説明

応答性コーティングされた基材

応答性コーティングが付着する界面を含む応答性コーティングされた基材であって、前記応答性コーティングが、(a)少なくとも1つのシリコーン系の実質的に疎水性のポリマー、および(b)少なくとも1つの実質的に親水性のポリマー、を含み、前記応答性コーティングする基材が第1の状態であり、並びに前記基材をコーティングする方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は粒子の界面上に提供される応答性コーティングに関する。特に、本発明は、粒子の界面に形成される少なくとも1つの実質的に疎水性のポリマーおよび少なくとも1つの実質的に親水性のポリマーを含む応答性コーティングに関する。より詳細には、本発明は、外的刺激への暴露、周囲条件、又は時間に際して、第1の状態から少なくとも第2の状態、例えば、実質的に親水性の状態から実質的に疎水性の状態に切り替え可能な応答性コーティングに関する。
【背景技術】
【0002】
タンパク質吸収、細胞接着、および生物付着などの固体/液体界面における相互作用は、基材の最も外側によって決定される場合がある。生成物の界面特性を向上させるために、特定の基材に付随する湿潤特性を増強又は防止することが望ましい。例えば、快適さを向上させるために、女性用ケア物品および失禁物品、乳児用ケア用品、布地ケア用品並びに、一般に、使い捨て物品などの特定の製品の湿潤特性に関する技術の進歩が望まれてきた。これらの問題に対処するために多くの技術が用いられてきたが、消費者ケア用品において多種多様に使用される基材の商業的実現化には至っていない。
【0003】
例えば、非常に稀な疎水性を有するナノピン(Nanopin)フィルムが2005年頃に開発された。かかる技術は「ロータス効果」を有するとして特徴付けられ、表面は疎水性の特徴、即ち、非常に低い湿潤性特性および大きい液体接触角を示す。ナノピンフィルムの表面に接触した水の液滴は、濡れた状態の接触角が約178°のほぼ完璧な球体を形成する。
【0004】
ナノピンフィルムなどの疎水性表面は多くの商業利益をもたらすが、かかる疎水性の条件を提供するために基材の表面をコーティングすることでは、様々な用途に有用であるという商業的に実現可能な関心事に対処することができない。例えば、まず第一に親水性を示すように、しかし第二に、外的刺激が加わった場合に疎水性を示すように切り替わることが可能なように表面を形成する又は表面をコーティングすることが望ましい。別の例において、最終的には疎水性を示すように表面を形成又はコーティングすることが望ましいが、水性触媒中に基材が分散することが可能なように、コーティングが最初は親水性の状態である必要がある。理論によって制限されないが、洗浄の目的で、家庭用品の表面に親水性粒子を含む溶液を塗布することを消費者が所望する場合ある。付着および乾燥の際、生体液などの生物付着物が表面に付着するのを防ぐために、親水性粒子は第1の親水性の状態から第2の疎水性の状態に切り替わることが可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように商業的用途用に基材の湿潤特性を増加させるため、特に、周囲条件下で、外的刺激および/又は変化が与えられた際に親水性の状態と疎水性の状態との切り替えがおこることを可能とする教示が存在するはずである。先行技術はかかる構成の開示をしておらず、それらの形成方法も非常に少ないため、本発明は本明細書に記載の粒子によってかかる欠如および欠点を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、応答性コーティングが付着する界面を含む応答性コーティングされた基材であって、前記応答性コーティングが(a)少なくとも1つのシリコーン系の実質的に疎水性のポリマーおよび(b)少なくとも1つの実質的に親水性のポリマーを含み、前記応答性コーティング基材が第1の状態である、応答性コーティングされた基材に関する。
【0007】
本発明はまた、基材を応答性コーティングでコーティングする方法に関し、前記方法は、(a)応答性コーティングが付着する界面を含む少なくとも1つの応答性コーティングされた粒子を提供する工程であって、前記応答性コーティングが前記粒子の前記界面に対し少なくとも1つのシリコーン系の実質的に疎水性のポリマーおよび少なくとも1つの実質的に親水性のポリマーを含む工程、および、(b)前記基材が前記第1の状態であるように前記コーティングされた粒子を前記基材の界面にグラフトする工程、を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書は、本発明を特に指摘し、明確に請求する特許請求の範囲で結論づけられるが、本発明は以下の説明からよりよく理解されると考えられる。
