説明

情報再生装置及び情報再生方法

【課題】ガイド層分離型光ディスクに記録された情報を好適に再生する
【解決手段】情報再生装置(1)は、ガイド層(51)及び複数の記録層(52)を有しており、記録トラック(300)間にギャップ(410,420)を有する光ディスク(50)に記録された情報を再生する。情報再生装置は、記録層に対して再生用の光ビーム(L1)を照射する再生光学系と、対物レンズ(101)を駆動する対物レンズ駆動手段(ACT1)と、再生光学系からの再生信号に基づいて、光ビームの照射位置に記録トラックが存在するか否かを検出する検出手段(520)と、記録トラックの存在が検出されない場合に、対物レンズをラジアル方向に加速するように制御する加速手段(530)と、加速後において記録トラックの存在が検出された場合に、対物レンズをラジアル方向に減速するように制御する減速手段(540)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばサーボエラー信号検出用のガイド層と、複数の記録層とを含んでなる多層光ディスクに記録された情報を再生する情報再生装置及び情報再生方法の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置で再生される光ディスクとして、例えばデータが記録されている複数の記録層と、サーボ用ガイドトラックが記録されたガイド層とを有する多層式光ディスク(所謂、ガイド層分離型ディスク)が知られている。このガイド層分離型ディスクに対する記録時には、例えばディスクの反り等に起因してガイドトラックと記録トラックとの位置関係が変化し、その結果として、記録済みの記録トラックと追加記録される記録トラックとの間にずれが生じてしまうおそれがある。このため、例えば特許文献1では、データを追加記録する際に、記録済み領域から十分な間隔を空けて記録を開始するという技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−40093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1のように、記録済み領域から間隔を空けて追記を行った場合、再生時において記録トラックを追従できなくなるおそれがある。即ち、記録層においてデータトラックが存在しない領域が部分的に存在することになるため、再生時におけるトラッキング制御が適切に行えなくおそれがある。
【0005】
ガイド層分離型ディスクでは、記録時にはガイド層におけるガイドトラックの読み込みが行われるものの、再生時においては記録層に記録された記録トラックのみを用いてトラッキング制御を行うことができるため、ガイド層のガイドトラックを読み込まずともデータの再生を行うことができる。しかしながら、上述したデータトラックが存在しない領域が存在してしまうと、ガイドトラック無しではトラッキング制御が困難となってしまうため、ガイド層を読み込まざるを得ない。
【0006】
再生時にもガイド層を読み込むことが求められると、例えば再生専用機においても記録層及びガイド層の両方に対応する2つの光学系を備えていることが求められ、装置の製造コストの増加及び大型化を招いてしまう。このように、特許文献1に係る技術は、記録時の不具合を解消できたとしても、再生時の不都合を新たに生じさせてしまうという技術的問題点を有している。
【0007】
本発明は、例えば上述した技術的な問題に鑑みて為されたものであり、ガイド層を有する多層式光ディスクに記録された情報を好適に再生することが可能な情報再生装置及び情報再生方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の情報再生装置は、ガイドトラックが形成されたガイド層と、前記ガイド層上に積層された複数の記録層とを有しており、前記複数の記録層に記録された記録トラック間にギャップを有する光ディスクから、記録された情報を再生する情報再生装置であって、前記複数の記録層のうち一の記録層に対して、対物レンズを介して再生用の光ビームを照射する再生光学系と、前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動手段と、前記再生光学系からの再生信号に基づいて、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを検出する検出手段と、前記記録トラックが存在しないことが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に加速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する加速手段と、前記加速手段による加速後において、前記記録トラックが存在することが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に減速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する減速手段とを備える。