説明

情報処理システム、収集サーバ、情報処理方法及びプログラム

【課題】ユーザにとってコンテンツの検索を行いやすいシステムを提供する。
【解決手段】メディアサーバからコンテンツを受信して再生できるクライアントと、メディアサーバからコンテンツに関連するコンテンツ管理情報を受信して管理する収集サーバとで構成される情報処理システムにおいて、予め決められた条件に従って、コンテンツ管理情報をメディアサーバから取得し、取得したコンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置に関する情報を、コンテンツのカテゴリとして記憶するようにした。また、クライアントからコンテンツの検索条件を受信した場合には、検索条件に一致するコンテンツ情報を抽出してカテゴリ一覧し、生成したカテゴリ一覧をクライアントに送信するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メディアサーバからコンテンツを受信して再生できるクライアントと、前記メディアサーバから前記コンテンツに関連するコンテンツ管理情報を受信して管理する収集サーバとで構成される情報処理システム及び情報処理方法、プログラム、並びにそのシステムに適用される収集サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
ホームネットワーク環境でデジタルAV機器同士や、パソコンを相互に接続するための技術ガイドラインとして、DLNA(Digital Living Network Alliance)ガイドラインが知られている。DLNAガイドラインは、コンテンツを提供するサーバと、コンテンツを再生するクライアントとの間における接続条件を定めたものであり、このガイドラインに準拠した機器同士であれば、特別な設定をしなくても、線をつなぐだけで相互接続してコンテンツを共用できるようになる。
【0003】
DLNAガイドラインでは、ネットワーク上の機器同士の連携を実現するプロトコルとして、UPnP(Universal Plug and Play)を使用することが決められており、クライアントとサーバ間でのコンテンツ及びコンテンツ管理情報のやり取りは、UPnP AVの仕様に基づいて行われる。ユーザは、UPnPコントロールポイントから、BrowseコマンドまたはSearchコマンドを使ってサーバ内のCDS(Content Directory Service)を呼び出し、コンテンツ管理情報の一覧を取得する。そして、コンテンツ管理情報一覧に含まれているコンテンツの保存場所のURL(Uniform Resource Locator)にアクセスすることで、所望のコンテンツを得ることができる。
【0004】
図14に、家庭内LAN(Local Area Network)等のネットワーク2を介して、DLNAクライアントとDLNAサーバ(メディアサーバ)とが接続されている様子を示してある。DLNAクライアント10としてノート型パーソナルコンピュータ10a(以下、パーソナルコンピュータはPCと称する)とテレビジョン受像機10cがあり、ネットワークメディアレシーバ20を介して、DLNAサーバ20であるノート型PC20aやデスクトップ型PC20b、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダ20cが接続されている。図14には、ノート型PC20aに写真P1とビデオV1、音楽M1が記録されており、デスクトップ型PC20bには写真P2と音楽M2、ビデオV2が、DVDレコーダ20cにはビデオV3が記録されている様子が示されている。
【0005】
DLNAクライアント10とDLNAサーバとは、DLNAガイドラインに準拠した接続方式で接続されているため、DLNAサーバ20のそれぞれの機器上に記録された写真やビデオ、音楽等のコンテンツを、DLNAクライアント10のぞれぞれの機器で読み出して再生させることができる。
【0006】
例えばDLNAクライアント10のパーソナルコンピュータ10aで、DLNAサーバ20に保存されている写真2を見る場合には、写真2を保存しているデスクトップ型PC20bにアクセスすればよい。しかしこの場合、写真2が記憶されている機器が何であるのかを、DLNAクライアント10側で予め把握しておく必要がある。このため、特に、様々な種類のDLNAサーバ20に大量のコンテンツが記憶されている場合などは、コンテンツを探す手間や時間がかかってしまうという問題があった。
【0007】
この問題を解決する手法としては、収集サーバを使って、家庭内の各DLNAサーバ中のコンテンツ管理情報を一元で管理する手法が知られている。収集サーバを用いた場合のシステム構成例を、図15に示してある。図15に示した構成では、DLNAサーバ20の各機器に記録されたコンテンツのメタデータ(属性情報)を、収集サーバ30に一括で管理させている。
【0008】
図15に示した例では、収集サーバ30がコンテンツの種類毎にコンテンツを分類した場合の例を示してある。収集サーバ30上では、ノート型PC20aに記録されているビデオV1と、デスクトップ型PC20b上のビデオV2、DVDレコーダ20c上のビデオV3とを、「ビデオ」という分類で一覧表示している。同様に、ノート型PC20a上に記録された写真P1とデスクトップ型PC20b上に記録された写真P2とが、「写真」の分類で一覧表示されており、ノート型PC20a上に記録された音楽M1とデスクトップ型PC20b上に記録された音楽P2とが、「音楽」の分類で一覧表示されている。
【0009】
このように収集サーバ30は、DLNAサーバ20の各機器に点在して記録されているコンテンツの情報を、データの種類やアーティスト別等に再分類して一覧で示す機能を備えているため、DLNAクライアント10の各機器は、収集サーバ30にアクセスするだけで所望のコンテンツを容易に検索することができるようになる。
【0010】
この他にも、コンテンツ検索の効率を向上させるための様々な手法が採られている。例えば特許文献1には、デジタルカメラからPCに画像を取り込む際に、画像のメタデータを用いて画像を自動的に分類する手法について、開示がしてある。
【特許文献1】特開2006−262214号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1にも記載があるように、特にデジタルカメラや携帯電話端末等で撮影された静止画像では、そのメタデータが、撮影日付や、機器がその静止画像に対して自動的に付与したタイトルのみである場合が多い。図16に、収集サーバ30上で静止画像の一覧が表示されている様子を示してある。図16に示した画面では、画面左側に画像のサムネイルが表示されており、その隣にDSC0005.JPG等の画像のタイトル、2005/9/3 午後6:40等の撮影日時が表示されている。
【0012】
ところが、図16に表示されたような情報のみをキーとして、得たい画像を検索することは難しい場合がある。撮影日時や画像のタイトル等は、ユーザにとって意味の無い分類であることが多いためである。
