説明

微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置

【課題】 微量の水素分子及び水素同位体分子を分離し、高感度で濃度測定を行うことが可能な水素分析装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 水素分析装置1は、水素成分を分離可能なガスクロマトグラフ部5と、分離された水素成分の濃度を測定する原子吸光部7とから構成されている。そして、ガスクロマトグラフ部5は、キャリアガス精製部8、バルブボックス11、水素分離カラム14、第一流路切換部19、水素冷却カラム23、及び第二流路切換部28を具備し、係る構成により、原子吸光部7における水素成分の濃度測定を阻害する要因となる窒素分子及び酸素分子等を完全に排除することができる。さらに、水素冷却カラム23の冷却カラム20を通過するために要する保持時間の違いを利用して、水素成分に含まれる各水素同位体分子をそれぞれ分離し、三重水素などの水素同位体分子の濃度を測定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置(以下、単に「水素分析装置」と称す)に関するものであり、特に、不活性のキャリアガス及び試料ガス中に混在する分析阻害要因を排除して水素成分の濃度を測定することが可能な水素分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、種々の研究分野において各種の分析を行うための分析装置及び分析機器等が利用されている。例えば、ガスクロマトグラフや原子吸光分析装置などを例示することができ、これらは特に化学分析において頻繁に利用されている分析装置の一つである。これらの分析装置は、それぞれ異なる分析原理に基づいて構築されており、個々に優れた分析の特徴を有している。
【0003】
ここで、ガスクロマトグラフ分析装置の一般的な構成について例示すると、分析対象となる試料ガスをカラム内に送出すキャリアガスを供給し、該キャリアガスのガス流量をコントロールするガス制御部と、試料ガスを金属製のカラム内に射出する試料ガス導入部と、カラム内に導入された試料ガスが該カラムから排出されるまでの時間(保持時間:リテンションタイム)の違いによって、試料ガスの個々のガス成分を分離するための分離カラム等から主に構成されている。一方、原子吸光分析装置は、試料をガス化する気化部と、光電管と、光源等から主に構成されており、金属元素などを非常に高感度に検出することができるものとして知られている。
【0004】
なお、一般的な精度のガスクロマトグラフは、数万分の一程度の検出感度で水素分子を検出することができる。一方、通常の原子吸光分析装置では、水素分子に対応する光源がほとんどなく、また一般的に水素ガスを、サンプルをガス化するための炎を形成するために使われることから、水素分子を検出することはできなかった。しかしながら、水素ガス成分を高純度で分離することが可能なガスクロマトグラフと、高感度の検出機能を有する原子吸光分析装置とを組合わせることにより、微量の水素分子の空気中の濃度などを高精度に測定することが可能な分析装置(水素分析装置)が開発されている。
【0005】
例えば、本願出願人等が既に開発した水素分析装置によれば、ガスクロマトグラフ部と、原子吸光分析を行う原子吸光部との二つの構成から主に形成されている。ここで、前者は、主としてガス流量を調整するガス調整部と、試料ガスをカラム内に導入するための試料ガス射出部と、試料ガスから不純物を除去する精製部などの機能を有して構成されている。一方、後者は、主にガスクロマトグラフ部を経て高純度に分離された試料ガス中の水素成分を酸化水銀の還元反応を利用して高感度に検出するための高感度検出器(還元性微量ガス検出器:TRD/Trace reduction detector)として機能するものである。これにより、大気中や特定雰囲気下に存在する微量の水素成分の濃度を測定することが可能になる。例えば、本願出願人等による研究及び開発により、従来は検出及び測定することが困難であった5cm/1000m以下の微量の水素成分濃度(窒素ガス雰囲気下において)を検出することも可能なものが示されている(非特許文献1参照)。
【0006】
【非特許文献1】Takao Kawano et al, Jpn. Journal of Applied Physics, 2003, Vol.42, p549
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の微量の水素分子の濃度を分析する水素分析装置は、以下に掲げるような問題点を生じることがあった。すなわち、高純度で水素成分を分離するガスクロマトグラフ部において、極微少量の酸素分子、一酸化炭素分子、二酸化炭素分子、及び水分子などの気体が分離された水素成分に混在し、その結果、原子吸光部における水素分子の濃度測定の精度を低下させることがあった。そのため、ガスクロマトグラフ部及び原子吸光部を組合わせて構成する水素分析装置において、水素成分以外の測定の妨げとなる酸素分子等の阻害分子を可能な限り除去する必要があった。特に、ppb単位の水素成分の濃度を測定する場合には、上述の阻害分子の影響が顕著に見られることがあった。
