説明

後部座席シートベルト用リトラクタの取付構造

【課題】ハッチバック車両において、車体重量の増大や車室の狭まりを生じることなくリトラクタの固定強度を向上させる。
【解決手段】バックドアを有するハッチバック車両の後部中央座席シートベルトリトラクタの取付構造において、ルーフ後端に設けられたルーフバックメンバ112と、車両側面後端に位置するリヤピラーパネル116の上端に固定されたリヤピラーリンフォース118と、車両背面上隅部に設けられリヤコンビランプが取り付けられるリヤコンビランプハウジング120と、ルーフバックメンバ、リヤピラーリンフォースおよびリヤコンビランプハウジングの車外側に跨ってすべてに固定されるルーフバックリンフォース114と、車内側からルーフバックメンバまたはリヤピラーリンフォースのいずれか一方または両方を介してルーフバックリンフォースに固定されるリトラクタとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バックドアを有するハッチバック車両の後部座席シートベルト用リトラクタの取付構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両後部座席用の3点式シートベルトが普及している(例えば特許文献1)。後部座席用の3点式シートベルトも前席用のそれと同様に、シートベルトリトラクタ(以下単に「リトラクタ」とも呼ぶ)に巻き取られる。リトラクタは乗員の動きに合わせてシートベルトを引き出させあるいは巻き取り、シートベルトを常に乗員の身体に密着した緩みのない状態に保つ。車両の急停止や衝突等の緊急時にはリトラクタがシートベルトをロックし、シートベルトはリトラクタから引出不能となる。これにより、乗員は緩みのないシートベルトによって瞬時に拘束されることとなる。
【0003】
緊急時にシートベルトが乗員を拘束すると、乗員の身体を受け止めたシートベルトをロックしているリトラクタに大きな力がかかる。しかし、車両後部座席の左右に着座する乗員用のシートベルトは一般的に、強度の高い左右のリヤピラーに取り付けられている。したがってこれらのシートベルトを巻き取るリトラクタは、大きな力がかかっても動くことなく、その定位置に固定可能である。
【0004】
一方、車両後部中央座席に座っている乗員については、乗員の腰部を保持する2点式シートベルトが採用されていた。しかし近年、車両後部中央座席においても、より安全性の高い3点式シートベルトの使用が採用されつつある。例えば特許文献1によれば、一端にリトラクタを固定したブラケットの他端をルーフコーナー補強部材の下面にあてがい、ボルト・ナットによって固定する。このリトラクタによって3点式シートベルトが巻き取られる。
【0005】
一般的に、バックドア開口を有するハッチバック車両の後部中央座席に3点式シートベルトを採用した場合、シートベルトを巻き取るリトラクタは、車両のルーフ後端に位置するルーフバックメンバに固定されていた。したがって、車両衝突時にシートベルトに働く張力によって、ルーフバックメンバ断面に大きな力が作用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−302012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしバックドアの開口部は一般的に広く設計されていて、リトラクタが取り付けられるルーフバックメンバは車両幅方向に長く延びている。かかる細長い形状を有するルーフバックメンバに上記のような大きな力が作用すれば、断面変形が生じるおそれがある。断面変形が生じれば、シートベルトがロックされているにも拘わらず、拘束すべき乗員の身体が車両前方に移動してしまう。したがって、ルーフバックメンバの断面変形を防止する措置が必要となる。
【0008】
上記の措置として、例えば、リトラクタをリヤピラーリンフォースとルーフバックメンバとが重なり合う箇所に設置し、さらにその部分に補強用リンフォースを追加する方法が考えられる。これら3部品でリトラクタを支持すれば、ルーフバックメンバの断面変形をある程度防止可能と考えられる。
【0009】
しかし、かかる構成を用いた場合、リヤピラーリンフォースとルーフバックメンバとを敢えて重なり合わせるために両者の寸法延長が必要となる。またピラー部分に補強用リンフォースを追加して補強することになるため、車体重量の増大は避けられない。さらに、かかる構造は、ピラー部分に設けた補強用リンフォースの分だけルーフが車室内側に張り出してしまい、車室が狭くなるという欠点もある。
