説明

患者予後を予測するシステムおよびコンピュータ可読媒体

【課題】患者予後を予測するシステムおよびコンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】プロセッサ14が、患者の予後を予測するために、動作する。現在の生理学的情報が患者から受け取られる。同様の患者のサブセットが取り出され、現在の生理学的情報が同様の患者のサブセットの病歴記録の病歴の生理学的情報と比較される。現在のおよび病歴の生理学的情報の間で対応が格付けされる。その対応の格付けに基づいて、第1の予後および第2の予後から選択が行われ、選択された第1のまたは第2の予後を示す通知が提示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動患者診断の分野に関する。より詳細には、本開示は、患者予後を予測することに関する。
【背景技術】
【0002】
効果的な診療は、集中治療室(ICU)のベッド、一般の治療ベッド、在宅患者治療システムなど、限られた病院の物理資源が患者の必要に適切に合致し、その結果、患者が必要な医療手当を受けられ、一方、より多くの時間と資源がかかり、したがって患者がこれらの追加資源を必要としないときには高価である診療資源の過剰使用を回避することを必要とする。病院資源を効果的に管理することにより、高価な資源の使用を最小限に抑えることによって患者の治療費を削減しつつ、少ない病院資源を患者がよりよく利用することができるようになる。
【発明の概要】
【0003】
非一時コンピュータ可読媒体が、プロセッサによる実行時にプロセッサに患者に関する生理学的情報を受け取らせるコンピュータ可読コードでプログラムされる。このプロセッサは、複数の病歴記録を含む同様の患者のサブセットを取り出す。このプロセッサは、患者からの生理学的情報を同様の患者のサブセットの病歴記録に比較し、その患者の生理学的情報と病歴記録の病歴の生理学的情報との対応を格付けする。このプロセッサは、その対応の格付けに基づいて、第1の予後および第2の予後の中から選択し、選択された第1のまたは第2の予後を示す通知を提示する。
【0004】
一代替実施形態で、非一時コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されるコンピュータ可読コードでプログラムされ、そのプロセッサに患者に関する人口統計学的情報を受け取らせ、その患者に関する診断情報を受け取らせる。このプロセッサは、同様の患者のサブセットを作成するために、複数の病歴記録を含むデータベースにフィルタをかける。複数の病歴記録のそれぞれは、病歴の人口統計学的情報、病歴の生理学的情報、および病歴の予後を含む。病歴の予後は、危機的予後(critical outcome)または回復予後のいずれかである。同様の患者のサブセットは、その患者に関する人口統計学的情報が同様の患者のサブセットのそれぞれの病歴記録の人口統計学的情報と同様である、複数の病歴記録からの病歴記録を含む。そのプロセッサは、患者に関する診断情報に基づいて同様の患者のサブセットにフィルタをかけ、同様の患者のサブセットのそれぞれの病歴記録から使用される病歴の生理学的情報を限定する。このプロセッサは、その病歴が危機的予後または回復予後であるかに基づいて、同様の患者のサブセットを危機的予後群および回復予後群に分ける。このプロセッサは、危機的予後群の病歴記録の病歴の生理学的情報に基づいて、危機的予後パスを定義する。このプロセッサは、回復予後群の病歴記録の病歴の生理学的情報に基づいて、回復予後パスを定義する。このプロセッサは、患者から現在の生理学的情報を受け取り、その患者からの現在の生理学的情報を危機的予後パスおよび回復予後パスと比較する。このプロセッサは、その患者からの現在の生理学的情報と危機的予後パスおよび回復予後パスのそれぞれとの対応を格付けし、その対応の格付けに基づいて、危機的予後パスおよび回復予後パスの中から選択する。このプロセッサは、選択された危機的予後パスまたは回復予後パスを示す通知を提示する。
【0005】
患者の予後を予測するシステムは、一致候補データベースを含む。一致候補データベースは、コンピュータ可読媒体に記憶され、複数の病歴記録を含む。その複数のうちの各病歴記録は、病歴の生理学的情報および病歴の予後を含む。グラフ表示が、その患者の予測される予後の通知を提示するように構成される。このプロセッサは、その一致候補データベースおよびそのグラフ表示に通信可能に接続される。このプロセッサは、患者からの生理学的情報を複数の病歴記録からの病歴の生理学的情報と比較し、その患者からの生理学的情報およびその病歴記録の間の対応を格付けする。このプロセッサは、格付けされた対応を使用して、その患者の予測される予後を判定する。このプロセッサは、そのグラフ表示を操作してその患者の予測される予後の通知とその患者の予測される予後を判定するために使用される関連対応とを提示する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】患者予後を予測するシステムの一実施形態を示す図である。
【図2】患者予後を予測するためのプロセスの概略図である。
【図3A】患者予後の予測の方法の一実施形態を示す流れ図である。
【図3B】患者予後の予測のサブメソッドの一実施形態を示す流れ図である。
【図4】現在の生理学的情報および病歴の生理学的情報の間の対応を格付けするためのプロセスのより詳細な実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、患者12の医療予後を予測するシステム10の一実施形態である。
【0008】