【0008】
加えて、上述した水素分析装置は、水素成分をそれぞれの水素同位体分子毎に分離した状態で、各水素同位体分子の濃度を測定することができなかった。ここで、水素は、中性子数の違いによって、軽水素(H:プロチウム)、重水素(D:ジュウテリウム)、三重水素(T:トリチウム)の三つの同位体が存在している。そして、従来の水素分析装置では、ガスクロマトグラフ部によって分離された水素成分を原子吸光部において分析するだけであり、これらを完全に分離して測定することができなかった。そのため、個々の水素同位体分子毎に分離し、それぞれの濃度を測定することが可能な水素分析装置が求められていた。特に、放射性同位体である三重水素を高感度で検出し、大気中等のその濃度をモニタすることは、放射線の安全管理のために強く求められていた。
【0009】
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、微量の水素分子及び水素同位体分子を分離し、高感度で水素成分の濃度測定を行うことが可能な水素分析装置(微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置)の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明の水素分析装置は、「微量水素分子及び水素同位体分子の少なくともいずれか一方を含む水素成分を、保持時間の違いを利用して分離するガスクロマトグラフ部と、前記ガスクロマトグラフ部と接続され、分離した前記水素成分の濃度を原子吸光分析技術を用いて測定する原子吸光部とを有して構成され、前記ガスクロマトグラフ部は、キャリアガスに含まれる不純物を除去し、前記キャリアガスを精製するキャリアガス精製部と、前記キャリアガス精製部、分離及び分析の対象となる前記水素成分を含んでなる試料ガスを導入する試料ガス導入部とそれぞれ接続し、精製された前記キャリアガス及び前記試料ガスを混合するバルブボックスと、前記バルブボックスに連結され、前記キャリアガス及び前記試料ガスを混合して生成された混合ガスを分離カラム内に導入し、前記分離カラムの通過に要する保持時間の違いを利用して前記水素成分を分離する水素分離カラムと、前記水素分離カラムのカラム出口に接続され、保持時間の違いによって分離された前記水素成分を水素流路へ流通させ、前記混合ガスから前記水素成分が分離された分離ガスを分離ガス流路へそれぞれ切換えて流通させる第一流路切換部と、前記水素流路に連結され、前記水素分離カラムによって分離された前記水素成分を冷却カラム内に導入し、前記水素成分を冷却する水素冷却カラムと、前記水素冷却カラムの第二カラム出口に接続され、前記水素冷却カラムを通過した前記水素成分を前記原子吸光部まで送出する水素成分送出部と」を具備するものから主に構成されている。
【0011】
したがって、本発明の水素分析装置によれば、まず、ガスクロマトグラフ部に、不活性のキャリアガス(例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、またはネオンガスなど)が導入される。そして、係るキャリアガスに含まれる不純物がキャリアガス精製部によって取除かれ、精製される。なお、ガスクロマトグラフ部に導入される前のキャリアガスには、例えば、数ppm程度の水素成分が混在している。このキャリアガスに混在する水素成分は、後述する原子吸光部において原子吸光技術を用いて分析された場合、水素成分のピークとして検出される可能性があり、試料ガスの濃度測定の精度に大きな影響を与える。そのため、予め、フィルター及び精製管等を組合わせて形成されたキャリアガス精製部に該キャリアガスを通過させることにより、ガス中に含まれる分析対象以外の水素成分を排除することが可能となる。なお、キャリアガス精製部に使用される精製管には、水素成分を化学的及び物理的な吸着作用によって吸着することの可能な水素吸着剤が充填されたものを使用することが可能である。その結果、水素成分の濃度測定を正確に行うことが可能となる。
【0012】
そして、精製されたキャリアガスは、キャリアガス精製部に接続されたバルブボックスに送出される。さらに、バルブボックスは、キャリアガスと異なる導入経路の試料ガス導入部と接続されており、該試料ガス導入部からバルブボックスに分離及び分析対象の水素成分を含む試料ガスが導入されている。そのため、バルブボックス内ではキャリアガス及び試料ガスが混合した状態の混合ガスが生成されている。なお、係る試料ガスの中には、例えば、分離分析対象となる水素分子または水素同位体分子を含む水素成分が、非常に僅かなppb単位で含まれている。
【0013】
