説明

性の健康増強の達成に有用な無水組成物

【課題】真の医学的機能障害や閉経に関連せずに性的満足を達成し、あるいは、性的能力を改善することが求められている。感度を高める作用を発揮する血管拡張剤、ナイアシン含有製品は、長期持続副作用を生じる。副作用なしに性的満足を達成または増強し、あるいは、性的能力を改善することを望む要望がある。また、血流を定性的および定量的に決定し、血流変動をモニターする検査法も求められている。
【解決手段】本発明は、血管拡張剤と許容可能なキャリアを含む無水組成物であって、組成物がヒト組織に塗布された場合に、血管拡張剤が血流を増加させるのに有効な量で存在する、無水組成物に関する。本発明に従った組成物は、フラッシング非誘発性である。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔技術分野〕
本出願は、2007年8月21日出願の米国仮特許出願第60/957,087号の優先権の利益を主張するもので、当該特許出願に示された内容は、参照することによって本明細書に組み入れている。関連出願は、米国特許出願第11/842487号および同第11/842271号を含み、両特許出願の開示内容は、参照することによって本明細書に組入れられている。
【0002】
〔発明の背景〕
推定40%の女性は、人生のある期間に性的不全を覚える。女性の性的機能障害は、性的興奮、欲望、オーガズム、および/または、有痛性交に伴う合併症を含む。女性は、性交のみによる時間の25%しかオーガズムに達しない、と調査が示している。多くの場合、生理的要因は、生殖器領域、特にクリトリスへの血流の減少が原因と考えられる。
【0003】
処方薬、市販薬、違法薬物、およびアルコールの乱用は、性機能障害の原因となる。欲望障害を引き起こす薬物もしくは医薬品、性的興奮障害を引き起こす医薬品、および、オーガズム機能障害を引き起こす医薬品の個別リストが出されている。
【0004】
性機能障害を有する女性数推定値は、「正常な」外来患者集団の19〜50%の範囲であり、性機能障害、または、実際は機能障害ではない問題が含まれると、68〜75%まで増加する。
【0005】
欲望、性的興奮および性交頻度の減少、ならびに、性交疼痛もしくは有痛性交の増加は、閉経期にも関連してきた。
【0006】
しかし、実際には真の医学的機能障害や閉経に関連しない性的不満を有する女性も大勢存在する。この一般女性集団は、オーガズムに達し、および/または、オーガズムを増強することによって性的満足を達成し、あるいは、性的能力を改善することを望んでいる。
【0007】
目下、爽やかな潤滑剤であることを宣伝文句にし、あるいは、クリトリスを刺激してクライマックスの持続と強度を高めることを助けることを意図された製品が販売されている。これらの成分の大半は、感度を高める作用を発揮する血管拡張剤であると唱えられている。例えば、ナイアシン含有製品は、Climatique International, Inc.,により配給されているClimatique、Ioxora Bio-Medical Co New York, New York 10175によって配給されているIoxora、Emerita(登録商標)、Portland Oregon, OR 97205によって製造されているEmerita Response、およびGlycoBiosciences, Inc, Campbellvile, Canadaによって製造されているVibrel(登録商標)を含む。しかし、これらのナイアシン含有製品は、水性組成物であり、皮膚に塗布すると、皮膚の刺激、かゆみ、および/または、「フラッシング反応」としても知られる発赤を生じ、これらは、かなり長期間持続する。
【0008】
従って、副作用を伴わない方法でオーガズムに達する、および/または、オーガズムを増強することによって、性的満足を達成または増強し、あるいは、性的能力を改善することを望む女性および男性からの要望が依然として存在する。また、ヒトの皮膚領域の実際の血流を定性的および定量的に決定することができ、この血流の変動をモニターすることもできる検査法が求められている。本発明の方法および組成物が、この要望に答える。
【0009】
血管拡張剤を含む無水組成物は、血流の増加を生じるが、皮膚のフラッシングもしくは発赤を引き起こさないことが発見された。具体的には、本発明の組成物によって引き起こされる血管拡張は制御される。その理由は、無水塩基が組織深層へのナイアシンおよび/または他の有効血管拡張剤の浸透を司り、我々の理論では、少なくとも角質層を、好ましくは表皮を通過浸透するからである。これが、フラッシングという望ましくない副作用を伴わずに所望の血流増加を起こす。
【0010】
〔発明の概要〕
従って、本発明は、血管拡張剤および許容可能なキャリアを含む無水組成物であって、当該血管拡張剤が、本組成物のヒト皮膚への塗布時に血流を増加させるために有効な量で存在する、無水組成物に関する。本発明に従った無水組成物は、好ましくは20%未満の水、さらに好ましくは約5%未満の水、最も好ましくは約3%未満の水を含有する。
【0011】
別の実施の形態では、本発明は、対象者の性的反応もしくは性的健康の増強を達成する方法であって、有効量の血管拡張剤を含む無水組成物の対象者の生殖器領域への投与を含む方法に関する。
【0012】
なおも別の実施の形態では、本発明は、組成物の、性的健康改善効果を測定する方法に関するもので、
(a)対象者の標的領域で血流を測定することによって基礎性的健康値を確定する段階と、
(b)段階(a)の後、標的領域に前記組成物を投与する段階と、
(c)段階(b)の後、当該標的領域の血流値を測定する段階と、
(d)段階(a)で得られた数値を段階(c)で得られた数値と比較し、段階(c)で得られた数値と段階(a)で得られた数値の差が、前記対象者の性的健康の増減の大きさを表す段階、
を含む。
【0013】
上記で手短に要約された本発明のさらに詳細な説明が、添付図面に説明される本発明の実施の形態を参照することによって得られることができる。しかし、本発明は、他の同等に有効な実施の形態を許容することができるので、添付の図面は、本発明の典型的な実施の形態の説明にすぎず、そのため、本発明の範囲を制限すると見なしてはならないということを注意する必要がある。
【0014】
〔発明の詳細な説明〕
当業者は、本明細書の詳細な説明に基づいて本発明を最大限に活用できると考えられる。以下の具体的な実施の形態は、例示にすぎず、本開示内容の残り部分をまったく制約するものではないと見なされることができる。
【0015】
他に規定されない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語は、本発明が属する技術の当業者によって一般に理解されているものと同一の意味を有する。いずれの成分のパーセンテージ(%)濃度も、他に指示されない限り、重量/重量(w/w)である。
【0016】
本発明は、男性、女性両者によって使用される性的増強組成物に関する。これらの性的増強組成物は、男女両者の性器領域への血流を増加させることによって機能する。これらの組成物の標的領域は、局所であるので、これらの組成物は、VIAGRA(登録商標)もしくは男性におけるメカニズムが類似した他の薬物などの全身投与型勃起不全治療薬の副作用、および局所投与型テストステロンまたは局所もしくは全身投与型の他のホルモン含有薬物など、FSD(女性性機能不全)に使用される組成物中の他の活性成分の望ましくない副作用を引き起こさない。かかる望ましくない副作用は、例えば、血圧低下、血餅の形成、心臓発作および癌を含む。
【0017】
本発明の性的増強組成物の主な目的は、次のとおりである:
・クリトリスおよび膣の血流を増加させる血管拡張
・感度の増加、または、性感増強の提供
・フラッシングの回避。
【0018】
これらの目的は、血管拡張剤および許容可能なキャリアを含む、から本質的に成る、および、から成る本発明の無水組成物の投与によって達成される。適切な血管拡張剤は、ナイアシンもしくはビタミンB3とも呼ばれるニコチン酸、ニコチン酸塩(ニコチン酸メチル、ニコチン酸ベンジルなど)、ニコチンアミド、メチルニコネートおよびナイアシンアミドなどのナイアシン誘導体を含む。他の血管拡張剤、特に、少なくとも角質層および好ましくは表皮を通過して組織深層に浸透可能であるが、フラッシングを引き起こさない血管拡張剤が、本発明の組成物および方法において、所望の結果を達成するのに有用である、と考えられる。血管拡張剤は、内因性(即ち、通常体内で生成される)または外因性(即ち、通常体外で生成される)に分類されることができる。内因性血管拡張剤は、好ましくは酸化窒素、ヒスタミン、プロスタグランジンD2、アデノシン、L-アルギニン、ブラジキニン、ならびに、ナイアシンなどを含む。外因性血管拡張剤は、酸化窒素インデューサーおよびPDE5阻害剤を含む。酸化窒素インデューサーは、硝酸グリセリル(一般にニトログリセリンとして既知)、一硝酸イソソルビド、二硝酸イソソルビド、四硝酸ペンタエリスロトール(pentaerythrotol tetranitrate)、およびニトロプルシドナトリウムを含む。PDE5阻害剤は、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、テオブロミンおよびパパベリンなどを含む。
【0019】
ある実施の形態では、好ましい血管拡張剤は、通常、水性組成物中ではフラッシングを引き起こすが、本発明に従った組成物中ではフラッシングを引き起こさない物質である。なおも別の実施の形態では、本発明に従った組成物は、ナイアシン誘導体を含有しない、あるいは、例えば、ナイアシン誘導体を0.1%未満含有する。
【0020】
ある実施の形態では、ニコチン酸メチルは、強力な不所望の不快臭を有することが認められているため、ニコチン酸またはナイアシンが、好ましい誘導体である。一般に、ナイアシン誘導体は、本無水組成物中にヒト組織への血流を増加させるのに有効な量で存在する。ある実施の形態では、当該血管拡張剤は、約0.1〜約0.5重量%、例えば約0.1〜約0.2重量%の範囲の量で存在する。他の外因および内因性血管拡張剤成分は、その効力に応じて、より狭い範囲、即ち、好ましくは約0.05〜約0.15重量%、さらに好ましくは約0.08〜約0.12重量%、最も好ましくは約0.1重量%として本発明の組成物中に存在することができる。
【0021】
