材料の処理段階は、SMPに対する粒子の添加を含む。粒子はSMPに対して熱をより迅速に伝導かつ分散させ、結果的に加熱時間を短くする手助けをし、これは他の方法では伝導性の低い材料において必要とされるだろう。粒子は熱をSMP全体にわたってより均一に分散する手助けもし、全体にわたってよりむらのない性質を有する配向されたSMPを提供する。好ましくは、粒子は無機粒子、セラミックス粒子、又はそれらの組み合わせを含む。好ましくは、粒子は生分解性無機粒子である。粒子は、磁性又は光感受性粒子であってもよい。
【0017】
このような方法でSMPを処理した後、SMPは配向され、後に緩和段階の間開放される閉じ込められたエネルギーを結果的に含む。緩和段階の間開放されるエネルギーは、SMPの形状変化を駆動する手助けをする。配向されたSMPに閉じ込められたエネルギーは、配向されたSMPの分子の動きを刺激することによって開放される。
【0018】
好ましくは分子の動きの刺激は外部源からSMPにエネルギーを与えることによって実現される。好ましくは、与えられるエネルギーは熱の形態である。好ましくは、SMPはSMPのガラス転移温度(Tg)よりも高い温度に加熱される。その替わりに、又はそれに加えて、緩和段階、及びその結果であるSMPからの閉じ込められたエネルギーの解放は、例えば磁場、電流、超音波、マイクロ波等の電磁放射、可視及び赤外光等、他の形態のエネルギーを与えることによって、又はこれらの形態のエネルギーの任意の一つの組み合わせ等によって、迅速化又は開始されてよい。
【0019】
SMPの分子の動きを刺激することは、配向されたSMPを可塑剤にさらすことによって実現されてもよい。SMPの可塑剤への露出はSMPのTgを下げ、結果的にその分子の可動性を増加する。このように、配向されたSMPの分子可動性は十分に増大されて配向されたネットワークの緩和を引き起こしてよい。配向されたSMPの可塑剤に対する露出がSMPを緩和するには十分ではない場合、例えば熱の形態であるエネルギーがSMPに与えられてもよい。このように、配向されたSMPは、SMPが熱のみを用いて緩和されるのに必要とされるであろう温度よりも低い温度で緩和され得る。そのように、SMPはより低い温度で賦形されることができ、結果的にSMPに対する温度感受性材料の添加を可能にする。温度感受性材料は、例えば、放出可能である生物活性剤、例えばモノブチリン、骨髄穿刺液、血管新生因子、及び骨形成因子、を含み得る。
【0020】
可塑剤は揮発性液体又は気体の形態であってよい。気体状の可塑剤の例としては、これらには制限されないが、酸素、窒素、二酸化炭素、二酸化硫黄、アンモニア、メタン、エタン、ブタン、プロパン、ヘキサン、デカン、エテン、プロペン、ブテン、ヘキセン、ドデカネン、エチン、及びブチンが挙げられる。液体可塑剤の例としては、同様にこれらには制限されないが、水、塩化ナトリウム溶液等の無機水溶液、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン等の環状アルカン、ベンゼン及びトルエン等の環状アルケン、環状アルキン、四塩化炭素及びクロロプロパン等のハロゲン置換アルカン、アルケン、及びアルキン、エチレンオキシド及びエトキシヘキサン等の酸素置換炭化水素、ヘキサノール等のアルデヒド、シクロヘキサノン等のケトン、メタノール及びエタノール等のアルコール、ブチルプロピオネート等のエステル、アミン−トリエチルアミン等の窒素置換炭化水素、及びブタンチオール及びジエチルスルフィド等の硫黄置換炭化水素が挙げられる。
【0021】
SMPに保存されたエネルギーは、完全に解放されるか、又は部分的に開放されるかのどちらかであってよく、完全に緩和された、又は部分的に緩和されたSMPをもたらす。結果として得られるSMPは予め緩和されたSMPとして知られる。SMPが完全に緩和されると、再処理されるか又は再配向されることなくさらに緩和されることはできない。
【0022】
理想的には、配向されたSMPが少なくとも部分的に緩和される条件を制御する段階は、配向されたSMPの少なくとも一部分を型の内部に配置する段階を含む。型の形状はSMPの第3の又は最終的な形状を決定し、SMPがその元々の又は第1の形状に戻ることを防ぐ。
【0023】
型は第2の形状と同様の寸法であってよく、結果的にポリマーを第2の形状に非常に近い第3の形状に制限する。替わりに、型は異なる寸法であってよく、結果的にポリマーが第1及び第2の形状と実質的に異なる第3の形状に緩和することを可能にする。複雑な形状を有する予め緩和されたSMPを形成するため複雑な型が使用されてよい。
