説明

微生物回収方法及び装置

【課題】高効率で対象微生物を回収し、作業の自動化及び省力化を図る方法及び装置を提供する。
【解決手段】撹拌子106と、撹拌子106に結合する、微生物63と結合する抗体62とを備える、検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜101を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する微生物回収装置を使用する。これによって、効率よく水処理プロセス等における水系感染症の原因微生物(原虫、細菌、ウイルス,等)を高頻度にモニタリングすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を回収する方法及び装置に関し、特に、河川及び湖沼などの環境水や上下水道の各処理プロセスの処理水など存在する原虫、細菌、ウイルスといった水系感染性微生物を回収する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
環境中には多種多様な化学物質が存在するため、水道原水となる河川や湖沼などの環境水も様々な化学物質で汚染されていると考えられる。しかし、このような水環境の水質問題のほかにクリプトスポリジウムなどの原虫類、腸管出血性大腸菌O157やレジオネラ菌などの細菌、ウイルスなどによる水系感染症の発生が大きな社会問題となっている。
【0003】
これらの水系感染症の集団発生を防ぐためには水処理プロセスにおける原因微生物を高頻度にモニタリングすることが必要不可欠である。特に新興の水系感染症の原因となっているクリプトスポリジウムやジアルジアなどの原虫の検査方法(例えば、厚生労働省から示された「クリプトスポリジウム暫定対策指針」1998年に指針の改正)では、クリプトスポリジウムの検査手順は大きく分けて、試料採取、ろ過濃縮、剥離懸濁、分離精製、免疫蛍光染色、顕微鏡観察からなる。
【0004】
試料採取ステップでは、容量10〜20Lのポリエチレン容器に河川水など水道原水は10L、浄水や水道水は40Lを採取する。次に、ろ過濃縮ステップでは、直径47mm又は90mm、ポアサイズ5μmの親水性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ディスク膜を加圧又は吸引式の膜ホルダーに取付け、採取した試料を全量ろ過する。クリプトスポリジウムのオーシストは直径4〜5μm程度であるので、このステップにより試料中の微粒子とともに混入しているクリプトスポリジウムを分離することができる。剥離懸濁ステップでは、試料をろ過したディスク膜を50mLの遠心管に入れ0.02%ピロリン酸ナトリウム、0.03%EDTA−3Na、0.01%Tween80からなる誘出液(1%PET)を添加し、激しく撹拌する。これにより試料中の微粒子とともに膜に捕捉されたクリプトスポリジウムをディスク膜から剥離させる。次に遠心分離を行い、クリプトスポリジウムを含む微粒子と誘出液を分離し、誘出液を取り除き減容化する。続いて、分離精製ステップでは、上述の試料中の微粒子を含む懸濁液からクリプトスポリジウムを分離する。クリプトスポリジウムを特異的に認識する抗体が結合した免疫磁気ビーズを懸濁液に添加し、一定時間撹拌後、免疫磁気ビーズを磁石により容器に固定し、懸濁液を取り除く。免疫磁気ビーズにはクリプトスポリジウムが結合しており、pH変化により免疫磁気ビーズからクリプトスポリジウムを脱離させ、クリプトスポリジウムを回収する。免疫蛍光染色、顕微鏡観察ステップでは、回収したクリプトスポリジウムに蛍光標識した抗クリプトスポリジウム抗体を添加し、クリプトスポリジウムを標識し、蛍光顕微鏡で観察する。
【0005】
以下に示す特許文献1〜3には、微生物の計測装置が記載されている。特に、特開2005−245317には、検出対象の微生物と特異的に結合する抗体を、磁気ビーズに結合させ、その微生物を集めてシースフローデバイスを用いて微生物を検出することが記載されている。同様に、特開2006−194635及び特開2006−345832にも、免疫磁気ビーズ法を用いて微生物を検出することが記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−245317
【特許文献2】特開2006−194635
【特許文献3】特開2006−345832
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
浄水処理プロセスにおいて、環境中に存在する水系感染性微生物を適切に除去あるいは消毒殺菌し安全な水道水を供給するためには、検出対象微生物を高頻度に測定し、その測定結果を処理プロセスにフィードバックする必要がある。
しかしながら、クリプトスポリジウムなどの病原性原虫類、腸管出血性大腸菌O157やレジオネラ菌などの細菌、ウイルスの検査方法、特にクリプトスポリジウムの検査方法は前述のとおり、クリプトスポリジウムを捕捉し回収するとき、試料の微粒子によりディスク膜が目詰まりをおこし、短時間でろ過速度が低下するため全試験工程にかかる時間が長くなり迅速な測定ができず、大量の試料を効率よく処理できないという問題もある。また、蛍光顕微鏡観察では他の微生物との識別に高度な熟練を要するため、1時間に1回あるいは1日に1回程度の高頻度な測定が望まれている。さらに、上述のろ過濃縮及び剥離懸濁にけるクリプトスポリジウムの回収率は多くの場合、数十%〜80%前後と変動が大きく、計測値のバラツキも大きい。さらに計測値の再現性や検出精度の面から改善すべき問題点が多い。
