心電図記録方法およびシステム
以下の(i)及び(ii)を含む、心電図記録システム。
(i)心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心臓問題指示を提供するように構成されているプロセッサであって、患者の身体上に配置されている電極から構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサ。
(ii)プロセッサから受信した心臓問題指示を送信するように構成されているインターフェース。
(i)心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心臓問題指示を提供するように構成されているプロセッサであって、患者の身体上に配置されている電極から構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサ。
(ii)プロセッサから受信した心臓問題指示を送信するように構成されているインターフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2007年3月1日に出願した、"Usage of adapted Nehb 3-lead bipolar leads for express ECG diagnostics" (特急ECG診断のために改造したネーブ3線双極リードの用法)と題する米国仮特許出願第60/892,263号の優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、心電図記録方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
1938年、W.Nehb(ダブリュー.ネーブ)は、3線双極心電図記録技法を提案した。これらのリードは、ネーブのA(腹側)、ネーブのD(背側)、およびネーブのJ(またはネーブのI−内部)と定義されている。図1aおよび図1bは、ネーブの従来技術の3線双極ECG技法の実施態様を示し、図1は、男性患者の冠状図を示し、図1bは、その横断面図を示す。尚、これらのリードにおける記録は、市販の心電図であればいずれを用いても、遂行可能であることを注記しておく。
【0003】
ネーブの従来技術の心電図記録法によれば、以下の順序で胸部にアクティブ電極を位置付ける。(a)第1ネーブ電極901を、標準的な12線ECG記録のV1に対応する、胸骨から右側の第2肋間空間に配置する。(b)第2ネーブ電極902を、V4に対応する位置に配置する。(c)第3ネーブ電極903をV7に対応する位置に配置する。
【0004】
前記従来技術の3線双極ECG技法によれば、左心室後壁上の電位を記録するネーブのDとしてI標準線を定義し、II標準リードは、左心室の前壁上の電位に対応するネーブのAを生成し、III標準リードは、心臓の横隔膜面上の電位を反映するネーブのJを記録するかのように、ECGを記録する。
【0005】
リードは、心臓に近接する胸部に、心臓の解剖学的位置に合わせて配置されるので、これらは非常に感度が高く、異なる心臓状態の高精度診断を可能とし、標準的な12線ECGシステムでは常には明確に検出できない状態でさえも含まれる。例えば、ネーブのリードの特に特徴的な診断の利点は、左心室後壁における心筋虚血の場合である。
【0006】
ネーブによって記録したECGを分析するときには、定性的および定量的パラメータを考慮に入れる。定性的パラメータは、2線ECGにおけると同一であり、異なる波P、Q−R−S、T、Uのサイズ、電圧および形状、PR、QRS、STまたはQTのような異なる断片の延長、ならびにP−QRSの連合および解離、PRおよびST派生のようなこれらの相互関係を含むことが好ましい。殆どの場合、正常な心臓のネーブの追跡におけるQRS複合は、qRSまたはrSとして記録されるが、場合によっては、qRs、qR、RS(Rs)の形態となることもあり得る。下位リード(ネーブのJ)では、Q波は現れないのが通常である。定量的特性は、Q、R、S電圧、Q延長、ならびにQ/RおよびR/S比である。
【0007】
表1は、ネーブの技法によって記録したECGパラメータの定量的特性を示す。
【0008】
【表1】
【0009】
尚、先行技術が、この目的に通例用いられるリード(CM2、CM5、CR4、CS5等)と比較して、ホルター監視(Holter-monitoring)のためのこれらのリードの実施に成功したというデータもあることを注記しておく。
【0010】
尚、ネーブの方法は、現在不当に忘れられているが応用するに値し、医療科学の進歩からその適応化が求められていることを注記しておく。ネーブのリードを用いたことがある研究者の殆どは、簡素さ、高感度、および情報量はこのECG設定の大きな利点であることに同意している。
【0011】
更に、暫定的臨床データが、緊急な診断に対して、12線心電図と相関付けた場合、ネーブの方法の高信頼性を証明していることも注記しておく。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
加えて、現在の装着携行式心電図記録デバイス(例えば、ホルターのモニタ)では、心電図情報の検出のために実装する電極が5つ以上(例えば、4つの信号電極と1つの接地電極)であり、したがって身体に取り付けて携行するのが煩わしく、5つの電極全ての接続には時間がかかり、大抵の場合専門家でなければできないことである。移動式心電図記録デバイスにおける電極数を削減することが強く求められていることは、当業者には明らかである。
【0013】
心電図記録法、特に、例えば、虚血、不整脈等のような、種々の心臓状態の特急診断のために、信頼性が高く簡素な手段が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
心電図記録システムは、(i)心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心臓問題指示を提供するように構成されているプロセッサであって、患者の身体上に配置されている電極から構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサと、(ii)プロセッサから受信した心臓問題指示を送信するように構成されているインターフェースとを含む。
【0015】
心電図記録システムは、(i)心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心電図情報を提供するように構成されているプロセッサであって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサと、(ii)プロセッサから受信した心電図情報を送信するように構成されているインターフェースとを含む。
【0016】
心臓問題指示を与える方法は、(i)3つの心電図信号を受信する段階であって、3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に位置する3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対間において検出する、段階と、(ii)3つの心電図信号に応答して心臓問題指示を与える段階とを含む。
【0017】
心電図記録検出方法は、(i)心電図信号を受信する段階であって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、段階と、(ii)心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階とを含む。
【0018】
本発明の前述のならびにその他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明を添付図面と関連付けて検討することによって一層明白となろう。図面においては、同様の参照符号は、異なる図全てを通じて同様の要素を示すこととする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図2aおよび図2bは、本発明の一実施形態による心電図記録システム200を示し、図1aは男性患者の胸部の図を示し、図1bは、その横断面図を示す。心電図記録システム200は、プロセッサ220およびインターフェース210を含む。
【0020】
プロセッサ220は、心電図信号を受け取り、心電図信号に応答して心電図情報を提供する。心電図信号の各々は、電極群230の内庫となる電極対間で検出される。電極群230は、実質的に、以下の電極接続部において実質的に患者の身体に配置される電極から成る。(a)胸骨の右側の第2肋間空間(103で示す)、(b)左中間鎖骨線と第5肋間間隔との交点(104で示す)、(c)第5肋間空間と左中間腋窩線との交点(101で示す)。電極群230は、1つ以上の接地電極も含むことができる。
【0021】
容認されている心電図記録法の12線電位記録電極接続位置を参照すると、(a)胸骨の右側の第2肋間空間における電極接続位置は、慣例上V1と呼ばれている、(b)左中間鎖骨線と第5肋間空間との交点における電極接続位置は、慣例上V4と呼ばれている、そして(c)第5肋間空間と左中間腋窩線との交点における電極接続位置は、慣例上V6と呼ばれていることは当業者には明らかである。
【0022】
尚、電極群230は、心電図記録システム200に属すること、またはこのようなシステムに接続することができることを注記しておく。電極群230を形成する電極は、着脱自在にこのようなシステムに接続することができるが、必ずしもそうでなくてもよい。
【0023】
電極群230は、好ましくは、3つの信号電極(第1から第3までの電極231、233、および234)および1つの接地電極235を含む(または接続されている)。
電極群230の第1電極231は、患者の身体上にある第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に実質的に配置されている(即ち、電極接続位置103)。
【0024】
電極群230の第2電極233は、患者の身体上にある胸骨の右側の第2肋間空間に実質的に配置されている(即ち、電極接続位置103)。
電極群230の第3電極234は、患者の身体上にある左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に配置されている(即ち、電極接続位置104)。
【0025】
接地電極235は、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点(105で示すように、第1電極231に近接することが好ましい)に位置する電極群230の電極に近接して、患者の身体上に実質的に配置されている。本発明の一実施形態によれば、接地電極235は、第6肋間空間における第1電極231の下に配置されている。
【0026】
本発明のこのような実施形態によれば、検出する心電図信号は、(a)第2電極233と第1電極231との間において第1心電図信号(D−心電図信号とも呼ぶ)を検出し、(b)第2電極233と第3電極234との間において第2心電図信号(A−心電図信号とも呼ぶ)を検出し、(c)第3電極234と第1電極231との間において第3心電図信号(J−心電図信号とも呼ぶ)を検出することが好ましい。心電図信号は、1対の電極によって検出する電圧レベルの差として検出する。
【0027】
尚、本発明の一実施形態によれば、第1および第3心電図信号は双方共第1電極231とその他の電極との間で検出されるので、第1および第3心電図信号は、異なる時点に検出されることを注記しておく。
【0028】
更に、本発明の一実施形態によれば、第1電極231は、第1心電図信号の検出中は正電極としての役割を果たし、第3心電図信号の検出中は負電極としての役割を果たす(またはその逆)ように構成されている。
【0029】
尚、好ましくは、第1心電図信号(Dで示す)は、患者の心臓の左心室の後壁の電位を特徴化することを注記しておく。同様に、第2心電図信号(Aで示す)は、好ましくは、左心室の前壁の電位を特徴化し、第3心電図信号(Jで示す)は、好ましくは、心臓の横隔膜面を特徴化する。
【0030】
表2は、本発明の一実施形態による電極230の位置付けを示す。
【0031】
【表2】
【0032】
前述のように、第1電極231は、各場合に逆極性を有する第1および第3心電図信号の検出に用いることができる。例えば、第2電極233が負端子としての役割を果たし、第4電極が正端子234としての役割を果たす(これによってA−心電図信号の検出を可能にする)本発明の一実施形態によれば、第1電極231は第1心電図信号の検出中には正端子としての役割を果たすことにより、D−心電図信号の検出を可能とし、第3心電図信号の検出中には負端子としての役割を果たすことによりJ−心電図信号の検出を可能にする。
【0033】
尚、追加の第4電極(図示せず)を第1電極231の直近に配置することによっても、同じことを達成することができるが、1つの第1電極231によって行う方が好ましいことを注記しておく。しかしながら、本発明のこのような実施形態によれば、第1電極231および第4電極を患者の身体上で互いの直近に配置する必要があるので、本発明の一実施形態によれば、第1電極231および第4を電極構造体(図示せず)に組み込み、患者の身体に接続するように構成し、更に一致する電極接続位置において、組み込まれた電極の電気的接続性を確保するように構成し、そして電極構造体に組み込まれた電極を互いに分離するように構成することを注記しておく。
【0034】
本発明の異なる実施形態によれば、電極構造体は、近接する電極の一群の内、第1電極231、第4電極、および接地電極235を含むいずれのサブグループも含む(例えば、電極構造体は、第1電極231および接地電極235を含む)。
【0035】
尚、2つまたは3つの電極を1つの電極構造体に組み込むことは、2つの目的を果たすことができることを注記しておく。第1に、心電図記録システム200は時間が重大な要因である緊急状況において好ましく用いることができるので、電極構造体を患者の身体に接続する時間が短くてすむだけでなく、混乱または作業条件等によって電極を誤って割り当てる可能性も低下する。第2に、予め組み立ててある電極構造体は、できるだけ近接することが必要な電極を一層近づけて配置し易くなるので、心電図測定の精度が向上する。
