説明

循環水洗式トイレ

【課題】し尿を含む汚水を分解処理して洗浄水として循環使用でき、室内置きのトイレとして悪臭を発生させずに好適に使用できる循環水洗式のトイレを提供する。
【解決手段】便器本体部1とは別に、便器3から排出される汚水を一時的に溜める汚水溜槽12と、汚水溜槽12内の汚水を汲み上げ送出するポンプ14と、微生物担体としての濾材31が充填収容され、ポンプ14により送られてくる汚水を塔内上部より散水して濾材31と接触させて生物学的処理を行う反応処理塔30と、反応処理塔30の下方にあって反応処理塔を通過した水を受けて貯留する貯水槽と、貯水槽の水を汲み上げて洗浄水として送出できるポンプとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として室内で使用するトイレであって、便器を洗い流したし尿を含む汚水を浄化して洗浄水として使用する循環水洗式のトイレに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば要介護者用等として室内に置いて使用するトイレは、その多くが水洗式ではなく、し尿を貯留するタンクを備えているもので、排泄されたし尿がタンクに溜まる構造になっていた。そのため、悪臭が発生し、不衛生であり、室内等の環境を損ない、不快感を呈するという問題があった。それゆえ、排泄使用毎にタンクを清掃し、し尿を処理する作業が必要であり、また、化学薬品を使用して廃棄処理した場合の二次汚染の問題も発生する虞があった。
【0003】
近年、観光地、イベント会場、建築現場等で使用する仮設トイレとして、特に洗浄水の確保や処理水の廃棄処理が困難な場所では、し尿を含む汚水を曝気して微生物の代謝作用により有機物を分解する曝気法、或いは反応槽中の濾材に汚水を散水して生物学的処理によって有機物を分解する散水濾床法により、或いはこれらを組み合わせることにより、汚水を浄化処理して洗浄水として再利用する方式の循環水洗式トイレが提案されている(例えば、特許文献1及び2)。
【0004】
かかる循環水洗式のトイレは、し尿処理を不要にできて、しかも使用水量が少なくて済み、また悪臭や衛生上の問題もなく好適に使用できるが、し尿を分解処理するための装置が比較的大型のものであるため、これを室内置きして使用するのには不向きなものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−119988号公報
【特許文献1】特許第3766792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになしたものであり、比較的小型の浄化処理装置でし尿を含む汚水を効率よく分解処理できて、処理水を洗浄水として再利用でき、室内置きして使用するトイレとして好適な、循環水洗式のトイレを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、便器を洗い流したし尿を含む汚水を浄化して洗浄水として再利用する循環水洗式のトイレであって、上記の課題を解決するために、便器本体部とは別に、便器から排出される汚水を分解処理する浄化処理装置を備えてなり、この浄化処理装置は、汚水を一時的に溜める汚水溜槽と、前記汚水溜槽内の汚水を汲み上げ送出する第1のポンプと、微生物担体としての濾材が収容され、かつ前記第1のポンプにより送られる汚水を該濾材に散水して濾過しつつ生物学的処理を行う反応処理塔と、該反応処理塔を通過する水を受けて貯留する貯水槽と、貯水槽の水を洗浄水として汲み上げ送出できる第2のポンプとを備えてなることを特徴とする。
【0008】
この循環水洗式のトイレによれば、排泄使用後の便器内を洗い流したし尿を含む汚水は、汚水溜槽に一旦溜めた後、第1のポンプの作動により汲み上げ、反応処理塔の上部に送り、該反応処理塔内の微生物担体としての濾材に散水する。散水された汚水が濾材を伝って徐々に流れ落ちる間に、汚水中の固形分が濾材により濾過されるとともに、水分が微生物を担持している濾材を伝い流れて蒸発反応し有機分を分解処理しながら通過し、処理された水分が反応処理塔の下方に設けた貯水槽に入り込む。また、濾材に付着して残留する固形分は、微生物の代謝作用や微生物による生物学的処理により有機物が分解処理されて消滅する。また、貯水槽に貯留される処理水は、第2のポンプにより汲み上げられて送出され、洗浄水として使用される。例えば、便器本体部に洗浄水用タンクを備えている場合は、該タンクに前記処理水を送水して貯留し、洗浄水として使用する。したがって、汚水溜槽には処理前の汚水が殆ど残らず、悪臭の発生を抑え、衛生的に不快感なく使用できる。
【0009】
