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微小マニピュレータ装置
説明

微小マニピュレータ装置

【課題】FIB装置に組み込んだ微小マニピュレータ部をその場でエッチング加工することで、従来困難であった1μm以下の微小物のハンドリングの確実性を高めるとともに、マニピュレータの再利用により作業効率やメンテナンス性を向上する。
【解決手段】微小マニピュレータ部を位置および向きを変えることのできる移動機構で保持することにより、マニピュレーション作業前にマニピュレータ先端部をFIB加工するとともに、作業中のマニピュレータ先端の汚染や破損があった場合でも、加工により再度使用可能な形状に再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先端のアーム間に微小な試料を把持する微小マニピュレータ及びそれを備えた観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
微小サンプルを走査型電子顕微鏡(SEM)、走査型イオン顕微鏡(SIM)、集束イオンビーム(FIB)、透過型電子顕微鏡(TEM)等の観察装置で試料を観察しながら、その試料の加工やハンドリングを装置内で行うピンセット型の微小マニピュレータが開発されている。微小マニピュレータは、例えば試料の欠陥部分や付着物等を摘出するために用いられ、具体的には、フォトマスクや半導体デバイスやイメージセンサデバイスなどの製造工程において表面に付着した50nmから1μm以下の異物の除去、又は、異物を除去し易くして洗浄工程の削減による工程の簡略化、洗浄ダメージの軽減を図る際に用いられる。
【0003】
このような微小マニピュレータとして、半導体シリコンプロセス技術によって作製された2本の針状先端部を有し、これらを静電アクチュエータで離反させるものが開示されている(特許文献1参照)。また、半導体シリコンプロセス技術によって作製され、アームの先端部に50nm以下の曲率を持つ突起部を形成させてDNA等のナノサイズの試料をハンドリングするナノグリッパが開発されている(特許文献2参照)。
【0004】
さらに、原子間力顕微鏡(AFM)の通常のカンチレバーに、もう一つのカンチレバーを隣接配置し、このカンチレバーを熱膨張アクチュエータで変位させることで、両カンチレバー間でピンセット動作を行う技術が開示されている(非特許文献1参照)。
【0005】
一方、このような微小マニピュレータをFIB装置内に設置し、微小試料を把持する目的に使用する際、把持面の角度をFIB加工によって補正する技術が開示されている(特許文献3)。また、真空チャンバ内で針状プローブをFIB加工することによって補修再生する技術が開示されている(特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-120391号公報(図1)
【特許文献2】国際公開第03/045838号パンフレット
【特許文献3】特開2008-157673号公報(図4)
【特許文献4】特開2005-158714号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】武川ら、「ナノ物質のマニピュレーションを行う為のAFMピンセットの開発」、電気学会論文誌E Vol.125(2005), No.11, pp.448-453
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
対象となる試料の微細化に伴い、微小マニピュレータの形状精度がマニピュレーションの障害となってきている。例えば、ピンセット型の微小マニピュレータで試料を把持する場合、ピンセット先端を閉じた時、2つの先端の位置が対象物の大きさよりずれていると対象物を掴むことができない。また、ピンセット先端で対象物を把持する面は、対象物のサイズに比較して十分平滑でなければ、ピンセットを閉じた時に確実に試料を保持することができない。
【0009】
そのため、操作対象となる試料サイズが1μm以上の場合、微小マニピュレータの先端位置のずれ量や把持面の粗さが数100nmであっても許容されていたが、同じ微小マニピュレータを用いて、100nm以下の微小な対象物を確実に操作するのは困難である。そこで、ナノグリッパを応用することが考えられるが、非常に微小であるため、異物の付着による実使用上の精度不足となり、連続使用ができない問題がある。また、微小マニピュレータの作業中に先端を外部に接触して破損することもあり、この場合も同様の問題がある。これらの問題が発生した場合は、従来ではマニュピレータの洗浄あるいは良品のマニピュレータとの交換を要し、不良なマニピュレータを取り外して再度良品を付け直すといった作業が必要であり、作業効率を大きく低下させていた。更に、対象物が微小になるほど僅かな破損や汚染でも交換が必要となるため、ピンセットの交換頻度も高くなることも同様に問題である。