百分率、部分および比率はすべて、特に指定されない限り本発明の組成物の総重量に基づいている。列記された成分に関するこのような重量はすべて、活性濃度に基づくものであり、したがって特に指定しない限り、市販材料に含まれることのある溶媒又は副産物を含まない。用語「重量百分率」は、本明細書では「重量%」として表示されてもよい。実際に測定した値の特定の例を提示する場合を除いて、本明細書で言及する数値は、「約」という言葉が付与されていると考えるべきである。
【0009】
特に指定されない限り、本明細書で使用される分子量はすべて、g/molとして表される重量平均分子量である。
【0010】
本明細書で使用するとき、「含む」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程および他の成分を加えることができることを意味する。この用語には、「から成る」および「から本質的に成る」という用語が包含される。本発明の組成物および方法/プロセスは、本明細書に記載された本発明の必須要素および制限、並びに本明細書に記載された追加又は任意の成分、構成要素、工程、又は制限を含み、これらから成り、そしてこれらから本質的に成ることができる。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「基材」はあらゆる有機、無機、合成、又は非合成表面をいう。基材の例には、半導体ウエファー、皮膚、組織、硬質表面、軟質表面、細胞、織布材及び不織布材、毛髪、衣類、繊維製品、及びれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0012】
用語「粒子」は、1つの粒子又は(複数の)粒子の集合体として理解される。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「界面」とは、単層又は多層を分離する任意の領域のことをいう。かかる多層には、固液相、液相−気相、固相−気相、および固相−固相が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の界面は固相−気相を目的としているが、存在するとき、その他の相も適用されることは理解されよう。
【0014】
本発明は、基材の表面の一部又は全体への応答性コーティングに関する。応答性コーティングは、基材の界面に付着する1以上のポリマーに含まれる。かかる基材は直接コーティングされてもよく、又は基材の界面に付着して応答性コーティングされた基材が強化された湿潤性特性を有することを可能にする応答性コーティングされた粒子でコーティングされてもよい。
【0015】
本発明の応答性コーティングされた基材は、その界面の一部又は全体上に直接コーティングされてもよい。本発明の基材はまた、応答性コーティングされた粒子を付着することによりコーティングされてもよく、当該粒子は、軟質、硬質、有機、無機、又はそれらの混合物であってもよく、酸化物、金属、および金属合金から成る群から選択されてもよい。例えば、本発明の硬質で無機の粒子には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、鉄、酸化鉄、二酸化チタン、シリカ、亜鉛、酸化鉄亜鉛、酸化了解亜鉛が含まれるがこれらに限定されない。本発明の軟質で有機の粒子には、ポリ(アミドアミン)(PAMAM)リンおよびポリプロピレンイミン;シルセスキオキサンポリマー;ポリスチレン;ポリメチルメタクリレート;ポリエチレン;ナイロン;メラミン(ポリメチレンエメラミン);ポリアクチド;デキストラン;およびキトサンなどの表面グループを有するデンドリマーを挙げることができるがこれらに限定されない。本発明の粒子は、それらのヤング弾性率(Young's Modulus value)(GPa)によって選択することができる。本発明の粒子のヤング弾性率は、約0.01GPa〜約1000GPaであり得る。本発明の軟質な有機粒子のヤング弾性率は、約0.01〜約10GPaであり得る。本発明の硬質な無機粒子のヤング弾性率は、約50〜約1000GPaであり得る。
