微生物感染を治療するためのリファマイシン誘導体
(ヒドロキノンおよび対応するキノン(C1〜C4)形態の両方の)式(I)の新規なリファマイシン誘導体、またはそれらの塩、水和物もしくはそれらのプロドラッグ[式中、好ましいRは水素、アセチルを含み、Lはリンカーであり、好ましいリンカー基要素は示された1つから5つの基の任意の組合せから選択され、ただし、Lは式(A)ではない(ここで、R1はH、メチルまたはアルキルである)]。本発明化合物は価値ある抗菌性を示す。これらの化合物を有する製剤を、ヒトおよび非ヒトの両方の哺乳動物における感染性疾患の防除または予防に使用することができる。特に、この化合物は多耐性微生物株に対しても顕著な抗細菌活性を示す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、全内容が参照により本明細書に組み込まれている、2004年7月22日に出願された「改善された標的選択性を有する4H−4−オキソキノリジン誘導体」という標題の米国仮特許出願第60/590190号の優先権を主張する。
【0002】
本発明の一態様は、抗微生物活性を有する新規なリファマイシン誘導体、これらの化合物を含有する組成物、ならびに微生物感染の治療および予防の方法に関する。本発明化合物は、強力な抗微生物活性および薬剤耐性細菌に対して改善した活性を示す。特に、本発明化合物は、4H−4−オキソキノリジンカルボン酸に共有結合した一連のリファマイシンに関し、これらの化合物は薬剤耐性細菌に対して抗細菌活性を示す。
【0003】
本発明化合物は、リファマイシンと4H−4−オキソキノリジンカルボン酸とのハイブリッド形成に由来する化学結合分子によって薬剤耐性と取り組むために化学的に設計されている。これらの化合物は、安定な二価リンカーを介して一緒に連結した強力な抗細菌ファーマコフォアを有する。これらの化合物は、低頻度の耐性を示し、薬剤耐性の発生を遅らせるか、または排除する。
【背景技術】
【0004】
リファマイシンは、細菌RNAポリメラーゼを標的にしている強力なクラスの抗生物質に属する。リファンピン、リファブチンおよびリファペチンなどの多くの半合成リファマイシン誘導体が治療剤に開発され、結核およびその他の微生物感染の治療に現在使用されている(Farr、Rifamycins)。しかし、リファマイシンクラスの抗微生物剤に関連する主な問題の1つは、RNAポリメラーゼにおける突然変異が原因である高頻度の微生物耐性発生である。結果として、リファマイシンは、このクラスの薬物に対する耐性の発生を最小にするために、併用療法でのみ現在使用されている。
【0005】
キノロンは、細菌DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVの両方を標的とする強力な抗微生物剤のクラスである。これらの薬剤は、臨床的に広く使用され、グラム陽性およびグラム陰性病原体の両方に及ぶ広域スペクトルの活性を有して、経口および非経口的に活性である。キノロンクラスに関連する主な問題の1つは、一部の一般細菌病原体の間での迅速な耐性発生である。薬剤耐性問題に取り組むために、さらに新世代のキノロンが導入され、現在開発中である。一連の4H−4−オキソキノリジン化合物が最近導入された(Li,Q.;Mitscher、L.A,;Shen、L.Med.Res.Rev.、2000、20、231〜293)。この系列の化合物は、強力な抗微生物活性およびキノロン耐性に対する改善した活性を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リファマイシンと治療薬を結合させることによって形成したリファマイシン誘導体、および治療薬を送達するためのビヒクルとしてのこれらの誘導体の使用を開示しているPCT出願WO03/045319A2にもまた参照がなされている。しかし、この参照は、キノロンまたは4H−4−オキソキノリジンカルボン酸がリファマイシン骨格に導入された特定の例により実証しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一般式I:
【0008】
[式中、好ましいRは水素またはアセチルを含み、Lはリンカーであり(ここで、好ましいリンカー基は図1に示された1つから5つの構造要素の任意の組合せから選択される)、ただし、Lは
【0009】
ではない(ここで、R1はH、メチルまたはアルキルである)]の化合物(ヒドロキノンまたは対応するキノン(C1〜C4)形態のいずれか)またはその塩、水和物、もしくはそのプロドラッグに関する。
【0010】
これらの化合物は新規であり、価値ある抗菌性を有する。ヒトおよび非ヒト両方の哺乳動物における感染性疾患の防除または予防にこれらの化合物を使用することができる。特に、これらの化合物は、微生物の多剤耐性株に対してさえも顕著な抗細菌活性を示す。相乗効果または相加効果を示す公知の抗細菌活性物質と組み合わせて、これらの化合物を投与することもできる。その例は、セフトリアキソンのようなβラクタムクラス;リネゾリドのようなオキサゾリジノンクラス;バンコマイシン、ダルババンシン、ダプトマイシンのような抗細菌ペプチド;およびポリマイシンBである。
【0011】
本発明の別の態様は、対象における微生物感染を治療する方法を含み、ここで、その対象は動物界の任意の種である。微生物感染は、細菌または微生物によって起こりうる。用語「対象」は、さらに具体的にはヒトおよび動物を指し、ここで、動物は、ペット(例えばネコ、イヌなど)、労働(例えばウマ、ウシなど)、食物(ニワトリ、魚、子ヒツジ、ブタなど)、および当技術分野で公知のその他すべてのために飼育されている。この方法は、微生物感染を患う対象に本発明の1つまたは複数の化合物の有効量を投与することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
用語:
本明細書に使用された用語「アルキル」は、飽和の直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。低級アルキル基はC1からC10を含む。好ましい低級アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ネオ−ペンチル、およびn−ヘキシルがある。本発明のアルキル基は、1〜3個の置換基で場合によっては置換されていることがある。
【0013】
本明細書に使用された用語「プロドラッグ」は、許容できる毒性、刺激、アレルギー反応などを有してヒトおよび動物における使用に適し、リスク比にとって妥当な利益に相応し、かつ意図された使用に有効な本発明化合物のプロドラッグを指す。本明細書に使用された用語「プロドラッグ」は、上に定義された親化合物にin vivo変換されうる化合物を表す。
【0014】
本明細書に使用された用語「塩」は、許容できる毒性、刺激、およびアレルギー反応などを有してヒトおよび動物における使用に適し、リスク比にとって妥当な利益に相応する塩を指す。薬学的に許容できる塩は、当技術分野に置いて十分に公知である。本発明化合物の単離および精製の最終段階の間にこれらの塩をin situで調製することができるし、また、本発明化合物を酸または塩基と反応させることによって別々に調製することもできる。薬学的に許容できる塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、および硫酸などの無機酸を用いて、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸を用いて形成した、アミノ基の塩である。薬学的に許容できる塩の例は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどの無機塩基を用いて形成した、酸基の塩である。その他の金属塩には、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩がある。追加の薬学的に許容できる塩には、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンと共に形成したアンモニウム陽イオンがある。
【0015】
略語:
本明細書に使用された略語は、当業者に公知の意味を有する。具体的には、Acはアセチル基を表し、Aocはアリルオキシカルボニル基を表し、Bocはt−ブトキシカルボニル基を表し、Bnはベンジル基を表し、Buはブチル基を表し、Bzはベンゾイル基を表し、Cbzはベンジルオキシカルボニル基を表し、CDIはカルボニルジイミダゾールを表し、DCMはジクロロメタンを表し、DMAPは4−N,N−ジメチルアミノピリジンを表し、DMEは1,2−ジメトキシエタンを表し、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドを表し、DMSOはジメチルスルホキシドを表し、Etはエチル基を表し、EtOAcは酢酸エチルを表し、Meはメチル基を表し、MEMは2−メトキシエトキシメチル基を表し、MOMはメトキシルメチル基を表し、NMPはN−メチルピロリジノンを表し、Phはフェニル基を表し、Prはプロピル基を表し、TEAはトリエチルアミンを表し、TFAはトリフルオロ酢酸を表し、TFAAは無水トリフルオロ酢酸を表し、THFはテトラヒドロフランを表し、TMSはトリメチルシリル基を表し、Tsはp−トルエンスルホニル基を表す。
【0016】
本発明の一実施形態は、一般式I:
【0017】
[式中、好ましいRは水素またはアセチルを含み、Lはリンカーであり(ここで、好ましいリンカー基は図1に示された1つから5つの構造要素の任意の組合せから選択される)、ただし、Lは
【0018】
ではない(ここで、R1はH、メチルまたは低級アルキルである)]を有する一連の化合物(キノンまたはヒドロキノン形態のいずれか)またはその塩、水和物もしくはそのプロドラッグである。
【0019】
組成物:
本発明化合物は、式Iのリファマイシン誘導体である。一態様では、本発明化合物は多数の不斉中心および幾何中心を含む。いくつかの場合では、1つまたは複数の不斉中心または幾何中心を、それらの逆の立体配置に転換することができる。これらの立体異性体は本発明の範囲内に入る。下記の実施例は、例示の目的だけを意図して、本発明の範囲を限定することを意図しない。
【0020】
対象への投与:
本発明の医薬組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容できる担体と共に配合された、治療有効量の本発明化合物を含む。適切な分散剤または湿潤剤と、懸濁化剤とを使用して、公知の技術により注射用製剤を配合することができる。滅菌注射用製剤は、無毒性の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の、例えば1,3−ブタンジオールに溶かした溶液としての滅菌注射用溶液、懸濁液またはエマルションのこともある。採用されうる許容できるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液(USP)、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油が溶媒または懸濁化媒質として通常採用される。例えば細菌保持フィルターを通すろ過により、または使用前に滅菌水もしくはその他の滅菌注射用媒質に溶解もしくは分散することができる滅菌固体組成物の形態に滅菌剤を組み入れることによって、注射用製剤を滅菌することができる。薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射による薬物の吸収を遅らせることが理想的であることが多い。水溶性の乏しい結晶または非晶質物質の液体懸濁液の使用によって、これを実現することができる。次に、薬物の吸収速度は溶解速度に依存し、それは、今度は結晶の大きさおよび結晶形態に依存することがある。あるいは、非経口投与された薬物剤形の遅延吸収は、油性ビヒクルに薬物を溶解または懸濁することによって実現される。注射用デポー剤形は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に薬物のマイクロカプセル・マトリックスを形成させることによって作成される。ポリマーに対する薬物の比および採用された特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を制御することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリオルトエステルおよびポリ無水物がある。デポー注射用製剤は、体組織と適合性であるリポソームまたはマイクロエマルションに薬物を封入することによっても調製される。
【0021】
直腸または経膣投与用の組成物は、好ましくは、室温で固体であるが体温で液体である故に、直腸または膣腔で融解して活性化合物を放出するカカオ脂、ポリエチレングリコールまたは坐剤用ロウなどの適切な無刺激の賦形剤または担体と本発明化合物を混合することによって調製することができる坐剤である。
【0022】
経口投与用の液体投薬剤形には、薬学的に許容できる乳剤、マイクロエマルション、水剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤がある。活性化合物以外に、液体投薬剤形は、例えば水またはその他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルボナート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、ならびにその混合物などの、当技術分野で通常使用されている不活性希釈剤を含有していることがある。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味料、着香料、および芳香料などの佐剤も含むことがある。
【0023】
経口投与用の固体投薬剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤がある。当該固体投薬剤形では、活性化合物は少なくとも1つの不活性な薬学的に許容できる賦形剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムならびに次のようなものと共に混合されている:1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤、2)カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアラビアゴムなどの結合剤、3)グリセロールなどの加湿薬、4)寒天、炭酸カルシウム、バレイショデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、5)パラフィンなどの溶解遅延剤、6)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、7)セチルアルコールおよびグリセロールモノステアラートなどの湿潤剤、8)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、ならびに9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物などの滑沢剤。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合は、これらの投薬剤形は緩衝剤も含むことがある。類似の種類の固体組成物を、ラクトースすなわち乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、軟充填および硬充填ゼラチンカプセルに充填物として採用することもできる。薬学的配合技術で十分に公知である腸溶性コーティングおよびその他のコーティングなどのコーティングおよび外皮を用いて、固体投薬剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤を調製することができる。これらの剤形は、場合によっては乳濁剤を含有することがあり、かつ腸管の一定の部分でのみ、またはその部分に選好的に、場合によっては遅延的に有効成分を放出する組成物の剤形のこともある。使用されうる包埋組成物の例には、ポリマー性物質およびロウがある。活性化合物は、上に言及されたような1つまたは複数の賦形剤を有するマイクロ封入形態のこともある。
【0024】
本発明化合物の局所または経皮投与用の投薬剤形には、軟膏剤、パスタ剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、水剤、噴霧剤、吸入薬または貼付剤がある。活性構成要素は、無菌条件で、薬学的に許容できる担体および任意の必要とされる保存料または緩衝液と必要に応じて混合される。眼科用製剤、点鼻剤、眼軟膏、散剤および水剤も本発明の範囲内に入ると考慮されている。軟膏剤、パスタ剤、クリーム剤およびゲル剤は、本発明の活性化合物以外に、動物および植物の脂肪、油、ロウ、パラフィン、デンプン、トラガカントゴム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはその混合物などの賦形剤を含有することがある。
【0025】
散剤および噴霧剤は、本発明化合物以外に、ラクトース、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有することがある。噴霧剤は、追加的にクロロフルオロ炭化水素などの通例の噴射剤を含有することがある。
【0026】
経皮貼付剤は、身体に化合物の制御送達をもたらすという追加の利点を有する。当該投薬剤形は、適切な媒質にその化合物を溶解または分散させることによって作成することができる。吸収促進剤を使用して、皮膚を通過するその化合物のフラックスを増加させることもできる。速度制御膜を用意すること、またはポリマー・マトリックスもしくはゲルにその化合物を分散させることのいずれかによって、この速度を制御することができる。
【0027】
本発明の治療法によると、細菌感染は、ヒトまたは動物などの患者に本発明化合物の治療有効量を、所望の治療効果を実現するのに必要な量および時間で投与することによって、その患者において治療または予防される。本発明化合物の用語「治療有効量」は、任意の医療に適用できる、リスク比にとって妥当な利益で細菌感染を治療するのに十分な量の化合物を意味する。しかし、本発明化合物および組成物の合計1日使用量は、担当の医師によって堅実な医学的判断の範囲内で決定されるであろうことが了解されているであろう。任意の特定の患者についての特定の治療的有効用量レベルは、治療される障害およびその障害の重症度;採用された特定の化合物の活性;採用された特定の組成物;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;採用された特定の化合物の投与時間、投与経路、および排泄速度;治療期間;採用された特定の化合物と組み合わせて、または同時に使用された薬物;ならびに医学の分野で十分に公知である類似の要因を含めた多様な要因に依存するであろう。
【0028】
単回用量または分割用量でヒトまたは動物に投与される本発明化合物の合計1日用量は、例えば、0.1から100mg/kg体重、または好ましくは0.25から25mg/kg体重の量のことがある。単回用量組成物は、当該量またはその約量を含有して、1日量を構成することができる。一般に、本発明による治療方式は、1日当たり単回用量または多回用量で本発明化合物約10mgから約2000mgを、当該治療を受ける感染患者に投与することを含む。本発明化合物を、経口、直腸、非経口、槽内、膣内、腹腔内、局所、口腔内、または経口もしくは経鼻スプレーとして投与することができる。
【0029】
生物学的活性:
以下のように抗微生物活性について代表的な化合物をアッセイした:すべての生育インキュベーションを37℃で実施した以外は、NCCLSのガイドライン(National Committee for Clinical Laboratory Standards 2000)による微量液体希釈法によって、最小阻止濃度(MIC)を決定した。以下の細菌培地で細菌培養物を検査した:黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、および大腸菌は陽イオンを調整したミュラー・ヒントン液体培地、肺炎球菌は5%CO2雰囲気下で1mg/mLカタラーゼを補充したTHY液体培地、溶血性連鎖球菌はTHY液体培地、大便連鎖球菌はBHI液体培地、インフルエンザ菌は5mL当たり1mg/mLのNAD0.75μLおよび1mg/mlヘマチン150μLを補充したBHI液体培地、およびM.スメグマチス(M.smegmatis)はADC強化ミドルブルック液体培地。本発明の例示的な化合物の抗微生物活性を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
本発明化合物は、様々な生物に対して強力な活性を示す。最も重要なことには、本発明化合物はリファンピン耐性生物に対して優れた活性を示す。黄色ブドウ球菌ATCC29213RpoBH481Yは、RNAポリメラーゼに突然変異を有するリファンピン耐性株である。この突然変異の結果として、リファンピンに対するMICが約>64μg/mlに顕著に増加する。本発明化合物は、0.06μg/mlという低いMICで本株に対して強力な活性を示す。黄色ブドウ球菌ATCC29213RpoBD471Yは、リファンピンに対してMIC8μg/mlを有する、RNAポリメラーゼの突然変異が原因の別のリファンピン耐性株である。黄色ブドウ球菌ATCC29213GyrAS84LParCS80Fは、DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVの両方に突然変異を有するキノロン耐性株である。本発明化合物は、0.008から2μg/mlの間のMICを有して本株に対して強力な活性を示す。本発明化合物は、0.06μg/mlという低いMICを有して、本リファンピン耐性株に対して活性である。
【0032】
合成法
以下の合成スキームに関連して、本発明化合物をよりよく理解することができる。図2〜9に示されたスキーム1から8の合成法は、例示目的であり、本発明の範囲を限定することを意図しない。本発明化合物が、適切な試薬、溶媒または触媒の交換、反応配列の変化、および保護基の変動を含むが、それに限定されるわけではない多様な合成経路によって調製されうることは、当業者に明白であろう。
【0033】
図2に示されたスキームAに、本発明による式Iの化合物の調製を示す。スキームAでは、「L−H」は、アミノ(>NH)、ヒドロキシル(−OH)およびチオール(−SH)のような求核基を含むカップリング前のリンカーを意味し、P1はアルキルであり、P2はBOCのような保護基である。このように、公知の方法(例:)により調製されたリファマイシンS(R=アセチル)またはその3−ハロリファマイシン誘導体(A1)を、重炭酸ナトリウムのような塩基の存在下でエタノールのような水性アルコール溶媒中で、A3および化合物「P2−L−H」(例えば:Li,Q.;Chu,D.T.W.ら、J.Med.Chem.、1996、39、3070〜3088)から公知の方法に従って調製された4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体(A2)とカップリングして本発明化合物(Ia)を得る。保護されたリンカー化合物「P2−L−H」は、個別に調製され、これは、本発明の個別の実施例に示される。化合物Iaを、メタノールのようなアルコール溶媒中でアスコルビン酸のような還元剤を使用して還元して、化合物Ibを得ることができる。化合物Iaは化合物Ibのキノン形態であり、両形態は本発明の式Iの構成要素である。
【0034】
図3に示されたスキームBは、その他のセットの式Iの本発明化合物の調製を例示している。この調製は、メタノール、酢酸または混合物のような溶媒中で、シアノ水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤の存在下で、上記のように調製された4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体B2と反応して、本発明の式Iの化合物Icをもたらす3−ホルミルリファマイシンまたはその誘導体B1を利用している。スキームBでは、「L1−H」は−NH2、>NHのようなアミノ基を表し、「L1」はリンカー基「L」の部分である。
【0035】
図4に示されたスキームCは、なお他のセットの式Iの本発明化合物の調製を例示している。その調製は、3−ホルミルリファマイシンまたはその誘導体C1も利用する。C1は、今度は上記のように調製された4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体C3から調製されたヒドラジノ−4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体C2とカップリングする。水性NaOH中でHN2−OSO3Hのようなアミン化剤を使用した一段階反応、またはHClのような水性酸中で亜硝酸ナトリウムを使用したニトロシル化に続く、酢酸中で亜鉛のような試薬を用いた還元を伴う二段階反応によって、C3からC2への変換を行うことができる。メタノール、THF、水、酢酸またはそれらの混合物のような溶媒中で3−ホルミルリファマイシンC1およびヒドラジンC2のカップリングを行って、本発明の式Iの化合物Idをもたらすことができる。スキームCでは、「L2−H」は−NH2、>NHのようなアミノ基を表し、「L2」はリンカー基「L」の部分である。
【0036】
特定の組成物
本発明の実施形態のいくつかを代表するが、本発明を限定することを意図しない以下の特定の実施例を参照して、本発明化合物をよりよく理解することができる。
【0037】
これらの実施例で使用されたすべての出発材料は、市販の供給源から購入されるか、または公表された手順により調製されるかのいずれかである。水分および/または酸素感受性材料を伴う操作は、窒素雰囲気下で行う。順相吸着剤としてシリカゲル60または逆相吸着剤としてC18シリカゲルを使用してフラッシュクロマトグラフィーを行う。E.Merckから購入したプレコート・プレートを使用して薄層クロマトグラフィー(「TLC」)および分取用薄層クロマトグラフィー(「PTLC」)を行い、紫外光に続いて適切な染色試薬を用いて可視化する。核磁気共鳴(「NMR」)スペクトルをVarian 400MHz磁気共鳴スペクトロメータで記録する。内部標準として残留溶媒シグナル(CHCl3=δ7.26、CH3OH=δ3.31)を使用して、TMSから低磁場側の百万分率(δ)として1H NMRのケミカルシフトを得る。1H NMRの情報を以下の形式で要約する:プロトン数、多重度(s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、q:カルテット、m:マルチプレット、dd:ダブルダブレット、td:トリプルダブレット、dt:ダブルトリプレット)、ヘルツ単位のカップリング定数(J)。接頭辞appは、真のシグナル多重度が未定の場合に、時折適用され、接頭辞brはブロードシグナルを示す。エレクトロスプレー・イオン化質量分析をFinnegan LCQアドバンテージ・スペクトロメータで記録する。
【実施例1】
【0038】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−リファマイシンS:
【0039】
合成:段階1。(R/S)−8−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0040】
3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(210mg、1.05mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(5.0mL)に、トリフルオロ酢酸(0.80mL、10.4mmol)を添加した。室温で30分間攪拌した後で、この溶液から溶媒およびトリフルオロ酢酸を除去した。残渣のアセトニトリル溶液(4.0mL)に、8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(この化合物は、Heterocycles、1999、51(6)巻、1345〜1353に記載された手順に従って調製された。210mg、0.65mmol)およびNaHCO3(1.2g、14.3mmol)を添加した。得られた懸濁液を3時間加熱還流した。結果として生じた混合物をろ過して濃縮した。得られた残渣をDMFに溶解し、ジ−tert−ブチルジカルボナート(300mg、1.37mmol)およびトリエチルアミン(0.20mL、1.43mmol)を添加した。結果として生じた溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、標題化合物を黄色固体(153mg、48%)として得た。ESI MS m/z488.3(M+H+)。
【0041】
段階2。(R/S)−8−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0042】
段階1由来生成物(153mg、0.31mmol)のエタノール溶液(5.0mL)に、LiOH−H2O(150mg、3.5mmol)の水溶液(2.0mL)を添加した。得られた溶液を60℃で2時間加熱した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび飽和水性NH4Clの間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色固体(124mg、87%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z460.1(M+Na+)。
【0043】
段階3。(R/S)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0044】
段階2由来生成物(124mg、0.27mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(1.0mL)に、トリフルオロ酢酸(0.25mL、3.2mmol)を添加した。室温で1時間攪拌した後に、溶媒およびトリフルオロ酢酸を除去して黄色固体(127mg、100%)を得た。ESI MS m/z360.0(M+H+)。
【0045】
段階4。(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−リファマイシンS:段階3由来生成物(12mg、0.025mmol)および3−ブロモリファマイシンS(この化合物は、DE2548128に記載された手順に従って調製された。28mg、0.036mmol)のエタノール溶液(0.6mL)にトリエチルアミン(30μL、0.21mmol)を添加した。得られた溶液を室温で一晩攪拌し、次にジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、暗褐色固体(15mg、57%)として標題化合物を得た。
【0046】
【実施例2】
【0047】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−アミノ}−リファマイシンS:
【0048】
合成:(R/S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階1〜4に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0049】
【実施例3】
【0050】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−リファマイシンS:
【0051】
合成:(R/S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−メチルアミノ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階1〜4に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0052】
【実施例4】
【0053】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0054】
合成:段階1。4−アクリロイル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0055】
ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.9g、21mmol)の0℃ジクロロメタン溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.7mL、21mmol)に続いて、アクリロイルクロリド(1.8mL、22mmol)のジクロロメタン溶液(15mL)を添加した。得られた混合物を0℃から室温で18時間攪拌させた。得られた混合物を5%水性HClに続いて飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、乾燥および濃縮して透明な油(4.5g、90%)を得た。この油を精製せずに次の段階に使用した。
【0056】