【0036】
尚、心電図記録システム200は、更に、接地電極235を実装し、好ましくは、第1電極231に近接して実質的に配置する(即ち、電極接続位置101の近傍)ことによって、電図記録信号の少なくとも1つを検出するように構成することを注記しておく。尚、本発明の別の実施形態によれば、接地電極235は、第2電極233の近傍または第3電極235の近傍というような、患者の身体のいずれかの場所に配置され(しかし、必然ではない)、しかるべき電極構造体が、第3および第4電極233および234の一方だけでなく、接地電極も組み込むことができることを注記しておく。
【0037】
接地電極の患者の身体に対する接続位置は、他の電極の接続位置よりも重要性が低いことが好ましい。接地電極235の接続位置は、電極群230の素早い接続、したがって静電図記録信号の素早い検出をし易くするための、接地電極235の患者の身体に対する接続の利便性に応じて決定することができる。
【0038】
尚、本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、増幅器240も含み、プロセッサ220による心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されていることを注記しておく。
【0039】
前述のインターフェース210を再度参照すると、インターフェース210はプロセッサ220から受信する心電図情報を送信するように構成されている。本発明の異なる実施形態によれば、インターフェース210は、心電図情報を、心電図記録システム200の1ユニットに、外部システム330(またはその1ユニット)に、あるいは双方に送信するように構成されており、心電図情報は、好ましくは心電図記録法により評価可能な情報を提供するためには、更に処理が必要となる。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、心電図記録処理ユニット270に含み、プロセッサ220から受信する心電図情報を処理して、心電図記録法により評価可能な情報を提供するように構成されている。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、インターフェース210は、心電図情報の外部システム300への提供のために、外部システム・インターフェース(図示せず)を含み、心電図情報の提供は、データ・ケーブル(図示せず)を通じてまたはワイヤレスで(例えば、図1に示すように、アンテナ212を通じて)行われる。本発明の一実施形態によれば、インターフェース210は心電図情報をワイヤレスで提供するように構成されている。
【0042】
尚、心電図記録システム200が心電図記録処理ユニット270を含む本発明の一実施形態によれば、インターフェースが外部システム300に、心電図情報の代わりに(またはそれに加えて)、心電図記録法により評価可能な情報を提供してもよいことを注記しておく。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、外部システム300は、外部システム300が(例えば、救急車等の)医療緊急キットの一部であるとき、または外部システム300が心電図情報(または心電図記録法により評価可能な情報)の表示またはその印刷に合わせて構成されているときのように、心電図記録システム200に近接して配置されている。
【0044】
本発明の別の実施形態によれば、外部システム300は、病院または緊急支援センタに設置することができる遠距離外部システムであり、提供された情報を直ちに評価するために心電図情報(または心電図記録法により評価可能な情報)をECGの専門家に提供するように構成されている。本発明のこのような実施形態によれば、心電図記録システム200と外部システム300との間の接続は、好ましくは、ワイヤレス(例えば、セルラ電話接続がサポートする)とする。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、緊急医療キットに含ませることができるもの、または激しい心臓状態に苦しむ患者が格納することができるものというような、小型で移動可能な心電図記録システムである。
【0046】
心電図記録システム200は、好ましくは、専門家による心臓病学的補助が得られない状況における迅速な診断のための小型携帯用心電図記録デバイスとして用いるように設計する。本発明の一部の実施形態にしたがって、記録した心電図を専門家に高速転送することを可能にする電気通信機構を備えるように構成すると、緊急の場合に外来患者への対応を一層速くしかも適切に行うことが可能になる。
【0047】
同様の理由により、本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、電極群230の電極も含み、電極群230の電極の各々は、電極接続位置の1つにおいて、患者の身体に患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている。
【0048】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、心電図記録情報(または心電図記録法により評価可能な情報)またはその一部の格納のために、メモリ・ユニット250も含む。
【0049】
尚、本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、正常状態における患者の心電図信号を検出し、関係のある心電図情報をメモリ・ユニット250に格納するように構成されていることを注記しておく。後に、緊急の状況において、正常な状態に関して格納されている心電図情報を、緊急の状況に関して現在提供している心電図情報と共に、心電図記録システム200によって提供し、こうして提供された心電図情報を以下に分析するかについて、一層多くのECG専門情報を提供することが可能になる。
【0050】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、心電図情報(または心電図記録法により評価可能な情報)またはその一部の表示のために、ディスプレイ260も含む。
【0051】
尚、当業者には、ここに提供する発明にしたがって開示する伝統的なネーブの電極配置の方法の修正では、V7の代わりに、V6またはその直近に1つ以上の電極を配置することを含むことは明白であろう。開示する別の修正は、V6電極の横隣に接地電極235を配置することである。これらの修正は双方共、心電図記録システム200の携帯用心電図記録計としての実施を容易にする。
【0052】
尚、接地電極235の第1電極231への局所的近接(topographic approximation)は、ECG記録の評価の品質や能力を妨害することはないことを注記しておく。何故なら、リード・ベクトルの方向が保存されており、他方ECG記録の迅速、確実、かつ簡単な方法が必須である、生命を脅かす心臓状態の緊急時診断に合わせて設計された心電図記録システム200において用いるときには、これが実際に有効であるからである。
【0053】
図4aおよび図4bは、本発明の一実施形態による心電図検出方法500を示し、図4bは、本発明の異なる実施形態による、受信段階の異なる実施態様を示す。尚、方法500の異なる実施形態は、心電図記録システム200の異なる実施形態によって実行するように構成することが好ましく、当業者には明白なように、方法500に関して具体的に論じられていなくても、心電図記録システム200の異なる実施形態(その一部については先に論じている)をサポートするように方法500を容易に改造することができることを注記しておく。したがって、当業者は、心電図記録システム200について論じた異なる実施形態について、方法500およびその異なる実施形態を考慮することによって、便益を得ることができる。
【0054】
本発明の一実施形態によれば、方法は、心電図信号を検出する段階510から開始し、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する。
【0055】
本発明の一実施形態によれば、段階510は、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に配置された電極群の電極に実質的に近接して配置された接地電極を実装することによって、心電図信号の少なくとも1つを検出する段階511を含む。
【0056】
本発明の一実施形態によれば、方法500は、心電図信号の少なくとも1つを増幅する段階520を含む。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階520を増幅器240が実行することが好ましい。
【0057】
方法500は、心電図信号を受信する段階530に進み、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階530をプロセッサ220が実行することが好ましい。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、段階530は、電極群の内、異なる電極対間において検出した心電図信号を受信する段階531を含み、電極群の内第1電極は、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に実質的に位置し、電極群の内第4電極は第1電極の直近に位置し、3つの心電図信号の各々は、第1電極および第4電極から成る対とは異なる電極群から選択された電極対の間において検出される。しかしながら、先に開示したように、2つの電極は必要なく、第1電極で十分であり、前述のように、第1電極は、第1心電図信号の検出中には第1極性(例えば、正)を有する端子として、そして第3信号の検出中には第2極性(例えば、負)を有する端子としての役割を果たすことができると好ましい。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、段階530は、電極群の内異なる電極対において検出した心電図信号を受信する段階532を含み、電極群は、(a)実質的に第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する第1電極、(b)実質的に患者の身体上における、胸骨の右側にある第2肋間空間に位置する第2電極、および(c)患者の身体上における左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に位置する第3電極から実質的に成り、(a)第2電極と第1電極との間において第1心電図信号を検出し、第2電極と第3電極との間において第2心電図信号を検出し、(c)第3電極と第1電極との間において第3心電図信号を検出する。
【0060】
本発明の一実施形態によれば、段階530は、小型移動心電図記録システムが心電図信号を受信する段階533を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階530は、電極群の内庫となる電極対間において検出した心電図信号を受信する段階534を含み、電極群の電極の各々は、電極接続位置の1つにおいて患者の身体に患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている。
【0061】
段階530に続いて、心電図信号に応答して心電図情報を提供する段階540に進む。尚、本発明の一実施形態によれば、段階540は、小型移動心電図記録システムによって心電図情報を提供する段階を含むことを注記しておく。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階540をプロセッサ220が実行することが好ましい。
【0062】
本発明の一実施形態によれば、段階540に続いて、心電図情報を処理して、心電図記録法によって評価可能な情報を供給する段階550に進む。これまでの図面に明記した例を参照すると、本発明の一実施形態によれば、段階540をプロセッサ220によって実行する。
【0063】
方法500は、心電図情報を送信する段階560に進む。尚、本発明の一部の実施形態によれば、前記送信する段階は、心電図情報の代わりに(または加えて)、電図記録法によって評価可能な情報を送信する段階を含んでもよいことを注記しておく。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階560をインターフェース210が実行することが好ましい。
【0064】
本発明の一実施形態によれば、段階560は、心電図情報をワイヤレスで送信する段階561を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階560は、小型移動心電図記録システムによって心電図情報をお送信する段階を含む。
【0065】
図3aから図3dまでは、心電図記録システム200の一実施形態によって記録した心電図800と、標準的な12線ECGを用いて記録した心電図700との比較を示し、このために図示した心電図信号は、背景において言及した、伝統的なネーブの心電図信号Nehb-A、Nehb-D、およびNehb-Jである。
【0066】
尚、図3aから図3dまでの各々において、最上位の心電図は、D−心電図信号の心電図801およびネーブのD−心電図信号の心電図701であり、中央の心電図は、A−心電図信号の心電図802およびネーブのA−心電図信号の心電図702であり、最下位の心電図は、J−心電図信号の心電図803、およびネーブのJ−心電図信号の心電図703であり、図3aから図3dの各々は、異なる健康な患者について検出した心電図であることを注記しておく。
【0067】