【0016】
応答性コーディングされた粒子は、粒子が固着する基材の目に見える面属性との干渉を最小限にするために十分小さい必要がある。したがって、粒子の寸法は、約1nmから、約10nmから、約20nmから、又は約1μmから、および約500nm以下、約250nm以下、約150nm以下、約100nm以下であり得る。粒子はまた、円形状、球形状、プレートレット状、楕円形状、球形、チューブ状、又は不規則な形状であってもよい。
【0017】
本発明のポリマーは、実質的に疎水性、実質的に親水性、実質的に疎油性、実質的に親油性、又はこれらの組み合わせであり得る。本発明の実質的に疎水性のポリマーは、シリコーン基、フッ素(flouro)基、又はこれらの混合物から選択することができる。特に、本発明のシリコーン系の実質的に疎水性のポリマーは、シロキサンポリマー、具体的にはポリジメチルシロキサン(PDMS)又はアミノプロピル末端PDMSを含んでいる可能性がある。本発明の実質的に親水性のポリマーは、高分子電解質、具体的にはポリエチレンイミン(PEI)であり得る。特に、実質的に親水性のポリマーは、ポリエチレンオキシドおよびその誘導体、ポリアクリルアミドおよびその誘導体、ポリアルキル(アクリル)酸およびその塩、ポリスチレンスルホン酸およびその塩、並びにこれらの混合物から成る群から選択され得る。ポリマーは基材に直接付着させてもよく、又は異なる量の応答性コーティングされた粒子を介して付着させて応答性コーティングされた基材を形成してもよい。例えば、実質的に疎水性のポリマーの70%はPDMSを含み、さらに残り30%の実質的に親水性のポリマーはPEIを含んでもよい。
【0018】
理論によって制限されないが、本発明の応答性コーティングは、実質的に疎水性のポリマーとしてポリジメチルシロキサン(PDMS)を含んでもよい。PDMSは、およそマイナス125℃(−125℃)のガラス転移温度(Tg)、およびおよそマイナス40℃(−40℃)の融点(Tm)を有する。PDMSは非常に可撓性であるシロキサン結合を有し、PDMSのTgは、PDMS主鎖の設計および修飾においてさらに可撓性であることを可能とする。例えば、機能性ポリマーをPDMS主鎖に加えてPDMSのTgを変化させてもよい。PDMSはまた、その他ほとんどのエラストマー材よりも高いガス透過性も有している。PDMSが提供する1つの重要な特徴は、シリコーンポリマー表面から生じる非常に低い表面エネルギーである。PDMSの表面エネルギーは約20ダイン/cmである。ポリエチレンイミン(PEI)は、その可用性および所望のpHでの良好な溶解度特性から実質的に親水性のポリマーとして選択され得る。粒子表面にグラフティングするための反応基(アミン基)を提供する。
【0019】
実質的に疎水性のポリマーの実質的に親水性のポリマーに対する質量比は約0.01超過、約0.05超過、約1.0超過、約2.0超過、又は約100未満、約50.0未満、約10.0未満、約8.0未満、又は約2.0未満であり得る。例えば、実質的に疎水性のポリマーの実質的に親水性のポリマーに対する質量比は約0.01〜約100であり得る。
【0020】
本発明のポリマーは、直接又は粒子を介して基材の界面に付着し、グラフティングを用いて応答性コーティングを形成する。ポリマー、選択されたポリマーに付着する官能基、およびポリマーの質量比の選択などの特定要素の組み合わせは、本発明の応答性コーティングをプログラミングする多様な要因である。「プログラミング」は、実質的に疎水性、実質的に親水性、実質的に疎油性、実質的に親油性、又はそれらの組み合わせなどの特定の状態で応答性コーティングが存在するように上記要因で設定することを意味する。「第1の状態」は基材が存在する第1の状態であると考えられる。その後状態は適宜後続し得る(第2の状態、第3の状態等)。用語「応答性」は、環境、pH、極性、温度、および基材表面(質感、種類(固体、液体、気体)、材料等)を含むがこれらに限定されない外的刺激に暴露されたときの、有利な湿潤性特性を提供するコーティングされた基材の挙動を説明することに用いられる。
【0021】
