説明

急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置および評価方法

【課題】フランジの試験サンプルを実使用に近い条件に設定して、精度よく評価ができる急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置及び評価方法を提供する。
【解決手段】フランジの試験サンプルTの一端部をベース板2aに固定して設置し、試験サンプルTの他端部を端部保持具9により保持し、ベース板2aに固定されたスイング支軸7にスイングロッド6を回転可能に軸支して、長穴6aを用いて端部保持具9をスイングロッド6の先端部に回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能に取り付けて試験サンプルTをセッティングし、スイング支軸7を中心にしてモータ3の回転によって回転ロッド4および連結ロッド5を介してスイングロッド6をスイングさせることにより、セッティングした試験サンプルTのフランジベース20を、ベース板2aに設置した巻き付け部材12の円弧状の表面に押圧して試験サンプルTを屈曲させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置および評価方法に関し、さらに詳しくは、試験サンプルを実使用に近い条件に設定して、フランジの屈曲耐久性を精度よく評価できる急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置および評価方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
石炭、土砂、セメント等を急勾配で下方位置から上方位置まで搬送するために使用する急傾斜コンベヤベルトが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。図9、10に示すように、急傾斜コンベヤベルト14は、ベースベルト15の搬送面に多数のクリート16をベルト長手方向に一定間隔で立設し、これらクリート16を挟むように搬送面の両端部に波形形状のフランジ17を立設した構造になっている。フランジ17は、フランジベース20とフランジ本体18とで構成され、フランジベース20がベースベルト15に接合されている。
【0003】
急傾斜コンベヤベルト14は、駆動プーリ21とテールプーリ22との間に張設されて、ベルト長手方向中途に配置されたディスクローラ23により支持される。そして、下方位置でクリート16とクリート16との間に投入された被搬送物Cが、上方位置まで搬送される。急傾斜コンベヤベルト14が、駆動プーリ21、テールプーリ22およびディスクローラ23の回りを通過して屈曲する際には、フランジ17に曲げ応力が生じる。フランジ頂面19には、特に大きな曲げ応力が生じるため、引張りの曲げ応力によってクラックが発生し易くなり、繰り返し曲げ応力が生じることによってクラックが成長する。
【0004】
このようなクラックが発生した部分を補修するのは難しく、また、新品に交換すれば多大な費用が必要になるため、フランジの屈曲耐久性を向上させる必要がある。そのため、予め、試験サンプルを用いて精度よくフランジの屈曲耐久性を評価できる装置や方法が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−34186号公報
【特許文献2】特開2008−94551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、試験サンプルを実使用に近い条件に設定して、フランジの屈曲耐久性を精度よく評価できる急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置および評価方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置は、ベースベルトの搬送面に多数のクリートをベルト長手方向に所定間隔で立設するとともに、クリートを挟むように前記搬送面のベルト幅方向両端部に波形形状のフランジを立設した急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置であって、前記フランジの試験サンプルの一端部を固定して設置するベース板と、試験サンプルの他端部を保持する端部保持具と、前記ベース板に固定された支軸に回転可能に軸支されるロッドと、前記支軸を中心にして前記ロッドをスイングさせる駆動手段と、前記ベース板に設置される表面を円弧状にした巻き付け部材とを備え、前記端部保持具を前記ロッドの先端部に回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能に取り付けて、前記ロッドをスイングさせることにより、前記試験サンプルのフランジベースを、前記巻き付け部材の表面に押圧して試験サンプルを屈曲させる構成にしたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価方法は、ベースベルトの搬送面に多数のクリートをベルト長手方向に所定間隔で立設するとともに、クリートを挟むように前記搬送面のベルト幅方向両端部に波形形状のフランジを立設した急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価方法であって、前記フランジの試験サンプルの一端部をベース板に固定して設置し、試験サンプルの他端部を端部保持具により保持し、前記ベース板に固定された支軸にロッドを回転可能に軸支して、前記端部保持具を前記ロッドの先端部に回