その後、バルブボックスで混合して形成された混合ガスが、水素成分を分離する水素分離カラムに送出される。なお、水素分離カラムの機能及び構成は、既に周知のガスクロマトグラフによる分析技術を流用するものであり、詳細な説明はここでは省略する。すなわち、バルブボックスから送出された混合ガスは、水素分離カラムの渦巻き状に形成された金属製の分離カラム内に導入され、分離カラムのカラム入口から導入された混合ガスが各成分毎に分離される。そして、分離カラムのカラム出口まで到達するために要する各成分毎の保持時間の違いによって所望のガス成分を分離するものである。ここで、ガスクロマトグラフは、一般に分子量の小さい、軽い分子の保持時間が短く、一方、分子量の大きい、重い分子が分離カラムを通過するまでに要する保持時間が長くなる傾向が知られている。そのため、水素成分は、特に分子量の小さい、非常に軽い分子であるため、分離カラム内に導入されると、他の成分(分離ガス)に比べて速やかにカラム出口まで到達することとなる。
【0014】
そして、カラム出口に到達した水素成分または分離ガスは、カラム出口に接続された第一流路切換部に送出される。この第一流路切換部は、前述の保持時間の違いによって、分離された水素成分及びそれ以外の分離ガスを流通させる流路(水素流路及び分離ガス流路)を切換える。これにより、水素成分のみを後述する水素冷却カラムに送出することが可能となる。一方、それ以外の分離ガスは、分離ガス流路を経て、外部に排出される。ここで、水素流路及び分離ガス流路の切換えのタイミングは、特に限定されないが、前述の保持時間が予め決定されている場合には、係る保持時間に応じて本発明の水素分析装置を操作する操作者が適宜手動などで切換えるものであってもよい。或いは、予め設定した保持時間が経過したことを検出し、水素成分及び分離ガスをそれぞれ流通させる流路を自動的に切換えるようにしたものであってもよい。これにより、水素流路には、水素分離カラムによって分離された高純度の水素成分のみが流れるようになる。これにより、キャリアガスを含む混合ガスから分子量の軽い水素成分のみを分離し、回収することが可能となる。
【0015】
その後、分離された水素成分は水素流路を経て、水素冷却カラムに送出される。ここで、水素冷却カラムは、冷却カラムを冷却することにより、分離後の水素成分に僅かに混在する極微少量のその他の分子成分を凍結させるために設定されている。すなわち、分離された水素成分と、その他の分子成分との間の沸点及び融点の差を利用して除去するものである。つまり、水素成分(水素分子)は、沸点がマイナス252.87℃、融点がマイナス259.14℃であることが知られており、気体の水素成分を液化または固化させるためには、絶対零度近くのマイナス250℃以下の極低温まで冷却する必要がある。一方、上述の水素成分に混在して水素冷却カラムまで送出される可能性のある、例えば、酸素分子、二酸化炭素分子、一酸化炭素分子、及び水分子等は、水素分子を凍結させるよりも高いマイナス200℃以上の所に沸点又は融点がある。そのため、水素冷却カラムを通過する水素成分は、冷却状態の冷却カラム内であっても液化または固化することなく通過することができる。一方、酸素分子等は、冷却カラム内を通過する際に固化、または液化し、冷却カラム内に残留することになる。その結果、水素冷却カラムを通過した水素成分は、濃度測定に影響を及ぼす可能性の高い阻害分子が除去された状態となり、微量の水素成分を高感度で検出し、濃度測定を行うことが可能となる。これにより、例えば、空気中に含まれる微量の水素成分を、ppb単位で分離し、分析することができ、従来の水素分析装置に比べ、測定精度を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0016】
さらに、本発明の水素分析装置は、上記構成に加え、「前記水素成分は、中性子数の異なる軽水素、重水素、及び三重水素によって形成される少なくともいずれか二つの前記水素同位体分子を含んで構成され、前記水素冷却カラムは、前記水素同位体分子を含む前記水素成分を前記冷却カラム内に導入し、前記水素同位体分子の前記冷却カラムの通過に要する保持時間の違いを利用して分析する前記水素同位体分子を分離する同位体分子分離手段をさらに具備し、前記水素成分送出部は、前記同位体分子分離手段によって分離された分析水素同位体分子を前記原子吸光部に送出するための同位体分子流路へ流通させ、前記水素成分から前記分析水素同位体分子が分離された残水素成分を残水素流路へそれぞれ切換えて流通させる第二流路切換部を」具備するものであっても構わない。
【0017】
したがって、本発明の水素分析装置によれば、水素冷却カラムによって、水素成分に含まれる中性子数の異なる複数の水素同位体分子を、冷却カラムを通過するために要する保持時間によって分離し、さらに、それぞれの水素同位体分子毎の濃度測定を原子吸光部によって行うことが可能となる。
【0018】
