説明

微小流体デバイス、方法、およびシステム

【課題】流体サンプルを操作するための、微小流体アセンブリ、システムおよび操作方法を提供する。
【解決手段】アセンブリ98は、弾性変形可能なカバー層104およびより低い弾性で変形可能な基材100を備える。処理方法は、このアセンブリにおいて、カバー層104と基材100との間で新たな連絡が生じるように、そして/または新たなバリア壁が形成されるように、カバー層104を介して基材100を弾性変形させる工程を包含する。この方法を実施するためのシステムもまた、提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、米国特許法第119条第(e)項の下で、以前に出願された米国仮特許出願番号60/398,851および同60/398,946(両方とも2002年7月26日出願);ならびに米国特許出願番号10/336,274(2003年1月3日出願)からの優先権の利益を主張し、これらは全て、その全体が本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(分野)
本教示は、微小流体デバイス、ならびにこのようなデバイスを使用する方法およびシステムに関する。本教示はまた、微小サイズの量の流体および流体サンプルを操作するか、処理するか、または他の様式で変化させるデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
微小流体デバイスは、流体サンプルを操作するために有用である。多数の流体サンプルを同時に処理し得る微小流体デバイス、これらのデバイスの方法、およびこれらのデバイスを処理するためのシステムに対する要求が、存在し続けている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要旨)
種々の実施形態に従って、1つ以上の中間壁によって分離された2つ以上の凹部を有する流体操作アセンブリが提供される。この中間壁は、変形可能な材料(例えば、弾性変形可能な材料)であり得、この中間壁は、変形されて、2つ以上の凹部の間に流体連絡を生じ得る。この中間壁が弾性変形可能である場合、この中間壁は、より低い弾性を示す材料、すなわち、カバー層と同程度には弾性変形しないか、またはカバー層と同程度に迅速に弾性的に元に戻らない材料から作製され得る。種々の実施形態に従って、弾性変形可能なカバー層は、上記凹部の少なくとも1つを覆い、そして中間壁が非変形状態にある場合に、この中間壁に接触する。弾性変形可能なカバー層は、中間壁が変形状態にある場合に、中間壁に接触しないように設計され得る。
【0005】
種々の実施形態に従って、2つ以上の凹部部分を備える流体操作アセンブリが提供され、この凹部は、変形可能な非弾性材料を含む対向する壁表面部分によって、少なくとも部分的に規定される。凹部部分は、変形可能な非弾性材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する。変形可能な非弾性材料を含む対向する壁表面部分は、変形されて、2つの凹部部分の間にバリア壁を生じ得る。このバリア壁は、2つの凹部部分の間の流体連絡を防止し得る。弾性変形可能なカバー層が、この凹部の少なくとも一部を覆い、そして少なくとも凹部全体を覆い得る。弾性変形可能なカバー層は、バリア壁が形成される場合に、このバリア壁に接触し得る。種々の実施形態は、このようなアセンブリおよび種々の他の構成要素を備えるシステムを提供する。
【0006】
種々の実施形態に従って、アセンブリの弾性変形可能なカバー層に接触して中間壁を変形させる、変形器が提供され得る。次いで、この変形器は、弾性変形可能な材料層との接触から離され得、これによって、この層が元に戻って、中間壁によって分離される凹部の間に流体連絡を生じる。種々の実施形態に従って、この変形器は、凹部の側壁部分を変形させて、凹部の2つの部分を分離するバリア壁を形成し得る。
【0007】
中間壁を変形させて、覆われた基材の2つ以上の凹部の間に流体連絡を生じるための方法もまた、提供される。この方法は、アセンブリの弾性変形可能なカバー層に接触し、そして変形したカバー層の下にある中間壁を変形させる工程を包含する。
【0008】
種々の実施形態に従って、本明細書中に記載されるアセンブリおよび変形器を使用して、2つの凹部部分の間の流体連絡を遮断するためのバリア壁を形成するための方法が、提供される。本明細書中に記載されるようなアセンブリの、変形可能な非弾性材料の対向する壁表面部分を有する2つ以上の陥凹部分が変形されて、バリア壁を形成する方法が提供される。弾性変形可能なカバー層が、陥凹部分の、少なくとも一部分を覆い、ここで、少なくとも変形可能な弾性材料から作製される対向壁表面が、バリア壁を形成するように変形可能である。このバリア壁は、好ましくは、変形状態にある場合に、凹部の少なくとも2つの部分の間に形成され、そして凹部の少なくとも2つの部分の間の流体連絡を遮断する。この方法は、弾性変形可能なカバー層を変形器と接触させる工程、および変形可能な非弾性材料を非弾性的に変形させてバリア壁を形成する工程、次いで、このカバー層を弾性的に元に戻す工程を包含する。その結果は、カバー層と変形後のバリア壁との間の接触であり得る。
【0009】
種々の実施形態に従って、微小流体操作システムが提供され、このシステムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持プラットフォーム、アセンブリ変形器、および位置決めユニットを有し、ここで、この位置決めユニットは、変形器を、流体操作アセンブリに対して位置決めするように適合される。流体操作アセンブリが、アセンブリ支持プラットフォーム上にある場合、変形器は、弾性変形可能な材料の層を介して、変形可能な非弾性材料を変形させるように押し付けられ、第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成し得る。したがって、本発明は以下をも提供する。
(1) 流体操作アセンブリであって、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部と該第二の凹部との間に介在する中間壁であって、該中間壁の部分は、第一の弾性を有する変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の凹部を覆い、そして該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備える、流体操作アセンブリ。
(2) 前記基材層が、対向する第一の表面および第二の表面を備え、該第一の表面は、前記弾性変形可能なカバー層に面し、そして該アセンブリは、該第二の表面と接触する基部層をさらに備える、項目1に記載のアセンブリ。
(3) 前記第一の凹部が、前記基材層を通る穴であり、そして前記第一の凹部が、前記基部層によって少なくとも部分的に規定されている、項目2に記載のアセンブリ。
(4) 流体操作アセンブリであって、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の弾性を有する第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
第二の弾性を有する弾性変形可能なカバー層であって、該第二の弾性は、該第一の弾性より大きく、該カバー層は、少なくとも、該第一の凹部部分を覆い、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備える、流体操作アセンブリ。
(5) 前記基材層が、対向する第一の表面および第二の表面を備え、該第一の表面は、前記弾性変形可能なカバー層に面し、そして前記アセンブリは、該第二の表面と接触する基部層をさらに備える、項目4に記載のアセンブリ。
(6) 前記第一の凹部が、前記基材層を通る穴であり、そして前記第一の凹部が、前記基部層によって少なくとも部分的に規定されている、項目5に記載のアセンブリ。
(7) アセンブリの2つの凹部の間に流体連絡を形成する方法であって、該アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部と該第二の凹部との間に介在する中間壁であって、該中間壁の部分は、第
一の弾性を有する変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の凹部を覆い、そして該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備え、
該方法は、以下:
該アセンブリの該弾性変形可能なカバー層を、変形器と接触させる工程であって、該接触させる工程は、該中間壁に隣接する該弾性変形可能なカバー層を弾性的に変形させ、そして該中間壁を変形させる、工程;および
該変形器を、該弾性変形可能な材料層との接触から離す工程であって、その結果、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡が生じる、工程、
を包含する、方法。
(8) アセンブリの2つの凹部部分の間の流体連絡を遮断するためのバリアを形成する方法であって、該アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の弾性を有する第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
第二の弾性を有する弾性変形可能なカバー層であって、該第二の弾性は、該第一の弾性より大きく、該カバー層は、少なくとも、該第一の凹部部分を覆い、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備え、
該方法は、以下:
該弾性変形可能なカバー層を、変形器と接触させる工程であって、該接触させる工程は、該第一の変形可能な材料に隣接する該弾性変形可能なカバー層を弾性的に変形させ、そして該第一の変形可能な材料を変形させ、該バリア壁を形成する、工程、
を包含する、方法。
(9) 微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持プラットフォーム、アセンブリ変形器、および位置決めユニットを備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部を該第二の凹部から分離する中間壁であって、該中間壁の部分は、第一の弾性を有する第一の変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、該第一の凹部を覆い、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備え、
該変形器は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めユニットは、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持プラットフォーム上にある場合に、該変形器を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形器が、該中間壁の該第一の変形可能な材料を、該弾性変形可能な材料の層を介して変形させ、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
(10) 前記アセンブリが、1つ以上のさらなる凹部をさらに備え、該さらなる凹部は、1つ以上のさらなる中間壁によって、少なくとも前記第一の凹部および第二の凹部から分離されている、項目9に記載の微小流体操作システム。
(11) 前記アセンブリが、前記基材層に形成された1つ以上のさらなる凹部をさらに備え、該1つ以上のさらなる凹部の各々が、少なくとも部分的に、前記第一の変形可能な材料を含むそれぞれの対向する壁表面部分によって規定されている、項目9に記載の微小流体操作システム。
(12) 前記システムで処理されるサンプルの生成物を分析するための分析器をさらに備える、項目9に記載の微小流体操作システム。
(13) 前記弾性変形可能なカバー層が、前記基材層に接触する接着剤層を備える、項目9に記載の微小流体操作システム。
