説明

従動ローラ、及びその従動ローラを備えるベルト駆動装置並びに画像形成装置

【課題】披記録媒体等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルトの伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良いベルトの安定駆動を行って高品質の画像形成を行うことができる従動ローラ、及びその従動ローラを備えるベルト駆動装置並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】駆動力が伝達されて回動するベルト101が掛け渡される筒形状のローラ部材1と、前記ローラ部材1の内部の回転中心に配置される中心ローラ軸2と、前記中心ローラ軸2と前記ローラ部材1の内部との間に形成する空間部3と、前記空間部3内に移動自在に収容される粒状部材4または棒状部材41と、前記粒状部材4または前記棒状部材41を所定のタイミングで前記中心ローラ軸2側に引き付け或いは離間させる特性変更手段5と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従動ローラ、及びその従動ローラを備えるベルト駆動装置並びに画像形成装置に関する。詳しくは、駆動力が伝達されて回動するベルトの掛け渡される従動ローラ、及びその従動ローラを備える複数のローラ間に掛け渡されるベルトに駆動力を伝達して回動駆動するベルト駆動装置に関する。並びに被記録媒体に記録画像を形成するインクジェット方式等の印刷機や電子写真方式、静電記録方式又は磁気記録方式等の複写機、ファクシミリ装置、プリンタ或いはこれ等の複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の従動ローラ、及びその従動ローラを備えるベルト駆動装置並びに画像形成装置としては、例えば、電子写真方式のカラー複写機には、感光体ドラムを回転駆動する回転体駆動装置を用いた転写装置の構成が使用されている。この転写装置の構成は、所定位置に保持されて、駆動源により所定の速度で回転駆動される感光体ドラム上にトナー画像が形成される。そして、感光体ドラム上に形成されるトナー画像は、駆動ローラと従動ローラ等に掛け渡された中間転写ベルト上に1次転写される。トナー画像が1次転写される中間転写ベルトには、バネなどによって対向ローラが所定の接触圧で圧接している。中間転写ベルトと対向ローラとの間に形成されるニップ部を被記録媒体の転写記録用紙が通過する際に、トナー画像が転写記録用紙に2次転写されるように構成されている。
【0003】
然し、このような装置では、駆動源の駆動トルク変動および回転機構等の負荷変動により回転速度に速度変動、即ち振動が生じることになる。このような振動が生じると、転写記録用紙への形成画像に対して、転写記録用紙の搬送方向の長さに歪みが生じることになり、形成画像の品質を著しく損なうことになる。
更に、転写記録用紙が中間転写ベルトと対向ローラ等の間に突入する際の衝撃や、転写記録用紙が突入して転写記録用紙の厚み段差分のニップ部の変化によっても、中間転写ベルトに過渡的負荷変動を与える。そして、その過渡的負荷変動が、ベルトに伝播してベルトの伸び縮みによる速度変動が発生してしまう。これによっても色ずれや色むらなどの画像品質劣化と言う不具合が生じてしまう。
【0004】
そこで、画像形成装置の転写ドラム内部に慣性体と弾性要素と減衰要素とを設けることにより、ダイナミックダンパを形成し、駆動系の固有振動をアクティブに吸収することで振動を低減させることが提案されている(特許文献1を参照)。
然し、この構成を用いたとしても、駆動源と負荷印加部分との間に構成された場合での、ベルトの引っ張り合いによる伸び縮みは慣性が大きいほど影響が大きくなる。そのため、この構成の慣性体等の特性では、ベルトの伸び縮みによる速度変動を抑えることが出来ない。
また、画像形成装置の回転駆動装置では、駆動ローラの外周に慣性モーメントを有する慣性リングを構成し、その隙間に磁界を与えることにより粘性が変化する磁気粘性流体を満たしている。そして、慣性リングと磁気粘性流体によってダイナミックダンパを形成することも提案されている(特許文献2を参照)。
然し、このようなダイナミックダンパを保有した構成であっても、駆動源と負荷印加部分との間に構成された場合での、ベルトの引っ張り合いによる伸び縮みは慣性が大きいほど影響が大きくなる。そのため、この構成の慣性リング等の特性では、ベルトの伸び縮みによる速度変動を抑えることが出来ない。
【特許文献1】特許第3492499号
【特許文献2】特開2005−345906公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の従動ローラ、及びその従動ローラを備えるベルト駆動装置並びに画像形成装置は、披記録媒体等が中間転写ベルトと対向ローラ等の間に突入する際の衝撃でベルトに過渡的負荷変動を与える。更に、披記録媒体等が突入してその厚み段差分のニップ部の変化によっても、ベルトに過渡的負荷変動を与える。そして、その過渡的負荷変動が、ベルトに伝播してベルトの伸び縮みによる速度変動、即ち振動が発生してしまう。そして、ベルトの伸び縮みによる速度変動、即ち振動が発生して色ずれや色むら等の形成画像の品質劣化と言う問題が発生していた。
そこで本発明の課題は、このような問題点を解決するものである。即ち、披記録媒体等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルトの伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良いベルトの安定駆動を行って高品質の画像形成を行うことができる従動ローラ、及びその従動ローラを備えるベルト駆動装置並びに画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の本発明は、駆動力が伝達されて回動するベルトが掛け渡される従動ローラにおいて、駆動力が伝達されて回動するベルトが掛け渡される筒形状のローラ部材と、前記ローラ部材の内部の回転中心に配置される中心ローラ軸と、前記中心ローラ軸と前記ローラ部材の内部との間に形成する空間部と、前記空間部内に移動自在に収容される粒状部材又は棒状部材と、前記粒状部材又は前記棒状部材を所定のタイミングで前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させる特性変更手段と、を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の従動ローラにおいて、前記ローラ部材は、前記空間部内の前記粒状部材又は前記棒状部材を前記ローラ部材の内周面側に引き付ける引き付け手段を備える従動ローラであることを特徴とする。
【0007】
又は、請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の従動ローラにおいて、前記引き付け手段は、前記空間部内の前記粒状部材又は前記棒状部材を磁気力で前記ローラ部材の内周面側に引き付ける磁石層を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項4に記載の本発明は、請求項2に記載の従動ローラにおいて、前記引き付け手段は、前記空間部内の前記粒状部材又は前記棒状部材を電気力で前記ローラ部材の内周面側に引き付ける電荷層を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項5に記載の本発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記中心ローラ軸は、前記ローラ部材を回動自在に保持する回動軸を兼用する貫通ローラ軸を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項6に記載の本発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記空間部は、仕切部材によって形成される少なくとも2つ以上の分割空間から成り、前記各分割空間内にそれぞれ前記粒状部材又は前記棒状部材を収容する従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載の従動ローラにおいて、前記仕切部材は、前記ローラ部材の軸方向に形成する軸方向仕切部材である従動ローラであることを特徴とする。
【0008】
又は、請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の従動ローラにおいて、前記軸方向仕切部材は、湾曲部材である従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項9に記載の本発明は、請求項8に記載の従動ローラにおいて、前記湾曲部材は、前記軸方向仕切部材が前記中心ローラ軸から外周方向に向かって前記ローラ部材の回動方向とは逆方向に曲がる湾曲部と、前記湾曲部から所定の長さで前記ローラ部材の回動方向とは逆方向に伸びて再び前記中心ローラ軸の外周方向に向かって曲がる湾曲部と、を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項10に記載の本発明は、請求項6に記載の従動ローラにおいて、前記仕切部材は、前記ローラ部材の半径方向に形成する半径方向仕切部材である従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項11に記載の本発明は、請求項1乃至10の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記空間部内は、真空状態に保持されている従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項12に記載の本発明は、請求項1乃至11の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記粒状部材又は前記棒状部材は、定量的な特性の異なる少なくとも2種類以上の部材が混在する混在部材を構成する従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項13に記載の本発明は、請求項12に記載の従動ローラにおいて、前記混在部材は、大きさが異なる2種類以上の部材から成る従動ローラであることを特徴とする。
【0009】
又は、請求項14に記載の本発明は、請求項12に記載の従動ローラにおいて、前記混在部材は、重量が異なる2種類以上の部材から成る従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項15に記載の本発明は、請求項1乃至14の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記棒状部材は、前記粒状部材を前記ローラ部材の軸方向に長くする形状から成る従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項16に記載の本発明は、請求項1乃至15の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記粒状部材又は前記棒状部材は、金属部材から成る従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項17に記載の本発明は、請求項1乃至16の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記粒状部材又は前記棒状部材は、弾性部材から成る従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項18に記載の本発明は、請求項17に記載の従動ローラにおいて、前記弾性部材は、前記金属部材を前記金属部材と積層又は前記金属部材と混在して覆う形状を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項19に記載の本発明は、請求項1乃至18の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記特性変更手段は、前記粒状部材又は前記棒状部材を所定のタイミングで前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させる磁力を発生する磁力発生手段を備える従動ローラであることを特徴とする。
【0010】
