説明

待ち合わせ場所推奨装置、待ち合わせ場所推奨方法、待ち合わせ場所推奨プログラム、及び携帯端末装置

【課題】 各ユーザにとって、より最適な待ち合わせ場所を検索して推奨する。
【解決手段】 幹事となっているユーザAの携帯電話機は、待ち合わせの参加者となっているユーザB〜Dの携帯電話機と通信を行うことで、該各ユーザB〜Dの現在位置情報、及び帰宅駅情報を取得する。また、ユーザAの携帯電話機は、各ユーザB〜Dとの間で送受信された電子メールの内容や、電話帳メモリに登録されている敬称等に基づいて、各ユーザB〜Dのクラス分類を行う。ユーザAの携帯電話機は、全ユーザの現在位置に基づいて検索した複数の待ち合わせ場所に対して、各ユーザのクラス、及び各ユーザの帰宅駅に対応する重み付けを行う。そして、この重み付けを行った各待ち合わせ場所を推奨順位の高い順に表示し、この中からユーザAにより選択された待ち合わせ場所を示す情報を参加者となっている各ユーザB〜Dの携帯電話機に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、GPSユニット(GPS:Global Positioning System)等の現在位置検出機能を備えた、例えば携帯電話機、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機等の携帯機器に適用して好適な待ち合わせ場所推奨装置、待ち合わせ場所推奨方法、待ち合わせ場所推奨プログラム、及び携帯端末装置に関する。
特には、各ユーザの上下関係の他、各ユーザの帰路等も考慮したうえで最適な待ち合わせ場所を決定して推奨可能とした待ち合わせ場所推奨装置、待ち合わせ場所推奨方法、待ち合わせ場所推奨プログラム、及び携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仲間内や会社での会合や接待等を行う際、幹事となるユーザは地理的に適切な集合場所を選択する必要がある。この際、幹事となるユーザは、参加者全員の出発地点、帰宅地点、役職、過去の待ち合わせ場所等、様々なパラメータを考慮して、適切な待ち合わせ場所を決定しなければならない。この際、参加者が増えると、上記パラメータの組み合わせも非線形的に増えるため、最適解を求めることが非常に困難になる。このような状態では、苦労して求めた解(=待ち合わせ場所)が最適解であるかどうかも、もはや分からない。
【0003】
さらに、幹事となるユーザは、年齢が若い参加者の中から選任されることが多い。例えば、会社内においては、新入社員の中から幹事が選任されることが多い。新入社員は、勤務地周辺の地理を良く知らない状態であるにもかかわらず、全参加者にとって最適な待ち合わせ場所を設定する必要がある。これは大変困難な作業となる。
【0004】
待ち合わせの管理を行う先行技術としては、特開2006−243827号の公開特許公報(特許文献1)に、複数人との待ち合わせが予定どおりに行えない場合に、各人の状況を取得し、この状況に応じた待ち合わせの変更を各メンバーに通知する管理装置が開示されている。
【0005】
この管理装置の場合、待ち合わせを行うメンバーのメンバー情報と待ち合せ条件とを問合せ元端末から受信し、該メンバー情報に基づいてメンバーの状況を問合わせるメッセージを問合せ先端末へ送信し、該問合せ先端末からメンバーの状況情報を受信し、該状況情報と待ち合せ条件とに基づいて待合せ情報を求め、該待合せ情報を当該問合せ先端末及び問合せ元端末に送信する。これにより、各メンバーの状況に応じた待ち合わせの変更を、該各メンバーに通知可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−243827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、実社会において、複数の参加者間で最適な待ち合わせ場所を決定する場合、地理的なパラメータの他に、様々なパラメータが考慮されて該待ち合わせ場所が決定されるものである。
【0008】
具体的には、各参加者の役職、間柄、人間関係が考慮されて待ち合わせ場所が決定されたり、各参加者が帰宅時間が遅い時間となっても終電車に乗車可能となるように待ち合わせ場所が決定されることは、実社会において、よく行われていることである。
【0009】
本発明は、このような実社会において行われている待ち合わせ場所の決定プロセスに鑑みてなされたものであり、複数の参加者間で最適な待ち合わせ場所を決定する際に、各参加者の地理的なパラメータに加え、各参加者の役職、帰宅経路、待ち合わせ場所における滞在可能時間等のパラメータも考慮して待ち合わせ場所を決定することで、各参加者にとって最適な待ち合わせ場所を決定して推奨可能な待ち合わせ場所推奨装置、待ち合わせ場所推奨方法、待ち合わせ場所推奨プログラム、及び携帯端末装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る待ち合わせ場所推奨装置は、上述の課題を解決するために、
待ち合わせを行う全ユーザの優先順位が記憶された優先順位記憶部と、
待ち合わせを行う全ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部と、
上記現在位置検出部で検出された全ユーザの現在位置及び地図情報に基づいて、待ち合わせの候補とする複数の待ち合わせ候補地を検出する待ち合わせ候補地検出部と、
上記現在位置から、上記待ち合わせ候補地検出部で検出された各待ち合わせ候補地までの移動に要する移動時間を、上記各ユーザ毎、かつ、上記各待ち合わせ候補地毎にそれぞれ検出する移動時間検出部と、
上記移動時間検出部で検出された上記各移動時間に対して、該各移動時間に対応するユーザの優先順位に応じた重み付け処理を施す重み付け処理部と、
上記待ち合わせ候補地検出部で検出された上記各待ち合わせ候補地毎に、上記重み付け処理部で重み付け処理が施された全ユーザの上記移動時間の総和である総移動時間を算出する総移動時間算出部と、
上記総移動時間算出部で算出された上記各待ち合わせ候補地毎の上記各総移動時間が短い順に、少なくとも該待ち合わせ候補地を示す情報を表示部に表示する待ち合わせ候補地表示部と、
上記待ち合わせ候補地表示部により表示された上記各待ち合わせ候補地の中から、操作部を介して選択された待ち合わせ候補地を示す待ち合わせ情報を、待ち合わせを行う各ユーザの端末装置に送信する待ち合わせ情報送信部と
を有する。
【0011】
このような待ち合わせ場所推奨装置は、各ユーザの地理的なパラメータに加え、各ユーザの優先順位のパラメータも考慮して待ち合わせ場所を決定して推奨する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、複数のユーザ間で最適な待ち合わせ場所を決定する際に、各ユーザの地理的なパラメータに加え、少なくとも各ユーザの優先順位のパラメータも考慮して待ち合わせ場所を決定することで、各ユーザにとって最適な待ち合わせ場所を決定して推奨することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を適用した実施例となる待ち合わせ場所推奨システムの構成を説明するための図である。
【図2】実施例となる待ち合わせ場所推奨システムに用いられる携帯電話機のブロック図である。
【図3】実施例となる待ち合わせ場所推奨システムで用いられる携帯電話機の各ユーザのクラス分類動作の流れを示すフローチャートである。
【図4】実施例となる待ち合わせ場所推奨システムで用いられる携帯電話機のクラス分類の一例を示す図である。
【図5】実施例となる待ち合わせ場所推奨システムに用いられる携帯電話機の待ち合わせ場所推奨動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】実施例となる待ち合わせ場所推奨システムに用いられる携帯電話機において検出される待ち合わせ場所の検索エリア、及び各ユーザの最寄り駅を説明するための図である。
【図7】実施例となる待ち合わせ場所推奨システムに用いられる携帯電話機の、各ユーザのクラスに応じた重み付けによる待ち合わせ場所の推奨動作を説明するための図である。
【図8】実施例となる待ち合わせ場所推奨システムに用いられる携帯電話機の、各ユーザの帰路に応じた重み付けによる待ち合わせ場所の推奨動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、複数の携帯電話機の各ユーザにとって最適な待ち合わせ場所を決定して推奨する待ち合わせ場所推奨システムに適用することができる。
【0015】