段階2。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0057】
段階1由来生成物(約20mmol)のトルエン溶液(50mL)に、室温でN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(5.1mL、20mmol)に続いてトリフルオロ酢酸(0.1mL、0.9mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間攪拌させた。得られた混合物を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルを用いたクロマトグラフィー(酢酸エチル中の10%MeOH)によって精製して、固体(4.0g、60%)を得た。
【0058】
段階3。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イルメチル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0059】
段階2由来生成物(500mg、1.3mmol)の攪拌したTHF溶液(20mL)に、室温でBH3・THF溶液(THF(3.0mL)中の1N溶液、3.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌させて、次に18時間加熱還流した。溶媒を除去して、得られた残渣を20%水性NaOH中で消化した。得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を乾燥および濃縮して油(400mg、78%)を得た。
【0060】
段階4。(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0061】
段階3由来生成物(400mg、1.1mmol)の攪拌した酢酸溶液(10mL)に、20%Pd(OH)2/C(100mg)を添加し、得られた混合物を水素風船を用いて1気圧で18時間水素化した。触媒をろ過し、溶媒を除去し、得られた残渣を20%水性NaOH(少量)およびジクロロメタンの間で分配した。水層をジクロロメタンで2回抽出して、合わせた有機抽出物を乾燥および濃縮して油(200mg、65%)を得た。
【0062】
段階5。(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0063】
8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(120mg、0.37mmol)および段階4由来生成物(94mg、0.35mmol)のアセトニトリル溶液(3.0mL)に、NaHCO3(270mg、3.21mmol)を添加した。得られた懸濁液を5時間加熱還流した。得られた混合物を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製し、黄色固体(124mg、64%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z557.2(M+H+)。
【0064】
段階6。(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0065】
段階5由来生成物(124mg、0.22mmol)のエタノール溶液(4.0mL)に、LiOH・H2O(108mg、2.6mmol)の水溶液(2.0mL)を添加した。得られた溶液を60℃で2時間加熱した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび飽和水性NH4Clの間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色固体(110mg、95%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z529.3(M+Na+)。
【0066】
段階7。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0067】
段階6由来生成物(110mg、0.21mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(1.0mL)にトリフルオロ酢酸(0.25mL、3.2mmol)を添加した。室温で1時間攪拌後に、得られた溶液から溶媒およびトリフルオロ酢酸を除去して、黄色固体(114mg、100%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z429.3(M+H+)。
【0068】
段階8。(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:段階7由来生成物(18mg、0.033mmol)および3−ブロモリファマイシンS(30mg、0.039mmol)のエタノール溶液(1.0mL)にトリエチルアミン(30μL、0.21mmol)を添加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、暗褐色固体(23mg、62%)として標題化合物を得た。
【0069】
【実施例5】
【0070】
(S)3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0071】
合成:段階1。(S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0072】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−3−ヒドロキシピロリジンを使用した以外は実施例4の段階5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z375.1(M+H+)。
【0073】
段階2。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0074】
段階1由来生成物(156mg、0.42mmol)および1,1’−カルボニルジイミダゾール(95mg、0.58mmol)のジクロロメタン(5.0mL)およびTHF(3.0mL)溶液に、K2CO3(210mg、1.52mmol)を添加した。結果として生じた混合物を40℃で一晩加熱し、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。結果として生じた黄色油をTHF(6.0mL)に溶解してピペラジン(400mg、4.64mmol)を添加した。得られた溶液を1時間50℃にして、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、黄色固体(100mg、50%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z487.1(M+H+)。
【0075】
段階3。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0076】
段階2由来生成物(45mg、0.09mmol)のエタノール溶液(1.6mL)に、LiOH・H2O(52mg、1.2mmol)の水溶液(0.8mL)を添加した。得られた溶液を60℃で1時間加熱して、室温まで冷却した。トリフルオロ酢酸(0.15mL、1.3mmol)を添加して、結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。得られた水相をジクロロメタン中の20%イソプロパノールで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色泡状物(53mg、100%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z459.1(M+H+)。
【0077】
段階4。(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって標題化合物を調製した。
【0078】
【実施例6】
【0079】
(R/S)−3−4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0080】
合成:段階1。(R/S)−4−[(1−ベンジルオキシカルボニル−ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0081】
4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.82g、4.1mmol)およびピロリジン−1,3−ジカルボン酸1−ベンジルエステル(0.99mL、4.0mmol)のジクロロメタン溶液(10.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.06g、5.5mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.10g、0.8mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後で、この溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して白色固体(1.62g、95%)を得た。
【0082】
段階2。(R/S)−4−[(ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0083】
段階1由来生成物(130mg、0.30mmol)のメタノール溶液(4.0mL)に、30%Pd/C(20mg)を添加した。結果として生じた混合物を1気圧で40分間水素化した。触媒をろ過し、溶媒を除去して、黄白色油(約100mg)を得、この油を次の段階に直接使用することができた。
【0084】
段階3〜6。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−[(ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は、実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0085】
【実施例7】
【0086】
(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0087】
合成:段階1。(S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0088】
ピペリジン−1,4−ジカルボン酸モノ−tert−ブチルエステル(1.00g、4.36mmol)および(S)−3−アミノ−1−ベンジルピロリジン(769mg、4.36mmol)のジクロロメタン溶液(15.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.09g、5.67mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(80mg、0.65mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後で、得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、水および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して乾固した。粗固体をジエチルエーテルと共に摩砕して白色固体(1.42g、84%)として純粋な生成物を得た。
【0089】
段階2。(S)−4−(ピロリジン−3−イルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(酢酸塩):
【0090】
段階1由来生成物(600mg、1.55mmol)のメタノール溶液(30mL)に酢酸(0.46mL)および30%Pd/C(70mg、0.20mmol)を添加した。結果として生じた混合物を50psi水素下で16時間水素化した。触媒をろ過して溶媒を除去した。黄白色油(約0.6g)として生成物を得、この油をさらに精製せずに次の段階に直接使用した。
【0091】
段階3〜6。(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−4−(ピロリジン−3−イルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0092】
【実施例8】
【0093】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0094】
合成:段階1。(R/S)−4−[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イルメチル)−カルバモイル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0095】
3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(269mg、1.34mmol)およびピペリジン−1,4−ジカルボン酸モノ−tert−ブチルエステル(310mg、1.35mmol)のジクロロメタン溶液(6.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(390mg、2.03mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(10mg、0.08mmol)を添加した。室温で3時間攪拌した後に、得られた溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して白色固体(550mg、100%)を得た。
【0096】
段階2。(R/S)−ピペリジン−4−カルボン酸(ピロリジン−3−イルメチル)−アミド:
【0097】
段階1由来生成物(550、1.3mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(5.0mL)に、トリフルオロ酢酸(1.8mL、20.8mmol)を添加した。室温で30分間攪拌した後で、この溶液を蒸発乾固して油(約0.6g)を得、この油をさらに精製せずに次の段階に使用した。
【0098】
段階3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−{[(ピペリジン−4−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0099】
段階2由来粗生成物をアセトニトリル(6.0mL)に溶解し、8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(324mg、1.0mmol)およびNaHCO3(500mg、6.0mmol)を添加した。得られた懸濁液を3時間加熱還流した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色固体(560mg、86%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z499.2(M+H+)。
【0100】
段階4。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−{[(ピペリジン−4−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0101】
段階2由来生成物(560mg、1.1mmol)のエタノール溶液(10.0mL)にLiOH・H2O(490mg、11.7mmol)の水溶液(5.0mL)を添加した。得られた溶液を60℃で1時間加熱した。トリフルオロ酢酸(1.5mL、13mmol)を室温で添加した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。水相をジクロロメタン中の20%イソプロパノールで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色固体(320mg、61%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z471.1(M+H+)。
【0102】
段階5。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4Η−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−{[(ピペリジン−4−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0103】
【実施例9】
【0104】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0105】
合成:段階1。(R/S)−8−{3−[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0106】
8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、102mg、0.22mmol)のメタノール溶液(4.0mL)に、酢酸(0.66mL)、4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(46mg、0.23mmol)および酢酸ナトリウム(144mg、1.76mmol)を添加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌し、0℃まで冷却した。NaBH3CN(32mg、0.51mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を室温まで加温し、1.5時間攪拌し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色固体(112mg、94%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z543.2(M+H+)。
【0107】
段階2。(R/S)−8−(3−{[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0108】
段階1由来生成物(42mg、0.078mmol)の0℃のMeOH溶液(1mL)に、酢酸(0.02mL)およびホルムアルデヒド(37wt%水溶液、25mg、0.23mmol)に続いてNaBH3CN(12mg、0.19mmol)を添加し、0℃で1時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水で2回洗浄し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色固体(43mg、98%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z:557.2(M+H+)。
【0109】
段階3〜4。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(R/S)−8−(3−{[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例4の段階7〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0110】
【実施例10】
【0111】
(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0112】
合成:段階1の(R/S)−(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R)−(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩を使用した以外は実施例9について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0113】
【実施例11】
【0114】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0115】
段階1。(R/S)−1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボン酸:
【0116】
アクリル酸(1.57g、21.8mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(5.5mL、21.5mmol)のトルエン溶液(30mL)に、トリフルオロ酢酸(50μL、0.65mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で2時間攪拌し、濃縮して無色油(約4.3g)を得た、この油をさらに精製せずに次の段階に使用した。
【0117】
段階2。(R/S)−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−メタノール:
【0118】
水素化アルミニウムリチウム溶液(THF中の1N溶液、22mL)を、段階1由来無色油の無水THF溶液(30mL)に0℃で滴下した。結果として生じた混合物を2時間以内に室温まで加温し、氷水で非常に慎重にクエンチした。得られた混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、無色油(2段階で3.6g、88%)を得た。この油を次の段階に直接使用した。
【0119】
段階3。(R/S)−メタンスルホン酸1−ベンジル−ピロリジン−3−イルメチルエステル:
【0120】
段階2由来生成物(583mg、3.05mmol)およびトリエチルアミン(0.64mL、4.59mmol)のジクロロメタン溶液(10.0mL)にメタンスルホニルクロリド(0.26mL、3.34mmol)を滴下した。結果として生じた溶液を室温で30分間攪拌し、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色油(720mg、88%)を得た。この油を次の段階に直接使用した。
【0121】
段階4。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イルメトキシ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0122】
4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.61g、8.02mmol)のDMF溶液(16mL)に、水素化ナトリウム(鉱物油中60%、532mg、13.3mmol)に続いて、20分後に段階3由来生成物(0.72g、2.67mmol)のDMF溶液(2.0mL)を添加した。結果として生じた混合物を80℃で一晩加熱し、水で慎重にクエンチした。得られた混合物を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(20〜50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、白色固体(0.60g、60%)を得た。ESI MS m/z375.2(M+H+)。
【0123】
段階5。(R/S)−4−(ピロリジン−3−イルメトキシ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0124】
段階4由来生成物(276mg、0.74mmol)の酢酸溶液(10.0mL)に30%Pd/C(120mg)を添加した。結果として生じた混合物を50Psiで16時間水素化した。触媒をろ過して除き、溶媒を除去した。黄白色油(約200mg)として生成物を得、この油を直接次の段階に使用した。
【0125】
段階6〜9。(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−(ピロリジン−3−イルメトキシ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0126】
【実施例12】
【0127】
(R/S)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0128】
合成:段階1。4−ベンジルアミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0129】
4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(660mg、3.30mmol)およびベンズアルデヒド(0.34mL、3.36mmol)のメタノール溶液(6.0mL)に酢酸(20μL、0.32mmol)を添加した。15分後に、NaBH3CN(304mg、4.8mmol)を2回に分けて添加した。結果として生じた溶液を室温で30分間攪拌し、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(0.96g)を得た。
【0130】
段階2。4−(アクリロイル−ベンジル−アミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0131】
段階1由来生成物(0.96g、3.3mmol)およびアクリル酸(0.25mL、3.6mmol)のジクロロメタン溶液(10.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.87g、4.5mmol)に続いて4−ジメチルアミノピリジン(10mg、0.08mol)を添加した。室温で一晩攪拌した後で、得られた溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(約1.0g)を得た。ESI MS m/z367.1(M+Na+)。
【0132】
段階3。(R/S)−4−[ベンジル−(1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0133】
段階2由来生成物(1.1g、3.2mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(0.84mL、3.3mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に、トリフルオロ酢酸(40μL、0.35mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で4時間攪拌し、濃縮して無色油を得た。この油を、ジクロロメタン中の2〜10%メタノールで、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製して白色固体(3段階で0.36g、23%)を得た。ESI MS m/z478.3(M+H+)。
【0134】
段階4:(R/S)−4−{ベンジル−[1−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−シクロプロピル]−アミノ}−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0135】
エチルマグネシウムブロミド(3.0Mエチルエーテル溶液、0.64mL、1.92mmol)のTHF溶液(5.0mL)を−78℃に冷却した。この溶液に、チタン(IV)イソプロポキシド(0.23mL、0.78mmol)のTHF溶液(0.5mL)を−70℃未満の温度で滴下した。3分間攪拌した後で、段階3由来生成物(0.36g、0.75mmol)のTHF溶液(0.5mL)を添加した。結果として生じた溶液を室温まで加温し、1時間加熱還流して、次に8℃まで冷却した。エチルマグネシウムブロミド(3.0Mエチルエーテル溶液、0.53mL、1.59mmol)に続いて、チタン(IV)イソプロポキシド(0.20mL、0.68mmol)のTHF溶液(0.5mL)を速やかに添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の0.5%トリエチルアミン加60%酢酸エチル)によって精製して、黄白色油(190mg、52%)を得た。ESI MS m/z490.3(M+H+)。
【0136】
段階5。(R/S)−4−(1−ピロリジン−3−イル−シクロプロピルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0137】
段階4由来生成物(190mg、0.39mmol)の酢酸溶液(6.0mL)に、30%Pd/C(100mg)を添加した。結果として生じた混合物を50Psiで60時間水素化した。触媒をろ過して除き、溶媒を除去した。生成物を黄白色油(約120mg)として得て、この油を次の段階に直接使用することができた。ESI MS m/z310.1(M+H+)。
【0138】
段階6〜9。(R/S)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−(1−ピロリジン−3−イル−シクロプロピルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0139】
【実施例13】
【0140】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0141】
合成:段階1。(R/S)−1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル:
【0142】
2−トリフルオロメチル−アクリル酸メチルエステル(957mg、6.21mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)−ベンジルアミン(1.60mL、6.25mmol)のジクロロメタン溶液(6.0mL)にトリフルオロ酢酸(20μL、0.18mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で30分間攪拌し、濃縮して無色油(1.74g、98%)を得、この油をさらに精製せずに次の段階に使用することができた。
【0143】
段階2。(R/S)−(1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イル)−メタノール:
【0144】
水素化アルミニウムリチウム溶液(1N THF溶液、6.2mL)を、段階1由来生成物(1.74g、6.06mmol)の無水THF溶液(20mL)に−70℃で添加した。結果として生じた混合物を2時間以内に−30℃まで加温し、非常に慎重に氷水でクエンチした。得られた混合物をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(1.47g、94%)を得、この油を次の段階に直接使用することができた。
【0145】
段階3。(R/S)−1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−カルボアルデヒド:
【0146】
塩化オキサリル(2.0Mジクロロメタン溶液、0.63mL、1.26mmol)を、DMSO(0.18mL、2.53mmol)のジクロロメタン溶液(2.0mL)に−70℃で滴下した。段階2由来生成物(260mg、1.00mmol)のジクロロメタン溶液(2.8mL)を同温度で添加した。結果として生じた溶液を−70℃で1.5時間攪拌し、次にトリエチルアミン(0.6mL、4.30mmol)を添加した。浴を冷却せずに攪拌を15分間継続した。得られた混合物をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(240mg、93%)を得た。
【0147】
【0148】
段階4:(R/S)−4−[(1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0149】
4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(250mg、1.25mmol)および段階3由来生成物(240mg、0.93mmol)のメタノール溶液(3.0mL)に、酢酸(80μL、1.29mmol)を添加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌し、次にNaBH3CN(150mg、2.39mmol)を3回に分けて添加した。得られた反応混合物を室温で1時間攪拌し、酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を水で洗浄し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した、得られた残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)によって精製して、黄白色油(350mg、85%)を得た。ESI MS m/z442.1(M+H+)。
【0150】
段階5。(R/S)−4−[(3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0151】