又は、請求項20に記載の本発明は、請求項1乃至18の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記特性変更手段は、前記粒状部材又は前記棒状部材を所定のタイミングで前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させる電力を発生する帯電手段を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項21に記載の本発明は、請求項1乃至20の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記特性変更手段は、前記粒状部材又は前記棒状部材を前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させるタイミングを付与する負荷変動検出手段を備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項22に記載の本発明は、請求項21に記載の従動ローラにおいて、前記負荷変動検出手段は、前記ローラ部材の回転速度の変動を検出するローラ部材回転速度変動検出センサを備える従動ローラであることを特徴とする。
又は、請求項23に記載の本発明は、請求項21に記載の従動ローラにおいて、前記負荷変動検出手段は、給送される被記録媒体又は被搬送体を検出する被記録媒体/被搬送体検出センサを備える従動ローラであることを特徴とする。
【0011】
又は、請求項24に記載の本発明は、複数のローラ間に掛け渡されるベルトに駆動力を伝達して回動駆動するベルト駆動装置において、駆動源より駆動力が伝達されて回動駆動される駆動ローラと、前記駆動ローラに掛け渡されて前記駆動ローラより回動駆動力が伝達されて回動する前記ベルトと、前記ベルトに掛け渡されて従動する請求項1乃至23の何れか一項に記載の1個又は複数個の前記従動ローラと、を備えるベルト駆動装置であることを特徴とする。
又は、請求項25に記載の本発明は、請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、形成画像を被記録媒体に転写する転写ベルトであるベルト駆動装置であることを特徴とする。
又は、請求項26に記載の本発明は、請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、載置する形成画像を被記録媒体に転写する中間転写ベルトであるベルト駆動装置であることを特徴とする。
又は、請求項27に記載の本発明は、請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、感光体上に形成する画像を担持して搬送する感光体ベルトであるベルト駆動装置であることを特徴とする。
又は、請求項28に記載の本発明は、請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、被搬送体を載置して搬送する搬送ベルトであるベルト駆動装置であることを特徴とする。
【0012】
又は、請求項29に記載の本発明は、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットの形成する記録画像を転写又は搬送する前記ベルトと、前記ベルトの掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の前記従動ローラと、を備える画像形成装置であることを特徴とする。
又は、請求項30に記載の本発明は、請求項29に記載の画像形成装置において、前記画像形成ユニットは、電子写真方式の作像プロセスで記録画像を形成する画像形成装置であることを特徴とする。
又は、請求項31に記載の本発明は、請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記転写ベルトである画像形成装置であることを特徴とする。
又は、請求項32に記載の本発明は、請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記中間転写ベルトである画像形成装置であることを特徴とする。
又は、請求項33に記載の本発明は、請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記感光体ベルトである画像形成装置であることを特徴とする。
又は、請求項34に記載の本発明は、請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記搬送ベルトである画像形成装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、披記録媒体等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルトの伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良いベルトの安定駆動を行って高品質の画像形成を行うことができる従動ローラ、及びその従動ローラを備えるベルト駆動装置並びに画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10の基本構成の断面斜視図である。
図1において、駆動力が伝達されて回動するベルトの掛け渡される従動ローラ10は、駆動力が伝達されて回動するベルト101の掛け渡される筒形状のローラ部材1を備えている。そして、ローラ部材1の内部の回転中心に配置される中心ローラ軸2と、中心ローラ軸2とローラ部材1の内部との間に形成する空間部3と、空間部3内に移動自在に収容される粒状部材4又は図7に図示して後述する棒状部材41とを、備えている。更に、粒状部材4又は後述する棒状部材41を所定のタイミングで中心ローラ軸2側に引き付ける特性又は中心ローラ軸2側から離間させる特性に変更する特性変更手段5を備えている。
ローラ部材1は、筒形状の軸方向両側端部の開放部内に側面部7が圧入されて、中心ローラ軸2とローラ部材1の内部との間に形成する空間部3の内部は、真空状態となるように密封されている。そして、粒状部材4又は後述する棒状部材41の引き付け或いは離間させる際の反発等により発生する騒音の空間部3から外部への漏洩を防止するようになっている。
【0015】
ローラ部材1は、ローラ部材1を回動自在に保持する回動軸6が両側端部の側面部7に一体となるように取り付けられている。又は、ローラ部材1の内部に貫通配置される中心ローラ軸2は、貫通してローラ部材1を回動自在に保持する両側端部の回動軸6を兼用する貫通ローラ軸20を備える貫通軸構成として部品数を少なくして低価格の構成にしても良い。
中心ローラ軸2とローラ部材1の内部との間に形成する空間部3の内側には粒状部材4又は後述する棒状部材41が封入されている。この空間部3の内側に封入される粒状部材4又は後述する棒状部材41としては、任意の磁気力又は電気力等で引き付け或いは離間させられる特性を持つ金属部材42である。そして、筒形状のローラ部材1の軸方向両側端部の開放部内に側面部7を圧入する構成となっている。然し、中心ローラ軸2とローラ部材1の内部との間に形成する空間部3の内側に粒状部材4又は後述する棒状部材41を封入することが可能であれば他の構成方法でも良い。
粒状部材4又は後述する棒状部材41は、任意の密度で空間部3の内側に封入されており、空間部3の内部で粒状部材4又は後述する棒状部材41が移動可能な程度の空間を持つ程度にすることが望ましい。回転軸6又は貫通ローラ軸20の端部側には、例えば、ブラシ56等が配置されている。
【0016】
特性変更手段5は、このブラシ56を介しての磁力発生手段51の磁力発生コイルに、負荷変動検出手段50により制御部53で所定のタイミングで電源57からの電力を供給することが可能な構成となっている。そして、任意で磁力を発生させて、粒状部材4又は後述する棒状部材41を所定のタイミングで中心ローラ軸2側に引き付ける特性或いは離間させる特性に変更することができるようなっている。
負荷変動検出手段50は、ローラ部材1の回転速度の変動を検出するローラ部材回転速度変動検出センサ54と、給送される被記録媒体P又は被搬送体Sを検出する被記録媒体/被搬送体検出センサ55も備えている。そして、ローラ部材回転速度変動検出センサ54のローラ部材1の回転速度の変動検出信号で粒状部材4又は後述する棒状部材41を中心ローラ軸2側に引き付ける或いは離間するタイミングを付与するようになっている。又は、被記録媒体/被搬送体検出センサ55の給送される被記録媒体P又は被搬送体Sの検出信号で粒状部材4又は後述する棒状部材41を中心ローラ軸2側に引き付ける或いは離間するタイミングを付与するようになっている。
【0017】
ここでは、粒状部材4又は後述する棒状部材41が磁性特性を持ち、磁力発生手段51の磁力発生コイルが任意で磁力を発生させることが可能な構成で説明する。
然し、磁力発生手段51を帯電手段52に替えることもできる。例えば、磁界に影響されない帯電手段52の電荷層で電気的な正電荷と負電荷の静電気力により、粒状部材4又は後述する棒状部材41を所定のタイミングで中心ローラ軸2側に引き付ける特性或いは離間させる特性に変更することができる。
従って、従動ローラ10のイナーシャを変更する時に、磁気的又は電気的特性で粒状部材4又は後述する棒状部材41を中心ローラ軸2側に引き付け或いは離間させることで、任意のタイミングでの動作を行いやすくすることができる。任意のタイミングでの動作を行いやすくすることが出来れば、その他の特性を利用して粒状部材4又は後述する棒状部材41を所定のタイミングで中心ローラ軸2側に引き付ける或いは離間させる特性に変更する構成でも良い。
ただし、以降の説明では磁力を用いた構成で説明を行う。
【0018】
図2は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10における過渡的負荷変動が生じたときの粒状部材4の挙動状態図である。
図2(a)には、従動ローラ10が、一定回転駆動する状態を示す。従動ローラ10は、一定回転駆動時において、図示の矢印A方向に所定の角速度ωで一定回転している。この時、空間部3内の粒状部材4又は図7に図示して後述する棒状部材41には遠心力Tが働き、空間部3の内側に任意の密度で封入されているため空間部3の外周側に力を受けることで、定常回転状態を保持しつつ回転する。
次に、被記録媒体Pの突入等により過渡的負荷変動が発生すると、ベルト101や従動ローラ10等にも速度変動と振動が伝播される。この時、中心ローラ軸2側には、粒状部材4又は後述する棒状部材41を引き付ける側の磁性となるように特性変更手段5の磁力発生手段51の磁力発生コイルへ電流が加えられ、図2(b)の状態となる。
【0019】
図2(b)の状態に示すように、磁力の作用により空間部3内の粒状部材4又は後述する棒状部材41は中心ローラ軸2側の方へ引き寄せられる構成となる。この過渡的負荷変動により従動ローラ10のイナーシャは、粒状部材4又は後述する棒状部材41による回転半径変更量だけ減少させることが可能になる。
過渡的負荷変動によりベルト101の引っ張り合いが発生し、それをトリガーとしたベルト101の伸び縮み振動を増大させる従動ローラ10のイナーシャを過渡的負荷変動の印加のタイミングで減少する。そして、ベルト101の伸び縮みの速度変動と振動は、低減させることができる。
また、過渡的負荷変動が加わっていない一定回転駆動時の定常回転状態では、空間部3内の粒状部材4又は後述する棒状部材41は遠心力Tにより空間部3の外周側面に存在して、一定の慣性力を保持するフライホイール効果が発生する。そして、従動ローラ10の一定回転駆動時においても安定した高精度駆動が行われ、精度の良いベルト101の安定駆動も可能となる。
【0020】
更に、従動ローラ10の偏心による回転変動の影響も、空間部3内の粒状部材4又は後述する棒状部材41が遠心力Tの偏りによって空間部3の外周側面に配置されるために、低減される効果も発生する。
また、従動ローラ10のイナーシャ低減のタイミングは、図1に図示する負荷変動検出手段50のローラ部材回転速度変動検出センサ54による検知されたタイミングで行われる。即ち、ローラ部材1の回転が負荷変動の影響を受けて速度あるいは位置が低下し、任意の閾値を下回ったタイミングを検出して行われる。又は、図1に図示する負荷変動検出手段50の被記録媒体/被搬送体検出センサ55で外部から被記録媒体P又は被搬送体Sが突入するタイミングを検出して行われる。
【0021】
図3は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10におけるローラ部材1の引き付け手段11の基本構成断面図である。
図3において、ローラ部材1は、空間部3内に封入される粒状部材4又は図7に図示して後述する棒状部材41をローラ部材1の内周面側に引き付ける引き付け手段11を備えている。引き付け手段11は、空間部3内に封入される粒状部材4又は後述する棒状部材41を磁気力でローラ部材1の内周面側に引き付ける磁石層12を備えている。
筒形状のローラ部材1は、空間部3内に封入される粒状部材4又は後述する棒状部材41をローラ部材1の内周面側に引き付ける永久磁石のN極とS極を交互に配置した引き付け手段11の磁石層12を設けている。そして、その磁石層12の内側に磁性特性を持つ粒状部材4又は後述する棒状部材41を封入する構成で、定常回転時においては遠心力に加えて外周の磁石層12によって引き付けられるために、回転を安定させることが可能になる。従動ローラ10のイナーシャを減らす際には、特性変更手段5の磁力発生手段51の磁力発生コイルが遠心力と磁石層12からの磁力を加えた値よりも強い引き付け力を発生させれば良い。