[システム構成]
図1に、本発明を適用した実施例となる待ち合わせ場所推奨システムの構成図を示す。この図1からわかるように、この待ち合わせ場所推奨システムは、待ち合わせ場所の決定役である幹事となるユーザの携帯電話機、及び当該待ち合わせの参加者となる各ユーザの複数の携帯電話機を、該各携帯電話機の最寄りの基地局及び該各携帯電話機の通信ネットワークを介して相互に接続することで形成されている。
【0016】
〔携帯電話機の構成〕
この待ち合わせ場所推奨システムで用いられる各携帯電話機は、図1に示すように上記基地局との間で音声通話、テレビ電話通話、電子メール、Webデータ(Web:World Wide Web)の他、後述する帰宅駅情報、待ち合わせ情報、及び現在位置情報等の無線通信を行うアンテナ1及び通信回路2と、受話音声等を出力するためのスピーカ部3と、送話音声等を集音するためのマイクロホン部4と、操作メニュー、電子メール、画像(静止画像及び動画像)の他、後述する待ち合わせ情報等を表示するための表示部5と、十字キー、決定キー、数字キー等の複数の操作キーを備えた操作部6と、発着信等をユーザに光で通知するための発光部7(LED:Light Emitting Diode:発光ダイオード)とを有している。
【0017】
また、この携帯電話機は、所望の被写体の静止画像或いは動画像を撮像するためのカメラ部8と、当該携帯電話機の筐体を振動させて発着信等をユーザに通知するためのバイブレーションユニット9と、現在時刻をカウントするタイマ10と、当該携帯電話機の筐体の回転操作や傾き操作等を検出する加速度センサ11とを有している。
【0018】
また、この携帯電話機は、通信距離が例えば50cm程度の非接触無線通信を行うための非接触無線通信アンテナ12及び非接触ICユニット13と、当該携帯電話機の現在位置を検出するためのGPSアンテナ14(GPS:Global Positioning System)及びGPSユニット15と、上記基地局を介した無線通信処理を行うためのコミュニケーションプログラムや各種アプリケーションプログラムの他、これら各アプリケーションプログラムで取り扱われる各種データ等が記憶されたメモリ16と、当該携帯電話機全体の動作を制御する制御部17とを有している。
【0019】
メモリ16には、上記コミュニケーションプログラムの他、各ユーザで待ち合わせを行う際に、参加者全員に最適となる待ち合わせ場所を自動的に検索して推奨する待ち合わせ場所推奨プログラムと、カメラ部8の撮像制御を行うカメラ制御プログラムが記憶されている。このカメラ制御プログラムは、撮像した静止画像や動画像のビューア機能も備えている。
【0020】
また、メモリ16には、電子メールの作成や送受信を制御するための電子メール管理プログラムと、ユーザのスケジュールが登録されたスケジュール帳の管理を行うためのスケジュール帳管理プログラムと、コミュニケーションネットワークやインターネット等の所定のネットワーク上に設けられたサーバ装置上で公開されているWebページを閲覧するためのWebブラウジングプログラムと、電話帳の管理を行うための電話帳管理プログラムと、音楽データの再生を行うための音楽プレーヤプログラムとが記憶されている。
【0021】
また、メモリ16には、ユーザの所望のスケジュールが登録されるスケジュール帳と、ユーザの知人や友人等のユーザ名、静止画像(顔写真等)、住所、電話番号、電子メールアドレス、生年月日等が登録された電話帳と、音楽プレーヤプログラムに基づいて再生される音楽データと、カメラ制御プログラムのビューア機能に基づいて再生される静止画像データ及び動画像データと、送受信された電子メールデータと、電話及び電子メールの発着信履歴と、待ち合わせ場所を検索するための地図情報と、ユーザにより予め登録された当該ユーザの自宅近辺に位置する駅を示す情報である帰宅駅情報等が記憶されている。
【0022】
[待ち合わせ場所推奨動作]
このような実施例の待ち合わせ場所推奨システムは、待ち合わせを行う各ユーザにとって最適な待ち合わせ場所を決定して推奨するようになっている。例えば、図1に示すAさんが幹事となり、このAさん、Bさん、Cさん、及びDさんで待ち合わせを行う場合、幹事となったAさんは、自分の携帯電話機の操作部6を介して、メモリ16に記憶されている待ち合わせ場所推奨プログラムを起動操作する。この起動操作がなされると、Aさんの携帯電話機の制御部17は、メモリ16に記憶されている待ち合わせ場所推奨プログラムを起動制御し、まず、当該待ち合わせに参加する各参加者の重み付けのクラス分類(=優先順位付け)を行う。
【0023】
〔重み付けのクラス分類動作〕
図3のフローチャートに、このAさんの携帯電話機の制御部17における重み付けのクラス分類動作の流れを示す。
【0024】
制御部17は、上述のようにメモリ16に記憶されている待ち合わせ場所推奨プログラムを起動制御すると、この図3のフローチャートのステップS1において、各参加者の入力画面を表示部5に表示制御する。
【0025】
この例において、幹事となっているAさんは、表示部5に表示された各参加者の入力画面に対して、例えば、Aさん(=自分)、Bさん、Cさん、Dさん等のように、これから行う待ち合わせに参加予定となっている各参加者のユーザ名を入力して、当該入力が完了したタイミングで、決定キーが割り当てられている操作部6上のいずれかのキーを押圧操作する。
【0026】
制御部17は、ステップS2において、この決定キーの押圧操作の有無を監視することで、各参加者のユーザ名の入力が完了したか否かを判別しており、各参加者のユーザ名の入力が完了したものと判別したタイミングで、処理をステップS3に進める。
【0027】
ステップS3及びステップS4では、制御部17が、上記入力がなされた各参加者のユーザ名に基づいて、メモリ16に記憶されている送信メール及び受信メールを参照し、上記入力がなされた各参加者が送信元となっている受信メール(=当該参加者から受信した電子メール)、及び各参加者が宛先となっている送信メール(=当該参加者に対して送信した電子メール)の有無を判別する。そして、制御部17は、参加者に対応する上記受信メール或いは上記送信メールを検出した場合には、処理をステップS8に進め、参加者に対応する上記受信メール或いは上記送信メールを検出できなかった場合には、処理をステップS5に進める。
【0028】
参加者に対応する上記受信メール或いは上記送信メールを検出することで処理をステップS8に進めると、制御部17は、上記受信メール及び上記送信メールの表題及び本文の解析を行い、ステップS8で、参加者のみが敬語を使用しているか否かを判別し、ステップS9で幹事のみが敬語を使用しているか否かを判別し、ステップS10で、幹事及び参加者の双方が敬語を使用しているか否かを判別する。
【0029】
参加者のみが敬語を使用しているということは、その参加者は、幹事となっているAさんの後輩や役職がAさんよりも下のユーザである可能性が高いため、この場合、制御部17は、上記ステップS8からステップS11に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを「非考慮」クラスに分類する。
【0030】
また、幹事であるAさんのみが敬語を使用しているということは、その参加者は、幹事となっているAさんの上司、先生等の目上のユーザである可能性が高い。このため、この場合、制御部17は、上記ステップS9からステップS12に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを「非常に考慮」クラスに分類する。
【0031】
また、幹事であるAさん及び参加者の双方が敬語を使用しているということは、その参加者は、双方が知り合って間もない関係や、双方共に一目置いている関係である可能性が高い。このため、この場合、制御部17は、上記ステップS10からステップS13に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを、上記「非考慮」クラスと「非常に考慮」クラスの中間のクラスとなる「考慮」クラスに分類する。
【0032】
また、参加者のみが敬語を使用しているということもなく、幹事であるAさんのみが敬語を使用しているということもなく、さらに幹事であるAさん及び参加者の双方が敬語を使用しているということない場合(=上記ステップS8〜ステップS10のいずれにも該当しない場合)、制御部17は、ステップS4からステップS8〜ステップS10を介してステップS7に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを「非考慮」クラスに分類する。