本発明の無水組成物は、許容可能なキャリアを含む。「許容可能なキャリア」とは、本発明の目的を妨害しないいずれかの非水性キャリアを意味する。適切な許容可能なキャリアは、2006年4月13日出願の同時係属米国特許出願第11/403,592号に記述されているような多価アルコールを含む。当該特許出願の開示内容は、参照することによって本明細書に組入れられている。例としては、ポリエチレングリコール(以後、PEG)を含み、ポリエチレングリコールエーテルも使用されることができ、プロピレングリコールのPEGエーテル、プロピレングリコールステアレート、プロピレングリコールオレエート、プロピレングリコールココエートなどが含まれる。かかるPEGエーテルの具体例は、PEG-25プロピレングリコールステアレート、PEG-55プロピレングリコールオレエートなどを含む。好ましくは、本発明の組成物の多価アルコールの少なくとも1は、以下の群から選択されるポリアルキレングリコールまたはその他である:グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサレングリコールまたは各種分子量のポリエチレングリコールなど、および/または、それらの配合物。さらに好ましくは、本発明の組成物は、ポリエチレングリコールを含有し、最も好ましくは、ポリエチレングリコールは、次の群から選択されることができる:ポリエチレングリコール400またはポリエチレングリコール300。各種分子量のポリプロピレングリコールも使用されることができる。PEG化反応によって得られるペプチドまたはタンパク質誘導体などのPEG化化合物も使用されることができる。さらに、PEGのブロックコポリマーが使用されることができ、(エチレングリコール)-ブロック-ポリ(プロピレングリコール)-ブロック-(ポリエチレングリコール)、ポリ(エチレングリコール-ラン-プロピレングリコール)(poly(ethylene glycol-ran-propylene glycol))などがある。本発明の組成物は、当該組成物の重量換算で約80%〜約98%の量で多価アルコールを含有することが必要である。
【0022】
本発明の組成物は、好ましくは少なくとも1種の多価アルコール、さらに好ましくは少なくとも2の多価アルコールを含有する。好ましくは、本発明の組成物の多価アルコール部分は、以下の群から選択されるアルキレングリコールおよびその他などの1以上の多価アルコールを含むことができる:グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサレングリコールまたは各種分子量のポリエチレングリコールなど、および/または、それらの配合物。さらに好ましくは、本発明の組成物は、ポリエチレングリコールを含有し、最も好ましくは、ポリエチレングリコールは、次の群から選択されることができる:ポリエチレングリコール400またはポリエチレングリコール300。本発明の組成物は、本組成物の重量換算で約80%〜約98%の量で多価アルコールを含有することが必要である。
【0023】
好ましい実施の形態では、キャリアは、米国特許第7,005,408号に記述されているようなポリエチレングリコールとプロピレングリコールの混合物であり、当該特許の開示内容は、参照することによって本明細書に組入れられている。例えば、多価アルコールは、ポリエチレングリコール、例えばポリエチレングリコール400とプロピレングリコールの混合物であって、ポリエチレングリコール対プロピレングリコール重量比が約3:1である混合物である。
【0024】
無水型のポリエチレングリコールは、その水溶液に比較してはるかに容易に分解することが認められている。このポリエチレングリコールの分解は、ホルムアルデヒドタイプの臭いを発生する可能性がある。この臭いの発生を防止するために、抗酸化剤が含まれることができる。適切な抗酸化剤の例は、2006年4月13日出願の同時係属米国特許出願第11/403,592号(その開示内容は、参照することによって本明細書に組入れられている)に記述されているように、α-トコフェロール(α-tochopherol)、酢酸α-トコフェロール、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビン酸、トコフェロール、没食子酸プロピル、および、それらの混合物などを含む。当該抗酸化剤は、例えば重量換算で約0.05〜約3%、好ましくは0.05%〜約1.5%の範囲の量で存在することができる。
【0025】
ある実施の形態では、本発明に従った組成物は、例えば同時係属米国仮特許出願第60/889,062号、特許出願第11/842487号および同第11/842271号(その開示内容は、参照することによって本明細書に組入れられている)に記述されているような、性的興奮を招く血管拡張および/または充血が起こるきっかけを使用者に提供する知覚作用物質を含むことができる。知覚作用物質の例は、サリチル酸メチル、乳酸メンチルおよびニコチン酸メチルを含む。
【0026】
ある実施の形態では、本発明の組成物は、さらに、感度を増強する少なくとも1種の感度増強剤を含む。一般に、当該感度増強剤は、重量換算で約0.05%〜約5%の範囲の量で存在することができる。当該感度増強剤は、その主要な役割は感度の増強であるが、2の別個のカテゴリーに分類される。
【0027】
これらの感度増強剤の第一のカテゴリーは、冷却化合物、特に非メンソール冷却化合物、例えば、「メンソールなしでクール、メンソールよりもクール(Cool without Menthol & Cooler Than Menthol)」、John C. Lefingwell, Ph.D., Leffingwellら、2007年4月19日、に記述されているものなどである。これらは、Millennium Specialty Chemicals, 601 Crestwood Street, Jacksonville, F1 32208-4476, USAによって供給されているWS-23 (2-イソプロピル-N 2,3-トリメチルブチルアミド)、WS-3 (N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド)、およびWS-5 [エチル 3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート]を含む。これらのうち、WS-5は、市販の「冷却剤」の中で「最も冷たく」、最近、無有害成分食品合格証(GRAS)の承認を得た。また、メントングリセロールケタール(Frescolat(登録商標)MGAとしてHaarmann & Reimerより販売)も含まれる。ラセミ体、レボ体(leavo-form)が、両方とも、FEMA GRASリストに載っているが、レボ体が、販売品として出ている。乳酸(−)-メンチル(Frescolat(登録商標)MLとしてHaarmann & Reimerより販売)。「Coolact P(登録商標)」の名称でTakasago Internationalより販売されている(−)-イソプレゴールも含まれる。
【0028】
第二のカテゴリーの感度増強剤の例は、発熱反応か、熱の化学受容体の活性化のいずれかによって作用する加温化合物である。これらは、胡椒科(Piper nigrum)、即ちブラックペッパーおよびホワイトペッパーに由来するピペリン、大高良姜(Alpina Galangal)の辛味成分1-アセトキシチャビコールアセテート、シャンスール(Shansools)、具体的には、四川胡椒(Sichuan pepper)由来のα-ヒドロキシシャンスール、および、Givaudan Fragrances Corporation, 1775 Windsor Road, Teaneck, New Jersey 07666, USAから販売されている生姜エキス、ならびにMonell Chemical senses Center, 3500 Market Street, Philadelphia, PA 19104-3308から販売されているNapalese pepper由来のチムロール(Timurol)を含む。これらの化合物は、興味深い温感およびしびれ感を示す。また、このカテゴリーに含まれるのは、ヘスペリジン、具体的には、Hayashibara International, Fetcham park House, Lower Rod, Fetcham, Leatherhead, Surrey, KT229HD, UKより供給されているグルコシルヘスペリジンである。
【0029】
第三のカテゴリーの感度増強剤は、冷却もしくは加温化合物とは異なるしびれ感誘発化合物(tingling compounds)である。これらの化合物は、心地良い、快感(buzz)もしくは振動感を惹起もしくは発生する。これらは、次のものを含む:シャンスール、具体的には、Jivaudan SA, 5, Chemin de la Parfumerie CH-1214 Vernier, Geneve, スイスから配給されている四川胡椒(Sichuan pepper)由来のα-ヒドロキシシャンスール、および、Takasago International Group, 4 Volvo drive, P.O. Box 932, Rockleigh, NJ 07647 -0923より配給されているJumboo Extract誘導スピランソール(Spilanthol)。これらは、Monell Chemical Senses Center, 3500 Market Street, Philadelphia, PA 19104-3308によるNepalese pepper由来チムロールも含む。
【0030】
本発明の組成物は、米国特許第7,005,408号(その開示内容は、参照することによって本明細書に組み入れられている)に記述されているように、セルロース系潤滑および粘性剤も含む。例は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、特に、Klucel HFの名称で販売され、Aqualon Inc, Delawareから販売されているヒドロキシプロピルセルロースを含む。かかるセルロース系潤滑および粘性剤は、重量換算で約0.05%〜約5%、例えば0.4%〜約3%で混入されることができる。
【0031】
ある実施の形態では、本発明に従った組成物は、重量換算で約0.10%〜約0.2%の血管拡張剤、例えばナイアシン誘導体、好ましくはナイアシン、重量換算で約0.05%〜約1.5%の感度増強剤またはその配合物、約20%〜約80%のポリエチレングリコール400、約20%〜約80%のプロピレングリコール、約0.2%〜約1.5%のヒドロキシプロピルセルロース、および、約0.05%〜約1.5%または約0.05%〜約3%のα-トコフェロール、または、0.05%〜1.5%もしくは約0.05%〜約3%の酢酸α-トコフェロールを含有する。
【0032】