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の情報再生方法は、ガイドトラックが形成されたガイド層と、前記ガイド層上に積層された複数の記録層とを有しており、前記複数の記録層に記録された記録トラック間にギャップを有する光ディスクから、前記複数の記録層のうち一の記録層に対して、対物レンズを介して再生用の光ビームを照射する再生光学系と、前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動手段とを備える情報再生装置を用いて、記録された情報を再生する情報再生方法であって、前記再生光学系からの再生信号に基づいて、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを検出する検出工程と、前記記録トラックが存在しないことが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に加速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する加速工程と、前記加速工程による加速後において、前記記録トラックが存在することが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に減速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する減速工程とを備える。
【0010】
本発明の作用及び他の利得については、以下に示す発明を実施するための形態とともに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る情報再生装置の全体構成を示す概略構成図である。
【図2】光ディスクにおける記録トラックの構成を概念的に示す平面図である。
【図3】実施形態に係るトラッキング制御部の構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係る情報再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】記録トラックギャップ飛び越え制御時における各信号の状態を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態に係る情報再生装置は、上記課題を解決するために、ガイドトラックが形成されたガイド層と、前記ガイド層上に積層された複数の記録層とを有しており、前記複数の記録層に記録された記録トラック間にギャップを有する光ディスクから、記録された情報を再生する情報再生装置であって、前記複数の記録層のうち一の記録層に対して、対物レンズを介して再生用の光ビームを照射する再生光学系と、前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動手段と、前記再生光学系からの再生信号に基づいて、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを検出する検出手段と、前記記録トラックが存在しないことが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に加速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する加速手段と、前記加速手段による加速後において、前記記録トラックが存在することが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に減速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する減速手段とを備える。
【0013】
本実施形態に係る情報再生装置は、案内構造であるガイドトラックが形成されたガイド層と、該ガイド層上に積層された複数の記録層とを有する光ディスクから、記録された情報を再生する。本実施形態では特に、複数の記録層に記録された記録トラック間にはギャップが存在している。即ち、記録トラックは全て連続するように記録されているのではなく、少なくとも部分的に、記録トラックが存在しない領域が存在している。このような記録トラック間のギャップは、例えば光ディスクの反り等に起因してガイドトラックと記録トラックとの位置関係が変化し、記録済みの記録トラックと追加記録される記録トラックとの間にずれが生じてしまうことによって、記録済みの記録トラックに追加記録される記録トラックが上書きされてしまうことを防止するために、記録時に意図的に形成される。
【0014】
本実施形態に係る情報再生装置は、光ディスクに記録された情報を再生するための再生光学系を備えている。再生光学系は、例えばLD(Laser Diode)等である光源を有しており、光ディスクの複数の記録層のうち一の記録層に対して、対物レンズを介して再生用の光ビームを照射する。尚、再生光学系によって照射される光ビームの波長は、例えば405nm(ナノメートル)である。
【0015】
再生光学系による光ビームの照射に用いられる対物レンズは、例えばレンズアクチュエータ等である対物レンズ駆動手段によって支持されている。対物レンズ駆動手段は、例えば対物レンズをその外周側から包囲して保持するように設けられており、再生光学系からの再生信号等に基づいて対物レンズを駆動する。具体的には、例えば再生光学系からの再生信号に応じて生成されるトラッキングエラーに基づいて、再生光学系による光ビームの照射位置を調整するように対物レンズを駆動する。尚、対物レンズ駆動手段は、対物レンズを、光ディスクの表面に沿って(例えば、ガイド層に形成されたトラックの接線方向に垂直な方向(即ち、ラジアル方向)に)駆動可能であると共に、対物レンズを、光ディスクに入射する各光ビームの光軸方向(即ち、スラスト方向)に沿って駆動可能である。
