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微量液採取器具及びアダプタ
説明

微量液採取器具及びアダプタ

【課題】検体計測装置へ吸入される液量の精度が高く、誤差を少なくする。
【解決手段】両端に開口を有するキャピラリーと、このキャピラリーの一端部に結合する結合孔と、この結合孔と連通して反対方向にテーパ状に外側へ大きくなるように形成された吸引側穴部と、前記結合孔及び前記吸引側穴部が形成された本体部と、この本体部から前記キャピラリーのラジアル方向へ突出して設けられたツマミ部とを備えるアダプタとを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば新生児や小児などから血液などの微量サンプルを採取する際に用いるキャピラリーを含む微量液採取器具及びその器具を構成するアダプタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、キャピラリーによって血液などのサンプルを採取した場合には、例えば、図8に示すような底部が尖った蓋付の容器55に対し、検体計測装置60からサンプル吸引管61を介して希釈用試薬を吐出させて蓄積し、図9に示すように、サンプルが入った状態のキャピラリー70を先端側に取り付けたスポイト71を操作して、サンプルを容器55へ吐出する。
【0003】
次に図10に示すように、容器55の蓋を閉めて上下に振るなどして希釈用試薬とサンプルとの攪拌を行い、攪拌の後に容器55の蓋を開けて検体計測装置60のサンプル吸引管61の先端が図11(b)に示されるように容器55の底部に届くようにして、検体計測装置60に吸引を行わせる。
【0004】
しかしながら、このような手法によれば、図9のスポイト71を操作して吐出させるときにスポイト71から完全に吐出できないことや、図10の攪拌に作業者毎の攪拌むらが生じるなどという作業者の手技による誤差などの積み重ねにより正確な計測ができ難いという問題があった。
【0005】
上記に対し特許文献1には、キャピラリーを自動分析装置にそのままセットするためのホルダが示されている。
【特許文献1】実開平6−7042号公報
【0006】
しかしながら、このホルダは、キャピラリー全体を空隙部4に挿入するものであり、内径が1mm以下のキャピラリーを挿入する際に折れるなどの危惧がある。また、有底のキャピラリーにサンプル吸引管を挿入して吸引を行う構造であり、小孔部5aにおいてサンプル吸引管との間に空隙がなければ吸引時に空気が流入せず正確なサンプル吸引が困難なであるため、サンプル吸引管の外径は、キャピラリー内径より、十分小さくかつ管状構造でなければならないため、製法が困難であり現実的ではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記のような従来の微量液採取器具における問題点を解決せんとしてなされたもので、その目的は、検体計測装置へ吸入される液量の精度が高く、誤差を少なくすることができる微量液採取器具及びアダプタを提供することである。また、計測作業を行い易く、また検体計測装置の要求にも合せ易い微量液採取器具及びアダプタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る微量液採取器具は、両端に開口を有するキャピラリーと、このキャピラリーの一端部に結合する結合孔と、この結合孔と連通して反対方向にテーパ状に外側へ大きくなるように形成された吸引側穴部と、前記結合孔及び前記吸引側穴部が形成された本体部と、この本体部から突出して設けられたツマミ部とを備えるアダプタとを具備することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る微量液採取器具は、アダプタが弾性を有する合成樹脂により作成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る微量液採取器具は、キャピラリーとアダプタとは別部材により構成されることを特徴とする。
【0011】
本発明に係るアダプタは、キャピラリーの一端部に結合する結合孔と、この結合孔と連通して反対方向にテーパ状に外側へ大きくなるように形成された吸引側穴部と、前記結合孔及び前記吸引側穴部が形成された本体部と、この本体部から突出して設けられたツマミ部とを具備することを特徴とする。
【0012】
本発明に係るアダプタは、弾性を有する合成樹脂により作成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る微量液採取器具は、結合孔及び吸引側穴部が形成された本体部が結合孔においてキャピラリーの一端部に結合する構成であるため、細長いキャピラリーを挿入する際に折れるなど心配をなくすることができる。また、キャピラリーに入った液体を吸引側穴部から吸引するとキャピラリーの他端側の開口から空気が流入して適切な吸引が保証される。また、キャピラリーの容量により液量が決定されるため作業者の手技による誤差のない計測が可能である効果がある。更に、ツマミ部により扱いが容易である利点を有している。
【0014】
アダプタは、弾性を有する合成樹脂により作成されているので、様々な外径の大きさのキャピラリーを用いることができ、別途シール材が不要となる。また、検体計測装置のサンプル吸引管との衝突などによる毀損の心配がなく、作業性に優れる。
【0015】
キャピラリーとアダプタとは別部材により構成されるので、市販のキャピラリーを用いることができる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下図面を参照して、本発明に係る微量液採取器具及びアダプタの実施例を説明する。各図において、同一の構成要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。実施例に係る微量液採取器具10は、図1、図2に示すようにガラス、プラスチックなどにより作成され、両端に開口を有するキャピラリー11を備える。キャピラリー11の外径寸法は、例えば0.8〜0.9mm、容量は3〜15μL程度のものを用いる。
【0017】
アダプタ20は、ゴムなどの弾性を有する合成樹脂により構成され、概ね直方体状の本体部21と、ツマミ部22とを有している。本体部21の一側面には、キャピラリー11の一端部に結合する結合孔23が形成されており、この結合孔23と連通して反対方向にテーパ状に外側へ大きくなるようにテーパ部24aが形成された吸引側穴部24が形成されている。
【0018】
