説明

微細気泡生成ノズルおよび微細気泡生成装置

【課題】微細気泡を安定して生成する。
【解決手段】微細気泡生成ノズル2は、気体を加圧溶解させた加圧液の流れる方向に向かって流路面積が漸次減少するテーパ部24、水槽中の対象液に向かって開口する加圧液噴出口22とテーパ部24とを連絡する喉部25、および、加圧液噴出口22の周囲を囲む拡大部27を備える。喉部25は、ノズル流路20において流路面積が最も小さい部分である。微細気泡生成ノズル2では、加圧液流入口21からノズル流路20に流入した加圧液が、テーパ部24において徐々に加速されつつ喉部25へと流れ、喉部25を通過して加圧液噴出口22から噴流として噴出される。喉部25では、加圧液の静圧が低下するため、加圧液中の気体が過飽和となって微細気泡として液中に析出する。微細気泡生成ノズル2では、微細気泡を安定して大量に生成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体を加圧溶解させた加圧液を対象液中に噴出することにより、対象液中に気体の微細気泡を生成する微細気泡生成ノズル、および、当該微細気泡生成ノズルを備える微細気泡生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、直径が1mm以下の微細な気泡を含む液体が多様な分野で利用されており、液体中に微細気泡を発生させる様々な装置が提案されている。例えば、特許文献1の微細気泡発生装置では、流体旋回室内において気体と液体とが混合された混合流体を高速に旋回させ、旋回流に発生する剪断力により気泡が微細化される。そして、微細化された気泡が液体と共に供給される。
【0003】
また、特許文献2の気液溶解混合装置では、管路を流れる混合流体が、ベンチュリ管を有する再分配器を通過した後、端面に複数のノズル孔が設けられたノズル部から噴出される。再分配器では、液体と管路の上部に集まった気泡とが、ベンチュリ管の喉部にて加速される。また、当該液体と気泡とは、ノズル部のダクト内において混合された後、気泡が液体内に分布した状態で、複数のノズル孔から噴出される。ノズル孔は、ダクトに比べて小さいため、ノズル孔を通過する液体は加速されて静圧が低くなる。このため、液体中に溶解している気体が微小気泡として析出する。また、液体に溶解していない気泡も、ノズル孔で加速される際の流れの乱れ等により細分化される。特許文献2によれば、再分配器の喉部の断面積は、複数のノズル孔の総断面積の約1.5倍であることが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4129290号公報
【特許文献2】特公平6−93991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、直径が1μm未満の微細気泡(いわゆる、ナノバブル)を含む液体が、多様な分野において注目されており、微細気泡を安定して大量に生成し、微細気泡を含む液体を様々な流量で供給する技術が求められている。
【0006】
しかしながら、特許文献1の装置では、旋回流を発生させる構造が複雑で設計パラメータが多いため、供給流量を変更した場合、微細気泡を安定的に生成するための設計に多大な時間を要する。また、供給流量を増大させる場合、水槽等に気泡と液体とを供給するためのノズルに加わる力が大きくなってしまう。ノズルに加わる力を軽減するために、生成された気泡を複数のノズルに分配することが考えられるが、特許文献1の装置では、装置の僅かな傾きによっても、生成された気泡が一方に偏ってしまい、複数のノズルにより均等に安定して気泡を供給することができない。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、微細気泡を安定して生成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、気体を加圧溶解させた加圧液を対象液中に噴出することにより、前記対象液中に前記気体の微細気泡を生成する微細気泡生成ノズルであって、加圧液の流れる方向に向かって流路面積が漸次減少するテーパ部と、前記対象液に向かって開口する噴出口と前記テーパ部とを連絡し、ノズル流路において流路面積が最も小さい喉部とを備える。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の微細気泡生成ノズルであって、前記テーパ部の内面が、前記ノズル流路の中心軸を中心とする円錐面の一部であり、前記中心軸を含む断面において、前記テーパ部の前記内面の成す角度が、90°以下である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の微細気泡生成ノズルであって、前記喉部の長さが、前記喉部の直径の1.1倍以上10倍以下である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の微細気泡生成ノズルであって、前記噴出口の周囲を囲むことにより、前記噴出口と前記対象液との間における加圧液の流路面積を拡大する拡大部をさらに備える。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の微細気泡生成ノズルであって、前記噴出口の中心を通り、前記拡大部に接する接線と、前記中心軸との成す角度が、14.3°以上である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の微細気泡生成ノズルであって、加圧液を前記ノズル流路ともう1つのノズル流路に分岐させる分岐部と、前記テーパ部および前記喉部と同様の構造を有し、前記もう1つのノズル流路を形成するもう1組のテーパ部および喉部とをさらに備える。