【0016】
本実施形態に係る情報再生装置の動作時には、検出手段によって、光ビームの照射位置に記録トラックが存在するか否かが検出される。即ち、光ビームの照射位置が記録トラック間に存在するギャップ部分であるか否かが検出される。検出手段は、再生光学系からの再生信号に基づいて、光ビームの照射位置に記録トラックが存在するか否かを検出する。検出手段は、例えば再生信号の有無を2値化した記録未記録信号(または、ラジアルコントラスト信号)を生成することで、記録トラックが存在するか否かを検出する。
【0017】
ここで本実施形態では特に、検出手段で記録トラックが存在しないことが検出された場合、加速手段によって、対物レンズを光ディスクのラジアル方向に加速するように対物レンズ駆動手段が制御される。加速手段は、例えば光ビームの照射位置に記録トラックが存在しないことが検出されると、対物レンズを加速制御するための加速制御信号を生成し、対物レンズ駆動手段へと送信する。これにより、対物レンズは、光ビームの照射位置が記録トラック間に存在するギャップ部分となった際に加速開始される。尚、対物レンズの加速は、光ビームの照射位置が記録トラック間のギャップ部分になると同時に行われることが好ましいが、多少の遅れが生じたとしても相応の効果は得られる。
【0018】
加速手段によって対物レンズの駆動が加速された後には、検出手段で記録トラックが存在することが検出された場合に、減速手段によって、対物レンズを光ディスクのラジアル方向に減速するように対物レンズ駆動手段が制御される。減速手段は、例えば光ビームの照射位置に記録トラックが存在することが検出されると、対物レンズを減速制御するための減速制御信号を生成し、対物レンズ駆動手段へと送信する。これにより、対物レンズは、光ビームの照射位置が記録トラック間のギャップ部分を通過してから減速開始されることになる。
【0019】
ここで仮に、上述した対物レンズのトラッキング加速が行われなかったとすると、光ビームの照射位置が記録トラック間のギャップ部分となった際に、記録トラックからの再生信号を用いて行われてきた対物レンズのトラッキング制御が行えなくなるためにトラッキング制御が大きく乱れたり、偏芯等のディスクの外乱によって対物レンズが引き戻されギャップを飛び越すことができなくなる場合がある。
【0020】
また、トラッキング減速が行われなかったとすると、光ビームの照射位置が記録トラック間のギャップ部分を飛び越えて追従すべき記録トラックが現われた際に、なかなかサーボを引き込むことができずに対物レンズが流れて、場合によっては次のギャップに到達してしまいトラッキング制御不能に陥る。よって、光ディスクに記録された情報を適切に再生することが困難となってしまう。
【0021】
尚、ガイド層分離型の光ディスクの場合、トラッキング制御はガイド層におけるガイドトラックを用いて行うこともできるが、そのためには再生光学系に加え、ガイドトラックを再生するための光学系を更に備えることが求められてしまうため、装置の製造コストの増加や大型化を招いてしまう。
【0022】
しかるに本実施形態に係る情報再生装置は、上述したように、記録トラックが存在しないことが検出されると対物レンズの駆動が加速され、その後、記録トラックが存在していることが検出されると対物レンズの駆動が減速される。これにより、対物レンズは、記録トラック間のギャップを飛び越えるように駆動される。従って、本実施形態に係る情報再生装置によれば、記録トラック間にギャップが存在している場合であっても、再生光学系以外の光学系を用いずに適切に情報を再生することが可能である。
【0023】
本実施形態に係る情報再生装置の一態様では、前記減速手段は、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを示す記録未記録信号、及び前記光ビームの照射位置と前記記録トラックの位置とのずれを示すトラッキングエラー信号に基づいて、前記対物レンズ駆動手段を制御するための減速制御信号を生成する。
【0024】
この態様によれば、減速手段には、光ビームの照射位置に記録トラックが存在するか否かを示す記録未記録信号(言い換えれば、検出手段における記録トラックが存在するか否かの検出に用いられる信号)、及び光ビームの照射位置と記録トラックの位置とのずれを示すトラッキングエラー信号(言い換えれば、通常時のトラッキング制御に用いられる信号)が入力される。そして減速手段は、入力された記録未記録信号及びトラッキングエラー信号の両方に基づいて、対物レンズ駆動手段を制御するための減速制御信号を生成する。
【0025】
より具体的には、減速制御信号は、トラッキングエラー信号を2値化した信号の立ち上がり及び立ち下がりの時点での記録未記録信号の値をラッチすることで生成される。また、減速後に減速選択信号はトラッキング追従制御信号を選択し続けることになるので、通常のトラッキング制御状態に自動的に切り替わる。このように減速制御信号を生成すれば、加速手段によって加速された対物レンズの駆動を、適切なタイミングで適切な速度へと減速することができる。従って、加速制御及び減速制御によって記録トラック間のギャップを飛び越した後において、ギャップ後に記録された記録トラックを適切に再生することが可能である。
【0026】
本実施形態に係る情報再生装置の他の態様では、前記記録トラック間のギャップは一の前記光ディスクに複数存在し、互いに幅が異なる。