実施形態においてパーソナルコンピュータまたはサーバの構成要素でもよいプロセッサ14は、プロセッサ14によって読み取られ、実行されるコンピュータ可読コードでプログラムされたコンピュータ可読媒体16に通信可能に接続される。プロセッサ14によるコンピュータ可読媒体16に記憶されたコンピュータ可読コードを実行することにより、本明細書でさらに詳述されるプロセスおよび機能をそのプロセッサが実行する。
【0009】
プロセッサ14およびコンピュータ可読媒体16は、通信接続18で接続される。システム10の実施形態で、プロセッサ14は、通信接続18でシステム10内のそれぞれの構成要素に接続される。システム10の実施形態で、通信接続18のそれぞれは、構成要素の間の有線または無線接続でもよい。したがって、システム10は、全システム10が物理デバイス内に含まれる一実施形態から、すべての通信接続18が有線接続になるかかる一実施形態におけるまで、さまざまな物理実施形態を取ることができる。別法として、システム10は、本明細書で開示されるようなそれぞれの構成要素が通信ネットワーク(図示せず)を横切って分散される一実施形態でもよく、通信接続18は、その実施形態の特定の実装に適すると当業者によって認められるようなさまざまな有線および無線通信接続を含む。
【0010】
システム10は、例としてキーボード、マウス、タッチ画面、または、データを入力するためおよび要求を行うために臨床医によって操作される、またそれがコンピュータ可読コードの命令を実行するときプロセッサ14を他の方法で動作させる、当業者によって認められるような他の入力デバイスでもよい、入力デバイス20を含む。
【0011】
患者モニタ22は、患者12から生理学的情報24を取得する複数のトランスデューサで患者に通信可能に接続される。患者から取得される生理学的情報24は、例として、心電図(ECG)、脳波計(EEG)、および非観血式血圧(NIBP)技法を使用して取得され得るものなど血圧を含み得るがこれらに限定されない。さらなる実施形態で、生理学的情報はさらに、患者の体温、血液酸素飽和度(SPO2)、呼吸速度または他の換気パラメータ、および検査結果を含み得るがこれらに限定されないことが理解される。生理学的情報のさらなる例は、患者からの直接取得されるパラメータに由来する、または生理学的パラメータの処理された形式である、情報を含み得る。この生理学的情報の例は、不整脈の検出などのECG形態分析、または、Q−T間隔などのECGタイミング間隔を含む。
【0012】
プロセッサ14はさらに、グラフ表示26に通信接続18によって接続される。グラフ表示26は、情報を提示するためにプロセッサ14によって操作される。プロセッサ14は、プロセッサ14によるコンピュータ可読媒体16からのコンピュータ可読コードの実行によって、取得された生理学的情報24、臨床医によって入力デバイス20に入れられた入力、および本明細書でさらに詳しく開示されるような取得される任意の結果を提示するためなどの形でグラフ表示26を操作することができる。
【0013】
プロセッサ14はまた、通信接続18によってメモリ28に接続される。メモリ28は、当業者によって認識されるようなさまざまな非揮発性または他のメモリのいずれかでもよい。メモリ28は、プロセッサ14から本明細書で開示されるように情報を受け取り、記憶する。メモリ28によって受け取られ記憶される情報は、患者12から取得される生理学的情報24および/または本明細書でさらに詳細に開示されるようなプロセッサの機能からの結果を含み得るがこれらに限定されない。
【0014】
図2〜4に関してさらに詳述されるように、図1に示すシステム10は、本明細書に記載の形で機能するために、コンピュータ可読媒体16に記憶されたコンピュータ可読コードを実行するプロセッサ14によって動作する。プロセッサ14は、2つの一般的機能で動作する。第1の機能で、プロセッサ14は、プロセッサ14が通信接続18によって接続された先の病歴記録のデータベース32から病歴記録を取り出す。プロセッサ14は、病歴記録データベース32からの取り出された病歴記録にフィルタをかけ、その病歴記録データベース32内の複数の病歴記録の中から同様の患者のサブセットに達する。同様の患者のサブセットは、プロセッサ14に通信接続18によって接続された一致候補データベース30に記憶される。プロセッサ14は、予測される患者予後についての臨床医による問合せのための一致候補データベース30に記憶された同様の患者のサブセットに依存する。別法として、プロセッサ14は、一定間隔で臨床医によって要求されるような患者予後の予測を定期的に実行するように動作することができる。
【0015】
プロセッサ14は、コンピュータ可読コードにしたがって動作して、特定の患者12について作成され、一致候補データベース30に記憶される同様の患者のサブセットを第1に取り出すことによって、その患者の予測される予後を形成する。プロセッサ14は次に、患者モニタ22から現在の生理学的情報24を受け取る。プロセッサ14は、その同様の患者のサブセットを少なくとも2つの予後パスに分ける。一般に、本明細書でさらに詳述されるように、これらの予後パスは、より集中的な医療資源への患者の状態の下降に、または究極には、患者の死亡に関連付けられた危機的または否定的な予後として特徴付けられ得る一方、他方の予後パスは、それほど集中的ではない医療資源への患者の格上げと患者の回復および解放とによって特徴付けられる肯定的なまたは回復の予後パスとして特徴付けられる。
【0016】