(14) 微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持プラットフォーム、アセンブリ変形器、および位置決めユニットを備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の弾性を有する第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
第二の弾性を有する弾性変形可能なカバー層であって、該第二の弾性は、該第一の弾性より大きく、該カバー層は、少なくとも、該第一の凹部部分を覆い、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備え、
該変形器は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めユニットは、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持プラットフォーム上にある場合に、該変形器を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形器が、該第一の変形可能な材料を、バリア壁に変形させ、該バリア壁が、該第一の凹部と第二の凹部との間の流体連絡を遮断するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
(15) 前記アセンブリが、前記基材層に形成された1つ以上のさらなる凹部をさらに備え、該
さらなる凹部は、前記第一の変形可能な材料を含む中間壁によって、前記第一の凹部から分離されている、項目14に記載の微小流体操作システム。
(16) 前記システムで処理されるサンプルの生成物を分析するための分析器をさらに備える、項目14に記載の微小流体操作システム。
(17) 前記弾性変形可能なカバー層が、前記基材層に接触する接着剤層を備える、項目14に記載の微小流体操作システム。
(18) 前記変形器が、前記アセンブリに別々に接触する2つ以上の接触表面を備える、項目14に記載の微小流体操作システム。
(19) 微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持手段、変形のための手段、および位置決めのための手段を備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部を該第二の凹部から分離する中間壁であって、該中間壁の部分は、第一の弾性を有する第一の変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、該第一の凹部を覆い、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備え、
該変形のための手段は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めのための手段は、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持手段によって支持されている場合に、該変形のための手段を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形のための手段が、該中間壁の該第一の変形可能な材料を、該弾性変形可能な材料の層を介して変形させ、該第一の凹部部分と第二の凹部部分との間に連絡を形成するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
(20) 微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持手段、変形のための手段、および位置決めのための手段を備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
少なくとも該第一の凹部分を覆う弾性変形可能なカバー層であって、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備え、
該変形器は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めユニットは、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持手段上にある場合に、該変形器を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形器が、該第一の変形可能な材料を、バリア壁に変形させ、該バリア壁が、該第一の凹部と第二の凹部との間の流体連絡を遮断するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
【0010】
これらおよび他の実施形態は、添付の図面の図およびその説明を参照して、より十分に理解され得る。当業者によって認識される改変は、本開示の一部とみなされる。
【0011】
本教示の他の種々の実施形態は、本明細書の考慮ならびに本明細書中に記載される教示および以下の詳細な説明の実施から、当業者に明らかになる。本明細書および実施例は、例示のみであるとみなされ、そして本教示の新の範囲は、他の種々の実施形態を包含することが意図される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(特定の実施形態の詳細な説明)
図1aは、2つの凹部106および107が基材層100に形成されており、そして変形可能な材料から形成される中間壁108によって分離されている実施形態に従う、微小流体アセンブリ98の上面図である。この中間壁の材料は、非弾性的に変形可能であっても、弾性的に変形可能であってもよい。
【0013】
中間壁の材料が弾性変形可能である場合、この材料は、カバー層の材料より低い弾性で変形可能(低い弾性を有し得る)であり得るか、またはカバー層の材料ほど迅速には弾性的に元に戻り得ず、これによって、このカバー層は、中間壁の材料より迅速に、変形から回復し得るかまたは元に戻り得る。従って、カバー層と中間壁との両方が弾性変形可能であるが異なる程度である場合、カバー層は、中間壁材料より迅速に変形から元に戻り得、従って、これらの第二ギャップが提供され得、このギャップは、流体連絡のための開口部として機能し得る。限定ではなく例示の目的で、中間壁の材料は、非弾性的に変形可能であるように以下で記載される。
【0014】
図1bは、図1aの線1b−1bに沿って見た、図1aに示されるアセンブリ98の断面側面図である。アセンブリ98はまた、弾性変形可能なカバー層104、および基材100と弾性変形可能なカバー層104との間に配置された感圧性接着剤層102を備える。凹部106は、図1bに示されるように、側壁116および118、ならびに底壁114によって、少なくとも部分的に規定される。非変形状態において、中間壁118は、界面103において、感圧性接着剤102と接触し、そしてこの接着剤によって密封される、頂部表面を有する。
【0015】
図2aは、中間壁形成工程の開始後およびこの工程の間に配置される、変形器110を変形させて接触する、図1aに示されるアセンブリ98の上面図である。図2bは、図2aに示されるアセンブリ98および変形器110の、図2aの線2b−2bに沿って見た断面側面図であり、変形器110の接触表面147が中間壁108の方へと進められ、そしてこの中間壁を変形させているのを示す。図3aは、図1aに示されるアセンブリの上面図であるが、ここで、中間壁は、変形器の中間壁との接触に続く変形状態にある。図3bは、変形器110を備える、図3aに示されるアセンブリ98の断面側面図であり、ここで、アセンブリ98は、図3aの線3b−3bに沿って見られている。図3bは、変形器110の接触表面が中間壁108から引き戻され、部分112を変形状態に残しているのを示す。
【0016】
図2bに見られ得るように、変形器110は、カバー層104、感圧性接着剤層102、および中間壁108を変形させる。中間壁108は、変形器の変形力に取って代わられ、そして111において示されるように、膨らみ始める。変形器110がアセンブリ98との接触から離された後に、弾性変形可能なカバー層104および感圧性接着剤層102は、元に戻って、それらの元の配向に戻るが、中間壁108の非弾性的に変形可能な材料は、変形力の除去後に変形したままであり、その結果、中間壁108は、下に押された変形された部分112を与えられる。感圧性接着剤層102を含む弾性変形可能なカバー層104の、中間壁108の変形した部分112に隣接する部分は、変形した部分112と接触せず、その結果、通過通路109が形成され、凹部106と107との間での流体連絡を可能にする。
【0017】
種々の実施形態に従って、このアセンブリは、ディスク形状、カード形状であり得るか、あるいは他の任意の適切かまたは適当な形状を有し得、特定の形状は、特定の用途に適切に適合可能である。このデバイスは、一連のほぼ線状に延びるチャンバを提供するように形成さえ得、これは、本発明の実施形態に従って、互いに流体接続され得る。例えば、一連の凹部が、種々の実施形態に従って、アセンブリに提供され得、これによって、向心力がこのアセンブリに適用され、流体サンプルを、一連のチャンバの1つからその一連の引き続くチャンバへと、向心力によって移動させ得る。例えば、半径方向に延びる一連のチャンバを有するディスク形状のデバイスが、種々の実施形態に従って、提供される。
【0018】
このアセンブリは、技術者によって便利に処理されるような大きさにされ得、そして例えば、約1インチ〜約10インチの長さを有し得る。一連のチャンバの数または所望される構成に依存して、このアセンブリは、任意の適切な大きさを有し得る。ディスク形状のアセンブリは、約1インチ〜約12インチ、例えば、約4インチ〜約5インチの直径を有し得る。このアセンブリは、任意の適切な圧亜を有し得る。この厚さは、いくつかの実施形態に従って、約0.5ミリメートル(mm)〜約1センチメートル(cm)であり得る。約2インチ〜約5インチの長さ、および約1インチ〜約3インチの幅、ならびに約1mm〜約1cmの厚さを有する、カード形状の矩形のデバイスが、例示的である。
【0019】
アセンブリの基材層は、材料の単一層、材料のコーティングされた層、多層材料、およびこれらの組み合わせを含み得る。例示的な基材は、硬質プラスチック材料(例えば、ポリカーボネートコンパクトディスク)の単一層基材から作製される。
【0020】
このアセンブリのため、特に、基材、基部層、凹部を備える層、またはこれらの任意の組み合わせのために使用され得るプラスチックとしては、ポリカーボネート、ポリカーボネート/ABSブレンド、ABS、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレンオキシド、アクリル、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとのブレンド、ナイロン、ナイロンのブレンド、およびこれらの組み合わせが挙げられる。特に、ポリカーボネート基材が使用され得る。この基材は、例えば、ポリアルキレン材料、フルオロポリマー、シクロオレフィンポリマー、またはこれらの組み合わせを含み得る。基材のために1つの特に有用な材料は、ZEONEX(ZEON Corporation Tokyo,Japanから入手可能なシクロオレフィンポリマー)である。
【0021】
基材全体は、非弾性的に変形可能な材料を含み得るか、または少なくともこの基材は、非弾性的に変形可能な中間壁を備える。いくらかの弾性が、中間壁によって示され得るが、この中間壁は、好ましくは、この中間壁が分離する2つの凹部の間の流体連絡を可能にするために十分に変形され得る。種々の実施形態に従って、このアセンブリの基材は、60℃と95℃との間での繰り返しの温度の熱サイクリング(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応において使用されるような)に耐え得る材料(例えば、ガラスまたはプラスチック)を含み得る。さらに、この材料は、アセンブリを通して流体サンプルの操作を達成するために必要な力(例えば、アセンブリ内でサンプルをスピンおよび操作するために必要な向心力)に耐えるために十分に強靱であるべきである。
【0022】
