思考・議論プロセス構造化支援システム
【課題】マップ内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムにおいて、ある要素に関連付けられている他の要素を速やかに確認できる思考・議論プロセス構造化支援システムを提供する。
【解決手段】ユーザからの検索キーワードを入力する操作を受け付けたとき、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して、前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4Aに関連付けられているアイテムオブジェクト4Bを検索し、抽出したアイテムオブジェクト4Bまたは当該アイテムオブジェクト4Bの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる。
【解決手段】ユーザからの検索キーワードを入力する操作を受け付けたとき、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して、前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4Aに関連付けられているアイテムオブジェクト4Bを検索し、抽出したアイテムオブジェクト4Bまたは当該アイテムオブジェクト4Bの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、思考や議論のプロセスを可視化・構造化・共有活用することで、効率的かつ創造的なクリエイティブシステムを支援し得るシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
表現したい概念、キーワードや、取得ないし作成したデータ等の要素を、関係線(または、枝)で繋ぎながら次々と記述してゆきマップ化することで、複雑なアイディアを整理しまとめてゆく図解表現技法が考案されており、そのためのソフトウェアツールも提供されている(例えば、下記特許文献を参照)。この種のツールを利用してマップを作成することで、効率的にアイディアを出し、可視化して共有できる。また、思考や検討の流れ、連関する様々な情報を記録できるため、新たな発見が生まれることが期待される。
【0003】
マップ作成の過程で、次に何をすべきか、次にどのような点を検討しまたは論ずるべきかを考える際、マップ上のある要素に対してどのような要素が関連付けられ、付記されているかを知る必要がある。関係線によって繋がれた概念、キーワード、データ等は、ある事物に係わる情報であったり、ある事物について連想されるイメージであったり、ある事物についての分析や意見、批評であったりする。それらを抽出することで、ある事物に関する人々の考えを集約でき、ひいては次にどのような情報をマップに入力する(書き込む)ことになるかを類推できるようになるからである。
【0004】
しかしながら、現状、ある要素に関連付けられている要素を速やかに確認できる好適な手段は存在していない。長い時間を費やして作り込んだマップや、複数の人間が共同して書き込みをしたマップの場合、多数の要素が包含され、要素間を繋ぐ関係線が多岐に亘り、内容が複雑化しているため、ある要素に関連付けられた要素を人の目でおしなべて抽出することは困難となる。となれば、折角作成したマップを十分に活用できないことになりかねない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】“マインドマップ(登録商標)”、[online]、[平成23年9月30日検索]、インターネット<URL http://www.mindmap.or.jp>
【非特許文献2】“Cacoo(登録商標)”、[online]、[平成23年9月30日検索]、インターネット<URL http://cacoo.com>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題に初めて着目してなされたものであって、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を速やかに確認できるようにすることを所期の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、ユーザが使用するユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末が、ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI(Uniform Resource Identifier)、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0008】
さらに、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末が、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部とを具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、情報処理サーバが、ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部とを具備しているシステムとすれば、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクトを設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【0009】
また、本発明では、ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末が、ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、検索操作受付部で受け付けた検索キーワード、または、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報を含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報を受信する応答受信部と、応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部とを具備しており、情報処理サーバが、ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、または、前記検索要求に含まれる情報で示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0010】
あるいは、ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末が、ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトを示す情報を受信する応答受信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部とを具備しており、情報処理サーバが、ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムとすることも考えられる。
【0011】
さらに、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末が、情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部を具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、情報処理サーバが、アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部を具備しているシステムとすれば、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクトを設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を速やかに確認できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態における思考・議論プロセス構造化支援システムの全体概要を示す図。
【図2】同実施形態のシステムを利用して作成することができるマップ及びアイテムオブジェクト、関係線オブジェクトを例示する図。
【図3】同実施形態のシステムによる検索結果の表示態様を示す図。
【図4】同実施形態のシステムによる検索結果の表示態様を示す図。
【図5】同実施形態におけるユーザ側端末が備えるハードウェア資源を示す図。
【図6】同実施形態におけるユーザ側端末の機能ブロック図。
【図7】同実施形態における情報処理サーバが備えるハードウェア資源を示す図。
【図8】同実施形態における情報処理サーバの機能ブロック図。
【図9】本発明の一実施形態におけるユーザ側端末の機能ブロック図。
【図10】同実施形態における情報処理サーバの機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第一実施形態>本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の思考・議論プロセス構造化支援システムは、各ユーザが直接操作して使用する一または複数のユーザ側端末1と、ユーザによって作成されるマップのデータを集約する情報処理サーバ2とを、インターネットや携帯電話網に代表される公衆網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等の電気通信回線を介して相互通信可能に接続して構築される。
【0015】
はじめに、本システムを使用して作成することのできるマップについて触れる。図2ないし図4に、マップの例を示す。マップは、表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を配置し、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士を、相互の関係を表す関係線オブジェクト5によって繋いだものである。
【0016】
表示領域3は、二次元平面でもよいし、仮想的な三次元空間でもよいが、本実施形態では二次元平面(シート)としている。マップは、一または複数の表示領域3を包含する。
【0017】
アイテムオブジェクト4は、種々の態様(形状や色、寸法等)をとることができる。アイテムオブジェクト4は、その要素として、ユーザが直接入力した文字列、またはユーザが指定した何らかのデータを持つ。前者の場合、要素となる文字列はアイテムオブジェクト4内に直接表示される。後者の場合には、要素となるデータそのものがアイテムオブジェクト4内に表示されるとは限られず、データを指し示すURIまたはデータファイル名、データの種別を表すアイコンやデータの内容を示唆するサムネイル画像等が代わりに表示されることがあり得る。基本的に、アイテムオブジェクト4は要素を囲む輪郭線を有しているが、輪郭線のないアイテムオブジェクト4も考えられる。
【0018】
アイテムオブジェクト4の上に、別のアイテムオブジェクト4を重ねる(または、別のアイテムオブジェクト4を内に収める)ことも可能である。このとき、別のアイテムオブジェクト4の下敷きとなる(または、別のアイテムオブジェクト4を収める)アイテムオブジェクト4を、「ベースアイテム」オブジェクトと呼称する。
【0019】
関係線オブジェクト5もまた、種々の態様(線の太さや色、線種(実線、破線、鎖線、直線であるか曲線であるか)、矢印の有無及び向き等)をとることができる。
【0020】
ユーザは、表示領域3内の任意の位置座標にアイテムオブジェクト4を設置することができ、アイテムオブジェクト4の態様を自由に選択することができる。加えて、アイテムオブジェクト4が持つ要素として、任意の文字列を入力、または任意のデータを指定することができる。さらに、ユーザは、表示領域3内に存在するどのアイテムオブジェクト4とどのアイテムオブジェクト4とを関連付けるか、つまりはどのアイテムオブジェクト4とどのアイテムオブジェクト4とを関係線によって結ぶかを決定し、表示領域3内に任意の関係線オブジェクト5を設置することができる。関係線オブジェクト5の態様もまた、自由に選択することができる。
【0021】
一つのマップを、複数人のユーザが共同して作成することも可能である。即ち、各ユーザは、各々が使用するユーザ側端末1を操作して、同一の表示領域3内にアイテムオブジェクト4や関係線オブジェクト5を自由に設置することができる。
【0022】
また、個々のアイテムオブジェクト4について、複数人のユーザがそれぞれスコア及び/またはタグを付することができる。例えば、一つのアイテムオブジェクト4に対し、各ユーザがそれぞれ「よい(または、賛成)」か「悪い(または、反対)」といったスコア値を付することができるとすれば、一つのアイテムオブジェクト4について複数人のユーザが付したスコア値を合算して、「よい」が10票、「悪い」が2票、差し引き8票というように、当該アイテムオブジェクト4のスコアを決定することが可能となる。
【0023】
図5に示すように、ユーザ側端末1は、汎用的なパーソナルコンピュータ、ワークステーション、携帯情報端末または携帯電話端末(スマートフォンを含む)等の如く、プロセッサ1a、メインメモリ1b、補助記憶デバイス1c、操作入力デバイス1d、マイク1e、スピーカ1f、オーディオコーデック1g、カメラ1h、ディスプレイ1i、ビデオコーデック1j、通信インタフェース1k等のハードウェア資源を備え、これらがコントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)1lにより制御されて連携動作するものである。
【0024】
補助記憶デバイス1cは、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、光学ディスクドライブ、その他である。
【0025】
操作入力デバイス1dは、手指で操作可能なキーボードまたは押下ボタンや、マウス、タッチパネル、トラックパッド等のポインティングデバイスである。操作入力デバイス1dは、ユーザ側端末1と無線交信するリモートコントローラであってもよい。
【0026】
オーディオコーデック1gは、符号化されている音声データを復号化してスピーカ1fから音声出力したり、マイク1eを介して収音した音声を符号化したりする。ビデオコーデック1jは、符号化されている画像(静止画または動画)データを復号化してディスプレイ1iの画面に表示出力したり、カメラ1hを介して撮影した映像を符号化したりする。ビデオコーデック1jは、いわゆるGPU(Graphics Processing Unit)であることがある。また、オーディオコーデック1g、ビデオコーデック1jはそれぞれ、ハードウェアでなくソフトウェアとして実装することも可能である。
【0027】
通信インタフェース1gは、電気通信回線を介した情報通信を行うためのデバイスであり、NIC(Network Interface Card)や無線トランシーバに代表されるが、これら以外にUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等のインタフェースを採用することもできる。
【0028】