段階4由来生成物(240mg、0.54mmol)の酢酸溶液(5.0mL)に20%Pd(OH)2/C(90mg)を添加した。結果として生じた混合物を1気圧で水素風船を施して60時間水素化した。触媒をろ過して除き、溶媒を除去した。生成物を黄白色油(約120mg)として得、この油を次の段階に直接使用した。
【0152】
段階6〜9。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−[(3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0153】
【実施例14】
【0154】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0155】
合成:段階1。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−ピリジン:
【0156】
【0157】
4−ビニル−ピリジン(3.0g、28.5mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(7.3mL、25.3mmol)のトルエン溶液(25mL)にトリフルオロ酢酸(0.30mL、3.9mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で一晩攪拌して濃縮した。残留した油を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノール)によって精製して透明油(約4.5g、66%)を得た。
【0158】
段階2。(R/S)−4−ピロリジン−3−イル−ピペリジン:
【0159】
段階1由来油(320mg、1.34mmol)を酢酸(10mL)およびトリフルオロ酢酸(1mL)に溶解し、30%Pd/C(200mg)を添加した。得られた混合物を40psiで72時間水素化した。触媒をろ過し、酸を除去した。残渣のTHF溶液(7.0mL)にNaHCO3(680mg、8mmol)、トリエチルアミン(0.56mL、4mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート(1.47g、6.75mmol)を添加した。得られた混合物を60℃で窒素下で18時間攪拌させた。THFを除去して、得られた残渣を酢酸エチルおよび水の間で分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。得られた溶液を濃縮して、分取用薄層クロマトグラフィー(100%酢酸エチル)によって精製して、透明油(240mg、50%)として4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た。ESI MS m/z371.1(M+Na+)。この油を1,2−ジクロロエタン(4.2mL)中のトリフルオロ酢酸(1.8mL)に溶解した。得られた混合物を室温で2時間攪拌させた。溶媒を除去して、得られた残渣(淡褐色シロップ)を精製せずに次の段階に進めた。
【0160】
段階3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペリジン−4−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、主化合物)および(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(4−ピロリジン−3−イル−ピペリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、副化合物):
【0161】
ピペリジン−4−カルボン酸(ピロリジン−3−イルメチル)−アミドの代わりに4−ピロリジン−3−イル−ピペリジンを使用した以外は実施例11の段階3〜4に記載されたものと同じ手順を使用することによって、2つの位置異性体の混合物(>7:3)である標題化合物を調製した。ESI MS m/z414.1(M+H+)。
【0162】
段階4。(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに段階3由来生成物を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、分離された唯一の位置異性体として標題化合物を調製した。
【0163】
【実施例15】
【0164】
3−[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル]−リファマイシンS:
【0165】
合成:段階1。2,5−ジベンジル−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン:
【0166】
N−ベンジルマレイミド(5.0g、26.7mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(7.0g、29.4mmol)をトルエン(150mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(500μL、6.5mmol)を室温で添加した。得られた反応物を室温で2時間攪拌させ、沈殿をろ過して除いた(約440mg)。ろ液を濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の20〜50%酢酸エチル)によって精製して、白色固体(6.2g、72%)をもたらした。
【0167】
【0168】
段階2。2,5−ジベンジル−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール:
【0169】
2,5−ジベンジル−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(6.0g、18.7mmol)を乾燥ジオキサン(100mL)に溶解した。水素化アルミニウムリチウム(1.0M THF溶液、37.5mL、37.5mmol)を滴下して、結果として生じた透明溶液を20時間加熱還流した。得られた反応物を冷却して、THF/H2O(2:1/v:v)の添加によって慎重にクエンチした。セライトを通してゼラチン様混合物をろ過して、ろ過ケーキを酢酸エチル(3×25mL)で、次にMeOH(3×25mL)で洗浄した。ろ液を濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の20〜50%酢酸エチル)によって精製して淡黄色油(3.8g、69%)をもたらした。
【0170】
【0171】
段階3。5−ベンジル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0172】
2,5−ジベンジル−2,5−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン(3.8g、13.0mmol)および10%Pd(OH)2/C(1.0g)を氷酢酸(50mL)に溶解し、H2(1.0気圧)雰囲気下で一晩攪拌した。セライトを通して触媒をろ過して除き、ろ液を濃縮した。得られた残渣(酢酸塩、3.1g、約11.8mmol)をメタノール−H2O(100mL、3:l/v:v)に溶解した。得られた溶液を3N水性NaOHでpH=10に調整し、次にジ−tert−ブチルジカルボナート(10.3g、47.3mmol)を室温で添加した。30分後に追加の3N水性NaOHを添加して、pHをpH=10に戻し、得られた溶液を室温で18時間攪拌させた。得られた混合物を濃縮し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の20%酢酸エチル)によって粗生成物を精製して、無色油(2.2g、35%)を得た。ESI MS m/z303.1(M+H+)。
【0173】
段階5。ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0174】
5−ベンジル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.2g、7.3mmol)および10%Pd(OH)2/C(1.0g)を氷酢酸(30mL)に溶解し、H2(1.0気圧)雰囲気下で一晩攪拌した。セライトを通して触媒をろ過して除き、ろ液を濃縮した。結果として生じた淡黄色ガラス(0.98g、49%)をさらに精製せずに使用した。
【0175】
【0176】
段階6〜8。1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0177】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりにヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって標題化合物を調製した。
【0178】
【0179】
段階9。3−[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル]−リファマイシンS:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1065.3(M+H+)。
【実施例16】
【0180】
3−[7−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノン−2−イル]−リファマイシンS:
【0181】
段階1。2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン(二臭化水素酸塩):
【0182】
2,7−ジベンジル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン(この化合物は、J.Org.Chem.、1981、46、2757〜2764に記載された手順に従うことによって調製された。1.8g、5.9mmol)をHBrの酢酸溶液(30%、50mL)に溶解し、100℃で12時間加熱した。得られた反応物を冷却し、濃縮して減圧乾固して、淡黄色固体として脱ベンジル化生成物(二HBR塩に基づき1.4g、82%)を得た。
【0183】
【0184】
段階2。3−[7−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノン−2−イル]−リファマイシンS:ピペリジン−4−カルボン酸(ピロリジン−3−イルメチル)−アミド(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン(二臭化水素酸塩)を使用した以外は実施例8の段階3〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって標題化合物を調製した。ESI MS m/z1079.3(M+H+)。
【実施例17】
【0185】
(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0186】
段階1。(R/S)−3−ピリジン−3−イル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0187】
3−ピロリジン−3−イルピリジン(1.00g、6.74mmol)を水(10mL)およびエタノール(10mL)に溶かした。この溶液にジ−tert−ブチルジカルボナート(3.21g、20.24mmol)を添加し、次に1N水性NaOH(6mL)を添加してpH=10にした。得られた反応溶液を24時間攪拌し、蒸発乾固した。得られた生成物(1.67g、100%)をさらに精製せずに使用した。ESI MS m/z249.0(M+H+)。
【0188】
段階2。(R/S,R/S)−3−ピペリジン−3−イル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0189】
段階1由来生成物(1.67g、6.73mmol)を酢酸(1.7mL)およびメタノール(17mL)に溶解した。得られた溶液に酸化白金(IV)(152mg、0.67mmol)を添加し、形成した懸濁液を50psiで60時間水素化した。セライトを通して反応混合物をろ過し、メタノールで洗浄した。減圧下でろ液を蒸発させ、1N水性NaOH(20mL)および酢酸エチルの間で分配した。水相を酢酸エチルでもう一度抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、蒸発させて、生成物(約1.0g、60%)を得、この生成物をさらに精製せずに使用した。ESI MS m/z254.9(M+H+)。
【0190】
段階3。(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S,R/S)−3−ピペリジン−3−イル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0191】
【実施例18】
【0192】
(R/S)−3−{3−[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0193】
段階1:(R/S)−8−[4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペラジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0194】
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用し、(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例9(1974)の段階1に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0195】
段階2〜3:(R/S)−3−{3−[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに段階1由来生成物を使用した以外は実施例4の段階7〜8に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0196】
【実施例19】
【0197】
(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0198】
合成:段階1。(R/S)−8−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0199】
3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階1〜3に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0200】
【0201】
段階2。(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(R/S)−8−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例18について記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0202】
【実施例20】
【0203】
(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0204】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用し、3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに4−ホルミル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例18に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0205】
【実施例21】
【0206】
(R,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンSおよび(S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0207】
1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例18に記載された通りに、標題化合物を調製した。2つのジアステレオマーを分取用薄層クロマトグラフィーによって分離した。立体化学は規定されていない。
【0208】
【実施例22】
【0209】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0210】
合成:段階1。(R/S)−4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸ベンジルエステル:
【0211】
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりにピペラジン−1−カルボン酸ベンジルエステルおよび3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例9(1974)の段階1について記載された通りに、標題化合物を調製した。ESI MS m/z390.2(M+H+)。
【0212】
段階2:(R/S)−8−[3−(4−ベンジルオキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0213】
(R/S)−4−[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イルメチル)−カルバモイル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸ベンジルエステルを使用した以外は実施例8の段階2〜3に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0214】
段階3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0215】
段階2由来生成物(168mg、0.31mmol)をエチルアルコール(1.5mL)に溶解した。この溶液に10%Pd/C(100mg)を添加した。不均一な溶液を1気圧で2時間水素化した。次に、セライトを通して反応混合物をろ過し、エチルアルコールで溶出した。ろ液を減圧濃縮して黄白色固体(125mg、100%)を得た。
【0216】
段階4:(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0217】
【実施例23】
【0218】
(R/S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0219】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用し、3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例18に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0220】
【実施例24】
【0221】
(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0222】
合成:段階1:3−(4−オキソピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0223】
4−ピペリドン一水和物塩酸塩(757mg、4.92mmol)の水(1.0mL)およびTHF(8.0mL)溶液に3−ブロモリファマイシンS(1.26g、1.63mmol)を添加した。得られた溶液を室温で5時間攪拌した。次に、得られた反応混合物を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノールを用いる)によって精製して、暗褐色固体(900mg、70%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z793.1(M+H+)。
【0224】
段階2:(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:3−(4−オキソピペリジン−1−イル)−リファマイシンS(101mg、0.13mmol)および(R)−8−(3−アミノメチル−シクロペンチル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、73mg、0.15mmol)のDMF溶液(3.0mL)に、酢酸(40μL、0.64mmol)に続いてNaBH(OAc)3(124mg、0.58mmol)を添加した。得られた溶液を40℃で1.5時間加熱した。次に、得られた反応混合物をジクロロメタン(10mL)および5%K3Fe(CN)6リン酸緩衝液(0.2N、PH=7.4、10mL)と共に室温で1時間攪拌した。分離した有機層を水に続いて食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、暗褐色固体(105mg、71%)として標題化合物を得た。
【0225】
【実施例25】
【0226】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0227】
合成:(R)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例21について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0228】
【実施例26】
【0229】
(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0230】
合成:(R)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例21について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0231】
【実施例27】
【0232】
(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0233】
段階1〜3。(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0234】
(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−ピロリジン−3−イル−カルバミド酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z346.1(M+H+)。
【0235】
段階4。(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例24について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0236】
【実施例28】
【0237】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0238】
合成:(R)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例24に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0239】
【実施例29】
【0240】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0241】
合成:(R)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−8−(3−メチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例24について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0242】
【実施例30】
【0243】
3−{[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル−イミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0244】
合成:段階1〜3。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0245】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりにピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z346.1(M+H+)。
【0246】
段階4。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−(4−ニトロソ−ピペラジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0247】
段階4由来生成物(96mg、0.21mmol)の懸濁液をTHF(4.0mL)およびDMF(2.0mL)に懸濁した。亜硝酸tert−ブチル(0.1mL、0.84mmol)をその懸濁液に室温で添加した。結果として生じた混合物を室温で20分間攪拌し、その混合物は徐々に透明黄色溶液となった。得られた溶液を蒸発乾固して橙色固体をもたらした。ESI MS m/z375.2(M+H+)。
【0248】
段階5:3−{[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル−イミノ]−メチル}−リファマイシンSV:段階4で結果として生じた橙色固体を酢酸(2.5mL)およびH2O(2.5mL)に懸濁した。得られた懸濁液に亜鉛粉(64mg、0.98mmol)を添加して、得られた混合物を室温で20〜30分間攪拌した。この間に、反応物はいくらか懸濁した亜鉛粉を有する透明溶液となった。セライトを通してろ過して未反応の亜鉛を除去し、メタノール(5.0mL)で反応フラスコおよびセライトを洗浄した。合わせたメタノール/酢酸/水溶液に酢酸ナトリウム(約1g)を添加してpHを5〜6に調整した。この溶液に3−ホルミルリファマイシンSV(104mg、0.13mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で3時間攪拌し、次にジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製し、橙色固体(段階4および5で97mg、43%)として標題化合物を得た。
【0249】
【実施例31】
【0250】
(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0251】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0252】
【実施例32】
【0253】
(S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル−イミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0254】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0255】
【実施例33】
【0256】
(R/S)−3−[(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イルイミノ)−メチル]−リファマイシンSV:
【0257】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−{3−[(メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0258】
【実施例34】
【0259】
(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0260】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペリジン−4−イルオキシメチル)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0261】
【実施例35】
【0262】
(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
【0263】
合成:(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)(38mg、0.08mmol)の1N NaOH水溶液(0.5mL)に、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸(14mg、0.12mmol)の水溶液(0.08mL)を0℃で添加した。得られた溶液を同温度で3時間攪拌した。酢酸(0.5mL)に続いて3−ホルミルリファマイシンSV(5.0mg、0.007mmol)を添加した。室温で30分間攪拌後に、得られた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、橙色固体(4.5mg、5%)として標題化合物を得た。
【0264】
【実施例36】
【0265】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
【0266】
合成:段階1。(R/S)−N’−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−N’−(tert−ブトキシカルボニル)−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル:
【0267】
1−ベンジル−ピロリジン−3−オン(500mg、2.9mmol)の攪拌したメタノール溶液(10mL)に、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル(380mg、2.9mmol)に続いて酢酸(0.2mL)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌させ、0℃まで冷却し、次にp−トルエン−4−スルホン酸一水和物(1.1g、6.0mmol)に続いてNaBH3CN(200mg、3.18mmol)を添加した。ヒドラジンがすべて消費されたときに、反応を飽和水性NaHCO3(5.0mL)によってクエンチした。メタノールを減圧除去し、得られた残渣をジクロロメタンおよび15%水性NaOHの間で分配した。得られた有機層を分離し、水層をジクロロメタンで1回抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4で乾燥し、濃縮して油を得、その油をTHF(15mL)に溶解した。この溶液にジ−tert−ブチルジカルボナート(932mg、4.35mmol)を添加し、得られた混合物を室温で4時間攪拌させ、65℃で2時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮し、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エチル)によって精製して油状生成物(500mg、約40%)を得た。
【0268】
段階2。(R/S)−N’−(ピロリジン−3−イル)−N’−(tert−ブトキシカルボニル)−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル:
【0269】
段階1由来油状化合物(500mg、1.7mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、20%Pd(OH)2/C(200mg)を添加した。得られた混合物を室温で水素風船(1気圧)を施して18時間攪拌させた。触媒をろ過し、酢酸を減圧除去した。得られた残渣をジクロロメタンおよび15%水性NaOHの間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥し、濃縮して油状生成物(250mg、65%)を得た。
【0270】
段階4〜6:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(3−ヒドラジノ−ピロリジン−1−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0271】
(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−N’−(ピロリジン−3−イル)−N’−(tert−ブトキシカルボニル)−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例7の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z361.1(M+H+)。
【0272】
