説明

微量栄養素を有する肥料組成物とその製造方法

保護コーティングと一種類以上の微量栄養素とを伴うベースとなる肥料粒子を含む肥料組成物。ベースとなる肥料材料は、保護コーティングと、次に一種類以上の微量栄養素とでコーティングされる。あるいは、ベースとなる肥料材料は、全体に分散した肥料栄養素の別々の粒子を有する保護コーティングでコーティングされる。保護コーティングは、より多くの微量栄養素が土壌溶液中そして最終的には植物の根域で有効になるように、微量栄養素粒子を下層の肥料組成物から物理的にも化学的にも隔離するための働きをする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、それぞれが参照によりここに全体を導入されるところの、2010年3月3日に出願された米国仮出願第61/309,894号、及び、2010年3月5日に出願された米国仮出願第61/311,011号の利益を主張するものである。
【0002】
発明の分野
本発明は概して肥料組成物、より具体的には、土壌溶液そして最終的には植物の根域に導入するための微量栄養素を有する肥料組成物に関連する。
【背景技術】
【0003】
炭素、水素、酸素、窒素、リン、及び、カリのような主要栄養素に加え、微量栄養素や補助栄養素は、植物の成長に必須であるが、主要栄養素よりかなり少量で必要とされる要素である。補助栄養素は、例えば、カルシウム(Ca)、硫黄(S)、及び、マグネシウム(Mg)を含む。微量栄養素は、例えば、ホウ素(B)、銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、亜鉛(Zn)、塩素(Cl)、コバルト(Co)、ナトリウム(Na)、及び、それらの組み合わせを含む。
【0004】
微量栄養源は、その物理的状態、化学反応性、費用、及び、植物に対する有用性について大きく異なる。微量栄養源の4つの主な種類は、(1)酸化物のような無機物、炭酸塩、及び、硫酸塩や、塩化物や、硝酸塩のような金属塩、(2)キレート剤と金属を配位結合させることで形成される合成キレート、(3)金属塩を木材パルプ業またはその関連産業の特定の有機副産物と反応させることで生成される、リグノスルホンサン塩、ポリフラボノイド、及び、フェノールを含む自然有機化合物、そして、(4)約2〜25パーセントの濃度の微量栄養素を含むガラス原料または溶解されたガラス製品を含む。
【0005】
農作物に対する微量栄養素の適用で最も一般的な方法は、土壌への適用である。通常、推奨される適用量は要素ベースで10 lb/acreより少なく、栽培地で微量栄養源を別途均一に適用するのが難しいことがある。微量栄養素と混合肥料を包含することは、適用するのに便利な方法で、従来の適用装置を用いて均一に適用できるようになる。別途で適用する工程を削除することで、費用もまた削減される。微量栄養素を混合肥料に加える4つの方法は、製造中に加えること、粒状肥料とバルク混合すること、粒状肥料上にコーティングすること、及び、流体肥料と混合することを含む。
【0006】
製造中に加えるとは、NPKまたはリン酸肥料などの肥料粒子が製造されるときに、一種類以上の微量栄養素を直接加えることである。この方法は、リン酸肥料のそれぞれの粒子が、粒状肥料全体を通して、必要な微量栄養素の一定した濃度と微量栄養素の均一な分散を有すること可能にする。リン酸粒子が栽培地に均一に分散されているので、含まれる微量栄養素も同様である。しかし、微量栄養源は製造中の高温多湿な状況下で混合肥料組成物と接触しているので、リン酸塩との化学反応速度は増加し、微量栄養素がリン酸粒子中にとどまり、いくつかの微量栄養素の植物利用性が低下する。
【0007】
粒状肥料とのバルク混合は、粒状微量栄養素組成物を、粒状リン酸肥料と粒状カリ肥料とともに別々にバルク混合する方法である。この方法の主な利点は、通常の肥料適用量で、所定の土壌に対して、推奨の微量栄養素量を提供する肥料品位を製造できることである。主な欠点は、混合作業中とその後の処理において栄養素の分離が起こり得ることである。処理及び運搬の間での粒度偏析を低減または防ぐためには、微量栄養素粒子はリン酸塩とカリの粒子とほぼ同じ大きさである必要がある。微量栄養素は植物の栄養素に対してごく微量に必要とされるので、この方法は、微量栄養素の粒子が不均等に分散し、ほとんどが生育期間全体で土壌溶液中を数ミリメートルしか移動しないため大抵の植物に直接的な利益を与えるには離れ過ぎている、という結果になった。
【0008】