プロセッサ1aによって実行されるべきプログラムは補助記憶デバイス1cに格納され、プログラムの実行の際には補助記憶デバイス1cからメインメモリ1bに読み込まれ、プロセッサ1aによって解読される。本実施形態では、既知のOS(Operating System)プログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされており、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。加えて、ウェブブラウザプログラム及びウェブブラウザ上で機能するプラグインプログラム(例えば、アドビ(登録商標)フラッシュプレーヤやJAVA(登録商標)VM等)、映像/音声再生プログラム、ワードプロセッサプログラム、表計算プログラムその他のアプリケーションプログラムも予めインストールされている。
【0029】
その上で、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラム(または、スクリプト)がインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図6に示すアイテム操作受付部101、アイテム情報記憶部102、アイテム情報送信部103、アイテム情報受信部104、オブジェクト表示制御部105、検索操作受付部106、検索結果表示制御部107としての機能を発揮する。因みに、このプログラムは、情報処理サーバ2から電気通信回線を介して提供され、ユーザ側端末1でこれを受信して補助記憶デバイス1cに格納し、実行するものである。また、このプログラムは、プラグインによって解釈され、ウェブブラウザ上で動作する。
【0030】
各部の機能を詳説する。アイテム操作受付部101は、ユーザの手による、操作入力デバイス1dを介した操作を受け付ける。受け付ける操作としては、
・アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを指定する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた表示領域3内の位置座標の指定等
・アイテムオブジェクト4の要素として文字列を入力する操作;例えば、キーボードを用いた文字列の手入力等
・アイテムオブジェクト4の要素としてデータを指定する操作;例えば、キーボードを用いた対象データを指し示すURIの手入力、またはポインティングデバイスを用いた対象データのディレクトリまたはファイルの選択等
・表示領域3内にあるアイテムオブジェクト4にスコアまたはタグを付する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた対象のアイテムオブジェクト4の指定、及びキーボード若しくはポインティングデバイスを用いた対象のアイテムオブジェクト4に付するスコアまたはタグの値の入力、指定、変更等
・表示領域3内にあるアイテムオブジェクト4のうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた、関連づけをする一のアイテムオブジェクト4と他のアイテムオブジェクト4とを順次選択する操作、または一のアイテムオブジェクト4を他のアイテムオブジェクト4にドラッグアンドドロップする操作等
・アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様を選択する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた対象のオブジェクト4、5の指定、及びキーボード若しくはポインティングデバイスを用いた対象のオブジェクト4、5の態様の指定、変更等
・その他
が挙げられる。
【0031】
アイテム情報記憶部102は、メインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cの所要の記憶領域を利用し、マップの内容に関する情報、即ちユーザの手によって表示領域3内に配置されたアイテムオブジェクト4や関係線オブジェクト5に関する情報を記憶する。アイテム情報記憶部102に記憶する情報は、何れかのユーザが使用するユーザ側端末1のアイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づくものである。アイテム情報記憶部102に記憶する情報には、以下のものが含まれる。
【0032】
(i)マップ情報
・マップを識別するID
・マップの作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・ユーザが名付けたマップ名
・マップ自体を指し示すURI
・その他
(ii)表示領域3毎の表示領域情報
・表示領域3を識別するID
・当該表示領域3が属している(親となる)マップを識別するID
・表示領域3の作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・ユーザが名付けた表示領域3名
・表示領域3自体を指し示すURI
・その他
(iii)アイテムオブジェクト4毎のアイテムオブジェクト情報
・アイテムオブジェクト4を識別するID
・当該アイテムオブジェクト4が属している(親となる)マップを識別するID及び/または表示領域3を識別するID
・アイテムオブジェクト4の作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・当該アイテムオブジェクト4を作成したユーザを識別するID
・作成したユーザとは異なるユーザによる変更(編集)の可否
・当該アイテムオブジェクト4が他のアイテムオブジェクト4即ちベースアイテムオブジェクト4上に設置されている場合において、そのベースアイテムオブジェクト4を識別するID
・アイテムオブジェクト4の形状や色、寸法等の態様
・アイテムオブジェクト4の表示領域3内での位置座標
・アイテムオブジェクト4に付されたスコア及び/またはタグ
・当該アイテムオブジェクト4の要素が文字列である場合において、その文字列及び文字列をアイテムオブジェクト4内に表示させるときの書体や文字の大きさ等
・当該アイテムオブジェクト4の要素が文字列以外のデータである場合において、そのデータまたはそのデータを指し示すURI
・当該アイテムオブジェクト4の要素が文字列以外のデータである場合において、アイテムオブジェクト4内に表示させるファイル名、ハイパーリンク、アイコンまたはサムネイル画像等
・アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報。具体的には、当該アイテムオブジェクト4に関連付けられている一または複数のアイテムオブジェクト4のID、及びそのアイテムオブジェクト4との間を結ぶ関係線オブジェクト5のID
(iv)関係線オブジェクト5毎の関係線オブジェクト情報
・関係線オブジェクト5を識別するID
・当該関係線オブジェクト5が属しているマップを識別するID及び/または表示領域3を識別するID
・関係線オブジェクト5の作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・当該関係線オブジェクト5を作成したユーザを識別するID
・作成したユーザとは異なるユーザによる変更(編集)の可否
・関係線オブジェクト5の線の太さや色、線種、矢印の有無や向き等の態様
アイテム情報送信部103は、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づき、アイテム情報記憶部102に書き込まれるのと同様の情報、即ち、アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを示す位置座標や、アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはそのデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4に付されたスコアまたはタグ、アイテムオブジェクト4同士の関連付け、アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様その他の情報を、対象となるアイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5を識別するID、ユーザを識別するID及びタイムスタンプ等とともに、情報処理サーバ2に向けて電気通信回線を介して送信する。上記の情報を送信するのは、当該情報を他のユーザが使用するユーザ側端末1に提供し、他のユーザが使用するユーザ側端末1と共有するためである。本実施形態では、各ユーザが設置したオブジェクト4、5その他のマップの内容に関する情報を、全て情報処理サーバ2に集約することとしている。それ故、ユーザの手によるオブジェクト4、5の設置や変更等の操作を受け付けたユーザ側端末1は、受け付けた操作に対応した情報を、情報処理サーバ2に向けて電気通信回線を介して送信する。
【0033】
アイテム情報受信部104は、情報処理サーバ2からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置の座標、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報等を、電気通信回線を介して受信する。情報処理サーバ2から情報を受信する機会としては、
・ユーザが初めてマップを閲覧し、またはマップの作成ないし編集に関与しようとするに際して、予め情報処理サーバ2(のアイテム情報記憶部202)に蓄積されている、一または複数のマップに係るマップ情報、表示領域情報、アイテムオブジェクト情報及び関係線オブジェクト情報を一括して情報処理サーバ2からダウンロード受信する、または、
・他のユーザがユーザ側端末1を操作して入力した、新規オブジェクト4、5の設置または既に設置されているオブジェクト4、5の要素内容や態様の変更等に関する情報、換言すれば、現在アイテム情報記憶部102に記憶保持しているマップと他のユーザの操作によって編集が加えられた最新のマップとの差分を、情報処理サーバ2から受信する
ことが想定される。後者では、情報処理サーバ2からユーザ側端末1に情報をプッシュしてもよいし、ユーザ側端末1が情報処理サーバ2に定期的に問い合わせる等して最新の情報をプルダウンするようにしてもよい。何れにせよ、受信した情報はアイテム情報記憶部102に記憶する。
【0034】
オブジェクト表示制御部105は、アイテム情報記憶部102に記憶しているマップ情報、表示領域情報、アイテムオブジェクト情報及び関係線オブジェクト情報を読み出して、ディスプレイ1iの画面に表示領域3を描画するとともに、読み出した情報を基に表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4及び関係線オブジェクト5を描画して表示させる。
【0035】
加えて、オブジェクト表示制御部105は、ユーザの手によって表示領域3内のある場所若しくは範囲が指定(この指定は、操作入力デバイス1dを介して受け付ける)された場合、または予め表示領域3内の特定の場所若しくは範囲が条件として設定されている場合において、当該場所若しくは範囲にアイテムオブジェクト4及び/または関係線オブジェクト5が位置づけられたときに、そのアイテムオブジェクト4及び/または関係線オブジェクト5の表示態様を通常のものから変化させたり、アイテムオブジェクト4及び/または関係線オブジェクトにアニメーションその他の動作をさせたりすることができる。
【0036】
検索操作受付部106は、ユーザの手による、アイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作を受け付ける。検索操作受付部106は、操作入力デバイス1d、特にキーボード等を介した、検索キーワードを入力する操作を受け付ける。
【0037】
検索結果表示制御部107は、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索する。即ち、マップの表示領域3上に存在している各アイテムオブジェクト4について、検索キーワードに合致したものであるか否かを判断する。
【0038】
検索にあたり、文字列を要素とするアイテムオブジェクト4については、その文字列の中に検索キーワードが含まれているか否かを判断する。これに対し、文字列以外のデータを要素とするアイテムオブジェクト4については、そのデータのファイル名やそのデータを指し示すURI等の中に検索キーワードが含まれているか否かを判断してもよいし、そのデータ(特に、文書データ等)の内容に検索キーワードが含まれているか否かを判断してもよい。
【0039】
なお、アイテムオブジェクト4の要素としてデータを指し示すURIが記述されている場合において、当該URIで指し示されているデータが、ユーザ側端末1のメインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに格納されていない外部リソースであることがある。そのときには、所要の通信プロトコル(例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol))に則り、当該URIで指し示されるデータを蓄積しているコンピュータ(情報処理サーバ2であることがある)に電気通信回線を介してアクセスし、当該URIで指し示されるデータをユーザ側端末1にダウンロードした上で、当該データの内容を参照して検索キーワードが含まれているか否かを判断する。
【0040】
さらに、検索結果表示制御部107は、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索する。既に述べた通り、あるアイテムオブジェクト4に関連付けられたアイテムオブジェクト4については、そのIDがアイテムオブジェクト情報として記述されている。従って、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられたアイテムオブジェクト4のIDを抽出する形で、検索対象のアイテムオブジェクト4をおしなべて抽出することができる。
【0041】
検索結果表示制御部107は、複数の表示領域3若しくはマップの何れかに属している多数のアイテムオブジェクト4の中から、検索対象のアイテムオブジェクト4を抽出することが可能である。要するに、複数の表示領域3若しくはマップを一括に検索することが可能である。検索結果表示制御部107は、ユーザ側端末1を使用して検索キーワードを入力したユーザが現在閲覧(ディスプレイ1iの画面に表示)しまたは当該ユーザが現在操作している表示領域3若しくはマップに属したアイテムオブジェクト4の中から該当するアイテムオブジェクト4を抽出するだけでなく、それ以外の(例えば、他のユーザが作成し、閲覧しまたは操作している)表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中からも該当するアイテムオブジェクト4を抽出することができる。
【0042】
しかる後、検索結果表示制御部107は、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を、検索結果としてディスプレイ1iに表示させる。
【0043】
図3及び図4に、検索結果の表示例を示す。これら図3、図4は、検索キーワードを「ファクトデータ」とした場合の検索結果の表示例である。検索キーワード「ファクトデータ」を要素として含むアイテムオブジェクト4は、図3及び図4中、符号4Aで示してある。並びに、検索キーワード「ファクトデータ」を要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4は、図3及び図4中、符号4Bで示してある。
【0044】