理論によって制限されないが、応答性性のコーティングされた粒子は、PDMSおよびPEIを含むコーティングを含んでもよく、実質的に親水性のポリマー(PEI)であることにより、コーティング粒子が実質的に親水性の第1の状態であることを可能にする。かかる基材が生物付着などの外的要因に暴露されるとき、基材は、実質的に親水性の第1の状態から実質的に疎水性の第2の状態に切り替わることにより「応答」してもよい。これら基材は、pHが約5.5の酸性溶液にさらに暴露され、基材は、実質的に疎水性の第2の状態から実質的に親水性の第3の状態に切り替わることにより再度「応答」してもよい。かかる挙動は、本発明のコーティング、したがって応答性コーディングされた基材の例示である。
【0022】
本発明の基材はまた、応答の一部として又は1つの状態からもう1つの状態への切り替えとしての復元を受けてもよい。例えば、本発明の実質的に疎水性のコーティングを含む基材は、粒子が第1の実質的に疎水性の状態から第2の実質的に親水性の状態へ切り替わることをもたらす、紫外線、pH、又は温度などの外的要因に暴露されうる。しばらくした後、外的刺激への追加的暴露なしに、基材は実質的に疎水性の状態へと戻り得る。
【0023】
このように、本発明の基材は、外的刺激に暴露されるまで一定の状態を保つことができる。しかしながら、時間もまた基材のコーティングを切り替えさせる引き金として作用する意図的な又は意図的でない要因として働く。しかしながら、基材の応答はそれらのプログラミングによって決定可能である。かかる挙動は、本発明のコーティング、したがって応答性コーディングされた基材の例示である。
【実施例】
【0024】
以下の実施例は、本発明の範囲内にある実施形態をさらに説明および実証する。これら実施例は、説明の目的のためのみに提示するものであって、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であるので、本発明を限定するものと解釈すべきではない。
【0025】
(実施例1)
研磨したシリコン基材を超音波浴でエタノールを用いて3回で洗浄した。シリコン基材を、NH4OHおよびH22の濃度を含む洗浄用液で、約60℃(温度は約40℃〜約150℃の範囲であってよい)で約1時間処理した。シリコン基材は、約18MΩ/cmの抵抗を含むミリポア水ですすいだ。PGMA(ポリグリシジルメタクリレート)を、アゾ反応開始剤の熱的分解によって開始されるラジカル重合で合成する。MEK(メチルエチルケトン)内のPGMAの0.05%溶液の数滴をスピンコーティングすることにより、Si基材表面にPGMAの薄膜を付着した。PGMAの付着により、非常に多くの反応性エポキシ基をシリカ表面上に導入することが可能となる。基材を高温(100℃)に2〜3分間暴露し、周囲環境下に4〜5分放置し、PGSを架橋するようにした。次に基材をMEKで完全に洗浄した。APDMS(アミノプロピル末端ポリジメチルシロキサン、Mw5000)数滴をSi−ウエファー上に定置して全表面をカバーした。次にサンプルを75℃の真空オーブンに定置した。グラフトの時間は、APDMSの異なるグラフト密度を得るために変化させてもよい(10〜90分)。次に、基盤をトルエン中で洗浄して未反応のAPDMSを除去した。同様に、PEI(ポリエチレンイミン、Mw10000)滴を基材に加え、100℃で一晩定置し、続いて水で洗浄して余分なポリマーを除去した。
【0026】
シリカウエファー上の合成混合ポリマーブラシの湿潤表面特徴を調べるため、接触角測定実験を実施した。サンプルを酸性水(pH5.5)に2分間暴露した。暴露により、0.44〜0.22のグラフトポリマーの比でサンプルを湿潤させた。それは、水滴を、酸性水のバスから抽出したサンプルの表面に広げることで観測された。続いて周囲条件で乾燥すると、表面は疎水性の状態に自然発生的に切り替わった。水の接触角は92°である。1.72および1.62のグラフと比(APDMS/PEI)を有するサンプルは、酸性水への暴露後に、切り変わりを示さなかった。ブラシの中でのグラフトされたAPDMSの密度が非常に高いので、これらは常に疎水性の状態(接触角は92°)を保った。したがって、さらなる調査にAPDMS/PEIの比が0.44であるサンプルを使用した。グラフポリマーブラシの表面モルホロジーをAFM技術を用いて調べた。
【0027】
親水性から疎水性への切り替わりは、空気中で自然発生である。緩やかな加熱(70℃)はプロセスを加速させる。親水性の状態は水(pH5.5)に近づく。
【0028】