【0024】
エネルギーを与える代わりに、又はそれに加えて、配向されたSMPを緩和するため可塑剤が使用されるとき、型は、例えば配向されたSMPが可塑剤と直接接触することを可能とするため、多孔質であるか又は穿孔されてよい。
【0025】
配向された形状記憶材料が少なくとも部分的に緩和される条件を制御する段階は、配向されたSMPを緩和するときSMPに加えられるエネルギーの制御を含んでもよい。熱がエネルギー源として使用されるとき、温度及び露出時間の変化により様々な性質を有する賦形されたSMPがもたらされる。例えば、SMPが短時間熱にさらされたとき、SMPは型内で最終的な形状に形成されるであろうが、その保存されたエネルギーの一部のみを手放し、その結果部分的にのみ緩和される。そのような賦形されたSMPはさらなる緩和が可能である。これは、最終形状が与えられたSMPの寸法を変化させる必要があるが、全体形状を変化させる必要がないときに、特に有利である。例えば、最終的SMPがねじ山を有する締め付けボルトの形状を持つ場合である。この場合、最終的な締め付けボルト形状の寸法は、ねじ山を有するレシービングボアを備えたナット内の寸法公差に対する要求を満たすためにいくらか変更され、結果的にそのようなねじ山を有するボア内により固くフィットされ得るボルトが提供されてよい。
【0026】
SMPの様々な部分の配向及び緩和を変えることにより、SMPの最終形状の調整も手助けされる。
【0027】
変更できない寸法を有する最終形状が要求されるとき、SMPは、型内にある間、配向されたSMPがその保存された全てのエネルギーを開放し、その結果完全に緩和されることを保証するさらに長い時間、熱にさらされてよい。そのような緩和されたSMPのさらなるエネルギーの追加、又はその後のさらなる加熱はその寸法を変えない。使用時に、熱等、外部エネルギー源にさらされるかどうかにかかわらず、正確かつ固定された形状及び寸法を有するデバイスが必要とされるとき、これは特に有効である。
【0028】
処理段階の間ポリマーに添加される粒子も、配向されたSMPが少なくとも部分的に緩和される条件を制御する手助けをする。粒子は熱又は他の印加されたエネルギーがSMP全体により均一に伝導するのを手助けし、SMP全体で緩和にむらがないことを確実にし、結果的に全体にわたってむらのない性質を有する予め緩和されたSMPを作り出す。粒子は、熱又は他の印加されたエネルギーを別な方法で起こるときと比較してより迅速にSMPを通じて伝導することによって、処理時間及び制御時間を低減する手助けもする。粒子の添加は、所定の場合には賦形されたSMPのその後の加工性を改良する手助けもする。
【0029】
一般的にSMPに添加される粒子のサイズが大きいと、配向されたSMPが緩和するのにかかる時間も長くなる。処理時間が増大するので、この長い緩和時間は緩和するSMPの形状を調節するのに有利に使用され得る。
【0030】
適切な粒子の例として、バッファ、放射線不透過性物質、骨伝導性物質、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウム、ジルコニウム、ビスマス、銀、金、銅、亜鉛、又はそれらの任意の組合せ等の無機粒子が挙げられるが、これらに制限されない。好ましくは、粒子は結晶質カルシウム、ナトリウム、ジルコニウム、ビスマス、バリウム、シリコン、タングステン、又はマグネシウム塩である。
【0031】
任意に、粒子は、炭酸カルシウム、炭酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、ヒドロキシアパタイト、骨、リン酸ガラス、シリケートガラス、リン酸マグネシウム、リン酸ナトリウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、硫酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、三酸化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、炭酸ビスマス、酸化タングステン、又はそれらの任意の組合せであってよい。
【0032】
粒子は幅広いサイズ及び形状を有してよい。例えば、粒子は針、立方体、小板、繊維、又は球の形状であってよい。好ましくは、粒子はSMPの機械的特性を強化するように賦形される。粒子サイズは、典型的には、10nmから1mmの間である。