ここで、前述したように、水素には、中性子数の違いによって軽水素、重水素、及び三重水素の同位体元素があることが知られている。そして、これらの水素同位体元素の組合わせによって六種類の水素同位体分子が形成される。すなわち、”軽水素−軽水素”、”軽水素−重水素”、”軽水素−三重水素”、”重水素−重水素”、”重水素−三重水素”、”三重水素−三重水素”の組合わせである。そして、水素冷却カラムの冷却カラムを低温状態にすることにより、軽水素−軽水素の組合わせがカラム内の保持時間が最も短く、以下、三重水素−三重水素の組合わせが保持時間がもっとも長くなることが知られている。そのため、水素冷却カラムによってそれぞれの水素同位体分子を分離することが可能となる。なお、この特性は水素成分を冷却することによって顕著に現れる特性であり、前段階の水素分離カラムのように分離カラムが高温(冷却カラムに対して)の状態では、これらの水素同位体分子の分離傾向は見られない。そして、第二流路切換部によって、上述の軽水素、重水素、及び三重水素のいずれか一つを原子吸光部に導くために流路を切換え、分析対象以外の水素同位体分子を外部に排出させる。これにより、それぞれの水素同位体分子毎の濃度を原子吸光部において精度良く測定することが可能となる。
【0019】
さらに、本発明の水素分析装置は、上記構成に加え、「前記水素冷却カラムは、前記冷却カラムが液体窒素中に浸漬されている」ものであっても構わない。
【0020】
したがって、本発明の水素分析装置によれば、水素冷却カラムの冷却カラムを低温状態にするために液体窒素が用いられ、該冷却カラムが液体窒素に浸漬した状態でガスクロマトグラフ部内に設定されている。ここで、液体窒素は、化学実験等において利用されることが多く、比較的入手の容易な物質である。また、その沸点は約マイナス196℃(約77K)である。そのため、前述したように、水素成分の濃度測定を阻害する酸素分子等を凍結し、除去することが可能な十分な低温状態に冷却カラムを冷却することができる。
【0021】
さらに、本発明の水素分析装置は、上記構成に加え、「前記キャリアガスは、ネオンガスが利用される」ものであっても構わない。
【0022】
したがって、本発明の水素分析装置によれば、キャリアガスとして不活性のネオンガスが利用される。ここで、ネオンガスは、沸点がマイナス246.05℃、融点がマイナス248.67℃の特性を有している。そのため、水素成分とともに水素冷却カラムの冷却カラム内に送出された場合であっても、係るネオンガスのキャリアガスが液化または固化することがない。そのため、ガスクロマトグラフ部による水素成分の分離処理に支障を来すことがない。
【発明の効果】
【0023】
以上述べたように、本発明の効果として、ガスクロマトグラフ部及び原子吸光部を連結して形成された水素分析装置は、極微量の水素成分をガスクロマトグラフ部で分離処理し、原子吸光部において高感度で検出することができる。特に、原子吸光部に分析対象となる水素成分が送出される前処理として、水素分離カラムによる水素成分の分離処理及び水素冷却カラムによる酸素分子等の凍結除去が行われるため、係る水素成分を高純度に保持した状態で原子吸光部に送出することができる。さらに、水素冷却カラムを通過する水素成分の保持時間の違いによって、水素成分に含まれる水素同位体分子毎に分離して、それぞれの水素同位体分子の濃度を測定することができる。これにより、特に極微量の三重水素(トリチウム)を本発明の水素分析装置によって検出し、濃度を測定することができる。その結果、放射性物資として知られる三重水素の大気中等の濃度をモニターすることが容易となり、各種の放射能関連の法令、規制、及び管理基準に則った三重水素濃度の監視を行うことができるなど、特に優れた効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態である水素分析装置1について、図1乃至図3に基づいて説明する。ここで、図1は本実施形態の水素分析装置1の概略構成を模式的に示す説明図であり、図2は水素分析装置1による微量の水素成分の濃度測定の一例を模式的に示す説明図であり、図3は水素分析装置による水素同位体分子の濃度測定の一例を模式的に示す説明図である。
【0025】
本実施形態の水素分析装置1は、図1乃至図3に示されるように、キャリアガス2及び試料ガス3を導入し、試料ガス3に含まれる分析対象となる水素成分4を高純度で分離可能なガスクロマトグラフ部5と、ガスクロマトグラフ部5に連結され、分離された水素成分4を酸化水銀6の還元反応を利用して原子吸光分析を行い、当該水素成分4の濃度を測定する原子吸光部7とを具備して主に構成されている。
【0026】