【0013】
DLNAクライアント10の種類によっては、DLNAサーバ20内のCDS(Container Directory Service)と呼ばれるコンテンツの階層構造を、ユーザが操作するメニュー画面上にそのまま見せるものもある。CDSは、例えば図17に示したような構造であり、コンテナと呼ばれるフォルダが階層状に結び付けられている。コンテナの中には、コンテナ単体で存在するものや、アイテムと呼ばれるコンテンツの実ファイルを備えるものがある。なお、コンテナ又はアイテムは、共にオブジェクトという総称でも呼称される。
【0014】
図17に示した例では、ルートコンテナC0の下に、“録画ビデオ”と名づけられたコンテナC1と、“アルバム一覧”と名づけられたコンテナC2がぶら下がっており、コンテナC2の下に、“アルバム1”と名づけられたコンテナC3と、“アルバム2”と名づけられたコンテナC4とが接続されている。コンテナC3には、更に“オマケ”と名づけられたコンテナC5が接続されている。そして、コンテナC2の中にビデオコンテンツであるアイテムIt1とIt2が格納されており、コンテナC3の中に写真コンテンツであるアイテムIt3、It4、It5が、コンテンツC4の中に写真コンテンツであるアイテムIt6が格納されている様子が示されている。つまり、CDSはユーザが作成したフォルダ名や階層をそのまま示したものであり、CDSにおけるフォルダ名は、ユーザにとっては意味のあるものである場合が多い。
【0015】
このような階層がメニュー画面上に表示されていれば、ユーザがその階層をたどって目的の写真にたどり着くことも可能であるが、目的の写真にたどり着くまでの間に、階層間を何度も移動しなければならないことも多く、操作性が良いとは言えなかった。
【0016】
また、撮影日付やタイトル以外のメタデータも、CDSでは有するように規定されているため、これらのメタデータを検索の条件に追加することができれば、検索の効率を向上させることができるはずである。図18(a)には、5種類の必須メタデータを示してあり、図18(b)には、任意で追加可能なメタデータを示してある。
【0017】
必須のメタデータとしては、コンテンツごとに割り振られる一意のIDである@idや、コンテンツの一階層上のコンテンツのIDである@parentID、コンテンツが変更可能かどうかを示す@restricted、タイトルを示すdc:title、コンテンツの種別を示すupnp:classがある。任意に追加可能なメタデータとしては、日時情報を示すdc:dateや、概要を示すdc:description、アーティスト情報を示すupnp:artist、アルバム情報を示すupnp:album、ジャンル情報を示すupnp:genre、コンテンツデータの取得先URLであるres等がある。
【0018】
ところが、コンテンツ検索のキーとして使えそうな項目を、任意に追加可能なメタデータとして追加することは可能であるが、その意味をDLNAクライアント10との間で共有し合わなければ、追加した項目を検索項目として使用することはできない。しかし、このような情報を共有するためのDLNA共通の枠組みは存在していない。よって現状では、拡張情報として追加したメタデータを、DLNAクライアント10やDLNAサーバ20を構成する様々な機器間で共有することは、不可能であると言える。
【0019】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ユーザにとってコンテンツの検索を行いやすいシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、メディアサーバからコンテンツを受信して再生できるクライアントと、メディアサーバからコンテンツに関連するコンテンツ管理情報を受信して管理する収集サーバとで構成される情報処理システムにおいて、予め決められた条件に従って、コンテンツ管理情報をメディアサーバから取得し、取得したコンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置に関する情報を、コンテンツのカテゴリとして記憶するようにした。また、クライアントからコンテンツの検索条件を受信した場合には、検索条件に一致するコンテンツ情報を抽出してカテゴリ一覧し、生成したカテゴリ一覧をクライアントに送信するようにしたものである。
【0021】
このようにしたことで、収集サーバからクライアントに送られるコンテンツ管理情報においては、コンテンツを格納したフォルダ(親フォルダ)の名前が、コンテンツのメタデータとして記録されるようになる。このため、クライアントがコンテンツを検索する際のキーとして、メタデータであるコンテンツのフォルダの名前を用いることができるようになる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、ユーザが意図して付与したフォルダ名を、コンテンツ検索の際のキーとして用いることができるようになるため、コンテンツ検索の効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の一実施の形態を、図1〜図10を参照して説明する。本例では、従来例として図15に示した構成と同様の構成としてあり、図1には、その内部構成例を示してある。なお、図15に示した構成においては、DLNAクライアントとしてノート型PCとテレビジョン受像機、DLNAサーバとしてデスクトップ型PCとノート型PCとDVDレコーダ、収集サーバとしてデスクトップ型PCを用いてあるが、機器構成は図15に示した例に限定されるものではない。
【0024】
図1に示したシステムにおいて、DLNAクライアント100とDLNAサーバ200は、それぞれ収集サーバ300に接続してある。収集サーバ300は、DLNAサーバ200からのコンテンツ管理情報の収集と、収集したコンテンツ管理情報のDLNAクライアント100への配信処理を行う。
【0025】
DLNAクライアント100は、ネットワーク1との接続インターフェースである通信部101と、通信部101で行われる通信の制御や、DLNAクライアント100の各部の制御を行う制御部102と、ユーザからの操作入力を受け付ける操作部105と、収集サーバ300から取得したコンテンツ管理情報や、コンテンツ管理情報の中からユーザによって選択された、写真やビデオ等のコンテンツを表示する表示部106と、コンテンツデータ等を記憶する記憶部107とで構成される。
【0026】
また制御部102は、HTTP処理モジュール104と、UPnPコントロールポイントモジュール103とを備える。HTTP処理モジュール104は、HTTPクライアントの処理を行うものであり、GETコマンド等のコマンドの生成や、コマンドに呼応して送られたレスポンスメッセージに含まれる、XML(Extensible Markup Language)や画像データを基に、表示画面を生成する処理を行う。UPnPコントロールポイントモジュール103は、ネットワーク1に接続されたUPnP対応デバイスの検出処理や、DLNAサーバ200内のCDS情報を取得するための、Browseコマンドの生成等を行う。