【0008】
このように微生物の検査において検査精度が低いことや操作が複雑であるため熟練した技術が必要であり、長時間の作業のため作業者の負担が大きいため、作業ステップの自動化や省力化が望まれている。
【0009】
本発明は、上述の問題点を鑑み、大量の試料水中から微生物を短時間で高効率で分離することを課題とする。また、本発明は、作業の自動化及び省力化を図る。さらに、膜閉塞物質を分散、溶解し、膜の目詰まりを防ぐことも課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明は、検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する第1の微生物回収装置を提供する。この第1の微生物回収装置は、撹拌子と、撹拌子に結合する、微生物と結合する抗体と、微生物と抗体とを解離する解離溶液を用いて、微生物を回収する回収手段とを備える。撹拌子は、その表面に樹脂がコーティングされていることが好適である。ここで、樹脂は、耐薬品性に優れたフッ素樹脂が使用されることが好適である。また、撹拌子は、その表面にアミノ基がコーティングされていることが望ましい。検出対象水は、河川や湖沼等から採水されたものであることが好適である。膜は、親水性かつ表面が平滑な膜であることが好適である。微生物と抗体とを解離する溶液は、pH変化溶液、イオン強度変化液及び極性変化液の少なくとも1つからなることが望ましい。
【0011】
また、本発明は、検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する第2の微生物回収装置を提供する。この第2の微生物回収装置は、撹拌子と、膜に対して検査対象水を供給する側に添加され、膜の孔径よりも大きい粒径の担体であって、微生物と結合する複数の抗体をその表面に有し、撹拌子と結合する、担体と、微生物と抗体とを解離する解離溶液を用いて、微生物を回収する回収手段とを備える。ここで、担体が磁気担体であることが好適である。検出対象水は、河川や湖沼等から採水されたものであることが好適である。膜は、親水性かつ表面が平滑な膜であることが好適である。微生物と抗体とを解離する溶液は、pH変化溶液、イオン強度変化液及び極性変化液の少なくとも1つからなることが望ましい。
【0012】
さらに、本発明は、検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する第3の微生物回収装置を提供する。この第3の微生物回収装置は、膜に対して検査対象水を供給する側に添加され、膜の孔径よりも大きい粒径の担体であって、微生物と結合する複数の担体をその表面に有する、担体と、微生物と抗体とを解離する解離溶液を用いて、微生物を回収する回収手段とを備える。検出対象水は、河川や湖沼等から採水されたものであることが好適である。膜は、親水性かつ表面が平滑な膜であることが好適である。微生物と抗体とを解離する溶液は、pH変化溶液、イオン強度変化液及び極性変化液の少なくとも1つからなることが望ましい。
【0013】
また、上記課題を解決するために、本発明は、検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する第1の微生物回収方法を提供する。この第1の微生物回収方法は、微生物と結合する複数の抗体を撹拌子に結合させるステップと、膜を用いて検査対象水をろ過し、微生物を抗体に結合させるステップと、微生物と抗体とを解離する溶液を添加するステップと、微生物を回収するステップとを含む。撹拌子は、その表面に樹脂がコーティングされていることが好適である。ここで、樹脂は、耐薬品性に優れたフッ素樹脂が使用されることが好適である。また、撹拌子は、その表面にアミノ基がコーティングされていることが望ましい。検出対象水は、河川や湖沼等から採水されたものであることが好適である。膜は、親水性かつ表面が平滑な膜であることが好適である。微生物と抗体とを解離する溶液は、pH変化溶液、イオン強度変化液及び極性変化液の少なくとも1つからなることが望ましい。なお、本発明の微生物回収方法は、上記手順で行うことが好ましいが、上記手順に限定されるものではない。
【0014】
また、本発明は、検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する第2の微生物回収方法を提供する。この第2の微生物回収方法は、膜に対して検査対象水を供給する側に、膜の孔径よりも大きい粒径の担体を添加するステップであって、担体は、微生物と結合する複数の抗体をその表面に有し、撹拌子と結合する、ステップと、膜を用いて検査対象水をろ過し、微生物を抗体に結合させるステップと、微生物と抗体とを解離する溶液を添加するステップと、微生物を回収するステップとを含む。ここで、担体が磁気担体であることが好適である。検出対象水は、河川や湖沼等から採水されたものであることが好適である。膜は、親水性かつ表面が平滑な膜であることが好適である。微生物と抗体とを解離する溶液は、pH変化溶液、イオン強度変化液及び極性変化液の少なくとも1つからなることが望ましい。