プロセッサ14は、患者12の現在の生理学的情報24を同様の患者のサブセット内のそれぞれの病歴記録と比較し、その患者からの現在の生理学的情報とそれぞれの病歴記録中の生理学的情報の間の対応を格付けする。現在の患者の生理学的情報と同様の患者のサブセットの危機的予後パスおよび回復予後パスの病歴記録のそれぞれの中の生理学的情報との対応を格付けした後に、プロセッサ14は、どの病歴記録が現在の患者の生理学的情報へのより大きな対応を示すかに基づいて、危機的予後病歴記録および回復予後病歴記録の中から選択する。プロセッサ14は、選択された予後パスの通知を作り出し、グラフ表示26を操作してその通知を提示する。プロセッサはまた、選択された予後をメモリ28に記憶させる。患者12の治療の間に、複数の予後予測が行われ、日付、時間および他の識別情報とともにこれらの予後予測のそれぞれの記憶は、臨床医が経時的に患者の予測される予後の進展を追跡または他の方法で把握できるようにする。
【0017】
図2は、患者予後を予測する一実施形態で生じるプロセスの概略図である。概略図50は、図1に関して前述されたコンピュータ可読媒体に記憶されるコンピュータ可読コードで実施され得る予後予測プログラム52を軸として展開する。
【0018】
概略図50は、患者の予後の予測を開始するための臨床医要求54を含む。臨床医要求54は、少なくとも部分的に、現在の患者データ56に依存する。現在の患者データ56は、ECG、SPO2、呼吸速度、血圧または前述の他のものなどの、但しこれらに限定されない、現在取得された生理学的パラメータの両方を含むが、患者の電子医療記録(EMR)から取得され得る患者データもまた含む。この追加の患者データ56は、年齢、身長、体重、性別、民族性、喫煙またはアルコールの使用などの個人的健康上の習慣など、患者の人口統計を含み得る。さらに、現在の患者データは、実施形態において電子医療記録に記憶される、患者の現在の診断を含む。
【0019】
いくつかの実施形態で、臨床医要求54は、患者の特定の期間と判定される予後予測を作る際の本明細書で開示されるような再検討のための病歴データとを識別する。別法として、その期間は、一実施形態において、その期間が再検討に利用可能な現在の患者データの量よりも少ないまたは同等であるとき現在の患者データ56によって決定され得る。さらなる実施形態で、臨床医要求は、その中でシステム50が患者予測を行うことになる一時的期間の典型であるトレンド長を識別する。かかる実施形態で、6時間のトレンド長をもつ臨床医要求54は、これから6時間の患者予後を予測することになる。同様に、2時間、12時間、または24時間のトレンド長は、それらの時間枠内の患者予後の予測をもたらすことになる。
【0020】
臨床医要求54および現在の患者データ56は、予後予測に使用される同様の患者のサブセットを識別するのに使用される複数のフィルタ58を選択するために、予後予測プログラム52によって使用される。
【0021】
予後予測プログラム52は、病歴記録データベース60内の複数の病歴の医療記録へのアクセス権を有する。データベース内の病歴記録は、経時的に医療機関によって取得され得る、または、実際の病歴の患者の医療記録を共用する同業者の組合によって同様に開発され得る。医療情報安全法に従うために、病歴記録データベース内の病歴記録は任意の識別情報を除かれ、本明細書に開示されるような必要な生理学的情報のみが病歴記録データベースで提示されることになることが理解される。
【0022】
一実施形態で、病歴記録データベース60の各病歴記録は、患者の一般的人口統計学的情報、臨床医に識別された予後をもたらす記憶された生理学的パラメータトレンドおよび/またはその患者の実際の記憶された生理学的データ、診断、その患者の予後、およびその予後の簡単な説明を含む。病歴記録において、識別される予後は、肯定的もしくは回復予後または否定的もしくは危機的予後の2進法表示でもよい。その説明は次に、回復予後について、回復が患者に提供される医療介入を減らしていたか(ICUから一般的回復への転送など)どうか、または同時に患者の退院を識別することによって、予後をさらに明確にすることができる。予後が危機的予後である場合、短い説明が、その患者がより集中的な治療、ホスピス治療、または死亡のために移動されたかどうかを識別することができる。
【0023】
前述のように、予後予測プログラム52は複数のフィルタ58を使用して病歴記録データベース60内のすべての病歴記録をソートして同様の患者のサブセットを作成する。この同様の患者のサブセットを作成するために使用されるフィルタ58は、患者の人口統計または患者の診断についてソートするフィルタを含む。現在の患者データ56内の患者の診断または入手可能な生理学的パラメータに基づいて、フィルタ58は、診断、人口統計、モニタされたパラメータ、または前述の組合せのいずれかに基づいて現在の患者と同様のそれらの病歴記録のみを選択する。最後に、臨床医要求からの前述のようなトレンド長は、指定されたトレンド長以内である病歴記録の生理学的データのそれらの部分のみを識別することができる。
【0024】
同様の患者のサブセットが現在の患者について作成された後は、同様の患者のサブセットは、未来のまたは繰り返される患者予後予測のために一致候補データベース62に記憶され得る。この保存された同様の患者のサブセットは、その病歴記録データベースをフィルタにかけるために使用される情報がその患者について有効であり続ける限り、その後の予後予測で使用することができる。
【0025】