引き付け手段11は、磁石層12を他の方法に替えることもできる。例えば空間部3内に封入される粒状部材4又は後述する棒状部材41を電気的な正電荷と負電荷の静電気力でローラ部材1の内周面側に引き付ける電荷層13を備える構成にしても同様である。
筒形状のローラ部材1は、空間部3内に封入される粒状部材4又は後述する棒状部材41をローラ部材1の内周面側に引き付ける電荷層13を設けている。そして、その電荷層13の内側に電気特性を持つ粒状部材4又は後述する棒状部材41を封入した構成とすることで、定常回転時においては遠心力に加えて外周の電荷層13によって引き付けられる。その引き付けのために、回転を安定させることが可能になる。従動ローラ10のイナーシャを減らす際には、特性変更手段5の帯電手段52の電荷層に遠心力と電荷層13からの静電気力を加えた値よりも強い引き付け力を発生させれば良い。
【0022】
図4は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10における過渡的負荷変動が生じたときの軸方向仕切部材32で形成される分割空間30内の粒状部材4の挙動状態図である。
図4において、空間部3は、少なくとも2つ以上の分割空間30を形成している。そして、分割空間30内にそれぞれ粒状部材4又は図7に図示して後述する棒状部材41を保持する仕切部材31であるローラ部材1の軸方向に形成する軸方向仕切部材32を備えている。つまり、従動ローラ10の中心部から放射状に延びる複数の仕切り部材31によって空間部3を複数の分割空間30に区分けしている。
【0023】
図4(a)には、従動ローラ10が、一定回転駆動している状態を示す。仕切部材31である軸方向に伸びて形成する軸方向仕切部材32が、この例では空間部3内に8枚設けられている。それぞれの軸方向仕切部材32によって空間部3内が区切られて形成される各分割空間30内には、任意の個数の粒状部材4又は後述する棒状部材41が封入されている。それぞれの各分割空間30内における粒状部材4又は後述する棒状部材41の個数は任意でも問題はないが、一定回転駆動時の安定回転状態の維持を考えると同数が最も望ましい。
従動ローラ10は、一定回転駆動時において、図示の矢印A方向に所定の角速度ωで一定回転している。この時、各分割空間30内の粒状部材4又は後述する棒状部材41には遠心力Tが働き、空間部3の各分割空間30内に任意の密度で封入されているため各分割空間30の外周側に力を受ける事で、定常回転状態を保持しつつ回転する。
【0024】
次に、被記録媒体Pの突入等により過渡的負荷変動が発生すると、ベルト101や従動ローラ10等にも速度変動と振動が伝播される。この時、中心ローラ軸2側には、粒状部材4又は後述する棒状部材41を引き付ける側の磁性となるように特性変更手段5の磁力発生手段51の磁力発生コイルへ電流が加えられ、図4(b)の状態となる。
図4(b)の状態に示すように、磁力の作用により粒状部材4又は後述する棒状部材41は中心ローラ軸2側の方へ引き寄せられる構成となる。この過渡的負荷変動により従動ローラ10のイナーシャは、粒状部材4又は後述する棒状部材41による回転半径変更量だけ減少させることが可能になる。
過渡的負荷変動によりベルト101の引っ張り合いが発生しても、それをトリガーとしたベルト101の伸び縮み振動を増大させる従動ローラ10のイナーシャを過渡的負荷変動の印加のタイミングで減少する。そして、ベルト101の伸び縮みの速度変動と振動は、低減させることができる。
【0025】
空間部3内が仕切部材31である軸方向仕切部材32によって各分割空間30に区切られて粒状部材4又は後述する棒状部材41が封入されている。そのために、定常回転時等における粒状部材4又は後述する棒状部材41の偏りを抑え、安定回転を行いつつ、バランスが保持されたままイナーシャの変更が可能になる。そして、従動ローラ10が回転する時に、粒状部材4又は後述する棒状部材41が回転方向に対して均等に配分されるためにバランスが保持され、全ての回転状態において安定して回転させることが可能になる。
また、過渡的負荷変動が加わっていない一定回転駆動時の定常回転状態では、各分割空間30内の粒状部材4又は後述する棒状部材41は遠心力Tにより空間部3の各分割空間30内の外周側面に存在する。そのため、一定の慣性力を保持するフライホイール効果が発生する。そして、従動ローラ10の一定回転駆動時においても安定した高精度駆動が行われる。
更に、従動ローラ10の偏心による回転変動の影響も、各分割空間30内の粒状部材4又は後述する棒状部材41が遠心力によって空間部3の各分割空間30内の外周側面に配置されるために、低減される効果も発生して、精度の良いベルト101の安定駆動も可能となる。尚、各分割空間30内の粒状部材4又は図示しない後述する棒状部材41の種類を異ならせても良い。
【0026】
図5は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10における過渡的負荷変動が生じたときの軸方向仕切部材32の湾曲部材33で形成される分割空間30内に封入される粒状部材4の挙動状態図である。
図5において、軸方向仕切部材32は、非直線的な板状の仕切部材からなる湾曲部材33を備えている。そして、湾曲部材33は、軸方向仕切部材32が中心ローラ軸2から外周方向に向かって、ローラ部材1の図示の矢印A方向の回動方向とは逆方向に曲がる湾曲部34を備えている。そして、湾曲部34から所定の長さでローラ部材1の図示の矢印A方向の回動方向とは逆方向に伸びて、再び中心ローラ軸2の外周方向に向かって曲がる湾曲部35とを備えている。
【0027】
図5(a)には、従動ローラ10が、一定回転駆動する状態を示す。まず、ローラ部材1の軸方向に形成する軸方向仕切部材32によって空間部3が区切られた各分割空間30には、任意の個数の粒状部材4又は図7に図示して後述する棒状部材41が封入されて保持されている。ぞれぞれの各分割空間30内に封入されて保持される粒状部材4又は後述する棒状部材41の個数は任意でも問題はないが、一定回転駆動時の安定回転状態の維持を考えると同数が最も望ましい。
従動ローラ10は、一定回転駆動時において、図示の矢印A方向に所定の角速度ωで一定回転している。この時、各分割空間30内の粒状部材4又は後述する棒状部材41には遠心力Tが働き、空間部3の各分割空間30内に任意の密度で封入されているため各分割空間30の外周側に力を受けることで、定常回転状態を保持しつつ回転する。
【0028】
次に、被記録媒体Pの突入等により過渡的負荷変動が発生すると、ベルト101や従動ローラ10等にも速度変動と振動が伝播される。この時、中心ローラ軸2側には、粒状部材4又は後述する棒状部材41を引き付ける側の磁性となるように特性変更手段5の磁力発生手段51の磁力発生コイルへ電流が加えられ、図5(b)の状態となる。
図5(b)の状態に示すように、磁力の作用により粒状部材4又は後述する棒状部材41は中心ローラ軸2側の方へ引き寄せられる構成となる。ただし、加わった外乱的な過渡的負荷変動の量や従動ローラ10等の回転状態によっては遠心力Tとの関係から途中粒状部材44等のように湾曲部材33の湾曲部34、35を持つ軸方向仕切部材32の途中で止まるものもある。そして、中心ローラ軸2まで到達する粒状部材4又は後述する棒状部材41も出てくる。このような構成とすることで、更に、従動ローラ10のイナーシャの変化量を多岐にわたらせることが可能となる。
過渡的負荷変動によりベルト101の引っ張り合いが発生する。引っ張り合いが発生しても、それをトリガーとしたベルト101の伸び縮み振動を増大させる従動ローラ10のイナーシャを過渡的負荷変動の印加のタイミングで粒状部材4、44等の移動で減少する。そして、遠心力Tと中心ローラ軸2又は貫通軸20が粒状部材4又は後述する棒状部材41と途中粒状部材44等を引き付ける力との微妙なバランスを、更に細分化することが可能になる。そして、イナーシャの変更が過渡的負荷変動に対してより細かく対応することが可能になり、ベルト101の伸び縮みの変動影響を抑え、高精度に駆動することができる。
【0029】
図6は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10における過渡的負荷変動が生じたときの半径方向仕切部材36で形成される分割空間30内に封入される粒状部材4の挙動状態図である。
図6において、空間部3内は、少なくとも2つ以上の分割空間30を形成している。そして、各分割空間30内にそれぞれ粒状部材4又は図7に図示して後述する所定長さに切断された棒状部材41を封入して保持する仕切部材31であるローラ部材1の半径方向に形成する半径方向仕切部材36を備えている。
半径方向仕切部材36は、ローラ部材1の半径方向に伸びて形成される。図示する例では、4枚の半径方向仕切部材36が設けられている。空間部3がそれぞれの半径方向仕切部材36によって区切られる各分割空間30内には、任意の個数の粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41が封入されて保持されている。ぞれぞれの各分割空間30内に封入されて保持される粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41の個数は任意でも問題はないが、一定回転駆動時の安定回転状態の維持を考えると同数が最も望ましい。
従動ローラ10は、一定回転駆動時において、図示しないが所定の角速度ωで一定回転している。この時、各分割空間30の粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41には遠心力が働き、各分割空間30内に任意の密度で封入されているため各分割空間30の外周側に力を受けることで、定常回転状態を保持しつつ回転する。
【0030】
次に、被記録媒体Pの突入等により過渡的負荷変動が発生すると、ベルト101や従動ローラ10等にも速度変動と振動が伝播される。この時、中心ローラ軸2側には、粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41を引き付ける側の磁性となるように特性変更手段5の磁力発生手段51の磁力発生コイルへ電流が加えられ、図示の状態となる。
図示の状態に示すように、磁力の作用により粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41は中心ローラ軸2側の方へ引き寄せられる構成となる。この過渡的負荷変動により従動ローラ10のイナーシャは、粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41による回転半径変更量だけ減少させることが可能になる。
過渡的負荷変動によりベルト101の引っ張り合いが発生しても、それをトリガーとしたベルト101の伸び縮み振動を増大させる従動ローラ10のイナーシャを過渡的負荷変動の印加のタイミングで減少する。そして、ベルト101の伸び縮みの速度変動と振動は、低減させることができる。
【0031】
空間部3内が仕切部材31である半径方向仕切部材36によって各分割空間30に区切られて粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41が封入されて保持されている。そのために、定常回転時等における粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41の偏りを抑え、安定回転を行いつつ、軸方向でのバランスが保持されたままイナーシャの変更が可能になる。そして、従動ローラ10が回転する時に、粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41が軸方向に対して均等に配分される。そのために軸方向でのバランスが保持され、全ての回転状態において安定して回転させることが可能になる。
また、過渡的負荷変動が加わっていない一定回転駆動時の定常回転状態では、各分割空間30内の粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41は遠心力により空間部3の各分割空間30内の外周側面に存在する。そのため、一定の慣性力を保持するフライホイール効果が発生する。そして、従動ローラ10の一定回転駆動時においても安定した高精度駆動が行われる。
更に、従動ローラ10の偏心による回転変動の影響も、各分割空間30内の粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41が遠心力によって空間部3の各分割空間30内の外周側面に配置される。そのために、低減される効果も発生して、精度の良いベルト101の安定駆動も可能となる。尚、各分割空間30内の粒状部材4又は後述する所定長さに切断された棒状部材41の種類を異ならせても良い。
【0032】
図7は、本発明の他の実施の形態例にかかる従動ローラ10の縦断面図であり、従動ローラ10内における棒状部材41の基本構成図である。
図7において、棒状部材41は、粒状部材4をローラ部材1の軸方向に長くした形状にしたものである。そして、空間部3内において転動、径方向、周方向へ移動自在となっている。