前記のトイレにおいて、前記反応処理塔は、截頭円錐形の径大側を上にした漏斗状をなす複数のガイド筒を、下段のガイド筒の径大側の上部開口の内方に上段のガイド筒の径小側の下部開口を間隔を保有するように配置して段重ね状に組み合わせてなり、内部に微生物担体としての天然木チップよりなる濾材が充填収容されてなるものが好ましい。これにより、前記各ガイド筒間に間隔を保有して、蒸発反応に必要な通気性を良好に確保でき、この通気性により天然木チップの濾材が保持する微生物の活動を促し、生物学的処理による有機物の分解処理が効率よく行われ、反応処理塔内での攪拌等の大がかりな駆動を不要にでき、反応処理塔内での分解、蒸発反応の処理時間を短縮できることになる。
【0010】
前記の反応処理塔において、最上層の前記ガイド筒の内部に前記第1のポンプによる送水管が引き込まれ、該送水管の口端部に、送られる汚水を該濾材に対し散水する散水装置が設けられてなるものとする。これにより、前記送水管を通して送られる汚水を濾材全体に散水することができる。
【0011】
前記の散水装置としては、下方向きに屈曲した送水管の口端部に対し散水用管部材が回動自在に連結されるとともに、該散水用管部材に、周方向で位置を変えて径方向に突出し、かつ、下面側にノズル口を有するノズル部材が設けられ、前記散水用管部材が塔外の回転操作用のハンドルと回転伝達部を介して連結され、前記ハンドルによる回転操作により前記ノズル部材の突出方向が変更可能に設けられてなるものが好ましい。これにより、トイレ使用による1回の散水作用毎に、前記ハンドルの回転操作により前記散水用管部材より突出する前記ノズル部材の位置を任意に変更調整でき、ノズル口から吐出される汚水を濾材の全体に散水でき、濾材全体を略満遍なく濾過作用に有効利用できる。
【0012】
前記のトイレにおいて、前記第1のポンプは、前記汚水溜槽内の汚水量が一定量以上になると作動して汚水を汲み上げ送出するように設けられてなるものとするのが好ましい。これにより、排泄使用後の水洗作用毎に汚水溜槽に流れ込む汚水量が一定量以上になれば、直ちに前記ポンプが作動し、汚水溜槽の汚水を汲み上げ送出して反応処理塔に送り、前記の分解処理を行う。そのため、トイレの排泄使用毎に汚水溜槽に汚水を殆ど溜めておくことなく処理できる。
【0013】
前記第1のポンプは、吸い込み口の近傍に汚水中の固形分を破砕する攪拌手段が設けられてなるものが好ましい。これにより、汚水中の固形分つまり汚物を粉砕してポンプにより吸い上げることができ、汚物による詰まりを生じさせることなく反応処理塔へ送ることができる。
【0014】
前記のトイレにおいて、前記汚水溜槽には、便器からの汚水の流入側に異物を除去するスクリーンが配置されてなるものが好ましい。これにより、生物学的処理により分解できない異物を除去できる。
【0015】
また、前記第1のポンプは、前記汚水溜槽内において、該汚水溜槽の天井部から垂下し底部近傍まで延びて下端が吸い込み口として開口する筒状ケーシングと、該筒状ケーシング内にあって前記天井部に設置された駆動装置により回転駆動可能に連結された回転軸と、前記筒状ケーシング内の下部側で前記回転軸に付設された吸い上げ用の螺旋羽根と、前記筒状ケーシングの上部側の一部に開設された吐出口に連結されて前記反応処理塔に送水可能な汚水用の送水管とを有してなるものとするのがよい。特に、吸い込み口となる前記筒状ケーシングの下端開口を汚水溜槽の底部近くに設定しておくことにより、汚水溜槽に殆ど汚水を残さずに処理できることになり、悪臭の発生を抑えることができる。
【0016】
また、前記第1のポンプにおける回転軸の下端部に、前記筒状ケーシングの下端開口に吸い込まれる固形分を粉砕する攪拌部材が取り付けられてなるものとすることにより、ポンプの吸い込み作用と同時に攪拌できて、ポンプに吸い込まれる汚水中の固形分を効率よく粉砕できる。
【0017】
前記のトイレにおいて、便器本体部及び浄化処理装置が、キャスター付きの基台上に設置され、移動可能であるのが好ましく、これにより、室内の任意の位置に容易に移動して使用できることになる。
【発明の効果】
【0018】
上記したように本発明の循環水洗式トイレによれば、排泄使用後に便器を洗い流すことができるばかりか、洗い流したし尿を含む汚水を、ポンプにより汚水溜槽から汲み上げて反応処理塔に送り微生物担体としての濾材に散水し、該濾材に接触させて通過させることにより、汚水中の固形分を濾過すると同時に、微生物による生物学的処理を行って有機物を漸次分解して処理でき、浄化処理された処理水を洗浄水として再利用することができる。したがって、し尿を含む汚水が汚水溜槽に長時間放置されることによる悪臭の発生を抑え、衛生的に不快感なく使用でき、しかも、使用水量が少なくて済み、経済的でもある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の循環水洗式のトイレの第1の実施例を示す略示側面図である。
【図2】同上のトイレの略示平面図である。
【図3】同上の反応処理塔を省略した略示平面図である。