【0027】
DLNAサーバ200は、通信部201と、制御部202と、操作部205と、表示部306と、記憶部307とで構成される。通信部201、操作部205、表示部206については、DLNAクライアント100と同様の構成であるものとする。記憶部307には、写真や音楽、ビデオ等のコンテンツが記憶されている他、これらのコンテンツの属性情報及びその階層構造を有するCDS308が記憶されている。
【0028】
また、制御部202は、HTTP処理モジュール204とUPnPデバイス処理モジュール203とを備える。HTTP処理モジュール204は、HTTPサーバの処理を行うものであり、DLNAクライアント100から送信されたコマンドの解析及び応答処理を行う。Browseコマンドを受信した場合には、記憶部307に記憶されているコンテンツ管理情報の送信処理等を行う。
【0029】
収集サーバ300は、通信部301と制御部310と記憶部320とで構成される。図1に示した例では、収集サーバ300が操作部や表示部を備えていない構成としてあるが、これらを備える機器に適用してもよい。記憶部320には、コンテナリスト321(フォルダ名記憶部)と、コンテンツデータベース322(以下、コンテンツDB322と称する)を記憶させてある。コンテナリスト321には、DLNAサーバ200から送信されたコンテンツ管理情報にコンテナが含まれていた場合に、そのコンテナの名前が書き込まれる。
【0030】
コンテンツDB322とは、DLNAサーバ200が有するCDS308の情報を基に、実コンテンツであるアイテムと、そのアイテムが格納されているコンテナ(親コンテナ)の名前とを対応付けて、アイテムのメタデータとして記録することで生成されるデータベースである。コンテンツDB322の構成の詳細については後述する。
【0031】
制御部310は、DLNAサーバ200からコンテンツ管理情報を取得して、コンテンツDB322に渡す処理を行う収集モジュール310aと、DLNAクライアント100からの要求に応じて、コンテンツDB322に記録された情報を基にカテゴリ一覧又はコンテンツ情報一覧(オブジェクト一覧)を生成し、生成した一覧をDLNAクライアント100に送信する処理を行う、一覧送信モジュール310bとを備える。
【0032】
収集モジュール310aは、さらにHTTP処理モジュール301と、UPnPコントロールポイントモジュール302と、一覧探索モジュール303(コンテンツ情報探索部)と、メタデータ格納処理モジュール304(コンテンツ情報データベース生成部)とで構成される。
【0033】
収集モジュール310aは、DLNAサーバ200がサーバであるのに対して、クライアントとしての位置づけで処理を行う。このため、HTTP処理モジュール301とUPnPコントロールポイントモジュール302では、DLNAクライアント100のHTTP処理モジュール103、UPnPコントロールポイントモジュール104と同様の処理を行う。一覧探索モジュール303は、DLNAサーバ200から受信したCDS情報を解析して、CDS情報を構成する各オブジェクトがコンテナであるかアイテムであるかの判断を行い、判断結果に基づいて適切な処理を行う。
【0034】
メタデータ格納処理モジュール304は、一覧探索モジュール303が検出したオブジェクトがアイテムであった場合に、検出されたアイテムとその親コンテナの名前とを対応付けて、アイテムのメタデータとしてコンテンツDB322に記録する処理を行う。一覧探索モジュール303、メタデータ格納処理モジュール304における処理の詳細については後述する。
【0035】
一覧送信モジュール310bは、HTTP処理モジュール305と、UPnPデバイス処理モジュール306と、一覧生成処理モジュール307(一覧生成部)と、リクエスト解釈モジュール308と、データベース検索モジュール309とで構成される。一覧送信モジュール310bは、DLNAクライアント100のサーバとしての位置づけで処理を行う。このため、HTTP処理モジュール305とUPnPデバイス処理モジュール306では、DLNAサーバ200のHTTP処理モジュール203、UPnPデバイス処理モジュール204と同様の処理を行う。
【0036】
リクエスト解釈モジュール308は、DLNAクライアント100から送信されたコマンドの内容を解析し、一覧に含める情報の種別を判定する。データベース検索モジュール309は、リクエスト解釈モジュール308で判定された種別のデータを、コンテンツDB322から抽出する処理を行う。一覧生成処理モジュール307は、データベース検索モジュール309で抽出されたデータを基にカテゴリ一覧又はオブジェクト一覧を生成し、UPnPに適合する形式に書き換える処理を行う。リクエスト解釈モジュール308、データベース検索モジュール309、一覧生成処理モジュール307における処理の詳細については後述する。
【0037】
次に、図2〜図5のフローチャートを参照して、収集サーバ300がDLNAサーバ200からコンテンツ管理情報を取得して、DLNAクライアント100にカテゴリ一覧及びオブジェクト一覧を送信し、DLNAクライアント100が実コンテンツを取得するまでの処理の流れについて説明する。
【0038】
図2には、収集サーバ300がDLNAサーバ200からコンテンツ管理情報を取得する場合の処理例を示してある。収集サーバ300は、ユーザにより設定された、1時間等の所定の間隔毎に、DLNAサーバ200に対してSystemUpdateIDの取得要求を送信する(ステップS1)。SystemUpdateIDとは、DLNAサーバ200が有する任意の正整数の値であり、DLNAサーバ200自身のコンテンツに追加や削除、更新等があった場合に、DLNAサーバ200によって変更される値である。
【0039】
DLNAサーバ200は、収集サーバ300からのID値の取得要求を受けると、収集サーバ300にSystemUpdateIDを返送する(ステップS2)。収集サーバ300では、SystemUpdateIDを取得すると、DLNAサーバ200へのアクセスが1回目のアクセスであったか否かの判定を行う(ステップS3)。DLNAサーバ200へのアクセスが1回目であると判断された場合にはYesが選択され、取得したSystemUpdateID値を保存する処理が行われる(ステップS7)。
【0040】