【0027】
この態様によれば、一の光ディスクに複数存在する記録トラック間のギャップの幅が互いに異なっているため、予めギャップ幅として所定の値を記憶させておき、記録トラックが検出できなくなった時点で所定の値分トラックをスキップするという動作では、記録トラック間のギャップを適切に飛び越すことができない。
【0028】
しかるに本態様に係る情報再生装置では、上述したように、記録トラック間のギャップの飛び越しは、対物レンズの加速制御及び減速制御によって行われる。よって、記録トラック間のギャップがどのような幅を有していたとしても、適切にギャップ部分だけを飛び越すことができる。
【0029】
本実施形態に係る情報再生方法は、上記課題を解決するために、ガイドトラックが形成されたガイド層と、前記ガイド層上に積層された複数の記録層とを有しており、前記複数の記録層に記録された記録トラック間にギャップを有する光ディスクから、前記複数の記録層のうち一の記録層に対して、対物レンズを介して再生用の光ビームを照射する再生光学系と、前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動手段とを備える情報再生装置を用いて、記録された情報を再生する情報再生方法であって、前記再生光学系からの再生信号に基づいて、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを検出する検出工程と、前記記録トラックが存在しないことが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に加速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する加速工程と、前記加速工程による加速後において、前記記録トラックが存在することが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に減速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する減速工程とを備える。
【0030】
本実施形態に係る情報再生方法によれば、上述した情報再生装置と同様に、記録トラックが存在しないことが検出されると対物レンズの駆動が加速され、その後、記録トラックが存在していることが検出されると対物レンズの駆動が減速される。これにより、対物レンズは、記録トラック間のギャップを飛び越えるように駆動される。従って、本実施形態に係る情報再生方法によれば、記録トラック間にギャップが存在している場合であっても、再生光学系以外の光学系を用いずに適切に情報を再生することが可能である。
【0031】
尚、本実施形態に係る情報再生方法においても、上述した本実施形態に係る情報再生装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
【0032】
本実施形態に係る情報再生装置及び情報再生方法の作用及び他の利得については、以下に示す実施例において、より詳細に説明する。
【実施例】
【0033】
以下では、図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。
【0034】
<装置構成>
先ず、本実施例に係る情報再生装置の全体構成について、図1を参照して説明する。ここに図1は、本実施例に係る情報再生装置の全体構成を示す概略構成図である。
【0035】
図1において、光ディスク50は、スパイラル状又は同心円状のガイドトラックが予め形成されたガイド層51と、該ガイド層51の上に積層された複数の記録層52とを有している。即ち、光ディスク50は、所謂、ガイド層分離型多層光ディスクである。
【0036】
ここで、ガイド層51には、トラッキングエラー信号を得るためのグルーブ構造が予め形成されている。他方、複数の記録層52には、情報を記録するための記録トラックが形成されている。尚、複数の記録層52には、何らの案内構造(例えばピット、グルーブ等)も形成されていない。
【0037】
以下では、本実施例に係る光ディスクの記録トラックの構成について、図2を参照して説明する。ここに図2は、光ディスクにおける記録トラックの構成を概念的に示す平面図である。
【0038】
図2において、本実施例に係る光ディスク50は、記録された情報の再生を前提としているため、記録層52への記録が既に行われており、記録52には記録トラック300、301及び302が螺旋状又は同心円状に形成されている。本実施例では特に、記録層52における記録トラック300及び301間にはギャップ410、記録トラック301及び302間にはギャップ420が存在している。このような記録トラック間のギャップは、例えば光ディスク50の反り等に起因してガイドトラックと記録トラックとの位置関係が変化し、記録済みの記録トラックと追加記録される記録トラックとの間にずれが生じてしまうことによって、記録済みの記録トラックに追加記録される記録トラックが上書きされてしまうことを防止するために、記録時に意図的に形成される。尚、図中のギャップ410及び420は、互いに異なる幅を有している。
【0039】
図1に戻り、情報再生装置1は、光ピックアップ10、スピンドルモータ20、制御部30を備えて構成されている。
【0040】
スピンドルモータ20は、光ディスク50を着脱自在且つ回転自在に保持するターンテーブル(図示せず)を有している。