【図4】汚水用の第1のポンプ部分の断面図である。
【図5】反応処理塔部分の断面図である。
【図6】洗浄水用の第2のポンプ部分の断面図である。
【図7】本発明の循環水洗式のトイレの第2の実施例を示す一部切欠して示す略示側面図である。
【図8】同上のトイレの略示平面図である。
【図9】同上の便器本体部を省略した正面図である。
【図10】同上の反応処理塔部分の断面図である。
【図11】同上の散水装置部分の拡大断面図である。
【図12】同上の散水用管部材の部分での略示横断平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0021】
図1〜図6の第1の実施例において、符号1は便器本体部であって、受け台2上に設置された便器3を有し、該便器3には便座及び便蓋4がそれぞれ取り付けられてなる。図の場合、便器3の後部側の上に洗浄水用のタンク5を備え、便器使用後のレバー操作により所定量の洗浄水を流し便器3内部を洗浄できるように設けられている。図中の6は便器3の内部を洗い流したし尿を含む汚水の排出管であり、便器3の後背部等に設置される後述の浄化処理装置10と連結されている。なお、前記便器3の内部の構造や洗浄水の流水機構等は、従来の水洗式の便器や流水機構と基本的に同構成をなしているものであり、ここでの詳しい説明は省略する。
【0022】
図中の符号10は、前記便器本体部1とは別に、例えば該便器本体部1の後背部において前記便器3内を洗い流したし尿を含む汚水を分解処理するように設けた浄化処理装置である。
【0023】
この浄化処理装置10は、前記便器3から排出管6を通して排出される汚水を一時的に溜める汚水溜槽12と、前記汚水を浄化処理した水を貯留する貯水槽13とを有する槽本体11の上に、微生物による生物学的処理を行って汚水を浄化する後述する構造の反応処理塔30を備えてなる。
【0024】
前記汚水溜槽12には、該汚水溜槽12内に溜まる汚水を汲み上げ送出する汚水用の第1のポンプ14を備えている。この第1のポンプ14としては、市販の通常の水中ポンプ等の利用も可能であるが、図示する実施例においては、図4に拡大して示すように、前記汚水溜槽12の天井部に固定されて垂下し該汚水溜槽12の底部近くまで延びて下端が吸い込み口として開口した筒状ケーシング15と、該筒状ケーシング15内に軸心方向に配された回転軸16と、該筒状ケーシング15内の前記回転軸16の下部側に付設された吸い込み用の螺旋羽根17とを備えてなる。前記筒状ケーシング15の前記螺旋羽根17より上方の部位に吐出口18を有し、該吐出口18に汚水用の送水管19が連結されており、前記ポンプ14の作動により吸い込んだ汚水を、該送水管19を通じて反応処理塔30に送水できるように設けられている。
【0025】
前記槽本体11の上板部11aにおける汚水溜槽12の天井部の上には、前記ポンプ14の駆動装置20が設けられている。この駆動装置20は上下方向に軸心を持つモータであり、該モータの出力軸21に前記回転軸16が連結されており、該駆動装置20の作動により前記回転軸16が回転駆動されてポンプ14が作動するようになっている。このポンプ14の駆動装置20は、通常、前記汚水溜槽12内の汚水量が一定量、特には1回の水洗作用により流される洗浄水の量を基準にして設定される一定量以上になると作動し、前記ポンプ14を駆動し、かつ汚水溜槽12内の汚水量が一定以下になると停止するように制御される。なお、排泄使用後の水洗作用に連動して前記ポンプ14を一定時間駆動するように設けることもできるが、汚水溜槽内の汚水量に応じて制御するのが好ましい。
【0026】
前記第1のポンプ14の筒状ケーシング15は、吸い込み口となる下端開口15aが外側に拡径して広がった形状をなし汚水溜槽12の汚水が吸い込まれ易くなっている。前記下端開口15aの開口縁と前記汚水溜槽12の底部との間の間隔S1は、狭くなるほど汚水溜槽12に残存する汚水量が少なくなるので、ポンプによる汚水の吸い込み作用に支障を来さない程度に狭く設定する。例えば前記間隔S1を10〜50mm程度、好ましくは10〜30mm程度に設定する。また、前記汚水溜槽12の底部は、図のように水平面とするほか、前記筒状ケーシング15の下端開口15aの付近に汚水が集まり易くするために、汚水流入側から前記下端開口15aとの対向部分に向かって傾斜させておくこともできる。
【0027】
前記第1のポンプ14には、吸い込み口となる下端開口15aの近傍において汚水中の固形分を粉砕する攪拌手段として、前記回転軸16の下端部に攪拌部材22が取着されている。この攪拌部材22は、前記ポンプ14の作動による吸い込み作用と同時に回転して攪拌作用を果たし、ポンプ14の筒状ケーシング15に吸い込まれる汚水中の固形分を効率よく粉砕できるようになっている。
【0028】
