説明

情報再生装置とそれを備えた電子機器

【課題】本発明は、カートリッジが情報記録媒体格納部にスライド挿入される際に、回転方向の規制を加え、情報記録媒体格納部に対するカートリッジの角度ずれを小さくし、振動・落下などにより情報記録媒体格納部へ与える影響を軽減することができる情報再生装置とそれを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】情報再生装置1における情報記録媒体格納部8の保持板81に、スライド挿入時においてカートリッジ6の凹部61に入り込むような高さで保持板81から保持板82の方向へ突出する凸部60を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク等の情報記録媒体に記録された情報を、少なくとも再生することが可能な情報再生装置とそれを備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近のデジタル技術の急速な発展に伴い、各種のコンテンツでは取り扱うデータ量が急増しており、ユーザの様々な用途に合わせた情報記録媒体が開発されている。
【0003】
このような情報記録媒体の例としてはハードディスク、光ディスク、半導体メモリなどが挙げられる。
【0004】
これら情報記録媒体を使用する情報再生装置やパーソナルコンピュータなどを、室内だけではなく屋外に持ち出して使用したいというユーザからの強い要望がある。
【0005】
そのようなモバイル用途を想定した少し大きめの電子機器としては、例えばノート型の携帯型パーソナルコンピュータ、PDAに代表される携帯情報端末、携帯電話、携帯ゲーム機器、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどを挙げることができる。
【0006】
特に、最近では、7インチ、8.9インチ、または10.2インチなどの小画面の液晶表示装置を搭載した超小型のいわゆるウルトラモバイルパソコンなどが携帯端末の価格とあまり変わらない価格帯で販売され爆発的な人気を博している。
【0007】
これらモバイル用途において、取り扱うコンテンツが静止画やテキストデータが中心の場合、即ち情報記録媒体の記録容量が少なくてもよい場合は一般に半導体メモリが多用される。
【0008】
その理由は、半導体メモリには消費電力が少なく、機構部がないために落下衝撃に強く、データ転送速度が高速であるというメリットがあるが、その反面、記憶容量あたりのコストが高いために動画など大容量のデータを持つコンテンツに対する記録メディアとしては不向きである。
【0009】
一方、光ディスクを用いた情報記録媒体は光ディスクの交換による容量当たりのコストの優位性、ランダムアクセス性、再生専用のメディア(ROM)としたときにディスク製造の生産性に優れているため、特に動画など大容量データを有するコンテンツを記録する情報記録媒体の主流となっている。
【0010】
また、例えば、操作者が携帯するのに適合した音楽再生用としてポピュラーな小型の電子機器としては、直径約63mmの小径光ディスクを幅約72mm、奥行き68mm、高さ5mmの外形寸法を有する樹脂製のカートリッジ内に収容したミニディスク(登録商標)などの小径の光ディスクの再生が可能な小型プレーヤー、あるいはインターネットのネット回線を介して内蔵されたハードディスクや半導体メモリにお気に入りの画像や楽曲などをダウンロードして再生が可能な超小型プレーヤーなども広く普及している。
【0011】
このようなカートリッジに収容された小径光ディスクを再生する情報再生装置として、例えば(特許文献1)に開示される構成が知られている。
【特許文献1】特開2002−216451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら従来の技術では、このような光ディスクを用いた情報記録媒体を少なくとも再生可能に構成された情報再生装置は、例えばレーザー光源から出射された光を光学部材経由で情報記録媒体に導いてその情報記録媒体の記録面に結像させ、この記録面に形成されたμmオーダの微小なピットの有無を記録面からの反射光に基づいて検出する必要がある。
【0013】
したがって、光源から出射された光を情報記録媒体に導き結像させる光学部材と情報記録媒体の相対的な位置関係には極めて高い位置合わせ精度が要求される。
【0014】
その一方で、電子機器自体が超小型であるがゆえに、自動車や電車などの車両で移動中に操作されることも頻繁にあるために、このようなモバイル用途を想定した電子機器に搭載される情報再生装置においては、それが振動・落下等によって強い衝撃に晒される可能性が高まる。
【0015】
しかしながら、前述したミニディスク(登録商標)などの小径の光ディスクの再生が可能な小型プレーヤーにおいては、カートリッジの側面溝と嵌合可能な凸部が設けられており高さ方向の規制には寄与するものの回転方向の規制を行うことができず、振動・落下などの衝撃応力が集中するカートリッジの角部が情報記録媒体格納部を構成する部材に与える影響を軽減することが困難であった。
