説明

情報再生装置および制御プログラム

【課題】利用者の利便性を向上させるとともに、コンテンツDVD、コンテンツBDといった記録媒体からのコンテンツの不正コピーを防止することができる。
【解決手段】複数のコンテンツを有するコンテンツ提供装置に、第1のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを受信する受信装置を識別する受信装置識別情報とを通知する情報通知手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記コンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情報取得手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記受信装置識別情報を取得する受信装置識別情報取得手段と、上記コンテンツ識別情報と上記受信装置識別情報とを基に特定される上記第2のコンテンツの、上記受信装置識別情報により識別される受信装置以外への不正コピーを防止する不正コピー防止手段とを備える情報再生装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報再生装置、コンテンツ記録媒体、コンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法および制御プログラムに関し、特に、インターネットなどの通信ネットワークを介してコンテンツを提供するコンテンツ提供技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
DVDレコーダーやHDD(Hard Disk Drive)内蔵型DVDレコーダー、HDDレコーダー、BDレコーダー、HDD内蔵型BDレコーダーといった情報再生装置は、テレビ番組などのコンテンツを記録し、その記録されたコンテンツを再生する。
【0003】
このような情報再生装置は、記録されたコンテンツを携帯電話といった携帯機器にコピーすることができる。利用者は携帯機器を携帯すれば、自分の好きなとき、好きな場所で、情報再生装置から携帯機器にコピーされたコンテンツを視聴することができる。
【0004】
近年、映画などのコンテンツが記録されているコンテンツDVD(Digital Versatile Disc)やコンテンツBD(Blu-ray Disc;登録商標)からコンテンツを携帯機器にコピーし、携帯機器を用いてコンテンツDVDなどのコンテンツを視聴可能にしたいというニーズが出ている。携帯機器の高機能化に伴い、映像を再生可能な携帯機器が提供されているからである。
【0005】
このようなニーズを実現する上で最も重要な事柄は、コンテンツDVDやコンテンツBDに記録されたコンテンツが、不正に無料で携帯機器にコピーされてしまうことを如何に防止するかということである。コンテンツDVDやコンテンツBDからの不正コピーは、著作権の侵害や、コンテンツDVDやコンテンツBDの売り上げ減少といった、非常に大きな問題を引き起こすからである。
【0006】
音楽CD(Compact Disk)からの不正コピーを防止する手段として、例えば、特許文献1には、音楽CDのディスクに付加される、ディスクごとに固有の識別番号をコンテンツの提供に利用して、音楽CDからの不正コピーを防止するコンテンツ提供方法が提案されている。
【0007】
このコンテンツ提供方法では、音楽CDに音楽データを記録するときに、ディスクごとに固有の識別番号が音楽CDに付加される。利用者は記録媒体を購入したら、ネットワークを経由して登録処理を行ない、識別番号をコンテンツの提供者の管理サーバに送る。
【0008】
管理サーバは、この識別番号を使って、利用者ごとにどの楽曲を保有しているのかを示すリストを作成する。そして、各利用者が保有している楽曲については、利用者の携帯型のディジタルオーディオ機器での再生を許可したり、その機器へのダウンロードを無料あるいは低料金で行なったりする。
【0009】
利用者は、音楽CDを購入して登録処理を済ませると、その音楽CDの音楽配信が受けられるようになり、携帯型のディジタルオーディオ機器を利用するのに音楽CDからの音楽データをコピーする必要がなくなる。
【0010】
このようにして利用者が音楽CDから音楽を携帯機器にコピーする機会を減らし、そうすることにより、音楽CDからの不正コピーを防止することができる。
【0011】
上で述べた情報再生装置においても、特許文献1に記載されたコンテンツ提供方法を用いることにより、コンテンツDVDやコンテンツBDに記録されたコンテンツを携帯機器にコピーできる者を、そのコンテンツDVDなどを正規に購入した利用者のみに限定することができる。
【0012】
すなわち、コンテンツDVDやコンテンツBDの不正コピーを防止することができるので、携帯機器を用いてコンテンツDVDなどのコンテンツを視聴可能にするというニーズを実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2004−4245号公報(2004年1月8日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、特許文献1に記載されたコンテンツ提供方法を用いた場合、次のような課題があった。
【0015】
先ず、上記のコンテンツ提供方法では、携帯型ディジタルオーディオ機器を識別するための機器固有の識別番号を利用者自身が手入力しなければならない。このような手入力は利用者の大きな手間であり、また、利用者による識別番号の誤入力を招くおそれがある。このため、利用者の利便性に欠けるといった課題があった。
【0016】
また、手入力によるので、故意または過失により、誤った識別番号が入力されてしまうと、その誤った識別番号を基に、コンテンツの提供が行なわれてしまうおそれがあるといった課題もあった。
【0017】
さらに、上記の識別番号は例えば電話番号といったものが用いられ、利用者が通常知り得る情報であった。利用者が容易に手入力できるためには、利用者が通常知り得ない情報を用いることができないからである。そのような識別番号は、正当な利用者以外の第三者であっても容易に知ることができる。このため、上記の識別番号は、第三者による不正利用の対象となり得るといった課題もあった。
【0018】
また、電話番号は、個人を特定しやすく、情報漏えいが生じた場合、個人情報の流出となり、大きな問題になる。これを防ぐために、高いセキュリティが要求され、システム管理に必要なコストが高くなる課題もあった。
【0019】
さらに、上記のコンテンツ提供方法では、ネットワークを経由して登録処理を行なうためのパーソナルコンピュータと携帯型ディジタルオーディオ機器のいずれもが、ネットワークを介して、コンテンツの提供者の管理サーバに接続されている必要があり、それぞれの機器をネットワークに接続するための接続費や通信費が二重に必要となるといった課題もあった。
【0020】
上記課題に鑑み、本発明の目的は、利用者の利便性を向上させるとともに、コンテンツDVD、コンテンツBDといった記録媒体からのコンテンツの不正コピーを防止することができる情報再生装置、コンテンツ記録媒体、コンテンツ提供システム、コンテンツ提供方法および制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明に係る情報再生装置は、情報の再生が可能な情報再生装置であって、複数のコンテンツを有するコンテンツ提供装置に、第1のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを受信する受信装置を識別する受信装置識別情報とを通知する情報通知手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記コンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情報取得手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記受信装置識別情報を取得する受信装置識別情報取得手段と、上記コンテンツ識別情報と上記受信装置識別情報とを基に特定される上記第2のコンテンツの、上記受信装置識別情報により識別される受信装置以外への不正コピーを防止する不正コピー防止手段とを備える。
【0022】
上記情報再生装置において、上記第1のコンテンツと上記コンテンツ識別情報とを記録するコンテンツ記憶領域をさらに備え、上記コンテンツ識別情報取得手段は、上記コンテンツ識別情報を上記コンテンツ記憶領域から取得可能であることが好ましい。
【0023】
上記情報再生装置において、上記コンテンツ識別情報取得手段として、上記第1のコンテンツと上記コンテンツ識別情報とが、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録され、利用者による持ち運びが可能なコンテンツ記録媒体を再生可能なコンテンツ記録媒体再生手段を備えることが好ましい。
【0024】
なお、上記情報再生装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記各手段として動作させることにより上記情報再生装置をコンピュータにて実現させる情報再生装置の制御プログラムも本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0025】
本発明の情報再生装置は、情報の再生が可能な情報再生装置であって、複数のコンテンツを有するコンテンツ提供装置に、第1のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを受信する受信装置を識別する受信装置識別情報とを通知する情報通知手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記コンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情報取得手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記受信装置識別情報を取得する受信装置識別情報取得手段と、上記コンテンツ識別情報と上記受信装置識別情報とを基に特定される上記第2のコンテンツの、上記受信装置識別情報により識別される受信装置以外への不正コピーを防止する不正コピー防止手段とを備える。
【0026】
それゆえ、利用者の利便性を向上させるとともに、コンテンツDVD、コンテンツBDといった記録媒体からのコンテンツの不正コピーを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】上記コンテンツ提供システムの情報再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】上記コンテンツ提供システムのコンテンツ提供装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】上記コンテンツ提供システムの端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供システムのコンテンツ提供装置の識別情報データベースの構成を示す説明図である。
【図10】上記コンテンツ提供装置のコンテンツデータベースの構成を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態に係るコンテンツ提供システムの情報再生装置、コンテンツ提供装置および端末装置の各動作を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の他の実施形態に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0029】
(実施の形態1)
本発明の一実施形態について図1〜図4、図9〜図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0030】
(コンテンツ提供システム)
図1は、本発明の実施の形態1に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。
【0031】
このコンテンツ提供システム1は、図1に示すように、情報再生装置10と、通信ネットワーク60と、コンテンツ提供装置30と、1つまたは複数の端末装置(受信装置)40と、記録媒体(コンテンツ記録媒体)50と、を備えている。
【0032】
(情報再生装置10)
情報再生装置10は、通信ネットワーク60を介してコンテンツ提供装置30に接続されている。情報再生装置10は、第1の識別情報取得部(第1の識別情報取得手段、コンテンツ記録媒体再生手段、識別情報記録媒体再生手段)11と、第2の識別情報取得部(第2の識別情報取得手段)12と、コンテンツ送信要求部(情報出力手段、情報通知手段、ネットワーク通信手段)13と、コンテンツ接続先情報取得部(コンテンツ接続先情報取得手段)14と、情報交換部(情報交換手段)15と、を有している。情報再生装置10は、コンテンツを再生する。もちろん、情報再生装置10は、コンテンツを再生することに加えて、コンテンツを記録するコンテンツ記録機能を持つ情報再生装置であっても構わない。
【0033】
第1の識別情報取得部11は、記録媒体50に記録されている第1のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報(第1の識別情報)501を記録媒体50から取得する。そして、第1の識別情報取得部11は、そのコンテンツ識別情報501をコンテンツ送信要求部13に出力する。
【0034】
第2の識別情報取得部12は、情報交換部15を用いて、端末装置40を識別する端末装置識別情報(第2の識別情報、端末識別情報)421を端末装置40から取得する。そして、第2の識別情報取得部12は、その端末装置識別情報421をコンテンツ送信要求部13に出力する。
【0035】
コンテンツ送信要求部13は、第1の識別情報取得部11からコンテンツ識別情報501を受け取り、第2の識別情報取得部12から端末装置識別情報421を受け取ると、通信ネットワーク60を介して、それらコンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421をコンテンツ提供装置30に通知する。
【0036】
ここで、記録媒体50にはあらかじめコンテンツ(以下、「オリジナルコンテンツ」と記す)(第1のコンテンツ)が記録されている。そして、コンテンツ提供装置30は、記録媒体50のオリジナルコンテンツごとに、それと関連性の持つ1つまたは複数のコンテンツ(以下、「関連コンテンツ」と記す)(第2のコンテンツ)を保有している。