図中の符号23は、前記汚水溜槽12内を、前記排出管6からの流入側と前記ポンプ14による吸い上げ側とに仕切り、汚水中の固形の異物を前記吸い上げ側に入り込まないようにする網体等の異物除去用のスクリーンである。このスクリーン23は、汚水溜槽12に対し脱着可能に設け、該スクリーン23に付着する異物を適宜除去し清掃できるように設けるのがよい。勿論、前記スクリーンを省略して実施することも可能であるが、異物混入によるポンプ損傷等を防止する上で、前記スクリーン23を設けて実施するのが望ましい。
【0029】
前記反応処理塔30は、図5に拡大して示すように、内部に微生物担体としての濾材31が充填収容されてなり、前記第1のポンプ14により汚水溜槽12から汚水用の送水管19を通して送られる汚水を内部の濾材31に散水して微生物の代謝作用や生物学的処理により有機物を分解処理するように設けられている。この反応処理塔30は、図のように、截頭円錐形の径大側を上にした漏斗状をなす複数のガイド筒32を、下段のガイド筒32の上部開口に上段のガイド筒32の径小の下端部を入り込ませるようにして間隔を保有するように段重ね状に組み合わせてなり、下段のガイド筒32の上部開口の周縁部を上段のガイド筒32の外方で上方に向けて開放させている。36は上下のガイド筒32,32間の開放部分を示す。
【0030】
前記汚水用の送水管19は、前記反応処理塔30の外方を上方に延びて該反応処理塔30の最上部のガイド筒32−Tに引き込まれて下方向きに屈曲して端部が開口しており、該送水管19の下方向きの口端部19aには、該口端部19aから吐出される汚水の散水装置として、多孔板等よりなる緩傾斜の円錐形をなす分散部材24が付設され、前記口端部19aから吐出される汚水が該分散部材24により分散されて、塔内の全域に略均等に散水できるように設けられている。
【0031】
前記各ガイド筒32は、前記嵌め合せ部分で放射方向の連結板33を介して前記開放部分36となる間隔を保有して連結されて段重ね状に組み合わされるとともに、最下段のガイド筒32−Bに連結された支持脚部34が前記槽本体11の上板部11aの上に立設され、所要の間隔S2を保有するように支持されており、外気が前記最下段のガイド筒32−Bの下端開口部32aから塔内に流入して上方に向かって流通できるように設けられている。
【0032】
この第1の実施例の場合、前記反応処理塔30の各ガイド筒32は、上部開口側の開口径を、最下段のガイド筒32−Bが最も径大でか、かつ上段になるほど径小になるように形成されている。前記反応処理塔30の各ガイド筒32は、ステンレス等の防錆性の金属材料その他の剛性素材により形成される。
【0033】
前記反応処理塔30の各ガイド筒32内に充填される微生物担体としての濾材31としては、好気性菌等の微生物を保持して且つ適度に通液性や通気性を確保して濾過作用を果たすことができる種々の素材を用いることができるが、杉等の天然木の切削屑のような不定形の天然木チップ、特には鉋の削り屑のようにカールした状態の天然木チップが好適に使用される。中でも杉チップが好適である。前記反応処理塔30の最下段のガイド筒32−Bの下端開口部32aには、前記濾材31を塔内に保持しておくために、パンチングメタル等の多孔板或いはネット等の通気及び通液性のある底部材35が設けられている。前記同様の底部材を上段の各ガイド筒32の下部開口に設けておき、各ガイド筒32毎に前記濾材31を充填収容するように設けることもできる。
【0034】
前記反応処理塔30の下方において、前記槽本体11の上板部11aには前記貯水槽13の開口部13aが設けられており、前記反応処理塔30を濾過されて通過し前記下端開口部32aから落下する処理水が貯水槽13内に入り込むように形成されている。そのため、前記開口部13aは、前記反応処理塔30の下端開口部32aの口径より径大とされている。前記反応処理塔30の下端開口部32aには、水切りのために筒状の垂下縁が設けられており、反応処理塔30を通過する処理水が該下端開口部32aの範囲内に確実に落下するように形成されている。
【0035】
前記貯水槽13には、該貯水槽13内の処理水を洗浄水として送出するための第2のポンプ25が設けられている。この洗浄水用の第2のポンプ25は、図6のように、基本的に汚水溜槽12のポンプ14と同様の構成をなすもので、槽本体11の上板部11aに取設されて垂下した筒状ケーシング26と、該筒状ケーシング26内の軸心部に配された回転軸27と、該筒状ケーシング26内の前記回転軸27の下部に付設された吸い込み用の螺旋羽根28と、前記上板部11a上に設置され前記回転軸27が連結された駆動装置29としてのモータとを備えている。さらに、前記筒状ケーシング26の上部に有する送出口に連結された洗浄水用の送水管37が前記便器本体部1の洗浄水用のタンク5に接続されており、駆動装置29による作動によりポンプ25の回転軸27が回転することで、貯水槽13内の処理水を吸い上げて洗浄水用タンク5に送水できるようになっている。