さらに、詳細に説明すると、ガスクロマトグラフ部5は、キャリアガス2に含まれる夾雑物(図示しない)及び数ppm単位で混在する分析対象外の水素成分4aを含む不純物を除去するために、フィルター(図示しない)及び化学的・物理的吸着剤が充填された精製管(図示しない)を組合わせて形成されたキャリアガス精製部8と、キャリアガス精製部8と接続し、不純物が除去されたキャリアガス2が送出されるキャリアガス導入部9及び分離、分析の対象となる水素成分4をppb単位で含んでなる試料ガス3を導入する試料ガス導入部10とそれぞれ接続し、キャリアガス2及び試料ガス3を混合するバルブボックス11と、バルブボックス11に連結され、キャリアガス2及び試料ガス3を混合して生成された混合ガス12を渦巻き状に形成された分離カラム13内に導入し、該分離カラム13の通過に要する保持時間の違いを利用して水素成分4を分離する水素分離カラム14と、水素分離カラム14のカラム出口15に接続され、保持時間の違いによって分離された水素成分4を水素流路16へ流通させ、一方、混合ガス12から水素成分4が除去されたそれ以外のガス成分からなる分離ガス17を分離ガス流路18へそれぞれ切換えて選択的に流通させる第一流路切換部19とを具備している。
【0027】
さらに、本実施形態の水素分析装置1は、第一流路切換部19と接続した水素流路16に連結され、水素分離カラム14によって分離された水素成分4を冷却カラム20内に導入し、水素成分4及び水素成分4と一緒に冷却カラム20内に導入された酸素分子または二酸化炭素分子等の水素成分4の濃度測定を阻害する要因となる阻害分子21を凍結させて除去する凍結除去機能、及び水素成分4に含まれる複数の水素同位体分子22a,22b,22c,22d,22e,22fが冷却カラム20を通過するのに要する保持時間の違いを利用して、各水素同位体分子22a等毎に分離する同位体分離機能を有する水素冷却カラム23と、水素冷却カラム23の第二カラム出口24に接続され、水素冷却カラム23を通過した水素成分4若しくは選択的に分離された分析対象の分析水素同位体分子22sを原子吸光部7まで水素成分・同位体分子流路25を流通させて送出し、一方、分析水素同位体分子22sが分離された後の残水素成分26を、残水素流路27を介して外部に排出するようにそれぞれ流路を切換える第二流路切換部28とを具備して主に構成されている。
【0028】
ここで、水素冷却カラム23は、阻害分子21等を凍結させて除去するために冷却剤として液体窒素29が用いられている。さらに具体的に説明すると、液体窒素29で満たされた冷却容器30に冷却カラム20が浸漬した状態で設置されている。一方、水素分離カラム14は、既存のガスクロマトグラフ分析において用いられる周知の機器及び技術を用いて構成されるものであり、説明を簡略化するために、詳細な説明はここでは省略する。ここで、水素冷却カラム23が本発明における同位体分子分離手段に相当し、第二流路切換部28が本発明における水素成分送出部に相当する。なお、第一流路切換部19及び第二流路切換部28は、それぞれカラム13,20の通過に要する保持時間に基づいて、個々の分離対象(水素成分4,若しくは分析水素同位体分子22s)を分離するものであり、本実施形態では、水素分析装置1を操作する操作者によって手動で個々の流路を切換えるものについて例示している。また、本実施形態の水素分析装置1では、試料ガス3を送出するキャリアガス2として液体窒素29による冷却によっても固化または液化することのないネオンガスが用いられている。
【0029】
一方、第二流路切換部28に接続した水素成分・同位体分子流路25を介してガスクロマトグラフ部5と連結した原子吸光部7は、その機能的構成として、酸化水銀6の還元反応を利用して原子吸光分析を行うための酸化水銀6からなるHgOベッド31及び光源として利用されるHgランプ32から形成される微量還元性ガス検出器33と、HgOベッド31における反応によって気化した気化水銀34を吸着し、大気中に該気化水銀34が放出されないように回収するためのゲッター35とによって主に構成されている。
【0030】
ここで、微量還元性ガス検出器33では、水素成分・同位体分子流路25を介して送出される水素成分4または分析水素同位体分子22sと、HgOベッド31の酸化水銀6が反応し、下記の還元反応(1)が行われる。そして、この反応によって生じる気化水銀34を、Hgランプ32を用いて観測することにより、ガスクロマトグラフ部5から送出された水素成分4等の濃度を定量的に測定することが可能となる。
+ HgO → HO + Hg(Vapor) ・・・(1)
【0031】
次に、本実施形態の水素分析装置1によって大気中に含まれる微量の水素成分4の濃度測定の一例を、主に図2に基づいて説明する。さらに、換言すると、ガスクロマトグラフ部5の水素冷却カラム23によって、濃度測定を阻害する要因となる酸素分子等の阻害分子21を凍結させて除去するものについて例示する。
【0032】
始めに、水素分析装置1のガスクロマトグラフ部5にネオンガスのキャリアガス2が導入される。このキャリアガス2には、原子吸光部7における水素成分4の濃度測定に影響を及ぼす可能性の高い分析対象外の水素成分4aなどの不純物が微量(例えば、数ppm単位)含まれている。そのため、ガスクロマトグラフ部5に導入されたキャリアガス2は、まずキャリアガス精製部8に通され、分析対象外の水素成分4a及びその他の夾雑物(図示しない)が除去される。その結果、精製されたキャリアガス2がバルブボックス11に送出される。一方、バルブボックス11には、キャリアガス2と異なる導入路を経て、試料ガス導入部10から試料ガス3が送出される。この試料ガス3は、特定の箇所の大気を分析するものであり、大気組成に相当する窒素及び酸素以外に、分析対象となる水素成分4が数ppb単位含まれている。そして、バルブボックス11内でキャリアガス2及び試料ガス3が混合された混合ガス12が水素分離カラム14の分離カラム13に流量を制御して送出される。