【0033】
典型的には、バッファとしてはたらく無機粒子は、アモルファスSMPの酸性分解生成物と反応することによって、分解性システムの強度保持を改良する。
【0034】
典型的な放射線不透過性物質として、硫酸バリウム、炭酸バリウム、硫酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム、二酸化ジルコニウム、三酸化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、次炭酸ビスマス、及び酸化タングステンが挙げられる。
【0035】
典型的な骨伝導性物質として、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト、骨、リン酸ガラス、シリケートガラス、リン酸マグネシウム、及びリン酸ナトリウムが挙げられる。
【0036】
粒子はSMPの性質を向上するために脂肪酸、脂肪酸無水物、又はシロキサン等のカップリング剤で前処理されてよい。
【0037】
複雑な形状を有する形状記憶材料を製造するのに有効であるこの方法は、金属、ポリマー、及びセラミックス等他の固体要素を備えた形状記憶ポリマーの構造アセンブリを製造するのにも有効である。
【0038】
本発明の他の局面によれば、ここに記載された形状記憶ポリマー及び型を含む、予め緩和された形状記憶ポリマーを製造するためのシステムが提供される。
【0039】
好ましくは、型は形状記憶ポリマーの複雑な形状を形成するための複雑な型である。
【0040】
好ましくは、型のキャビティは形状記憶ポリマーが少なくとも部分的に緩和して第3の外形を形成したとき、決定のための変更された表面を有する。例えば、キャビティの変更された表面は、圧力感受性であり得る。このように、SMPが緩和され第3の外形又は形状を形成してすぐに、賦形されたSMPは型から取り外されてよい。これは、SMPが最小時間緩和され、必要に応じて後の段階でさらに緩和されることができる部分的に緩和されたSMPをもたらすことを確実にする。
【0041】
一般的に、SMPは特定の望ましい特性を生み出すために改質されてよい。望ましい特性は予め緩和された形状記憶ポリマーの最終用途に大きく依存する。
【0042】
したがって、本発明のさらなる局面によれば、ここで述べたような予め緩和されたSMPを含むデバイスが提供される。
【0043】
SMPは再吸収性の、アモルファスポリマー組成物、又は非再吸収性のアモルファスポリマー組成物であってよい。SMPはホモポリマー、又はコポリマーであってよく、そのどちらも線形、分岐、又は架橋されたものであり得る。コポリマーはグリコリド、ラクチド、エチレングリコール、又はε−カプロラクトンからなる群から選択される成分を含んでよい。例えば、コポリマーは、例えばポリ(D、L−ラクチド−コ−グリコリド)等のポリラクチド−コ−グリコリド、又はポリ(メチルメタクリレート)、又はポリ(エチルメタクリレート)、又は他のアモルファスアクリルベースポリマー及びコポリマーを含んでよい。コポリマーは、アモルファスポリマー組成物及び少なくとも一つの可動性ポリマー及び/又は一つの剛直なポリマーを含み得る。
【0044】
替わりに、コポリマーは半結晶質ポリマー及び少なくとも一つの可動性ポリマー及び/又は一つの剛直なポリマーを含んでよい。ポリマーの可動性は熱を与えたとき柔軟になる性能を示す。SMPは、SMP複合材に沿った様々な位置において様々なポリマー組成に関する異なる可動性領域を有してよい。これは、SMPの様々な部分が様々な温度及び速度で配向され及び緩和されることを可能にし、その結果最終形状のより細かい制御及び調整が実行されることを可能にする。剛直なポリマーとは可動性ポリマーと比較して低い可動性をみせるポリマーである。可動性ポリマーとしては、ポリエチレングリコール、又はε−カプロラクトン、又はグリコリド、又はD,Lラクチドが挙げられ、剛直なポリマーとしてはD−ラクチド又はL−ラクチドが挙げられる。コポリマーはモノマーのランダムな配列であってよく、又はモノマーの繰り返しの及び順番に並んだ配列であってよい。
【0045】
