説明

患者用換気装置およびそれに関する部品

本発明は、患者用換気装置および部品または患者用呼吸装置および部品に関する。そのため、侵襲的換気または非侵襲的換気、気道正圧治療、持続性気道正圧(CPAP)、そして、特に睡眠呼吸障害(SDB)状態の双レベル治療および処置(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)や、他の様々な呼吸疾患および呼吸器系統の病気)を含む、あらゆる形状の呼吸器換気システムで用いる。本発明は、特に、ブロワー、ブレード、ガスケット、ケーブル、インペラ、ガス流入口および入口部材、改良された空気路または流体流路およびそれに関する部品、そして/または、上述したモジュラー換気または呼吸装置および特に本発明の1以上の他の態様を組み込んでいるモジュラー換気または呼吸装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者用換気装置および部品または患者用呼吸装置および部品に関する。そのため、侵襲的換気または非侵襲的換気、気道正圧療法、持続性気道正圧(CPAP)、そして、特に睡眠呼吸障害(SDB)状態の双レベル療法および治療(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)や、他の様々な呼吸疾患および呼吸器系統の病気)を含む、あらゆる形態の呼吸器換気システムで用いる。本発明は、特に、ブロワー、ブレード、ガスケット、ケーブル、インペラ、ガス流入口および入口部材、改良された空気路または流体流路およびそれに関する部品、そして/または、上述したモジュラー換気または呼吸装置および特に本発明の1以上の他の態様(aspect)を組み込んでいるモジュラー換気または呼吸装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)等の睡眠呼吸障害(SDB)状態等の呼吸疾患および呼吸器系統の病気が知られており、このような疾患または病気の患者の苦しみを治療するための療法が開発されてきた。上記疾患および病気を治療するための方法は、侵襲的換気または非侵襲的換気、気道正圧療法、持続性気道正圧(CPAP)、双レベル療法および治療を含む。
【0003】
例えば、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の持続性気道正圧(CPAP)治療は、サリバン(米国特許No.4,944,310参照)により発明された。例えばOSAを治療するための器具は一般にブロワーを備え、このブロワーは、空気送出管を介して、患者インターフェース(例えばマスク)に空気または可呼吸性ガスを供給する。
【0004】
上記療法は、一般に長時間行われ、実に一日に最大24時間行われるが、夜間が望ましい適用期間である。したがって、装置を身に付けている間、患者は通常眠る。そのため、静かで快適なシステムであることが望ましい。さらに、効果的で信頼性のあるシステムであるのが望ましく、患者のパラメータの変更に対する素早い反応を可能にするシステムが望ましい。加えて、製造、組立および維持するのが容易なシステムを提供するのが望ましい。また、モードおよび使用方法に関してより柔軟性のあるシステムを提供するのが望ましい。患者の移動性を改善するために、柔軟かつ可動性の呼吸装置を提供することがさらに望ましい。
【0005】
上記療法への適用のための患者用換気または呼吸装置は、技術的に知られている。近年、多くの改良が成されたが、従来のシステムは、遅い反応時間、大きい重量および規模、複雑な構造、および高い電力消費に未だ悩まされている。
【0006】
上記装置は、とりわけ、(異なる)要求圧力で患者に空気を搬送するためのブロワーまたはポンプを一般に備えている。ブロワーは、一般的に、遠心流、軸流または混合流として分類される。一般に、ブロワーは2つの主要部分、すなわち回転部(つまりインペラおよびシャフト)と流体流路を定める固定部(略渦巻形状等のチャンバ)とを備えている。インペラの回転は、運動エネルギーを空気に与える。固定部は、インペラから、この固定部に設けられた流出口の通路内に排出された空気の方向を変える。この方向変更の間、下流抵抗または下流圧力源により圧力が生成されるため、空気は流れるために抵抗を受ける。空気の流れは、この抵抗に逆らって遅くなるので、運動エネルギーの一部は、圧力の形で位置エネルギーに変換される。
【0007】
一般に、インペラの回転が速くなればなるほど、生じる圧力は高くなる。あまり効率的ではないブロワーは、より効果的なブロワーと同じ圧力を生成するため、一般に、そのインペラをより速く回転させる必要がある。一般に、あるブロワーをより遅く動かすことは、より静かにし、ブロワーの寿命を延ばす。言うまでもないが、例えばサイズや重量の配分のような、ブロワーの有効性に対する更なる影響力が存在する。したがって、正圧時に空気の供給を生成することでブロワーをより効果的にすることが一般に望まれている。さらに、ブロワーをより静かにすることは一般的要求である。さらに、システム(特に、良い加速特性を有し、良い応答特性を可能にし、そして、特に交番圧力を提供するため高い流量出力および圧力出力を同時に達成するブロワー)を提供する必要がある。
【0008】
WO-A-2007/134405における先行技術の考察に基づいて、図1および図2を参照すると、ブロワーの3方向、すなわち、半径方向R、接線方向Tおよぶ軸方向Aが定められている。従来の遠心ブロワー10は、流出口20と、流入口30と、電気モータ40と、インペラ50と、シャフト60とを備えている。矢印70は、空気流の一般的方向を示している。空気は、流入口30からブロワーに入り、回転インペラによって加速する。インペラにより与えられた回転は、一般に、空気流を接線方向Tに向かわせる。その後、ブロワーの渦巻形状は、空気流を渦巻状にさせる。その後、空気流は、ブロワーから、流出口20を介して略接線方向Tに出る。
【0009】
あるブロワー、例えば軸方向に展開する渦巻ブロワーにおいて、この渦巻形状は、略接線方向Tにブロワーから出る前に、接線方向の渦巻空気流を僅かに軸方向Aに向ける。
【0010】
ブロワーの性能は、しばしば、ファン曲線を使用して説明される。このファン曲線は、空気の流量に対する空気の出力圧力を示している。インペラ寸法、インペラ羽根の数および形状を含む多くの要素が、このファン曲線に影響を及ぼす。設計上のプロセスは、望ましい圧力、流量、サイズ、実現性、製造可能性、およびノイズ等の競合する優先事項間の複雑なバランスである。構成要素のサイズ、形状および構造の多くの組み合わせが、圧縮された空気の流れを作り出すことができる一方で、この結果が、最適からは程遠い、あるいは実行不可能である場合がある。
【0011】
従来技術のブロワーの不利な点は、これらが騒音放射に悩まされる傾向がある点である。音響ノイズのそばにフロー信号のノイズも存在し、このフロー信号の特定の方向に異なるまたは等しいエラーを引き起こし、その結果、呼吸装置に関して不都合な設定をもたらす場合があることが認められている。
【0012】
ブロワーを改良するために多くの試みが技術的に成されてきたが、従来技術の不利益を克服するブロワーであって、改良された、シンプルな、信頼性のある、安全な、効果的な、効率の良いブロワーの必要性が残ったままである。
【0013】
さらに、そして、上述したブロワーの一般的設計と組み合わせて、インペラの設計は、ブロワー全体の機能性、ノイズおよび有効性に非常に大きな影響を与える。したがって、従来技術の不利益を克服するインペラであって、改良された、シンプルな、信頼性のある、安全な、静かな、効果的な、効率の良いインペラが必要である。
【0014】
さらに、そして、上述したブロワーおよび/またはインペラの一般的設計と組み合わせて、換気または呼吸装置の流体流路(可呼吸ガスを向かわせる)およびその部品と、この換気または呼吸装置の部品の設計および配置は、換気または呼吸装置全体の機能性、ノイズおよび有効性に非常に大きな影響を与える。これは、追加のガス(例えば酸素)が呼吸ガスの流れに加えられることになっている装置または療法に対して、特に適用される。これに関連して、酸素の安全かつ信頼性のある供給を行って、万一火花が器具内で発生した場合に、火災の危険を低減することが更なる目的である。したがって、改良された、シンプルな、安全な、信頼性のある、効果的な、効率の良い流体流路およびその部品が必要である。
【0015】
例えば、Wo-A-2007/004898は、マニホールドを備える呼吸補助器具に関する。このマニホールドは、ガス供給および加湿装置を設けている、または、ガス供給および加湿装置に組み込み可能である。このマニホールドは、酸素濃縮器からのガスが、ガス供給および加湿装置を通る流れ(最も一般的には空気)と混合されることを可能にする。酸素および他の呼吸ガス(空気)の混合された出力は、その後、加湿される。この呼吸補助器具およびマニホールドでは、マニホールドの側部から周囲空気流入開口部に広がる酸素流入ポートを介して、ガス供給装置の入力気流に酸素が加えられる。
【0016】
US-A-5701883は、圧力支持換気装置のための、または圧力支持換気装置における酸素混合配置を説明しており、モジュラー酸素供給アセンブリが、より大型の呼吸器具の中に選択的に挿入可能である。患者の排気流を放出し、過度のガス流を周辺環境に放出することによってシステム圧力を制御するために用いられるバルブ配置からの追加ダウンストリームである酸素を供給するためのバルブ配置および計測が使用される。
【0017】
これらの周知の装置では、例えば酸素と呼吸ガスに関する、安全で、簡単な、信頼性のある混合を未だ行うことができない。
【0018】
WO-A-2008102216は、圧縮ガスを患者に供給するためのガス供給ユニットに関し、このユニットは、ガス流を患者に供給ための空気ハウジングと、患者に供給されるガス流を制御するための制御ハウジング(20)と、このユニット(1)に電力を供給するための電力供給ハウジング(30)とを備えている。これらの3つのハウジングは、互いにはっきり分かれていて、シングルユニットを形成するため、共に取り外し可能に連結されるように設計されている。
【0019】
流体流路および呼吸装置の周知のコンセプトおよび設計には、特に、製造、メンテナンス、機能性および/または安全性の容易さに関して、未だ更なる改良が必要である。
【0020】
手短に言えば、従来技術の不利益を克服する改良型患者用換気または呼吸装置およびその部品が必要である。特に、柔軟で、扱い易く、維持し易い装置およびその部品であって、信頼性のある、安全な、製造容易な、静かな、効果的な、効率の良い装置およびその部品が必要である。
【発明の概要】
【0021】
改良型患者用換気または呼吸装置、および患者用換気または呼吸装置のための改良型部品を提供することが本発明の根底にある目的であり、特に、先行技術の不利益および上述の必要性に関する。
【0022】
これらの目的および更なる目的は、(先行技術およびその欠点に関する上記説明から明らかなように、そして、本発明およびその利点の以下の説明から明らかなように)独立請求項(および以下で説明するような態様)の特徴の組み合わせによって満たされる。一方、この独立請求項は、本発明の好ましい実施形態および態様を参照する。
【0023】
本発明は、患者用換気装置および部品または患者用呼吸装置および部品に関する。そのため、侵襲的換気または非侵襲的換気、気道正圧療法、持続性気道正圧(CPAP)、そして、特に睡眠呼吸障害(SDB)状態の双レベル療法および治療(例えば、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)や、他の様々な呼吸疾患および呼吸器系統の病気)を含む、あらゆる形状の呼吸器換気システムで用いる。本発明は、特に、ブロワーに関し、このブロワーとの組み合わせと共に、および/または、このブロワーと組み合わせて用いるためのブレードに関する。本発明は、二者択一的にまたは追加として、インペラに関し、特に上述のブロワーと共に、そして、本発明によるブロワーと共に用いる。本発明は、二者択一的にまたは追加として、改良型空気路または流体流路およびその部品に関し、そのため、上述の換気または呼吸装置に用い、特に本発明によるブロワーおよび/またはインペラと共に用いる。二者択一的にまたは追加として、本発明は、上述のモジュラー換気または呼吸装置に関し、特に本発明によるブロワー、インペラ、および/または、流路を組み込んでいる。二者択一的にまたは追加として、本発明は、上述の換気または呼吸装置に用いられるガスケットおよびケーブルに関し、特に本発明の更なる態様と共に用いる。二者択一的にまたは追加として、本発明はまた、上述の換気または呼吸装置に用いられるガス流入口および入口部材に関し、特に本発明によるブロワー、インペラ、ガスケット、モジュラー換気または呼吸装置、および/または、ケーブル等の本発明の1以上の更なる態様と共に用いる。追加として、本発明は、複数の上記発明を組み込んだ患者用換気または呼吸装置に関する。
【0024】
本発明の態様は、正圧時に空気を静かに、効率よく供給するためのブロワーまたはエアポンプを対象にしている。このようなブロワーは、好ましくは患者用換気または呼吸装置であり、特に本発明の明細書の導入部分で説明したような呼吸疾患および呼吸器系統の病気の治療に用い、そして、本発明の更なる態様と共に用いる。このようなブロワーは固定部を備え、この固定部はハウジングであってもよく、より具体的には渦巻の形を成してもよい。このブロワーは、駆動手段(好ましくは電気モータ)に連結される回転部をさらに備えている。
【0025】
上記ブロワーは、空気流入口と空気流出口とをさらに備える。この空気流入口は、軸方向に配置されており、この空気流出口は、接線方向に配置される。この空気流出口は、少なくとも2つのチャンネル(流路)に分かれていて、これらの少なくとも2つのチャンネルは、好ましくは平行である。好ましくは、この空気流出口は、略放射状断面形状であり、例えば2つのチャンネルが半円形断面を有するように分けてもよい。二者択一的に、例えば4つのチャンネルの各々は、四分円の断面を有することもできる。この空気流出口の分割は、少なくとも1つのブレードにより成され、空気流出口を少なくとも2つの好ましくは平行なチャンネルに分ける。このブレード(固定部の一部を形成する)は、好ましくは、空気流出口を通る空気流の方向、および/または、空気流出口の長手方向軸に対して平行に伸びる。このブレードは、好ましくは2つ軸により画定される平面に伸びており、この2つの軸のうち一方の軸は、上記渦巻形状の軸に対して略平行であり、もう一方の軸は、上記渦巻形状の軸に対して略垂直である。好ましくは、上記空気流入口は、ブロワーの内側から伸びる円筒またはチューブ状の入口部材として画定される。
【0026】
好ましい実施形態において、空気は、空気流入口からブロワーに入り、回転インペラにより加速する。このインペラにより与えられた回転は、一般に、空気流を接線方向Tの外側に放射状に向かわせる。ブロワーの渦巻形状は、このとき、空気流を渦巻状にさせる。空気流は、その後、分けられている流出口を介して、ブロワーから略接線方向Tに出る。
【0027】
好ましくは、空気流出口のチャンネル、および本発明によるブレードによる上記チャンネルの分割によって得られる複数のチャンネルは、それぞれ、好ましくは約70°と110°の間の角度、好ましくは90°の角度の流路の方向転換を含む。好ましくは、この方向転換は、空気流出口のチャンネルから軸方向に平行な方向に(好ましくは、空気流入口に平行な方向に、そして、好ましくは、空気流入口に対して反対方向に)空気が出るように、空気流出口のチャンネルの流路を方向転換するものである。言い換えれば、空気は、好ましくは一の方向からブロワーに入り、ブロワーから反対方向に出る。
【0028】
この実施形態において、上記ブレードは、好ましくは空気流出口の流路の方向転換に従って伸びると共に、好ましくは各々が長手方向軸を持つ2つの部分を備える。これらの長手方向軸には、このブレード面にあり、かつ、ブロワーの空気流出口の方向転換の角度に対応する角度が含まれている。好ましくは、この角度は、約70°から110°の範囲にあり、好ましくは90°である。
【0029】
好ましくは、このブレードは、ブロワーハウジングまたはそれに関する少なくとも一部(例えばプラスチック射出成形によって、ハウジングの渦巻形状またはそのハウジングの一部)と一体に形成されている。好ましくは、ブロワーの材料は、低燃性の生体適合性プラスチックである。その一方で、当然のことながら、他の製造方法および他の材料を適用可能である。
【0030】
本発明は、二者択一的にまたは追加として、正圧時に空気を供給するための(好ましくはラジアル)ブロワーと共に、好ましくは本発明によるブロワーと共に用いるためのブレードに関する。このブレードは、ブロワーの空気流出口に収まり、かつ、この空気流出口を少なくとも2つの(好ましくは平行な)チャンネルに分けるよう構成されている。好ましい実施形態において、このブレードは、好ましくは空気流出口全体に沿って伸びる。好ましくは、このブレードは、少なくとも2つの部分またはセクションを備え、各々がブレード面に伸びる長手方向軸を有している。これらの2つの長手方向軸は、このブレード面で互いに向かい合って傾斜し、約70°から110°、好ましくは90°の角度を含んでいる。好ましくは、このブレードはL字形状である。本発明によるブレードは、好ましくはブロワー(の固定部)と同じ材料から作られる。このようなブレードは、好ましくは、ブロワーハウジングの一部と一体に形成されたもの以外の上述のブロワーのブレードに対応する。
【0031】
本発明によるブロワーは有利であり、特に騒音放射を低減する。これは、同一動作状態の下、同一ブロワー間で、本発明によるブレードの存在および否存在の比較テストによって証明された。それと同時に、ブロワーによって送り込まれた空気流の流れおよび圧力は、本発明により損なわれない。上述のブロワーまたはブレードの好ましい形状および特徴は、ブレードを持たないブロワーと比べて付加的改良に関連している。本発明による解決策は、製造がシンプルで、信頼性があり、簡単である。
【0032】
呼吸装置に適した本発明の一実施形態において、ブロワーは、さらに以下で説明される、少なくとも1つのインペラの好ましい実施形態を含む。
【0033】
一実施形態において、ブロワーは1のステージを備え、本発明の他の実施形態において、ブロワーは1以上のステージを備える。複数のステージが軸に沿って用いられている本発明の一実施形態において、モータが中心に配置され、ほぼ同数のインペラが、このモータの両側に軸に沿って配置される。
【0034】
好ましくは、モータは、軸方向に配置された空気流入開口に対して軸対称(回転対称)のブロワー側面に設けられている。
【0035】
本発明の更なるおよび/または二者択一の態様は、インペラに関し、特に医療装置に用いるブロワーと共に用い、特に本発明の導入部分にあるような呼吸器換気システムのあらゆる形態に用い、特に本発明のブロワーおよび/または更なる態様と共に用いる。
【0036】
上記インペラは、好ましくは、円盤状のシュラウド(覆い)から伸びる複数の羽根を備える。このシュラウド(空気流に向かって下方に、または、空気流入口から離れて配置される)は、好ましくは略円盤状形状である。
【0037】
上記シュラウドは、好ましくは軸方向または底面から見たときの外周を形成する波形歯またはのこぎり歯を備える。このシュラウドの外径は、最大外形と最小外形との間で変化する。好ましくは、最大外径は、上記羽根の外部先端付近に達する一方、最小外径は、2つの隣接する羽根の間(好ましくは隣接する羽根の各ペアの間)に達する。
【0038】
上記羽根は、上記シュラウドから(好ましくは垂直に)伸び、好ましくはこのシュラウドと一体に形成される。上記インペラは、回転軸を備えると共に、好ましくは上記軸に関して略回転対称である。
【0039】
好ましくは、上記羽根は、放射状に配置され、内径から外径まで伸びる。好ましくは、この羽根は、インペラの回転軸の近くの内径の開始点から第1中間直径まで略一定高さであり、この第1中間直径から外径の端部に向かって高さが減少する。好ましくは、上記羽根は、インペラの回転軸の近くの内径の開始点から第2中間直径まで略一直線であり、この第2中間直径から外径の端部に向かって湾曲し、この第2中間直径が、内径と外径との間にある。好ましくは、この第2中間直径は、第1中間直径と外径との間にある。二者択一的に、この第2中間直径は、好ましくは内径と第1中間直径との間にあるか、第1中間直径に等しい。上記湾曲は、ポジティブにもネガティブにもできるが、この湾曲はネガティブ(すなわち回転方向から離れる)であるのが好ましい。
【0040】
高さの増加形状は、好ましくはハウジングまたは固定部の形状と一直線になっており、好ましくはそれに一致する。
【0041】
本発明によるインペラは、好ましくは約3.2gcm(好ましくは約2.5gcm)未満の慣性または慣性モーメントを有する。
【0042】
好ましくは、上記慣性モーメントは、約1.2gcmと3.4gcmとの間の範囲にあり、好ましくは約1.2gcmと2.5cmとの間の範囲にあり、好ましくは約2.2gcmである。
【0043】
本発明によるインペラは、好ましくはプラスチックから作られ、好ましくは耐酸素プラスチックおよび/または好ましくは非含有プラスチック材料から作られている。
【0044】
本発明によるインペラは有利であり、特に、騒音拡散を低減し、一定のモータ速度のための高圧力搬送を行い、相対的に低いモータ速度時に一定圧力の供給を可能にし、そして、応答時間が速い。さらに、本発明によるインペラは、好ましくは剛性インペラに比較的低い慣性をもたらす。本発明によるインペラは、特に高速回転(例えば約50kr/min)に適している。このインペラは、特に、静かで、高効率であり、患者のニーズに対応するために高速モータ加速を可能にし、そして、高速時に非常に低い応力を示す。これは特に、換気およびVPAP(登録商標)/BiPAP(登録商標)のために、モータが高速と低速との間を循環させることを可能にし、低い交番応力レベルに応じて疲労破壊のリスクを非常に小さくする。
【0045】
本発明は、加えて、そして、もう一つの方法として、上述の換気または呼吸装置用のガスケットおよび空気路に関し、特にブロワー、インペラ、および/または、本発明の更なる態様と共に用いる。
【0046】
本発明によるガスケットは、とりわけ、低圧または環境エリアから、換気または呼吸装置の高圧エリアをシール状態で分離するよう構成されている。このガスケットは、好ましくは、ブロワーの異なるエリアおよび/または部品、特にブロワー、流路および/またはマフリングチャンバの有利な配置をさらに可能にする。
【0047】
上記ガスケットは、好ましくは(このガスケットの表地と比較したとき)比較的硬質な材料のコアを備え、コアは、好ましくはアルミニウムで作られる。このコアには、1以上の構造要素が設けられており、特に、例えばブロワー(好ましくは本発明によるブロワー)を用いて、低圧エリアから高圧エリアまで空気が送り込まれることを可能にする。本発明に従ったガスケットは、好ましくはブロワーに懸下を設けるのに適している構造要素がさらに設けられ、空気路を定めるハウジングの第1部分および第2部分にガスケットをシール状態で接続する。