【0015】
さらに、本発明は、検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する第3の微生物回収方法を提供する。この第3の微生物回収方法は、膜に対して検査対象水を供給する側に、膜の孔径よりも大きい粒径の担体を添加するステップであって、担体は、微生物と結合する複数の抗体をその表面に有する、ステップと、膜を用いて検査対象水をろ過し、微生物を抗体に結合させるステップと、微生物と抗体とを解離する溶液を添加するステップと、微生物を回収するステップとを含む。検出対象水は、河川や湖沼等から採水されたものであることが好適である。膜は、親水性かつ表面が平滑な膜であることが好適である。微生物と抗体とを解離する溶液は、pH変化溶液、イオン強度変化液及び極性変化液の少なくとも1つからなることが望ましい。
【0016】
界面活性剤には、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤等を使用する。具体的には、例えば、Tween80、ポリエチレングリコールモノ−p−イソオクチルフェニルエーテル(Triton X−100)、ポリオキシエチレンソスビタンモノラウレート(Tween20)、ノニデットP−40(Nonidet P−40)、n−テトラデシル−N、N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルフォネート(ZWITTERGENT3−40)、3−((3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ))プロパンスルホン酸(CHAPS)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)から選択される少なくとも一を使用することが好ましいが、これに限定されない。
【発明の効果】
【0017】
本発明の微生物回収方法及び装置は、試料水中の病原性微生物を試料水から分離するとき、膜の微細孔内又は表面上に試料中の夾雑物が蓄積することによってろ過性能が低下することを防止するものである。さらに、本発明の微生物回収方法及び装置は、短時間で、自動的に検出対象の微生物を膜から回収することができる。よって、作業の自動化及び省力化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る微生物回収方法及び装置の実施の形態について説明する。
図1に、本発明に係る微生物回収方法を実施する装置に用いるろ過器100についてその一実施の形態を示す。なお、本発明に係る微生物回収方法及び装置では、様々な微生物を計測することができる。本実施の形態では、その一例として、クリプトスポリジウムを計測する。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態に係るろ過器100は、その本来の機能を果たすトラックエッチ膜101(以下、膜101)を備えている。膜101は、メッシュクロス102を支持体とし、膜固定パッキン103で固定されている。この全体をフローセル上部104とフォローセル下部105とで挟み込んでいる。これによって、膜101を介して試料水とろ液が分離できる構造となる。
【0020】
ろ過器100内の圧力変化により、膜101が変形して伸びることがある。これによって、膜101の孔径が広がることがある。したがって、本実施の形態では、試料水の供給圧による膜101の変形を防ぐため、ろ液が流下でき、膜101の形状を保持できる支持体の上に膜101を固定した。支持体としてはメッシュクロス102を用いることができる。例えば、ポリプロピレン製の目開き30メッシュクロス(NBC社)を用いることができる。また、樹脂製の焼結板も用いることができる。具体的には、例えば、ポリプロピレン製の通過径200μmのプラスチックフィルター板(フロン工業)を用いることができる。
【0021】
フローセル上部104には、試料水供給口111と、試料回収口112、廃液排出口116と、試料水から分離された微生物を含む懸濁液を空気圧により回収するための加圧/吸気口113とが設けられている。フローセル下部105には、ろ液排出口114と、洗浄水供給口115とが設けられている。試料水から分離された微生物を回収するため、試料回収口112は、下側に傾けた構造であることが望ましい。これにより、クリプトスポリジウムを含む液を試料回収口112に流下させ、効率よく回収することができる。
【0022】
本実施の形態では、磁石入りの撹拌子106が、膜101上に設けられる構造とする。撹拌子106は、フローセルの下部105に設置されたマグネティックススターラーによって回転する。マグネティックススターラーは、フローセル上部104に設置されてもよい(図示せず)。
【0023】