【0016】
また、単なる輸送振動や落下のおそれだけでなく、操作者によってはその電子機器が駆動している状態であっても電子機器自体を天地逆転する状態にしたり、周囲が暗くなり情報記録媒体や情報再生装置の視認性が悪かったりして、情報記録媒体を正しい方向で情報再生装置に挿入しないまま無理をして押し込むため、情報再生装置の情報記録媒体格納部を構成する部材を変形や破損させてしまうという課題もあった。
【0017】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、カートリッジが情報記録媒体格納部に装着される際に、回転方向の規制を加え、情報記録媒体格納部に対するカートリッジの角度ずれを小さくし、振動・落下などにより情報記録媒体格納部へ与える影響を軽減することができる情報再生装置とそれを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的を達成するために、本発明の情報再生装置は、情報の記録面を有するディスク状記録媒体を収容しその記録面と平行な方向の面に少なくとも1つの凹部が形成されたカートリッジをその高さ方向から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の保持板と、一対の保持板と連接されカートリッジをその幅方向の側面側から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の側板と、一対の保持板のいずれか一方の保持板に、カートリッジのスライド挿入時において凹部に入り込むような高さでその保持板から他方の保持板の方向へ突出する凸部と、を有する情報記録媒体格納部を備えたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係わる情報再生装置は、情報記録媒体格納部は、情報の記録面を有するディスク状記録媒体を収容しその記録面と平行な方向の面に少なくとも1つの凹部が形成されたカートリッジをその高さ方向から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の保持板と、一対の保持板と連接されカートリッジをその幅方向の側面側から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の側板と、一対の保持板のいずれか一方の保持板に、カートリッジのスライド挿入時において凹部に入り込むような高さでその保持板から他方の保持板の方向へ突出する凸部と、を有する情報記録媒体格納部を備えたことにより、カートリッジが情報記録媒体格納部に装着される際に、回転方向の規制を加え、情報記録媒体格納部に対するカートリッジの角度ずれを小さくし、振動・落下などにより情報記録媒体格納部へ与える影響を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0021】
(実施の形態1)
図1に示すように情報再生装置1は、着脱可能な情報記録媒体7を格納する情報記録媒体格納部8と、少なくとも情報記録媒体7のカートリッジ6に収容されたディスク状記録媒体5に記録された情報を読み取るピックアップ75と、再生機構部2のほぼ中央に配置され、ディスク状記録媒体5を回転駆動するスピンドルモータ22と、上面シャーシ9の下方に隣接配置された取り付け部95から情報記録媒体格納部8の開口部を通って垂れ下がり、ピックアップ75の正常な動作範囲を超える変位を規制するピックアップ規制部材94を有している。
【0022】
まず操作者は、情報記録媒体7を情報再生装置1に装着するにあたって、図示しない開放レバーを操作することにより再生機構部2から上面シャーシ9と情報記録媒体格納部8の両部材を上方に開放した状態にしてから、次に手動で情報記録媒体7を情報記録媒体格納部8の中へ所定の方向でスライド挿入する。
【0023】
ここで、情報の記録面を有するディスク状記録媒体5を収容したカートリッジ6の上面となるディスク状記録媒体5の記録面と平行な方向の面に少なくとも1つの凹部61(図5参照)がスライド挿入方向と平行に形成されており、操作者はその凹部61を上側に向けた状態でゆっくりスライド挿入する。
【0024】
そして、カートリッジ6に形成された凹部61に入り込むような高さで凸部60(図2参照)が情報記録媒体格納部8に設けられているため、そのスライド挿入時において、カートリッジ6に回転方向の規制が加わることとなるが、その詳細については後述する。
【0025】
また、ピックアップ規制部材94は、情報記録媒体7が情報記録媒体格納部8への情報記録媒体7の着脱に応じて容易に弾性変位するように構成されている。
【0026】