検索結果は、図3に示しているように、マップの表示領域3上で、該当する一または複数のアイテムオブジェクト4Bを強調表示したり、色を変えたり、点滅させたりする等して表示することとしてもよく、あるいは、図4に示しているように、該当する一または複数のアイテムオブジェクト4Bの要素を一覧として表示することとしてもよい。一覧表示の場合には、該当する各アイテムオブジェクト4Bに付されているスコアやタグ等に応じて(スコアやタグの値の昇順、降順等により)、該当するアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定することが好ましい。あるいは、該当するアイテムオブジェクト4Bの態様に応じてアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定してもよく、該当するアイテムオブジェクト4Bと検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4Aとの間に介在する関係線オブジェクト5の態様に応じてアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定してもよく、該当するアイテムオブジェクト4Bに接続している関係線オブジェクト5の本数に応じてアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定してもよい。
【0045】
図7に示すように、情報処理サーバ2は、汎用的なサーバコンピュータ等の如く、プロセッサ2a、メインメモリ2b、補助記憶デバイス2c、通信インタフェース2d等のハードウェア資源を備え、これらがコントローラ2eにより制御されて連携動作するものである。
【0046】
プロセッサ2aによって実行されるべきプログラムは補助記憶デバイス2cに格納され、プログラムの実行の際には補助記憶デバイス2cからメインメモリ2bに読み込まれ、プロセッサ2aによって解読される。本実施形態では、既知のOSプログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされており、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。加えて、ウェブサーバプログラムその他のアプリケーションプログラムや、ユーザ側端末1に電気通信回線を介して送信し提供するプログラム等も予めインストールされている。
【0047】
その上で、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラムがインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図8に示すアイテム情報受信部201、アイテム情報記憶部202、アイテム情報送信部203としての機能を発揮する。なお、図8に示している各部の機能が複数のサーバコンピュータに分散され、それらサーバコンピュータが協働して情報処理サーバ2として成立する態様を妨げない。
【0048】
各部の機能を詳説する。アイテム情報受信部201は、ユーザ側端末1からもたらされる、アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを示す位置座標や、アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはそのデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4に付されたスコアまたはタグ、アイテムオブジェクト4同士の関連付け、アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様その他の情報、並びに、対象となるアイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5を識別するID、ユーザを識別するID及びタイムスタンプ等を、電気通信回線を介して受信する。ユーザ側端末1から受信するこれらの情報は、当該ユーザ側端末1を使用するユーザの手で行われ、当該ユーザ側端末1で受け付けた操作に基づくものである。
【0049】
アイテム情報記憶部202は、メインメモリ2bまたは補助記憶デバイス2cの所要の記憶領域を利用し、アイテム情報受信部201で受信した情報を記憶する。アイテム情報記憶部202は、各ユーザが設置したオブジェクト4、5その他のマップの内容に関する情報を全て集約するものとなる。アイテム情報記憶部202が記憶し蓄積する情報は、ユーザ側端末1におけるアイテム情報記憶部102が記憶する情報を包括している。
【0050】
アイテム情報送信部203は、一のユーザが使用するユーザ側端末1からもたらされた、アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを示す位置座標や、アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはそのデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4に付されたスコアまたはタグ、アイテムオブジェクト4同士の関連付け、アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様その他の情報、並びに、対象となるアイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5を識別するID、ユーザを識別するID及びタイムスタンプ等を、他のユーザが使用するユーザ側端末1に向けて電気通信回線を介して送信する。これは、あるユーザが設置したり変更したりしたオブジェクト4、5に係る情報を他のユーザにも共有させ、以て全てのユーザが同じマップを参照して協調作業できるようにするためである。
【0051】
本実施形態では、ユーザが使用するユーザ側端末1のディスプレイにおいて表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末1が、ユーザがアイテムオブジェクト4の要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクト4の要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域3内に表示されたアイテムオブジェクト4のうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部101と、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部102と、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させるオブジェクト表示制御部105と、ユーザがアイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部106と、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部107とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0052】
本実施形態によれば、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を、ユーザが速やかに確認できるようになる。従って、複数人のユーザがマップに記述した、ある事物に係わる情報、ある事物について連想されるイメージ、ある事物についての分析、意見、批評等を抽出し、当該事物に関する人々の考えを簡便に集約することができ、マップを活用してアイディアを創出し練り上げる上での利便性が著しく向上する。並びに、マップ作成の過程で、次に何をすべきか、次にどのような点を検討しまたは論ずるべきかを考える際、マップ上のある要素に対してどのような要素が関連付けられ、付記されているかを簡単に知ることができ、次にどのような情報をマップに入力する(書き込む)ことになるかをユーザが容易に類推できるようになる。
【0053】
加えて、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末1と情報処理サーバ2とを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末1が、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバ2に向けて送信するアイテム情報送信部103と、情報処理サーバ2からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部104とを具備し、アイテム情報受信部104で受信した情報をもアイテム情報記憶部102に記憶するものであり、情報処理サーバ2が、ユーザ側端末1からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部201と、アイテム情報受信部201で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部202と、アイテム情報記憶部202に記憶している情報をユーザ側端末1に向けて送信するアイテム情報送信部203とを具備しているシステムとしたことから、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクト4を設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【0054】
なお、本実施形態を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形することは許される。例えば、ユーザ側端末1の機能、特に検索処理機能は、ユーザ側端末1単体(スタンドアロン)で具現することが可能である。情報処理サーバ2は必須ではない。
【0055】
情報処理サーバ2を介さず、各ユーザの使用するユーザ側端末1同士が直接に情報を授受する、peer−to−peerモデルを採用することも考えられる。この場合、アイテム情報送信部103は、他の一または複数のユーザ側端末1に向けて情報を送信し、アイテム情報受信部104は、他のユーザ側端末1から情報を受信することとなる。
【0056】
<第二実施形態>第二実施形態と第一実施形態との相異点は、検索処理の一部または全部を情報処理サーバ2に担わせる点にある。以降、第一実施形態との相異点を中心に説明する。特に記述を加えない機能ブロックや処理については、第一実施形態のそれと同様とすることができる。
【0057】
本実施形態におけるユーザ側端末1には、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラム(または、スクリプト)がインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図9に示すアイテム操作受付部101、アイテム情報記憶部102、アイテム情報送信部103、アイテム情報受信部104、オブジェクト表示制御部105、検索操作受付部106、検索要求送信部108、応答受信部109、検索結果表示制御部107としての機能を発揮する。
【0058】
検索要求送信部108は、ユーザがアイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作を検索操作受付部106で受け付けたことに対応して、検索要求を情報処理サーバ2に向けて電気通信回線を介して送信する。検索処理の全部を情報処理サーバ2に担わせる場合には、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバ2に送信する。他方、検索処理の一部である、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を検索する処理をユーザ側端末1で担う場合には、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す情報、即ち検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を識別するIDを抽出した上、これを含めた検索要求を情報処理サーバ2に送信する。検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4の検索の詳細は、第一実施形態にて(検索結果表示制御部107の機能の項で)説明した通りであるので、ここでは割愛する。
【0059】
応答受信部109は、検索要求を送信した結果として情報処理サーバ2からもたらされる、アイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報を電気通信回線を介して受信する。応答受信部109が受信するものは、情報処理サーバ2において抽出された、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を示す情報である識別ID、及び/または、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4の要素である。
【0060】
検索結果表示制御部107は、応答受信部109で受信した情報に示されたアイテムオブジェクト4、または、当該アイテムオブジェクト4の要素を検索結果としてディスプレイ1eに表示させる。その他の点は、第一実施形態における検索結果表示制御部107と同じである。
【0061】
本実施形態における情報処理サーバ2にも、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラムがインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図10に示すアイテム情報受信部201、アイテム情報記憶部202、アイテム情報送信部203、検索要求受信部204、応答送信部205としての機能を発揮する。なお、図10に示している各部の機能が複数のサーバコンピュータに分散され、それらサーバコンピュータが協働して情報処理サーバ2として成立する態様を妨げない。
【0062】
検索要求受信部204は、ユーザ側端末1からもたらされる検索要求を電気通信回線を介して受信する。
【0063】
応答送信部205は、検索要求受信部204で検索要求を受信したことに対応して、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、抽出したアイテムオブジェクト4を示す情報である識別ID、及び/または、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4の要素の情報を、検索要求をもたらしたユーザ側端末1に向けて電気通信回線を介して返信する。検索要求に検索キーワードが含まれている場合には、アイテム情報記憶部202に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を検索した上、そのアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を抽出する。他方、検索要求に、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す識別IDが含まれている場合には、アイテム情報に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、当該IDにより識別されるアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を抽出する。そして、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報をユーザ側端末1に送信する。
【0064】