合成の分解性SMP材料の例として、例えばポリ(L−乳酸)(PLLA)、ポリ(D−乳酸)(PDLA)、ポリ(D、L−乳酸)(PDLLA)、PLLA−co−PDLLA、PLLA−co−PGA(PGAはポリグリコリド)、PDLA−co−PGA、PDLLA−co−PGA、PLLA−co−PCL(PCLはε−ポリカプロラクトン)、PDLLA−co−PCL、PDLA−co−PCL等の、ポリ乳酸(PLA)ベースのホモポリマー及びコポリマーを含むポリヒドロキシ酸が挙げられるが、これらに制限されない。PLLA−co−PEG、PDLA−co−PEG、PDLLA−co−PEG等のポリ(エチレングリコール)(PEG)とのコポリマーも合成分解性SMP材料の適切な例である。さらなる例としては、以下のブロックを三つ以上含むコポリマー:PLA、PEG、PCL、又はPGA、ポリ無水物、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ヒドロキシ吉草酸)、ポリ(偽アミノ酸)、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)及びそれらのブレンド及びそれらのコポリマーが挙げられる。
【0046】
天然生分解性SMP材料の例としては、アルギン酸塩、デキストラン、セルロース、コラーゲン、及びそれらの化学的誘導体等の多糖が挙げられるがこれに制限されない。さらなる例としては、例えばアルキル、アルキレン等化学基の置換及び付加、ヒドロキシル化、酸化、及び通常当業者によって行われる他の改質が挙げられる。アブミン、ゼイン等のタンパク質、及びそれらのコポリマー及びブレンド、単独で又は合成ポリマーとの組み合わせ、も天然生分解性SMP材料の適切な例である。
【0047】
合成SMP材料の例としては、ポリフォスファゼン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリ(アミノ酸)、ポリ無水物、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアクリルアミド、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリオルトエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、ポリビニルハライド、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリウレタン、例えばポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(エチルメタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリ(イソブチルメタクリレート)、ポリ(フェニルメタクリレート)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルアクリレート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、及びポリ(オクタデシルアクリレート)等のポリアクリレート、及びそれらのコポリマーが挙げられるが、これらに制限されない。さらなる例としては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(エチレン)、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、及びポリプロピレンが挙げられる。
【0048】
合成的に改質された天然SMP材料の例としては、例えばアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、及びキトサン等のセルロース誘導体が挙げられるが、これらに制限されない。セルロース誘導体の例として、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース 、酢酸フタル酸セルロース、カルボキシメチルセルロース、三酢酸セルロース、及び硫酸セルロースナトリウム塩が挙げられる。
【0049】
SMPは放出可能な生物活性剤を含んでよい。これらの物質は骨の再成長を促進する手助けをするために含まれる。例として、骨形態形成タンパク質、抗生物質、抗炎症性物質、血管新生因子、骨形成因子、モノブチリン、トロンビン、変性タンパク質、多血小板血漿/溶液、乏血小板血漿/溶液、骨髄穿刺液、及び動植物に由来するあらゆる細胞、例えば生体細胞、保存された細胞、休眠細胞、及び死細胞が挙げられる。当業者に知られる他の生物活性剤が使用されてもよい。替わりに、又はそれに加えて、SMPは塩化ナトリウム等のポロゲンを含んでよい。これはSMPデバイスが細胞増殖を促進する必要があるときに特に有効である。