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能に取り付けて試験サンプルをセッティングし、前記支軸を中心にして前記ロッドをスイングさせることにより、前記セッティングした試験サンプルのフランジベースを、前記ベース板に設置した巻き付け部材の円弧状の表面に押圧して試験サンプルを屈曲させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、フランジの試験サンプルの一端部をベース板に固定して設置し、試験サンプルの他端部を端部保持具により保持し、前記ベース板に固定された支軸にロッドを回転可能に軸支して、前記端部保持具を前記ロッドの先端部に回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能に取り付けて試験サンプルをセッティングすることにより、前記支軸を中心にして前記ロッドをスイングさせた際に、端部保持具は自由に回転するとともにロッド長手方向に移動する。そのため、試験サンプルには、不要な引張りや不要な局部的な曲げが生じることない。これにより、コンベヤベルトがプーリ等の回りを通過して屈曲する実使用の状況と同様に、試験サンプルのフランジベースを、前記ベース板に設置した巻き付け部材の円弧状の表面に押圧して屈曲させることができる。それ故、試験サンプルを使用しながらも、フランジの屈曲耐久性を精度よく評価することができる。
【0010】
本発明の屈曲耐久性評価装置では、前記ロッドとリンク機構を介して連結されるモータを設け、このモータの回転により前記ロッドをスイングさせる構成にすることもできる。この構成によれば、単純な機構で試験サンプルを安定して繰り返し屈曲させることができる。
【0011】
本発明の屈曲耐久性評価方法では、例えば、前記セッティングした試験サンプルのフランジベースが直線状になっている状態を、スタート状態として設定し、前記ロッドをスイングさせることにより、このスタート状態と前記巻き付け部材の円弧状の表面に押圧して屈曲させた状態と間で試験サンプルを屈曲させる。この方法によれば、フランジに引張りの曲げ応力だけが生じる場合の屈曲耐久性を評価することができる。
【0012】
また、前記セッティングした試験サンプルのフランジベースが前記巻き付け部材の表面から離れる方向に屈曲している状態を、スタート状態として設定し、前記ロッドをスイングさせることにより、このスタート状態と前記巻き付け部材の円弧状の表面に押圧して屈曲させた状態との間で試験サンプルを屈曲させることもできる。この方法によれば、フランジに引張りおよび圧縮の曲げ応力が生じる場合の屈曲耐久性を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置の全体概要図である。
【図2】試験サンプルを巻き付け部材に巻き付けて屈曲させた状態を例示する側面図である。
【図3】試験サンプルを例示する平面図である。
【図4】試験サンプルのベルト内側を例示する側面図である。
【図5】試験サンプルのベルト外側を例示する側面図である。
【図6】先端保持具の周辺を示す側面図である。
【図7】先端保持具を試験サンプルに取り付ける状態を例示する説明図である。
【図8】試験サンプルの屈曲回数Nと、クラック長さLとの関係を示すグラフ図である。
【図9】急傾斜コンベヤベルトを例示する一部切欠き斜視図である。
【図10】急傾斜コンベヤベルトの使用状態を例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置および屈曲耐久性評価方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0015】
本発明では、図9に例示した急傾斜コンベヤベルト14のフランジ17を試験サンプルTとして使用する。試験サンプルTは、図3〜図5に例示するように波形形状のフランジ本体18とフランジベース20とで構成されている。図4に例示するように、試験サンプルTのフランジ本体18のベルト内側では、凹面18bの幅(隣り合う凸面18aの間隔)が、頂面19側に比してフランジベース20の近傍で狭くなっている。フランジ本体18のベルト内側には、被搬送物Cが収容されるので、隣り合う凸面18aの間に被搬送物Cが詰まり難くするために、このような形状になっている。また、図5に例示するように、フランジ本体18のベルト内側の形状に対応して、フランジ本体18のベルト外側では、凸面18cの幅(隣り合う凹面18dの間隔)が、頂面19側に比してフランジベース20の近傍で狭くなっている。
【0016】
図1に例示するように、本発明の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置1(以下、評価装置1という)は、架台2を有していて、架台2のベース板2aには、2つのスイング支軸7が間隔をあけて(図1では奥行き方向に間隔をあけて)固設されるとともに、巻き付け部材12が固定具13を介して設置されている。巻き付け部材12の表面は円弧状であり、実使用でのプーリや支持ローラに対応するものである。
【0017】
それぞれのスイング支軸7には、スイングロッド6の長手方向中途が軸支されていて、スイングロッド6がスイング支軸7を中心にしてスイングできるようになっている。互いのスイングロッド6の下端部は、横ロッド6bで連結されていて、横ロッド6bには連結ロッド5の一端部が回転可能に連結されている。連結ロッド5の他端部には、回転ロッド4の先端部がピン結合されている。回転ロッド4の基端部は、架台2に設置されたモータ3の回転軸に固定されている。このように、スイングロッド6とモータ3とは、リンク機構(回転ロッド4および連結ロッド5)を介して連結されている。この実施形態ではモータ3が、スイングロッド6をスイングさせる駆動手段となる。