当業者であれば、図3aから図3dまでに示す結果は、標準的な心電図計によって記録したECG心電図と、ここで開示した改造ネーブのリードを用いた、心電図記録システム200の一実施形態によって記録したECG心電図との間にある非常に良い相関を示すことを習得するであろう。尚、これらの観察は、以前の先行技術の研究(例えば、Seeberger M.D., et al. (1997) "The Inverse Nehb J lead increases the sensitivity of Holter Electrocardiographic monitoring for detecting myocardial ischemia" (逆ネーブJリードは、心筋虚血を検出するためのホルター心電図監視の感度を高める)Am.J. Cardio 80:1-5、およびOsterhues, H.-H., et al. (1994) "Improved detection of transient myocardial ischemia by a new lead combination: value of bipolar lead Nehb D for Holter-monitoring"(新しいリードの組み合わせによる過渡的心筋虚血の検出の改良:ホルター監視に対する双極リード・ネーブDの価値) Am. Heart J. 127:599-566)と一致することを注記しておく。
【0068】
当業者には明白であろうが、心電図記録システム200によって記録したECG心電図および標準的な12線ECGによって記録したものには実用的な独自性があり、更に、ECGパラメータおよび診断判断基準の殆どの明確な判定が可能な12線ECGと比較すると、十分な数の診断判断基準がある。
【0069】
この時点で、心電図記録システム200が提供する心電図情報は、ECG診断に対する応用性が高くしかも情報量が多いこと、そして標準的な12線ECGと高い相関があるが、3本のアクティブ・リードしか用いないので、記録に要する時間が短縮することが、当業者には明らかであろう。
【0070】
ここに開示するリードは、胸部の心臓の至近に位置付け、心臓の解剖学的位置に対して位置合わせされており、非常に感度が高く、異なる心臓状態の高精度な診断を可能にする。更に、開示する発明によるアクティブ・リードは全て患者の胸壁の前外面に配置されるので、解剖学的窓を殆ど必要とせず、したがって、ここに開示する技法は、急性虚血または心不全のような緊急の場合を含む、特急診断に便利な技法である。
【0071】
ネーブのリードをここに記載するように改造すると、ECG診断に対する様々な応答が考えられる。特に価値があるのは、ここに開示したシステムおよび方法の小型心拍記録計に合わせた実施態様である。ネーブのリードを改造することにより、ECG記録が簡単および高速となり、小さな解剖学的窓(anatomic window)があれば済みつつも、患者が外来病院から遠く、高速の心臓に関する補助を受けることが複雑である場合に、特急診断に必要な完全な心拍記録判断基準を得ることを可能にする。
【0072】
一例として、このような種類の小型心拍記録器である心電図記録システム200は、歯医者の診察室、外科医、婦人科医等に配置することができ、そして専門的な心臓補助がいずれの理由にしても遅れるような別の状況に用いることができる。
【0073】
本発明の別の実施形態によれば、ここに開示するシステムおよび方法は、心臓病履歴のある慢性患者の比較的単純な自己管理にも利用することができる。適時のECG診断によって、急性状況にある患者に対する医療補助に成功する機会が増大することは、全く疑う余地がない。
【0074】
図5は、本発明の一実施形態による心電図記録システム400を示す。心電図記録システム400は、(a)プロセッサ420を含む。プロセッサ420は、3つの心電図信号を受信し、これら3つの心電図信号に応答して心臓問題の指示を与えるように構成されており、3つの心電図信号の各々は、3つの電極431から成る電極群430の内、異なる電極対間において検出され、電子メッセージ発生システムを一体化したエージェント432が患者の身体上に配置されており、(b)インターフェース410が、プロセッサ420から受信する心臓問題指示を送信するように構成されている。
【0075】
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、3つの心電図信号に応答して、心臓問題指示を与えるように構成されており、3つの心電図信号の各々は、実質的に3つの電極から成る電極群430の内異なる電極対間で検出され、電子メッセージ発生システムを一体化したエージェント432および433が、患者の身体上において、実質的に次の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中央鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に配置されている。
【0076】
本発明の一実施形態によれば、システム400は、更に、接地電極435を実装することにより、心電図信号の少なくとも1つを検出するように構成されている。本発明の一実施形態によれば、接地電極435は、第5肋間区間および左中間腋窩線の交点に位置する電極群430の電極の近傍に実質的に配置されている。
【0077】
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、更に、3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供するように構成されている(先に開示したシステム200と同様)。本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、心電図情報を処理して、心臓問題指示を与えるように構成されている。
【0078】
本発明の一実施形態によれば、インターフェース410は、心臓問題指示をワイヤレスで送信するように構成されている。
本発明の一実施形態によれば、システム400は、更に、プロセッサ420による心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されている増幅器440を含む。
【0079】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム400は、小型移動心電図記録システムであり、患者を素早く診断するために、医療実務者または応急処置提供者が気軽に携行できる、または患者の状態の分析または監視のいずれかのために、長時間にわたる潜在的な危険の間患者が携行するように構成することが好ましい。データをワイヤレスで伝送することができると、医療センタによる連続的監視がし易くなる。
【0080】
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、3つの新出ず信号に応答して、急性不整脈の心臓問題指示を与えるように構成されている。
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、3つの新出ず信号に応答して、虚血の心臓問題指示を与えるように構成されている。
【0081】
本発明の一実施形態によれば、インターフェース410は、ハンドヘルド通信デバイス、例えば、セルラ・フォン、ラップトップ・コンピュータ、またはパーソナル・ディジタル・アシスタントに心臓問題指示を送信するように構成されている。
【0082】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム400は、更に、第1、第2、および第3電極431と、電子メッセージ発生システムを一体化したエージェント432および433(そして潜在的に接地電極435も)含み、本発明の一実施形態によれば、3つの電極431、432および433(ならびに、潜在的に接地電極435も)は、患者自身が患者の身体に自分で取り付けるように構成されている。
【0083】
つまり、潜在的な危険がある患者は、規則的な監視のため、または患者が危険な心臓の症状に見舞われるかもしれないと感じたとき(またはそう疑う他の理由があるとき)のいずれかに、彼の身体にシステム400の電極を接続するように、容易に訓練することができる。電極数を4つに制限したことにより(接地電極435も数える)、例えば、ホルター・デバイスが必要とする5つの電極と比較して、(患者または他の人のいずれかによる)患者の身体への電極の取付の迅速化を容易にし、電極の正しい接続に必要な訓練を易化し、慢性心臓病の患者が自律的に電極を配置するように訓練することが可能となり、心電図記録システム400の、心臓状態に苦しむ人が所有し操作するように構成された自己使用可能な心電図記録システムとしての使用が容易になる。
【0084】
尚、当業者であれば、システム200およびその異なる実施形態に関して開示したその他の構成要素および性能を、システム400およびその異なる実施形態に適用することも可能であること、そしてその逆も可能であることは明白であろう。
【0085】
尚、システム400およびその異なる実施形態は、以下に開示する方法900およびその異なる実施形態を実行するように構成されていることを注記しておく。
図6は、本発明の一実施形態にしたがって、心臓問題指示を与える方法900を示す。
【0086】
本発明の一実施形態によれば、方法900は、3つの心電図信号の内少なくとも1つの心電図信号を検出する段階910から開始する。各心電図信号は、患者の身体上に配置した3つの電極から成る電極群の内異なる電極対の間において検出する。
【0087】
本発明の一実施形態によれば、段階910は、接地電極を実装することにより、少なくとも1つの心電図信号を検出する段階911を含む。本発明の一実施形態によれば、接地電極は、電極群の内、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する電極の近傍に実質的に配置されている。
【0088】
本発明の一実施形態によれば、段階910に続いて、心電図信号の少なくとも1つを増幅する段階920に進む。
続いて、方法900は、3つの心電図信号を受信する段階930に進む。3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に配置した3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対の間において検出する。
【0089】
本発明の一実施形態によれば、段階930は、3つの心電図信号を受信する段階931を含み、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する。
【0090】
段階930に続いて、好ましくは、3つの心電図信号を処理して、3つの心電図信号に応答して心臓問題ステータスを判定する段階940に進む。
本発明の一実施形態によれば、段階940は、更に、心電図信号を処理して、心電図情報を提供する段階941を含む(例えば、システム200および方法500に関する論述を参照のこと)。
【0091】
本発明の一実施形態によれば、段階940は、心電図情報を処理して、心臓問題指示を与える段階942を含む。
方法900は、続いて、3つの心電図信号に応答して、心臓問題指示を与える段階950に進む。好ましくは、3つの心電図信号を処理した後に、心臓問題が問題ありと判定されたときにのみ、心臓問題指示を与える。尚、3つの心電図信号を処理すれば、広範囲におよぶ心臓問題を検出するためには十分であることを注記しておく。その早期検出は(望ましくは、短い扉から針までの範囲(short door to needle span)に繋がる)患者の命を助け、異なる心臓状況のいずれの損傷をも大幅に抑制することができる。
【0092】
本発明の一実施形態によれば、段階950は、3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階951を含む(ここで、心電図情報は段階941の間に取り込むことが好ましい)。
【0093】
本発明の一実施形態によれば、段階950は、3つの心電図信号に応答して、急性不整脈心臓問題指示を与える段階952を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階950は、3つの心電図信号に応答して、虚血心臓問題指示を与える段階953を含む。
【0094】
好ましくは、段階950に続いて、心臓問題指示を送信する段階960に進む。
本発明の一実施形態によれば、段階960は、更に、心電図情報を送信する段階を含む(尚、心臓問題指示が発生しない場合、心電図情報を別個に送信することができることを注記しておく)。
【0095】
本発明の一実施形態によれば、段階960は、心臓問題指示をワイヤレスで送信する段階961を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階960は、心臓問題指示をハンドヘルド通信デバイスに送信する段階を含む。
【0096】
尚、本発明の一実施形態によれば、受信および提供する段階(更に、潜在的に方法900の全ての段階)は、小型移動心電図記録システムによって実行することを注記しておく。
【0097】
当業者であれば、その他の段階、ならびに方法500およびその異なる実施形態に関して開示した詳細は、方法900およびその異なる実施形態にも適用可能であり、その逆も可能であることは、明白であろう。
【0098】
尚、方法900およびその異なる実施形態は、好ましくは、以下に開示するシステム400およびその異なる実施形態によって実行するように構成することを注記しておく。
本発明は、従来の器具、方法、および構成要素を用いることによって実用化することができる。したがって、このような器具、構成要素および方法の詳細は、ここでは詳細に明記しない。これまでの説明において、本発明の完全な理解が得られるようにするために、多数の具体的な詳細を明記した。しかしながら、本発明は、具体的に明記した詳細に頼ることなく実用化できる場合もあることは、当然認められよう。
【0099】