【0048】
上記ガスケットには、弾性プラスチック材料のスキンまたはコーティングが設けられる。この材料は、ガスケットのコアよりも比較的軟質であり、好ましくはシリコンである。シリコンは、特に酸素抵抗を強化し、生体適合性があり、高度な衝撃吸収(ダンプニング)特性およびシーリング特性を有するため好ましい。好ましくは、このガスケットの略全体は、上記スキンを備える、または、上記スキンでコーティングされる。これに関連して、「略(substantially)」という言葉は、上記コアの表面エリアの80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上100%までを意味すると理解される。特に、コーティング方法に応じて、上記コアの特定の部分は、コーティングされていないままであってもよい。これは特に、コアがコーティング中に支持手段により保持または支持される場合であり、支持部材とコアとの間の接触部分にコーティングまたはスキンを設けることができない。
【0049】
上記ガスケットは、好ましくは、高圧エリアと低圧エリアとをシール状態で分離することができ、換気装置および呼吸装置において少なくとも2つのコンパートメントを画定することがきるという点で有利である。好ましくは、上記ガスケットは、ハウジングの第1部分にシール状態で接触するよう構成されている。このハウジングは、このハウジングの第1部分の一面に開口している2つのチャンバが設けられており、これらの両チャンバは、このハウジングの第1部分の同じ面を向いて開口している。上記チャンバの1つは高圧エリアを画定し、上記チャンバのもう1つは低圧エリアを画定する。ハウジングの第1部分とハウジングの各チャンバとは、上記ガスケットの一面にシール状態で接触する。さらに、本発明のガスケットは、このガスケットに取り付けられる、ブロワーのための支持物または懸下を備える。ここで、上記ガスケットは、好ましくは上記ブロワーのために必要な締結手段、支持手段および衝撃吸収手段の重要な部分を生得的に備えている。したがって、ブロワー(およびそのモータ)をガスケットの一面に取り付けることができる。相対的に硬質な材料で作られたコアが、支持構造体を提供する一方で、このガスケットの弾性プラスチックスキンは、特にガスケットおよびブロワー間のシール接続および緩衝接続を可能にする、接続手段および支持手段を提供するよう構成される。
【0050】
同時に、上記ブロワーおよびモータは有利に配置され、低圧チャンバからガスケットを介してブロワー内に(その後、高圧力時に、高圧エリアに)空気を吸い込む、あるいは、換気することができる。好ましくは、高圧エリアまたはチャンバと、低圧エリアおよびチャンバとは、ハウジングの第1部分において互いに隣接して設けられており、これらの面の1つにおいて、上記ガスケットにより両方ともにシール状態で閉じられる。
【0051】
本発明によるガスケットは、好ましくはフラット拡張部または略平面拡張部を備える一方で、このガスケットは正確には平面ではないが、ハウジングの1以上の部分とシール状態で接続するために、上記ハウジングの位置を決めるため、および/または、上記ガスケットに取り付けられた部分(例えばブロワー)を支持、衝撃吸収および位置決めするために、様々な構造要素(例えば、リップ、縁、フランジ、またはエレベーション)が設けられることが理解される。好ましくは、上記ガスケットは、2つのハウジング部分をシール状態で閉じるよう構成されており、好ましくは各ハウジング部分が、ガスケットの一面に配置されている。このハウジングの第1部分は、好ましくは高圧コンパートメントと低圧コンパートメントとを画定する、あるいは好ましくは高圧コンパートメントと低圧コンパートメントとに分けられる。このハウジングの第2部分はまた、好ましくは2つのチャンバまたはコンパートメントを備え、これらのうちの1つはブロワーを収容し、支持する。さらに、このハウジングの第2部分は、圧縮空気のための経路を備える。この経路は、ハウジングの第1部分で画定される高圧チャンバからガスケットを介して装置の外側に向かって(例えば圧縮空気を患者に向かわせるホースの中に)通じている。ハウジングの第1部分とガスケットとによって画定される第1チャンバおよび第2チャンバは、好ましくは衝撃吸収材料またはマフリング材料で満たされており、好ましくは泡状物質、より好ましくはシリコンフォームで満たされている。
【0052】
したがって、上記空気路は、好ましくはガスケットとハウジングの少なくとも1つの部分(好ましくは2つの部分)とにより画定され、このガスケットとシール状態で接触している。
【0053】
低圧チャンバからブロワー(この低圧チャンバに対してガスケットの反対側に配置されている)内への空気の流れを可能にするために、その後、ブロワーから高圧チャンバ(このブロワーに対してガスケットの反対側に再度配置される。そのとき、好ましくは、圧縮空気を導く経路内のガスケットの反対側に戻る)内への空気の流れを可能にするために、上記ガスケットは、好ましくは、ガスケットの一方の面から他方の面に空気が流れることを可能にするための開口を3つ(好ましくは少なくとも3つ)備える。
【0054】
上記ホール(開口)の少なくとも1つ(好ましくは2つ)の部分において、上記ガスケットのスキンは、特に上記ブロワーをシール状態で支持し、緩衝するために、組み合わせたシールおよび接続手段を備える。このシールおよび接続手段は、好ましくは環状の開口縁として構成され、ブロワーの一部(好ましくは流入チャンネルおよび/または流出チャンネル)を押すことができる。この縁は、そのとき、ブロワーにシール状態で接続されている。好ましくは、この縁は、懸下および/または衝撃吸収構造体によってガスケットのコア上に、または、ガスケットのコアに対して支持され、以下のように、スキンまたはコーティングによっても形成される。1つの平面コアを備える1つのガスケットを設けることが好ましいと理解されているが、例えば2以上の、異なる平面に伸びる分離コアおよび/またはコアを代わりに設けてもよい。
【0055】
本発明によるガスケットは、組み合わされ、かつ、改良された様々な機能を備える。この機能は、例えば、ハウジング部分および/またはブロワーの支持、ハウジング部分および/またはブロワーの衝撃吸収、ハウジングの異なる部分(例えば異なる圧力エリア)のシーリングおよびマフリングである。同時に、このガスケットは、特にシリコンスキンおよびその構造配置に応じて、好ましくは、酸素に係る安全性(O2 safety)を増加させると共に、非時効性であり、例えばハウジングおよびブロワーの改良された接続を可能にし、そして、それらの位置を決める。特に、本発明によるガスケットは、空気路およびその部品に関する設計、サイズおよび配置を著しく改善すると共に、組立の容易さおよび質を支持し、改良する。
【0056】
特に、本発明のガスケットによる改良された機能性を提供することによって、空気路に沿って漏出量が減少する構造が提供されて、部品数を低減するのに役立ち、組立の質および必要時間を改善すると共に、換気装置の改良されたサイズおよびモジュール性を促進する。特に、本発明によるガスケットは、換気または呼吸装置の他の部分(例えば電子機器)からの空気路の分割を可能にし、その結果、衛生状態および安全性を高める。さらに、本発明のガスケットは、分割可能かつ交換可能な空気路を提供することができ、特に、少ない部品で構成され、かつ、よく騒音低減された改良空気流を可能にする小型空気路を提供することができる。
【0057】
したがって、本発明によるガスケットは、(好ましくはセンサレスな)ブロワーユニットが、上記空気路の外側に配置された配置を可能にし、衛生状態および安全性を改善し、さらに、コスト、部品、必要なスペース等の低減をもたらす。
【0058】
本発明は、さらに、その代わりとして、上述の換気または呼吸装置に用いられるケーブルに関し、特にブロワー、インペラ、ガスケット、および/または、本発明の更なる態様と共に用いる。
【0059】
本発明による改良された(好ましくはセルフシールの)ケーブルは、シリコンコーティングを含んでいる。好ましくは、2以上、好ましくは4以上、より好ましくは6以上の金属製のワイヤ(好ましくは標準ワイヤまたはリッツ線)が設けられている。これらの金属製のワイヤは、好ましくは、概して一平面あるいは円形配置または長円形配置に互いに隣接して配置されると同時に、互いに距離を置いている。これらのワイヤには、このワイヤに直接加えられたシリコンコーティングが成されている。すなわち、このワイヤとシリコンコーティングとの間に中間シース等を設けていない。
【0060】
本発明によるセルフシーリングケーブルは、互いにおよび周囲に対して、異なる金属製のワイヤの電子機器用絶縁体を提供し、改善された酸素に係る安全性を示し、そして、セルフシーリングで2つの部分の間を固定することができるという特別な利点を有する。言い換えれば、本発明によるセルフシーリングケーブルは、例えば互いに接続された2つのハウジングの部分の間の接触部位を通って伸びることができると共に、どんな追加のシーリング材料等の必要もないシール方法でハウジングの内部側から外側まで伸びることができる。本発明によるセルフシーリングケーブルは、複数の部分(ここではハウジングの部分)とシール状態で接触しており、これらの部分間を伸びるのに、特定のシーリング手段等を必要としない。シリコンコーティングは、好ましくは、特定の最小厚さを有する。この最小厚さは、例えば、少なくとも0.5mmであり、外周またはケーブル表面からワイヤの1つまでの最小距離に沿って測定される。
【0061】
上記ケーブルは、好ましくはブロワーと共に(好ましくは本発明によるブロワーと共に)用いるよう構成され、このブロワーの電力供給や、制御等を可能にする。より好ましくは、本発明によるセルフシーリングケーブルは、本発明によるガスケットと、好ましくは本発明によるブロワーとを組み合わせて用いられ、このブロワーを空気路に配置することができると同時に、上記ケーブルは、この空気路の内側のモータからこの空気路の外側まで、セルフシーリングで伸びて、その結果、構造の自由度、製造および組立の容易さ等を高めることができる。明確に要求されないが、2つの接触している部分の接触部位を通るシール方法における本発明によるセルフシーリングケーブルを案内するための接触部位の特定の寸法は、さらに有利な場合がある。特に、2つの部分間の既定ギャップには、上記ケーブルの全体形状と、このケーブルよりも僅かに小さい寸法とが設けられている。
【0062】
本発明は、さらに、およびその代わりに、上述の換気または呼吸装置のための吸気フィルタを備える入口部材に関し、ブロワー、インペラ、ガスケット、および/または、本発明の更なる態様と共に用いる。好ましい実施形態によれば、この入口部材は上述の空気路の一部を形成する。
【0063】
上記入口部材は、好ましくは流入口ハウジングを備え、この流入口ハウジングには、少なくとも第1部分と第2部分とを設ける。好ましくは、この流入口ハウジングには、第3部分をさらに設ける。上記入口部材の流入口ハウジングは、空気流入口(好ましくは、流入口ハウジングの第1部分および第2部分の間に、あるいは、流入口ハウジングの第1部分または第2部分に設けられる)と、空気流出口(好ましくは、流入口ハウジングの第2部分および/または第3部分に設けられる)とを備える。この入口部材は、上記空気流入口から上記空気流出口まで伸びる流入経路またはフィルタ経路をさらに備える。好ましくは、このフィルタ経路は、換気または呼吸装置の空気路の一部を構成し、および/または、フィルタの空気流出口は、フィルタにかけられた空気を換気または呼吸装置およびその空気路内にそれぞれ解放するよう構成される。上記入口部材は、流入経路に沿った流れる空気を濾過するための流入口フィルタを備える。この入口部材および流入口フィルタは、それぞれ、好ましくは換気または呼吸装置の低圧側に配置される。上記空気流入口は、周囲空気が入口部材およびフィルタに入ることを可能にし、一の個別の開口に限定されない。むしろ、空気流入口は、その環境に対し、スロットおよび/またはホール等の複数の別個の開口を備える。
【0064】
好ましくは、上記入口部材は、空気流入口に加えて、(例えば酸素供給のための)更なる流入口または第2流入口を備える。この第2流入口は、好ましくは、流入口ハウジングの第2部分に、または、この第2部分によって設けられ、流入口ハウジングの第1部分に設けられた対応する開口または切欠を介して、外部からアクセス可能である。好ましい実施形態によれば、この第2流入口は、分かれた部分として、流入口ハウジングの部分の1つ(好ましくは流入口ハウジングの第2部分)に接続可能に設けられ、この分かれた部分は、好ましくは、以下により詳細に説明される第2流出口まで伸びる。
【0065】
上記フィルタ要素(流入口フィルタ)は、好ましくは流入口ハウジングの内部、より好ましくはフィルタの空気流入口と空気流出口との間に配置される。その代わりに、このフィルタ要素はまた、空気流入口を構成する、または覆うこともできる。このフィルタ要素は、空気流入経路の断面全体に沿って広がり、空気入口部材を通って流れる全ての空気が、フィルタ要素を通って流れる。上記フィルタ要素は、フレームと、このフレームに接続されたフィルタ材料とを備える。このフィルタフレームは、流入口フィルタ経路のフィルタフレームのハンドリングを改善し、このフィルタフレームのシーリングを強化するために、好ましくは(約70ショアAの)軟質材料で部分的にオーバーモールドされる。好ましくは、このフィルタフレームには、シーリングリップが設けられる。上記フィルタ要素(上述のようにそのフレームおよびフィルタ材料)は、好ましくは、1つの平面または少なくとも1つの平面に一般的に広がる。このフィルタフレームは好ましくは付勢されている。好ましくは、略平面位置で組み立てられたときに張力をもたらすスライトラジアス(slight radius)を有し、その結果、流入口流路におけるフィルタ要素の適切なシーリングを改良する。好ましくは、上記フィルタ要素は、切欠、凹部または開口を備え、特に、上記第2流入口を介して供給され、かつ、このフィルタ要素を通って流れる必要があるガスまたは酸素なしで、更なる流入口または第2流入口あるいはそれ対応する第2流入経路が、このフィルタ要素を通り越して広がることを可能にする。
【0066】
第2流入経路または酸素流入経路(好ましくは、チャンネルのような構造を有する)は、この第2流入経路または酸素流入経路(好ましくは、流入口ハウジングの第2部分の一部を形成する、あるいは、それに加えて取り付けられた分離部である)からフィルタ要素に沿って、流入口ハウジングの第2部分の中に、または、この第2部分に設けられた流出口まで伸びる。したがって、この酸素流入経路は、好ましくは流入口ハウジングの第2部分の一部である。好ましくは、この流入経路は、流入口ハウジングの第2部分から突き出して、流入口ハウジングの第1部分まで、または、第1部分を通って伸びる。好ましくは、この流入口ハウジングの第1部分には、開口または凹部が設けられて、酸素流入口をアクセスし易くする、または、酸素流入口へのアクセスを促進する。この酸素流入口には、好ましくは酸素供給装置を接続するための接続手段が設けられている。
【0067】
好ましくは、上記流入口ハウジングの第2部分は、少なくとも1つの流出口を備え、より好ましくは、少なくとも第1流出口と第2流出口とを備える。この第1流出口は、上記第1(空気)流入口と流体接続されているので、空気が流れる。この第2流出口は、上記第2(例えば酸素)流入口と流体接続されているので、酸素が流れる。好ましくは、第1流出口および第2流出口は、同軸上に配置される。好ましくは、この第2流出口は、円形断面を有する一方、第1流出口は、環状断面または形状を有する。好ましくは、空気流および/または酸素流の方向に関して、第1流出口または空気流出口に対して第2流出口または酸素流出口を後退させる。好ましくは、この第2流出口は、空気/酸素流の方向に見られる第1流出口の上流(好ましくは、直ぐ上流(すなわち、5mm未満))に配置される。
【0068】
上記第1流出口および第2流出口は、好ましくは上記流入口ハウジングの第2部分に設けられる。これらの空気流出口および酸素流出口は、好ましくは、空気流入口およびフィルタを通る空気流が第2流入口または酸素流入口を介して供給される酸素と混合されるように配置される。この配置は、好ましくは、上述の空気流出口または酸素流出口の配置に起因する。
【0069】
上記空気流出口および酸素流出口(設けられるならば)は、好ましくは、上記第2流入口ハウジング部によって、この第2部分の後に、および/または、この第2部分に設けられた流入口チャンバに通じる、または、この流入口チャンバに開口する。このような流入口は、好ましくは、流入口マフリングチャンバ、および/または、流体流路、および/または、空気流と酸素流とを適切に混合するための混合チャンバの構成要素となる。好ましい実施形態によれば、このマフリングチャンバは、第3流入口ハウジング部によって画定される、および/または、この第3部分によって閉じられる。
【0070】
上記入口部材は、特に利点があり、空気流入口の近く、かつ、換気または呼吸装置の低圧側で、空気のフィルタリングと空気および酸素の混合とを可能にする。その結果、特別に圧縮された酸素を供給すること、または、呼吸圧力に対する酸素圧力を個別に適合することは、行われなくなる。したがって、空気および酸素の両方(好ましくは混合形態)が、最適化された治療圧力で患者に供給され得る。好ましくは、呼吸装置の入口部材は、マフラーとしての機能を果たし、それ故に、呼吸装置およびブロワーから流入口側に向かって放出される騒音(ノイズ)を切り離して、抑制する(衝撃吸収する)。したがって、本発明による入口部材は、有利なサウンド衝撃吸収特性をさらに示し、特に、換気または呼吸装置の全てのノイズを低減する。
【0071】
上記入口部材のハウジングは、好ましくは、呼吸または換気装置に、あるいは、呼吸または換気装置内に、この入口部材を接続し、固定するための構造要素を備える。好ましい実施形態によれば、この第1流入口ハウジング部は、特に、流入口フィルタまたはフィルタ要素を損傷から保護する、ノイズを抑制する、フィルタを固定する、および/または、入口部材の目に触れる外観の設計を、換気装置のハウジングおよび入口部材が接続されている換気装置の外観と合わせるという目的に適う。
【0072】
上記入口部材は、特に、簡単かつ安全な入口部材の取り扱い(ハンドリング)を可能にする。特に、上記フィルタ要素は、例えば、患者、看護士およびサービスチームのメンバーが簡単に扱うことができると共に再配置することができて、輸送および保管が簡単である。本発明による入口部材は、さらに、バイパス流量を低減し、好ましくは避けると共に、プレマフラー/サイレンサーを供給する一方で、患者への搬送圧力と酸素供給圧力との間で切り離される、最適化された圧力を可能にする。この流入口フィルタは、好ましくは空気流入経路をシールして、全ての流入空気を濾過することができるようにする。好ましくは、流入口フィルタは、ダストフィルタおよび/または花粉フィルタである。
【0073】
本発明は、さらに、およびその代わりに、上述のモジュラー換気または呼吸装置に関し、本発明によるブロワー、インペラ、ガスケット、空気路、および/または、流入口と共に用いる。
【0074】
本発明による呼吸または換気装置は、好ましくは有利なモジュラー構造体であり、好ましくは操作者入力手段および表示手段が設けられたハウジングモジュールを備える。さらに、電気モジュールが設けられている。この電気モジュールは、好ましくは、とりわけ制御ユニットおよび追加的な所要電子機器を支えるため、構造支持体を提供するため、および、上記モジュールと換気装置の一部との間の画定された位置を可能にするためのスケルトンキャリアを備える。上記換気装置は、空気路モジュールをさらに備える。この空気路モジュールは、空気路ハウジングを備え、この空気路ハウジングには、空気路流入口と、空気路流出口とを設けており、ブロワーが配置される。好ましくは、上記空気路は、本発明による空気路であり、上記空気路ハウジングには、本発明によるガスケットの一面にシール状態で接続される2つの部分を設けている。一方で、このガスケットおよび/または空気路ハウジングは、モータを有するブロワー(好ましくは、本発明によるブロワー)を支える。
【0075】
好ましくは、上記空気路モジュールは、入口部材(好ましくは、本発明および/またはペイシェントコネクタに従った入口部材)を含む。
【0076】
上記電気モジュールは、好ましくは、上記換気装置のハウジングに接続され、かつ、このハウジングを支持するように、そして、上記空気路モジュールを支持および/または位置付けるようにさらに構成されている。さらに、上記スケルトンキャリアおよび/または電気モジュールは、好ましくは、上記換気装置の異なる部分およびモジュール(例えば、ハウジングモジュールおよび/または空気路要素の部分)の適切な調整および位置決めを可能にするために構成され、そして、これらの適切な調整および位置決めを可能にするための手段を備える。上記電気モジュールは、好ましくは電力供給装置、バッテリーまたはアキュミュレータパック、制御ユニットおよび/またはディスプレイユニットを備える。
【0077】
特に、ガスケットおよび空気路の上記説明から明らかになったので、ブロワーおよびそのモータは、あらゆるネジまたは追加の固定部材を必要とすることなく、簡単に空気路ハウジングに差し込まれる、または、取り付けられる。むしろ、必要な懸下要素は、空気路モジュールおよびハウジングモジュールと一体に設けられる。設けられるために必要な全てのものは、ハウジングのブロワーおよびモータを緩衝するためのシリコンクッションである。さらに、この装置は、更なるネジまたは他の追加の締結手段を使うことなく、上記電気モジュールが、空気路要素内に簡単に取り付けられるように構成される。
【0078】
上記入口部材および/またはペイシェントコネクタが、(例えば一方を他方に差し込むことによって、好ましくはプラグインコネクタおよび/または流量センサコネクタを介して、)上記空気路要素に一旦接続されたら、そして、上記空気路がハウジングモジュールの下方部分に取り付けられ、上記電気モジュールが空気路の上に配置されたら、この連結された電気モジュールおよび空気路は、入口部材を含み、ネジまたは他の追加の個別の締結手段を使うことなく、互いに接続される。このハウジングの上方部分には、連結された電気モジュールおよび空気路の上に配置される。このとき、このハウジングモジュールの(好ましくは2つの)部分は、互いにネジで固定されており、その結果、異なるモジュール(空気路モジュール、電気モジュールおよびハウジングモジュール)の位置を同時に決定し、固定する。
【0079】
この構造は、上記換気装置およびそのアセンブリの製造に関する簡単かつ有利な方法を可能にする。独立して製造され、準備され、取り付けられる部品数を低減することができる。これらのモジュールは、このとき、本発明による換気装置を構成するために間単に組み立てられ得る。好ましくは、例えばネジのような締結手段の数の低減のみに適用される必要がある。これは、換気装置のモジュラー設計が、異なるモジュールを有利に同時に固定することを可能にするためである。したがって、本発明の装置は、簡単かつ速い組立および分解を可能にし、その結果、改善されたメンテナンスまたは修理を可能にするため、特に有利である。個々の部品は、間単に再配置することができる。特に、患者によって吸入または吐出される空気と接触している全ての部品は、間単に再配置することができる。