図6(a)に示すように、撹拌子106と、抗クリプトスポリジウム抗体62とを結合させる。結合には、グルタルアルデヒド等を用いることができる。また、撹拌子106は、その表面に予め、アミノ基又は樹脂をコーティングしたものであってもよい。樹脂は、耐薬品性に優れたフッ素樹脂であることが望ましい。抗体62を固定する高分子樹脂としては、例えば、ナイロン、ポリスチレン等が用いられる。
【0024】
次に、図2及び図3を用いて、本発明に係る微生物回収方法の第1の実施形態について説明する。図2は、本発明に係る微生物回収方法を実施する装置について第1の実施の形態を示す。図3は、本発明に係る微生物回収方法を実施する第1の実施の形態についてその流れを示す。
【0025】
本実施の形態の装置は、上記図1について説明したろ過器100と、試料タンク211と、洗浄液タンク212と、廃液タンク213、試料回収タンク214と、抗体タンク203、解離液タンク204、ポンプ208、負圧圧力計209と、正圧圧力計210と、バルブ(216〜229)とを備える。ろ過器100は、ラインL21によって試料タンク211、洗浄液タンク212及び抗体タンク203と、ラインL22によって洗浄液タンク212及び解離液タンク204と、ラインL23、24によって廃液タンク213と、ラインL25によって試料回収タンク214とそれぞれ接続されている。
【0026】
図3に従って、第1の実施形態をさらに説明する。まず、バルブ218、219、216を開き抗体供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ301)。廃液タンク213内は減圧され、ろ過器100内も減圧されるため担体溶液はろ過器100内に吸引される。ろ液は膜101を通過し、ろ液排出口114から廃液タンク213内に排出される。ここで、廃液タンク213は耐圧性のものを使用することが望ましい。このとき、エアポンプ208による吸引圧力は負圧圧力計209で測定される。膜の破断圧力は、69kPaである。したがって、安全をみて、吸引圧力が45〜50kPaになるようにエアポンプの運転を制御する。これにより試料水は一定圧力でろ過される。また、例えば、試料中の鋭利な粒子が膜を傷つけて膜が破断した場合、45〜50kPaに制御されていた吸引圧力が正圧側に急激に変化するため、この圧力変動をモニタすることで試料調整の運転中止を判断することができる。次に、エアポンプ208を停止し、バルブ216、219、228を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放として残圧を除く(ステップ302)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0027】
次に、河川原水などの環境試料にクリプトスポリジウムの誘出液として用いられている、例えば、100%PET(2%(w/v)ピロリン酸ナトリウム、3%(w/v)EDTA−3Na、1%(v/v)Tween80)を終濃度0.1%PETになるように検査対象水に添加する。なお、2%(w/v)ピロリン酸ナトリウム及び3%(w/v)EDTA−3Naは緩衝液として用い、1%(v/v)Tween80は界面活性剤として用いている。続いて、塩酸を終濃度0.1N(規定)になるように添加して撹拌する(ステップ303)。このとき、Tween80の終濃度は0.01%(v/v)とする。この試料水を試料タンク211に移す(ステップ304)。ここで、酸の種類としては、硝酸、クエン酸なども挙げることができ、濃度は例えば0.01モル/L〜0.2モル/Lとする。
【0028】
バルブ215、216を開き試料供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ305)。廃液タンク213内は減圧され、ろ過器100内も減圧されるため試料水はろ過器100内に吸引される。ろ液は膜101を透過し、ろ液排出口114から廃液タンク213内に排出される。
【0029】
クリプトスポリジウム63は、撹拌子表面上の抗クリプトスポリジウム抗体62と結合する(図6(a))。抗クリプトスポリジウム62は、例えば、IgG−3кのマウス抗クリプトスポリジウムモノクローナル抗体(バイオジェネシス社)を用いる。クリプトスポリジウム63の粒径は4〜6μmであるため、クリプトスポリジウム63は、抗体62に捕捉されなくても、膜101上に一度捕捉されるが、そのブラウン運動によりやがて抗体62に捕捉される。一方、試料中に含まれる、粒径が3μm未満である夾雑物は膜101の細孔を通過して排除される。試料水のろ過が終了したら、エアポンプ208を停止し、バルブ221、216、215を閉じ、バルブ224、バルブ225を開き、配管内を大気開放として残圧を除く(ステップ306)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0030】
次に、pHが中性付近の洗浄液をろ過器100内に通水し、ろ過器100及び膜101上に捕捉された夾雑物を洗い流す。バルブ217、219、216を開き洗浄水供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ307)。
【0031】