本開示においては、本発明の実施形態例に過ぎないものの、その多様性について新しい例を全て示しそして説明した。本発明は、種々のその他の組み合わせおよび環境においても使用可能であり、ここに表現した発明概念の範囲内において変更および修正が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1a】図1aは、ネーブの先行技術の3線双極ECG技法の実施態様を示す。
【図1b】図1bは、ネーブの先行技術の3線双極ECG技法の実施態様を示す。
【図2a】図2aは、本発明の一実施形態による心電図記録システムを示す。
【図2b】図2bは、本発明の一実施形態による心電図記録システムを示す。
【図3a】図3aは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図3b】図3bは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図3c】図3cは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図3d】図3dは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図4a】図4aは、本発明の一実施形態による心電図検出方法を示す。
【図4b】図4bは、本発明の一実施形態による心電図検出方法を示す。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による心電図記録システムを示す。
【図6】図6は、本発明の一実施形態にしたがって、心臓問題指示を与える方法を示す。
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2007年3月1日に出願した、"Usage of adapted Nehb 3-lead bipolar leads for express ECG diagnostics" (特急ECG診断のために改造したネーブ3線双極リードの用法)と題する米国仮特許出願第60/892,263号の優先権を主張する。
(発明の分野)
本発明は、心電図記録方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
1938年、W.Nehb(ダブリュー.ネーブ)は、3線双極心電図記録技法を提案した。これらのリードは、ネーブのA(腹側)、ネーブのD(背側)、およびネーブのJ(またはネーブのI−内部)と定義されている。図1aおよび図1bは、ネーブの従来技術の3線双極ECG技法の実施態様を示し、図1は、男性患者の冠状図を示し、図1bは、その横断面図を示す。尚、これらのリードにおける記録は、市販の心電図であればいずれを用いても、遂行可能であることを注記しておく。
【0003】
ネーブの従来技術の心電図記録法によれば、以下の順序で胸部にアクティブ電極を位置付ける。(a)第1ネーブ電極901を、標準的な12線ECG記録のV1に対応する、胸骨から右側の第2肋間空間に配置する。(b)第2ネーブ電極902を、V4に対応する位置に配置する。(c)第3ネーブ電極903をV7に対応する位置に配置する。
【0004】
前記従来技術の3線双極ECG技法によれば、左心室後壁上の電位を記録するネーブのDとしてI標準線を定義し、II標準リードは、左心室の前壁上の電位に対応するネーブのAを生成し、III標準リードは、心臓の横隔膜面上の電位を反映するネーブのJを記録するかのように、ECGを記録する。
【0005】
リードは、心臓に近接する胸部に、心臓の解剖学的位置に合わせて配置されるので、これらは非常に感度が高く、異なる心臓状態の高精度診断を可能とし、標準的な12線ECGシステムでは常には明確に検出できない状態でさえも含まれる。例えば、ネーブのリードの特に特徴的な診断の利点は、左心室後壁における心筋虚血の場合である。
【0006】
ネーブによって記録したECGを分析するときには、定性的および定量的パラメータを考慮に入れる。定性的パラメータは、2線ECGにおけると同一であり、異なる波P、Q−R−S、T、Uのサイズ、電圧および形状、PR、QRS、STまたはQTのような異なる断片の延長、ならびにP−QRSの連合および解離、PRおよびST派生のようなこれらの相互関係を含むことが好ましい。殆どの場合、正常な心臓のネーブの追跡におけるQRS複合は、qRSまたはrSとして記録されるが、場合によっては、qRs、qR、RS(Rs)の形態となることもあり得る。下位リード(ネーブのJ)では、Q波は現れないのが通常である。定量的特性は、Q、R、S電圧、Q延長、ならびにQ/RおよびR/S比である。
【0007】
表1は、ネーブの技法によって記録したECGパラメータの定量的特性を示す。
【0008】
【表1】
【0009】
尚、先行技術が、この目的に通例用いられるリード(CM2、CM5、CR4、CS5等)と比較して、ホルター監視(Holter-monitoring)のためのこれらのリードの実施に成功したというデータもあることを注記しておく。
【0010】
尚、ネーブの方法は、現在不当に忘れられているが応用するに値し、医療科学の進歩からその適応化が求められていることを注記しておく。ネーブのリードを用いたことがある研究者の殆どは、簡素さ、高感度、および情報量はこのECG設定の大きな利点であることに同意している。
【0011】
更に、暫定的臨床データが、緊急な診断に対して、12線心電図と相関付けた場合、ネーブの方法の高信頼性を証明していることも注記しておく。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
加えて、現在の装着携行式心電図記録デバイス(例えば、ホルターのモニタ)では、心電図情報の検出のために実装する電極が5つ以上(例えば、4つの信号電極と1つの接地電極)であり、したがって身体に取り付けて携行するのが煩わしく、5つの電極全ての接続には時間がかかり、大抵の場合専門家でなければできないことである。移動式心電図記録デバイスにおける電極数を削減することが強く求められていることは、当業者には明らかである。
【0013】
心電図記録法、特に、例えば、虚血、不整脈等のような、種々の心臓状態の特急診断のために、信頼性が高く簡素な手段が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
心電図記録システムは、(i)心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心臓問題指示を提供するように構成されているプロセッサであって、患者の身体上に配置されている電極から構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサと、(ii)プロセッサから受信した心臓問題指示を送信するように構成されているインターフェースとを含む。
【0015】
心電図記録システムは、(i)心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心電図情報を提供するように構成されているプロセッサであって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサと、(ii)プロセッサから受信した心電図情報を送信するように構成されているインターフェースとを含む。
【0016】
心臓問題指示を与える方法は、(i)3つの心電図信号を受信する段階であって、3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に位置する3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対間において検出する、段階と、(ii)3つの心電図信号に応答して心臓問題指示を与える段階とを含む。
【0017】
心電図記録検出方法は、(i)心電図信号を受信する段階であって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、段階と、(ii)心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階とを含む。
【0018】
本発明の前述のならびにその他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明を添付図面と関連付けて検討することによって一層明白となろう。図面においては、同様の参照符号は、異なる図全てを通じて同様の要素を示すこととする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図2aおよび図2bは、本発明の一実施形態による心電図記録システム200を示し、図1aは男性患者の胸部の図を示し、図1bは、その横断面図を示す。心電図記録システム200は、プロセッサ220およびインターフェース210を含む。
【0020】
プロセッサ220は、心電図信号を受け取り、心電図信号に応答して心電図情報を提供する。心電図信号の各々は、電極群230の内庫となる電極対間で検出される。電極群230は、実質的に、以下の電極接続部において実質的に患者の身体に配置される電極から成る。(a)胸骨の右側の第2肋間空間(103で示す)、(b)左中間鎖骨線と第5肋間間隔との交点(104で示す)、(c)第5肋間空間と左中間腋窩線との交点(101で示す)。電極群230は、1つ以上の接地電極も含むことができる。
【0021】
容認されている心電図記録法の12線電位記録電極接続位置を参照すると、(a)胸骨の右側の第2肋間空間における電極接続位置は、慣例上V1と呼ばれている、(b)左中間鎖骨線と第5肋間空間との交点における電極接続位置は、慣例上V4と呼ばれている、そして(c)第5肋間空間と左中間腋窩線との交点における電極接続位置は、慣例上V6と呼ばれていることは当業者には明らかである。
【0022】
尚、電極群230は、心電図記録システム200に属すること、またはこのようなシステムに接続することができることを注記しておく。電極群230を形成する電極は、着脱自在にこのようなシステムに接続することができるが、必ずしもそうでなくてもよい。
【0023】
電極群230は、好ましくは、3つの信号電極(第1から第3までの電極231、233、および234)および1つの接地電極235を含む(または接続されている)。
電極群230の第1電極231は、患者の身体上にある第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に実質的に配置されている(即ち、電極接続位置103)。
【0024】
電極群230の第2電極233は、患者の身体上にある胸骨の右側の第2肋間空間に実質的に配置されている(即ち、電極接続位置103)。
電極群230の第3電極234は、患者の身体上にある左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に配置されている(即ち、電極接続位置104)。
【0025】
接地電極235は、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点(105で示すように、第1電極231に近接することが好ましい)に位置する電極群230の電極に近接して、患者の身体上に実質的に配置されている。本発明の一実施形態によれば、接地電極235は、第6肋間空間における第1電極231の下に配置されている。
【0026】
本発明のこのような実施形態によれば、検出する心電図信号は、(a)第2電極233と第1電極231との間において第1心電図信号(D−心電図信号とも呼ぶ)を検出し、(b)第2電極233と第3電極234との間において第2心電図信号(A−心電図信号とも呼ぶ)を検出し、(c)第3電極234と第1電極231との間において第3心電図信号(J−心電図信号とも呼ぶ)を検出することが好ましい。心電図信号は、1対の電極によって検出する電圧レベルの差として検出する。
【0027】
尚、本発明の一実施形態によれば、第1および第3心電図信号は双方共第1電極231とその他の電極との間で検出されるので、第1および第3心電図信号は、異なる時点に検出されることを注記しておく。
【0028】
更に、本発明の一実施形態によれば、第1電極231は、第1心電図信号の検出中は正電極としての役割を果たし、第3心電図信号の検出中は負電極としての役割を果たす(またはその逆)ように構成されている。
【0029】
尚、好ましくは、第1心電図信号(Dで示す)は、患者の心臓の左心室の後壁の電位を特徴化することを注記しておく。同様に、第2心電図信号(Aで示す)は、好ましくは、左心室の前壁の電位を特徴化し、第3心電図信号(Jで示す)は、好ましくは、心臓の横隔膜面を特徴化する。
【0030】
表2は、本発明の一実施形態による電極230の位置付けを示す。
【0031】
【表2】
【0032】
前述のように、第1電極231は、各場合に逆極性を有する第1および第3心電図信号の検出に用いることができる。例えば、第2電極233が負端子としての役割を果たし、第4電極が正端子234としての役割を果たす(これによってA−心電図信号の検出を可能にする)本発明の一実施形態によれば、第1電極231は第1心電図信号の検出中には正端子としての役割を果たすことにより、D−心電図信号の検出を可能とし、第3心電図信号の検出中には負端子としての役割を果たすことによりJ−心電図信号の検出を可能にする。
【0033】
尚、追加の第4電極(図示せず)を第1電極231の直近に配置することによっても、同じことを達成することができるが、1つの第1電極231によって行う方が好ましいことを注記しておく。しかしながら、本発明のこのような実施形態によれば、第1電極231および第4電極を患者の身体上で互いの直近に配置する必要があるので、本発明の一実施形態によれば、第1電極231および第4を電極構造体(図示せず)に組み込み、患者の身体に接続するように構成し、更に一致する電極接続位置において、組み込まれた電極の電気的接続性を確保するように構成し、そして電極構造体に組み込まれた電極を互いに分離するように構成することを注記しておく。
【0034】
本発明の異なる実施形態によれば、電極構造体は、近接する電極の一群の内、第1電極231、第4電極、および接地電極235を含むいずれのサブグループも含む(例えば、電極構造体は、第1電極231および接地電極235を含む)。