本実施形態では、ユーザが使用するユーザ側端末1と情報処理サーバ2とを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末1のディスプレイにおいて表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末1が、ユーザがアイテムオブジェクト4の要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクト4の要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域3内に表示されたアイテムオブジェクト4のうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部101と、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部102と、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバ2に向けて送信するアイテム情報送信部103と、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させるオブジェクト表示制御部105と、ユーザがアイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部106と、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワード、または、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照して検索した前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す情報を含む検索要求を情報処理サーバ2に向けて送信する検索要求送信部108と、検索要求を送信した結果として情報処理サーバ2からもたらされる、アイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報を受信する応答受信部109と、応答受信部109で受信した情報に示されたアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部107とを具備しており、情報処理サーバ2が、ユーザ側端末1からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部201と、アイテム情報受信部201で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部202と、ユーザ側端末1からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部204と、アイテム情報記憶部202に記憶している情報を参照し、検索要求受信部204で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、または、前記検索要求に含まれる情報で示されたアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報をユーザ側端末1に向けて返信する応答送信部205とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0065】
本実施形態によれば、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を、ユーザが速やかに確認できるようになる。従って、複数人のユーザがマップに記述した、ある事物に係わる情報、ある事物について連想されるイメージ、ある事物についての分析、意見、批評等を抽出し、当該事物に関する人々の考えを簡便に集約することができ、マップを活用してアイディアを創出し練り上げる上での利便性が著しく向上する。並びに、マップ作成の過程で、次に何をすべきか、次にどのような点を検討しまたは論ずるべきかを考える際、マップ上のある要素に対してどのような要素が関連付けられ、付記されているかを簡単に知ることができ、次にどのような情報をマップに入力する(書き込む)ことになるかをユーザが容易に類推できるようになる。
【0066】
加えて、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末1と情報処理サーバ2とを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末1が、情報処理サーバ2からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバ2に向けて送信するアイテム情報送信部103を具備し、アイテム情報受信部104で受信した情報をもアイテム情報記憶部102に記憶するものであり、情報処理サーバ2が、アイテム情報記憶部202に記憶している情報をユーザ側端末1に向けて送信するアイテム情報送信部203を具備しているシステムとすれば、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクト4を設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【0067】
なお、本実施形態を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形することは許される。例えば、本実施形態では、検索における最終処理、即ち検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を抽出する処理を情報処理サーバ2にて実行していたが、これをユーザ側端末1にて実行するものとすることも考えられる。この場合には、検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4の検索を情報処理サーバ2が行い、検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4の検索をユーザ側端末1にて行う、という処理手順をとる。
【0068】
そのために、ユーザ側端末1における検索要求送信部108は、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバ2に向けて送信する。
【0069】
情報処理サーバ2における検索要求受信部204は、ユーザ側端末1からもたらされる、検索キーワードを含む検索要求を受信する。応答送信部205は、アイテム情報記憶部202に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を検索した上、そのアイテムオブジェクト4を示す情報である識別IDを、ユーザ側端末1に向けて返信する。
【0070】
翻って、ユーザ側端末1における応答受信部109は、検索要求を送信した結果として情報処理サーバ2からもたらされる、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す情報、即ちアイテムオブジェクト4を識別するIDを受信する。
【0071】
しかして、ユーザ側端末1における検索結果表示制御部107は、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、応答受信部109で受信した情報で示されたアイテムオブジェクト4、即ち応答受信部109で受信したIDで識別されるアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索する。そして、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を、検索結果としてディスプレイ1iに表示させる。
【0072】
本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。第一実施形態、第二実施形態ともに、ユーザ側端末1におけるオブジェクト表示制御部105は、関連付けがなされているアイテムオブジェクト4間を関係性オブジェクトで結び、アイテムオブジェクト4とともに関係線オブジェクト5を描画して表示させることにより、アイテムオブジェクト4同士の関係を表していたが、他の態様として、関係線オブジェクト5を描画するのではなく、関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士の距離を接近させた状態に描画し、またはアイテムオブジェクト4同士を接触させた状態に描画することで、アイテムオブジェクト4同士の関係を表してもよい。
【0073】
また、複数人のユーザが存在し、複数のユーザ側端末1が電気通信回線に接続している状況において、それらユーザ側端末1の一つが情報処理サーバ2の役割を兼ねることがあり得る。
【0074】
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、一または複数のユーザが思考しアイディアを創出するクリエイティブプロセスを支援するシステムとして利用できる。
【符号の説明】
【0076】
1…ユーザ側端末
2…情報処理サーバ
3…表示領域
4…アイテムオブジェクト
5…関係線オブジェクト
【技術分野】
【0001】
本発明は、思考や議論のプロセスを可視化・構造化・共有活用することで、効率的かつ創造的なクリエイティブシステムを支援し得るシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
表現したい概念、キーワードや、取得ないし作成したデータ等の要素を、関係線(または、枝)で繋ぎながら次々と記述してゆきマップ化することで、複雑なアイディアを整理しまとめてゆく図解表現技法が考案されており、そのためのソフトウェアツールも提供されている(例えば、下記特許文献を参照)。この種のツールを利用してマップを作成することで、効率的にアイディアを出し、可視化して共有できる。また、思考や検討の流れ、連関する様々な情報を記録できるため、新たな発見が生まれることが期待される。
【0003】
マップ作成の過程で、次に何をすべきか、次にどのような点を検討しまたは論ずるべきかを考える際、マップ上のある要素に対してどのような要素が関連付けられ、付記されているかを知る必要がある。関係線によって繋がれた概念、キーワード、データ等は、ある事物に係わる情報であったり、ある事物について連想されるイメージであったり、ある事物についての分析や意見、批評であったりする。それらを抽出することで、ある事物に関する人々の考えを集約でき、ひいては次にどのような情報をマップに入力する(書き込む)ことになるかを類推できるようになるからである。
【0004】
しかしながら、現状、ある要素に関連付けられている要素を速やかに確認できる好適な手段は存在していない。長い時間を費やして作り込んだマップや、複数の人間が共同して書き込みをしたマップの場合、多数の要素が包含され、要素間を繋ぐ関係線が多岐に亘り、内容が複雑化しているため、ある要素に関連付けられた要素を人の目でおしなべて抽出することは困難となる。となれば、折角作成したマップを十分に活用できないことになりかねない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】“マインドマップ(登録商標)”、[online]、[平成23年9月30日検索]、インターネット<URL http://www.mindmap.or.jp>
【非特許文献2】“Cacoo(登録商標)”、[online]、[平成23年9月30日検索]、インターネット<URL http://cacoo.com>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の問題に初めて着目してなされたものであって、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を速やかに確認できるようにすることを所期の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、ユーザが使用するユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末が、ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI(Uniform Resource Identifier)、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0008】
さらに、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末が、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部とを具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、情報処理サーバが、ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部とを具備しているシステムとすれば、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクトを設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【0009】
また、本発明では、ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末が、ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、検索操作受付部で受け付けた検索キーワード、または、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報を含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報を受信する応答受信部と、応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部とを具備しており、情報処理サーバが、ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、または、前記検索要求に含まれる情報で示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0010】
あるいは、ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末が、ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトを示す情報を受信する応答受信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部とを具備しており、情報処理サーバが、ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムとすることも考えられる。
【0011】
さらに、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末が、情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部を具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、情報処理サーバが、アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部を具備しているシステムとすれば、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクトを設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を速やかに確認できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態における思考・議論プロセス構造化支援システムの全体概要を示す図。