DLNAサーバ200へのアクセスが2回目以降であると判断された場合には、取得したSystemUpdateID値と、既に保存されているSystemUpdateID値とを比較し、両者の値に違いがあるか否かの判断が行われる(ステップS4)。両者の値が同じであると判断された場合には、DLNAサーバ200においてコンテンツの更新等が行われていないことになるため、何もせずそのまま処理は終了となる。両者の値が異なると判断された場合には、収集サーバ300からDLNAサーバ200に対して、コンテンツ管理情報の取得要求が送信される(ステップS5)。そして、DLNAサーバ200からコンテンツ管理情報が送信されると(ステップS5)、コンテンツ管理情報を取得すると共に、取得したSystemUpdateID値で前回のSystemUpdateID値を上書きする(ステップS7)。つまり、DLNAサーバ200でコンテンツの追加や削除、更新等があった場合にのみ、コンテンツ管理情報の収集が行われるようになる。
【0041】
次に、図3のフローチャートを参照して、収集サーバ300におけるコンテンツDB322の生成処理の例について説明する。図3に示された処理は、図2のステップS6でDLNAサーバ200から送信されたコンテンツ管理情報を取得した後に行われるものである。
【0042】
コンテンツ管理情報を取得した後は、まずコンテナリスト321にルートコンテナの名前を追加する処理が行われる(ステップS11)。取得したコンテンツ管理情報が、図17に示されたような構成であった場合には、コンテナリストには“ルート”と記されることになる。次に、コンテナリスト321が空であるか否かの判断が行われる(ステップS12)。以降に説明する処理が完了している場合には、コンテナリスト321は空となるため、その場合はYesが選択され、処理は終了となる。
【0043】
コンテナリストが空でないと判断された場合には、取得したコンテンツ管理情報から、コンテナが1つ取り出される(ステップS13)。そして、コンテナ直下のオブジェクトの一覧が取得される(ステップS14)。図17に示した例を用いて説明すると、ステップS14では、取り出したコンテナがルートコンテナC0であった場合には、ルートコンテナC0直下のコンテナC1〜C4の情報が取得されることになる。また、取り出したコンテナがコンテナC1であった場合には、そこに格納されているアイテムIt1、アイテムIt2の情報が取得されることになる。コンテナの取得は、階層の上層から下層に向かって順に行われるものとする。
【0044】
次に、オブジェクト一覧内のすべてのオブジェクトに対して、後述する処理が完了しているか否かの判断が行われる(ステップS15)。処理が完了していないと判断された場合には、オブジェクト一覧から、オブジェクトが1つ取り出される(ステップS16)。そして、取り出したオブジェクトがコンテナであるか否かの判定が行われる(ステップS17)。
【0045】
取り出したオブジェクトがコンテナであった場合には、コンテナリスト321にコンテナの名前が追加される(ステップS18)。取り出したオブジェクトがコンテナではなく、アイテムであった場合には、アイテムが格納されている親コンテナの名前をアイテムと結びつけ、アイテムのメタデータとしてコンテンツDB322に格納する処理が行われる(ステップS19)。ここでいう親コンテナの名前とは、ステップS16で取り出されたコンテナリストから取り出されたコンテナの名前である。
【0046】
ステップS18とステップS19の処理が行われた後は、ステップS15に戻り、オブジェクト一覧内のすべてのオブジェクトに対して、ステップS17〜ステップS18又はステップS19の処理が行われたか否かの判断が行われる。すべてのオブジェクトに対して処理が行われたと判断された場合にはYesが選択され、ステップS12に戻る。ステップS12でコンテナリスト321が空であると判断された場合には、処理は終了となる。上述した各ステップのうち、ステップS16とステップS17の処理は一覧探索モジュール203で行われる処理となり、ステップS19の処理が、メタデータ格納処理モジュール204で行われる処置となる。
【0047】
このような処理が行われることにより、アイテムと、アイテムが格納されている親コンテナの名前とが結び付けられて、アイテムのメタデータとして記憶されるようになる。メタデータとして登録されている情報であれば、検索時のキーとして用いることも可能となる。よって、ユーザにとって意味のある場合の多い親コンテナの名前を、コンテンツ検索の際のキーとして使用できるようになる。
【0048】
次に、図3を用いて説明した処理が行われる場合に、実際にDLNAサーバ200からどのような情報が送信され、収集サーバ300においてどのようなコンテナリスト321又はコンテンツDB322が生成されるのかについて、図4を参照して具体例を挙げながら説明する。
【0049】
まず、図3のステップS13で取り出されたコンテナがルートコンテナであったところからの処理を説明する。図4のステップS21では、コンテナリスト321からルートコンテナが取り出され(ステップS21)、DLNAサーバ200に対してオブジェクト一覧の送信要求が送られる(ステップS22)。ここではBrowseコマンドが使用され、コマンド内では、ルートコンテナのIDである0が指定されている。
【0050】
DLNAサーバ200では、オブジェクト一覧送信の要求を受け付けると、図4にOL1として示したようなXMLの記述を、オブジェクト一覧として返信する(ステップS23)。オブジェクト一覧OL1には、各コンテナのIDと名前が記されており、コンテナの名前は、“dc:title”のプロパティ値として示されている。
【0051】
そして、オブジェクト一覧を受信した収集サーバ300では、dc:titleのプロパティ値を、コンテナの名前としてコンテナリスト321に追加する処理を行う(ステップS24)。オブジェクト一覧OL1を基に生成されたコンテナリストは、コンテナリストCL1として示されたようなものとなる。つまり、dc:titleのプロパティ値である「植物」や「動物」が、コンテナリストの「名前」として追加されるようになる。
【0052】
そして次に、コンテナリストから「植物」のコンテナが1つ取り出され(ステップS25)、取り出された「植物」のコンテナの直下にあるオブジェクトの一覧を取得したいという要求が、収集サーバ300からDLNAサーバ200に対して送信される(ステップS26)。ステップS25で「植物」のコンテナが取り出されたため、図4の左側に示されたコンテナリストCL2には、IDが2の「動物」のみが残されるようになる。
【0053】
「植物」のコンテナIDは1であるため、ステップS26でDLNAサーバ200に対して送信されるBrowseコマンドにおいては、1が指定される。そして、1が指定されたBrowseコマンドを受け取ったDLNAサーバ200は、container idが1である、「植物」という名のコンテナの直下にあるオブジェクトを抽出して図4にOL2として示したようなオブジェクト一覧を生成し、生成したオブジェクト一覧を収集サーバ300に対して送信する(ステップS27)。オブジェクト一覧OL2には、“item id10”の記載があるように、アイテムの情報が含まれているため、収集サーバ300では、アイテムのdc:titleプロパティ値をアイテムのタイトルとしてコンテンツデータベースCD1に書き込む。それと同時に、その親コンテナの名前、つまりステップS25でコンテナリストから取り出された「名前」を、コンテンツデータベースCD1に「カテゴリ」として書き込む処理を行う(ステップS28)。