この基材層は、凹部を備える層を支持し、そしてこの層に接触する、1つ以上の基材層を備え得る。この凹部を備える層とは、そこを通して穴が形成された層であり得、そして基部層は、凹部を備える層に接触し、そして基材の凹部の貫通孔の底壁を規定するために備えられ得る。この基材は、アセンブリと同じ寸法を有し得、そしてアセンブリの大きさの大部分を構成し得る。
【0023】
種々の実施形態に従って、アセンブリは、弾性変形可能なカバー層を備え、このカバー層は、凹部を備える基材層の、この基材層の一部分が変形される領域を少なくとも覆う。例えば、このカバー層は、直列に整列された複数のチャンバの任意の数、またはこれらのチャンバの全てを覆い得る。このカバー層は、1つ以上のチャンバ、入口ポート、管などを、部分的に覆い得る。カバー層は、弾性特性を有し得、この弾性特性は、変形器が中間壁に接触して変形させる場合に、このカバーが一時的に変形されることを可能にする。一旦、変形器が、アセンブリとの接触から離れると、この非弾性的に変形された中間壁は、この中間壁の変形によって連絡状態にされた2つ以上の凹部の間での流体移動を可能にするために少なくとも十分な時間にわたって、変形状態のままである。中間壁の非弾性的に変形可能な材料は、ある程度弾性であり得るが、その場合、変形後、少なくとも約5秒間、例えば、少なくとも約60秒間、少なくとも部分的に変形されたままであるべきである。中間壁は、10分間以上変形されたままであり得るか、または永続的に変形可能であり得る。
【0024】
弾性変形可能なカバー層は、他方で、中間壁より大きい弾性を有し、そして変形後、その元の状態に実質的に戻り得、これによって、2つ以上の凹部の間での流体連絡の形成を生じる。弾性変形可能なカバー層は、中間壁の変形によって連絡された、下にある凹部の間での流体連絡を達成するために十分な程度まで、多かれ少なかれ、元の配向に戻り得る。しかし、弾性変形可能なカバー層は、必ずしも、完全に弾性でなければならないわけはなく、その変形した距離の約25%より大きい、例えば、その変形した距離の約50%より大きい距離を元に戻るために十分に弾性であるべきである。例えば、弾性変形可能なカバー層が、下にある中間壁に最初は接触している表面を有し、そしてこの接触領域において、この中間壁に向かう方向へ1.0mmの距離押し下げられるように変形される場合、弾性変形可能なカバー層は、その接触領域において、変形後に、変形した下にある中間壁から離れる方向に、少なくとも約0.25mmの距離を元に戻り得る。弾性変形可能なカバー層は、このカバー層が変形後にその元の配向の約100%まで元に戻ることを可能にする弾性を有し得る。
【0025】
弾性変形可能なカバー層は、基材層がそうであり得るように、化学的に抵抗性であり得、そして不活性であり得る。弾性変形可能なカバー層は、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応の間に必要とされ得るような約60℃と約95℃との間での繰り返しの熱サイクリングに耐え得るように選択され得る。任意の適切な弾性変形可能なフィルム材料(例えば、エラストマー材料)が使用され得る。カバー層の厚さは、カバー層が、カバー層の下方の中間壁32を再成形するために必要とされるように、変形器によって変形されるために十分であるべきである。このような変形の元で、弾性変形可能なカバー層42は、切れたり壊れたりするべきではなく、そして下にある中間壁を変形させた後に、その元の配向に実質的に戻るべきである。
【0026】
PCRテープ材料が、弾性変形可能なカバー層としてか、または弾性変形可能なカバー層とともに使用され得る。ポリオレフィンフィルム、他のポリマーフィルム、コポリマーフィルム、およびこれらの組み合わせた、例えば、弾性変形可能なカバー層のために使用され得る。
【0027】
このカバー層は、その全体の幅または長さにわたって屈曲するか、あるいは局所的に屈曲または変形する、半剛性のプレートであり得る。このカバー層は、約50マイクロメートル(μm)〜約100μmの厚さを形成し得、そして膠層は、使用される場合、約50μm〜約100μmの厚さを形成し得る。
【0028】
膠層または接着剤層(例えば、図1a〜6bに示される層102または122)は、任意の適切な従来の接着剤であり得る。例えば、感圧性接着剤が使用され得る。シリコーン感圧性接着剤、フルオロシリコーン感圧性接着剤、および他のポリマー性感圧性接着剤が、膠層102のために使用され得る。熱シール接着剤が使用され得、そしてヒータ(例えば、加熱棒)で加熱され得、その結果、この熱シールは、開口部または連絡を充填して、例えば、弁を閉じ得るかまたは連絡を閉じ得る。このヒータは、微小流体デバイスを処理するためのシステムまたは装置に組み込まれ得る。このヒータは、微小流体デバイスにおいてPCRチャンバを過熱するために使用されるヒータと同じヒータであっても、異なるヒータであってもよい。種々の実施形態に従って、このアセンブリにおいて、接着剤層は使用されない。
【0029】
この接着剤層は、任意の適切な厚さを有し得、そして好ましくは、サンプル、所望の反応、またはアセンブリを通して処理されるサンプルの処理のいずれにも、不利に影響を与えない。接着剤層は、下にある非弾性的に変形可能な材料よりも、弾性変形可能なカバー層に対して接着し得、そして弾性変形可能なカバー層と共に元に戻り得る。
【0030】
種々の実施形態に従って、この中間壁は、この中間壁が分離する最も深い凹部の深さとおよそ等しい高さを有し得る。中間壁の頂部は、このアセンブリの、凹部を備える層の頂部表面と同一平面であり得る。この中間壁は、均一な厚さの基材層に凹部を形成することによって形成され得、これによって、これらの2つの形成された凹部の間に、中間壁が生じる。この中間壁は、非変形状態において、弾性変形可能な層と接触し、そしてこのカバー層と液密シールを形成するために十分な高さのものであり得、これによって、この中間壁によって分離された2つの凹部の間での流体連絡を防止する。この中間壁は、変形可能な材料で全体が作製され得るか、または弾性変形可能な材料である一部分のみを含み得る。種々の実施形態に従って、この中間壁の一部分のみが変形して、この中間壁が分離する2つの凹部の間に流体連絡を引き起こす。
【0031】
種々の実施形態に従うアセンブリは、中間壁によって分離された2つ以上の凹部またはチャンバ、ならびにこれらの凹部またはチャンバにアクセスするための入口ポートおよび/または出口ポートを備え得る。入口ポートおよび出口ポートは、このアセンブリの頂部表面を通してか、このアセンブリの底部表面を通してか、このアセンブリの側縁部を通してか、このアセンブリの端縁部を通してか、基材を通して、カバー層を通してか、またはこれらの特徴の組み合わせを通して、提供され得る。例えば、このアセンブリは、弾性変形可能なカバー層を通り、そしてこのアセンブリの第一のチャンバと連絡する入口ポートを備え得る。このアセンブリは、弾性変形可能なカバー層を通り、そしてこのアセンブリの第二のチャンバと連絡する出口ポートを備え得る。この入口ポートは、サンプルを、毛管作用によって、重力によって、高圧または向心力のような力によってなどで、第二のチャンバに充填するために設計され得る。出口ポートは、気体を第二のチャンバから排気することが可能であるように設計され得、この気体は、第二のチャンバに入るサンプルによって置き換えられる。出口ポートは、例えば、毛管作用、ピペッティング、重量により誘導される廃液、向心力のような力、高圧などによって、第二のチャンバからのサンプルの抽出を可能にするように設計され得る。抽出は、例えば、抽出されたサンプルのさらなる分析のため、またはアセンブリの再使用のために、有用であり得る。
【0032】
種々の実施形態に従って、非弾性的に変形可能な壁部分を有する凹部を代わりに備えるか、またはさらに備えるアセンブリが提供され、この壁部分は、変形して、凹部の2つの部分の間の連絡を遮断するバリアを作製し得る。凹部の側壁全体、またはこの側壁の一部分のみが、非弾性的に変形可能な材料を含み得る。このような実施形態は、図4a〜6bに例示される。このような特徴を含む実施形態は、中間壁によって分離された少なくとも2つの凹部を備える種々の実施形態を参照して、上で議論されたものと同じ材料、ならびに同じ寸法および形状から作製され得る。
【0033】
図4aは、基材が2つの陥凹部分に分割され得る凹部からなる実施形態に従う、微小流体アセンブリの部分切り取り上面図である。
【0034】
図4bは、図4aの線4b−4bに沿って見た、図4aに示されるアセンブリの断面側面図である。
【0035】
図5aおよび5bは、対向する壁表面部分の変形工程の開始に配置されている変形器、および変形可能な対向する壁表面部分の方へと進んでいる変形器の接触表面を示す。
【0036】
図6aおよび6bは、変形器の、対向する壁表面部分との接触後の、図4aに示されるアセンブリを示す。
【0037】
図4a〜6bにおいて、アセンブリ119は、基材120、感圧性接着剤層122、弾性変形可能なカバー層124、凹部126、および凹部側壁138を備える。図5aおよび5bに最もよく見られ得るように、変形器130が使用され、そして2つのほぼ円錐形の接触表面133および135を有する、閉鎖ブレードの設計を備える。図5bに示されるように、変形器130は、接触表面133および135が、非弾性的に変形可能な基材120の、凹部126の反対側の領域で変形するように位置決めされる。図4aから6bに示される実施形態において、基材120全体は、非弾性的に変形可能な材料(例えば、ポリカーボネート)から作成され、そして凹部126の側壁138は、全体が、非弾性的に変形可能な材料から作製される。種々の実施形態に従って、コーティング(図示せず)が、凹部126の側壁138に塗布されて、例えば、表面張力特性に影響を与え得るか、側壁138を化学的に耐性にし得るかもしくは化学的により耐性にし得るか、側壁138を不活性にし得るかもしくはより不活性にし得るか、または側壁138の1つ以上の物理的特徴、機械的特徴、または化学的特徴を他の様式で変化させ得る。
【0038】
図1a〜3bを参照して記載された、類似の構成材料、寸法、および他の特性が、図4a〜6bの実施形態に対して適用される。
【0039】
図5bに示されるように、標識されない矢印は、変形器130が、アセンブリ119に向かって進む方向を示す。完全な前進および変形工程の完了後に、変形器130およびアセンブリ119は、互いから離され、そして図6aおよび6bに示されるような変形したアセンブリを生じる。変形器130の接触表面133および135(図5b)は、基材120に2つの窪み134および137を形成するように、アセンブリ119を変形させる。窪み134および137の形成は、各窪みが他方へと向かう方向での、非弾性的に変形可能な基材120の非弾性膨らみ変形を生じる。134および137の押し付けを引き起こすことから生じる変形は、バリア壁132の変形を引き起こし、これは、凹部126の第一の部分140と、凹部126の第二の部分142との間の流体連絡を遮断する。図6bに見られ得るように、バリア壁132を形成するための変形の後に、付着された感圧性接着剤層122を備える弾性変形可能なカバー層142が、それらのもとの配向に弾性的に元に戻り、これによって、バリア壁132が、感圧性接着剤層122に接触して、これらの間に流体型の密封を生じ、これは、凹部126の2つの部分140および142の間の流体連絡を遮断する。
【0040】