【0037】
オリジナルコンテンツは、テレビ番組や映画などの映像情報、音楽、ゲーム、画像、ソフトウェア、プログラムといった分野における各種のコンテンツであり、記録媒体50に記録され、販売などによって利用者に提供されるものである。
【0038】
なお、オリジナルコンテンツとコンテンツ識別情報501は、ネットワーク等により提供され、情報再生装置10に内蔵されているコンテンツ記憶部(コンテンツ記憶領域)に記録されていてもよい。この場合、第1の識別情報取得部11は、コンテンツ記憶部より、コンテンツ識別情報501を取得する。
【0039】
一方、関連コンテンツは、そのようなオリジナルコンテンツと関連性のあるものであればよく、テレビ番組や映画などの映像情報、音楽、ゲーム、画像、ソフトウェア、プログラム、広告、Webコンテンツといったものである。
【0040】
例えば、記録媒体50に記録されたオリジナルコンテンツが映画である場合、関連コンテンツとしては、例えば端末装置40である携帯機器において再生可能となるようにその映画データが圧縮された圧縮コンテンツや、その映画の広告、音楽といったものであってもよい。
【0041】
また、Webコンテンツとは、記録媒体50の所有者のみが参加可能なミクシィのようなSNSや所有者のみがフォロー可能なツイッターであってもよい。
【0042】
また、後述するように、関連コンテンツは、そのオリジナルコンテンツを識別するコンテンツ識別情報501と、その関連コンテンツを受け取ることになる端末装置40の端末装置識別情報421とに対応づけされており、それら2つの識別情報を基に特定される。
【0043】
コンテンツ送信要求部13は、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421で特定される関連コンテンツを選択して送信することをコンテンツ提供装置30に要求する。
【0044】
また、コンテンツ送信要求部13は、その接続先であるコンテンツ提供装置30を特定するためのコンテンツ接続先情報をコンテンツ接続先情報取得部14から受け取る。コンテンツ送信要求部13は、このコンテンツ接続先情報を基に、接続先であるコンテンツ提供装置30を特定する。
【0045】
コンテンツ接続先情報取得部14は、上で述べたコンテンツ接続先情報502を記録媒体50から取得し、コンテンツ送信要求部13に送る。このコンテンツ接続先情報502は、通信ネットワーク60上における、コンテンツ提供装置30に固有のアドレスである。このアドレスとしては例えば、通信ネットワーク60がインターネットであれば、インターネットに接続されるコンピュータ(ノード)に割り当てられるIPアドレスやDNSに登録されているURLを用いれば良い。コンテンツ提供装置30は、このアドレスによって、通信ネットワーク60上で一意に特定されることになる。
【0046】
なお、このようなコンテンツ接続先情報502を記録媒体50にあらかじめ記録しておくためには、記録媒体50が利用者に提供される以前にその記録を行なう必要がある。このため、例えば、コンテンツ提供装置30を運営、管理するコンテンツ提供事業者は、記録媒体50にオリジナルコンテンツを記録する際、その記録媒体50に上記のコンテンツ接続先情報も同時に記録すればよい。
【0047】
また、コンテンツ提供事業者が、記録媒体50へのオリジナルコンテンツの記録やコンテンツ接続先情報の記録を直接行なわず、例えば記録媒体50の製造、販売を第三者に委託するのであれば、その委託先にオリジナルコンテンツとともにコンテンツ接続先情報を提供すればよい。
【0048】
もちろん、コンテンツ接続先情報を記録媒体50に記録する者とオリジナルコンテンツを記録する者とは必ずしも同一人である必要はなく、要は、記録媒体50が利用者に提供される前にコンテンツ接続先情報が記録媒体50に記録されていればよい。
【0049】
情報交換部15は、端末装置40と相互に情報交換する。情報交換部15は、端末装置40と相互に情報交換可能であればよく、無線通信を用いるものであってもよいし、有線通信を用いるものであってもよい。例えば、情報交換部15は、ブルートゥースや赤外線通信、USB、クレイドル、SDカード、接触ICカード、非接触ICカードといった近距離の情報交換技術を用いるものであれば、どのようなものであっても構わない。
【0050】
(通信ネットワーク60)
通信ネットワーク60は、双方向デジタル回線の環境を構築できるものであればよく、例えばインターネット、広帯域ISDN(Integrated Services Digital Network)の電話回線、都市型のCATVネットワーク、一般公衆回線、無線回線、イーサネット(登録商標)等である。
【0051】
(コンテンツ提供装置30)
コンテンツ提供装置30は、コンテンツ選択部(コンテンツ選択手段)31と、コンテンツ送信部(コンテンツ送信手段)32と、識別情報データベース(識別情報DB)33と、コンテンツデータベース(コンテンツDB)34と、を有している。
【0052】
コンテンツ選択部31は、情報再生装置10のコンテンツ送信要求部13からコンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421が通知されると、コンテンツ識別情報501と端末装置識別情報421を用いて識別情報データベース33を検索する。識別情報データベース33は、コンテンツ識別情報501と端末装置識別情報421とに対応付けられたコンテンツ検索番号を格納する。
【0053】
コンテンツ選択部31は、識別情報データベース33を検索し、コンテンツ識別情報501と端末装置識別情報421とに対応付けられたコンテンツ検索番号を取得する。そして、コンテンツ選択部31は、今度は、そのコンテンツ検索番号を用いてコンテンツデータベース34を検索する。コンテンツデータベース34は、記録媒体50にあらかじめ記録されたオリジナルコンテンツに関連性を有する複数の関連コンテンツを格納する。
【0054】
コンテンツ選択部31は、コンテンツデータベース34を検索し、コンテンツ検索番号に対応する関連コンテンツを選択する。コンテンツデータベース34は、コンテンツ選択部31によって選択した関連コンテンツをコンテンツ送信部32に出力する。
【0055】
コンテンツ送信部32は、コンテンツ選択部31によって選択した関連コンテンツをコンテンツデータベース34から取得する。そして、コンテンツ送信部32は、通信ネットワーク60を介して、その関連コンテンツを情報再生装置10に送信する。
【0056】
なお、情報再生装置10は、通信ネットワーク60を介してコンテンツ提供装置30から受け取った関連コンテンツを端末装置40にそのまま出力する。もちろん、情報再生装置10は、自身が上で述べた受信装置となる場合であれば、その関連コンテンツをそのまま受け取ることになる。
【0057】
また、情報再生装置10は、関連コンテンツを端末装置40に出力する場合、上で述べた情報交換部15を用いてもよいし、それ以外の通信回線を別途、端末装置40との間に設け、その通信回線を利用して端末装置40に出力しても構わない。
【0058】
識別情報データベース33は、端末装置識別情報421とコンテンツ識別情報501とに対応づけられたコンテンツ検索番号を格納する。
【0059】
コンテンツデータベース34は、コンテンツ提供装置30が提供する複数の関連コンテンツを格納する。
【0060】
(端末装置40)
端末装置40は、コンテンツ提供装置30から関連コンテンツを受信し、その関連コンテンツを再生するものである。端末装置40は、情報再生装置10と一体であっても別体であってもよい。すなわち、コンテンツ提供装置30から関連コンテンツを受信するのが情報再生装置10であってもよいし、情報再生装置10とは別体の端末装置40であってもよい。なお、端末装置40が関連コンテンツを再生する機能については、携帯電話、PC、PDA、携帯型ゲーム機、携帯型再生機など、持ち運び可能な公知の携帯端末のコンテンツ再生機能を用いることができる。また、持ち運び可能でなくてもよく、情報再生装置10とは別体のパソコンやBDプレーヤー、BDレコーダーなどのコンテンツ再生機能を用いることもできる。
【0061】
端末装置40は、入出力部41と、端末装置識別情報記憶領域42と、を有している。
【0062】
入出力部41は、情報再生装置10の情報交換部15と相互に情報交換する。入出力部41は、情報再生装置10と相互に情報交換可能であればよく、無線通信を用いるものであってもよいし、有線通信を用いるものであってもよい。例えば、情報交換部15は、ブルートゥースや赤外線通信、USB、クレイドル、SDカード、接触ICカード、非接触ICカードといった近距離の情報交換技術を用いるものであれば、どのようなものであっても構わない。
【0063】
情報再生装置10の第2の識別情報取得部12は、情報交換部15を用い、入出力部41に端末装置識別情報421を送信するよう、要求する。入出力部41は、情報交換部15から端末装置識別情報421の送信の要求があると、端末装置識別情報記憶領域42から端末装置識別情報421を取得する。そして、入出力部41は、その端末装置識別情報421を情報交換部15に出力する。
【0064】
端末装置識別情報記憶領域42は、ハードウェアの仕様、もしくはソフトウェアの設定や暗号化により情報が書き換え不可能な記憶領域である。端末装置識別情報記憶領域42に記録される情報は、第三者による改ざんは、ほとんど不可能であり、記録された端末装置識別情報421の信頼性が保証されている。
【0065】
つまり、端末装置識別情報421は、利用者による任意の書き換えが不可能な情報といえる。
【0066】
端末装置識別情報記憶領域42は、接触ICカードや非接触ICカードなどに用いられる公知のICチップを用いることができる。このようなICチップは、耐タンパ性が高く、その内部の情報の不正な読出し、改ざんが困難であるという特徴が有り、端末装置識別情報421のセキュリティを高めることができる。端末装置識別情報421は、このような端末装置識別情報記憶領域42に記録されており、このため、第三者による偽造、偽装、改ざんが困難な識別情報であるといえる。
【0067】
端末装置識別情報421は、端末装置40を識別するための、端末装置40固有の識別情報である。端末装置識別情報421は、端末装置40が携帯電話であれば、携帯電話の複製を防止するための、一般には開示されず、読み取り機器の所持が制限されている情報を用いることが好ましい。また、公知の携帯電話に記録されるIMEIや、携帯電話に格納される公知のSimカードに記録されるIMSI、携帯電話に搭載されている公知のFelicaチップに記録されているIDmを用いることができる。また、公知の情報に限らず、本発明を実施するための独自の識別情報を用いることもできる。上記の情報は、利用者にとっても第三者にとって通常知り得ない情報である。したがって、このような情報を端末装置識別情報421として用い、上で述べた端末装置識別情報記憶領域42に記録しておけば、端末装置識別情報421のセキュリティが非常に高くなる。
【0068】
ここで、情報再生装置10の情報交換部15と端末装置40の入出力部41との間の情報交換におけるセキュリティ対策について説明する。
【0069】
端末装置40の端末装置識別情報421の端末装置40から情報再生装置10への受け渡しにはセキュリティが要求される。端末装置識別情報421がコンテンツ提供装置30からの関連コンテンツの提供を受けるサービスを受けるための識別や認証に用いられるからである。
【0070】
上記の特許文献1に記載された従来のコンテンツ提供方法では、携帯型ディジタルオーディオ機器を識別するための機器固有の識別番号が利用者自身により手入力されていた。このため、その識別番号の偽造、偽装、改ざんが容易であり、第三者によるコンテンツ提供の不正利用を誘発するおそれがあった。
【0071】
さらに、利用者による手入力を可能とするため、電話番号といった利用者が通常知り得る情報を識別番号として利用しなければならない。その結果、第三者にもその識別番号が容易に知られることになり、やはり、第三者の不正利用を誘発してしまう。
【0072】
これに対し、本実施形態においては、IMEIやIMSI、IDmといった、通常知り得ない端末装置識別情報421が、情報が書き換え不可能な端末装置識別情報記憶領域42に記録しておくことにより、上記の従来のコンテンツ提供方法のような、第三者によるコンテンツ提供の不正利用を防止することができる。
【0073】
なお、入出力部41から情報交換部15への端末装置識別情報421の受け渡しは、暗号化処理されることが好ましい。この場合、その暗号化処理は、公開鍵暗号、共通鍵暗号のいずれでも可能である。公開鍵暗号のほうが端末装置40で秘密鍵を管理する必要がなく、高いセキュリティを確保することができる。
【0074】
(情報再生装置10のハードウェア構成)
図2は、情報再生装置10のハードウェア構成を示すブロックである。図2に示すように、情報再生装置10は、各種プログラムの命令を処理するCPU101と、情報再生装置10の制御プログラムなどが格納されているROM102と、CPU101が行なう演算の途中結果等を一時的に記憶する、高速に書き込み読み出しが可能なRAM103と、外部との通信を行なう通信I/F装置104と、利用者からの各種指示が入力される入力装置105と、HDD106と、記録媒体50からの情報を入力するドライブ装置107と、ディスプレイ装置108と、を有している。
【0075】
CPU101は、ROM102に格納されているプログラム、または、HDD106に格納されているプログラムか、RAM103に格納されたプログラムに従って各種の処理を実施する。また、CPU101は、RAM103による各処理に必要なデータを一時記憶する。CPU101は、情報再生装置10全体の制御を行なう。
【0076】
通信I/F装置104は、通信ネットワーク60との入出力を処理する。
【0077】
入力装置105は、例えば、テンキー、キーボードなどを備え、利用者からの各種の指示やデータなどが入力される。入力装置105は、利用者によって入力された各指示やデータをRAM103やHDD106に格納する。利用者は、この入力装置105を用いて、例えば、記録媒体50の読み出しや書き込み、端末装置40との情報交換といった、各種の指示を入力する。また、後述するように、利用者は、入力装置105を用いて、利用者ID、利用者パスワード、利用者の生年月日、性別、職種、住所、氏名などの情報(以下、「利用者情報」と記す)を入力することができる。利用者情報としては、他にも年齢、職種、収入、趣味、利用者が見たいコンテンツの種類、その利用者の端末装置40のハードウェア特性(例えば、ハードディスク容量、メモリ容量、ディスプレイ画素数)なども用いることができる。