【0054】
オブジェクト一覧OL2においては、アイテムの名前として“Winter Leaves.jpg”や“Tree.jpg”の記載があり、これらのアイテムを格納している親コンテナの名前は“植物”であるため、コンテンツデータベースCD1においては、アイテム名がタイトルとして格納され、親コンテナの名前がカテゴリとして格納されるようになる。
【0055】
次に、DLNAクライアント100からのコンテンツ検索要求に基づいて、収集サーバ300がカテゴリ一覧を送信する処理の例について、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、DLNAクライアント100で、表示部106(図1参照)に表示されたメニュー画面上で、コンテンツ検索のキーとして「カテゴリ」が選択されると(ステップS30)、DLNAクライアント100から収集サーバ300に対して、カテゴリ情報の取得要求が送信される(ステップS31)。ここで送信されるのはBrowseコマンドであり、コマンド内では“CategoryList”が指定されている。
【0056】
図6には、メニュー画面の例を示してある。図6に示した例では、コンテンツ検索のキーの種類として、上から「登録日から探す」、「カテゴリから探す」、「キーワードから探す」、「すべてのフォト」の項目が記されている。ユーザは、図6に示した画面上で、カーソルCS1を上下に移動させることで、所望のキーを選択することができる。
【0057】
収集サーバ300は、DLNAクライアント100からのカテゴリ情報取得要求を受信すると、コンテンツDB322からカテゴリを抽出し、抽出されたカテゴリに重複がある場合には、重複を削除する処理を行う(ステップS32)。例えばカテゴリとして、「動物」、「植物」、「入学式」、「動物」を抽出した場合には、「動物」は1つのみを抽出するようにする。そして抽出した情報を基に、カテゴリ一覧を生成する処理を行う(ステップS33)。
【0058】
ステップS33で生成されるカテゴリ一覧は、例えば図5にカテゴリ一覧CtL1として示されたようなものとなる。コンテナのIDとして‘“kind=C&name=“動物”’や‘“kind=C&name=“植物”’が指定されており、dc:titleプロパティの値として、“動物”や“植物”が指定されている。このようなカテゴリ一覧が、収集サーバ300からDLNAクライアント100に送信される(ステップS34)。
【0059】
DLNAクライアント100では、ステップS34で収集サーバ300から送られたメッセージを基に、カテゴリ一覧を表示する(ステップS35)。そして、受信したカテゴリ一覧に含まれるcontainer id値とdc:title値を、それぞれIDとカテゴリ名として記憶部107(図1参照)等に記憶させておく。
【0060】
ステップS35で表示されるカテゴリ一覧は、例えば図7に示したものになる。図7では、画面上の上から「風景」、「入学式」、「動物」、「植物」、「花」という項目が表示されているが、これらは、ステップS35で収集サーバ300から送信されたカテゴリ一覧に含まれている、dc:titleプロパティ値を反映させたものである。
【0061】
このような画面上で、ユーザからの操作に基づいて例えば「植物」が選択されると、DLNAクライアント100から収集サーバ300に、特定されたカテゴリの情報が送信される(ステップS36)。ここでもBrowseコマンドが使用され、コマンドの中でIDとして‘“kind=c&name=“植物”’が指定されている。このIDは、収集サーバ300から送信されたカテゴリ一覧に含まれていたcontainer idをそのまま使用したものである。
【0062】
収集サーバ300は、DLNAクライアント100から送信された、カテゴリの特定情報を受信すると、特定された「植物」のカテゴリをキーに、コンテンツDB322に対して検索を行う処理を行う(ステップS37)。そして、特定された「植物」のカテゴリに属するオブジェクト群をコンテンツDB322から取り出し(ステップS38)、取り出したオブジェクト群を用いてオブジェクト一覧の生成を行う(ステップS39)。そして、DLNAクライアント100に対してオブジェクト一覧を送信する処理を行う(ステップS40)。
【0063】
ステップS37〜ステップS39までの処理は、DLNAクライアント100から送信されたBrowseコマンドに含まれる‘“kind=c&name=“植物”’を解釈した結果、行われるものである。つまり、‘“kind=c&name=“植物”’が、収集サーバ300に対するコマンドとしても機能していることになる。そのコマンドとは、カテゴリ「植物」でのコンテンツDB322の検索と、抽出した結果を用いての一覧生成を命じるものである。
【0064】
収集サーバ300では、自分がDLNAクライアント100送ったメッセージが、このような形で返信されることを見越した上で、コマンドの意味を含んだメッセージを予めcontainer idに含めて送信するようにしてある。
【0065】
また、ステップS38で生成されたオブジェクト一覧は、例えば図5にオブジェクト一覧OL3として示されたもののようになる。オブジェクト一覧OL3には、dc:titleプロパティ値として“Winter Leaves.jpg”や“Tree.jpg”といった値が記されており、これらはアイテム、つまり実コンテンツの名前を意味している。そして、DLNAクライアント100の表示部106上に、図8に示したようなオブジェクト一覧が表示される(ステップS41)。
【0066】
図8に示したオブジェクト一覧では、画面の左側にコンテンツのサムネイルが表示されており、その右側に“Winter Leaves.jpg”といったコンテンツの名前と、2005/1/17 午前6:43といった撮影時刻が示されている。図5に示したオブジェクト一覧OL3には、撮影時刻等の情報は図示されていないが、ステップS40で収集サーバ300からDLNAクライアント100に送信されるメッセージの中には、撮影時刻情報や、コンテンツの保存場所情報であるURL等の情報も含まれているものとする。そしてDLNAクライアント100は、送られたオブジェクト一覧に記載された情報を用いて、コンテンツ情報の一覧を生成し表示する。
【0067】
次に、図9のフローチャートを参照して、DLNAクライアント100が実際に実コンテンツを取得する場合の処理例について説明する。図8に示した画面上で、ユーザが“Tree.jpg”を選択した場合を例に挙げると、まず、DLNAクライアント100からDLNAサーバ200に対して、コンテンツ配信の要求が送信される(ステップS51)。ここで送信されるコマンドはGETコマンドであり、コマンドの中に“Tree.jpg”の保存されている場所を示すURLが指定されている。このURLは、図5のフローチャートのステップS40で、収集サーバ300から送信されたオブジェクト一覧に含まれていたものである。