【0014】
請求項7に記載の発明は、微細気泡生成装置であって、請求項1ないし6のいずれかに記載の微細気泡生成ノズルと、加圧液を生成して前記微細気泡生成ノズルに供給する加圧液生成部とを備える。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の微細気泡生成装置であって、前記加圧液生成部が、前記気体と液体とを混合して噴出する混合ノズルと、前記混合ノズルから噴出された後の混合流体が加圧環境下にて流れるとともに、前記混合流体に前記混合ノズルから噴出された直後の混合流体が衝突する第1流路と、前記第1流路の下方に位置し、前記第1流路から落下した前記混合流体が加圧環境下にて流れる第2流路とを備える。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の微細気泡生成装置であって、前記加圧液生成部と前記微細気泡生成ノズルとを接続する接続配管と、前記接続配管に設けられて前記接続配管内の加圧液の圧力を調整する調整弁と、前記加圧液生成部内の圧力を測定する圧力センサと、前記圧力センサからの出力に基づいて前記調整弁を制御する弁制御部とをさらに備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、微細気泡を安定して生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施の形態に係る微細気泡生成装置の断面図である。
【図2】混合ノズルの拡大断面図である。
【図3】微細気泡生成ノズルの拡大断面図である。
【図4】他の微細気泡生成装置の断面図である。
【図5】他の微細気泡生成ノズルの拡大断面図である。
【図6】第2の実施の形態に係る微細気泡生成ノズルの断面図である。
【図7】他の微細気泡生成装置の一部を示す断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る微細気泡生成ノズルの断面図である。
【図9】微細気泡生成ノズルの正面図である。
【図10】微細気泡生成ノズルの背面図である。
【図11】第4の実施の形態に係る微細気泡生成ノズルの平面図である。
【図12】微細気泡生成ノズルの正面図である。
【図13】微細気泡生成ノズルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る微細気泡生成装置1を示す断面図である。微細気泡生成装置1は、微細気泡生成ノズル2、加圧液生成部3および接続配管4を備える。接続配管4は、微細気泡生成ノズル2と加圧液生成部3とを接続する。加圧液生成部3は、気体を加圧溶解させた加圧液71を生成し、接続配管4を介して微細気泡生成ノズル2に供給する。微細気泡生成ノズル2は、加圧液71を水槽91中の対象液92中に噴出することにより、対象液92中に上記気体の微細気泡を生成する。本実施の形態に係る微細気泡生成装置1では、水に空気を加圧溶解させた加圧液71を、水である対象液92中に噴出することにより、直径が1μm未満の空気の微細気泡(いわゆる、ナノバブル)を対象液92中に生成する。図1では、図の理解を容易にするために、対象液92等の流体に破線にて平行斜線を付す(図4および図7においても同様)。
【0020】
加圧液生成部3は、混合ノズル31および加圧液生成容器32を備える。加圧液生成部3では、図示省略のポンプにより混合ノズル31に圧送された液体(本実施の形態では、水)と、外部から吸引された気体(本実施の形態では、空気)とが、混合ノズル31により混合され、加圧液生成容器32内に向けて噴出される。加圧液生成容器32内は加圧されて大気圧よりも圧力が高い状態(以下、「加圧環境」という。)となっており、混合ノズル31から噴出された液体と気体とが混合された流体(以下、「混合流体72」という。)が、加圧液生成容器32内を加圧環境下にて流れる間に、気体が液体に加圧溶解して加圧液71が生成される。
【0021】
図2は、混合ノズル31を拡大して示す断面図である。混合ノズル31は、上述のポンプにより圧送された液体が流入する液体流入口311、気体が流入する気体流入口319、並びに、液体流入口311から流入した液体および気体流入口319から流入した気体が混合された混合流体72(図1参照)を噴出する混合流体噴出口312を備える。液体流入口311、気体流入口319および混合流体噴出口312はそれぞれ略円形である。液体流入口311から混合流体噴出口312に向かうノズル流路310の流路断面、および、気体流入口319からノズル流路310に向かう気体流路3191の流路断面も略円形である。流路断面とは、ノズル流路310や気体流路3191等の流路の中心軸に垂直な断面、すなわち、流路を流れる流体の流れに垂直な断面を意味する。また、以下の説明では、流路断面の面積を「流路面積」という。ノズル流路310は、流路面積が流路の中間部で小さくなるベンチュリ管状である。