【0041】
光ピックアップ10は、光ディスク50の複数の記録層52のうち一の記録層に対して、記録再生光L1を照射する記録再生光学系と、光ディスク50のガイド層51に対して、サーボ光L2を照射するサーボ光学系とを有している。
【0042】
記録再生光学系は、本発明の「再生光学系」の一例であり、例えば青色レーザーダイオード等である光源LD1から記録再生光L1が出射される。尚、光源LD1は、図示しない駆動回路によって出力が制御されており、例えば記録時には、所望のデータに合わせて高出力で変調駆動され、再生時には一定の比較的低出力で駆動される。出射された記録再生光L1は、コリメータレンズ111、偏光ビームスプリッタPBS1、二枚のレンズの間隔をアクチュエータACT2によって変化させることで平行光に若干の拡散・収束角度を与えるビームエキスパンダ112を介して、ダイクロイックプリズムDPに入射される。ダイクロイックプリズムDPは、記録再生光L1を反射するように設計されており、記録再生光L1は、ダイクロイックプリズムDPの反射面で反射され、光ディスク50方向へ90度光路が曲げられる。記録再生光L1は、4分の1波長板102を透過して円偏光となった後、対物レンズ101により光ディスク50の複数の記録層52のうち一の記録層(即ち、記録又は再生対象の記録層)上に集光される。
【0043】
一の記録層で反射された記録再生光L1は、対物レンズ101を介して、4分の1波長板102を透過することで、入射光に対して偏光方向が90度回転した直線偏光となる。記録再生光L1は、入射時とは逆の光路を辿り、偏光ビームスプリッタPBS1の反射面で反射され、集光レンズ113を介して、受光素子PD1へと導かれる。受光素子PD1は、受光強度に応じたレベルの電圧信号を生成する。
【0044】
サーボ光学系では、例えば赤色レーザーダイオード等である光源LD2からサーボ光L2が出射される。尚、光源LD2は、図示しない駆動回路によって、一定の出力になるように駆動される。出射されたサーボ光L2は、コリメータレンズ121、偏光ビームスプリッタPBS2を介して、ダイクロイックプリズムDPに入射される。ダイクロイックプリズムDPは、サーボ光L2を透過するように設計されており、サーボ光L2は、ダイクロイックプリズムDPを透過し、4分の1波長板102を透過して円偏光となった後、対物レンズ101により光ディスク50のガイド層51上に集光される。
【0045】
ガイド層51で反射されたサーボ光L2は、対物レンズ101を介して、4分の1波長板102を透過することで、入射光に対して偏光方向が90度回転した直線偏光となる。サーボ光L2は、入射時とは逆の光路を辿り、偏光ビームスプリッタPBS2の反射面で反射され、集光レンズ122を介して、受光素子PD2へと導かれる。受光素子PD2は、例えば4分割の受光面を有しており、分割面毎に受光強度に応じたレベルの電圧信号を生成する。
【0046】
尚、記録再生光学系は、情報の記録時及び再生時の両方に用いられるのに対し、サーボ光学系は、典型的には記録時のみ用いられ再生時には用いられない。よって、再生のみに用いられる再生専用機においては、サーボ光学系は備えられていなくともよい。
【0047】
記録再生光学系及びサーボ光学系に共通して用いられる対物レンズ101は、本発明の「対物レンズ駆動手段」の一例であるアクチュエータACT1によって駆動される。アクチュエータACT1は、対物レンズ101を光軸方向に移動させるフォーカシング部分と、対物レンズ101を光軸に垂直なディスク半径方向(即ち、ガイドトラックの接線方向に直角な方向)に移動させるトラッキング部分を有している。
【0048】
制御部30は、記録層フォーカスエラー生成部210、記録層フォーカス制御部220、記録層トラッキングエラー生成部230、再生信号生成部240、球面収差補正部250及びトラッキング制御部260を備えて構成されている。
【0049】
記録層フォーカスエラー生成部210は、受光素子PD1から出力される電圧信号に応じてフォーカスエラー信号を生成する。フォーカスエラー信号は、記録再生光L1における記録層52上のフォーカスの誤差を示す信号である。記録層フォーカスエラー生成部210で生成されたフォーカスエラー信号は、記録層フォーカス制御部220に供給される。
【0050】
記録層フォーカスエラー制御部220は、記録層フォーカスエラー生成部210から供給されるフォーカスエラー信号に基づいて、フォーカス制御を行うためのフォーカス制御信号を生成する。フォーカス制御信号はアクチュエータACT1に供給され、フォーカス制御信号に基づいて対物レンズ101のフォーカス制御が行われる。具体的には、記録再生光L1が所望の記録層52に焦点を結ぶように(即ち、フォーカスエラー信号がゼロになるように)対物レンズ101が光軸方向に駆動される。
【0051】
記録層トラッキングエラー生成部230は、受光素子PD1から出力される電圧信号に応じてトラッキングエラー信号を生成する。トラッキングエラー信号は、記録再生光L1における記録層52上のビームスポット位置の記録トラック300〜302中心からの誤差を示す信号である。トラッキングエラー信号の生成には、例えば位相差法等の公知の信号生成方法を用いることができる。トラッキングエラー信号は、トラッキング制御部260に供給される。
【0052】