予後予測プログラム52は、予測される予後64、例として回復予後、で開始する。予後予測プログラム52は、回復予後を含む同様の患者のサブセットからすべての病歴記録を引き出す。これらの病歴記録は、予後予測プログラムによって処理されて、現在の患者データ56への予測される予後64をもつ病歴記録の対応を格付けする。この予後対応66は次に、予測される予後64とともに提示されて、臨床医にその予測される予後およびその対応格付けの両方を通知することができる。単に例示的な一実施形態で、72で提示される結果は、その患者が、回復予後および現在の患者データ間の対応の比率45%をもつ回復予後を辿ると予測されることを示すことができる。
【0026】
同様に、予後予測プログラムは、同手順を介して動作して、予測される危機的予後64の予後対応66を判定することができる。一実施形態で、判定された予後対応格付けは、両方の潜在的予後について提示される。一代替実施形態で、最も高い総合的対応格付けをもつ予測される予後のみが臨床医への通知で提示される。
【0027】
予後対応格付け66は、本明細書で以下にさらに詳述されるさまざまな方法で導出され得る。一実施形態で、総合的対応格付けは、同様の患者のサブセットの病歴データと現在の患者データ56を比較することによって導出される。本明細書でさらに詳述されるように、総合的対応格付け70は、人口統計、または危険要因など、それらの記録自体に含まれる総合的記録または基本情報の一般化に基づく。
【0028】
一代替実施形態で、特定の対応格付け68が導出され、それは予後対応格付け66を形成するためにそのままで使用され得る、または総合的対応格付け70への一入力になり得る。特定の対応格付け68の例は、本明細書でさらに詳述されるように、現在の患者データ56と同様の患者のサブセットの病歴記録の生理学的データのパラメータ比較によるパラメータを含む。したがって、特定の対応格付け68は、その患者の個々の生理学的パラメータと病歴記録の対応が比較上評価される複数の格付けでもよい。
【0029】
図3は、本明細書で開示されるような患者予後を予測する方法の一実施形態を示す、流れ図である。方法100は、分析要求が102で受け取られたとき開始する。分析要求は、臨床医から届くこともあり、または別法として、患者予後の予測が一定間隔で判定されるような、自動化された要求でもよい。
【0030】
102で受け取られた分析要求は、患者識別情報、現在の患者データ104、および、要求されるトレンド長の指示を含み得る。要求されるトレンド長は、方法100で使用されて、予測される患者予後の時間を確立する。したがって、要求されるトレンド長が2時間の場合、そのとき本方法は、それから2時間に亘る患者予後の予測を形成することになる。要求されるトレンド長が12時間の場合、そのとき本方法は、それから12時間以内の患者の予後を予測することになる。トレンド長は、本方法が予後より前のその持続期間の病歴の生理学的データへのアクセス権をもつ任意の期間に設定され得ることが理解される。別法として、トレンド長は、特定の臨床医または医療施設によってデフォルト値として確立され得ることが理解される。
【0031】
分析要求が102で受け取られた後、106で、同様の患者のサブセットが現在の患者について入手可能および有効であるかどうかの判定が行われる。図3Bを参照して本明細書でさらに詳述されるように、同様の患者のサブセットが各患者について作成され、記憶される。同様の患者のサブセットが作成された後は、それは、同様の患者のサブセットがその患者の状態について有効であり続ける限り、本方法のその後の実行で再使用され得る。同様の患者のサブセットは、たとえば、その患者の診断が変わった場合、無効と判定され得る。
【0032】
同様の患者のサブセットが入手可能および有効であると図3Aの継続する議論について仮定し、108で、同様の患者のサブセット内の各病歴記録が反復されて、その同様の患者のサブセットの病歴記録を考慮して現在の患者データ104を評価する。一致候補データベース110は、本明細書で開示される本方法の実施形態で作成されたすべての同様の患者のサブセット112を記憶する。各同様の患者のサブセット112は、患者に特有であり、その病歴記録と現在の患者の間の識別される類似点について選択された複数の病歴記録114を特徴付ける。同様の患者のサブセットは、一致候補データベース110から取り出される。
【0033】
108での同様の患者のサブセット内の各病歴記録の反復において、その病歴記録のすべてが分析されたかどうかの判定が116で行われる。分析される必要のある同様の患者のサブセット内の病歴記録がまだある場合、次に118で、各病歴記録がその病歴記録に記憶された別個の生理学的パラメータに分けられ、その病歴記録内の各生理学的パラメータが、現在の患者データ104内の比較できる生理学的パラメータと比較するために、反復される。
【0034】
前述のように、トレンド長は、分析要求102の部分として受け取られ得る。トレンド長は、分析されることになる病歴記録から生理学的パラメータデータの時間的長さを決定するために、118で実施形態で使用される。118でのプロセスは、現在の患者の生理学的パラメータデータとその病歴記録内の同じ生理学的パラメータのデータの対応の判定をもたらす。各生理学的パラメータについての対応結果は、120で記憶される。各生理学的パラメータの対応結果は、ケース特有の対応分析122のデータベースに120で記憶され、本明細書でさらに詳述されるようにそれらが使用されるまで対応結果はそこで記憶される。
【0035】
124で、その病歴記録内のすべての生理学的パラメータが分析されたか否かが判定される。病歴記録内のすべての生理学的パラメータが現在の患者データの対応する生理学的パラメータと比較された場合、本方法100は次に、116に戻って、同様の患者のサブセット内のそれぞれの病歴記録を反復し続ける。一実施形態で、病歴記録は、現在の患者データで入手可能なものよりも多くの生理学的パラメータのデータを含む。その実施形態では、その対応分析が現在入手可能な生理学的パラメータによって限定され、病歴の生理学的パラメータのうちのいくつかが使用されないことがあることが理解される。