洗浄液には、上記のように、例えば、誘出液100パーセントPETを希釈した0.1%PET溶液を用いる。この誘出液は「クリプトスポリジウム、解説と試験方法」(日本水道協会)に記載されている誘出液であり、クリプトスポリジウムの試験方法で用いられている。この誘出液のpHは、例えば7〜8である。これは粒子の分散剤として用いられている。洗浄液は0.1%PETに限らず、pHは中性付近の緩衝液も使用することができ、界面活性剤を含んでいることが好ましい。
【0032】
一定の洗浄時間が経過した後、エアポンプ208を停止し、バルブ221、216、219、217を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ308)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0033】
次に、バルブ217、220、230を開き洗浄水逆流流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ309)。その後、エアポンプ208を停止し、バルブ221、230、220、217を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ310)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0034】
続いて、バルブ229、220、230を開き解離溶液供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ311)。このとき予め設定した量の解離溶液が膜101上に溜まるまでエアポンプ208を作動する。次に、エアポンプ208を停止し、バルブ221、230、220、229を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ312)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0035】
続いて、バルブ218、223を開き試料回収流路を形成し、バルブ222を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ313)。これにより、ろ過器の加圧/吸気口からエアが供給され、ろ過器100は加圧され、ろ過器内に溜まったクリプトスポリジウムを含む溶液は、試料回収タンク214に圧送される。クリプトスポリジウムを含む溶液を回収したら、エアポンプ208を停止し、バルブ223、218を閉じ、バルブ225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ314)。大気開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0036】
回収したクリプトスポリジウムを含む試料に、蛍光物質により標識され、クリプトスポリジウムと特異的に結合する標識抗体を添加する。蛍光標識されたクリプトスポリジウムを蛍光顕微鏡やフローサイトメーターで検出する。
【0037】
次に、図2及び図4を用いて、本発明に係る微生物回収方法の第2の実施形態について説明する。図4は、本発明に係る微生物回収方法を実施する第2の実施の形態についてその流れを示す。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態での抗体タンク203を担体タンク205に置き換えた装置を使用する。上述した第1の実施形態と重複する箇所はその説明を省略する。
【0038】
まず、バルブ228、219、216を開き担体供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ401)。次に、エアポンプ208を停止し、バルブ216、219、228を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放として残圧を除く(ステップ402)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0039】
図6(b)には、微生物回収方法を実施する第1の装置における微生物捕捉方法の概念図を示す。担体61は、磁性担体であり、撹拌子106と結合する。また、担体61は、その表面に複数のアミノ基を有しており、例えば、グルタルアルデヒド等により、抗クリプトスポリジウム抗体62と共有結合する。
【0040】
担体61の粒径は、膜101の孔径よりも大きいものとする。例えば、孔径が3μmである膜101を用いてクリプトスポリジウム63を分離する場合、粒径が5μmである担体61を用いる。
【0041】
次に、河川原水などの環境試料にクリプトスポリジウムの誘出液を終濃度0.1%PETになるように添加する。続いて、塩酸を終濃度0.1N(規定)になるように添加して撹拌する(ステップ403)。この試料水を試料タンク211に移す(ステップ404)。
【0042】
バルブ215、216を開き試料供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ405)。廃液タンク213内は減圧され、ろ過器100内も減圧されるため試料水はろ過器100内に吸引される。ろ液は膜101を透過し、ろ液排出口114から廃液タンク113内に排出される。