【0035】
尚、2つまたは3つの電極を1つの電極構造体に組み込むことは、2つの目的を果たすことができることを注記しておく。第1に、心電図記録システム200は時間が重大な要因である緊急状況において好ましく用いることができるので、電極構造体を患者の身体に接続する時間が短くてすむだけでなく、混乱または作業条件等によって電極を誤って割り当てる可能性も低下する。第2に、予め組み立ててある電極構造体は、できるだけ近接することが必要な電極を一層近づけて配置し易くなるので、心電図測定の精度が向上する。
【0036】
尚、心電図記録システム200は、更に、接地電極235を実装し、好ましくは、第1電極231に近接して実質的に配置する(即ち、電極接続位置101の近傍)ことによって、電図記録信号の少なくとも1つを検出するように構成することを注記しておく。尚、本発明の別の実施形態によれば、接地電極235は、第2電極233の近傍または第3電極235の近傍というような、患者の身体のいずれかの場所に配置され(しかし、必然ではない)、しかるべき電極構造体が、第3および第4電極233および234の一方だけでなく、接地電極も組み込むことができることを注記しておく。
【0037】
接地電極の患者の身体に対する接続位置は、他の電極の接続位置よりも重要性が低いことが好ましい。接地電極235の接続位置は、電極群230の素早い接続、したがって静電図記録信号の素早い検出をし易くするための、接地電極235の患者の身体に対する接続の利便性に応じて決定することができる。
【0038】
尚、本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、増幅器240も含み、プロセッサ220による心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されていることを注記しておく。
【0039】
前述のインターフェース210を再度参照すると、インターフェース210はプロセッサ220から受信する心電図情報を送信するように構成されている。本発明の異なる実施形態によれば、インターフェース210は、心電図情報を、心電図記録システム200の1ユニットに、外部システム330(またはその1ユニット)に、あるいは双方に送信するように構成されており、心電図情報は、好ましくは心電図記録法により評価可能な情報を提供するためには、更に処理が必要となる。
【0040】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、心電図記録処理ユニット270に含み、プロセッサ220から受信する心電図情報を処理して、心電図記録法により評価可能な情報を提供するように構成されている。
【0041】
本発明の一実施形態によれば、インターフェース210は、心電図情報の外部システム300への提供のために、外部システム・インターフェース(図示せず)を含み、心電図情報の提供は、データ・ケーブル(図示せず)を通じてまたはワイヤレスで(例えば、図1に示すように、アンテナ212を通じて)行われる。本発明の一実施形態によれば、インターフェース210は心電図情報をワイヤレスで提供するように構成されている。
【0042】
尚、心電図記録システム200が心電図記録処理ユニット270を含む本発明の一実施形態によれば、インターフェースが外部システム300に、心電図情報の代わりに(またはそれに加えて)、心電図記録法により評価可能な情報を提供してもよいことを注記しておく。
【0043】
本発明の一実施形態によれば、外部システム300は、外部システム300が(例えば、救急車等の)医療緊急キットの一部であるとき、または外部システム300が心電図情報(または心電図記録法により評価可能な情報)の表示またはその印刷に合わせて構成されているときのように、心電図記録システム200に近接して配置されている。
【0044】
本発明の別の実施形態によれば、外部システム300は、病院または緊急支援センタに設置することができる遠距離外部システムであり、提供された情報を直ちに評価するために心電図情報(または心電図記録法により評価可能な情報)をECGの専門家に提供するように構成されている。本発明のこのような実施形態によれば、心電図記録システム200と外部システム300との間の接続は、好ましくは、ワイヤレス(例えば、セルラ電話接続がサポートする)とする。
【0045】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、緊急医療キットに含ませることができるもの、または激しい心臓状態に苦しむ患者が格納することができるものというような、小型で移動可能な心電図記録システムである。
【0046】
心電図記録システム200は、好ましくは、専門家による心臓病学的補助が得られない状況における迅速な診断のための小型携帯用心電図記録デバイスとして用いるように設計する。本発明の一部の実施形態にしたがって、記録した心電図を専門家に高速転送することを可能にする電気通信機構を備えるように構成すると、緊急の場合に外来患者への対応を一層速くしかも適切に行うことが可能になる。
【0047】
同様の理由により、本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、電極群230の電極も含み、電極群230の電極の各々は、電極接続位置の1つにおいて、患者の身体に患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている。
【0048】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、心電図記録情報(または心電図記録法により評価可能な情報)またはその一部の格納のために、メモリ・ユニット250も含む。
【0049】
尚、本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、正常状態における患者の心電図信号を検出し、関係のある心電図情報をメモリ・ユニット250に格納するように構成されていることを注記しておく。後に、緊急の状況において、正常な状態に関して格納されている心電図情報を、緊急の状況に関して現在提供している心電図情報と共に、心電図記録システム200によって提供し、こうして提供された心電図情報を以下に分析するかについて、一層多くのECG専門情報を提供することが可能になる。
【0050】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム200は、更に、心電図情報(または心電図記録法により評価可能な情報)またはその一部の表示のために、ディスプレイ260も含む。
【0051】
尚、当業者には、ここに提供する発明にしたがって開示する伝統的なネーブの電極配置の方法の修正では、V7の代わりに、V6またはその直近に1つ以上の電極を配置することを含むことは明白であろう。開示する別の修正は、V6電極の横隣に接地電極235を配置することである。これらの修正は双方共、心電図記録システム200の携帯用心電図記録計としての実施を容易にする。
【0052】
尚、接地電極235の第1電極231への局所的近接(topographic approximation)は、ECG記録の評価の品質や能力を妨害することはないことを注記しておく。何故なら、リード・ベクトルの方向が保存されており、他方ECG記録の迅速、確実、かつ簡単な方法が必須である、生命を脅かす心臓状態の緊急時診断に合わせて設計された心電図記録システム200において用いるときには、これが実際に有効であるからである。
【0053】
図4aおよび図4bは、本発明の一実施形態による心電図検出方法500を示し、図4bは、本発明の異なる実施形態による、受信段階の異なる実施態様を示す。尚、方法500の異なる実施形態は、心電図記録システム200の異なる実施形態によって実行するように構成することが好ましく、当業者には明白なように、方法500に関して具体的に論じられていなくても、心電図記録システム200の異なる実施形態(その一部については先に論じている)をサポートするように方法500を容易に改造することができることを注記しておく。したがって、当業者は、心電図記録システム200について論じた異なる実施形態について、方法500およびその異なる実施形態を考慮することによって、便益を得ることができる。
【0054】
本発明の一実施形態によれば、方法は、心電図信号を検出する段階510から開始し、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する。
【0055】
本発明の一実施形態によれば、段階510は、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に配置された電極群の電極に実質的に近接して配置された接地電極を実装することによって、心電図信号の少なくとも1つを検出する段階511を含む。
【0056】
本発明の一実施形態によれば、方法500は、心電図信号の少なくとも1つを増幅する段階520を含む。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階520を増幅器240が実行することが好ましい。
【0057】
方法500は、心電図信号を受信する段階530に進み、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階530をプロセッサ220が実行することが好ましい。
【0058】
本発明の一実施形態によれば、段階530は、電極群の内、異なる電極対間において検出した心電図信号を受信する段階531を含み、電極群の内第1電極は、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に実質的に位置し、電極群の内第4電極は第1電極の直近に位置し、3つの心電図信号の各々は、第1電極および第4電極から成る対とは異なる電極群から選択された電極対の間において検出される。しかしながら、先に開示したように、2つの電極は必要なく、第1電極で十分であり、前述のように、第1電極は、第1心電図信号の検出中には第1極性(例えば、正)を有する端子として、そして第3信号の検出中には第2極性(例えば、負)を有する端子としての役割を果たすことができると好ましい。
【0059】
本発明の一実施形態によれば、段階530は、電極群の内異なる電極対において検出した心電図信号を受信する段階532を含み、電極群は、(a)実質的に第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する第1電極、(b)実質的に患者の身体上における、胸骨の右側にある第2肋間空間に位置する第2電極、および(c)患者の身体上における左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に位置する第3電極から実質的に成り、(a)第2電極と第1電極との間において第1心電図信号を検出し、第2電極と第3電極との間において第2心電図信号を検出し、(c)第3電極と第1電極との間において第3心電図信号を検出する。
【0060】
本発明の一実施形態によれば、段階530は、小型移動心電図記録システムが心電図信号を受信する段階533を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階530は、電極群の内庫となる電極対間において検出した心電図信号を受信する段階534を含み、電極群の電極の各々は、電極接続位置の1つにおいて患者の身体に患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている。
【0061】
段階530に続いて、心電図信号に応答して心電図情報を提供する段階540に進む。尚、本発明の一実施形態によれば、段階540は、小型移動心電図記録システムによって心電図情報を提供する段階を含むことを注記しておく。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階540をプロセッサ220が実行することが好ましい。
【0062】
本発明の一実施形態によれば、段階540に続いて、心電図情報を処理して、心電図記録法によって評価可能な情報を供給する段階550に進む。これまでの図面に明記した例を参照すると、本発明の一実施形態によれば、段階540をプロセッサ220によって実行する。
【0063】
方法500は、心電図情報を送信する段階560に進む。尚、本発明の一部の実施形態によれば、前記送信する段階は、心電図情報の代わりに(または加えて)、電図記録法によって評価可能な情報を送信する段階を含んでもよいことを注記しておく。これまでの図面に明記した例を参照すると、段階560をインターフェース210が実行することが好ましい。
【0064】
本発明の一実施形態によれば、段階560は、心電図情報をワイヤレスで送信する段階561を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階560は、小型移動心電図記録システムによって心電図情報をお送信する段階を含む。
【0065】
図3aから図3dまでは、心電図記録システム200の一実施形態によって記録した心電図800と、標準的な12線ECGを用いて記録した心電図700との比較を示し、このために図示した心電図信号は、背景において言及した、伝統的なネーブの心電図信号Nehb-A、Nehb-D、およびNehb-Jである。
【0066】
尚、図3aから図3dまでの各々において、最上位の心電図は、D−心電図信号の心電図801およびネーブのD−心電図信号の心電図701であり、中央の心電図は、A−心電図信号の心電図802およびネーブのA−心電図信号の心電図702であり、最下位の心電図は、J−心電図信号の心電図803、およびネーブのJ−心電図信号の心電図703であり、図3aから図3dの各々は、異なる健康な患者について検出した心電図であることを注記しておく。
【0067】