【0010】
本発明は、このような課題に鑑み、バックドアを有するハッチバック車両において、車体重量の増大や車室の狭まりを生じることなくリトラクタの固定強度を向上させた、後部中央座席シートベルト用リトラクタの取付構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、バックドアを有するハッチバック車両の後部中央座席シートベルトリトラクタの取付構造において、ルーフ後端に設けられたルーフバックメンバと、車両側面後端に位置するリヤピラーの上端に固定されたリヤピラーリンフォースと、車両背面上隅部に設けられリヤコンビランプが取り付けられるリヤコンビランプハウジングと、ルーフバックメンバ、リヤピラーリンフォースおよびリヤコンビランプハウジングの車外側に跨ってすべてに固定されるルーフバックリンフォースと、車内側からルーフバックメンバまたはリヤピラーリンフォースのいずれか一方または両方を介してルーフバックリンフォースに固定される後部中央座席シートベルトリトラクタとを備えることを特徴とする。
【0012】
上記の構成によれば、シートベルトからの荷重を受けて車両前方に引っ張られるルーフバックリンフォースは、その車内側に固定されているルーフバックメンバ、リヤピラーリンフォースおよびリヤコンビランプハウジングの3つの部材に荷重を分散させる。したがって、ルーフバックメンバだけにリトラクタを取り付ける従来技術で生じていたルーフバックメンバの断面変形を生じることなく、リトラクタをその定位置により確実に固定可能である。
【0013】
またルーフバックリンフォースという従前から存在している部材にリトラクタを固定することから、何らかの補強用リンフォースを新たに設ける必要がない。したがって、リトラクタの固定強度を増大させたにも拘らず、車体重量の増大や車室の狭まりを生じることがない。
【0014】
上記のリヤピラーリンフォースは、ルーフ側部に設けられたルーフサイドパネルの後端と、ルーフバックメンバの端部とに連結されているとよい。
【0015】
上記の構成によれば、ルーフバックリンフォースが荷重を分散させる1つの部材であるリヤピラーリンフォースが、さらに計3つの部材、すなわちリヤピラー、ルーフバックメンバおよびルーフサイドパネルに連結されている。
【0016】
従来はリトラクタの固定強度を向上させるため、これら3つの部材を延長して直接重ね合わせていた。そのために重量が増大していた。本発明ではこれを解決し、共通のリヤピラーリンフォースが、互いに重なり合っていない3つの部材のすべてに連結し、ルーフバックリンフォースから受けた荷重をさらに分散させることが可能である。
【0017】
とりわけ、ルーフサイドパネルおよびリヤピラーの2部材には、ルーフバックリンフォースが直接連結されていない。したがって、リヤピラーリンフォースを介して初めてこれらの2部材に力が伝達可能となる。
【0018】
上記のルーフバックリンフォースは、その背面に、バックドアを開閉させるバックドアヒンジ用の座面を有するとよい。ルーフバックリンフォースという既存の部材にバックドア取付用のバックドアヒンジを設けることにより、別部品を設けて部品点数や車体重量の増大を招くことなく、バックドアの開閉が可能になる。
【0019】
上記のルーフバックメンバは車内側に向かって凸の部分を有し、ルーフバックリンフォースはルーフバックメンバの凸の部分から乖離していて、ルーフバックメンバおよびルーフバックリンフォースは、両者の車両側方視における断面によって閉曲線を形成しているとよい。
【0020】
上記の構成によれば、後部中央座席シートベルトリトラクタが固定されるルーフバックリンフォースの剛性が向上し、一層リトラクタが堅固に固定されることとなる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、バックドアを有するハッチバック車両において、車体重量の増大や車室の狭まりを生じることなくリトラクタの固定強度を向上させた、後部中央座席シートベルト用リトラクタの取付構造を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による後部中央座席シートベルト用リトラクタの取付構造の実施形態を適用するハッチバック車両の車体後部の平面図である。