【0043】
クリプトスポリジウム63は、担体61の表面上の抗クリプトスポリジウム抗体62と結合する(図6(b))。ここで、クリプトスポリジウム63の粒径は4〜6μmであるため、クリプトスポリジウム63は、担体61に捕捉されなくても、膜101上に一度捕捉されるが、そのブラウン運動によりやがて担体61に捕捉される。一方、試料中に含まれる、粒径が3μm未満である夾雑物は膜101の細孔を通過して排除される。
【0044】
試料水のろ過が終了したら、エアポンプ208を停止し、バルブ221、216、215を閉じ、バルブ224、バルブ225を開き、配管内を大気開放として残圧を除く(ステップ406)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0045】
次に、pHが中性付近の洗浄液をろ過器100内に通水し、ろ過器100及び膜101上に捕捉された夾雑物を洗い流す。バルブ217、219、216を開き洗浄水供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ407)。廃液タンク213内は減圧され、ろ過器内も減圧されるため洗浄水タンク212の洗浄水はろ過器100内に吸収される。洗浄水は膜101を透過し、ろ液排出口114から廃液タンク213内に排出される。このとき、エアポンプ208による吸引圧力は負圧圧力計209で測定される。膜の破断圧力は69kPaであるので安全をみて、吸引圧力が45〜50kPaになるようにエアポンプ208の運転を制御する。
【0046】
一定の洗浄時間が経過した後、エアポンプ208を停止し、バルブ221、216、219、217を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ408)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。一定の洗浄時間は、廃液のpHが中性付近になるまでの時間を予め測定することによって決定される。
【0047】
次に、バルブ217、220、230を開き洗浄水逆流流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ409)。これにより、膜101上に捕捉された夾雑物を排除することできる。その後、エアポンプ208を停止し、バルブ221、230、220、217を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ410)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0048】
続いて、バルブ229、220、230を開き解離溶液供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ411)。次に、エアポンプ208を停止し、バルブ221、230、220、229を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ412)。
【0049】
続いて、バルブ218、223を開き試料回収流路を形成し、バルブ222を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ413)。これにより、ろ過器の加圧/吸気口からエアが供給され、ろ過器100は加圧され、ろ過器内に溜まったクリプトスポリジウムを含む溶液は、試料回収タンク214に圧送される。このとき試料回収口のチューブは膜101上の直上まで接近し、ろ過器100も試料回収口側に傾いており、溶液が試料回収口に溜まっていることが望ましい。
【0050】
クリプトスポリジウムを含む溶液を回収したら、エアポンプ208を停止し、バルブ223、218を閉じ、バルブ225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ414)。大気開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0051】
回収したクリプトスポリジウムを含む試料に、蛍光物質により標識され、クリプトスポリジウムと特異的に結合する標識抗体を添加する。蛍光標識されたクリプトスポリジウムを蛍光顕微鏡やフローサイトメーターで検出する。
【0052】
次に、図2及び図5を用いて、本発明に係る微生物回収方法の第3の実施形態について説明する。図5は、本発明に係る微生物回収方法を実施する第3の実施の形態についてその流れを示す。なお、第3の実施形態では、図1に示すろ過器100は撹拌子106を備えていない。
【0053】
図5に従って、第3の実施形態をさらに説明する。なお、上述した第1の実施形態と重複する箇所はその説明を省略する。まず、バルブ228、219、216を開き担体供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ501)。次に、エアポンプ208を停止し、バルブ216、219、228を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放として残圧を除く(ステップ502)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0054】