【0080】
本発明のモジュラー換気装置はまた、清浄度および/またはセキュリティの点から特に有利である。特に、本発明による装置は、空気路(結果として生ずる酸素供給を含む)、電子機器および/またはハウジング間の明確な分離を可能にする。この装置のハウジングの一部は、流路の一部を構成しない。電気で動くものまたは電子機器部分ひいては回路基板または電気的部分は、上記空気路には存在しない。好ましくは、この空気路に設けられる唯一のセンサは、入口部材と流路ハウジングとの間に好ましくは配置される流量センサである。したがって、好ましくは、空気流と共に電子機器に至るダストおよび/または埃は存在しない。好ましくは、患者は、電子部品の燃焼により作り出される煙を吸い込む危険に晒されない。
【0081】
本発明の他の態様は、治療のために、正圧時に空気を患者に供給するための方法に関し、正圧時に空気を本発明のブロワーに供給することを含む。この方法は、上記空気を圧縮すると共に、正圧時にこの空気を患者に供給する。好ましくは、上記方法は、この出願の導入部分に記載されたような療法(例えば、BiPAP(登録商標)療法)を提供するために用いられる。本発明の他の態様は、このような方法または療法の応用(アプリケーション)における本発明の1以上の態様の使用に関する。本発明の他の態様は、本発明によるモジュラー患者用換気装置の組立(アセンブリ)に関する。
【0082】
本発明の換気装置は、本発明の異なる態様に関する利点および利益の全ての説明から明らかになるため、特に有利である。特に、有効かつ効率のよい換気装置が提供され、この換気装置は、低い電力消費で、最適化され、かつ、速い療法の提供を可能にする。したがって、この装置は、一般的な電力供給装置に依存する代わりに、バッテリーパックと共に適切に用いることができる。
【0083】
本発明の更なる好ましい態様および/またはその代わりの態様は、以下の項に関する。
【0084】
1.正圧時に空気を供給するためのブロワーであって、このブロワーは、固定部および回転部と空気流入口および空気流出口とを備え、この空気流出口が、少なくとも2つの好ましくは平行なチャンネルに分かれていることを特徴とするブロワー。
【0085】
2.項1に記載のブロワーにおいて、
上記固定部はハウジングを有し、このハウジングは、好ましくは渦巻形状であり、かつ、好ましくはフローチャンネルの一部を形成することを特徴とするブロワー。
【0086】
3.項1または2に記載のブロワーにおいて、
上記回転部はインペラであることを特徴とするブロワー。
【0087】
4.項1から3のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記回転部は、駆動手段好ましくは電気モータに連結されていることを特徴とするブロワー。
【0088】
5.項1から4のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流入口は、上記回転部の回転軸に対して略軸方向に配置されていることを特徴とするブロワー。
【0089】
6.項1から5のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記回転部の回転軸に対して接線方向に配置されていることを特徴とするブロワー。
【0090】
7.項1から6のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、略放射状断面形状であり、および/または、好ましくは上記チャンネルの2つの各々が半円形断面を有することを特徴とするブロワー。
【0091】
8.項1から7のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記渦巻形状から略接線方向に上記空気流を向かわせることを特徴とするブロワー。
【0092】
9.項1から8のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記回転部の回転軸周りの半径に対して略接線方向に配置されている、少なくとも一部分すなわち第1部分を有することを特徴とするブロワー。
【0093】
10.項1から9のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記空気流入口の軸に略平行に伸びている、少なくとも一部分すなわち第2部分を有することを特徴とするブロワー。
【0094】
11.項1から10のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口の分割は、この空気流出口を少なくとも2つの好ましくは平行なチャンネルに分ける、少なくとも1つのブレードによって達成されることを特徴とするブロワー。
【0095】
12.項1から11のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記固定部の一部をブレードが形成し、このブレードは、上記空気流出口を通る空気流の方向、および/または、上記空気流出口の長手方向軸に対して平行に伸びることを特徴とするブロワー。
【0096】
13.項1から12のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
2つの軸によって画定される平面にブレードが伸びており、この2つの軸のうちの一方の軸は、上記固定部の軸および/または上記回転部の回転軸に略平行であり、もう一方の軸は、上記固定部の軸および/または上記回転部の回転軸に略垂直であることを特徴とするブロワー。
【0097】
14.項1から13のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
ラジアルブロワーであることを特徴とするブロワー。
【0098】
15.項1から14のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口のチャンネル、および/または、上記空気流出口の分割および/またはブレードにより得られる複数の上記チャンネルは、約70°から110°まで、好ましくは約90°の流路の方向転換を含むことを特徴とするブロワー。
【0099】
16.項1から15のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
L形状のブレードを備えることを特徴とするブロワー。
【0100】
17.項1から16のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記固定部、好ましくは上記ブロワーのハウジング、より好ましくは上記ブロワーのハウジングの上記渦巻形状の一部と一体に形成されたブレードを備えることを特徴とするブロワー。
【0101】
18.項1から17のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記ブロワーの上記回転部の回転軸周りの半径に対する接線上にある開始点から上記空気流出口のチャンネルに、または、チャンネル内に伸びるように配置される、あるいは、位置することを特徴とするブロワー。
【0102】
19.項1から18のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口のチャンネルおよび/またはブレードは、上記渦巻形状から伸びるように、および/または、上記渦巻形状すなわち上記ブロワーのハウジングの内径上にある開始点から上記空気流出口のチャンネルに、または、チャンネル内に伸びるように配置されて、位置することを特徴とするブロワー。
【0103】
20.特に項1から19のいずれか1つに記載の、正圧時に空気を供給するための好ましくはラジアルブロワーで用いるブレードであって、
このブロワーの空気流出口に収まり、かつ、この空気流出口を少なくとも2つの好ましくは平行なチャンネルに分けるよう構成されていることを特徴とするブレード。
【0104】
21.特に1から19のいずれか1つに記載の、正圧時に空気を供給するためのブロワー用のインペラであって、
約3.2gcm好ましくは約2.5gcm未満の慣性を有することを特徴とするインペラ。
【0105】
22.項21に記載のインペラにおいて、
上記慣性のモーメントは、約1.2gcmと約3.2gcmとの間の範囲にあり、好ましくは約1.2cmと約2.5gcmとの間の範囲にあり、より好ましくは約2.2gcmであることを特徴とするインペラ。
【0106】
23.特に項1から19のいずれか1つに記載の、正圧時に空気を供給するためのブロワー用の、特に項21または22に記載のインペラであって、
シュラウドから伸びる複数の羽を備え、このシュラウドには、略波形の外径を設けていることを特徴とするインペラ。
【0107】
24.項23に記載のインペラにおいて、
上記略波形の外径は、最小直径Dminと最大直径Dmaxとの間に広がっていて、この最小直径Dminは約24mmから32mmの範囲、好ましくは約28mmであり、この最大直径Dmaxは約38mmから32mmの範囲、好ましくは約42mmであり、および/または、上記最大直径と上記最小直径との間の差は約4mmから22mm、好ましくは約10mmから18mmであることを特徴とするインペラ。
【0108】
25.項23または24に記載のインペラにおいて、
最大外径は、上記羽根の外部先端付近に達し、および/または、最小外径は、2つの隣接する羽根の間、好ましくは隣接する羽根の各ペアの間に達することを特徴とするインペラ。
【0109】
26.項23から25のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根には、高さが一定である部分と、高さが変化する部分とを設けていることを特徴とするインペラ。
【0110】
27.項23から26のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根は、これらの羽根の内径の開始点から第1中間直径まで略一定である高さと、この第1中直径から上記羽根の外径の端部に向かって減少する高さとを有し、上記第1中間直径は、上記内径と上記外径との間に位置することを特徴とするインペラ。
【0111】
28.項23から27のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
内径の開始点から第2中間直径まで略一直線である複数の上記羽根を備え、この羽根は、上記第2中間直径から上記羽根の外径の端部に向かって湾曲し、この第2中間直径は、上記羽根の内径および外径の間に位置することを特徴とするインペラ。
【0112】
29.項23から28のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根の第2中間直径は、好ましくは第1中間直径と上記シュラウドの最大直径との間に位置することを特徴とするインペラ。
【0113】
30.項23から29のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根は湾曲しており、この湾曲は、好ましくはネガティブである、すなわち、回転方向とは反対の方向に湾曲することを特徴とするインペラ。
【0114】
31.正圧時に空気を供給する換気または呼吸装置に用いられ、流路の異なるエリア、好ましくは、低圧エリアまたは周囲圧力エリアから高圧エリアをシール状態で分離するためのガスケットであって、比較的硬質な材料のコアと、このコアと比べて比較的軟質な材料で作られた外層とを備えることを特徴とするガスケット。
【0115】
32.項31に記載のガスケットにおいて、
上記コアが、アルミニウムで作られているか、上記外層が、シリコンで作られ、かつ、上記ガスケットの略全体を覆っているかの少なくともいずれかであることを特徴とするガスケット。
【0116】
33.項31または32に記載のガスケットにおいて、
上記コアおよび/または外層には、特に、ブロワーおよび/または流路を定めるハウジングのシール接触、位置決め、懸下および/または衝撃吸収(ダンプニング)を可能にするための、1以上の構造要素が設けられていることを特徴とするガスケット。
【0117】
34.項31から33のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
上記ガスケットが略平面形状であることを特徴とするガスケット。
【0118】
35.項31から34のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
2つの面、すなわち、ハウジングの第1部分にシール状態で接触して閉じるための第1面と、ハウジングの第2部分にシール状態で接触して閉じるための第2面とを備え、その結果、例えば高圧エリアおよび低圧エリア等の異なるエリアまたは区画を定めることを特徴とするガスケット。
【0119】
36.項31から35のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
空気流を上記ガスケットの一方側から他方側へ向かわせることを可能にするために、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは3つの開口またはホールを備えることを特徴とするガスケット。
【0120】
37.項31から36のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
上記外層により定められる支持構造体が設けられた開口またはホールを備えることを特徴とするガスケット。
【0121】
38.正圧時に空気を供給するための呼吸または換気装置のための流路であって、空気流出口を有すると共に、項31から37のいずれか1つに記載のガスケットの第1面にシール接触している第1流路ハウジング部と、空気流入口を有すると共に、上記ガスケットの第2面にシール接触している第2流路ハウジング部とを備えることを特徴とする流路。
【0122】
39.項38に記載の流路において、
上記ガスケットにより支持され、かつ、上記第1流路ハウジング部の内側に位置している、好ましくは項1から19のいずれか1つに記載のブロワーをさらに備えることを特徴とする流路。
【0123】
40.項38または39に記載の流路において、
上記第1流路ハウジング部は、略カップ状構造体であり、好ましくは分離壁によって少なくとも2つのチャンバに分かれていて、上記ガスケットは、上記カップ状構造体と、好ましくは上記少なくとも2つのチャンバの各々とをシール状態で閉じ、および/または、上記第2流路ハウジング部は、略カップ状構造体であり、好ましくは分離壁により少なくとも2つのチャンバに分かれていて、上記ガスケットは、上記カップ状構造体と、好ましくは上記少なくとも2つのチャンバの各々とをシール状態で閉じることを特徴とする流路。
【0124】
41.項38から40のいずれか1つに記載の流路において、
上記ブロワーおよびそのモータは、このモータの一端の流路で上記第1流路ハウジング部によって支持されると共に、上記ブロワーの流体流入口および/または流体流出口の流路で上記ガスケットによって支持され、好ましくは、上記ガスケットの一方の面から他方の面に空気が流れることを可能にするための上記開口に設けられている複数の支持構造体で支持されていることを特徴とする流路。
【0125】
42.項38から41のいずれか1つに記載の流路において、
上記流路に沿って流れる呼吸に使えるガスが、好ましくは上記ガスケットに設けられた2つ好ましくは3つの開口またはホールを通って流れることによって、上記ガスケットを少なくとも2回、好ましくは3回横切ることを特徴とする流路。
【0126】
43.特に、項1から42のいずれか1つに記載のブロワー、インペラ、ガスケットまたは流路と共に用いるためのセルフシールケーブルであって、複数の金属製のワイヤを備え、これらのケーブルには、シリコンコーティングされたワイヤのみが提供されていることを特徴とするケーブル。
【0127】
44.項43に記載のケーブルにおいて、
上記ワイヤが標準ワイヤまたはリッツ線であることを特徴とするケーブル。
【0128】
45.項43または44に記載のケーブルにおいて、
少なくとも3、好ましくは5以上のワイヤを備えることを特徴とするケーブル。
【0129】
46.項43から45のいずれか1つに記載のケーブルにおいて、
上記シリコンコーティングは、各々独立したワイヤに対するコーティングとして、隣接しているワイヤに対する各々のワイヤの位置決め手段として、そして、好ましくは追加のシール材料を必要としないで、上記ケーブルが2つの要素間にシール状態で固定されることを可能にするセルフシールスキンとしての機能を果たすことを特徴とするケーブル。
【0130】
47.項43から46のいずれか1つに記載のケーブルにおいて、
上記シリコンコーティングは、少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも0.6mm、より好ましくは0.7mmの厚さであり、この厚さは、上記ケーブルの外部表面から上記ワイヤの外部表面までの最短距離に沿って測定されていることを特徴とするケーブル。
【0131】
48.第1流体流、好ましくは周囲空気流を中に入れるための第1流入口と、第2流体流、好ましくは酸素流を中に入れるための第2流入口とを備える換気または呼吸装置のための入口部材であって、この入口部材は、第1流体流路および第2流体流路を定めると共に、第1流出口および第2流出口をそれぞれ備えており、この第1流出口は、環状であり、この第2流出口は、上記第1流入口に対して同軸上に配置され、および/または、上記環状第1流出口で取り囲まれていることを特徴とする入口部材。
【0132】
49.項48に記載の入口部材において、
少なくとも1つの流入口ハウジング部を有するハウジングを備え、この流入口ハウジング部には、上記第1流体流路の流出口と上記第2流体流ロの流出口とが設けられていることを特徴とする入口部材。
【0133】
50.項48または49に記載の入口部材において、
上記第1流体流路の断面全体に亘って広がるフィルタ要素を備えることを特徴とする入口部材。
【0134】
51.項48から50のいずれか1つに記載の入口部材において、
フィルタフレームとフィルタ材料とを有するフィルタ要素を備え、このフィルタ材料は、一般的に平面に広がると共に、少なくとも1つの平面に一般的に広がり、上記フィルタフレームは、好ましくは上記フィルタ材料が広がる上記少なくとも1つの平面を画定し、この平面を囲むことを特徴とする入口部材。
【0135】
52.項50または51に記載の入口部材において、
上記フィルタフレームは、このフィルタフレームの材料よりも軟質である材料で、少なくとも部分的に外側被覆されていることを特徴とする入口部材。
【0136】
53.項50から52いずれか1つに記載の入口部材において、
上記フィルタフレームは、ハンドリング部、および/または、シーリングリップ好ましくは項53に記載の柔軟材料から作られているシール構造体が設けられていることを特徴とする入口部材。
【0137】
54.項50から53にいずれか1つに記載の入口部材において、
上記フィルタフレームが、上記流入口流路における上記フィルタ要素の適切なシールを支持する略平面位置で組み立てられるとき、このフィルタフレームは付勢され、好ましくは張力をもたらすスライトラジアスを有することを特徴とする入口部材。
【0138】
55.項48から54のいずれか1つに記載の入口部材において、
少なくとも第1部分および第2部分と好ましくは第3部分とを有する流入口ハウジングを備え、この流入口ハウジングは、空気流入口を有し、この空気流入口は、好ましくは、このハウジングの第1部分および/または第2部分と空気流出口のうちの2つに、および/または、これらのうちの2つの間に設けられ、上記空気流出口は、好ましくは上記ハウジングの第2部分および/または第3部分に設けられていることを特徴とする入口部材。
【0139】
56.項48から55のいずれか1つに記載の入口部材において、
上記第2流入口および関連した上記第2流体流路は、流入口ハウジングの第2部分に、または、この第2部分によって設けられると共に、この入力ハウジングの第1部分に設けられた対応する開口または切欠を介して、外部からアクセス可能であることを特徴とする入口部材。
【0140】
57.項48から55のいずれか1つに記載の入口部材において、
上記第2流入口および関連した上記第2流体流路は、分離部として設けられ、一の流入口ハウジング部分、好ましくは流入口ハウジングの第2部分に接続可能であり、この分離部が、好ましくは上記第2流出口まで伸び、かつ、上記第2流出口に流体接続することを特徴とする入口部材。
【0141】
58.項48から57にいずれか1つに記載の入口部材において、
少なくとも1つの流入口ハウジング部を備え、この流入口ハウジング部は、少なくとも第2流入口チャンバを画定し、この第2流入口チャンバは、第1流入口流チャンネルおよび第2流入口流チャンネルの一部を形成すると共に、流体の流れ方向から見て、上記第1流出口および上記第2流出口の下流に配置され、かつ、上記第1流入口を通る流体流および上記第2流入口を通る流体流のための連結流体流路を設けていることを特徴とする入口部材。
【0142】
59.項48から58のいずれか1つに記載の入口部材において、
少なくとも1つの流入口ハウジング部を備え、この流入口ハウジング部は、少なくとも第2流入口チャンバを画定し、この第2流入口チャンバは、第1流入口流チャンネルおよび第2流入口流チャンネルの一部を形成すると共に、上記入口部材の流出口を設けている第3流入口ハウジング部すなわち蓋により覆われていることを特徴とする入口部材。
【0143】
60.項48から59のいずれか1つに記載の入口部材において、
マフリング材料、好ましくはシリコンフォームで満たされている、少なくとも1つの流入口チャンバを備えることを特徴とする入口部材。
【0144】
61.項48から59のいずれか1つに記載の入口部材において、
上記第1流入口612から第1流入口チャンバ622内のフィルタ620を通って、そして、上記第2流入口またはマフリングチャンバ624内の流出口632を通って流出口612までの第1流入口流路、および/または、上記第2流入口618から第2流入口またはマフリングチャンバ624内の上記第2流出口632を通るチャンネル662を通って流出口612までの第2流入口流路を構成し、この第1流入口流路および第2流入口流路は、上記第1流出口630および上記第2流出口632、および/または、上記第2流入口またはマフリングチャンバ624よりそれぞれ連結されることを特徴とする入口部材。
【0145】
62.ハウジングモジュールと、電気モジュールと、空気路モジュールとを備えることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0146】