【0022】
混合ノズル31は、液体流入口311から混合流体噴出口312に向かって順に連続して配置される導入部313、第1テーパ部314、喉部315、気体混合部316、第2テーパ部317および導出部318を備える。混合ノズル31は、また、内部に気体流路3191が設けられた気体供給部3192を備える。
【0023】
導入部313では、流路面積は、ノズル流路310の中心軸J1方向の各位置においてほぼ一定である。第1テーパ部314では、液体の流れる方向に向かって(すなわち、下流側に向かって)流路面積が漸次減少する。喉部315では、流路面積はほぼ一定である。喉部315の流路面積は、ノズル流路310において最も小さい。なお、ノズル流路310では、喉部315において流路面積が僅かに変化する場合であっても、流路面積がおよそ最も小さい部分全体が喉部315と捉えられる。気体混合部316では、流路面積はほぼ一定であり、喉部315の流路面積よりも少し大きい。第2テーパ部317では、下流側に向かって流路面積が漸次増大する。導出部318では、流路面積はほぼ一定である。気体流路3191の流路面積もほぼ一定であり、気体流路3191は、ノズル流路310の気体混合部316に接続される。
【0024】
混合ノズル31では、液体流入口311からノズル流路310に流入した液体が、喉部315で加速されて静圧が低下し、喉部315および気体混合部316において、ノズル流路310内の圧力が大気圧よりも低くなる。これにより、気体流入口319から気体が吸引され、気体流路3191を通過して気体混合部316に流入し、液体と混合されて混合流体72(図1参照)が生成される。混合流体72は、第2テーパ部317および導出部318において減速されて静圧が増大し、混合流体噴出口312を介して加圧液生成容器32内に噴出される。
【0025】
図1に示すように、加圧液生成容器32は、上下方向に積層される第1流路321、第2流路322、第3流路323、第4流路324および第5流路325を備える。以下の説明では、第1流路321、第2流路322、第3流路323、第4流路324および第5流路325をまとめて指す場合、「流路321〜325」と呼ぶ。流路321〜325は、水平方向に延びる管路であり、流路321〜325の長手方向に垂直な断面は略矩形である。本実施の形態では、流路321〜325の幅は、約40mmである。
【0026】
第1流路321の上流側の端部(すなわち、図1中の左側の端部)には、混合ノズル31が取り付けられており、混合ノズル31から噴出された後の混合流体72は、加圧環境下にて図1中の右側に向かって流れる。本実施の形態では、混合ノズル31から噴出された直後の混合流体72は、第1流路321内の混合流体72の液面よりも上方から噴出し、第1流路321の下流側の壁面(すなわち、図1中の右側の壁面)に衝突する前に、上記液面に直接衝突する。混合ノズル31から噴出された混合流体72を液面に直接衝突させるためには、第1流路321の長さを、混合ノズル31の混合流体噴出口312(図2参照)の中心と第1流路321の下面との間の上下方向の距離の7.5倍よりも大きくすることが好ましい。
【0027】
加圧液生成部3では、混合ノズル31の混合流体噴出口312の一部または全体が、第1流路321内の混合流体72の液面よりも下側に位置してもよい。これにより、上述と同様に、第1流路321内において、混合ノズル31から噴出された直後の混合流体72が、第1流路321内を流れる混合流体72に直接衝突する。
【0028】
第1流路321の下流側の端部の下面には、略円形の開口321aが設けられており、第1流路321を流れる混合流体72は、第1流路321の下方に位置する第2流路322へと開口321aを介して落下する。第2流路322では、第1流路321から落下した混合流体72が加圧環境下にて図1中の右側から左側へと流れ、第2流路322の下流側の端部の下面に設けられた略円形の開口322aを介して、第2流路322の下方に位置する第3流路323へと落下する。第3流路323では、第2流路322から落下した混合流体72が加圧環境下にて図1中の左側から右側へと流れ、第3流路323の下流側の端部の下面に設けられた略円形の開口323aを介して、第3流路323の下方に位置する第4流路324へと落下する。図1に示すように、第1流路321〜第4流路324では、混合流体72は、気泡を含む液体の層と、その上方に位置する気体の層に分かれている。
【0029】
第4流路324では、第3流路323から落下した混合流体72が加圧環境下にて図1中の右側から左側へと流れ、第4流路324の下流側の端部の下面に設けられた略円形の開口324aを介して、第4流路324の下方に位置する第5流路325へと流入(すなわち、落下)する。第5流路325では、第1流路321〜第4流路324とは異なり、気体の層は存在しておらず、第5流路325内に充満する液体内において、第5流路325の上面近傍に気泡が僅かに存在する状態となっている。第5流路325では、第4流路324から流入した混合流体72が加圧環境下にて図1中の左側から右側へと流れる。