【0033】
メモリ16には、各クラス別の記憶領域を有するクラステーブルが設けられている。制御部17は、上述のように各参加者のクラス分類を行うと、分類したクラスに対応するクラステーブルの記憶領域に各ユーザのユーザ名を登録すると共に、このクラステーブルの登録内容を表示部5に表示制御する。これにより、例えば図4に示すように上記分類され登録された各参加者及び幹事のクラス表示がなされることとなる。なお、この図4に示す例は、「非常に考慮」クラスに参加者のCさんが分類されて登録され、「考慮」クラスに参加者のBさんが分類されて登録され、「非考慮」クラスに幹事となっているAさんと参加者のCさんが分類されて登録された例を示している。
【0034】
また、このような幹事及び各参加者のクラスは、手動で変更可能となっている。すなわち、クラステーブルの登録内容が表示されることで、幹事となっているAさんが、分類された自分及び各参加者のクラスを見て、クラス変更の必要性を感じた場合、該Aさんは操作部6を操作することで、クラス変更を行う参加者を指定すると共に、移動先となるクラスを指定する。例えば、図4に示す例で説明すると、「考慮」クラスに分類された参加者のBさんを「非常に考慮」クラスにクラス変更する場合、幹事となっているAさんは、操作部6を介して、クラス変更の対象となるユーザである参加者Bさんを指定操作すると共に、「非常に考慮」クラスを、この参加者Bさんの移動先となるクラスとして指定操作する。
【0035】
制御部17は、このような操作がなされると、参加者Bさんのユーザ名を、クラステーブルの「非常に考慮」クラスの記憶領域に登録し直す。これにより、所望のユーザを所望のクラスに手動で登録し直すことができる。
【0036】
一方、上記ステップS4において、参加者に対応する上記受信メール或いは上記送信メールを検出できなかったことで処理をステップS5に進めると、制御部17は、このステップS5及びステップS6において、入力された各参加者のユーザ名に基づいてメモリ16に記憶されている電話帳を検索することで、該入力された各参加者のユーザ名が電話帳に登録されているか否かを判別する。
【0037】
そして、その参加者が、電話帳にも登録されていないものと判別した場合には、当該参加者は、幹事であるAさんとの間で送受信したメールも無く、また、電話帳にもユーザ名が登録されていない参加者であるため、制御部17は、その参加者は重要度の低い参加者であるものと判別し、ステップS7に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを「非考慮」クラスに分類する。
【0038】
これに対して、その参加者のユーザ名を電話帳から検出した場合、制御部17は、ステップS14において、電話帳に登録されているユーザ名に「くん」や「ちゃん」が用いられているか否かを判別し、ステップS15において、電話帳に登録されているユーザ名に「様」や「先生」が用いられているか否かを判別し、ステップS16において、電話帳に登録されているユーザ名に「さん」が用いられているか否かを判別する。
【0039】
電話帳に登録されているユーザ名に「くん」や「ちゃん」が用いられているということは、その参加者は、幹事となっているAさんの後輩や年下、役職がAさんよりも下のユーザである可能性が高いため、この場合、制御部17は、上記ステップS14からステップS17に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを「非考慮」クラスに分類する。
【0040】
また、電話帳に登録されているユーザ名に「様」や「先生」が用いられているということは、その参加者は、幹事となっているAさんの上司や目上のユーザである可能性が高いため、この場合、制御部17は、上記ステップS15からステップS18に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを「非常に考慮」クラスに分類する。
【0041】
また、電話帳に登録されているユーザ名に「さん」が用いられているということは、その参加者は、双方が知り合って間もない関係や、双方共に一目置いている関係である可能性が高い。このため、この場合、制御部17は、上記ステップS16からステップS19に処理を進め、その参加者の重み付けのクラスを、上記「非考慮」クラスと「非常に考慮」クラスの中間のクラスとなる「考慮」クラスに分類する。
【0042】
制御部17は、このように電話帳に登録されている各参加者の敬称に基づいて該各参加者のクラス分類を行うと、図4を用いて説明したように、分類したクラスに対応するクラステーブルの記憶領域に、各ユーザのユーザ名を登録する。
【0043】
なお、この図3のフローチャートに示す例では、まず、「送受信メールの解析」を行うことで各参加者のクラス分類を行い、送受信メールが存在しない場合には電話帳に登録されている「敬称の解析」を行うことで各参加者のクラス分類を行うこととしたが、この順序は逆でもよく、まず、電話帳に登録されている「敬称の解析」を行うことで各参加者のクラス分類を行い、その参加者が電話帳に登録されていない場合に、「送受信メールの解析」を行うことで各参加者のクラス分類を行うようにしてもよい。
【0044】
〔待ち合わせ情報の送信動作〕
次に、制御部17は、このような各参加者のクラス分類が完了すると、幹事となっているAさん、及び各参加者Bさん〜Dさんにとって最適となる待ち合わせ場所を検出し、この待ち合わせ情報を各参加者に送信する。図5のフローチャートに、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17における、待ち合わせ情報の送信動作の流れを示す。
【0045】
この図5のフローチャートは、図3のフローチャートに示した各処理から連続する処理の流れとなっており、この図5のフローチャートのステップS21の処理が、図3のフローチャートを用いて説明した各参加者のクラス分類の処理となっている。この図5のフローチャートにおいて、制御部17は、ステップS21で各参加者のクラス分類を行うと、処理をステップS22に進める。
【0046】
ステップS22では、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17が、GPSユニット15を起動制御して、当該Aさんの携帯電話機の現在位置を検出し、これをメモリ16に一旦記憶すると共に、各参加者となっているBさん〜Dさんの携帯電話機と通信を行うことにより、該各参加者の現在位置を示す現在位置情報をそれぞれ取得し、処理をステップS23に進める。
【0047】
具体的には、あくまでも一例ではあるが、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、処理をステップS22に進めると、各参加者となっているBさん〜Dさんのメールアドレスをメモリ16の電話帳から検出し、該Bさん用の電子メール、Cさん用の電子メール、及びDさん用の電子メールを作成する。そして、これら各電子メールのヘッダ、表題、或いは本文に、現在位置の送信要求コマンドを付し、これらを送信するように通信回路2を送信制御する。これにより、各参加者となっているBさん〜Dさんの携帯電話機には、上記現在位置の送信要求コマンドが付された電子メールが送信されることとなる。
【0048】
各参加者となっているBさん〜Dさんの携帯電話機の制御部は、電子メールが着信すると、待ち合わせ場所推奨プログラムに基づいて、当該着信した電子メールに上記現在位置の送信要求コマンドが付されているか否かを判別する。そして、着信した電子メールに上記現在位置の送信要求コマンドが付されているものと判別した場合は、各参加者となっているBさん〜Dさんの携帯電話機に設けられているGPSユニット等の現在位置検出機能により、自己の現在位置を検出し、この検出した自己の現在位置を示す現在位置情報を、上記着信した電子メールに対する返信メールのヘッダ、表題、或いは本文に付して返信する。これにより、幹事となっているAさんの携帯電話機は、各参加者の現在位置情報が付された各電子メールをそれぞれ受信することとなる。
【0049】
幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、上記各電子メールを受信すると、待ち合わせ場所推奨プログラムに基づいて、各参加者の現在位置情報を、該受信した電子メールから検出し、これを、対応する参加者のユーザ名に関連付けて、メモリ16に一旦記憶する。
【0050】