【0050】
本発明のさらなる適用範囲が、以下に提供される詳細な説明から明らかになるだろう。詳細な記述及び特定の例が、本発明の好ましい実施形態を示す一方で、説明の目的のためだけのものであり、本発明の範囲を制限することを意図しないことは理解されるべきである。
【0051】
明細書に組み込まれ、及び明細書の一部を形成する添付図面は、本発明の実施形態を説明し、及びそこに書かれた記述とともに本発明の原理、特性、及び特徴を説明するために与えられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】図1A〜1Dは、ねじ形態の予め緩和された形状記憶ポリマー装置の、本発明による製造方法の概略的説明を示す。
【図2】図2A〜2Eは、円筒ロッド形態の予め緩和された形状記憶ポリマー装置の、本発明による製造方法の概略的説明を示す。
【図3】図3はダイドローされた形状記憶ポリマーの円筒形ロッドの半径方向に沿った膨張力に対する様々な緩和時間の効果を示すグラフである。
【図4】図4A〜4Dは、正方形断面の予め緩和された形状記憶ポリマーデバイスの、本発明による製造方法の概略的説明を示す。
【図5】図5A〜5Dは、三角形断面の予め緩和された形状記憶ポリマーデバイスの、本発明による製造方法の概略的説明を示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
好ましい実施形態の以下の記述は完全に単なる説明であり、本発明、その用途、又は使用の制限を全く意図していない。
【0054】
以下の記述は、配向されたSMPを形成するための本発明によるSMP処理の実施形態のみの例示を目的として、及び配向されたSMPが制御された方法で如何に緩和され本発明による予め緩和されたSMPを形成し得るかを示す実施形態を記述する例に関して与えられる。
【0055】
この実施形態において、SMP(アモルファスポリ(D,Lラクチド−co−グリコリド))は35重量%のCaCO粒子(PLC)と混合された。混合物は混合物の繊維を形成するため二軸押出機内で調製された。繊維はラム押出技術を用いて5mmから20mmの範囲の様々な直径を有する等方性円筒ロッド110、210、410、及び510を形成するためペレット化及び固化された。5mm、18mm、及び20mmの直径を有するこのように形成された等方性ロッドは、60℃及び引張速度20mm/minにおける円錐ダイを用いたダイ延伸によって配向され、直径が各々3mm、8mm、及び9mmである配向されたロッド120、220、420、及び520を形成した。
【0056】
例1
直径8mmの円筒形ロッド120の形態の、上述のような、調製された配向SMPは、ねじ山を有するねじ形状のキャビティを有する型130内に、配向されたロッド120の端部125が型130の端部から突き出すように、配置された。型130及び配向されたロッド120は80℃のウォーターバスに60秒間、その後20℃のウォーターバスにさらに60秒間沈められ、配向されたSMPが緩和することを可能にし、頭部150を有する予め緩和されたねじ140をもたらし、前記頭部は型130の機械的拘束なしに自由に膨張され、等方性ロッド110と同様の半径を有し、ねじ山を有する部分160は型130の寸法によって決定される寸法を有する。型からねじ140を取り外すとき、ねじ山を有する部分にさらなるエネルギーを追加することは、ねじ140のねじ山を有する部分160をさらに緩和させ、かつ半径方向に膨張させ、一方で頭部150は実質的に同じ半径のままである。ねじ山を有する部分160と頭部150とはどちらも実質的に同じ形状のままである。この膨張成形法は他の型形状に適用可能である。
【0057】
例2
直径3mmの円筒形ロッド220の形態の、上述のような、調製された配向SMPのサンプルは、配向されたロッド220の半径と実質的に同じキャビティ半径を有する円筒形状のキャビティを有する型230内に配置された。配向されたロッド220は80℃のファン付きオーブンの中で5分間型230及び配向されたロッド220を加熱することによって部分的に緩和され、配向された円筒形ロッド220と実質的に同じ半径を有する予め緩和された円筒形ロッド240が製造された。予め緩和された円筒形ロッド240はその後80℃の水中に浸漬され、機械的な拘束なしにさらなる緩和が可能とされた。部分的に緩和されたロッド240は、ロッド240の直径に認め得る変化がなくなるまで水中に浸漬され、配向された円筒形ロッド220よりも大きく、かつ等方性円筒形ロッド210未満である半径を有する二度緩和された円筒形ロッド250が得られた。