【0010】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、微小マニピュレータを装置内に設置した状態にて、荷電粒子ビームによりその把持部の調整・加工を行い、当該微小マニピュレータの加工精度不足を修正してハンドリングの確実性を高めることで、半導体プロセスで製造された微小マニピュレータの形状精度では扱えなかった微小な対象物のハンドリングを可能とする。更に、作業中に汚染あるいは破損した場合は、荷電粒子ビームによって再度クリーニングや整形等の調整・加工して再利用することで、従来の取り出し・取り付け工程を省略することができ、作業効率を大幅に向上する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明の微小マニピュレータは、試料を把持するための対向する一対のアームと、前記アームを支持するベース部と、前記ベース部に取り付けられて前記アームを開閉させる開閉アクチュエータとを有するマニピュレータ部と、試料を設置する試料台と、前記マニピュレータ部の位置および向きを変えることのできる移動機構と、集束荷電粒子ビームを照射するための荷電粒子ビーム光学系と、前記荷電粒子ビームの照射対象から放出される二次荷電粒子を検出するための検出器と、前記検出器で得られた信号に基づいて荷電粒子像を得るための画像表示装置と、を備える。
【0012】
このような構成とすると、移動機構を用いてマニピュレータの位置および向きを変えることで、荷電粒子ビームがマニピュレータに照射される位置および方向を変えることができ、マニピュレータ部の形状、特にアーム部先端を任意形状に加工することが可能となる。それにより、半導体プロセスで作製されたマニピュレータの形状精度の不足を補正することができ、微小な試料をマニピュレータが確実に把持することができる。
【0013】
また、このような構成とすることで、マニピュレータが把持して摘出した異物に荷電粒子ビームを照射してエッチング加工で除去することができる。また、マニピュレータ自体に異物が付着した場合も同様に除去することができる。
【0014】
また、このような構成とすることで、アームの先端が外部に接触した場合の先端の一部の破損時や、先端への異物の付着があった場合でも、先端をエッチング加工することで再度使用することが可能である。そのため、マニピュレータ部の交換や洗浄の頻度が低くなり、作業効率やメンテナンス性が高くなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、その場でマニピュレータ部をエッチング加工することで、従来困難であった1μm以下の微小物のハンドリングの確実性を高めるとともに、マニピュレータの再利用により作業効率やメンテナンス性を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例による微小マニピュレータ装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】マニピュレータ部の構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例における動作手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施例における加工例を示す図である。
【図5】本発明の実施例における加工例を示す図である。
【図6】本発明の実施例における加工例を示す図である。
【図7】本発明の実施例における加工例を示す図である。
【図8】本発明の実施例における加工例を示す図である。
【図9】本発明の実施例における加工例を示す図である。
【図10】本発明の実施例における加工例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明の実施例における微小マニピュレータ装置の全体構成を示す断面図である。 図1において、集束イオンビーム(FIB)装置201に、微小マニピュレータ(101、102、103、104、105、106)が取付けられ、装置201の試料ステージ205上の試料206や試料上に付着した異物206をハンドリング可能になっている。なお、本発明において、「試料」とは、試料だけでなく、試料の付着物等、微小マニピュレータが把持する対象すべてを含む。
【0019】
装置201は、真空容器202と、荷電粒子ビーム300を試料206へ向かって垂直に照射する鏡筒(Gaイオン源)203と、試料ステージ205と、試料ステージ上の試料206から放出される信号(二次電子や二次イオンなど)を検出する荷電粒子検出器204とを備えている。荷電粒子ビームを走査した際に荷電粒子検出器204で検出された信号から試料の観察像を得ることができる。