図6(c)には、微生物回収方法を実施する装置における他の微生物捕捉方法の概念図を示す。担体64は、その表面に複数のアミノ基を有しており、例えば、グルタルアルデヒド等により、抗クリプトスポリジウム抗体62と共有結合する。担体64の粒径は、膜101の孔径よりも大きいものとする。例えば、孔径が3μmである膜101を用いてクリプトスポリジウム73を分離する場合、粒径が5μmである担体74を用いる。
【0055】
次に、河川原水などの環境試料に、クリプトスポリジウムの誘出液を終濃度0.1%PETになるように添加する。続いて、塩酸を終濃度0.1N(規定)になるように添加して撹拌する(ステップ503)。この試料水を試料タンク211に移す(ステップ504)。
【0056】
バルブ215、216を開き試料供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ505)。廃液タンク213内は減圧され、ろ過器100内も減圧されるため試料水はろ過器100内に吸引される。ろ液は膜101を透過し、ろ液排出口114から廃液タンク113内に排出される。
【0057】
クリプトスポリジウム63は、担体64の表面上の抗クリプトスポリジウム抗体62と結合する(図6(c))。ここで、クリプトスポリジウム63の粒径は4〜6μmであるため、クリプトスポリジウム63は、担体64に捕捉されなくても、膜101上に一度捕捉されるが、そのブラウン運動によりやがて担体に捕捉される。一方、試料中に含まれる、粒径が3μm未満である夾雑物は膜の細孔を通過して排除される。
【0058】
次に、エアポンプ208を停止し、バルブ221、216、215を閉じ、バルブ224、バルブ225を開き、配管内を大気開放として残圧を除く(ステップ506)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0059】
続いて、pHが中性付近の洗浄液をろ過器100内に通水し、ろ過器100及び膜101上に捕捉された夾雑物を洗い流す。バルブ217、219、216を開き洗浄水供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ507)。一定の洗浄時間が経過した後、エアポンプ208を停止し、バルブ221、216、219、217を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ508)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0060】
次に、クリプトスポリジウムを捕捉した担体を、担体の粒径よりも小さく、かつクリプトスポリジウムの粒径よりも大きい孔径を持つ膜101上に移す(ステップ509)。ここで、粒径が3μm以上で膜101の孔径より小さい夾雑物は排除される。なお、担体64は、膜101に対して逆流洗浄を行うことによって、別の場所に移動する。または、膜の一次側を加圧することによって別の場所に移動する。ここで、別の場所としては、図示しない例えば担体収容機器を採用することができる。担体収容機器は、例えば、図1に示すろ過器100と同様の構成を備えるように構成することができる。
【0061】
このような構成の担体収容機器は、ろ過器100と同様に図1の他の機器にラインを通して接続することができる。
このような構成の担体収容機器に対し、バルブ229、220、230を開き解離溶液供給流路を形成し、バルブ221を開きエアポンプ208を作動する(ステップ510)。次に、エアポンプ208を停止し、バルブ221、230、220、229を閉じ、バルブ224、225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ511)。大気に開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0062】
続いて、バルブ218、223を開き試料回収流路を形成し、バルブ222を開きエアポンプ208を作動させる(ステップ512)。これにより、ろ過器の加圧/吸気口からエアが供給され、ろ過器100は加圧され、ろ過器内に溜まったクリプトスポリジウムを含む溶液は、試料回収タンク214に圧送される。
【0063】
クリプトスポリジウムを含む溶液を回収したら、エアポンプ208を停止し、バルブ223、218を閉じ、バルブ225を開き、配管内を大気開放とし残圧を除く(ステップ513)。大気開放した後、バルブを初期の状態に戻す。
【0064】
回収したクリプトスポリジウムを含む試料に、蛍光物質により標識され、クリプトスポリジウムと特異的に結合する標識抗体を添加する。蛍光標識されたクリプトスポリジウムを蛍光顕微鏡やフローサイトメーターで検出する。
【0065】