63.項62に記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールは、項38から42のいずれか1つに記載の流路を有し、好ましくは、この流路へ接続される請求項48から61のいずれか1つに記載の入口部材を設けていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0147】
64.項62または63に記載のモジュラー換気装置において、
上記電気モジュールは、上記空気路モジュールおよび上記ハウジングモジュールのための構造的支持体および位置決め用補助器具を設けているスケルトンキャリアを備えることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0148】
65.項62から64のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記ハウジングモジュールは、第1ハウジング部と第2ハウジング部とを有し、この第1ハウジング部および第2ハウジング部は、少なくとも2つ、好ましくは3つ、より好ましくは5つの締め付けネジによって互いに接続されており、上記締め付けネジが、上記ハウジングモジュール、上記電気モジュールおよび/または上記空気路モジュールの第1ハウジング部と第2ハウジング部とを同時に締め付けるように、上記ハウジングモジュール、上記電気モジュールおよび上記空気路モジュールが配置されていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0149】
66.項62から65のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールは、更なる固定の必要なく上記ハウジングモジュール内に取り付けられると共に、上記第1ハウジング部および上記第2ハウジング部を互いに接続するときに、上記ハウジングモジュールの第1ハウジング部および第2ハウジング部のうちの1つと上記電気モジュールとの間で固定されることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0150】
67.項62から66のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールを位置決めし、支持し、および/または、緩衝するために必要な懸下要素が、上記空気路モジュールおよび/または上記ハウジングモジュールとそれぞれ一体化して設けられることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0151】
68.項62から67のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
入口部材および/または患者接続器が、例えば、好ましくはプラグインコネクタおよび/またはフローセンサコネクタを用いて、一方を他方の中に差し込むことによって、上記空気路モジュールに接続されていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0152】
69.項62から68のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールは、上記ハウジングモジュールの下部に取り付けられ、上記電気モジュールは、この空気モジュールの上に配置され、連結された上記電気モジュールおよび入口部材を有する上記空気路モジュールが、ネジまたは追加の分離締め付け手段を使用しないで互いに接続されることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0153】
70.項62から69のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記ハウジングモジュールの好ましくは2つの部分は、互いにネジで締め付けられ、その結果、例えば上記空気路モジュール、上記電気モジュールおよび上記ハウジングモジュール等の異なるモジュールの位置を同時に固定し、かつ、締め付けることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0154】
71.項62から70のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記装置の外部ハウジングまたはハウジングモジュールの一部が、流路の一部を構成しないことを特徴とするモジュラー換気装置。
【0155】
72.項62から71のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記電気モジュールまたは電子機器の一部ではないため、回路基板または電気部品が、上記空気路モジュールに存在しないことを特徴とするモジュラー換気装置。
【0156】
73.項62から72のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールに設けられるべきセンサのみが、流路部の外側に設けられ、このセンサは、例えば、好ましくは入口部材と上記流路部との間に配置された流量センサと、好ましくは患者接続器と上記流路部との間に配置された圧力センサであることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0157】
74.項62から73のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
好ましくは上記ハウジングモジュールの下部に配置されたファンをさらに備えることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0158】
75.項74に記載のモジュラー換気装置において、
上記ファンは、上記ハウジングモジュールの下部に設けられた対応する開口または空気流入口に、少なくとも部分的に位置することを特徴とするモジュラー換気装置。
【0159】
76.項74または75に記載のモジュラー換気装置において、
上記ファンは、上記ハウジングモジュールの下部と上記電気モジュールとの間で、上記モジュラー換気装置に支持されている、好ましくは固定されていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【0160】
77.項74から76のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記ファンは、好ましくは剛性の上記ファンのハウジングの少なくとも1部分の周りに広がる弾性カバーまたは弾性のシュラウド、好ましくはシリコンカバーを有することを特徴とするモジュラー換気装置。
【0161】
78.項1から19のいずれか1つに記載のブロワーと、項20に記載のブレード、項21から30のいずれか1つに記載のインペラ、項31から37のいずれか1つに記載のガスケット、項38から42のいずれか1つに記載の流路、項43から47のいずれか1つに記載のケーブル、項48から61のいずれか1つに記載の入口部材、そして/または、項62から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気または呼吸装置との組み合わせ。
【0162】
79.空気を本発明のブロワーに提供することを含む処置のために、正圧時に空気を患者に供給するための方法であって、
空気を圧縮して、好ましくはBiPAP(登録商標)療法に適用するため正圧時にこの空気を患者に供給し、項20に記載のブレード、および/または、項21から30のいずれか1つに記載のインペラ、および/または、項31から37のいずれか1つに記載のガスケット、および/または、項38から42のいずれか1つに記載の流路、および/または、項43から47のいずれか1つに記載のケーブル、および/または、項48から61のいずれか1つに記載の入口部材、および/または、項62から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気または呼吸装置、および/または、項78に記載の組み合わせを使用することを特徴とする方法。
【0163】
80.例えば、項20に記載のブレード、項21から30のいずれか1つに記載のインペラ、および/または、項31から37のいずれか1つに記載のガスケット、および/または、項38から42のいずれか1つに記載の流路、および/または、項43から47のいずれか1つに記載のケーブル、および/または、項48から61のいずれか1つに記載の入口部材、そして/または、項62から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気または呼吸装置、および/または、項79に記載の方法または療法の適用における項78に記載の組み合わせのような本発明の1以上の項の使用。
【0164】
81.項62から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置の組立。
【0165】
この発明の他の態様、特徴および利点は、この開示の一部であり、実施例によって、この発明の原理を説明する添付の図と併用されたときに、以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0166】
本発明は、図に示される好ましい実施形態への例となる言及によりさらに説明される。この図において、
【図1】図1は、一般的な先行技術のブロワーアセンブリの平面図を示す。
【図2】図2は、図1に示されている一般的な先行技術のブロワーアセンブリの正面図を示す。
【図3】図3は、本発明の換気装置の3次元的正面図を示す。
【図4】図4は、図3に示されている換気装置の3次元的背面図を示す。
【図5】図5は、図3および図4に示されている換気装置の3次元的上面図を示す。
【図6】図6は、本発明による好ましいブロワーの3次元的上面図を示しており、このブロワーは、このブロワーに取り付けられたモータを含んでいる。
【図7】図7は、図6に示されているブロワー(モータは図示せず)の3次元的側面図を示しており、このブロワーは、このブロワーの流出口チャンネルの方を向いている。
【図8】図8は、図6のブロワーのブロワーハウジングの第1部分の、このブロワーの内側から見た3次元的図を示す。
【図9】図9は、図6のブロワーのブロワーハウジングの第2部分の、このブロワーの内側から見た3次元的図を示す。
【図10】図10は、図6−図9に示されているブロワーの3次元的分解図を示す。
【図11a】図11aは、本発明の好ましいインペラの3次元的上面図を示す。
【図11b】図11bは、本発明の好ましいインペラの3次元的側面図を示す。
【図12a】図12aは、図11に示されているインペラの、図11aのA−A線に沿った3次元的部分断面図を示す。
【図12b】図12bは、図11に示されているインペラの底面図を示す。
【図13a】図13aは、本発明によるガスケットのコアの第1の3次元的側面図を示す。
【図13b】図13bは、本発明によるガスケットのコアの第2の3次元的側面図を示す。
【図13c】図13cは、本発明によるガスケットのコアの第3の3次元的側面図を示す。
【図14a】図14aは、図13a‐図13cに示されているガスケットコアに対応するコーテッドコアの3次元的側面図を示す。
【図14b】図14bは、図13a‐図13cに示されているガスケットコアに対応するコーテッドコアの3次元的側面図を示す
【図14c】図14cは、図13a‐図13cに示されているガスケットコアに対応するコーテッドコアの3次元的側面図を示す
【図15a】図15aは、ブロワー(好ましくは本発明に従ったブロワー)および流体流部分の部材と組み合わせたコア400の異なる3次元的図を示す。
【図15b】図15bは、ブロワー(好ましくは本発明に従ったブロワー)および流体流部分の部材と組み合わせたコア400の異なる3次元的図を示す。
【図15c】図15cは、ブロワー(好ましくは本発明に従ったブロワー)および流体流部分の部材と組み合わせたコア400の異なる3次元的図を示す。
【図16a】図16aは、ハウジング部分がガスケットに取り付けられている図15aに対応する3次元的図を示す。
【図16b】図16bは、ハウジング部分がガスケットに取り付けられている図15bに対応する3次元的図を示す。
【図16c】図16cは、ハウジング部分がガスケットに取り付けられている図15cに対応する3次元的図を示す。
【図17a】図17aは、図16aのA−A線に沿った流路ハウジングの第1部分の3次元的図を示す。
【図17b】図17bは、図16aのB−B線に沿った流路ハウジングの第2部分の3次元的図を示す。
【図18】図18は、本発明による空気路の3次元的図である。
【図19a】図19aは、本発明に従ったケーブルの好ましい実施形態を示す。
【図19b】図19bは、本発明に従ったケーブルの好ましい実施形態を示す。
【図20a】図20aは、本発明による入口部材の3次元的側面図を示す。
【図20b】図20bは、本発明による入口部材の3次元的上面図を示す。
【図20c】図20cは、本発明による入口部材の3次元的底面図を示す。
【図20d】図20dは、図20aに示されている入口部材の反対方向から見た3次元的側面図を示す。
【図21a】図21aは、第1流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図21aに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図21b】図21bは、第1流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図21bに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図21c】図21cは、第1流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図21cに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図21d】図21dは、第1流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図21dに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図22a】図22aは、第2流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図22aに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図22b】図22aは、第2流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図22bに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図22c】図22aは、第2流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図22cに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図22d】図22aは、第2流入口ハウジング部の好ましい実施形態を示すと同時に、図22dに示されている3次元的図は、図20の入口部材に対応する。
【図23a】図23aは、本発明による3次元的フィルタ要素を示す。
【図23b】図23bは、上記代2流入口ハウジング部に取り付けられた上記フィルタ要素の平面図を示す。
【図23c】図23cは、上記代2流入口ハウジング部に取り付けられた上記フィルタ要素の側面図を示す。
【図24】図19−図22に従った入口部材の3次元的分解図を示す。
【図25a】図25aは、本発明による電気モジュールの3次元的図を示す。
【図25b】図25bは、本発明による電気モジュールの3次元的図を示す。
【図26a】図26aは、本発明による空気路モジュールの3次元的上面図を示す。
【図26b】図26bは、本発明による空気路モジュールの3次元的底面図を示す。
【図27】図27は、とりわけ図24−図26に従ったモジュラー換気装置の3次元的分解図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0167】
図3、図4および図5は、本発明による換気装置の3次元的正面図、背面図および上面図を示している。この換気装置100は、ターンボタン、プッシュボタン等の様々な入力手段106を設けているハウジング104と、設定等の情報をユーザに表示するためのディスプレイユニット(ウインドウユニット)108とを備えている。この換気手段は、1以上の空気流入開口(一般に流入口110と称される)と空気流出口112とを備え、好ましくは、呼吸または換気システムの追加的な部品(例えば、圧縮空気を患者および/または加湿器に搬送するための呼吸チューブまたはホース)を接続するための手段が設けられる。
【0168】
上記換気装置100は、好ましくは、入口部材によって提供され、周囲空気を濾過するために空気流入口110の後方に設けられたフィルタをさらに備えている。この周囲空気は、換気装置100の空気流入口110から入り、その後フィルタを通って送られる。この換気装置は、好ましくは、酸素流入口118と、酸素供給装置を接続し、かつ、例えば追加の酸素が換気装置100から入ることを可能するための手段とを備える。この酸素は、好ましくは入口部材ひいては換気装置100の内部で、流入口110を介し、かつ、フィルタを通って吸い込まれる流入空気に加えられ、好ましくはその後すぐに混合される。好ましい実施形態において、フィルタ(好ましくは入口部材も)は、換気装置100に一体化された部分であり、好ましくは換気装置100の空気路である。
【0169】
換気装置100のハウジング104は、好ましい実施形態によれば、上部ハウジング部104aと下部ハウジング部104bとを備えている。この換気装置100は、追加ポートまたは接続手段をさらに備え、この追加ポートまたは接続手段は、ケーブル(例えば、電源ケーブル、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)ケーブル、センサケーブル等)の接続を可能にする。すなわち、情報を変更するため、および、電源入力を提供するための追加装置の接続のためのインターフェースを構成する。さらに、その代わりに、換気装置100は、この換気装置の可動式操作(モバイルオペレーション)のために必要な電力を供給するためのバッテリーパックを支持するための手段を備えることもできる。
【0170】
上記装置(およびそれに関する好ましい個別の部品)が以下に説明されているが、以下に説明される個別の部品は、単独であっても、あるいは、同様のまたは異なる装置と共にであっても、同じように用いることができる。
【0171】
図6−図9は、本発明または本発明の部分およびそれに関する部品による好ましいブロワーの様々な3次元的図を示している。図10は、図6−図9に示されているブロワーの分解図を示している。
【0172】
ブロワー200は、全体形状が渦巻であるハウジング202を備えている。好ましくは、このハウジング202は、2つの部分202a,202bを有し、この2つの部分は、例えば機械的に、および/または、超音波溶接によって接続されている。このハウジング202は、ブロワー200の固定部を構成している。このブロワー200は、さらに回転部を備え、この回転部は、電気モータ208により駆動される、少なくとも1つのインペラとシャフトとを有している。一実施形態において、電気モータ208は、ブラシレスDCモータである。図示の実施形態において、ブロワーは1ステージであるが、当然のことながら、このブロワーは2以上のステージであってもよい。ブロワー200の回転部は、図6−図9に示されていない。しかし、好ましい実施形態によれば、本発明によるインペラ300は、本発明によるブロワー200の回転部を構成している。
【0173】
上記ブロワーは、空気流入口204(好ましくはチューブ形状である)と、空気流出口206とを備えている。この空気流入口204は、軸方向に配置されている。すなわち、空気がブロワーの流入口204から略軸方向Aに入ることができるようにしている(図2参照)。このブロワーに関してこの明細書で用いられる「軸方向の」という言葉は、上記固定部の長手方向軸に関し、例えば、この軸周りに上記渦巻が巻かれ、および/または、この軸周りに回転部が回転する。この軸は、軸250として図6に示されている。矢印は空気流の一般的方向を示している。
【0174】
上記インペラにより与えられた回転は、一般に、空気流を接線方向Tにおける外側に放射状に向かわせる(図1参照)。上記渦巻は、このとき、空気流を渦巻状にさせる。この空気流は、その後、流出口206を介して、上記ブロワーまたは上記渦巻から一般的接線方向Tに出る。
【0175】
好ましくは、上記渦巻の形状は、上記ブロワーから一般的接線方向に出る前に、接線方向に渦巻いている空気流を僅かな軸方向に向かわせる。
【0176】
図示された実施形態において、流出口206は、上記ブロワーおよび特にその渦巻形状および/またはインペラの回転に関して一般的接線方向に配置されている第1軸260を備えている。接線方向軸260は、好ましくは軸方向軸250に略直角に配置されている。好ましくは、軸250および接線方向軸260は、50mm未満、好ましくは、ブロワー、渦巻および/またはインペラの半径に一般的に対応する長さで間隔を空けている(最短距離)。上述の通り、軸260は、好ましくは、上記ブロワーの回転部の回転軸周りの半径範囲232の接線である。
【0177】
上記ブロワー200の流出口チャンネル206は、図示のように、L字形状であり、接線方向軸260に沿って伸びる第1流出口部(第1流出口チャンネル)216と、接線方向軸260に略垂直かつ好ましくは軸方向軸250に平行に伸びる第2流出口部218とを備える。しかし、当然のことながら、異なる実施形態によれば、この流出口チャンネルは、L字形状ではなく直線形状および/または曲線形状であってもよい。
【0178】
上記流出口の第2部分218の軸は、ここでは軸270と称され、好ましくは軸方向軸250に平行である。しかし、当然のことながら、第2流出口部218の軸270は、異なる方向性であってもよい。好ましい実施形態によれば、軸260と軸270とは、好ましくは約70°から110°の角度を含み、好ましくは約90°の角度である。
【0179】
好ましくは、上記流出口の第1部分216の長さは、軸260に沿って約12mmから23mmまでの範囲にあり、好ましくは約18mmである。好ましい基準点に従って、軸260に沿った流出口の第1部分216の長さは、図8に示されているように、軸260とブロワーの外半径との交点から始まる。図8において、ブロワー200の内側の外半径が230として示され、さらに、流出口の第1部分216の開始点が「p」として示されている。流出口の第1部分216は、好ましくは、流出口の第1部分216の軸260および流出口の第2部分218の軸270の横断面で終わる。
【0180】
好ましくは、上記ブロワーはプラスチック材料から作られる。
【0181】