空間部3内の粒状部材4に替えて棒状部材41のような形状にすることで、粒状部材4で起こりうる軸方向への重量やイナーシャの偏りのアンバランスを防止することができる。そして、必要に応じて棒状部材41を中心ローラ軸2に引き寄せることによって従動ローラ10の回転イナーシャを任意で変更させることが可能となる。
過渡的負荷変動によりベルト101の引っ張り合いが発生しても、それをトリガーとするベルト101の伸び縮み振動を増大させる従動ローラ10のイナーシャを過渡的負荷変動の印加のタイミングで減少する。そして、ベルト101の伸び縮みの変動影響を抑え、高精度に駆動することができる。
【0033】
図8は、本発明の他の実施の形態例にかかる従動ローラ10における粒状部材4が構成する混在部材40の基本構成図である。
図8において、空間部3内の粒状部材4又は図示しない棒状部材41は、定量的な特性に差異を持つ少なくとも2種類以上の部材が混在する混在部材40を構成する。混在部材40は、大きさが異なる2種類以上の一方の大きい部材40aと、大きい部材40aに比較して小さい部材40bを備えている。又は、混在部材40は、重量が異なる2種類以上の一方の重い部材40cと、重い部材40cに比較して軽い部材40dを備えている。
図示する例では、定量的な特性に差異を持つ2種類の部材で構成される混在部材40で説明を行うが、3種類以上の定量的な特性に差異を持つ混在部材40を用いる構成でも良い。
中心ローラ軸2とローラ部材1の内部との間に形成する空間部3の内部には、大きさが異なる大きい部材40aと大きい部材40aに比較して小さい部材40bが封入されている。又は、重量が異なる重い部材40cと重い部材40cに比較して軽い部材40dが封入されている。
図示する例では、定量的な特性に差異を持つ混在部材40が体積で2倍以上、同様に密度も2倍以上の定量的な特性に差異を持つ構成としている。然し、体積や密度以外に、磁力的な差や外周の接着性などの差分を持たせたもので構成しても良い。
【0034】
図9は、本発明の他の実施の形態例にかかる従動ローラ10における過渡的負荷変動が生じたときの混在部材40の挙動状態図である。
図9(a)には、従動ローラ10が、一定回転駆動している状態を示す。従動ローラ10は、一定回転駆動時において、図示の矢印A方向に所定の角速度ωで一定回転をしている。この時、空間部3の混在部材40の大きい部材40aと小さい部材40bには遠心力Tが働き、空間部3内に任意の密度で封入されているため空間部3の外周側に力を受けることで、定常回転状態を保持しつつ回転する。
又は、混在部材40の重い部材40cと軽い部材40dには遠心力Tが働き、空間部3内に任意の密度で封入されているため空間部3の外周側に力を受けることで、定常回転状態を保持しつつ回転する。
この時、一定回転駆動を行うと指令をしても負荷変動により、従動ローラ10に回転むらが存在する。この負荷変動は過渡的負荷変動に比べると非常に小さいため、混在部材40の大きい部材40a又は重い部材40cは何も変化が発生しない。然し、混在部材40の小さい部材40b又は軽い部材40dは状態の遷移が発生し、この状態遷移によって回転むらのエネルギーが吸収され、高精度な一定回転を実現することが可能となる付加的な効果も得られる。
【0035】
次に、被記録媒体Pの突入等により過渡的負荷変動が発生すると、ベルト101や従動ローラ10等にも速度変動と振動が伝播される。この時、中心ローラ軸2側には、粒状部材4又は図示しない棒状部材41である混在部材40を引き付ける側の磁性となるように特性変更手段5の磁力発生手段51の磁力発生コイルへ電流が加えられ、図9(b)の状態となる。
図9(b)の状態に示すように、磁力の作用により混在部材40は中心ローラ軸2側の方へ引き寄せられる構成となる。この過渡的負荷変動により従動ローラ10のイナーシャは、粒状部材4又は図示しない棒状部材41である混在部材40による回転半径変更量だけ減少させることが可能になる。
過渡的負荷変動によりベルト101の引っ張り合いが発生しても、それをトリガーとしたベルト101の伸び縮み振動を増大させる従動ローラ10のイナーシャを過渡的負荷変動の印加のタイミングで減少する。そして、ベルト101の伸び縮み速度変動と振動は、低減させることができる。
更に、混在部材40の種類を大きい部材40aと小さい部材40b又は重い部材40cと軽い部材40d等の多岐にわたらせるため、イナーシャの変更量幅を広げて自由に設計することができるとい言うメリットもある。
【0036】
また、過渡的負荷変動が加わっていない一定回転駆動時の定常回転状態では、空間部3内の粒状部材4又は図示しない棒状部材41である混在部材40は遠心力Tにより空間部3の外周側面に存在する。そのため、一定の慣性力を保持するフライホイール効果が発生する。そして、従動ローラ10の一定回転駆動時においても安定した高精度なベルト101の駆動が行われる。
更に、従動ローラ10の偏心による回転変動の影響も、混在部材40が遠心力によって空間部3内の外周側面に配置されるために、低減される効果も発生して、精度の良いベルト101の安定駆動も可能となる。
従って、過渡的負荷変動が発生しても、過渡的負荷変動のタイミングで粒状部材4又は図示しない棒状部材41である混在部材40の移動によるイナーシャ低減により、ベルト101の伸び縮みの変動影響を抑え、高精度にベルト101を駆動することができる。
【0037】
図10は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10における粒状部材4である金属部材42と弾性部材43の積層状態の拡大断面図である。
図11は、本発明の実施の形態例にかかる従動ローラ10における粒状部材4である金属部材42と弾性部材43の混在状態の拡大断面図である。
図10と図11において、粒状部材4又は図示しない棒状部材41は、磁性材等の金属材料の金属部材42と護謨や樹脂材等の弾性材料の弾性部材43を備えている。そして、弾性部材43は、金属部材42を積層状態で覆う形状を備えている(図10を参照)。又は、弾性部材43は、混在状態の金属部材42を覆う形状を備えている(図11を参照)。そして、粒状部材4又は図示しない棒状部材41の中心ローラ軸2側に引き付け或いは離間させる等の移動時の衝突音等の発生を防止する従動ローラ10を提供することができる。
従って、ローラ部材1の空間部3内で回転中心に配置された中心ローラ軸2側に粒状部材4又は棒状部材41が引き付けられることで回転イナーシャが下がる。そして、引き付けない場合は回転遠心力又は反発して離間する場合には反発力によって粒状部材4又は棒状部材41が外側に配置することで回転イナーシャを上げることが可能になる。そして、回転イナーシャを自由に容易に変更することができる。これにより、披記録媒体P等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルト101の伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減することができる。そして、精度の良いベルト101の安定駆動を行って高品質の画像形成を行うことができる。更に、粒状部材4又は棒状部材41の中心ローラ軸2側に引き付け或いは離間させる移動時の衝突音等の発生を防止する従動ローラ10を提供することができる。
【0038】
図12は、本発明の実施の形態例にかかるベルト101である転写ベルト110、中間転写ベルト111又は感光体ベルト112の掛け渡される従動ローラ10を備えるベルト駆動装置100の基本構成斜視図である。
図13は、本発明の他の実施の形態例にかかるベルト101である搬送ベルト113の掛け渡される従動ローラ10を備えるベルト駆動装置100の基本構成斜視図である。
図12と図13において、複数のローラ間に掛け渡されるベルトに駆動力を伝達して回動駆動するベルト駆動装置100は、駆動源102より駆動力が伝達されて回動駆動される駆動ローラ103を備えている。そして、駆動ローラ103に掛け渡されて駆動ローラ103より回動駆動力が伝達されて回動するベルト101と、ベルト101に掛け渡されて従動する請求項1乃至23の何れか一項に記載の1個又は複数個の従動ローラ10を備えている。
駆動源102のモータと同軸となるように歯車130が取り付けられている。そして、駆動ローラ103と同軸となるように歯車131が取り付けられており、歯車130と歯車131が噛み合うことにより駆動源102のモータから歯車130、歯車131を介して駆動ローラ103を回動駆動させる。
【0039】
図12に図示するベルト駆動装置100は、駆動ローラ103と2個の従動ローラ10に駆動対象のベルト101の転写ベルト110、中間転写ベルト111又は感光体ベルト112が掛け渡されている。そして、2個中の1個の従動ローラ10は、テンションローラとして、ベルト101の転写ベルト110、中間転写ベルト111又は感光体ベルト112に一定の張力がかけられるようになっている。
ベルト駆動装置100においては、図示しない作像部によりベルト101の感光体ベルト112上にはトナー画像等が形成される。また、駆動ローラ103には対向ローラ104が圧接されており、駆動ローラ103と対向ローラ104のニップ部Nを被記録媒体Pの記録用紙が通ることでベルト101の中間転写ベルト111上のトナー画像が被記録媒体P上に転写することができる仕組みとなっている。
【0040】
例えば、ベルト駆動装置100において、被記録媒体Pの記録用紙へトナー画像が転写される際、連続で被記録媒体Pの記録用紙を通紙すると、被記録媒体Pがニップ部Nに突入する際の衝撃による過渡的な負荷変動が発生する。この時、駆動ローラ103や2個の従動ローラ10は負荷変動を受け、その回動駆動のアンバランスによりベルト101の中間転写ベルト111が引っ張られる箇所が発生する。中間転写ベルト111は素材によって異なるものの、駆動ローラ103等と比較すると剛性が低く引っ張りの影響をトリガーとして伸び縮み変動を発生させる。この中間転写ベルト111の伸び縮み変動が連続通紙時に発生する。そして、感光体ドラム210のイエロー感光体ドラム210Y、マゼンタ感光体ドラム210M、シアン感光体ドラム210C及びブラック感光体ドラム210Bkから中間転写ベルト111へトナー画像の転写が行われる。トナー画像の転写が行われている時には、中間転写ベルト111の伸び縮み変動が画像劣化となって現れてしまう。
【0041】
又、カラー画像を形成する画像形成装置の場合には、4色のトナー画像をそれぞれ4つの各感光体ドラム210Y、210M、210C、210Bk上に形成して、それらを中間転写ベルト111上で重ねる。そして、中間転写ベルト111の伸び縮み変動が発生した時、中間転写ベルト111上で重ねられるトナー画像において、変動を受けているトナー画像と受けてないトナー画像が重ねられた画像が生成される。これにより色ずれが発生することになる。
然し、ベルト駆動装置100は、衝撃などの負荷変動が存在する場合においてもベルト101の転写ベルト110、中間転写ベルト111又は感光体ベルト112の高精度の回動駆動が求められる。そこで、駆動ローラ103と対向ローラ104のニップ部N等を被記録媒体Pの記録用紙が通過するとき発生する過渡的負荷変動をトリガーとしたベルト101の転写ベルト110等の伸び縮み変動を従動ローラ10で抑えることができる。
【0042】
図13に図示するベルト駆動装置100は、駆動ローラ103と2個の従動ローラ10に駆動対象のベルト101の搬送ベルト113が掛け渡されている。そして、2個中の1個の従動ローラ10は、テンションローラとして、ベルト101の搬送ベルト113に一定の張力がかけられるようになっている。
搬送ベルト113と4つの感光体ドラム210のイエロー感光体ドラム210Y、マゼンタ感光体ドラム210M、シアン感光体ドラム210C及びブラック感光体ドラム210Bkが接して取り付けられている。
そして、被搬送体Sである被記録媒体Pは、搬送ベルト113により各感光体ドラム210Y、210M、210C、210Bkの間を搬送される。そして、各感光体ドラム210Y、210M、210C、210Bkと搬送ベルト113を挟んだ側に4本の対向ローラ105が配置されて、各感光体ドラム210Y、210M、210C、210Bkと任意の圧力で接している。この各感光体ドラム210Y、210M、210C、210Bkにより形成されるニップ部Nを被搬送体Sである被記録媒体Pが通ることで形成されたトナー画像が直接に被記録媒体Pへ転写される仕組みとなっている。
【0043】
ベルト駆動装置100において、被記録媒体Pの記録用紙へトナー画像が転写される際、連続で被記録媒体Pの記録用紙を通紙する。そして、被記録媒体Pが各ニップ部Nに突入する時の衝撃の負荷変動をトリガーとして任意の搬送ベルト113の区間に搬送ベルト113の伸び縮み変動が発生する。この搬送ベルト113の伸び縮み変動は直接転写する被記録媒体Pの搬送へ影響を及ぼす。そして、各感光体ドラム210Y、210M、210C、210Bkから被記録媒体Pへトナー画像の転写が行われている時には、そのまま画像劣化となって現れてしまう。