種々の実施形態に従って、このアセンブリは、一連のチャンバを備え得、これらのチャンバは、変形方法に従って、隣接するチャンバと流体連絡させられ得るか、または隣接するチャンバからブロックされ得る。このアセンブリは、線状の一連の複数のチャンバを備え得、これらのチャンバは、必要に応じて、隣接するチャンバとの間の連絡を接続し、そしてブロックするために、異なる大きさのチャネルを備え得る。これらのチャンバ、チャネル、または両方は、各々独立して、空であり得るか、反応物、試薬、溶液、もしくは他の物質を充填され得るか、または例えば、濾過媒体および/もしくはフリットを提供され得る。このアセンブリは、このアセンブリは、各一連の反応チャンバのための入口またはエントランスポートを備え得、そして複数の反応チャンバを備え得る。例示的なアセンブリは、48個または96個の反応チャンバを備え得、各一連が、独立した入口ポートを有する。各一連のチャンバのための1つ以上の出口ポートが、このアセンブリに、例えば、種々の実施形態に従って、一連の処理または反応が一連を通して行われる前またはその後に、提供または形成され得る。例示的な構成としては、一連のチャンバを通してサンプルを分割するためのスプリッタを備え、これによって、サンプルの一部分が、第一の流路に沿って流れ続け、そして順方向配列決定反応を含み、そしてサンプルの残りの部分が、第二の流路を辿り、そして逆方向配列決定反応を含む。このような分離構成において、順方向配列決定された生成物および逆方向配列決定された生成物の分析のために、2つのそれぞれの出口ポートが、生成物収集ウェルに提供され得る。種々の実施形態に従う一連の種々のチャンバは、大きさおよび容量が異なり得る。例えば、精製チャンバは、配列決定チャンバより長い長さおよびより大きい容量を有し得、そしてポリメラーゼ連鎖反応チャンバは、順方向配列決定チャンバおよび逆方向配列決定チャンバの容量の2倍の容量を有し得る。PCRチャンバは、種々の実施形態に従って、一連に提供され得、ここで、PCRチャンバは、核酸配列の所望の増幅を可能にするために十分なPCR試薬を予め充填される。
【0041】
一連のチャンバは、1つ以上の精製チャンバを、例えば、PCRチャンバの下流でありかつ1つ以上の配列決定チャンバの前での精製に備え得る。さらなる実施形態または代替の実施形態は、1つ以上の精製チャンバが、一連のチャンバにおける1つ以上のそれぞれの配列決定反応チャンバの下流に提供されるアセンブリを提供する。配列決定反応チャンバが提供される場合、これらは、所望の順方向配列決定反応、逆方向配列決定反応、または順方向配列決定反応と逆方向配列決定反応との両方、あるいは一群の反応を可能にする、配列決定反応の反応剤を備え得る。他の予め充填される成分としては、緩衝液、マーカー化合物、プライマー、および当業者によって適切であると認識される他の成分が挙げられ得る。
【0042】
異なるレベルおよび層のチャネルおよびチャンバが、種々の実施形態に従うアセンブリに備えられ得る。例えば、基材において異なる高さまたはレベルを横切る流路を備える、段になったマルチチャネルアセンブリが提供され得る。段になった3チャネルの一連を備えるアセンブリが、図31を参照して説明される。図31は、種々の実施形態に従う例示的なデバイスを通る、例示的な流路の斜視図である。図31は、概略的に示される開始ウェルから概略的に示される終止ウェルへと操作される流体の流路を示す、概略図である。図31に見られ得るように、この流路は、開始ウェルから、低いチャネルを通り、管を上昇し、そして上のチャネルを通り、管を下がり、そして第二の低いチャネルを通って、終止ウェルへの流体の流れを含む。
【0043】
種々の実施形態に従って、種々の実施形態に従うアセンブリを支持するための支持体、および支持されたアセンブリに接触し、そしてこのアセンブリの少なくとも1つの中間壁、少なくとも変化可能な側壁、またはこれらの任意の組み合わせを変形させる変形器を備える。このシステムは、このアセンブリの変形されるべき領域を、変形器と位置合わせするための、位置決めユニットを備え得る。正確な位置決め駆動システムが使用されて、変形器およびアセンブリが互いに対して移動することを可能にし得、その結果、変形されるべきアセンブリの特徴が、変形器と整列され、そして位置合わせされる。
【0044】
種々の実施形態に従って、この変形器は、種々の形状のいずれか(例えば、非弾性的に変形可能な材料に窪みを残す形状であり、これは、アセンブリの2つの凹部または陥凹部分の間に流体連絡を生じるか、またはこの流体連絡を閉ざすバリア壁を生じる)を有し得る。変形器は、変形工程においてアセンブリに接触する場合にアセンブリの2つの凹部を分離する中間壁を変形させることによって、これらの2つの凹部の間に連絡を形成し得る、開口ブレード設計を有し得る。例えば、まっすぐな縁部、チゼルエッジ、または尖ったブレードの設計が、2つの凹部の間で流体連絡を達成するための谷またはチャネルを形成するために使用され得る。
【0045】
実施形態に従って、変形器は、1つ以上の特徴を備え、これらの特徴は、凹部の非弾性的に変形不可能な側壁を、バリア壁に変形させる。例えば、流体連絡チャネルの反対側でアセンブリに接触する2つの先端を有する変形器は、これらの変形器の先端に隣接するチャネルの側壁を変形させるために使用され得、これによって、変形から生じる凹部の2つの部分の間に、ダムまたはバリア壁を形成する。
【0046】
この変形器は、例えば、両方が閉じた特徴および開いた特徴を有し得、これらは一緒になって、連絡を同時に遮断し、そして単一の変形作用で、新たな連絡を形成し得る。
【0047】
種々の実施形態に従うシステムは、種々の変形器(例えば、1つ以上の開放ブレード変形器、および1つ以上の閉鎖ブレード変形器50)を備え得る。このようなシステムは、少なくとも1つの一連のチャンバを備え、これらのチャンバの1つ以上が別のものと流体連絡しており、そしてこれらの凹部の1つ以上がバリア壁によって別のものから分離されている、処理アセンブリと組み合わせて使用され得る。種々のシステムについてのさらなる詳細は、以下に記載される。
【0048】
種々の実施形態に従って、少なくとも1つの中間壁によって分離された少なくとも2つの凹部を有するアセンブリの、2つの凹部の間に流体連絡を形成するための方法が提供される。この方法は、中間壁を非弾性的に変形させて、少なくとも2つの凹部の間に流体連絡を形成する工程を包含する。より具体的には、この方法は、このアセンブリの弾性変形可能なカバー層を変形器に接触させる工程、ならびにこのアセンブリおよび変形器を、弾性変形可能なカバー層を通して変形器で中間壁を変形させるために十分な力の下で接触させる工程を包含する。中間壁の非弾性変器の後に、変形器が弾性変形可能なカバー層との接触からはなされ、そしてこの弾性変形可能なカバー層が、その元の変形前の形状に戻る。このアセンブリの得られる構造が、これによって変化し、弾性変形可能なカバー層と、下にある変形された中間層との間に、空間を生じる。中間壁が非変形状態にある場合に、この中間壁は、弾性変形可能なカバー層と接触して、液密シールを形成し得る。
【0049】
種々の実施形態に従って、種々の実施形態に従うアセンブリの2つの陥凹部分の間の流体連絡を遮断するために、バリア壁を形成するための方法が提供される。このような方法に従って、これらの2つの陥凹部分の少なくとも1つは、非弾性的に変形可能な材料によって部分的に規定されるか、または非弾性的に変形可能な材料から作製される側壁を有し、この材料は、このアセンブリの2つの陥凹部分の間のバリア壁の形状に変形され得る。このような実施形態に従って、閉鎖ブレード構成が、変形器とともに使用されて、バリア壁の形成を引き起こし得る。このバリア壁は、凹部の対向する側壁の変形によってか、または2つの連絡する陥凹部分の少なくとも1つの陥凹部分の変形によって、作製され得る。
【0050】
種々の実施形態に従って、このアセンブリが変形されて流体連絡を形成するか、またはバリア壁を形成した後に、変形されたアセンブリは、製品(例えば、反応製品または精製製品)を達成するために、処理または加工され得る。一連のチャンバの種々のチャンバ内の流体または他の成分の流れを制御する方法は、例えば、向心力、電気力(例えば、電気泳動もしくは電気浸透において使用されるもの)、圧力、減圧、重力、遠心力、毛管作用、または他の任意の適切な流体操作技術、あるいはこれらの組み合わせによって実施され得る。流体操作工程の結果として、操作された流体は、例えば、熱サイクリング条件下でのポリメラーゼ連鎖反応によって、特定された熱条件下での配列決定反応によって、精製によって、そして/または処理の任意の組み合わせによって、新たに入れられるチャンバ内で反応し得る。
【0051】
種々の実施形態に従って、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持体、変形器、および位置決めユニットを有する流体操作システムが提供される。この流体操作アセンブリは、本明細書中に記載されるアセンブリのいずれであってもよく、例えば、基材層、この基材層に形成された少なくとも2つの凹部、および少なくとも1つの中間壁を有するアセンブリでありえ、ここで、この中間壁は、第一の凹部および第二の凹部を分離し、そしてこの中間壁は、変形可能な非弾性材料を含む。この変形器は、カバー層を間に挟んでこのアセンブリの表面に接触し、このカバー層は、中間壁の変形可能な非弾性材料よりも、変形に対してより抵抗性である。位置決めユニットは、流体操作アセンブリがアセンブリ支持体によって維持されている場合に、変形器を流体操作アセンブリに対して位置決めするように適合されており、その結果、この変形器は、変形可能な非弾性材料を変形させるように押し付けられ、第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成し得る。
【0052】
さらなる特徴は、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持プラットフォーム、変形器、および位置決めユニットを有する微小流体操作システムであり、ここで、この流体操作アセンブリは、基材層、およびこの基材層に形成される少なくとも1つの凹部を有し、この凹部は、このアセンブリの非変形状態において、互いに流体連絡している。この凹部は、変形可能な非弾性材料を含む1つ以上の凹部壁表面によって、少なくとも部分的に規定される。
【0053】
このシステムは、変形器が、変形可能な非弾性材料を変形させて、第一の凹部部分と第二の凹部部分との間にバリア壁を形成することを可能にするように、構成され得る。例えば、バリア壁が変形状態にある場合に、部分の間での流体連絡を防止し得るバリアが作製され得る。
【0054】
変形器は、変形可能な非弾性材料より変形に対してより抵抗性である、1つ以上の接触表面を有し得る。このシステムの位置決めユニットは、流体操作アセンブリがアセンブリ支持プラットフォーム上にある場合に、この流体操作アセンブリに対して変形器を位置決めするように適合され得る。この変形器は、閉鎖ブレードを備え得、そして変形可能な非弾性材料を、バリア壁に変形させるために押し付けられるように操作され得る。このバリア壁は、このアセンブリの2つの陥凹部分の間の流体連絡を遮断するために十分な寸法であり得る。
【0055】
このシステムは、変形器と、アセンブリ支持体によって支持されるアセンブリとの相対配置を制御するための、適切な制御ユニットを備え得る。この制御ユニットは、プログラム可能なソフトウェア、ハードウェア、または両方を備え得、これは、位置決めを制御し得、変形器の変形作用を制御し得、そしてアセンブリ支持体によって支持されるアセンブリへの流体操作力の付与を制御し得る。例えば、この制御ユニットは、回転およびこのアセンブリに対する向心力の付与(回転の開始、回転の停止、および作動期間の間の回転の速度が挙げられる)を制御し得る。位置合わせシステムを備える適切な制御器は、例えば、PCT公開番号WO97/21090およびWO99/34920(これらは、その全体が本明細書中に参考として援用される)に教示されている。このようなエレクトロニクスは、単一のユニットに収容され得、そしてこのユニットが、例えば、加熱デバイス、向心力デバイス、支持体、および当業者によって認識されるような他の構成要素と共に、アセンブリに収容され得る。
【0056】
制御ユニットはまた、種々の実施形態に従うアセンブリを通しての流体流れの種々の流路の間を選択的に決定するために、制御可能であり得る。種々の実施形態に従う方法工程の全てまたは多くは、この制御ユニットによって制御され得る。この制御ユニットは、例えば、スピニング工程、変形工程、加熱工程、変形工程、精製工程、およびサンプル収集工程のような一連の工程を連続して実施するように、プログラムされ得る。
【0057】
上記種々の実施形態において、変形器、位置決めユニット、およびアセンブリ支持プラットフォームは、それぞれ、種々の他の変形するための手段、位置決めするための手段、およびアセンブリを支持するための手段によって置き換えられ得る。
【0058】