なお、この例では、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、電子メールを用いて各参加者の現在位置を取得することとしたが、これは、幹事となっているAさんの携帯電話機と各参加者の各携帯電話機との間で、現在位置情報の送受信用の通信ラインを確立し、この通信ラインを介して各参加者の現在位置を取得してもよい。
【0051】
次に、このように各参加者の現在位置を取得すると、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、図5のフローチャートのステップS23に処理を進め、メモリ16に一旦記憶した当該Aさんの携帯電話機の現在位置情報、及び各参加者Bさん〜Dさんの各現在位置情報に基づいて、この4人の現在位置の中心地を決定し、この中心地を中心とする待ち合わせ場所を検索するための検索エリアを設定すると共に、この検索エリア内に存在する各駅を、待ち合わせ場所の候補とする待ち合わせ候補駅として設定する。
【0052】
具体的には、当該実施例の待ち合わせ場所推奨システムに用いられる携帯電話機の場合、メモリ16に地図情報が記憶されている。制御部17は、幹事であるAさん、及び各参加者Bさん〜Dさんの各位置情報、及び上記メモリ16に記憶されている地図情報に基づいて、例えば図6に示すように該各ユーザの現在位置からの距離の和が最小になる地点を上記中心地として決定する。
【0053】
また、制御部17は、上記地図上における上記中心地を中心とする円の範囲を、例えば10個の駅(図6では「駅1」〜「駅10」として図示)が入るまで徐々に広げていき、この10個の駅を含む円の範囲を、待ち合わせ場所を検索するための検索エリアとして設定する。また、制御部17は、この検索エリア内に存在する上記「駅1」から「駅10」の各駅を、待ち合わせ場所の候補とする待ち合わせ候補駅として設定する。
【0054】
なお、この例では、10個の駅を含む円の範囲を、待ち合わせ場所を検索するための検索エリアとして設定することとしたが、上記円に含まれる駅の数は任意の数でよいし、或いは駅の密集度に応じた数としてもよい。
【0055】
また、この例では、地図情報はメモリ16に記憶されていることとしたが、制御部17が、上記各現在位置情報に基づいて、対応する地図情報をネットワーク上のサーバ装置から取得して用いるようにしてもよい。
【0056】
次に、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、図5のフローチャートのステップS24に処理を進め、上記各ユーザの現在位置と上記地図情報に基づいて、各ユーザの最寄り駅を検出する。図6に示す例の場合、制御部17は、Aさんの最寄り駅として「駅10」を、Bさんの最寄り駅として「駅11」を、Cさんの最寄り駅として「駅7」を、Dさんの最寄り駅として「駅8」をそれぞれ検出することとなる。
【0057】
次に、制御部17は、処理をステップS25に進め、各ユーザの最寄り駅から上記検索エリア内に存在する各待ち合わせ候補駅までの移動時間をそれぞれ検出して、処理をステップS26に進める。
【0058】
具体的には、制御部17は、このステップS25に処理を進めると、交通機関情報を提供している所定のネットワーク上のサーバ装置に対して通信回路2を介してアクセスし、このサーバ装置に対して、各ユーザの最寄り駅を示す情報と、上記検索エリア内に存在する各待ち合わせ候補駅を示す情報とを送信する。上記サーバ装置は、上記各ユーザの最寄り駅を出発駅とし、また、上記検索エリア内に存在する各待ち合わせ候補駅を到着駅として、各ユーザの最寄り駅から上記検索エリア内に存在する各待ち合わせ候補駅までの移動時間をそれぞれ算出して上記Aさんの携帯電話機に送信する。これにより、Aさんの携帯電話機の制御部17は、各ユーザの最寄り駅から上記検索エリア内に存在する各待ち合わせ候補駅までの移動時間を取得することができる。
【0059】
なお、この例では、制御部17は、上述のようにネットワーク経由で上記移動時間を取得することとしたが、該移動時間を検出するアプリケーションプログラムをメモリ16に記憶しておき、このアプリケーションプログラムに基づいて、上述と同様に各移動時間を検出するようにしてもよい。
【0060】
次に、上記各移動時間を検出すると、制御部17は、処理をステップS26に進め、各ユーザの上記各移動時間に対して、上述のように予め分類した各ユーザのクラスに応じた重み付け処理を行い、処理をステップS27に進める。ステップS27では、制御部17が、上記重み付け処理を行った各ユーザの移動時間の総和を、各待ち合わせ候補駅毎に算出し、後述するステップS28を介してステップS29に処理を進める。ステップS29では、制御部17が、上記ステップS28で各待ち合わせ候補駅毎に算出した、各ユーザの移動時間の総和の値が小さい順に順位付けし、この各順位に対応する駅名を、該順位の順に表示部5に表示制御する。
【0061】
幹事となっているAさんは、このように上記順位に従って表示された各駅名のうち、待ち合わせ場所として決定する駅名を、操作部6を介して選択操作する。ステップS30では、制御部17が、この選択操作の有無を監視しており、該選択操作を検出したタイミングで処理をステップS31に進める。ステップS31では、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17が、該Aさんにより選択された駅を待ち合わせ場所とする待ち合わせ情報が付された電子メールを形成し、この電子メールを各ユーザのアドレス宛てに送信して、この図5のフローチャートに示す処理を終了する。
【0062】
このようなステップS25からステップS31までの処理を詳細に説明すると、まず、制御部17は、図7(a)に示すように各ユーザA〜Dの現在位置から、上記各待ち合わせ候補駅A駅〜D駅までの移動時間をそれぞれ検出すると、図7(c)に示すように、各ユーザA〜Dの各移動時間に対して、各ユーザのクラスに対応する係数を乗算処理した値の総和を、各待ち合わせ候補駅毎に算出する。
【0063】
すなわち、図7(a)A駅に対するAさんの移動時間は10分、Bさんの移動時間は20分、Cさんの移動時間は30分、Dさんの移動時間は40分である。また、B駅に対するAさんの移動時間は20分、Bさんの移動時間は10分、Cさんの移動時間は20分、Dさんの移動時間は30分である。また、C駅に対するAさんの移動時間は30分、Bさんの移動時間は20分、Cさんの移動時間は10分、Dさんの移動時間は20分である。また、D駅に対するAさんの移動時間は40分、Bさんの移動時間は30分、Cさんの移動時間は20分、Dさんの移動時間は10分である。
【0064】
このような各ユーザの現在位置状況において、各駅に対する各ユーザの移動時間の総和(総移動時間)を単純に算出すると、図7(b)に示すようにA駅に対する総移動時間は10分(Aさんの移動時間)+20分(Bさんの移動時間)+30分(Cさんの移動時間)+40分(Dさんの移動時間)=100分となり、B駅に対する総移動時間は20分(Aさんの移動時間)+10分(Bさんの移動時間)+20分(Cさんの移動時間)+30分(Dさんの移動時間)=80分となり、C駅に対する総移動時間は30分(Aさんの移動時間)+20分(Bさんの移動時間)+10分(Cさんの移動時間)+20分(Dさんの移動時間)=80分となり、D駅に対する総移動時間は40分(Aさんの移動時間)+30分(Bさんの移動時間)+20分(Cさんの移動時間)+10分(Dさんの移動時間)=100分となる。
【0065】
そして、総移動時間が短い順に、待ち合わせ場所とする駅を順位付けして推薦順位を決定すると、1位はB駅(総移動時間80分)、同順位の1位でC駅(総移動時間80分)、3位はA駅(総移動時間100分)、同順位の3位でD駅(総移動時間100分)となる。ただ、この推薦順位は、各ユーザの上記クラスに対応する重み付けがなされていない推薦順位である。
【0066】
ここで、図4を用いて説明したように、当該実施例の携帯電話機では待ち合わせを行う各ユーザを予めクラス分類している。具体的には、図4に示す例の場合、Aさんは、非考慮クラス、Bさんは考慮クラス、Cさんは非常に考慮クラス、Dさんは非考慮クラスにクラス分類されている。
【0067】
このため、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、上記各ユーザの総移動時間を算出する際に、その駅に対する各ユーザの移動時間に対して、当該ユーザのクラスに応じた重み付け係数を乗算処理したうえで、該各ユーザの移動時間をそれぞれ加算処理して上記総移動時間を算出する。
【0068】