好ましくは、上記流出口206の直径は、約12mmから23mmであり、好ましくは約17mmである。上記流入口204の直径は、約10mmから20mmであり、好ましくは約15mmである。上記ブロワーの半径は、約57mmから67mmであり、好ましくは62mmである。軸250と軸270との間の最小距離は、約37mmから47mmであり、好ましくは42mmである。好ましくは、上記ブロワーの流入口204は、略チューブ形状であり、ブロワーハウジング202aから広がっている。流入口204は、好ましくは、約5mmから15mmの長さであり、好ましくは約10mmである。好ましくは、流入開口204および出口開口206は、一平面にある。
【0182】
本発明によれば、上記空気流出口206は、(好ましくは平行である)少なくとも2つのチャンネル212,214に分けられている。好ましくは、この空気流出口206は、略放射状の断面形状であり、2つのチャンネル212,214の各々が半円断面を有し、特に略同一の断面を有するように分けられている。この2つのチャンネルは、好ましくは流出口206の長さに沿って、好ましくは流出口の第1部分216および/または流出口の第2部分218に沿って、好ましくは流出口の第1部分216および第2部分218の両方に沿って伸びる。
【0183】
本発明は、さらに、それに代えて、ブレード210に関し、このようなブレード210が設けられているブロワー200に関する。ブレード210は、好ましくは、上記ブロワーと同じ材料から作られており、好ましくは、ブロワーハウジングすなわち渦巻202の上記2つのハウジング部202a,202bのうちの1つと一体に形成されている。しかし、当然のことながら、ブレード210はまた、1または2のハウジング部(渦巻形状)202a,202bに別々に設けられて、その後接続されるようにしてもよい。
【0184】
ブレード210は、好ましくは、上記流出口206の長さに沿って、好ましくは、流出口206の第1部分216の長さおよび第2部分218に沿って、実質的に伸びる。ブレード210は、流出口206を2つのチャンネル、すなわち、第1チャンネル212と第2チャンネル214とに分割する。これらの2つのチャンネルは、流出口206と、流出口の第1部分216および第2部分218とに沿って別々に伸びている。したがって、ブレード210は、好ましくは、上記流出口206の第1部分216と第2部分218とに対応する第1部分220と第2部分222とを備えている。
【0185】
ブレード210は、好ましくは、上記流出口を通る空気流の方向および/または上記空気流出口206の長手方向軸260(または長手方向軸260,270)に対して平行に伸びる。ブレード210は、好ましくは、2つの軸により定められる平面に伸びる。この2つの軸のうちの一方は、上記渦巻の軸に対して略平行であり、もう一方は、上記渦巻の軸に対して略垂直である。
【0186】
ブレード210は、好ましくは、上記で定義した開始点「p」から流出口チャンネルに(流出口チャンネル内に)伸びるように位置する、あるいは、配置される。好ましくは、ブレード210は、上記開始点「p」、あるいは、この開始点から好ましくは±約3mmの間隔が空けられた位置から始まる。当然のことながら、ブレード210が上記渦巻内の深い位置まで伸びる場合、ブレード通過ノイズが増加する。ブレード210が上記渦巻から離れた位置で始まる場合、効率が低下する。
【0187】
好ましくは、流出口206が略円形断面を有し、その上、ブレード210が、流出口206をその直径に沿って第1チャンネル212と第2チャンネル214とに分割する。これら第1チャンネル212および第2チャンネル214は、等しい形状および断面直径(好ましくは半円断面)にすることもできる。
【0188】
ブレード210は、好ましくは略平面であり、流出口206の設計に応じて流出流の軸260(および/または軸270)に沿って伸びている。その結果、流出口206を伴うラインにおいて、ブレード210は、第1部分220と第2部分222とを備え、好ましくは流出口206の軸260,270と全く同一である長手方向軸に沿って伸びている。好ましくは、ブレード210は略L字形状である。
【0189】
好ましい実施形態において、上記ブレードは、厚さが、約0.5mmから1.5mm(好ましくは約0.8mmから1mm)であり、幅が、約10mmから20mm(好ましくは約13mmから17mm)であり(流出口チャンネルのサイズによって決まる)、長さが、約20mmから30mm(好ましくは約23mmから27mm)である。このブレードの長さは、好ましくは少なくとも5mmから10mmであり、好ましくは流出口チャンネルの全体の長さに沿って伸びる。このブレードの厚さは、例えば、射出成形後に改良された脱型を可能にするために変えることもできる。
【0190】
図示の実施形態において、ブレード210は、射出成形によってブレードハウジング部220aと一体に成形されている。ブレードハウジング部202bには、ブレード210を支持するために凹部226を設けている。ブレードハウジング部202bは、好ましくは、回転部材(例えばインペラ300)を支持するために開口部240(図9参照)を備えている。使用時に(図6参照)、開口240はモータ208により閉じられる。
【0191】
他の好ましい実施形態によれば、一般的にブレード210に対応するブレードは、その代わりに、または同様に、上記流入口チャンネル204(好ましくは、軸方向軸250に沿って伸びる)を2つ(好ましくは2つの平行な流入口チャンネル)に分割するために、ブロワー流入口204を設けている。
【0192】
図10は、ブロワー200およびモータ208の3次元的分解図を示している。実に当然のことながら、ブレード210を有するブロワーハウジング部200a,200bは、別個に組み立てることができ、回転部(例えばインペラ300)は、モータ208の駆動軸に取り付けられており、ハウジング部202bに設けられている開口240を介してブロワー200内に挿入される。この開口240は、好ましくはモータ208の前面によって閉じられ、シールされる。このとき、好ましくはシーリング部材241を用いる。モータ208は、好ましくは、以下で説明されるケーブル500を備える。
【0193】
当然のことながら、上述した測定および寸法が好まれ、ブロワーのサイズをアップスケーリングまたはダウンスケーリングによって変更可能である。
【0194】
図示の実施形態は2つの流出口チャンネルを備えているが、当然のことながら、この流出口チャンネルは、更なる実施形態によれば、2以上の流出口チャンネル(例えば3または4の流出口チャンネル)を備えることもできる。このような流出口チャンネルは、1以上、例えば2または3の略平行なブレードを設けることによって、あるいは、互いに略垂直に配置された2つのブレードを設けることによって得ることができる。同じことが好ましいブロワー流入口に適用される。
【0195】
図11および図12は、本発明による好ましいインペラの様々な図を示している。インペラ300は、好ましくは、一個構成で成形(好ましくは射出成形)されたプラスチック構造で作られるが、他の適した材料または製造技術を使用することもできる。このインペラ300は、円盤状形状のシュラウド304から伸びる複数の羽根302を備えている。
【0196】
シュラウド304は、羽根302に対して、空気流入口からかなり間隔を空けて、あるいは、空気流の方向で見たときの下流に配置されている。羽根302は、シュラウド304から上流方向に伸びている。シュラウド304は、好ましくは、モータシャフト224を支持するよう構成されたハブまたはブッシング306を組み込んでいる。シュラウド304は、好ましくは円盤状形状であり、約38mmから46mm(好ましくは約42mm)の最大直径を有している。上記羽根302の放射状外部先端は、好ましくは、シュラウド304の外径まで伸びている。好ましくは、シュラウド304の外径は、波形または鋸歯形状であり、最小外径Dminと最大外径Dmaxとの間で変化する。好ましくは、この最大外径Dmaxは、羽根302の放射状外部先端に隣接して設けられており、一方最小外径Dminは、2つの隣接する羽根または羽根302の外部先端の各々の間に設けられている。好ましくは、この最大外径Dmaxは、約38mmから46mmの範囲(好ましくはmm)にあり約42、および/または、最小外径は、約24mmから32mmの範囲(好ましくは28mm)にある。さらに、および/または、それに加えて、最大外径と最小外径との間の差は、約4mmから22mm(好ましくは10mmから18mm)の範囲にある。
【0197】
さらに、および/または、それに加えて、羽根302は、半径方向に湾曲しており、好ましくは放射状外部部分の高さにおいて先細りしている。この羽根の先端の減少された高さは、好ましくは、乱流および/またはノイズおよびインペラ300の慣性を低減する。好ましくは、羽根302は、つまり、インペラ300の軸(この軸から空気流がインペラに入る)に関する内径において流入口凸部を備え、上記羽根302の第1部分に沿って、これらの羽根302の(放射状)外部端部または先端に向かって均一に伸びている。羽根302の第2部分(好ましくは上記第1部分の放射状外側にある)において、この羽根302の高さは、第1の高さから第2の高さ(第1高さよりも低い)まで減少する。この第2高さは、羽根302の上記放射状外部端部における外部高さを構成する。好ましくは、上記羽根302の第1部分は、上記インペラの回転軸に近い上記羽根の内径の開始点から第1中間直径Dint1まで伸びている。高さの減少は、この第1中間直径から外径における上記羽根の端部に向かって始まる。この第1中間直径は、内径と外形との間にある。好ましくは、羽根の最大高さは約4mmから6mm(好ましくは5mm)であり、および/または、羽根の最小高さ(好ましくは、羽根の外径の羽根の先端の近く)は、約1.5mmから3.5mm(好ましくは2.8mm)である。高さの増加/減少に関する形状は、好ましくはハウジングまたは固定部の形状と一直線になり、好ましくはそれに対応する。好ましくは、上記羽根302の(さらに、またはその代わりに、上述の好ましい高さ寸法に対する)流入口高さと流出口高さとの間の差は、約2.5mmから4.5mmの範囲にあり、より好ましくは2mmから2.5mmの範囲にある。この高さ減少は、好ましくは線形および/または曲線形である。
【0198】
好ましくは、上記羽根は、上記インペラの回転軸に近い羽根の内径における開始点から第2中間直径Dint2まで略一直線であり、この第2中間直径Dint2から外径における羽根の端部に向かって湾曲している。この第2中間直径は、上記羽根の内径と外径との間にある。図示の実施形態において、この第2中間直径Dint2は、上記第1中間直径と上記シュラウドの最大外径Dmaxとの間にある。しかし、上記第2中間直径はまた、上記内径(シュラウドの最小外形Dmin)と上記第1中間直径Dint1との間にあるか、または第1中間直径Dint1に等しい。上記湾曲は、ポジティブでもネガティブでも可能であるが、好ましくは、この湾曲は、ネガティブ、すなわち、回転方向とは反対の方向に湾曲する。湾曲のポジティブ方向は、圧力過多に関して有利な関係を得るため、流量変化について上記ブロワー/インペラの継続的かつ高速の反応を可能にする。
【0199】
上記第1中間直径Dint1は、好ましくは約20mmから24mmであり、好ましくは22mmである。および/または、上記第2中間直径Dint2は、好ましくは21mmから25mmであり、好ましくは22mmから24mmである。
【0200】
好ましくは、上記羽根302は、これらの羽根302の先端における関連接線に対して、約0°から60°の間(例えば約40°)で傾斜している(図11a参照)。
【0201】
好ましくは、インペラ300は、4から100(例えば11)の羽根302を備え、さらに、この羽根の数は、好ましくは奇数である。
【0202】
本発明によるインペラは、好ましくは、約3.2gcm未満の慣性モーメントを有し、この慣性モーメントは、好ましくは約2.5gcm未満、より好ましくは約2.2gcmおよび/または2.2gcm未満である。好ましくは、この慣性モーメントは、約1.2gcm(好ましくは1.7gcm)と上記最大数値との間の範囲にある。
【0203】
本発明によるインペラは、好ましくはプラスチックから作られ、好ましくは耐酸素プラスチックおよび/または好ましくは非含有プラスチック材料から作られている。
【0204】
本発明による好ましいインペラ300の形状および設計は、特に、周知のインペラに対して著しい騒音減少を可能にし、さらに、慣性を比較的低くする。さらに、推進空気またはポンピング空気の有効性を著しく低下させる。当然のことだが、上述の測定および寸法が好ましく、これらの測定および寸法は、インペラのサイズをアップスケールまたはダウンスケールすることによって変えることができる。本発明のインペラは、本発明のブロワーと組み合わせて用いられるのが好ましい。
【0205】
図13は、本発明によるガスケット400のコア402を示している。図13aは、第1面からのガスケットコア402の図を示しており、図13bは、第1面の反対側からの上記ガスケットコア402の図を示している。図13cは、第3面(図13aおよび図13bに対して垂直)からの上記ガスケット500のコア502の図を示している。
【0206】
上記ガスケットのコアは、特にガスケットの外層と比較したときに、好ましくは比較的硬質な材料から作られていて、好ましくはアルミニウムから作られる。上記コアには、複数の構造要素が設けられ、空気がガスケットを通って流れることを可能にし、および/または、例えばハウジングまたはブロワーに対して構造的支持体を提供する。上記ガスケットには、スキンまたはコーティング404が設けられている。このスキンまたはコーティング404は、好ましくは弾性プラスチック材料から成り、好ましくはシリコンで作られている。図14a‐図14cは、図13a‐図13cに示されている図に対応するコア400の図であり、シリコンスキンまたはコーティング404を取り付けている。好ましい実施形態によれば、製造理由に応じて、コア402の一定のエリアをコーティングされないままにする。コーティングプロセス中にコア402の上記支持体によってもたらされるこれらのエリアは、エリア406として示されている。当業者には当然のことだが、コーティングプロセスまたは製造プロセスに応じて、図14に示されているものとは異なるエリアをコーティングされないままにすることができる。例えば、エリア406は、上記エリアよりも大きく、または小さく、またはより多く、またはより少なくすることができ、上記エリアを1つも持たないことさえも可能である。
【0207】
ガスケット400は、少なくとも3つのホールまたは開口を備え、ガスケット400の第1面からガスケット400の第2面まで、および/または、ガスケット400の第2面からガスケット400の第1面までの空気路を画定する。図示の実施形態において、ガスケット400は、このガスケット400の第2面に配置された低圧エリアの空気流入口から上記ガスケットの第1面に配置されたブロワー内に、空気が吸い込まれるようにするための第1ホール408を備えている。開口またはホール410は、ブロワーにより供給された圧縮空気が(図14aに示されているような)ガスケットの第1面450から(図14bに示されている)ガスケットの第2面452まで流れる通路を設置するために設けられる。第3開口412は、未だ加圧状態にある(図14bに示されているような)ガスケットの第2面から(図14aに示されている)ガスケットの第1面まで空気が流れるようにするために設けられている。
【0208】
好ましくは、ガスケット400は、凹部、ホールまたは突出部等の更なる構造要素を含んでおり、ハウジングまたはハウジングの部分をガスケットと適切に配置および/または接続することを可能にする。図示の実施形態において、このような位置調整手段および/または締結手段は、例えばホール414,416,418として実現されている。
【0209】
好ましくは、ガスケット400には、追加の構造要素を設けている。ガスケットに取り付けられる部分、またはガスケットとこのガスケットに取り付けられる検置部分との間の部分を適切な位置決めし、密閉接続し、衝撃吸収し、および/または、支持することを可能にする。このような構造要素は、リップ、リム、フランジ、エレベーション、凹部等であってもよく、ガスケットのコア402および/またはガスケットのコーティング404に設けることができる。図示の実施形態において、それぞれの構造要素は、コーティング404の一部として設けられている。例えば、リム420,422,424,426が設けられている。好ましい実施形態によれば、これらのリム420,422,424,426は、ガスケット400に接触する要素の適切な配置、更なる支持、および/または、改良されたシーリングを可能にする。例えば、リム420は、ガスケット400の第1面に取り付けられたブロワーと協働し、さらに、リム422,424,426は、ハウジングまたはガスケット400に取り付けられたハウジングの部分のチャンネルまたはチャンバと協働するよう構成されている。ここで、協働には、機械的協働および/または視覚的協働を含んでおり、後者は特に、改良されたアセンブリを可能にする。
【0210】
図示の実施形態によれば、上記第1ホールおよび第2ホールにそれぞれ関連した支持構造体428,430をさらに設けている。これらの構造体428,430は、好ましくは、上述の第1ホール408および第2ホール410と位置合わせされているホールまたは開口を画定する構造体として構成されている。したがって、以下においては、参照し易いように第1ホール408および第2ホール410のみを言及する。第1支持構造体428および第2支持構造体430として言及することもできる支持構造体428,430は、好ましくは略円形であるが、他の形状を取ることもできる。上記第1支持構造体428および第2支持構造体430によって設けられる開口408,410は、好ましくは、この支持構造体428,430の内周によりそれぞれ定められる。この内周(リムによって設けられ得る)は、好ましくは、ガスケット400(好ましくはこのガスケット400のコア)と弾性的に接続されている。この弾性接続は、例えば折畳構造または蛇腹構造(例えば、構造428に関して示されている)によって、および/または、厚型断面および/または薄型断面の一部(例えば構造体430に関して示されている)を提供することによって得ることができる。ここでは、構造体430には、(ガスケット400の第1面に)ガスケット400の第2面まで伸びる厚型リム430aが設けられている。ガスケット400の第2面に、追加の凹部430aを設けることもできる。
【0211】
図示の好ましい実施形態において、支持構造体428,430は、ガスケット440と接続されるブロワー(好ましくは、本発明によるブロワー200)のシール接続、衝撃吸収、および位置調整のためのシステムを提供する。このとき、このブロワーの流入口チャンネル204は、第1開口を介して伸び、さらに、流出口チャンネル206は流出口410を介して伸びる。ガスケット400には、(ブロワーが好ましくは配置されているガスケット400の第1面450に)好ましくは、追加の位置調整および支持手段432が設けられている。ここでは、この位置調整および指示手段432は、コーティングされたコア400の第1面から突き出している円形の突出部である。
【0212】
図15は、モータ208と流体流路部460,462とを備えるブロワー200(好ましくは本発明に従ったブロワー)と組み合わされたコア400を示している。図15aは、図14cの一つに一般的に対応する図を示すと同時に、ブロワー200が図6のブロワーに対応する図で示されている。図に簡単に示すように、ブロワー200には、ガスケット400の第1面450に取り付けられており、開口408を介して伸びる流入口チャンネル204と、開口410を介して伸びる流出口チャンネル206とが設けられている。同じく図に示されているように、このブロワー200は、支持部材430により支持されており、さらに複数の支持部材432に支えられている、または、これらの支持部材432と接している。流路部460は、第1流路460aを構成または画定している。流路部460は、ブロワー200の低圧側に配置され、(以下に説明される)低圧チャンバに広がり、チャンネル460aを構成する。流路部460はまた、低圧流路部460として言及され、好ましくは、発泡材料(好ましくはシリコンフォーム、好ましくは独立気泡シリコンフォーム)で作られている。流路部462は、ガスケット400の高圧側に配置されている流路462を画定し、好ましくは(以下で説明される)高圧チャンバに広がっている。好ましくは、高圧流路部462は、圧縮空気が反対方向に流れる第1流路462aおよび第2流路462bを画定する。流路462a,462bは、例えば180°回転する1つの流路として、あるいは、反対または異なる方向に方向付けられている例えば2つの個別の流路として定めることもでき、さらに、これらの流路間の回転または接続は、流れ配向手段(例えば、ハウジングの一部)によって定められる。
【0213】
例えば図15aおよび図15bから分かるように、好ましくは流路部460により定められているような流路460aは、コネクタ440からガスケット400を介してブロワー200内まで伸びている。コネクタ440は、好ましくは、センサ442(好ましくは流量センサ)を備えている。このセンサ442は、衝撃吸収および接続部446に設けられている、あるいは、取り付けられている。コネクタ440は、好ましくは、ハウジング472(図16参照)に接続され、流路460aとの流体接続を確立すると共に、入口部材600(例えば図18参照)に接続されるようさらに構成され、流入口流路との流体接続を確立している。接続部446は、好ましくは、弾性部材から作られており、および/または、プラグイン接続部によって流路ハウジング472および/または接続部446に接続されるよう配置されている。その弾性特性に応じて、接続部446はまた、好ましくは衝撃吸収部としての機能を果たす。
【0214】
図15cによる側面図には、(図16cと比較して)センサ442のセンシング手段448と、流路部分462a,462bとを見ることができる。流路部分462aを介して、ブロワー200の流出口206およびブレード210が見えている。
【0215】
図16a,図16bおよび図16cは、図15a,図15bおよび図15cに対応している図を示し、ブロワー200と流路部460,462とが、第1流路ハウジング部470と第2流路ハウジング部472とにより覆われている。第1流路ハウジング部470は、ガスケット400の第1面450に取り付けられており、第2流路ハウジング部472は、ガスケット400の第2面452に取り付けられている(図14参照)。第1流路ハウジング部470および第2流路ハウジング部472には、ガスケット400のホール414,416,418に対応する接続手段が設けられている。このガスケット400は、例えば、突起部、凹部、および/または、固定ネジやボルト等を導入するための位置合わせされた穴を含んでいる。図16cおよび図16bにおいて、上記それぞれの接続手段は、ガスケット400に関して同じ参照番号、すなわち414,416,418を用いて特定されている。
【0216】