【0030】
加圧液生成部3では、加圧液生成容器32の流路321〜325を、段階的に緩急を繰り返しつつ上から下に流れ落ちる(すなわち、水平方向への流れと下方向への流れとを交互に繰り返しつつ流れる)混合流体72において、気体が液体に徐々に加圧溶解する。第5流路325においては、液体中に溶解している気体の濃度は、加圧環境下における当該気体の(飽和)溶解度の60%〜90%にほぼ等しい。そして、液体に溶解しなかった余剰な気体が、第5流路325内において、視認可能な大きさの気泡として存在している。
【0031】
加圧液生成容器32は、第5流路325の下流側の上面から上方へと延びる余剰気体分離部326をさらに備え、余剰気体分離部326には混合流体72が充満している。余剰気体分離部326の上下方向に垂直な断面は略矩形であり、余剰気体分離部326の上端部は、圧力調整用の絞り部327を介して大気開放されている。第5流路325を流れる混合流体72の気泡は、余剰気体分離部326内を上昇して大気中に放出される。このように、混合流体72から余剰な気体が分離されることにより、少なくとも容易に視認できる大きさの気泡を実質的に含まない加圧液71が生成され、第5流路325の下流側の端部(ずなわち、図5中の右側の端部)に接続された接続配管4へと送出される。本実施の形態では、加圧液71には、大気圧下における気体の(飽和)溶解度の約2倍以上の気体が溶解している。加圧液生成容器32において流路321〜325を流れる混合流体72の液体は、生成途上の加圧液71と捉えることもできる。
【0032】
微細気泡生成装置1は、調整弁51、圧力センサ52および弁制御部53をさらに備える。調整弁51は、接続配管4に設けられて接続配管4内の加圧液71の圧力を調整する。圧力センサ52は、第1流路321の上方に配置され、加圧液生成部3の加圧液生成容器32内の圧力を測定する。第1流路321の上方には、排気弁61も設けられる。微細気泡生成装置1では、圧力センサ52から出力された加圧液生成容器32内の圧力の測定値が、予め定められた所定の圧力(好ましくは、0.1MPa〜0.45MPa)となるように、弁制御部53により調整弁51が制御される。換言すれば、弁制御部53は、圧力センサ52からの出力に基づいて調整弁51を制御する。接続配管4を通過した加圧液71は、微細気泡生成ノズル2に流入する。
【0033】
図3は、微細気泡生成ノズル2を拡大して示す断面図である。微細気泡生成ノズル2は、接続配管4から加圧液71が流入する加圧液流入口21、および、対象液92に向かって開口する加圧液噴出口22を備える。加圧液流入口21および加圧液噴出口22はそれぞれ略円形であり、加圧液流入口21から加圧液噴出口22に向かうノズル流路20の流路断面も略円形である。
【0034】
微細気泡生成ノズル2は、加圧液流入口21から加圧液噴出口22に向かって順に連続して配置される導入部23、テーパ部24および喉部25を備える。導入部23では、流路面積は、ノズル流路20の中心軸J2方向の各位置においてほぼ一定である。テーパ部24では、加圧液71(図1参照)の流れる方向に向かって(すなわち、下流側に向かって)流路面積が漸次減少する。テーパ部24の内面は、ノズル流路20の中心軸J2を中心とする略円錐面の一部である。当該中心軸J2を含む断面において、テーパ部24の内面の成す角度αは、10°以上90°以下であることが好ましい。
【0035】
喉部25は、テーパ部24と加圧液噴出口22とを連絡する。喉部25の内面は略円筒面であり、喉部25では、流路面積はほぼ一定である。喉部25における流路断面の直径は、ノズル流路20において最も小さく、喉部25の流路面積は、ノズル流路20において最も小さい。喉部25の長さは、好ましくは、喉部25の直径の1.1倍以上10倍以下であり、より好ましくは、1.5倍以上2倍以下である。なお、ノズル流路20では、喉部25において流路面積が僅かに変化する場合であっても、流路面積がおよそ最も小さい部分全体が喉部25と捉えられる。
【0036】
微細気泡生成ノズル2は、また、喉部25に連続して設けられ、加圧液噴出口22の周囲を加圧液噴出口22から離間して囲む拡大部27、および、拡大部27の端部に設けられた拡大部開口28を備える。加圧液噴出口22と拡大部開口28との間の流路29は、加圧液噴出口22の外部に設けられた流路であり、以下、「外部流路29」という。外部流路29の流路断面および拡大部開口28は略円形であり、外部流路29の流路面積はほぼ一定である。外部流路29の直径は、喉部25の直径(すなわち、加圧液噴出口22の直径)よりも大きい。以下の説明では、拡大部27の内周面の加圧液噴出口22側のエッジと加圧液噴出口22のエッジとの間の円環状の面を、「噴出口端面221」という。本実施の形態では、ノズル流路20および外部流路29の中心軸J2と噴出口端面221との成す角度は約90°である。また、外部流路29の直径は10mm〜20mmであり、外部流路29の長さは、外部流路29の直径におよそ等しい。微細気泡生成ノズル2では、加圧液流入口21とは反対側の端部に、凹部である外部流路29が形成され、当該凹部の底部に、当該底部よりも小さい開口である加圧液噴出口22が形成されている、と捉えられる。拡大部27では、加圧液噴出口22と水槽91内の対象液92との間における加圧液71の流路面積が拡大される。