【0068】
DLNAサーバ200は、DLNAクライアント100から送られたコンテンツ配信要求を受信すると、リクエスト内で指定されたコンテンツを読み出し、DLNAクライアント100に対して送信する処理を行う(ステップS52)。そして、DLNAクライアント100は、送られたコンテンツを表示部106に表示する処理を行う(ステップS53)。
【0069】
このように、収集サーバ300において、DLNAサーバ200のコンテンツ管理情報を基に、アイテムとそのアイテムが格納されたコンテナの名前とを対応付け、アイテムのメタデータとして記憶するようにしたため、アイテムが格納されたコンテナの名前で、アイテムつまり実コンテナを検索できるようになる。
【0070】
図10には、DLNAサーバ200におけるCDSの例と、収集サーバ300でDLNAサーバ200のコンテンツ管理情報を基に生成されたコンテンツDB322の登録例を示してある。図10においては、“運動会”として分類されたコンテナが、DLNAサーバ200a内にコンテナCn1として、また、DLNAサーバ200b内にコンテナCn3として存在している様子が示されている。そして、コンテナCn1には写真コンテンツであるアイテムIt10とアイテムIt11、コンテナCn2には、写真コンテンツであるアイテムIt13とアイテム14が格納されている。
【0071】
本例ではこの場合、アイテムIt10、アイテムIt11、アイテムIt13、アイテムIt14の親コンテナ名である「運動会」を、アイテムのカテゴリとしてコンテンツDB322に記録させる。これにより、DLNAサーバ200aとDLNAサーバ200bに分散して記録されているアイテムであっても、収集サーバ300上では、同じ「運動会」のカテゴリに属するアイテムとして取り扱うことができるようになる。よって、ユーザは「運動会」というカテゴリを指定することで、このカテゴリに属するアイテムIt10、アイテムIt11、アイテムIt13、アイテムIt14を容易に探し当てることができるようになる。
【0072】
コンテナの名前はユーザがコンテンツの分類のために作成したフォルダの名前であり、図10に示した例において、コンテナC1の名前は「運動会」、コンテナCn2の名前は「入学式」が、コンテナCn4の名前は「誕生日」とされているように、コンテナの名前はユーザにとって意味のあるものである場合が多い。よって、このようにアイテムが格納された親コンテナの名前で、アイテム(コンテンツ)を検索できるようにすることで、ユーザによるコンテンツ検索の効率を向上させることができる。
【0073】
また、アイテムと親コンテナの名前とを結びつけて、アイテムのメタデータとして登録するという簡単な手法を用いているため、将来的にDLNAサーバ200が、コンテンツの分類ツリー構造を自動的に生成する仕組みができた場合であっても、仕様を変更することなく、容易に適用させることが可能となる。
【0074】
なお、上述した実施の形態では、アイテムのメタデータとしてコンテンツDB322に追加する情報を、アイテムを格納している親コンテナの名前とした場合の例を挙げて説明したが、親コンテナの名前だけでなく、その更に上の階層のコンテナの名前も同時にアイテムと結びつけて登録するようにしてもよい。
【0075】
この場合のDLNAサーバ200におけるCDSの例と、収集サーバ300でのコンテンツDB322の登録例を、図11に示してある。図11に示した例では、“子供の写真”と名づけられたコンテナCn10を頂点に、その配下に“花子の記録”と名づけられたコンテナCn7と、“太郎の記録”と名づけられたコンテナCn11とがぶら下がっている。そして、“花子の記録”という名のコンテナCn7の直下には、“運動会”と名づけられたコンテナCn3と、“誕生日”と名づけられたコンテナCn4とが接続されている。“運動会”という名のコンテナCn3には、写真コンテンツであるアイテムIt13とアイテムIt14とが格納されており、“誕生日”という名のコンテナCn4には、写真コンテンツであるアイテムIt15が格納されている。
【0076】
“太郎の記録”という名のコンテナCn11の下には、“入学式”と名づけられたコンテナCn12と、“運動会”と名づけられたコンテナCn13とが繋がっており、“入学式”という名のコンテナCn12には写真コンテンツであるアイテムIt20とアイテムIt21が格納されており、“運動会”という名のコンテナCn13には、写真コンテンツであるアイテムIt22が格納されている。
【0077】
このような構成のコンテンツ管理情報からコンテンツDBを生成する場合に、図11に示した例では、アイテムを格納しているコンテナ名だけでなく、その上層のコンテナの名前も一緒に登録するようにしてある。例えばアイテムIt20であれば、親コンテナCn12の名前である“入学式”のみならず、その親のコンテナCn11の名前である“太郎の記録”、そしてそのまた上のコンテナCn10の名前である“子供の写真”も、アイテムIt20に関連付けられて、アイテムIt20のメタデータとしてコンテンツDB322に記憶される。
【0078】
アイテムIt13においても同様に、親コンテナCn3の名前である“運動会”だけでなく、その親コンテナCn7の名前である“花子の記録”と、その1つ上のコンテナCn10の名前である“子供の写真”も、アイテムIt13のメタデータとして登録される。
【0079】
このように、複数の階層のコンテナ名を取り扱うようにした場合は、アイテムとコンテナとの関係は、一対一ではなく、多対多の関係となる。よって、コンテンツDB322では、アイテムのテーブルとカテゴリ(コンテナ名)テーブルとの関係を表す、リレーションテーブルを用いる必要がある。
【0080】
図12には、アイテムテーブルとカテゴリテーブル、そしてリレーションテーブルの構成例を示してある。アイテムテーブルT1では、項目として例えば、ID、dc:title、resを有しており、“01.jpg”と“02.jpg”の情報を保持しているものとする。そして、カテゴリテーブルT2では、“太郎の記録”、“運動会”、“入学式”といったカテゴリが、IDとともに記録されているものとする。
【0081】
そして、アイテムID1の“01.jpg”と結び付けられているカテゴリは、カテゴリID1の“太郎の記録”とカテゴリID2の“運動会”であり、アイテムID2の“02.jpg”と結び付けられているカテゴリは、カテゴリID1の“太郎の記録”とカテゴリID3の“入学式”であるものとする。
【0082】
この場合、リレーションテーブルT3として示したように、アイテムとカテゴリとを対応付ける間接テーブルを用いることで、アイテムとカテゴリとの多対多の関係を表現することが可能となる。
【0083】