段階7:3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラゾノメチル}−リファマイシンSV:段階6由来粗生成物(トリフルオロ酢酸塩、95mg、約0.12mmol)をMeOH(2.0mL)に0℃で溶解した。NaOAc(54mg、0.66mmol)を添加して5分間攪拌した。次に、3−ホルミルリファマイシンSV(87mg、0.12mmol)を0℃で一度に添加し、得られた反応混合物を同温度で1時間攪拌した。得られた混合物をジクロロメタンおよび水の間で分配し、分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮後、粗試料を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して橙色固体(90mg、70%)を得た。
【0273】
【実施例37】
【0274】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
【0275】
合成:1−ベンジル−ピロリジン−3−オンの代わりに(R/S)−1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボアルデヒドを使用した以外は実施例36について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0276】
【実施例38】
【0277】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−(N−メチル−ヒドラジノ)−メチル}−リファマイシンSV:
【0278】
段階1〜3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−(3−メチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0279】
(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−メチル−ピロリジン−3−イル−カルバミド酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例7の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z360.1(M+H+)。
【0280】
段階4〜5。(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−ヒドラゾノメチル}−リファマイシンSV:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−(3−メチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例33の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1082.3(M+H+)。
【実施例39】
【0281】
(R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−4−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSVおよび(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0282】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに実施例17の段階4由来位置異性体混合物を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。化合物2014:
【0283】
【実施例40】
【0284】
3−{[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イルイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0285】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1092.4(M+H+)。
【実施例41】
【0286】
(R/S,R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0287】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S,R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピロリジン−3−イル−ピペリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0288】
【実施例42】
【0289】
(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0290】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0291】
【実施例43】
【0292】
(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0293】
合成:段階1。(R)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0294】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R)−3−ヒドロキシピロリジンを使用した以外は実施例7の段階5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z:375.2(M+H+)。
【0295】
段階2。(S)−1−シクロプロピル−8−[3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0296】
段階1由来生成物(180mg、0.48mmol)、N−ヒドロキシフタルイミド(118mg、0.72mmol)およびトリフェニルホスフィン(188mg、0.72mmol)のTHF溶液(5.0mL)にジイソプロピルジアゾジカルボン酸(0.15mL、0.72mmol)を窒素雰囲気下で0℃で滴下した。反応混合物を室温まで加温し、一晩攪拌した。結果として生じた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の40〜100%酢酸エチル)によって精製して、黄色固体として標題化合物(133mg、54%)をもたらした。ESI MS m/z520.1(M+H+)。
【0297】
段階3。(S)−8−(3−アミノオキシ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0298】
段階2由来生成物(70mg、0.13mmol)のエタノール溶液(1.5mL)をヒドラジン一水和物(0.13mL、2.70mmol)に添加し、窒素雰囲気下で90℃で30分間加熱した。得られた反応混合物をジクロロメタンで希釈した。沈殿をろ過して除き、ジクロロメタンですすいだ。合わせたろ液を減圧濃縮した。結果として生じた油を少量のジクロロメタンに再溶解し、不溶の固体をろ過して除いた。得られたろ液をもう一度減圧濃縮し、黄色固体(48mg、95%)として標題化合物を得た。その油をさらに精製せずに次の段階に使用した。ESI MS m/z 390.2(M+H+)。
【0299】
段階4。(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:段階3由来生成物(48mg、0.12mmol)のエタノール溶液(2.0mL)に、LiOH・H2O(60mg、1.43mmol)の水溶液(1.0mL)を添加した。得られた混合物を60℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応混合物に、酢酸(346mg、5.58mmol)に続いて3−ホルミルリファマイシンSV(24mg、0.033mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で1時間攪拌し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた溶液を減圧濃縮し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノール)によって精製して、橙色固体(5mg、4%)として標題化合物を得た。
【0300】
【実施例44】
【0301】
(R)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0302】
合成:段階1の(R)−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩の代わりに(S)−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩を使用し、段階4の3−ホルミルリファマイシンSVの代わりに3−(4−オキソ−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンSを使用した以外は実施例43について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製した後に、帯緑色固体として最終生成物を得た。
【0303】
【実施例45】
【0304】
(S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
【0305】
合成:(S)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(25mg、0.053mmol)および3−ホルミルリファマイシンSV(50mg、0.068mmol)のメタノール(1.0mL)および酢酸(0.16mL)溶液に、酢酸ナトリウム(37mg、0.46mmol)を添加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。NaBH3CN(8mg、0.12mmol)を添加し、得られた混合物を室温で3時間継続して攪拌した。次に、得られた反応混合物をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を水に続いて食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して橙色固体(40mg、71%)として標題化合物を得た。
【0306】
【実施例46】
【0307】
(R)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
【0308】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0309】
【実施例47】
【0310】
(S)−3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−アミノメチル]−リファマイシンSV:
【0311】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0312】
【実施例48】
【0313】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0314】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと類似した手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1055.2(M+H+)。
【実施例49】
【0315】
(R/S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0316】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−メチルアミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1069.2(M+H+)。
【実施例50】
【0317】
3−[2−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−8−イルメチル]−リファマイシンSV:
【0318】
段階1。4−メトキシカルボニルメチレン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0319】
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5g、25.1mmol)のトルエン溶液(50mL)に、トリフェニルホスホラニリデン酢酸メチル(10.5g、31.4mmol)を室温で添加し、得られた混合物を一晩還流した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、短く充填したシリカゲルカラム(ヘキサン中の20%酢酸エチル)を通してろ過した。得られたろ液を減圧蒸発させて白色固体(6.2g、97%)を得た。
【0320】
【0321】
段階2。4−メトキシカルボニルメチル−4−ニトロメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0322】
4−メトキシカルボニルメチレン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6.2g、24.3mmol)のニトロメタン溶液(225mL)に、テトラメチルグアニジン(1.2mL、9.6mmol)を室温で添加し、得られた混合物を1日還流した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、2N水性HClで2回洗浄した。有機層を食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。得られた溶液を減圧蒸発させ、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して所望の生成物(3.2g、42%)を得た。
【0323】
【0324】
段階3。3−オキソ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0325】
4−メトキシカルボニルメチル−4−ニトロメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.0g、3.2mmol)のエタノール溶液(10mL)にラネーNi(1g)を添加した。結果として生じた懸濁液を1気圧で一晩水素化した。セライトを通して、得られた混合物をろ過し、減圧蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)で精製して所望のラクタム(694mg、86%)を得た。
【0326】
【0327】
段階4。2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0328】
3−オキソ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(3g、11.8mmol)のTHF溶液(65mL)に、BH3・THF(THF中の1N溶液、35mL)を0℃で添加し、5分間攪拌した。得られた反応混合物を一晩加熱還流し、次に0℃まで冷却した。得られた混合物をメタノール(30mL)でクエンチして減圧蒸発させた。得られた残渣をTHF(50mL)に溶解して、それに1N水性HCl(50mL)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、0℃まで冷却して、3N水性NaOHで塩基性にした。得られた水相をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて所望のアミン(2.8g、100%)を得た。このアミンをさらに精製せずに次の段階に使用した。
【0329】
【0330】
段階5。8−(8−tert−ブトキシカルボニル−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0331】
2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(150mg、0.6mmol)のアセトニトリル溶液(5.0mL)に、8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(160mg、0.5mmol)およびNaHCO3(300mg、3.6mmol)を添加し、得られた混合物を一晩還流した。得られた反応混合物を0℃まで冷却し、0.5N水性HCl(5mL)でクエンチし、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。合わせた有機層を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エチル)で精製して、黄色固体として所望の生成物(150mg、47%)を得た。
【0332】
【0333】
段階6。1−シクロプロピル−8−(2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0334】
8−(8−tert−ブトキシカルボニル−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(120mg、0.2mmol)のエタノール(6.0mL)および水(3.0mL)溶液に、LiOH・H2O(84mg、2mmol)を添加し、1時間還流した。得られた反応混合物を0℃まで冷却して0.5N水性HCl(15mL)でクエンチした。得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣をジクロロメタン(2.0mL)に溶解し、それにトリフルオロ酢酸(2.0mL)を添加した。得られた混合物を1時間攪拌して減圧下で蒸発させた。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=140:20:0.3)によって精製して、黄色固体として所望の生成物(80mg、78%)を得た。
【0335】
【0336】
段階7。3−[2−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−8−イルメチル]−リファマイシンSV:段階6由来生成物(25mg、0.05mmol)のDMSO溶液(1.0mL)に、3−ホルミル−リファマイシンSV(36mg、0.05mmol)、NaOAc(41mg、0.5mmol)および酢酸(0.02mL、0.3mmol)を添加し、1時間攪拌し、続いてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(32mg、0.15mmol)を添加し、室温で2日間攪拌した。得られた反応混合物をジクロロメタン中の20%イソプロピルアルコールで希釈して水で洗浄した。得られた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=100:10:0.3)で精製して、帯褐色黄色固体として所望の生成物(10mg、18%)を得た。
【0337】
【0338】
引用文献
以下の文献のそれぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0339】
特許文献
米国特許第5786350号
国際特許出願WO03/045319A2
国際特許出願WO94/280002
【0340】
その他の出版物
Farr,B.M.、Rifamycins、「Principles and Practice of Infectious Diseases」;Mandell,G.L.、Bennett,J.E.、Dolin,R.編;Churchhill Livingstone:Philadelphia、348〜361頁。
Li,Q.;Chu,D.T.W.ら、J.Med.Chem.39巻、3070〜3088頁、1996。
Li,Q.;Mitscher,L.A.;Shen,L.、Med.Res.Rev.20巻、231〜293頁、2000。
Marsili,L.;Pasqualucci,C.R.ら、J.Antibiot.34巻、1033〜1038頁、1981。
National Committee for Clinical Laboratory Standards、2000、Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically、5版、M7−A5、Wayne、PA。
Yamane,T.;Hashizumi,T.ら、Chem.Pharm Bull.41巻、148〜155頁、1993。
【図面の簡単な説明】
【0341】
【図1】Lについて好ましい構造の構成要素であるリンカー構造要素の群を示す図である。
【図2】一般式Iの化合物が調製されるスキームAを示す図である。
【図3】別の組の一般式Iの化合物が調製されるスキームBを示す図である。
【図4】なお別の組の一般式Iの化合物が調製されるスキームCを示す図である。
【技術分野】
【0001】
本出願は、全内容が参照により本明細書に組み込まれている、2004年7月22日に出願された「改善された標的選択性を有する4H−4−オキソキノリジン誘導体」という標題の米国仮特許出願第60/590190号の優先権を主張する。
【0002】
本発明の一態様は、抗微生物活性を有する新規なリファマイシン誘導体、これらの化合物を含有する組成物、ならびに微生物感染の治療および予防の方法に関する。本発明化合物は、強力な抗微生物活性および薬剤耐性細菌に対して改善した活性を示す。特に、本発明化合物は、4H−4−オキソキノリジンカルボン酸に共有結合した一連のリファマイシンに関し、これらの化合物は薬剤耐性細菌に対して抗細菌活性を示す。
【0003】
本発明化合物は、リファマイシンと4H−4−オキソキノリジンカルボン酸とのハイブリッド形成に由来する化学結合分子によって薬剤耐性と取り組むために化学的に設計されている。これらの化合物は、安定な二価リンカーを介して一緒に連結した強力な抗細菌ファーマコフォアを有する。これらの化合物は、低頻度の耐性を示し、薬剤耐性の発生を遅らせるか、または排除する。
【背景技術】
【0004】
リファマイシンは、細菌RNAポリメラーゼを標的にしている強力なクラスの抗生物質に属する。リファンピン、リファブチンおよびリファペチンなどの多くの半合成リファマイシン誘導体が治療剤に開発され、結核およびその他の微生物感染の治療に現在使用されている(Farr、Rifamycins)。しかし、リファマイシンクラスの抗微生物剤に関連する主な問題の1つは、RNAポリメラーゼにおける突然変異が原因である高頻度の微生物耐性発生である。結果として、リファマイシンは、このクラスの薬物に対する耐性の発生を最小にするために、併用療法でのみ現在使用されている。
【0005】
キノロンは、細菌DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVの両方を標的とする強力な抗微生物剤のクラスである。これらの薬剤は、臨床的に広く使用され、グラム陽性およびグラム陰性病原体の両方に及ぶ広域スペクトルの活性を有して、経口および非経口的に活性である。キノロンクラスに関連する主な問題の1つは、一部の一般細菌病原体の間での迅速な耐性発生である。薬剤耐性問題に取り組むために、さらに新世代のキノロンが導入され、現在開発中である。一連の4H−4−オキソキノリジン化合物が最近導入された(Li,Q.;Mitscher、L.A,;Shen、L.Med.Res.Rev.、2000、20、231〜293)。この系列の化合物は、強力な抗微生物活性およびキノロン耐性に対する改善した活性を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リファマイシンと治療薬を結合させることによって形成したリファマイシン誘導体、および治療薬を送達するためのビヒクルとしてのこれらの誘導体の使用を開示しているPCT出願WO03/045319A2にもまた参照がなされている。しかし、この参照は、キノロンまたは4H−4−オキソキノリジンカルボン酸がリファマイシン骨格に導入された特定の例により実証しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一般式I:
【0008】
[式中、好ましいRは水素またはアセチルを含み、Lはリンカーであり(ここで、好ましいリンカー基は図1に示された1つから5つの構造要素の任意の組合せから選択される)、ただし、Lは
【0009】
ではない(ここで、R1はH、メチルまたはアルキルである)]の化合物(ヒドロキノンまたは対応するキノン(C1〜C4)形態のいずれか)またはその塩、水和物、もしくはそのプロドラッグに関する。
【0010】
これらの化合物は新規であり、価値ある抗菌性を有する。ヒトおよび非ヒト両方の哺乳動物における感染性疾患の防除または予防にこれらの化合物を使用することができる。特に、これらの化合物は、微生物の多剤耐性株に対してさえも顕著な抗細菌活性を示す。相乗効果または相加効果を示す公知の抗細菌活性物質と組み合わせて、これらの化合物を投与することもできる。その例は、セフトリアキソンのようなβラクタムクラス;リネゾリドのようなオキサゾリジノンクラス;バンコマイシン、ダルババンシン、ダプトマイシンのような抗細菌ペプチド;およびポリマイシンBである。
【0011】
本発明の別の態様は、対象における微生物感染を治療する方法を含み、ここで、その対象は動物界の任意の種である。微生物感染は、細菌または微生物によって起こりうる。用語「対象」は、さらに具体的にはヒトおよび動物を指し、ここで、動物は、ペット(例えばネコ、イヌなど)、労働(例えばウマ、ウシなど)、食物(ニワトリ、魚、子ヒツジ、ブタなど)、および当技術分野で公知のその他すべてのために飼育されている。この方法は、微生物感染を患う対象に本発明の1つまたは複数の化合物の有効量を投与することを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
用語:
本明細書に使用された用語「アルキル」は、飽和の直鎖または分岐鎖炭化水素基を指す。低級アルキル基はC1からC10を含む。好ましい低級アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ネオ−ペンチル、およびn−ヘキシルがある。本発明のアルキル基は、1〜3個の置換基で場合によっては置換されていることがある。
【0013】
本明細書に使用された用語「プロドラッグ」は、許容できる毒性、刺激、アレルギー反応などを有してヒトおよび動物における使用に適し、リスク比にとって妥当な利益に相応し、かつ意図された使用に有効な本発明化合物のプロドラッグを指す。本明細書に使用された用語「プロドラッグ」は、上に定義された親化合物にin vivo変換されうる化合物を表す。
【0014】
本明細書に使用された用語「塩」は、許容できる毒性、刺激、およびアレルギー反応などを有してヒトおよび動物における使用に適し、リスク比にとって妥当な利益に相応する塩を指す。薬学的に許容できる塩は、当技術分野に置いて十分に公知である。本発明化合物の単離および精製の最終段階の間にこれらの塩をin situで調製することができるし、また、本発明化合物を酸または塩基と反応させることによって別々に調製することもできる。薬学的に許容できる塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、および硫酸などの無機酸を用いて、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、もしくはマロン酸などの有機酸を用いて形成した、アミノ基の塩である。薬学的に許容できる塩の例は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどの無機塩基を用いて形成した、酸基の塩である。その他の金属塩には、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、およびマグネシウム塩がある。追加の薬学的に許容できる塩には、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンと共に形成したアンモニウム陽イオンがある。
【0015】
略語:
本明細書に使用された略語は、当業者に公知の意味を有する。具体的には、Acはアセチル基を表し、Aocはアリルオキシカルボニル基を表し、Bocはt−ブトキシカルボニル基を表し、Bnはベンジル基を表し、Buはブチル基を表し、Bzはベンゾイル基を表し、Cbzはベンジルオキシカルボニル基を表し、CDIはカルボニルジイミダゾールを表し、DCMはジクロロメタンを表し、DMAPは4−N,N−ジメチルアミノピリジンを表し、DMEは1,2−ジメトキシエタンを表し、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドを表し、DMSOはジメチルスルホキシドを表し、Etはエチル基を表し、EtOAcは酢酸エチルを表し、Meはメチル基を表し、MEMは2−メトキシエトキシメチル基を表し、MOMはメトキシルメチル基を表し、NMPはN−メチルピロリジノンを表し、Phはフェニル基を表し、Prはプロピル基を表し、TEAはトリエチルアミンを表し、TFAはトリフルオロ酢酸を表し、TFAAは無水トリフルオロ酢酸を表し、THFはテトラヒドロフランを表し、TMSはトリメチルシリル基を表し、Tsはp−トルエンスルホニル基を表す。
【0016】
本発明の一実施形態は、一般式I:
【0017】
[式中、好ましいRは水素またはアセチルを含み、Lはリンカーであり(ここで、好ましいリンカー基は図1に示された1つから5つの構造要素の任意の組合せから選択される)、ただし、Lは
【0018】
ではない(ここで、R1はH、メチルまたは低級アルキルである)]を有する一連の化合物(キノンまたはヒドロキノン形態のいずれか)またはその塩、水和物もしくはそのプロドラッグである。
【0019】
組成物:
本発明化合物は、式Iのリファマイシン誘導体である。一態様では、本発明化合物は多数の不斉中心および幾何中心を含む。いくつかの場合では、1つまたは複数の不斉中心または幾何中心を、それらの逆の立体配置に転換することができる。これらの立体異性体は本発明の範囲内に入る。下記の実施例は、例示の目的だけを意図して、本発明の範囲を限定することを意図しない。
【0020】
対象への投与:
本発明の医薬組成物は、1つまたは複数の薬学的に許容できる担体と共に配合された、治療有効量の本発明化合物を含む。適切な分散剤または湿潤剤と、懸濁化剤とを使用して、公知の技術により注射用製剤を配合することができる。滅菌注射用製剤は、無毒性の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の、例えば1,3−ブタンジオールに溶かした溶液としての滅菌注射用溶液、懸濁液またはエマルションのこともある。採用されうる許容できるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液(USP)、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の不揮発性油が溶媒または懸濁化媒質として通常採用される。例えば細菌保持フィルターを通すろ過により、または使用前に滅菌水もしくはその他の滅菌注射用媒質に溶解もしくは分散することができる滅菌固体組成物の形態に滅菌剤を組み入れることによって、注射用製剤を滅菌することができる。薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射による薬物の吸収を遅らせることが理想的であることが多い。水溶性の乏しい結晶または非晶質物質の液体懸濁液の使用によって、これを実現することができる。次に、薬物の吸収速度は溶解速度に依存し、それは、今度は結晶の大きさおよび結晶形態に依存することがある。あるいは、非経口投与された薬物剤形の遅延吸収は、油性ビヒクルに薬物を溶解または懸濁することによって実現される。注射用デポー剤形は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に薬物のマイクロカプセル・マトリックスを形成させることによって作成される。ポリマーに対する薬物の比および採用された特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を制御することができる。その他の生分解性ポリマーの例には、ポリオルトエステルおよびポリ無水物がある。デポー注射用製剤は、体組織と適合性であるリポソームまたはマイクロエマルションに薬物を封入することによっても調製される。
【0021】
直腸または経膣投与用の組成物は、好ましくは、室温で固体であるが体温で液体である故に、直腸または膣腔で融解して活性化合物を放出するカカオ脂、ポリエチレングリコールまたは坐剤用ロウなどの適切な無刺激の賦形剤または担体と本発明化合物を混合することによって調製することができる坐剤である。
【0022】
経口投与用の液体投薬剤形には、薬学的に許容できる乳剤、マイクロエマルション、水剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤がある。活性化合物以外に、液体投薬剤形は、例えば水またはその他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカルボナート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、ならびにその混合物などの、当技術分野で通常使用されている不活性希釈剤を含有していることがある。不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味料、着香料、および芳香料などの佐剤も含むことがある。