本明細書において特定の実施形態を例示の目的で説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更を行ってもよい。従って、本発明は、上述した実施形態には限定されず、それらの等価物の全範囲に照らして添付の特許請求の範囲により規定される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明に係る微生物回収方法及び装置のろ過器の概略図である。
【図2】本発明に係る微生物回収方法を実施する装置の構成図である。
【図3】本発明に係る微生物回収方法の第1の実施形態のフローチャートである。
【図4】本発明に係る微生物回収方法の第2の実施形態のフローチャートである。
【図5】本発明に係る微生物回収方法の第3の実施形態のフローチャートである。
【図6】(a)第1の実施形態の微生物捕捉方法を示す概念図を示す。(b)第2の実施形態の微生物捕捉方法を示す概念図を示す。(c)第3の実施形態の微生物捕捉方法を示す概念図を示す。
【符号の説明】
【0067】
100 ろ過器
101 膜
102 メッシュクロス
103 膜固定パッキン
104 フローセル上部
105 フローセル下部
106 磁石入り撹拌子
203 抗体タンク
204 解離液タンク
205 抗体タンク
208 エアポンプ
209 負圧圧力計
210 正圧圧力計
211 試料タンク
212 洗浄水タンク
213 廃液タンク
214 試料回収タンク
215〜229 バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する微生物回収装置において、
撹拌子と、
前記撹拌子に結合する、前記微生物と結合する抗体と
を備える、微生物回収装置。
【請求項2】
前記撹拌子は、その表面に樹脂がコーティングされている請求項1に記載の微生物回収装置。
【請求項3】
検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する微生物回収装置において、
撹拌子と、
前記膜に対して検査対象水を供給する側に添加され、前記膜の孔径よりも大きい粒径の担体であって、前記微生物と結合する複数の抗体をその表面に有し、前記撹拌子と結合する、担体と
を備える、微生物回収装置。
【請求項4】
前記担体が磁気担体である請求項3に記載の微生物回収装置。
【請求項5】
検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する微生物回収装置において、
前記膜に対して検査対象水を供給する側に添加され、前記膜の孔径よりも大きい粒径の担体であって、前記微生物と結合する複数の担体をその表面に有する、担体と
を備える、微生物回収装置。
【請求項6】
前記担体の粒径より小さく、前記微生物の粒径より大きい孔径である膜上に、前記担体を添加する手段をさらに備える請求項3又は5に記載の微生物回収装置。
【請求項7】
前記微生物と前記抗体とを解離する解離溶液を用いて、前記微生物を回収する回収手段をさらに備える請求項1、3及び5のいずれかに記載の微生物回収装置。
【請求項8】
前記微生物と前記抗体とを解離する溶液が、pH変化液、イオン強度変化液及び極性変化液の少なくとも1つからなる請求項7に記載の微生物回収装置。
【請求項9】
検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する微生物回収方法において、
前記微生物と結合する複数の抗体を撹拌子に結合させるステップと、
前記膜を用いて前記検査対象水をろ過し、前記微生物を抗体に結合させるステップと、
前記微生物と前記抗体とを解離する溶液を添加するステップと、
前記微生物を回収するステップと
を含む、微生物回収方法。
【請求項10】
検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する微生物回収方法において、
前記膜に対して検査対象水を供給する側に、前記膜の孔径よりも大きい粒径の担体を添加するステップであって、前記担体は、前記微生物と結合する複数の抗体をその表面に有し、撹拌子と結合する、ステップと、
前記膜を用いて前記検査対象水をろ過し、前記微生物を前記抗体に結合させるステップと、
前記微生物と前記抗体とを解離する溶液を添加するステップと、
前記微生物を回収するステップと
を含む、微生物回収方法。
【請求項11】
検出対象とする微生物の粒径よりも小さい孔径の膜を用いて検査対象水をろ過して、検出対象の微生物を捕捉、回収する微生物回収方法において、
前記膜に対して検査対象水を供給する側に、前記膜の孔径よりも大きい粒径の担体を添加するステップであって、前記担体は、前記微生物と結合する複数の抗体をその表面に有する、ステップと、
前記膜を用いて前記検査対象水をろ過し、前記微生物を前記抗体に結合させるステップと、
前記微生物と前記抗体とを解離する溶液を添加するステップと、
前記微生物を回収するステップと
を含む、微生物回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−201462(P2009−201462A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−49496(P2008−49496)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】