【図2】同実施形態のシステムを利用して作成することができるマップ及びアイテムオブジェクト、関係線オブジェクトを例示する図。
【図3】同実施形態のシステムによる検索結果の表示態様を示す図。
【図4】同実施形態のシステムによる検索結果の表示態様を示す図。
【図5】同実施形態におけるユーザ側端末が備えるハードウェア資源を示す図。
【図6】同実施形態におけるユーザ側端末の機能ブロック図。
【図7】同実施形態における情報処理サーバが備えるハードウェア資源を示す図。
【図8】同実施形態における情報処理サーバの機能ブロック図。
【図9】本発明の一実施形態におけるユーザ側端末の機能ブロック図。
【図10】同実施形態における情報処理サーバの機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第一実施形態>本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態の思考・議論プロセス構造化支援システムは、各ユーザが直接操作して使用する一または複数のユーザ側端末1と、ユーザによって作成されるマップのデータを集約する情報処理サーバ2とを、インターネットや携帯電話網に代表される公衆網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等の電気通信回線を介して相互通信可能に接続して構築される。
【0015】
はじめに、本システムを使用して作成することのできるマップについて触れる。図2ないし図4に、マップの例を示す。マップは、表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を配置し、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士を、相互の関係を表す関係線オブジェクト5によって繋いだものである。
【0016】
表示領域3は、二次元平面でもよいし、仮想的な三次元空間でもよいが、本実施形態では二次元平面(シート)としている。マップは、一または複数の表示領域3を包含する。
【0017】
アイテムオブジェクト4は、種々の態様(形状や色、寸法等)をとることができる。アイテムオブジェクト4は、その要素として、ユーザが直接入力した文字列、またはユーザが指定した何らかのデータを持つ。前者の場合、要素となる文字列はアイテムオブジェクト4内に直接表示される。後者の場合には、要素となるデータそのものがアイテムオブジェクト4内に表示されるとは限られず、データを指し示すURIまたはデータファイル名、データの種別を表すアイコンやデータの内容を示唆するサムネイル画像等が代わりに表示されることがあり得る。基本的に、アイテムオブジェクト4は要素を囲む輪郭線を有しているが、輪郭線のないアイテムオブジェクト4も考えられる。
【0018】
アイテムオブジェクト4の上に、別のアイテムオブジェクト4を重ねる(または、別のアイテムオブジェクト4を内に収める)ことも可能である。このとき、別のアイテムオブジェクト4の下敷きとなる(または、別のアイテムオブジェクト4を収める)アイテムオブジェクト4を、「ベースアイテム」オブジェクトと呼称する。
【0019】
関係線オブジェクト5もまた、種々の態様(線の太さや色、線種(実線、破線、鎖線、直線であるか曲線であるか)、矢印の有無及び向き等)をとることができる。
【0020】
ユーザは、表示領域3内の任意の位置座標にアイテムオブジェクト4を設置することができ、アイテムオブジェクト4の態様を自由に選択することができる。加えて、アイテムオブジェクト4が持つ要素として、任意の文字列を入力、または任意のデータを指定することができる。さらに、ユーザは、表示領域3内に存在するどのアイテムオブジェクト4とどのアイテムオブジェクト4とを関連付けるか、つまりはどのアイテムオブジェクト4とどのアイテムオブジェクト4とを関係線によって結ぶかを決定し、表示領域3内に任意の関係線オブジェクト5を設置することができる。関係線オブジェクト5の態様もまた、自由に選択することができる。
【0021】
一つのマップを、複数人のユーザが共同して作成することも可能である。即ち、各ユーザは、各々が使用するユーザ側端末1を操作して、同一の表示領域3内にアイテムオブジェクト4や関係線オブジェクト5を自由に設置することができる。
【0022】
また、個々のアイテムオブジェクト4について、複数人のユーザがそれぞれスコア及び/またはタグを付することができる。例えば、一つのアイテムオブジェクト4に対し、各ユーザがそれぞれ「よい(または、賛成)」か「悪い(または、反対)」といったスコア値を付することができるとすれば、一つのアイテムオブジェクト4について複数人のユーザが付したスコア値を合算して、「よい」が10票、「悪い」が2票、差し引き8票というように、当該アイテムオブジェクト4のスコアを決定することが可能となる。
【0023】
図5に示すように、ユーザ側端末1は、汎用的なパーソナルコンピュータ、ワークステーション、携帯情報端末または携帯電話端末(スマートフォンを含む)等の如く、プロセッサ1a、メインメモリ1b、補助記憶デバイス1c、操作入力デバイス1d、マイク1e、スピーカ1f、オーディオコーデック1g、カメラ1h、ディスプレイ1i、ビデオコーデック1j、通信インタフェース1k等のハードウェア資源を備え、これらがコントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)1lにより制御されて連携動作するものである。
【0024】
補助記憶デバイス1cは、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、光学ディスクドライブ、その他である。
【0025】
操作入力デバイス1dは、手指で操作可能なキーボードまたは押下ボタンや、マウス、タッチパネル、トラックパッド等のポインティングデバイスである。操作入力デバイス1dは、ユーザ側端末1と無線交信するリモートコントローラであってもよい。
【0026】
オーディオコーデック1gは、符号化されている音声データを復号化してスピーカ1fから音声出力したり、マイク1eを介して収音した音声を符号化したりする。ビデオコーデック1jは、符号化されている画像(静止画または動画)データを復号化してディスプレイ1iの画面に表示出力したり、カメラ1hを介して撮影した映像を符号化したりする。ビデオコーデック1jは、いわゆるGPU(Graphics Processing Unit)であることがある。また、オーディオコーデック1g、ビデオコーデック1jはそれぞれ、ハードウェアでなくソフトウェアとして実装することも可能である。
【0027】
通信インタフェース1gは、電気通信回線を介した情報通信を行うためのデバイスであり、NIC(Network Interface Card)や無線トランシーバに代表されるが、これら以外にUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等のインタフェースを採用することもできる。
【0028】
プロセッサ1aによって実行されるべきプログラムは補助記憶デバイス1cに格納され、プログラムの実行の際には補助記憶デバイス1cからメインメモリ1bに読み込まれ、プロセッサ1aによって解読される。本実施形態では、既知のOS(Operating System)プログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされており、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。加えて、ウェブブラウザプログラム及びウェブブラウザ上で機能するプラグインプログラム(例えば、アドビ(登録商標)フラッシュプレーヤやJAVA(登録商標)VM等)、映像/音声再生プログラム、ワードプロセッサプログラム、表計算プログラムその他のアプリケーションプログラムも予めインストールされている。
【0029】
その上で、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラム(または、スクリプト)がインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図6に示すアイテム操作受付部101、アイテム情報記憶部102、アイテム情報送信部103、アイテム情報受信部104、オブジェクト表示制御部105、検索操作受付部106、検索結果表示制御部107としての機能を発揮する。因みに、このプログラムは、情報処理サーバ2から電気通信回線を介して提供され、ユーザ側端末1でこれを受信して補助記憶デバイス1cに格納し、実行するものである。また、このプログラムは、プラグインによって解釈され、ウェブブラウザ上で動作する。
【0030】
各部の機能を詳説する。アイテム操作受付部101は、ユーザの手による、操作入力デバイス1dを介した操作を受け付ける。受け付ける操作としては、
・アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを指定する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた表示領域3内の位置座標の指定等
・アイテムオブジェクト4の要素として文字列を入力する操作;例えば、キーボードを用いた文字列の手入力等
・アイテムオブジェクト4の要素としてデータを指定する操作;例えば、キーボードを用いた対象データを指し示すURIの手入力、またはポインティングデバイスを用いた対象データのディレクトリまたはファイルの選択等
・表示領域3内にあるアイテムオブジェクト4にスコアまたはタグを付する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた対象のアイテムオブジェクト4の指定、及びキーボード若しくはポインティングデバイスを用いた対象のアイテムオブジェクト4に付するスコアまたはタグの値の入力、指定、変更等
・表示領域3内にあるアイテムオブジェクト4のうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた、関連づけをする一のアイテムオブジェクト4と他のアイテムオブジェクト4とを順次選択する操作、または一のアイテムオブジェクト4を他のアイテムオブジェクト4にドラッグアンドドロップする操作等
・アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様を選択する操作;例えば、ポインティングデバイスを用いた対象のオブジェクト4、5の指定、及びキーボード若しくはポインティングデバイスを用いた対象のオブジェクト4、5の態様の指定、変更等
・その他
が挙げられる。
【0031】
アイテム情報記憶部102は、メインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cの所要の記憶領域を利用し、マップの内容に関する情報、即ちユーザの手によって表示領域3内に配置されたアイテムオブジェクト4や関係線オブジェクト5に関する情報を記憶する。アイテム情報記憶部102に記憶する情報は、何れかのユーザが使用するユーザ側端末1のアイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づくものである。アイテム情報記憶部102に記憶する情報には、以下のものが含まれる。
【0032】
(i)マップ情報
・マップを識別するID
・マップの作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・ユーザが名付けたマップ名
・マップ自体を指し示すURI
・その他
(ii)表示領域3毎の表示領域情報
・表示領域3を識別するID
・当該表示領域3が属している(親となる)マップを識別するID
・表示領域3の作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・ユーザが名付けた表示領域3名
・表示領域3自体を指し示すURI
・その他
(iii)アイテムオブジェクト4毎のアイテムオブジェクト情報
・アイテムオブジェクト4を識別するID
・当該アイテムオブジェクト4が属している(親となる)マップを識別するID及び/または表示領域3を識別するID
・アイテムオブジェクト4の作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・当該アイテムオブジェクト4を作成したユーザを識別するID
・作成したユーザとは異なるユーザによる変更(編集)の可否
・当該アイテムオブジェクト4が他のアイテムオブジェクト4即ちベースアイテムオブジェクト4上に設置されている場合において、そのベースアイテムオブジェクト4を識別するID
・アイテムオブジェクト4の形状や色、寸法等の態様
・アイテムオブジェクト4の表示領域3内での位置座標
・アイテムオブジェクト4に付されたスコア及び/またはタグ
・当該アイテムオブジェクト4の要素が文字列である場合において、その文字列及び文字列をアイテムオブジェクト4内に表示させるときの書体や文字の大きさ等
・当該アイテムオブジェクト4の要素が文字列以外のデータである場合において、そのデータまたはそのデータを指し示すURI
・当該アイテムオブジェクト4の要素が文字列以外のデータである場合において、アイテムオブジェクト4内に表示させるファイル名、ハイパーリンク、アイコンまたはサムネイル画像等
・アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報。具体的には、当該アイテムオブジェクト4に関連付けられている一または複数のアイテムオブジェクト4のID、及びそのアイテムオブジェクト4との間を結ぶ関係線オブジェクト5のID
(iv)関係線オブジェクト5毎の関係線オブジェクト情報
・関係線オブジェクト5を識別するID
・当該関係線オブジェクト5が属しているマップを識別するID及び/または表示領域3を識別するID
・関係線オブジェクト5の作成日時や変更日時等のタイムスタンプ
・当該関係線オブジェクト5を作成したユーザを識別するID
・作成したユーザとは異なるユーザによる変更(編集)の可否
・関係線オブジェクト5の線の太さや色、線種、矢印の有無や向き等の態様
アイテム情報送信部103は、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づき、アイテム情報記憶部102に書き込まれるのと同様の情報、即ち、アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを示す位置座標や、アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはそのデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4に付されたスコアまたはタグ、アイテムオブジェクト4同士の関連付け、アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様その他の情報を、対象となるアイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5を識別するID、ユーザを識別するID及びタイムスタンプ等とともに、情報処理サーバ2に向けて電気通信回線を介して送信する。上記の情報を送信するのは、当該情報を他のユーザが使用するユーザ側端末1に提供し、他のユーザが使用するユーザ側端末1と共有するためである。本実施形態では、各ユーザが設置したオブジェクト4、5その他のマップの内容に関する情報を、全て情報処理サーバ2に集約することとしている。それ故、ユーザの手によるオブジェクト4、5の設置や変更等の操作を受け付けたユーザ側端末1は、受け付けた操作に対応した情報を、情報処理サーバ2に向けて電気通信回線を介して送信する。