本発明の組成物は、無水組成物の調製に技術上周知の技術を使って調製されることができる。米国特許第7,005,408号を参照されたい。当該特許の開示内容は、参照することによって本明細書に組入れられている。例えば、許容可能なキャリア、例えばプロピレングリコールおよび/またはポリエチレングリコール400、ならびに任意に、潤滑および粘性剤、例えばKlucel HFが、均一なゲルが得られるまで、約50℃(45℃〜55℃)で混合される。
【0033】
上記ゲルに、血管拡張剤が、完全溶解するまで定速で混合しながら添加される。適用可能な場合、感度増強剤および他の任意の成分も添加されることができる。
【0034】
連続混合下で、バッチが室温まで冷却される。必要に応じて、抗酸化剤が添加され、これらが完全溶解するまで混合される。
【0035】
本発明の組成物は、米国特許第7,005,408号(その開示内容は、参照することによって本明細書に組入れられている)に記述されているように、ヒト組織、例えば男女の生殖器領域、皮膚または粘膜、好ましくは膣または口腔粘膜に適用されることができる。本発明の組成物は、その特定の用途に応じて、液体、半固体または固体であることができる。本発明の組成物は、軟もしくは硬ゼラチンカプセル、坐薬に調合され、また、織布もしくはポリマーに含浸されることもできる。本発明の組成物は、タンポンのコーティング剤として製造され、あるいは、吸収性タンポン材料全体に分散され、あるいは、タンポンの芯として内部に封入されることができる。
【0036】
本発明のある実施の形態では、本発明の組成物は、性交の約5〜約30分前に投与される。さらに、処置された領域の血流が、短時間に、例えば1時間以内、好ましくは性交後1時間未満で正常血流に回復されることが望ましい。
【0037】
本発明の組成物および方法は、予想外なことに、血流を増加させるが、皮膚の「フラッシング」を引き起こさない。「フラッシング」は、本明細書で使用される場合、局所塗布材料への皮膚反応で、塗布部位の発赤、腫脹、かゆみ、および/または、刺激の症状を含む。活性血管拡張剤によって提供される血管拡張に伴う無水キャリアの総合的な相互作用は、有効な、望ましい血流増加を生じる。本発明によって使用される好ましい血管拡張剤は、ナイアシンまたはニコチン酸である。上記のように、ナイアシン含有水性組成物、例えばGlycoBiosciences Inc., Campbellville, Canadaによって製造されるVibrelでは、皮膚および組織の長期フラッシングおよび発赤が認められる。これは、当該組成物中のナイアシンが、皮膚の外層に滞留することが原因である。
【0038】
本発明に従った組成物では、血管拡張は、ナイアシン誘導体、好ましくはナイアシンなど、使用される血管拡張剤の量(0.1%〜0.5%)によって、および特異な無水塩基が組織の深層への血管拡張剤の浸透を司り、我々の理論では、少なくとも角質層、好ましくは表皮を通過浸透することによって制御される。これが、望ましくないフラッシング作用を伴わずに望ましい血流増加を生じる。
【0039】
別の実施の形態では、本発明は、皮膚の血流および血流増加を測定するレーザードップラー画像化の使用に関する。従って、本発明は、性的健康を改善する組成物の効果の測定法に関するものでもあり、
(a)対象者の標的領域で血流を測定することによって、基礎性的健康値を確定する段階と、
(b)段階(a)の後、前記組成物を当該標的領域に投与する段階と、
(c)段階(b)の後、当該標的領域で血流値を測定する段階と、
(d)段階(a)で得られた数値を、段階(c)で得られた数値と比較し、段階(c)で得られた数値と段階(a)で得られた数値の間の差が、前記対象者の性的健康の増減の大きさを表す段階と、
を含む。
【0040】
レーザードップラー画像化(LDI)は、皮膚の血流のモニターに一般に使用される技術である。LDI分析は、皮膚を貫通し(約0.2 mm未満)、移動する血液細胞と相互作用するように低出力レーザー光を利用する。光検出器が使用され、後方散乱光の周波数を測定する。ドップラー効果のために、移動血液細胞は、後方散乱光の周波数変化を引き起こすが、非移動組織は、同一周波数で光を後方散乱する。周波数変化は、移動細胞(血流)数に正比例する。この原理を使って、皮膚領域のスキャンにLDIが使用され、皮膚の二次元皮膚灌流画像を生じる。
【0041】
総合的な女性の性的健康(wellness)、または、女性の性的ウェルビーイング(満足のいく状態、well-being)は、女性の性的ウェルビーイング尺度(sexual well-being Scale、FSWB)を用いても測定されることができる。測定可能なFSWBの主要項目は5種類であり、(1)対人的性、(2)情緒的性、(3)性的興奮−自然な潤滑、(4)オーガズム−満足、および、(5)人為的潤滑を含む。これらの項目は、女性の性的ウェルビーイングの4つの主要な側面を扱う。即ち(1)身体的応答および感覚、(2)情緒的および認知的要素、(3)状況要因、および、(4)意思疎通である。本発明の組成物および方法の使用は、初めにFSWBの5種類の主要項目の採点による低かった対象者のFSWBスコアを改善し、および/または、本発明の組成物および方法の使用後に、これらの項目の採点による高いFSWBスコアを維持する、と予想される。
【0042】
本発明によって使用されるLDI検査手順は、Moor Instruments, MoorLDI2-IRを利用して、各種被験サンプル塗布前後の前腕の血流を測定する。別法として、Perimed AB, Box 564, SE-17526 Jarfalla, Stockholm, SwedenによるPeriscan PIM高解像度レーザードップラー画像化装置(HR)も使用されることができる。適量、例えば1 mL〜3 mLの被験サンプルが、前腕に塗布され、皮膚に軽く3分間擦り込まれる。より高い効力を示す血管拡張剤を含有する本発明の組成物は、約0.1〜約0.5 mL、さらに好ましくは約0.2〜約0.4 mL、最も好ましくは約0.3 mLの適量で塗布されることができる。
【0043】
被験組成物サンプルは、次のように塗布されることができる:肘から手上部までの前腕領域が石ケンと水で洗浄され、ペーパータオルを使って乾燥される。約10分間放置した後、被験組成物サンプルが、5 mLプラスチックシリンジの3 mLの目盛りまで充填される。ここで、当該シリンジの内容物は、前腕の一方の中間部に慎重に押出されることができる。他方の手の人差し指と中指を使って、当該サンプルは、前腕全体に均一に延ばされ、腕全体に約3分間かけて穏やかに擦り込まれる。ここで、他方の手に、同じ手順が参照基礎サンプル用に繰り返される。
【0044】
ここで、両腕が、LDI装置のレーザービーム下のプラットフォーム上に置かれ、3分間スキャンされることができる。
【0045】
LDIスキャニングは、通常、サンプル塗布前、ならびに、サンプル塗布から3分後に実施される。血流の増加は、組織、特に膣領域の充血を生じるので、性行為後、血流が正常血流に回復するのが最も望ましい。正常血流が回復したことを確認するため、実施例1および実施例4の組成物サンプルが使用された図10および図11で報告されるように、特殊実験において、血流のLDI観察が、サンプル塗布から0、15、35および55分後に実施された。この実験の結果は、55分間で、血流が緩徐な減少傾向を有し、実施例4の36%減少から実施例1の約50%減少までの範囲であることを認めた。
【0046】
血流値は、LDI Moor画像分析ソフトウェアを使って算出され、平均血流値(任意の単位)が各時点で算出される。調合物塗布後の定量的血流量増加を示す棒グラフが、例えば、図1、2、4、および5、6、8および10に示され、また、LDI画像が、図3、7、9および11に示される。
【0047】
上記のように、本発明に従った組成物は、フラッシングを起こさない。一般に、300%を超える血流の増加が、フラッシングを引き起こす。従って、ある実施の形態では、本発明に従った組成物は、300%未満、好ましくは約50%〜約150%の血流増加を示す。
【0048】
ここで、以下の非限定的の実施例によって、本発明が説明される。
【0049】
<実施例>
〔実施例1〕
成 分 (重量/重量%)
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.60
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
実施例1の組成物は、次のように製造された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.室温まで冷却。
4.α-トコフェロールを添加し、溶解するまで混合。
【0050】
〔実施例2〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン(ニコチン酸) 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.50
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
実施例2の組成物は、次のように製造された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
ナイアシン
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.室温まで冷却。
4.α-トコフェロールを添加し、溶解するまで混合。
【0051】
〔実施例3〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン(ニコチン酸) 0.50
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.10
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
実施例3の組成物は、次のように製造された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
ナイアシン
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.室温まで冷却。
4.α-トコフェロールを添加し、溶解するまで混合。
【0052】
図1によって明らかなように、平均血流量束は、0.1%ナイアシンを含有する実施例2に比較して、0.5%ナイアシンを含有する実施例3のほうが多かった。流束は、「対象領域を通過する流速」、または、「移動量」である。図1は、サンプル塗布前とサンプル塗布の3分後の流束または流速を並べて示す。
【0053】