【0078】
HDD106は、磁気メモリなどで構成され、例えば、CPU101による各種の処理に必要なプログラム群であるソフトウェアを格納する。なお、CPU101による各種の処理のソフトウェアを構成するプログラムは、あらかじめコンピュータに専用のハードウェアで組み込んでもよいし、ROM102やHDD106にあらかじめ組み込んで提供してもよい。また、オリジナルコンテンツとコンテンツ識別情報501とが、情報再生装置10に内蔵されているコンテンツ記憶部(コンテンツ記憶領域)に記録されている場合、コンテンツ記憶部として、HDD106を使用することができる。
【0079】
また、記録媒体から上で述べたプログラムを取得するようにしてもよい。例えば、上記のプログラムが記録された記録媒体やメモリカードがドライブ装置107に適宜接続され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じてHDD106にインストールされようにしてもよい。
【0080】
ドライブ装置107は、記録媒体50を適宜接続し、記録媒体50にあらかじめ記録されている、上で述べたオリジナルコンテンツやコンテンツ識別情報501を取得する。
【0081】
ディスプレイ装置108は、各種情報(データ)を出力するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはCRT(cathode-ray tube)ディスプレイなどの表示装置で構成される。
【0082】
情報交換I/F装置109は、端末装置40と接続するための通信I/Fである。情報交換I/F装置109は、CPU101によって制御されており、上で述べたような、ブルートゥースや赤外線通信、USB、クレイドル、SDカード、接触ICカード、非接触ICカードを用いた通信I/F、つまり、情報交換部15を構成する。
【0083】
(コンテンツ提供装置30のハードウェア構成)
図3は、コンテンツ提供装置30のハードウェア構成を示すブロックである。図3に示すように、コンテンツ提供装置30は、各種プログラムの命令を処理するCPU301と、コンテンツ提供装置30の制御プログラムなどが格納されているROM302と、CPU301が行なう演算の途中結果等を一時的に記憶する、高速に書き込み読み出しが可能なRAM303と、外部との通信を行なう通信I/F装置304と、利用者からの各種指示が入力される入力装置305と、HDD306と、ディスプレイ装置308と、上記の識別情報データベース33と、上記のコンテンツデータベース34と、を有している。
【0084】
CPU301は、ROM302に格納されているプログラム、または、HDD306に格納されているプログラムか、RAM303に格納されたプログラムに従って各種の処理を実施する。また、CPU301は、RAM303による各処理に必要なデータを一時記憶する。CPU301は、コンテンツ提供装置30全体の制御を行なう。
【0085】
通信I/F装置304は、通信ネットワーク60との入出力を処理する。
【0086】
入力装置305は、例えば、テンキー、キーボードなどを備え、利用者からの各種の指示やデータなどが入力される。入力装置305は、利用者によって入力された各指示やデータをRAM303やHDD306に格納する。この入力装置105を用いて、例えば、識別情報データベース33やコンテンツデータベース34へのアクセスなどの利用者からの操作が入力される。
【0087】
HDD306は、磁気メモリなどで構成され、例えば、CPU301による各種の処理に必要なプログラム群であるソフトウェアを格納する。なお、CPU301による各種の処理のソフトウェアを構成するプログラムは、あらかじめコンピュータに専用のハードウェアで組み込んでもよいし、ROM302やHDD306にあらかじめ組み込んで提供してもよい。
【0088】
ディスプレイ装置308は、各種情報(データ)を出力するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはCRT(cathode-ray tube)ディスプレイなどの表示装置で構成される。
【0089】
識別情報データベース33およびコンテンツデータベース34は、HDDなどの磁気ディスク装置や半導体メモリ等の公知の記憶装置から適宜選択して用いることができる。図1および図3では、識別情報データベース33、コンテンツデータベース34およびHDD306は、独立したディスク装置の図で示したが、同一のディスク装置に格納されていても良い。また、各フィールドのデータ相互の関連は多様なファイル構成で実現することができる。例えば、同一のファイル内の異なる領域に識別情報データベース33、コンテンツデータベース34およびHDD306をそれぞれ構成しても良い。
【0090】
(端末装置40のハードウェア構成)
図4は、端末装置40のハードウェア構成を示すブロックである。図4に示すように、端末装置40は、各種プログラムの命令を処理するCPU401と、端末装置40の制御プログラムなどが格納されているROM402と、CPU401が行なう演算の途中結果等を一時的に記憶する、高速に書き込み読み出しが可能なRAM403と、外部との通信を行なう通信I/F装置404と、利用者からの各種指示が入力される入力装置405と、HDD406と、ディスプレイ装置408と、外部との無線通信を行なう無線通信装置409と、端末装置識別情報記憶領域42と、を有している。
【0091】
CPU401は、ROM402に格納されているプログラム、または、HDD406に格納されているプログラムか、RAM403に格納されたプログラムに従って各種の処理を実施する。また、CPU401は、RAM403による各処理に必要なデータを一時記憶する。CPU401は、端末装置40全体の制御を行なう。
【0092】
通信I/F装置404は、情報再生装置10と接続するための通信I/Fである。通信I/F装置404は、CPU401によって制御されており、上で述べたような、ブルートゥースや赤外線通信、USB、クレイドル、SDカード、接触ICカード、非接触ICカードを用いた通信I/F、つまり、入出力部41を構成する。
【0093】
入力装置405は、例えば、テンキー、キーボードなどを備え、利用者からの各種の指示やデータなどが入力される。入力装置405は、利用者によって入力された各指示やデータをRAM403やHDD406に格納する。利用者は、この入力装置405を用いて、例えば、コンテンツ提供装置20から提供された関連コンテンツの再生や、情報再生装置10との情報の交換といった、各種の指示を入力する。
【0094】
HDD406は、磁気メモリなどで構成され、例えば、CPU401による各種の処理に必要なプログラム群であるソフトウェアを格納する。なお、CPU401による各種の処理のソフトウェアを構成するプログラムは、あらかじめコンピュータに専用のハードウェアで組み込んでもよいし、ROM402やHDD406にあらかじめ組み込んで提供してもよい。
【0095】
また、HDD406は、コンテンツ提供装置20から提供される関連コンテンツを格納する。
【0096】
ディスプレイ装置108は、各種情報(データ)を出力するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはCRT(cathode-ray tube)ディスプレイなどの表示装置で構成される。ディスプレイ装置108は、HDD406に格納された関連コンテンツを利用者からの指示に基づき、表示する。
【0097】
無線通信装置409は、アンテナで受信された電波を検波する検波部(図示省略)と、検波されたアナログ信号を増幅する増幅部(図示省略)と、増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(図示省略)とを有する。これにより、無線通信装置409は、受信した電波からデジタル信号に変換した無線信号を検出する。無線通信装置409は、このような無線信号を用いて外部と情報のやり取りを行なうことができる。
【0098】
(記録媒体50の構成)
記録媒体50は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスクなどのディスクや、半導体メモリなどのメモリカードなどである。本実施形態においては、記録媒体50に映画などのコンテンツを記録する大容量の記録媒体を期待する。このため、記録媒体50は、上で述べたような、DVD(Digital Versatile Disc)やBD(Blu-ray Disc;登録商標)であることが好ましい。
【0099】
また、記録媒体50は、記録媒体50に記録されているオリジナルコンテンツを識別するコンテンツ識別情報501を記録するコンテンツ識別情報記憶領域51を有している。このコンテンツ識別情報記憶領域51は、情報が書き換え不可能な記憶領域である。コンテンツ識別情報記憶領域51に記録される情報は、第三者による改ざんは、ほとんど不可能であり、記録されたコンテンツ識別情報501の信頼性が保証されている。
【0100】
つまり、コンテンツ識別情報501は、利用者による任意の書き換えが不可能な情報といえる。
【0101】
記録媒体50は、情報記録層を2層まで有する多層構造のDVDやBDといった、公知の光情報記録媒体を用いることができる。このような光情報記録媒体は、様々なコンテンツがあらかじめ記録されている情報記録層で、且つ、再生のみ可能な再生専用の情報記録層(以下、「ROM(Read Only Memory)層」と記す)を少なくとも有しており、記録容量の向上が図られた記録媒体である。また、後述するように、情報の書き換え可能な情報記録層(以下、「RE(REwritable)層」と記す)をさらに有していてもよい。
【0102】
上で述べたオリジナルコンテンツは、上記のROM層に記録されている。
【0103】
コンテンツ識別情報記憶領域51は、例えば、上記のROM層に設けることができる。そうすれば、コンテンツ識別情報記憶領域51が再生のみ可能な領域となり、コンテンツ識別情報501の第三者による改ざんがほとんど不可能となるからである。
【0104】
また、上で述べたような光情報記録媒体には、通常、バーコード状の管理情報領域が設けられている。この管理情報領域には、BCA(Burst Cutting Area)と、PIC(Permanent Information & Control data)と、が含まれている。特に、BCAは、記録媒体50の製造後において、記録媒体50の構造を示す識別情報や、暗号鍵や復号鍵が、バーコード状に記録されたものである。例えば、大強度のレーザ光等を集光照射して、記録媒体50の上記の情報記録層自体を蒸発させて書き換え不可能なバーコードを形成する光透過タイプのBCAや、上記の情報記録層自体もしくはそれらの周辺の基板に書き換え不可能な変質を生じさせ、該変質領域の反射光量の変化を読み取る反射率制御タイプのBCAがある。
【0105】
コンテンツ識別情報記憶領域51は、例えば、上記のBCAに設けることができる。そうすれば、コンテンツ識別情報記憶領域51が再生のみ可能な領域となり、コンテンツ識別情報501の第三者による改ざんがほとんど不可能となるからである。
【0106】
また、記録媒体50には、上述したコンテンツ接続先情報502が記録されている。このコンテンツ接続先情報502は、コンテンツ識別情報501と一緒に、コンテンツ識別情報記憶領域51に記録されていてもよいし、コンテンツ識別情報501とは別の領域に記録されていてもよい。コンテンツ接続先情報502は、第三者による偽造、偽証、改ざんの対象となるおそれが少ないからである。
【0107】
なお、オリジナルコンテンツとコンテンツ識別情報501とが、情報再生装置10に内蔵されているコンテンツ記憶部に記録されている場合、情報再生装置10の制御と処理について記述しているソフトウェアにおいて、使用者による任意の書き換えを不可能に設定すればよい。この場合、情報再生装置10を使用するコンテンツ識別情報501の第三者による改ざんがほとんど不可能となる。
【0108】
また、コンテンツ記憶部に記録されるオリジナルコンテンツとコンテンツ識別情報501とを暗号化して記録してもよい。この場合、コンテンツ記憶部を取り出して別の情報再生装置に接続しても、オリジナルコンテンツとコンテンツ識別情報501を読み出すことができなくなり、コンテンツ識別情報501の第三者による改ざんがほとんど不可能となる。
【0109】
(識別情報データベース33)
図9は、識別情報データベース33の構成を示す説明図である。識別情報データベース33は、記録媒体50のコンテンツ識別情報501と、端末装置40の端末装置識別情報421と、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421に対応づけられたコンテンツ検索番号と、を有している。
【0110】
利用者は、コンテンツ提供装置30から関連コンテンツを受け取るためには、利用者が購入したオリジナルコンテンツのコンテンツ識別情報501と、利用者が保有する端末装置40の端末装置識別情報421とを、コンテンツ提供装置30を運営、管理するコンテンツ提供事業者に提示する。
【0111】
コンテンツ提供事業者は、利用者から提示されたコンテンツ識別情報501を基に、オリジナルコンテンツの内容を認識することができる。
【0112】
コンテンツ提供事業者は、コンテンツ識別情報501が提示されたオリジナルコンテンツを認識すると、そのオリジナルコンテンツと関連性のある関連コンテンツをコンテンツデータベース34から検索するためのコンテンツ検索番号を作成する。
【0113】
このコンテンツ検索番号は、オリジナルコンテンツと関連性のある関連コンテンツを特定するための番号である。1つのコンテンツ検索番号は、1つまたは複数の関連コンテンツを特定する。
【0114】
(コンテンツデータベース34)
図10は、コンテンツデータベース34の構成を示す説明図である。コンテンツデータベース34は、コンテンツ検索番号と、コンテンツ検索番号に対応する、映画、音楽、ゲーム、広告、画像およびWebコンテンツと、を有している。
【0115】
コンテンツ提供事業者は、オリジナルコンテンツの内容を基に、そのオリジナルコンテンツと関連性のあるコンテンツに対し、上記のコンテンツ検索番号を付与し、コンテンツデータベース34に格納する。
【0116】
(情報再生装置10、コンテンツ提供装置30および端末装置40の各動作)
図11を用いて、情報再生装置10、コンテンツ提供装置30および端末装置40の各動作について説明する。