再生信号生成部240は、受光素子PD1から出力される電圧信号に応じて、記録トラック300〜302に記録された記録データの再生信号を生成する。再生信号240は、記録データの再生に用いられる他、球面収差補正部250及びトラッキング制御部260においても用いられる。
【0053】
球面収差補正部250は、再生信号に基づいて補正信号を生成する。補正信号はアクチュエータACT2へと供給され、補正信号に基づいてビームエキスパンダ112が制御される。ビームエキスパンダ112は、例えば再生信号の振幅が最大となるように制御される。
【0054】
トラッキング制御部260は、記録層トラッキングエラー生成部230から供給されるトラッキングエラー信号に基づいて、トラッキング制御を行うためのトラッキング制御信号を生成する。トラッキング制御信号はアクチュエータACT1に供給され、トラッキング制御信号に基づいて対物レンズ101のトラッキング制御が行われる。具体的には、記録再生光L1が記録トラック300〜302を追従するように(即ち、トラッキングエラー信号がゼロになるように)対物レンズ101がラジアル方向に駆動される。
【0055】
また本実施形態に係るトラッキング制御部260は特に、上述した通常のトラッキング制御に加えて、記録トラック間のギャップ(図2参照)を飛び越して再生するための加速制御及び減速制御が実行可能とされている。
【0056】
以下では、トラッキング制御部260のより具体的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係るトラッキング制御部の構成を示すブロック図である。
【0057】
図3において、トラッキング制御部260は、トラッキング補償器510、記録未記録検出器520、トラッキング加速器530、トラッキング減速機540及び出力部550を備えて構成されている。
【0058】
トラッキング補償器510は、記録層トラッキングエラー生成部230から供給される記録層トラッキングエラー信号を補償し、トラッキング追従制御信号を生成する。トラッキング補償器510は、例えばサーボの安定化及び高精度化のための位相補償やゲイン補償を行う。
【0059】
記録未記録検出器520は、本発明の「検出手段」の一例であり、再生信号生成部240から供給される記録層再生信号に基づいて、記録再生光L1の照射位置に記録トラック300〜302が存在するか否かを示す記録未記録信号を生成する。
【0060】
トラッキング加速器530は、本発明の「加速手段」の一例であり、記録未記録検出器520によって未記録(言い換えれば、記録トラック間のギャップ)が検出されると、トラッキング制御を加速するための加速制御信号を生成して出力する。加速制御信号は、例えば予め設定された一定の加速を実現するためのパルスとして生成される。
【0061】
トラッキング減速器540は、本発明の「減速手段」の一例であり、トラッキング加速器530による加速制御後に、記録未記録検出器520によって記録トラック300〜302の存在(言い換えれば、記録トラック間のギャップの終了)が検出されると、トラッキング制御を減速するための減速制御信号を生成して出力する。減速制御信号は、例えばトラッキング補償器510から出力されるトラッキング追従制御信号のうち、減速方向のみの信号を選択することによって生成される。
【0062】
出力部550は、トラッキング補償器510から出力されるトラッキング駆動信号、トラッキング加速器530から出力される加速制御信号、及びトラッキング減速器540から出力される減速制御信号のいずれかを、対物レンズ101のトラッキング制御を行うトラッキング駆動信号として出力する。
【0063】
<処理説明>
次に、本実施例に係る情報再生装置の動作について、図4及び図5を参照して説明する。ここに図4は、実施形態に係る情報再生装置の動作を示すフローチャートである。また図5は、記録トラックギャップ飛び越え制御時における各信号の状態を示すタイミングチャートである。尚、以下では、本実施形態に特有の、記録ギャップの飛び越え制御について詳細に説明し、その他の一般的な制御については適宜説明を省略するものとする。
【0064】
図4において、本実施例に係る情報再生装置1の動作時には、記録層52における記録トラック300に対して記録再生光L1が照射され、記録層トラッキングエラー生成部230においてトラッキングエラー信号が生成されると共に、再生信号生成部240において再生信号が生成される。
【0065】
再生信号が生成されると、トラッキング制御部260における記録未記録検出器520では、再生信号に基づいて記録未記録信号が生成され、記録再生光L1の照射位置に記録トラック300〜302が存在しているか否かが検出される。記録未記録信号は、例えば再生信号の電圧値を2値化したラジアルコントラスト信号として生成される(図5参照)。
【0066】
他方、トラッキングエラー信号が生成されると、対物レンズを駆動するトラッキング制御部260におけるトラッキング補償器510ではトラッキング追従制御信号が生成され、記録再生光L1は記録トラック300に追従するように制御される(ステップS101)。このようにトラッキング制御が行われると再生信号生成部240において生成される再生信号は有効な再生信号として利用可能となると共に、トラッキング制御部260における記録未記録検出器520で生成される記録未記録信号は記録トラック300が存在していることを示す。
【0067】