然し、ベルト駆動装置100は、衝撃等の負荷変動が存在する場合においても搬送ベルト113の高精度の回動駆動が求められる。そこで、各感光体ドラム210Y、210M、210C、210Bkにより形成されるニップ部N等を被記録媒体Pの記録用紙が通過するとき発生する過渡的負荷変動をトリガーとした搬送ベルト113の伸び縮み変動を従動ローラ10で抑えることができる。
従って、披記録媒体P等が突入する衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルト101の伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良いベルト101の安定駆動を行って高品質の画像形成を行う従動ローラ10を備えるベルト駆動装置100を提供することができる。
【0044】
図14は、本発明の実施の形態例にかかるベルト101である中間転写ベルト111の掛け渡される従動ローラ10を備える画像形成装置200の基本構成図である。
図14において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置200のカラー複写機は、被記録媒体Pに記録画像を形成する装置本体である画像形成ユニット201を備えている。そして、画像形成ユニット201の形成する記録画像を転写するベルト101の中間転写ベルト111と、ベルト101の中間転写ベルト111の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備えている。
画像形成ユニット201は、電子写真方式の作像プロセスで利便性や汎用性に優れ高速で高品質のトナーの記録画像を被記録媒体Pの記録用紙等に転写して形成するようになっている。
【0045】
画像形成ユニット201の外装ケース224内の中央よりもやや右上寄りに、像担持体としてのドラム形状の感光体ドラム210を備えている。図示の矢印B方向に回動する感光体ドラム210の周りには、感光体ドラム210の上方に設置されている帯電器211から反時計方向へ順に、回転型現像装置としての現像手段213を備えている。そして、中間転写ユニット204、クリーニング装置215や除電器223等が配置されている。
これらの帯電器211、現像手段213、クリーニング装置215や除電器223等の上には、露光手段としての書き込み装置212、例えば、レーザー書き込み装置が設置されている。
現像手段213の回動型現像装置は、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックBkの各色のトナーをそれぞれ収納している。そして、現像ローラを有するイエロー現像器213Y、マゼンタ現像器213M、シアン現像器213C、ブラック現像器213Bkを備えている。そして、中心ローラのまわりに回動して各色のイエロー現像器213Y、マゼンタ現像器213M、シアン現像器213C、ブラック現像器213Bkを選択的に感光体ドラム210の外周面に対向する現像可能となる角度変位へ移動させる。
【0046】
中間転写ユニット204は、駆動ローラ103と複数個の従動ローラ10に像担持体としての無端状の中間転写体であるベルト101である中間転写ベルト111が掛け渡され、この中間転写ベルト111は感光体ドラム210に当接する。そして、中間転写ベルト111の内側には1次転写装置214が配置され、中間転写ベルト111の外側には2次転写装置217及び中間転写ベルトクリーニング装置240が配置されている。中間転写ベルトクリーニング装置240は中間転写ベルト111に対して接離自在に設けられている。
書き込み装置212のレーザー書き込み装置は、原稿画像読取ユニット202から図示しない画像処理部を介して各色の画像信号が入力される。そして、各色の画像信号により順次に変調されたレーザー光Lを一様に帯電状態になっている感光体ドラム210に照射して、感光体ドラム210を露光することで感光体ドラム210上に静電潜像を形成する。
【0047】
原稿画像読取ユニット202は、装置本体の画像形成ユニット201の上面に設けられた原稿台225上にセットされる原稿Gの原稿画像を色分解して読み取り、電気的な画像信号に変換する。
被記録媒体搬送路220は、画像形成ユニット201内の右側から左側へ被記録媒体Pの記録用紙等を搬送する。被記録媒体搬送路220には、中間転写ユニット204及び2次転写装置217より手前にレジストローラ対216が配置されている。そして、中間転写ユニット204及び2次転写装置217より下流側に搬送ベルト221、定着装置205、排出ローラ260が配置されている。
装置本体の画像形成ユニット201は、被記録媒体給送ユニット203上に載置される。被記録媒体給送ユニット203内には、複数のカセット230が多段に設けられている。そして、給送ローラ231の何れか1つが選択的に駆動されてカセット230の何れか1つから被記録媒体Pの記録用紙が搬送ローラ対232から送り出される。そして、この被記録媒体Pの記録用紙は、画像形成ユニット201内の自動給送路222を通して被記録媒体搬送路220へ搬送される。
【0048】
画像形成ユニット201の右側には、手差しトレイ218が開閉自在に設けられ、この手差しトレイ218から挿入される被記録媒体Pは画像形成ユニット201内の手差し給送路219を通して被記録媒体搬送路220へ搬送される。
画像形成ユニット201の左側には、排出トレイ206が着脱自在に取り付けられ、被記録媒体搬送路220を通して排出ローラ260により排出される被記録媒体Pが排出トレイ206に収容される。
中間転写ベルト111の掛け渡される従動ローラ10を備える画像形成装置200のカラー複写機において、カラーコピーをとる時には、原稿台225上に原稿Gをセットし、図示しないスタートスイッチを押すと、複写動作が開始される。
まず、原稿画像読取ユニット202が原稿台225上の原稿Gの原稿画像を色分解して読み取る。同時に、被記録媒体給送ユニット203内のカセット230から給送ローラ231で選択的に被記録媒体Pが送り出される。そして、この被記録媒体Pは、自動給送路222を通してレジストローラ対216に突き当たって止まる。
【0049】
感光体ドラム210は、図示の矢印B方向の反時計方向に回転し、駆動ローラ103の回転駆動で中間転写ベルト111が図示の矢印C方向の時計方向へ回動する。感光体ドラム210は、回転に伴い、帯電器211により一様に帯電される。そして、原稿画像読取ユニット202から画像処理部を介して書き込み装置212に加えられる1色目の画像信号で変調されたレーザー光Lが書き込み装置212から照射されて静電潜像が形成される。
感光体ドラム210上の静電潜像は、現像手段213の回動型現像装置の1色目のイエロー現像器213Yにより現像されて1色目のトナー画像が形成される。そして、この感光体ドラム210上の1色目のトナー画像は、1次転写装置214により中間転写ベルト111上に転写される。感光体ドラム210は、1色目のトナー画像の転写後にクリーニング装置215でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器223で除電される。
【0050】
続いて、各現像器213M、C、Bkにより現像されて感光体ドラム210上に形成される2ないし4色目のトナー画像は、順次に1次転写装置214により中間転写ベルト111上に転写される。そして、1乃至4色目のトナー画像が中間転写ベルト111上に重ねて転写されることでフルカラーのトナー画像が形成される。
そして、レジストローラ対216がタイミングをとって回転して被記録媒体Pを送り出し、この被記録媒体P上には2次転写装置217により中間転写ベルト111上のフルカラー画像が転写される。この被記録媒体Pは、搬送ベルト221で搬送されて定着装置205によりフルカラーのトナー画像が定着され、排出ローラ260により排出トレイ206へ排出されて収納される。また、中間転写ベルト111は、フルカラーのトナー画像の転写後に中間転写ベルトクリーニング装置240でクリーニングされて残留トナーが除去される。
以上4色重ね画像を形成する動作について説明した。3色重ね画像を形成する場合には、感光体ドラム210上に3つの異なる単色画像を順次に形成して、中間転写ベルト111上に重ねて転写した後に、被記録媒体Pに一括して転写される。
【0051】
2色重ね画像を形成する場合には、感光体ドラム210上に2つの異なる単色画像を順次に形成して、中間転写ベルト111上に重ねて転写した後に、被記録媒体Pに一括して転写される。また、単色画像を形成する場合には、感光体ドラム210上に1つの単色画像を形成して、中間転写ベルト111上に転写した後に被記録媒体Pに転写される。
このような被記録媒体Pに記録画像を形成する画像形成装置200のカラー複写機は、ベルト101の中間転写ベルト111の回動駆動精度が最終の記録画像の品質に大きく影響する。そして、より高精度な中間転写ベルト111の回動駆動が望まれる。そこで、中間転写ベルト111の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える構成とすることにより、中間転写ベルト111の回動駆動精度が向上する。そして、画像形成時における変動が減少することから、高品質な形成画像を得ることができる。
従って、披記録媒体P等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルト101である中間転写ベルト111の伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良い中間転写ベルト111の安定駆動を行って高品質の画像形成を行う請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える画像形成装置200を提供することができる。
【0052】
図15は、本発明の他の実施の形態例にかかる転写ベルト110又は感光体ベルト112の掛け渡される従動ローラ10を備える画像形成装置200の基本構成図である。
図15において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置200のカラープリンタは、被記録媒体Pに記録画像を形成する装置本体である画像形成ユニット201を備えている。そして、画像形成ユニット201の形成する形成画像を被記録媒体Pに転写する転写ベルト110の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備えている。又は画像形成ユニット201の形成する形成画像を感光体上に担持して搬送する感光体ベルト112の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備えている。
画像形成ユニット201は、電子写真方式の作像プロセスで利便性や汎用性に優れ高速で高品質のトナーの記録画像を被記録媒体Pの記録用紙等に転写して形成するようになっている。
【0053】
ベルト101である像担持体としての感光体ベルト112は、閉ループ状のベルト基材の外周面上に、有機光半導体OPC等の感光層が薄膜状に形成されている。この感光体ベルト112は、駆動ローラ103と2本の従動ローラ10に掛け渡されて支持され、駆動源102のモータによって図示の矢印D方向に回動する。
感光体ベルト112の周りには、図示の矢印D方向で示す感光体ベルト112の回動方向へ順に、帯電器211、露光手段としての書き込み装置212が設けられている。そして、イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックBkの各色のイエロー現像器213Y、マゼンタ現像器213M、シアン現像器213C、ブラック現像器213Bkが設けられている。更に、中間転写ユニット204、感光体ベルト112のクリーニング装置215及び除電器223が設けられている。帯電器211は、数KV程度の高電圧が図示しない電源装置から印加され、感光体ベルト112の帯電器211に対向した部分を帯電して一様な帯電電位を与える。
【0054】
書き込み装置212は、図示しないレーザー駆動回路により図示しない階調変換手段からの各色の画像信号を順次に光強度変調やパルス幅変調してその変調信号で図示しない半導体レーザーを駆動することにより露光光線Lを得る。そして、この露光光線Lにより感光体ベルト112を走査して感光体ベルト112に各色の画像信号に対応する静電潜像を順次に形成する。
各イエロー現像器213Y、マゼンタ現像器213M、シアン現像器213C、ブラック現像器13Bkは、それぞれの現像色に対応したトナーを収納している。そして、感光体ベルト112上の各色の画像信号に対応した静電潜像に応じたタイミングで選択的に感光体ベルト112に当接する。そして、感光体ベルト112上の静電潜像を現像して各色のトナー画像とすることで、4色重ねのトナー画像によるフルカラー画像を形成する。
中間転写ユニット204は、アルミニウム等の金属の素管に導電性の樹脂等からなるベルト状のシートを巻いた中間転写体としての図示の矢印E方向に回動する転写ドラム241を備えている。そして、護謨等をブレード状に形成した中間転写体クリーニング手段242を備えている。
そして、転写ドラム241上に4色重ねのトナー画像が形成されている間は、中間転写体クリーニング手段242が転写ドラム241から離間している。