【0037】
微細気泡生成ノズル2では、加圧液流入口21からノズル流路20に流入した加圧液71が、テーパ部24において徐々に加速されつつ喉部25へと流れ、喉部25を通過して加圧液噴出口22から噴流として噴出される。喉部25における加圧液71の流速は、好ましくは秒速10m〜30mであり、本実施の形態では、秒速約20mである。喉部25では、加圧液71の静圧が低下するため、加圧液71中の気体が過飽和となって微細気泡として液中に析出する。微細気泡は、加圧液71と共に拡大部27の外部流路29を通過して、水槽91中の対象液92中へと拡散する。微細気泡生成ノズル2では、加圧液71が外部流路29を通過する間にも、微細気泡の析出が生じる。微細気泡生成ノズル2にて生成される微細気泡は、直径が1μm未満のいわゆるナノバブルである。なお、微細気泡生成ノズル2からの液体および微細気泡の噴出が停止されている場合、外部流路29は対象液92により満たされる。
【0038】
以上に説明したように、微細気泡生成ノズル2では、加圧液71の流れる方向に向かって流路面積が漸次減少するテーパ部24、および、ノズル流路20において流路面積が最も小さい喉部25が設けられることにより、微細気泡、特に、直径が1μm未満の微細気泡(ナノバブル)を安定して大量に生成することができる。日本カンタム・デザイン株式会社のナノサイトによる計測では、微細気泡生成ノズル2により、直径が約100nmを中心として1μm未満の範囲に分布するナノバブルが、1cmの対象液92中に1億〜2億個程度生成される。以下の説明では、微細気泡生成ノズル2により生成されたナノバブルの1cmの対象液92中における個数を、「ナノバブルの生成密度」という。
【0039】
微細気泡生成ノズル2では、加圧液噴出口22の周囲を囲む拡大部27が設けられることにより、水槽91内における対象液92の流れが、加圧液噴出口22から噴出された直後の加圧液71に対して影響を与えることを抑制することができる。これにより、加圧液噴出口22からの噴出直後の加圧液71においても、ナノバブルの析出が安定して行われるため、ナノバブルをより安定して大量に生成することができる。
【0040】
上述のように、微細気泡生成ノズル2では、テーパ部24の内面が、ノズル流路20の中心軸J2を中心とする円錐面の一部であり、中心軸J2を含む断面において、テーパ部24の内面の成す角度αが90°以下である。これにより、ナノバブルをより安定して大量に生成することができる。また、微細気泡生成ノズル2の導入部23および喉部25の直径を維持しつつ微細気泡生成ノズル2の長さを短くするという観点からは、テーパ部24の内面の成す角度αが10°以上であることが好ましい。
【0041】
微細気泡生成ノズル2では、喉部25の長さが、喉部25の直径の1.1倍以上10倍以下である。喉部25の長さが直径の1.1倍以上であることにより、ナノバブルをより安定して大量に生成することができる。例えば、喉部25の長さが直径の0.53倍である場合のナノバブルの生成密度は約5600万個であるのに対し、喉部25の長さが直径の1.57倍である場合のナノバブルの生成密度は約11000万個である。また、喉部25の長さが直径の10倍以下であることにより、喉部25において加圧液71に生じる抵抗が過剰に大きくなることを防止することができるとともに、喉部25の高精度な形成を容易とすることもできる。ナノバブルをより一層安定して大量に生成するという観点からは、喉部25の長さが直径の1.5倍以上2倍以下であることが、さらに好ましい。
【0042】
図1に示す微細気泡生成装置1では、微細気泡の生成を停止する際には、加圧液生成部3の混合ノズル31に液体を圧送するポンプの駆動が停止される。そして、当該ポンプから混合ノズル31への液体の流れが停止するまでの間に排気弁61が開放される。これにより、加圧液生成容器32内の加圧された気体が、排気弁61を介して外部へと放出される。その結果、加圧液生成容器32内の気体の膨張により液体が混合ノズル31およびポンプへと逆流することを防止することができる。
【0043】
図4は、接続配管4に設けられる調整弁51の他の好ましい配置を示す図である。微細気泡生成装置1では、接続配管4が、加圧液生成容器32と微細気泡生成ノズル2とを接続する主管41、および、主管41に接続される支管42を備え、調整弁51は、接続配管4の支管42に設けられる。この場合も、上述と同様に、弁制御部53により、調整弁51が圧力センサ52からの出力に基づいて制御されることにより、加圧液生成容器32内の圧力が、予め定められた所定の圧力となる。
【0044】