【0018】
また、ベース板2aには、試験サンプルTの一端部(フランジ本体18)をベース板2aに固定するサンプル固定具8が設置されている。サンプル固定具8は、金属板や固定ボルト等により構成される。
【0019】
スイングロッド6の先端部には、試験サンプルTの他端部を保持する端部保持具9が回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能に取り付けられている。端部保持具9は、図6、7に例示するように、受台10とL字状のカバー体11と、両者を連結する固定ボルト等とにより構成されている。受台10に設けられた支持突起10aが、スイングロッド6の先端部に形成された長穴6aを挿通することによって、端部保持具9が回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能にスイングロッド6に取り付けられている。
【0020】
試験サンプルTを端部保持具9に取り付けるには、図7に例示するように、カバー体11の底面と受台10との間にフランジベース20を挟んでボルト等で締結する。また、カバー体11の立面とフランジ本体18とをボルト等で締結する。
【0021】
試験サンプルTのフランジベース20の一方端(下端)は、ベース板2aに固定された巻き付け部材12の円弧状の表面の下端と、略一致する位置に設定される。この位置の近傍にスイング支軸7が配置されている。試験サンプルTは鉛直に立った状態で配置され、その下端部がベース板2aに固定されるとともに、上端部が端部保持具9によって保持されてセッティングされている。このように実施形態では、セッティングした試験サンプルTのフランジベース20が直線状になっている状態を、スタート状態として設定している。
【0022】
次に、評価装置1により試験サンプルT(フランジ17)の屈曲耐久性を評価する方法を説明する。
【0023】
図1に例示したように、試験サンプルTを評価装置1にセッティングした後、モータ3を稼働させると、図2に例示するように、回転ロッド4および連結ロッド5を介して、スイングロッド6がスイング支軸7を中心にスイングする。このスイングロッド6のスイングによって、試験サンプルTのフランジベース20が、巻き付け部材12の表面に押圧されて試験サンプルTが屈曲する。モータ3が稼働している間は、試験サンプルTが、スタート状態と巻き付け部材12の円弧状の表面に押圧して屈曲させた状態との間で繰り返し屈曲する。この実施形態では、このような単純な機構で試験サンプルTを安定して繰り返し屈曲させることができる。
【0024】
スイングロッド6がスイングした際には、支持突起10aは長穴6aの中で自由に動けるので、端部保持具9はスイングロッド6の動きに応じて、支持突起10aを中心にして自由に回転するとともにロッド長手方向に移動する。ここで、端部保持具9がスイングロッド6に対して移動不能に取り付けられていると、スイングロッド6がスイングしてフランジベース20が巻き付け部材12の表面に押圧されて屈曲する際に、試験サンプルTは引張られることになる。また、端部保持具9がスイングロッド6に対して回転不能に取り付けられていると、スイングロッド6がスイングしてフランジベース20が巻き付け部材12の表面に押圧されて屈曲する際に、試験サンプルTには局部的な曲げが生じる。このような引張りや局部的な曲げは、コンベヤベルトがプーリ回りを通過して屈曲する際とは異なる挙動である。
【0025】
本発明では、試験サンプルTには、上記のような不要な引張りや不要な局部的な曲げが生じることなく、コンベヤベルトがプーリ回りを通過して屈曲する実使用の状況と同様に、試験サンプルTのフランジベース20を、プーリ等に相当する巻き付け部材12の表面に押圧して屈曲させることができる。それ故、試験サンプルTを使用しながらも、フランジ17の屈曲耐久性を精度よく評価することが可能になる。
【0026】
この実施形態では、試験サンプルTに引張りの曲げ応力だけが生じる。そのため、フランジ17に引張りの曲げ応力だけが生じる場合の屈曲耐久性を評価することができる。
【0027】
試験サンプルTをセッティングした際のスタート状態は、この実施形態に限定されるものではない。例えば、セッティングした試験サンプルTのフランジベース20を、巻き付け部材12の表面から離れる方向に屈曲させ(図1では、端部保持具9を右側にスイングさせた状態)、この状態をスタート状態として設定することもできる。スイングロッド6をスイングさせると、このスタート状態と巻き付け部材12の円弧状の表面に押圧して屈曲させた状態との間で試験サンプルTが屈曲することになる。
【0028】
この場合、試験サンプルTに引張りおよび圧縮の曲げ応力が生じる。そのため、フランジ17に引張りおよび圧縮の曲げ応力が生じる場合の屈曲耐久性を評価することができる。
【実施例】
【0029】
図1に例示する評価装置1を用いて、フランジ14の試験サンプルTを繰り返し屈曲させてクラックの発生とクラック長さLの成長具合を観察することにより屈曲耐久性を評価した。その結果は図8に示とおりであった。試験サンプルTは、フランジ本体18の高さ200mm、長さ240mm、ゴム厚10mm、波形形状の配置ピッチ60mm、波形の外周半径20mm、波型の内周半径10mmであった。また、円弧状の巻付け部材12の外径は250mm、試験サンプルTの屈曲頻度は、108回/分であり、450万回まで屈曲させた。
【0030】