中間転写体クリーニング手段242は、転写ドラム241をクリーニングする時のみ転写ドラム241に当接し、転写ドラム241から被記録媒体Pとしての記録用紙に転写されずに残ったトナーを除去する。
被記録媒体Pは、被記録媒体給送ユニット203のカセット230から給送ローラ231により1枚ずつ被記録媒体搬送路233に送り出される。
【0055】
2次転写手段としての転写ユニット207は、中間転写ユニット204の転写ドラム241上のフルカラー画像を被記録媒体Pの記録用紙に転写するものである。2次転写手段としての転写ユニット207は、ベルト101である導電性の護謨等をベルト状に形成した転写ベルト110を備えている。そして、転写ドラム241上のフルカラー画像を被記録媒体Pに転写するための転写バイアスを転写ベルト110に印加する転写器270を備えている。更に、被記録媒体Pにフルカラー画像が転写された後に、被記録媒体Pが転写ドラム241に静電的に張り付くのを防止するようにバイアスを転写ドラム241に印加する分離器271を備えている。
転写ベルト110は、駆動ローラ103と3本の従動ローラ10に掛け渡されて支持され、駆動源102のモータによって図示の矢印F方向に回動する。
定着装置205は、内部に熱源を有する定着ローラ250と加圧ローラ251を備えている。そして、被記録媒体P上に転写されるフルカラー画像を定着ローラ250と加圧ローラ251との被記録媒体挟持回転に伴い圧力と熱を被記録媒体Pに加えて被記録媒体Pにフルカラー画像を定着させてフルカラー画像を形成する。
【0056】
次に、転写ベルト110又は感光体ベルト112の掛け渡される従動ローラ10を備える画像形成装置200のカラープリンタにおいて、カラープリントをとる時の動作を説明する。ここで、静電潜像の現像は、ブラックBk、シアンC、マゼンタM、イエローYの順で行われるものとして説明する。
感光体ベルト112と転写ドラム241は、それぞれの駆動源により、図示の矢印D、E方向にそれぞれ回動駆動される。
この状態で、まず、帯電器211に数KV程度の高電圧が図示しない電源装置から印加され、帯電器211が感光体ベルト112の表面を一様に数百V程度に帯電させる。そして、感光体ベルト112に書き込み装置212からブラックBkの画像信号に対応したレーザービームの露光光線Lが照射され、感光体ベルト112は露光光線Lが照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
【0057】
一方、ブラック現像器213Bkは所定のタイミングで感光体ベルト112に当接される。ブラック現像器213Bk内のブラックトナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ベルト112上の露光光線Lの照射により電荷が無くなった部分の静電潜像部分にのみブラックBkのトナーが付着する。そして、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。
ブラック現像器213Bkにより感光体ベルト112の表面に形成されたブラックBkのトナー画像は、転写ドラム241に転写される。感光体ベルト112から転写ドラム241に転写されなかった残留トナーはクリーニング装置215により除去され、さらに除電器223によって感光体ベルト112上の電荷が除去される。
次に、各現像器213C、M、Yにより現像されて感光体ベルト112の表面に形成される2ないし4色目のトナー画像は、順次に転写ドラム241上に転写される。そして、1乃至4色目のトナー画像が転写ドラム241上に重ねて転写されることでフルカラーのトナー画像が形成される。
【0058】
転写ドラム241上に形成されたフルカラーのトナー画像は、これまで転写ドラム241から離間していた転写ユニット207の転写ベルト110が転写ドラム241に接触する。そして、転写器270に数KV程度の高電圧が図示しない電源装置から印加される。そして、被記録媒体給送ユニット203のカセット230から被記録媒体搬送路233に沿って搬送されてきた被記録媒体Pへ転写器270により一括して転写される。
また、分離器271には被記録媒体Pを引き付ける静電力が働くように電圧が図示しない電源装置から印加され、被記録媒体Pが転写ドラム241から剥離される。
続いて、被記録媒体Pは、定着装置205に送られ、ここで定着ローラ250と加圧ローラ251とによる挟持圧、定着ローラ250の熱によってフルカラー画像が定着されて排出ローラ260により排出トレイ206へ排出される。
また、転写ユニット207により被記録媒体P上に転写されなかった転写ドラム241上の残留トナーは中間転写体クリーニング手段242により除去される。中間転写体クリーニング手段242は、フルカラー画像が得られるまで転写ドラム241から離間した角度変位にあり、フルカラー画像が被記録媒体Pに転写された後に転写ドラム241に接触して転写ドラム241上の残留トナーを除去する。以上の一連の動作によって1枚分のフルカラー画像形成が終了する。
【0059】
このような被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置200のカラープリンタは、ベルト101の転写ベルト110と感光体ベルト112の回動駆動精度が最終の記録画像の品質に大きく影響する。よって、より高精度な転写ベルト110と感光体ベルト112の回動駆動が望まれる。そこで、転写ベルト110と感光体ベルト112の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える構成とすることにより、転写ベルト110と感光体ベルト112の回動駆動精度が向上する。そして、画像形成時における変動が減少することから、高品質な形成画像を得ることができる。
従って、披記録媒体P等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルト101である転写ベルト110と感光体ベルト112の伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良い転写ベルト110と感光体ベルト112の安定駆動を行って高品質の画像形成を行う請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える画像形成装置200を提供することができる。
【0060】
図16は、本発明の他の実施の形態例にかかる搬送ベルト113の掛け渡される従動ローラ10を備える画像形成装置200の基本構成図である。
図16において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置200のカラープリンタは、被記録媒体Pに記録画像を形成するタンデム方式の画像形成ユニット201を備えている。そして、タンデム方式の画像形成ユニット201の形成する記録画像を担持する被記録媒体Pを搬送する搬送ベルト113の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備えている。
タンデム方式の画像形成ユニット201は、被記録媒体給送ユニット203の上に載置されている。そして、電子写真方式の作像プロセスで利便性や汎用性に優れ更に高速で高品質のカラートナーの記録画像を被記録媒体Pの記録用紙等に転写して形成するようになっている。
【0061】
ここでのタンデム方式の画像形成ユニット201においては、複数色、例えばブラックBk、マゼンタM、イエローY、シアンCの各色の画像をそれぞれ形成する複数の各画像形成ユニット201Bk、M、Y、Cを備えている。
これらのブラック画像形成ユニット201Bk、マゼンタ画像形成ユニット201M、イエロー画像形成ユニット201Y、シアン画像形成ユニット201Cが垂直方向に配列されている。そして、複数の各画像形成ユニット201Bk、M、Y、Cは、それぞれ像担持体であるドラム形状の感光体ドラム210のブラック感光体ドラム210Bk、マゼンタ感光体ドラム210Mを備えている。そして、イエロー感光体ドラム210Y、シアン感光体ドラム210Cを備えている。更に、例えば接触帯電装置である帯電器211のブラック帯電器211Bk、マゼンタ帯電器211M、イエロー帯電器211Y、シアン帯電器211Cを備えている。
【0062】
更に、現像手段213のブラック現像手段213Bk、マゼンタ現像手段2131M、イエロー現像手段213Y、シアン現像手段213Cを備えている。更に、クリーニング装置215のブラッククリーニング装置215Bk、マゼンタクリーニング装置215M、イエロークリーニング装置215Y、シアンクリーニング装置215C等を備えて構成されている。
各ブラック感光体ドラム210Bk、マゼンタ感光体ドラム210M、イエロー感光体ドラム210Y、シアン感光体ドラム210Cは、無端形状のベルト101の搬送ベルト113と対向して垂直方向に配列されている。そして、搬送ベルト113と同じ周速で回転駆動される。
各感光体ドラム210Bk、M、Y、Cは、それぞれ、ブラック帯電器211Bk、マゼンタ帯電器211M、イエロー帯電器211Y、シアン帯電器211Cにより均一に帯電される。帯電された後に、露光手段である光書き込み装置212のブラック書き込み装置212Bk、マゼンタ書き込み装置21M、イエロー書き込み装置212Y、シアン書き込み装置212Cによりそれぞれ露光されて静電潜像が形成される。
【0063】
各書き込み装置212Bk、M、Y、Cは、それぞれブラックBk、マゼンタM、イエローY、シアンCの各色の画像信号により半導体レーザー駆動回路で半導体レーザーを駆動する。そして、半導体レーザーからのレーザービームをポリゴンミラー208のブラックポリゴンミラー208Bk、マゼンタポリゴンミラー208M、イエローポリゴンミラー208Y、シアンポリゴンミラー208Cにより偏向走査する。そして、この各ポリゴンミラー208Bk、M、Y、Cからの各レーザービームを図示しないfθレンズやミラーを介して各感光体ドラム210Bk、M、Y、C上に結像して露光する。そして、各感光体ドラム210Bk、M、Y、Cに静電潜像を形成する。 この各感光体ドラム210Bk、M、Y、C上の静電潜像は、それぞれの各現像手段213Bk、M、Y、Cにより現像されて、ブラックBk、マゼンタM、イエローY、シアンCの各色のトナー画像となる。従って、帯電器211Bk、M、Y、C、書き込み装置212Bk、M、Y、C、及び現像手段213Bk、M、Y、Cは、各感光体ドラム210Bk、M、Y、C上に各色のトナー画像を形成する画像形成手段を構成している。
一方、普通紙、OHPシート等の転写紙の被記録媒体Pは、画像形成ユニット201の下部に設置された被記録媒体給送ユニット203のカセット230から被記録媒体搬送路233に沿ってレジストローラ対216に給送される。そして、レジストローラ対216は、最初に転写する1色目のブラック画像形成ユニット201Bkにおけるブラック感光体ドラム210Bk上のトナー画像とタイミングを合わせて被記録媒体Pを送り出す。そして、搬送ベルト113とブラック感光体ドラム210Bkとの転写ニップ部Nへ搬送する。
【0064】
搬送ベルト113は、垂直方向に配列された駆動ローラ103、及び従動ローラ10に掛け渡されて支持され、図示する矢印H方向に回動するようになっている。そして、駆動ローラ103が駆動源102のモータで回転駆動されることにより、各ブラック感光体ドラム210Bk、マゼンタ感光体ドラム210M、イエロー感光体ドラム210Y、シアン感光体ドラム210Cと同じ周速で回動する。
レジストローラ対216から送り出される被記録媒体Pは、搬送ベルト113により搬送される。そして、各感光体ドラム210Bk、M、Y、C上の各色のトナー画像がコロナ放電器からなる1次転写装置214により形成される電界の作用で順次に重ねて転写される。1次転写装置214の各1次転写装置214Bk、M、Y、Cにより形成される電界の作用で順次に重ねて転写されることによりフルカラー画像が形成される。同時に、搬送ベルト113に静電的に吸着されて確実に搬送される。
この被記録媒体Pは、分離チャージャからなる分離手段209により徐電されて搬送ベルト113から分離された後に、定着装置205により被記録媒体P上のフルカラー画像が定着される。そして、排出ローラ260により画像形成ユニット201の上部に設けられている排出トレイ206へ排出される。
また、各感光体ドラム210Bk、M、Y、Cは、トナー画像を転写後にそれぞれのクリーニング装置215Bk、M、Y、Cによりクリーニングされて次の画像形成動作に備えられる。
【0065】
このような被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置200のカラープリンタは、タンデム方式の画像形成ユニット201におけるベルト101である搬送ベルト113の回動駆動精度が最終の記録画像の品質に大きく影響する。そして、より高精度な搬送ベルト113の回動駆動が望まれる。そこで、搬送ベルト113の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える構成とすることにより、搬送ベルト113の回動駆動精度が向上する。そして、画像形成時における変動が減少することから、高品質な形成画像を得ることができる。