【図2】図1(b)からルーフパネルを除去した図である。
【図3】図2からサイドボディアウタを除去した図である。
【図4】図3からルーフバックリンフォースを除去し、リトラクタが取り付けられた状態を示す図である。
【図5】図4のように固定する前のリトラクタを車室側から見た図である。
【図6】図4のリトラクタを車室側から見た図である。
【図7】図3を車両後方から見た図である。
【図8】図3のA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0024】
(ハッチバック車両)
図1は、本発明による後部中央座席シートベルト用リトラクタの取付構造の実施形態を適用するハッチバック車両の車体後部の平面図である。図1(a)は車体後部の平面図であり、図1(b)は図1(a)の部分拡大図である。なお図1(b)はハッチバック車両100の右側面後部を拡大した図であるが、左側面後部も右側面後部と対称な構造であるため図示は省略する。
【0025】
ハッチバック車両100はバックドア102を有するタイプの車両である。バックドア102は、バックドアガラス104の上端部に設けられたヒンジ機構(図1では見えていない)によって回動し、開閉する。より詳細には、図1(b)に示す太線108を境界としてバックドアガラス104側が回動し、車両の天面を構成するルーフパネル106および車両側面を構成するサイドボディアウタ110は静止している。
【0026】
(ルーフバックリンフォース)
図2は図1(b)からルーフパネル106を除去した図である。ルーフパネル106の下には、ルーフ後端に設けられたルーフバックメンバ112が車幅方向に延びている。ルーフバックメンバ112の端部には、これを補強するルーフバックリンフォース114が搭載されている。
【0027】
図3は図2からサイドボディアウタ110を除去した図である。車両側面後端に位置するリヤピラーを構成するリヤピラーパネル116の上端には、これを補強するリヤピラーリンフォース118が固定されている。車両背面上隅部には、リヤコンビランプ(図示省略)が取り付けられるリヤコンビランプハウジング120が設けられている。
【0028】
図3に示すように、ルーフバックリンフォース114は、ルーフバックメンバ112だけでなく、リヤピラーリンフォース118およびリヤコンビランプハウジング120の車外側にも跨って、上記3つの部材すべてに固定されている。
【0029】
(リトラクタ)
図4は図3からルーフバックリンフォース114を除去し、後部中央座席シートベルトリトラクタ122(以下単に「リトラクタ122」とも称する)が車体に取り付けられた状態を示す図である。ルーフバックリンフォース114が図示の便宜上除去されているため、リトラクタ122はルーフバックメンバ112に設けられた開口部126を通して見えている。
【0030】
ただし実際には、図4のリトラクタ122は、車内側からルーフバックメンバ112またはリヤピラーリンフォース118のいずれか一方または両方を介して、図3に示す位置にあるルーフバックリンフォース114に固定されている。
【0031】
リトラクタ122は、後部中央座席(図示省略)用のシートベルト124を、乗員の動きに合わせて引き出させ、または巻き取る装置である。なお図4では車両後部座席の右に着座する乗員用のシートベルト128も示している。
【0032】
(リトラクタの取付構造)
図5は図4のように固定する前のリトラクタ122を車室側から見た図である。後部中央座席シートベルトリトラクタ122は位置決めのためのツメ部130、132を有する。これらツメ部130、132はそれぞれ、リヤピラーリンフォース118およびルーフバックメンバ112に形成された位置決め穴134、136に挿入される。
【0033】
ツメ部130、132を位置決め穴134、136の形状に沿って車両外側後方にわずかにスライドさせるとリトラクタ122の位置決めが完了する。位置決めが完了したらボルト138、140をリトラクタ122のボルト孔142、144に挿入し、さらにリヤピラーリンフォース118およびルーフバックメンバ112に設けられたボルト孔146、148に挿入する。
【0034】