そのため、情報記録媒体7のスライド挿入に伴って、そのカートリッジ6の進行方向の先端部に押されて上側に弾性変形し、さらにスライド挿入されるとピックアップ規制部材94がカートリッジ6の上面に当接した状態で情報記録媒体7がスピンドルモータ22の周部に配設されたマグネットによってチャッキング装着され、スピンドルモータ22によってディスク状記録媒体5の回転駆動が可能な位置で保持される。
【0027】
そして、カートリッジ6のスライド挿入後においては、カートリッジ6の挿入側の前面がイジェクトレバーの作用部100に当接してさらにイジェクトレバーが押し込まれているため、そのイジェクトレバーは押し込まれた状態で情報記録媒体格納部8に係止されることになる。
【0028】
ここで、図面の下部で示した矢印x、y、zは、相互に垂直な関係にある空間3次元の方向を示しており、それぞれ情報再生装置1やカートリッジ6に対する幅方向、奥行き方向および高さ方向を示している。
【0029】
次に、図2を用いて前述した情報記録媒体格納部8の詳細な構成を説明する。
【0030】
情報記録媒体格納部8は、カートリッジ6をその高さ方向から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の保持板81、保持板82と、かつ、その一対の保持板81、保持板82の幅方向の両側のそれぞれに連接されカートリッジ6をその幅方向の側面側から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の側板83、側板84と、さらに、保持板81にはスライド挿入時においてカートリッジ6の凹部に入り込むような高さで保持板81から保持板82の方向へ突出する凸部60と、を有している。
【0031】
次に、図3を用いて破線で示した情報記録媒体7と情報記録媒体格納部8との関係を幅方向および高さ方向について説明する。
【0032】
ここで、情報記録媒体格納部8における側板83と側板84との幅方向の間隔をW、保持板81と保持板82との高さ方向の間隔をHとし、カートリッジ6において幅方向の外形寸法をw1、高さ方向の外形寸法をh1とすると、スムーズなスライド挿入性を確保するため、w1<Wおよびh1<Hの条件を十分に満足するように設定されている。
【0033】
また、本図からも明らかなように、凸部60は、保持板81の幅方向において側板83に偏倚して設けられ、かつ、その凸部60と側板84との間隔w2はカートリッジ6の奥行きd1(図4(a)参照)よりも小さくなるように設定されている。
【0034】
これにより、例えば幅w1よりも奥行きd1が小さなカートリッジ6が正しい挿入方向に対して90度回転して挿入しようとしても、その凸部60によって挿入が妨げられるので、誤挿入を確実に防止できる。
【0035】
つまり、操作者によっては情報再生装置1の搭載された電子機器自体を天地逆転する状態にしたり、周囲が暗くなり情報記録媒体7や情報再生装置1の挿入口85の視認性が悪かったりして、情報記録媒体7を正しい方向で情報再生装置1に挿入しないまま無理をして押し込むため、情報再生装置1の情報記録媒体格納部8を構成する部材を破損させてしまうという課題も解決できる。
【0036】
次に、図4(a)と図4(b)を用いて破線で示した情報記録媒体7と情報記録媒体格納部8との関係を奥行き方向について説明する。
【0037】
ここで、図4(a)で示したように、カートリッジ6が情報記録媒体格納部8の挿入口85から押し込まれ、スライド挿入時において保持板81にはカートリッジ6の上面に形成された凹部61(図5参照)に入り込むような高さで保持板81から保持板82の方向へ突出する凸部60が設けられている。
【0038】
また、図4(b)で示したように、カートリッジ6は情報記録媒体格納部8の内部をスライドしてその進行方向の先端部が図示しないイジェクトレバーに当接して停止した状態においても凸部60は凹部に入りこむように奥行き方向の位置に設けられている。
【0039】
すなわち、凸部60の高さh2は、カートリッジ6のスライド挿入時とスライド挿入後のいずれにおいてもカートリッジ6のスライド挿入方向と平行に形成された凹部61(図5参照)に入り込むように設定されている。
【0040】
これにより、カートリッジ6が情報記録媒体格納部8に装着される際において、スライド挿入時に加えてスライド挿入後においても回転方向の規制が加わるため、最終マグネットによってチャッキングされ、カートリッジ6が再生位置にある状態、いわゆる再生状態においても、情報記録媒体格納部8の側板83や側板84に対して平行度が保たれ、落下・衝撃の際に破線で示したカートリッジ6の角部6a、6b、6c、6d(図6参照)が側板83や側板84に点接触することが少なくなるので、情報記録媒体格納部8の側板83や側板84の変形を軽減できる。
【0041】
また、凸部60は、カートリッジ6を矢印で示したスライド挿入する方向に沿って平板状に延設されている。
【0042】