【0036】
前記駆動装置29は、洗浄水用タンク5内の洗浄水を流す水洗作用毎に作動するか、或いは、洗浄水用タンク5内の水量が一定量以下になると自動的に作動して、前記ポンプ25を駆動するように制御される。なお、便器本体部1に洗浄水用タンクを備えていない場合は、洗浄作用毎に前記貯水槽13内の水をポンプ25により便器3に給送して洗い流すように構成することもできるが、実施上は、洗浄水用タンク5を設けておくのが好ましい。
【0037】
なお、図示はしていないが、前記浄化処理装置10の反応処理塔30の部分、好ましくは浄化処理装置10の全体を、多孔板等の通気性を有するパネル体や通気性のあるシート体等の目隠し用の囲いにより覆い、外部から見えないようにしておくことができる。
【0038】
上記の第1の実施例の循環水洗式トイレは、例えば、要介護者用等として室内で使用する際、床面の任意の個所に設置して使用するほか、前記便器本体部1及び浄化処理装置10を図1のようにキャスター38付きの基台39上に設置し、容易に移動できるように設けておくのがよい。これにより、室内の任意の位置に容易に移動して使用できることになる。
【0039】
前記トイレの使用においては、予め、便器本体部1の洗浄水用タンク5、さらには浄化処理装置10の貯水槽13には、洗浄水の循環使用に必要な量の水を入れておく。この使用において、排泄使用後の便器3を洗い流したし尿を含む汚水は、汚水溜槽12に流れ込んで一旦溜められる。このとき、汚水中に混入した異物は異物除去用のスクリーン23を設けておくことにより除去できる。汚水溜槽12に一定量以上の汚水が溜まると、汚水用の第1のポンプ14が作動して、汚水中の固形物を攪拌部材22により粉砕しながら筒状ケーシング15の下端開口15aから吸い上げ、送水管19を通して反応処理塔30の上部に送り、反応処理塔30内の微生物担体としての濾材31に散水する。
【0040】
散水された汚水は、濾材31を伝って徐々に流れ落ちる間に、その途中において、固形分が濾材31により濾過されて、水分が濾材31に接触しながら伝い流れて蒸発反応しながら通過し、ここで生物学的処理がなされ、該反応処理塔30の下方に設けた貯水槽13に入り込むとともに、濾材31に付着して残留する固形分は、濾材31に保持された微生物の代謝作用や生物学的処理により分解処理され消滅する。例えば、実験では周辺温度によっても異なるが、5〜8時間で全ての有機物が消滅した。
【0041】
特に、前記反応処理塔30は、漏斗状をなす複数のガイド筒32を間隔を保有した状体で段重ね状に組み合わせたもので、外周部の各ガイド筒32,32間の開放部分36により良好な通気性を確保して、かつ水分が蒸発し易い構造になっていることもあって、蒸発反応が良好に行われる。なお、蒸発反応により汚水の有機物を分解する微生物は、水分の多いところで盛んに活動する菌と、水分20〜30%位でしか働かない菌に分類される。実験の結果、漏斗状をなすガイド筒の段重ね状の反応処理塔30の構造が、水分の多い領域と水分の蒸発領域を作っているので、分解処理に最適であることが確認された。
【0042】
前記のように濾過処理されて貯水槽13に溜まった処理水は、必要に応じてポンプ25の作動により洗浄水として送出するもので、例えば便器本体部1の洗浄水用のタンク5に送水して貯留し、排泄使用後の洗浄水として再利用する。
【0043】
なお、前記反応処理塔30の処理において水分が蒸発することになるため、尿を含む排泄物により水分がある程度補給されることになるにしても必要に応じて水分の補給は必要であるが、その水分補給は最小限で済み、通常の水洗トイレに比べて使用水量を少なくすることができる。
【0044】
図7〜図12は本発明の第2の実施例を示している。この第2の実施例のトイレについても、基本的な構成は上記した第1の実施例と同じであり、同構成および同部材については同符号を付して詳しい説明を省略する。以下、第1の実施例と異なる構成態様を中心に概略を説明する。
【0045】
この第2の実施例の場合、便器本体部1における便器3の後部側には、洗浄水用のタンクを備えておらず、後述するように、便器使用後のレバー操作により浄化処理装置10の貯水槽13からポンプ手段により給送されるか、別に設置したタンクから給送される水を流すように設けられている。もちろん、上記した実施例と同様に洗浄水用タンクを設けて実施することもできる。
【0046】