【0058】
この処理は0から120分の部分的緩和時間でさらなるサンプルロッド220で繰り返された。表1にみられるように、部分的緩和時間が増加するほど、等方性円筒形ロッド210の元々の直径の回復度が減少することが見出された。配向されたロッド220を適切な型内部に部分的に緩和することによって、等方性円筒形ロッド210の初期形状、この場合長さ及び直径、の回復度は、配向されたロッド220が実質的に完全に緩和する長い部分的緩和時間に対応する、実質的に0%から、配向されたロッド220が実際完全には緩和されていないが配向によってそこに与えられた実質的に全てのエネルギーを未だ含んでいる短い部分的緩和時間に対応する、ほぼ100%まで、変化し得る。
【0059】
【表1】

【0060】
例3
図3は、直径3mmの円筒形ロッドの形態の、上述のような、調製された配向SMPのサンプルに関する時間に対する膨張力(N)をプロットするグラフを示す。サンプルの幾つかは直径3mmの円筒形キャビティを有する二つの部分を有する金属型内で、80℃でファン付きオーブンを用いて様々な時間部分的に緩和され、他のサンプルは全く緩和されなかった。これらの円筒形サンプルを60℃でさらに緩和するとき、円筒形サンプルの半径方向に沿った膨張力は同じ体積を有し、0、1、及び3分間部分的に緩和された試験片に関して測定された。グラフは、部分的に緩和されていない配向されたサンプルロッドが部分的に緩和された配向サンプルロッドと比較して大きな膨張力を有することを示す。サンプルロッドの膨張力は、サンプルロッドを部分的に緩和するのに費やされる時間が増加すると、減少することが観察された。例えば、型内でサンプルロッドを部分的に緩和するのに費やされる1分は、さらに緩和されるとき、サンプルロッドの膨張力を実質的に低減させた一方で、型内でサンプルロッドを部分的に緩和するのに費やされる3分は、膨張力をさらに低減させた。配向されたネットワークの分子再配列に起因して、最大膨張力は迅速に減少することが結論付けられた。
【0061】
例4
直径9mmの円筒形ロッド420の形態の、上述のような、調製された配向SMPは、キャビティ型430内に配置される。型430のキャビティは14mm×14mmの正方形断面を有する。型430及び配向されたロッド420は80℃の熱水中に2分間浸漬され、配向されたロッド420が緩和して、円筒形ロッド420よりも短く、かつ型430のキャビティの正方形断面と実質的に同じ寸法を有する正方形の断面を有する予め緩和されたバー440を形成することを可能にする。予め緩和されたバー440は図4Dに明確に説明される。
【0062】
例5
直径9mmの円筒形ロッド520の形態の、上述のような、調製された配向SMPは、キャビティ型530内に配置される。型530のキャビティは16mmの正三角形断面を有する。型530及び配向されたロッド520は80℃の熱水中に2分間浸漬され、配向されたロッド520が緩和して、円筒形ロッド520よりも短く、かつ型530のキャビティの三角形断面と実質的に同じ寸法を有する三角形の断面を有する予め緩和されたSMP540を形成することを可能にする。予め緩和されたSMP540は図5Dに明確に説明される。
【0063】
エネルギーを加える代わりに可塑剤が使用される場合、可塑剤はSMPと直接接触しなくてはならない。これは、例えば、多孔質又は穿孔タイプの型を使用することによって実現され得る。配向されたSMPを含む多孔質型を可塑剤を含む環境に導入する時に、可塑剤は孔を通じて型を通過し、配向SMPに直接接触して分子挙動を刺激し、結果的に配向SMPを緩和する。例えば熱の形態のエネルギーが可塑剤とともに使用されて配向SMPの緩和を促進してもよいことは理解される。例えば、可塑剤自身は可塑剤を加熱することによってSMPにエネルギーを移動するため使用され得る。
【0064】
様々な変更が、本発明の範囲から逸脱することなく、対応する説明に関する上述のような例示的実施形態に対して実施されてよいから、前述の記載に含まれる、かつ添付する図面に示される様々な事柄は制限ではなく説明として解釈されるべきであることが意図される。すなわち、本発明の幅及び範囲は上述のどの実施形態によっても制限されるべきではないが、ここに添付される以下のクレーム及びその等価物に従ってのみ規定されるべきである。
【符号の説明】
【0065】