粒状肥料をコーティングすると、分離する可能性が低くなる。しかし、いくつかの結合剤は、袋詰め、保管、及び、処理の間で微量栄養素のコーティングを維持せず、結果として微量栄養素が粒状肥料組成物から分離することになるので、不十分である。例えば、どちらも参照によってここに全体を導入するところの、「イオウを含む肥料組成物とその調合方法」と題された米国特許第6,544,313号に記載されている肥料中の硫黄または硫黄プレートレットの場合や、「微量栄養素を伴う肥料の製造方法」と題された米国特許第7,497,891号に記載されている微量栄養素の場合のように、補助栄養素や微量栄養素の場合における分離の問題を低減するための工程が実施されていた。
【0009】
上述の製造中に微量栄養素粒子を加えることと同様に、微量栄養源はコーティングされた製造物中の肥料組成物と接触しており、微量栄養素がリン酸塩と化学反応を起こす可能性があり、それによって、微量栄養素がリン酸塩粒子中にとどまるので、いくつかの微量栄養素の植物利用性が低下する。
【0010】
土壌溶液中そして最終的には植物の根域への微量栄養素の導入を最大にする、微量栄養素を一種類以上含んだ肥料製造物の要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第6,544,313号
【特許文献2】米国特許第7,497,891号
【発明の概要】
【0012】
本発明の実施形態は、土壌溶液中そして最終的には植物の根域に微量栄養素を導入するために、必要な微量栄養素を粒状肥料配合に加えることを対象にしている。ベースとなる肥料へのコーティングは、微粒栄養素とベースとなる肥料との化学的/物理的相互作用を防ぐ、または、低減するための保護コーティングまたは隔離剤として使用される。
【0013】
本発明の一実施形態では、保護コーティング材は液状または融解状態にある。そして、一種類以上の微量栄養素が、保護コーティング材の融液に加えられる。該保護コーティング材はリン酸アンモニウム、リン酸カルシウム、またはリン酸カリウム肥料のような適切な肥料粒子上にスプレーコーティングされる。微量栄養素粒子は保護コーティング材中にとどまり、下層の肥料材料との化学的、及び、物理的相互作用からは隔離されている。
【0014】
本発明の他の実施形態では、リン酸アンモニウム、リン酸カルシウム、またはリン酸カリウムのような、適切な肥料粒子が、保護コーティング材のスプレーコーティングのような従来の方法でコーティングされる。そして、一種類以上の微量栄養素が、微量栄養素粒子が化学的にも物理的にも下層の肥料材料から分離または隔離されるように、保護コーティングされた肥料粒子の周囲を連続的または非連続的にコーティングするように加えられる。
【0015】
上述の発明の概要は、本発明についての各例示実施形態やあらゆる実施を説明するためのものではない。以下に続く詳細な説明は、これらの実施形態をより具体的に例示するものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態によるところの、微量栄養素を含んだ肥料粒子である。
【図2】本発明の他の実施形態によるところの、微量栄養素を含んだ肥料粒子である。
【図3】種々の保護コーティング材に対して微量栄養素の溶解を長時間比較したグラフである。
【図4】水溶性が植物の亜鉛吸収量に与える影響を表したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面の詳細説明
図1に示される本発明の一実施形態によると、微量栄養素を含有する肥料粒子100は、中核肥料部分102、肥料部分102の少なくとも一部の上にコーティング或いは他の方法で適用された保護コーティング材104、及び、保護コーティング材104の少なくとも一部の上を覆う、微量栄養素を一種類以上含む微量栄養素コーティング106を有し得る。
【0018】
本実施形態では、保護コーティング材104は液体、固体、または融解形態で有り得、噴霧、カーテンコーティング、または種々のコーティング技術のいずれかを用いて、肥料部分120上に連続または不連続なコーティングを形成する。特定の一実施形態では、造粒機内で肥料粒子上に噴霧される懸濁液を形成するため、保護コーティング材は水と混合される。次に、粒子は乾燥される。保護コーティングされた粒子は、続いて、スプレーコーティングなどの適切な種々のコーティング技術のいずれかを用いて、例えばZnSO4・H2Oなどの微量栄養素複合体のような、適切な微量栄養素でコーティングされる。
【0019】