【0033】
ここで、水素分離カラム14は、一般の分析機器として利用されているガスクロマトグラフの分離カラムと略同一の構成を呈するものであり、分離カラム13内に導入された混合ガス12が、その構成成分毎に分離され、カラム出口15から分離カラム13の通過に要する保持時間を異にして排出されるものである。したがって、分子量の軽い水素分子からなる水素成分4は、一般に係る保持時間が他の分子に比べて短くなる。一方、試料ガス3に含まれるその他の成分、すなわち、大気組成の主たる窒素分子や酸素分子は、水素成分4に対して保持時間が長くなる傾向がある。そこで、水素分離カラム14のカラム出口15に接続された第一流路切換部19によって、水素分離カラム14への導入開始から水素成分4がカラム出口15に到達し、分離カラム13から排出されるまでの間の時間、排出されたガス成分(水素成分4に相当)を水素流路16へ流通するように切換え、一方、上述の保持時間が経過し、分子量の重い窒素分子や酸素分子が排出されるようになると、分離ガス流路18に水素成分4以外の分離ガス17を排出するように切換える操作を行う。これにより、後述する水素冷却カラム23には混合ガス12から分離された水素成分4のみが送出され、残りのガス成分(分離ガス17)はガス排出口Oから外部に排出される。
【0034】
その後、分離された水素成分4は、水素流路16を経て水素冷却カラム23に送出される。ここで、水素冷却カラム23の渦巻き状に形成された冷却カラム20は、その外表面に液体窒素29が触れるように液体窒素29の中に浸漬した状態となっている。そのため、冷却カラム20のカラム内部空間は、液体窒素29の沸点であるマイナス196℃の低温状態に冷却されている。ここで、水素分子の沸点及び融点は、前述したように、この液体窒素の沸点よりもさらに低いマイナス250℃付近にある。一方、分離された水素成分4とともに混在し、濃度測定を阻害する要因となる酸素分子、二酸化炭素分子、一酸化炭素分子、及び水分子などは、このマイナス196℃よりも高い値に沸点または融点がある。例えば、水分子は当然のことながら沸点が100℃、融点が0℃である。
【0035】
そのため、このマイナス196℃の低温状態に冷却された冷却カラム20内を通過するこれらの阻害分子21は、その物性からカラム内で固化または液化し、通過することができない。そのため、水素冷却カラム23に導入された水素成分4(僅かな阻害分子21を含む)は、冷却カラム20を通過し、第二カラム出口24から排出された状態では、阻害分子21が完全に除去された非常に純度の高い水素成分4となっている。そして、ガスクロマトグラフ部5から原子吸光部7を送出された該水素成分4を酸化水銀6の還元反応を利用して原子吸光分析を行うことにより、試料ガス3中の数ppb単位の極微量の水素成分4の濃度を正確に測定することが可能となる。なお、原子吸光部7における反応等については、前述したためここでは説明を省略する。また、本例では水素冷却カラム23から排出された水素成分4をそのまま原子吸光部7に送出するため、第二流路切換部28による流路の切換えは行われず、固定されたままである(図2参照)。
【0036】
すなわち、本実施形態の水素分析装置1によれば、始めにキャリアガス2から濃度測定を阻害する要因となる不純物(主に、水素成分4a)を除去し、さらに水素分離カラム14によって保持時間の変動に大きな影響を及ぼす可能性の高い窒素分子等の水素成分4以外の成分(分離ガス17)を分離し、その後、水素冷却カラム23によって阻害分子21を低温状態で凍結させて除去することができる。そのため、ガスクロマトグラフ部5でこれらのステップを経た後に、原子吸光部7に送出された高純度の水素成分4を測定することにより、従来は検出が困難であった数ppb単位の高感度の検出及び分析を行うことができるようになる。
【0037】
次に、本実施形態の水素分析装置1によって試料ガス3中に存在する水素同位体分子22a,22b,22c,22d,22e,22fから選択的に分離した分析水素同位体分子22sの濃度測定を行う一例を、主に図3に基づいて説明する。さらに、具体的に説明すると、前述したように、水素同位体分子22a等には、軽水素、重水素、及び三重水素によって六種類の組合わせがあり、本実施形態ではその中の一つの”三重水素−三重水素”の水素同位体分子22fを分析水素同位体分子22sとして分離し、濃度測定を行うものについて例示する。なお、前述した微量の水素成分4の濃度測定における第一流路切換部19までの処理については、同様であるためここでは係る部分について説明の説明を省略する。