ボルト孔146は重ね合わされたリヤピラーリンフォース118およびルーフバックメンバ112を貫通していて、ボルト孔146に挿入されたボルト138は図4に示すように車室外側に脚部が露出する。一方、ボルト孔148はルーフバックメンバ112だけを貫通していて、ボルト孔148に挿入されたボルト140も図4に示すように車室外側に脚部が露出する。
【0035】
図4のボルト138、140の脚部をルーフバックリンフォース114に設けられたボルト孔にも貫通させ、ナット150、152で締結固定すると、図3に示す状態となる。なお図3ではリトラクタ122は図示していない。
【0036】
図6は図4のリトラクタ122を車室側から見た図である。実際にはリトラクタ122は、ルーフパネル106の車室側に敷設されるルーフライニング(図示省略)および図5のシートベルトカバー154(図6では図示省略)によって被覆され、車室側からは見えない。
【0037】
車両100の急停止や衝突等の緊急時にはリトラクタ122がシートベルト124をロックし、シートベルト124はリトラクタ122から引出不能となる。これにより、乗員は緩みのないシートベルト124によって瞬時に拘束されることとなる。緊急時にシートベルト124が乗員を拘束すると、乗員の身体を受け止めたシートベルト124をロックしているリトラクタ122に大きな力がかかる。
【0038】
ルーフバックリンフォース114は、リトラクタ122からの荷重を受けると車両前方に引っ張られる。しかし本実施形態の構成によれば、ルーフバックリンフォース114の車内側に固定されているルーフバックメンバ112、リヤピラーリンフォース118およびリヤコンビランプハウジング120の3つの部材に荷重が分散される。
【0039】
したがって、ルーフバックメンバ112だけにリトラクタ122を取り付ける従来技術で生じていたルーフバックメンバ112の断面変形を生じることなく、リトラクタ122をその定位置により確実に固定可能である。
【0040】
また、ルーフバックリンフォース114という従前から存在している部材にリトラクタ122を固定することから、何らかの補強用リンフォースを新たに設ける必要がない。したがって、リトラクタ122の固定強度を増大させたにも拘らず、車体重量の増大や車室の狭まりを生じることがない。
【0041】
(リヤピラーリンフォース)
例えば図4に示すように、リヤピラーリンフォース118は、ルーフパネル106側部に設けられたルーフサイドパネル156(ルーフサイドレールとも呼ばれる)の後端と、ルーフバックメンバ112の端部とに連結されている。リヤピラーリンフォース118は、ルーフバックリンフォース114がリトラクタ122から受ける荷重を分散させる1つの部材である。
【0042】
したがって、荷重が伝達されたリヤピラーリンフォース118は、さらに次の3つの部材に荷重を分散して伝達する。3つの部材とはリヤピラーパネル116、ルーフバックメンバ112およびルーフサイドパネル156である。
【0043】
従来はリトラクタ122の固定強度を向上させるため、これら3つの部材を延長して直接重ね合わせていた。そのために車体重量が増大していた。本実施形態ではこれを解決し、共通のリヤピラーリンフォース118が、互いに重なり合っていない上記3つの部材のすべてに連結し、ルーフバックリンフォース114から受けた荷重をさらに分散させることが可能である。
【0044】
とりわけ、ルーフサイドパネル156およびリヤピラーパネル116の2部材には、ルーフバックリンフォース114が直接連結されていない。したがって、リヤピラーリンフォース118を介して初めてこれらの2部材に力が伝達可能となる。
【0045】
なお図4に示すように、本実施形態では、リヤピラーリンフォース118は、リヤコンビランプハウジング120の上端にも連結されている。したがってリヤコンビランプハウジング120にも荷重を分散して伝達可能である。
【0046】
(バックドアヒンジ用の座面)
図7は図3を車両後方から見た図であり、ルーフバックリンフォース114には、バックドア102を開閉させるバックドアヒンジ160が取り付けられている。すなわち、ルーフバックリンフォース114の背面には、予めバックドアヒンジ160用の座面162が設けられている。
【0047】
このように本実施形態では、ルーフバックリンフォース114は、リトラクタ122からの荷重を分散させるだけではない。ルーフバックリンフォース114という既存の部材に設けられた座面162に、バックドア102取付用のバックドアヒンジ160を取付可能である。これにより、バックドアヒンジ160を取り付けるための別部品を設ける必要がなく、部品点数や車体重量を増大させずにバックドア102の開閉が可能になる。