【0036】
同様の患者のサブセット112のすべての病歴記録114が分析された場合、本方法100は次に、126に進み、そこで、ケース特有の対応分析データベース122からの記憶された対応結果のすべてが反復されて、現在の患者データと同様の患者のサブセット112内のそれぞれの病歴記録114との総合的対応を計算する。現在の患者データおよびそれぞれの病歴記録114の間の総合的対応は、前に判定されたような病歴記録内の生理学的パラメータのそれぞれについて記憶された、およびケース特有の対応分析データベース122に記憶された、対応分析を集約することによって判定される。したがって、総合的対応は、現在の患者データと同様の患者のサブセット112内のそれぞれの病歴記録114との生理学的一致の質の指示を提供する。
【0037】
128で総合的対応がそれぞれの病歴記録について計算されたと判定された後は、予測される予後および計算された対応の通知が130で提示される。予測される予後および総合的対応の通知は、さまざまな形で提示され得る。一実施形態では、前述のように、代替予後は、危機的予後または回復予後でもよい。一実施形態では、現在の患者データとその予後を示す病歴記録の間のより高い計算された総合的対応をもつ予後のみが提示される。現在の患者データとその予後を示す病歴記録の間の対応は、通知で提示される。一代替実施形態で、危機的予後および回復予後の両方が、現在の患者データおよび危機的予後を経験した患者および回復予後を経験したそれらの患者の病歴記録の間の計算された対応とともに、通知で提示される。
【0038】
より大きな総合的対応をもつ予後のみが提示される通知の実施形態で、本方法100は、より診断形式で動作し、臨床医に導出された予測される予後、およびその予測の質の格付け(計算された対応の形式で)を提示する。予後および関連対応の両方を提示するその代替実施形態で、本方法100は、両方の潜在的患者予後についての対応格付けを提示することによって、臨床医に知らせるためにさらに動作する。
【0039】
132で、予測される予後および計算された総合的対応が将来の使用および参照のために記憶される。一実施形態で、予測される予後および計算された対応は、患者のEMRに記憶される。最後に、134で、経時的に予測される予後の傾向を記録する(trended)ことができ、患者の経過の追加見解を作成する。これは、正規予後予測分析を実行する自動化されたシステムでなど、予後予測分析が一定間隔で要求され、本方法の実施形態に具体的に適用可能である。
【0040】
ここで図3Aおよび3Bを参照すると、106(図3A)で、同様の患者のサブセットが現在の患者について入手可能および/または有効であると判定されない場合、本方法100は次に、サブメソッド150を続け、その一実施形態が図3Bに示される。サブメソッド150は、現在の患者についての同様の患者のサブセットが既に作成されていない場合、または前に作成された同様の患者のサブセットが、その患者の状態の変化のため、もはや有効でない場合に、現在の患者についての同様の患者のサブセットを作成するために使用されるプロセスの一実施形態である。一実施形態で、サブメソッド150は、別法として、病歴記録データベース162が新しい病歴記録で更新された場合に、新しい同様の患者のサブセットを作成するために使用され得る。新しい病歴記録の更新は、治療の新しい技法によってもたらされる改良された患者予後を反映することができる。
【0041】
152で、病歴記録データベース162が反復されて同様の患者のサブセット候補を識別する。これは、154で、現在の患者を示すフィルタ基準で病歴記録データベース162からの各病歴記録にフィルタをかけることによって達成される。これらのフィルタ基準は、患者の年齢、性別もしくは民族性などの人口統計、体重、身長、知られている事前の状態、または診断を含み得るが、同様の患者のサブセットに病歴記録を選択するために使用され得る他のフィルタ基準が当業者には理解されよう。上記で簡潔に開示されたように、病歴記録データベース162が、識別情報の除かれた複数の病歴記録でポピュレートされる。医療機関または他の医療施設が、予後に到達するすべての患者の除かれた記録をコンパイルすることによって、病歴記録データベースを開発することができる。病歴記録は、ある患者がある予後に到達したとき病歴記録データベース162に追加される。ある危機的予後または回復予後に達した後で、臨床医または他の管理担当者が、記録から識別情報を削除し、その患者が経験する予後を入力することによって、病歴記録を作成する。いくつかの実施形態で、病歴記録はまた、予後の追加の簡単な説明または患者予後に関連する他の注釈を含む。いくつかの実施形態で、病歴記録データベース162内の病歴記録は、健康管理提供者によって数日、数週間、または数年の患者治療および予後に亘ってコンパイルされることが理解される。別法として、病歴記録データベース162は、複数の医療機関から病歴記録をコンパイルする外部サプライヤまたはベンダによって供給され得る。
【0042】
いくつかの実施形態で、現在の患者データおよび予測される予後の間の質および対応が、より多くの病歴記録をもつ病歴記録データベース162の使用で改善され得ることが認識されるべきである。したがって、一実施形態で、病歴記録データベース162は1,000の病歴記録を含み、一方で、一代替実施形態で、病歴記録データベース162は100万以上の病歴記録を備えるが、これは本明細書で開示される病歴記録データベースのサイズの範囲を限定するものではない。