当業者であれば、図3aから図3dまでに示す結果は、標準的な心電図計によって記録したECG心電図と、ここで開示した改造ネーブのリードを用いた、心電図記録システム200の一実施形態によって記録したECG心電図との間にある非常に良い相関を示すことを習得するであろう。尚、これらの観察は、以前の先行技術の研究(例えば、Seeberger M.D., et al. (1997) "The Inverse Nehb J lead increases the sensitivity of Holter Electrocardiographic monitoring for detecting myocardial ischemia" (逆ネーブJリードは、心筋虚血を検出するためのホルター心電図監視の感度を高める)Am.J. Cardio 80:1-5、およびOsterhues, H.-H., et al. (1994) "Improved detection of transient myocardial ischemia by a new lead combination: value of bipolar lead Nehb D for Holter-monitoring"(新しいリードの組み合わせによる過渡的心筋虚血の検出の改良:ホルター監視に対する双極リード・ネーブDの価値) Am. Heart J. 127:599-566)と一致することを注記しておく。
【0068】
当業者には明白であろうが、心電図記録システム200によって記録したECG心電図および標準的な12線ECGによって記録したものには実用的な独自性があり、更に、ECGパラメータおよび診断判断基準の殆どの明確な判定が可能な12線ECGと比較すると、十分な数の診断判断基準がある。
【0069】
この時点で、心電図記録システム200が提供する心電図情報は、ECG診断に対する応用性が高くしかも情報量が多いこと、そして標準的な12線ECGと高い相関があるが、3本のアクティブ・リードしか用いないので、記録に要する時間が短縮することが、当業者には明らかであろう。
【0070】
ここに開示するリードは、胸部の心臓の至近に位置付け、心臓の解剖学的位置に対して位置合わせされており、非常に感度が高く、異なる心臓状態の高精度な診断を可能にする。更に、開示する発明によるアクティブ・リードは全て患者の胸壁の前外面に配置されるので、解剖学的窓を殆ど必要とせず、したがって、ここに開示する技法は、急性虚血または心不全のような緊急の場合を含む、特急診断に便利な技法である。
【0071】
ネーブのリードをここに記載するように改造すると、ECG診断に対する様々な応答が考えられる。特に価値があるのは、ここに開示したシステムおよび方法の小型心拍記録計に合わせた実施態様である。ネーブのリードを改造することにより、ECG記録が簡単および高速となり、小さな解剖学的窓(anatomic window)があれば済みつつも、患者が外来病院から遠く、高速の心臓に関する補助を受けることが複雑である場合に、特急診断に必要な完全な心拍記録判断基準を得ることを可能にする。
【0072】
一例として、このような種類の小型心拍記録器である心電図記録システム200は、歯医者の診察室、外科医、婦人科医等に配置することができ、そして専門的な心臓補助がいずれの理由にしても遅れるような別の状況に用いることができる。
【0073】
本発明の別の実施形態によれば、ここに開示するシステムおよび方法は、心臓病履歴のある慢性患者の比較的単純な自己管理にも利用することができる。適時のECG診断によって、急性状況にある患者に対する医療補助に成功する機会が増大することは、全く疑う余地がない。
【0074】
図5は、本発明の一実施形態による心電図記録システム400を示す。心電図記録システム400は、(a)プロセッサ420を含む。プロセッサ420は、3つの心電図信号を受信し、これら3つの心電図信号に応答して心臓問題の指示を与えるように構成されており、3つの心電図信号の各々は、3つの電極431から成る電極群430の内、異なる電極対間において検出され、電子メッセージ発生システムを一体化したエージェント432が患者の身体上に配置されており、(b)インターフェース410が、プロセッサ420から受信する心臓問題指示を送信するように構成されている。
【0075】
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、3つの心電図信号に応答して、心臓問題指示を与えるように構成されており、3つの心電図信号の各々は、実質的に3つの電極から成る電極群430の内異なる電極対間で検出され、電子メッセージ発生システムを一体化したエージェント432および433が、患者の身体上において、実質的に次の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中央鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に配置されている。
【0076】
本発明の一実施形態によれば、システム400は、更に、接地電極435を実装することにより、心電図信号の少なくとも1つを検出するように構成されている。本発明の一実施形態によれば、接地電極435は、第5肋間区間および左中間腋窩線の交点に位置する電極群430の電極の近傍に実質的に配置されている。
【0077】
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、更に、3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供するように構成されている(先に開示したシステム200と同様)。本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、心電図情報を処理して、心臓問題指示を与えるように構成されている。
【0078】
本発明の一実施形態によれば、インターフェース410は、心臓問題指示をワイヤレスで送信するように構成されている。
本発明の一実施形態によれば、システム400は、更に、プロセッサ420による心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されている増幅器440を含む。
【0079】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム400は、小型移動心電図記録システムであり、患者を素早く診断するために、医療実務者または応急処置提供者が気軽に携行できる、または患者の状態の分析または監視のいずれかのために、長時間にわたる潜在的な危険の間患者が携行するように構成することが好ましい。データをワイヤレスで伝送することができると、医療センタによる連続的監視がし易くなる。
【0080】
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、3つの新出ず信号に応答して、急性不整脈の心臓問題指示を与えるように構成されている。
本発明の一実施形態によれば、プロセッサ420は、3つの新出ず信号に応答して、虚血の心臓問題指示を与えるように構成されている。
【0081】
本発明の一実施形態によれば、インターフェース410は、ハンドヘルド通信デバイス、例えば、セルラ・フォン、ラップトップ・コンピュータ、またはパーソナル・ディジタル・アシスタントに心臓問題指示を送信するように構成されている。
【0082】
本発明の一実施形態によれば、心電図記録システム400は、更に、第1、第2、および第3電極431と、電子メッセージ発生システムを一体化したエージェント432および433(そして潜在的に接地電極435も)含み、本発明の一実施形態によれば、3つの電極431、432および433(ならびに、潜在的に接地電極435も)は、患者自身が患者の身体に自分で取り付けるように構成されている。
【0083】
つまり、潜在的な危険がある患者は、規則的な監視のため、または患者が危険な心臓の症状に見舞われるかもしれないと感じたとき(またはそう疑う他の理由があるとき)のいずれかに、彼の身体にシステム400の電極を接続するように、容易に訓練することができる。電極数を4つに制限したことにより(接地電極435も数える)、例えば、ホルター・デバイスが必要とする5つの電極と比較して、(患者または他の人のいずれかによる)患者の身体への電極の取付の迅速化を容易にし、電極の正しい接続に必要な訓練を易化し、慢性心臓病の患者が自律的に電極を配置するように訓練することが可能となり、心電図記録システム400の、心臓状態に苦しむ人が所有し操作するように構成された自己使用可能な心電図記録システムとしての使用が容易になる。
【0084】
尚、当業者であれば、システム200およびその異なる実施形態に関して開示したその他の構成要素および性能を、システム400およびその異なる実施形態に適用することも可能であること、そしてその逆も可能であることは明白であろう。
【0085】
尚、システム400およびその異なる実施形態は、以下に開示する方法900およびその異なる実施形態を実行するように構成されていることを注記しておく。
図6は、本発明の一実施形態にしたがって、心臓問題指示を与える方法900を示す。
【0086】
本発明の一実施形態によれば、方法900は、3つの心電図信号の内少なくとも1つの心電図信号を検出する段階910から開始する。各心電図信号は、患者の身体上に配置した3つの電極から成る電極群の内異なる電極対の間において検出する。
【0087】
本発明の一実施形態によれば、段階910は、接地電極を実装することにより、少なくとも1つの心電図信号を検出する段階911を含む。本発明の一実施形態によれば、接地電極は、電極群の内、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する電極の近傍に実質的に配置されている。
【0088】
本発明の一実施形態によれば、段階910に続いて、心電図信号の少なくとも1つを増幅する段階920に進む。
続いて、方法900は、3つの心電図信号を受信する段階930に進む。3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に配置した3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対の間において検出する。
【0089】
本発明の一実施形態によれば、段階930は、3つの心電図信号を受信する段階931を含み、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する。
【0090】
段階930に続いて、好ましくは、3つの心電図信号を処理して、3つの心電図信号に応答して心臓問題ステータスを判定する段階940に進む。
本発明の一実施形態によれば、段階940は、更に、心電図信号を処理して、心電図情報を提供する段階941を含む(例えば、システム200および方法500に関する論述を参照のこと)。
【0091】
本発明の一実施形態によれば、段階940は、心電図情報を処理して、心臓問題指示を与える段階942を含む。
方法900は、続いて、3つの心電図信号に応答して、心臓問題指示を与える段階950に進む。好ましくは、3つの心電図信号を処理した後に、心臓問題が問題ありと判定されたときにのみ、心臓問題指示を与える。尚、3つの心電図信号を処理すれば、広範囲におよぶ心臓問題を検出するためには十分であることを注記しておく。その早期検出は(望ましくは、短い扉から針までの範囲(short door to needle span)に繋がる)患者の命を助け、異なる心臓状況のいずれの損傷をも大幅に抑制することができる。
【0092】
本発明の一実施形態によれば、段階950は、3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階951を含む(ここで、心電図情報は段階941の間に取り込むことが好ましい)。
【0093】
本発明の一実施形態によれば、段階950は、3つの心電図信号に応答して、急性不整脈心臓問題指示を与える段階952を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階950は、3つの心電図信号に応答して、虚血心臓問題指示を与える段階953を含む。
【0094】
好ましくは、段階950に続いて、心臓問題指示を送信する段階960に進む。
本発明の一実施形態によれば、段階960は、更に、心電図情報を送信する段階を含む(尚、心臓問題指示が発生しない場合、心電図情報を別個に送信することができることを注記しておく)。
【0095】
本発明の一実施形態によれば、段階960は、心臓問題指示をワイヤレスで送信する段階961を含む。
本発明の一実施形態によれば、段階960は、心臓問題指示をハンドヘルド通信デバイスに送信する段階を含む。
【0096】
尚、本発明の一実施形態によれば、受信および提供する段階(更に、潜在的に方法900の全ての段階)は、小型移動心電図記録システムによって実行することを注記しておく。
【0097】
当業者であれば、その他の段階、ならびに方法500およびその異なる実施形態に関して開示した詳細は、方法900およびその異なる実施形態にも適用可能であり、その逆も可能であることは、明白であろう。
【0098】
尚、方法900およびその異なる実施形態は、好ましくは、以下に開示するシステム400およびその異なる実施形態によって実行するように構成することを注記しておく。
本発明は、従来の器具、方法、および構成要素を用いることによって実用化することができる。したがって、このような器具、構成要素および方法の詳細は、ここでは詳細に明記しない。これまでの説明において、本発明の完全な理解が得られるようにするために、多数の具体的な詳細を明記した。しかしながら、本発明は、具体的に明記した詳細に頼ることなく実用化できる場合もあることは、当然認められよう。
【0099】
本開示においては、本発明の実施形態例に過ぎないものの、その多様性について新しい例を全て示しそして説明した。本発明は、種々のその他の組み合わせおよび環境においても使用可能であり、ここに表現した発明概念の範囲内において変更および修正が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1a】図1aは、ネーブの先行技術の3線双極ECG技法の実施態様を示す。