図2は、基礎値からの血流変動%が、0.1%ナイアシンを含有する実施例2に比較して、0.5%ナイアシンを含有する実施例3のほうが高いことを示している。図2は、%換算で算出された、処置前後の流速の差を示す。例えば、実施例3(右グラフ)に関する図1では、処置前の流束は約190で、処置後、流束は約255である。差は65である。65を190で割って、その結果に100を掛けることによって、約34%が得られ、これは、図3の実施例3に非常に近い。
【0054】
図1および2によって明らかなように、本組成物中のナイアシンの割合が高いほど、血流が増加する。
【0055】
図3は、実施例2(左腕)と実施例3(右腕)の組成物塗布後の右および左腕の皮膚のレーザードップラー画像化(LDI)画像を示す。高めの血流変動%を示す0.5%ナイアシンを含有する実施例3の組成物で処置された右腕の画像と比較して、0.1%ナイアシンを含有する実施例2の組成物で処置された左腕の画像は、低い血流変動%を示した。赤色は最大血流を示し、青色は低めの血流変動%の領域を示す。
【0056】
〔実施例4〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン(ニコチン酸) 0.30
ニコチンアミド 0.20
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.10
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
上記の実施例4の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
ナイアシンアミド
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0057】
図10は、血流が、時間とともに漸進的に減少し、塗布の安全性を示していることを立証している。図10は、LDI検査において、実施例4および実施例1の各3 mLが用手で被験者の左前腕と右前腕に、それぞれ、3分間擦り込まれた場合に、同一LDIによってモニターされた基礎値からの血流変動を比較した棒グラフである。LDI検査は、60分間実施され、3分後(処置直後)、15分後、35分後および55分後の間隔で血流変動%のLDI読み取り値が記録された。図11は、実施例1と実施例4の両方についての血流%の漸進的減少を示す図10のLDI画像である。
【0058】
〔実施例5〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン(ニコチン酸) 0.10
生姜エキス 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.40
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
上記の実施例5の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
生姜エキス
4. この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0059】
〔実施例6〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン(ニコチン酸) 0.10
アルファグルコシルヒスペリジン(Alpha Glucosyl Hisperidin)
0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.40
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
上記の実施例6の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで、混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
アルファグルコシルヒスペリジン(Alpha Glucosyul Hisperidin)
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0060】
〔実施例7〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン(ニコチン酸) 0.50
生姜エキス 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.00
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
上記の実施例7の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
生姜エキス
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0061】
〔実施例8〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン(ニコチン酸) 0.50
アルファグルコシルヒスペリジン 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.00
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
上記の実施例8の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
アルファグルコシルヒスペリジン
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0062】
〔実施例9〕
成 分 (重量/重量%)
サリチル酸メチル 0.20
ニコチン酸メチル 0.20
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.20
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
上記の実施例9の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
サリチル酸メチル
ニコチン酸メチル
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0063】
〔実施例10〕
成 分 (重量/重量%)
サリチル酸メチル 0.20
乳酸メンチル 0.20
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.20
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合 計 100.00
上記の実施例10の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
サリチル酸メチル
乳酸メンチル
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0064】
〔実施例11〕
(0.2%ナイアシン含有K-Y Warming Liquid(登録商標)調合物)
上記の実施例11の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
成 分 重量/重量%
K-Y Warming Liquid(Personal products Company, 99.8
McNeil-PPC, Inc., Skillman, NJ 08558-9418の一部門、
より配給)
ナイアシン 0.2
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで、混合。
3.室温まで冷却。
【0065】
〔実施例12〕
(Romanta Therapy(登録商標)、Passion, Las Vegas, NV 89119-4436より配給)
成 分 重量/重量%(不明)
アロエベラ(Aloe Vera)ホールリーフ濃縮物
精製水
ソルビトールUSP
ヒドロキシエチルセルロース
ソーパルメット(ノコギリパルメット)エキス
大豆タンパク質
ペパーミントUSP
Complex 5(5種類の必須成分の専売ブレンド)
L-アルギニンUSP
ステビア
メチルパラベンUSP
【0066】
〔実施例13〕
(0.2%ナイアシン含有K-Y Warming Ultragel(登録商標)調合物)
上記の実施例13の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
成 分 重量/重量%
K-Y Warming Ultragel(Personal products Company, 99.8
McNeil-PPC, Inc., Skillman, NJ 08558-9418の一部門、
より配給)
ナイアシン 0.2
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.室温まで冷却。
【0067】
〔実施例14〕
(0.2%ナイアシン含有K-Y Liquid(登録商標)調合物)
上記の実施例14の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
成 分 重量/重量%
K-Y Liquid(Personal products Company, 99.8
McNeil-PPC, Inc., Skillman, NJ 08558-9418の
一部門、より配給)
ナイアシン 0.2
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.室温まで冷却。
【0068】
〔実施例15〕
(Excite(登録商標)、Jordyn Nicoleより配給)
重量/重量%不明
脱イオン水
安息香酸ナトリウム
ソルビン酸カリウム
アルギニン
リジン
イカリソウエキス(Horny Goat weed Extract)
メチルパラベン
グリセリン
ソルビトール
ヒドロキシメチルセルロース
ビタミンE
【0069】
実施例11〜15の組成物2 mLが被験者の前腕に用手で擦り込まれた後に、LDIによってモニターされた基礎値からの血流変動の棒グラフが、図4に示される。
図4は、以下の事項を実証している:
(a)無水実施例13(0.2%ナイアシン含有K-Y Warming Ultragel)は、水性実施例14(0.2%ナイアシン含有K-Y Liquid)よりも優れている。無水実施例13は、同じく、実施例12(Romanta(登録商標) Therapy)および実施例15(Excite(登録商標))よりも優れている。
(b)無水実施例13(0.2%ナイアシン含有K-Y Warming Ultragel)は、同じく、無水実施例11(0.2%ナイアシン含有K-Y Warming Liquid)よりも優れている。