そして、浄化処理装置10において、槽本体11の内部に備える汚水溜槽12及び貯水槽13は、配置や形態は第1の実施例とは異なるが、その役割は第1の実施例の場合と同じであり、それぞれ実質的に第1の実施例と同様の構成を備えている。すなわち、汚水溜槽12は便器3から流される汚水を一旦溜めるとともに、溜まった汚水を汲み上げて送水管19を通して反応処理塔30の上部に送る第1のポンプ14を備えている。また、貯水槽13は、反応処理塔30で処理された処理水を溜めておくものであって、該貯水槽13には、貯留水を汲み上げて送出管37を通じて送出する第2のポンプ25を備えている。この第1のポンプ14と第2のポンプ25は、具体的な構成については上記した第1の実施例と同様であるので、各構成部分に同符号を付してここでの詳しい説明を省略する。また、前記汚水溜槽12及び貯水槽13にはそれぞれ液面レベルを検知する液面計12b,13bが設けられている。
【0047】
槽本体11の上部に設けられる反応処理塔30は、基本的に第1の実施例と同様であるが、この実施例の場合、槽本体11の上に支持枠7が立設され、該支持枠7の内側に反応処理塔30が設置されている。
【0048】
反応処理塔30は、内部に微生物担体としての濾材31が充填収容される複数のガイド筒32が段重ね状に組み合わされてなるものであるが、この実施例の場合、前記ガイド筒32は、截頭円錐形の径大側を上にした下筒部32−1と該下筒部32−1の上端から上方に延びる上筒部32−2とよりなり、各層のガイド筒32の下筒部32−1の下端部を下層のガイド筒32の上部開口に入り込ませるようにして開放部分36となる間隔を保有して段重ね状に組み合わせ構成されている。
【0049】
各層のガイド筒32は、上筒部32−2が同径であって、該上筒部32−2の周方向の複数個所、例えば図のように前後左右の4個所が、槽本体11上に立設された支持枠7を構成する型材等よりなる支柱71に、ボルトとナット等の締結具72により着脱可能に固設、あるいは溶接手段(図示せず)により着脱不能に固設されている。
【0050】
従って、上下のガイド筒32の間には、第1の実施例における放射方向の連結板33に相当する構成は不要である。なお、最下層のガイド筒32(32−B)の下端開口部32aに濾材31を保持するパンチングメタル等の底部材35が設けられ、さらに該下端開口部32aから滴下する処理水を貯水槽13に導くように設けられる点は、上記の第1の実施例の場合と同様である。各ガイド筒32の下部開口にも、前記同様の底部材を設けておくことができる。
【0051】
そして、この第2の実施例の場合、前記最上部のガイド筒32(32−T)には、反応処理塔30の外方を上方に延びる前記汚水用の送水管19が側方より引き込まれるとともに、該送水管19の下方向きに鉛直方向に屈曲した口端部19aに、前記汚水を濾材31に対し散水できる散水装置、例えば次のような構成よりなる散水装置40が設けられている。
【0052】
この実施例の散水装置40は、前記送水管19の口端部19aに対し散水用管部材41が該口端部19aのセンターを中心として回動可能に連結されるとともに、該管部材41に、軸心方向に間隔をおいて周方向の所要角度間隔毎に位置を変えて径方向に突出し、かつ、それぞれ下面側に一つもしくは延出方向に間隔をおいて複数のノズル口42を有するノズル部材43が設けられている。これにより、前記汚水溜槽12より送水管19を通じて送られる汚水を前記各ノズル部材43の各ノズル口42から吐出し、前記ガイド筒32内の濾材31に散水できるようになっている。なお、前記管部材41の下端部は閉塞されているが、この下端部にもノズル口を形成しておくことができる。
【0053】
前記散水装置40の散水用管部材41は、回転伝達部44及びハンドル軸45を介して反応処理塔30外のハンドル46に連結されており、該ハンドル46の回転操作により前記管部材41を回転させることで、前記ノズル部材43の位置を適宜変更できるように設けられている。前記回転伝達部44としては、例えば前記管部材41上の傘歯車47に、ハンドル軸45上の傘歯車48を噛み合わせておき、ハンドル46を回転操作することにより、前記ハンドル軸45を介して傘歯車48に伝え、これと噛み合う傘歯車47を介して管部材41を回転させるように設ける等、種々の回転伝達機構を利用できる。例えば、前記傘歯車に代えてウォーム歯車機構を利用することもできる。
【0054】
前記散水用管部材41の回転角度は、前記ハンドル46の回転操作により任意に設定することができ、これにより該管部材41に突設された前記ノズル部材43の突出位置を任意に変更調整でき、ノズル口42から吐出される汚水を濾材31の全体に散水できることになる。
【0055】
例えば、図のように、3本のノズル部材43が散水用管部材41の周方向に120°間隔に配置されている場合において、トイレ使用による1回の散水作用毎に、前記ハンドル46により前記管部材41を1/4回転(90°回転)又は半回転(180°回転)させることにより、前記ノズル部材43の位置を周方向の30°又は60°の間隔で変化させることができ、前記のように濾材31の全体に散水でき、濾材全体を略満遍なく濾過作用に有効利用できることになる。
【0056】