図4の例に基づいて説明すると、非考慮クラスのAさん及びDさんの移動時間に対しては、例えば「0.1」の重み付け係数を乗算処理する。また、考慮クラスのBさんの移動時間に対しては、例えば「2.0」の重み付け係数を乗算処理する。また、非常に考慮クラスのCさんの移動時間に対しては、例えば「4.0」の重み付け係数を乗算処理する。
【0069】
このような重み付け処理を施して各ユーザの移動時間の総和を算出すると、図7(c)に示すようにA駅に対する総移動時間は10分×0.1(Aさんの移動時間)+20分×2(Bさんの移動時間)+30分×4(Cさんの移動時間)+40分×0.1(Dさんの移動時間)=165分となり、B駅に対する総移動時間は20分×0.1(Aさんの移動時間)+10分×2(Bさんの移動時間)+20分×4(Cさんの移動時間)+30分×0.1(Dさんの移動時間)=105分となり、C駅に対する総移動時間は30分×0.1(Aさんの移動時間)+10分×2(Bさんの移動時間)+10分×4(Cさんの移動時間)+20分×0.1(Dさんの移動時間)=65分となり、D駅に対する総移動時間は40分×0.1(Aさんの移動時間)+30分×2(Bさんの移動時間)+20分×4(Cさんの移動時間)+10分×0.1(Dさんの移動時間)=145分となる。
【0070】
そして、総移動時間が短い順に、待ち合わせ場所とする駅を順位付けして推薦順位を決定すると、1位はC駅(総移動時間65分)、2位はB駅(総移動時間105分)、3位はD駅(総移動時間145分)、4位はA駅(総移動時間165分)となる。
【0071】
このような各ユーザのクラスを考慮した重み付け処理を行うことで、高いクラスに分類されたユーザに重きを置くかたちで、待ち合わせ場所が決定されることとなる。
【0072】
幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、このように各ユーザのクラスを考慮して待ち合わせ場所の推薦順位を決定すると、例えば図7(d)に示すように待ち合わせ候補となっている各駅名及び該各駅に対する各ユーザの総移動時間を推薦順位に従って並べて表示部5に一覧表示する。
【0073】
ユーザは、操作部6を介してカーソルを移動操作し、この一覧表示された待ち合わせ候補となっている各駅の中から所望の駅を選択する。幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、この選択された駅に対応するAさん用の待ち合わせ情報を形成し、これをメモリ16に記憶して、表示部5に表示すると共に、選択された駅に対応するBさん用の待ち合わせ情報、選択された駅に対応するCさん用の待ち合わせ情報、選択された駅に対応するDさん用の待ち合わせ情報をそれぞれ形成し、これらを対応する各ユーザ宛てに送信回路2を介して送信する。
【0074】
図7(e)は、この待ち合わせ情報の一例であるが、この図7(e)に示すように制御部17は、待ち合わせ場所となる駅の駅名、待ち合わせ時刻、各ユーザの最寄り駅から待ち合わせ場所となる駅までの移動経路等の移動情報を上記待ち合わせ情報として表示部5に表示し、また、各参加者Bさん〜Dさんの各携帯電話機にそれぞれ送信する。
【0075】
このうち、上記待ち合わせ時刻は、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17が、自動的に算出して入力する。具体的には、上記待ち合わせ時刻を算出する場合、制御部17は、図2に示すタイマ10から現在時刻を取得すると共に、上述のようにネットワーク経由で取得し、或いはメモリ16に記憶されているアプリケーションプログラムに基づいて検出した、上記待ち合わせ場所となる駅に対する各ユーザの移動時間(=上記重み付け処理を施していない移動時間)を取得する。そして、制御部17は、上記待ち合わせ場所となる駅に対する各ユーザの移動時間のうち、最長移動時間を検出し、この最長移動時間を上記現在時刻に加算した時刻を上記待ち合わせ情報の待ち合わせ時刻とする。
【0076】
もう少し具体的に説明すると、図7(a)〜図7(e)において、C駅が上記待ち合わせ場所として決定されたとすると、このC駅に対する各ユーザの現在位置からの移動時間は、図7(a)からわかるようにAさんが30分の移動時間、Bさんが20分の移動時間、Cさんが10分の移動時間、Dさんが20分の移動時間である。このようなことから、待ち合わせ場所となっているC駅に対しては、移動時間が30分のAさんが、一番移動時間を要することがわかる(=上記最長移動時間)。このため、制御部17は、現在時刻が13時00分であったとすると、この13時00分に上記最長移動時間である30分を加算した13時30分を上記待ち合わせ情報の待ち合わせ時刻とする。
【0077】
なお、この例では、待ち合わせ時刻は制御部17が算出して自動で入力することとしたが、ユーザが手動で所望の待ち合わせ時刻を入力してもよい。
【0078】
また、上記算出した待ち合わせ時刻に対して、さらに10分、20分程度の所望の時間を加算し、これを上記待ち合わせ時刻としてもよい。これにより、上記待ち合わせ場所となる駅に対して一番移動時間を要するユーザは、多少余裕を持って移動することが可能となる。
【0079】
次に、上記待ち合わせ情報の移動情報を形成する場合、制御部17は、交通機関情報を提供している所定のネットワーク上のサーバ装置に対して通信回路2を介してアクセスし、このサーバ装置に対して、上述のように算出した待ち合わせ時刻を示す情報と、各ユーザの最寄り駅を示す情報と、上記待ち合わせ場所に決定された駅を示す情報とを送信する。上記サーバ装置は、上記各ユーザの最寄り駅を乗車駅とし、上記待ち合わせ時刻よりも前に、上記待ち合わせ場所に決定された駅に到着可能な移動情報を形成して、幹事となっているAさんの携帯電話機に送信する。具体的には、サーバ装置は、乗車駅名、乗車時刻、待ち合わせ場所となっている駅に対する到着時刻、及び乗車路線名等からなる上記各ユーザ毎の移動情報を形成し、これらを幹事となっているAさんの携帯電話機に送信する。
【0080】
幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、上記サーバ装置から上記各ユーザ毎の移動情報を受信すると、図7(e)を用いて説明した待ち合わせ情報を各ユーザ毎に形成し、自分用(=Aさん用)の待ち合わせ情報はメモリ16に記憶制御すると共に、表示部5に表示し、参加者Bさん〜Dさん用の待ち合わせ情報は、例えば参加者Bさん〜Dさんの各アドレス宛ての電子メールに添付(或いは本文等に記入してもよい)して、該各参加者Bさん〜Dさんの携帯電話機に送信する。
【0081】
〔各ユーザの帰路を考慮した待ち合わせ場所の推奨動作〕
次に、上述の説明では、待ち合わせ場所に対する各ユーザの移動時間に対して、それぞれ各ユーザのクラスに応じた重み付けを行い、この重み付けを行った結果で得られた待ち合わせ場所を各順位に従って推奨することとしたが、当該実施例の待ち合わせ場所推奨システムの場合、このような各ユーザのクラスと共に、該各ユーザの帰路を考慮した待ち合わせ場所を検出して各順位毎に推奨可能となっている。
【0082】
具体的には、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、待ち合わせ場所推奨プログラムを起動した際に、この各ユーザの帰路を考慮した待ち合わせ場所の検索を行うか否かの選択画面を表示部5に表示する(帰路考慮オプションの有効/無効)。制御部17は、ユーザにより、この帰路考慮オプションの有効或いは無効が選択されると、図5のフローチャートのステップS21から処理を開始する。そして、制御部17は、この帰路考慮オプションの有効及び無効を、図5のフローチャートのステップS28で判別し、該帰路考慮オプションが有効に設定されている場合は、処理をステップS32に進め、該帰路考慮オプションが無効に設定されている場合は、処理をステップS29に進め、上述のように各ユーザのクラスに応じて重み付けを行った各ユーザの移動時間に基づいて待ち合わせ場所を決定して各ユーザに推奨する。
【0083】
上記帰路考慮オプションが有効に設定されているものと判別することで、処理をステップS28からステップS32に進めると、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、各参加者となっているBさん〜Dさんのメールアドレスをメモリ16の電話帳から検出し、該Bさん用の電子メール、Cさん用の電子メール、及びDさん用の電子メールを作成する。そして、これら各電子メールのヘッダ、表題、或いは本文に、帰宅駅情報の送信要求コマンドを付し、これらを送信するように通信回路2を送信制御する。これにより、各参加者となっているBさん〜Dさんの携帯電話機には、上記帰宅駅情報の送信要求コマンドが付された電子メールが送信されることとなる。