種々の実施形態に従って、本明細書中に記載されるようなアセンブリにおいて、サンプルまたは反応生成物を分析するか、配列決定するか、検出するか、またはさらに処理するか、プロセシングするか、もしくは操作する装置を備え得る、システムが提供される。使用され得る種々の分析器、検出器、およびプロセッサとしては、以下が挙げられ得る:分離デバイス(電気泳動デバイス、電気浸透デバイス、またはクロマトグラフィーデバイスが挙げられる);分析デバイス(核磁気共鳴(NMR)デバイスまたは質量分析デバイスが挙げられる);可視化デバイス(オートラジオグラフィーデバイスまたは蛍光デバイスが挙げられる);記録またはデジタル化デバイス(カメラ、パーソナルコンピュータ、電荷結合素子、またはx線フィルムが挙げられる);あるいは上記装置の任意の組み合わせ。
【0059】
本明細書中に記載されるようなシステムの使用を包含する、例示的な方法の実施形態において、サンプルは、以下のように処理され得る。第一に、サンプル試薬または戦場溶液が、本明細書中に記載されるようなアセンブリの入口ポートまたは入口チャンバに分配され得る。分配は、プロセスの間の任意の適切な時点で(例えば、プロセスの開始時に)、ロボットによってか、または手動で達成され得る。サンプルアクセスホールが提供され得る。このアセンブリは、流体サンプルを、1つのチャンバから隣接するチャンバへと、流体連絡を通して移動させるために、スピンされ得る。スピンは、流体を強制的に精製媒体に通すために使用され得る。種々のチャンバの間の流体連絡が、本明細書中に記載される変形工程を介して、選択的に開閉され、流体の移動または流体の単離を行い得る。流体の混合は、種々の手段によって(例えば、外部超音波アクチュエータによってか、またはステッパモータを振動させることによって)達成され得る。時間および温度の制御が提供され、その結果、このアセンブリは、インキュベーション期間に供され得る。加熱要素および冷却要素が、温度制御ユニットの一部として提供され得る。
【0060】
この方法はまた、本明細書中に記載されるようなアセンブリにおいて処理された生成物を、本明細書中に記載されるような方法およびシステムを使用して検出する工程を包含し得る。検出は、本明細書中に記載されるシステムによってか、または種々の独立した検出システムのいずれかを実装することによって、達成され得る。
【0061】
処理された流体は、アセンブリに貯蔵され得るか、保存され得るか、またはこのアセンブリから、例えば、ピペッティングもしくは洗浄によって取り出され得る。
【0062】
図7は、流体連絡が形成され得る実施形態に従う、変形器および基材の斜視図である。図7に示されるように、種々の実施形態に従う変形器のための開放ブレード144が、提供される。この開放ブレード144の開放ブレード設計は、開放ブレード144で変形された基材16に示されるような、v字型凹部、谷、通過通路、または流体連絡150を形成するために使用され得る。図7に示される実施形態において、流体連絡150の側壁148は、基材146を構成するものと同じ非弾性的に変形可能な材料から作製される。
【0063】
図7の開放ブレード144は、種々の大きさを有し得る。例えば、開放ブレード144は、約1ミリメートルの厚さ、約3mmの長さを有し得、そして変形器接触表面縁部145は、約50マイクロメートルの半径で丸くされ得る。
【0064】
図8は、変形器が、この変形器を微小流体操作システムに固定するための複数のねじを有する実施形態に従う、システムに設置された変形器の斜視図である。
【0065】
図8は、接触表面153、ならびに接触表面153に通じるテーパ状縁部155および157を有する、開放ブレード152を示す。ブレード152は、ブレード支持体に設定され得、例えば、このブレード支持体は、位置決めユニットと一体的であり、そしてレール156および159、ならびに止めねじ151および154によって、ブレード支持体で適所に保持される。
【0066】
図9〜11は、変形可能な非弾性材料から構成される少なくとも1つの対向する壁表面部分を有する流体連絡チャネルが、変計器から形成されたバリア壁によって遮断され得る実施形態に従う、変計器および基材の斜視図である。図9〜11において、3つの異なる閉鎖ブレード構成158、166、および168が示される。各閉鎖ブレード158、166、および168は、内部に流体連絡162が形成された、非弾性的に変形可能な基材160の上方に配置され、そして側壁164を備えて示される。弾性変形可能なカバー層および感圧性接着剤層(分散される)は、単純化の目的で、図9〜11には示されない。
【0067】
変形の際の基材160の変形に起因して、この基材と、閉鎖ブレード構築物158、166、および168のいずれかとの接触は、膨らみ変形を生じ、これは、バリア壁を形成させ、このバリア壁によって分離される連絡162の2つの部分の間の連絡を遮断する。閉鎖ブレード158、166、および168は、種々の大きさを有し得る。例えば、図9〜11の閉鎖ブレード158、166、および168のそれぞれの切断部分159、165、および169は、約0.2ミリメートルの厚さおよび約1ミリメートルの幅を有し得る。
【0068】
図12は、本明細書中に記載される実施形態に従う変形器およびシステムの斜視図であり、ここで、変形器は、複数の接触表面、およびこの変形器を微小流体操作システムに固定するための複数のねじを備える。図12において、閉鎖ブレード設計を有する変計器172が示される。閉鎖ブレード設計は、それぞれの先端173および175において間隔をあけた、2つの変形ブレード170および171の組み合わせによって提供される。図12において見られ得るように、先端173と175との間に、ギャップが存在する。変形ブレード170および171は、変形器172のレール179および181内に、止めねじ176および177でしっかりと保持される。第二の止めねじ174および183は、変形ブレード170および171をさらに固定するために、提供され得る。
【0069】
図13aは、ある実施形態に従う、ディスク形状の流体操作アセンブリの上面図であり、基材における半径方向に延びる複数の一連の凹部を示す。図13bは、図13aに示されるディスク形状の流体操作アセンブリの一部の拡大図である。図13aおよび13bは、ある実施形態に従う、ディスク形状のアセンブリを示す。アセンブリ180は、基材183、感圧性接着剤層185、およびカバー層187を備える。このアセンブリは、このアセンブリを位置決めおよび/または支持ユニット(図示せず)上に配置することを容易にするための、中心穴188を備える。このアセンブリは、複数のv字型の排気入口チャンバ186を備え、これらの各々は、入口ポート189および排出排気口191(図13b)を備える。アセンブリ180は、複数の一連のチャンバを備え、1つの一連が、v字型入口チャンバ186の各々に対応する。図13bは、1つの例示的な一連のチャンバを示し、ここで、このアセンブリは、非変形状態にあり、そしてチャンバ184、193、195、および197は、各々隔離され、そして一連の他のチャンバのいずれとも流体連絡していない。図13bにおいて見られ得るように、中間壁は、例えば、一連の隣接するチャンバの間の199に存在する。アセンブリ180は、本明細書中に記載されるようなシステムで処理されて、中間壁199を選択的に変形させ、そしてバリア壁(図示せず)を構築し、これによって、一連のチャンバを通る流体サンプルの流れを可能にする。向心力が、アセンブリ180をスピンさせることによって使用され、流体の、一連のチャンバを通しての半径方向の移動を引き起こし得る。
【0070】
図14は、ある実施形態に従う微小流体アセンブリの上面図であり、そして複数の凹部の、弾性変形可能なカバー層によって部分的にのみ覆われた、凹部を備える。図14は、例示的な実施形態に従う例示的なアセンブリ201を示す。アセンブリ201は、非弾性的に変形可能な材料から作製される基材200、およびカバー202を備える。入口チャンバ204が提供され、これは、カバー202によって部分的に覆われる。中間壁が、入口チャンバ204と、チャンバ206、207、および208との間に存在する。チャンバ206および207は、異なる試薬で満たされる。流路が何のために望まれるかに従って、サンプルが、入口チャンバ204に導入され得、そして本明細書中に記載される方法に従い、そして本明細書中に記載されるシステムの使用によって、チャンバ206、207、または206と207との両方の内容物と混合される。チャンバ206または207から、流体サンプルが、基材200を変形させることなどによってチャンバ208に流入され、チャンバ208への流体連絡を生じ得る。例えば、チャンバ208内の流体についての観察に依存して、流体連絡は、次に、チャンバ208から、試薬を含むチャンバ209または211のいずれかへと形成され得るか、または真っ直ぐに、収集チャンバ210に入り得る。アセンブリ201を通るサンプルの流路の端部は、収集チャンバ210であり得る。このアセンブリにおける1つのチャンバから別のチャンバへと通した後に、このシステムはまた、基材200を変形させ、これによって、下流のチャンバと上流のチャンバとの間にバリアを形成し得る。収集チャンバ210から、生成物が分析され得るか、さらに精製され得るか、引き続くデバイスにおいて分析するために収集され得るか、またはこれらの任意の組み合わせであり得る。
【0071】
図14に示されるような種々の実施形態に従って、チャンバ206、207、209、および211は、後の使用および/または分析のために、例えば、乾燥試薬、湿潤試薬、またはこの組み合わせを予め充填され得る。サンプル(図示せず)を入口チャンバ204に導入した後に、図14の微小流体アセンブリは、例えば、本明細書中に記載される種々の実施形態に従うシステムで、分析され得るか、処理され得るか、または操作され得る。本明細書中に記載される実施形態に従うシステムは、例えば、反応の順序、タイミング、および/または温度を制御し得る。種々の実施形態に従うシステムはまた、検出ユニットを備え得る。入口チャンバ204のいずれか1つからの流体は、それぞれの一連のチャンバ206、207、208、209、210、または211を介して、力(例えば、向心力、または圧力差(例えば、ピストン、ローラ、超音波または電気化学反応もしくは化学反応によって発生されるもの)によって、移動され得る。図14の微小流体アセンブリは、少なくとも1つのフィルタ(図示せず)またはフリット(図示せず)を備え得、これは、親和性反応によって、化合物を捕捉する。例えば、フィルタが、基材200内またはチャンバ208内に包埋され得る。
【0072】
図15は、ある実施形態に従うなお別の微小流体アセンブリの上面図であり、そして弾性変形可能なカバー層によって覆われない凹部の一部分、および液体を含む2つの凹部を備える。図15は、ある実施形態に従う別のアセンブリ213を示す。アセンブリ213は、基材212、入口チャンバ216、試薬を満たされたチャンバ218、およびカバー層214を備える。図15に示されるように、種々のチャンバの数、チャンバの大きさ、チャンバに含まれる試薬、およびチャンバの構成のいずれかが、実施形態に従う種々のマトリクスを有するアセンブリを形成するために使用され得る。
【0073】
図15に示されるような実施形態に従う微小流体アセンブリは、例えば、チャンバ218内のサンプル(図示せず)の組成に基づいて色を変化させる、指示薬溶液を含み得る。指示薬溶液の色に基づいて、そのサンプルを周囲のサンプルチャンバ218(これは、例えば、別の異なる試薬を含み得る)の1つに送るための決定がなされ得る。この決定は、操作者によってかまたは制御装置によって選択されて自動的になされ得る。図15に示されるような種々の実施形態に従って、先の工程が複数回繰り返され得る。
【0074】