(c)無水実施例13は、実施例11の25%ポリエチレングリコール400に比較して、75%ポリエチレングリコールを含有するので、実施例11よりも優れている。
【0070】
〔実施例16〕
(プラセボー無水物)
成 分 (重量/重量%)
グリセリン 25.00
プロピレングリコール 75.00
合計 100.00
上記の実施例16の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
グリセリン
プロピレングリコール
2.Silversonミキサーを使って、均一溶液が得られるまで混合。
【0071】
〔実施例17〕
(0.2%ナイアシンおよび0.3%ナイアシンアミド含有無水物)
成 分 (重量/重量%)
グリセリン 25.00
プロピレングリコール 74.50
ナイアシン 0.20
ナイアシンアミド 0.30
合計 100.00
上記の実施例17の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
グリセリン
プロピレングリコール
ナイアシン
ナイアシンアミド
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.室温まで冷却。
【0072】
〔実施例18〕
(水性プラセボー)
成 分 (重量/重量%)
プロピレングリコール 35.00
精製水 65.00
合計 100.00
上記の実施例18の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール

2.Silversonミキサーを使って、均一溶液が得られるまで混合。
【0073】
〔実施例19〕
(0.2%ナイアシンおよび0.3%ナイアシンアミド含有水性組成物)
成 分 (重量/重量%)
プロピレングリコール 35.00
ナイアシン 0.20
ナイアシンアミド 0.30
精製水 64.50
合計 100.00
上記の実施例19の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ナイアシン
ナイアシンアミド

2.Silversonミキサーを使って、均一溶液が得られるまで混合。
【0074】
〔実施例20〕
(2%アルギニン含有水性組成物)
成 分 (重量/重量%)
プロピレングリコール 35.00
アルギニン 2.00
精製水 63.00
合計 100.00
上記の実施例20の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
アルギニン
精製水
2.Silversonミキサーを使って、均一溶液が得られるまで混合。
【0075】
図5は、各サンプルに関する各種時点での個別試験において、実施例16〜20の組成物3 mLが被験者の前腕に3分間用手で擦り込まれた後に、LDIによってモニターされた基礎値からの血流変動の棒グラフである。
【0076】
図5は、無水組成物対水性組成物の比較の例である。
図5は、以下の事項を実証している:
(a)2%ナイアシンおよび0.3%ナイアシンアミドを含有する無水実施例17と無水プラセボー実施例16は、0.2%ナイアシンおよび0.3%ナイアシンアミドを含有する水性組成物実施例19と対応する水性プラセボー実施例18と2.0%アルギニンを含有する実施例20水性組成物に比較して、血流増加%が優れている。
(b)実施例16(実施例17に対する無水組成物プラセボー)の高めの血流変動%は実施例17よりも高かった。それは、実施例16が実施例17よりも3分早く塗布され、そのため、実施例17よりも3分間長く前腕皮膚上に存在したので、塗布期間がより長かったことが原因であった。
【0077】
特定の特許が、性的反応を増強させるために組成物へL-アルギニンを使用することを記述している。この増強は、生理的経路へL-アルギニンが関与することに起因しており、このことが、L-アルギニンが酸化窒素供与物質であることから、血管拡張を招き、かつ最終的に性器の充血を招く。L-アルギニンは、酸化窒素シンセターゼが存在する組織では血管拡張剤であるが、ヒト男女の性器もしくは組織中のこの酸化窒素生成酵素が、性的興奮および/またはオーガズムプロセスに必ず関連するという証拠は報告されていない。驚くべきことに、我々は、L-アルギニン含有水性組成物(図5に図示)およびL-アルギニン含有製品Excite(登録商標)(図4に図示)が、レーザードップラー画像化検査によれば、実質的な血管拡張を誘発しないことを確認した。
【0078】
〔実施例21〕
成 分 (重量/重量%)
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.40
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.50
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合計 100.00
上記の実施例21の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.この混合物を室温まで冷却。
4.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0079】
〔実施例22〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン 0.10
オプタミント(Optamint) 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.20
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.50
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合計 100.00
上記の実施例22の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
オプタミント
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0080】
〔実施例23〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン 0.30
オプタミント 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.00
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.50
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合計 100.00
上記の実施例23の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
オプタミント(登録商標)
4. この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0081】
〔実施例24〕
成 分 (重量/重量%)
ナイアシン 0.30
オプタミント 0.20
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 23.90
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.50
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合計 100.00
上記の実施例24の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ナイアシン
オプタミント
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0082】
〔実施例25〕
成 分 (重量/重量%)
朝鮮人参 0.10
オプタミント 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.20
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.50
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合計 100.00
上記の実施例25の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
朝鮮人参
オプタミント
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0083】
〔実施例26〕
成 分 (重量/重量%)
ニコチン酸ベンジル 0.10
オプタミント 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.20
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.50
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合計 100.00
上記の実施例26の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ニコチン酸ベンジル
オプタミント
4.室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0084】
〔実施例27〕
成 分 (重量/重量%)
ヨヒンビン 0.10
オプタミント 0.10
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.20
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.50
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
合計 100.00
上記の実施例27の組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ヨヒンビン
オプタミント
4.この混合物を室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0085】
〔実施例28〕
(Vibrel(登録商標)、GlycoBiosciences Inc. Campbellville, Canadaにより製造)
成 分
精製水
ナイアシン
ポリビニルアルコール(Polivinyl Alcohol)
メトキシポリエチレングリコール
グリセロン
プロピレングリコール