【0117】
図11において、先ず、利用者によって記録媒体50が情報再生装置10に装填される(ステップS101)。すると、情報再生装置10は、CPU101がROM102またはHDD106に格納されているプログラム、あるいは、記録媒体50に記録されているプログラムを読み取り、そのプログラムに従ってCPU101は、記録媒体50に記録されているオリジナルコンテンツの再生やコンテンツ提供サービスの開始を指示する画面(以下、「初期画面」と記す)を作成し、ディスプレイ装置108に表示する(ステップS102)。
【0118】
次に、入力装置105によって利用者からコンテンツ提供サービスの開始を選択するという指示が入力されると、上記のプログラムに従ってCPU101は、情報再生装置10と端末装置40との間の情報交換の開始を要求する画面(以下、「情報交換要求画面」と記す)を作成し、ディスプレイ装置108に表示する(ステップS103)。
【0119】
次に、利用者によって、情報再生装置10の情報交換部15と端末装置40の入出力部41との間において情報交換が可能となるよう、情報再生装置10および端末装置40がそれぞれ設定される(ステップS104)。本ステップS104では、例えば、利用者が、情報再生装置10の入力装置105および端末装置40の入力装置405を用いて、それぞれの情報交換部15および入出力部41との間における情報交換が可能となるように、情報再生装置10および端末装置40をそれぞれ設定する。
【0120】
次に、情報再生装置10の情報交換部15と端末装置40の入出力部41との間における情報交換が可能になると、情報再生装置10の第2の識別情報取得部12は、情報交換部15を用いて、端末装置40の入出力部41に対し、端末装置40の端末装置識別情報421の送信を要求する(ステップS105)。端末装置40の入出力部41は、情報再生装置10の情報交換部15から端末装置識別情報421の送信の要求を受けると、端末装置識別情報記憶領域42から端末装置識別情報421を読み出し、情報交換部15に送信する(ステップS106)。第2の識別情報取得部12は、情報交換部15を用いて端末装置識別情報421を取得し、コンテンツ送信要求部13に送る。
【0121】
一方、情報再生装置10の第1の識別情報取得部11は、記録媒体50のコンテンツ識別情報記憶領域51からコンテンツ識別情報501を読み出す(ステップS107)。また、情報再生装置10のコンテンツ接続先情報取得部14は、記録媒体50からコンテンツ接続先情報を読み出す(ステップS108)。第1の識別情報取得部11はコンテンツ識別情報501を、コンテンツ接続先情報取得部14はコンテンツ接続先情報を、それぞれコンテンツ送信要求部13に送る。
【0122】
次に、コンテンツ送信要求部13は、コンテンツ接続先情報取得部14から受け取ったコンテンツ接続先情報502を基に、通信ネットワーク60上においてコンテンツ提供装置30を特定する。そして、コンテンツ送信要求部13は、コンテンツ提供装置30が特定できると、第1の識別情報取得部11から受け取ったコンテンツ識別情報501と、第2の識別情報取得部12から受け取った端末装置識別情報421とを、通信ネットワーク60を介して、コンテンツ提供装置30に通知する(ステップS109)。本ステップS109では、コンテンツ送信要求部13は、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421をコンテンツ提供装置30に通知し、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421によって特定される関連コンテンツを送信するよう、コンテンツ提供装置30に要求する。
【0123】
なお、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421は、利用者には確認できず、コンテンツ提供装置30に通知する以外には使用できないことが好ましい。こうすることで、これらの識別情報が第三者に流出し、不正に利用されることをさらに防止することができる。
【0124】
次に、コンテンツ提供装置30のコンテンツ選択部31は、情報再生装置10のコンテンツ送信要求部13からコンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421を受け取ると、その受け取ったコンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421を基に、識別情報データベース33を検索する(ステップS110)。
【0125】
次に、コンテンツ選択部31は、受け取ったコンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421を基に、識別情報データベース33を検索し、ヒットしたコンテンツ検索番号を取得する(ステップS111)。そして、コンテンツ選択部31は、識別情報データベース33から取得したコンテンツ検索番号を基に、今度は、コンテンツデータベース34を検索する(ステップS112)。本ステップS112では、コンテンツ選択部31は、ヒットした関連コンテンツをコンテンツデータベース34からコンテンツ送信部32に出力させる。
【0126】
次に、コンテンツ送信部32は、コンテンツデータベース34から受け取った関連コンテンツを、通信ネットワーク60および情報再生装置10を介して、端末装置40に送信する(ステップS113)。本ステップS113では、情報再生装置10は、通信ネットワーク60を介して送信される関連コンテンツを一旦受信するとともに、情報交換部15を用いてその関連コンテンツを端末装置40の入出力部41に送ることになる。
【0127】
なお、関連コンテンツは、情報再生装置10より通知された端末装置識別情報421を持つ端末装置40でのみ、再生可能としてもよい。この場合、公知のデジタル著作権管理技術を使用することができる。
【0128】
最後に、端末装置40の入出力部41は、情報交換部15から受け取った関連コンテンツを例えばHDD406に格納する(ステップS114)。本ステップS114では、入力装置405を用いて利用者による関連コンテンツの再生が指示されると、CPU401がROM402またはHDD406に格納されているプログラムに従って、関連コンテンツを再生し、ディスプレイ装置408に表示させる。
【0129】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
【0130】
上記の実施形態1は、第1のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報501を使用する実施の形態であった。
【0131】
本発明の実施の形態2は、配布、販売される記録媒体50に個別に記録され、記録媒体50を識別する記録媒体識別情報(コンテンツ配布識別情報)を使用する実施の形態である。
【0132】
本実施の形態2のコンテンツ提供システムと上記の実施の形態1のコンテンツ提供システム1とで異なる点は、コンテンツ識別情報501に代えて、配布、販売される記録媒体50に個別に記録され、記録媒体50を識別する記録媒体識別情報(コンテンツ配布識別情報)を使用する点である。これにより、コンテンツ提供事業者は、コンテンツ提供装置30の識別情報データベース33に記録媒体識別情報と端末装置識別情報421とを対応づけて格納し、1つの記録媒体識別情報に対応づけられる端末装置識別情報421の限界数を設定することで、関連コンテンツの提供を受けられる端末装置40の台数を制限することができる。もちろん、対応づけられる端末装置識別情報421の限界数を設定せず、関連コンテンツの提供を受けられる端末装置40の台数を制限しないことも可能である。オリジナルコンテンツの関連広告など、より多くの端末装置40へ提供することが好ましい場合もあるからである。
【0133】
情報再生装置10の第1の識別情報取得部11は、記録媒体50を識別する記録媒体識別情報を記録媒体50から取得する。そして、第1の識別情報取得部11は、その記録媒体識別情報をコンテンツ送信要求部13に出力する。
【0134】
この記録媒体識別情報は、配布、販売される記録媒体50に個別に記録され、記録媒体50を識別するものである。例えば、記録媒体50が光情報記録媒体である場合、BCAに記録された識別情報を用いればよい。
【0135】
なお、オリジナルコンテンツが、ネットワーク等により配布、販売され、情報再生装置10に内蔵されているコンテンツ記憶部に記録されている場合、オリジナルコンテンツが配布される度に個別に与えられるコンテンツ配布識別情報を、コンテンツ記憶部にオリジナルコンテンツとともに記録しておけばよい。
【0136】
コンテンツ送信要求部13は、第1の識別情報取得部11から記録媒体識別情報を受け取り、第2の識別情報取得部12から端末装置識別情報421を受け取ると、通信ネットワーク60を介して、それら記録媒体識別情報および端末装置識別情報421をコンテンツ提供装置30に通知する。
【0137】
通知を受けるコンテンツ提供装置30の識別情報データベース33には、1つの記録媒体識別情報に対応づけられる端末装置識別情報421の限界数が設定されている。つまり、1つの記録媒体50に対応づけられる端末装置40の個数を制限する。例えば、その限界数が“4”であれば、1つの記録媒体識別情報に端末装置識別情報421を4つまで対応づけ、1つの記録媒体50に4台の端末装置40を対応づけることができる。
【0138】
通知された記録媒体識別情報に対応づけられる端末装置識別情報421の個数が限界数を超えていない場合、記録媒体識別情報および端末装置識別情報421の通知を受けたコンテンツ提供装置30は、識別情報データベース33に、通知された記録媒体識別情報と端末装置識別情報421を対応づけして新たに格納し、関連コンテンツを検索、特定し、情報再生装置10を介して端末装置40に送信する。また、通知された記録媒体識別情報と端末装置識別情報421がすでに対応づけられて格納されている場合も、関連コンテンツを検索、特定し、情報再生装置10を介して端末装置40に送信する。
【0139】
1つの記録媒体識別情報に対応づけられる端末装置識別情報421の限界数を超えている場合、コンテンツ選択部31は、識別情報データベース33の検索を中止し、その中止をコンテンツ送信部32に報告する。また、識別情報データベース33にコンテンツ送信要求部13から通知された記録媒体識別情報が格納されていない場合、コンテンツ選択部31は、識別情報データベース33の検索を中止し、その中止をコンテンツ送信部32に報告する。この場合、コンテンツ送信要求部13から受け取った記録媒体識別情報が不正なものであると考えられるからである。検索の中止を報告されたコンテンツ送信部32は、通信ネットワーク60を介して、コンテンツ送信要求部13に対し、関連コンテンツの送信を行なわないことを通知する。
【0140】
なお、コンテンツ提供事業者は、利用者から提示された記録媒体識別情報を基に、その記録媒体識別情報が記録された記録媒体50に記録されているオリジナルコンテンツの内容を認識することができる。
【0141】
例えば、コンテンツ提供事業者が記録媒体50の製造、販売の委託先にオリジナルコンテンツを渡す際、そのオリジナルコンテンツが記録される記録媒体50の記録媒体識別情報を取得することができるからである。もちろん、コンテンツ提供事業者が自ら記録媒体50の製造、販売を行なう場合であれば、記録媒体50の記録媒体識別情報からオリジナルコンテンツの内容を認識することは容易なことである。
【0142】
そのため、コンテンツ提供事業者は、記録媒体識別情報が提示された記録媒体50に記録されているオリジナルコンテンツを認識し、そのオリジナルコンテンツと関連性のある関連コンテンツをコンテンツデータベース34から検索するためのコンテンツ検索番号を作成することができる。
【0143】
このようにして、コンテンツ提供事業者は、1つの記録媒体識別情報に対応づけられる端末装置識別情報421の個数を制限する。そうすることにより、記録媒体50に記録されたコンテンツと関連性の持つ関連コンテンツを必要以上に提供されてしまうことを防止できるので、その結果、関連コンテンツの不正コピーを誘発する機会を減らすことができる。また、関連コンテンツの提供先が限定されているので、関連コンテンツの不正コピーを防止するための過度のセキュリティを施す必要もなくなり、利用者の利便性も向上する。利用者の識別、認証のための処理を減らすことができるからである。
【0144】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
【0145】
上記の実施の形態1は、情報再生装置10がコンテンツ提供装置30に関連コンテンツの送信を要求し、その要求に基づきコンテンツ提供装置30が情報再生装置10を介して端末装置40に関連コンテンツを送信する実施の形態であった。
【0146】
本発明の実施の形態3は、コンテンツ提供装置30が情報再生装置10aから関連コンテンツの送信の要求を受けると、コンテンツ提供装置30から情報再生装置10aを介することなく端末装置40に直接、関連コンテンツを送信する実施の形態である。
【0147】
図5は、本発明の実施の形態3に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。以下、上記の実施の形態1と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0148】
図5に示すように、本実施の形態3のコンテンツ提供システム2と上記の実施の形態1のコンテンツ提供システム1とで異なる点は、情報再生装置10aにおいて、通信ネットワーク60上における、端末装置40に固有のアドレスである端末接続先情報(受信装置接続先情報)422を取得する端末接続先情報取得部(受信装置接続先情報取得手段)16をさらに有した点である。これにより、コンテンツ提供装置30が関連コンテンツを端末装置40に直接的に送信することを可能にするものである。もちろん、利用者の指示に基づき、上記の実施の形態1と同様、情報再生装置10を介して、端末装置40に間接的に送信することも可能である。関連コンテンツのデータ容量やセキュリティ対策の観点から、情報再生装置10を介して送信したほうが好ましい場合もあるからである。
【0149】
情報再生装置10aの端末接続先情報取得部16は、情報交換部15を用いて、端末装置40の端末接続先情報422を端末装置40aから取得し、コンテンツ送信要求部13に送る。
【0150】