尚、ここで画像形成装置200を電子写真方式の作像プロセスによるカラープリンタの構成で説明をしている。然し、インクジェット方式の印刷機等の用紙搬送装置においても、同様な搬送ベルトの構成とする事で副走査方向の用紙搬送を高精度に行なうことも可能である。
従って、披記録媒体P等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルト101である搬送ベルト113の伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良い搬送ベルト113の安定駆動を行って高品質の画像形成を行う請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える画像形成装置200を提供することができる。
【0066】
図17は、本発明の他の実施の形態例にかかる中間転写ベルト111の掛け渡される従動ローラ10を備える画像形成装置200の基本構成図である。
図17において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置200のカラープリンタは、被記録媒体Pに記録画像を形成するタンデム方式の画像形成ユニット201を備えている。そして、タンデム方式の画像形成ユニット201の形成する記録画像を担持して中間転写するベルト101である中間転写ベルト111の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備えている。
【0067】
タンデム方式の画像形成ユニット201は、被記録媒体給送ユニット203の上に載置されている。そして、電子写真方式の作像プロセスで利便性や汎用性に優れ更に高速で高品質のカラートナーの記録画像を被記録媒体Pの記録用紙等に転写して形成するようになっている。
ここでのタンデム方式の画像形成ユニット201においては、複数色、例えばブラックBk、シアンC、マゼンタM、イエローYの各色の画像をそれぞれ形成する複数の各画像形成ユニット201Bk、C、M、Yを備えている。
ベルト101の中間転写ベルト111は、像担持体としての転写体であり、閉ループ状のPl基材である。この中間転写ベルト111は、駆動ローラ103と2本の従動ローラ10に掛け渡されて支持され、駆動源102のモータによって矢印J方向に回動する。
2本の従動ローラ10の1本は、連れ回りする従動ローラ10である。そして、他の1本の従動ローラ10は、中間転写ベルト111にテンションを与える対向ローラ106とから構成されている。
中間転写ユニット204は、中間転写ベルト111を含むブラックBk、シアンC、マゼンタM、イエローYの各色の各感光体ドラム210Bk、C、M、Yを含む。そして、図示しない帯電器、露光手段としての書き込み装置、現像手段を含む各画像形成ユニット201Bk、C、M、Yを備えている。更に、転写バイアスを印加する1次転写装置214の各1次転写装置214Bk、C、M、Yと被記録媒体Pである記録用紙へ転写する2次転写装置217を備えている。更に、ゴム等をブレード状に形成した中間転写ベルトクリーニング装置240が設けられている。
【0068】
各感光体ドラム210Bk、C、M、Yを含む各画像形成ユニット201Bk、C、M、Yにおいて、図示しない露光光学系は、レーザー駆動回路により階調変換手段からの各色の画像信号を順次に光強度変調やパルス幅変調をする。そして、その変調信号で半導体レーザーを駆動することにより露光光線を得る。そして、この露光光線により各感光体ドラム210Bk、C、M、Y上を走査して各感光体ドラム210Bk、C、M、Y上に各色の画像信号に対応する静電潜像を順次に形成する。
また、図示しない各現像器は、それぞれの現像色に対応したトナーを収納している。そして、各感光体ドラム210Bk、C、M、Y上の各色の画像信号に対応した静電潜像に応じたタイミングで各感光体ドラム210Bk、C、M、Y上の静電潜像をトナーにより現像する。そして、各色のトナー画像とすることで4色重ねの画像によるフルカラー画像を形成する。
このようにして各感光体ドラム210Bk、C、M、Y上に形成されたフルカラー画像は、中間転写ベルト111を挟んで設けられた1次転写装置214の各1次転写装置214Bk、C、M、Yに転写バイアスを印可する。そして、各感光体ドラム210Bk、C、M、Y上から中間転写ベルト111上へと1次転写される。
【0069】
中間転写ベルトクリーニング装置240は、常に回動中の中間転写ベルト111上に接しており、中間転写ベルト111上の残トナーを取り除くようになっている。然し、中間転写ベルトクリーニング装置240は、回動中の中間転写ベルト111をクリーニングする時のみ中間転写ベルト111に接するようにして、被記録媒体Pに転写されずに残ったトナーを除去することもできる。
被記録媒体Pである記録用紙は、被記録媒体給送ユニット203のカセット230から給送ローラ231により1枚ずつ被記録媒体搬送路233に送り出される。2次転写手段としての2次転写装置217は、中間転写ベルト111上のフルカラー画像を被記録媒体Pである記録用紙に転写するものである。そして、中間転写ベルト111上のフルカラー画像を被記録媒体Pに転写するための転写バイアスを2次転写装置217に印加し、被記録媒体Pの記録用紙にフルカラー画像を転写する。
定着装置205は、内部に熱源を有する定着ローラ250と加圧ローラ251とから構成されている。そして、被記録媒体P上に転写されたフルカラー画像を定着ローラ250と加圧ローラ251との被記録媒体挟持回転に伴い圧力と熱を被記録媒体Pに加えて被記録媒体Pにフルカラー画像を定着させてフルカラー画像を形成する。
【0070】
次に、中間転写ベルト111の掛け渡される従動ローラ10を備える画像形成装置200のカラープリンタにおいて、カラープリントをとる時の動作を説明する。ここで、静電潜像の現像は、ブラックBk、シアンC、マゼンタM、イエローYの順で行われるものとして説明する。
ブラック画像形成ユニット201Bkにおいて、図示しない駆動源により駆動されており、この状態でまず、図示しない帯電器に数KV程度の高電圧が電源装置から印可される。そして、図示しない帯電器がブラック感光体ドラム210Bkの表面を一様に数百V程度に帯電させ、ブラック感光体ドラム210Bkに図示しない露光光学系からブラックBkの画像信号に対応したレーザービームの露光光線が照射される。そして、ブラック感光体ドラム210Bkは露光光線が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
【0071】
一方、図示しないブラック現像器は、所定のタイミングでブラック感光体ドラム210Bkに当接される。図示しないブラック現像器内のブラックBkのトナーは負の電荷が予め与えられており、ブラック感光体ドラム210Bk上の露光光線の照射により電荷が無くなった部分の静電潜像部分にのみブラックBkのトナーが付着する。そして、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。
図示しないブラック現像器によりブラック感光体ドラム210Bkの表面に形成されたブラックBkのトナー画像は、ブラック感光体ドラム210Bkと中間転写ベルト111が接する。そして、ブラック1次転写器214Bkに転写バイアスが印可されることでブラック感光体ドラム210Bk上から中間転写ベルト111へ転写される。
ブラック感光体ドラム210Bkから中間転写ベルト111に転写されなかった残留トナーは図示しないブラッククリーニング装置により除去され、更に、図示しない除電器によってブラック感光体ドラム210Bk上の電荷が除去される。
【0072】
次に、各感光体ドラム210C、M、Yの表面に形成された各シアンC、マゼンタM、イエローYのトナー画像は、各1次転写器214C、M、Yに転写バイアスが印可されることで中間転写ベルト111へ転写される。
このようにして中間転写ベルト111上に形成された4色フルカラー画像は、駆動ローラ103と2次転写装置217の2次転写部まで搬送される。2次転写装置217の2次転写ローラには数KV程度の高電圧が図示しない電源装置から印可される。そして、被記録媒体給送ユニット203のカセット230から被記録媒体搬送経路233に沿って搬送されてきた被記録媒体Pの記録用紙へ一括して転写される。
続いて、被記録媒体Pは定着器205に送られ、ここで定着ローラ250と加圧ローラ251とによる挟持圧と定着ローラ250の熱によってフルカラー画像が定着されて排出ローラ260により排出トレイ206へ排出されて収納される。
【0073】
また、中間転写ベルト111より2次転写装置217で被記録媒体P上へ転写されなかった中間転写ベルト111上の残留トナーは中間転写ベルトクリーニング装置240により除去される。中間転写ベルトクリーニング装置240は、常に回動中の中間転写ベルト111に接しており、転写されずに残った残留トナーを除去している。以上の一連の動作によって1枚分のフルカラー画像形成が終了する。
このような被記録媒体Pに記録画像を形成する画像形成装置200のカラープリンタは、タンデム方式の画像形成ユニット201におけるベルト101である中間転写ベルト111の回動駆動精度が最終の記録画像の品質に大きく影響する。そして、より高精度な中間転写ベルト111の回動駆動が望まれる。そこで、中間転写ベルト111の掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える構成とすることにより、中間転写ベルト111の回動駆動精度が向上する。そして、画像形成時における変動が減少することから、高品質な形成画像を得ることができる。
従って、披記録媒体P等が突入する際の衝撃等で生じる過渡的負荷変動によるベルト101である中間転写ベルト111の伸び縮みによる速度変動と振動の発生を軽減する。そして、精度の良い中間転写ベルト111の安定駆動を行って高品質の画像形成を行う請求項1乃至23の何れか一項に記載の従動ローラ10を備える画像形成装置200を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラの基本構成の断面斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラにおける過渡的負荷変動が生じたときの粒状部材の挙動状態図である。
【図3】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラにおけるローラ部材の引き付け手段の基本構成断面図である。
【図4】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラにおける過渡的負荷変動が生じたときの軸方向仕切部材で形成される分割空間内の粒状部材の挙動状態図である。
【図5】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラにおける過渡的負荷変動が生じたときの軸方向仕切部材の湾曲部材で形成される分割空間内に封入される粒状部材の挙動状態図である。
【図6】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラにおける過渡的負荷変動が生じたときの半径方向仕切部材で形成される分割空間内に封入される粒状部材の挙動状態図である。
【図7】本発明の他の実施の形態例にかかる従動ローラの縦断面図であり、従動ローラ内における棒状部材の基本構成図である。
【図8】本発明の他の実施の形態例にかかる従動ローラにおける粒状部材が構成する混在部材の基本構成図である。
【図9】本発明の他の実施の形態例にかかる従動ローラにおける過渡的負荷変動が生じたときの混在部材の挙動状態図である。
【図10】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラにおける粒状部材である金属部材と弾性部材の積層状態の拡大断面図である。
【図11】本発明の実施の形態例にかかる従動ローラにおける粒状部材である金属部材と弾性部材の混在状態の拡大断面図である。
【図12】本発明の実施の形態例にかかるベルトである転写ベルト、中間転写ベルト又は感光体ベルトの掛け渡される従動ローラを備えるベルト駆動装置の基本構成斜視図である。
【図13】本発明の他の実施の形態例にかかるベルトである搬送ベルトの掛け渡される従動ローラを備えるベルト駆動装置の基本構成斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態例にかかるベルトである中間転写ベルトの掛け渡される従動ローラを備える画像形成装置の基本構成図である。
【図15】本発明の他の実施の形態例にかかる転写ベルト又は感光体ベルトの掛け渡される従動ローラを備える画像形成装置の基本構成図である。
【図16】本発明の他の実施の形態例にかかる搬送ベルトの掛け渡される従動ローラを備える画像形成装置の基本構成図である。