【0023】
経口投与用の固体投薬剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤がある。当該固体投薬剤形では、活性化合物は少なくとも1つの不活性な薬学的に許容できる賦形剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムならびに次のようなものと共に混合されている:1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤、2)カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアラビアゴムなどの結合剤、3)グリセロールなどの加湿薬、4)寒天、炭酸カルシウム、バレイショデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、5)パラフィンなどの溶解遅延剤、6)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、7)セチルアルコールおよびグリセロールモノステアラートなどの湿潤剤、8)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、ならびに9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物などの滑沢剤。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合は、これらの投薬剤形は緩衝剤も含むことがある。類似の種類の固体組成物を、ラクトースすなわち乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、軟充填および硬充填ゼラチンカプセルに充填物として採用することもできる。薬学的配合技術で十分に公知である腸溶性コーティングおよびその他のコーティングなどのコーティングおよび外皮を用いて、固体投薬剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、および顆粒剤を調製することができる。これらの剤形は、場合によっては乳濁剤を含有することがあり、かつ腸管の一定の部分でのみ、またはその部分に選好的に、場合によっては遅延的に有効成分を放出する組成物の剤形のこともある。使用されうる包埋組成物の例には、ポリマー性物質およびロウがある。活性化合物は、上に言及されたような1つまたは複数の賦形剤を有するマイクロ封入形態のこともある。
【0024】
本発明化合物の局所または経皮投与用の投薬剤形には、軟膏剤、パスタ剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、水剤、噴霧剤、吸入薬または貼付剤がある。活性構成要素は、無菌条件で、薬学的に許容できる担体および任意の必要とされる保存料または緩衝液と必要に応じて混合される。眼科用製剤、点鼻剤、眼軟膏、散剤および水剤も本発明の範囲内に入ると考慮されている。軟膏剤、パスタ剤、クリーム剤およびゲル剤は、本発明の活性化合物以外に、動物および植物の脂肪、油、ロウ、パラフィン、デンプン、トラガカントゴム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはその混合物などの賦形剤を含有することがある。
【0025】
散剤および噴霧剤は、本発明化合物以外に、ラクトース、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有することがある。噴霧剤は、追加的にクロロフルオロ炭化水素などの通例の噴射剤を含有することがある。
【0026】
経皮貼付剤は、身体に化合物の制御送達をもたらすという追加の利点を有する。当該投薬剤形は、適切な媒質にその化合物を溶解または分散させることによって作成することができる。吸収促進剤を使用して、皮膚を通過するその化合物のフラックスを増加させることもできる。速度制御膜を用意すること、またはポリマー・マトリックスもしくはゲルにその化合物を分散させることのいずれかによって、この速度を制御することができる。
【0027】
本発明の治療法によると、細菌感染は、ヒトまたは動物などの患者に本発明化合物の治療有効量を、所望の治療効果を実現するのに必要な量および時間で投与することによって、その患者において治療または予防される。本発明化合物の用語「治療有効量」は、任意の医療に適用できる、リスク比にとって妥当な利益で細菌感染を治療するのに十分な量の化合物を意味する。しかし、本発明化合物および組成物の合計1日使用量は、担当の医師によって堅実な医学的判断の範囲内で決定されるであろうことが了解されているであろう。任意の特定の患者についての特定の治療的有効用量レベルは、治療される障害およびその障害の重症度;採用された特定の化合物の活性;採用された特定の組成物;患者の年齢、体重、全身の健康状態、性別および食事;採用された特定の化合物の投与時間、投与経路、および排泄速度;治療期間;採用された特定の化合物と組み合わせて、または同時に使用された薬物;ならびに医学の分野で十分に公知である類似の要因を含めた多様な要因に依存するであろう。
【0028】
単回用量または分割用量でヒトまたは動物に投与される本発明化合物の合計1日用量は、例えば、0.1から100mg/kg体重、または好ましくは0.25から25mg/kg体重の量のことがある。単回用量組成物は、当該量またはその約量を含有して、1日量を構成することができる。一般に、本発明による治療方式は、1日当たり単回用量または多回用量で本発明化合物約10mgから約2000mgを、当該治療を受ける感染患者に投与することを含む。本発明化合物を、経口、直腸、非経口、槽内、膣内、腹腔内、局所、口腔内、または経口もしくは経鼻スプレーとして投与することができる。
【0029】
生物学的活性:
以下のように抗微生物活性について代表的な化合物をアッセイした:すべての生育インキュベーションを37℃で実施した以外は、NCCLSのガイドライン(National Committee for Clinical Laboratory Standards 2000)による微量液体希釈法によって、最小阻止濃度(MIC)を決定した。以下の細菌培地で細菌培養物を検査した:黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、および大腸菌は陽イオンを調整したミュラー・ヒントン液体培地、肺炎球菌は5%CO2雰囲気下で1mg/mLカタラーゼを補充したTHY液体培地、溶血性連鎖球菌はTHY液体培地、大便連鎖球菌はBHI液体培地、インフルエンザ菌は5mL当たり1mg/mLのNAD0.75μLおよび1mg/mlヘマチン150μLを補充したBHI液体培地、およびM.スメグマチス(M.smegmatis)はADC強化ミドルブルック液体培地。本発明の例示的な化合物の抗微生物活性を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
本発明化合物は、様々な生物に対して強力な活性を示す。最も重要なことには、本発明化合物はリファンピン耐性生物に対して優れた活性を示す。黄色ブドウ球菌ATCC29213RpoBH481Yは、RNAポリメラーゼに突然変異を有するリファンピン耐性株である。この突然変異の結果として、リファンピンに対するMICが約>64μg/mlに顕著に増加する。本発明化合物は、0.06μg/mlという低いMICで本株に対して強力な活性を示す。黄色ブドウ球菌ATCC29213RpoBD471Yは、リファンピンに対してMIC8μg/mlを有する、RNAポリメラーゼの突然変異が原因の別のリファンピン耐性株である。黄色ブドウ球菌ATCC29213GyrAS84LParCS80Fは、DNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVの両方に突然変異を有するキノロン耐性株である。本発明化合物は、0.008から2μg/mlの間のMICを有して本株に対して強力な活性を示す。本発明化合物は、0.06μg/mlという低いMICを有して、本リファンピン耐性株に対して活性である。
【0032】
合成法
以下の合成スキームに関連して、本発明化合物をよりよく理解することができる。図2〜9に示されたスキーム1から8の合成法は、例示目的であり、本発明の範囲を限定することを意図しない。本発明化合物が、適切な試薬、溶媒または触媒の交換、反応配列の変化、および保護基の変動を含むが、それに限定されるわけではない多様な合成経路によって調製されうることは、当業者に明白であろう。
【0033】
図2に示されたスキームAに、本発明による式Iの化合物の調製を示す。スキームAでは、「L−H」は、アミノ(>NH)、ヒドロキシル(−OH)およびチオール(−SH)のような求核基を含むカップリング前のリンカーを意味し、P1はアルキルであり、P2はBOCのような保護基である。このように、公知の方法(例:)により調製されたリファマイシンS(R=アセチル)またはその3−ハロリファマイシン誘導体(A1)を、重炭酸ナトリウムのような塩基の存在下でエタノールのような水性アルコール溶媒中で、A3および化合物「P2−L−H」(例えば:Li,Q.;Chu,D.T.W.ら、J.Med.Chem.、1996、39、3070〜3088)から公知の方法に従って調製された4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体(A2)とカップリングして本発明化合物(Ia)を得る。保護されたリンカー化合物「P2−L−H」は、個別に調製され、これは、本発明の個別の実施例に示される。化合物Iaを、メタノールのようなアルコール溶媒中でアスコルビン酸のような還元剤を使用して還元して、化合物Ibを得ることができる。化合物Iaは化合物Ibのキノン形態であり、両形態は本発明の式Iの構成要素である。
【0034】
図3に示されたスキームBは、その他のセットの式Iの本発明化合物の調製を例示している。この調製は、メタノール、酢酸または混合物のような溶媒中で、シアノ水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤の存在下で、上記のように調製された4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体B2と反応して、本発明の式Iの化合物Icをもたらす3−ホルミルリファマイシンまたはその誘導体B1を利用している。スキームBでは、「L1−H」は−NH2、>NHのようなアミノ基を表し、「L1」はリンカー基「L」の部分である。
【0035】
図4に示されたスキームCは、なお他のセットの式Iの本発明化合物の調製を例示している。その調製は、3−ホルミルリファマイシンまたはその誘導体C1も利用する。C1は、今度は上記のように調製された4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体C3から調製されたヒドラジノ−4−オキソキノリジンカルボン酸誘導体C2とカップリングする。水性NaOH中でHN2−OSO3Hのようなアミン化剤を使用した一段階反応、またはHClのような水性酸中で亜硝酸ナトリウムを使用したニトロシル化に続く、酢酸中で亜鉛のような試薬を用いた還元を伴う二段階反応によって、C3からC2への変換を行うことができる。メタノール、THF、水、酢酸またはそれらの混合物のような溶媒中で3−ホルミルリファマイシンC1およびヒドラジンC2のカップリングを行って、本発明の式Iの化合物Idをもたらすことができる。スキームCでは、「L2−H」は−NH2、>NHのようなアミノ基を表し、「L2」はリンカー基「L」の部分である。
【0036】
特定の組成物
本発明の実施形態のいくつかを代表するが、本発明を限定することを意図しない以下の特定の実施例を参照して、本発明化合物をよりよく理解することができる。
【0037】
これらの実施例で使用されたすべての出発材料は、市販の供給源から購入されるか、または公表された手順により調製されるかのいずれかである。水分および/または酸素感受性材料を伴う操作は、窒素雰囲気下で行う。順相吸着剤としてシリカゲル60または逆相吸着剤としてC18シリカゲルを使用してフラッシュクロマトグラフィーを行う。E.Merckから購入したプレコート・プレートを使用して薄層クロマトグラフィー(「TLC」)および分取用薄層クロマトグラフィー(「PTLC」)を行い、紫外光に続いて適切な染色試薬を用いて可視化する。核磁気共鳴(「NMR」)スペクトルをVarian 400MHz磁気共鳴スペクトロメータで記録する。内部標準として残留溶媒シグナル(CHCl3=δ7.26、CH3OH=δ3.31)を使用して、TMSから低磁場側の百万分率(δ)として1H NMRのケミカルシフトを得る。1H NMRの情報を以下の形式で要約する:プロトン数、多重度(s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、q:カルテット、m:マルチプレット、dd:ダブルダブレット、td:トリプルダブレット、dt:ダブルトリプレット)、ヘルツ単位のカップリング定数(J)。接頭辞appは、真のシグナル多重度が未定の場合に、時折適用され、接頭辞brはブロードシグナルを示す。エレクトロスプレー・イオン化質量分析をFinnegan LCQアドバンテージ・スペクトロメータで記録する。
【実施例1】
【0038】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−リファマイシンS:
【0039】
合成:段階1。(R/S)−8−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0040】
3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(210mg、1.05mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(5.0mL)に、トリフルオロ酢酸(0.80mL、10.4mmol)を添加した。室温で30分間攪拌した後で、この溶液から溶媒およびトリフルオロ酢酸を除去した。残渣のアセトニトリル溶液(4.0mL)に、8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(この化合物は、Heterocycles、1999、51(6)巻、1345〜1353に記載された手順に従って調製された。210mg、0.65mmol)およびNaHCO3(1.2g、14.3mmol)を添加した。得られた懸濁液を3時間加熱還流した。結果として生じた混合物をろ過して濃縮した。得られた残渣をDMFに溶解し、ジ−tert−ブチルジカルボナート(300mg、1.37mmol)およびトリエチルアミン(0.20mL、1.43mmol)を添加した。結果として生じた溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、標題化合物を黄色固体(153mg、48%)として得た。ESI MS m/z488.3(M+H+)。
【0041】
段階2。(R/S)−8−[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0042】
段階1由来生成物(153mg、0.31mmol)のエタノール溶液(5.0mL)に、LiOH−H2O(150mg、3.5mmol)の水溶液(2.0mL)を添加した。得られた溶液を60℃で2時間加熱した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび飽和水性NH4Clの間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色固体(124mg、87%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z460.1(M+Na+)。
【0043】
段階3。(R/S)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0044】
段階2由来生成物(124mg、0.27mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(1.0mL)に、トリフルオロ酢酸(0.25mL、3.2mmol)を添加した。室温で1時間攪拌した後に、溶媒およびトリフルオロ酢酸を除去して黄色固体(127mg、100%)を得た。ESI MS m/z360.0(M+H+)。
【0045】
段階4。(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−リファマイシンS:段階3由来生成物(12mg、0.025mmol)および3−ブロモリファマイシンS(この化合物は、DE2548128に記載された手順に従って調製された。28mg、0.036mmol)のエタノール溶液(0.6mL)にトリエチルアミン(30μL、0.21mmol)を添加した。得られた溶液を室温で一晩攪拌し、次にジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、暗褐色固体(15mg、57%)として標題化合物を得た。
【0046】
【実施例2】
【0047】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−アミノ}−リファマイシンS:
【0048】
合成:(R/S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階1〜4に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0049】
【実施例3】
【0050】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−リファマイシンS:
【0051】
合成:(R/S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−メチルアミノ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階1〜4に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0052】
【実施例4】
【0053】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0054】
合成:段階1。4−アクリロイル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0055】
ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.9g、21mmol)の0℃ジクロロメタン溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(3.7mL、21mmol)に続いて、アクリロイルクロリド(1.8mL、22mmol)のジクロロメタン溶液(15mL)を添加した。得られた混合物を0℃から室温で18時間攪拌させた。得られた混合物を5%水性HClに続いて飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、乾燥および濃縮して透明な油(4.5g、90%)を得た。この油を精製せずに次の段階に使用した。
【0056】
段階2。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0057】
段階1由来生成物(約20mmol)のトルエン溶液(50mL)に、室温でN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(5.1mL、20mmol)に続いてトリフルオロ酢酸(0.1mL、0.9mmol)を添加した。得られた混合物を室温で18時間攪拌させた。得られた混合物を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥して濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルを用いたクロマトグラフィー(酢酸エチル中の10%MeOH)によって精製して、固体(4.0g、60%)を得た。
【0058】
段階3。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イルメチル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0059】
段階2由来生成物(500mg、1.3mmol)の攪拌したTHF溶液(20mL)に、室温でBH3・THF溶液(THF(3.0mL)中の1N溶液、3.0mmol)を添加した。得られた混合物を室温で2時間攪拌させて、次に18時間加熱還流した。溶媒を除去して、得られた残渣を20%水性NaOH中で消化した。得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた抽出物を乾燥および濃縮して油(400mg、78%)を得た。
【0060】
段階4。(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0061】
段階3由来生成物(400mg、1.1mmol)の攪拌した酢酸溶液(10mL)に、20%Pd(OH)2/C(100mg)を添加し、得られた混合物を水素風船を用いて1気圧で18時間水素化した。触媒をろ過し、溶媒を除去し、得られた残渣を20%水性NaOH(少量)およびジクロロメタンの間で分配した。水層をジクロロメタンで2回抽出して、合わせた有機抽出物を乾燥および濃縮して油(200mg、65%)を得た。
【0062】
段階5。(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0063】
8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(120mg、0.37mmol)および段階4由来生成物(94mg、0.35mmol)のアセトニトリル溶液(3.0mL)に、NaHCO3(270mg、3.21mmol)を添加した。得られた懸濁液を5時間加熱還流した。得られた混合物を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製し、黄色固体(124mg、64%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z557.2(M+H+)。
【0064】
段階6。(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0065】
段階5由来生成物(124mg、0.22mmol)のエタノール溶液(4.0mL)に、LiOH・H2O(108mg、2.6mmol)の水溶液(2.0mL)を添加した。得られた溶液を60℃で2時間加熱した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび飽和水性NH4Clの間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色固体(110mg、95%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z529.3(M+Na+)。
【0066】
段階7。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0067】
段階6由来生成物(110mg、0.21mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(1.0mL)にトリフルオロ酢酸(0.25mL、3.2mmol)を添加した。室温で1時間攪拌後に、得られた溶液から溶媒およびトリフルオロ酢酸を除去して、黄色固体(114mg、100%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z429.3(M+H+)。
【0068】
段階8。(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:段階7由来生成物(18mg、0.033mmol)および3−ブロモリファマイシンS(30mg、0.039mmol)のエタノール溶液(1.0mL)にトリエチルアミン(30μL、0.21mmol)を添加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、暗褐色固体(23mg、62%)として標題化合物を得た。
【0069】
【実施例5】
【0070】
(S)3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0071】
合成:段階1。(S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0072】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−3−ヒドロキシピロリジンを使用した以外は実施例4の段階5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z375.1(M+H+)。
【0073】
段階2。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0074】
段階1由来生成物(156mg、0.42mmol)および1,1’−カルボニルジイミダゾール(95mg、0.58mmol)のジクロロメタン(5.0mL)およびTHF(3.0mL)溶液に、K2CO3(210mg、1.52mmol)を添加した。結果として生じた混合物を40℃で一晩加熱し、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。結果として生じた黄色油をTHF(6.0mL)に溶解してピペラジン(400mg、4.64mmol)を添加した。得られた溶液を1時間50℃にして、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、黄色固体(100mg、50%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z487.1(M+H+)。
【0075】
段階3。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0076】
段階2由来生成物(45mg、0.09mmol)のエタノール溶液(1.6mL)に、LiOH・H2O(52mg、1.2mmol)の水溶液(0.8mL)を添加した。得られた溶液を60℃で1時間加熱して、室温まで冷却した。トリフルオロ酢酸(0.15mL、1.3mmol)を添加して、結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。得られた水相をジクロロメタン中の20%イソプロパノールで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色泡状物(53mg、100%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z459.1(M+H+)。
【0077】
段階4。(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって標題化合物を調製した。
【0078】
【実施例6】
【0079】
(R/S)−3−4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0080】
合成:段階1。(R/S)−4−[(1−ベンジルオキシカルボニル−ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0081】
4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.82g、4.1mmol)およびピロリジン−1,3−ジカルボン酸1−ベンジルエステル(0.99mL、4.0mmol)のジクロロメタン溶液(10.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.06g、5.5mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.10g、0.8mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後で、この溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して白色固体(1.62g、95%)を得た。
【0082】
段階2。(R/S)−4−[(ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0083】
段階1由来生成物(130mg、0.30mmol)のメタノール溶液(4.0mL)に、30%Pd/C(20mg)を添加した。結果として生じた混合物を1気圧で40分間水素化した。触媒をろ過し、溶媒を除去して、黄白色油(約100mg)を得、この油を次の段階に直接使用することができた。
【0084】
段階3〜6。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−[(ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は、実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0085】
【実施例7】
【0086】
(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0087】
合成:段階1。(S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0088】
ピペリジン−1,4−ジカルボン酸モノ−tert−ブチルエステル(1.00g、4.36mmol)および(S)−3−アミノ−1−ベンジルピロリジン(769mg、4.36mmol)のジクロロメタン溶液(15.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.09g、5.67mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(80mg、0.65mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後で、得られた溶液をジクロロメタンで希釈し、水および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して乾固した。粗固体をジエチルエーテルと共に摩砕して白色固体(1.42g、84%)として純粋な生成物を得た。
【0089】
段階2。(S)−4−(ピロリジン−3−イルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(酢酸塩):
【0090】
段階1由来生成物(600mg、1.55mmol)のメタノール溶液(30mL)に酢酸(0.46mL)および30%Pd/C(70mg、0.20mmol)を添加した。結果として生じた混合物を50psi水素下で16時間水素化した。触媒をろ過して溶媒を除去した。黄白色油(約0.6g)として生成物を得、この油をさらに精製せずに次の段階に直接使用した。
【0091】
段階3〜6。(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−4−(ピロリジン−3−イルカルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0092】
【実施例8】
【0093】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0094】
合成:段階1。(R/S)−4−[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イルメチル)−カルバモイル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0095】
3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(269mg、1.34mmol)およびピペリジン−1,4−ジカルボン酸モノ−tert−ブチルエステル(310mg、1.35mmol)のジクロロメタン溶液(6.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(390mg、2.03mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(10mg、0.08mmol)を添加した。室温で3時間攪拌した後に、得られた溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して白色固体(550mg、100%)を得た。