コンテンツ送信要求部13は、通信ネットワーク60を介して、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421をコンテンツ提供装置30に通知する際、それらと一緒に端末接続先情報422を通知する。
【0151】
この端末接続先情報422は、通信ネットワーク60上における、端末装置40に固有のアドレスである。このアドレスとしては例えば、通信ネットワーク60がインターネットであれば、インターネットに接続されるコンピュータ(ノード)に割り当てられるIPアドレスを用いれば良い。また、端末装置40が携帯電話の場合、携帯電話のE−mailアドレスを用いれば良い。端末装置40は、このアドレスによって、通信ネットワーク60上で一意に特定されることになる。
【0152】
なお、端末装置40aは、実際には、通信ネットワーク60と接続するデータ通信ネットワーク61に接続された無線基地局62との間で無線通信する。端末装置40aは、図4に示した無線通信装置409を用いて、無線基地局62との無線通信を行なうものである。このため、上で述べた端末接続先情報422は、通信ネットワーク60から見た、データ通信ネットワーク61上における、端末装置40に固有のアドレスとなる。例えば、
このデータ通信ネットワーク61は、通信事業者によって運営、管理されており、その通信事業者は、例えば、プロバイダ(図示省略)を介して、データ通信ネットワーク61を通信ネットワーク60に接続する。プロバイダにはたとえば、通信ネットワーク60上の中継措置であるルーターや、異種のネットワークを結合するためのゲートウェイなどが備えられている。もちろん、データ通信ネットワーク61と通信ネットワーク60とが直接接続される場合であっても、もちろん構わない。
【0153】
端末装置40aは、図4に示した無線通信装置409を用いて、データ通信ネットワーク61の無線基地局62と無線通信する。すなわち、端末装置40aは、無線通信機能を有している。
【0154】
なお、端末装置40aの通信機能は、必ずしも無線でなくてもよく、有線通信機能であっても構わない。
【0155】
端末装置40aの端末装置識別情報記憶領域42は、上で述べた端末接続先情報422を格納する。端末装置40aの入出力部41は、情報再生装置10aの情報交換部15から端末接続先情報422の送信の要求があると、端末装置識別情報記憶領域42から端末接続先情報422を取得する。そして、入出力部41は、その端末接続先情報422を情報交換部15に出力する。
【0156】
なお、この端末接続先情報422は、端末装置識別情報記憶領域42とは別の領域に記録されていてもよい。端末接続先情報422は、第三者による偽造、偽証、改ざんの対象となるおそれが少ないからである。この場合、例えば、図4に示したHDD406やROM402に記録しておけばよい。
【0157】
コンテンツ提供装置30のコンテンツ送信部32は、情報再生装置10aのコンテンツ送信要求部13から端末接続先情報422を受け取り、その端末接続先情報422を基に端末装置40を関連コンテンツの送信先として特定する。そして、コンテンツ送信部32は、コンテンツ選択部31によって選択された関連コンテンツを、通信ネットワーク60、データ通信ネットワーク61、無線基地局62を介して、端末装置40aに送信する。
【0158】
なお、コンテンツ提供装置30は、上で述べた関連コンテンツに代えて、コンテンツ提供装置30への案内情報(URLが記載されたE−mailなど)を送信してもよい。この場合、端末装置40は、その案内情報を基に、無線基地局62、データ通信ネットワーク61、通信ネットワーク60を介してコンテンツ提供装置30に直接的に接続することができる。そうすることで、コンテンツ提供装置30は、情報再生装置10aから既に通知されている端末装置識別情報421と、端末装置40から通知される端末装置識別情報421とを照合し、一致した場合のみ、関連コンテンツの提供を許可するといったコンテンツ提供サービスも可能になる。
【0159】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について説明する。
【0160】
上記の実施の形態1は、情報再生装置10が、記録媒体50を再生する機能を持ち、記録媒体50からコンテンツ識別情報501を取得する実施の形態であった。
【0161】
本発明の実施の形態4は、情報再生装置が、記録媒体50を読み出し可能な別体の情報再生装置(第1コンテンツ再生装置)80からコンテンツ識別情報501を取得する実施の形態である。
【0162】
図12は、本発明の実施の形態4に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。以下、上記の実施の形態1〜3と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0163】
図12に示すように、本実施の形態4のコンテンツ提供システム6と上記の実施の形態1のコンテンツ提供システム1とで異なる点は、情報再生装置10の第1の識別情報取得部11とコンテンツ接続先情報取得部14が、情報交換部15を介して、別体の情報再生装置80よりコンテンツ識別情報501とコンテンツ接続先情報502を取得する点である。これにより、情報再生装置10が記録媒体50を再生する機能を持つ必要がなくなり、情報再生装置10として持ち運び可能な携帯端末を使用することができる。
【0164】
別体の情報再生装置80は、記録媒体50よりコンテンツ識別情報501とコンテンツ接続先情報502を読出し、入出力部81を介して、コンテンツ識別情報501とコンテンツ接続先情報502を情報再生装置10の情報交換部15に出力する。
【0165】
別体の情報再生装置80の入出力部81は、情報再生装置10と相互に情報交換可能であればよく、無線通信を用いるものであってもよいし、有線通信を用いるものであってもよい。例えば、入出力部は、ブルートゥースや赤外線通信、USB、クレイドル、SDカード、接触ICカード、非接触ICカードといった近距離の情報交換技術を用いるものであれば、どのようなものであっても構わない。
【0166】
情報再生装置10の第1の識別情報取得部11とコンテンツ接続先情報取得部14は、情報交換部15を介して、コンテンツ識別情報501とコンテンツ接続先情報502を取得し、コンテンツ送信要求部13に出力する。
【0167】
情報再生装置10の第2の識別情報取得部12は、端末装置識別情報記憶領域42より、端末装置識別情報421を取得し、コンテンツ送信要求部13に出力する。
【0168】
なお、図12では、端末装置が情報再生装置10と一体の場合について示しているが、上記の実施の形態1に記載しているように、端末装置と情報再生装置10が別体であってもよい。
【0169】
コンテンツ送信要求部13は、第1の識別情報取得部11からコンテンツ識別情報501を受け取り、第2の識別情報取得部12から端末装置識別情報421を受け取ると、コンテンツ接続先情報502を基に、接続先であるコンテンツ提供装置30を特定し、通信ネットワーク60を介して、それらコンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421をコンテンツ提供装置30に通知する。
【0170】
情報再生装置10は、通信ネットワーク60と接続するデータ通信ネットワーク61に接続された無線基地局62との間で無線通信する図12に示した無線通信装置409を有していてもよい。この場合、情報再生装置10の利用者は、情報再生装置10を持ち運び、いつでもどこでもコンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421の通知と関連コンテンツの取得を行なうことができる。
【0171】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について説明する。本発明の実施の形態5は、情報再生装置10bを用いて、上で述べた、利用者が自身に関する利用者情報を設定し、情報再生装置10bがその利用者情報をコンテンツ提供装置30に送信する実施の形態である。
【0172】
図6は、本発明の実施の形態5に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。以下、上記の実施の形態1および2と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0173】
図6に示すように、本実施の形態5のコンテンツ提供システム3と上記の実施の形態1のコンテンツ提供システム1とで異なる点は、情報再生装置10bにおいて、利用者によって入力される利用者情報を設定する利用者情報設定部17をさらに有した点である。
【0174】
上述したように、利用者は、図2に示した入力装置105を用いて、利用者ID、利用者パスワード、利用者の生年月日、性別、職種、住所、氏名などの利用者情報を入力する。
【0175】
利用者情報設定部17は、入力された利用者情報をコンテンツ送信要求部13に送る。コンテンツ送信要求部13は、通信ネットワーク60を介して、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421をコンテンツ提供装置30に通知する際、それらと一緒に上記の利用者情報も通知する。
【0176】
コンテンツ提供装置30のコンテンツ選択部31は、情報再生装置10aのコンテンツ送信要求部13から利用者情報を受け取り、コンテンツ識別情報501および端末装置識別情報421を基に、識別情報データベース33を検索する際、その利用者情報を用いて関連コンテンツを検索し、利用者に適した関連コンテンツを選択する。
【0177】
コンテンツ選択部31は、例えば、記録媒体50に記録されているオリジナルコンテンツと類似しており、利用者の趣向に合致している関連コンテンツや、その広告といった、利用者に適した関連コンテンツを選択することができる。
【0178】
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について説明する。
【0179】
上記の実施の形態1は、情報再生装置10が端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501をコンテンツ提供装置30に通知する際、端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を暗号化処理することなく、そのまま通信ネットワーク60を介して、コンテンツ提供装置30に送信する実施の形態であった。
【0180】
本発明の実施の形態6は、情報再生装置10cが端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501をコンテンツ提供装置30aに通知する際、端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を暗号化処理し、その暗号化処理された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を、記録媒体50と通信ネットワーク60を介して、コンテンツ提供装置30に送信する実施の形態である。
【0181】
図7は、本発明の実施の形態6に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。以下、上記の実施の形態1〜3と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0182】
図7に示すように、本実施の形態6のコンテンツ提供システム4と上記の実施の形態1のコンテンツ提供システム1とで異なる点は、情報再生装置10cにおいては、記録媒体50a(識別情報記録媒体)から暗号化鍵503および暗号化アルゴリズム504を取得する暗号化取得部(暗号化取得手段)18と、暗号化鍵503および暗号化アルゴリズム504を用いて端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を暗号化処理する暗号化処理部19と、暗号化処理された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を記録媒体50aに記録する記録部21(識別情報記録媒体記録手段)と、記録媒体50aから暗号化処理された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を取得する暗号化識別情報取得部22とをさらに有した点である。
【0183】
また、コンテンツ提供装置30aにおいては、暗号化処理された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を復号化処理する復号化処理部(復号化処理手段)35をさらに有した点である。
【0184】
なお、記録媒体50aは、ROM層に加えて、上述した、情報の書き換え可能なRE層をさらに有している。また、記録媒体50aのROM層に暗号化鍵503および暗号化アルゴリズム504が記録されている。
【0185】
情報再生装置10cの暗号化取得部18は、暗号化鍵503および暗号化アルゴリズム504を記録媒体50aから取得する。そして、暗号化取得部18は、その暗号化鍵503および暗号化アルゴリズム504を暗号化処理部19に出力する。
【0186】
本実施形態では、第1の識別情報取得部11は、オリジナルコンテンツを識別するコンテンツ識別情報501を記録媒体50aから取得し、そのコンテンツ識別情報501を暗号化処理部19に出力する。第2の識別情報取得部12は、情報交換部15を用いて、端末装置40を識別する端末装置識別情報421を端末装置40から取得し、その端末装置識別情報421を暗号化処理部19に出力する。コンテンツ接続先情報取得部14は、コンテンツ接続先情報502を記録媒体50aから取得し、そのコンテンツ接続先情報502を暗号化処理部19に出力する。
【0187】
暗号化処理部19は、暗号化鍵503および暗号化アルゴリズム504を用いて、端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を暗号化し、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を生成する。この際、暗号化処理部19は、コンテンツ接続先情報取得部14から取得したコンテンツ接続先情報502は暗号化することなく、そのまま記録部21に送る。
【0188】