110、210、410、510 等方性円筒ロッド
120、220、420、520 配向されたロッド
130 型
140 ねじ
150 頭部
160 ねじ山を有する部分
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図1D】

【図2A】

【図2B】

【図2C】

【図2D】

【図2E】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の外形を有する形状記憶ポリマーを処理して、第1の外形とは異なる第2の外形を有する配向された形状記憶ポリマーを形成する段階と、
その分子運動を刺激することによって、配向された形状記憶ポリマーを少なくとも部分的に緩和する段階と、
配向された形状記憶材料が少なくとも部分的に緩和され、第1及び第2の外形とは異なる第3の外形を有する予め緩和された形状記憶ポリマーを形成する条件を制御する段階と、を含む予め緩和された形状記憶ポリマーを製造する方法。
【請求項2】
前記形状記憶ポリマーを処理して配向された形状記憶ポリマーを形成する段階が、形状記憶材料に対して延伸、引っ張り、又は圧縮力を与える段階、又はこれらの任意の組合せを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記形状記憶ポリマーを処理する段階が、ゾーン延伸、静水圧押出、ダイ延伸、ローリング、ロール延伸、圧縮成形、又はそれらの任意の組合せ、を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記形状記憶材料を処理する段階が形状記憶材料の加熱を含む、請求項1から3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記分子運動を刺激する段階は配向された形状記憶ポリマーに対してエネルギーを与えることによって、及び/又は配向された形状記憶ポリマーを可塑剤にさらすことによって実行される、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記エネルギーが、磁場、電流、超音波、電磁放射、又は対流、伝導、若しくは放射による、若しくはこれらの任意の組み合わせによる熱、からなるソースから選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
配向された形状記憶ポリマーが少なくとも部分的に緩和されるとき、形状記憶ポリマーが、形状記憶ポリマーのガラス転移温度よりも高い温度に加熱される、請求項1から6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記配向された形状記憶材料が少なくとも部分的に緩和される条件を制御する段階が、配向された形状記憶ポリマーの少なくとも一部を型内に配置する段階を含む、請求項1から7の何れか一項に記載の方法。
【請求項9】
第1の外形及び第2の配向された外形を有し、第2の外形は、配向された形状記憶ポリマーの分子運動を刺激することによって型内で少なくとも部分的に緩和されるとき、第1及び第2の外形とは異なる第3の外形に緩和される、形状記憶ポリマー。
【請求項10】
分子運動を刺激する段階は、配向された形状記憶ポリマーに対してエネルギーを与えることによって、及び/又は配向された形状記憶ポリマーを可塑剤にさらすことによって実行される、請求項9に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項11】
請求項1から8の何れか一項に記載の方法で形成された形状記憶ポリマー。
【請求項12】
前記形状記憶ポリマーが再吸収性のアモルファスポリマー、又は非再吸収性のアモルファスポリマーである、請求項9から11の何れか一項に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項13】
前記形状記憶ポリマーがコポリマーである、請求項9から11の何れか一項に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項14】
前記コポリマーはグリコリド、ラクチド、エチレングリコール、及びε−カプロラクトンからなる群から選択される成分を含む、請求項13に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項15】