ここで、記録トラック300が存在している状態(ステップS103:YES)が続けば、記録再生光L1は記録トラック300に追従し続ける。即ち、記録トラック300に対する通常の再生処理が実行され続ける。一方で、記録トラック300が存在していない場合(ステップS103:NO)、記録再生光L1の照射位置が記録トラック300及び記録トラック301間のギャップ部分であると判定され、トラッキング加速器530によって加速制御信号が出力される(ステップS104)。
【0068】
図5において、加速制御信号は、トラッキング制御部260から正(即ち、駆動方向がトラックの進行方向となるような極性)のレベルを有するパルス状のトラッキング制御信号として出力される。これにより、対物レンズ101は、加速パルスの幅に応じてギャップを飛び越す方向へ加速される。尚、加速パルスの幅は、所望の加速度に応じて実験的、理論的、或いは経験的に求められ予め設定されている。
【0069】
上述したトラッキング駆動の加速によって、対物レンズ101は、記録トラック間300及び記録トラック301間のギャップ410を確実に飛び越えることが可能となる。尚、トラッキング制御部260は、加速パルスの出力後から減速するまでの間は、ゼロのレベルを有するトラッキング制御信号を出力する。よって、対物レンズ101の速度は定速となる。
【0070】
図4に戻り、トラッキング駆動の加速後、記録未記録検出器510において記録トラック301が検出されると(ステップS105:YES)、記録トラック300及び記録トラック301間のギャップ410を飛び越えたと判定し、トラッキング減速器540によって減速制御信号が出力される(ステップS106)。
【0071】
図5において、減速制御信号は、減速選択信号に応じてトラッキング追従制御信号の減速方向が抽出されることにより生成される。即ち、ここでは所謂半波ブレーキが実施されることになる。減速選択信号は、記録層トラッキングエラー2値化信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングで記録未記録信号をラッチすることで生成される(図中の破線矢印参照)。また、減速後に減速選択信号はトラッキング追従制御信号を選択し続けることになるので、通常のトラッキング制御状態に自動的に切り替わる。このようにすれば、加速された対物レンズ101の駆動を、適切なタイミングで適切な速度へと減速しつつ、記録再生光L1を次の記録トラック301に追従させることができる。従って、トラッキング制御の加速及び減速によって記録トラック300及び記録トラック301間のギャップ410を飛び越した後において、ギャップ後に記録された記録トラック301を適切に再生することが可能である。
【0072】
ここで仮に、上述した対物レンズのトラッキング加速が行われなかったとすると、記録再生光L1の照射位置が記録トラック300および記録トラック301間のギャップ部分となった際に、記録トラック300からの再生信号を用いて行われてきた対物レンズのトラッキング制御が行えなくなるためにトラッキング制御が大きく乱れたり、偏芯等のディスクの外乱によって対物レンズが引き戻されギャップを飛び越すことができなくなる場合がある。また、トラッキング減速が行われなかったとすると、記録再生光L1の照射位置が記録トラック300および記録トラック301間のギャップ部分を飛び越えて追従すべき記録トラック301が現われた際に、なかなかサーボを引き込むことができずに対物レンズが流れて、場合によっては記録トラック301を通過してしまったり、ギャップ420に到達してしまうことでトラッキング制御不能に陥る。よって、光ディスク50に記録された情報を適切に再生することが困難となってしまう。
【0073】
尚、ガイド層分離型の光ディスク50の場合、トラッキング制御はガイド層51におけるガイドトラックを用いて行うこともできるが、そのためには記録再生光学系に加えサーボ光学系を用いることが求められてしまう。本実施例に係る情報再生装置1は、情報の記録も可能とするためにサーボ光学系を備えているが、情報の再生だけを目的とする再生専用機においては、サーボ光学系を備える必要はない。よって、再生時にもサーボ光学系を用いるとなると、装置の製造コストの増加や大型化を招いてしまう。
【0074】
これに対し、本実施例に係る情報再生装置1は、上述したように、記録トラック300が存在しないことが検出されると対物レンズ101のトラッキング駆動が加速され、その後、記録トラック301が存在していることが検出されると対物レンズ101のトラッキング駆動が減速される。これにより、対物レンズ101は、記録トラック300及び記録トラック301間のギャップ410を飛び越えるように駆動される。従って、本実施例に係る情報再生装置1によれば、記録トラック300及び記録トラック301間にギャップ410が存在している場合であっても、再生光学系以外の光学系を用いずに適切に情報を再生することが可能である。尚、記録トラック301及び記録トラック302間に存在するギャップ420についても、上述した処理と同様の処理によって飛び越えることができる。
【0075】
また本実施例では特に、記録トラック300及び記録トラック301間、並びに記録トラック301及び記録トラック302間に存在する複数のギャップ410及び420(図2参照)の幅は互いに異なっている。このため、予めギャップ幅として所定の値を記憶させておき、各記録トラックが検出できなくなった時点で所定の値分トラックをスキップするという動作では、各記録トラック間のギャップを適切に飛び越すことができない。