【0043】
156で、フィルタ基準が病歴記録のデータに一致するかどうかの判定が行われる。フィルタがその病歴のデータに一致しない場合、プロセスは次に、一致する病歴記録のために病歴記録データベース162を反復し続ける。病歴記録データがフィルタ基準に一致する場合、病歴記録114が次に158で同様の患者のサブセット112に記憶される。同様の患者のサブセット112は、図3Aに関してさらに詳しく開示および前述されている本方法によってさらに後で取り出すために、一致候補データベース110に記憶される。
【0044】
病歴記録114が158で同様の患者のサブセットに記憶された後、160で全病歴記録データベース162が探索されたかどうかの判定が行われる。全病歴記録データベース162が探索されていない場合、サブセット150は次に、152を続けて、病歴記録データベース162を反復する。しかし、全病歴記録データベース162が160で探索された場合、サブメソッド150は次に、図3Aに示す本方法100に戻って、新しく作成された同様の患者のサブセット112を使用し、現在の患者の予測される予後を判定する。
【0045】
図4は、現在の患者データ202および同様の患者のサブセット204の病歴記録の間の対応を格付けするためのプロセスのより詳細な実施形態の概略図200である。
【0046】
前に開示されたように、現在の患者データ202は、患者の人口統計、診断、予後予測のための要求されるトレンド長、および予後予測のための選択された生理学的パラメータなどの両方の記憶された患者データを含む。現在の患者データ202はまた、患者から取得された現在モニタされる生理学的データも含む。記憶された患者データは、206で使用されて、全病歴記録データベース208の病歴記録をフィルタにかけて同様の患者のサブセット204の病歴記録を識別する。これらの機能は、図3Bに示すサブメソッド150に関してより詳しく前述されている。
【0047】
現在の患者データ202の現在の生理学的データおよび同様の患者のサブセット204の病歴記録は、現在の患者の生理学的データ202および同様の患者のサブセット204の病歴記録の間の対応を判定して、予測される患者予後の通知に到達するために、比較される。本明細書の実施形態で、同様の患者のサブセット204は、そこにある病歴記録の予後によって最初に分けられるか、患者予後に基づくサブセットで実行される対応判定でもよいことを理解されたい。
【0048】
別法として、図4に示すように、同様の患者のサブセット204は、処理されて、同様の患者のサブセット204の各病歴記録216のケース特有の対応210を判定し、次に、同様の患者のサブセット204の病歴記録216が危機的予後記録212および回復予後記録214に分けられ、また最終判定がケース特有の対応および予後記録の2つの群に基づいて行われる。
【0049】
各病歴記録216が、同様の患者のサブセット204から取り出される。病歴記録216からの個々の生理学的パラメータ218は、それぞれ順に分析される。各病歴記録216の対応を判定する際、サンプルごとの比較が220で、病歴記録216のそれぞれの個々の生理学的パラメータ218のサンプル222と現在の生理学的データ202の対応する生理学的パラメータ226のサンプル224の間で行われる。したがって、各パラメータ218、226は、サンプル224に対する比較されるサンプル222である。サンプルごとベースの実際の対応は、いくつかのやり方で判定され得る。サンプル間の対応は、回帰または知られている誤差計算またはR2値などの他の統計的尺度を使用して判定され得る。これらの対応判定は次に、対応格付けに変換され得る。対応格付けは、判定された対応を定性的に説明する一連のビンまたは閾値として定義することができる。サンプル特有の対応228のそれぞれのこれらのビンへの配置はさらに、他よりもいくつかのサンプルを付加的に重視する曖昧論理または重み付けアルゴリズムをさらに使用することができる。
【0050】
この対応分析は、複数のサンプル特有の対応228を形成するために、病歴記録216の個々のパラメータ218のそれぞれについて実行される。
【0051】
次に、230で、病歴記録216の個々のパラメータ218が、個々のパラメータのそれぞれにパラメータ特有の対応232を作成するために、サンプル特有の対応228を含むパラメータごとベースで現在の患者データ202の個々のパラメータ226と比較される。
【0052】
サンプル特有の対応228が計算される一実施形態で、パラメータ特有の対応232は、個々のパラメータからのサンプル特有の対応228のすべてに亘る平均対応でもよい。別法として、パラメータ特有の対応232は、個々のパラメータのサンプル特有の対応228の加重平均または中央値でもよい。サンプル特有の対応228と同様に、パラメータ特有の対応は、対応レベルに基づくビンまたは閾値に現在の患者データからの個々のパラメータへの病歴記録からの個々のパラメータの対応を置く、対応格付けとして関連付けられ得る。
【0053】
サンプル特有の対応228が個々のパラメータの各サンプルについて計算されない、一代替実施形態で、230での個々のパラメータの比較は、その場合、前述のようなサンプル特有の比較220に相似することになる。かかる一実施形態で、計算された対応は、特に、回帰、カーブフィッティング、または形態検出技法を使用して判定され得る。
【0054】