結合孔23と吸引側穴部24の境界部分は、段部25となっており、キャピラリー11を挿入した場合のストッパの機能を有している。本体部21における吸引側穴部24の開口を有する面の周縁部は本体部21から外側へ僅かに突出したフランジ部21aとなっており、本体部21の面積が大きい面には、結合孔23と吸引側穴部24に応じた緩やかな膨部26が形成されている。
【0019】
ツマミ部22は、薄板状であって、結合孔23に挿入されたキャピラリー11のラジアル方向へ突出して設けられている。また、結合孔23の開口部は本体部21からやや突出したスリーブ27に形成されている。
【0020】
以上の通り構成される微量液採取器具10は、図3〜図5に示される組立治具30を用いて作成される。組立治具30は、キャピラリー11が配置される一端側に壁部32を有する溝部31と、溝部31の他端側に設けられアダプタ20を配置する配置台部33を備えている。配置台部33の一側部にはガイド壁34が設けられ、配置台部33と溝部31の境界部分はアダプタ20の進行を停止させるストッパの機能を有する壁面35となっている。また、壁面35の下端部にはアダプタ20のスリーブ27が入り込む穴部36が形成されている。
【0021】
微量液採取器具10を組み立てる場合には、図3に示されるように、溝部31にキャピラリー11を、その一端部が壁部32に当接した状態で配置する。このとき、図4に示されるようにキャピラリー11の他端側は壁面35から配置台部33に突出した状態となる。
【0022】
図4に示されるような状態において、アダプタ20をツマミ部22が配置台部33のオープン側に位置するようにして、ツマミ部22と対向する面をガイド壁34に沿わせて、キャピラリー11側へ押し付ける。壁面35から突出したキャピラリー11の端部は、アダプタ20の結合孔23に入り込み、アダプタ20の進行はストッパの機能を有する壁面35によって阻止される。このとき壁面35から突出したキャピラリー11の端部は結合孔23に入り込むが、段部25のストッパとしての作用により停止され、微量液採取器具10が出来上がる。これにより、市販のキャピラリー11をそのまま用いることができる。
【0023】
微量液採取器具10は次のようにして用いることができる。図6に示される血液などの液体サンプル51に、キャピラリー11の先端を差し込んで、毛細管現象により液体サンプル51をキャピラリー11内に満たす。このときツマミ部22を指で挟んで作業を行うことができ、作業性を向上させる。
【0024】
図7に示すように、ツマミ部22を指で挟んでアダプタ20の吸引側穴部24の開口を、検体計測装置60のサンプル吸引管61の下方に位置付けて、サンプル吸引管61の先端が吸引側穴部24におけるテーパ部24aに当接するように操作し、検体計測装置60を操作して液体サンプル51の吸引を行わせる。
【0025】
検体計測装置60は、吸引した液体サンプル51と先に所定量を吸引してある希釈用試薬とを混合攪拌して、分析を行い、結果を出力する。
【0026】
以上の通りの作業が行われる結果、液体サンプル51の容量はキャピラリー11の容量となり、作業者の作業精度に拘らず一定となり、また、希釈用試薬の量や攪拌作業が一定となり、バラツキによる誤差を少なくして測定精度を向上させることができる。また作業性の向上により、作業時間を短縮できる効果も生じる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に係る微量液採取器具の実施例を示す斜視図。
【図2】本発明に係る微量液採取器具の実施例を示す断面図。
【図3】本発明に係る微量液採取器具の実施例に関する組み立て工程を示す斜視図。
【図4】本発明に係る微量液採取器具の実施例に関する組み立て工程を示す斜視図。
【図5】本発明に係る微量液採取器具の実施例に関する組み立て工程を示す斜視図。
【図6】本発明に係る微量液採取器具の実施例を用いた計測工程を示す斜視図。
【図7】本発明に係る微量液採取器具の実施例を用いた計測工程を示す斜視図であり、(a)は要部を示し、(b)は要部を拡大したものであり、(c)は(b)のA−A断面図である。
【図8】キャピラリーを用いた従来の計測工程を示す斜視図。
【図9】キャピラリーを用いた従来の計測工程を示す斜視図。
【図10】キャピラリーを用いた従来の計測工程を示す斜視図。
【図11】キャピラリーを用いた従来の計測工程を示す斜視図。
【符号の説明】
【0028】
10 微量液採取器具
11 キャピラリー
20 アダプタ
21 本体部
21a フランジ部
22 ツマミ部
23 結合孔
24 吸引側穴部
24a テーパ部
25 段部
27 スリーブ
30 組立治具
31 溝部
32 壁部
33 配置台部
51 液体サンプル
60 検体計測装置
61 サンプル吸引管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両端に開口を有するキャピラリーと、
このキャピラリーの一端部に結合する結合孔と、この結合孔と連通して反対方向にテーパ状に外側へ大きくなるように形成された吸引側穴部と、前記結合孔及び前記吸引側穴部が形成された本体部と、この本体部から突出して設けられたツマミ部とを備えるアダプタと、
を具備することを特徴とする微量液採取器具。
【請求項2】
アダプタが弾性を有する合成樹脂により作成されていることを特徴とする請求項1に記載の微量液採取器具。
【請求項3】
キャピラリーとアダプタとは別部材により構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の微量液採取器具。
【請求項4】
キャピラリーの一端部に結合する結合孔と、
この結合孔と連通して反対方向にテーパ状に外側へ大きくなるように形成された吸引側穴部と、
前記結合孔及び前記吸引側穴部が形成された本体部と、
この本体部から突出して設けられたツマミ部と
を具備することを特徴とするアダプタ。
【請求項5】
弾性を有する合成樹脂により作成されていることを特徴とする請求項4に記載のアダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−275353(P2008−275353A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116389(P2007−116389)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000230962)日本光電工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】