カルボキシメチルセルロース
ヒドロキシエチルセルロース
【0086】
図6は、以下の実施例を比較したものである:実施例21(実施例22の無水組成物プラセボー)と実施例28(Vibrel(登録商標)、www.Vibrel.comによる)。図6は、実施例21(実施例22の無水組成物プラセボー)と比較した場合の、Vibrel(実施例28)に代表される「フラッシング」製品の例である。Vibrelの血流変動は、実施例21の90%に比較して、ほぼ350%である。この非常に高い血流変動が、フラッシングの原因となる。また、図2によって示されるように、それぞれ、0.1%ナイアシンおよび0.5%ナイアシンを含有する実施例2および実施例3は、過剰に高い血流変動を示さず、ともに350%を十分に下回った。
【0087】
さらに、図7は、実施例21(左腕)と実施例28(右腕)の組成物を3分間塗布した後の、右腕と左腕の皮膚のLDI画像である。
【0088】
実施例28(VIBREL(登録商標))の右腕は、青色表示の「フラッシング」である過剰の血流変動の広範囲な領域を示している。これは、赤色表示の右腕の深層と比較した場合、表在皮膚での変動を表す。実施例28での表在血流の広範囲な赤色および青色領域は、実証どおり、「フラッシング」であり、合計の着色面積ははるかに広範囲である。
【0089】
〔実施例29〕
(Zestra(登録商標))
QualiLife Phrmaceuticals, Inc. Charleston, SC, 29407の一部門Women's Consumer Productより配給
成 分 (重量/重量%)
PA無添加ルリヂサ種子油
マツヨイグサ油
アンゼリカエキス
コリウスエキス
ビタミンC
ビタミンE
【0090】
図8は、棒グラフに表された、実施例3(0.5%ナイアシン含有無水組成物)と実施例29(ZESTRA)の比較である。ZESTRAは、ナイアシンを含有しておらず、そのため、図8で明らかなように、低めの血流変動を有する。図9は、狭い赤色および青色着色領域で示される低めの血流増加%を示す実施例29(Zestra)と比較した場合、実施例3に関して、広い赤色および青色着色領域で表された高めの血流増加%を示す図8のLDI画像である。
【0091】
〔実施例30A〕
(内因性血管拡張剤−ブラジキニン−水性塩基)
成 分 (重量/重量%)
精製水 99.90
ブラジキニン 0.10
合計 100.00
上記の実施例30Aの組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
精製水USP
ブラジキニン
2.Silversonミキサーを使って、均一溶液が得られるまで混合。
【0092】
〔実施例30B〕
(内因性血管拡張剤−ブラジキニン−非水性塩基)
成 分 (重量/重量%)
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.60
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
ブラジキニン 0.10
合計 100.00
上記の実施例30Bの組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ブラジキニン
4.室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0093】
〔実施例31A〕
(外因性血管拡張剤/酸化窒素インデューサー−二硝酸イソソルビド−水性塩基)
成 分 (重量/重量%)
精製水 99.90
二硝酸イソソルビド 0.10
合計 100.00
上記の実施例31Aの組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
精製水USP
二硝酸イソソルビド
2.Silversonミキサーを使って、均一溶液が得られるまで混合。
【0094】
〔実施例31B〕
(内因性血管拡張剤−二硝酸イソソルビド−非水性塩基)
成 分 (重量/重量%)
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.60
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
ニ硝酸イソソルビド 0.10
合計 100.00
上記の実施例31Bの組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
二硝酸イソソルビド
4.室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0095】
〔実施例32A〕
(外因性血管拡張剤/PDE5阻害剤−クエン酸シルデナフィル−水性塩基)
成 分 (重量/重量%)
精製水 99.90
クエン酸シルデナフィル 0.10
合計 100.00
上記の実施例32Aの組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
精製水USP
クエン酸シルデナフィル
2.Silversonミキサーを使って、均一溶液が得られるまで混合。
【0096】
〔実施例32B〕
(内因性血管拡張剤−クエン酸シルデナフィル−非水性塩基)
成 分 (重量/重量%)
ポリエチレングリコール400 75.00
プロピレングリコール 24.60
ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel HF) 0.30
Dl-A-トコフェロール(ビタミンEアルコール) 0.10
クエン酸シルデナフィル 0.10
合計 100.00
上記の実施例32Bの組成物は、次のように調製された:
1.製造容器に以下の化合物を添加。
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール400
Klucel HF
2.Silversonミキサーを使って、約50℃(45℃〜55℃)まで加熱しながら、均一ゲルが得られるまで混合。
3.段階2の混合物に、次の化合物を添加し、完全溶解するまで混合:
ブラジキニン
4.室温まで冷却。
5.α-トコフェロール(ビタミンEアルコール)を添加し、溶解するまで混合。
【0097】
〔実施例33〕
実施例30A、30B、31A、31B、32Aおよび32Bの組成物を使った血流変動
実施例30A、30B、31A、31B、32Aおよび32Bの組成物は、被験者の前腕に塗布1回当り0.3 mLの量で塗布された。当該実施例の組成物の塗布前、塗布から5分後、および、塗布から30分後に、LDI技術を使って血流が測定された。皮膚の発赤、刺激、かゆみ(即ち、フラッシング)は、血流増加が認められたいずれのサンプル組成物によっても、実施例30B、31Bおよび32Bの場合でさえ、発生が認められなかった。血流増加率の差は、各サンプル組成物についてのパーセント換算で算出された。5分後の差が、図12のグラフに示される。30分後の差は、図13のグラフに示される。
【0098】
〔実施例34〕
実施例30B、31B、32Bおよび実施例22の間での血流比較
実施例22、30B、31Bおよび32Bの組成物は、被験者の前腕に塗布1回当り0.3 mLの量で塗布された。当該実施例の組成物の塗布前、塗布から5分後、および、塗布から30分後に、LDI技術を使って血流が測定された。皮膚の発赤、刺激、かゆみ(即ち、フラッシング)は、血流増加が認められたいずれのサンプル組成物によっても、実施例30B、31Bおよび32Bの場合でさえ、発生が認められなかった。血流増加率の差は、実施例30B、31B、32Bサンプル組成物について、実施例22に対する増加パーセンテージとしてパーセンテージ換算で算出された。5分後および30分後の差が図14のグラフに示される。
【0099】
本明細書の発明は、特定の実施の形態を参照して説明されているが、当然ながら、これらの実施の形態は、本発明の原理および応用の例示にすぎない。そのため、当然ながら、例示の実施の形態に多数の変更を加えることができ、添付される特許請求の範囲に規定されるように、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、他の改作物が考案されることができる。
【0100】
〔実施の態様〕
(1) 無水組成物において、
血管拡張剤と、
許容可能なキャリアと、
を含み、
前記組成物がヒト組織に塗布された場合に、前記血管拡張剤が、前記ヒト組織への血流を増加させるのに有効な量で存在する、
無水組成物。
(2) 実施態様1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、前記組織深層まで浸透することができ、前記組織にフラッシングを引き起こさない、
組成物。
(3) 実施態様1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、約0.1〜約0.5重量%の量で存在する、
組成物。
(4) 実施態様1に記載の組成物において、
前記組成物がナイアシン誘導体を含まない、
組成物。
(5) 実施態様1に記載の組成物において、
前記キャリアが多価アルコールである、
組成物。
(6) 実施態様5に記載の組成物において、
前記多価アルコールが、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエーテル、プロピレングリコール、ヘキサレングリコール、ブチレングリコール、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
(7) 実施態様1に記載の組成物において、
前記ヒト組織が男性もしくは女性の生殖器領域である、
組成物。
(8) 実施態様6に記載の組成物において、
前記多価アルコールが、ポリエチレングリコールとプロピレングリコールの混合物である、
組成物。
(9) 実施態様8に記載の組成物において、
前記ポリエチレングリコール対前記プロピレングリコールの重量比が約3:1である、
組成物。
(10) 実施態様1に記載の組成物において、
前記多価アルコールの分解を防止するのに有効な量で抗酸化剤、
をさらに含む、組成物。
(11) 実施態様10に記載の組成物において、
前記抗酸化剤が、トコフェロール、アスコルビン酸およびブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)から成る群から選択され、
前記多価アルコールが、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエーテル、ブチルエチレングリコール、ヘキサレングリコール、および、それらの配合物から成る群から選択される、
組成物。