上記第2流路ハウジング472は、第1流路460a、開口408およびブロワーの流入口チャンネル(流路)204と流体接続している流入口474を備えている。これに対して、上記第2流路ハウジング470は、流体流路462(462a,462b)、開口410,412およびブロワー200の出口開口またはチャンネル206と流体接続している出口開口またはチャンネル476を備えている。
【0217】
第2流路ハウジング部472の流入口474において、好ましくはサポートおよび/またはノイズシールド478を設けている。好ましくは、シールド478は、流入口コネクタ440(図16aに示されているコネクタ440の一部を形成する接続部446のみ)から放出されたノイズをサポートおよび/または遮断して、第2流路ハウジング部472を空気入口部材(好ましくは本発明による入口部材600)と接続する。このコネクタ440は、好ましくは、上記流路ハウジングに入る空気または空気および酸素の流量を感知するための流路センサ442を備えている。上記第1流路ハウジング部470の流出口476に対して、好ましくは、流出口コネクタ(好ましくはシリコンベローコネクタまたはデカップラ)458(図16に図示せず)を接続して、上記流路ハウジングを患者用コネクタ456(図16に図示せず)に接続する。
【0218】
図17aおよび図17bは、それぞれ、ハウジング470,472の第1部分および第2部分の中の図である。特に、図17aは、図16aに示されているA−A線に沿った第1ハウジング部470の中の図を示している(ブロワー200は含まれていない)。図17bは、図16aのB−B線に沿って得られたハウジングの第2部分472の中の図を示している(流路部460,462は含まれていない)。図17aに図示されているように、ハウジング部470は、ここでは分離壁480によって、2つのチャンバに分けられている。第1チャンバ482は、ブロワー200およびモータ208を収容し、支持するよう構成される一方で、チャンバ484は、圧縮空気を患者の方向に向かわせる高圧チャンバを構成する。ハウジング470の第1部分のチャンバ482には、好ましくは、ブロワーおよび特にモータ208の端部を支持するための支持手段496が設けられている。
【0219】
図17bは、同様に2つのチャンバ(低圧チャンバ486と高圧チャンバ488)に分割している第2ハウジング部472を示している。好ましくは、これらのチャンバは、分離壁490を用いて画定され、分けられている。低圧チャンバ486は、流入口チャンバ464を備え、第1流路部460を収容するため、または、第1流路部460が広がるのに適している。第2チャンバ488は、高圧チャンバを構成し、第2流路部462を収容するよう構成されている。好ましくは、この第2ハウジング部472の高圧チャンバ488は、流路部462を上記高圧チャンバ488の後壁に対してスペースを空けるためのスペーサー手段492を備えている。好ましい実施形態によれば、上記構造体は、後壁494と流路部462との間の距離を定めることができるので、加圧状態のブロワー200からチャンネル462aを通る空気流が、第2ハウジング部472の後壁494によって方向を変えられ、その後、チャンネル462aを通る空気流とは略反対方向の流路462bに入る。この加圧された空気流は、その後、ガスケット400および開口412を通って、第1ハウジング部470の高圧チャンバ484の中に方向を変えられる。好ましくは、高圧チャンバ484もまた、流路を提供する流路部(図示せず)が広がっている。好ましい実施形態によれば、第1ハウジング部470の流出口476は、図17aに移動しているため、この図においては、ブロワーチャンバ482の後壁で隠れている。
【0220】
上記ガスケットおよび上述の追加の構造体は、図15aおよび図16aの矢印によって示されているような空気流が、開口474から空気路に入り、その後、低圧チャンネル460aおよびガスケット400を流れ、開口408を通って流入口204からブロワー200に入るように配置される。このとき空気は、上述のように加速および圧縮されて、出口開口206からブロワー200を出て、開口210において、ガスケット400の第1面からガスケット400の第2面に向かって、ガスケット400を通過する。圧縮された空気流は、このとき、高圧チャンバ488の高圧チャンネル462aを通って流れ、その後、高圧チャンバ488の後壁494によって約90°方向を変えられ、スペーサー492を用いて高圧流路部462と後壁494との間に定められたスペースに従って流れる。この空気流は、その後、高圧流路462bに流れるために、好ましくは第1高圧チャンネル462aを通る空気の流れに対して略反対方向に再び向きを変えられ、ガスケット400の第2面からガスケット400の第1面に向かって、開口412を通ってガスケット400を通過する。上記圧縮された空気は、従って、第1ハウジング部470に設けられた高圧チャンバ484に入り、この圧縮空気が空気路から出る流出口476に向けられる。
【0221】
本発明によるガスケット400は、特に、第1ハウジング部470および/または第2ハウジング部472等の空気路の追加の特徴と組み合わせて、好ましくは、ブロワーおよび/または1以上の空気路部材とさらに組み合わせて、製造、組立および維持することが簡単な、小型で効率的かつ効果的な流路配置を可能にする。特に、上述の流路は、換気装置に簡単に挿入可能であると共に、大きな努力をせずに取り換えるために個別に交換可能である、単一のモジュールとして組み立てることができる。空気路モジュールは、特に、必要な圧力を患者に供給するために要求されるブロワーの電力および有効性に関して有益であり、要求される流れおよび/または圧力の変化に反応するのに役立つ。さらに、本発明の空気路は、構造要素および空気流を介する騒音(ノイズ)の放出が少ない。
【0222】
図18は、本発明による好ましい空気路の3次元的上面図を示している。この空気路は、入口部材から始まる。この入口部材は、好ましくは、本発明に従った、以下に説明される入口部材600であり、コネクタ部440を通って流路ハウジング470/472内に空気が流れる。コネクタ部440は、好ましくは、フレキシブルチューブ部(好ましくはシリコンで作られている)として設けられている、あるいは、このフレキシブルチューブ部を備えている。このフレキシブルチューブ部は、流路ハウジング流出口474および/または入口部材600に差し込まれ得る。コネクタ部440は、好ましくは流量センサを備えている。流路ハウジング470の流出口476において、好ましくは患者用コネクタ456を設けている。この患者用コネクタ456は、好ましくはデカップリング部または流出口コネクタ458(好ましくは、シリコンベロー構造体)によって流出口474に柔軟に連結されている。デカップリング部458と患者用コネクタ456との間に、または、デカップリング部458において、好ましくは、患者に使用される呼吸ガスの圧力を感知するための圧力センサ466のためのポート、または、この圧力センサの少なくとも一部が設けられている。
【0223】
図18はまた、呼吸装置(以下でさらに説明される)の流路を有利に支持するためにハウジング部470,472に設けられている支持部482を示している。上記支持部には、弾性ダンプナー(好ましくはシリコンで作られている)が設けられている。ハウジング部470および/または472は、好ましくは、操作中の呼吸装置内のハウジングの方向に見たとき、その一側、好ましくはその/それらの下方に設けられたリップ486を備えている。
【0224】
図19は、本発明に従ったケーブルを示している。このケーブル500は、1以上、図示の実施形態においては、5つの金属製ワイヤ(ここでは、標準ワイヤまたはリッツワイヤ510)を備えている。標準ワイヤまたはリッツワイヤ510は、等しいまたは異なるサイズまたは直径にすることができる。図19aの実施形態において、ワイヤ510は、互いに隣接して配置されている。図19bの実施形態において、ケーブル500(ここでは500’と称されている)は、異なる配列(例えば中心ワイヤ510の周りの円周)に配置されている9つのワイヤ510を備えている。ワイヤ510の配置から離れて、図19aおよび図19bに示されている実施形態は、互いに対応している。ワイヤ510は、シリコンコーティング520に組み込まれている。このシリコンコーティング520は、各個別のワイヤ510のコーティングとして、隣接するワイヤ510に対する各ワイヤ510の位置調整手段として、および/または、追加のシール材料を必要とせずに、上記ケーブル500,500’を2以上の別々の部品間にシール状態で配置することを可能にするセルフシールスキンとしての機能を果たす。好ましくは、シリコンコーティング520は、少なくとも0.5mmの厚さであり(好ましくは、少なくとも0.6mmの厚さであり、より好ましくは、少なくとも0.7mmの厚さである)、ケーブル500,500’の外周または外面から上記リッツワイヤ510の1つまでの最短距離に沿って測定する。
【0225】
本発明によるケーブル500,500’は、セルフシールケーブルを構成する。このセルフシールケーブルは、異なる金属製ワイヤ(例えば異なる標準ワイヤまたはリッツワイヤ)の、互いに対する、そして、周囲に対する絶縁を提供する。ケーブル500,500’を構成するワイヤ510のあらゆる必要な既定の概略位置は、必要な目的に合わせて個別化された既定の方法で作ることができる。ケーブル500および各ワイヤ510のシリコンコーティングは、ケーブル500だけでなくその外側に対して、有効な、改良されたシーリングを可能にする。ケーブル500,500’はまた、有利なことに、例えばハウジングの2つの部分の間で固定され、このハウジングの外側に対するハウジングの内側の改良されたシーリング(あるいは、このハウジングの内側に対するハウジングの外側の改良されたシーリング)が、本発明に従ったケーブル500により達成される。ケーブル500は、特に、チャンバに存在する圧力関係に否定的な影響を与えることなく、高圧チャンバの中に入り込み、または、高圧チャンバから出ることを可能にする。
【0226】
図20aは、例えば図4のような換気装置の背面図に見られるような本発明による入口部材600の側面図を示している。図20bは、この入口部材600の上面図を示しており、図20cは、この入口部材600の底面図を示している。図20dは、図20aに示されている図の反対方向に見られる側面図を示している。
【0227】
入口部材600は、流入口ハウジング602を備えている。この流入口ハウジング602は、少なくとも第1流入口ハウジング部604と第2流入口ハウジング部606とを有している。図示の実施形態において、このハウジングは、追加の第3流入口ハウジング部608を有している。フィルタハウジングの第1部分604は、空気流入口610(好ましい実施形態によれば、例えば図4に関して説明された換気装置の空気流入口110に対応する)を有している、および/または、画定している。好ましい実施形態によれば、1以上の空気流入口610,110は、ハウジングに入る空気を偏向させ、換気装置内部からのノイズを弱めるエアシールドを備えている。このエアシールドは、好ましくは、第1部分の内側から(好ましくは、(複数の)空気流入口より下の部分から)少なくとも部分的に開口に沿って広がっており、好ましくは、この開口の平面に対してある角度をなして広がる。(複数の)空気流入口を通る空気流の方向を見ると、エアシールドは、好ましくはこの空気流を部分的に横切る。好ましくは、(複数の)空気流入口は、第1部分の垂直面における複数の開口を画定する。流出口612は、ハウジング602の第3部分608に設けられている。上記入口部材600はまた、第2流入口618(好ましい実施形態によれば、例えば図4に関連して上述された流入口118に対応する)を備えている。(好ましくは、追加の酸素を供給するための)この第2流入口は、第1流入口ハウジング部604または第2流入口ハウジング部608に設けられている。図示の好ましい実施形態によれば、第2流入口618は、第2流入口ハウジング部608に接続された第2入口部材662によって提供され、一方、第1流入口ハウジング部604には、入口部材600の外部から第2流入口にアクセスすることを可能にする開口または切欠614が設けられている。図21a−図21bは、第1流入口ハウジング部604の好ましい実施形態を示しており、さらに、示されているこれらの図は、図20の図に対応している。図22a‐図22dは、第2流入口ハウジング部604の好ましい実施形態を示しており、さらに、示されているこれらの図は、図20の図に対応している。図22bおよび図22c(上面図および底面図)において、第3流入口ハウジング部608がまた示されているが、図22aおよび図22dには示されていない。
【0228】
第2ハウジング部608は、流入開口(好ましくは、広いエリアに沿って広がっている)を備え、この流入開口が、流入口フィルタ620によって覆われるよう構成されている。第1流入口ハウジング部604、流入口フィルタ620、第2流入口ハウジング部606、および第3流入口ハウジング部608は、空気流入口610を介して入口部材600内に流れる空気が、フィルタ620を介して流入経路またはフィルタ経路に沿って流れ、その後、流入口フィルタ620と第3流入口ハウジング部608に定められる空気流出口612との間に画定される流入口チャンバ622内に流れるように配置される。その流入口チャンバ622から、好ましくはハウジングの第2部分606と流入口ハウジングの第3部分608との間に/によって定められる第2流入口チャンバ624を介して、流入経路がさらに伸びる。上記第2チャンバ624は、好ましくは、マフリングチャンバとしての機能を果たすと共に、この第2チャンバ624には、好ましくは、流入口流路を画定する流入口流路部626が広がっている。この第2チャンバ624から、上記流入経路は、好ましくは出口開口612を介して、入口部材600の外に伸びている。
【0229】
好ましくは、酸素流入口618は、部材662の酸素チャンネル内に開口している。この酸素チャンネルは、酸素流入口618から第1流入口ハウジング部604の開口614を介して第2ハウジング部606に沿って伸びており、好ましくは、流入口フィルタ620および第1流入チャンバ622と平行に、かつ、はっきりと分離できるように伸びる。
【0230】
第2流入口ハウジング部606は、好ましくは、流入空気流と流体接続している第1出口開口630と、第1流入口チャンバ622と、酸素流入チャンネルの端部と流体接続し、かつ、この端部を構成する第2出口開口632とを備えている。第1(空気)流出口630および第2(酸素)出口開口632は、好ましくは、略同軸の方法で配置されている。空気流出口630および酸素流出口632は、好ましくは、第2流入口チャンバ624内に開口している。好ましくは、空気流出口630は、環状の断面または形状を有し、一方、酸素流出口632は、(好ましくは、第2出口開口632を取り囲んでいる)環状構造体を有している。したがって、流出口630,632は、空気流と酸素流の方向に関して、流入空気流および流入酸素流が、(好ましくは、第2流入口チャンバ624の)空気流出口630および酸素流出口632を介して流入口ハウジングの第2部分606をそれぞれ通過した後、空気流入口610およびフィルタ620を通った空気流が、酸素流入口618を通って供給される酸素と混合される。上記混合は、略同軸に配置された流出口の形状によって提供された有向の流れによりサポートされ、第2流入口チャンバ624で始まり、空気経路を通る流れの至る所でさらに促進される。その結果、空気流が患者に到達するまで、空気と付加物(例えば酸素)の優れた混合が達成される。好ましくは、環状空気流出口630は、酸素出口開口632の周囲に広がっている。
【0231】
当然のことながら、好ましい実施形態による流入口ハウジングの第1部分604は、主として、使用時の損傷から流入口フィルタを保護するためのシールドまたはカバーとしての役割を果たし、騒音を遮断および低減するために、同時に、換気装置(例えば、本発明の図2−図5に関して説明された装置)内に光学的に一体化された入口部材600の役割をはたす。
【0232】
上記第2流入口ハウジング部606の好ましい実施形態の基本構造は、好ましくは以下の通りである。第2流入口ハウジング部606は、略平面の基礎壁640を備えている。この基礎壁640から、少なくとも一側に、複数の側壁が広がっており、これらの側壁は、基礎壁640と共にオープンチャンバを画定している。図示の実施形態において、複数の側壁642は、基礎壁640と共にオープン第1流入口チャンバ622を画定している。複数の側壁642は、基礎壁640と共にオープン第2流入口チャンバ624を画定している。上述のように、第1流入口チャンバ622は、フィルタ要素620により閉じられている。第2流入口チャンバ624は、第3流入口ハウジング部608により閉じられている。好ましくは、第3流入口ハウジング部608は、流出口612を画定する(好ましくは略円形の)突起状のチャンネルを有する略平面の蓋として構成されている。
【0233】
フィルタ要素620は、図23a‐図23cに示されており、図23aは、側面図におけるフィルタ620の好ましい実施形態を示している(図20a,図20b参照)。図23bは、第2流入口ハウジング部606に接続されている、図23aに示されている図に従ったフィルタ要素230を示している。図23cは、第2流入口ハウジング部606と流入口フィルタ620とを持つ図22bに従った上面図を示している。フィルタ要素620は、フレーム652と、このフレーム652に接続されているフィルタ材料654とを備えている。このフィルタ要素ひいてはフィルタフレーム652およびフィルタ材料654は、好ましくは、一面または少なくとも一面に一般的に広がっている。上記フレーム652は、好ましくはエンドレス、より好ましくは、フィルタ材料654が広がる平面(好ましくはフィルタ要素の平面)を画定する略楕円または略矩形の構造体である。フィルタ要素は、好ましくは、空気流入口と空気流出口との間の空気経路の断面に広がっており、装置に入る全ての空気がこのフィルタを介して流れ、その結果、フィルタ処理されることを確実にする。したがって、当然のことながら、上記フィルタ要素は、この明細書に言及されているもの以外の形を取ることもできる。しかしながら、上記フィルタ要素は、略平面拡張部または構造体を有するのが好ましい。好ましくは、フィルタ要素620は、特に、フィルタを介して流れる必要なしに、追加の(第2の)流入口またはフィルタ要素を通り過ぎる対応第2流入経路の拡張を可能にするため(図23a,図23cおよび図22b参照)、切欠、凹部または開口656を備えている。これは、特に、後にフィルタ要素の下流で一体または混合することができる複数の流路に分けるために、周囲空気および酸素からの同時供給を可能にする。これは、周囲空気および追加供給の酸素の適切な混合の実現性を改良し、同時に、例えば空気流入口を用いて、供給酸素のロスを低減する。酸素流入経路(好ましくは、チャンネル状構造体である)は、したがって、酸素流入口(好ましくは、流入口ハウジングの第2部分の一部を形成している)から、上記フィルタ要素に沿って、流入口ハウジングの第2部分に設けられた流出口に向かって伸びている。この酸素流入経路は、したがって、好ましくは流入口ハウジングの第2部分の一部である。好ましくは、この流入経路は、流入口ハウジングの第2部分から突き出して、流入口ハウジングの第1部分まで、あるいは、この第1部分を介して伸びている。好ましくは、流入口ハウジングの第1部分には、酸素流入口の容易な接近を可能にするための開口または凹部が設けられている。この酸素流入口には、好ましくは、酸素供給装置(図示せず)に接続するための接続手段が設けられている。
【0234】
上記フィルタ材料は、好ましくはグルーイングまたはボンディングによって、フィルタフレームに接続されている。しかし、当然のことながら、異なる技術を適用することもできる。上記フィルタフレームは、好ましくはプラスチック材料で出来ている。好ましい実施形態によれば、リムまたはリップのようなシーリング手段または位置調整手段が、フィルタハウジングの第1部分および/または第2部分に関して、フィルタフレームの適切な位置調整および/または改良されたシーリングコンタクトを可能にするために設けられている。このシーリング手段または位置調整手段は、フレーム、および/または、ハウジングの第1部分および/または第2部分に設けることができる。フィルタフレームは、好ましくは例えばTPE(熱可塑性エラストマー)等の弾性材料から作られている。これは、好ましくは、ハウジングにおけるフィルタの改良されたシーリングを可能にし、バイパス流量を低減する。
【0235】
上記第2流入口チャンバ640は、好ましくはマフリングチャンバ(好ましくはマフリング材料(好ましくはシリコンフォーム等の発泡材料)で満たされている)を構成し、好ましくは、流入口流路の一部を画定している。このマフリングチャンバ640はまた、呼吸装置の流路(好ましくは、本発明による呼吸装置の流路)に接続されるよう構成された出口開口612を備えている。好ましい実施形態によれば、好ましくは入口マフリングチャンバ内に入るとき、および/または、入口流体流路に沿って、空気および酸素の流れが混合されるので、入口マフリングチャンバは、空気および酸素の混合流が流れる流出口を1つだけ備えている。
【0236】
上記流入口ハウジング部604,606,608は、好ましくは、異なるハウジング部を互いに、および/または、呼吸装置と接続するための締結手段を備えている。好ましくは、この締結手段は、スナップ式締結手段、ホールおよびピン、またはネジ、すなわちホールコネクション(hole connections)として当業者に知られている。
【0237】
図24は、図19−図22による入口部材の分解図を示している。ここでは、第1流入口ハウジング部604、第2流入口ハウジング部608、フィルタ要素620、流入口流路部626、第2チャンネル662および酸素流入口618の関係および幾何学的配置を簡単に理解することができる。
【0238】
本発明は、さらに、その代わりに、上述したモジュラー換気または呼吸装置に関し、特に、本発明に従ったブロワー、インペラ、ガスケット、空気路および/または入口部材と共に使用する。
【0239】
本発明による呼吸または換気装置100は、好ましくは有利なモジュラー構造体であり、操作者入力手段と表示手段とが設けられているハウジングモジュール720(好ましくは上述したハウジング104に対応している)を備えている。さらに、電気モジュール740を設けている。この電気モジュール740は、とりわけ制御ユニット、バッテリーパック742、電源供給装置744および更なる電子機器を搭載し、構造的支持を提供し、および/または、換気装置のモジュールおよび部品の位置を決めることを可能にするスケルトンキャリアを備えるのが好ましい。上記換気装置100は、空気路流入口と空気路流出口とを設けている空気路ハウジングを有する空気路モジュール760をさらに備え、この空気路モジュール760には、ブロワーが配置されている。好ましくは、この空気路(ここでは、空気路400とも称されている)は、本発明による空気路であり、空気路ハウジング470,472、ガスケット400等を備え、一方、このガスケットおよび/または空気路ハウジングは、モータ208を有するブロワー200(好ましくは、本発明によるブロワー)を支持している。