【0020】
微小マニピュレータは、装置201の真空容器202の内壁から内側へ向かって延びる第1片持ち支持部106と、第1片持ち支持部106の先端に取付けられる移動機構105と、移動機構105の先端に固定されたスペーサ104と、スペーサ104に取付けられる回転機構103と、回転機構103の先端に取付けられ真空容器210の中心に向かって延びる第2片持ち支持部102と、第2片持ち支持部102の先端に取付けられるマニピュレータ101とを有する。試料と微小マニピュレータが干渉しないよう、微小マニピュレータは水平から斜めに傾いて保持される。本実施例においては、微小マニピュレータは試料面から20度起き上がった角度で取り付けられている。
【0021】
詳細は後述するが、マニピュレータ部101は試料上に位置し、一対のアームにより試料や付着物等をハンドリングする。移動機構105は3次元方向に変位し、マニピュレータ部101を試料206上の所定位置に3次元移動させる。移動機構105は、例えばX、Y、Z軸にそれぞれ変位する3つのアクチュエータ(ピエゾ素子やステッピングモータ等)からなる。回転機構103はマニピュレータ部101のアームの長手方向を軸として回転し、マニピュレータ部101の角度を変えることができる。回転機構103は、たとえばピエゾ素子を用いた超音波モータやステッピングモータ等からなる。
【0022】
次に、マニピュレータ部101の構造について、図2を参照して説明する。 マニピュレータ部101は、試料を把持するための対向する一対のアーム401および402と、アームを支持するベース部403と、ベース部に取り付けられてアーム402を開閉させる開閉アクチュエータ404とを有する。マニピュレータ部101は単結晶シリコンで構成されており、半導体プロセス技術を用いて製作されている。本実施例のマニピュレータ部101では、開閉アクチュエータ404として櫛歯電極で構成される静電型アクチュエータが取付けられている。2つの櫛歯電極間にバイアス電圧が印加されていない状態では、固定側のアーム401の先端と、可動側のアーム402の先端から構成されるマニピュレータ部の先端部410は離れている。2つの櫛歯電極間にバイアス電圧を印加すると、静電アクチュエータに発生する力によって可動側アーム402の先端が固定側アーム401の先端側に移動して、マニピュレータ部の先端部410が閉じた状態となる。この開閉動作によって対象物を把持および脱離することで、対象物のハンドリングを行う。
【0023】
次に、本発明の実施例におけるマニピュレーションの作業手順について、図3のフローチャートを参照して説明する。まず、マニピュレータ部先端をイオンビーム加工する。詳細な加工内容については後述する。次に、イオンビーム加工によりマニピュレータ部先端が所定の形状に加工されたのを観察像により確認したあと、試料を試料ステージに導入する。その後、FIBで観察しながらマニピュレータを用いて試料に対してマニピュレーション作業を行う。作業内容は、目的に応じて、例えば試料表面に付着した異物を摘出するなどの作業が行われる。作業中にマニピュレータ部先端への異物の付着があった場合や、先端部が重度に破損あるいは磨耗するなどしてマニピュレーション作業が続行不可能となった場合にのみ、一旦作業を中断する。その後、試料を観察領域から退避させるか、真空容器から取り出したうえで、マニピュレータ部先端の加工を行う。
【0024】
以上の手順により、マニピュレータ部先端が汚染あるいは破損しても、FIB加工で先端形状が修正可能である限り、真空容器内に設置されたマニピュレータ部を交換することなく、マニピュレーション作業を継続することができる。また、マニピュレータによって摘出された試料表面の付着物についても、マニピュレータで把持した状態で荷電粒子ビーム照射によるクリーニングを行うことで、マニピュレーション作業を継続することができる。
【0025】
図4に、本発明におけるマニピュレータの加工例を示す。図4aは、加工前のマニピュレータ部先端410を正面から見た模式図である。この図において、アーム内側の表面粗さが200nm以上の粗さをもつため、試料表面に付着した大きさが100nmである微小異物207を把持することができない。図4bは、イオンビーム300をアーム内面に平行な方向に照射し走査することで表面が平滑化加工される様子を示している。図4cは、両方のアームについて、内面を平滑化加工した状態を表す。このような加工を行うことで、内面の表面粗さが10nm〜100nmに平滑化され、微小異物207を再現性よく把持することができる。
【0026】