暗号化処理部19は、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501と、コンテンツ接続先情報502とを記録部21に送る。記録部21は、暗号化処理部19から受け取った、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501と、コンテンツ接続先情報502とを記録媒体50aの上記のRE層に記録する。
【0189】
暗号化識別情報取得部22は、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501と、コンテンツ接続先情報502とを、記録媒体50aの上記のRE層から取得し、コンテンツ送信要求部13aに送る。
【0190】
コンテンツ送信要求部13aは、暗号化識別情報取得部22から受け取ったコンテンツ接続先情報502を基に、コンテンツ提供装置30を特定し、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を、コンテンツ提供装置30に通知する。
【0191】
ここで、コンテンツ送信要求部13aを用いて、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501がコンテンツ提供装置30に通知された後、暗号化処理部19によって端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を暗号化する際に一時的にRAM103に記録された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501が破棄される。そうすることで、情報再生装置10cに端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501が残存することがなくなり、情報再生装置10cが盗難などの被害にあっても第三者に情報再生装置10cから端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501が不正に読み取られることもない。
【0192】
なお、コンテンツ識別情報501と、コンテンツ接続先情報502とを記録媒体50aの上記のRE層に記録する場合に限らず、暗号化処理部19によって暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501と、コンテンツ接続先情報502とを直接コンテンツ送信要求部13aに送ってもよい。
【0193】
また、記録部21は、記録媒体50aの上記のRE層に限らず、記録媒体50aとは別体の書き換え可能な媒体に、暗号化処理部19から受け取った暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501と、コンテンツ接続先情報502とを記録してもよい。この場合、暗号化識別情報取得部22は、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501と、コンテンツ接続先情報502とを、上記の書き換え可能な媒体から取得し、コンテンツ送信要求部13aに送る。
【0194】
コンテンツ提供装置30aの復号化処理部35は、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を受け取ると、例えば図3に示したROM302やHDD306に記録されている復号化鍵および復号化アルゴリズムを用いて、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を復号化する。そして、復号化処理部35は、復号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501をコンテンツ選択部31に送る。
【0195】
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7について説明する。本発明の実施の形態7は、端末装置40aから端末装置識別情報421を取得し、記録媒体50aからコンテンツ識別情報501を取得する情報再生装置10dと、端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501をコンテンツ提供装置30aに通知する情報再生装置(情報通知手段)70とが異なる実施の形態である。
【0196】
図8は、本発明の実施の形態7に係るコンテンツ提供システムの構成を示すブロック図である。以下、上記の実施の形態1〜4と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0197】
例えば、利用者が所有している情報再生装置10dが通信ネットワーク60に接続されている必要がなく、ネットワーク環境を持たないとき、通信ネットワーク60に接続された情報再生装置70を利用することで、端末装置40aへのコンテンツ提供を受けることができる。
【0198】
本実施の形態7では、情報再生装置70が記録媒体50aから取得する端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501は暗号化されており、それらは復号化鍵を持つコンテンツ提供装置30でしか復号化できない。このため、ネットカフェなどに設置されているパソコンなど、情報漏えいの危険性が高い情報再生装置を利用したとしても、端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501が読み取られる心配はない。
【0199】
図8に示すように、情報再生装置10dは、端末装置40aから端末装置識別情報421を取得し、記録媒体50aからコンテンツ識別情報501を取得し、端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を暗号化する。そして、情報再生装置10dは、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を記録媒体50aのRE層に記録する。
【0200】
一方、情報再生装置70は、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を記録媒体50aから取得し、コンテンツ提供装置30aに通知する。
【0201】
なお、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501は、50aとは別体の書き換え可能な媒体に記録してもよい。この場合、情報再生装置70は、暗号化された端末装置識別情報421およびコンテンツ識別情報501を記録媒体50aとは別体の書き換え可能な媒体から取得する。
【0202】
また、図8には、コンテンツ提供装置30aが端末装置40aへ関連コンテンツを直接提供する形態を示しているが、情報再生装置70がコンテンツ提供装置30aより関連コンテンツを受け取り、記録媒体50aに記録し、情報再生装置10dを介して、端末装置40に関連コンテンツを移動させることもできる。
【0203】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0204】
最後に、情報再生装置10の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0205】
すなわち、情報再生装置10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、前記プログラムを格納したROM(read only memory)、前記プログラムを展開するRAM(random access memory)、前記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである情報再生装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、情報再生装置10に供給し、そのコンピュータ(又はCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0206】
前記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやコンパクトディスク−ROM/MO/MD/デジタルビデオデイスク/コンパクトディスク−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0207】
また、情報再生装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、前記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0208】
なお、本発明は、以下のようにも表現することができる。すなわち、本発明に係る情報記録媒体記録/再生装置は、情報記録媒体に記録された媒体識別情報を再生する情報記録媒体記録/再生装置であって、外部機器と相互に情報交換可能な情報交換手段を備え、上記情報交換時に、上記外部機器が固有に持つ機器識別情報を取得する手段を有する。
【0209】
ネットワークに接続する手段を有する上記の情報記録媒体記録/再生装置であって、上記媒体識別情報と上記機器識別情報を、上記情報記録媒体に記録されている送信先情報に基づいて、送信先に送信する手段を有することが好ましい。
【0210】
情報の記録が可能な記録可能領域と情報の読み出しのみ可能な再生専用領域を併せ持つ上記情報記録媒体の、記録可能領域の所定の領域に上記機器識別情報を記録する手段を有することが好ましい。
【0211】
本発明に係る記録媒体は、上記の情報記録媒体記録/再生装置によって、情報の記録/再生が可能であり、且つ、情報の記録が可能な記録可能領域と情報の読み出しのみ可能な再生専用領域を併せ持つ情報記録媒体であって、上記再生専用領域には、コンテンツとコンテンツに関連する情報を通信により入手するための通信情報が記録されており、上記記録可能領域には上記機器識別情報を記録する機器識別情報記録領域が設けられている。
【0212】
ネットワークに接続する手段を有する上記の情報記録媒体に対して、情報の記録/再生が可能な上記の情報記録媒体記録/再生装置であって、上記再生専用領域に記録されている通信情報に基づいて上記機器識別情報記録領域に記録されている情報のみを送信することが好ましい。
【0213】
再生専用領域に情報の暗号化が可能な手段が記録されている上記の情報記録媒体に対して、情報の記録/再生が可能な上記の情報記録媒体記録/再生装置であって、上記機器識別情報を上記機器識別情報記録領域に記録する際に、上記再生専用領域に記録されている暗号化方法に基づいて、上記機器識別情報を暗号化することが好ましい。
【0214】
さらに、本発明は、以下のようにも表現され得る。
【0215】
本発明に係る情報再生装置は、複数のコンテンツを有するコンテンツ提供装置に情報を通知可能な情報通知手段に対して、第1のコンテンツを識別する第1の識別情報と、当該第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを受信する受信装置を識別する第2の識別情報とを出力する情報出力手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得手段と、利用者による任意の書き換えが不可能な上記第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得手段とを備える。
【0216】
上記の情報再生装置が取得する第1の識別情報と第2の識別情報は、利用者による任意の書き換えが不可能である。
【0217】
ここで、利用者による任意の書き換えが不可能な情報とは、一般の利用者が、購入する範囲の装置や、悪意を持たずとも取得できる情報を用いた手段を利用する場合に書き換えが出来ない情報を指す。
【0218】
そのため、いずれの情報も第三者が任意に偽造、偽装、改ざんすることが困難となり、それらの識別情報を第三者が不正に利用し、第2のコンテンツを不正に受信することを防止することができる。
【0219】
また、このような第三者による改ざんなどが困難な2つの識別情報を、利用者の人手によらず取得するため、利用者の手入力が不要となり、利用者の利便性を向上させることができる。
【0220】
また、利用者が、入力ミスにより誤った識別情報を入力してしまい、誤った識別情報を意図せず不正に利用してしまうことを防止することができる。
【0221】
上記第1のコンテンツと上記第1の識別情報とを記録するコンテンツ記憶領域をさらに備え、上記第1の識別情報取得手段は、上記第1の識別情報を上記コンテンツ記憶領域から取得可能であることが好ましい。
【0222】
この場合、上記の情報再生装置では、ネットワーク等で配布される第1のコンテンツと第1の識別情報を記録することができる。
【0223】
そのため、利用者は別途記録媒体を所有する必要がなくなり、利用者の利便性を向上させることができる。
【0224】
上記第1の識別情報取得手段として、上記第1のコンテンツと上記第1の識別情報とが、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録され、利用者による持ち運びが可能なコンテンツ記録媒体を再生可能なコンテンツ記録媒体再生手段を備えることが好ましい。
【0225】
この場合、第1の識別情報が、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録されるため、利用者のもとに記録媒体が届くまでの流通過程で、第1の識別情報が任意に改ざんされることを防止できる。
【0226】
上記第1の識別情報が、配布される上記第1のコンテンツごとに個別に付与されるコンテンツ配布識別情報であり、上記第1の識別情報取得手段は、上記コンテンツ配布識別情報を取得することが好ましい。
【0227】
この場合、第1のコンテンツが配布、販売されるたびに個別に付与されるコンテンツ配布識別情報を第1の識別情報として利用することで、1つのコンテンツ配布識別情報に対応付けられる第2の識別情報の個数を制限し、第2のコンテンツの不正コピーを誘発する機会を減らすことができる。
【0228】
上記情報再生装置とは別体である端末装置と相互に情報交換が可能な情報交換手段をさらに備え、上記受信装置は、上記端末装置であり、上記第2の識別情報は、上記端末装置を識別する端末識別情報であり、上記第2の識別情報取得手段は、上記情報交換手段を用いて、上記端末識別情報を取得することが好ましい。
【0229】
この場合、情報再生装置とは別体の端末装置で第2のコンテンツを再生することができる。
【0230】
そのため、利用者は端末装置を持ち運び、好きな時間、好きな場所で、第2のコンテンツを再生することができるので、利用者の利便性が向上する。
【0231】