任意で、微量栄養素を密着させるための粘着性表面を粒子にもたらすため、さらには微量栄養素の水溶性を向上させるために、微量栄養素を加える前に、ポリマーの高温コーティングが保護コーティングされた粒子に施され得る。このようなポリマーは、例えば、ポリエチレンイミン(PEI)を含み得る。
【0020】
図2に示される本発明の他の実施形態によると、微量栄養素を含む肥料粒子200は、中核肥料部分202、肥料部分202の少なくとも一部の上にコーティング或いは他の方法で適用された保護コーティング材204、及び、保護コーティング材204内に分散している一種類以上の微量栄養素206を有し得る。
【0021】
肥料部分102、202は、例えば、硫酸塩、尿素、カリ、及び、リン酸一アンモニウム(MAP)リン酸二アンモニウム(DAP)、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、及びそれらの組み合わせのようなリン酸肥料など、適切な肥料を有し得る。
【0022】
保護コーティング材104、204は、微量栄養素と下層の肥料組成物との間の化学反応、及び/又は、他の相互作用を低減またはなくすために、微量栄養素を肥料組成物から隔離する一種類以上の材料を有し得る。例えば、もし下層の肥料組成物がリン酸であれば、保護コーティング材104は尿素、ラングバイナイト(もしくはK−Mag又はK2Mg2(SO43として知られているもの)、硫酸アンモニウム((NH42SO4)、硫酸カリウム(K2SO4)、硫酸マグネシウム(MgSO4)、硫酸カルシウム(CaSO4)、硫黄元素(S)、ケイ酸塩、それらのそれぞれの水和物(水和水[・xH2O]を伴う塩)、及び、それらの組み合わせを有し得る。
【0023】
微量栄養素106、206はホウ素(B)、銅(Cu)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、モリブデン(Mo)、亜鉛(Zn)、塩素(Cl)、コバルト(Co)、ナトリウム(Na)、ニッケル(Ni)、セレン(Se)、及び、それらの組み合わせを有し得る。微量栄養素106、206は別々の粒子またはプレートレットの形状を有し得、任意でPEIマトリックスに組み込まれ得る。
【0024】
以下の例は、本発明の特定の実施形態を説明する。それぞれの例の準備に使用された装置は、直径4フィートのパン型造粒機(幅13インチ、深さ(bed depth)5インチ)で、可変周波数駆動装置(VFD)を備えており、垂直に取り付けられていた。ドラムは羽根付きではなく、ベッドを動かし続けるためにスリップロッドのみを備えていた。
【0025】
例示の材料は、まず粒状のコーティングされていないMAPを入れ、続いてMAP粒子を均等にコーティングするために適切な保護材を加えることによって、バッチ方式で準備された。次に、微量栄養素の水溶性を向上させるのに効果的なポリマーと共に、適切な微量栄養素が、これらのコーティングされた粒子に加えられた。
【実施例】
【0026】
例1:尿素保護コーティング
コーティングされていないMAPは、融解した尿素(約10%)で完全にコーティングされ、冷却された。コーティングされた粒子は、高温のPEIでスプレーコーティングされ、続いてZnSO4・H2Oの形での亜鉛、又は、CuSO4・5H2Oの形での銅でコーティングされた。そして、少量(約0.25%)の酸性水(pH約2に調整されたもの)を噴霧することで、複合体が形成された。自由流動粒子を生成するために、タルク(約1%)が加えられた。
【0027】
例2:K−Mag(K2Mg2(SO43)コーティング
コーティングされていないMAPは、粉末のK−Magに、その半分の重量の希釈されたカルシウムリグノスルホン酸塩溶液(58%固体を含むCLS(カルシウムリグノスルホン酸塩溶液)を用いて70/30 w/w CLS/H2Oに希釈された)を混合したもので、完全にコーティングされた。懸濁液はMAP粒子の回転床上に均一に拡散され、乾燥するまで加熱された。コーティングされた粒子は、高温のPEI(99%)でスプレーコーティングされ、続いて、ZnSO4・H2Oの形での亜鉛でコーティングされた。そして、少量(約0.25%)の酸性水(クエン酸でpH約2に調整されたもの)を噴霧することで、複合体が形成された。次に、コーティングされた粒子は、風乾された。自由流動粒子を生成するために、タルク(約1%)が加えられた。
【0028】
例3:硫酸アンモニウム((NH42SO4)コーティング