234で、同様の患者のサブセット204の各病歴記録216は、現在の生理学的データ202と全体的に比較される。前述のようなパラメータ特有の対応232が使用可能である場合、234での比較は、平均化、重み付け平均化、中央値、または、ケース特有の対応210に到達するためのパラメータ特有の対応213の他の統計的分析に依存し得る。前述のような他方の対応と同様に、ケース特有の対応210は、病歴記録216と現在の患者の生理学的データの間の一致品質を典型的に示すビンまたは閾値によって定義された対応格付けに変換される。
【0055】
一実施形態で、ケース特有の対応がスケールまたは、5が最高の一致で1が最悪の一致である0〜5で報告され、0の格付けは対応が無効である状況を示すために使用される。対応判定のかかる無効は、紛失したパラメータデータ、または不完全なパラメータデータに起因し得る。例示的一実施形態で、患者予後予測のトレンド長がそのパラメータの病歴記録内の生理学的データの量よりも時間的に長い場合、現在の生理学的データと病歴記録の対応の不完全な判定が判定され得る。しかし、ケース特有の対応210が無効として識別され得るとき、代替状況が当業者には理解されよう。
【0056】
前述のように、本明細書で開示されるようなプロセス200の実施形態で、同様の患者のサブセット204は、危機的予後記録212および回復予後記録214の間で分けられる。236で、危機的予後記録212のそれぞれのケース特有の対応210が集約されて、238で現在の患者データおよび危機的予後の間の総合的対応に到達する。同様に、回復予後記録214のそれぞれのケース特有の対応210は、236で集約されて、238で現在の患者データおよび回復予後の間の総合的対応に到達する。
【0057】
現在の患者データと危機的予後212または回復予後214との総合的対応238は、他の対応の計算と前述のような同様の形式で集約され得る。同様に、総合的対応238は、実施形態において、それぞれ、危機的予後記録および回復予後記録のケース特有の対応210の数値平均を含み得る。危機的予後および回復予後のこれらの総合的対応238は、最高のおよび最低の品質対応の数値(「5」および「1」、または「0」など)をより重視する加重平均でもよい。同様に、2つの予後の中間のケース特有の対応210、ならびに集成における対応を報告する他の形式が、使用され得る。
【0058】
最後に、240で、患者予後予測が、現在の患者データがより大きな総合的対応238をもつ危機的予後および回復予後からの予後を選択することによって、行われる。
【0059】
一代替実施形態で、危機的予後および回復予後の両方が、それらの関連する総合的対応238で報告される。この実施形態(図示せず)で、臨床医は、患者の治療における変更に関する決定を行う前に、2つの対立する予後の間の対応を知らされる。総合的対応238をもつ患者予後予測の報告は、集約された総合的対応238の報告を両方含むことができ、別法として、閾値またはビンで報告されるようなそれぞれの患者予後についてのそれぞれのケース特有の対応210の分類を報告することができる。
【0060】
本明細書で開示されるいくつかの実施形態は、かかるコンピュータ実装発明において、コンピュータの使用を介して実装することができ、かかる実施形態の技術的効果は、入手可能な生理学的情報に基づいて患者の予後の予測を提供することである。
【0061】
本書は、最良の形態を含めて本発明を開示するために、また任意のデバイスまたはシステム作成および使用すること、および任意の組み込まれた方法を実行することを含めて、当業者が本発明を実施することができるように、例を使用している。本発明の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者に思い浮かぶ他の例を含み得る。かかる他の例は、それらが本特許請求の文言と異ならない構造要素をもつ場合に、またはそれらが本特許請求の文言とわずかな差異をもつにすぎない等価の構造要素を含む場合に、本特許請求の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0062】
10 システム
12 患者
14 プロセッサ
16 コンピュータ可読媒体
18 通信接続
20 入力デバイス
22 患者モニタ
24 生理学的情報
26 グラフィック表示
28 メモリ
30 一致候補データベース
32 病歴記録データベース
50 概略図
52 予後予測プログラム
54 臨床医要求
56 現在の患者のデータ
58 フィルタ
60 病歴記録データベース
62 一致候補データベース
64 予測される予後
66 予後対応
68 特定の対応
70 総合的対応
72 現在の結果
100 方法
102 受取り要求
104 現在の患者データ
106 同様の患者のサブセット決定
108 病歴記録の反復
110 一致候補データベース
112 同様の患者のサブセット
114 病歴記録
116 病歴記録決定
118 各パラメータの反復
120 対応結果の記憶
122 ケース特有対応分析
124 パラメータ決定
126 ケース特有分析の反復
128 ケース分析された決定
130 予後および対応通知の提示
132 予後および通知の記憶
134 経時的な予測される予後の把握
150 サブメソッド
152 病歴記録の反復
154 病歴記録のフィルタ
156 一致病歴記録決定
158 記憶された病歴記録
160 病歴記録決定
200 概略図
202 現在の患者のデータ
204 同様の患者のサブセット
206 フィルタ
208 病歴記録データベース
210 ケース特有対応
212 危機的予後記録
214 回復予後記録
216 病歴記録
218 個々のパラメータ
220 比較
222 サンプル
224 サンプル
226 個々のパラメータ
228 サンプル特有の対応
230 比較
232 パラメータ固有の対応
234 比較
236 比較