フランジ本体18にクラックが最初に生じるのは、ベルト外側の凹面18dの頂面19であり、その後、ベルト内側の凹面18bの頂面19のやや下方位置(頂面19から20mm程度下方位置)にクラックが生じた。図8の結果から、クラックの成長速度はベルト外側とベルト内側とで異なっていて、ベルト外側では屈曲回数が350万回程度でクラックの成長が止まることが分かる。
【0031】
フランジ本体18のベルト外側とベルト内側とでクラックの発生時期が異なるのは、フランジ本体18の下端部(フランジベース20)近傍の形状の違いに起因するためと考えられる。当初は、ベルト外側の凹面18dの頂面19の歪みが最も大きいため、初めにこの部分にクラックが発生し、クラックが発生することによってその歪が緩和されて、ベルト内側の凹面18bの頂面19のやや下方位置の歪みが最も大きくなって、最大歪みの場所が移動するためであると考えられる。
【符号の説明】
【0032】
1 評価装置
2 架台
2a ベース板
3 モータ
4 回転ロッド
5 連結ロッド
6 スイングロッド
6a 長穴
6b 横ロッド
7 スイング支軸
8 サンプル固定具
9 端部保持具
10 受台
10a 支持突起
11 カバー体
12 巻き付け部材
13 固定具
14 急傾斜コンベヤベルト
15 ベースベルト
16 クリート
17 フランジ
18 フランジ本体
18a ベルト内側の凸面
18b ベルト内側の凹面
18c ベルト外側の凸面
18d ベルト外側の凹面
19 フランジ頂面
20 フランジベース
21 駆動プーリ
22 テールプーリ
23 ディスクローラ
T 試験サンプル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースベルトの搬送面に多数のクリートをベルト長手方向に所定間隔で立設するとともに、クリートを挟むように前記搬送面のベルト幅方向両端部に波形形状のフランジを立設した急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置であって、前記フランジの試験サンプルの一端部を固定して設置するベース板と、試験サンプルの他端部を保持する端部保持具と、前記ベース板に固定された支軸に回転可能に軸支されるロッドと、前記支軸を中心にして前記ロッドをスイングさせる駆動手段と、前記ベース板に設置される表面を円弧状にした巻き付け部材とを備え、前記端部保持具を前記ロッドの先端部に回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能に取り付けて、前記ロッドをスイングさせることにより、前記試験サンプルのフランジベースを、前記巻き付け部材の表面に押圧して試験サンプルを屈曲させる構成にしたことを特徴とする急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置。
【請求項2】
前記ロッドとリンク機構を介して連結されるモータを設け、このモータの回転により前記ロッドをスイングさせる構成にした請求項1に記載の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価装置。
【請求項3】
ベースベルトの搬送面に多数のクリートをベルト長手方向に所定間隔で立設するとともに、クリートを挟むように前記搬送面のベルト幅方向両端部に波形形状のフランジを立設した急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価方法であって、前記フランジの試験サンプルの一端部をベース板に固定して設置し、試験サンプルの他端部を端部保持具により保持し、前記ベース板に固定された支軸にロッドを回転可能に軸支して、前記端部保持具を前記ロッドの先端部に回転可能かつ、ロッド長手方向に移動可能に取り付けて試験サンプルをセッティングし、前記支軸を中心にして前記ロッドをスイングさせることにより、前記セッティングした試験サンプルのフランジベースを、前記ベース板に設置した巻き付け部材の円弧状の表面に押圧して試験サンプルを屈曲させることを特徴とする急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価方法。
【請求項4】
前記セッティングした試験サンプルのフランジベースが直線状になっている状態を、スタート状態として設定し、前記ロッドをスイングさせることにより、このスタート状態と前記巻き付け部材の円弧状の表面に押圧して屈曲させた状態と間で試験サンプルを屈曲させる請求項3に記載の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価方法。
【請求項5】
前記セッティングした試験サンプルのフランジベースが前記巻き付け部材の表面から離れる方向に屈曲している状態を、スタート状態として設定し、前記ロッドをスイングさせることにより、このスタート状態と前記巻き付け部材の円弧状の表面に押圧して屈曲させた状態との間で試験サンプルを屈曲させる請求項3に記載の急傾斜コンベヤベルトのフランジの屈曲耐久性評価方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−257188(P2011−257188A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130236(P2010−130236)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成22年3月15日 社団法人 日本機械学会関西支部発行の「関西学生会 学生員卒業研究発表講演会 講演前刷集」に発表
【出願人】(000006714)横浜ゴム株式会社 (4,905)
【出願人】(503027931)学校法人同志社 (346)
【Fターム(参考)】