コーティングされていないMAPは、流動性がある懸濁液を生成するために、粉末の硫酸アンモニウムに、同重量の希釈されたカルシウムリグノスルホン酸塩溶液(58%固体を含むCLSで70/30 w/w CLS・H2Oに希釈した)を混合したもの、完全にコーティングされた。懸濁液はMAP粒子の回転床上に均一に拡散され、乾燥するまで加熱された。コーティングされた粒子は、高温のPEI(99%)でスプレーコーティングされ、続いて、ZnSO4・H2Oの形での亜鉛でコーティングされた。そして、少量(約0.25%)の酸性水(クエン酸でpH約2に調整されたもの)を噴霧することで、複合体が形成された。次に、コーティングされた粒子は、風乾された。自由流動粒子を生成するために、タルク(約1%)が加えられた。
【0029】
例4:硫酸カリウム(K2SO4)コーティング
コーティングされていないMAPは、流動性がある懸濁液を生成するために、粉末の硫酸アンモニウムに、同重量の希釈されたカルシウムリグノスルホン酸塩溶液(58%固体を含むCLSで70/30 w/w CLS・H2Oに希釈した)を混合したもので、完全にコーティングされた。懸濁液はMAPの回転床に均一に拡散され、乾燥するまで熱された。懸濁液はMAP粒子の回転床上に均一に拡散され、乾燥するまで加熱された。コーティングされた粒子は、高温のPEI(99%)でスプレーコーティングされ、続いて、ZnSO4・H2Oの形での亜鉛でコーティングされた。そして、少量(約0.25%)の酸性水(クエン酸でpH約2に調整されたもの)を噴霧することで、複合体が形成された。次に、コーティングされた粒子は、風乾された。自由流動粒子を生成するために、タルク(約1%)が加えられた。
【0030】
図3のグラフに示されるように、K−Magを保護コーティング材として使用したコーティングされた肥料組成物(例2)で8時間経過後の微量栄養素の溶解%が最も高い結果になった。提案された例の全ては、微量栄養素がリン酸肥料に配合された製品よりも、溶解%が著しく高い結果になった。
【0031】
図4のグラフに示されるように、K−Magを保護コーティング材として使用したコーティングされた肥料組成物(例2)は、水溶性が植物の亜鉛吸収量に与える影響に関しても、最良の性能を示した。
【0032】
本発明はその本質的な特質から逸脱することなく他の特定の形態で実施することができる。そのため、示された実施形態は、すべからず例示にすぎず、限定的なものではないとみなすべきである。ここに示される請求の範囲は、外国優先権を確立するに当たっての本出願の適合性を確かにするものであり、他の目的のためのものではない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースとなる肥料粒子と、
該ベースとなる肥料粒子の外面の少なくとも一部を覆う保護コーティングと、
前記保護コーティングの少なくとも一部を覆っていて、前記ベースとなる肥料粒子から隔離されるようになっている一種類以上の微量栄養素と、を含む、
肥料組成物。
【請求項2】
前記ベースとなる肥料粒子はリン酸塩である、請求項1に記載の肥料組成物。
【請求項3】
前記ベースとなる肥料は、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項2に記載の肥料組成物。
【請求項4】
前記保護コーティングは、前記ベースとなる肥料及び前記一種類以上の微量栄養素と反応しない材料である、請求項1に記載の肥料組成物。
【請求項5】
前記保護コーティングは、尿素、ラングバイナイト、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫黄元素、ケイ酸塩、それぞれの水和物、及び、それらの組み合わせを含む材料を有する、請求項4に記載の肥料組成物。
【請求項6】
前記一種類以上の微量栄養素は、ホウ素、銅、鉄、マンガン、モリブデン、亜鉛、塩素、コバルト、ナトリウム、ニッケル、セレン、及び、それらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の肥料組成物。
【請求項7】
前記保護コーティングの少なくとも一部を覆うポリマーコーティングをさらに有し、前記一種類以上の微量栄養素が前記ポリマーコーティングの外表面に付着している請求項1に記載の肥料組成物。
【請求項8】
前記ポリマーコーティングが、ポリエチレンイミン(PEI)族ポリマーからのポリマーを含む、請求項7による肥料組成物。
【請求項9】
ベースとなる肥料粒子と、
前記ベースとなる肥料粒子の外面の少なくとも一部を覆う保護コーティングと、
前記保護コーティング内に分散していて、前記ベースとなる肥料粒子から隔離されるようになっている一種類以上の微量栄養素と、を含む、
肥料組成物。
【請求項10】