本明細書に開示される寸法および値は、列挙された正確な数値に厳しく限定されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0029】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のあらゆる意味又は定義が、本明細書に参考として組み込まれる文献における用語のあらゆる意味又は定義と対立する範囲内においては、本文書における用語に与えられた意味又は定義が適用される。
【0030】
本発明の特定の実施形態について説明し記載したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他の様々な変更および修正がなされうることが、当業者には明らかとなろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更および修正は、添付の特許請求の範囲で網羅することとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
応答性コーティングが付着する界面を含む応答性コーティングされた基材であって、
前記応答性コーティングが、
a.少なくとも1つのシリコーン系の実質的に疎水性のポリマー、および
b.少なくとも1つの実質的に親水性のポリマー、を含み、
前記応答性コーティングする基材が第1の状態である、応答性コーティングされた基材。
【請求項2】
前記シリコーン系の実質的に疎水性のポリマーがPDMSを含み、実質的に親水性のポリマーがPEIを含む、請求項1に記載の応答性コーティングされた基材。
【請求項3】
前記第1の状態が実質的に親水性の状態である。請求項1又は2に記載の応答性コーティングされた基材。
【請求項4】
前記第1の状態が実質的に疎水性の状態である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の応答性コーティングされた基材。
【請求項5】
前記シリコーン系の実質的に疎水性のポリマーの実質的に親水性のポリマーに対する質量比が約0.01〜約100である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の応答性コーティングされた基材。
【請求項6】
請求項1〜5に記載の前記応答性コーティングされた基材を前記第1の状態から少なくとも第2の状態に切り替える方法であって、
a.前記応答性コーティングされた基材を第1の環境に提供する工程、および
b.少なくとも1つの外的刺激を前記応答性コーティングされた基材に暴露する工程、を含み、
前記外的刺激が前記応答性コーティングされた基板を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替えさせる方法。
【請求項7】
前記応答性コーティングを基材にコーティングする方法であって、
a.応答性コーティングが付着する界面を含む少なくとも1つの応答性コーティングされた粒子を提供する工程であって、前記応答性コーティングが前記粒子の前記界面に対し少なくとも1つのシリコーン系の実質的に疎水性のポリマーおよび実質的に親水性のポリマーを含む、工程、および
b.前記基材が前記第1の状態であるように前記応答性コーティングされた粒子を前記基材の界面にグラフトする工程、を含む方法。
【請求項8】
前記応答性コーティングされた粒子のヤング弾性率が約0.01GPa〜約1000GPaである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記基材がさらなる外的刺激に暴露されて前記第2の状態から第3の状態へと切り替わる、請求項7又は8に記載の方法。
【請求項10】
前記基材が、時間の経過により、および、さらなる刺激に暴露されることなく、前記第2の状態から前記第1の状態へと戻る、請求項7〜9のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2009−526677(P2009−526677A)
【公表日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−555285(P2008−555285)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/003539
【国際公開番号】WO2007/095105
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】