通信ネットワークを介して第2のコンテンツを提供するコンテンツ提供装置と相互に通信可能なネットワーク通信手段をさらに備え、上記情報通知手段を上記ネットワーク通信手段とし、上記ネットワーク通信手段は、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを上記コンテンツ提供装置に通知することが好ましい。
【0232】
この場合、情報再生装置がコンテンツ提供装置と相互に通信可能なネットワーク通信手段を備えているため、第1の識別情報と第2の識別情報をコンテンツ提供装置に通知する作業を情報再生装置が自動的に行なうことができる。
【0233】
そのため、利用者の作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0234】
上記第1の識別情報取得手段として、上記第1のコンテンツと上記第1の識別情報とを読出し可能な別体の第1コンテンツ再生装置との情報交換手段を備えることが好ましい。
【0235】
この場合、情報再生装置は、第1のコンテンツと第1の識別情報とを読み出す必要がないため、情報再生装置として、たとえば携帯端末を使用することができる。
【0236】
そのため、利用者は携帯端末を持ち運び、好きな時間、好きな場所で、第1の識別情報と第2の識別情報を通知することができ、利用者の利便性が向上する。
【0237】
また、第1コンテンツ再生装置が通信手段を持つ必要がない。
【0238】
そのため、利用者は第1コンテンツ再生装置に通信手段を与えるための余分なコストを支払う必要がない。
【0239】
上記情報出力手段が、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを、利用者による持ち運びが可能な識別情報記録媒体に情報を記録することができる識別情報記録媒体記録手段であることが好ましい。
【0240】
この場合、識別情報記録媒体に上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを記録することで、情報再生装置とは別体の情報通知手段に識別情報記録媒体を用いて、2つの識別情報を読み込ませ、コンテンツ提供装置に第1の識別情報と第2の識別情報とを通知することができる。
【0241】
そのため、情報再生装置はコンテンツ提供装置に2つの識別情報を通知するための通信手段を持つ必要はなく、利用者は情報再生装置に通信手段を与えるための余分なコストを支払う必要がない。
【0242】
上記受信装置が、上記通信ネットワークを介して上記コンテンツ提供装置と相互に通信可能であり、上記第2の識別情報取得手段を用いて、上記通信ネットワーク上で上記受信装置を接続先として特定するための受信装置接続先情報を、上記受信装置から取得する受信装置接続先情報取得手段をさらに備え、上記情報出力手段はさらに、上記受信装置接続先情報取得手段によって取得した上記受信装置接続先情報を上記情報通知手段に出力することが好ましい。
【0243】
この場合、コンテンツ提供装置は、受信装置接続先情報を利用して、受信装置に直接に第2のコンテンツを提供することができる。
【0244】
そのため、利用者は第2のコンテンツ受信装置に移動する作業が不要になるため、作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0245】
上記情報出力手段は、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを出力した後、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを上記情報再生装置から破棄することが好ましい。
【0246】
この場合、情報再生装置に第1の識別情報および第2の識別情報が残存することがなくなり、情報再生装置が盗難などの被害にあっても第三者に情報再生装置から第1の識別情報および第2の識別情報が不正に読み取られることがない。
【0247】
上記情報出力手段は、上記情報通知手段に、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを上記コンテンツ提供装置に通知した後に上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを破棄することを指示することが好ましい。
【0248】
この場合、情報通知手段に第1の識別情報および第2の識別情報が残存することがなくなり、第三者に識別情報取得手段から第1の識別情報および第2の識別情報が不正に読み取られることがない。
【0249】
上記コンテンツ記録媒体が、情報の記録が可能な記録可能領域を持つ媒体であり、上記記録可能領域に上記第2の識別情報を記録することが好ましい。
【0250】
この場合、第2の識別情報をコンテンツ記録媒体に記録しておくため、新しい第2のコンテンツが提供開始され、第2の識別情報が必要になったときに、再度第2の識別情報を取得する必要がなくなる。
【0251】
そのため、利用者の作業が簡便になり、利用者の利便性を向上させることができる。
【0252】
また、コンテンツ記録媒体に第2の識別情報を記録することで、情報再生装置とは別体の情報通知手段にコンテンツ記録媒体を用いて、2つの識別情報を読み込ませ、コンテンツ提供装置に第1の識別情報と第2の識別情報を通知することができる。
【0253】
そのため、情報再生装置はコンテンツ提供装置に2つの識別情報を通知するための通信手段を持つ必要はなく、利用者は情報再生装置に通信手段を与えるための余分なコストを支払う必要がない。
【0254】
上記コンテンツ記録媒体は、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に暗号化鍵と暗号化アルゴリズムとを記録しており、上記情報再生装置は、上記コンテンツ記録媒体から上記暗号化鍵と上記暗号化アルゴリズムとを取得し、上記記録可能領域に暗号化された上記第2の識別情報を記録することが好ましい。
【0255】
この場合、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムを別途用意する必要がなくなり、利用者の作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0256】
また、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムが、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録されるため、利用者のもとに記録媒体が届くまでの流通過程で、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムが任意に改ざんされることを防止できる。
【0257】
また、記録された第2の識別情報は暗号化されているため、コンテンツ媒体が盗難等の被害にあったとしても、第2の識別情報が流出する可能性がない。
【0258】
上記情報出力手段を用いて上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを出力するとき、上記第1の識別情報、または上記第2の識別情報を暗号化鍵と暗号化アルゴリズムにより暗号化した後で出力することが好ましい。
【0259】
この場合、情報出力手段より出力された第1の識別情報と第2の識別情報とが不正に読み取られ、悪用される恐れがなくなる。
【0260】
上記情報再生装置は、上記暗号化鍵と上記暗号化鍵を用いて上記第1の識別情報および上記第2の識別情報を暗号化するための上記暗号化アルゴリズムを取得する暗号化取得手段をさらに備え、上記暗号化取得手段は、上記第1のコンテンツと共に記録されている上記暗号化鍵と暗号化アルゴリズムとを取得することが好ましい。
【0261】
この場合、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムを別途用意する必要がなくなり、利用者の作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0262】
上記第1の識別情報取得手段または上記第2の識別情報取得手段を用いて取得する上記第1の識別情報または上記第2の識別情報が暗号化されているとき、その暗号を復号するための復号化鍵と、上記第1の識別情報または上記第2の識別情報を復号化するための復号化アルゴリズムとを備えることが好ましい。
【0263】
この場合、第1および第2の識別情報取得手段により行われる第1および第2の識別情報の移動を暗号により行なうことができるため、中継装置の使用等による第1および第2の識別情報の偽造、偽装、改ざんを防止することができる。
【0264】
上記第1のコンテンツと共に記録されており、上記コンテンツ提供装置を接続先として特定するためのコンテンツ接続先情報を取得するコンテンツ接続先情報取得手段をさらに備え、上記情報出力手段は、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とに加えて、上記コンテンツ接続先情報取得手段を用いて取得した上記コンテンツ接続先情報を出力することが好ましい。
【0265】
この場合、コンテンツ提供装置を特定するためのコンテンツ接続先情報を別途取得することなく、第1のコンテンツと共に取得することができる。
【0266】
このため、利用者の作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0267】
本発明に係るコンテンツ記録媒体は、第1のコンテンツと当該第1のコンテンツを識別する第1の識別情報とが、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録され、利用者による持ち運びが可能なコンテンツ記録媒体であって、上記コンテンツ記録媒体が、情報の記録が可能な記録可能領域を持ち、上記記録可能領域に上記第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを再生することができる受信装置を識別する第2の識別情報が記録される。
【0268】
第2の識別情報をコンテンツ記録媒体に記録しておくため、新しい第2のコンテンツが提供開始され、第2の識別情報が必要になったときに、再度第2の識別情報を取得する必要がなくなる。
【0269】
そのため、利用者の作業が簡便になり、利用者の利便性を向上させることができる。
【0270】
上記コンテンツ記録媒体は、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に暗号化鍵と暗号化アルゴリズムとが記録されていることが好ましい。
【0271】
この場合、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムを別途用意する必要がなくなり、利用者の作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0272】
また、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムが、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録されるため、利用者のもとに記録媒体が届くまでの流通過程で、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムが任意に改ざんされることを防止できる。
【0273】
また、記録された第2の識別情報を暗号化することができるため、コンテンツ媒体が盗難等の被害にあったとしても、第2の識別情報が流出する可能性がない。
【0274】
本発明に係るコンテンツ提供システムは、複数のコンテンツを有し、通信ネットワークを介してコンテンツを提供するコンテンツ提供装置と、上記通信ネットワークを介して上記コンテンツ提供装置に情報を通知する情報通知手段と、上記情報通知手段に対して情報を出力する情報出力手段とを備えた情報再生装置とを有するコンテンツ提供システムであって、上記情報再生装置は、利用者による任意の書き換えが不可能であり、第1のコンテンツを識別する第1の識別情報を取得する第1の識別情報取得手段と、利用者による任意の書き換えが不可能であり、上記第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを受信する受信装置を識別する第2の識別情報を取得する第2の識別情報取得手段とを備え、上記コンテンツ提供装置は、上記複数のコンテンツを格納するコンテンツデータベースと、上記第1の識別情報および上記第2の識別情報で特定される上記第2のコンテンツを上記複数のコンテンツから選択するコンテンツ選択手段と、上記コンテンツ選択手段によって選択した上記第2のコンテンツを上記通信ネットワークを介して上記受信装置に送信するコンテンツ送信手段とを備える。
【0275】
上記のコンテンツ提供システムでは、上記の情報再生装置が取得する第1の識別情報と第2の識別情報とが、利用者による任意の書き換えが不可能であり、いずれの情報も第三者が任意に偽造、偽装、改ざんすることが困難となる。
【0276】
一方、コンテンツ提供装置においては、第三者が任意に偽造、偽装、改ざんすることが困難な第1の識別情報および第2の識別情報で特定される第2のコンテンツをコンテンツデータベースから選択し、選択した第2のコンテンツを受信装置に送信する。
【0277】
そのため、それらの識別情報を第三者が不正に利用し、第2のコンテンツを不正に受信することを防止することができる。
【0278】
また、このような第三者による改ざんなどが困難な2つの識別情報を、利用者の人手によらず取得するため、利用者の手入力が不要となり、利用者の利便性を向上させることができる。
【0279】
また、利用者が、入力ミスにより誤った識別情報を入力してしまい、誤った識別情報を意図せず不正に利用してしまうことを防止することができる。
【0280】
上記第1の識別情報が、配布される上記第1のコンテンツごとに個別に与えられるコンテンツ配布識別情報であり、上記情報再生装置の上記第1の識別情報取得手段は、上記コンテンツ配布識別情報を取得し、上記コンテンツ提供装置は、さらに識別情報データベースを備え、上記識別情報データベースは、上記コンテンツ配布識別情報と上記第2の識別情報を対応付けて記録することが好ましい。
【0281】
この場合、第1のコンテンツが配布、販売されるたびに個別に付与されるコンテンツ配布識別情報を第1の識別情報として利用し、コンテンツ提供装置の識別情報データベースで、1つのコンテンツ配布識別情報に対応付けられる第2の識別情報の個数を制限し、第2のコンテンツの不正コピーを誘発する機会を減らすことができる。