【図1b】図1bは、ネーブの先行技術の3線双極ECG技法の実施態様を示す。
【図2a】図2aは、本発明の一実施形態による心電図記録システムを示す。
【図2b】図2bは、本発明の一実施形態による心電図記録システムを示す。
【図3a】図3aは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図3b】図3bは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図3c】図3cは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図3d】図3dは、心電図記録システムの一実施形態によって記録した心電図と、および標準的な12線ECGを用いて記録した心電図との間の比較を示す。
【図4a】図4aは、本発明の一実施形態による心電図検出方法を示す。
【図4b】図4bは、本発明の一実施形態による心電図検出方法を示す。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による心電図記録システムを示す。
【図6】図6は、本発明の一実施形態にしたがって、心臓問題指示を与える方法を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
心電図記録システムであって、
心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心電図情報を提供するように構成されているプロセッサであって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサと、
前記プロセッサから受信した心電図情報を送信するように構成されているインターフェースと、
を備えている、心電図記録システム。
【請求項2】
請求項1記載の心電図記録システムにおいて、前記電極群は、(a)実質的に第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する第1電極、(b)実質的に患者の身体上における、胸骨の右側にある第2肋間空間に位置する第2電極、および(c)患者の身体上における左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に位置する第3電極から実質的に成り、(a)第2電極と第1電極との間において第1心電図信号を検出し、第2電極と第3電極との間において第2心電図信号を検出し、(c)第3電極と第1電極との間において第3心電図信号を検出する、心電図記録システム。
【請求項3】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、電極群の内、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する電極の近傍に実質的に配置されている接地電極を実装することによって、前記心電図信号の少なくとも1つを検出するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項4】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、心電図記録法により評価可能な情報を提供するように、前記プロセッサから受信した心電図情報を処理するように構成されている心電図記録処理ユニットを備えている、心電図記録システム。
【請求項5】
請求項1記載の心電図記録システムにおいて、前記インターフェースは、前記心電図情報をワイヤレスで提供するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項6】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、前記プロセッサによる前記心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されている増幅器を備えている、心電図記録システム。
【請求項7】
請求項1記載の心電図記録システムにおいて、当該心電図記録システムは小型移動心電図記録システムである、心電図記録システム。
【請求項8】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、前記電極群の電極を備えており、前記電極群の電極の各々は、患者の身体における前記電極接続位置の1つに患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている、心電図記録システム。
【請求項9】
心電図記録検出方法であって、
心電図信号を受信する段階であって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、段階と、
前記心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階と、
を備えている、心電図記録検出方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階は、前記電極群の内異なる電極対間において検出した前記神殿巣信号を受信する段階を含み、前記電極群は、(a)実質的に第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する第1電極、(b)実質的に患者の身体上における、胸骨の右側にある第2肋間空間に位置する第2電極、および(c)患者の身体上における左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に位置する第3電極から実質的に成り、(a)第2電極と第1電極との間において第1心電図信号を検出し、第2電極と第3電極との間において第2心電図信号を検出し、(c)第3電極と第1電極との間において第3心電図信号を検出する、方法。
【請求項11】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階に続いて、前記心電図信号を検出する段階を備えており、該検出する段階は、電極群の内、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する電極の近傍に実質的に配置されている接地電極を実装することによって、前記心電図信号の少なくとも1つを検出する段階を含む、方法。
【請求項12】
請求項9記載の方法であって、更に、心電図記録法により評価可能な情報を提供するように、前記心電図情報を処理する段階を備えている、方法。
【請求項13】
請求項9記載の方法において、前記送信する段階は、前記心電図情報をワイヤレスで送信する段階を含む、方法。
【請求項14】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階に続いて、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅する段階を備えている、方法。
【請求項15】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階は、小型移動心電図記録システムによって前記心電図信号を受信する段階を含み、前記提供する段階は、前記小型移動心電図記録システムによって前記心電図情報を提供する段階を含み、前記送信する段階は、前記小型移動心電図記録システムによって前記心電図情報を送信する段階を含む、方法。
【請求項16】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階は、前記電極群の内、異なる電極対間において検出した前記心電図信号を受信する段階を含み、前記電極群の電極の各々は、患者の身体における前記電極接続位置の1つに患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている、方法。
【請求項17】
心電図記録システムであって、
3つの心電図信号を受信し、該心電図信号に応答して心臓問題指示を与えるように構成されているプロセッサであって、前記3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に位置する3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対間において検出する、プロセッサと、
前記プロセッサから受信した心臓問題指示を送信するように構成されているインターフェースと、
を備えている、心電図記録システム。
【請求項18】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記3つの心電図信号に応答して心臓問題指示を与えるように構成されており、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、心電図記録システム。
【請求項19】
請求項17記載の心電図記録システムであって、更に、接地電極を実装することにより、前記心電図信号の少なくとも1つを検出するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項20】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、更に、前記3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項21】
請求項20記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記心臓問題指示を与えるために、前記心電図信号を処理するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項22】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記インターフェースは、前記心臓問題指示をワイヤレスで送信するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項23】
請求項17記載の心電図記録システムであって、更に、前記プロセッサによる前記心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されている増幅器を備えている、心電図記録システム。
【請求項24】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、当該心電図記録システムは小型移動心電図記録システムである、心電図記録システム。
【請求項25】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記3つの心電図信号に応答して、急性不整脈心臓問題指示を与えるように構成されている、心電図記録システム。
【請求項26】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記3つの心電図信号に応答して、虚血心臓問題指示を与えるように構成されている、心電図記録システム。
【請求項27】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記インターフェースは前記心臓問題指示をハンドヘルド通信デバイスに送信するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項28】
請求項17記載の心電図記録システムであって、更に、患者の身体に患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている前記3つの電極を備えている、心電図記録システム。
【請求項29】
心臓問題指示を与える方法であって、
3つの心電図信号を受信する段階であって、前記3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に位置する3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対間において検出する、段階と、
前記3つの心電図信号に応答して心臓問題指示を与える段階と、
を備えている、方法。
【請求項30】
請求項29記載の方法において、前記受信する段階は、前記3つの心電図信号を受信する段階を含み、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、方法。
【請求項31】
請求項29記載の方法であって、更に、接地電極を実装することにより、前記心電図信号の少なくとも1つを検出する段階を備えている、方法。
【請求項32】
請求項29記載の方法であって、更に、前記3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階を備えている、方法。
【請求項33】
請求項32記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記心臓問題指示を与えるために、前記心電図情報を処理した後に行われる、方法。
【請求項34】
請求項29記載の方法であって、更に、前記心臓問題指示をワイヤレスで送信する段階を備えている、方法。
【請求項35】
請求項29記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅した後に行われる、方法。
【請求項36】
請求項29記載の方法において、前記受信および与える段階は、小型移動心電図記録システムによって実行される、方法。
【請求項37】
請求項29記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記3つの心電図信号に応答して、急性不整脈心臓問題指示を与える段階を含む、方法。
【請求項38】
請求項29記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記3つの心電図信号に応答して、虚血心臓問題指示を与える段階を含む、方法。