前記ベースとなる肥料粒子はリン酸塩である、請求項9に記載の肥料組成物。
【請求項11】
前記ベースとなる肥料は、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項10に記載の肥料組成物。
【請求項12】
前記保護コーティングは、前記ベースとなる肥料及び前記一種類以上の微量栄養素と反応しない材料である、請求項9に記載の肥料組成物。
【請求項13】
前記保護コーティングは、尿素、ラングバイナイト、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫黄元素、ケイ酸塩、それぞれの水和物、及び、それらの組み合わせを含む材料を有する、請求項12に記載の肥料組成物。
【請求項14】
前記一種類以上の微量栄養素は、ホウ素、銅、鉄、マンガン、モリブデン、亜鉛、塩素、コバルト、ナトリウム、ニッケル、セレン、及び、それらの組み合わせから選択される、請求項9に記載の肥料組成物。
【請求項15】
前記保護コーティングの少なくとも一部を覆うポリマーコーティングと、該ポリマーコーティングの外面の少なくとも一部を覆う一種類以上の付加微量栄養素とをさらに有する、請求項10に記載の肥料組成物。
【請求項16】
前記ポリマーコーティングが、ポリエチレンイミン(PEI)族ポリマーからのポリマーを含む、請求項15に記載の肥料組成物。
【請求項17】
ベースとなる肥料粒子を用意すること、
前記ベースとなる肥料粒子の少なくとも一部を保護コーティングでコーティングすること、及び、
一種類以上の微量栄養素を前記保護コーティングに加えること、を含む、
肥料組成物の製造方法
【請求項18】
前記ベースとなる肥料粒子はリン酸塩である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ベースとなる肥料は、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、及びそれらの組み合わせから選定される、請求項18に記載の肥料組成物。
【請求項20】
前記保護コーティングは、前記ベースとなる肥料及び前記一種類以上の微量栄養素と反応しない材料である、請求項17に記載の肥料組成物。
【請求項21】
前記保護コーティングは、尿素、ラングバイナイト、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫黄元素、ケイ酸塩、それぞれの水和物、及び、それらの組み合わせを含む材料を有する、請求項20に記載の肥料組成物。
【請求項22】
前記一種類以上の微量栄養素は、ホウ素、銅、鉄、マンガン、モリブデン、亜鉛、塩素、コバルト、ナトリウム、ニッケル、セレン、及び、それらの組み合わせから選択される、請求項17に記載の肥料組成物。
【請求項23】
前記一種類以上の微量栄養素を前記保護コーティングに加えることは、
前記保護コーティングの少なくとも一部を高温ポリマーコーティングで覆うこと、
前記一種類以上の微量栄養素を前記高温ポリマーコーティングに付着させること、及び、
前記高温ポリマーコーティングを冷却することを含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記高温ポリマーコーティングは、ポリエチレンイミン(PEI)族ポリマーからのポリマーを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記一種類以上の微量栄養素を前記保護コーティングに加えることは、
前記ベースとなる肥料粒子を前記保護コーティングでコーティングする前に、前記一種類以上の微量栄養素を前記保護コーティング内に分散させることを有する、
請求項17に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−521213(P2013−521213A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−556105(P2012−556105)
【出願日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2011/025880
【国際公開番号】WO2011/109202
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(512186519)エムオーエス ホールディングス インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】