【0084】
各参加者となっているBさん〜Dさんの携帯電話機の制御部は、電子メールが着信すると、待ち合わせ場所推奨プログラムに基づいて、当該着信した電子メールに上記帰宅駅情報の送信要求コマンドが付されているか否かを判別する。そして、着信した電子メールに上記帰宅駅情報の送信要求コマンドが付されているものと判別した場合は、各参加者の携帯電話機のメモリにそれぞれ予め記憶されている帰宅駅情報を読み出し、これを、上記着信した電子メールに対する返信メールのヘッダ、表題、或いは本文に付して返信する。これにより、幹事となっているAさんの携帯電話機は、各参加者Bさん〜Dさんの帰宅駅情報が付された各電子メールをそれぞれ受信することとなる。
【0085】
幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、上記各電子メールを受信すると、待ち合わせ場所推奨プログラムに基づいて、各参加者の帰宅駅情報を該受信した電子メールから検出し、これを、対応する参加者のユーザ名に関連付けて、メモリ16に一旦記憶する。
【0086】
なお、この例では、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、電子メールを用いて各参加者の帰宅駅情報を取得することとしたが、これは、幹事となっているAさんの携帯電話機と各参加者の各携帯電話機との間で、帰宅駅情報の送受信用の通信ラインを確立し、この通信ラインを介して各参加者の帰宅駅情報を取得してもよい。
【0087】
また、この例では、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17が、参加者となっているBさん〜Dさんの携帯電話機との間で通信を行い、該各参加者Bさん〜Dさんの帰宅駅情報を取得することとしたが、これは、幹事となっているAさんが操作部6を介して手動で各参加者Bさん〜Dさんの帰宅駅情報を入力してもよい。
【0088】
次に、このように各参加者の帰宅駅情報を取得すると、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、図5のフローチャートのステップS33に処理を進め、図6に示した検索エリア内に存在する各待ち合わせ候補駅(=駅1〜駅10)と、Aさん〜Dさんの各ユーザの帰宅駅に対応する終電時刻を取得する。
【0089】
具体的には、このステップS33に処理を進めると、制御部17は、メモリ16に予め記憶されているAさんの帰宅駅を示す帰宅駅情報を読み出すと共に、上記各参加者Bさん〜Dさんから取得した各帰宅駅情報を上記メモリ16から読み出し、これら各帰宅駅情報、上記検索エリア内に存在する各待ち合わせ候補駅を示す待ち合わせ候補駅情報、及び終電時刻要求を、上記所定のネットワーク上のサーバ装置に送信する。上記サーバ装置は、上記各ユーザの帰宅駅情報、待ち合わせ候補駅情報、及び終電時刻要求を受信すると、該各帰宅駅情報で示される各駅と、上記各待ち合わせ候補駅に対応する終電時刻を示す終電時刻情報をそれぞれ形成し、これらを幹事となっているAさんの携帯電話機に送信する。これにより、ユーザAさん〜ユーザDさんの各帰宅駅、及び各待ち合わせ候補駅に対応する終電時刻がそれぞれ取得されることとなる。
【0090】
次に、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、ステップS34において、上述のようにネットワーク経由で取得し、或いはメモリ16に記憶されているアプリケーションプログラムに基づいて検出した、上記各待ち合わせ候補駅に対する各ユーザの移動時間(=上記重み付け処理を施していない移動時間)を取得する。そして、制御部17は、上記各待ち合わせ候補に対する各ユーザの移動時間のうち、最長移動時間を検出し、この最長移動時間を、メモリ10から取得した現在時刻に加算することで、待ち合わせ時刻を算出する。また、制御部17は、このステップS34において、上記算出した待ち合わせ時刻から、上記各ユーザAさん〜Dさんの各終電時刻までの時間である滞在時間を、該各ユーザ毎に算出する。
【0091】
次に、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、ステップS35において、各待ち合わせ候補駅毎に、各ユーザAさん〜ユーザDさんの滞在時間の和を算出する。具体的には、図8(a)に示すようにA駅に対するAさんの滞在時間が500分、Bさんの滞在時間が600分、Cさんの滞在時間が600分、Dさんの滞在時間が400分であった場合、制御部17は、図8(b)に示すように、このA駅に対する各ユーザの総滞在時間を2100分(500分+600分+600分+400分=2100分)として算出する。同様に、図8(a)に示すようにC駅に対するAさんの滞在時間が300分、Bさんの滞在時間が300分、Cさんの滞在時間が200分、Dさんの滞在時間が500分であった場合、制御部17は、図8(b)に示すように、このC駅に対する各ユーザの総滞在時間を1300分(300分+300分+200分+500分=1300分)として算出する。
【0092】
次に、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、ステップS36において、上記ステップS27で上記各クラス毎の重み付け処理を行ったうえで算出した各ユーザAさん〜ユーザDさんの総移動時間を、上記ステップS35において算出した各ユーザAさん〜ユーザDさんの総滞在時間で除算処理した値を、各待ち合わせ候補駅毎に算出する。
【0093】
具体的には、この例におけるA駅に対する各ユーザAさん〜ユーザDさんの上記クラス毎の重み付け処理後の総移動時間は、図7(c)を用いて説明したように165分である。また、図8(a)及び図8(b)を用いて説明したように、A駅に対する各ユーザAさん〜ユーザDさんの総滞在時間は2100分である。このため、制御部17は、総移動時間165分÷総滞在時間2100分=0.0785分の演算を行う。これは、A駅に全ユーザが1分間滞在するのに、全ユーザが0.0785分の移動時間を要することを意味している。
【0094】
同様に、C駅に対する各ユーザAさん〜ユーザDさんの上記クラス毎の重み付け処理後の総移動時間は、図7(c)を用いて説明したように65分である。また、図8(a)及び図8(b)を用いて説明したように、C駅に対する各ユーザAさん〜ユーザDさんの総滞在時間は1300分である。このため、制御部17は、総移動時間65分÷総滞在時間1300分=0.05分の演算を行う。これは、C駅に全ユーザが1分間滞在するのに、全ユーザが0.05分の移動時間を要することを意味している。
【0095】
同様に、D駅に対する各ユーザAさん〜ユーザDさんの上記クラス毎の重み付け処理後の総移動時間は、図7(c)を用いて説明したように145分である。また、図8(a)及び図8(b)を用いて説明したように、D駅に対する各ユーザAさん〜ユーザDさんの総滞在時間は400分である。このため、制御部17は、総移動時間145分÷総滞在時間400分=0.3625分の演算を行う。これは、D駅に全ユーザが1分間滞在するのに、全ユーザが0.3625分の移動時間を要することを意味している。
【0096】
なお、図8(a)に示した例の場合、B駅に対する参加者Dさんの滞在時間は0分である。これは、待ち合わせ場所となる駅をB駅に設定しても、参加者Dさんは、待ち合わせ時刻にB駅に到着することはできても、終電時刻の関係で該B駅に滞在できる時間が0分であることを意味している。そして、このような場合は、待ち合わせ場所となる駅をB駅に設定しても参加者Dさんが参加することができなくなうため、該待ち合わせ場所となる駅をB駅に設定することは無意味となる。このようなことから、制御部17は、滞在時間は0分となるユーザが存在する駅に対しては、上述の除算の演算は行わないようになっている。図8(c)の「除外」の文字は、このB駅に対する上述の除算の演算が行われなかったことを意味している。
【0097】
次に、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、図5のフローチャートのステップS37において、このような除算処理により得られた値が最小の値から順に、該各値に駅名、及び総移動時間を並べて表示部5に一覧表示して、ステップS30に処理を進める。
【0098】