アイテムとカテゴリとの関係が多対多である場合の、コンテンツDB生成処理例について、図13にフローチャートとして示してある。ステップS61からステップS67までは、図3のフローチャートのステップS11からステップS17と同様であるため、説明を省略する。図13のステップS67で、オブジェクトがコンテナであると判定された場合には、親とその上の階層のコンテナ(祖先コンテナ)の名前とを結びつけて、コンテナリストにコンテナを追加する(ステップS68)。オブジェクトがコンテナではなく、アイテムであると判定された場合には、アイテムの親コンテナの名前及びその祖先のコンテナの名前とをアイテムと結びつけて、アイテムのメタデータとしてコンテンツDB322に格納する(ステップS69)。
【0084】
このような処理を行うことで、コンテンツの検索を行う際に、アイテム(コンテンツ)が格納されているコンテナの名前だけでなく、その上層のコンテナの名前も用いることができるようになる。
【0085】
また、上述した実施の形態では、DLNAクライアント100でコンテンツの検索を行う場合に、アイテムの親コンテナの名前を一覧で表示させ、その中から所望のキーを選択する例を挙げたが、キーワードで検索する場合に適用させてもよい。この場合は、ユーザより入力されたキーワードをキーに、収集サーバ300でコンテンツDB322のカテゴリを抽出し、抽出したカテゴリに属するアイテムをDLNAクライアント100に対して一覧で出力させるようにすればよい。
【0086】
また、上述した実施の形態では、収集サーバ300を、DLNAクライアント100やDLNAサーバ200とは独立した機器上で稼動させる例を説明したが、DLNAクライアント100上に収集サーバ300のモジュールを載せることで、DLNAクライアントと収集サーバの機能を、1つの機器上で実現させた構成に適用することも可能である。
【0087】
また、上述した実施の形態では、写真コンテンツを処理する場合を例に挙げて説明を行ったが、他のコンテンツにも適用可能である。メタデータの種類が少なく、検索の際のキーを多く持たないコンテンツの種類であれば、特に高い効果を得られる。
【0088】
また、上述した実施形態例における一連の処理は、ハードウェアにより実行することができるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで各種の機能を実行することが可能な例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに所望のソフトウェアを構成するプログラムをインストールして実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の一実施の形態によるシステムの構成例を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態による収集サーバによるコンテンツ情報取得判断処理の例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施の形態による収集サーバにおけるコンテンツデータベース生成処理の例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施の形態によるコンテンツデータベースの生成処理例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態によるオブジェクト一覧生成送信処理の例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態による検索画面の例を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態によるカテゴリ一覧の表示例を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態によるオブジェクト一覧の表示例を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態によるDLNAクライアントによるコンテンツの取得処理例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施の形態によるカテゴリ分類の例を示す説明図である。
【図11】本発明の他の実施の形態によるコンテンツデータベースの登録例を示す説明図である。
【図12】本発明の他の実施の形態によるテーブル間のリレーションの例を示す説明図である。
【図13】本発明の他の実施の形態によるコンテンツデータベース生成処理例を示すフローチャートである。
【図14】従来のシステム構成例を示す構成図である。
【図15】従来の収集サーバを用いたシステムの構成例を示す構成図である。
【図16】従来の画面表示例を示す説明図である。
【図17】従来のコンテンツ情報一覧の構成例を示す説明図である。
【図18】従来のメタデータの構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0090】
100…DLNAクライアント、101…通信部、102…制御部、103…UPnPコントロールポイントモジュール、104…HTTP処理モジュール、105…操作部、106…表示部、107…記憶部、200…DLNAサーバ、201…通信部、202…制御部、203…UPnPデバイス処理モジュール、204…HTTP処理モジュール、205…操作部、206…表示部、207…記憶部、300…収集サーバ、301…HTTP処理モジュール、302…UPnPコントロールポイントモジュール、303…一覧探索モジュール、304…メタデータ格納処理モジュール、305…データベース検索モジュール、306…リクエスト解釈モジュール、307…一覧生成処理モジュール、308…UPnPデバイス処理モジュール、309…HTTP処理モジュール、310…制御部、320…記憶部、321…コンテナリスト、322…コンテンツデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアサーバからコンテンツを受信して再生できるクライアントと、前記メディアサーバから前記コンテンツに関連するコンテンツ管理情報を受信して管理する収集サーバとで構成される情報処理システムにおいて、
前記クライアントは、
前記コンテンツを検索するための検索条件を前記収集サーバに送信し、前記検索条件に対応するコンテンツ情報の一覧を受信する通信部を備え、
前記収集サーバは、
予め決められた条件に従って、前記コンテンツ管理情報を前記メディアサーバから取得する受信部と、
前記取得したコンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置に関する情報を、前記コンテンツのカテゴリ情報として記憶してコンテンツ情報データベースを生成するコンテンツ情報データベース生成部と、
前記クライアントから送信された検索条件を受信した場合に、前記コンテンツ情報データベースから前記検索条件に一致するコンテンツ情報を、前記カテゴリ情報に基づいて抽出し、コンテンツ情報の一覧を生成するコンテンツ情報一覧生成部と、
前記コンテンツ情報一覧生成部で生成された前記コンテンツ情報の一覧を前記クライアントに送信する送信部とを備えたことを特徴とする