すなわち、仮に、前記散水装置40のノズル部材43の位置が固定されていると、汚水が繰り返し同じ位置で散水されることにより、濾材中に汚水が通過する水路が生じ、濾材層の全体を濾過作用に有効利用することができないが、前記のようにノズル部材43の位置を逐次変化させることにより、濾材層の全体を有効利用できることになる。
【0057】
前記ハンドル軸45は、支持枠7に軸受部材49により回転可能に支持されている。また前記送出管19の下方向きの口端部19aには、前記散水装置40の散水用管部材41、ノズル部材43及び回転伝達部44等の荷重が加わることになるので、これを支承するための支承部材(図示せず)を設けておくのが望ましい。
【0058】
なお、この第2の実施例においても、図示は省略しているが、前記浄化処理装置10の反応処理塔30の部分、好ましくは浄化処理装置10の全体を、反応処理に必要な通気性を確保しながら目隠し用の囲いにより覆い、外部からは見えないようにしておくのが好ましい。
【0059】
この第2の実施例の循環水洗式トイレは、第1の実施例と同様に、例えば、要介護者用等として室内で使用することができる。この際、床面の任意の個所に設置して使用するほか、図示していないが、キャスター付きの基台上に設置して使用することができる。
【0060】
このトイレの使用において、排泄使用後の便器3を洗い流したし尿を含む汚水は、汚水溜槽12に流れ込んで一旦溜められる。このとき、汚水中に混入した異物は異物除去用のスクリーンを設けておくことにより除去できる。汚水溜槽12に一定量以上の汚水が溜まると、汚水用の第1のポンプ14の作動により、送水管19を通して反応処理塔30の上部に送り、該送水管19の口端部19aに連結された送水装置40の各ノズル部材43のノズル口42から反応処理塔30内の微生物担体としての濾材31に散水される。
【0061】
散水された汚水は、濾材31を伝って徐々に流れ落ちる間に、固形分が濾材31により濾過され、水分が濾材31に接触しながら伝い流れて蒸発反応しながら通過し、ここで生物学的処理がなされ、該反応処理塔30の下方に設けた貯水槽13に入り込むとともに、濾材31に付着して残留する固形分は、濾材31に保持された微生物の代謝作用や生物学的処理により分解処理され消滅する。
【0062】
そして、1回の散水作用毎に、ハンドル46を回転操作して、散水用管部材41を回転させ、該管部材41から延出している前記ノズル部材43の位置を変更する。これにより、散水された汚水が濾材31を伝い流れる部分が局部的にならず、濾材層の全体を前記の濾過処理に有効に利用できることになる。
【0063】
前記のように濾過処理されて貯水槽13に溜まった処理水は、第2のポンプ25の作動により洗浄水として送出されて、排泄使用後の洗浄水として再利用される。この使用において、水分が蒸発することになるので、必要に応じて水分を補給するが、その水分補給量は少なくて済む。
【0064】
前記の貯水層13に溜まる処理水については、木材チップ等の濾材31に使用した材料により、例えばチップの灰汁により褐色になるが、必要に応じて灰汁抜きの処理をすることもできる。
【0065】
なお、この第2の実施例のトイレにおける散水装置、特にハンドル46の回転操作によりノズル部材43の位置調整が可能に構成された散水装置40については、上記した第1の実施例の反応処理塔30での汚水の散水用に利用することができ、前記と同様の効果が得られる。
【0066】
上記の第1の実施例のトイレ、第2の実施例のトイレのいずれの場合も、使用場所等の使用態様によっては、好気槽、嫌気槽を並設して使用することにより、大人数の使用による大容量を処理できるように構成して実施することもできる。
【0067】
上記のように、本発明のトイレによれば、便器を洗い流したし尿が漸次分解されて処理され、浄化処理された水が再利用可能な洗浄水として貯水槽に貯水されるもので、汚水溜槽には処理前の汚水が殆ど残らず、しかも使用毎に処理されるので、悪臭が発生せず、衛生的に不快感なく使用できる。また、反応処理塔での蒸発反応により、水分が蒸発することになるため、室内を加湿する効果もある。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明は、看護施設や一般家庭の要介護者等の傷病人や老人が室内で使用するトイレとして使用できるほか、イベント会場や室外に設置して使用することもできる。
【符号の説明】
【0069】