【0096】
段階2。(R/S)−ピペリジン−4−カルボン酸(ピロリジン−3−イルメチル)−アミド:
【0097】
段階1由来生成物(550、1.3mmol)の攪拌したジクロロメタン溶液(5.0mL)に、トリフルオロ酢酸(1.8mL、20.8mmol)を添加した。室温で30分間攪拌した後で、この溶液を蒸発乾固して油(約0.6g)を得、この油をさらに精製せずに次の段階に使用した。
【0098】
段階3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−{[(ピペリジン−4−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0099】
段階2由来粗生成物をアセトニトリル(6.0mL)に溶解し、8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(324mg、1.0mmol)およびNaHCO3(500mg、6.0mmol)を添加した。得られた懸濁液を3時間加熱還流した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色固体(560mg、86%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z499.2(M+H+)。
【0100】
段階4。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−{[(ピペリジン−4−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0101】
段階2由来生成物(560mg、1.1mmol)のエタノール溶液(10.0mL)にLiOH・H2O(490mg、11.7mmol)の水溶液(5.0mL)を添加した。得られた溶液を60℃で1時間加熱した。トリフルオロ酢酸(1.5mL、13mmol)を室温で添加した。結果として生じた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。水相をジクロロメタン中の20%イソプロパノールで抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色固体(320mg、61%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z471.1(M+H+)。
【0102】
段階5。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4Η−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−{[(ピペリジン−4−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0103】
【実施例9】
【0104】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0105】
合成:段階1。(R/S)−8−{3−[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イルアミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0106】
8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、102mg、0.22mmol)のメタノール溶液(4.0mL)に、酢酸(0.66mL)、4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(46mg、0.23mmol)および酢酸ナトリウム(144mg、1.76mmol)を添加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌し、0℃まで冷却した。NaBH3CN(32mg、0.51mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を室温まで加温し、1.5時間攪拌し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色固体(112mg、94%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z543.2(M+H+)。
【0107】
段階2。(R/S)−8−(3−{[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0108】
段階1由来生成物(42mg、0.078mmol)の0℃のMeOH溶液(1mL)に、酢酸(0.02mL)およびホルムアルデヒド(37wt%水溶液、25mg、0.23mmol)に続いてNaBH3CN(12mg、0.19mmol)を添加し、0℃で1時間攪拌した。反応混合物をジクロロメタンで希釈し、水で2回洗浄し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、黄色固体(43mg、98%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z:557.2(M+H+)。
【0109】
段階3〜4。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(R/S)−8−(3−{[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−4−イル)−メチル−アミノ]−メチル}−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例4の段階7〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0110】
【実施例10】
【0111】
(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0112】
合成:段階1の(R/S)−(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R)−(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩を使用した以外は実施例9について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0113】
【実施例11】
【0114】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0115】
段階1。(R/S)−1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボン酸:
【0116】
アクリル酸(1.57g、21.8mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(5.5mL、21.5mmol)のトルエン溶液(30mL)に、トリフルオロ酢酸(50μL、0.65mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で2時間攪拌し、濃縮して無色油(約4.3g)を得た、この油をさらに精製せずに次の段階に使用した。
【0117】
段階2。(R/S)−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−メタノール:
【0118】
水素化アルミニウムリチウム溶液(THF中の1N溶液、22mL)を、段階1由来無色油の無水THF溶液(30mL)に0℃で滴下した。結果として生じた混合物を2時間以内に室温まで加温し、氷水で非常に慎重にクエンチした。得られた混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して、無色油(2段階で3.6g、88%)を得た。この油を次の段階に直接使用した。
【0119】
段階3。(R/S)−メタンスルホン酸1−ベンジル−ピロリジン−3−イルメチルエステル:
【0120】
段階2由来生成物(583mg、3.05mmol)およびトリエチルアミン(0.64mL、4.59mmol)のジクロロメタン溶液(10.0mL)にメタンスルホニルクロリド(0.26mL、3.34mmol)を滴下した。結果として生じた溶液を室温で30分間攪拌し、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して黄色油(720mg、88%)を得た。この油を次の段階に直接使用した。
【0121】
段階4。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イルメトキシ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0122】
4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.61g、8.02mmol)のDMF溶液(16mL)に、水素化ナトリウム(鉱物油中60%、532mg、13.3mmol)に続いて、20分後に段階3由来生成物(0.72g、2.67mmol)のDMF溶液(2.0mL)を添加した。結果として生じた混合物を80℃で一晩加熱し、水で慎重にクエンチした。得られた混合物を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(20〜50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、白色固体(0.60g、60%)を得た。ESI MS m/z375.2(M+H+)。
【0123】
段階5。(R/S)−4−(ピロリジン−3−イルメトキシ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0124】
段階4由来生成物(276mg、0.74mmol)の酢酸溶液(10.0mL)に30%Pd/C(120mg)を添加した。結果として生じた混合物を50Psiで16時間水素化した。触媒をろ過して除き、溶媒を除去した。黄白色油(約200mg)として生成物を得、この油を直接次の段階に使用した。
【0125】
段階6〜9。(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−(ピロリジン−3−イルメトキシ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0126】
【実施例12】
【0127】
(R/S)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0128】
合成:段階1。4−ベンジルアミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0129】
4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(660mg、3.30mmol)およびベンズアルデヒド(0.34mL、3.36mmol)のメタノール溶液(6.0mL)に酢酸(20μL、0.32mmol)を添加した。15分後に、NaBH3CN(304mg、4.8mmol)を2回に分けて添加した。結果として生じた溶液を室温で30分間攪拌し、次に酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(0.96g)を得た。
【0130】
段階2。4−(アクリロイル−ベンジル−アミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0131】
段階1由来生成物(0.96g、3.3mmol)およびアクリル酸(0.25mL、3.6mmol)のジクロロメタン溶液(10.0mL)に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.87g、4.5mmol)に続いて4−ジメチルアミノピリジン(10mg、0.08mol)を添加した。室温で一晩攪拌した後で、得られた溶液を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(約1.0g)を得た。ESI MS m/z367.1(M+Na+)。
【0132】
段階3。(R/S)−4−[ベンジル−(1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボニル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0133】
段階2由来生成物(1.1g、3.2mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(0.84mL、3.3mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に、トリフルオロ酢酸(40μL、0.35mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で4時間攪拌し、濃縮して無色油を得た。この油を、ジクロロメタン中の2〜10%メタノールで、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製して白色固体(3段階で0.36g、23%)を得た。ESI MS m/z478.3(M+H+)。
【0134】
段階4:(R/S)−4−{ベンジル−[1−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−シクロプロピル]−アミノ}−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0135】
エチルマグネシウムブロミド(3.0Mエチルエーテル溶液、0.64mL、1.92mmol)のTHF溶液(5.0mL)を−78℃に冷却した。この溶液に、チタン(IV)イソプロポキシド(0.23mL、0.78mmol)のTHF溶液(0.5mL)を−70℃未満の温度で滴下した。3分間攪拌した後で、段階3由来生成物(0.36g、0.75mmol)のTHF溶液(0.5mL)を添加した。結果として生じた溶液を室温まで加温し、1時間加熱還流して、次に8℃まで冷却した。エチルマグネシウムブロミド(3.0Mエチルエーテル溶液、0.53mL、1.59mmol)に続いて、チタン(IV)イソプロポキシド(0.20mL、0.68mmol)のTHF溶液(0.5mL)を速やかに添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の0.5%トリエチルアミン加60%酢酸エチル)によって精製して、黄白色油(190mg、52%)を得た。ESI MS m/z490.3(M+H+)。
【0136】
段階5。(R/S)−4−(1−ピロリジン−3−イル−シクロプロピルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0137】
段階4由来生成物(190mg、0.39mmol)の酢酸溶液(6.0mL)に、30%Pd/C(100mg)を添加した。結果として生じた混合物を50Psiで60時間水素化した。触媒をろ過して除き、溶媒を除去した。生成物を黄白色油(約120mg)として得て、この油を次の段階に直接使用することができた。ESI MS m/z310.1(M+H+)。
【0138】
段階6〜9。(R/S)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−(1−ピロリジン−3−イル−シクロプロピルアミノ)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0139】
【実施例13】
【0140】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0141】
合成:段階1。(R/S)−1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル:
【0142】
2−トリフルオロメチル−アクリル酸メチルエステル(957mg、6.21mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)−ベンジルアミン(1.60mL、6.25mmol)のジクロロメタン溶液(6.0mL)にトリフルオロ酢酸(20μL、0.18mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で30分間攪拌し、濃縮して無色油(1.74g、98%)を得、この油をさらに精製せずに次の段階に使用することができた。
【0143】
段階2。(R/S)−(1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イル)−メタノール:
【0144】
水素化アルミニウムリチウム溶液(1N THF溶液、6.2mL)を、段階1由来生成物(1.74g、6.06mmol)の無水THF溶液(20mL)に−70℃で添加した。結果として生じた混合物を2時間以内に−30℃まで加温し、非常に慎重に氷水でクエンチした。得られた混合物をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(1.47g、94%)を得、この油を次の段階に直接使用することができた。
【0145】
段階3。(R/S)−1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−カルボアルデヒド:
【0146】
塩化オキサリル(2.0Mジクロロメタン溶液、0.63mL、1.26mmol)を、DMSO(0.18mL、2.53mmol)のジクロロメタン溶液(2.0mL)に−70℃で滴下した。段階2由来生成物(260mg、1.00mmol)のジクロロメタン溶液(2.8mL)を同温度で添加した。結果として生じた溶液を−70℃で1.5時間攪拌し、次にトリエチルアミン(0.6mL、4.30mmol)を添加した。浴を冷却せずに攪拌を15分間継続した。得られた混合物をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して無色油(240mg、93%)を得た。
【0147】
【0148】
段階4:(R/S)−4−[(1−ベンジル−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0149】
4−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(250mg、1.25mmol)および段階3由来生成物(240mg、0.93mmol)のメタノール溶液(3.0mL)に、酢酸(80μL、1.29mmol)を添加した。得られた溶液を室温で1時間攪拌し、次にNaBH3CN(150mg、2.39mmol)を3回に分けて添加した。得られた反応混合物を室温で1時間攪拌し、酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を水で洗浄し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した、得られた残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の30%酢酸エチル)によって精製して、黄白色油(350mg、85%)を得た。ESI MS m/z442.1(M+H+)。
【0150】
段階5。(R/S)−4−[(3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0151】
段階4由来生成物(240mg、0.54mmol)の酢酸溶液(5.0mL)に20%Pd(OH)2/C(90mg)を添加した。結果として生じた混合物を1気圧で水素風船を施して60時間水素化した。触媒をろ過して除き、溶媒を除去した。生成物を黄白色油(約120mg)として得、この油を次の段階に直接使用した。
【0152】
段階6〜9。(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−[(3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル)−アミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0153】
【実施例14】
【0154】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0155】
合成:段階1。(R/S)−4−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−ピリジン:
【0156】
【0157】
4−ビニル−ピリジン(3.0g、28.5mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(7.3mL、25.3mmol)のトルエン溶液(25mL)にトリフルオロ酢酸(0.30mL、3.9mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で一晩攪拌して濃縮した。残留した油を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノール)によって精製して透明油(約4.5g、66%)を得た。
【0158】
段階2。(R/S)−4−ピロリジン−3−イル−ピペリジン:
【0159】
段階1由来油(320mg、1.34mmol)を酢酸(10mL)およびトリフルオロ酢酸(1mL)に溶解し、30%Pd/C(200mg)を添加した。得られた混合物を40psiで72時間水素化した。触媒をろ過し、酸を除去した。残渣のTHF溶液(7.0mL)にNaHCO3(680mg、8mmol)、トリエチルアミン(0.56mL、4mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート(1.47g、6.75mmol)を添加した。得られた混合物を60℃で窒素下で18時間攪拌させた。THFを除去して、得られた残渣を酢酸エチルおよび水の間で分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。得られた溶液を濃縮して、分取用薄層クロマトグラフィー(100%酢酸エチル)によって精製して、透明油(240mg、50%)として4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た。ESI MS m/z371.1(M+Na+)。この油を1,2−ジクロロエタン(4.2mL)中のトリフルオロ酢酸(1.8mL)に溶解した。得られた混合物を室温で2時間攪拌させた。溶媒を除去して、得られた残渣(淡褐色シロップ)を精製せずに次の段階に進めた。
【0160】
段階3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペリジン−4−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、主化合物)および(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(4−ピロリジン−3−イル−ピペリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、副化合物):
【0161】
ピペリジン−4−カルボン酸(ピロリジン−3−イルメチル)−アミドの代わりに4−ピロリジン−3−イル−ピペリジンを使用した以外は実施例11の段階3〜4に記載されたものと同じ手順を使用することによって、2つの位置異性体の混合物(>7:3)である標題化合物を調製した。ESI MS m/z414.1(M+H+)。
【0162】
段階4。(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに段階3由来生成物を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、分離された唯一の位置異性体として標題化合物を調製した。
【0163】
【実施例15】
【0164】
3−[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル]−リファマイシンS:
【0165】
合成:段階1。2,5−ジベンジル−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン:
【0166】
N−ベンジルマレイミド(5.0g、26.7mmol)およびN−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチル)ベンジルアミン(7.0g、29.4mmol)をトルエン(150mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(500μL、6.5mmol)を室温で添加した。得られた反応物を室温で2時間攪拌させ、沈殿をろ過して除いた(約440mg)。ろ液を濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の20〜50%酢酸エチル)によって精製して、白色固体(6.2g、72%)をもたらした。
【0167】
【0168】
段階2。2,5−ジベンジル−オクタヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール:
【0169】
2,5−ジベンジル−テトラヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−1,3−ジオン(6.0g、18.7mmol)を乾燥ジオキサン(100mL)に溶解した。水素化アルミニウムリチウム(1.0M THF溶液、37.5mL、37.5mmol)を滴下して、結果として生じた透明溶液を20時間加熱還流した。得られた反応物を冷却して、THF/H2O(2:1/v:v)の添加によって慎重にクエンチした。セライトを通してゼラチン様混合物をろ過して、ろ過ケーキを酢酸エチル(3×25mL)で、次にMeOH(3×25mL)で洗浄した。ろ液を濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の20〜50%酢酸エチル)によって精製して淡黄色油(3.8g、69%)をもたらした。
【0170】
【0171】
段階3。5−ベンジル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0172】
2,5−ジベンジル−2,5−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン(3.8g、13.0mmol)および10%Pd(OH)2/C(1.0g)を氷酢酸(50mL)に溶解し、H2(1.0気圧)雰囲気下で一晩攪拌した。セライトを通して触媒をろ過して除き、ろ液を濃縮した。得られた残渣(酢酸塩、3.1g、約11.8mmol)をメタノール−H2O(100mL、3:l/v:v)に溶解した。得られた溶液を3N水性NaOHでpH=10に調整し、次にジ−tert−ブチルジカルボナート(10.3g、47.3mmol)を室温で添加した。30分後に追加の3N水性NaOHを添加して、pHをpH=10に戻し、得られた溶液を室温で18時間攪拌させた。得られた混合物を濃縮し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の20%酢酸エチル)によって粗生成物を精製して、無色油(2.2g、35%)を得た。ESI MS m/z303.1(M+H+)。
【0173】
段階5。ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0174】
5−ベンジル−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.2g、7.3mmol)および10%Pd(OH)2/C(1.0g)を氷酢酸(30mL)に溶解し、H2(1.0気圧)雰囲気下で一晩攪拌した。セライトを通して触媒をろ過して除き、ろ液を濃縮した。結果として生じた淡黄色ガラス(0.98g、49%)をさらに精製せずに使用した。
【0175】
【0176】
段階6〜8。1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0177】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりにヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって標題化合物を調製した。
【0178】
【0179】
段階9。3−[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル]−リファマイシンS:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1065.3(M+H+)。
【実施例16】
【0180】
3−[7−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノン−2−イル]−リファマイシンS:
【0181】
段階1。2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン(二臭化水素酸塩):
【0182】
2,7−ジベンジル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン(この化合物は、J.Org.Chem.、1981、46、2757〜2764に記載された手順に従うことによって調製された。1.8g、5.9mmol)をHBrの酢酸溶液(30%、50mL)に溶解し、100℃で12時間加熱した。得られた反応物を冷却し、濃縮して減圧乾固して、淡黄色固体として脱ベンジル化生成物(二HBR塩に基づき1.4g、82%)を得た。
【0183】
【0184】
段階2。3−[7−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノン−2−イル]−リファマイシンS:ピペリジン−4−カルボン酸(ピロリジン−3−イルメチル)−アミド(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン(二臭化水素酸塩)を使用した以外は実施例8の段階3〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって標題化合物を調製した。ESI MS m/z1079.3(M+H+)。
【実施例17】
【0185】
(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0186】
段階1。(R/S)−3−ピリジン−3−イル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0187】
3−ピロリジン−3−イルピリジン(1.00g、6.74mmol)を水(10mL)およびエタノール(10mL)に溶かした。この溶液にジ−tert−ブチルジカルボナート(3.21g、20.24mmol)を添加し、次に1N水性NaOH(6mL)を添加してpH=10にした。得られた反応溶液を24時間攪拌し、蒸発乾固した。得られた生成物(1.67g、100%)をさらに精製せずに使用した。ESI MS m/z249.0(M+H+)。
【0188】
段階2。(R/S,R/S)−3−ピペリジン−3−イル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0189】
段階1由来生成物(1.67g、6.73mmol)を酢酸(1.7mL)およびメタノール(17mL)に溶解した。得られた溶液に酸化白金(IV)(152mg、0.67mmol)を添加し、形成した懸濁液を50psiで60時間水素化した。セライトを通して反応混合物をろ過し、メタノールで洗浄した。減圧下でろ液を蒸発させ、1N水性NaOH(20mL)および酢酸エチルの間で分配した。水相を酢酸エチルでもう一度抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥し、蒸発させて、生成物(約1.0g、60%)を得、この生成物をさらに精製せずに使用した。ESI MS m/z254.9(M+H+)。
【0190】
段階3。(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S,R/S)−3−ピペリジン−3−イル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0191】
【実施例18】
【0192】
(R/S)−3−{3−[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0193】