【0033】
アイテム情報受信部104は、情報処理サーバ2からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置の座標、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報等を、電気通信回線を介して受信する。情報処理サーバ2から情報を受信する機会としては、
・ユーザが初めてマップを閲覧し、またはマップの作成ないし編集に関与しようとするに際して、予め情報処理サーバ2(のアイテム情報記憶部202)に蓄積されている、一または複数のマップに係るマップ情報、表示領域情報、アイテムオブジェクト情報及び関係線オブジェクト情報を一括して情報処理サーバ2からダウンロード受信する、または、
・他のユーザがユーザ側端末1を操作して入力した、新規オブジェクト4、5の設置または既に設置されているオブジェクト4、5の要素内容や態様の変更等に関する情報、換言すれば、現在アイテム情報記憶部102に記憶保持しているマップと他のユーザの操作によって編集が加えられた最新のマップとの差分を、情報処理サーバ2から受信する
ことが想定される。後者では、情報処理サーバ2からユーザ側端末1に情報をプッシュしてもよいし、ユーザ側端末1が情報処理サーバ2に定期的に問い合わせる等して最新の情報をプルダウンするようにしてもよい。何れにせよ、受信した情報はアイテム情報記憶部102に記憶する。
【0034】
オブジェクト表示制御部105は、アイテム情報記憶部102に記憶しているマップ情報、表示領域情報、アイテムオブジェクト情報及び関係線オブジェクト情報を読み出して、ディスプレイ1iの画面に表示領域3を描画するとともに、読み出した情報を基に表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4及び関係線オブジェクト5を描画して表示させる。
【0035】
加えて、オブジェクト表示制御部105は、ユーザの手によって表示領域3内のある場所若しくは範囲が指定(この指定は、操作入力デバイス1dを介して受け付ける)された場合、または予め表示領域3内の特定の場所若しくは範囲が条件として設定されている場合において、当該場所若しくは範囲にアイテムオブジェクト4及び/または関係線オブジェクト5が位置づけられたときに、そのアイテムオブジェクト4及び/または関係線オブジェクト5の表示態様を通常のものから変化させたり、アイテムオブジェクト4及び/または関係線オブジェクトにアニメーションその他の動作をさせたりすることができる。
【0036】
検索操作受付部106は、ユーザの手による、アイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作を受け付ける。検索操作受付部106は、操作入力デバイス1d、特にキーボード等を介した、検索キーワードを入力する操作を受け付ける。
【0037】
検索結果表示制御部107は、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索する。即ち、マップの表示領域3上に存在している各アイテムオブジェクト4について、検索キーワードに合致したものであるか否かを判断する。
【0038】
検索にあたり、文字列を要素とするアイテムオブジェクト4については、その文字列の中に検索キーワードが含まれているか否かを判断する。これに対し、文字列以外のデータを要素とするアイテムオブジェクト4については、そのデータのファイル名やそのデータを指し示すURI等の中に検索キーワードが含まれているか否かを判断してもよいし、そのデータ(特に、文書データ等)の内容に検索キーワードが含まれているか否かを判断してもよい。
【0039】
なお、アイテムオブジェクト4の要素としてデータを指し示すURIが記述されている場合において、当該URIで指し示されているデータが、ユーザ側端末1のメインメモリ1bまたは補助記憶デバイス1cに格納されていない外部リソースであることがある。そのときには、所要の通信プロトコル(例えば、HTTP(HyperText Transfer Protocol))に則り、当該URIで指し示されるデータを蓄積しているコンピュータ(情報処理サーバ2であることがある)に電気通信回線を介してアクセスし、当該URIで指し示されるデータをユーザ側端末1にダウンロードした上で、当該データの内容を参照して検索キーワードが含まれているか否かを判断する。
【0040】
さらに、検索結果表示制御部107は、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索する。既に述べた通り、あるアイテムオブジェクト4に関連付けられたアイテムオブジェクト4については、そのIDがアイテムオブジェクト情報として記述されている。従って、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられたアイテムオブジェクト4のIDを抽出する形で、検索対象のアイテムオブジェクト4をおしなべて抽出することができる。
【0041】
検索結果表示制御部107は、複数の表示領域3若しくはマップの何れかに属している多数のアイテムオブジェクト4の中から、検索対象のアイテムオブジェクト4を抽出することが可能である。要するに、複数の表示領域3若しくはマップを一括に検索することが可能である。検索結果表示制御部107は、ユーザ側端末1を使用して検索キーワードを入力したユーザが現在閲覧(ディスプレイ1iの画面に表示)しまたは当該ユーザが現在操作している表示領域3若しくはマップに属したアイテムオブジェクト4の中から該当するアイテムオブジェクト4を抽出するだけでなく、それ以外の(例えば、他のユーザが作成し、閲覧しまたは操作している)表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中からも該当するアイテムオブジェクト4を抽出することができる。
【0042】
しかる後、検索結果表示制御部107は、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を、検索結果としてディスプレイ1iに表示させる。
【0043】
図3及び図4に、検索結果の表示例を示す。これら図3、図4は、検索キーワードを「ファクトデータ」とした場合の検索結果の表示例である。検索キーワード「ファクトデータ」を要素として含むアイテムオブジェクト4は、図3及び図4中、符号4Aで示してある。並びに、検索キーワード「ファクトデータ」を要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4は、図3及び図4中、符号4Bで示してある。
【0044】
検索結果は、図3に示しているように、マップの表示領域3上で、該当する一または複数のアイテムオブジェクト4Bを強調表示したり、色を変えたり、点滅させたりする等して表示することとしてもよく、あるいは、図4に示しているように、該当する一または複数のアイテムオブジェクト4Bの要素を一覧として表示することとしてもよい。一覧表示の場合には、該当する各アイテムオブジェクト4Bに付されているスコアやタグ等に応じて(スコアやタグの値の昇順、降順等により)、該当するアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定することが好ましい。あるいは、該当するアイテムオブジェクト4Bの態様に応じてアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定してもよく、該当するアイテムオブジェクト4Bと検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4Aとの間に介在する関係線オブジェクト5の態様に応じてアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定してもよく、該当するアイテムオブジェクト4Bに接続している関係線オブジェクト5の本数に応じてアイテムオブジェクト4Bの表示順を決定してもよい。
【0045】
図7に示すように、情報処理サーバ2は、汎用的なサーバコンピュータ等の如く、プロセッサ2a、メインメモリ2b、補助記憶デバイス2c、通信インタフェース2d等のハードウェア資源を備え、これらがコントローラ2eにより制御されて連携動作するものである。
【0046】
プロセッサ2aによって実行されるべきプログラムは補助記憶デバイス2cに格納され、プログラムの実行の際には補助記憶デバイス2cからメインメモリ2bに読み込まれ、プロセッサ2aによって解読される。本実施形態では、既知のOSプログラムやこれに付帯する各種デバイスドライバプログラムが予めインストールされており、他のプログラムによる上記ハードウェア資源の利用を仲介する。加えて、ウェブサーバプログラムその他のアプリケーションプログラムや、ユーザ側端末1に電気通信回線を介して送信し提供するプログラム等も予めインストールされている。
【0047】
その上で、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラムがインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図8に示すアイテム情報受信部201、アイテム情報記憶部202、アイテム情報送信部203としての機能を発揮する。なお、図8に示している各部の機能が複数のサーバコンピュータに分散され、それらサーバコンピュータが協働して情報処理サーバ2として成立する態様を妨げない。
【0048】
各部の機能を詳説する。アイテム情報受信部201は、ユーザ側端末1からもたらされる、アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを示す位置座標や、アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはそのデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4に付されたスコアまたはタグ、アイテムオブジェクト4同士の関連付け、アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様その他の情報、並びに、対象となるアイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5を識別するID、ユーザを識別するID及びタイムスタンプ等を、電気通信回線を介して受信する。ユーザ側端末1から受信するこれらの情報は、当該ユーザ側端末1を使用するユーザの手で行われ、当該ユーザ側端末1で受け付けた操作に基づくものである。
【0049】
アイテム情報記憶部202は、メインメモリ2bまたは補助記憶デバイス2cの所要の記憶領域を利用し、アイテム情報受信部201で受信した情報を記憶する。アイテム情報記憶部202は、各ユーザが設置したオブジェクト4、5その他のマップの内容に関する情報を全て集約するものとなる。アイテム情報記憶部202が記憶し蓄積する情報は、ユーザ側端末1におけるアイテム情報記憶部102が記憶する情報を包括している。
【0050】
アイテム情報送信部203は、一のユーザが使用するユーザ側端末1からもたらされた、アイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを示す位置座標や、アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはそのデータを指し示すURI、アイテムオブジェクト4に付されたスコアまたはタグ、アイテムオブジェクト4同士の関連付け、アイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5の態様その他の情報、並びに、対象となるアイテムオブジェクト4または関係線オブジェクト5を識別するID、ユーザを識別するID及びタイムスタンプ等を、他のユーザが使用するユーザ側端末1に向けて電気通信回線を介して送信する。これは、あるユーザが設置したり変更したりしたオブジェクト4、5に係る情報を他のユーザにも共有させ、以て全てのユーザが同じマップを参照して協調作業できるようにするためである。
【0051】
本実施形態では、ユーザが使用するユーザ側端末1のディスプレイにおいて表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末1が、ユーザがアイテムオブジェクト4の要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクト4の要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域3内に表示されたアイテムオブジェクト4のうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部101と、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部102と、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させるオブジェクト表示制御部105と、ユーザがアイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部106と、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部107とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0052】
本実施形態によれば、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を、ユーザが速やかに確認できるようになる。従って、複数人のユーザがマップに記述した、ある事物に係わる情報、ある事物について連想されるイメージ、ある事物についての分析、意見、批評等を抽出し、当該事物に関する人々の考えを簡便に集約することができ、マップを活用してアイディアを創出し練り上げる上での利便性が著しく向上する。並びに、マップ作成の過程で、次に何をすべきか、次にどのような点を検討しまたは論ずるべきかを考える際、マップ上のある要素に対してどのような要素が関連付けられ、付記されているかを簡単に知ることができ、次にどのような情報をマップに入力する(書き込む)ことになるかをユーザが容易に類推できるようになる。
【0053】
加えて、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末1と情報処理サーバ2とを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末1が、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバ2に向けて送信するアイテム情報送信部103と、情報処理サーバ2からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部104とを具備し、アイテム情報受信部104で受信した情報をもアイテム情報記憶部102に記憶するものであり、情報処理サーバ2が、ユーザ側端末1からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部201と、アイテム情報受信部201で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部202と、アイテム情報記憶部202に記憶している情報をユーザ側端末1に向けて送信するアイテム情報送信部203とを具備しているシステムとしたことから、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクト4を設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【0054】