また、選択水素同位体分子22sとして分離される”三重水素−三重水素”からなる水素同位体分子22fは、試料ガス3中に極微量存在し、それ以外の水素同位体分子(例えば、軽水素−軽水素からなる水素同位体分子22aなど)と比して、その濃度差が非常に大きいものについて例示している。すなわち、他の水素同位体分子と濃度差が大きく、かつ分析対象の分析水素同位体分子22sが低濃度である場合に下記に述べる処理が行われる。一方、各水素同位体分子22a等の濃度が同程度である場合、水素冷却カラム23によってそれぞれ保持時間の違いによって分離された各水素同位体分子22a等をそのまま原子吸光部7に送ることにより、各濃度の測定が行われる。すなわち、本実施形態の水素分析装置1において、第二流路切換部28は高濃度の水素同位体分子を分離するために使用されている。
【0038】
そして、第一流路切換部19によって流路が切換えられ、水素流路16を通って水素冷却カラム23に到達した水素同位体分子22a等を含んでなる水素成分4が冷却カラム20内に導入される。ここで、冷却カラム20は前述と同様に液体窒素29によって冷却されているため、阻害分子21を凍結除去する作用も機能し、阻害分子21が水素成分4から取除かれる。さらに、軽水素、重水素、及び三重水素からなる六種類の水素同位体分子22a等は、係る低温状態において冷却カラム20を通過するために要する保持時間がそれぞれ異なる特性を有していることが知られている。すなわち、中性子数が一番少ない軽水素が最も短い保持時間で冷却カラム20を通過し、以下、重水素、三重水素の順序で通過する。そのため、係る保持時間の違いを利用して水素同位体分子22a,22b,22c,22d,22e,22fの分離が行われる。
【0039】
なお、具体的な手法については、前述の水素分離カラム14において、水素成分4とそれ以外の分離ガス17とを第一流路切換部19による流路の切換えによって分離したものと同様の手法が用いられ、水素冷却カラム23の第二カラム出口24に接続された第二流路切換部28で保持時間に基づく流路の切換えが行われる。例えば、三重水素−三重水素の水素同位体分子22fのみを分離し、原子吸光部7に送出しようとする場合、水素冷却カラム23に水素成分4を導入した後、第二カラム出口24に到達した水素同位体分子22a〜22e(分子中に軽水素または重水素を含むもの)を残水素成分26として、残水素流路27へ流通させるように第二流路切換部28を切換える操作を行い、最も保持時間の長い三重水素に相当する水素同位体分子22fが第二カラム出口24に到達する頃に、水素同位体分子22fのみを選択的に分離し、分析するための分析水素同位体分子22sとして水素成分・同位体分子流路25へ流通させるような操作を行う。これにより、試料ガス3中に含まれる水素成分4の中の三重水素に相当する水素同位体分子22fのみを選択的に分離し、原子吸光部7によって濃度測定を行うことができる。なお、当然のことながら、第二流路切換部28の切換えのタイミングを調整することにより、軽水素及び重水素のそれぞれの濃度についても測定することが可能である。これにより、水素冷却カラム23の凍結除去機能及び同位体分離機能の双方を利用して、水素同位体分子22a等の濃度を高感度で測定することができる。
【0040】
特に、三重水素は、放射性同位体として知られ、各種の放射能関連法令や安全管理基準等によって、その濃度基準が厳格に定められている。そのため、本実施形態の水素分析装置1に示したように、三重水素を含む”軽水素−三重水素”、”重水素−三重水素”、”三重水素−三重水素”からなる水素同位体分子22d,22e,22fを試料ガス3からそれぞれ分離し、高感度で濃度測定を可能とすることは、大気中の三重水素濃度をモニターする際に特に有効に適用することができる。
【0041】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0042】
すなわち、本実施形態の水素分析装置1において、キャリアガス2としてネオンガスを用いるものを示したが、これに限定されるものではなく、水素成分4の分離に影響を与えないその他の不活性ガスを用いることが可能である。しかしながら、一般にキャリアガスとして使用されている窒素ガスは、水素冷却カラム23の冷却剤として液体窒素29を使用する場合には、冷却カラム20内で冷却されて液化するおそれがあるため、使用に適していない。なお、係る冷却剤は、本実施形態で示した液体窒素29に限定されるものではなく、他の低温冷却剤を用いることも可能である。しかしながら、濃度測定を阻害する要因となる阻害分子21の沸点及び融点と水素成分4の沸点との間の差、及び入手の容易性などの点から、液体窒素29を用いることは特に好適と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】水素分析装置の概略構成を模式的に示す説明図である。
【図2】水素分析装置による微量の水素成分の濃度測定の一例を模式的に示す説明図である。