1…便器本体部、2…受け台、3…便器、4…便蓋、5…洗浄水用のタンク、6…汚水の排出管、10…浄化処理装置、11…槽本体、11a…上板部、12…汚水溜槽、13…貯水槽、13a…開口部、12b,13b…液面計、14…第1のポンプ、15…筒状ケーシング、16…回転軸、17…螺旋羽根、18…吐出口、19…送水管、20…駆動装置、21…出力軸、22…攪拌部材、23…スクリーン、24…分散部材、25…第2のポンプ、26…筒状ケーシング、27…回転軸、28…螺旋羽根、29…駆動装置、30…反応処理塔、31…濾材、32…ガイド筒、32a…下端開口部、34…支持脚部、35…底部材、36…開放部分、37…送水管、38…キャスター、39…基台、40…散水装置、41…散水用管部材、42…ノズル口、43…ノズル部材、44…回転伝達部、45…ハンドル軸、46…ハンドル、47,48…傘歯車、49…軸受、7…支持枠、71…支柱、72…締結具、S1,S2…間隔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器を洗い流したし尿を含む汚水を浄化して洗浄水として再利用する循環水洗式のトイレであって、便器本体部とは別に、便器から排出される汚水を分解処理する浄化処理装置を備えてなり、この浄化処理装置は、汚水を一時的に溜める汚水溜槽と、前記汚水溜槽内の汚水を汲み上げ送出する第1のポンプと、微生物担体としての濾材が収容され、かつ前記第1のポンプにより送られる汚水を該濾材に散水して濾過しつつ生物学的処理を行う反応処理塔と、該反応処理塔を通過する水を受けて貯留する貯水槽と、貯水槽の水を洗浄水として汲み上げ送出できる第2のポンプとを備えてなることを特徴とする循環水洗式トイレ。
【請求項2】
前記反応処理塔は、截頭円錐形の径大側を上にした漏斗状をなす複数のガイド筒を、下段のガイド筒の径大側の上部開口の内方に上段のガイド筒の径小側の下部開口を間隔を保有するように配置して段重ね状に組み合わせてなり、内部に微生物担体としての天然木チップよりなる濾材が充填収容されてなる請求項1に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項3】
最上層の前記ガイド筒の内部に前記第1のポンプによる送水管が引き込まれ、該送水管の口端部に、送られる汚水を該濾材に対し散水する散水装置が設けられてなる請求項2に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項4】
前記散水装置として、下方向きに屈曲した送水管の口端部に対し散水用管部材が回動自在に連結されるとともに、該散水用管部材に、周方向で位置を変えて径方向に延出し、かつ、下面側にノズル口を有するノズル部材が設けられ、前記散水用管部材が塔外の回転操作用のハンドルと回転伝達部を介して連結され、前記ハンドルによる回転操作により前記ノズル部材の突出方向が変更可能に設けられてなる請求項3に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項5】
前記第1のポンプは、前記汚水溜槽内の汚水量が一定量以上になると作動して汚水を汲み上げ送出するように設けられてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項6】
前記第1のポンプは、吸い込み口の近傍に汚水中の固形分を粉砕する攪拌手段が設けられてなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項7】
前記汚水溜槽には、便器からの汚水の流入側に異物を除去するスクリーンが配置されてなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項8】
前記第1のポンプは、前記汚水溜槽内において、該汚水溜槽の天井部から垂下し底部近傍まで延びて下端が吸い込み口として開口する筒状ケーシングと、該筒状ケーシング内にあって前記天井部に設置された駆動装置により回転駆動可能に連結された回転軸と、前記筒状ケーシング内の下部側で前記回転軸に付設された吸い上げ用の螺旋羽根と、前記筒状ケーシングの上部側の一部に開設された吐出口に連結されて前記反応処理塔に送水可能な汚水用の送水管とを有してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項9】
前記第1のポンプにおける前記回転軸の下端部に、前記筒状ケーシングの下端開口に吸い込まれる固形分を粉砕する攪拌部材が取り付けられてなる請求項8に記載の循環水洗式トイレ。
【請求項10】
便器本体部及び浄化処理装置が、キャスター付きの基台上に設置され、移動可能である請求項1〜9のいずれか1項に記載の循環水洗式トイレ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−24822(P2010−24822A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−147874(P2009−147874)
【出願日】平成21年6月22日(2009.6.22)
【出願人】(399070631)株式会社東陽綱業 (1)
【Fターム(参考)】