これにより、凸部60が、カートリッジ6の奥行き方向においてより大きな挿入ストロークで規制応力がカートリッジ6に作用することにより、回転方向の規制がより精度良く行われる。
【0043】
また、凸部60は、カートリッジ6をスライド挿入する方向と直角な方向となる幅方向に弾性変形するようにも設定されている。
【0044】
これにより、情報記録媒体格納部8の側板83や側板84に対して平行度が保たれ、かつ、落下・衝撃の際にもカートリッジ6が情報記録媒体格納部8の内部において幅方向に変位しようとしても、カートリッジ6の凹部61がその中に入り込んだ凸部60にぶつかり、凸部60が幅方向に弾性変形して衝撃応力を分散でき、情報記録媒体格納部8の側板83や側板84を変形させる応力をより緩和できるので、その分、情報記録媒体格納部8の側板83や側板84の変形を軽減できる。
【0045】
ここで、保持板81に対する凸部60の形成方法は、プレス成形により所定の大きさだけ打ち抜き加工により開口して、所定の残存部分を垂直方向に折曲げ加工すれば工程も簡素化できるため好ましいが、予め別部材で製作したものを溶着、溶接、接着、カシメなどにより固定しても構わない。
【0046】
次に、図5を用いて凸部60と凹部61の関係を説明する。
【0047】
この図から明らかなように、凸部60の保持板81からの高さh2は、保持板81と保持板82の高さ方向の間隔Hからカートリッジ6の高さh1を差し引いた長さよりも大きくなるように設定されている。
【0048】
これにより、操作者によってカートリッジ6のスライド挿入が天地逆転の方向(重力に対してさかさまの方向)のいずれの方向に情報再生装置1が置かれたとしても、そのカートリッジ6の自重によって凸部60が凹部61に確実に入りこむので、回転方向の規制がより精確に行われる。
【0049】
なお、本図のように、凸部60と凹部61との幅方向の隙間は、カートリッジ6と側板83との間隔よりも小さい方が好ましいが、側板に十分な弾性力があり凸部60の回転方向の規制に影響がない場合や前述したような凸部60の弾性変形による衝撃応力の分散を行うのが主たる目的の場合などには、むしろカートリッジ6と側板83との間隔よりも大きくしてもよい。
【0050】
次に、図6を用いて破線で示したカートリッジ6と情報記録媒体格納部8との関係を説明する。
【0051】
本図は、図5(b)と同じ状態であって、カートリッジ6に収容されたディスク状記録媒体5がスピンドルモータ22の周部に配置されたマグネットによってチャッキング装着され、スピンドルモータ22によってディスク状記録媒体5の回転駆動が可能な位置で保持された状態である。
【0052】
この状態は、カートリッジ6が情報記録媒体格納部8にスライド挿入される際に、十分なスムーズなスライド挿入性が確保されつつも破線で示したスピンドルモータ22を略中心として回転方向に角度θを小さくする方向の規制も加わっている。
【0053】
したがって、本発明に係わる凸部60が設けられておらず規制なしの状態でスライド挿入されれば破線で示したカーリッジ6の状態であったものが、本発明に係わる凸部60が設けられその規制によって実線で示したカートリッジ6のように情報記録媒体格納部8の側板83、側板84に対するカートリッジ6の平行度が保たれた状態となり、落下・衝撃の際にカートリッジ6の角部6a、6b、6c、6dが側板83や側板84に点接触することがなくなるので、情報記録媒体格納部8の側板83や側板84の変形を軽減でき、耐衝撃性を大きく向上できる。
【0054】
また、図7(a)〜(c)は、カートリッジ6が破線で示した情報記録媒体格納部8の中においてスライド挿入の際に凸部60によって規制される様子を模式的に表したもので、図7(a)で示したスライド挿入開始の状態ではカートリッジ6が矢印で示した進行方向に対して回転方向に角度θの傾きがあったものが、図7(b)で示した凸部60が凹部61に入り込み始めた状態から回転方向の規制が開始され角度θ1<角度θとなり、図7(c)で示したスライド挿入後においては回転方向の規制がほぼ完全に加わりカートリッジ6と情報記録媒体格納部8の側板83や側板84との平行度が保たれている。
【0055】
本図からも明らかなように、凸部60は、カートリッジ6を矢印で示したスライド挿入する方向である情報記録媒体格納部8の側板83や側板84の奥行き方向に沿って平板状に延設されているため、凸部60が、カートリッジ6の奥行き方向においてより大きな挿入ストロークで規制応力がカートリッジ6に作用することにより、回転方向の規制がより精度良く行われる。
【0056】
次に、図8を用いて図4(a)で示された構成の変形例を説明する。
【0057】
本図のように、凸部60とは別に保持板81の挿入口85側に設けられた凸部70は、カートリッジ6を挿入しようとした正しい挿入位置から90度、180度、または表裏反転して挿入しようとしても、その凸部60と凹部61の位置がずれていることを操作者が容易に視認できるので、確実に誤挿入を防止できる。
【0058】