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1記載の情報処理システムにおいて、
前記コンテンツ管理情報は、前記メディアサーバに格納された前記コンテンツのルート情報と、前記コンテンツを格納したフォルダの名前情報と、前記コンテンツの名前情報と、前記フォルダの階層構造情報を含むことを特徴とする
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1記載の情報処理システムにおいて、
前記収集サーバは、前記カテゴリ情報に基づいてカテゴリ一覧を生成するカテゴリ一覧生成部を更に有し、
前記送信部は、前記カテゴリ一覧生成部で生成された前記カテゴリ一覧を前記クライアントに送信し、
前記クライアントから、前記検索条件としてカテゴリ一覧の中から特定のカテゴリを選択する選択信号を受信した場合には、前記収集サーバは、前記特定されたカテゴリに属するコンテンツ情報の一覧を送信することを特徴とする
情報処理システム。
【請求項4】
請求項3記載の情報処理システムにおいて、
前記コンテンツ情報は、前記コンテンツの名前情報と前記コンテンツの格納位置に関する情報であるカテゴリ情報を含むことを特徴とする
情報処理システム。
【請求項5】
請求項4記載の情報処理システムにおいて、
前記クライアントで、前記コンテンツ情報の一覧の中から特定のコンテンツを選択する操作があった場合には、前記メディアサーバから、前記特定されたコンテンツが送信されることを特徴とする
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1記載の情報処理システムにおいて、
前記収集サーバは、前記メディアサーバ内において蓄積されたコンテンツの内容に変更があった場合に変更されるフラグを、所定の間隔で取得し、前記取得したフラグの値から前記コンテンツの内容に変更があったことが読み取れた場合にのみ、前記メディアサーバから前記コンテンツ管理情報を取得する処理を行うことを特徴とする
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1記載の情報処理システムにおいて、
前記収集サーバは、前記メディアサーバ内に格納された前記コンテンツ管理情報を、前記コンテンツ管理情報が有するフォルダ階層構造の最上層から順に、下の階層の方向に向かって1つずつ取得するコンテンツ情報探索部を備えたことを特徴とする
情報処理システム。
【請求項8】
請求項7記載の情報処理システムにおいて、
前記収集サーバは、前記コンテンツ情報探索部が取得したコンテンツ管理情報にフォルダの名が含まれていた場合に、前記フォルダ名を記憶するフォルダ名記憶部を備えたことを特徴とする、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項8記載の情報処理システムにおいて、
前記コンテンツ情報探索部は、前記フォルダ名記憶部に記憶された前記フォルダ名を1つずつ取り出して、前記取り出したフォルダ名を有するフォルダの配下に格納されたコンテンツ管理情報の取得要求を、前記通信部に出力することを特徴とする
情報処理システム。
【請求項10】
請求項9記載の情報処理システムにおいて、
前記収集サーバのコンテンツ情報データベース生成部は、前記取得したコンテンツ管理情報にコンテンツの名前情報が含まれていた場合にのみ、前記コンテンツ情報探索部が前記フォルダ名記憶部から取り出したフォルダの名前を、前記コンテンツの属性情報として記憶することを特徴とする
情報処理システム。
【請求項11】
メディアサーバからコンテンツを受信して再生できるクライアントと、前記メディアサーバから前記コンテンツに関連するコンテンツ管理情報を受信して管理する収集サーバとで構成される情報処理システムにおける、収集サーバにおいて、
予め決められた条件に従って、前記コンテンツ管理情報を前記メディアサーバから取得する受信部と、
前記取得したコンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置に関する情報を、前記コンテンツのカテゴリ情報として記憶してコンテンツ情報データベースを生成するコンテンツ情報データベース生成部と、
前記クライアントから送信された検索条件を受信した場合に、前記コンテンツ情報データベースから前記検索条件に一致する前記コンテンツ情報を、前記カテゴリ情報に基づいて抽出し、コンテンツ情報の一覧を生成するコンテンツ情報一覧生成部と、
前記コンテンツ情報一覧生成部で生成された前記コンテンツ情報の一覧を前記クライアントに送信する送信部とを備えたことを特徴とする
収集サーバ。
【請求項12】
メディアサーバからコンテンツを受信して再生できるクライアントと、前記メディアサーバから前記コンテンツに関連するコンテンツ管理情報を受信して管理する収集サーバとで構成される情報処理システムにおける、収集サーバの情報処理方法において、
予め決められた条件に従って、前記コンテンツ管理情報を前記メディアサーバから取得する手順と、
前記取得したコンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置に関する情報を、前記コンテンツのカテゴリ情報として記憶する手順と、
前記クライアントから前記コンテンツの検索条件を受信した場合に、前記検索条件に一致する前記コンテンツ情報を、前記カテゴリ情報に基づいて抽出して、コンテンツ情報の一覧を生成する手順と、
前記生成された前記コンテンツ情報の一覧を前記クライアントに送信する手順とを備えたことを特徴とする
情報処理方法。
【請求項13】
メディアサーバからコンテンツを受信して再生できるクライアントと、前記メディアサーバから前記コンテンツに関連するコンテンツ管理情報を受信して管理する収集サーバとで構成される情報処理システムにおける、収集サーバの情報処理をコンピュータに実装して実行させるプログラムにおいて
予め決められた条件に従って、前記コンテンツ管理情報を前記メディアサーバから取得する手順と、
前記取得したコンテンツ管理情報に含まれるコンテンツの格納位置に関する情報を、前記コンテンツのカテゴリ情報として記憶する手順と、
前記クライアントから前記コンテンツの検索条件を受信した場合に、前記検索条件に一致する前記コンテンツ情報を、前記カテゴリ情報に基づいて抽出して、コンテンツ情報の一覧を生成する手順と、
前記生成された前記コンテンツ情報の一覧を前記クライアントに送信する手順とを備えたことを特徴とする
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−299817(P2008−299817A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−148643(P2007−148643)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】