【0048】
(断面による閉曲線)
図8は図3のA−A断面図である。ルーフバックメンバ112は車内側に向かって凸の部分112Aを有する。一方、ルーフバックリンフォース114はルーフバックメンバ112の凸の部分112Aから乖離している。したがって、ルーフバックメンバ112およびルーフバックリンフォース114は、両者の車両側方視における断面を示す図8において、両者の接合箇所166、168の間に、閉曲線を形成している。
【0049】
上記の構成によれば、後部中央座席シートベルトリトラクタ122が固定されるルーフバックリンフォース114の剛性が向上し、一層リトラクタ122が堅固に固定されることとなる。
【0050】
図8に示す二点鎖線164は、本実施形態との比較例として、仮にルーフバックメンバ112の凸の部分112Aからルーフバックリンフォース114が乖離しない場合の形状を示す。かかる比較例では、閉曲線を形成する本実施形態のようなルーフバックリンフォース114の高い剛性が得られない。
【0051】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明は、バックドアを有するハッチバック車両の後部座席シートベルト用リトラクタの取付構造に利用することができる。
【符号の説明】
【0053】
100 …ハッチバック車両
102 …バックドア
104 …バックドアガラス
106 …ルーフパネル
110 …サイドボディアウタ
112 …ルーフバックメンバ
112A …凸の部分
114 …ルーフバックリンフォース
116 …リヤピラーパネル
118 …リヤピラーリンフォース
120 …リヤコンビランプハウジング
122 …後部中央座席シートベルトリトラクタ
124、128 …シートベルト
126 …開口部
130、132 …ツメ部
156 …ルーフサイドパネル
160 …バックドアヒンジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックドアを有するハッチバック車両の後部中央座席シートベルトリトラクタの取付構造において、
ルーフ後端に設けられたルーフバックメンバと、
車両側面後端に位置するリヤピラーの上端に固定されたリヤピラーリンフォースと、
車両背面上隅部に設けられリヤコンビランプが取り付けられるリヤコンビランプハウジングと、
前記ルーフバックメンバ、リヤピラーリンフォースおよびリヤコンビランプハウジングの車外側に跨ってすべてに固定されるルーフバックリンフォースと、
車内側から前記ルーフバックメンバまたはリヤピラーリンフォースのいずれか一方または両方を介して前記ルーフバックリンフォースに固定される後部中央座席シートベルトリトラクタとを備えることを特徴とする後部中央座席シートベルトリトラクタの取付構造。
【請求項2】
前記リヤピラーリンフォースは、ルーフ側部に設けられたルーフサイドパネルの後端と、前記ルーフバックメンバの端部とに連結されていることを特徴とする請求項1に記載の後部中央座席シートベルトリトラクタの取付構造。
【請求項3】
前記ルーフバックリンフォースは、その背面に、前記バックドアを開閉させるバックドアヒンジ用の座面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の後部中央座席シートベルトリトラクタの取付構造。
【請求項4】
前記ルーフバックメンバは車内側に向かって凸の部分を有し、
前記ルーフバックリンフォースは前記ルーフバックメンバの凸の部分から乖離していて、
前記ルーフバックメンバおよびルーフバックリンフォースは、両者の車両側方視における断面によって閉曲線を形成していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の後部中央座席シートベルトリトラクタの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−131425(P2012−131425A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286460(P2010−286460)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】