【請求項39】
請求項29記載の方法であって、更に、前記心臓問題指示をハンドヘルド通信デバイスに送信する段階を備えている、方法。
【請求項1】
心電図記録システムであって、
心電図信号を受信し、心電図信号に応答して心電図情報を提供するように構成されているプロセッサであって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、プロセッサと、
前記プロセッサから受信した心電図情報を送信するように構成されているインターフェースと、
を備えている、心電図記録システム。
【請求項2】
請求項1記載の心電図記録システムにおいて、前記電極群は、(a)実質的に第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する第1電極、(b)実質的に患者の身体上における、胸骨の右側にある第2肋間空間に位置する第2電極、および(c)患者の身体上における左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に位置する第3電極から実質的に成り、(a)第2電極と第1電極との間において第1心電図信号を検出し、第2電極と第3電極との間において第2心電図信号を検出し、(c)第3電極と第1電極との間において第3心電図信号を検出する、心電図記録システム。
【請求項3】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、電極群の内、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する電極の近傍に実質的に配置されている接地電極を実装することによって、前記心電図信号の少なくとも1つを検出するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項4】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、心電図記録法により評価可能な情報を提供するように、前記プロセッサから受信した心電図情報を処理するように構成されている心電図記録処理ユニットを備えている、心電図記録システム。
【請求項5】
請求項1記載の心電図記録システムにおいて、前記インターフェースは、前記心電図情報をワイヤレスで提供するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項6】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、前記プロセッサによる前記心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されている増幅器を備えている、心電図記録システム。
【請求項7】
請求項1記載の心電図記録システムにおいて、当該心電図記録システムは小型移動心電図記録システムである、心電図記録システム。
【請求項8】
請求項1記載の心電図記録システムであって、更に、前記電極群の電極を備えており、前記電極群の電極の各々は、患者の身体における前記電極接続位置の1つに患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている、心電図記録システム。
【請求項9】
心電図記録検出方法であって、
心電図信号を受信する段階であって、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、段階と、
前記心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階と、
を備えている、心電図記録検出方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階は、前記電極群の内異なる電極対間において検出した前記神殿巣信号を受信する段階を含み、前記電極群は、(a)実質的に第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する第1電極、(b)実質的に患者の身体上における、胸骨の右側にある第2肋間空間に位置する第2電極、および(c)患者の身体上における左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点に実質的に位置する第3電極から実質的に成り、(a)第2電極と第1電極との間において第1心電図信号を検出し、第2電極と第3電極との間において第2心電図信号を検出し、(c)第3電極と第1電極との間において第3心電図信号を検出する、方法。
【請求項11】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階に続いて、前記心電図信号を検出する段階を備えており、該検出する段階は、電極群の内、第5肋間空間および左中間腋窩線の交点に位置する電極の近傍に実質的に配置されている接地電極を実装することによって、前記心電図信号の少なくとも1つを検出する段階を含む、方法。
【請求項12】
請求項9記載の方法であって、更に、心電図記録法により評価可能な情報を提供するように、前記心電図情報を処理する段階を備えている、方法。
【請求項13】
請求項9記載の方法において、前記送信する段階は、前記心電図情報をワイヤレスで送信する段階を含む、方法。
【請求項14】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階に続いて、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅する段階を備えている、方法。
【請求項15】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階は、小型移動心電図記録システムによって前記心電図信号を受信する段階を含み、前記提供する段階は、前記小型移動心電図記録システムによって前記心電図情報を提供する段階を含み、前記送信する段階は、前記小型移動心電図記録システムによって前記心電図情報を送信する段階を含む、方法。
【請求項16】
請求項9記載の方法において、前記受信する段階は、前記電極群の内、異なる電極対間において検出した前記心電図信号を受信する段階を含み、前記電極群の電極の各々は、患者の身体における前記電極接続位置の1つに患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている、方法。
【請求項17】
心電図記録システムであって、
3つの心電図信号を受信し、該心電図信号に応答して心臓問題指示を与えるように構成されているプロセッサであって、前記3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に位置する3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対間において検出する、プロセッサと、
前記プロセッサから受信した心臓問題指示を送信するように構成されているインターフェースと、
を備えている、心電図記録システム。
【請求項18】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記3つの心電図信号に応答して心臓問題指示を与えるように構成されており、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、心電図記録システム。
【請求項19】
請求項17記載の心電図記録システムであって、更に、接地電極を実装することにより、前記心電図信号の少なくとも1つを検出するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項20】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、更に、前記3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項21】
請求項20記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記心臓問題指示を与えるために、前記心電図信号を処理するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項22】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記インターフェースは、前記心臓問題指示をワイヤレスで送信するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項23】
請求項17記載の心電図記録システムであって、更に、前記プロセッサによる前記心電図信号の少なくとも1つの受信に先だって、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅するように構成されている増幅器を備えている、心電図記録システム。
【請求項24】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、当該心電図記録システムは小型移動心電図記録システムである、心電図記録システム。
【請求項25】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記3つの心電図信号に応答して、急性不整脈心臓問題指示を与えるように構成されている、心電図記録システム。
【請求項26】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記プロセッサは、前記3つの心電図信号に応答して、虚血心臓問題指示を与えるように構成されている、心電図記録システム。
【請求項27】
請求項17記載の心電図記録システムにおいて、前記インターフェースは前記心臓問題指示をハンドヘルド通信デバイスに送信するように構成されている、心電図記録システム。
【請求項28】
請求項17記載の心電図記録システムであって、更に、患者の身体に患者によって着脱自在に取り付けられるように構成されている前記3つの電極を備えている、心電図記録システム。
【請求項29】
心臓問題指示を与える方法であって、
3つの心電図信号を受信する段階であって、前記3つの心電図信号の各々は、患者の身体上に位置する3つの電極から成る電極群の内、異なる電極対間において検出する、段階と、
前記3つの心電図信号に応答して心臓問題指示を与える段階と、
を備えている、方法。
【請求項30】
請求項29記載の方法において、前記受信する段階は、前記3つの心電図信号を受信する段階を含み、以下の電極接続位置、(a)胸骨の右側にある第2肋間空間、(b)左中間鎖骨線および第5肋間空間の交点、(c)第5肋間空間および左中間腋窩線の交点において実質的に患者の身体上に配置されている電極から実質的に構成されている電極群の内、異なる電極対間において心電図信号の各々を検出する、方法。
【請求項31】
請求項29記載の方法であって、更に、接地電極を実装することにより、前記心電図信号の少なくとも1つを検出する段階を備えている、方法。
【請求項32】
請求項29記載の方法であって、更に、前記3つの心電図信号に応答して、心電図情報を提供する段階を備えている、方法。
【請求項33】
請求項32記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記心臓問題指示を与えるために、前記心電図情報を処理した後に行われる、方法。
【請求項34】
請求項29記載の方法であって、更に、前記心臓問題指示をワイヤレスで送信する段階を備えている、方法。
【請求項35】
請求項29記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記心電図信号の少なくとも1つを増幅した後に行われる、方法。
【請求項36】
請求項29記載の方法において、前記受信および与える段階は、小型移動心電図記録システムによって実行される、方法。
【請求項37】
請求項29記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記3つの心電図信号に応答して、急性不整脈心臓問題指示を与える段階を含む、方法。
【請求項38】
請求項29記載の方法において、前記心臓問題指示を与える段階は、前記3つの心電図信号に応答して、虚血心臓問題指示を与える段階を含む、方法。
【請求項39】
請求項29記載の方法であって、更に、前記心臓問題指示をハンドヘルド通信デバイスに送信する段階を備えている、方法。
【図1a】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6】
【公表番号】特表2010−520775(P2010−520775A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551943(P2009−551943)
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際出願番号】PCT/IL2008/000259
【国際公開番号】WO2008/104983
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(502416899)カード・ガード・サイエンティフィック・サヴァイヴァル・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際出願番号】PCT/IL2008/000259
【国際公開番号】WO2008/104983
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(502416899)カード・ガード・サイエンティフィック・サヴァイヴァル・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
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