【0240】
好ましくは、上記空気路モジュールは、入口部材(好ましくは、本発明に従った入口部材600)および/または患者用コネクタ456を備えている。好ましくは、入口部材600は、プラグインブッシング458を介して空気路400に接続されており、好ましくはシリコンで作られ、流量センサ466を設けている。好ましくは、ブッシング458はまた、入口部材600の騒音を抑制し、かつ、空気路ハウジング400から入口部材600を分離し、入口部材600の衝撃を吸収するのに役立つ。好ましくは、患者用コネクタ456は、コネクタ部458を介して空気路400に接続され、好ましくは、患者用コネクタ456への衝撃を吸収し、かつ、患者用コネクタ456を空気路ハウジング470,472から分離するためにベロー状のシリコン部として配置されている。
【0241】
好ましくは、入口部材600は、2つの締結穴722を備え、患者用コネクタ456もまた、2つの締結穴724を備えている。好ましくは、空気路ハウジング470,472は、衝撃吸収(ダンプニング要素)468を設けることができる構造的配置部482を備えている。
【0242】
上記電気モジュール740は、好ましくは、上記換気装置のハウジングに接続され、かつ、このハウジングを支持するようさらに構成され、そして、上記空気路モジュールを支持し、かつ、この空気路モジュールの位置を合わせるようさらに構成されている。加えて、上記スケルトンキャリアおよび/または電気モジュールは、好ましくは、換気装置の異なる部分およぶモジュール(例えば、ハウジングモジュールおよび/または空気路モジュールの部分)の適切な配列および位置合わせを可能にするよう構成されている、あるいは、この配列および位置合わせを可能にする手段を備えている。この電気モジュールは、好ましくは、電力供給装置744、バッテリーまたはアキュミュレータパック742、制御ユニット、および/または、ディスプレイユニットを備えている。スケルトン部材は、好ましくは、支持構造体722,724を備えている。この支持構造体722,724は、組み立てた状態において、入口部材200および/または患者用コネクタ456に設けられている締結穴722,724と一直線になっている。スケルトン部材はさらに、空気路ハウジングの配置部482と協働するための位置調整手段を備えている。
【0243】
上記ハウジングモジュール720は、上部ハウジング部720aと下部ハウジング部720bとを備えている(好ましくは、ハウジング部720a,720bに対応しているハウジング部140a,104bに関する図3−図5の説明参照)。
【0244】
空気路モジュール760(空気路のあらゆる部分、すなわち、吸入空気または吐出空気と接触する換気装置の全ての部分を備えている)は、ハウジングモジュール720の下部720b内に取り付けられている。ハウジングモジュール720の空気路モジュール760を支持するために、好ましくは、衝撃吸収パッドおよび/またはサポートパッド730を設けている。この衝撃吸収パッドおよび/またはサポートパッド730には、空気路モジュール760を支持するために構造要素(好ましくは、隆起部732)を設けている。好ましくは、支持構造体732は、空気路ハウジング部470,472の一方または両方に設けられている構造支持手段486と協働するよう構成されている。好ましくは、隆起支持構造体732,486は、伸長手段(例えば、細長いリム)として構成され、空気路の支持パッド730および支持構造体486の支持構造体432は、好ましくは異なる方向に伸びると共に、好ましくは互いに略横方向に伸びる。これは、好ましくは、適切、簡単かつ確実な位置調整をさらに一層良くする。上記空気路モジュール760は、あらゆる追加の締結部材または接続部材を必要とせずに、ハウジングモジュール720の下部720bに間単に取り付けられる。上記空気路は、入口部材200および患者用コネクタ456にそれぞれ設けられているホール722,724が、下部ハウジング部720bに設けられている対応ホール722b,724bと一直線になるように位置している。好ましくは、ホール722b,724bは、入口部材200および患者用コネクタ456と整列して接触する突出棒に設けられている。
【0245】
好ましくは、上記装置は、ハウジングモジュール720の下部720bに配置され、好ましくは上記ハウジングモジュールの下部に設けられている対応開口または空気流出口(図示せず)に対応しているファン(図示せず)を備えている。このファンの位置は、好ましくは、組立後に、このファンが電気モジュール740の下方に、好ましくは、電力供給装置744および/またはバッテリーまたはアキュミュレータパック742の下方に配置されるような位置である。好ましくは、上記ファンは、電源供給装置744および/またはバッテリーまたはアキュミュレータパック742に沿って空気流を向かわせるよう構成され、かつ、配置されている。この空気流は、その後、有利なことに、電気モジュールに沿って、それぞれの空気出口開口に設けられている入口部材600に向けられる。ファンに提供されるこの空気流は、装置に入ると共に患者に提供される空気流から定められ、そして、この空気流から分離される。この空気流は、好ましくは、1以上の電気部品を冷却するよう構成される。これは、装置の操作および/またはアキュミュレータパックの変化過程を改良することができる。
【0246】
好ましくは、上記ファンは、ハウジングモジュールの下部720bおよび電気モジュール740との間で上記装置に支持される(好ましくは、固定される)。好ましくは、ネジまたは締結手段を使用しない。このファンは、好ましくは、(剛性)ファンハウジングの少なくとも一部の周りに伸びる弾性(好ましくはシリコン)被覆または覆いを備えている。この弾性構造体は、ファンが適切に緩衝され、配置され、および/または、扱われることを可能にする。好ましくは、ハウジングモジュール720の下部720b、電気モジュール740および/または弾性被覆は、上記装置にファンを適切に配置するための構造的手段を備えている。この解決策は、特に、簡単に扱われ、適切に配置され、上記装置に有利に支持され得る有利なファンの提供を可能にし、特に騒音低減を改良する。好ましくは、上記シリコン被覆および空気流入口を設けることによって、上記ハウジングモジュールの下部720bは、シール状態で位置合わせされ、流入口およびファンに入る空気の空気路を上記装置内部の周囲に当接させてシールする。したがって、上記弾性(好ましくはシリコン)被覆は好ましくは多機能であり、機械的支持体を備え、シール目的を果たし、そして、上記ファンを緩衝する、または、上記ファンをそのハウジングから切り離す。
【0247】
そのとき、上記電気モジュール740は、空気路モジュール上に位置している。電気モジュール740(好ましくは、そのスケルトン部材)には、この空気路モジュール740の締結手段またはホール722,724と一直線になる締結手段またはホール722,724が設けられている。さらに、電気モジュール740は、支持構造体728を備えている。この支持構造体728は、上記空気路モジュール760の支持構造体468,482と協働し、ひいては、空気路モジュール740の所定の位置に適切に配置し、固定することができる。次に、ハウジングモジュールの上部720aが、電気モジュール上に位置している。ハウジングモジュールの上部720aは、下部ハウジングのジュール720のホール722,724、空気路モジュールのホール722,724、および電気モジュールのホール722,724のそれぞれに対応し、かつ、これらのホール722,724と一直線になるホール722,724の締結構造体を備えている。ネジをこれらのホールにねじ込むことによって、ハウジングモジュールの部分は、互いにネジで締められる。その結果、一般に更なる固定の必要なく、空気路モジュールおよび電気モジュールの位置を同時に固定し、締め付ける。好ましくは、1以上の締結手段またはホール722,724は、例えば、上記装置に対する強い衝突に起因する空気路モジュールの過度の動きに備えて、空気路モジュールの支台としての役割を果たすエンドストップを備えている。
【0248】
本発明は、図および上述の説明において、詳細に説明され、記載されているが、このような説明および記載は、説明に役立つまたは例となると考えられ、制限されないと考えられる。したがって、本発明は開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対するバリエーションは、図、開示および添付の特許請求の範囲の検討から、当業者によって、そして、主張された発明を実施することによって理解され、達成され得る。この特許請求の範囲において、「備える(comprising)」という言葉は、他の要素およびステップを排除せず、不定冠詞「a」または「an」は、複数であることを排除しない。単一のユニットは、特許請求の範囲に列挙されている複数の項目の機能を実行することができる。ある手段が互いに異なる従属した特許請求の範囲に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが利益を得るために用いることができないということを意味していない。特許請求の範囲のどんな引用符号も、その範囲の制限と考えられるべきではない。
【0249】
本発明はまた、上記説明に記載されていない場合があるけれども、個別に図に示されている全てのさらなる特徴をカバーする。本発明は、上述の異なる実施形態が提供している特徴のあらゆる組み合わせを含むさらなる実施形態をカバーする。
【0250】
万一これらの言葉、特徴、値および範囲等が、例えば、約(about)、周りに(around)、一般的に(generally)、実質的に(substantially)、本質的に(essentially)、少なくとも(at least)等の言葉と併せて用いられる場合、本発明はまた、正確な言葉、特徴、値および範囲等をカバーする(すなわち、「約3」は、正確に3をもカバーするべきであり、また、「本質的にラジアル」は、正確にラジアルをもカバーするべきである)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正圧時に空気を供給する換気または呼吸装置に用いられ、流路の異なるエリア、好ましくは、低圧エリアまたは周囲圧力エリアから高圧エリアをシール状態で分離するためのガスケットであって、比較的硬質な材料のコアと、このコアと比べて比較的軟質な材料で作られた外層とを備えることを特徴とするガスケット。
【請求項2】
請求項1に記載のガスケットにおいて、
上記コアが、アルミニウムで作られているか、上記外層が、シリコンで作られ、かつ、上記ガスケットの略全体を覆っているかの少なくともいずれかであることを特徴とするガスケット。
【請求項3】
請求項1または2に記載のガスケットにおいて、
上記コアおよび/または外層には、特に、ブロワーおよび/または流路を定めるハウジングのシール接触、位置決め、懸下および/または衝撃吸収(ダンプニング)を可能にするための、1以上の構造要素が設けられていることを特徴とするガスケット。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
上記ガスケットが略平面形状であることを特徴とするガスケット。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
2つの面、すなわち、ハウジングの第1部分にシール状態で接触して閉じるための第1面と、ハウジングの第2部分にシール状態で接触して閉じるための第2面とを備え、その結果、例えば高圧エリアおよび低圧エリア等の異なるエリアまたは区画を定めることを特徴とするガスケット。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
空気流を上記ガスケットの一方の側から他方の側へ向かわせることを可能にするために、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは3つの開口またはホールを備えることを特徴とするガスケット。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1つに記載のガスケットにおいて、
上記外層により定められる支持構造体が設けられた開口またはホールを備えることを特徴とするガスケット。
【請求項8】
正圧時に空気を供給するための呼吸または換気装置のための流路であって、空気流出口を有すると共に、請求項1から7のいずれか1つに記載のガスケットの第1面にシール接触している第1流路ハウジング部と、空気流入口を有すると共に、上記ガスケットの第2面にシール接触している第2流路ハウジング部とを備えることを特徴とする流路。
【請求項9】
請求項8に記載の流路において、
上記ガスケットにより支持され、かつ、上記第1流路ハウジング部の内側に位置している、好ましくは請求項44から62のいずれか1つに記載のブロワーをさらに備えることを特徴とする流路。
【請求項10】
請求項8または9に記載の流路において、
上記第1流路ハウジング部は、略カップ状構造体であり、好ましくは分離壁によって少なくとも2つのチャンバに分かれていて、上記ガスケットは、上記カップ状構造体と、好ましくは上記少なくとも2つのチャンバの各々とをシール状態で閉じ、および/または、上記第2流路ハウジング部は、略カップ状構造体であり、好ましくは分離壁により少なくとも2つのチャンバに分かれていて、上記ガスケットは、上記カップ状構造体と、好ましくは上記少なくとも2つのチャンバの各々とをシール状態で閉じることを特徴とする流路。
【請求項11】
請求項8から10のいずれか1つに記載の流路において、
上記ブロワーおよびそのモータは、上記第1流路ハウジング部によって、このモータの一端で上記流路に支持されると共に、上記ガスケットによって、上記ブロワーの流体流入口および/または流体流出口で上記流路に支持され、好ましくは、上記ガスケットの一方の面から他方の面に空気が流れることを可能にするための上記開口に設けられている複数の支持構造体で支持されていることを特徴とする流路。
【請求項12】
請求項8から11のいずれか1つに記載の流路において、
上記流路に沿って流れる呼吸に使えるガスが、好ましくは上記ガスケットに設けられた2つ、好ましくは3つの開口またはホールを通って流れることによって、上記ガスケットを少なくとも2回、好ましくは3回横切ることを特徴とする流路。
【請求項13】
特にブロワー、インペラ、請求項1から12のいずれか1つに記載のガスケットまたは流路と共に用いるためのセルフシールケーブルであって、複数の金属製のワイヤを備え、これらのケーブルには、シリコンコーティングされたワイヤのみが提供されていることを特徴とするケーブル。
【請求項14】
請求項13に記載のケーブルにおいて、
上記ワイヤが標準ワイヤまたはリッツ線であることを特徴とするケーブル。
【請求項15】
請求項13または14に記載のケーブルにおいて、
少なくとも3、好ましくは5以上のワイヤを備えることを特徴とするケーブル。
【請求項16】
請求項13から15のいずれか1つに記載のケーブルにおいて、
上記シリコンコーティングは、各々独立したワイヤに対するコーティングとして、隣接しているワイヤに対する各々のワイヤの位置決め手段として、そして、好ましくは追加のシール材料を必要としないで、上記ケーブルが2つの要素間にシール状態で固定されることを可能にするセルフシールスキンとしての機能を果たすことを特徴とするケーブル。
【請求項17】
請求項13から16のいずれか1つに記載のケーブルにおいて、
上記シリコンコーティングは、少なくとも0.5mm、好ましくは少なくとも0.6mm、より好ましくは0.7mmの厚さであり、この厚さは、上記ケーブルの外部表面から上記ワイヤの外部表面までの最短距離に沿って測定されていることを特徴とするケーブル。
【請求項18】
第1流体流、好ましくは周囲空気流を中に入れるための第1流入口と、第2流体流、好ましくは酸素流を中に入れるための第2流入口とを備える換気または呼吸装置のための入口部材であって、この入口部材は、第1流体流路および第2流体流路を定めると共に、第1流出口および第2流出口をそれぞれ備えており、この第1流出口は、環状であり、この第2流出口は、上記第1流入口に対して同軸上に配置され、および/または、上記環状第1流出口で取り囲まれていることを特徴とする入口部材。
【請求項19】
請求項18に記載の入口部材において、
少なくとも1つの流入口ハウジング部を有するハウジングを備え、この流入口ハウジング部には、上記第1流体流路の流出口と上記第2流体流ロの流出口とが設けられていることを特徴とする入口部材。
【請求項20】
請求項18または19に記載の入口部材において、
上記第1流体流路の断面全体に亘って広がるフィルタ要素を備えることを特徴とする入口部材。
【請求項21】
請求項18から20のいずれか1つに記載の入口部材において、
フィルタフレームとフィルタ材料とを有するフィルタ要素を備え、このフィルタ材料は、一般的に平面に広がると共に、少なくとも1つの平面に一般的に広がり、上記フィルタフレームは、好ましくは上記フィルタ材料が広がる上記少なくとも1つの平面を画定し、この平面を囲むことを特徴とする入口部材。
【請求項22】
請求項20または21に記載の入口部材において、
上記フィルタフレームは、このフィルタフレームの材料よりも軟質である材料で、少なくとも部分的に外側被覆されていることを特徴とする入口部材。
【請求項23】
請求項20から22いずれか1つに記載の入口部材において、
上記フィルタフレームには、ハンドリング部、および/または、シーリングリップ好ましくは請求項23に記載の柔軟材料から作られているシール構造体が設けられていることを特徴とする入口部材。
【請求項24】
請求項20から23にいずれか1つに記載の入口部材において、
上記フィルタフレームが、上記流入口流路における上記フィルタ要素の適切なシールを支持する略平面位置で組み立てられるとき、このフィルタフレームは付勢され、好ましくは張力をもたらすスライトラジアスを有することを特徴とする入口部材。
【請求項25】
請求項18から24のいずれか1つに記載の入口部材において、
少なくとも第1部分および第2部分と好ましくは第3部分とを有する流入口ハウジングを備え、この流入口ハウジングは、空気流入口を有し、この空気流入口は、好ましくは、このハウジングの第1部分および/または第2部分と空気流出口のうちの2つに、および/または、これらのうちの2つの間に設けられ、上記空気流出口は、好ましくは上記ハウジングの第2部分および/または第3部分に設けられていることを特徴とする入口部材。
【請求項26】
請求項18から25のいずれか1つに記載の入口部材において、
上記第2流入口および関連した上記第2流体流路は、流入口ハウジングの第2部分に、または、この第2部分によって設けられると共に、この入力ハウジングの第1部分に設けられた対応する開口または切欠を介して外部からアクセス可能であることを特徴とする入口部材。
【請求項27】
請求項18から25のいずれか1つに記載の入口部材において、
上記第2流入口および関連した上記第2流体流路は、分離部として設けられ、一の流入口ハウジング部、好ましくは流入口ハウジングの第2部分に接続可能であり、この分離部が、好ましくは上記第2流出口まで伸び、かつ、上記第2流出口に流体接続することを特徴とする入口部材。
【請求項28】
請求項18から27にいずれか1つに記載の入口部材において、
少なくとも1つの流入口ハウジング部を備え、この流入口ハウジング部は、少なくとも第2流入口チャンバを画定し、この第2流入口チャンバは、第1流入口流チャンネルおよび第2流入口流チャンネルの一部を形成すると共に、流体の流れ方向から見て、上記第1流出口および上記第2流出口の下流に配置され、かつ、上記第1流入口を通る流体流および上記第2流入口を通る流体流のための連結流体流路を設けていることを特徴とする入口部材。
【請求項29】
請求項18から28のいずれか1つに記載の入口部材において、
少なくとも1つの流入口ハウジング部を備え、この流入口ハウジング部は、少なくとも第2流入口チャンバを画定し、この第2流入口チャンバは、第1流入口流チャンネルおよび第2流入口流チャンネルの一部を形成すると共に、上記入口部材の流出口を設けている第3流入口ハウジング部すなわち蓋により覆われていることを特徴とする入口部材。
【請求項30】
請求項18から29のいずれか1つに記載の入口部材において、
マフリング材料、好ましくはシリコンフォームで満たされている、少なくとも1つの流入口チャンバを備えることを特徴とする入口部材。
【請求項31】
請求項18から29のいずれか1つに記載の入口部材において、
上記第1流入口612から第1流入口チャンバ622内のフィルタ620を通って、そして、上記第2流入口またはマフリングチャンバ624内の流出口632を通って流出口612までの第1流入口流路、および/または、上記第2流入口618から第2流入口またはマフリングチャンバ624内の上記第2流出口632を通るチャンネル662を通って流出口612までの第2流入口流路を構成し、この第1流入口流路および第2流入口流路は、上記第1流出口630および上記第2流出口632、および/または、上記第2流入口またはマフリングチャンバ624よりそれぞれ連結されることを特徴とする入口部材。
【請求項32】
ハウジングモジュールと、電気モジュールと、空気路モジュールとを備えることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項33】
請求項62に記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールは、請求項8から12のいずれか1つに記載の流路を有し、好ましくは、この流路へ接続される請求項18から31のいずれか1つに記載の入口部材を設けていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項34】
請求項32または33に記載のモジュラー換気装置において、
上記電気モジュールは、上記空気路モジュールおよび上記ハウジングモジュールのための構造的支持体および位置決め用補助器具を設けているスケルトンキャリアを備えることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項35】
請求項32から34のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記ハウジングモジュールは、第1ハウジング部と第2ハウジング部とを有し、この第1ハウジング部および第2ハウジング部は、少なくとも2つ、好ましくは3つ、より好ましくは5つの締め付けネジによって互いに接続されており、上記締め付けネジが、上記ハウジングモジュール、上記電気モジュールおよび/または上記空気路モジュールの第1ハウジング部と第2ハウジング部とを同時に締め付けるように、上記ハウジングモジュール、上記電気モジュールおよび上記空気路モジュールが配置されていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項36】