図5に、本発明におけるマニピュレータの別の加工例を示す。図5aは加工前のマニピュレータ先端部410を正面から見た模式図である。対になっているアームの高さが100nm以上ずれており、試料表面に付着した大きさが100nmの微小異物207を把持することができない。図5bにおいて、マニピュレータ部を回転機構102で90度回転し、イオンビーム300をアームの側面方向から照射し走査することで、アームが試料に接する面の高さを揃える加工を行う。図5cは、加工後の状態を示す模式図であり、このような加工を行うことで、アームの高さずれが100nm以下になり、マニピュレータによって微小異物207を再現性よく把持することができる。
【0027】
図6に、本発明におけるマニピュレータの別の加工例を示す。図6aは加工前のマニピュレータ先端部410を上面から見た模式図である。対になっているアームの先端位置が前後方向に100nm以上ずれており、試料表面に付着した大きさ100nmの微小異物207を把持することができない。図6bにおいて、マニピュレータ部先端の一部、矩形領域301をイオンビーム300(図示せず)で走査してエッチング加工を行うことで、アームの先端位置を揃えることができる。図5cは、加工後の状態を示す模式図であり、このような加工を行うことで、アームの長さずれが100nm以下になり、マニピュレータによって微小異物207を把持することができる。
【0028】
図7に、本発明におけるマニピュレータの別の加工例を示す。図7aは加工前のマニピュレータ先端部410を正面から見た模式図である。図7b、図7cにおいて、マニピュレータ部を回転機構102で水平から+60度、−60度それぞれ回転し、イオンビーム300を垂直方向に照射し走査することで、両側のアームに対して、側面を先鋭化するとともに底面の位置ずれを補正する加工を行う。図7dは、加工後の状態を示す模式図である。このような加工によって、底面の位置ずれの補正、底面粗さの補正を行うとともに、ピンセットを閉じた際にアーム先端が1点で合わさるように先端を先鋭化されるため、微小異物207の把持の再現性を高める効果がある。さらに、微小異物207が平坦な場所ではなく、窪んだ場所の底面にある場合、マニピュレータが微小異物207に届いて把持を可能にする効果もある。
【0029】
図8に、本発明におけるマニピュレータの別の加工例を示す。図8aは加工前のマニピュレータ先端部410を上面から見た模式図である。図8b、図8cにおいて、マニピュレータ部先端の一部、矩形領域301および302においてイオンビーム300(図示せず)を走査してエッチング加工を行うことで、アームの先端位置を揃えることができる。図8dは、加工後の状態を示す模式図である。このような加工によって、アーム側面の位置ずれの補正、アーム前面粗さの補正を行うとともに、ピンセットを閉じた際にアーム先端が1点で合わさるように先端を先鋭化されるため、微小異物207の把持の再現性を高める効果がある。さらに、平坦な試料表面上ではなく溝の底面にあり、加工前の形状では把持することができない微小異物に対しても、加工後のマニピュレータ先端が微小異物まで届くようになり、把持を可能にする効果がある。
【0030】
なお、図4〜図8に示した加工方法は単独ではなく、複数を組み合わせて適用することが可能である。図9は、図4、図7、図8等を組み合わせて面の平滑化と3次元的な先鋭化処理を行った加工例を示している。図9aは加工前のマニピュレータ先端部410の模式図を、図9bは加工後のマニピュレータ先端部410の形状を示す模式図を示している。
【0031】
図4〜図9に示した加工は、マニピュレータの製造上の形状精度を補正するだけではなく、マニピュレータ作業時の先端へ異物が付着した場合や、先端形状の一部が磨耗や欠損した場合にも適用することができる。付着した異物にイオンビーム300を照射してのエッチング除去や、欠損部のエッチング除去などの調整を行い、再度必要な形状に先端を形成する等により、マニピュレータ先端形状を再利用可能な状態に再生すること共にマニピュレータの交換頻度を低下させることで、作業効率とメンテナンス性の向上が実現される。
【0032】
なお、荷電粒子ビームを利用した加工はエッチングだけではなく、デポジション加工も行うことができる。ガス銃208からガスを吹き付けながら荷電粒子ビームを照射すると、照射した領域にデポジション膜が堆積する。ガスの種類、噴射条件、荷電粒子の照射条件を調節することで、膜や微細構造物を生成できることが知られている。たとえばフェナントレン(化学式C1410)のガス雰囲気中で集束イオンビームを照射するとカーボン膜が堆積される。
【0033】
図10は、このようなデポジション加工によるマニピュレータの加工例を示す。
図10aは加工前のマニピュレータ先端部410を正面から見た模式図である。図10bにおいて、マニピュレータ部を回転機構102で180度回転するとともに、ガス銃208からガスを吹き付け、イオンビーム300をアームの底面方向から照射することで、アームの先端部に突起420を成長させている。両方のアーム先端に突起を成長させ、元の向きに戻したのが図5cの状態で、このような加工を行うことで、対象物が細い穴のような場所の底にある場合でも、マニピュレータの先端が届いて把持が可能になる。