上述の微細気泡生成ノズル2では、拡大部27の内側面は、外部流路29の中心軸J2を中心とする略円筒面であるが、他の形状とされてもよい。図5は、他の好ましい微細気泡生成ノズル2を示す断面図であり、上述の図3に対応する。図5に示すように、微細気泡生成ノズル2では、拡大部27の内側面が、外部流路29の中心軸J2を中心とする略円錐面の一部であり、外部流路29の流路面積が加圧液噴出口22から離れるに従って漸次増大する。図5に示す例では、外部流路29の中心軸J2を含む断面において、加圧液噴出口22の中心を通って拡大部27に接する接線272と、当該中心軸J2との成す角度βは、およそ45°である。
【0045】
外部流路29の内側面は、略円筒面や略円錐面以外の形状であってもよい。ただし、上述の角度βは、14.3°以上であることが好ましい。これにより、加圧液噴出口22から噴出される加圧液71の噴流に対して、外部流路29の内側面が与える影響を低減することができ、ナノバブルをより安定して大量に生成することができる。
【0046】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る微細気泡生成装置について説明する。第2の実施の形態に係る微細気泡生成装置では、図3に示す微細気泡生成ノズル2に代えて、図6に示す微細気泡生成ノズル2aが設けられる。その他の構成は、図1に示す微細気泡生成装置1と同様であり、以下の説明では、対応する構成に同符号を付す。
【0047】
図6に示すように、微細気泡生成ノズル2aは、導入部23、分岐部231、並びに、2組のテーパ部24、喉部25および拡大部27を備える。2組のテーパ部24、喉部25および拡大部27は、互いに同様の構造を有する。微細気泡生成ノズル2aでは、1組のテーパ部24および喉部25により1つのノズル流路20が形成され、もう1組のテーパ部24および喉部25により、上記ノズル流路20に平行に延びるもう1つのノズル流路20が形成される。また、1つの拡大部27により外部流路29が形成され、もう1つの拡大部27によりもう1つの外部流路29が形成される。各ノズル流路20および各外部流路29の形状は、第1の実施の形態と同様である。
【0048】
微細気泡生成ノズル2aでは、接続配管4から流入した加圧液71(図1参照)は、導入部23の共通流路232を通過し、微細気泡生成ノズル2aの中心軸J3上に設けられた分岐部231により2つのノズル流路20に分岐する。各ノズル流路20では、喉部25において加圧液71から微細気泡が析出し、加圧液71と共に各ノズル流路20の加圧液噴出口22から噴出される。そして、拡大部27の外部流路29を通過して対象液92(図1参照)中へと拡散する。微細気泡生成ノズル2aでは、2つの加圧液噴出口22から同じ方向に向けて加圧液71が噴出される。
【0049】
微細気泡生成ノズル2aでは、複数のノズル流路20および複数の加圧液噴出口22を設けることにより、各加圧液噴出口22の直径を大きくすることなく、あるいは、直径の増大を抑制しつつ、対象液92に対する加圧液71の供給量を増大させることができる。これにより、加圧液71の噴出により微細気泡生成ノズル2aに加わる力の増大を抑制することができる。また、水槽91(図1参照)および微細気泡生成装置の大型化を抑制することができる。このように、微細気泡生成ノズル2aを利用することにより、加圧液71の流量の変更、すなわち、微細気泡の供給量の変更に容易に対応することができる。
【0050】
微細気泡生成ノズル2aでは、分岐部231よりも上流側において気体は加圧液71中に溶解しており、加圧液71中に均等に存在している。したがって、分岐部231により複数のノズル流路20に分岐する際に、気体がいずれかのノズル流路20に偏ってしまうことが防止される。その結果、複数の加圧液噴出口22から噴出される微細気泡の量を均等とすることができる。
【0051】
図7は、微細気泡生成ノズル2aが2つ設けられた微細気泡生成装置1aの一部を示す断面図である。図7に示すように、微細気泡生成装置1aでは、接続配管4が2つの配管43に分岐され、各配管43の先端に微細気泡生成ノズル2aが設けられる。微細気泡生成装置1aでは、接続配管4内において気体は加圧液71中に溶解しており、加圧液71中に均等に存在している。したがって、複数の配管43に分岐する際に、気体がいずれかの配管43に偏ってしまうことが防止される。その結果、複数の微細気泡生成ノズル2aから噴出される微細気泡の量を均等とすることができる。
【0052】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る微細気泡生成装置について説明する。図8は、第3の実施の形態に係る微細気泡生成装置の微細気泡生成ノズル2bの断面図である。図9は、微細気泡生成ノズル2bを拡大部開口28側から見た正面図であり、図10は、微細気泡生成ノズル2bを加圧液流入口21側から見た背面図である。第3の実施の形態に係る微細気泡生成装置では、図3に示す微細気泡生成ノズル2に代えて、図8ないし図10に示す微細気泡生成ノズル2bが設けられる。その他の構成は、図1に示す微細気泡生成装置1と同様であり、以下の説明では、対応する構成に同符号を付す。
【0053】