具体的には、図8(a)〜図8(c)に示す例の場合、該図8(c)からわかるように上記除算値が最小の駅から順に並べると、除算値が0.05分のC駅、除算値が0.0785分のA駅、除算値が0.3625分のD駅の順となる(B駅は上述の理由により、演算除外)。このため、制御部17は、推薦順位1位のC駅の駅名と図7(c)を用いて説明した上記クラスによる重み付けを行ったC駅への総移動時間65分を表示部5に表示し、推薦順位2位のA駅の駅名と図7(c)を用いて説明した上記クラスによる重み付けを行ったA駅への総移動時間165分を表示部5に表示し、推薦順位3位のD駅の駅名と図7(c)を用いて説明した上記クラスによる重み付けを行ったD駅への総移動時間145分を表示部5に表示する。
【0099】
このように各推薦順位の順に駅名及び総移動時間を表示部5に一覧表示すると、制御部17は、図5のフローチャートのステップS30に処理を進め、上述のようにユーザに選択された駅を待ち合わせの駅とし、ステップS31において、この待ち合わせの駅に対応する上記待ち合わせ情報を表示部5に表示すると共に、各参加者のBさん〜Dさんの携帯電話機に送信する。詳しくは、上述のステップS30及びステップS31の説明を参照されたい。
【0100】
[実施例の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施例の待ち合わせ場所推奨システムは、各ユーザの役職や間柄等のクラスに応じた重み付け、及び各ユーザの帰路に対応した重み付けを行ったうえで、該各ユーザにとって最適な待ち合わせ場所を決定して該各ユーザに推奨する。これにより、以下の効果を得ることができる。
【0101】
1.短時間、かつ、低コストで上記重み付けを考慮した待ち合わせ場所を検索して推奨することができる。
【0102】
2.馴染みの無い地理的な範囲であっても、客観的に最適な待ち合わせ場所を決定して推奨することができる。
【0103】
3.各ユーザの 帰路を考慮することができるため、出発地点と帰宅地点とが異なる場合にも柔軟に対応して待ち合わせ場所を推奨することができる。このため、あるユーザにとって、待ち合わせ場所に集合することはできるが、この待ち合わせ場所から帰宅することが困難となる待ち合わせ場所を推奨してしまう不都合を防止することができる。また、例えば会社の仲間で行う食事会等のように、各参加者全員の出発地点が同じで、各参加者の帰宅地点が異なる場合にも、各ユーザにとって最適となる待ち合わせ場所を推奨することができる。
【0104】
4. 帰路を考慮した重み付けを行うことで、滞在時間が最大となる待ち合わせ場所を推奨することができる。
【0105】
5.待ち合わせ情報として、移動経路等の情報も含めて各参加者に送信するため、各参加者が電車の乗り換え等を調べる手間を省略可能とすることができる。
【0106】
[変形例1]
上述の実施例の説明では、「クラス分類による重み付けのみを行った待ち合わせ場所の推奨」と、「クラス分類による重み付け及び各ユーザの帰路による重み付けを行った待ち合わせ場所の推奨」が可能であることとしたが、待ち合わせ場所推奨プログラムを起動した際に、「クラス分類による重み付け」及び「各ユーザの帰路による重み付け」のうちの、いずれかの重み付け、或いは両方の重み付けを選択する選択画面を表示し、ユーザにより選択された重み付けを実行するようにしてもよい。
【0107】
この場合、幹事となっているAさんの携帯電話機の制御部17は、「各ユーザの帰路による重み付け」のみが選択された場合は、図5のフローチャートのステップS21〜ステップS27、ステップS32〜ステップS37、及びステップS30,ステップS31の順に各処理を実行する。これにより、クラス分類による重み付けは行われずに、各ユーザの帰路による重み付けのみが行われた待ち合わせ場所が推奨されることとなる。
【0108】
[変形例2]
上述の実施例の待ち合わせ場所推奨システムは、幹事となっているAさんの携帯電話機が、言わばメインサーバ装置として動作することで、図5を用いて説明した一連の処理を行い、各参加者Bさん〜Dさんの携帯電話機はクライアント端末装置として上記待ち合わせ情報を受信することとしたが(中央集中型処理)、これは、Aさんの携帯電話機と各参加者Bさん〜Dさんの携帯電話機との間で、上述の各処理を分散処理してもよい(分散型処理)。
【0109】
この場合、幹事となっているAさんの携帯電話機は、各待ち合わせ候補駅と各参加者Bさん〜Dさんの上記クラスを、該各参加者Bさん〜Dさんの携帯電話機に送信する。各参加者Bさん〜Dさんの携帯電話機は、自分の現在位置に基づいて最寄り駅を検出すると共に、この最寄り駅から、上記Aさんの携帯電話機から受信した各待ち合わせ候補駅までの移動時間をそれぞれ検出する。そして、各待ち合わせ候補駅に対する移動時間情報に対して、上記Aさんの携帯電話機から受信した上記クラス(=自分のクラス)に対応する重み付け処理を行い、この重み付け処理を行った各待ち合わせ候補駅に対する移動時間情報をAさんの携帯電話機に送信する。Aさんの携帯電話機は、各ユーザAさん〜Dさんの移動時間の総和が最小となる駅から順に順位付けして表示部5に表示する(図5のフローチャートのステップS29の説明を参照)。そして、この中から選択された駅に対応する待ち合わせ情報をメモリ16に記憶して表示部5に表示すると共に、各参加者Bさん〜Dさんの携帯電話機に送信する(図5のフローチャートのステップS31の説明を参照)。
【0110】
これにより、上述と同様の効果を得られる他、幹事となっているAさんの携帯電話機の処理負担を軽減することができる。
【0111】
[その他の変形例]
上述の実施例の説明では、各ユーザの現在位置を基準として、待ち合わせ場所を決定することとしたが、これは、幹事となっているAさんの携帯電話機に、各参加者Bさん〜Dさんが、それぞれ所望の待ち合わせ場所を示す情報を送信し、幹事となっているAさんの携帯電話機が、自分が希望する待ち合わせ場所、及び各参加者Bさん〜Dさんの携帯電話機から受信した、該各参加者Bさん〜Dさんが希望する待ち合わせ場所を基準として、待ち合わせ場所を決定してもよい。
【0112】
また、メモリ16に、過去に決定した待ち合わせ場所を示す情報を記憶しておき、制御部17は、次回、待ち合わせ場所を推奨する際に、この過去に決定した待ち合わせ場所以外の待ち合わせ場所を推奨することにより、変化に富んだ待ち合わせ場所の推奨を行うことができる。
【0113】
上述の実施例の説明では、各ユーザの最寄り駅から各待ち合わせ候補駅に対する移動時間を検出し、これを用いることとしたが、この移動時間の代わりに、各ユーザの最寄り駅から各待ち合わせ候補駅に対する移動費用を検出し、これを用いるようにしてもよい。
【0114】
上述の実施例の説明では、携帯電話機を用いることとしたが、現在位置検出機能及び通信機能を備えていれば、携帯電話機の他、PHS電話機(PHS:Personal Handyphone System)、PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機等の他の携帯機器を用いてもよい。いずれの場合も上述と同様の効果を得ることができる。
【0115】
最後に、上述の実施例は、本発明の一例である。このため、本発明は上述の実施例に限定されることはなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【符号の説明】
【0116】
1 アンテナ、2 通信回路、3 スピーカ部、4 マイクロホン部、5 表示部、6 操作部、7 発光部、8 カメラ部、9 バイブレーションユニット、10 タイマ、11 加速度センサ、12 非接触無線通信アンテナ、13 非接触ICユニット、14 GPSアンテナ、15 GPSユニット、16 メモリ、17 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
待ち合わせを行う全ユーザの優先順位が記憶された優先順位記憶部と、
待ち合わせを行う全ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部と、
上記現在位置検出部で検出された全ユーザの現在位置及び地図情報に基づいて、待ち合わせの候補とする複数の待ち合わせ候補地を検出する待ち合わせ候補地検出部と、
上記現在位置から、上記待ち合わせ候補地検出部で検出された各待ち合わせ候補地までの移動に要する移動時間を、上記各ユーザ毎、かつ、上記各待ち合わせ候補地毎にそれぞれ検出する移動時間検出部と、
上記移動時間検出部で検出された上記各移動時間に対して、該各移動時間に対応するユーザの優先順位に応じた重み付け処理を施す重み付け処理部と、