【0076】
これに対しても、本実施例に係る情報再生装置1では、対物レンズ101のトラッキング加速及びトラッキング減速によって各記録トラック間のギャップの飛び越しが行われるため、各記録トラック間のギャップがどのような幅を有していたとしても、適切にギャップ部分だけを飛び越すことができる。
【0077】
以上説明したように、本実施例に係る情報再生装置及び情報再生方法によれば、ガイド層を有する多層式光ディスクに記録された情報を好適に再生することが可能である。
【0078】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報再生装置及び情報再生方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0079】
1…情報再生装置、10…光ピックアップ、20…スピンドルモータ、30…制御部、50…光ディスク、51…ガイド層、52…記録層、101…対物レンズ、210…記録層フォーカスエラー生成部、220…記録層フォーカスエラー制御部、230…記録層トラッキングエラー生成部、240…再生信号生成部、250…球面収差補正部、260…トラッキング制御部、300,301,302…記録トラック、410,420…ギャップ、510…トラッキング補償器、520…記録未記録検出器、530…トラッキング加速器、540…トラッキング減速器、550…出力部、ACT1,ACT2…アクチュエータ、L1…記録再生光、L2…サーボ光、LD1,LD2…光源、PD1,PD2…受光素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイドトラックが形成されたガイド層と、前記ガイド層上に積層された複数の記録層とを有しており、前記複数の記録層に記録された記録トラック間にギャップを有する光ディスクから、記録された情報を再生する情報再生装置であって、
前記複数の記録層のうち一の記録層に対して、対物レンズを介して再生用の光ビームを照射する再生光学系と、
前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動手段と、
前記再生光学系からの再生信号に基づいて、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを検出する検出手段と、
前記記録トラックが存在しないことが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に加速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する加速手段と、
前記加速手段による加速後において、前記記録トラックが存在することが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に減速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する減速手段と
を備えることを特徴とする情報再生装置。
【請求項2】
前記減速手段は、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを示す記録未記録信号、及び前記光ビームの照射位置と前記記録トラックの位置とのずれを示すトラッキングエラー信号に基づいて、前記対物レンズ駆動手段を制御するための減速制御信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の情報再生装置。
【請求項3】
前記記録トラック間のギャップは一の前記光ディスクに複数存在し、互いに幅が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報再生装置。
【請求項4】
ガイドトラックが形成されたガイド層と、前記ガイド層上に積層された複数の記録層とを有しており、前記複数の記録層に記録された記録トラック間にギャップを有する光ディスクから、前記複数の記録層のうち一の記録層に対して、対物レンズを介して再生用の光ビームを照射する再生光学系と、前記対物レンズを駆動する対物レンズ駆動手段とを備える情報再生装置を用いて、記録された情報を再生する情報再生方法であって、
前記再生光学系からの再生信号に基づいて、前記光ビームの照射位置に前記記録トラックが存在するか否かを検出する検出工程と、
前記記録トラックが存在しないことが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に加速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する加速工程と、
前記加速工程による加速後において、前記記録トラックが存在することが検出された場合に、前記対物レンズを前記光ディスクのラジアル方向に減速するように前記対物レンズ駆動手段を制御する減速工程と
を備えることを特徴とする情報再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−25840(P2013−25840A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159029(P2011−159029)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】