図8ないし図10に示すように、微細気泡生成ノズル2bは、導入部23、分岐部231、並びに、6組のテーパ部24、喉部25および拡大部27を備える。6組のテーパ部24、喉部25および拡大部27は、同様の構造を有する。微細気泡生成ノズル2bでは、6組のテーパ部24および喉部25により、互いに平行に延びる6つのノズル流路20が形成され、6つの拡大部27により6つの外部流路29が形成される。分岐部231は、微細気泡生成ノズル2bの中心軸J4を中心とする円錐状であり、頂点が加圧液流入口21を向く。6組のノズル流路20および外部流路29は、微細気泡生成ノズル2bの中心軸J4を中心として円周状に、例えば、等間隔に配置される。各ノズル流路20および各外部流路29の形状は、第1の実施の形態と同様である。
【0054】
微細気泡生成ノズル2bでは、接続配管4から流入した加圧液71は、導入部23の共通流路232を通過し、分岐部231により6つのノズル流路20に分岐する。各ノズル流路20では、喉部25において加圧液71から微細気泡が析出し、加圧液71と共に各ノズル流路20の加圧液噴出口22から噴出される。そして、拡大部27の外部流路29を通過して対象液92中へと拡散する。微細気泡生成ノズル2bでは、6つの加圧液噴出口22から同じ方向に向けて加圧液71が噴出される。
【0055】
微細気泡生成ノズル2bでは、複数のノズル流路20および複数の加圧液噴出口22を設けることにより、微細気泡生成ノズル2a(図6参照)と同様に、加圧液71の流量の変更、すなわち、微細気泡の供給量の変更に容易に対応することができる。また、複数の加圧液噴出口22から噴出される微細気泡の量を均等とすることができる。
【0056】
次に、本発明の第4の実施の形態に係る微細気泡生成装置について説明する。図11および図12はそれぞれ、第4の実施の形態に係る微細気泡生成装置の微細気泡生成ノズル2cの平面図および正面図である。図13は、微細気泡生成ノズル2cを図12中のA−Aの位置にて切断した断面図である。第4の実施の形態に係る微細気泡生成装置では、図3に示す微細気泡生成ノズル2に代えて、図11ないし図13に示す微細気泡生成ノズル2cが設けられる。また、加圧液71を供給する接続配管4が微細気泡生成ノズル2cの上端に接続された状態で、微細気泡生成ノズル2cが水槽91の上部開口から対象液92中に沈められる。その他の構成は、図1に示す微細気泡生成装置1と同様であり、以下の説明では、対応する構成に同符号を付す。
【0057】
図11ないし図13に示すように、微細気泡生成ノズル2cは、導入部23、4つの分岐部231、並びに、4組のテーパ部24、喉部25および拡大部27を備える。4組のテーパ部24、喉部25および拡大部27は、同様の構造を有する。微細気泡生成ノズル2cでは、4組のテーパ部24および喉部25により4つのノズル流路20が形成され、4つの拡大部27により4つの外部流路29が形成される。各ノズル流路20および各外部流路29の形状は、第1の実施の形態と同様である。4組のノズル流路20および外部流路29は、上下方向に延びる導入部23の共通流路232の中心軸J5を中心として放射状に配置される。隣接する各2つのノズル流路20の中心軸J2が成す角度は90°である。4つの分岐部231は、共通流路232の中心軸J5を中心とする円周上において、隣接する各2つのテーパ部24の間に配置される。
【0058】
微細気泡生成ノズル2cでは、接続配管4から流入した加圧液71は、導入部23の共通流路232を通過し、4つの分岐部231により4つのノズル流路20に分岐する。各ノズル流路20では、喉部25において加圧液71から微細気泡が析出し、加圧液71と共に各ノズル流路20の加圧液噴出口22から噴出される。そして、拡大部27の外部流路29を通過して対象液92中へと拡散する。微細気泡生成ノズル2cでは、4つの加圧液噴出口22から水平方向に向けて放射状に加圧液71が噴出される。
【0059】
微細気泡生成ノズル2cでは、複数のノズル流路20および複数の加圧液噴出口22を設けることにより、微細気泡生成ノズル2a(図6参照)と同様に、加圧液71の流量の変更、すなわち、微細気泡の供給量の変更に容易に対応することができる。また、複数の加圧液噴出口22から噴出される微細気泡の量を均等とすることができる。
【0060】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【0061】
上述の微細気泡生成ノズルでは、テーパ部24の内面は必ずしも略円錐面の一部である必要はなく、例えば、テーパ部24の内面が、略円錐面よりも内側に凸状に膨らむ曲面や、略円錐面よりも外側に凹状に膨らむ曲面であってもよい。また、加圧液噴出口22から噴出された直後の加圧液71が、水槽91内における対象液92の流れの影響をあまり受けないように微細気泡生成ノズルが配置されるのであれば、微細気泡生成ノズルから拡大部27が省略されてもよい。
【0062】
加圧液生成部3では、混合ノズル31から供給される気体が、接続配管4に到達するまでに全て液体に溶解するのであれば、余剰気体分離部326は省略されてもよい。加圧液生成容器32では、5つの流路321〜325は、必ずしも上下方向に積層される必要はなく、各流路における混合流体の流れる方向が同じになるように、階段状に配置されてもよい。また、流路の数も5つには限定されず、様々に変更されてよい。ただし、混合ノズル31が取り付けられる流路から落下した混合流体が流れるもう1つの流路が設けられることにより、液体に加圧溶解する気体の量を増大させることができる。