請求項32から35のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールは、更なる固定の必要なく上記ハウジングモジュール内に取り付けられると共に、上記第1ハウジング部および上記第2ハウジング部を互いに接続するときに、上記ハウジングモジュールの第1ハウジング部および第2ハウジング部のうちの1つと上記電気モジュールとの間で固定されることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項37】
請求項32から36のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールを位置決めし、支持し、および/または、緩衝するために必要な懸下要素が、上記空気路モジュールおよび/または上記ハウジングモジュールとそれぞれ一体化して設けられることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項38】
請求項32から37のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
入口部材および/または患者接続器が、例えば、好ましくはプラグインコネクタおよび/またはフローセンサコネクタを用いて、一方を他方の中に差し込むことによって、上記空気路モジュールに接続されていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項39】
請求項32から38のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールは、上記ハウジングモジュールの下部に取り付けられ、上記電気モジュールは、この空気モジュールの上に配置され、連結された上記電気モジュールおよび入口部材を有する上記空気路モジュールが、ネジまたは追加の分離締め付け手段を使用しないで互いに接続されることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項40】
請求項32から39のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記ハウジングモジュールの好ましくは2つの部分は、互いにネジで締め付けられ、その結果、例えば上記空気路モジュール、上記電気モジュールおよび上記ハウジングモジュール等の異なるモジュールの位置を同時に固定し、かつ、締め付けることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項41】
請求項32から40のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記装置の外部ハウジングまたはハウジングモジュールの一部が、流路の一部を構成しないことを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項42】
請求項32から41のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記電気モジュールまたは電子機器の一部ではないため、回路基板または電気部品が、上記空気路モジュールに存在しないことを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項43】
請求項32から42のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記空気路モジュールに設けられるべきセンサのみが、流路部の外側に設けられ、このセンサは、例えば、好ましくは入口部材と上記流路部との間に配置された流量センサと、好ましくは患者接続器と上記流路部との間に配置された圧力センサであることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項44】
正圧時に空気を供給するためのブロワーであって、このブロワーは、固定部および回転部と空気流入口および空気流出口とを備え、この空気流出口が、少なくとも2つの好ましくは平行なチャンネルに分かれていることを特徴とするブロワー。
【請求項45】
請求項44に記載のブロワーにおいて、
上記固定部はハウジングを有し、このハウジングは、好ましくは渦巻形状であり、かつ、好ましくはフローチャンネルの一部を形成することを特徴とするブロワー。
【請求項46】
請求項44または45に記載のブロワーにおいて、
上記回転部はインペラであることを特徴とするブロワー。
【請求項47】
請求項44から46のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記回転部は、駆動手段好ましくは電気モータに連結されていることを特徴とするブロワー。
【請求項48】
請求項44から47のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流入口は、上記回転部の回転軸に対して略軸方向に配置されていることを特徴とするブロワー。
【請求項49】
請求項44から48のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記回転部の回転軸に対して接線方向に配置されていることを特徴とするブロワー。
【請求項50】
請求項44から49のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、略放射状断面形状であり、および/または、好ましくは上記チャンネルの2つの各々が半円形断面を有することを特徴とするブロワー。
【請求項51】
請求項44から50のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記渦巻形状から略接線方向に上記空気流を向かわせることを特徴とするブロワー。
【請求項52】
請求項44から51のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記回転部の回転軸周りの半径に対して略接線方向に配置されている、少なくとも一部分すなわち第1部分を有することを特徴とするブロワー。
【請求項53】
請求項44から52のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口は、上記空気流入口の軸に略平行に伸びている、少なくとも一部分すなわち第2部分を有することを特徴とするブロワー。
【請求項54】
請求項44から53のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口の分割は、この空気流出口を少なくとも2つの好ましくは平行なチャンネルに分ける、少なくとも1つのブレードによって達成されることを特徴とするブロワー。
【請求項55】
請求項44から54のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記固定部の一部をブレードが形成し、このブレードは、上記空気流出口を通る空気流の方向、および/または、上記空気流出口の長手方向軸に対して平行に伸びることを特徴とするブロワー。
【請求項56】
請求項44から55のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
2つの軸によって画定される平面にブレードが伸びており、この2つの軸のうちの一方の軸は、上記固定部の軸および/または上記回転部の回転軸に略平行であり、もう一方の軸は、上記固定部の軸および/または上記回転部の回転軸に略垂直であることを特徴とするブロワー。
【請求項57】
請求項44から56のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
ラジアルブロワーであることを特徴とするブロワー。
【請求項58】
請求項44から58のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口のチャンネル、および/または、上記空気流出口の分割および/またはブレードにより得られる複数の上記チャンネルは、約70°から110°まで、好ましくは約90°の流路の方向転換を含むことを特徴とするブロワー。
【請求項59】
請求項44から58のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
L形状のブレードを備えることを特徴とするブロワー。
【請求項60】
請求項44から59のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記固定部、好ましくは上記ブロワーのハウジング、より好ましくは上記ブロワーのハウジングの上記渦巻形状の一部と一体に形成されたブレードを備えることを特徴とするブロワー。
【請求項61】
請求項44から60のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記ブロワーの上記回転部の回転軸周りの半径に対する接線上にある開始点から上記空気流出口のチャンネルに、または、チャンネル内に伸びるように配置される、あるいは、位置することを特徴とするブロワー。
【請求項62】
請求項44から61のいずれか1つに記載のブロワーにおいて、
上記空気流出口のチャンネルおよび/またはブレードは、上記ブロワーのハウジングの上記渦巻形状から伸びるように、および/または、上記渦巻形状すなわち上記ハウジングの内径上にある開始点から上記空気流出口のチャンネルに、または、チャンネル内に伸びるように配置されて、位置することを特徴とするブロワー。
【請求項63】
特に請求項44から62のいずれか1つに記載の、正圧時に空気を供給するための好ましくはラジアルブロワーで用いるブレードであって、
このブロワーの空気流出口に収まり、かつ、この空気流出口を少なくとも2つの好ましくは平行なチャンネルに分けるよう構成されていることを特徴とするブレード。
【請求項64】
特に請求項44から62のいずれか1つに記載の、正圧時に空気を供給するためのブロワー用のインペラであって、
約3.2gcm好ましくは約2.5gcm未満の慣性を有することを特徴とするインペラ。
【請求項65】
請求項64に記載のインペラにおいて、
上記慣性のモーメントは、約1.2gcmと約3.2gcmとの間の範囲にあり、好ましくは約1.2cmと約2.5gcmとの間の範囲にあり、より好ましくは約2.2gcmであることを特徴とするインペラ。
【請求項66】
特に請求項44から62のいずれか1つに記載の、正圧時に空気を供給するためのブロワー用の、特に請求項63または65に記載のインペラであって、
シュラウドから伸びる複数の羽を備え、このシュラウドには、略波形の外径を設けていることを特徴とするインペラ。
【請求項67】
請求項66に記載のインペラにおいて、
上記略波形の外径は、最小直径Dminと最大直径Dmaxとの間に広がっていて、この最小直径Dminは約24mmから32mmの範囲、好ましくは約28mmであり、この最大直径Dmaxは約38mmから32mmの範囲、好ましくは約42mmであり、および/または、上記最大直径と上記最小直径との間の差は約4mmから22mm、好ましくは約10mmから18mmであることを特徴とするインペラ。
【請求項68】
請求項66または67に記載のインペラにおいて、
最大外径は、上記羽根の外部先端付近に達し、および/または、最小外径は、2つの隣接する羽根の間、好ましくは隣接する羽根の各ペアの間に達することを特徴とするインペラ。
【請求項69】
請求項66から68のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根には、高さが一定である部分と、高さが変化する部分とを設けていることを特徴とするインペラ。
【請求項70】
請求項66から69のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根は、これらの羽根の内径の開始点から第1中間直径まで略一定である高さと、この第1中間直径から上記羽根の外径の端部に向かって減少する高さとを有し、この第1中間直径が、上記内径と上記外径との間に位置することを特徴とするインペラ。
【請求項71】
請求項66から70のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
内径の開始点から第2中間直径まで略一直線である複数の上記羽根を備え、この羽根は、上記第2中間直径から上記羽根の外径の端部に向かって湾曲し、この第2中間直径が、上記羽根の内径および外径の間に位置することを特徴とするインペラ。
【請求項72】
請求項66から71のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根の第2中間直径が、好ましくは第1中間直径と上記シュラウドの最大直径との間に位置することを特徴とするインペラ。
【請求項73】
請求項66から72のいずれか1つに記載のインペラにおいて、
上記羽根は湾曲しており、この湾曲は、好ましくはネガティブである、すなわち、回転方向とは反対の方向に湾曲することを特徴とするインペラ。
【請求項74】
請求項32から43のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
好ましくは上記ハウジングモジュールの下部に配置されたファンをさらに備えることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項75】
請求項74に記載のモジュラー換気装置において、
上記ファンは、上記ハウジングモジュールの下部に設けられた対応する開口または空気流入口に、少なくとも部分的に位置することを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項76】
請求項74または75に記載のモジュラー換気装置において、
上記ファンは、上記ハウジングモジュールの下部と上記電気モジュールとの間で、上記モジュラー換気装置に支持されている、好ましくは固定されていることを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項77】
請求項74から76のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置において、
上記ファンは、好ましくは剛性の上記ファンのハウジングの少なくとも1部分の周りに広がる弾性カバーまたは弾性のシュラウド、好ましくはシリコンカバーを有することを特徴とするモジュラー換気装置。
【請求項78】
請求項44から61のいずれか1つに記載のブロワーと、請求項62に記載のブレード、請求項63から73のいずれか1つに記載のインペラ、請求項1から7のいずれか1つに記載のガスケット、請求項8から12のいずれか1つに記載の流路、請求項13から17のいずれか1つに記載のケーブル、請求項18から31のいずれか1つに記載の入口部材、そして/または、請求項32から43または請求項74から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気または呼吸装置との組み合わせ。
【請求項79】
空気を本発明のブロワーに提供することを含む処置のために、正圧時に空気を患者に供給するための方法であって、
空気を圧縮して、好ましくはBiPAP(登録商標)療法に適用するため正圧時にこの空気を患者に供給し、請求項62に記載のブレード、および/または、請求項63から73のいずれか1つに記載のインペラ、および/または、請求項1から7のいずれか1つに記載のガスケット、および/または、請求項8から12のいずれか1つに記載の流路、および/または、請求項13から17のいずれか1つに記載のケーブル、および/または、請求項18から31のいずれか1つに記載の入口部材、および/または、請求項32から43または請求項74から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気または呼吸装置、および/または、請求項78に記載の組み合わせを使用することを特徴とする方法。
【請求項80】
例えば、請求項62に記載のブレード、請求項63から73のいずれか1つに記載のインペラ、および/または、請求項1から7のいずれか1つに記載のガスケット、および/または、請求項8から12のいずれか1つに記載の流路、および/または、請求項13から17のいずれか1つに記載のケーブル、および/または、請求項18から31のいずれか1つに記載の入口部材、そして/または、請求項32から43または請求項74から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気または呼吸装置、および/または、請求項45に記載の方法または療法の適用における請求項44に記載の組み合わせのような本発明の1以上の請求項の使用。
【請求項81】
請求項32から43または請求項74から77のいずれか1つに記載のモジュラー換気装置の組立。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11a】
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【図11b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13a】
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【図13b】
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【図13c】
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【図14a】
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【図14b】
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【図14c】
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【図15a】
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【図15b】
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【図15c】
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【図16a】
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【図16b】
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【図16c】
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【図17a】
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【図17b】
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【図18】
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【図19a】
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【図19b】
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【図20a】
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【図20b】
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【図20c】
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【図20d】
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【図21a】
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【図21b】
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【図21c】
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【図21d】
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【図22a】
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【図22b】
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【図22c】
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【図22d】
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【図23a】
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【図23b】
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【図23c】
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【図24】
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【図25a】
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【図25b】
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【図26a】
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【図26b】
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【図27】
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【公表番号】特表2013−509219(P2013−509219A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535855(P2012−535855)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066498
【国際公開番号】WO2011/051462
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(500046450)レスメド・リミテッド (192)
【氏名又は名称原語表記】ResMed Limited
【Fターム(参考)】