【図17】本発明の他の実施の形態例にかかる中間転写ベルトの掛け渡される従動ローラを備える画像形成装置の基本構成図である。
【符号の説明】
【0075】
1 ローラ部材、2 中心ローラ軸、3 空間部、4 粒状部材、5 特性変更手段、6 回動軸、7 側面部、10 従動ローラ、11 引き付け手段、12 磁石層、13 電荷層、20 貫通ローラ軸、30 分割空間、31 仕切部材、32 軸方向仕切部材、33 湾曲部材、34、35 湾曲部、36 半径方向仕切部材、40 混在部材、40a 大きい部材、40b 小さい部材、40c 重い部材、40d 軽い部材、41 棒状部材、42 金属部材、43 弾性部材、44 途中粒状部材、50 負荷変動検出手段、51 磁力発生手段(磁力発生コイル)、52 帯電手段(電荷層)、53 制御部、54 ローラ部材回転速度変動検出センサ、55 被記録媒体/被搬送体検出センサ、56 ブラシ、57 電源、100 ベルト駆動装置、101 ベルト、102 駆動源、103 駆動ローラ、104 対向ローラ、105 対向ローラ、106 対向ローラ、110 転写ベルト、111 中間転写ベルト、112 感光体ベルト、113 搬送ベルト、130、131 歯車、200 画像形成装置、201 画像形成ユニット、201Y イエロー画像形成ユニット、201M マゼンタ画像形成ユニット、201C シアン画像形成ユニット、201Bk ブラック画像形成ユニット、202 原稿画像読取ユニット、203 被記録媒体給送ユニット、204 中間転写ユニット、205 定着装置、206 排出トレイ、207 転写ユニット、208 ポリゴンミラー、208Y イエローポリゴンミラー、208M マゼンタポリゴンミラー、208C シアンポリゴンミラー、208Bk ブラックポリゴンミラー、209 分離手段、210 感光体ドラム、210Y イエロー感光体ドラム、210M マゼンタ感光体ドラム、210C シアン感光体ドラム、210Bk ブラック感光体ドラム、211 帯電器、211Y イエロー帯電器、211M マゼンタ帯電器、211C シアン帯電器、211Bk ブラック帯電装置、212 書き込み装置、212Y イエロー書き込み装置、212M マゼンタ書き込み装置、212C シアン書き込み装置、212Bk ブラック書き込み装置、213 現像手段、213Y イエロー現像器、213M マゼンタ現像器、213C シアン現像器、213Bk ブラック現像器、214 1次転写装置、214Y イエロー1次転写器、214M マゼンタ1次転写器、214C シアン1次転写器、214Bk ブラック1次転写器、215 クリーニング装置、215Y イエロークリーニング装置、215M マゼンタクリーニング装置、215C シアンクリーニング装置、215Bk ブラッククリーニング装置、216 レジストローラ対、217 2次転写装置、218 手差しトレイ、219 手差し給送路、220 被記録媒体搬送路、221 搬送ベルト、222 自動給送路、223 除電器、224 外装ケース、225 原稿台、230 カセット、231 給送ローラ、232 搬送ローラ対、233 被記録媒体搬送路、240 中間転写ベルトクリーニング装置、241 転写ドラム、242 中間転写体クリーニング手段、250 定着ローラ、251 加圧ローラ、260 排出ローラ、270 転写器、271 分離器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動力が伝達されて回動するベルトが掛け渡される従動ローラにおいて、駆動力が伝達されて回動するベルトが掛け渡される筒形状のローラ部材と、前記ローラ部材の内部の回転中心に配置される中心ローラ軸と、前記中心ローラ軸と前記ローラ部材の内部との間に形成する空間部と、前記空間部内に移動自在に収容される粒状部材又は棒状部材と、前記粒状部材又は前記棒状部材を所定のタイミングで前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させる特性変更手段と、を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項2】
請求項1に記載の従動ローラにおいて、前記ローラ部材は、前記空間部内の前記粒状部材又は前記棒状部材を前記ローラ部材の内周面側に引き付ける引き付け手段を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項3】
請求項2に記載の従動ローラにおいて、前記引き付け手段は、前記空間部内の前記粒状部材又は前記棒状部材を磁気力で前記ローラ部材の内周面側に引き付ける磁石層を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項4】
請求項2に記載の従動ローラにおいて、前記引き付け手段は、前記空間部内の前記粒状部材又は前記棒状部材を電気力で前記ローラ部材の内周面側に引き付ける電荷層を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記中心ローラ軸は、前記ローラ部材を回動自在に保持する回動軸を兼用する貫通ローラ軸を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記空間部は、仕切部材によって形成される少なくとも2つ以上の分割空間から成り、前記各分割空間内にそれぞれ前記粒状部材又は前記棒状部材を収容することを特徴とする従動ローラ。
【請求項7】
請求項6に記載の従動ローラにおいて、前記仕切部材は、前記ローラ部材の軸方向に形成する軸方向仕切部材であることを特徴とする従動ローラ。
【請求項8】
請求項7に記載の従動ローラにおいて、前記軸方向仕切部材は、湾曲部材であることを特徴とする従動ローラ。
【請求項9】
請求項8に記載の従動ローラにおいて、前記湾曲部材は、前記軸方向仕切部材が前記中心ローラ軸から外周方向に向かって前記ローラ部材の回動方向とは逆方向に曲がる湾曲部と、前記湾曲部から所定の長さで前記ローラ部材の回動方向とは逆方向に伸びて再び前記中心ローラ軸の外周方向に向かって曲がる湾曲部と、を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項10】
請求項6に記載の従動ローラにおいて、前記仕切部材は、前記ローラ部材の半径方向に形成する半径方向仕切部材であることを特徴とする従動ローラ。
【請求項11】
請求項1乃至10の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記空間部内は、真空状態に保持されていることを特徴とする従動ローラ。
【請求項12】
請求項1乃至11の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記粒状部材又は前記棒状部材は、定量的な特性の異なる少なくとも2種類以上の部材が混在する混在部材を構成することを特徴とする従動ローラ。
【請求項13】
請求項12に記載の従動ローラにおいて、前記混在部材は、大きさが異なる2種類以上の部材から成ることを特徴とする従動ローラ。
【請求項14】
請求項12に記載の従動ローラにおいて、前記混在部材は、重量が異なる2種類以上の部材から成ることを特徴とする従動ローラ。
【請求項15】
請求項1乃至14の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記棒状部材は、前記粒状部材を前記ローラ部材の軸方向に長くする形状から成ることを特徴とする従動ローラ。
【請求項16】
請求項1乃至15の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記粒状部材又は前記棒状部材は、金属部材から成ることを特徴とする従動ローラ。
【請求項17】
請求項1乃至16の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記粒状部材又は前記棒状部材は、弾性部材から成ることを特徴とする従動ローラ。
【請求項18】
請求項17に記載の従動ローラにおいて、前記弾性部材は、前記金属部材を前記金属部材と積層又は前記金属部材と混在して覆う形状を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項19】
請求項1乃至18の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記特性変更手段は、前記粒状部材又は前記棒状部材を所定のタイミングで前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させる磁力を発生する磁力発生手段を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項20】
請求項1乃至18の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記特性変更手段は、前記粒状部材又は前記棒状部材を所定のタイミングで前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させる電力を発生する帯電手段を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項21】
請求項1乃至20の何れか一項に記載の従動ローラにおいて、前記特性変更手段は、前記粒状部材又は前記棒状部材を前記中心ローラ軸側に引き付け或いは離間させるタイミングを付与する負荷変動検出手段を備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項22】
請求項21に記載の従動ローラにおいて、前記負荷変動検出手段は、前記ローラ部材の回転速度の変動を検出するローラ部材回転速度変動検出センサを備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項23】
請求項21に記載の従動ローラにおいて、前記負荷変動検出手段は、給送される被記録媒体又は被搬送体を検出する被記録媒体/被搬送体検出センサを備えることを特徴とする従動ローラ。
【請求項24】
複数のローラ間に掛け渡されるベルトに駆動力を伝達して回動駆動するベルト駆動装置において、駆動源より駆動力が伝達されて回動駆動される駆動ローラと、前記駆動ローラに掛け渡されて前記駆動ローラより回動駆動力が伝達されて回動する前記ベルトと、前記ベルトに掛け渡されて従動する請求項1乃至23の何れか一項に記載の1個又は複数個の前記従動ローラと、を備えることを特徴とするベルト駆動装置。
【請求項25】
請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、形成画像を被記録媒体に転写する転写ベルトであることを特徴とするベルト駆動装置。
【請求項26】
請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、載置する形成画像を被記録媒体に転写する中間転写ベルトであることを特徴とするベルト駆動装置。
【請求項27】
請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、感光体上に形成する画像を担持して搬送する感光体ベルトであることを特徴とするベルト駆動装置。
【請求項28】
請求項24に記載のベルト駆動装置において、前記ベルトは、被搬送体を載置して搬送する搬送ベルトであることを特徴とするベルト駆動装置。
【請求項29】
被記録媒体に記録画像を形成する画像形成装置において、被記録媒体に記録画像を形成する画像形成ユニットと、前記画像形成ユニットの形成する記録画像を転写又は搬送する前記ベルトと、前記ベルトの掛け渡される請求項1乃至23の何れか一項に記載の前記従動ローラと、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項30】
請求項29に記載の画像形成装置において、前記画像形成ユニットは、電子写真方式の作像プロセスで記録画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項31】
請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項32】
請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項33】
請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記感光体ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項34】
請求項29又は30に記載の画像形成装置において、前記ベルトは、前記搬送ベルトであることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−86021(P2009−86021A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−252223(P2007−252223)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】