【0063】
加圧液生成部は、上述の構造を有するものには限定されず、様々な構造を有するものが利用されてよい。例えば、加圧されたタンクの上部から液体を噴霧すると同時に気体を送り込み、タンク内にて加圧溶解が行われる加圧タンクが加圧液生成部として利用されてもよい。また、上記実施の形態では、混合ノズル31において、気体混合部316におけるノズル流路310内の圧力が大気圧よりも低くなることにより、気体流入口319から気体が吸引されるが、気体流入口319にボンベ等が接続されることにより、気体混合部316におけるノズル流路310内の圧力が大気圧以上の状態で、気体流入口319を介して気体混合部316に気体が供給されてもよい。
【0064】
上述の微細気泡生成装置は、直径が1μm以上1mm未満の微細気泡(いわゆる、マイクロバブル)の生成に利用されてもよい。この場合も、上記実施の形態と同様に、マイクロバブルを安定して大量に生成することができる。
【0065】
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
【符号の説明】
【0066】
1,1a 微細気泡生成装置
2,2a〜2c 微細気泡生成ノズル
3 加圧液生成部
4 接続配管
20 ノズル流路
22 加圧液噴出口
24 テーパ部
25 喉部
27 拡大部
31 混合ノズル
51 調整弁
52 圧力センサ
53 弁制御部
71 加圧液
72 混合流体
92 対象液
231 分岐部
272 接線
321 第1流路
322 第2流路
323 第3流路
324 第4流路
325 第5流路
J2 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を加圧溶解させた加圧液を対象液中に噴出することにより、前記対象液中に前記気体の微細気泡を生成する微細気泡生成ノズルであって、
加圧液の流れる方向に向かって流路面積が漸次減少するテーパ部と、
前記対象液に向かって開口する噴出口と前記テーパ部とを連絡し、ノズル流路において流路面積が最も小さい喉部と、
を備えることを特徴とする微細気泡生成ノズル。
【請求項2】
請求項1に記載の微細気泡生成ノズルであって、
前記テーパ部の内面が、前記ノズル流路の中心軸を中心とする円錐面の一部であり、
前記中心軸を含む断面において、前記テーパ部の前記内面の成す角度が、90°以下であることを特徴とする微細気泡生成ノズル。
【請求項3】
請求項1または2に記載の微細気泡生成ノズルであって、
前記喉部の長さが、前記喉部の直径の1.1倍以上10倍以下であることを特徴とする微細気泡生成ノズル。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の微細気泡生成ノズルであって、
前記噴出口の周囲を囲むことにより、前記噴出口と前記対象液との間における加圧液の流路面積を拡大する拡大部をさらに備えることを特徴とする微細気泡生成ノズル。
【請求項5】
請求項4に記載の微細気泡生成ノズルであって、
前記噴出口の中心を通り、前記拡大部に接する接線と、前記中心軸との成す角度が、14.3°以上であることを特徴とする微細気泡生成ノズル。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の微細気泡生成ノズルであって、
加圧液を前記ノズル流路ともう1つのノズル流路に分岐させる分岐部と、
前記テーパ部および前記喉部と同様の構造を有し、前記もう1つのノズル流路を形成するもう1組のテーパ部および喉部と、
をさらに備えることを特徴とする微細気泡生成ノズル。
【請求項7】
微細気泡生成装置であって、
請求項1ないし6のいずれかに記載の微細気泡生成ノズルと、
加圧液を生成して前記微細気泡生成ノズルに供給する加圧液生成部と、
を備えることを特徴とする微細気泡生成装置。
【請求項8】
請求項7に記載の微細気泡生成装置であって、
前記加圧液生成部が、
前記気体と液体とを混合して噴出する混合ノズルと、
前記混合ノズルから噴出された後の混合流体が加圧環境下にて流れるとともに、前記混合流体に前記混合ノズルから噴出された直後の混合流体が衝突する第1流路と、
前記第1流路の下方に位置し、前記第1流路から落下した前記混合流体が加圧環境下にて流れる第2流路と、
を備えることを特徴とする微細気泡生成装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の微細気泡生成装置であって、
前記加圧液生成部と前記微細気泡生成ノズルとを接続する接続配管と、
前記接続配管に設けられて前記接続配管内の加圧液の圧力を調整する調整弁と、
前記加圧液生成部内の圧力を測定する圧力センサと、
前記圧力センサからの出力に基づいて前記調整弁を制御する弁制御部と、
をさらに備えることを特徴とする微細気泡生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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