ここで、もしカートリッジ6の凹部61の内側にシャッターのロックを解除する機構などが設けられてそれとの併用を行うために所定のロック解除機能が得られない場合は、少なくともそのロック解除機構に影響しない程度の高さに低めるとか、高さ方向に十分な弾性力を持たせた形状や素材を適宜選択すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0059】
以上のように、本発明による情報再生装置とそれを備えた電子機器は、カートリッジが情報記録媒体格納部に装着される際に、回転方向の規制を加え、情報記録媒体格納部に対するカートリッジの角度ずれを小さくし、振動・落下などにより情報記録媒体格納部へ与える影響を軽減することができるので、モバイルカートリッジが情報記録媒体格納部に装着される際に、回転方向の規制を加えることができる。
【0060】
これにより、情報記録媒体格納部に対するカートリッジの角度ずれを小さくし、振動・落下などによる情報記録媒体格納部へ与える影響を軽減することができるので、ノート型の携帯型パーソナルコンピュータ、PDAに代表される携帯情報端末、携帯電話、携帯ゲーム機器、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどのモバイル用途の情報再生装置として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】情報再生装置の情報記録媒体格納部を開放した状態の斜視図
【図2】情報再生装置の情報記録媒体格納部の内側から見た斜視図
【図3】情報再生装置の情報記録媒体格納部の正面図
【図4】(a)スライド挿入時の状態を示した図3のA−A断面図、(b)スライド挿入後の状態を示した図3のA−A断面図
【図5】凸部と凹部の関係を示した図4(b)のB−B部分断面図
【図6】スライド挿入後の状態を示した情報再生装置の情報記録媒体格納部の平面図
【図7】(a)スライド挿入開始のカートリッジの状態図、(b)規制開始直後のカートリッジの状態図、(c)スライド挿入後のカートリッジの状態図
【図8】図4(a)で示された構成の変形例を示す図
【符号の説明】
【0062】
1 情報再生装置
2 再生機構部
5 ディスク状記録媒体
6 カートリッジ
6a、6b、6c、6d 角部
7 情報記録媒体
8 情報記録媒体格納部
9 上面シャーシ
22 スピンドルモータ
60 凸部
61 凹部
70 凸部
75 ピックアップ
81 保持板
82 保持板
83 側板
84 側板
85 挿入口
94 ピックアップ規制部材
95 取り付け部
100 イジェクトレバーの作用部
W 幅方向の間隔
H 高さ方向の間隔
w1 幅方向の外形寸法
w2 間隔
h1 高さ方向の外形寸法
h2 高さ方向の外形寸法
d1 奥行き
θ 角度
θ1 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報の記録面を有するディスク状記録媒体を収容しその記録面と平行な方向の面に少なくとも1つの凹部が形成されたカートリッジをその高さ方向から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の保持板と、
前記一対の保持板と連接され前記カートリッジをその幅方向の側面側から挟み込むように所定の間隔で対面配置された一対の側板と、
前記一対の保持板のいずれか一方の保持板に、前記カートリッジのスライド挿入時において前記凹部に入り込むような高さでその保持板から他方の保持板の方向へ突出する凸部と、を有する情報記録媒体格納部を備えた情報再生装置。
【請求項2】
前記凸部の高さは、前記カートリッジのスライド挿入時とスライド挿入後のいずれにおいても前記凹部に入り込むように設定された請求項1記載の情報再生装置。
【請求項3】
前記凸部の高さは、その一対の保持板の高さ方向の間隔から前記カートリッジの高さ方向の高さを差し引いた長さよりも大きくなるように設定された請求項1記載の情報再生装置。
【請求項4】
前記凸部は、前記カートリッジをスライド挿入する方向に沿って平板状に延設された請求項1記載の情報再生装置。
【請求項5】
前記凸部は、前記カートリッジをスライド挿入する方向と直角な方向に弾性変形するように設定された請求項4記載の情報再生装置。
【請求項6】
前記凸部は、前記一対の側板のいずれか一方に偏倚して設けられ、かつ、その凸部と他方の側板との間隔は前記カートリッジの奥行きよりも小さくなるように設定された請求項1記載の情報再生装置。
【請求項7】
前記凸部は、前記保持板の前記カートリッジの挿入口側に設けられた請求項1記載の情報再生装置。
【請求項8】
請求項1から7いずれか1項に記載の情報再生装置を備えた電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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