なお、本実施形態を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形することは許される。例えば、ユーザ側端末1の機能、特に検索処理機能は、ユーザ側端末1単体(スタンドアロン)で具現することが可能である。情報処理サーバ2は必須ではない。
【0055】
情報処理サーバ2を介さず、各ユーザの使用するユーザ側端末1同士が直接に情報を授受する、peer−to−peerモデルを採用することも考えられる。この場合、アイテム情報送信部103は、他の一または複数のユーザ側端末1に向けて情報を送信し、アイテム情報受信部104は、他のユーザ側端末1から情報を受信することとなる。
【0056】
<第二実施形態>第二実施形態と第一実施形態との相異点は、検索処理の一部または全部を情報処理サーバ2に担わせる点にある。以降、第一実施形態との相異点を中心に説明する。特に記述を加えない機能ブロックや処理については、第一実施形態のそれと同様とすることができる。
【0057】
本実施形態におけるユーザ側端末1には、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラム(または、スクリプト)がインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図9に示すアイテム操作受付部101、アイテム情報記憶部102、アイテム情報送信部103、アイテム情報受信部104、オブジェクト表示制御部105、検索操作受付部106、検索要求送信部108、応答受信部109、検索結果表示制御部107としての機能を発揮する。
【0058】
検索要求送信部108は、ユーザがアイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作を検索操作受付部106で受け付けたことに対応して、検索要求を情報処理サーバ2に向けて電気通信回線を介して送信する。検索処理の全部を情報処理サーバ2に担わせる場合には、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバ2に送信する。他方、検索処理の一部である、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を検索する処理をユーザ側端末1で担う場合には、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す情報、即ち検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を識別するIDを抽出した上、これを含めた検索要求を情報処理サーバ2に送信する。検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4の検索の詳細は、第一実施形態にて(検索結果表示制御部107の機能の項で)説明した通りであるので、ここでは割愛する。
【0059】
応答受信部109は、検索要求を送信した結果として情報処理サーバ2からもたらされる、アイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報を電気通信回線を介して受信する。応答受信部109が受信するものは、情報処理サーバ2において抽出された、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を示す情報である識別ID、及び/または、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4の要素である。
【0060】
検索結果表示制御部107は、応答受信部109で受信した情報に示されたアイテムオブジェクト4、または、当該アイテムオブジェクト4の要素を検索結果としてディスプレイ1eに表示させる。その他の点は、第一実施形態における検索結果表示制御部107と同じである。
【0061】
本実施形態における情報処理サーバ2にも、本発明に係るシステムを構築するために必要となるプログラムがインストールされ、プログラムに従いハードウェア資源を作動して、図10に示すアイテム情報受信部201、アイテム情報記憶部202、アイテム情報送信部203、検索要求受信部204、応答送信部205としての機能を発揮する。なお、図10に示している各部の機能が複数のサーバコンピュータに分散され、それらサーバコンピュータが協働して情報処理サーバ2として成立する態様を妨げない。
【0062】
検索要求受信部204は、ユーザ側端末1からもたらされる検索要求を電気通信回線を介して受信する。
【0063】
応答送信部205は、検索要求受信部204で検索要求を受信したことに対応して、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、抽出したアイテムオブジェクト4を示す情報である識別ID、及び/または、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4の要素の情報を、検索要求をもたらしたユーザ側端末1に向けて電気通信回線を介して返信する。検索要求に検索キーワードが含まれている場合には、アイテム情報記憶部202に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を検索した上、そのアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を抽出する。他方、検索要求に、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す識別IDが含まれている場合には、アイテム情報に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、当該IDにより識別されるアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を抽出する。そして、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報をユーザ側端末1に送信する。
【0064】
本実施形態では、ユーザが使用するユーザ側端末1と情報処理サーバ2とを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末1のディスプレイにおいて表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士の関係を表示させるシステムであって、ユーザ側端末1が、ユーザがアイテムオブジェクト4の要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクト4の要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクト4を表示領域3内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域3内に表示されたアイテムオブジェクト4のうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部101と、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部102と、アイテム操作受付部101で受け付けた操作に基づく、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバ2に向けて送信するアイテム情報送信部103と、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、表示領域3内に複数のアイテムオブジェクト4を表示させるオブジェクト表示制御部105と、ユーザがアイテムオブジェクト4またはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部106と、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワード、または、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照して検索した前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す情報を含む検索要求を情報処理サーバ2に向けて送信する検索要求送信部108と、検索要求を送信した結果として情報処理サーバ2からもたらされる、アイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報を受信する応答受信部109と、応答受信部109で受信した情報に示されたアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部107とを具備しており、情報処理サーバ2が、ユーザ側端末1からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部201と、アイテム情報受信部201で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部202と、ユーザ側端末1からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部204と、アイテム情報記憶部202に記憶している情報を参照し、検索要求受信部204で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、または、前記検索要求に含まれる情報で示されたアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索し、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を示す情報をユーザ側端末1に向けて返信する応答送信部205とを具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システムを構成した。
【0065】
本実施形態によれば、マップに記述されたある要素に関連付けられている他の要素を、ユーザが速やかに確認できるようになる。従って、複数人のユーザがマップに記述した、ある事物に係わる情報、ある事物について連想されるイメージ、ある事物についての分析、意見、批評等を抽出し、当該事物に関する人々の考えを簡便に集約することができ、マップを活用してアイディアを創出し練り上げる上での利便性が著しく向上する。並びに、マップ作成の過程で、次に何をすべきか、次にどのような点を検討しまたは論ずるべきかを考える際、マップ上のある要素に対してどのような要素が関連付けられ、付記されているかを簡単に知ることができ、次にどのような情報をマップに入力する(書き込む)ことになるかをユーザが容易に類推できるようになる。
【0066】
加えて、複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末1と情報処理サーバ2とを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末1が、情報処理サーバ2からもたらされる、表示領域3内に表示させるべきアイテムオブジェクト4の表示位置、当該アイテムオブジェクト4の要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト4同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバ2に向けて送信するアイテム情報送信部103を具備し、アイテム情報受信部104で受信した情報をもアイテム情報記憶部102に記憶するものであり、情報処理サーバ2が、アイテム情報記憶部202に記憶している情報をユーザ側端末1に向けて送信するアイテム情報送信部203を具備しているシステムとすれば、複数のユーザが共同してアイテムオブジェクト4を設置し、それらオブジェクトを編集することが可能となる。即ち、複数人のコラボレーションを通じて、アイディア出しをしたりアイディアをまとめたりすることができるようになる。
【0067】
なお、本実施形態を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形することは許される。例えば、本実施形態では、検索における最終処理、即ち検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を抽出する処理を情報処理サーバ2にて実行していたが、これをユーザ側端末1にて実行するものとすることも考えられる。この場合には、検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4の検索を情報処理サーバ2が行い、検索キーワードを要素に含むアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4の検索をユーザ側端末1にて行う、という処理手順をとる。
【0068】
そのために、ユーザ側端末1における検索要求送信部108は、検索操作受付部106で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバ2に向けて送信する。
【0069】
情報処理サーバ2における検索要求受信部204は、ユーザ側端末1からもたらされる、検索キーワードを含む検索要求を受信する。応答送信部205は、アイテム情報記憶部202に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を検索した上、そのアイテムオブジェクト4を示す情報である識別IDを、ユーザ側端末1に向けて返信する。
【0070】
翻って、ユーザ側端末1における応答受信部109は、検索要求を送信した結果として情報処理サーバ2からもたらされる、検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクト4を示す情報、即ちアイテムオブジェクト4を識別するIDを受信する。
【0071】
しかして、ユーザ側端末1における検索結果表示制御部107は、アイテム情報記憶部102に記憶している情報を参照し、一または複数の表示領域3若しくはマップに属するアイテムオブジェクト4の中から、応答受信部109で受信した情報で示されたアイテムオブジェクト4、即ち応答受信部109で受信したIDで識別されるアイテムオブジェクト4に関連付けられているアイテムオブジェクト4を検索する。そして、抽出したアイテムオブジェクト4または当該アイテムオブジェクト4の要素を、検索結果としてディスプレイ1iに表示させる。
【0072】
本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。第一実施形態、第二実施形態ともに、ユーザ側端末1におけるオブジェクト表示制御部105は、関連付けがなされているアイテムオブジェクト4間を関係性オブジェクトで結び、アイテムオブジェクト4とともに関係線オブジェクト5を描画して表示させることにより、アイテムオブジェクト4同士の関係を表していたが、他の態様として、関係線オブジェクト5を描画するのではなく、関連付けがなされているアイテムオブジェクト4同士の距離を接近させた状態に描画し、またはアイテムオブジェクト4同士を接触させた状態に描画することで、アイテムオブジェクト4同士の関係を表してもよい。