上記待ち合わせ候補地検出部で検出された上記各待ち合わせ候補地毎に、上記重み付け処理部で重み付け処理が施された全ユーザの上記移動時間の総和である総移動時間を算出する総移動時間算出部と、
上記総移動時間算出部で算出された上記各待ち合わせ候補地毎の上記各総移動時間が短い順に、少なくとも該待ち合わせ候補地を示す情報を表示部に表示する待ち合わせ候補地表示部と、
上記待ち合わせ候補地表示部により表示された上記各待ち合わせ候補地の中から、操作部を介して選択された待ち合わせ候補地を示す待ち合わせ情報を、待ち合わせを行う各ユーザの端末装置に送信する待ち合わせ情報送信部と
を有する待ち合わせ場所推奨装置。
【請求項2】
送受信された電子メールを記憶する電子メール記憶部と、
上記待ち合わせを行う各ユーザとの間で送受信された電子メールを、上記電子メール記憶部に記憶されている各電子メールの中から検出し、この検出した電子メールで使用されている敬語の有無を検出し、送信メールにのみ敬語が使用されているユーザ、送信メール及び受信メールの双方に敬語が使用されているユーザ、受信メールにのみ敬語が使用されているユーザの順に、上記各ユーザに対する優先順位を付して上記優先順位記憶部に記憶する優先順位付加部と
を有する請求項1に記載の待ち合わせ場所推奨装置。
【請求項3】
各ユーザの少なくともユーザ名を記憶する電話帳を有し、
上記優先順位付加部は、上記待ち合わせを行う各ユーザのユーザ名を上記電話帳から検出し、この検出した各ユーザ名に付されている敬称を検出し、目上のユーザに使用される敬称が付されているユーザ、同輩となるユーザに使用される敬称が付されているユーザ、目下のユーザに使用される敬称が付されているユーザの順に、上記各ユーザに対する優先順位を付して上記優先順位記憶部に記憶する
請求項1又は請求項2に記載の待ち合わせ場所推奨装置。
【請求項4】
上記全ユーザの帰宅地を検出する帰宅地検出部と、
上記帰宅地検出部で検出された各ユーザの帰宅地に基づいて、上記待ち合わせ候補地検出部で検出された各待ち合わせ候補地に滞在可能な滞在時間を、該各ユーザ毎に検出する滞在時間検出部と、
上記待ち合わせ候補地検出部で検出された各待ち合わせ候補地毎に、上記滞在時間検出部で検出された上記各ユーザの滞在時間の総和である総滞在時間を算出する総滞在時間算出部と、
上記総移動時間算出部で算出された上記総移動時間を、上記総滞在時間算出部で算出された上記総滞在時間で除算する除算処理を、上記各待ち合わせ候補地毎に行う除算処理部と
を有し、
上記待ち合わせ候補地表示部は、上記除算処理部で算出された除算値が小さい順に、少なくとも待ち合わせ候補地を示す情報を表示部に表示する
請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の待ち合わせ場所推奨装置。
【請求項5】
上記除算処理部は、上記滞在時間検出部で検出された滞在時間が0時間となる待ち合わせ候補地以外の待ち合わせ候補地に対して上記除算処理を行う
請求項4に記載の待ち合わせ場所推奨装置。
【請求項6】
現在位置検出部が、待ち合わせを行う全ユーザの現在位置を検出する現在位置検出ステップと、
上記現在位置検出ステップで検出された全ユーザの現在位置及び地図情報に基づいて、待ち合わせ候補地検出部が、待ち合わせの候補とする複数の待ち合わせ候補地を検出する待ち合わせ候補地検出ステップと、
移動時間検出部が、上記現在位置から、上記待ち合わせ候補地検出部で検出された各待ち合わせ候補地までの移動に要する移動時間を、上記各ユーザ毎、かつ、上記各待ち合わせ候補地毎にそれぞれ検出する移動時間検出ステップと、
重み付け処理部が、上記移動時間検出ステップで検出された上記各移動時間に対して、優先順位記憶部に記憶されている各ユーザの優先順位に応じた重み付け処理を施す重み付け処理ステップと、
総移動時間算出部が、上記待ち合わせ候補地検出ステップで検出された上記各待ち合わせ候補地毎に、上記重み付け処理ステップで重み付け処理が施された全ユーザの上記移動時間の総和である総移動時間を算出する総移動時間算出ステップと、
待ち合わせ候補地表示部が、上記総移動時間算出ステップで算出された上記各待ち合わせ候補地毎の上記各総移動時間が短い順に、少なくとも該待ち合わせ候補地を示す情報を表示部に表示する待ち合わせ候補地表示ステップと、
待ち合わせ情報送信部が、上記待ち合わせ候補地表示ステップで上記表示部に表示された上記各待ち合わせ候補地の中から、操作部を介して選択された待ち合わせ候補地を示す待ち合わせ情報を、待ち合わせを行う各ユーザの端末装置に送信する待ち合わせ情報送信ステップと
を有する待ち合わせ場所推奨方法。
【請求項7】
待ち合わせを行う全ユーザの現在位置を検出するように、現在位置検出部を制御する現在位置検出制御部としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記現在位置検出制御部として機能させることで、上記現在位置検出部により検出された全ユーザの現在位置及び地図情報に基づいて、待ち合わせの候補とする複数の待ち合わせ候補地を検出する待ち合わせ候補地検出部としてコンピュータを機能させ、
上記現在位置から上記各待ち合わせ候補地までの移動に要する移動時間を、上記各ユーザ毎、かつ、上記各待ち合わせ候補地毎にそれぞれ検出する移動時間検出部としてコンピュータを機能させ、
上記移動時間検出部としてコンピュータを機能させることで検出された上記各移動時間に対して、優先順位記憶部に記憶されている各ユーザの優先順位に応じた重み付け処理を施す重み付け処理部としてコンピュータを機能させ、
上記待ち合わせ候補地検出部としてコンピュータを機能させることで検出された上記各待ち合わせ候補地毎に、上記重み付け処理部としてコンピュータを機能させることで重み付け処理が施された全ユーザの上記移動時間の総和である総移動時間を算出する総移動時間算出部としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記総移動時間算出部として機能させることで算出された上記各待ち合わせ候補地毎の上記各総移動時間が短い順に、少なくとも該待ち合わせ候補地を示す情報を表示部に表示する待ち合わせ候補地表示部としてコンピュータを機能させ、
コンピュータを上記待ち合わせ候補地表示部として機能させることで上記表示部に表示された上記各待ち合わせ候補地の中から、操作部を介して選択された待ち合わせ候補地を示す待ち合わせ情報を、待ち合わせを行う各ユーザの端末装置に送信するように送信部を制御する待ち合わせ情報送信制御部としてコンピュータを機能させる
待ち合わせ場所推奨プログラム。
【請求項8】
待ち合わせを行う全ユーザの優先順位が記憶された優先順位記憶部と、
待ち合わせを行う全ユーザの現在位置を検出する現在位置検出部と、
上記現在位置検出部で検出された全ユーザの現在位置及び地図情報に基づいて、待ち合わせの候補とする複数の待ち合わせ候補地を検出する待ち合わせ候補地検出部と、
上記現在位置から、上記待ち合わせ候補地検出部で検出された各待ち合わせ候補地までの移動に要する移動時間を、上記各ユーザ毎、かつ、上記各待ち合わせ候補地毎にそれぞれ検出する移動時間検出部と、
上記移動時間検出部で検出された上記各移動時間に対して、該各移動時間に対応するユーザの優先順位に応じた重み付け処理を施す重み付け処理部と、
上記待ち合わせ候補地検出部で検出された上記各待ち合わせ候補地毎に、上記重み付け処理部で重み付け処理が施された全ユーザの上記移動時間の総和である総移動時間を算出する総移動時間算出部と、
上記総移動時間算出部で算出された上記各待ち合わせ候補地毎の上記各総移動時間が短い順に、少なくとも該待ち合わせ候補地を示す情報を表示部に表示する待ち合わせ候補地表示部と、
上記待ち合わせ候補地表示部により表示された上記各待ち合わせ候補地の中から、操作部を介して選択された待ち合わせ候補地を示す待ち合わせ情報を、待ち合わせを行う各ユーザの端末装置に送信する待ち合わせ情報送信部と
を有する携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−34200(P2011−34200A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177882(P2009−177882)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(501431073)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社 (810)
【Fターム(参考)】