(12) 実施態様10に記載の組成物において、
前記抗酸化剤が、約0.05%〜約3%の量で存在する、
組成物。
(13) 実施態様12に記載の組成物において、
前記抗酸化剤が、α-トコフェロール、酢酸α-トコフェロール、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
(14) 実施態様1に記載の組成物において、
有効量の少なくとも1つの感度増強剤、
をさらに含む、組成物。
(15) 実施態様14に記載の組成物において、
前記感度増強剤が、約0.05〜約5重量%の範囲の量で存在する、
組成物。
(16) 実施態様15に記載の組成物において、
前記感度増強剤が、冷却化合物、加温化合物、しびれ感誘発化合物、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
(17) 実施態様16に記載の組成物において、
前記冷却化合物が、2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブチルアミド、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、および、エチル 3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート、メントングリセロールケタール、乳酸(−)−メンチル、(−)−イソプレゴール、アルファグルコシルヒスペリジン、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
(18) 実施態様15に記載の組成物において、
前記加温化合物が、ピペリン、1-アセトキシチャビコールアセテート、α-ヒドロキシシャンスール、チムロール、ヘスペリジン、生姜エキス、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
(19) 実施態様14に記載の組成物において、
前記しびれ感誘発化合物が、シャンスール、スピランソール、チムロール、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
(20) 実施態様1に記載の組成物において、
有効量の潤滑および粘性剤、
をさらに含む、組成物。
(21) 実施態様20に記載の組成物において、
前記潤滑剤が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、および、それらの混合物から成る群から選択される、
組成物。
(22) 実施態様21に記載の組成物において、
前記潤滑剤が、約0.05〜約5重量%の量で存在する、
組成物。
(23) 実施態様1に記載の組成物において、
前記組成物が、フラッシング非誘発性であり、
前記の血流増加が、300%未満の増加である、
組成物。
(24) 実施態様1に記載の組成物において、
前記組成物が、前記ヒト組織への塗布時、前記ヒト組織の表皮を浸透することができる、
組成物。
(25) 対象者の性的健康の増強を達成する方法において、
有効量の血管拡張剤と許容可能なキャリアとを含む無水組成物を、前記対象者の生殖器領域に投与する段階、
を含む、方法。
(26) 実施態様25に記載の方法において、
前記組成物が、性交の5分前から30分前までの間に投与される、
方法。
(27) 実施態様25に記載の方法において、
前記血管拡張剤が、約0.1〜約0.5重量%の量で存在する、
方法。
(28) 実施態様25に記載の方法において、
前記組成物が、前記ヒト組織への塗布時、前記ヒト組織の表皮を浸透することができる、
方法。
(29) 実施態様25に記載の方法において、
前記キャリアが多価アルコールである、
方法。
(30) 実施態様29に記載の方法において、
前記多価アルコールが、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールエーテル、ヘキサレングリコール、ブチレングリコール、および、それらの混合物から選択される、
方法。
(31) 実施態様29に記載の方法において、
前記多価アルコールが、ポリエチレングリコールとプロピレングリコールの混合物である、
方法。
(32) 実施態様31に記載の方法において、
前記ポリエチレングリコール対前記プロピレングリコールの重量比が約3:1である、
方法。
(33) 実施態様25に記載の方法において、
前記組成物が、抗酸化剤を、前記多価アルコールの分解を防止するのに有効な量で含む、
方法。
(34) 実施態様33に記載の方法において、
前記抗酸化剤が、トコフェロール、アスコルビン酸、およびブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)から成る群から選択され、
前記多価アルコールが、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ブチルエチレングリコール、ヘキサレングリコール、および、それらの配合物から成る群から選択される、
方法。
(35) 実施態様33に記載の方法において、
前記抗酸化剤が、約0.05%〜約3%の量で存在する、
方法。
(36) 実施態様35に記載の方法において、
前記抗酸化剤が、α-トコフェロール、酢酸α-トコフェロール、および、それらの混合物から選択される、
方法。
(37) 実施態様25に記載の方法において、
前記組成物が、有効量の少なくとも1つの感度増強剤を含む、
方法。
(38) 実施態様37に記載の組成物において、
前記感度増強剤が、約0.05〜約5重量%の範囲の量で存在する、
方法。
(39) 実施態様37に記載の方法において、
前記感度増強剤が、冷却化合物、加温化合物、しびれ感誘発化合物、および、それらの混合物から選択される、
方法。
(40) 実施態様39に記載の方法において、
前記冷却化合物が、2-イソプロピル-N, 2,3-トリメチルブチルアミド、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、および、エチル 3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート、メントングリセロールケタール、乳酸(−)−メンチル、(−)−イソプレゴール、アルファグルコシルヒスペリジン、および、それらの混合物から選択される、
方法。
(41) 実施態様39に記載の方法において、
前記加温化合物が、ピペリン、1-アセトキシチャビコールアセテート、α-ヒドロキシシャンスール、チムロール、ヘスペリジン、生姜エキス、および、それらの混合物から選択される、
方法。
(42) 実施態様39に記載の方法において、
前記しびれ感誘発化合物が、シャンスール、スピランソール、チムロール、および、それらの混合物から選択される、
方法。
(43) 実施態様25に記載の方法において、
前記組成物が、有効量の潤滑および粘性剤を含む、
方法。
(44) 実施態様43に記載の方法において、
前記潤滑剤が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、および、それらの混合物から成る群から選択される、
方法。
(45) 実施態様43に記載の方法において、
前記潤滑剤が、約0.05〜約5重量%の量で存在する、
方法。
(46) 実施態様25に記載の方法において、
前記組成物が、フラッシング非誘発性であり、
前記の血流増加が300%未満の増加である、
方法。
(47) 実施態様1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、内因性および外因性血管拡張剤から成る群から選択される、
組成物。
(48) 実施態様47に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、酸化窒素、ヒスタミン、プロスタグランジンD2、アデノシン、L-アルギニンおよびブラジキニンから成る群から選択される内因性血管拡張剤を含む、
組成物。
(49) 実施態様47に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、酸化窒素インデューサーおよびPDE5阻害剤から成る群から選択される外因性血管拡張剤を含む、
組成物。
(50) 実施態様49に記載の組成物において、
前記外因性血管拡張剤が、硝酸グリセリル(一般にニトログリセリンとして既知)、一硝酸イソソルビド、二硝酸イソソルビド、四硝酸ペンタエリスロトール、およびニトロプルシドナトリウムから成る群から選択される酸化窒素インデューサーを含む、
組成物。
(51) 実施態様49に記載の組成物において、
前記外因性血管拡張剤が、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、テオブロミンおよびパパベリンから成る群から選択されるPDE5阻害剤を含む、
組成物。
(52) 実施態様1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、ナイアシンおよびナイアシン誘導体から成る群から選択される、
組成物。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、実施例2および実施例3の組成物の塗布直後および塗布から3分後の、被験者の腕の皮膚のレーザードップラー画像化(LDI)によってモニターされた血流量束を示す棒グラフである。各組成物3 mLは、当該被験者の前腕に用手で擦り込まれた。
【図2】図2 は、3分間の塗布後LDIによってモニターされた基礎値からの血流変動%を示す棒グラフである。実施例2(左腕)および実施例3(右腕)の各組成物3 mLが用手で被験者の前腕に3分間擦り込まれた。
【図3】図3は、実施例2(左腕)および実施例3(右腕)の組成物の3分間塗布後の右および左腕の皮膚のLDI画像である。赤色は最大血流を示し、青色は低めの血流変動%の領域を示す。図3は、図2の写真画像である。
【図4】図4は、様々な時点での各実施例に関する個別検査において、実施例11〜15の組成物2 mLが被験者の前腕に3分間用手で擦り込まれた後に、LDIによってモニターされた基礎値からの血流変動の棒グラフである。
【図5】図5は、各実施例に関する様々な時点での個別検査において、実施例16〜20の組成物3 mLが被験者の前腕に3分間用手で擦り込まれた後に、LDIによってモニターされた基礎値からの血流変動の棒グラフである。実施例19および実施例20の組成物は、実施例19および20に対するLDI検査が実施された際に個別にプラセボー (実施例18)と比較された。