段階1:(R/S)−8−[4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペラジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0194】
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用し、(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例9(1974)の段階1に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0195】
段階2〜3:(R/S)−3−{3−[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−8−[3−(4−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに段階1由来生成物を使用した以外は実施例4の段階7〜8に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0196】
【実施例19】
【0197】
(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0198】
合成:段階1。(R/S)−8−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0199】
3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−アミノ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階1〜3に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0200】
【0201】
段階2。(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(R/S)−8−(3−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例18について記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0202】
【実施例20】
【0203】
(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0204】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用し、3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに4−ホルミル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例18に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0205】
【実施例21】
【0206】
(R,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンSおよび(S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0207】
1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例18に記載された通りに、標題化合物を調製した。2つのジアステレオマーを分取用薄層クロマトグラフィーによって分離した。立体化学は規定されていない。
【0208】
【実施例22】
【0209】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0210】
合成:段階1。(R/S)−4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸ベンジルエステル:
【0211】
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび(8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりにピペラジン−1−カルボン酸ベンジルエステルおよび3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例9(1974)の段階1について記載された通りに、標題化合物を調製した。ESI MS m/z390.2(M+H+)。
【0212】
段階2:(R/S)−8−[3−(4−ベンジルオキシカルボニル−ピペラジン−1−イル)−ピロリジン−1−イル]−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0213】
(R/S)−4−[(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イルメチル)−カルバモイル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−4−(1−tert−ブトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸ベンジルエステルを使用した以外は実施例8の段階2〜3に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0214】
段階3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0215】
段階2由来生成物(168mg、0.31mmol)をエチルアルコール(1.5mL)に溶解した。この溶液に10%Pd/C(100mg)を添加した。不均一な溶液を1気圧で2時間水素化した。次に、セライトを通して反応混合物をろ過し、エチルアルコールで溶出した。ろ液を減圧濃縮して黄白色固体(125mg、100%)を得た。
【0216】
段階4:(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例4の段階8に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0217】
【実施例23】
【0218】
(R/S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0219】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用し、3−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに3−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例18に記載された通りに、標題化合物を調製した。
【0220】
【実施例24】
【0221】
(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0222】
合成:段階1:3−(4−オキソピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0223】
4−ピペリドン一水和物塩酸塩(757mg、4.92mmol)の水(1.0mL)およびTHF(8.0mL)溶液に3−ブロモリファマイシンS(1.26g、1.63mmol)を添加した。得られた溶液を室温で5時間攪拌した。次に、得られた反応混合物を酢酸エチルおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣を、シリカゲルを用いたクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノールを用いる)によって精製して、暗褐色固体(900mg、70%)として標題化合物を得た。ESI MS m/z793.1(M+H+)。
【0224】
段階2:(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:3−(4−オキソピペリジン−1−イル)−リファマイシンS(101mg、0.13mmol)および(R)−8−(3−アミノメチル−シクロペンチル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩、73mg、0.15mmol)のDMF溶液(3.0mL)に、酢酸(40μL、0.64mmol)に続いてNaBH(OAc)3(124mg、0.58mmol)を添加した。得られた溶液を40℃で1.5時間加熱した。次に、得られた反応混合物をジクロロメタン(10mL)および5%K3Fe(CN)6リン酸緩衝液(0.2N、PH=7.4、10mL)と共に室温で1時間攪拌した。分離した有機層を水に続いて食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、暗褐色固体(105mg、71%)として標題化合物を得た。
【0225】
【実施例25】
【0226】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0227】
合成:(R)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例21について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0228】
【実施例26】
【0229】
(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0230】
合成:(R)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例21について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0231】
【実施例27】
【0232】
(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0233】
段階1〜3。(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0234】
(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−ピロリジン−3−イル−カルバミド酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例1の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z346.1(M+H+)。
【0235】
段階4。(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:(R)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例24について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0236】
【実施例28】
【0237】
(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0238】
合成:(R)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例24に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0239】
【実施例29】
【0240】
(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
【0241】
合成:(R)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−8−(3−メチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例24について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0242】
【実施例30】
【0243】
3−{[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル−イミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0244】
合成:段階1〜3。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペラジン−1−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0245】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりにピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例4の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z346.1(M+H+)。
【0246】
段階4。1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−(4−ニトロソ−ピペラジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0247】
段階4由来生成物(96mg、0.21mmol)の懸濁液をTHF(4.0mL)およびDMF(2.0mL)に懸濁した。亜硝酸tert−ブチル(0.1mL、0.84mmol)をその懸濁液に室温で添加した。結果として生じた混合物を室温で20分間攪拌し、その混合物は徐々に透明黄色溶液となった。得られた溶液を蒸発乾固して橙色固体をもたらした。ESI MS m/z375.2(M+H+)。
【0248】
段階5:3−{[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル−イミノ]−メチル}−リファマイシンSV:段階4で結果として生じた橙色固体を酢酸(2.5mL)およびH2O(2.5mL)に懸濁した。得られた懸濁液に亜鉛粉(64mg、0.98mmol)を添加して、得られた混合物を室温で20〜30分間攪拌した。この間に、反応物はいくらか懸濁した亜鉛粉を有する透明溶液となった。セライトを通してろ過して未反応の亜鉛を除去し、メタノール(5.0mL)で反応フラスコおよびセライトを洗浄した。合わせたメタノール/酢酸/水溶液に酢酸ナトリウム(約1g)を添加してpHを5〜6に調整した。この溶液に3−ホルミルリファマイシンSV(104mg、0.13mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で3時間攪拌し、次にジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製し、橙色固体(段階4および5で97mg、43%)として標題化合物を得た。
【0249】
【実施例31】
【0250】
(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0251】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イルメチル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0252】
【実施例32】
【0253】
(S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル−イミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0254】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペラジン−1−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0255】
【実施例33】
【0256】
(R/S)−3−[(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イルイミノ)−メチル]−リファマイシンSV:
【0257】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−{3−[(メチル−ピペリジン−4−イル−アミノ)−メチル]−ピロリジン−1−イル}−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0258】
【実施例34】
【0259】
(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0260】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−[3−(ピペリジン−4−イルオキシメチル)−ピロリジン−1−イル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0261】
【実施例35】
【0262】
(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
【0263】
合成:(S)−8−(3−アミノ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)(38mg、0.08mmol)の1N NaOH水溶液(0.5mL)に、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸(14mg、0.12mmol)の水溶液(0.08mL)を0℃で添加した。得られた溶液を同温度で3時間攪拌した。酢酸(0.5mL)に続いて3−ホルミルリファマイシンSV(5.0mg、0.007mmol)を添加した。室温で30分間攪拌後に、得られた溶液をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して、橙色固体(4.5mg、5%)として標題化合物を得た。
【0264】
【実施例36】
【0265】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
【0266】
合成:段階1。(R/S)−N’−(1−ベンジル−ピロリジン−3−イル)−N’−(tert−ブトキシカルボニル)−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル:
【0267】
1−ベンジル−ピロリジン−3−オン(500mg、2.9mmol)の攪拌したメタノール溶液(10mL)に、ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル(380mg、2.9mmol)に続いて酢酸(0.2mL)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌させ、0℃まで冷却し、次にp−トルエン−4−スルホン酸一水和物(1.1g、6.0mmol)に続いてNaBH3CN(200mg、3.18mmol)を添加した。ヒドラジンがすべて消費されたときに、反応を飽和水性NaHCO3(5.0mL)によってクエンチした。メタノールを減圧除去し、得られた残渣をジクロロメタンおよび15%水性NaOHの間で分配した。得られた有機層を分離し、水層をジクロロメタンで1回抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4で乾燥し、濃縮して油を得、その油をTHF(15mL)に溶解した。この溶液にジ−tert−ブチルジカルボナート(932mg、4.35mmol)を添加し、得られた混合物を室温で4時間攪拌させ、65℃で2時間加熱した。得られた反応混合物を濃縮し、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エチル)によって精製して油状生成物(500mg、約40%)を得た。
【0268】
段階2。(R/S)−N’−(ピロリジン−3−イル)−N’−(tert−ブトキシカルボニル)−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステル:
【0269】
段階1由来油状化合物(500mg、1.7mmol)を酢酸(10mL)に溶解し、20%Pd(OH)2/C(200mg)を添加した。得られた混合物を室温で水素風船(1気圧)を施して18時間攪拌させた。触媒をろ過し、酢酸を減圧除去した。得られた残渣をジクロロメタンおよび15%水性NaOHの間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥し、濃縮して油状生成物(250mg、65%)を得た。
【0270】
段階4〜6:(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(3−ヒドラジノ−ピロリジン−1−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0271】
(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−N’−(ピロリジン−3−イル)−N’−(tert−ブトキシカルボニル)−ヒドラジンカルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例7の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z361.1(M+H+)。
【0272】
段階7:3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラゾノメチル}−リファマイシンSV:段階6由来粗生成物(トリフルオロ酢酸塩、95mg、約0.12mmol)をMeOH(2.0mL)に0℃で溶解した。NaOAc(54mg、0.66mmol)を添加して5分間攪拌した。次に、3−ホルミルリファマイシンSV(87mg、0.12mmol)を0℃で一度に添加し、得られた反応混合物を同温度で1時間攪拌した。得られた混合物をジクロロメタンおよび水の間で分配し、分離した有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮後、粗試料を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製して橙色固体(90mg、70%)を得た。
【0273】
【実施例37】
【0274】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
【0275】
合成:1−ベンジル−ピロリジン−3−オンの代わりに(R/S)−1−ベンジル−ピロリジン−3−カルボアルデヒドを使用した以外は実施例36について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0276】
【実施例38】
【0277】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−(N−メチル−ヒドラジノ)−メチル}−リファマイシンSV:
【0278】
段階1〜3。(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−(3−メチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩):
【0279】
(R/S)−4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−メチル−ピロリジン−3−イル−カルバミド酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例7の段階5〜7に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z360.1(M+H+)。
【0280】
段階4〜5。(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−ヒドラゾノメチル}−リファマイシンSV:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−8−(3−メチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例33の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1082.3(M+H+)。
【実施例39】
【0281】
(R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−4−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSVおよび(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0282】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに実施例17の段階4由来位置異性体混合物を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。化合物2014:
【0283】
【実施例40】
【0284】
3−{[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イルイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0285】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1092.4(M+H+)。
【実施例41】
【0286】
(R/S,R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0287】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S,R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピロリジン−3−イル−ピペリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0288】
【実施例42】
【0289】
(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0290】
合成:1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−ピペリジン−4−イル−4H−キノリジン−3−カルボン酸(トリフルオロ酢酸塩)の代わりに(R/S)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−8−(3−ピペラジン−1−イル−ピロリジン−1−イル)−4H−キノリジン−3−カルボン酸を使用した以外は実施例30の段階4〜5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0291】
【実施例43】
【0292】
(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0293】
合成:段階1。(R)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−8−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0294】
4−ピロリジン−3−イルメチル−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R)−3−ヒドロキシピロリジンを使用した以外は実施例7の段階5に記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z:375.2(M+H+)。
【0295】
段階2。(S)−1−シクロプロピル−8−[3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルオキシ)−ピロリジン−1−イル]−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0296】
段階1由来生成物(180mg、0.48mmol)、N−ヒドロキシフタルイミド(118mg、0.72mmol)およびトリフェニルホスフィン(188mg、0.72mmol)のTHF溶液(5.0mL)にジイソプロピルジアゾジカルボン酸(0.15mL、0.72mmol)を窒素雰囲気下で0℃で滴下した。反応混合物を室温まで加温し、一晩攪拌した。結果として生じた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中の40〜100%酢酸エチル)によって精製して、黄色固体として標題化合物(133mg、54%)をもたらした。ESI MS m/z520.1(M+H+)。
【0297】
段階3。(S)−8−(3−アミノオキシ−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0298】
段階2由来生成物(70mg、0.13mmol)のエタノール溶液(1.5mL)をヒドラジン一水和物(0.13mL、2.70mmol)に添加し、窒素雰囲気下で90℃で30分間加熱した。得られた反応混合物をジクロロメタンで希釈した。沈殿をろ過して除き、ジクロロメタンですすいだ。合わせたろ液を減圧濃縮した。結果として生じた油を少量のジクロロメタンに再溶解し、不溶の固体をろ過して除いた。得られたろ液をもう一度減圧濃縮し、黄色固体(48mg、95%)として標題化合物を得た。その油をさらに精製せずに次の段階に使用した。ESI MS m/z 390.2(M+H+)。
【0299】
段階4。(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:段階3由来生成物(48mg、0.12mmol)のエタノール溶液(2.0mL)に、LiOH・H2O(60mg、1.43mmol)の水溶液(1.0mL)を添加した。得られた混合物を60℃で1時間加熱し、室温まで冷却した。得られた反応混合物に、酢酸(346mg、5.58mmol)に続いて3−ホルミルリファマイシンSV(24mg、0.033mmol)を添加した。結果として生じた溶液を室温で1時間攪拌し、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。得られた溶液を減圧濃縮し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の5%メタノール)によって精製して、橙色固体(5mg、4%)として標題化合物を得た。
【0300】
【実施例44】
【0301】
(R)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
【0302】
合成:段階1の(R)−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩の代わりに(S)−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩を使用し、段階4の3−ホルミルリファマイシンSVの代わりに3−(4−オキソ−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンSを使用した以外は実施例43について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)によって精製した後に、帯緑色固体として最終生成物を得た。
【0303】
【実施例45】
【0304】
(S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
【0305】
合成:(S)−8−(3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(25mg、0.053mmol)および3−ホルミルリファマイシンSV(50mg、0.068mmol)のメタノール(1.0mL)および酢酸(0.16mL)溶液に、酢酸ナトリウム(37mg、0.46mmol)を添加した。得られた溶液を室温で2時間攪拌した。NaBH3CN(8mg、0.12mmol)を添加し、得られた混合物を室温で3時間継続して攪拌した。次に、得られた反応混合物をジクロロメタンおよび水の間で分配した。分離した有機層を水に続いて食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮して橙色固体(40mg、71%)として標題化合物を得た。
【0306】
【実施例46】
【0307】
(R)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
【0308】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0309】
【実施例47】
【0310】
(S)−3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−アミノメチル]−リファマイシンSV:
【0311】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。
【0312】
【実施例48】
【0313】
(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
【0314】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−アミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと類似した手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1055.2(M+H+)。
【実施例49】
【0315】
(R/S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
【0316】
合成:(S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの代わりに(R/S)−3−メチルアミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを使用した以外は実施例45について記載されたものと同じ手順を使用することによって、標題化合物を調製した。ESI MS m/z1069.2(M+H+)。
【実施例50】
【0317】
3−[2−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−8−イルメチル]−リファマイシンSV:
【0318】
段階1。4−メトキシカルボニルメチレン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0319】
4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5g、25.1mmol)のトルエン溶液(50mL)に、トリフェニルホスホラニリデン酢酸メチル(10.5g、31.4mmol)を室温で添加し、得られた混合物を一晩還流した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、短く充填したシリカゲルカラム(ヘキサン中の20%酢酸エチル)を通してろ過した。得られたろ液を減圧蒸発させて白色固体(6.2g、97%)を得た。
【0320】
【0321】
段階2。4−メトキシカルボニルメチル−4−ニトロメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0322】
4−メトキシカルボニルメチレン−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(6.2g、24.3mmol)のニトロメタン溶液(225mL)に、テトラメチルグアニジン(1.2mL、9.6mmol)を室温で添加し、得られた混合物を1日還流した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、2N水性HClで2回洗浄した。有機層を食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥した。得られた溶液を減圧蒸発させ、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して所望の生成物(3.2g、42%)を得た。
【0323】
【0324】
段階3。3−オキソ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0325】
4−メトキシカルボニルメチル−4−ニトロメチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.0g、3.2mmol)のエタノール溶液(10mL)にラネーNi(1g)を添加した。結果として生じた懸濁液を1気圧で一晩水素化した。セライトを通して、得られた混合物をろ過し、減圧蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の10%メタノール)で精製して所望のラクタム(694mg、86%)を得た。
【0326】
【0327】
段階4。2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル:
【0328】
3−オキソ−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(3g、11.8mmol)のTHF溶液(65mL)に、BH3・THF(THF中の1N溶液、35mL)を0℃で添加し、5分間攪拌した。得られた反応混合物を一晩加熱還流し、次に0℃まで冷却した。得られた混合物をメタノール(30mL)でクエンチして減圧蒸発させた。得られた残渣をTHF(50mL)に溶解して、それに1N水性HCl(50mL)を添加した。得られた混合物を室温で1時間攪拌し、0℃まで冷却して、3N水性NaOHで塩基性にした。得られた水相をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて所望のアミン(2.8g、100%)を得た。このアミンをさらに精製せずに次の段階に使用した。
【0329】
【0330】
段階5。8−(8−tert−ブトキシカルボニル−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル:
【0331】
2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デカン−8−カルボン酸tert−ブチルエステル(150mg、0.6mmol)のアセトニトリル溶液(5.0mL)に、8−クロロ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(160mg、0.5mmol)およびNaHCO3(300mg、3.6mmol)を添加し、得られた混合物を一晩還流した。得られた反応混合物を0℃まで冷却し、0.5N水性HCl(5mL)でクエンチし、ジクロロメタンおよび水の間で分配した。合わせた有機層を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エチル)で精製して、黄色固体として所望の生成物(150mg、47%)を得た。
【0332】
【0333】
段階6。1−シクロプロピル−8−(2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸:
【0334】
8−(8−tert−ブトキシカルボニル−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−2−イル)−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸エチルエステル(120mg、0.2mmol)のエタノール(6.0mL)および水(3.0mL)溶液に、LiOH・H2O(84mg、2mmol)を添加し、1時間還流した。得られた反応混合物を0℃まで冷却して0.5N水性HCl(15mL)でクエンチした。得られた溶液を水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を無水MgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣をジクロロメタン(2.0mL)に溶解し、それにトリフルオロ酢酸(2.0mL)を添加した。得られた混合物を1時間攪拌して減圧下で蒸発させた。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=140:20:0.3)によって精製して、黄色固体として所望の生成物(80mg、78%)を得た。
【0335】
【0336】
段階7。3−[2−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]デク−8−イルメチル]−リファマイシンSV:段階6由来生成物(25mg、0.05mmol)のDMSO溶液(1.0mL)に、3−ホルミル−リファマイシンSV(36mg、0.05mmol)、NaOAc(41mg、0.5mmol)および酢酸(0.02mL、0.3mmol)を添加し、1時間攪拌し、続いてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(32mg、0.15mmol)を添加し、室温で2日間攪拌した。得られた反応混合物をジクロロメタン中の20%イソプロピルアルコールで希釈して水で洗浄した。得られた有機層を無水Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール:酢酸=100:10:0.3)で精製して、帯褐色黄色固体として所望の生成物(10mg、18%)を得た。
【0337】
【0338】
引用文献
以下の文献のそれぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0339】
特許文献
米国特許第5786350号
国際特許出願WO03/045319A2
国際特許出願WO94/280002
【0340】
その他の出版物
Farr,B.M.、Rifamycins、「Principles and Practice of Infectious Diseases」;Mandell,G.L.、Bennett,J.E.、Dolin,R.編;Churchhill Livingstone:Philadelphia、348〜361頁。
Li,Q.;Chu,D.T.W.ら、J.Med.Chem.39巻、3070〜3088頁、1996。
Li,Q.;Mitscher,L.A.;Shen,L.、Med.Res.Rev.20巻、231〜293頁、2000。
Marsili,L.;Pasqualucci,C.R.ら、J.Antibiot.34巻、1033〜1038頁、1981。
National Committee for Clinical Laboratory Standards、2000、Methods for dilution antimicrobial susceptibility tests for bacteria that grow aerobically、5版、M7−A5、Wayne、PA。
Yamane,T.;Hashizumi,T.ら、Chem.Pharm Bull.41巻、148〜155頁、1993。
【図面の簡単な説明】
【0341】
【図1】Lについて好ましい構造の構成要素であるリンカー構造要素の群を示す図である。
【図2】一般式Iの化合物が調製されるスキームAを示す図である。
【図3】別の組の一般式Iの化合物が調製されるスキームBを示す図である。
【図4】なお別の組の一般式Iの化合物が調製されるスキームCを示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
[式中、好ましいRは水素またはアセチルを含み、Lはリンカーであり、ただし、Lは
ではない(ここで、R1はH、メチルまたは低級アルキルである)]を有する化合物(ヒドロキノンまたは対応するキノン(C1〜C4)形態のいずれか)またはその塩、水和物もしくはそのプロドラッグ。
【請求項2】
Lが以下の構造要素:
のうち1つから5つの任意の組合せを含むリンカー基であり、前記リンカー基が1〜3個の置換基で場合によっては置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
対象における微生物感染を治療する方法であって、前記対象に請求項1に記載の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項4】
前記微生物感染が薬剤耐性細菌によって引き起こされる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
a.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−リファマイシンS:
b.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−アミノ}−リファマイシンS:
c.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−リファマイシンS:
d.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
e.(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
f.(R/S)−3−4−{[1−(3−カルボキシ1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
g.(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
h.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
i.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
j.3−[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル]−リファマイシンS:
k.3−[7−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノン−2−イル]−リファマイシンS:
l.(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
m.(R/S)−3−{3−[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
n.(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
o.(R,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンSおよび(S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
p.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
q.(R/S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
r.(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
s.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
t.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−(Nメチル−アミノ)}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
u.(R)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
v.(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【請求項6】
a.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
b.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
c.(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
d.(R/S)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
e.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
f.(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
g.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
h.(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
i.(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンSV:
j.(R)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンSV:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【請求項7】
a.3−{[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル−イミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
b.(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
c.(S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル−イミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
d.(R/S)−3−[(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イルイミノ)−メチル]−リファマイシンSV:
e.(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
f.(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
g.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
h.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
i.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−(Nメチル−ヒドラジノ)−メチル}−リファマイシンSV:
j.(R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−4−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV(2014)および(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV(2015):
k.3−{[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イルイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
l.(R/S,R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
m.(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)リファマイシンSV:
n.(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【請求項8】
a.(S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
b.(R)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
c.(S)−3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−アミノメチル]−リファマイシンSV:
d.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
e.(R/S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
f.(S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
g.(R)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
h.3−[2−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]dec−8−イルメチル]−リファマイシンSV:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【請求項1】
一般式I:
[式中、好ましいRは水素またはアセチルを含み、Lはリンカーであり、ただし、Lは
ではない(ここで、R1はH、メチルまたは低級アルキルである)]を有する化合物(ヒドロキノンまたは対応するキノン(C1〜C4)形態のいずれか)またはその塩、水和物もしくはそのプロドラッグ。
【請求項2】
Lが以下の構造要素:
のうち1つから5つの任意の組合せを含むリンカー基であり、前記リンカー基が1〜3個の置換基で場合によっては置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
対象における微生物感染を治療する方法であって、前記対象に請求項1に記載の化合物の有効量を投与することを含む方法。
【請求項4】
前記微生物感染が薬剤耐性細菌によって引き起こされる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
a.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−リファマイシンS:
b.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−アミノ}−リファマイシンS:
c.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−リファマイシンS:
d.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
e.(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
f.(R/S)−3−4−{[1−(3−カルボキシ1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−カルボニル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
g.(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
h.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−カルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
i.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
j.3−[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イル]−リファマイシンS:
k.3−[7−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,7−ジアザ−スピロ[4.4]ノン−2−イル]−リファマイシンS:
l.(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
m.(R/S)−3−{3−[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
n.(R/S,R/S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
o.(R,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンSおよび(S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピロリジン−1−イル}−リファマイシンS:
p.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イル}−リファマイシンS:
q.(R/S,S)−3−{3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
r.(S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
s.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
t.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−(Nメチル−アミノ)}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
u.(R)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
v.(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【請求項6】
a.(R/S)−3−{4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イル}−リファマイシンS:
b.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
c.(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
d.(R/S)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
e.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−3−トリフルオロメチル−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
f.(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
g.(R/S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
h.(S)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンS:
i.(R)−3−(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンSV:
j.(R)−3−(4−{1−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−シクロプロピルアミノ}−ピペリジン−1−イル)−リファマイシンSV:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【請求項7】
a.3−{[4−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペラジン−1−イル−イミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
b.(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
c.(S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−オキシカルボニル]−ピペラジン−1−イル−イミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
d.(R/S)−3−[(4−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−メチル−アミノ}−ピペリジン−1−イルイミノ)−メチル]−リファマイシンSV:
e.(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメトキシ]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
f.(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
g.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
h.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−ヒドラジノメチル}−リファマイシンSV:
i.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−(Nメチル−ヒドラジノ)−メチル}−リファマイシンSV:
j.(R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−4−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV(2014)および(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV(2015):
k.3−{[5−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ヘキサヒドロ−ピロロ[3,4−c]ピロール−2−イルイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
l.(R/S,R/S)−3−({3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピペリジン−3−イル]−ピロリジン−1−イルイミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
m.(R/S)−3−({4−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−ピペラジン−1−イルイミノ}−メチル)リファマイシンSV:
n.(S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルオキシイミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【請求項8】
a.(S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
b.(R)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンS:
c.(S)−3−[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル−アミノメチル]−リファマイシンSV:
d.(R/S)−3−{[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルアミノ]−メチル}−リファマイシンSV:
e.(R/S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イル]−メチル−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
f.(S)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
g.(R)−3−({[1−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−リファマイシンSV:
h.3−[2−(3−カルボキシ−1−シクロプロピル−7−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノリジン−8−イル)−2,8−ジアザ−スピロ[4.5]dec−8−イルメチル]−リファマイシンSV:
からなる群から選択される式を有する化合物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公表番号】特表2008−507549(P2008−507549A)
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522780(P2007−522780)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/025969
【国際公開番号】WO2006/012470
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(507020082)カムブァ、ファーマスーティクルズ、インク (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/025969
【国際公開番号】WO2006/012470
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(507020082)カムブァ、ファーマスーティクルズ、インク (2)
【Fターム(参考)】
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