図16aは、ディスク形状の流体操作アセンブリ220が、支持体229および256によって保持され、そして位置決めユニット230に固定された変形器255の下方で、アセンブリ支持プラットフォーム231上に配置されている実施形態に従う、微小流体操作システムの斜視図である。図16bは図16aに示される微小流体操作システムの側面図である。図16aおよび16bに示されるシステム225は、種々の実施形態に従う、ディスク形状のアセンブリ220と組み合わせて示される。アセンブリ220は、モータ250によって駆動される回転軸の周りで回転するために、設置される。モータ250は、その回転軸の周りでの回転のために、アセンブリ220を支持するための支持プラットフォーム256を備える。アセンブリ220を支持するための支持体229は、マンドレル226を備えるオーバーヘッド支持システム228にさらに接続される。位置決めユニット230は、駆動システム222を備え、そして変形器255をアセンブリ220と位置合わせさせるために、変形器255を作動させ得る。第二の位置決めシステム223は、開放ブレードの形態の変形器254を備える。位置決めユニット230および223のうちの一方または両方が、アセンブリ220との正確な位置合わせのために、アセンブリ220に対して、案内経路に沿って移動され得る。位置決めユニットのいずれかまたは両方の正確に案内される移動を可能にするための、種々のレールおよび起動の配置227のいずれかが、図示されるシステムに従って提供される。
【0075】
図16aおよび16bにおいて、位置決めユニット230は、レールおよび軌道のシステム227に沿って移動可能であるが、また、その円筒軸の周りで回転し得、アセンブリ220に対する変形器255の位置決めをさらに生じる。図16bはまた、モータ250が設置されるプラットフォーム252を示す。
【0076】
図17は、種々の実施形態に従う、サンプルを処理するための経路を有する微小流体アセンブリの上面図である。図18は、図17のアセンブリに示される経路の拡大図である。下にあるチャネル(例えば、基材の下側に形成されるチャネルであり、例えば、入口弁チャネル304)は、図17の上面図には示されない。サンプルは、図17のアセンブリ、図18に拡大されて示される経路を通し、そして図19〜27に示される種々の方法工程を介して、処理され得る。アセンブリ300を通って見られる例示的な断面は、図28および29に示される。処理されたアセンブリは、図27に示される。
【0077】
図19は、図17に示されるようなアセンブリを使用する方法の最初の工程の図示であり、経路が開始配向にあり、そして充填されたサンプルを含む。
【0078】
図20は、図17に示されるアセンブリの経路、ならびにこの経路の、サンプルの充填および密封が行われる領域520の上面図である。図21は、図17に示されるアセンブリの経路、およびこの経路の、ポリメラーゼ連鎖反応が起こる領域521の上面図である。
【0079】
図22は、図17に示されるアセンブリの経路、およびこの経路の、PCR精製が行われる領域522の上面図である。図23は、図17に示されるアセンブリの経路、ならびにこの経路の、精製フリットを通しての精製ならびに順方向および逆方向での配列決定反応が行われる領域523の上面図である。
【0080】
図24は、図17に示されるアセンブリの経路、および配列決定反応チャンバを開き、そして精製されたPCR生成物をこのチャンバに押し込むために形成された連絡の領域524の上面図である。図25は、図17に示されるアセンブリの経路、およびこの経路の、配列決定チャンバからの出口が形成され、そしてSR生成物が配列決定生成物精製カラムを通して精製される領域525の上面図である。
【0081】
図26は、図17に示されるアセンブリの経路、ならびにこの経路の、順方向配列決定反応および逆方向配列決定反応からの精製された配列決定反応生成物が、それぞれの生成物収集ウェルに押し込まれる領域526の上面図である。
【0082】
図27は、図20〜26に示される一連の方法工程の完了後の、図17に示されるアセンブリの上面図である。図28は、図17に示されるアセンブリの図であり、そして断面線29−29は、図29に示される部分断面を生じる。図29は、図28の線29−29に沿って見た断面図である。
【0083】
図17〜29、ならびに図18に示されるアセンブリ経路の最初の状態およびポリメラーゼ連鎖反応セットアップウェルとして使用され得る入口チャンバ302を参照して、提供される。開位置にあるPCR入口チャネルが、304で示される。向心力下で、PCRセットアップウェル302におけるサンプル投入部が、入口チャネル304を介してポリメラーゼ連鎖反応チャンバ306内へと形成され得る。図19は、PCRセットアップウェル302に導入されたサンプル303を示し、そして図20は、接着剤カバーテープ336がPCRセットアップウェル302の頂部を密封するために使用された後の、図19の経路を示す。サンプル303の充填およびテープ336での密封は、図20に示される領域520において行われる。
【0084】
上で言及されたように、向心力が、サンプル303をチャンバ302からPCRチャンバ306内へと押し込むために使用される。図21に示されるように、サンプル303がPCRチャンバ306に押し込まれた後に、チャンバ306は、本明細書中に記載される方法に従って、入口チャンバ302から、変形器(図示せず)を用いて、チャンバ302と306との間にバリア壁338を形成することによって、密封され得る。PCRチャンバ306内への移動およびバリア層338の形成は、経路の、図21に示される領域521において行われる。
【0085】
アセンブリが、PCRチャンバ306内でPCRのために十分な熱サイクリングに供された後に、最初にブロックされたかまたは閉じられたPCR出口チャネル308が、図22に示されるように開かれ、そして向心力が、PCR生成物をPCRチャンバ306からPCR精製カラム310へと押し込むために使用され、これは、図22に示される領域522において起こる。PCR尼成物がPCR精製カラム310を通過するにつれて、この生成物は精製され、そしてPCR精製フリット312に達する。フリット312は、PCR生成物を、サイズ排除または親和性反応もしくは結合反応によって、さらに精製するために使用され得る。向心力が、精製されたPCR生成物をフリット312に強制的に通すために使用され得、これは、図23に示される領域523において起こる。
【0086】
図23に示されるように、2つの配列決定反応チャンバ入口チャネル332および334が、最初にブロックされたかまたは閉じられた構成で提供される。図24に示される方法肯定において、配列決定反応チャンバ入口チャネル332および334は、変形作用に従って開き、そして向心力が使用されて、精製されたPCR生成物を、順方向配列決定反応チャンバ316と逆方向配列決定反応チャンバ330との両方に操作するために使用され、これは、経路の、図24に示される領域524において行われる。図24は、変形後の開位置での、配列決定反応チャンバ入口チャネル334を示す。
【0087】
アセンブリが、順方向および逆方向の配列決定反応を引き起こす条件の曝露された後に、配列決定反応チャンバ出口チャネル318および319(これらは、最初はブロックされるかまたは閉じられる)が開かれ、これは、図25に示される領域525において行われる。向心力下で、配列決定反応の生成物は、配列決定反応生成チャンバ320および328を通って流れ、そして図26の領域526に示されるように、順方向配列決定反応生成物チャンバ324および逆方向配列決定反応生成物チャンバ326内に収集される。収集ウェル324および326に入る前に、精製された配列決定反応生成物はまた、図26に示されるように、領域526において、それぞれ、配列決定反応精製フリット322および321に、強制的に通され得る。
【0088】
図27は、サンプルが通路の一連のチャンバを通して操作され、そしてサンプルから2つの配列決定反応生成物を生じた後の、図17のアセンブリを示す。
【0089】
図28および29は、図17〜27に示されるアセンブリの断面を示す。このアセンブリは、基材368、頂部カバーフィルム360、底部カバーフィルム361、PCRチャンバ362、下にあるチャネル366、接続用の管またはチャネル364、ならびにアセンブリおよび経路の特徴のための例示的な寸法を備える。基材368は、射出成形された環状オレフィンコポリマーまたはポリカーボネートを含み得る。入口チャンバおよび出口チャンバ、種々のチャンバを接続するためのチャネル、反応チャンバ、ならびに精製カラムは、基材368の頂部表面367に形成された、成形特徴であり得る。基材368の底部表面369は、機械加工または処理されて、基材368の内部または頂部に形成された特徴を接続するチャネルまたは経路を形成し得る。頂部カバーフィルム360および底部カバーフィルム361は、一連のチャンバを、互いから、および環境から液密シールし得る。向心力の下で、このアセンブリ内の流体は、例えば、このアセンブリの下部チャネル366を通って流れ得、このアセンブリの管364を通過し得、そして基材368の後部表面367の内部または表面に形成された、隣接するチャンバ362に入り得る。
【0090】
図30は、経路の種々のチャネルおよびチャンバを覆うフィルムカバーを備える経路を有するアセンブリの上平面図である。フィルムおよび箔は、いくつかの領域において、このアセンブリの頂部表面を形成し得、そしてこのアセンブリのチャンバまたはチャネルを密封するため、ならびに/あるいはこのフィルムまたは箔が、覆われたチャンバまたはチャネルをまた密封するか否かにかかわらず、このアセンブリの領域において熱を伝導するために、使用され得る。示されないが、環状オレフィンコポリマーまたは他の適切なフィルムカバーは、このアセンブリの底部表面に固定され得る。カバー350は、その表面に、シリコーン感圧性接着剤層を備え得、これは、アセンブリ347の頂面に接触する。図30に示されるカバーフィルム352および353は、チャネルおよび精製カラムを覆うために、環状オレフィンコポリマーフィルムから作製され得、例えば、約0.05mmの厚さを有するコポリマーフィルムである。カバーフィルム354は、カバーフィルム350と同様に、アルミニウム箔またはアルミニウム含有PCRテープから作製され、ポリメラーゼ連鎖反応および配列決定反応チャンバを保護し得、そして効率的かつ領域にわたって均一に、熱を伝導し得る。シリコーン接着剤層を備えるアルミニウム箔フィルムカバーは、任意の適切な厚さであり得、例えば、約0.05mmの厚さであり得る。収集チャンバまたは排出ウェル356は、より薄い環状オレフィンコポリマーフィルムを備え得、例えば、約0.025mmの厚さを有し得る。
【0091】
図32は、ある実施形態に従う、向心力、加熱、および弁操作を提供するシステム内の支持体上に設置されたアセンブリの側面図である。図32は、種々の実施形態に従うアセンブリを処理する際に有用であり得るシステムを示す。図32に示されるシステムは、段になったマルチチャネルアセンブリ(例えば、図31に概略的に示されるもの)を処理するために使用され得る。
【0092】
図32は、上昇した位置のアセンブリ400およびプラットフォーム402上の位置支持体を示す。向心力の方向、および熱サイクリングを実施するための熱が適用される領域もまた、この図において示されている。変形器404の例示的な位置およびこの変形器を使用する作動の方向もまた、図32に示されている。
【0093】
図33〜40bは、種々の実施形態に従うシステムを示す。システム410は、エレクトロニクスユニット412、回転プラテン414、加熱アセンブリ416、カバー418、およびエンクロージャー容器420を備える。デバイス410はまた、図37〜40aに示される、アセンブリ処理ユニット370を備える。
【0094】
アセンブリ処理構成要素370は、トレー装填ドア372、エレクトロニクス412、弁アクチュエータ376、ならびに2つのヒータ377および378を備える。図39に特に示される構成要素370は、2つのアセンブリを同時に処理するための、2アセンブリプラテン380を備える。図40bに示される、標識されていない矢印は、プラテン380をその中心軸386の周りで回転させることから生じる、このアセンブリに付与される向心力の方向を示す。図40aは、開位置でのトレー装填ドア372、およびこのドアに装填され、そして装填ドア372の閉鎖時に2アセンブリプラテン380によって支持される準備のできたアセンブリ381を示す。
【0095】