238 総合的対応
240 患者の予後予測

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ(14)によって実行されたとき患者の予測される予後を臨床医に通知するための動作を前記プロセッサ(14)に実行させるコンピュータ可読コードでプログラムされた、非一時コンピュータ可読媒体(14)であって、
前記患者から現在の生理学的情報を受け取るステップと、
同様の患者のサブセットを取り出すステップであり、前記同様の患者のサブセットが複数の病歴記録を備え、前記同様の患者のサブセットの各病歴記録が病歴の生理学的情報および病歴の予後を備え、前記病歴の予後が少なくとも第1の予後または第2の予後である、ステップと、
前記患者からの前記現在の生理学的情報をそれぞれの前記病歴記録の前記病歴の生理学的情報と比較するステップと、
前記患者からの前記現在の生理学的情報およびそれぞれの前記病歴記録の前記病歴の生理学的情報の間の対応を格付けするステップと、
それぞれの前記病歴記録内の前記病歴の予後に基づいて、前記同様の患者のサブセットの前記病歴記録を分けるステップと、
前記対応の格付けに基づいて前記第1の予後および前記第2の予後から選択するステップと、
前記選択された第1のまたは第2の予後を示す通知を提示するステップと
を含む、非一時コンピュータ可読媒体。
【請求項2】
前記コンピュータ可読コードの前記実行がさらに、
前記患者についての人口統計学的情報を受け取るステップと、
前記患者についての診断情報を受け取るステップと、
複数の病歴記録を備えるデータベース(32)にフィルタをかけて、前記複数の病歴記録の中から同様の患者のサブセットを作成するステップであって、前記複数の病歴記録のそれぞれが、病歴の人口統計学的情報、病歴の生理学的情報、および病歴の予後を含み、前記データベースをフィルタにかけ、前記複数の病歴記録から、前記患者についての前記人口統計学的情報が前記病歴の人口統計学的情報と同様である病歴記録を選択する、ステップと
を前記プロセッサに行わせる、請求項1記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項3】
前記人口統計学的情報が、患者の性別、年齢、身長、体重、および人種を備える、請求項2記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項4】
前記コンピュータ可読コードの前記実行がさらに、前記プロセッサ(14)に、前記患者に関する前記診断情報に基づいて前記同様の患者のサブセットにフィルタをかけさせ、前記同様の患者のサブセットのそれぞれの前記病歴記録からの使用される前記病歴の生理学的情報を前記患者に関する前記診断情報に関連する病歴の生理学的情報のみに限定する、請求項3記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項5】
前記病歴の予後が、危機的予後または回復予後のいずれかを示し、前記第1の予後が前記危機的予後であり、前記第2の予後が前記回復予後である、請求項1記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項6】
前記コンピュータ可読コードの前記実行がさらに、前記プロセッサ(14)に
前記同様の患者のサブセットを、回復予後を備える病歴記録を備える第1の群および危機的予後を備える病歴記録を備える第2の群に分けさせ、
前記第1の予後が前記第1の群の前記病歴記録から定義され、前記第2の予後が前記第2の群の前記病歴記録から定義される、請求項5記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項7】
前記コンピュータ可読コードの前記実行がさらに、前記プロセッサ(14)に、前記現在の生理学的情報および前記第1の群のそれぞれの前記病歴記録の前記病歴の生理学的情報の間の対応を格付けすることによって、前記患者からの前記現在の生理学的情報および前記第1の群の前記病歴の生理学的情報の間の前記対応を格付けさせる、請求項6記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記コンピュータ可読コードの前記実行がさらに、前記プロセッサ(14)に、前記現在の生理学的情報および前記第2の群のそれぞれの前記病歴記録の前記病歴の生理学的情報の間の対応を格付けすることによって、前記患者からの前記現在の生理学的情報および前記第2の群の前記病歴の生理学的情報の間の対応を格付けさせる、請求項7記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項9】
前記コンピュータ可読コードの前記実行がさらに、前記プロセッサに、前記第1のおよび第2の群のいずれが前記現在の生理学的情報および前記病歴の生理学的情報の間の最高平均格付けされた対応をもつかに基づいて前記危機的予後および前記回復予後の中から選択させる、請求項8記載のコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記コンピュータ可読コードの前記実行がさらに、前記プロセッサに、前記第1のおよび第2の群のいずれが前記現在の生理学的情報および前記病歴の生理学的情報の間の最高中央値格付けされた対応をもつかに基づいて前記危機的予後および前記回復予後の中から選択させる、請求項8記載のコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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