【0034】
デポジション加工はマニピュレータの形状を加工するだけではなく、表面の改質によるマニピュレータの機能向上にも利用することができる。例えば、ヘキサカルボニルタングステン(化学式W(CO))のガス雰囲気中でイオンビームを照射するとタングステン膜を成膜することができる。ピンセット先端部に導電性のタングステン膜を成膜することにより、チャージアップに伴う不要な静電気力を低減させ、マニピュレーションの再現性を高めることが可能である。
【符号の説明】
【0035】
101,102,103,104,105,106 微小マニピュレータ
101 マニピュレータ部
102 第2片持ち支持部
103 回転機構
104 スペーサ
105 移動機構
106 第1片持ち支持部
201 FIB装置
202 真空容器
203 イオン源鏡筒
204 荷電粒子検出器
205 試料ステージ
206 試料
207 試料上に付着した異物
208 ガス銃
300 イオンビーム
401 固定アーム
402 可動アーム
403 ベース部
404 開閉アクチュエータ
410 マニピュレータ先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を把持するための対向する一対のアームと、前記アームを支持するベース部と、前記ベース部に取り付けられて前記アームを開閉させる開閉アクチュエータとを有するマニピュレータ部と、
試料を設置する試料台と、
前記マニピュレータ部の試料に対する位置を変えることのできる3次元併進ステージと、
前記アームの長手方向を軸として、前記マニピュレータ部を回転することのできる回転ステージと、
荷電粒子ビームを照射するための荷電粒子ビーム光学系と、
前記荷電粒子ビームの照射対象から放出される二次荷電粒子を検出するための検出器と、前記検出器で得られた信号に基づいて荷電粒子像を得るための画像表示装置と、
を備え、
前記荷電粒子ビームを用いたエッチング加工により、100nmサイズの微小物を把持することが可能となるように、前記マニピュレータ部の調整・加工を行ったのち、前記試料のマニピュレーション作業を行うことを特徴とする微小マニピュレータ装置。
【請求項2】
前記荷電粒子ビームが集束イオンビームであることを特徴とする請求項1記載の微小マニピュレータ装置。
【請求項3】
前記荷電粒子ビームが電子ビームであることを特徴とする請求項1記載の微小マニピュレータ装置。
【請求項4】
前記荷電粒子ビームを用いたエッチング加工を促進するためのガスや、前記荷電粒子ビームの照射領域にデポジション膜を堆積させるためのガスを試料雰囲気中に導入するためのガス銃を備え、
前記荷電粒子ビームを用いたエッチング加工およびデポジション加工により、前記マニピュレータ部の整形、クリーニングを行ったのち、前記試料のマニピュレーション作業を行うことを特徴とする請求項2および請求項3に記載の微小マニピュレータ装置。
【請求項5】
前記荷電粒子ビームを用いたエッチング加工により、前記アームの先端を、曲率半径が10nm以上100nm以下となるように先鋭化することを特徴とした、請求項1〜4のいずれかに記載の微小マニピュレータ装置。
【請求項6】
前記マニピュレータの前記試料を把持する面に対して、前記荷電粒子ビームを用いたエッチング加工により、前記把持面の表面粗さが10nm〜100nmになるように平滑化加工することを特徴とした、請求項1〜4のいずれかに記載の微小マニピュレータ装置。
【請求項7】
前記マニピュレータを前記試料の表面に接近させた際に、前記一対のアームの先端における高さのずれが100nm以下になるように、前記荷電粒子ビームによりエッチング加工することを特徴とした請求項1〜4のいずれかに記載の微小マニピュレータ装置。
【請求項8】
前記マニピュレータによって把持された前記試料や、前記マニピュレータに付着した異物に対して、前記荷電粒子ビームを照射してエッチング加工によって除去することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の微小マニピュレータ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−181339(P2010−181339A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−26514(P2009−26514)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【出願人】(503460323)エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 (330)
【Fターム(参考)】