図41は、種々の実施形態に従う例示的な方法の工程を示す流れ図であり、この方法は、図17に示されるようなアセンブリにおいて実施され得る。図41は、種々の実施形態に従う、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および配列決定反応の概略流れ図である。図41に示される方法に従って、DNAテンプレートが、ポリメラーゼ連鎖反応に供される。次いで、精製されたPCR生成物が、2つの部分に分けられ、これらはそれぞれ、逆方向配列決定反応および順方向配列決定反応に供される。2つの配列決定反応生成物の精製後、逆方向の生成物および順方向の生成欝を、分析し得るか、さらに精製し得るか、さらに収集し得るか、または他の様式でさらに処理し得る。
【0096】
図42〜47は、種々の実施形態に従う方法からの、反応物および反応生成物の流れを示し、ここで、テンプレートが、PCRを介して処理され、そして配列決定されて、逆方向配列決定反応生成物および順方向配列決定反応生成物を生成する。
【0097】
図42および43は、種々の実施形態に従う方法において有用な、例示的なPCRプライマーを示す。図44および45は、種々の方法実施形態に従うPCR工程において使用されるテンプレート、およびこのPCR工程において生じるアンプリコンをそれぞれ示す。図46および47は、それぞれ、種々の実施形態の方法において有用な、逆方向配列決定反応および順方向配列決定反応を示す。
【0098】
図42〜47に示される方法において、プライマーは、初期増幅サイクルにおいて、テンプレートにアニーリングされ得る。2つのアンプリコン鎖が、順方向配列決定反応または逆方向配列決定反応のいずれかにおいて、M13汎用プライマーを使用して、配列決定され得る。引き続くサイクルにおいて生成される全てのアンプリコンの3’末端は、M13プライマー配列の相補体を、順方向配列決定反応または逆方向配列決定反応のいずれかにおいて、含む。
【0099】
微小流体デバイスに関するさらなる詳細(例えば、幾何学的に平行な処理経路を有するデバイス、ならびにこのようなデバイスを備えるシステムおよび装置、またはこのようなデバイスを処理するためのシステムおよび装置は、米国特許出願番号10/336,706号および10/336,330(両方、2003年1月3日出願であり、これらの両方が、その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載されている。
【0100】
当業者は、上記説明から、本教示が、種々の形態で実施され得ることを理解し得る。従って、これらの教示は、その特定の実施形態および実施例に関して記載されたが、本教示の真の範囲は、そのように限定されるべきではない種々の変化および変更が、本教示の範囲から逸脱することなくなされ得る。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1a】図1aは、基材における2つの凹部が変形可能な非弾性材料から形成された中間壁によって分離されている実施形態に従う、微小流体デバイスの上面図である。
【図1b】図1bは、図1aの線1b−1bに沿って見た、図1aに示されるアセンブリの断面側面図である。
【図2a】図2aは、変形器デバイスが中間壁の変形工程の開始後に配置されている、図1aに示されるアセンブリの上面図である。
【図2b】図2bは、変形器の接触表面が中間壁の方へと進んでいるのを示す、図2aの線2b−2bに沿って見た、図2aに示されるアセンブリおよび変形器の断面側面図である。
【図3a】図3aは、中間壁が、変形器が中間壁に接触した後の変形状態にある、図1aに示されるアセンブリの上面図である。
【図3b】図3bは、中間壁を変形状態から引き戻している変形器の接触表面を示す、図3aの線3b−3bに沿って見た、図3aに示されるアセンブリの断面側面図である。
【図4a】図4aは、基材が2つの陥凹部分に分割され得る凹部からなる実施形態に従う、微小流体アセンブリの部分切り取り上面図である。
【図4b】図4bは、図4aの線4b−4bに沿って見た、図4aに示されるアセンブリの断面側面図である。
【図5a】図5aは、変形器が、対向する壁表面部分の変形工程の開始に配置されている、図4aに示されるアセンブリの上面図である。
【図5b】図5bは、変形器の接触表面が、変形可能な対向する壁表面部分の方へと進んでいるのを示す、図5aの線5b−5bに沿って見た、図5aに示されるアセンブリおよび変形器の断面側面図である。
【図6a】図6aは、変形器の、対向する壁表面部分との接触後の、図4aに示されるアセンブリの上面図である。
【図6b】図6bは、図6aの線6b−6bに沿って見た、図6aに示されるアセンブリの断面側面図である。
【図7】図7は、流体連絡が形成され得る実施形態に従う、変形器および基材の斜視図である。
【図8】図8は、変形器がこの変形器を微小流体操作システムに固定するための複数のねじを有する実施形態に従う、システムに設置された変形器の斜視図である。
【図9】図9は、変形可能な非弾性材料から構成される少なくとも1つの対向する壁表面部分を有する流体連絡チャネルが、変形器から形成されるバリア壁によって遮断され得る実施形態に従う、変形器および基材の斜視図である。
【図10】図10は、変形可能な非弾性材料から構成される少なくとも1つの対向する壁表面部分を有する流体連絡チャネルが、変形器から形成されるバリア壁によって遮断され得る実施形態に従う、変形器および基材の斜視図である。
【図11】図11は、変形可能な非弾性材料から構成される少なくとも1つの対向する壁表面部分を有する流体連絡チャネルが、変形器から形成されるバリア壁によって遮断され得る実施形態に従う、変形器および基材の斜視図である。
【図12】図12は、変形器が、複数の接触表面、およびこの変形器を微小流体操作システムに固定するための複数のねじを有する実施形態に従う、変形器およびシステムの斜視図である。
【図13】図13aは、基材における半径方向に延びる複数の一連の凹部を示す実施形態に従う、ディスク形状の流体操作アセンブリの上面図である。図13bは、図13aに示されるディスク形状の流体操作アセンブリの一部分の拡大図である。
【図14】図14は、ある実施形態に従う、複数の凹部のうちの凹部の、弾性変形可能なカバー層によって部分的にのみ覆われたものを備える、微小流体アセンブリの上面図である。
【図15】図15は、ある実施形態に従う、弾性変形可能なカバー層によって覆われていない凹部の部分および液体を含む2つの凹部を備える、なお別の微小流体アセンブリの上面図である。
【図16a】図16aは、ディスク形状の流体操作アセンブリが、位置決めユニットに固定された変形器の下方でアセンブリ支持プットフォーム上に配置されている実施形態に従う、微小流体システムの斜視図である。
【図16b】図16bは、図16aに示される微小流体操作システムの側面図である。
【図17】図17は、サンプルを処理するための通路を有する実施形態に従う、微小流体アセンブリの上面図である。
【図18】図18は、図17のアセンブリに示される通路の拡大図である。
【図19】図19は、通路が開始配向にあり、そして充填されたサンプルを含む、図18に示される通路を使用する実施形態に従う方法の最初の工程の図示である。
【図20】図20は、図18に示される通路、ならびにサンプルの充填および密封が行われる、通路の領域520の上面図である。
【図21】図21は、図18に示される通路、およびポリメラーゼ連鎖反応が起こる、通路の領域521の上面図である。
【図22】図22は、図18に示される通路、およびPCR精製が行われる、通路の領域522の上面図である。
【図23】図23は、図18に示される通路、ならびに精製フリットを通しての精製ならびに順方向および逆方向での配列決定反応が行われる、通路の領域523の上面図である。
【図24】図24は、図18に示される通路、および配列決定反応チャンバを開くために連絡が形成され、そして精製されたPCR生成物を2つの配列決定チャンバ内に押し込む領域524の上面図である。
【図25】図25は、図18に示される通路、ならびに配列決定反応チャンバからの出口が形成され、そして配列決定反応(SR)生成物がSR生成物精製カラムを通して精製される、通路の領域525の上面図である。
【図26】図26は、図18に示される通路、ならびに順方向配列決定反応および逆方向配列決定反応からの精製された配列決定反応生成物がそれぞれの生成物収集ウェルに押し込まれる、通路の領域526の上面図である。
【図27】図27は、図20〜26に示される一連の方法工程の完了後の、図17に示されるアセンブリの上平面図である。
【図28】図28は、図17に示されるアセンブリ、および図29に示される部分断面図を生じる断面線29−29の図である。
【図29】図29は、図28の線29−29に沿って見た断面図である。
【図30】図30は、アセンブリの種々のチャネルおよびチャンバの上のフィルムカバーを備える実施形態に従うアセンブリの上平面図である。
【図31】図31は、種々の実施形態に従う例示的なアセンブリを通る例示的な流路の斜視図である。
【図32】図32は、ある実施形態に従う、向心力、加熱および弁操作を提供するシステムにおける支持体上に載っているアセンブリの側面図である。
【図33】図33は、図20〜26に示される方法を実施するために、図17に示されるような処理アセンブリのために使用され得る例示的なシステムの正面図である。
【図34】図34は、頂部カバーを除去された、図33のシステムの、部分的に想像の分解図である。
【図35】図35は、図33のデバイスの側面図である。
【図36】図36は、カバーが開いた、図35に示されるデバイスの、部分的に想像の分解図である。
【図37】図37は、図33に示されるシステムのアセンブリ装填ドアの拡大図である。
【図38】図38は、弁アクチュエータ、ヒータ、およびエレクトロニクスの位置を示す、図33に示されるシステムの一部の拡大図である。
【図39】図39は、2アセンブリのプラテンを示すために部分的に切り取られた、図33に示されるシステムの一部分の拡大図である。
【図40a】図40aは、アセンブリがアセンブリ装填ドアに装填された、図33に示されるシステムの一部分の拡大図である。
【図40b】図40bは、回転プラテン上でスピンする向心力のために装填された2つのアセンブリを示すために部分的に切り取られた、図33に示されるシステムの一部分の拡大図である。
【図41】図41は、図17に示されるアセンブリのようなアセンブリにおいて実施され得る、種々の実施形態に従う例示的な方法の工程を示す流れ図である。
【図42】図42は、種々の実施形態に従う方法において、有用な、例示的なPCRプライマーを示す。
【図43】図43は、種々の実施形態に従う方法において、有用な、例示的なPCRプライマーを示す。
【図44】図44は、種々の方法の実施形態に従うPCR工程において使用されるテンプレートを示す。
【図45】図45は、種々の方法の実施形態に従うPCR工程から生じるアンプリコンを示す。
【図46】図46は、種々の方法の実施形態において有用な、逆方向配列決定反応を示す。
【図47】図47は、種々の方法の実施形態において有用な、順方向配列決定反応を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体操作アセンブリであって、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部と該第二の凹部との間に介在する中間壁であって、該中間壁の部分は、第一の弾性を有する変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の凹部を覆い、そして該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備える、流体操作アセンブリ。
【請求項2】
前記基材層が、対向する第一の表面および第二の表面を備え、該第一の表面は、前記弾性変形可能なカバー層に面し、そして該アセンブリは、該第二の表面と接触する基部層をさらに備える、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記第一の凹部が、前記基材層を通る穴であり、そして前記第一の凹部が、前記基部層によって少なくとも部分的に規定されている、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
流体操作アセンブリであって、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の弾性を有する第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