【図6】図6は、同一LDI試験において、実施例21および28の各組成物3 mLが被験者の左腕と右腕にそれぞれ3分間用手で擦り込まれた場合にLDIによってモニターされた基礎値からの血流変動を比較した棒グラフである。
【図7】図7は、実施例21(左腕)および実施例28(右腕)の組成物を図6の記述同様に3分間塗布した後の右腕および左腕の皮膚のLDI画像である。
【図8】図8は、同一のLDI検査において、実施例3および29の各3mLが被験者の左前腕と右前腕に用手でそれぞれ擦り込まれた場合にLDIによってモニターされた基礎値からの血流変動を比較した棒グラフである。
【図9】図9は、低めの血流増加%(狭い赤色および青色着色領域で表示)を示す実施例29(Zestra)と比較した、実施例3(広い赤色および青色着色領域で表示)の高めの血流増加%を示す図8のLDI画像である。
【図10】図10は、同一のLDI検査において、実施例4および実施例1の各3 mLが被験者の左腕と右腕にそれぞれ3分間用手で擦り込まれた場合に、LDIによってモニターされた基礎値からの血流変動を比較した棒グラフである。LDI検査は、60分間実施され、3分後(処置直後)、15分後、35分後および55分後の間隔で、血流変動%のLDI読み取り値が記録された。
【図11】図11は、実施例1、実施例4の両方に関して血流%の漸進的減少を示す図10のLDI画像である。
【図12】図12は、対をなす実施例AおよびBそれぞれに関する個別検査において、被験者の左および右前腕に実施例30A、30B、31A、31B、32Aおよび32B各0.3 mLが用手で30秒間擦り込まれた場合にLDIでモニターされた基礎値からの血流変動を比較した棒グラフである。処置から5分後の血流変動%のLDI読み取り値が記録された。調合物Aは、被験者の左腕に塗布され、調合物Bは、被験者の右腕に塗布された。
【図13】図13は、対をなす実施例AおよびBペアそれぞれに関する個別検査において、被験者の左および右前腕に実施例30A、30B、31A、31B、32Aおよび32B各0.3 mLが用手で30秒間擦り込まれた場合にLDIでモニターされた基礎値からの血流変動を比較した棒グラフである。処置から30分後の血流変動%のLDI読み取り値が記録された。調合物Aは、被験者の左腕に塗布され、調合物Bは、被験者の右腕に塗布された。
【図14】図14は、実施例22、実施例30B、実施例31Bおよび実施例32Bの各0.3 mLが、個別検査で被験者の右前腕に用手で30秒間擦り込まれた場合にLDIでモニターされた血流変動%を比較した棒グラフである。処置から5分後および30分後それぞれに、血流変動%のLDI読み取り値が記録された。図14は、実施例22の血流変動%と比較した実施例30B、31Bおよび32Bの血流変動%を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無水組成物において、
血管拡張剤と、
許容可能なキャリアと、
を含み、
前記組成物がヒト組織に塗布された場合に、前記血管拡張剤が、前記ヒト組織への血流を増加させるのに有効な量で存在する、
無水組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、前記組織深層まで浸透することができ、前記組織にフラッシングを引き起こさない、
組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、約0.1〜約0.5重量%の量で存在する、
組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の組成物において、
前記組成物がナイアシン誘導体を含まない、
組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の組成物において、
前記キャリアが多価アルコールである、
組成物。
【請求項6】
請求項5に記載の組成物において、
前記多価アルコールが、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエーテル、プロピレングリコール、ヘキサレングリコール、ブチレングリコール、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の組成物において、
前記ヒト組織が男性もしくは女性の生殖器領域である、
組成物。
【請求項8】
請求項6に記載の組成物において、
前記多価アルコールが、ポリエチレングリコールとプロピレングリコールの混合物である、
組成物。
【請求項9】
請求項8に記載の組成物において、
前記ポリエチレングリコール対前記プロピレングリコールの重量比が約3:1である、
組成物。
【請求項10】
請求項1に記載の組成物において、
前記多価アルコールの分解を防止するのに有効な量の抗酸化剤、
をさらに含む、組成物。
【請求項11】
請求項10に記載の組成物において、
前記抗酸化剤が、トコフェロール、アスコルビン酸およびブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)から成る群から選択され、
前記多価アルコールが、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールエーテル、ブチルエチレングリコール、ヘキサレングリコール、および、それらの配合物から成る群から選択される、
組成物。
【請求項12】
請求項10に記載の組成物において、
前記抗酸化剤が、約0.05%〜約3%の量で存在する、
組成物。
【請求項13】
請求項12に記載の組成物において、
前記抗酸化剤が、α-トコフェロール、酢酸α-トコフェロール、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
【請求項14】
請求項1に記載の組成物において、
有効量の少なくとも1つの感度増強剤、
をさらに含む、組成物。
【請求項15】
請求項14に記載の組成物において、
前記感度増強剤が、約0.05〜約5重量%の範囲の量で存在する、
組成物。
【請求項16】
請求項15に記載の組成物において、
前記感度増強剤が、冷却化合物、加温化合物、しびれ感誘発化合物、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
【請求項17】
請求項16に記載の組成物において、
前記冷却化合物が、2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブチルアミド、N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド、および、エチル 3-(p-メンタン-3-カルボキサミド)アセテート、メントングリセロールケタール、乳酸(−)−メンチル、(−)−イソプレゴール、アルファグルコシルヒスペリジン、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
【請求項18】
請求項15に記載の組成物において、
前記加温化合物が、ピペリン、1-アセトキシチャビコールアセテート、α-ヒドロキシシャンスール、チムロール、ヘスペリジン、生姜エキス、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
【請求項19】
請求項14に記載の組成物において、
前記しびれ感誘発化合物が、シャンスール、スピランソール、チムロール、および、それらの混合物から選択される、
組成物。
【請求項20】
請求項1に記載の組成物において、
有効量の潤滑および粘性剤、
をさらに含む、組成物。
【請求項21】
請求項20に記載の組成物において、
前記潤滑剤が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、および、それらの混合物から成る群から選択される、
組成物。
【請求項22】
請求項21に記載の組成物において、
前記潤滑剤が、約0.05〜約5重量%の量で存在する、
組成物。
【請求項23】
請求項1に記載の組成物において、
前記組成物が、フラッシング非誘発性であり、
前記の血流増加が、300%未満の増加である、
組成物。
【請求項24】
請求項1に記載の組成物において、
前記組成物が、前記ヒト組織への塗布時、前記ヒト組織の表皮を浸透することができる、
組成物。
【請求項25】
対象者の性的健康の増強を達成する方法において、
有効量の血管拡張剤と許容可能なキャリアとを含む無水組成物を、前記対象者の生殖器領域に投与する段階、
を含む、方法。
【請求項26】
請求項1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、内因性および外因性血管拡張剤から成る群から選択される、
組成物。
【請求項27】
請求項26に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、酸化窒素、ヒスタミン、プロスタグランジンD2、アデノシン、L-アルギニン、およびブラジキニンから成る群から選択される内因性血管拡張剤を含む、
組成物。
【請求項28】
請求項26に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、酸化窒素インデューサー、およびPDE5阻害剤から成る群から選択される外因性血管拡張剤を含む、
組成物。
【請求項29】
請求項28に記載の組成物において、
前記外因性血管拡張剤が、硝酸グリセリル(一般にニトログリセリンとして既知)、一硝酸イソソルビド、二硝酸イソソルビド、四硝酸ペンタエリスロトール、およびニトロプルシドナトリウムから成る群から選択される酸化窒素インデューサーを含む、
組成物。
【請求項30】
請求項28に記載の組成物において、
前記外因性血管拡張剤が、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、テオブロミンおよびパパベリンから成る群から選択されるPDE5阻害剤を含む、
組成物。
【請求項31】
請求項1に記載の組成物において、
前記血管拡張剤が、ナイアシンおよびナイアシン誘導体から成る群から選択される、
組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−102303(P2009−102303A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−211909(P2008−211909)
【出願日】平成20年8月20日(2008.8.20)
【出願人】(591252839)マクニール−ピーピーシー・インコーポレイテッド (69)
【氏名又は名称原語表記】MCNEIL−PPC,INCORPORATED
【Fターム(参考)】