【0282】
上記情報再生装置が、上記情報再生装置とは別体である端末装置と相互に情報交換が可能な情報交換手段をさらに備え、上記受信装置は、上記端末装置であり、上記第2の識別情報は、上記端末装置を識別する端末識別情報であり、上記第2の識別情報取得手段は、上記情報交換手段を用いて、上記端末識別情報を取得することが好ましい。
【0283】
この場合、情報再生装置とは別体の端末装置で第2のコンテンツを再生することができる。
【0284】
そのため、利用者は端末装置を持ち運び、好きな時間、好きな場所で、第2のコンテンツを再生することができ、利用者の利便性を向上する。
【0285】
上記情報再生装置が、上記通信ネットワークを介して上記第2のコンテンツを提供するコンテンツ提供装置と相互に通信可能なネットワーク通信手段をさらに備え、上記情報通知手段を上記ネットワーク通信手段とし、上記ネットワーク通信手段は、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを上記コンテンツ提供装置に通知することが好ましい。
【0286】
この場合、情報再生装置がコンテンツ提供装置と相互に通信可能なネットワーク通信手段を備えているため、第1の識別情報と第2の識別情報をコンテンツ提供装置に通知する作業を情報再生装置が自動的に行なうことができる。
【0287】
そのため、利用者の作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0288】
上記情報再生装置が、上記第1の識別情報取得手段として、上記第1のコンテンツと上記第1の識別情報とを読出し可能な別体の第1コンテンツ再生装置との情報交換手段をさらに備えることが好ましい。
【0289】
この場合、情報再生装置は第1のコンテンツと第1の識別情報を読み出す必要がないため、情報再生装置として、たとえば携帯端末を使用することができる。
【0290】
そのため、利用者は携帯端末を持ち運び、好きな時間、好きな場所で、第1の識別情報と第2の識別情報を通知することができ、利用者の利便性を向上する。
【0291】
また、第1コンテンツ再生装置が通信手段を持つ必要がない。
【0292】
そのため、利用者は第1コンテンツ再生装置に通信手段を与えるための余分なコストを支払う必要がない。
【0293】
上記情報再生装置の上記情報出力手段が、上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを、利用者による持ち運びが可能な識別情報記録媒体に情報を記録することができる識別情報記録媒体記録手段であり、上記情報通知手段は、上記識別情報記録媒体を再生することができる識別情報記録媒体再生手段を備え、上記識別情報記録媒体から上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを、上記識別情報記録媒体再生手段を用いて再生し、上記コンテンツ提供装置に上記第1の識別情報と上記第2の識別情報とを通知することが好ましい。
【0294】
この場合、識別情報記録媒体に第1の識別情報と第2の識別情報を記録することで、情報再生装置とは別体の情報通知手段に識別情報記録媒体を用いて、2つの識別情報を読み込ませ、コンテンツ提供装置に第1の識別情報と第2の識別情報を通知することができる。
【0295】
そのため、情報再生装置はコンテンツ提供装置に2つの識別情報を通知するための通信手段を持つ必要はなく、利用者は情報再生装置に通信手段を与えるための余分なコストを支払う必要がない。
【0296】
上記情報通知手段は、上記識別情報記録媒体に記録することができる識別情報記録媒体記録手段をさらに備え、上記コンテンツ提供装置から提供される第2のコンテンツを上記識別情報記録媒体記録手段を用いて、上記識別情報記録媒体に記録することが好ましい。
【0297】
この場合、情報再生装置および受信装置のいずれもが、通信ネットワークを介してコンテンツ提供装置と接続されている必要がなく、利用者は情報再生装置と受信装置に通信手段を与えるための余分なコストを支払う必要がない。
【0298】
上記受信装置が、上記通信ネットワークを介して上記コンテンツ提供装置と相互に通信可能であり、上記情報再生装置は、上記第2の識別情報取得手段を用いて、上記通信ネットワーク上で上記受信装置を接続先として特定するための受信装置接続先情報を、上記受信装置から取得する受信装置接続先情報取得手段をさらに備え、上記情報出力手段はさらに、上記受信装置接続先情報取得手段によって取得した上記受信装置接続先情報を上記情報通知手段に出力し、上記コンテンツ提供装置は、上記受信装置接続先情報を用いて上記受信装置に第2のコンテンツを直接送信することが好ましい。
【0299】
この場合、コンテンツ提供装置は、受信装置接続先情報を利用して、受信装置に直接に第2のコンテンツを提供することができる。
【0300】
そのため、利用者は第2のコンテンツを受信装置に移動する作業が不要になるため、作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0301】
上記コンテンツ提供装置は、上記受信装置接続先情報を用いて上記受信装置より上記第2の識別情報を直接受け取り、上記情報通知手段より通知された第2の識別情報と上記受信装置より直接受け取った上記第2の識別情報を照合した後、上記受信装置接続先情報を用いて上記受信装置に第2のコンテンツを直接送信することが好ましい。
【0302】
この場合、コンテンツ提供装置は直接、第2のコンテンツを提供する受信装置が、情報通知手段より通知された受信装置と一致することを確認できるため、第2のコンテンツの不正コピーを誘発する機会を減らすことができる。
【0303】
上記情報再生装置は、上記情報出力手段を用いて上記第1の識別情報と上記第2の識別情報を出力するとき、上記第1の識別情報、または上記第2の識別情報を暗号化鍵と暗号化アルゴリズムにより暗号化した後で上記情報通知手段に出力し、上記コンテンツ提供装置は、暗号化された上記第1の識別情報および上記第2の識別情報を、復号化鍵により復号化する復号化処理手段を備えることが好ましい。
【0304】
この場合、情報出力手段より出力された第1の識別情報と第2の識別情報とが不正に読み取られ、悪用される恐れがなくなる。
【0305】
上記第1のコンテンツと上記第1の識別情報が、利用者による持ち運びが可能なコンテンツ記録媒体の利用者による任意の書き換えが不可能な記録領域に記録されており、上記情報再生装置は、上記コンテンツ記録媒体を再生可能なコンテンツ記録媒体再生手段と、上記暗号化鍵と上記暗号化鍵を用いて上記第1の識別情報および上記第2の識別情報を暗号化するための上記暗号化アルゴリズムを取得する暗号化取得手段を備え、上記コンテンツ記録媒体の利用者による任意の書き換えが不可能な記録領域に上記暗号化鍵と、上記暗号化鍵を用いて上記第1の識別情報および上記第2の識別情報を暗号化するための上記暗号化アルゴリズムとが記録され、上記暗号化取得手段は、上記コンテンツ記録媒体再生手段を用いて、上記コンテンツ記録媒体に記録されている上記暗号化鍵と上記暗号化アルゴリズムとを取得することが好ましい。
【0306】
この場合、第1の識別情報、暗号化鍵、暗号化アルゴリズムが、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録されるため、利用者のもとに記録媒体が届くまでの流通過程で、第1の識別情報、暗号化鍵、暗号化アルゴリズムが任意に改ざんされることを防止できる。
【0307】
また、暗号化鍵と暗号化アルゴリズムを別途用意する必要がなくなり、利用者の作業量が低減され、利用者の利便性を向上させることができる。
【0308】
上記コンテンツ提供装置の提供する第2のコンテンツは、上記情報通知手段より通知された上記第2の識別情報を持つ受信装置でのみ再生可能であることが好ましい。
【0309】
この場合、コンテンツ提供装置より提供される第2のコンテンツは、情報通知手段より通知された受信装置以外の受信装置では再生できないため、第2のコンテンツの不正コピーを誘発する機会を減らすことができる。
【0310】
本発明に係るコンテンツ提供方法は、複数のコンテンツを有するコンテンツ提供装置に情報を通知する情報通知手段に対して、情報を出力する情報出力手段とを備えた情報再生装置を用いたコンテンツ提供方法であって、利用者による任意の書き換えが不可能であり、第1のコンテンツを識別する第1の識別情報を取得する第1の取得工程と、利用者による任意の書き換えが不可能であり、上記第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを受信する受信装置を識別する第2の識別情報を取得する第2の取得工程と、上記情報出力手段と上記情報通知手段を介して、上記第1の取得工程によって取得した上記第1の識別情報、および上記第2の取得工程によって取得した上記第2の識別情報を上記コンテンツ提供装置に通知するとともに、上記第1の識別情報および上記第2の識別情報で特定される上記第2のコンテンツを上記複数のコンテンツから選択して送信することを上記コンテンツ提供装置に要求する要求工程とを含む。
【0311】
上記のコンテンツ提供方法では、第1の識別情報と第2の識別情報は、利用者による任意の書き換えが不可能であり、いずれの情報も第三者が任意に偽造、偽装、改ざんすることが困難となる。
【0312】
そのため、それらの識別情報を第三者が不正に利用し、第2のコンテンツを不正に受信することを防止することができる。
【0313】
また、このような第三者による改ざんなどが困難な2つの識別情報を、利用者の人手によらず取得するため、利用者の手入力が不要となり、利用者の利便性を向上させることができる。
【0314】
また、利用者が、入力ミスにより誤った識別情報を入力してしまい、誤った識別情報を意図せず不正に利用してしまうことを防止することができる。
【0315】
なお、上記情報再生装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記各手段として動作させることにより上記情報再生装置をコンピュータにて実現させる情報再生装置の制御プログラムも本発明の範疇に入る。
【産業上の利用可能性】
【0316】
本発明は、利用者の利便性を向上させるとともに、コンテンツDVD、コンテンツBDといった記録媒体からのコンテンツの不正コピーを防止することができるので、当該利用者が利用する、通信機能を有する情報再生装置などに好適である。
【符号の説明】
【0317】
1、2、3、4、5、6 コンテンツ提供システム
10、70 情報再生装置
11 第1の識別情報取得部(第1の識別情報取得手段、コンテンツ記録媒体再生手段、識別情報記録媒体再生手段)
12 第2の識別情報取得部(第2の識別情報取得手段)
13、13a、13b コンテンツ送信要求部(情報出力手段、情報通知手段、ネットワーク通信手段)
14 コンテンツ接続先情報取得部(コンテンツ接続先情報取得手段)
15 情報交換部(情報交換手段)
16 端末接続先情報(受信装置接続先情報取得手段)
17 利用者情報設定部
18 暗号化取得部(暗号化取得手段)
19 暗号化処理部
21 記録部(識別情報記録媒体記録手段)
22、22b 暗号化識別情報取得部
30 コンテンツ提供装置
31 コンテンツ選択部
32 コンテンツ送信部
33 識別情報データベース
34 コンテンツデータベース
35 復号化処理部(復号化処理手段)
40 端末装置(受信装置)
41 入出力部
42 端末装置識別情報記憶領域
421 端末装置識別情報(第2の識別情報、端末識別情報)
422 端末接続先情報(受信装置接続先情報)
50、50a 記録媒体(コンテンツ記録媒体、識別情報記録媒体)
51 コンテンツ識別情報記憶領域
60 通信ネットワーク
61 データ通信ネットワーク
62 無線基地局
80 情報再生装置(第1コンテンツ再生装置)
501 コンテンツ識別情報(第1の識別情報)
502 コンテンツ接続先情報
503 暗号化鍵
504 暗号化アルゴリズム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の再生が可能な情報再生装置であって、
複数のコンテンツを有するコンテンツ提供装置に、第1のコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、当該第1のコンテンツに関連する第2のコンテンツを受信する受信装置を識別する受信装置識別情報とを通知する情報通知手段と、
利用者による任意の書き換えが不可能な上記コンテンツ識別情報を取得するコンテンツ識別情報取得手段と、
利用者による任意の書き換えが不可能な上記受信装置識別情報を取得する受信装置識別情報取得手段と、
上記コンテンツ識別情報と上記受信装置識別情報とを基に特定される上記第2のコンテンツの、上記受信装置識別情報により識別される受信装置以外への不正コピーを防止する不正コピー防止手段と
を備えることを特徴とする情報再生装置。
【請求項2】
上記第1のコンテンツと上記コンテンツ識別情報とを記録するコンテンツ記憶領域をさらに備え、
上記コンテンツ識別情報取得手段は、上記コンテンツ識別情報を上記コンテンツ記憶領域から取得可能であることを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
【請求項3】
上記コンテンツ識別情報取得手段として、上記第1のコンテンツと上記コンテンツ識別情報とが、利用者による任意の書き換えが不可能な領域に記録され、利用者による持ち運びが可能なコンテンツ記録媒体を再生可能なコンテンツ記録媒体再生手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の情報再生装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報再生装置の上記の各手段としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−155833(P2012−155833A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−26670(P2012−26670)
【出願日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【分割の表示】特願2010−148058(P2010−148058)の分割
【原出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】