【0073】
また、複数人のユーザが存在し、複数のユーザ側端末1が電気通信回線に接続している状況において、それらユーザ側端末1の一つが情報処理サーバ2の役割を兼ねることがあり得る。
【0074】
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、一または複数のユーザが思考しアイディアを創出するクリエイティブプロセスを支援するシステムとして利用できる。
【符号の説明】
【0076】
1…ユーザ側端末
2…情報処理サーバ
3…表示領域
4…アイテムオブジェクト
5…関係線オブジェクト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが使用するユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、
ユーザ側端末が、
ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、
ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部と
を具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項2】
複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続しており、
ユーザ側端末が、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、
情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と
を具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、
情報処理サーバが、
ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、
アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部と
を具備している請求項1記載の思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項3】
ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、
ユーザ側端末が、
ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、
ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、
検索操作受付部で受け付けた検索キーワード、または、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報を含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、
検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報を受信する応答受信部と、
応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部と
を具備しており、
情報処理サーバが、
ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、
アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、または、前記検索要求に含まれる情報で示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部と
を具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項4】
ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、
ユーザ側端末が、
ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、
ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、
検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、
検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトを示す情報を受信する応答受信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部と
を具備しており、
情報処理サーバが、
ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、
アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部と
を具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項5】
複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続しており、
ユーザ側端末が、
情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部
を具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、
情報処理サーバが、
アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部
を具備している請求項3または4記載の思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項6】
請求項1または2記載の思考・議論プロセス構造化支援システムを構築するために用いられるものであって、
ユーザ側端末となるコンピュータを、少なくとも、請求項1または2記載のアイテム操作受付部、アイテム情報記憶部、オブジェクト表示制御部、検索操作受付部、及び、検索結果表示制御部として機能させるプログラム。
【請求項7】
請求項3、4または5記載の思考・議論プロセス構造化支援システムを構築するために用いられるものであって、
ユーザ側端末となるコンピュータを、少なくとも、請求項3、4または5記載のアイテム操作受付部、アイテム情報記憶部、アイテム情報送信部、オブジェクト表示制御部、検索操作受付部、検索要求送信部、応答受信部、及び、検索結果表示制御部として機能させるプログラム。
【請求項8】
請求項3、4または5記載の思考・議論プロセス構造化支援システムを構築するために用いられるものであって、
情報処理サーバとなるコンピュータを、少なくとも、請求項3、4または5記載のアイテム情報受信部、アイテム情報記憶部、検索要求受信部、及び、応答送信部として機能させるプログラム。
【請求項1】
ユーザが使用するユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、
ユーザ側端末が、
ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、
ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部と
を具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項2】
複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続しており、
ユーザ側端末が、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、
情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と
を具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、
情報処理サーバが、
ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、
アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部と
を具備している請求項1記載の思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項3】
ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、
ユーザ側端末が、
ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、
ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、
検索操作受付部で受け付けた検索キーワード、または、アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した前記検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報を含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、
検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報を受信する応答受信部と、
応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部と
を具備しており、
情報処理サーバが、
ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、
アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、または、前記検索要求に含まれる情報で示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部と
を具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項4】
ユーザが使用するユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続し、ユーザ側端末のディスプレイにおいて表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させ、かつ関連付けがなされているアイテムオブジェクト同士の関係を表示させるシステムであって、
ユーザ側端末が、
ユーザがアイテムオブジェクトの要素として文字列を入力する操作またはアイテムオブジェクトの要素としてデータを指定する操作、ユーザがアイテムオブジェクトを表示領域内のどの位置に表示させるかを指定する操作、及び、ユーザが表示領域内に表示されたアイテムオブジェクトのうちのどれとどれを関連付けるかを指定する操作を受け付けるアイテム操作受付部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
アイテム操作受付部で受け付けた操作に基づく、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を情報処理サーバに向けて送信するアイテム情報送信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、表示領域内に複数のアイテムオブジェクトを表示させるオブジェクト表示制御部と、
ユーザがアイテムオブジェクトまたはその要素の検索を要求する操作であって、検索キーワードを入力する操作を受け付ける検索操作受付部と、
検索操作受付部で受け付けた検索キーワードを含む検索要求を情報処理サーバに向けて送信する検索要求送信部と、
検索要求を送信した結果として情報処理サーバからもたらされる、アイテムオブジェクトを示す情報を受信する応答受信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照し、応答受信部で受信した情報に示されたアイテムオブジェクトに関連付けられているアイテムオブジェクトを検索し、抽出したアイテムオブジェクトまたは当該アイテムオブジェクトの要素を検索結果としてディスプレイに表示させる検索結果表示制御部と
を具備しており、
情報処理サーバが、
ユーザ側端末からもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部と、
アイテム情報受信部で受信した情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
ユーザ側端末からもたらされる検索要求を受信する検索要求受信部と、
アイテム情報記憶部に記憶している情報を参照して検索した、検索要求受信部で受信した検索要求に含まれる検索キーワードを要素として含むアイテムオブジェクトを示す情報をユーザ側端末に向けて返信する応答送信部と
を具備していることを特徴とする思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項5】
複数のユーザが使用する複数のユーザ側端末と情報処理サーバとを電気通信回線を介して通信可能に接続しており、
ユーザ側端末が、
情報処理サーバからもたらされる、表示領域内に表示させるべきアイテムオブジェクトの表示位置、当該アイテムオブジェクトの要素となる文字列またはデータ若しくはデータを指し示すURI、及び、アイテムオブジェクト同士の関連付けを規定する情報を受信するアイテム情報受信部
を具備し、アイテム情報受信部で受信した情報をもアイテム情報記憶部に記憶するものであり、
情報処理サーバが、
アイテム情報記憶部に記憶している情報をユーザ側端末に向けて送信するアイテム情報送信部
を具備している請求項3または4記載の思考・議論プロセス構造化支援システム。
【請求項6】
請求項1または2記載の思考・議論プロセス構造化支援システムを構築するために用いられるものであって、
ユーザ側端末となるコンピュータを、少なくとも、請求項1または2記載のアイテム操作受付部、アイテム情報記憶部、オブジェクト表示制御部、検索操作受付部、及び、検索結果表示制御部として機能させるプログラム。
【請求項7】
請求項3、4または5記載の思考・議論プロセス構造化支援システムを構築するために用いられるものであって、
ユーザ側端末となるコンピュータを、少なくとも、請求項3、4または5記載のアイテム操作受付部、アイテム情報記憶部、アイテム情報送信部、オブジェクト表示制御部、検索操作受付部、検索要求送信部、応答受信部、及び、検索結果表示制御部として機能させるプログラム。
【請求項8】
請求項3、4または5記載の思考・議論プロセス構造化支援システムを構築するために用いられるものであって、
情報処理サーバとなるコンピュータを、少なくとも、請求項3、4または5記載のアイテム情報受信部、アイテム情報記憶部、検索要求受信部、及び、応答送信部として機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2013−105234(P2013−105234A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247242(P2011−247242)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
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