第二の弾性を有する弾性変形可能なカバー層であって、該第二の弾性は、該第一の弾性より大きく、該カバー層は、少なくとも、該第一の凹部部分を覆い、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備える、流体操作アセンブリ。
【請求項5】
前記基材層が、対向する第一の表面および第二の表面を備え、該第一の表面は、前記弾性変形可能なカバー層に面し、そして前記アセンブリは、該第二の表面と接触する基部層をさらに備える、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記第一の凹部が、前記基材層を通る穴であり、そして前記第一の凹部が、前記基部層によって少なくとも部分的に規定されている、請求項5に記載のアセンブリ。
【請求項7】
アセンブリの2つの凹部の間に流体連絡を形成する方法であって、該アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部と該第二の凹部との間に介在する中間壁であって、該中間壁の部分は、第
一の弾性を有する変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の凹部を覆い、そして該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備え、
該方法は、以下:
該アセンブリの該弾性変形可能なカバー層を、変形器と接触させる工程であって、該接触させる工程は、該中間壁に隣接する該弾性変形可能なカバー層を弾性的に変形させ、そして該中間壁を変形させる、工程;および
該変形器を、該弾性変形可能な材料層との接触から離す工程であって、その結果、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡が生じる、工程、
を包含する、方法。
【請求項8】
アセンブリの2つの凹部部分の間の流体連絡を遮断するためのバリアを形成する方法であって、該アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の弾性を有する第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
第二の弾性を有する弾性変形可能なカバー層であって、該第二の弾性は、該第一の弾性より大きく、該カバー層は、少なくとも、該第一の凹部部分を覆い、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備え、
該方法は、以下:
該弾性変形可能なカバー層を、変形器と接触させる工程であって、該接触させる工程は、該第一の変形可能な材料に隣接する該弾性変形可能なカバー層を弾性的に変形させ、そして該第一の変形可能な材料を変形させ、該バリア壁を形成する、工程、
を包含する、方法。
【請求項9】
微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持プラットフォーム、アセンブリ変形器、および位置決めユニットを備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部を該第二の凹部から分離する中間壁であって、該中間壁の部分は、第一の弾性を有する第一の変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、該第一の凹部を覆い、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備え、
該変形器は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めユニットは、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持プラットフォーム上にある場合に、該変形器を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形器が、該中間壁の該第一の変形可能な材料を、該弾性変形可能な材料の層を介して変形させ、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
【請求項10】
前記アセンブリが、1つ以上のさらなる凹部をさらに備え、該さらなる凹部は、1つ以上のさらなる中間壁によって、少なくとも前記第一の凹部および第二の凹部から分離されている、請求項9に記載の微小流体操作システム。
【請求項11】
前記アセンブリが、前記基材層に形成された1つ以上のさらなる凹部をさらに備え、該1つ以上のさらなる凹部の各々が、少なくとも部分的に、前記第一の変形可能な材料を含むそれぞれの対向する壁表面部分によって規定されている、請求項9に記載の微小流体操作システム。
【請求項12】
前記システムで処理されるサンプルの生成物を分析するための分析器をさらに備える、請求項9に記載の微小流体操作システム。
【請求項13】
前記弾性変形可能なカバー層が、前記基材層に接触する接着剤層を備える、請求項9に記載の微小流体操作システム。
【請求項14】
微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持プラットフォーム、アセンブリ変形器、および位置決めユニットを備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の弾性を有する第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
第二の弾性を有する弾性変形可能なカバー層であって、該第二の弾性は、該第一の弾性より大きく、該カバー層は、少なくとも、該第一の凹部部分を覆い、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備え、
該変形器は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めユニットは、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持プラットフォーム上にある場合に、該変形器を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形器が、該第一の変形可能な材料を、バリア壁に変形させ、該バリア壁が、該第一の凹部と第二の凹部との間の流体連絡を遮断するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
【請求項15】
前記アセンブリが、前記基材層に形成された1つ以上のさらなる凹部をさらに備え、該さらなる凹部は、前記第一の変形可能な材料を含む中間壁によって、前記第一の凹部から分離されている、請求項14に記載の微小流体操作システム。
【請求項16】
前記システムで処理されるサンプルの生成物を分析するための分析器をさらに備える、請求項14に記載の微小流体操作システム。
【請求項17】
前記弾性変形可能なカバー層が、前記基材層に接触する接着剤層を備える、請求項14に記載の微小流体操作システム。
【請求項18】
前記変形器が、前記アセンブリに別々に接触する2つ以上の接触表面を備える、請求項14に記載の微小流体操作システム。
【請求項19】
微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持手段、変形のための手段、および位置決めのための手段を備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部;
該基材層に形成された第二の凹部;
該第一の凹部を該第二の凹部から分離する中間壁であって、該中間壁の部分は、第一の弾性を有する第一の変形可能な材料から形成される、中間壁;および
弾性変形可能なカバー層であって、該カバー層は、該第一の弾性より大きい第二の弾性を有し、該第一の凹部を覆い、ここで、該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が非変形状態にある場合に、該中間壁に接触し、そして該弾性変形可能なカバー層は、該中間壁が変形状態にある場合に該中間壁と接触せず、これによって、該第一の凹部と第二の凹部との間に流体連絡を形成する、弾性変形可能な壁、
を備え、
該変形のための手段は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めのための手段は、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持手段によって支持されている場合に、該変形のための手段を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形のための手段が、該中間壁の該第一の変形可能な材料を、該弾性変形可能な材料の層を介して変形させ、該第一の凹部部分と第二の凹部部分との間に連絡を形成するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
【請求項20】
微小流体操作システムであって、該システムは、流体操作アセンブリ、アセンブリ支持手段、変形のための手段、および位置決めのための手段を備え、ここで:
該流体操作アセンブリは、以下:
基材層;
該基材層に形成された第一の凹部であって、該第一の凹部は、第一の凹部分および第二の凹部分を備え、該第一の凹部は、対向する壁表面部分によって少なくとも部分的に規定されており、該対向する壁表面部分のうちの少なくとも1つが、第一の変形可能材料を含み、該第一の凹部部分および該第二の凹部部分は、該第一の変形可能な材料が非変形状態にある場合に、互いに流体連絡する、第一の凹部;ならびに
少なくとも該第一の凹部分を覆う弾性変形可能なカバー層であって、該第一の変形可能な材料を含む該対向する壁表面部分は、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間に介在するバリア壁を形成して、該バリア層が変形状態にある場合に、該第一の凹部部分と該第二の凹部部分との間の流体連絡を防止するように変形可能である、弾性変形可能なカバー層、
を備え、
該変形器は、少なくとも1つの接触表面を備え、該接触表面は、該第一の変形可能な材料より変形に対して耐性であり;そして
該位置決めユニットは、該流体操作アセンブリが該アセンブリ支持手段上にある場合に、該変形器を、該流体操作アセンブリに対して位置決めし、その結果、該変形器が、該第一の変形可能な材料を、バリア壁に変形させ、該バリア壁が、該第一の凹部と第二の凹部との間の流体連絡を遮断するように押し付けられ得るように適合されている、
微小流体操作システム。
【請求項21】
明細書に記載の発明。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16a】
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【図16b】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40a】
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【図40b】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【公開番号】特開2009−51004(P2009−51004A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−249288(P2008−249288)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【分割の表示】特願2005−505598(P2005−505598)の分割
【原出願日】平成15年7月15日(2003.7.15)
【出願人】(500069057)アプレラ コーポレイション (120)
【住所又は居所原語表記】850 Lincoln Centre Drive Foster City CALIFORNIA 94404 U.S.A.
【Fターム(参考)】