前記コポリマーがアモルファスポリマー、及び少なくとも一つの可動性の及び/又は剛直なポリマーを含む、請求項13又は14に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項16】
前記コポリマーが半結晶質ポリマー、及び少なくとも一つの可動性のポリマー及び/又は一つの剛直なポリマーを含む、請求項13又は14に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項17】
前記アモルファスポリマーが再吸収性のアモルファスポリマー、又は非再吸収性のアモルファスポリマーである、請求項15に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項18】
前記可動性ポリマーが、ポリエチレングリコール、ε−カプロラクトン、グリコリド、又はD,Lラクチドを含み、剛直なポリマーがD−ラクチド又はL−ラクチドを含む、請求項15又は16に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項19】
前記形状記憶ポリマーが、無機粒子、セラミックス粒子、磁性粒子、又は光感受性粒子、又はそれらの任意の組合せ等の粒子を含む、請求項9から18の何れか一項に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項20】
前記形状記憶ポリマーが一つ以上の放出可能な生物活性剤を含む、請求項9から19の何れか一項に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項21】
前記放出可能な生物活性剤が、骨形態形成タンパク質、抗生物質、抗炎症性物質、血管新生因子、骨形成因子、モノブチリン、トロンビン、変性タンパク質、多血小板血漿/溶液、乏血小板血漿/溶液、骨髄穿刺液、又は動植物に由来する細胞を含む、請求項20に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項22】
前記形状記憶ポリマーが細胞増殖促進剤を含む、請求項9から21の何れか一項に記載の形状記憶ポリマー。
【請求項23】
請求項9から22の何れか一項に記載の形状記憶ポリマーと型とを含む、予め緩和された形状記憶ポリマーの製造システム。
【請求項24】
前記型が形状記憶ポリマーの複雑な外形を形成するための複雑な型である、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
型のキャビティが、形状記憶ポリマーが少なくとも部分的に緩和して第3の外形を形成するとき、決定のための変更された表面を有する、請求項23又は24に記載のシステム。
【請求項26】
前記変更された表面は圧力感受性表面である、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記型が多孔質であるか又は穿孔された型である、請求項23から26の何れか一項に記載のシステム。
【請求項28】
請求項9から22の何れか一項に記載の形状記憶ポリマーを含むデバイス。
【請求項29】
添付される図面に関して前述されたような方法。
【請求項30】
添付される図面に関して、及び添付される図面に示される前述されたような形状記憶ポリマー。
【請求項31】
添付される図面に関して、及び添付される図面に示される前述されたような予め緩和された形状記憶ポリマーの製造システム。
【請求項32】
添付される図面に関して、及び添付される図面に示される前述されたようなデバイス。

【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【公表番号】特表2010−527295(P2010−527295A)
【公表日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−503579(P2010−503579)
【出願日】平成20年4月16日(2008.4.16)
【国際出願番号】PCT/GB2008/001331
【国際公開番号】WO2008/129245
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(391018787)スミス アンド ネフュー ピーエルシー (79)
【氏名又は名称原語表記】SMITH & NEPHEW PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】