【図3】水素分析装置による水素同位体分子の濃度測定の一例を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0044】
1 水素分析装置(微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置)
2 キャリアガス
3 試料ガス
4,4a 水素成分
5 ガスクロマトグラフ部
7 原子吸光部
8 キャリアガス精製部
9 キャリアガス導入部
10 試料ガス導入部
11 バルブボックス
12 混合ガス
13 分離カラム
14 水素分離カラム
15 カラム出口
16 水素流路
17 分離ガス
18 分離ガス流路
19 第一流路切換部
20 冷却カラム
22a,22b,22c,22d,22e,22f 水素同位体分子
22s 分析水素同位体分子
23 水素冷却カラム
24 第二カラム出口
25 水素成分・同位体分子流路
26 残水素成分
27 残水素流路
28 第二流路切換部
29 液体窒素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微量水素分子及び水素同位体分子の少なくともいずれか一方を含む水素成分を、保持時間の違いを利用して分離するガスクロマトグラフ部と、
前記ガスクロマトグラフ部と接続され、分離した前記水素成分の濃度を、原子吸光分析技術を用いて測定する原子吸光部とを有して構成され、
前記ガスクロマトグラフ部は、
キャリアガスに含まれる不純物を除去し、前記キャリアガスを精製するキャリアガス精製部と、
前記キャリアガス精製部、分離及び分析の対象となる前記水素成分を含んでなる試料ガスを導入する試料ガス導入部とそれぞれ接続し、精製された前記キャリアガス及び前記試料ガスを混合するバルブボックスと、
前記バルブボックスに連結され、前記キャリアガス及び前記試料ガスを混合して生成された混合ガスを分離カラム内に導入し、前記分離カラムの通過に要する保持時間の違いを利用して前記水素成分を分離する水素分離カラムと、
前記水素分離カラムのカラム出口に接続され、保持時間の違いによって分離された前記水素成分を水素流路へ流通させ、前記混合ガスから前記水素成分が分離された分離ガスを分離ガス流路へそれぞれ切換えて流通させる第一流路切換部と、
前記水素流路に連結され、前記水素分離カラムによって分離された前記水素成分を冷却カラム内に導入し、前記水素成分を冷却する水素冷却カラムと、
前記水素冷却カラムの第二カラム出口に接続され、前記水素冷却カラムを通過した前記水素成分を前記原子吸光部まで送出する水素成分送出部と
を具備することを特徴とする微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置。
【請求項2】
前記水素成分は、
中性子数の異なる軽水素、重水素、及び三重水素によって形成される少なくともいずれか二つの前記水素同位体分子を含んで構成され、
前記水素冷却カラムは、
前記水素同位体分子を含む前記水素成分を前記冷却カラム内に導入し、前記水素同位体分子の前記冷却カラムの通過に要する保持時間の違いを利用して分析する前記水素同位体分子を分離する同位体分子分離手段をさらに具備し、
前記水素成分送出部は、
前記同位体分子分離手段によって分離された分析水素同位体分子を前記原子吸光部に送出するための同位体分子流路へ流通させ、前記水素成分から前記分析水素同位体分子が分離された残水素成分を残水素流路へそれぞれ切換えて流通させる第二流路切換部をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置。
【請求項3】
前記水素冷却カラムは、
前記冷却カラムが液体窒素中に浸漬されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置。
【請求項4】
前記キャリアガスは、
ネオンガスが利用されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の微量水素分子及び水素同位体分子分離分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−23137(P2006−23137A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−200018(P2004−200018)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2004年1月9日 Elsevicr B.V発行の「ジャーナル・オブ・クロマトグラフィー A 第1023号 第1巻」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成16年3月3日 高エネルギー加速器研究機構、放射線科学センター、日本放射化学会、α放射体・環境放射能分科会主催の「第5回 環境放射能研究会」において文書をもって発表
【出願人】(504261077)大学共同利用機関法人自然科学研究機構 (156)
【Fターム(参考)】